JPH04369654A - 電子写真用感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真用感光体の製造方法

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JPH04369654A
JPH04369654A JP14636791A JP14636791A JPH04369654A JP H04369654 A JPH04369654 A JP H04369654A JP 14636791 A JP14636791 A JP 14636791A JP 14636791 A JP14636791 A JP 14636791A JP H04369654 A JPH04369654 A JP H04369654A
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JP
Japan
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pure water
cleaning
water
electrophotographic photoreceptor
tank
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Application number
JP14636791A
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Kiyokatsu Nunoyama
布山 清勝
Akira Otani
明 大谷
Norihisa Watanabe
渡辺 典久
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真用感光体の
製造方法、特にSe−As系,Se−Te−As系の電
子写真用感光体の感光層表面を粗面化後、水溶性弱アル
カリ系洗浄剤,純水および温純水を用いて洗浄,乾燥す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Se−As系,Se−Te−As系の電
子写真用感光体では、通常、感光層表面を粗面化するこ
とにより、複写機やプリンタなどの電子写真応用装置に
おける画像形成時に、感光層表面より紙などの像支持体
にトナーが転写される効率を高め、また、トナーによる
感光層表面のフィルミング現象の低下を図っている。こ
の感光層表面の粗面化は、通常、砥石またはバフを用い
研削剤をかけながら研削加工を施すことによって行われ
、続いてトリクレンなどの有機溶剤を用いて研削屑およ
び研削剤の除去,洗浄,乾燥を行って感光層表面を清浄
化することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来、
感光層表面の粗面化後の洗浄,乾燥には有機溶剤が用い
られてきた。有機溶剤には、 (1)研削剤の除去,洗浄の効力が大きい。 (2)洗浄後の研削屑および研削剤を含んだ有機溶剤を
蒸留することにより簡単に浄化再生することができる。 従って、洗浄槽に蒸留再生機構を有する有機溶剤循環回
路を付設することにより有機溶剤の洗浄液としての寿命
を長くすることができる。 などの利点があるが、反面、 (1)感光層表面の清浄度を高めるために、有機溶剤に
よる洗浄は複数の洗浄槽を使って複数回繰り返し行われ
る。ところが、有機溶剤の蒸発速度が速いため、感光体
を一つの洗浄槽から引き上げて次の洗浄槽へ移す間に感
光層表面が乾燥し、次の洗浄槽での洗浄効率が低下して
、感光層表面清浄度が悪くなり、画像欠陥が発生するこ
とがある。 (2)有機溶剤による地下水汚染,オゾン破壊などの環
境汚染が問題となる。などの欠点を有する。
【0004】このために、最近、有機溶剤による洗浄に
替わって水溶性洗浄剤による洗浄が検討されているが、
水溶性洗浄剤の場合には、 (1)研削屑や研削剤の分離,除去が有機溶剤に比べて
難しく、洗浄剤の寿命が短く,かつ,バラツキがあり、
感光層表面の清浄度にバラツキが生し易い。 (2)洗浄剤の寿命が短いために洗浄剤の費用が嵩む。 (3)洗浄剤の廃棄処理費がかかる。 などの問題点がある。
【0005】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、電子写真用感光体の感光層表面の粗面化後
の洗浄を、水溶性弱アルカリ系洗浄剤,純水および温純
水を用いて従来の有機溶剤を用いた場合と同程度以上の
清浄度,電気特性が得られるように行うことのできる洗
浄方法を提供することを解決しようとする課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
によれば、電子写真用感光体の感光層表面を粗面化後、
水溶性弱アルカリ系洗浄剤で洗浄し、続いて純水で洗浄
し、温純水に浸漬し引き上げて乾燥させることによって
解決される。
【0007】水溶性弱アルカリ系洗浄剤による洗浄は二
段階に分けて行い、第一段階では感光層表面を機械的に
拭いながら洗浄し、第二段階では超音波洗浄を行うこと
が好ましい。また、純水による洗浄は三段階に分けて行
うことが望ましい。水溶性弱アルカリ系洗浄剤は、静電
フィルタあるいは限外濾過フィルタで濾過して、繰り返
し使用し、また、洗浄に用いる純水は逆浸透膜フィルタ
で濾過して、繰り返し使用される。乾燥は温度60℃以
上80℃以下の範囲内の温純水中に電子写真用感光体を
その温度が少なくとも温純水の温度−3℃以上となるま
での時間浸漬した後、10mm/秒以上15mm/秒以
下の速度で引き上げることにより行うことが望ましい。 このとき用いる温純水は電気伝導度が1μS/cm以下
のものが望ましい。
【0008】
【作用】感光層表面を粗面化する際に汚染された感光体
は、水溶性弱アルカリ系洗浄剤で洗浄することにより研
削剤,研削屑が除去され、続いて純水で洗浄することに
より水溶性弱アルカリ系洗浄剤および残存する研削剤,
研削屑などが洗浄除去され、最後に温純水に浸漬して引
き上げることにより乾燥されて、清浄化される。水溶性
弱アルカリ系洗浄剤は有機溶剤に比べると研削剤などの
油分に対する洗浄力は小さい。これを補うためには、水
溶性弱アルカリ系洗浄剤による洗浄を二段階に分けて行
い、かつ、第一段階の洗浄を感光層表面を機械的に拭い
ながら行い、さらに残存する汚れを第二段階で超音波洗
浄するとよい。また、純水による洗浄を三段階に分けて
行うことにより、水溶性弱アルカリ系洗浄剤および残存
する研削剤,研削屑などを充分に除去することができる
。また、粗面化後の感光層表面を洗浄した水溶性弱アル
カリ系洗浄剤を静電フィルタあるいは限外濾過フィルタ
で濾過することにより、研削屑,研削剤などの汚れを除
去して洗浄剤のかなりの繰り返し使用を可能とし洗浄剤
の寿命を長くすることができる。また、洗浄に用いた純
水を逆浸透膜フィルタで濾過することにより、感光体に
付着して純水中に持ち込まれる洗浄剤および洗浄剤に溶
解していて持ち込まれるSeが除去され、純水のかなり
の繰り返し使用が可能となり、さらに最終洗浄に用いた
純水をそのまま排水することが可能となる。また、乾燥
のために使用する温純水の温度を60℃以上80℃以下
の範囲内とし、その中に感光体をその温度が少なくとも
温純水の温度−3℃以上となるまでの時間浸漬した後、
10mm/秒以上15mm/秒以下の速度で引き上げる
とムラなく良好に乾燥することができて好適であり、ま
た、感光体基体としてアルミニウムが用いられている場
合でもアルミニウムが変色することもない。また、乾燥
のために使用する温純水の電気伝導度を1μS/cm以
下とすることにより、感光体の電気特性を有機溶剤によ
る洗浄の場合と同様に良好にすることができて好ましい
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例として、アルミニウ
ム合金からなる円筒状の導電性基体の表面にSe−Te
−As系合金からなる感光層を備えた電子写真用感光体
の感光層表面を、研削剤として鉱物油を用い、砥石によ
る研削によって粗面化した後の洗浄方法の一例を、図面
を参照しながら説明する。洗浄工程は、水溶性弱アルカ
リ系洗浄剤による二段階に分けられた洗浄、それに続く
純水による三段階に分けられた洗浄、それに続く温純水
に浸漬し引き上げながら乾燥させる乾燥工程からなる。
【0010】図1は、水溶性弱アルカリ系洗浄剤による
洗浄の装置の概念および洗浄方法の概要の説明図である
。図1において、1は第1洗浄槽,2は第2洗浄槽,1
03は温調槽であり、水溶性弱アルカリ系洗浄剤の濃度
10%程度の純水水溶液からなる洗浄剤104はポンプ
106で循環させられながら温調槽103内のヒータ1
05により温度40℃〜60℃に温調されている。この
洗浄液104をポンプ107により第1洗浄槽1へ送り
だし、シャワーノズル101によって感光体100の表
面と洗浄パット102にシャワーリングしながら、感光
体100と洗浄パット102とを相反する方向に回転さ
せながら接触させ感光層表面を機械的に拭きながら洗浄
する。洗浄後の洗浄液104はポンプ108によりフィ
ルタ109を通して温調槽103内へ還流する。この洗
浄によって感光層表面に強固に付着している研削剤,研
削屑を洗い落とすことができる。
【0011】次に、第1洗浄槽1での洗浄を終えた感光
体100を第2洗浄槽2に充填されヒータ201で温度
40℃〜60℃に温調されている洗浄液104中に浸漬
し、回転させながら超音波振動子200によって超音波
洗浄を行い、第1洗浄槽1で洗浄しきれなかった感光層
表面の汚れを洗い落とす。
【0012】ここで、第1洗浄槽1には感光体100と
一緒に研削剤,研削屑などの汚れが持ち込まれ徐々に洗
浄液104が汚れてくる。そこで、温調槽103へ還流
してきた洗浄液をポンプ203により静電フィルタ20
2を通すことによって研削剤,研削屑などの汚れを除去
し、新液同等の洗浄液に再生して第2洗浄槽2へ送り込
む。また、このようにして再生された洗浄液が送り込ま
れることにより増量した第2洗浄槽2内の洗浄液はオー
バーフローして第1洗浄槽1へ流れ込む。このとき、第
2洗浄槽2の洗浄液表面に浮遊している汚れ分が第1洗
浄槽1へ流れ込んでいくという利点も生じる。
【0013】以上のような洗浄液の流れによって、第1
および第2の洗浄槽に持ち込まれた油分は静電フィルタ
202内のドレーン缶204に排出され、また、研削屑
などの汚れは静電フィルタ202内のフィルタカートリ
ッジで捕捉されて除去される。これにより、第2洗浄槽
2内の洗浄液は第1洗浄槽1内の洗浄液よりも1/10
程度の少ない汚染度となり、また、洗浄液の油分濃度は
油分持ち込み量300g/日に対して1g/l以下に保
つことが可能となる。そうして、従来、2週間に1度全
液交換していた洗浄液を三ヶ月間連続使用することが可
能となった。
【0014】しかし、このようにして洗浄液を連続使用
していくと、洗浄液中の界面活性剤が油分と結合して静
電フィルタで極少量づつではあるが除去されていくので
、この界面活性剤の濃度を調整することが必要となる。 これについては、感光体に付着して洗浄液が少しづつ洗
浄槽外に持ち出されるために洗浄液の補給が必要である
が、この補給液の界面活性剤の濃度を濃くしておくこと
により、洗浄槽内の洗浄液の成分濃度を調整していくこ
とができる。さらに、洗浄槽に持ち込まれた研削屑のう
ちSe粉は水溶性弱アルカリ系洗浄剤に少量ではあるが
溶解するが、この溶解したSeは静電フィルタを用いて
も除去できない。従って、洗浄性および次洗浄工程への
影響を考慮して洗浄液中のSe濃度がある程度の濃度に
なった時点で洗浄液を全液交換する必要がある。この点
からも、三ヶ月に一度程度の全液交換が必要となる。こ
こで使用している静電フィルタは、洗浄液に電圧を印加
することにより、液中に分散されている油分子および汚
れ分子を静電凝集させ、小さな分子を大きくしてフィル
タで捕捉できるようにして除去するものである。
【0015】図2は、感光体表面を水溶性弱アルカリ性
洗浄剤によって脱脂洗浄した後に純水を用いて洗浄する
工程の第1純水槽〜第3純水槽を示す。この工程では、
まず、第1純水槽3において、前工程で感光体表面に付
着した洗浄液をポンプ307とシャワーノズル300に
より感光体表面100表面に第2純水槽4よりオーバー
フローしてくる純水301をシャワーリングすることに
よって洗い流す。次に、第2純水槽4で、感光体100
を給水バルブ401を介して給水されてくる純水301
内に浸漬し回転させながら超音波振動子400を用いて
超音波洗浄することにより、第1純水槽3で洗い流しき
れなかった洗浄剤を除去する。続いて、第3純水槽5に
おいて、給水バルブ501を介して給水され、オーバー
フローして排水口502から流出していく純水502内
に感光体100を浸漬して純水による最終洗浄を行う。
【0016】ここで、第1純水槽3には感光体表面に付
着して前工程より洗浄液が持ち込まれる。通常、このよ
うな純水洗浄では使用後の純水はそのまま排水されるが
、感光体の洗浄の場合にはSeが洗浄液に溶解している
ため使用後の純水をそのまま排水することができない。 この対策として、一つは洗浄に使用する純水の量を多く
してそのSe含有量を排水規準以下となるようにする方
法があるが、これに使用される純水の費用および環境汚
染を考えると良い方法とはいえない。そこでこの実施例
では、もう一つの方法として使用済の純水に溶解したS
eを純水より除去し、さらにその純水を再利用するよう
にしている。第1純水槽3でシャワーリングされた純水
は感光体表面に付着していた洗浄液と一緒に槽下部に溜
まる。それをポンプ302によって貯水槽303に送り
、ポンプ304によって逆浸透膜フィルタ305を通す
ことによって新液同様の純水と洗浄剤および溶解してい
るSeとに分離する。新液同様となった純水は第2純水
槽4に送られて洗浄に再使用され、洗浄剤およびSeは
ドレーン缶306へ貯められる。このような純水の流れ
とすることにより、第1純水槽,第2純水槽の純水は不
純物濃度が極めて少ないものとなり、また、純水の使用
量も第2純水槽に給水バルブ401より新純水を少しづ
つ供給していくだけでよいので少量ですむ。そして、ド
レーン缶306の不純物は定期的に専門の廃液処理業者
にて処理すれば、環境汚染の問題もなくなる。このよう
な方法を採ることにより、第3純水槽5には不純物が持
ち込まれないため最終洗浄とすることができ、また、こ
の槽で使用された純水はそのまま排水することが可能と
なる。ここで、一般排水のSeの排水濃度規準は0.0
5ppm以下とされているが、この洗浄工程で排水口5
02から排水される水のSe濃度はその1/5000程
度にすることが可能である。
【0017】次に、図3は前述のようにして純水洗浄が
行われた感光体を、温純水を用いて乾燥する工程の温純
水槽を示す。温純水槽6においては、槽上部よりオーバ
ーフローする程度の量で、かつ、ヒータ602によって
温められた温純水600がポンプ603およびフィルタ
604により循環,濾過されている。この槽内に、純水
洗浄された感光体100をその温度が温純水温度とほぼ
同程度となるまで浸漬した後、感光体表面に水分が残ら
ないように引き上げることによって感光体が乾燥される
。このとき、槽上部よりオーバーフローした温純水はそ
の極一部を排水バルブ605を介して排水され、残りは
ポンプ603により0.1μmのフィルタ604で濾過
されて槽に戻される。そうして、排水された分量だけ純
水を給水バルブ601を介して補給することにより槽の
温純水量が一定に保たれる。従って、純水の使用量は少
量で済むことになる。
【0018】この工程で感光体を良好に乾燥するために
は、温純水の温度,感光体の温純水への浸漬時間,感光
体を温純水から引き上げる速度,純水の電気伝導度を適
切に選ぶことが重要である。電気伝導度が1μS/cm
以下の純水を用い、その温度を40℃〜90℃の範囲内
で変化させた温純水中に、感光体をその温度が温純水の
温度に対してマイナス3℃〜同温度となる程度の時間,
例えば1分間(この時間は感光体の大きさに応じて変わ
る)浸漬し、15mm/秒の速度で引き上げたときの感
光体の乾燥状態を調べた結果を表1に示す。また、電気
伝導度が1μS/cm以下の純水を用い、その温度を7
0℃とした温純水中に、感光体を1分間浸漬し、続いて
の引き上げ速度を5mm/秒〜20mm/秒の範囲内で
変化させたときの感光体の乾燥状態を調べた結果を表2
に示す。さらに、純水の電気伝導度を0.5μS/cm
,1μS/cm,10.0μS/cmと変化させ、その
温度を70℃とした温純水中に、感光体を1分間浸漬し
、続いて15mm/秒の速度で引き上げたときの感光体
の乾燥状態を調べた結果を表3に示す。なお、乾燥状態
は従来の有機溶剤,例えばトリクレン蒸気により洗浄し
乾燥させた従来品の乾燥状態と比較し同等の場合を○と
して判定した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】表1,2および3より、使用する純水の電
気伝導度を1μS/cm以下とし、温純水の温度を60
℃以上80℃以下の範囲内とし、感光体を温純水中に浸
漬する時間を感光体の温度が温純水の温度に対してマイ
ナス3℃〜同温度となる程度とし、感光体を温純水から
引き上げる速度を10mm/秒以上15mm/秒以下の
範囲内とすることにより、従来の有機溶剤による洗浄,
乾燥と同等あるいはより良好な状態に洗浄,乾燥できる
ことが判る。
【0023】また、電気伝導度が1μS/cm以下の純
水を用い、温純水の温度を70℃とし、感光体を温純水
中に浸漬する時間を感光体の温度が温純水の温度に対し
てマイナス3℃〜同温度となる程度とし、感光体を温純
水から引き上げる速度を15mm/秒として乾燥した実
施例の感光体の一般電気特性を測定したところ、表4に
示したように従来のトリクレン蒸気による洗浄,乾燥を
行った従来品の感光体の特性と同等の良好な特性であっ
た。
【0024】
【表4】
【0025】さらに、図4は、水溶性弱アルカリ系洗浄
剤による洗浄工程において、第1洗浄槽,第2洗浄槽に
持ち込まれる油分の除去を限外濾過フィルタを用いて行
う装置の概念図を示し、図1と同等の部位には同じ符号
を付してある。第1洗浄槽1の洗浄液104は槽下部よ
りポンプ108によってフィルタ109を通して温調槽
103へ送られる。温調槽103内の洗浄液はヒータ1
05により温調され、ポンプ107によって第1洗浄槽
内のシャワーノズル101からシャワーリングされるが
、その一部は少量づつポンプ106によってバルブ11
0を介して濃縮槽207へ送られる。そして、濃縮槽2
07内の洗浄液はポンプ208によりフィルタ209を
通って限外濾過フィルタ210に送られ、油分の取り除
かれた洗浄液と油分の濃縮された液とに分離される。 この油分の取り除かれた洗浄液は第2洗浄槽2に送られ
、油分の濃縮された液は濃縮槽207に送り返され、バ
ルブ110を介して送り込まれてくる洗浄液と一緒にな
ってさらに濃縮が繰り返される。従って、濃縮槽207
内の液は油分濃度が高くなってくるためある程度以上の
濃度になると廃棄することが必要となるが、廃棄のめど
は油分の取り除かれた洗浄液が限外濾過フィルタ210
より流れでる流量が少なくなることにより判断する。
【0026】ここで使用している限外濾過フィルタは、
低分子量の洗浄液は膜を通過し、高分子量の油分は膜を
通過しないような半透膜を利用した濾過フィルタである
。しかし、油分が混入した洗浄液を一度限外濾過フィル
タを通すことによって完全に油分と洗浄液に分離できる
訳ではないため、濃縮槽の液を何度か繰り返して限外濾
過フィルタを通すことによって濃縮槽内の油分濃度を高
めていく。この例の場合、膜を通過し新液状態となる洗
浄液流量は少なく、膜を通過せずに濃縮槽に送り返され
る液流量の方が多くなる。従って、この洗浄槽に持ち込
まれる油分量と限外濾過フィルタによって新液状態とな
る洗浄液量の兼ね合いを考慮して能力を決定しなければ
ならない。また、限外濾過フィルタによっても静電フィ
ルタ同様に油分と洗浄液中の界面活性剤が結合したもの
が徐々に除去されるため、洗浄液の界面活性剤の濃度調
整をしていく必要がある。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、電子写真用感光体の
感光層表面を粗面化した後、水溶性弱アルカリ系洗浄剤
を用いて洗浄し、続いて純水および温純水を用いて洗浄
,乾燥を行うことにより、従来の有機溶剤による洗浄,
乾燥と同等以上の感光層表面清浄度および電気特性を有
する電子写真用感光体を得ることが可能となる。有機溶
剤を用いないので環境汚染の問題もなくなる。水溶性弱
アルカリ系洗浄剤を静電フィルタ,限外濾過フィルタで
濾過しながら使用することにより、また、純水を逆浸透
膜フィルタで濾過しながら使用することにより、使用寿
命を長くすることができる。さらに、純水による洗浄を
三段階に分けて行うことにより最終段階の使用済の純水
をそのまま排水できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水溶性弱アルカリ系洗浄剤による洗浄の装置お
よび洗浄方法の概要の説明図
【図2】純水による洗浄の装置および洗浄方法の概要の
説明図
【図3】温純水による乾燥の装置および乾燥方法の概要
の説明図
【図4】水溶性弱アルカリ系洗浄剤による洗浄の異なる
実施例の装置および洗浄方法の概要の説明図
【符号の説明】
1      第1洗浄槽 2      第2洗浄槽 3      第1純水槽 4      第2純水槽 5      第3純水槽 6      温純水槽 100  感光体 101  シャワーノズル 102  洗浄パット 103  温調槽 104  洗浄剤 105  ヒータ 106  ポンプ 107  ポンプ 108  ポンプ 109  フィルタ 110  バルブ 200  超音波振動子 201  ヒータ 202  静電フィルタ 203  ポンプ 204  ドレーン缶 205  ポンプ 206  フィルタ 207  濃縮槽 208  ポンプ 209  フィルタ 210  限外濾過フィルタ 300  シャワーノズル 301  純水 302  ポンプ 303  貯水槽 304  ポンプ 305  逆浸透膜フィルタ 306  ドレーン缶 307  ポンプ 400  超音波振動子 401  給水バルブ 501  給水バルブ 502  排水口 600  温純水 601  給水バルブ 602  ヒータ 603  ポンプ 604  フィルタ 605  排水バルブ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真用感光体の感光層表面を粗面化後
    、水溶性弱アルカリ系洗浄剤で洗浄し、続いて純水で洗
    浄し、温純水に浸漬し引き上げて乾燥させることを特徴
    とする電子写真用感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】水溶性弱アルカリ系洗浄剤による洗浄を二
    段階に分けて行い、第一段階では感光層表面を機械的に
    拭いながら洗浄し、第二段階では超音波洗浄を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】水溶性弱アルカリ系洗浄剤を静電フィルタ
    で濾過して繰り返し使用することを特徴とする請求項1
    または2記載の電子写真用感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】水溶性弱アルカリ系洗浄剤を限外濾過フィ
    ルタで濾過して繰り返し使用することを特徴とする請求
    項1または2記載の電子写真用感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】純水による洗浄を三段階に分けて行うこと
    を特徴とする請求項1記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】洗浄に用いる純水を逆浸透膜フィルタで濾
    過して繰り返し使用することを特徴とする請求項1また
    は5記載の電子写真用感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】電子写真用感光体の温純水への浸漬時間を
    電子写真用感光体の温度が少なくとも温純水の温度−3
    ℃以上となる時間とすることを特徴とする請求項1記載
    の電子写真用感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】温純水の温度が60℃以上80℃以下の範
    囲内であることを特徴とする請求項1または7記載の電
    子写真用感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】温純水からの電子写真用感光体の引き上げ
    速度を10mm/秒以上15mm/秒以下の範囲内とす
    ることを特徴とする請求項1,7および8のうちのいず
    れかに記載の電子写真用感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】温純水の電気伝導度が1μS/cm以下
    であることを特徴とする請求項1,7,8および9のう
    ちのいずれかに記載の電子写真用感光体の製造方法。
JP14636791A 1991-06-19 1991-06-19 電子写真用感光体の製造方法 Pending JPH04369654A (ja)

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