JPH10150219A - 3族窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents
3族窒化物半導体レーザ素子Info
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- JPH10150219A JPH10150219A JP32079796A JP32079796A JPH10150219A JP H10150219 A JPH10150219 A JP H10150219A JP 32079796 A JP32079796 A JP 32079796A JP 32079796 A JP32079796 A JP 32079796A JP H10150219 A JPH10150219 A JP H10150219A
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Abstract
ザ出力を向上させること。 【解決手段】InGaN/GaN にて形成される活性層5を、活
性層5よりも禁制帯幅の広いp型クラッド層71とスト
ッパ層42で挟み、ストッパ層42の外側をガイド層4
1、その外側をクラッド層4で形成することにより、キ
ャリアを活性層5に閉じ込め、光を活性層5とストッパ
層42とガイド層41に閉じ込めた。この結果、発光波
長が380〜430nmのときに光を吸収する層が光の
閉じ込めを行う層に存在しないので、光の吸収による損
失が無くなりレーザ出力が向上した。
Description
た半導体レーザ素子に関する。特に、レーザの発振効率
を向上させた素子に関する。
材料としてAlGaInN 系の化合物半導体を用いたものが知
られている。その化合物半導体は直接遷移型であること
から発光効率が高いこと、光の3原色の1つである青色
及び緑色を発光色とすること等から注目されている。
した後、電子線照射等の熱処理を行うことにより低抵抗
化することができる。この結果、AlGaN のp型のクラッ
ド層と、InGaN の活性層と、AlGaN のn型クラッド層を
用いたダブルヘテロ構造を有するレーザ素子が提案され
ている。又、レーザ素子においては、薄い層に光を閉じ
込めることが困難なことから、キャリア閉じ込め領域と
光の閉じ込め領域とを分離させたSCH(Separate Conf
inement Heterostracture)構造が知られている。これ
は、活性層をその両側からガイド層で挟み、さらにその
外側からクラッド層で挟んだ構造であり、キャリアは活
性層に閉じ込められ、光はガイド層と活性層にて閉じ込
められている。活性層を両側から挟み込むガイド層の一
方はn型GaN であり、他方はp型GaN で形成されてお
り、p型GaN はMgをドープした後、電子線照射等の熱処
理を行うことにより低抵抗化をしている。
なSCH構造では、発光波長が380〜430nmの場
合には、p型ガイド層のドーパントであるMgのレベルが
380〜430nmの光を吸収するレベルにあるので、
光が吸収されることにより損失が増加することになる。
そこで本発明の目的は、p型ガイド層における光の吸収
を無くしてレーザの出力を向上させることである。
窒化物半導体により形成され、活性層と、その活性層よ
りも禁制帯幅の広いガイド層と、そのガイド層より禁制
帯幅の広いクラッド層にて構成されるキャリア閉じ込め
と光の閉じ込めを分離させたレーザ素子において、活性
層はp型のクラッド層とn型のガイド層に挟まれてお
り、そのn型のガイド層は活性層とn型のクラッド層に
挟まれていることを特徴とする。
ザ素子において、活性層とn型ガイド層の間に、n型ガ
イド層よりも禁制帯幅の大きいストッパ層を形成しても
よい。
型のクラッド層とn型のガイド層に挟まれており、その
n型のガイド層は活性層とn型のクラッド層に挟まれて
いる。この結果、発光波長が380〜430nmの場合
には、光を吸収するMgがドープされたGaN にて形成され
るp型ガイド層がないために光の吸収が行われないので
レーザの出力が向上する。また、光はp型クラッド層及
びn型クラッド層により活性層とn型ガイド層に十分閉
じ込めることができるので、光閉じ込め効果が低下する
ことはない。また、p型ガイド層でなくp型クラッド層
により活性層へのキャリア閉じ込めを行うことにより、
p型層のキャリアである電子に対する障壁が十分大きく
なり活性層以外へのオーバーフローがなくなり、キャリ
ア注入効率が向上し、レーザ出力が向上する。さらに、
p型ガイド層を形成しないのでp型層の形成時間が短縮
され、その結果活性層の結晶成長後に高温にさらされる
時間が短くなるので、活性層の結晶性の悪化を最小限に
抑えることができる。
ザ素子において、活性層とn型ガイド層の間に、n型ガ
イド層よりも禁制帯幅の大きいストッパ層を形成しても
よく、このようにn型層側にストッパ層を設けると、活
性層に注入されたキャリアの閉じ込め効果が高くなり、
レーザ出力が向上する。
基づいて説明する。なお本発明は下記実施例に限定され
るものではない。図1は本願実施例のレーザ素子100
の全体図を示す。レーザ素子100は、サファイア基板
1を有しており、そのサファイア基板1上に50nmの
AlN バッファ層2が形成されている。
μm、電子濃度2×1018/cm3、シリコン濃度4×10
18/cm3のシリコン(Si)ドープGaN から成る高キャリア濃
度n+ 層3が形成され、そのn+ 層3層の上には、膜厚
約1.0μm、電子濃度2×1018/cm3、シリコン濃度
4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn型Al0.08Ga0.92
N から成るクラッド層4が形成されている。クラッド層
4の上には、膜厚0.2μm、電子濃度1×1018/c
m3、シリコン濃度2×1018/cm3のシリコン(Si)ドープ
GaN からなるガイド層41が形成され、そのガイド層4
1の上には、膜厚約20nm、電子濃度2×1018/c
m3、シリコン濃度4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープ
n型Al0.15Ga0.85N からなるストッパ層42が形成され
ている。
厚5nmのGaN から成るバリア層51と膜厚5nmのIn
0.20Ga0.80N から成る井戸層52で構成された多重量子
井戸構造(MQW)の活性層5が形成され、その活性層
5の上には、膜厚約1.0μm、ホール濃度2×1017
/cm3、マグネシウム(Mg)濃度5×1019/cm3のp型Al
0.08Ga0.92N から成るクラッド層71が形成されてい
る。
膜厚約200nm、ホール濃度3×1017/cm3、マグネ
シウム(Mg)濃度5×1019/cm3のp型GaN 層72、膜厚
約100nm、ホール濃度6×1017/cm3、マグネシウ
ム(Mg)濃度1×1020/cm3のp型GaN から成るコンタク
ト層73が形成されている。そして、コンタクト層73
上にSiO2から成る絶縁膜10が形成され、その絶縁膜1
0の一部に開けられた窓にNi/Au の2重層から成る電極
9が形成されている。一方、n+ 層3上にはAlから成る
電極8が形成されている。
説明する。上記レーザ素子100は、有機金属気相成長
法(以下MOVPE)による気相成長により製造され
た。用いられたガスは、アンモニア(NH3) 、キャリアガ
ス(H2,N2) 、トリメチルガリウム(Ga(CH3)3)(以下「TM
G 」と記す)、トリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)(以
下「TMA 」と記す)、トリメチルインジウム(In(CH3)3)
(以下「TMI 」と記す)、シラン(SiH4)とシクロペンタ
ジエニルマグネシウム(Mg(C5H5)2) (以下「CP2Mg 」と
記す)である。
a面を主面とした単結晶のサファイア基板1をMOVP
E装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次
に、常圧でH2を流速2liter/分で約30分間反応室に流
しながら温度1100℃でサファイア基板1をベーキン
グした。
を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を1.8×
10-5モル/分で約1.5分間供給してAlN のバッファ
層2を約50nmの厚さに形成した。次に、サファイア
基板1の温度を1150℃に保持し、H2を20liter/
分、NH3 を10liter/分、TMG を1.7×10-4モル/
分、H2ガスにより0.86ppmに希釈されたシランを
20×10-8モル/分で40分間供給し、膜厚約4.0
μm、電子濃度2×1018/cm3、シリコン濃度4×10
18/cm3のシリコン(Si)ドープGaN から成る高キャリア濃
度n+ 層3を形成した。
℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10lite
r/分、TMG を1.12×10-4モル/分、TMA を0.4
7×10-4モル/分、H2ガスにより0.86ppmに希
釈されたシランを1×10-8モル/分で60分間供給し
て、膜厚約1.0μm、電子濃度2×1018/cm3、シリ
コン濃度4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn型Al
0.08Ga0.92N から成るクラッド層4を形成した。
温度を1100℃に保持し、H2を20liter/分、NH3 を
10liter/分、TMG を1.12×10-4モル/分、H2ガ
スにより0.86ppmに希釈されたシランを1×10
-8モル/分で5分間供給して、膜厚約0.1μm、電子
濃度1×1018/cm3、シリコン濃度2×1018/cm3のシ
リコン(Si)ドープn型GaN から成るガイド層41を形成
した。
℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10lite
r/分、TMG を2.24×10-4モル/分、TMA を0.2
4×10-4モル/分、H2ガスにより0.86ppmに希
釈されたシランを10×10-9モル/分で1.2分間供
給して、膜厚約20nm、電子濃度2×1018/cm3、シ
リコン濃度4×1018/cm3のシリコン(Si)ドープn型Al
0.15Ga0.85N から成るストッパ層42を形成した。
0liter/分、TMG を2.0×10-4モル/分で1.5分
間供給して、膜厚約5nmのGaN から成るバリア層51
を形成した。次に、N2又はH2、NH3 の供給量を一定とし
て、TMG を7.2×10-5モル/分、TMI を0.19×
10-4モル/分で1.5分間供給して、膜厚約5nmの
In0.20Ga0.80N から成る井戸層52を形成した。さら
に、バリア層51と井戸層52を同一条件で4周期形成
し、その上にGaN から成るバリア層51を形成した。こ
のようにして厚さ55nmのMQW構造の活性層5を形
成した。
℃に保持し、N2又はH2を10liter/分、NH3 を10lite
r/分、TMG を1.12×10-4モル/分、TMA を0.4
7×10-4モル/分、CP2Mg を2×10-5モル/分で6
0分間供給して、膜厚約1.0μm、マグネシウム(Mg)
濃度5×1019/cm3のマグネシウム(Mg)をドープしたp
型Al0.08Ga0.92N から成るクラッド層71を形成した。
℃に保持し、N2又はH2を20liter/分、NH3 を10lite
r/分、TMG を1.12×10-4モル/分、CP2Mg を2×
10-5モル/分で1分間供給して、膜厚約200nm、
マグネシウム(Mg)濃度5×1019/cm3のマグネシウム(M
g)をドープしたp型GaN 層72を形成した。
℃に保持し、N2又はH2を20liter/分、NH3 を10lite
r/分、TMG を1.12×10-4モル/分、CP2Mg を4×
10-5モル/分で0.5分間供給して、膜厚約100n
m、マグネシウム(Mg)濃度1×1020/cm3のマグネシウ
ム(Mg)をドープしたp型GaN から成るコンタクト層73
を形成した。上記のように各層の成長完了状態では、ク
ラッド層71、p型GaN 層72、層73は、まだ高抵抗
である。
ト層73、p型GaN 層72、クラッド層71に一様に電
子線を照射した。電子線の照射条件は、加速電圧約10
kV、試料電流1μA、ビームの移動速度0.2mm/
sec、ビーム径60μmφ、真空度5.0×10-5T
orrである。この電子線照射により、コンタクト層7
3、p型GaN 層72、クラッド層71はそれぞれホール
濃度6×1017/cm3、3×1017/cm3、2×1017/c
m3、抵抗率2Ωcm、1Ωcm、0.7Ωcmのp型半導体と
なった。このようにして多層構造のウエハが得られた。
極を形成する部分を除くコンタクト層73の上にスパッ
タリングによりSiO2から成るマスクを形成し、ドライエ
ッチング法により高キャリア濃度n+ 層3に対する電極
を形成した。
て、その窓の第2コンタクト層73の上に、一様にNi/A
u の2層を蒸着して電極9を形成した。一方、高キャリ
ア濃度n+ 層3に対しては、アルミニウムを蒸着して電
極8を形成した。
は、各素子毎に切断され、図1に示す構造のレーザ素子
を得た。このレーザ素子は発光ピーク波長410nmで
あり、従来構造のレーザに比べて発光出力は2倍になっ
た。
ラムは、図2に示される様になる。図2において、活性
層5に注入されたキャリアであるホールはストッパ層4
2の存在により、電子はクラッド層71の存在により、
効率良く活性層5に閉じ込められる。また、活性層5で
発光した光は、ガイド層41から活性層5の範囲に分布
して閉じ込められる。このとき、発光波長が380〜4
30nmであっても光を吸収するマグネシウム(Mg)がド
ープされたGaN で構成された層がないので、効率良く光
を閉じ込めることができる。
においては、キャリアを注入するために電圧を印加する
と、十分に低抵抗なp型層が得られていないために、特
にp型層側に高い電界がかかることになる。その結果、
通常のSCH構造では活性層に隣接する電子に対する障
壁が実効的に低くなってしまい、電子のオーバーフロー
が起きやすくなる。ところが、本構造では活性層のp層
側に隣接する層は禁制帯幅の広いクラッド層なので、電
子の活性層からのオーバーフローが抑制されるので、よ
り高い光出力までの動作や、より高温までのレーザ発振
が実現できる。
子井戸構造(MQW)を用いたが、単一量子井戸構造
(SQW)や、バルク構造でもよい。また、ストッパ層
42がなくても、十分なキャリア閉じ込めができるので
ストッパ層42がない構造でもよい。
パ層42のシリコン濃度は、1×1017/cm3〜1×10
20/cm3が望ましい。1×1017/cm3以下であると高抵抗
となり、1×1020/cm3以上となると結晶性が低下して
望ましくない。
0nmが望ましい。50nmより薄いと、光の閉じ込め
効果が少なく、300nmよりも厚いと、光の閉じ込め
が悪くなるので望ましくない。又、p型クラッド層71
の厚さは300nm〜1μmが望ましい。300nmよ
り薄いと光閉じ込めの効果が少なくなり、1μmより厚
いと結晶成長に時間がかかり活性層5を長時間高温にさ
らすことになり、活性層5の結晶性を悪化させることに
なりクラックが発生しやすくなるので望ましくない。
望ましい。5nmよりも薄くなると活性層5におけるキ
ャリア閉じ込め効果が小さく、50nmよりも厚いと光
の閉じ込め効果が悪化すると共にキャリアの活性層5へ
の注入効率が低下するので望ましくない。又、ストッパ
層42のAlの混晶比は、活性層5をInGaN 系の半導体で
形成した場合には、0.1〜0.3が望ましい。Alの混
晶比が0.1より小さいと、活性層5に対する障壁が小
さくなってキャリアの閉じ込め効果が低下し、0.3よ
りも大きいと、活性層5に対するキャリアの注入効率が
低下するので望ましくない。
を示した断面図
を示した説明図
Claims (1)
- 【請求項1】3族窒化物半導体により形成され、活性層
と、その活性層よりも禁制帯幅の広いガイド層と、その
ガイド層より禁制帯幅の広いクラッド層にて構成される
キャリア閉じ込めと光の閉じ込めを分離させたレーザ素
子において、 前記活性層はp型の前記クラッド層とn型の前記ガイド
層に挟まれており、そのn型のガイド層は前記活性層と
n型の前記クラッド層に挟まれていることを特徴とする
3族窒化物半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32079796A JPH10150219A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 3族窒化物半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32079796A JPH10150219A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 3族窒化物半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10150219A true JPH10150219A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18125359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32079796A Pending JPH10150219A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 3族窒化物半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10150219A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010010965A (ko) * | 1999-07-24 | 2001-02-15 | 구자홍 | Ⅲ-ⅴ족 반도체 레이저 다이오드 제조방법 |
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-
1996
- 1996-11-15 JP JP32079796A patent/JPH10150219A/ja active Pending
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