JP3595277B2 - GaN系半導体発光ダイオード - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光素子(以下、単に「発光素子」ともいう)に関するものであり、特にその発光層がGaN系半導体結晶(GaN系結晶)からなるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(LED)の基本的な素子構造は、結晶基板上に、n型半導体層、発光層(DH構造、MQW構造、SQW構造を含む)、p型半導体層を順次成長し、n型層、p型層の各々に外部取り出し電極が形成された構造となっている。
【0003】
例えば、図8は、GaN系半導体を発光層の材料とした素子(GaN系LED)の一構成例を示す図であって、結晶基板101上に、GaN系結晶層(n型GaNコンタクト層(クラッド層でもある)102、GaN系半導体発光層103、p型GaNコンタクト層(クラッド層でもある)104)が順次結晶成長によって積み重ねられ、これに下部電極(通常はn型電極)105、上部電極(通常はp型電極)106が設けられた構造となっている。ここでは、結晶基板を下にして実装がされ、光が上方に出て行くものとして説明する。
【0004】
LEDにおいては、発光層で生じた光をどれだけ効率良く外界に取り出せるか(所謂、光取り出し効率)は重要な問題である。そのために、従来では、発光層から上方に向かった光については、外界へ障害物とならないよう、図8における上部電極106を透明電極とする態様や、発光層から下方に向かった光については、反射層を設けて上方に返す態様など、種々の工夫が施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
発光層から上下の方向に発せられた光については、上記のように電極の透明化や反射層を設けることによって、外界への光取り出し効率を向上させることが可能であるが、発光層が広がる方向(図8において発光層103内に太い矢印で示した方向、以下「横方向」とも言う)に向かって生じた光の内、屈折率差で規定される全反射角以内で側壁に達する光は外部に放射され得るが、その他の多くの光は、例えば側壁で反射を繰り返すなどして、素子内で吸収され減衰し消滅するのみである。このような横方向の光は、上下のクラッド層あるいは基板(サファイア基板)と上側のクラッド層、あるいは基板と上部電極(更には素子外部のコーティング物質など)によって閉じ込められ、横方向に伝播する光である。該横方向に伝播する光は、発光層で生じる全光量のうちの多くを占めており、全体の60%に達する場合もある。
【0006】
また、基板を上側にして実装するフリップチップ型のLED(光は基板を通って外界に出る)では、このような横方向の光を基板の方向に反射し得るように、素子構造である積層体の側壁に角度を設け、該側壁を基板側へ反射面とする態様が知られている。しかし、微小なチップの4面を角度を付けてカットするというような加工は困難であり、コスト面でも問題となる。
【0007】
本発明の課題は、上記問題を解決し、発光層で生じる横方向の光を外界に向かわせる新規な構造が付与された発光素子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の特徴を有するものであり、とりわけ、下記( II )の態様を特徴とするものである。
)GaN系半導体からなる発光層を含む結晶層が積層された素子構造を有するGaN系半導体発光ダイオードであって、
第一の結晶層としてのサファイア基板の表面が、段差にて区画された凹面および凸面を単位基準面として有する凹凸をなすように加工され、その上に、第二の結晶層としてのGaN系半導体結晶層が、バッファ層を介してまたは直接的に、該凹凸を埋め込んで成長しており、その上に、前記素子構造が形成され、
該GaN系半導体結晶層は、前記凸面および凹面から、ファセット面を形成しながら凸状を呈するように成長した後、平坦化してなる層であり、
これによって、サファイア基板からC軸方向に伸びた転位線はファセット面で横方向に曲げられ、該GaN系半導体結晶層の表面近傍は、サファイア基板からの転位の伝播が低減された低転位密度領域となっており、かつ、サファイア基板の基板面と該GaN系半導体結晶層との界面が、凹凸状の屈折率界面となっていることを特徴とする、
GaN系半導体発光ダイオード。
以下、この態様を、「(I)の態様」と呼んで説明する。
【0009】
下記(1)〜(7)の態様が、「( II )の態様」である。
)GaN系半導体からなる発光層を含む結晶層が積層された素子構造を有するGaN系半導体発光ダイオードであって、
結晶成長の基礎となる結晶層の表面に、GaN系結晶の成長領域が寸法的に制限されるように、段差にて区画された凹面および凸面を有する凹凸の加工が施され、
前記凹凸の加工によって寸法的に制限された個々の成長領域には、凸面および凹面の両方において、バッファ層を介してまたは直接的に、第一のGaN系半導体結晶が、凹凸の段差によって横方向成長に制限が加えられてファセット構造を形成しながら凸状に成長しており、それによって、結晶成長の基礎となる結晶層の表面には、第一のGaN系半導体結晶が凹凸をなしており、
発光波長における第一のGaN系半導体結晶との屈折率の差が0.05以上である第二のGaN系半導体結晶が、第一のGaN系半導体結晶の凹凸を覆って平坦化するまで成長しており、その上に前記素子構造が形成されている、
GaN系半導体発光ダイオード。
(2)上記凹凸加工の凹凸が、ストライプパターンを呈する凹凸であって、該ストライプの長手方向が、これを埋め込んで成長するGaN系半導体の〈11−20〉方向、または〈1−100〉方向である上記(1)記載のGaN系半導体発光ダイオード。
(3)上記凹凸の断面形状が、矩形波状である上記(1)または(2)記載のGaN系半導体発光ダイオード。
(4)GaN系半導体からなる発光層を含む結晶層が積層された素子構造を有するGaN系半導体発光ダイオードであって、
結晶成長の基礎となる結晶層の表面に、GaN系結晶の成長領域が寸法的に制限されるように、段差にて区画された凹面および凸面を有する凹凸の加工が施され、
前記凹凸の加工によって寸法的に制限された個々の成長領域には、バッファ層を介してまたは直接的に、第一のGaN系半導体結晶が、凹凸の段差によって横方向成長に制限が加えられてファセット構造を形成しながら凸状に成長しており、それによって、結晶成長の基礎となる結晶層の表面には、第一のGaN系半導体結晶が凹凸をなしており、
その上に、第一のGaN系半導体結晶とは異なる屈折率を有する第二のGaN系半導体結晶が少なくとも第一のGaN系半導体結晶の凹凸の凸部を膜状に覆って成長しており、その上に、第二のGaN系半導体結晶とは異なる屈折率を有する第三のGaN系半導体結晶が覆い平坦化するまで成長しており、その上に前記素子構造が形成されていることを特徴とする、
GaN系半導体発光ダイオード。
(5)上記凹凸加工の凹凸が、ストライプパターンを呈する凹凸であって、該ストライプの長手方向が、これを埋め込んで成長するGaN系半導体の〈11−20〉方向、または〈1−100〉方向である上記(4)記載のGaN系半導体発光ダイオード。
(6)上記凹凸の断面形状が、矩形波状である上記(4)または(5)記載のGaN系半導体発光ダイオード。
(7)第二のGaN系半導体結晶が、多層膜構造を有するものである、上記(4)記載のGaN系半導体発光ダイオード。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の課題が発光素子にとって最も重要な意味を持つ点からは、本発明による発光素子は、LEDが最も好ましい形態である。また、材料系は限定されないが、後述のとおり、本発明の有用性が特に顕著となるGaN系材料を用いたLED(GaN系LED)を例として挙げ、当該発光素子を説明する。
【0019】
当該発光素子は、いずれの態様も、凹凸状の屈折率界面を発光層の下方に設け、その作用効果によって光取り出し効率を向上させるものである。この凹凸状の屈折率界面が如何に形成されているかという点から、当該発光素子は、上記(I)、(II)の態様へと、さらに分けることができる。
上記(I)の態様では、結晶基板に凹凸を加工し、それを半導体結晶(特にGaN系結晶)で埋め込むことによって凹凸状の屈折率界面を構成している。
上記(II)の態様では、GaN系結晶を凹凸に成長させ、それを他のGaN系結晶で埋め込むことによって凹凸状の屈折率界面を構成している。
【0020】
先ず、上記(I)の態様について説明する。図1(a)は、(I)の態様による発光素子の構造例としてGaN系LEDを示した図であって、第一の結晶層(以下、「第一層」とも言う)1の表面に凹凸1aが加工され、その上に、前記結晶層とは異なる屈折率を有する材料からなる第二の結晶層(以下、「第二層」とも言う)2が、バッファ層を介してまたは直接的に、該凹凸を埋め込んで成長している。これによって、異なる屈折率の界面が凹凸状となっている。さらにその上に、半導体結晶層(n型コンタクト層3、発光層A、p型コンタクト層4)が結晶成長によって積層され、電極P1、P2が形成されて素子構造となっている。同図の素子構造は、簡単なDH構造であるが、専用のコンタクト層、専用のクラッド層などを設け、また、発光層をSQW構造、MQW構造としてもよく、あらゆる発光素子としての構造を有してよい。
【0021】
上記構成によって、発光層Aで生じた横方向に伝播する光は、凹凸状の屈折率界面1aに影響され、一種のモード変換が生じて(乱反射によって面発光方向に光の進行方向を変えて)、横方向以外の方向へ向かうようになる。その結果、取り出し面に向かう光の量が増加し、光取り出し効率が向上する。
【0022】
従来技術の説明でも述べたとおり、従来では、光の取り出し口以外の方向(例えば、下方や横方向)に進む光に対しては、単純に、端面で反射させることによってのみ、光を取り出し口へ向かわせようとしていた。
これに対して、本発明では、基板上にエピタキシャル成長により形成したGaN系半導体層領域を〔光を横方向に伝播させる導波路〕と見なし、その導波路に沿って、横方向に導波する光に影響を与え得る位置に、凹凸状の屈折率界面を形成することによって、一種のモード変換を生じさせて(または乱反射を生じさせて)、光を他の方向に向かわせようとしている。
【0023】
本発明では、横方向に伝播する光が、発光層を中心として電界をその上下の層にまで大きく広げた電磁波として横方向に伝播していることに着目している。発光層の厚さは、通常のDH構造の活性層では、10nm〜100nm程度である。横方向の光は、このような薄い活性層内だけを伝播するのではなく、結晶基板に達する広い分布幅の波動として横方向に伝播している。よって、図1(a)に示すように、横方向の光の分布の範囲内に凹凸状の屈折率界面1aを形成すれば、横方向の光の波動は影響を受け、一種のモード変換によって(または乱反射を生じさせて)、幾分かの量を他の方向に向けることができ、ひいては、外界に出る光の量も増大する。また、この凹凸は、発光層からこの凹凸自体に向かって発せられた光に対しても、上方に乱反射させる反射面としても機能する。
【0024】
(I)の態様では、第一層の表面に加工される凹凸とは、第一層の表面自体がなす凹凸である。これは、従来公知のラテラル成長法に用いられているSiOなどからなるマスク層が、フラットな表面に付与されて形成された凹凸とは異なる。
【0025】
凹凸の全体としての配置パターンは、横方向の光の波動に影響を与え得るものであればよく、第一層の表面(規準平面)にドット状の凹部(または凸部)が配列されたパターンであっても、直線状または曲線状の凹溝(または凸尾根)が一定間隔で配列されたストライプ状の凹凸パターンであってもよい。凸尾根が格子状となったパターンは、角状凹部が配列されたものともいえる。これらの中でも、横方向の光に強い影響を与え得るのはストライプ状の凹凸パターンである。
【0026】
凹凸の断面形状は、図2(a)のように矩形(台形を含む)波状となったもの、図3(c)のように三角波状やサインカーブ状となったもの、これらが合成された波状となったものなどが挙げられる。
凹凸の細部の仕様は、後述の、GaN系結晶の低転位化のために形成する結晶成長用の凹凸構造を参照してよい。
【0027】
また、凹凸が横方向の光に影響を与えるためには、該凹凸は、発光層から特定の距離以内にあることが好ましい。この距離は、図1(a)においてkで示すように、0.5μm〜20μm程度、特に1μm〜10μmが好ましい値であって、通常のLEDにおける基板上面と発光層下面との距離がこの範囲に含まれる。よって、素子の結晶基板を第一層としてその上面に凹凸を形成し、これを埋め込むように第二層を成長させて、素子構造を構成すれば、該凹凸は充分に横方向の光に影響を与える。
【0028】
当該発光素子の材料系は、GaAs系、InP系、GaN系など、従来公知の材料であってよいが、結晶の低転位化という大きな問題を有しているGaN系発光素子(少なくとも発光層の材料がGaN系半導体であるもの)において、本発明の有用性は最も顕著となる。GaN系発光素子においては、GaN系結晶の低転位化を図ることが、素子形成のうえでの必須の大前提である。本発明では、GaN系結晶の低転位化を図るために有用な凹凸構造を用いた成長法を下記のとおり提供しており、その凹凸構造を、上記屈折率界面の凹凸としても兼用することができるので、屈折率界面だけの目的で凹凸を形成する場合よりも、凹凸の有用性が高くなるのである。以下に、この凹凸構造を用いたGaN系結晶成長法について説明する。
【0029】
凹凸構造を用いたGaN系結晶成長法は、図2(a)に示すように、結晶基板(第一層)1の表面に凹凸1aを加工し、図2(b)に示すように、その凹部及び凸部からGaN系結晶21、22を実質的にファセット構造を形成させながら成長させることによって、図2(c)に示すように、凹部を空洞とすることなくGaN系結晶で実質的に充填し、該凹凸を埋め込んで成長成させる方法である。実質的にファセット構造を形成させながらの成長とは、後述のファセット構造成長に類する成長(例えば、厚さ方向に凹凸を生じさせながらの成長など)を含む成長であることを意味する。以下、この凹凸を用い凹部を充填する成長法を「当該ファセット成長法」と呼ぶ。
【0030】
本発明で利用する当該ファセット成長法では、バッファ層等すら形成していない状態の結晶基板の表面に凹凸を加工することで、結晶成長当初からファセット面が形成され得る素地面を予め提供しておく点に特徴を有する。
結晶基板に凹凸を設けることで、この面にGaN系結晶の気相成長を行うに際し、相互の段差にて区画された凹面と凸面を、ファセット構造成長が生成される単位基準面とする。凹面と凸面の両方をファセット構造成長可能な面とすることによって、図2(b)に示すように、成長初期には凹面・凸面の両方から凸状を呈する結晶成長が起きる。
【0031】
この結果、結晶基板からC軸方向に伸びる転位線がファセット面(図2(b)に示す結晶21、22の斜面)で横方向に曲げられ、上方に伝播しなくなる。その後図2(c)に示すように、成長を続け、成長面を平坦化したとき、その表面近傍は基板からの転位の伝播が低減された低転位密度領域となる。
【0032】
GaN系結晶を成長させる一般的な方法では、MOVPE法などによりサファイアC面基板にAlNなどの低温バッファー層を介し、高温GaN膜を成長させている。低温バッファー層上に高温GaNを成長させると、結晶化した一部のバッファー層を成長の核として、高温GaN結晶は島状成長を開始するが、成長速度の速い結晶が成長速度の遅い結晶を覆う様に合体し、横方向成長が促進されて、やがて平坦なGaN結晶が形成される。この時、サファイア基板に凹凸が加工されていない時は、成長速度が遅く安定であるC面が出るように成長が進むため平坦化される。これは安定であるC面の成長速度に比べ横方向の成長速度が速い為である。
一方、基板面に凹凸を加工することで横方向成長に結晶成長領域の寸法的な制限が加わるために、例えば凹凸の長手方向が〈11−20〉方向に平行なストライプ形状であれば、〈1−100〉方向の成長に制限が加わるために、C軸方向の成長速度が上昇し、結晶成長速度が遅く安定な{1−101}などの斜めのファセットが形成し得る。本発明では基板の成長面に凹凸加工を施す事で、上記横方向成長の成長領域の寸法的な制限を加えている。
【0033】
第二層が凹部を実質的に充填するとは、完全な充填状態のみならず、本発明の目的を達成し得る有効な凹凸状の屈折率界面となるような充填であればよい。例えば、凹部からの成長結晶と凸部からの成長結晶が合体する部分に空隙が生じる場合があるが、屈折率の変化が得られる点で好都合である。また、凹部上に空隙が生じる時でも、凹部上に成長した第二層の下部面が、本発明の目的を達成し得る程度に凹部内に入り込み、有効な凹凸状の屈折率界面を構成していればよい。
【0034】
当該ファセット成長法に対して、例えば、特開2000−106455号公報では、結晶基板に凹凸を設け、凹部を空洞として残すように窒化ガリウム系半導体を成長させる方法が開示されている。しかし、このような成長法では、凹部を充填せず空洞部として残しているため、第二層からみたときの屈折率界面(即ち、第二層の下面)は充分な凹凸にはなっておらず、横方向の光に与えるモード変調の作用効果が少ない。しかも、空洞部の存在は、発光層で生じた熱を基板側に逃がす上で不利である。また、転位の伝播を積極的に制御していないので、凸部の上方には転位が伝播し、転位密度の低減効果も不充分である。
【0035】
当該ファセット成長法に用いられる結晶基板は、各種の半導体結晶層を成長させるためのベースとなる基板であって、格子整合のためのバッファ層等も未だ形成されていない状態のものを言う。好ましい結晶基板としては、サファイア(C面、A面、R面)、SiC(6H、4H、3C)、GaN、AlN、Si、スピネル、ZnO,GaAs、NGOなどを用いることができるが、発明の目的に対応するならばこのほかの材料を用いてもよい。なお、基板の面方位は特に限定されなく、更にジャスト基板でも良いしオフ角を付与した基板であっても良い。
【0036】
GaN系半導体とは、InGaAlN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)で示される化合物半導体であって、混晶比は任意であるが、例えば、AlN、GaN、AlGaN、InGaNなどが重要な化合物として挙げられる。
【0037】
当該ファセット成長法で用いる凹凸は、上記のように、凹面、凸面の両方からファセット構造成長が生じ得る凹凸形状であって、かつ、発光層で生じる横方向の光に作用し得る凹凸形状であることが好ましい。該凹凸が描く好ましいパターン、該凹凸の好ましい仕様を以下に説明する。
【0038】
当該ファセット成長法で用いられる凹凸の配置パターンは、概略的には、上記した横方向の光の波動に影響を与え得る凹凸を参照してよく、ドット状の凹部(または凸部)が配列されたパターン、直線状または曲線状の凹溝(または凸尾根)が一定間隔で配列されたストライプ状の凹凸パターンが挙げられる。また、凹凸の断面形状は、矩形(台形を含む)波状、三角波状、サインカーブ状などが挙げられ、ピッチが、必ずしも一定である必要がないことも上記のとおりである。これら種々の凹凸の態様の中でも、直線状または曲線状の凹溝(または凸尾根)が一定間隔で配列されたストライプ状の凹凸パターンは、その作製工程を簡略化できると共に、パターンの作製が容易であり、上記したように、横方向の光に対する影響が大きい点で好ましい。
【0039】
凹凸のパターンをストライプ状とする場合、そのストライプの長手方向は任意であってよいが、これを埋め込んで成長するGaN系結晶にとって〈11−20〉方向とした場合、横方向成長に寸法的な制限が加わった時に{1−101}面などの斜めファセットが形成され易くなる。この結果、基板側からC軸方向に伝播した転位がこのファセット面で横方向に曲げられ、上方に伝播し難くなり、低転位密度領域を形成できる点で特に好ましい。
【0040】
一方、ストライプの長手方向を〈1−100〉方向にした場合であっても、擬似的なファセット面が形成されやすい成長条件を選ぶ事により前述と同様の効果を得ることができる。
【0041】
図2(a)に示すような断面が矩形波状の凹凸を例として、当該ファセット成長法、および横方向の光の方向に有効に影響し得る凹凸の好ましい寸法を次に挙げる。
凹溝の幅W1は、0.5μm〜20μm、特に1μm〜10μmが好ましい。
凸部の幅W2は、0.5μm〜20μm、特に1μm〜10μmが好ましい。
凹凸の振幅(凹溝の深さ)dは、0.05μm〜5μm、特に0.2μm〜3μmが好ましい。
これらの寸法やそこから計算されるピッチ等は、他の断面形状の凹凸においても同様である。
【0042】
凹部の幅と凸部の幅との組み合せによって、成長するGaN系結晶にファセット面がどのように形成されるかは色々と変化し得るが、このファセット面は転位の伝播を折曲させ得る程度のものであれば良く、好ましい態様は、図2(b)に示すように、各々の単位基準面から成長した結晶単位21、22が、それぞれの頂部に平坦部を有すること無く完全に両ファセット面が頂部で交差する山形(三角錐や山脈状に長く連なった屋根形)の態様である。このようなファセット面であれば、前記ベース面から承継された転位線を概ね全て曲げることができ、その直上の転位密度をより低減できる。
なお、凹凸の幅の組み合せだけでなく、凹部の深さ(凸部の高さ)dを変化させる事でもファセット面形成領域の制御が可能である。
【0043】
凹凸の加工方法としては、例えば、通常のフォトリソグラフイ技術を用いて、目的の凹凸の態様に応じてパターン化し、RIE技術等を使ってエッチング加工を施して目的の凹凸を得る方法などが例示される。
【0044】
基板上に半導体結晶層の成長を行う方法はHVPE、MOVPE、MBE法などがよい。厚膜を作製する場合はHVPE法が好ましいが、薄膜を形成する場合はMOVPE法やMBE法が好ましい。
【0045】
ファセット面の形成は結晶成長を行う時の成長条件(ガス種、成長圧力、成長温度、など)により制御する事ができる。減圧成長ではNH分圧が低い場合{1−101}面のファセットが出易く、常圧成長では減圧に比べファセット面が出易い。
また成長温度を上げると横方向成長が促進されるが、低温成長すると横方向成長よりもC軸方向の成長が速くなり、ファセット面が形成されやすくなる。
以上成長条件によってファセット形状の制御が可能である事を示したが、本発明の効果が出る範囲内であれば、目的に応じ使い分ければよい。
【0046】
当該ファセット成長法において、結晶基板に形成された凹凸からGaN系結晶を成長させる際には、結晶基板に直接成長させてもよいし、GaN、AlNなどの公知の低温バッファ層、その他公知のバッファ層を介してもよい。
【0047】
以上は、当該ファセット成長法による凹凸の埋め込み方法を示したが、凹凸の寸法や結晶成長条件を選択することによって、ファセット構造成長を主としない一般的な成長(例えば、横方向の成長が大きい成長)によって、凹凸を埋め込んでもよい。
【0048】
次に、凹凸の断面を三角波状とする態様を例示する。この態様は、GaN結晶基板を第一層として用いる場合に特に有用である。
【0049】
結晶基板の表面をこのような斜面を有する凹凸に加工する方法としては、例えば、図3(a)に示すように、GaN基板1の表面に、両エッジが薄くなった凸アーチ状の断面形状を有するレジストRを、ストライプ状、格子状などの目的のパターンにて形成し、これに当該ガスエッチングを施す方法が挙げられる。レジストの材料としては、当該ガスエッチングを受け得るものを用いることが好ましい。このようなレジストRの付いたGaN基板に、当該ガスエッチングを施すことによって、GaN基板の露出している領域は最初から侵食され、一方、レジストの薄い肩の部分は、エッチングの進行と共に消耗して行き、GaN結晶のエッチングが遅れて始まる。この様にエッチング開始時間がずれて行くことで、最終的に、図3(b)に示すように、全体として三角波に近い断面の凹凸となる。レジストの最も厚い部分は、当該ガスエッチングで除去されてもよいが、残してもよく、その場合には、GaN結晶に損傷を与えないレジスト専用の除去剤を用い除去すればよい。また、最終的に凸部のエッチング処理を行うと更に効果的である。
【0050】
図3(b)に示すような、斜面を有する凹凸の好ましい寸法を次に挙げる。
凹凸のピッチは、2μm〜40μm、特に2μm〜20μmが好ましい。
凹凸の振幅は、0.05μm〜5μm、特に0.2μm〜3μmが好ましい。
【0051】
斜面を有する凹凸の配置パターンは、上記説明の当該ファセット成長法と同様、ドット状の凹部(または凸部)が配列されたパターン、直線状または曲線状の凹溝(または凸尾根)が一定間隔で配列されたストライプ状の凹凸パターンが挙げられ、特に、ストライプ状の凹凸パターンが好ましい。
【0052】
次に、図3(c)に示すように、凹凸の全面から第二層2の成長を出発させ、凹凸が完全に埋め込まれるまで成長させる。このとき凹溝の側壁が擬似的なファセット面となっているので、GaN系結晶を成長させたとき、該ファセット面を界面として転位線が屈曲し、上層に低転位部分が形成されるという作用効果が得られる。しかも、このような凹凸は、横方向の光に作用するだけでなく、反射面としても強く作用し、好ましい態様である。
【0053】
エッチング法は限定されないが、塩素を含むエッチングガスを用いた、RIE(Reactive Ion Etching)などによるガスエッチングであれば、第一層がGaN結晶基板であるような場合、結晶表面に損傷を残さないので好ましい。
【0054】
以上の説明では、GaN系発光素子において、当該ファセット成長法の凹凸構造を、横方向の光のための凹凸として兼用する例を示したが、必ずしも兼用する必要はなく、横方向の光のためだけの凹凸を別途設ける態様であってもよい。
【0055】
次に、上記(II)の態様について説明する。図1(b)は、上記(II)の態様による発光素子の構造例としてGaN系LEDを示した図であって、結晶成長の基礎となる結晶層(同図では結晶基板)Sの表面に、第一のGaN系結晶(以下、「第一結晶」とも言う)10がファセット構造を形成しながら凹凸をなすように成長しており、該凹凸のうちの少なくとも凸部(図4の例では、第一結晶10そのものである)を覆って、第一のGaN系結晶とは異なる屈折率を有する第二のGaN系結晶(以下、「第二結晶」とも言う)20が成長しており、これによって凹凸状の屈折率界面が構成され、上記(I)の態様と同様の作用効果が得られる。
【0056】
この(II)の態様では、第一結晶が凹凸をなすように成長した時点で他のGaN系結晶に組成を変化させ、屈折率を変化させること、即ち、第一結晶だけで平坦化するまで成長させないことが重要である。屈折率の変化(組成の変化)は、ステップ状の変化であっても、分布屈折率導波路に見るような連続的な変化であってもよい。
【0057】
第一結晶を凹凸に成長させる方法は限定されないが、実質的にファセット構造を形成しながら、または擬似的なファセット構造を形成しながらの成長によって、本発明の目的を好適に達成し得る凹凸として成長させることができる。
ここでいう凹凸は、凸部が連続的に隣り合った波状の凹凸だけでなく、図5(a)〜(c)に示すように、凸状の第一結晶10が離散的に配置され、他の物質が凹部としてそれらの間に存在していてもよい。
【0058】
第一結晶のファセット成長による凹凸の形状は限定されず、例えば、凸部の頂部に平坦部を有する台形状のものであってもよいが、凹凸状の屈折率界面の作用効果を充分に得るには、上記(I)の態様において説明したと同様に、各々の単位基準面から成長した結晶単位が、それぞれの頂部に平坦部を有すること無く完全に両ファセット面が頂部で交差する山形(三角錐や山脈状に長く連なった屋根形)の態様が好ましい。
【0059】
(II)の態様では、第一結晶を凹凸状にさせ得る方法であれば、どのような方法を用いてもよく、第一結晶が凹凸を呈した時点で、これを覆うように第二結晶を成長させ、凹凸状の屈折率界面を構成するものであればよい。
【0060】
GaN系結晶を凹凸に成長させる方法としては、特にファセット成長(またはそれに類する成長)をさせることが好ましい。そのためには、結晶成長の基礎となる結晶層表面に、結晶成長領域を寸法的に制限する方法が挙げられる。
例えば、▲1▼上記で詳細に説明した当該ファセット成長法のように、結晶成長の基礎となる結晶層表面に凹凸を加工する方法(図1(b)、図4、図5(a)、図6、図7)、▲2▼結晶成長の基礎となる結晶層表面の特定領域にGaN系結晶成長が成長し得ないマスクパターンを設ける方法(図5(b))、▲3▼結晶成長の基礎となる結晶層表面の特定領域にGaN系結晶成長を抑制し得る表面処理を施す方法(図5(c))などが挙げられる。
これらの方法によって、第一結晶は、凹凸をなすように成長する。
【0061】
上記▲1▼の方法としては、図4に示すような、当該ファセット成長法に基づいて凹凸の凹部をGaN系結晶10、20で実質的に充填する態様だけでなく、図5(a)に示すように、もっぱら凸部の上面だけから第一結晶10をファセット成長させた後、第二結晶20に切り替えて、凹部上をラテラル成長させ、凹部を空洞として残す態様としてもよい。また、上記(I)の態様において、図3の例として説明した斜面を有する凹凸を利用してもよい。これは、図7に示すように、結晶基板S上の斜面を有する凹凸上に、第一結晶10を成長させ、擬似的なファセット成長を生じさせた後、第二結晶20に切り替える態様である。
【0062】
上記▲2▼の方法としては、図5(b)に示すように、従来公知のマスクを用いた種々のラテラル成長法が全て適用可能である。
マスクmの材料としては、Si、Ti、Ta、Zr等の窒化物や酸化物、即ち、SiO、SiN、TiO、ZrO等、公知のマスク材料を用いてよい。マスクのパターンとしては、公知のパターンを参照してよいが、主として、ストライプ状のパターン、格子状のパターン等が重要であり、マスク領域と非マスク領域との境界線の方向が特に重要である。マスク領域と非マスク領域との境界線を成長するGaN系結晶の〈1−100〉方向に伸びる直線とする場合、横方向成長速度が速くなる。逆に、マスク領域と非マスク領域との境界線を〈11−20〉方向の直線とすると、{1−101}面などの斜めファセットが形成され易く、本発明にとって好ましいファセット成長が得られる。
マスクを用いたラテラル成長法を実施する際の、マスクの詳細な寸法、雰囲気ガス(H、N、Ar、He等)や、結晶成長法(HVPE、MOVPE)等については、公知技術を参照してよく、例えば、文献(A. Sakaiら、Appl. Phys. Lett. 71(1997)2259.)に詳細に記載されている。
【0063】
上記▲3▼の方法としては、例えば、特開2000−277435公報に記載のSiOの残渣をマスクに使う手法が挙げられる。これによって、上記マスクと同様の作用効果が示され、処理を施していない領域からGaN系結晶10を凸状にファセット成長させることが可能である。
【0064】
上記(II)の態様において、凸状に成長させる第一結晶、およびそれを覆う第二結晶の組み合せ(第一結晶/第二結晶)としては、(AlGaN/GaN)、(AlInGaN/GaN)などが例示される。AlGaNが第一結晶としてGaNの下側に存在することにより、第二結晶のGaNが光導波路でいう高屈折率のコアに相当し、第一結晶のAlGaNがこれよりも低屈折率のクラッドに相当し、本発明の作用効果がより高められ、また、反射層としても有効に作用する。凹凸を埋め込むGaN系結晶(例えば、GaN)は、アンドープでも、n型でもよい。
【0065】
以上▲1▼〜▲3▼は、GaN系結晶をファセット成長させるための種々の方法であるが、いずれの方法でも、凹凸を平坦化するための第三のGaN系結晶は、第二結晶であっても(第二結晶がそのまま平坦化するまで継続的に成長する態様となる)、第二結晶とは異なる結晶(第一結晶を含む)であってもよい。また、第三のGaN系結晶は、さらに多層に変化するものでもよい。
第三のGaN系結晶の態様を選択することによって、ファセット構造の成長途上または成長後においてGaN系結晶の組成を多層状に変化させる共通のバリエーションが存在する。以下に、このバリエーションを、上記▲1▼の当該ファセット成長法による凹凸形成を例として説明する。
【0066】
図4(a)の例では、第一結晶10を覆った第二結晶20は、そのまま凹凸を平坦化するまで成長しているが、そのバリエーションでは、図4(b)に示すように、第一結晶(例えば、GaN)10を覆う第二結晶(例えば、AlGaN)20を膜状とし、さらに屈折率の異なる他のGaN系結晶(例えば、GaN)20aが平坦化するまで成長している。またさらに、図4(c)の例では、第一結晶10を膜状に覆って第二結晶20が成長しており、さらにこれを第一結晶20a、第二結晶20bが順に覆うというように、互いに屈折率の異なるGaN系結晶膜が多層膜構造を形成している。
【0067】
このような互いに屈折率の異なるGaN系結晶膜からなる多層膜構造の態様によれば、反射性をさらに向上させることができる。例えば、膜厚を発光波長に対して最適に設計し、AlGaN/GaNなどのペアによる超格子構造として、ブラッグ反射層を形成してもよい。
【0068】
多層膜構造とする場合、膜の層数に限定は無く、図4(b)に示すような1層の膜を挟んだ構造から、図4(c)に示すような多層(5ペア〜100ペア)に変化する構造などであってよい。
【0069】
凹凸に成長(特に好ましくはファセット成長)させた第一結晶を、どの時点で第二結晶に切り替えるかは限定されず、例えば、図6に、GaN系結晶からなる多層の凹凸成長の状態を模式的に示すように、基板Sに形成した凹凸面に成長する際の初期の成長段階から組成を変化させてもよい。同図では、屈折率の異なるGaN系結晶が多層状に成長し凹凸状となっていることを区別するために、ハッチングを施している。
【0070】
(II)の態様では、本発明の目的を好ましく達成し得る点では、凹凸状の屈折率界面は、凸部の高さが0.05μm〜10μm、特に0.1μm〜5μmとなっているものが好ましい。また、凹凸状の屈折率界面のピッチは、従来公知のラテラル成長法では、概ね1μm〜10μm、特に1μm〜5μm程度が好ましい値である。当該ファセット成長法によって得られる凹凸のピッチについては、上記(I)の態様と同様である。
【0071】
以上、上記(I)、(II)のいずれの態様であっても、第一層(第一結晶)の屈折率と、第二層(第二結晶)の屈折率との差異は、発光層から発せられる光の波長において、0.01以上、特に0.05以上であることが好ましい。
また、両者の屈折率の大小関係は、第一層(第一結晶)<第二層(第二結晶)であることが好ましく、これによって、第二層(第二結晶)が光導波路でいう高屈折率のコアに相当し、第一層(第一結晶)がこれよりも低屈折率のクラッドに相当し、本発明の作用効果がより高められる。
【0072】
【実施例】
以下に、上記(I)、(II)の態様による凹凸状の屈折率界面を有するGaN系LEDを実際に製作した例を示す。
【0073】
実施例1
本実施例では、図1(a)に示すように、上記(I)の態様に従い、当該ファセット成長法によってサファイア基板の凹凸を埋め込んで凹凸状の屈折率界面とし、GaN系LEDを実際に製作した。
【0074】
C面サファイア基板上にフォトレジストによるストライプ状のパターニング(幅2μm、周期4μm、ストライプ方位:ストライプの長手方向が、基板上に成長するGaN系結晶にとって〈11−20〉方向)を行い、RIE装置で2μmの深さまで断面方形となるようエッチングし、図2(a)に示すように、表面がストライプ状パターンの凹凸となった基板を得た。この時のストライプ溝断面のアスペクト比は1であった。
【0075】
フォトレジストを除去後、MOVPE装置に基板を装着し、窒素ガス主成分雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルクリーニングを行った。温度を500℃まで下げ、III 族原料としてトリメチルガリウム(以下TMG)を、N原料としてアンモニアを流し、厚さ30nmのGaN低温バッファ層を成長させた。
【0076】
続いて温度を1000℃に昇温し原料としてTMG、アンモニアを、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層(コンタクト層)を成長させた。このときのGaN層の成長は、図2(b)に示すように、凸部の上面、凹部の底面から、断面山形でファセット面を含む尾根状の結晶として発生した後、凹部内に空洞を形成することなく、全体を埋め込む成長であった。
【0077】
ファセット構造成長において、GaN結晶のC面が完全に消滅し頂部が尖った凸状となった時点で、成長条件を横方向成長が優勢になる条件(成長温度を上昇させるなど)に切り替え、サファイア基板の上面から厚さ5μmまでGaN結晶を成長させた。上面が平坦な埋め込み層を得るためには5μmの厚膜成長が必要であった。
【0078】
続いて、n型AlGaNクラッド層、InGaN発光層(MQW構造)、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長370nmの紫外線LED用エピ基板とし、さらに、n型コンタクト層を表出させるためのエッチング加工、電極形成、素子分離を行い、LED素子とした。
【0079】
ウエハ全体で採取されたLEDチップ(ベアチップ状態、波長370nm、通電20mAにて)の各出力を測定した。
また、比較例1として、サファイア基板にストライプ状の凹凸を形成しなかったこと以外は、上記と同様の条件にて、紫外線LEDチップを形成し(即ち、フラットなサファイア基板上に低温バッファ層を介して素子構造を形成し)、その出力を測定した。これらの測定結果は、後述のとおりである。
【0080】
比較例2
本比較例では、従来公知のマスクを用いたラテラル成長法を適用し、上記比較例1におけるGaN系結晶層の低転位化を図った。この比較例2は、ファセット構造成長時において組成を変化させることなく同一組成で一気にマスクを埋め込んだ公知の構成であって、ファセット構造成長による凹凸状の屈折率界面を持たない点で、本発明の(II)の態様(特に図5(b))とは大きく異なる。
【0081】
実施例1と同じ仕様のC面サファイア基板をMOVPE装置に装填し、窒素ガス主成分雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルクリーニングを行った。温度を500℃まで下げ、III 族原料としてTMGを、N原料としてアンモニアを流し、厚さ30nmのGaN低温バッファ層を成長させた。
続いて温度を1000℃に昇温し原料としてTMG、アンモニアを、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を約2μm成長させた。
【0082】
MOVPE装置から基板を取り出し、フォトレジストによるストライプ状のパターニング(幅2μm、周期4μm、ストライプ方位:ストライプの長手方向が、GaN結晶にとって〈11−20〉方向)を行い、電子ビーム蒸着装置にて100nmの厚さのSiOを蒸着した。リフトオフと呼ばれる手法でフォトレジストを除去してストライプ状のSiOマスクを得た。
【0083】
再び、MOVPE装置に装填し、n型GaN結晶コンタクト層を成長した。成長条件は実施例1とほぼ同等とし、GaN結晶の露出部(非マスク領域)からの成長が、断面山形でファセット面を含む尾根状の結晶として発生した後、そのまま全体を埋め込み平坦となるまで成長を行った。埋め込みにはC軸方向に約5μmの厚みのGaN結晶の成長が必要であった。
【0084】
続いて、n型AlGaNクラッド層、InGaN発光層(MQW構造)、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長370nmの紫外LED用エピ基板とし、さらに、n型コンタクト層を表出させるためのエッチング加工、電極形成、素子分離を行い、LED素子とした。
【0085】
ウエハ全体で採取されたLEDチップ(ベアチップ状態、波長370nm、通電20mAにて)の各出力を測定した。測定結果は、後述のとおりである。
【0086】
実施例2
本実施例では、図1(b)に示すように、上記(II)の態様に従い、当該ファセット成長法によってAlGaN結晶からなる凹凸状のファセット構造を形成し、これをGaNで埋め込んで凹凸状の屈折率界面とし、GaN系LEDを実際に製作した。
【0087】
実施例1と全く同様に、C面サファイア基板上にストライプ状パターンの凹凸を形成し、これをMOVPE装置に装着し、窒素ガス主成分雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルクリーニングを行った。温度を500℃まで下げ、III 族原料としてTMGを、N原料としてアンモニアを流し、厚さ30nmのGaN低温バッファ層を成長させた。
【0088】
続いて温度を1000℃に昇温し原料としてTMG、アンモニアを流しGaN層を約100nm成長させた後、III 族原料にトリメチルアルミニウム(TMA)を加えて成長を継続し、AlGaNを成長させた。AlGaN/GaN層の成長が、図2(b)に示すように、凸部の上面、凹部の底面から、断面山形でファセット面を含む尾根状の結晶として発生した後、凹部内に空洞を形成することなく成長させた。
【0089】
ファセット構造成長において、AlGaN結晶のC面が完全に消滅し頂部が尖った凸状となった時点で、成長条件をn型GaN成長で、かつ横方向成長が優勢になる条件に切り替え、サファイア基板の上面から厚さ5μmまでn−GaN結晶(コンタクト層)を成長させた。
【0090】
上記n型GaNコンタクト層上に、上記実施例1と全く同様に、n型AlGaNクラッド層、InGaN発光層(MQW構造)、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長370nmの紫外LED用エピ基板とし、さらに、n型コンタクト層を表出させるためのエッチング加工、電極形成、素子分離を行い、LED素子とした。
【0091】
ウエハ全体で採取されたLEDチップ(ベアチップ状態、波長370nm、通電20mAにて)の各出力を測定した結果は、後述のとおりである。
【0092】
実施例3
本実施例では、図4(c)に示すように、上記(II)の態様に従い、当該ファセット成長法によってGaN結晶からなる凹凸状のファセット構造を形成し、これをAlGaN/GaNの超格子構造からなる50ペアのブラッグ反射層で覆い、凹凸状の多層の屈折率界面とし、GaN系LEDを実際に製作した。
【0093】
実施例1と全く同様に、C面サファイア基板上にストライプ状パターンの凹凸を形成し、これをMOVPE装置に装着し、窒素ガス主成分雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルクリーニングを行った。温度を500℃まで下げ、III族原料としてTMGを、N原料としてアンモニアを流し、厚さ30nmのGaN低温バッファ層を成長させた。
【0094】
続いて温度を1000℃に昇温し原料としてTMG、アンモニアを流しGaN層を、図4(c)に示すように、凸部の上面、凹部の底面から、断面山形でファセット面を含む尾根状の結晶として成長させた。
【0095】
ファセット構造成長において、GaN結晶のC面が完全に消滅し頂部が尖った凸状となった時点で、Al0.2Ga0.8N(C軸方向に37nm)/GaN(C軸方向に34nm)を50ペア成長し、その後成長条件をn型GaN成長で、かつ横方向成長が優勢になる条件に切り替え、サファイア基板の上面から厚さ5μmまでn−GaN結晶(コンタクト層)を成長させた。
【0096】
上記n型GaNコンタクト層上に、上記実施例1と全く同様に、n型AlGaNクラッド層、InGaN発光層(MQW構造)、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長370nmの紫外LED用エピ基板とし、さらに、n型コンタクト層を表出させるためのエッチング加工、電極形成、素子分離を行い、LED素子とした。
【0097】
ウエハ全体で採取されたLEDチップ(ベアチップ状態、波長370nm、通電20mAにて)の各出力を測定した。
【0098】
上記実施例1〜3、比較例1、2の各々の測定結果(平均値)は次のとおりである。
実施例1: 14 mW。
実施例2: 14.5mW。
実施例3: 15 mW。
比較例1: 6 mW。
比較例2: 7 mW。
上記の比較から明らかなとおり、発光層の下方に凹凸状の屈折率界面を付与することによって、素子内部で消滅していた横方向の光の一部を外界に取り出すことができ、発光素子としての出力が向上することがわかった。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、発光層の下方に凹凸状の屈折率界面を付与することによって、発光層で生じた横方向の光の少なくとも一部に対して、その進行方向を変化させることができ、ひいては外界に取り出す光の量を増加させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発光素子の構造例を示す模式図である。ハッチングは、領域の境界を示す目的で一部に施している(以下の図も同様)。
【図2】本発明の(I)の態様において、凹凸状の屈折率界面を形成するための結晶成長法の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の(I)の態様において、結晶基板の表面を斜面を有する凹凸に加工する方法を示す模式図である。
【図4】本発明の(II)の態様において、凹凸状の屈折率界面を形成するための結晶成長法の一例を示す模式図である。
【図5】本発明の(II)の態様において、凹凸状の屈折率界面を形成するための結晶成長法の他の例を示す模式図である。
【図6】図4、5に示す結晶成長法のバリエーションを示す模式図である。
【図7】本発明の(II)の態様において、凹凸状の屈折率界面を形成するための結晶成長法の他の例を示す模式図である。
【図8】従来のGaN系発光素子の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 第一層
1a 凹凸状の屈折率界面
2 第二層
10 第一結晶
10a 凹凸状の屈折率界面
20 第二結晶

Claims (7)

  1. GaN系半導体からなる発光層を含む結晶層が積層された素子構造を有するGaN系半導体発光ダイオードであって、
    結晶成長の基礎となる結晶層の表面に、GaN系結晶の成長領域が寸法的に制限されるように、段差にて区画された凹面および凸面を有する凹凸の加工が施され、
    前記凹凸の加工によって寸法的に制限された個々の成長領域には、凸面および凹面の両方において、バッファ層を介してまたは直接的に、第一のGaN系半導体結晶が、凹凸の段差によって横方向成長に制限が加えられてファセット構造を形成しながら凸状に成長しており、それによって、結晶成長の基礎となる結晶層の表面には、第一のGaN系半導体結晶が凹凸をなしており、
    発光波長における第一のGaN系半導体結晶との屈折率の差が0.05以上である第二のGaN系半導体結晶が、第一のGaN系半導体結晶の凹凸を覆って平坦化するまで成長しており、その上に前記素子構造が形成されている、
    GaN系半導体発光ダイオード。
  2. 上記凹凸加工の凹凸が、ストライプパターンを呈する凹凸であって、該ストライプの長手方向が、これを埋め込んで成長するGaN系半導体の〈11−20〉方向、または〈1−100〉方向である請求項記載のGaN系半導体発光ダイオード。
  3. 上記凹凸の断面形状が、矩形波状である請求項または記載のGaN系半導体発光ダイオード。
  4. GaN系半導体からなる発光層を含む結晶層が積層された素子構造を有するGaN系半導体発光ダイオードであって、
    結晶成長の基礎となる結晶層の表面に、GaN系結晶の成長領域が寸法的に制限されるように、段差にて区画された凹面および凸面を有する凹凸の加工が施され、
    前記凹凸の加工によって寸法的に制限された個々の成長領域には、バッファ層を介してまたは直接的に、第一のGaN系半導体結晶が、凹凸の段差によって横方向成長に制限が加えられてファセット構造を形成しながら凸状に成長しており、それによって、結晶成長の基礎となる結晶層の表面には、第一のGaN系半導体結晶が凹凸をなしており、
    その上に、第一のGaN系半導体結晶とは異なる屈折率を有する第二のGaN系半導体結晶が少なくとも第一のGaN系半導体結晶の凹凸の凸部を膜状に覆って成長しており、その上に、第二のGaN系半導体結晶とは異なる屈折率を有する第三のGaN系半導体結晶が覆い平坦化するまで成長しており、その上に前記素子構造が形成されていることを特徴とする、
    GaN系半導体発光ダイオード。
  5. 上記凹凸加工の凹凸が、ストライプパターンを呈する凹凸であって、該ストライプの長手方向が、これを埋め込んで成長するGaN系半導体の〈11−20〉方向、または〈1−100〉方向である請求項記載のGaN系半導体発光ダイオード。
  6. 上記凹凸の断面形状が、矩形波状である請求項または記載のGaN系半導体発光ダイオード。
  7. 第二のGaN系半導体結晶が、多層膜構造を有するものである、請求項記載のGaN系半導体発光ダイオード。
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