JP3717255B2 - 3族窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は3族窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子に関する。特に、レーザの発振効率を向上させた素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、青色や短波長領域のレーザ素子の材料としてAlGaInN 系の化合物半導体を用いたものが知られている。その化合物半導体は直接遷移型であることから発光効率が高いこと、光の3原色の1つである青色及び緑色を発光色とすること等から注目されている。
【0003】
このAlGaInN 系の化合物半導体を用いたレーザ素子において、キャリアの閉じ込め領域と光の閉じ込め領域とを分離させたSCH(Separate Confinement Heterostructure)構造が知られている。これは、光を発光する層である活性層をその両側からガイド層で挟み、さらにその外側からクラッド層で挟んだ構造である。そして、ガイド層により活性層にキャリアを閉じ込め、クラッド層によりガイド層と活性層に光を閉じ込めるようにしている。従来知られているAlGaInN 系半導体を用いたSCH構造のレーザ素子は、ガイド層をGaN 、クラッド層をAlGaN にて形成して、キャリア閉じ込め領域と光の閉じ込め領域とを分離していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の構造にて光導波路である活性層及びガイド層に光の閉じ込めを十分に行うには、クラッド層を厚くする必要がある。しかし、従来のAlGaN で形成されているクラッド層の成長速度は遅いので、十分な厚さに成長させる間に製品が長時間高温にさらされることになり、特にp−クラッド層を成長する時に、先に成長した活性層やn−ガイド層、n−クラッド層の結晶性が悪化することになる。さらに、AlGaN で形成されたクラッド層はあまり厚くするとクラックが入ることがあるので、十分な厚さに成長させることが困難であった。
そこで、本発明の目的は、AlGaInN 系半導体を用いたSCH構造のレーザ素子において、結晶の成長時間が短く、かつ十分にキャリア及び光の閉じ込めができるような構造のレーザ素子を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、3族窒化物半導体により形成され、活性層の両側を活性層よりも禁制帯幅の広いガイド層で挟み、さらに、両側からクラッド層で挟み込み、キャリアの閉じ込めと光の閉じ込めとを分離させたレーザ素子において、p−クラッド層をGaN にて形成し、p−ガイド層はInGaN にて形成したことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、p−ガイド層の In の混晶比は0.02〜0.1であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、p−ガイド層の厚さは50〜200nmであることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、p−クラッド層の厚さは200nm〜1μmであることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項の3族窒化物半導体レーザ素子の活性層とガイド層の間にAlGaN より成るストッパ層を形成したことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、ストッパ層の Al の混晶比は0.1〜0.3であることを特徴とする。
更に、請求項7の発明は、ストッパ層の厚さは10〜50nmであることを特徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明では、3族窒化物半導体により形成されるレーザ素子において、クラッド層をGaN にて形成し、ガイド層はInGaN にて形成した。
この結果、p層の成長時間が従来より短縮されて先に成長した活性層が長時間高熱にさらされることがなくなるので、活性層の結晶性の劣化がおさえられることにより発光出力が増大する。さらに従来のクラッド層よりも厚く成長させてもクラックが入ることがないので、光閉じ込めのために十分な厚さのクラッド層を形成することができる。
ガイド層における In の混晶比は0.02〜0.1が望ましい。0.02より小さいと光の閉じ込め効果が小さく、0.1より大きいとキャリアの閉じ込め効果が少ないので望ましくない。
又、ガイド層の厚さは50〜200nmが望ましい。50nmよりも薄いと光の閉じ込め効果が少なく、200nmよりも厚いと活性層への光の閉じ込めが悪くなるので望ましくない。
クラッド層の厚さは200nm〜1μmが望ましい。200nmより薄いと光閉じ込め効果が小さく、1μmより厚いとクラックが発生し易く、又、成長時間が長くなることにより活性層に悪影響を与えるので望ましくない。
【0007】
さらに請求項5の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項の3族窒化物半導体レーザ素子の活性層とガイド層の間にAlGaN より成るストッパ層を形成した。
この結果、キャリア閉じ込め効果がさらに向上するので、レーザ出力が増大する。
ストッパ層の Al の混晶比は0.1〜0.3が望ましい。0.1よりも小さいと、活性層に対する障壁が小さくなり、キャリア閉じ込め効果が低下し、0.3よりも大きいと活性層に対するキャリア注入効率が低下するので望ましくない。また、ストッパ層の厚さは、10〜50nm以下が望ましい。10nmよりも薄いと活性層におけるキャリア閉じ込め効果が小さく、50nmより厚いと光の閉じ込め効果が悪くなると共にキャリアの活性層への注入効率が低下するので望ましくない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
図1は本願実施例のレーザ素子100の全体図を示す。レーザ素子100は、サファイア基板1を有しており、そのサファイア基板1上に50nmのAlN バッファ層2が形成されている。
【0009】
そのバッファ層2の上には膜厚約4.0μm、電子濃度2×1018/cm3、シリコン(Si)濃度4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープGaN から成る高キャリア濃度n+ 層3が形成されている。
そのn+ 層3の上には、膜厚約1.0μm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−GaN から成るクラッド層4が形成されている。
クラッド層4の上には、膜厚約0.1μm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−In0.06Ga0.94N から成るガイド層41が形成され、そのガイド層41の上には、膜厚20nm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−Al0.15Ga0.85N から成るストッパ層42が形成されている。
【0010】
そして、そのストッパ層42の上には、膜厚5nmのIn0.06Ga0.94N から成るバリア層51と膜厚5nmのIn0.20Ga0.80N から成る井戸層52が交互に10層積層された多重量子井戸構造(MQW)の活性層5が形成されている。
その活性層5の上には、膜厚20nm、ホール濃度2×1017/cm3、マグネシウム(Mg)濃度5×1019/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−Al0.15Ga0.85N から成るストッパ層61が形成されている。
さらにストッパ層61の上には、膜厚約0.1μm、ホール濃度2×1017/cm3、マグネシウム(Mg)濃度5×1019/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−In 0.06 Ga0.94N から成るガイド層62が形成されており、そのガイド層62の上には膜厚約1μm、ホール濃度5×1017/cm3、マグネシウム(Mg)濃度1×1020/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−GaN から成るクラッド層71が形成されている。
【0011】
さらに、クラッド層71の上には、膜厚約100nm、マグネシウム(Mg)濃度2×1020/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp+ −GaN から成るコンタクト層72が形成されている。
そして、コンタクト層72上にSiO2から成る絶縁膜10が形成され、その絶縁膜10の一部に開けられた窓にNi/Au の2重層から成る電極9が形成されている。一方、n+ 層3上にはAlから成る電極8が形成されている。
【0012】
次に、この構造の半導体素子の製造方法について説明する。
上記レーザ素子100は、有機金属気相成長法(以下MOVPE)による気相成長により製造された。用いられたガスは、アンモニア(NH3) 、キャリアガス(H2 及びN2) 、トリメチルガリウム(Ga(CH3)3)(以下「TMG 」と記す)、トリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)(以下「TMA 」と記す)、トリメチルインジウム(In(CH3)3)(以下「TMI 」と記す)、シラン(SiH4)とシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5H5)2) (以下「CP2Mg 」と記す)である。
【0013】
まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄したa面を主面とした単結晶のサファイア基板1をMOVPE装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、常圧でH2を流速2liter/分で約30分間反応室に流しながら温度1100℃にてサファイア基板1をベーキングした。
【0014】
次に、温度を400℃まで低下させて、H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を1.8×10-5モル/分で供給してAlN のバッファ層2を約50nmの厚さに形成した。次に、サファイア基板1の温度を1150℃に保持し、H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を1.7×10-4モル/分、H2ガスによりにより0.86ppmに希釈されたシランを20×10-9モル/分で供給し、膜厚約4.0μm、電子濃度2×1018/cm3、シリコン(Si)濃度4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープGaN から成る高キャリア濃度n+ 層3を形成した。
【0015】
次に、サファイア基板1の温度を1100℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG 1.12×10-4モル/分、、H2ガスにより0.86ppmに希釈されたシランを10×10-9モル/分で60分間供給して、膜厚約1.0μm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−GaN から成るクラッド層4を形成した。
【0016】
上記クラッド層4を形成した後、続いて温度を900℃に保持し、H2又はN2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を0.5×10-4モル/分、TMI を0.7×10-4モル/分、H2ガスによりにより0.86ppmに希釈されたシランを10×10-9モル/分で5分間供給して、膜厚約0.1μm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−In0.06Ga0.94N から成るガイド層41を形成した。
【0017】
次に、サファイア基板1の温度を1100℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を1.12×10-4モル/分、TMA を0.8×10-4モル/分、H2ガスにより0.86ppmに希釈されたシランを10×10-9モル/分で1.2分間供給して、膜厚約20nm、電子濃度1×1018/cm3、シリコン(Si)濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn−Al0.15Ga0.85N から成るストッパ層42を形成した。
【0018】
次に、サファイア基板1の温度を800℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を0.5×10-4モル/分、TMI を0.7×10-4モル/分で1.5分間供給して、膜厚5nmのIn0.06Ga0.94N から成るバリア層51を形成した。次に、サファイア基板1の温度を同一に保持して、N2又はH2、NH3 の供給量を一定として、TMG を7.2×10-5モル/分、TMI を1.9×10-5モル/分で1.5分間供給して、膜厚5nmのIn0.20Ga0.80N から成る井戸層52を形成した。このような手順の繰り返しにより、バリア層51と井戸層52とを交互に、それぞれ11層と10層積層した多重量子井戸構造(MQW)で全膜厚が105nmの活性層5を形成した。
【0019】
次に、サファイア基板1の温度を1100℃に保持して、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を1.12×10-4モル/分、TMA を0.8×10-4モル/分、CP2Mg を2.0×10-7モル/分で1.2分間供給して、膜厚20nm、マグネシウム(Mg)濃度5×1019/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−Al0.15Ga0.85N から成るストッパ層61を形成した。
【0020】
次に、サファイア基板1の温度を900℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を0.5×10-4モル/分、TMI を0.7×10-4モル/分、CP2Mg を2.0×10-7モル/分で供給して、膜厚約100nm、マグネシウム濃度5×1019/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−In0.06Ga0.94N から成るガイド層62を形成した。
【0021】
次に、サファイア基板1の温度を1100℃に保持し、H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を1.12×10-4モル/分、CP2Mg を2.0×10-7モル/分で供給して、膜厚1.0μm、マグネシウム(Mg)濃度1×1020/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp−GaN から成るクラッド層71を形成した。
【0022】
次に、温度を1100℃に保持し、N2又はH2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を1.12×10-4モル/分、CP2Mg を4.0×10-7モル/分で30秒間供給して、膜厚100nm、マグネシウム(Mg)濃度2×1020/cm3のマグネシウム(Mg)ドープp+ −GaN から成るコンタクト層72を形成した。
この時点では、ストッパ層61、ガイド層62、クラッド層71、コンタクト層72は、まだ高抵抗の状態である。
【0023】
次に、電子線照射装置を用いて、コンタクト層72、クラッド層71、ガイド層62、ストッパ層61に一様に電子線を照射した。電子線の照射条件は、加速電圧約10kV、試料電流1μA、ビームの移動速度0.2mm/sec、ビーム径60μmφ、真空度5.0×10-5Torrである。この電子線の照射により、コンタクト層72、クラッド層71、ガイド層62、ストッパ層61はそれぞれホール濃度6×1017/cm3、5×1017/cm3、2×1017/cm3、2×1017/cm3、抵抗率2Ωcm、1Ωcm、0.7Ωcm、0.7Ωcmのp型半導体となった。このようにして多層構造のウエハが得られた。
【0024】
続いて、図2〜図4に示すように、n+ 層3上に電極8を形成するために、コンタクト層72、クラッド層71、ガイド層62、ストッパ層61、活性層5、ストッパ層42、ガイド層41、クラッド層4の一部をエッチングにより除去した。次に、一様にSiO2による絶縁膜10を形成して、電極形成部に窓を開け、その窓のコンタクト層72の上に、一様にNi/Au の2層を蒸着し、フォトレジストの塗布、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程を経て、コンタクト層72の上に電極9を形成した。一方、n+ 層3上にはアルミニウムを蒸着して電極8を形成した。
【0025】
その後、上記のごとく処理されたウエハは、各素子毎に切断され、図1に示す構造のレーザ素子を得た。このレーザ素子は発光ピーク波長410nmであり、従来構造のレーザ素子と比較して発光出力は2倍になった。
【0026】
上記のレーザ素子100のエネルギダイヤグラムは、図5に示すようになる。図5において活性層5に注入されたキャリアである電子とホールはn−ガイド層41とp−ガイド層62により活性層5に閉じ込めることができる。さらにストッパ層42とストッパ層61の存在により効率良く活性層5に閉じ込めることがてきる。
又、活性層5で発光した光はn−ガイド層41からp−ガイド層62の範囲にn−クラッド層4及びp−クラッド層71により閉じ込めることができる。
本実施例のようにp−クラッド層71をp−GaN にて形成した場合にはp−ガイド層62をp−InGaN にて形成した場合でも、p−ガイド層62により活性層5にてキャリア閉じ込めができるだけのエネルギ障壁が形成される。また、本実施例ではp−ストッパ層61をp−AlGaN にて形成しているので、さらに効率良くキャリアを活性層5に閉じ込めることができる。又、p−クラッド層71により光の閉じ込めができるだけの屈折率の差を得ることができているので、p側の光の閉じ込めはp−クラッド層71により行われる。よって、p−クラッド層71をp−GaN にて形成し、p−ガイド層62をp−InGaN にて形成してもp側での光閉じ込め及びキャリア閉じ込めは行われる。そして、従来のようにp−ガイド層62をp−GaN にて形成し、p−クラッド層71をp−AlGaN にて形成するのに比べて結晶成長時間を短縮できるので活性層5の結晶性の悪化を防ぐことができ、発光効率を増大することができる。
上記実施例においてはストッパ層61が形成されているが、ガイド層62より十分にキャリアの閉じ込めを行うことができる場合にはストッパ層61を形成する必要はなく、ガイド層62のみで活性層5へのキャリアの閉じ込めをおこなっても良い。
【0027】
n側に関しては、本実施例のようにn−ガイド層41をn−In0.06Ga0.94N で、n−クラッド層4をn−GaN にて形成することができる。この場合は、十分にn側においてキャリアの閉じ込め及び光の閉じ込めを行うことができる。さらにn−ストッパ層42をn−Al0.15Ga0.85N にて形成するとより効率良くキャリアの閉じ込めを行うことができる。
又、n−ガイド層41をn−InX1Ga1-X1N (0≦X1≦0.1)にて、n−クラッド層4をn−AlX2Ga1-X2N (0≦X2≦0.15)にて形成することもできる。
又、上記はn−ストッパ層42を形成した場合の説明であるが、n−ガイド層41だけで十分にキャリアの閉じ込めができるならば、n−ストッパ層42はなくてもよい。
【0028】
ガイド層62におけるInの混晶比は0.02〜0.1が望ましい。0.02より小さいと光の閉じ込め効果が小さく、0.1より大きいとキャリアの閉じ込め効果が少ないので望ましくない。
又、ガイド層62の厚さは50〜200nmが望ましい。50nmよりも薄いと光の閉じ込め効果が少なく、200nmよりも厚いと活性層への光の閉じ込めが悪くなるので望ましくない。
【0029】
クラッド層71の厚さは200nm〜1μmが望ましい。200nmより薄いと光閉じ込め効果が小さく、1μmより厚いとクラックが発生し易く、又、成長時間が長くなることにより活性層に悪影響を与えるので望ましくない。
【0030】
ストッパ層61、42の厚さは、10〜50nm以下が望ましい。10nmよりも薄いと活性層5におけるキャリア閉じ込め効果が小さく、50nmより厚いと光の閉じ込め効果が悪くなると共にキャリアの活性層5への注入効率が低下するので望ましくない。また、ストッパ層61、42のAlの混晶比は0.1〜0.3が望ましい。0.1よりも小さいと、活性層5に対する障壁が小さくなり、キャリア閉じ込め効果が低下し、0.3よりも大きいと活性層5に対するキャリア注入効率が低下するので望ましくない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例に係るレーザ素子の構成を示した断面図
【図2】同実施例のレーザ素子の製造工程を示した断面図
【図3】同実施例のレーザ素子の製造工程を示した断面図
【図4】同実施例のレーザ素子の製造工程を示した断面図
【図5】同実施例のレーザ素子のエネルギダイヤグラムを示した説明図
【符号の説明】
100…レーザ素子
1…サファイア基板
2…バッファ層
3…高キャリア濃度n+ 層
4…クラッド層
41…ガイド層
42…ストッパ層
5…活性層
51…バリア層
52…井戸層
61…ストッパ層
62…ガイド層
71…クラッド層
72…コンタクト層
8、9…電極
10…絶縁膜
Claims (7)
- 3族窒化物半導体により形成され、活性層の両側を活性層よりも禁制帯幅の広いガイド層で挟み、さらに、両側からクラッド層で挟み込み、キャリアの閉じ込めと光の閉じ込めとを分離させたレーザ素子において、
p側の前記クラッド層をGaN にて形成し、
p側の前記ガイド層をInGaN にて形成したことを特徴とする3族窒化物半導体レーザ素子。 - p側の前記ガイド層の In の混晶比は、0.02〜0.1であることを特徴とする請求項1に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
- p側の前記ガイド層の厚さは、50〜200nmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
- p側の前記クラッド層の厚さは、200nm〜1μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
- 前記活性層と前記ガイド層の間にAlGaN より成るストッパ層を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
- 前記ストッパ層の Al の混晶比は、0.1〜0.3であることを特徴とする請求項5に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
- 前記ストッパ層の厚さは、10〜50nmであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の3族窒化物半導体レーザ素子。
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