JP3930161B2 - 窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サファイアやSiC等の基板上に窒化物系化合物半導体層を形成して作成する半導体レーザ、発光ダイオード、又は電子デバイスなどの窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、青色から紫外域にかけての短波長発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)用の材料として、GaNをはじめとする窒化物系化合物半導体が注目されている。上記の窒化物系化合物半導体用成長基板としてサファイア基板が最も多く用いられており、その他SiC基板やMgAl2 4 基板等も用いられている。
【0003】
サファイアやSiC基板上にGaNをはじめとする窒化物系化合物半導体層を形成する方法として、有機金属気相成長(MOCVD)法が最も多く用いられている。MOCVD法によりサファイア等の基板上にGaNをはじめとする窒化物系化合物半導体層を形成する際、単結晶の成長が可能な温度(1000℃以上)で直接基板上に窒化物系化合物半導体層を成長すると、島状成長が顕著で、平坦性の良い膜は得られない。
【0004】
そこで、一般に単結晶の成長が可能な1000℃以上の温度で窒化物系化合物半導体層を成長する前に、500〜600℃程度の低温で基板上にAlN又はGaNから成るバッファ層を成長する方法が用いられている。このバッファ層の挿入により、平坦性の良い窒化物系化合物半導体層の成長が可能になった。
【0005】
しかし、高温での成長初期過程において、成長核を中心に成長した島が形成され、これらの島が成長合体する際に島の境界に転位,積層欠陥,チューブ状の穴等の結晶欠陥が高密度で生成される。サファイア基板上への窒化物系化合物半導体層の成長では約108 〜1011cm-2もの高密度転位が生成され、これらの転位は成長方向に伝播した貫通転位として成長層内に存在している。従って、これらの貫通転位は、窒化物系短波長半導体レーザ等の素子構造において、活性層を貫通し成長層表面に抜けている。
【0006】
ここで、島状成長における島の合体時に導入される転位について、図19を参照して説明する。図19(a)に示すように、成長初期過程において、成長核はランダムに形成される。このとき、転位の生じる位置と生じない位置とを制御することはできない。成長が進むと、図19(b)に示すように、島の合体により貫通転位が生じる。成長条件により転位密度を制御することはできるが、1×108 cm-2まで減少させるのが限界である。また、図19(c)に示すように、窒化物系化合物半導体層の膜厚を増加しても、この貫通転位は残る。そして、素子を作成した場合、全ての素子に108 〜1011cm-2の転位が存在することになる。
【0007】
貫通転位の存在が窒化物系半導体素子に与える悪影響には、以下に示すようなものがある。
(1)結晶欠陥密度の高い窒化物系化合物半導体層は結晶性が悪く、電気的特性が悪い。即ち、バックグラウンドのドナー(キャリア)濃度が高く、ホール易動度が小さい。
【0008】
(2)結晶欠陥密度の高い窒化物系化合物半導体層では、キャリアのライフタイムが短く、発光強度が低いなど、光学的特性が劣る。
(3)貫通転位の先端(貫通転位が成長層表面と交わる点)ではピット(穴)が生成され易く、例えば数nm程度の薄膜を成長して作成する多重量子井戸構造(MQW)のInGaN系活性層を成長する過程において、ピットの形成により多重量子井戸構造の秩序性に乱れが生じ、素子の発光領域における所望の構造が損なわれ、その結果成長面内において発光パターンが不均一になる。
【0009】
(4)ピットの存在により、半導体レーザ等の素子用多層膜の表面平坦性(モフォロジ)が損なわれ、電極の形成等に問題が生じる。
(5)通電時に電極材料がチューブ状の穴等の貫通欠陥を介して拡散する。
(6)通電時や熱処理時にMg等のドーパントが、貫通欠陥を介して故意にドーピングを行った所望の層以外の層に拡散し、素子に悪影響を及ぼす。
【0010】
以上のような問題により、素子の初期特性や信頼性が損なわれる。しかし、貫通転位等の結晶欠陥密度の低減は、低温バッファ層の成長条件や高温における窒化物系化合物半導体層の成長条件の最適化や工夫など、従来法を用いた範囲では解決できない。
【0011】
また、窒化物系化合物半導体の中で特にInGaAlN系は、紫外光を含む短波長光源として有望であり、注目を集めている。しかし、この材料系では、Alを含む低屈折率層が厚く成長できないため、光閉じ込めが十分行うことができない。このため、しきい値が高く、モードが安定しない等の問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来、窒化物系化合物半導体層を用いて作成した発光素子や電子デバイスでは、低温成長バッファ層等の成長技術を用いても、貫通転位等の高密度の結晶欠陥が生成され、これらの結晶欠陥の存在により、素子の初期特性や信頼性の向上が阻まれていた。
【0013】
本発明は、上記の事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、転位,積層欠陥,チューブ状の穴等の結晶欠陥密度が低く、結晶性,電気的特性,光学的特性の良好な窒化物系化合物半導体層をサファイア等の基板上に形成することができ、窒化物系化合物半導体を用いた場合の製造歩留まり,初期特性,信頼性の向上をはかり得る窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る窒化物系半導体素子は、第1層と、前記第1層上に形成された複数の開口部を有するマスクと、前記マスク上に形成され、前記マスクの前記複数の開口部の隣接する2つのほぼ中央部において複数の転位が垂直方向に延在する貫通転位を有する第1の領域と、前記中央部以外であって前記転位から開放された第2の領域とを含む窒化物系化合物半導体層と、前記半導体層上に形成された所望の素子構造とを具備することを特徴とする。
【0015】
前記所望の素子構造は、実質的に前記第2の領域上に形成されることが望ましい。より詳細に言えば、所望の素子構造がFETであれば、そのソース・ドレイン層、ゲート電極が、ダイオードであれば、そのp/n領域とその接合部における電流経路が、第2の領域上に形成される。
【0016】
本発明の請求項3に係る発光素子は、第1層と、前記第1層上に形成された複数の開口部を有するマスクと、前記マスク上に形成され、前記マスクの前記複数の開口部の隣接する2つのほぼ中央部において複数の転位が垂直方向に延在する貫通転位を有する第1の領域と、前記中央部以外であって前記転位から開放された第2の領域とを含む窒化物系化合物半導体層と、前記窒化物系化合物半導体層の前記第2の領域上に実質的に形成され、電流注入層でサンドイッチされた発光層とを具備することを特徴とする。
【0017】
上記請求項1の半導体素子あるいは請求項3の発光素子において、前記マスクの材料は、水素,窒素,およびアンモニアの少なくとも1つの雰囲気中において、1000℃以上の高温で反応を生じない物質であることが望ましい。
【0018】
さらに、前記第1層は、AlGaN,InGaN,AlN,GaN、およびこれらの材料にBを添加した材料、Si,SiC,サファイアおよびこれらの積層膜のグループから選ばれた1つであることが望ましい。
【0019】
マスクの複数の開口部は、周期的に形成されていることが望ましい。
【0020】
さらに、前記マスクの前記複数の開口部は、前記窒化物系化合物半導体層のa軸〈11−20〉と垂直方向にストライプ状に形成されることが望ましい。
【0021】
なお、本明細書中における、例えば〈11−20〉は型方向を示し、対称関係にある方向の代表として示されている。
【0022】
さらに、前記窒化物系化合物半導体層の前記貫通転位の密度が、103 乃至107 cm-2であることが望ましい。
【0023】
さらに、前記窒化物系化合物半導体層は、前記マスクの前記複数の開口部からスタートし、前記マスクの表面に沿って延在する複数の転位が存在する第3の領域を含み、前記第2の領域が前記第3の領域上に存在することが望ましい。
【0024】
さらに、前記マスク上の窒化物系化合物半導体層の表面は、実質的に平坦であることを特徴とする。
【0025】
前記窒化物系化合物半導体層は、Gax Iny Alz 1-x-y-z N(0≦x、y、z、x+y+z≦1)で形成されることが望ましい。
【0026】
前記マスクは、前記第1層上に、三角形および六角形のいずれかの、複数の開口部および複数の非開口部のいずれかを周期的に形成してなり、前記窒化物系化合物半導体層は、前記マスクの前記非開口部上に形成され垂直方向に前記貫通転位が含まれる前記第1の領域と、前記マスクの前記開口部および前記非開口部上に形成され、前記マスクの表面に沿って前記転位が延在する第3の領域と、前記第3の領域上に形成され、前記転位から開放された前記第2の領域とを具備することができる。
【0027】
前記第1層は、その表面に周期的に形成された複数の凸部を有し、前記複数の凸部の表面に前記マスクの非開口部が形成され、前記マスクの開口部において前記窒化物系化合物半導体層と接合を形成するようにしてもよい。
【0028】
前記マスクの前記複数の開口部がストライプ状に形成され、非開口部の幅をW、前記複数の開口部の周期をp、前記第1層の格子定数をas、前記窒化物系化合物半導体層の格子定数をanとしたとき、
−1%≦w/p−an/as≦1%、および
−1%≦(p−w)/p−an/as≦1%
のいずれかを満足することが望ましい。
【0029】
本発明の請求項13に係る窒化物系半導体素子の製造方法は、第1層上に複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、前記マスクを形成した第1層上に窒化物系化合物半導体層を、前記マスク上でのラテラル成長を利用し、成長方向に伝播する結晶欠陥の少ない領域を形成するように堆積する工程と、前記窒化物系化合物半導体層上に所望の素子構造を形成する工程とを含むことを特徴とする。前記マスクを形成する工程は、前記窒化物系半導体素子層のa軸 〈11−20〉と垂直方向にストライプ状に前記マスクの開口部を形成する工程を含むことが望ましい。
【0030】
前記窒化物系化合物半導体層を堆積する工程は、前記マスクの表面に沿って伝播する転位が消滅する厚さを有する様に堆積するステップを含むことが望ましい。
【0031】
前記第1層は、AlGaN,InGaN,AlN,GaN、およびこれらの材料にBを添加した材料、Si.SiC、サファイアおよびこれらの積層膜のグループから選ばれた1つであることが望ましい。
【0032】
本発明では、窒化物系化合物半導体層をサファイアやSiC等の第1層(基板)、又はこれらの基板上にGaNやGaAlNなどの窒化物系半導体層を形成した第1層上に形成する場合、第1層上に穴や溝等の開口部を有するマスクが形成され、このマスクが形成された第1層上に窒化物半導体層が低温バッファ層を介して、又は低温バッファ層無しで堆積される。成長初期過程においては、開口部のみが埋め込まれ、開口部が埋め込まれると、マスク上ではラテラル成長が促進される。最低でもラテラル成長によりマスクが覆われ、平坦性の良い薄膜が形成されるまで、あるいは断面TEM観察で成長面に沿った転位がなくなり、成長方向に貫通する転位の密度が一定になるまで、成長が持続される。次に、その上部に所望の窒化物系半導体素子を実現するための素子構造が形成される。
【0033】
ラテラル成長の場合、図20に示すSEM写真のように、合体境界部のみに貫通転位が生じるが、成長核となるマスク開口が周期的に配列されていることから、転位の生じる位置と生じない位置とを制御することができる。そして、マスクの開口間隔を適切に選択することにより、貫通転位密度を103 〜107 cm-2に低減することが可能となる。ラテラル成長を促進させるために好ましいマスクとして、窒化物系半導体層のa軸〈11−20〉と垂直方向にライン状に形成したSiO2 マスクが一例としてあげられる。マスクの開口部の幅は5μm以下、より好ましくは2μm以下、又はマスクの非開口部の幅は2μm以上、より好ましくは5μm以上とする。
【0034】
即ち、窒化物系半導体素子の作成において、所望の大きさと形状を有する開口部を設けたマスクが第1層上に形成され、その上部に窒化物系半導体素子のための素子構造が形成される。これにより、成長初期のラテラル成長を利用し、素子用多層膜の結晶品質を大幅に向上させることができ、その結果として、素子の歩留まり,初期特性,信頼性を大幅に向上させることができる。
【0035】
また、積層構造の端面より発光する窒化物系半導体レーザの場合、貫通転位やピットの低減により、しきい値電流低減,光出力増加,素子寿命,歩留まりの向上等の効果が得られ、窒化物系発光ダイオードの場合、発光強度,面内発光均一性,素子安定性,歩留まりの向上等の効果が得られる。
【0036】
さらに、面発光型窒化物系半導体レーザの場合、反射鏡における反射率の大幅な向上により、素子特性が大幅に向上する。また、電子デバイスにおいても結晶欠陥の低減により、電子走行層中の電子のモビリティが増加し、トランジスタのコンダクタンスが従来型に比べ大幅に大きくなるなどの効果により、素子特性が大幅に向上する。
【0037】
窒化物系系化合物半導体の結晶品質が向上することにより、素子特性が向上する本発明による第1の効果は、発光素子,電子デバイス等、全ての窒化物系半導体素子において共通である。さらに、素子の特徴を活かすようなマスク材料の選択により、レーザの共振器における反射膜としての利用、グレーティングとしての利用、熱放散性の良好な材料を利用すると熱特性が向上することによる素子信頼性の向上、熱伝導性の悪い材料を利用すると励起キャリアが増大することによる電圧低減など、多種多様な効果が得られ、そのメリットは大である。
【0038】
また、本発明では、サファイアやSiC等の第1層上に形成する窒化物半導体素子を形成する場合、まず第1層上又は窒化物半導体層上に三角形若しくは六角形の開口部又は非開口部(島)を有するマスクが周期的に形成され、このマスクを形成した第1層上に窒化物半導体層が結晶成長される。
【0039】
結晶成長初期過程では、マスク開口部上に垂直方向に結晶欠陥が含まれる錐状窒化物半導体結晶(第1の窒化物半導体層)が成長され、錐状結晶の頂点が形成されるとマスクでは横方向に結晶成長(ラテラル成長)が促進される。このとき、錐状窒化物半導体成長では垂直方向に貫通転位などの結晶欠陥が伸びるが、ラテラル成長では貫通転位等の結晶欠陥が結晶成長と共に横方向に伸び、反対側からのラテラル成長結晶と合体したところで収束する。従って、ラテラル成長なしの場合の窒化物半導体素子では格子不整などに起因し1010cm-2以上ある転位密度が、ラテラル成長の場合3桁以上低減できる。
【0040】
ストライプパターンによるマスクを用いたラテラル成長の場合、ストライプ方向には転位発生抑制効果が得られないばかりか、発生した転位はストライプと垂直な一方向のみにしか逃げられない。これに対し、六角形又は三角形パターンによるマスクの場合、横方向に逃げる転位の自由度が3方向あるため貫通転位密度の大きな低減効果が可能となる。
【0041】
安定なラテラル成長を行うためには、マスクパターンの各辺の方向を、結晶成長させる窒化物半導体の〈1−100〉方向と平行にすることが重要であり、この場合に最もラテラル成長しやすい3方向に成長が均一に進行する。窒化物半導体の〈1−100〉方向と90度ずらしたマスクパターンでの窒化物半導体成長は最も不安定で、錐状の窒化物半導体の核はできない。即ち、窒化物半導体の結晶成長はc軸配向性が高いので、六角形や三角形のマスクパターンでは〈1−100〉方向のみを最大限パターニングすることで、初期転位の少ない錐状窒化物半導体の形成と安定したラテラル成長が可能である。
【0042】
また、刃状転位やらせん転位は基板と窒化物半導体の格子不整に起因するものであるので、例えばサファイア(0001)c面と窒化ガリウムc面の場合、約16%の格子不整が生じる。この場合、不整率とパターンの幅と周期の比を同等にすることで転位発生の抑制が可能になる。さらに、マスクを用いたラテラル成長を複数回行うことで転位密度を更に低減できるが、この場合、マスクの周期,形状,大きさ等は下地のマスクに揃えないことで大きな効果が得られる。
【0043】
一方、窒化物半導体中にSiなどの導電型制御のための不純物が1×1017cm-3以上存在すると、転位密度が増大する。従って、窒化物半導体層には故意に不純物をドーピングしないことで、貫通転位密度の少ない窒化物半導体が得られる。
【0044】
このように、六角形や三角形のマスクパターンを用いたラテラル成長を利用した上部に形成される窒化物半導体素子においては、貫通転位などの結晶欠陥の少ない高品質の窒化物半導体層を形成することが可能となり、その結果として、素子の歩留まり,素子特性,信頼性を大幅に向上できる。
【0045】
また、本発明によれば、窒化物系化合物半導体層(例えば、InGaAlN)の積層構造体を有する半導体素子において、InGaAlN層の一部に段差形状とマスク(例えば、SiO2 )を部分的に作成されている構造を用いるが、このことは重要な意味を持つ。これを、以下に説明する。
【0046】
前述のように従来のGaN系半導体素子では、光閉じ込めが低く、発振しきい値が高いという問題がある。そこで本発明のように、積層構造体の基板側に段差形状とマスク(SiO2 )が部分的に作成されている構造を用いることが大きな意味を持つ。この構造を用いると、例えばAlGaNは、横方向成長を起こすため、図21に示すように、従来のようにクラックが入る膜厚が厚くなる。これにより、十分厚いAlを含む結晶膜が成長可能となり、モードの安定した発振しきい値の低い半導体レーザを実現することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本発明による素子は窒化物系化合物半導体を用いたものであれば、発光素子でも電子デバイスでもよい。
【0048】
(第1の実施形態)
図1乃至3は、本発明の第1の実施形態に係わる窒化物系半導体素子の構造を説明するための図で、図1および図2は断面図、図3は斜視図である。
【0049】
本実施形態では、従来法及び本発明による方法で、(0001)面に平行な主面を有するサファイア基板上に有機金属気相成長(MOCVD)法によりGaN層を形成する場合について説明する。また、従来法及び本発明による方法で作成したGaN層の結晶特性を比較した結果を示す。
【0050】
図1は、従来法により作成した窒化物系半導体素子の部分的な断面図であり、製造法を以下に説明する。
【0051】
まず、サファイア基板10上に低温(500〜600℃)でGaNバッファ層12を数十nm成長し、その後に基板温度を1000℃以上に昇温し、高温でGaN層13の成長を行う。従来法によるこの材料系の成長では、低温バッファ層12を挿入しないで、最初からGaN単結晶の成長が可能な1000℃以上の高温で成長を行うと、格子不整合が約16%と非常に大きいため、島状成長が顕著となり、平坦な膜が得られない。高温で成長したGaN層13の結晶特性は、低温バッファ層12の成長温度及び成長膜厚等に大きく依存する。本実施例では、各パラメータの最適値を用いてレーザ用多層膜を作成した。
【0052】
次に、サファイア基板10上にGaNバッファ層12を介して、高温GaN層13を成長する方法についての詳細を説明する。
【0053】
まず、有機洗浄,酸洗浄によって処理されたサファイア基板10を、MOCVD装置の反応室内に導入し、高周波加熱されるサセプタ上に設置した。次いで、常圧で水素を25L/分の流量で流しながら、温度1200℃で約10分間だけ気相エッチングを施し、表面にできた自然酸化膜を除去した。
【0054】
次いで、サファイア基板10上に、GaNバッファ層12を成長温度550℃で4分間、厚さ40nmに成膜した。本実験では成長時のキャリアガスとして水素が20.5L/分、原料ガスとしてしアンモニアが9.5L/分、TMG(トリメチルガリウム)を25cc/分流した。また、バッファ層12を成長後、基板温度を12分間で1100℃に昇温し、1100℃に到達したらGaN層13を1時間成長し、2μmの膜厚に形成した。
【0055】
次いで、このようにして得られた高温成長GaN層13について、モフォロジ観察及びX線回折法によるロッキンカーブの半値幅の測定,ホール効果測定を行った。その結果、表面平坦性の極めて良いGaN層13が得られたことが判明した。X線半値幅は3.2 arcmin 、キャリア濃度6×1016cm-3(n型)、ホール移動度500cm2 /V・sec と、従来法で作成したGaN層としては、比較的良好な結晶特性が得られた。また、この試料について断面から透過電子顕微鏡(TEM)観察を行ったところ、高温成長GaN層13中の貫通転位密度は約3×108 cm-2であり、従来法で作成したGaN層としては低転位密度の結晶が得られた。
【0056】
次に、本発明による方法でGaN層を作成した場合について、図2、図3を用いて説明する。図2は、本発明による方法で作成した窒化物系半導体素子の部分的な断面図である。以下、本素子の作成法を説明する。
【0057】
まず、図3に示すように、サファイア基板20上に、10μm間隔で直径2μmの開口部21aを有するSiO2 から成るマスク21を形成する。次いで、このマスク21を有するサファイア基板20を、従来と同様のMOCVD装置の反応室内に導入し、高周波によって加熱されるサセプタ上に設置した。次いで、常圧で水素を25L/分の流量で流しながら、温度1200℃で約10分間、サーマルクリ−ニングを行い、水分や自然酸化膜を除去した。
【0058】
次いで、マスク21を形成したサファイア基板20上に、GaNバッファ層22を成長温度550℃で2分間成膜し、厚さ20nmに形成した。本実験では成長時のキャリアガスとして水素を20.5L/分、原料ガスとしてアンモニアを9.5L/分、TMG(トリメチルガリウム)を25cc/分流した。また、バッファ層22を成長後、基板温度が1100℃に向けて昇温され、TMG供給量を100cc/分に増加した。温度が1100℃に到達した後GaN層23を1時間成長し、2μmの膜厚に形成した。
【0059】
次いで、このようにして得られた高温成長GaN層23について、モフォロジ観察及びX線回折法によるロッキンカーブの半値幅の測定,ホール効果測定を行った。その結果、表面平坦性の極めて優れたGaN層23が得られ、X線半値幅は1.2 arcmin 、キャリア濃度5×1015cm-3(n型)、ホール移動度900cm2 /V・sec と、従来法では得られなかった高品質の結晶が得られた。また、この試料について断面から透過電子顕微鏡(TEM)観察を行ったところ、高温成長GaN層23中の貫通転位密度は約1×106 cm-2に低減されており、従来法で作成したGaN層の貫通転位密度の約1/100であった。
【0060】
また、断面TEM観察によると、貫通転位25はSiO2 マスク21のほぼ中央部にのみ存在しており、その他の部分には殆ど結晶欠陥は無かった。これは、マスク21の開口部21aが成長核となり、マスク21上ではラテラル成長が促進され、マスク21の中央部で各々の開口部21aからラテラル成長した各島が合体し、転位が形成されるためと考えられる。
【0061】
なお、本実施形態では、低温バッファ層22を設け、その上部に高温成長GaN層23を形成したが、本発明による製造方法によれば、マスク21に形成する開口部21aの面積が本実施形態のように小さい場合には、低温バッファ層無しでも同様の効果が得られる。
【0062】
このように本実施形態によれば、サファイア基板20上に開口21aを有するSiO2 マスク21を設け、マスク21の開口21aを種にして低温成長GaNバッファ層22及び高温成長GaN層23を形成することにより、貫通転位をマスク21のほぼ中央部のみに制限することができ、従来よりも貫通転位を低減することができる。このため、結晶性,電気的特性,光学的特性の良好な窒化物系化合物半導体層をサファイア基板上に形成することができ、窒化物系化合物半導体を用いた半導体素子の歩留まり,初期特性,信頼性の向上をはかり得る。
【0063】
なお、本実施形態ではMOCVD法を用いた場合に付いて説明したが、ハイドライドVPE法や、分子線エピタキシー(MBE)法を用いてもよい。
【0064】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係わる窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図である。
【0065】
サファイア基板30上に、溝部31aを有するSiO2 から成るマスク31が形成され、マスク31の溝部31aにはMOCVD法により低温GaNバッファ層32が形成されている。そして、マスク31及びバッファ層32上には、ラテラル成長を利用してアンドープGaN下地層33が形成されている。
【0066】
GaN下地層33上には、n型GaNコンタクト層35,n型AlGaN電流注入層36,n側GaN光ガイド層37,多重量子井戸(MQW)構造を有するInGaN系活性層38,p側GaN光ガイド層39,p型AlGaN電流注入層40,p型GaNコンタクト層41がこの順で形成されている。
【0067】
上記多層構造の一部は、n型GaNコンタクト層35に達するまでドライエッチング法により除去され、露出したコンタクト層35上にn側電極42が形成されている。また、多層構造で除去されない部分のp型GaNコンタクト層41上には電流狭窄のためSiO2 膜43が選択的に形成され、このSiO2 膜43及びp型GaNコンタクト層41上にp側電極44が形成されている。
【0068】
次に、本実施形態の半導体レーザの製造方法を順に説明する。この半導体レーザは、周知の有機金属気相成長(MOCVD)法により作成した。用いた原料を以下に示す。有機金属原料として、トリメチルガリウム(TMG),トリメチルアルミニウム(TMA),トリメチルインジウム(TMI),ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2 Mg)を用い、ガス原料として、アンモニア(NH3 ),シラン(SiH4 )を用いた。また、キャリアガスとして水素及び窒素を用いた。
【0069】
まず、サファイア基板30上に、図5に示すような50μm間隔に碁盤目状に溝(開口部)31aを設けたSiO2 から成るマスク31を形成する。次いで、マスク31を有機洗浄,酸洗浄によって処理した後、このサファイア基板30をMOCVD装置の反応炉内に導入し、1200℃,10分間のサーマルクリ−ニングを行う。
【0070】
次いで、サセプタ温度を500℃に上昇し、低温成長GaNバッファ層32を3分間成長する。続いてサセプタ温度を1100℃に昇温し、1100℃に到達した後キャリアガスとして水素を20.5L/分、アンモニアを9.5L/分、TMGを100cc/分の流量でそれぞれ1時間供給する。これにより、厚さ2μmのアンドープGaN下地層33を形成する。この際、まずマスク31に形成した溝31aが埋め込まれ、その後にSiO2 上でラテラル成長が促進され、成長した各々の島が合体し、1時間の成長後には平坦なアンドープGaN下地層33が形成される。
【0071】
次いで、SiH4 を10cc加え、連続してn型GaNコンタクト層35(厚さ4.0μm)を形成した。続いて、TMAを60cc/分の流量で加えることにより、n型AlGaN電流注入層36(厚さ0.25μm)を形成する。さらにその上に、アンドープGaN下地層34と同様の成長条件で、GaN光ガイド層37を形成した。
【0072】
その後、基板温度を740℃まで降温し、キャリアガスを水素から窒素(流量20.5L/分)に切り替える。このとき、アンモニアの流量は9.5L/分、TMGの流量は9cc/分一定とし、TMIの供給量が140cc/分、30cc/分と交互に切り替えることにより、InGaN系活性層38を形成した。このInGaN系活性層38は、3対のIn0.2 Ga0.8 N(厚さ2nm)井戸層とIn0.05Ga0.95N(厚さ4nm)障壁層から成る多重量子井戸(MQW)構造を有する。
【0073】
InGaN系活性層38を形成後、基板温度を再び1100℃に昇温する。基板温度が1100℃に達した後、キャリアガスを再び窒素から水素(流量20.5L/分)へ切り替え、GaN光ガイド層39,p型AlGaN電流注入層40(厚さ0.25μm),p型GaNコンタクト層41(厚さ0.3μm)を、この順で形成する。p型AlGaN電流注入層40成長時のp型ドーパント原料Cp2 Mgの供給量は、200ccとし、p型GaNコンタクト層41の成長時のCp2 Mgの供給量は50ccとした。p型GaNコンタクト層41の成長後、有機金属原料の供給を停止し、窒素キャリアガス(流量20.5L/分)、及びアンモニア(流量9.5L/分)のみを引き続き供給し、基板温度を自然降温した。但し、アンモニアの供給は、基板温度が350℃に達した際に停止した。
【0074】
以上の方法で作成された窒化物系半導体レーザ用多層膜について、表面モフォロジの観察を行ったところ、極めて平坦な成長層が得られていた。また、断面透過電子顕微鏡(TEM)観察を行ったところ、MQW構造を有するInGaN系活性層部には、穴などの存在による乱れは見られず、急峻な界面と均一な膜厚を有するMQW構造が作成されていることが確認できた。また、多層膜中の貫通転位密度は、約6×105 cm-2と低いものであった。
【0075】
以上の結果を、従来法によるレーザ用多層膜の場合と比較すると、レーザ用多層膜としての結晶品質が著しく向上していることが分かる。即ち、従来法によるレーザ用多層膜では、約1010cm-2の高密度の貫通転位が存在し、これらの転位の存在により、MQW構造のInGaN系活性層において、MQW構造が破壊されている箇所が所々に観察される。また、従来法により作成したレーザ用多層膜の成長表面には、小さなピット(穴)が存在する。断面TEM観察より、これらのピット(穴)の下部には貫通転位が存在している。これに対し本実施形態によれば、上述の問題点を解決でき、窒化物系半導体レーザ用多層膜の結晶品質が大幅に向上する。
【0076】
また、上記多層構造の一部を、n型GaNコンタクト層35までドライエッチング法により除去し、その上部にTi/Alから成るn側電極42を形成する。さらに、多層構造で除去されない部分のp型GaNコンタクト層41上には電流狭窄のためSiO2 層43を選択的に形成し、このSiO2 層43及びp型GaNコンタクト層41上にp側電極44を形成した。
【0077】
次に、上述の電極を有する半導体多層膜を形成したウェハを、350μm×500μmの大きさに劈開することにより共振器ミラーを形成し、半導体レーザを作成した。この半導体レーザに電流注入したところ、波長417nmで室温連続発振することが確認された。素子の動作電圧は4.5V、しきい値電流密度は1.5kA/cm2 であった。
【0078】
従来法で作成したGaN系半導体レーザは、歩留まりが悪く、最適化した同一条件下で作成してもレーザ発振する素子の数が40%程度であり、またレーザ発振した素子でも、寿命が短いという問題があった。従来法によるレーザ素子において、レーザ発振後に壊れた素子について分祈を行ったところ、大部分の素子において、p側電極材料がレーザ用多層膜中に拡散しているか、又はp型ドーパントであるマグネシウム(Mg)が活性層中及びn側電流注入層やコンタクト層中に拡散していることが判明した。
【0079】
これに対し本実施形態では、上記問題点が解決し、結晶品質の向上により、発振時の光出力等のレーザの初期特性が大幅に向上した。加えて、レーザ発振する素子の歩留まりが80%以上になり、また素子寿命も従来法の約100〜1000倍に延び、信頼性が大幅に向上した。
【0080】
なお、本実施形態ではレーザについて説明したが、本発明は窒化物系半導体レーザのみならず、発光ダイオードにも適用できる。本発明を適用した発光ダイオードでは、素子の発光均一性及び発光強度が従来法によるものに比べ、格段に向上し、素子特性,信頼性をより向上できる。
【0081】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第2の実施形態と同様の半導体レーザを、サファイア上にGaN(2μm)、又はGaAlN(0.3μm)/GaN(2μm)を成長した基板上に形成する。
【0082】
まず、上記の基板上に10μm幅のSiO2 マスクを、GaN又はGaAlN層のa軸〈11−20〉と垂直方向〈1−100〉に、2μm間隔でストライプ状に形成する。ついで、前記マスクを形成した基板上にMOCVD法により、5〜50μmのGaN層を成長する。成長初期にSiO2 マスク上でラテラル成長が促進され、その後、成長膜厚の増加と共に表面平坦性が改善される。また、断面透過電子顕微鏡(TEM)観察によると、成長面内に伝搬した転位が減少し、成長方向に貫通した転位密度がほぼ一定になる。
【0083】
このように平坦性が改善され、貫通転位密度が一定になった良質な窒化物半導体層を有する基板上に、第2の実施形態と同様の半導体レーザ用多層膜を形成し、同様の方法により半導体レーザを作成した。上記方法によって作成した窒化物半導体レーザも、初期特性、歩留まり、信頼性(素子寿命)が従来の素子と比べ大幅に向上し、第2の実施形態で示したレーザと同様か、それ以上の特性を示した。
【0084】
なお、本実施形態ではレーザについて説明したが、本発明は窒化物系半導体レーザのみならず、発光ダイオードにも適用できる。本発明を適用した発光ダイオードは、素子の発光均一性及び発光強度が従来法によるものに比べ、格段に向上し、素子特性,信頼性がより向上できる。
【0085】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係わる面発光型半導体レーザの素子構造を示す断面図である。
【0086】
本実施形態の半導体レーザの作成方法を、以下に説明する。まず、サファイア基板50上に、SiO2 とTiO2 から成る多層膜を蒸着により積層して作成したマスク51を形成する。マスク51には、図示されていないが、直径0.5μmの開口部が50μm間隔で設けられる。
【0087】
以下のレーザ素子用多層膜の形成はMOCVD法により作成した。
マスク51を形成したサファイア基板50上に、GaNバッファ層(図示せず)が2分間成長される。その上部にSiをドープしたn型GaNコンタクト層53(厚さ2μm)を成長する。この時、まず開口部が埋め込まれ、その後に成長モードはラテラル成長モードに移行し、平坦性の良い膜が形成される。続いて、その上部にSiをドープした厚さ0.25μmのn型Ga0.8 Al0.2 N電流注入層54を成長する。
【0088】
次いで、厚さ0.1μmのIn0.1 Ga0.9 N活性層55を成長し、その上部にMgをドープした厚さ0.25μmのp型Ga0.8 Al0.2 N電流注入層56、n型Ga0.8 Al0.2 N電流狭窄層57を順次成長する。この後、一旦ウェハをMOCVD装置から取り出し、電流狭窄層57の表面に、フォトリソグラフィ技術を用いて部分的にエッチングする方法により、10μmφの開口部を形成し、電流注入層56を一部露出する。
【0089】
次いで、ウェハを再びMOCVD装置に導入し、電流狭窄層57の上にMgをドープしたp型GaNコンタクト層58を成長する。p型GaNコンタクト層58成長後、ウェハをMOCVD装置から取り出す。さらに、p型GaNコンタクト層58のほぼ全面にSiO2 とTiO2 から成る多層膜を蒸着により積層する。ついで、フォトリソグラフィ技術により多層膜を所定の形状に加工し、第1の反射鏡59を作成する。一方、サファイア基板50上に形成されたSiO2 とTiO2 から成る多層膜(マスク)51が、第2の反射鏡となる。
【0090】
以上のように作成されたレーザ用多層膜の一部を、ドライエッチング法により除去する。さらに、n型GaNコンタクト層53を露出させて、n側電極60を形成する。一方、p型GaNコンタクト層58上にも、p側電極61を形成し、図6に示すようなチップ状のレーザ素子に分離する。
【0091】
以上のように作成した半導体レーザをヒートシンク上にマウントして、素子特性を調べたところ、波長380nmで室温連続発振が確認された。この際のしきい値電流は95mA、動作電圧は4.6Vであった。
【0092】
本実施形態による面発光型半導体レーザでは、SiO2 とTiO2 から成る多層膜をマスク51として用いることにより、窒化物系化合物半導体層の成長初期にラテラル成長が促進され、結晶品質を大幅に向上させる。本実施形態により得られたレーザ用多層膜中の結晶欠陥密度は、従来法の100分の1以下に減少し、この結果、素子の初期特性及び信頼性が向上した。
【0093】
また、従来法ではウェハ面内で成長層、特に電流注入層として用いるGaAlN層において膜厚分布が顕著であり、面発光レーザでは反射率が大幅に低減する問題により、しきい値電流の低減が困難であった。これに対し本実施形態では、窒化物系化合物半導体のラテラル成長を利用することにより上記問題を解決し、膜厚変動が殆どなく、かつ結晶欠陥密度の低い高品質なレーザ用多層膜を提供できる。しかも、成長初期にマスクとして用いたSiO2 とTiO2 から成る多層膜を反射鏡として用いるので、反射率の高い共振器が得られ、これによりしきい値電流を低減できる。
【0094】
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係わる発光ダイオードの素子構造を示す断面図である。
【0095】
まず、n型シリコン基板60に厚さ100nmの熱酸化SiO2 膜61を、熱酸化炉内で形成する。次いで、これにレジストを塗布し、通常の光露光法によるパタ−ニングで、レジストマスクを形成する。このレジストマスクには、2μmの開口部を間隔50μmで格子状に作成する。続いて、フッ化アンモニウムにより、上記の開口部のみシリコン酸化膜61を除去し、溝61aを形成する。これにより、シリコン基板60を露出させた後、レジストを除去する。この基板をMOCVD装置内に入れ、SiO2 膜61が蒸発しないように、約1000℃で10分間のサーマルクリ−ニングを行う。
【0096】
次いで、厚さ2.0μmのn型GaNコンタクト層63を形成し、SiO2 膜61を埋め込んだ構造を作る。このn型GaNコンタクト層63はSiO2 膜61上ではラテラル成長するため、基板がシリコンであっても、転位の少ない高品質の膜になる。次いで、厚さ0.25μmのn型AlGaN電流注入層64、厚さ0.1μmのIn0.25Ga0.75N活性層65、厚さ0.25μmのp型AlGaN電流注入層66、厚さ0.3μmのp型GaNコンタクト層67をこの順で形成する。
【0097】
MOCVD装置から取り出した後、シリコン基板60の裏面にn型電極68を蒸着で形成する。また、p型GaNコンタクト層67の表面を光露光でパタ−ニングし、リフトオフ法によりp型電極69を設ける。最後に、p型ドーピングした層の活性化と、p型,n型電極の抵抗を下げるために窒素雰囲気中でアニールを行う。
【0098】
以上の方法で作成した発光ダイオードに通電したところ、青緑色の強い発光が観測された。この構造の発光ダイオードは、従来のサファイア基板やSiC基板上に作成されたものよりも低コストで作成できる利点がある。また、シリコン基板上に作られる多種多様の電子デバイスと同一基板上に発光素子を設けた複合素子にも発展できるという利点もある。
【0099】
(第6の実施形態)
図8は、本発明の第6の実施形態に係わる分布ブラッグ反射型(DBR)レーザの素子構造を示す断面図である。
【0100】
まず、サファイア基板80上にMOCVD法により低温GaNバッファ層82を成長し、その上部にアンドープGaN下地層83を成長する。続いて、n型GaNコンタクト層84,n型AlGaN電流注入層85,n側GaN光ガイド層86,多重量子井戸(MQW)構造を有するInGaN系活性層87、p側GaN光ガイド層88,p型AlGaN電流注入層89,p型GaNコンタクト層90をこの順で成長し、レーザに必要な多層膜を形成する。
【0101】
上記多層構造のレーザに使用しない領域を、n型GaNコンタクト層84に達するまでドライエッチング法により除去した後、熱CVD法で酸素とジシランを供給ガスとして厚さ50nmのSiO2 膜91を形成する。次いで、適当な電子ビーム露光用レジストを塗布し、ドライエッチングで除去した部分にのみ、420nm間隔のストライプ状に、線幅50nmのパターンを電子ビーム露光法で作成する。このレジストをマスクにして、フッ化アンモニウムにてSiO2 膜91をエッチングし、線状の溝(開口部)91aを有するSiO2 マスク91を形成する。この結果、この溝91aにGaNコンタクト層84が露出される。
【0102】
この後、加工中の基板を再びMOCVD装置内に移し、ノンドープのGaN層92を100nmの厚さに再成長させる。このGaN層92は予めマスクで覆い成長を行うが、成長後にレーザ光用導波路となる。導波路の必要でない部分を、再びドライエッチングで除去する。n型GaN層84とn型AlGaN層85の界面の端部領域をエッチングし、この領域にn側電極93を、p型GaN層90の上にp型電極94をそれぞれ形成する。
【0103】
こうして作成した半導体レーザに電流注入したところ、420nmの完全に単色化したレーザ光が確認できた。GaN導波路92の側面には、420nm周期のSiO2 のストライプマスク91が存在するため、導波路内に入った420nm以外の波長を持った光は反射を繰り返していくうちに減衰していく。このため、上記の単色化したレーザー光が得られる。導波路はラテラル成長を利用して作ったGaNであるので、転位などの欠陥が少ない高品質の層になっている。
【0104】
なお、レーザ用多層膜を成長する前に、420nm周期のSiO2 ストライプを形成しておけば、同様の方法で活性層の下に周期420nmの回折格子を持つ分布帰還型(DFB)レーザを作成することも可能である。
【0105】
以上、上記第1乃至第5の実施形態では、ラテラル成長を促進させるために用いるマスク材料として、主にSiO2 やTiO2 を用いた場合について説明したが、SiO2 ,TiO2 の他に、窒化物系化合物半導体の成長温度である1000℃以上の温度で耐久性を有する(反応しない)材料であれば、同様の効果が得られ、例としてIn2 3 ,TiN,AlN,SiNx ,WNx 等が挙げられる。また、1000℃以上の高温で耐久性を有するものであれば、タングステン等の金属材料を用いてもよい。
【0106】
金属材料等の放熱性の良い材料をマスク材料として用いることにより、結晶品質の向上による素子特性の向上以外に、以下の点でも大きな効果が得られる。高電流注入や高電圧を必要とする半導体素子の場合には、素子温度の上昇により素子信頼性が低下する問題は深刻である。このような素子の場合、放熱性の良い金属材料をラテラル成長を促進させるためのマスクとして用いることにより、信頼性が大幅に向上する。
【0107】
また、熱伝導性の悪い材料をマスクとして用いるメリットもある。例えば、励起されるキャリアが少ないことが問題であるような素子の場合、マスク材料として熱伝導性の悪いものを用いることにより、故意に温度を上昇させ、キャリアの励起を促進させることにより、素子電圧を低減するなどの効果がある。
【0108】
以上のように、素子の特徴を活かしたマスク材料の選択により、結晶特性の向上により素子特性が向上する効果のみならず、多種多様な効果が得られる。
【0109】
また、上記実施形態では成長基板として、サファイア,Si基板を例に挙げたが、この他にSiCやMgAl2 4 等の基板を用いることもできる。
【0110】
さらに、本発明は窒化物系化合物半導体を用いた発光素子のみならず、電子デバイスにも応用できる。特に電子デバイスにおいては、貫通転位等の結晶欠陥密度の低減による結晶性の向上により、キャリアの移動度が大幅に増加する等、電気的特性が向上し、素子特性が向上する。
【0111】
(第7の実施形態)
図9、図10は本発明の第7の実施形態に係わる窒化物系半導体レーザを説明するための図で、図9は素子構造断面図、図10はマスクパターンの平面図である。
【0112】
図9において、101はサファイア基板、102はマスクとしてのSiO2 層(0.3μm)、103はアンドープGaN層(3μm)、104はn−GaNコンタクト層(Siドープ,5×1018cm-3,3μm)、105はn−Al0.08Ga0.92Nクラッド層(Siドープ,1×1018cm-3,0.8μm)、106はn−GaN導波層(Siドープ,0.1μm)、107はn−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層(Siドープ,1×1018cm-3,20nm)、108は活性層である。活性層108は、InGaN量子井戸(アンドープ,In0.2 Ga0.8 N,3nm)が5層とそれを挟むInGaN障壁層(アンドープ,In0.05Ga0.95N,6nm)からなる量子井戸構造(SCH−MQW)となっている。
【0113】
さらに、109はp−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層(Mgドープ,1×1018cm-3,20nm)、110はp−GaN導波層(Mgドープ,0.1μm)、111はp−Al0.08Ga0.02Nクラッド層(Mgドープ,1×1018cm-3,0.8μm)、112はp−GaNコンタクト層(Mgドープ,1×1018cm-3,0.8μm)、113はPt(10nm)/Ti(20nm)/Pt(30nm)/Au(1μm)構造のp側電極、114はAl/Ti/Au構造のn側電極、115はSiO2 絶縁膜である。また、特に図示していないが、レーザ光出射端面(紙面に平行)にはTiO2 /SiO2 を多層に積層した高反射コートが施されている。
【0114】
図9で示す構造の製造方法は、以下の通りである。まず、サファイア基板101上に、図10(a)に示すように、CVD法で形成したSiO2 層102に六角形に開口したマスクを形成する。このSiO2 マスクの周期及び大きさの比は、サファイア基板101とアンドープGaN103の格子不整率の1%以下とし、各辺はアンドープGaN103の〈1−100〉方向に平行になるように形成した。
【0115】
次いで、窒素雰囲気で1200℃まで昇温して、基板のサーマルクリーニングとSiO2 マスク102のアニーリングを兼ねた熱処理を施す。その後、温度を500℃まで降温し、トリメチルガリウム及びアンモニアガスとキャリアガスを供給した周知のMOCVD法により、3分間GaNを成長する。続いて、温度を1100℃に昇温し、1時間アンドープGaN層103を成長する。この過程においては、まずマスク開口部にGaNが500℃では無秩序に成長し、1100℃に昇温することで六角錐状のGaNが形成される。続いて、3方向にラテラル成長が進行し、1時間後には平坦なアンドープGaN層103が形成される。
【0116】
より詳細に述べれば、マスク開口部に露出するサファイア基板101の表面からスタートした転位は、マスク102の表面に沿って横方向に伝播し、マスクの各遮光部の中央部分で、反対方向から伝播した転位と合体して、貫通転位を形成する。GaN層103が成長するに伴い、貫通転位は上に伸びるが、横方向に形成される転位は、次第に少なくなり、ある厚さ以上の領域には、貫通転位以外の転位が存在しなくなる。換言すれば、GaN層103の一定厚さ以上の領域には、マスク102の遮光部上であっても、転位が存在する領域と、転位が存在しない領域とが共存する。
【0117】
また、CVD法で形成したSiO2 層102中には、水素基を持つSiの不完全生成物が乱雑に存在する。このため、窒化物半導体の結晶成長温度より高い温度でアニーリングを行わないと、窒化物半導体成長に必要なアンモニアガスによりSiN層を核とした窒化物半導体がSiO2 層102上にも不規則に成長してしまう。
【0118】
次いで、大気暴露をせずに、n−GaNコンタクト層104,n−AlGaNクラッド層105,n−GaN導波層106,n−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層107,MQW活性層108,p−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層109,p−GaN導波層110,p−Al0.08Ga0.02Nクラッド層111,p−GaNコンタクト層112を順次形成する。
【0119】
次いで、上記多層構造の一部をn型GaNコンタクト層104の表面までドライエッチング法により除去し、メサを形成し、露出したn型GaNコンタクト層104の表面にn側電極114を形成する。また、メサの頂上部であるp型GaNコンタクト層112にはストライプ状のp側電極113を形成する。この場合、露出した窒化物半導体層の表面はSiO2 層115で覆われている。
【0120】
以上の方法で作成された窒化物系半導体レーザ用多層膜について、表面モフォロジーの観察を行ったところ、極めて平坦な成長層が得られていた。また、断面透過電子顕微鏡(TEM)観察を行ったところ、急峻な界面と平坦で均一な膜厚を有するMQW構造が作成されていることが確認できた。また、多層膜中の貫通転位密度は約105 cm-2と低いものであった。
【0121】
次に、上述の半導体多層膜を形成したウェハを、共振器長が250μmになるようにチップ化し、半導体レーザを作成した。これらの半導体レーザに電流注入を行ったところ、波長415〜417nmで室温連続発振が確認された。素子の動作電圧は4.8V±0.3V、しきい値電流密度は1.5〜1.8kA/cm2 であった。さらに、ウェハ内の97%以上の素子で10000時間以上の室温連続発振が確認された。一方、ラテラル成長を行わないで同一の半導体レーザを作成したところ、多層膜中の貫通転位密度は1011cm-2程度と高く、素子の動作電圧は6.2V±1.5V、しきい値電流密度は2〜5kA/cm2 とばらつきが大きく、また室温連続発振動作は500時間以内であった。
【0122】
このように本実施形態は、サファイア基板101上に六角形の開口パターンを有するSiO2 マスク102を形成し、このマスク上にGaN層103をラテラル成長を利用して形成することにより、貫通転位等の欠陥の少ない高品質のGaN層103を形成することができる。従って、発振時の光出力等のレーザの初期特性が大幅に向上するのみならず、信頼性の向上及び歩留まりの向上を図ることができる。
【0123】
なお、本実施形態では、図10(a)で示した六角形の開口パターンを有するSiO2 マスク102を用いたが、図10(b)で示す三角形の開口パターンを有するマスクを用いた場合でも同様の効果を得ることができた。さらに、図10(a)で示した六角形パターンをSiO2 の島として用いた場合、同様に図10(b)で示した三角形パターンをSiO2 の島として用いた場合でも、同様の効果が得られた。
【0124】
(第8の実施形態)
図11は、本発明の第8の実施形態に係わる窒化物半導体レーザの素子構造を示す断面図である。なお、図11中の301〜315は図9中の101〜115に相当している。
【0125】
サファイア基板301上には、第1のマスクとして厚さ0.3μmのSiO2 層302aが形成され、その上に厚さ3μmのアンドープGaN層303aが形成されている。GaN層303a上には、第2のマスクとして厚さ0.3μmののSiO2 層302bが形成され、その上に厚さ3μmのアンドープGaN層303bが形成されている。
【0126】
そして、GaN層303b上には、先の第7の実施形態と同様に、n−GaNコンタクト層304、n−Al0.08Ga0.92Nクラッド層305、n−GaN導波層306、n−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層307、SCH−MQW活性層308、p−Al0.2 Ga0.8 Nキャリアオーバーフロー防止層309、p−GaN導波層310、p−Al0.08Ga0.02Nクラッド層311、p−GaNコンタクト層312、p側電極313、n側電極314、SiO2 絶縁膜315が形成されている。
【0127】
本実施形態が先の第7の実施形態と異なる点は、SiO2 マスクを利用したラテラル成長を2回行うことである。従って、n−GaNコンタクト層304以降の形成過程の説明は省略し、相違点の製造工程のみを説明する。
【0128】
まず、サファイア基板301上に、図11に示すように、CVD法で形成したSiO2 層302aに六角形に開口したマスクを形成する。このSiO2 マスク302aの周期、大きさの比は、第7の実施形態と同様に、サファイア基板301とアンドープGaN303aの格子不整率の1%以下とし、各辺はアンドープGaN303aの〈1−100〉方向に平行になるように形成した。
【0129】
次いで、窒素雰囲気で1200℃まで昇温して基板のサーマルクリーニングとSiO2 マスク302aのアニーリングを兼ねた熱処理を施した。その後、温度を500℃まで降温し、トリメチルガリウム及びアンモニアガスとキャリアガスを供給した周知のMOCVD法により3分間GaNを成長する。続いて、温度を1100℃に昇温し、1時間アンドープGaN層303aを成長する。
【0130】
次いで、再度SiO2 膜302bをCVD法で形成し、アンドープGaN303aの〈1−100〉方向と平行に、幅3μm,周期20μmのストライプマスクを形成する。次いで、窒素雰囲気で1200℃まで昇温して、基板のサーマルクリーニングとSiO2 マスク302bのアニーリングを兼ねた熱処理を施す。その後、温度を1100℃まで降温し、トリメチルガリウム及びアンモニアガスとキャリアガスを供給し、1時間アンドープGaN層303bを成長する。
【0131】
次いで、大気に暴露すること無しに、n−GaNコンタクト層304以降を形成し、半導体レーザを作成する。この場合、レーザ共振器の長手方向をSiO2 マスク302bのストライプと平行にすることにより、共振器内に貫通転位が発生する確率は大幅に減り、素子特性を向上させることができる。
【0132】
以上の方法で作成された窒化物系半導体レーザ用多層膜のTEM観察を行ったところ、貫通転位密度は、アンドープGaN層303aの中で約105 cm-2まで、アンドープGaN層303bより上部の多層膜中では約103 cm-2まで低減できた。
【0133】
次に、上述の電極を有する半導体多層膜を形成したウェハを、共振器長が250μmになるようにチップ化し、半導体レーザを作成した。これらの半導体レーザに電流注入をしたところ、波長415〜417nmで室温連続発振が確認された。素子の動作電圧は4.8V±0.2V、しきい値電流密度は1.5〜1.6kA/cm2 であった。さらに、ウェハ内の99%以上の素子で15000時間以上の室温連続発振が確認された。
【0134】
このように本実施形態では、2回のラテラル成長によって第7の実施形態よりも更なる貫通転位の低減をはかることができ、発振時の光出力等のレーザの初期特性が大幅に向上するのみならず、信頼性の向上及び歩留まりの向上を図ることが可能となる。
【0135】
なお、本実施形態では、図10(a)に示した六角形の開口パターンを有するSiO2 マスクを用いたが、この他にも図10(b)で示す三角形の開口パターン、更には六角形の島状パターン、三角形の島状パターンのいずれかを組み合わせて用いてもよく、最下層のSiO2 マスク(302a)が六角形又は三角形パターンであればよい。また、本実施形態では2回のラテラル成長を施したが、より多くのラテラル成長を繰り返すことで貫通転位密度が更に低減できることはいうまでもない。
【0136】
以上、第7及び第8の実施形態では、ラテラル成長を促進させるために用いるマスク材料として、主にSiO2 を用いた場合について説明したが、この他に窒化物系半導体の成長温度である1000℃以上の温度で耐久性を有する材料であれば、同様の効果が得られる。例として、TiO2 ,In2 3 ,TiN,SiN,WNx等があげられる。また、1000℃以上の高温で耐久性を有するものであれば、タングステン等の金属材料を用いてもよい。また、実施形態では成長基板としてサファイア基板を例に挙げたが、この他に、Si,SiC,ZnO,MgAl2 4 等の基板を用いることもできる。
【0137】
また、本発明は窒化物系半導体レーザのみならず、発光ダイオード,受光素子,電子デバイスにも応用でき、貫通転位等の結晶欠陥密度の低減による結晶性の向上により、特に高印加電圧が必要な受光素子においては、貫通転位低減による転位の挙動が抑制され信頼性が向上する。特に、電子デバイスにおいてはキャリア移動度が大幅に増加することにより、素子特性及び信頼性が向上する。
【0138】
(第9の実施形態)
図12は、本発明の第9の実施形態に係わる窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図である。
【0139】
図12において511はサファイア基板であり、この基板511上にはn型GaNバッファ層512が形成されている。GaNバッファ層512上にはSiO2 マスク510がストライプ状に形成され、このマスク510を用いてバッファ層512は所定の深さまでエッチングされている。GaNバッファ層512及びSiO2 マスク510上にはn型AlGaNクラッド層513がラテラル成長を利用して平坦に形成され、その上には、アンドープGaN光ガイド層514、InGaN/InGaNからなる量子井戸層515、p型GaN光ガイド層516、p型AlGaNクラッド層517が形成されている。
【0140】
また、上記の積層構造体は、表面側からクラッド層513に達するまで一部除去され、露出したクラッド層513上にはn側電極519が形成されている。p型AlGaNクラッド層517上には、低抵抗p型GaNコンタクト層518を介してp側電極520が形成されている。これらの電極519,520はそれぞれ3μm幅に狭窄されている。
【0141】
ここで、各層の結晶成長にはMOCVDを使用している。また、階段構造を有するGaN(512)/AlGaN(513)のヘテロ接合を作るために、n型GaN層512の成長後にマスクとなるSiO2 がスパッタで形成されており、その後に一つの幅が2μmになるようにレジストを用いてパターニングを行った。このとき、n型GaN層512の一部もエッチングを行う。その後、通常の結晶成長を行った。なお、本実施形態では基板側をn型としたが、これとは逆に基板側がp型の場合にも適用できる。この場合、p型GaN層上にSiO2 等のマスク材料を形成することになる。
【0142】
本実施形態の構成では、段差構造を有するヘテロ接合の一部にSiO2 マスクを形成し、その上にラテラル成長を利用して結晶成長させることにより、クラックの発生を招くことなく、n型AlGaNクラッド層513を厚く形成することができ、クラツド層513から漏れる光はなくなる。このため、光の電磁波分布は活性層を中心に広がることになり、光閉じ込めは大きく改善される。従って、モードが安定した発振しきい値の低い半導体レーザが得られる。ちなみに、本実施例の構造の半導体レーザのしきい値は、1kA/cm2 であり、従来の1/5以下に小さくすることができた。
(第10の実施形態)
第10の実施形態では、ストライプ状のSiO2 マスクを形成する方向を変化させ、ラテラル成長特性を調べた結果を示す。GaNの成長は有機金属気相成長(MOCVD)により行った。図13(a)は、サファイア基板上にGaN層を約2.5μm成長し、その上に幅約1.5μmのストライプ状SiO2 マスクを約3μm間隔でサファイア基板の〈11−21〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向に形成した場合の例である。
【0143】
また、図13(b)は、サファイア基板上にGaNを約2.5μm成長した前記と同様な基板上に幅約1.5μmのストライプ状SiO2 マスクを約3μmで間隔で、図13(a)とは90°異なる方向、すなわちサファイア基板の〈1−100〉方向、またはGaNの〈11−20〉方向に形成した場合の例である。図13(a),(b)は走査型電子顕微鏡(SEM)により試料を断面から観察したものである。
【0144】
図13(a)では、SiO2 マスクが存在しない部分では、下地層の情報を受け継いでGaNの成長が進行し、SiO2 マスクが存在する部分では、マスクの両端からラテラル成長が促進され、マスク中央部でGaN層が合体し、さらに成長が進むとGaN層が平坦化される。
【0145】
一方、図13(b)では、SiO2 マスクが存在しない部分では成長が進行し、断面が三角形の尾根上の島がSiO2 マスクのストライプと平行に形成されるが、マスクが存在する部分では成長が進行しない。
【0146】
以上の結果から、MOCVD法ではストライプ状マスクをサファイア基板の〈11−20〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向に形成することが望ましいことがわかる。図14、図15にラテラル成長促進されるサファイア基板の〈1−20〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向に、SiO2 ストライプ状マスクを形成した試料の断面透過電子顕微鏡像を示す。サファイア基板とGaN層との界面で発生した貫通転位は、マスクが存在しない部分では成長方向に貫通し、膜厚を増加させても転位密度は増加しない。
【0147】
一方、マスクが存在する部分では、マスクの下部に存在した貫通転位はマスクの存在によりブロックされ、その上部への伝播が抑制される。ただし、マスク両端からGaNのラテラル成長が進行し、通常マスク中央部でこれらが合体し、貫通転位が生成される。
【0148】
さらに、マスク周辺部に存在する貫通転位もマスクの存在により伝播方向が成長方向からこれに垂直な成長面内へと曲げられる。従って、ラテラル成長の初期には成長面に沿って伝播する転位が多く存在するが、2μm程度GaN層を成長させることにより、成長面に沿って伝播する転位の密度は大幅に低減でき、成長方向に伝播する貫通転位のみが存在するようになる。
【0149】
すなわち、貫通転位はマスクから離れた部分では従来どおり成長方向に伝播するが、マスク上からその周辺部にかけては転位密度を大幅に低減できる。上記から、ラテラル成長が促進され平坦なGaN膜が得られるマスクの形成方向を選択し、更にマスクの大面積化を図ること、またマスクのストライプ間の間隔を狭くすることにより、貫通転位密度を大幅に低減できる。
(第11の実施形態)
第11の実施形態では、SiO2 等のマスクを形成する下地基板としてGaNを用いた場合、およびAlGaNを用いた場合について、ラテラル成長特性を調べ比較した結果を示す。GaNの成長は前記実施形態と同様に有機金属気相成長(MOCVD)法によって行った。
【0150】
図16は、サファイア基板上にGaN層を約2μm成長し、その上に幅約2μmのストライプ状SiO2 マスクをストライプ間隔約3μmで形成したものを成長基板とした例を示す。図17は、サファイア基板上にGaNを約2μm成長した後、AlGaNを約2μm成長し、その上に幅約3μmのストライプ状マスクを、ストライプ間隔約3μmで形成したものを成長基板とした例である。
【0151】
SiO2 マスクのストライプの方向は、第10の実施形態で示したように、MOCVD法においてラテラル成長が促進され易いサファイア基板の〈11−20〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向とする。
【0152】
図16、図17は、走査型電子顕微鏡(SEM)により試料を断面から観察したものである。図16、図17に示すように、どちらの基板上でも、SiO2 マスクが存在しない部分では下地層の情報を受け継いでGaNの成長が進行し、SiO2 マスクが存在する部分では、そのマスク上でラテラル成長が促進され、表面平坦性のよいGaN層が得られた。
【0153】
しかしながら、図16に示すように、GaN/サファイアの積層構造上にSiO2 マスクを有する場合は、マスク上にボイドが見られ、またマスク片側の下部には、所々にクラックが見られる。このクラックは熱膨張係数差等に起因する歪により生成されたものと思われる。
【0154】
一方、図17に示すように、AlGaN/GaN/サファイアの積層構造上にSiO2 マスクを有する場合には、マスク上にボイドは観察されず、ラテラル成長により、GaN層できれいに埋められている。またマスクの下部にクラックも生じない。このように、SiO2 等のマスクを形成し、その上にGaN層のラテラル成長を行う場合に用いる基板の表面にAlGaNを用いることで、ラテラル成長特性がより改善されることが明らかになった。
【0155】
上記の第10および第11の実施形態より、ストライプ状マスクはサファイア基板の〈11−20〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向と平行に形成することが望ましく、マスク(非開口部)の幅は最低1μm以上、好ましくは3μm以上、更に好ましくは10μm以上とし、マスクの間隔(開口部の幅)は10μm以下、好ましくは2μm以下であることが望ましい。
【0156】
また、ラテラル成長を生じさせるためのマスクを形成する基板としては、サファイア基板、SiC基板、Si基板、GaAs基板、GaP基板、GaN基板等のバルクの他、前記バルク上にInx Gay Alz 1-x-y-z N(0≦x、y、z≦1)を形成した基板が好ましい。中でもSiO2 等のマスクを形成する最表面がGaN,より好ましくはAlGaNであるとラテラル成長により得られた膜の品質が良い。特に、AlGaNが下地の場合は、ボイドやクラックが生じない。上記の下地層としては、AlGaN,InGaN,AlN,GaN、およびこれらの材料にBを添加した材料、およびこれらの積層膜が好ましいといえる。また、マスクを形成した基板上に成長する膜は、GaNであることが最も望ましいが、Inx Gay Alz 1-x-y-z N(0≦x、y、z≦1)であってもよい。例えば、マスクを形成したAlGaN/GaN/サファイア基板上にAlGaNをラテラル成長させてもよい。
(第12の実施形態)
第12の実施形態では、GaN/サファイア基板、およびAlGaN/GaN/サファイア基板上に、第10の実施形態で示したサファイア基板の〈11−20〉方向、すなわちGaNの〈1−100〉方向に幅12μmのSiO2 マスクを2μm間隔で形成し、その上にGaN層を約10μm成長させた基板を用いて、その上部に窒化物系青色半導体レーザを形成する。
【0157】
また、基板の違いによる半導体レーザの特性を比較した。MOCVD法による窒化物系半導体レーザ用多層膜の形成方法、および素子の作成方法は、第11の実施形態と同様である。本実施形態では、InGaN系多重量子井戸(MQW)の井戸数は2とする。
【0158】
レーザー素子を作成した結果、GaN/サファイア基板上に作製した素子に比べ、AlGaN/GaN/サファイア基板上に作製した素子の方が、高い歩留まりが得られることが判明した。GaN/サファイア基板を用いた場合には、素子作製プロセス中に試料に割れが生じる場合がある。AlGaN/GaN/サファイア基板を用いた場合には、前記のような試料の割れは生じないため、歩留まりが非常に良い。ただし、透過電子顕微鏡による転位密度の評価では、GaN/サファイア基板を用いると、AlGaN/GaN/サファイア基板を用いた場合とでは、転位密度に大きな差はなく、どちらの試料でも104 cm-2台であった。次にレーザー特性の評価を行った。前記のどちらの試料でも室温連続発振が確認された。GaN/サファイア基板を用いた試料では、閾値電流密度は約2.3kAcm-2、動作電圧は約4.8Vであった。また、AlGaN/GaN/サファイア基板を用いた試料では、閾値電流密度は約1.8kAcm-2、動作電圧は約3.8Vであった。
【0159】
次に、室温連続発振を継続し、素子寿命を調査した。GaN/サファイア基板を用いた場合では、5000時間程度連続動作を継続したあたりから、素子の動作電圧が徐々に上昇する傾向が見られ、素子寿命は8000時間であった。これに対し、AlGaN/GaN/サファイア基板を用いたレーザー素子では、9000時間程度連続動作を継続したあたりから、同様な素子の動作電圧のが上昇が見られたが、約15000時間の素子寿命が得られた。
【0160】
GaN/サファイア基板と、AlGaN/GaN/サファイア基板の、どちらを使用した素子においても、従来の窒化物系半導体レーザーに比べれば、歩留まり、初期特性、信頼性共に大幅な改善が見られる。GaN/サファイア基板を用いた場合では、第11の実施形態で示したように、マスク上にボイドが形成されたり、マスク下部にクラックが生じるのに対し、AlGaN/GaN/サファイア基板を用いた場合には、そのような問題はない。これにより、歩留まり、初期特性、信頼性が改善されたものと考えられる。
(第13の実施形態)
第13の実施形態は、ラテラル成長方向に素子構造を形成する例を示す。
【0161】
図18は、第13の実施形態に係る半導体レーザーの断面図である。先ず、サファイア基板701上にGaN層702、AlGaN層703が積層された基板700上に、SiO2 マスク704を形成する。次に、マスク704の開口部より、MOCVD法によりGaN層705を成長させる。
【0162】
GaN層705が、垂直方向に図示の高さまで成長した後、V族、III族の原料組成比を変え、かつラテラル方向のみに成長する成長条件の下に、成長を継続させることにより、マスク704上にラテラル方向に積層された素子構造を得ることができる。
【0163】
より詳細には、中央のGaN層705に近い方から、n−GaNコンタクト層706、n−AlGaNクラッド層707、n−GaNガイド層708、MQW709、p−GaNガイド層710、p−AlGaN層711、p−GaNコンタクト層712からなるレーザー素子である。
【0164】
窒化物系半導体レーザーでは、共振器端面を形成する際、従来はへき開やドライエッチング法を用いていたが、材料が硬いことや、サファイア基板等を用いた場合は、基板と成長層との面方位が異なることなどの理由により、レーザーの共振器の作製が困難で、平坦性の良いミラー面が得られ難い問題があった。しかし、本実施形態のように作製したレーザー素子では、成長により自然に得られた平坦性の極めて優れた面をそのまま共振器端面として利用できるため、レーザの共振器端面における反射ロスを大幅に低減できるメリットがある。
【0165】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、開口部を設けたマスクを基板上に形成し、その上部に窒化物系化合物半導体層を形成することによって、転位,積層欠陥,チューブ状の穴等の結晶欠陥密度が低く、結晶性,電気的特性,光学的特性の良好な窒化物系化合物半導体層をサファイア等の基板上に形成することができ、窒化物系化合物半導体を用いた半導体素子の歩留まり,初期特性,信頼性の向上をはかることが可能となる。さらに、上記に加えてマスクのパターンを六角形や三角形に規定することにより、貫通転位などの結晶欠陥をより少なくすることが可能となる。
【0166】
また、InGaAlN層の一部に段差形状とマスクを部分的に作成した構造を用いることにより、クラックの発生を招くことなく、十分厚いAlを含む窒化物系半導体層の結晶成長可能となり、これによりモードの安定した発振しきい値の低い半導体レーザを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法により作成した窒化物系半導体素子の素子構造を示す断面図。
【図2】発明の第1の実施形態に係わる窒化物系半導体素子の素子構造を示す断面図。
【図3】第1の実施形態に使用したマスクの開口部配置を示す斜視図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係わる窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図。
【図5】第2の実施形態に使用した碁盤目状の溝(開口部)を有するマスクを示す斜視図。
【図6】本発明の第4の実施形態に係わる窒化物系面発光型レーザの素子構造を示す断面図。
【図7】本発明の第5の実施形態に係わる窒化物系発光ダイオードの素子構造を示す断面図。
【図8】本発明の第6の実施形態に係わる窒化物系DBRレーザの素子構造を示す断面図。
【図9】本発明の第7の実施形態に係わる窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図。
【図10】第7の実施形態に使用したマスクパターンの例を示す平面図。
【図11】本発明の第8の実施形態に係る窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図。
【図12】本発明の第9の実施形態に係る窒化物系半導体レーザの素子構造を示す断面図。
【図13】本発明の第10の実施形態に係る窒化物系半導体素子の断面SEM写真であり、(a)はストライプ状のマスクをサファイア基板の〈11−20〉方向に形成した場合、(b)はこれと90度異なる方向に形成した場合の写真。
【図14】図13(a)に示したサンプルの断面TEM写真。
【図15】図13(b)に示したサンプルの断面TEM写真。
【図16】本発明の第11の実施形態に係る窒化物系半導体素子の断面SEM写真であり、(a),(b)はいずれもGaN/サファイア基板上にSiO2 マスクを形成した場合の写真。
【図17】本発明の第11の実施形態に係る窒化物系半導体素子の断面SEM写真であり、AlGaN/ GaN/サファイア基板上にSiO2 マスクを形成した場合の写真。
【図18】本発明の第13の実施例に係る窒化物系半導体レーザーの断面図。
【図19】島状成長における島の合体時に導入される転位の様子を示す模式図。
【図20】ラテラル成長により合体境界部に生じる貫通転位上のピット、ボイド、クラックを示す顕微鏡写真。
【図21】本発明と従来法とのAlGaN膜において、Alの含有量とクラックフリー膜厚の関係を示す特性図。
【符号の説明】
20,30…サファイア基板
21,31…SiO2 マスク
21a,31a…溝部(開口部)
22,32…低温成長GaNバッファ層
23,33…高温成長GaN下地層
25…貫通転位
36…n型AlGaN電流注入層
37…n側GaN光ガイド層
38…MQW構造を有するInGaN系活性層
39…p側GaN光ガイド層
40…p型AlGaN電流注入層
41…p型GaNコンタクト層
42…n側電極
43…SiO2
44…p側電極

Claims (5)

  1. 第1層と、
    前記第1層上に形成された複数の開口部を有するマスクと、
    前記マスク上に形成され、前記マスクの前記複数の開口部の隣接する2つのほぼ中央部において垂直方向に延在する貫通転位を有する第1の領域と、前記中央部以外の前記マスク上方に形成され、前記貫通転位が低減された第2の領域と、前記第2の領域と前記マスクの間に形成され、前記マスクの表面に沿って複数の転位が延在する第3の領域とを含む窒化物系化合物半導体層と、
    前記半導体層上に形成された所望の素子構造と、
    を具備することを特徴とする窒化物系半導体素子。
  2. 第1層と、
    前記第1層上に形成された複数の開口部を有するマスクと、
    前記マスク上に形成され、前記マスクの前記複数の開口部の隣接する2つのほぼ中央部において垂直方向に延在する貫通転位を有する第1の領域と、前記中央部以外の前記マスク上方に形成され、前記貫通転位が低減された第2の領域と、前記第2の領域と前記マスクの間に形成され、前記マスクの表面に沿って複数の転位が延在する第3の領域とを含む窒化物系化合物半導体層と
    前記窒化物系化合物半導体層の前記第2の領域上に実質的に形成された第1及び第2の電流注入層と
    これらの電流注入層の間に設けられた発光層と、
    を具備することを特徴とする窒化物系発光素子。
  3. 前記窒化物系化合物半導体層は、GaxInyAlz1-x-y-zN(0≦x、y、z、x+y+z≦1)で形成されることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体素子あるいは請求項2に記載の窒化物系発光素子。
  4. 前記マスクは、前記第1層上に、三角形および六角形のいずれかの、複数の開口部および複数の非開口部のいずれかを周期的に形成してなることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体素子あるいは請求項2に記載の窒化物系発光素子。
  5. 第1層上に複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、
    前記マスクを形成した第1層上に窒化物系化合物半導体層を、前記マスク上でのラテラル成長を利用し、前記マスクの前記複数の開口部の隣接する2つのほぼ中央部において垂直方向に延在する貫通転位を有する第1の領域と、前記中央部以外の前記マスクの表面に沿って複数の転位が延在する第3の領域と、前記第3の領域上にあって前記貫通転位が低減された第2の領域とを形成するように堆積する工程と、
    前記窒化物系化合物半導体層上に所望の素子構造を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする窒化物系半導体素子の製造方法。
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