JP3589185B2 - 窒化物半導体の成長方法と窒化物半導体基板 - Google Patents

窒化物半導体の成長方法と窒化物半導体基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)の成長方法と窒化物半導体基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、窒化物半導体を用いたLEDが実用化され、LDが実用段階に入ってきている。一般に、この窒化物半導体素子では、窒化物半導体基板をバルク状の単結晶で得るのは困難であるため、窒化物半導体とは異なる異種基板を用い、その上に窒化物半導体を成長させることにより作製されている。
この異種基板上に窒化物半導体を成長させる場合、異種基板と窒化物半導体との格子定数不整や熱膨張係数差により窒化物半導体を異種基板上に成長させると、結晶欠陥が発生し易く、素子の性能を向上させるためには一定の限界がある。そのため、最近では、窒化物半導体を基板に対して横方向に成長させる方法(以下、ELOG成長法(Epitaxially Lateral OverGrowth GaN)と言う。)が種々検討されている。このELOG成長方法は、縦方向の成長に比較して結晶欠陥を少なく成長させることが可能であると考えられる横方向の成長を利用したものであり、これにより結晶欠陥の少ない窒化物半導体の成長を可能としたものである。
【0003】
具体的には、例えば、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)pp.L309−L312に示されているように、サファイア基板上に成長させた窒化ガリウムの上にSiO等の保護膜を部分的に形成し、この上に窒化ガリウムをさらに成長させる。このようにすると、SiOの保護膜上には窒化ガリウムが直接成長しないため、保護膜が形成されていない部分から成長した窒化ガリウムがSiO2保護膜の上を横方向に成長するようになり、保護膜上に横方向成長させたより低欠陥密度の窒化ガリウムを成長できるというものである。
【0004】
また、特開平11−145516号公報には、SiO保護膜を形成する代わりに、シリコン基板上に成長したAlGaN層をストライプ状にエッチングしてシリコン基板を部分的に露出させ、この上に窒化ガリウムを成長させる方法が開示されている。このようにしても窒化ガリウムはシリコン基板上にはエピタキシャル成長しないため、AlGaN層を核として、シリコン基板上に窒化ガリウムを横方向に成長させることができる。
【0005】
これらのELOG成長によれば、従来の異種基板上にバッファ層を用いて縦方向に成長させた窒化物半導体に比べ、欠陥密度を2桁以上減少できることが確認され、これにより、より長時間の連続発振が可能な窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子を実現することができると期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のELOG成長方法では、保護膜上又はシリコン基板上にに横方向成長により形成された窒化物半導体は結晶欠陥を少なくできるが、窓部又は核とした窒化物半導体上に成長された窒化物半導体には結晶欠陥が多く発生するという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述の従来例の問題点を解決し、窓部又は核とした窒化物半導体上に成長された窒化物半導体において結晶欠陥を減らすことができ、かつ従来例に比較してより結晶欠陥の少ない窒化物半導体の成長方法と窒化物半導体基板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の窒化物半導体の製造方法は、上記目的を達成するために、
基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、
前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、
前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記第1の窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程と、
を有する窒化物半導体の成長方法において、
前記第2の窒化物半導体が接合された接合部とその両側に横方向に成長されてなる第2の窒化物半導体層を覆いかつ前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層を開口させる第2の窓部を有する第2の保護膜を形成する第4の工程と、
前記第2の保護膜の第2の窓部により開口させた第2の窒化物半導体層を、その第2の窒化物半導体層の一部が前記第1の保護膜上に残るようにエッチングにより除去することにより、第2の窒化物半導体層において凸部と凹部を形成する第5の工程と、
前記第2の窒化物半導体層の凸部を核として第3の窒化物半導体を成長させる第6の工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
即ち、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法では、ELOG成長において、第1の保護膜の第1の窓部の上方の結晶欠陥密度の多い領域をエッチングにより除去し、残った結晶性のいい低欠陥部分を核として前記第3の窒化物半導体を横方向成長させることにより、前記第3の窒化物半導体層の最上面は鏡面が得られ、第3の窒化物半導体層の最上面及び内部において低欠陥かつ欠陥均一である窒化物半導体を得ることができる。
【0010】
また、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法において、前記第6の工程の前にさらに、前記第2の保護膜を除去する工程を含むことが好ましく、このようにすることにより、後の高温で窒化物半導体層又は素子を成長させる工程において前記第2の保護膜が分解するのを防ぐことができる。
また、この場合、第3の窒化物半導体を成長させるために核となる第2の窒化物半導体は、第1の保護膜上に横方向成長により形成されているため結晶性がよく、第2の保護膜を除去したことにより該第2の窒化物半導体の最上面からの転位欠陥が発生することはない。
【0011】
また、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法においては、前記第1及び第2の保護膜を、ストライプ状、格子状又は島状に一定周期で形成するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法においては、前記第1の保護膜は、中央部ほど厚くなるようにその断面形状が階段状又は中央に向かって傾斜を有するように形成することが好ましく、このように形成することにより、窒化物半導体の成長速度を制御することができ、保護膜上にできる窒化物半導体同士の接合部を規則的に一定の場所に形成することができる。
さらに、保護膜が階段形状等であると保護膜上に成長させる窒化物半導体は、ある程度横方向に成長した後は、縦方向に成長する。窒化物半導体と同様に結晶欠陥は方向を変えて成長するが、縦方向への成長時には、そのまま縦方向に欠陥は伸びるため、段差を形成することで段を上がることより結晶性の良い窒化物半導体を形成することができる。
また、保護膜の幅を広くし、うねりを抑制する効果も有する。
【0013】
さらに、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法において、第1及び第2の保護膜には、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、融点1200℃以上の金属、及びこれらの多層膜から成る群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
これらの保護膜は窒化物半導体が成長しないかしにくいために、保護膜の窓部より成長した窒化物半導体を横方向成長させることができる。
【0014】
また、本発明に係る第2の窒化物半導体の成長方法は、基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程とを有する窒化物半導体の成長方法において、
前記第2の窒化物半導体が接合された接合部とその両側に横方向に成長されてなる第2の窒化物半導体層を開口させる第2の窓部を有しかつ前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層を覆う第2の保護膜を形成する第4の工程と、前記第2の保護膜を選択成長マスクとして、前記第2の窓部に露出した第2の窒化物半導体層上に第3の窒化物半導体を成長させる第5の工程と、
前記第2の保護膜を除去する第6の工程と、
前記第3の窒化物半導体を核として第4の窒化物半導体層を成長させる第7の工程とを含むことを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る第2の窒化物半導体の成長方法は、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法と同様の作用効果を有する。
【0015】
また、本発明に係る第2の窒化物半導体の製造方法では、前記第1及び第2の保護膜を、ストライプ状、格子状又は島状に一定周期で形成するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明に係る第1の窒化物半導体の成長方法において、第2の窒化物半導体をエッチングする工程において、第2の窒化物半導体は第1の保護膜を越えない深さまでエッチングされる。これにより、第1の保護膜の窓部上に成長した結晶欠陥の多い部分を除去することで、結晶性のいい部分だけを残し、その結晶性のいい第2の窒化物半導体を核として第3の窒化物半導体を成長させることができる。
さらに、エッチングを第1の保護膜上の深さまで行うことにより、第3の窒化物半導体の成長において、核となる第2の窒化物半導体の側面からの成長速度が、エッチングにより形成された凹部底面からの成長速度よりも速いため、凹部底面から窒化物半導体が成長するよりも先に第2の窒化物半導体側面からの横方向成長により接合部が合わさる。このため、該凹部上には空洞ができ、凹部底面からの結晶欠陥の転位を抑制することができる。
さらに、この空洞があるために基板の反りを緩和することもできる。
【0017】
また、本発明に係る第3の窒化物半導体の製造方法は、 基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程とを有する窒化物半導体の成長方法において、
前記第2の窒化物半導体層上であって、前記第2の窒化物半導体が接合された接合部の両側に位置する低欠陥領域上に、その低欠陥領域より欠陥密度の高い前記接合部と、前記低欠陥領域より欠陥密度の高い前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層とを開口させる第2の窓部を有する第2の保護膜を形成する第4の工程と、
前記第2の保護膜の第2の窓部により開口させた第2の窒化物半導体層をエッチングにより除去することにより、第2の窒化物半導体層において凸部と凹部を形成する第5の工程と、
前記第2の窒化物半導体層の凸部を核として第3の窒化物半導体を成長させる第6の工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
以上のように構成された本発明に係る第3の窒化物半導体の成長方法は、ELOG成長において、結晶性の最も良い部分のみを核として前記第3の窒化物半導体を横方向成長させているので、前記第3の窒化物半導体層の最上面は鏡面が得られ、第3の窒化物半導体層の最上面及び内部においてより低欠陥かつ欠陥均一である窒化物半導体を得ることができる。
【0019】
また、本発明に係る第3の窒化物半導体の成長方法では、前記第6の工程の前にさらに、前記第2の保護膜を除去する工程を含むことが好ましく、このようにすることにより、後の高温で窒化物半導体層又は素子を成長させる工程において前記第2の保護膜が分解するのを防ぐことができる。
また、この場合、第3の窒化物半導体を成長させるために核となる第2の窒化物半導体は、第1の保護膜上に横方向成長により形成されているため結晶性がよく、第2の保護膜を除去したことにより該第2の窒化物半導体の最上面からの転位欠陥が発生することはない。
【0020】
また、本発明に係る第3の窒化物半導体の成長方法においては、前記第1及び第2の保護膜を、ストライプ状、格子状又は島状に一定周期で形成するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明に係る第3の窒化物半導体の成長方法においては、前記第1の保護膜は、中央部ほど厚くなるようにその断面形状が階段状又は中央に向かって傾斜を有するように形成することが好ましく、このように形成することにより、窒化物半導体の成長速度を制御することができ、保護膜上にできる窒化物半導体同士の接合部を規則的に一定の場所に形成することができる。
さらに、保護膜が階段形状等であると保護膜上に成長させる窒化物半導体は、ある程度横方向に成長した後は、縦方向に成長する。窒化物半導体と同様に結晶欠陥は方向を変えて成長するが、縦方向への成長時には、そのまま縦方向に欠陥は伸びるため、段差を形成することで段を上がることより結晶性の良い窒化物半導体を形成することができる。
また、保護膜の幅を広くし、うねりを抑制する効果も有する。
【0022】
さらに、本発明に係る第3の窒化物半導体の成長方法において、第1及び第2の保護膜には、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、融点1200℃以上の金属、及びこれらの多層膜から成る群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
これらの保護膜は窒化物半導体が成長しないかしにくいために、保護膜の窓部より成長した窒化物半導体を横方向成長させることができる。
【0023】
また、本発明に係る第1の窒化物半導体基板は、窒化物半導体からなる核部から成長された窒化物半導体からなる成長層とを有してなり、互いに対向する2つの主面を有する窒化物半導体基板であって、
前記核部は前記2つの主面の一方の面に周期的に配置され、かつその隣接する核部の間に窪みが形成されていることを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る第2の窒化物半導体基板は、窒化物半導体からなる核部から成長された窒化物半導体からなる成長層とを有してなり、互いに対向する2つの主面を有する窒化物半導体基板であって、
前記核部は前記2つの主面のうちの一方の面の内側に周期的に配置され、かつその隣接する核部の間に空洞が形成されており、
前記一方の主面は、前記核部の一端を互いに連続的に繋げる窒化物半導体の表面により構成されていることを特徴とする窒化物半導体基板。
【0025】
さらに、本発明に係る第2の窒化物半導体基板では、前記一方の主面である窒化物半導体の表面にさらに、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、融点1200℃以上の金属、及びこれらの多層膜から成る群から選択された少なくとも1種よりなる層が周期的に配列されていてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の成長方法の概要を説明するための模式的な断面図である。
本実施の形態1の窒化物半導体の成長方法では、最初に基板1上に窒化物半導体からなるバッファ層(図示されていない。)を成長した後、第1の窒化物半導体層2をエピタキシャル成長させる。
次に、窒化物半導体層2の上に、窒化物半導体が成長しない、若しくは成長しにくい材料を用いて、例えば、所定の周期で窓部3aを有するように第1の保護膜3を形成する。
次に、第1の保護膜3の窓部3aにより開口された第1の窒化物半導体層2から第2の窒化物半導体4を成長させる。
この第2の窒化物半導体4は、成長するにしたがって、第1の保護膜3上に横方向に成長するようになり、第1の保護膜3の一端から横方向に成長した第2の窒化物半導体4と第1の保護膜3の他端から横方向に成長した第2の窒化物半導体4は、第1の保護膜3の上で接合して1つの層を成す。このようにして成長させた第2の窒化物半導体層4において、窓部3a上に成長された部分と、第1の保護膜3の上で両端から横方向に成長された第2の窒化物半導体が接合してできた接合部4bの近傍は、他の部分に比較して欠陥が多く形成される。その欠陥数の大小関係を示せば、(窓部3a上に成長された部分)>(接合部4bの近傍)>(他の部分、すなわち、窓部3a上に成長された部分と接合部4bとその近傍とを除いた部分)となる。
【0027】
そして、第2の窒化物半導体4を成長させた後、第1の保護膜3上に横方向に成長された第2の窒化物半導体層4の上に第2の保護膜(図示せず)を形成して、その第2の保護膜をマスクとして、エッチングすることにより、第2の窒化物半導体層4のうち、比較的欠陥の多い窓部3a上に成長された部分を除去する。これにより、第2の窒化物半導体層4において、第1の保護膜3の上に、他の部分に比較して膜厚の厚い部分であって、次の第3の窒化物半導体を成長させるための核となる凸部(核部)4cが形成される。尚、隣接する凸部(核部)4cの間は、第1の保護膜3が露出するまでエッチングをするのではなく、図1に示すように第2の窒化物半導体層4の一部が残るように上述のエッチングを制御するが、後で成長させる第3の窒化物半導体の欠陥をより少なくするために、窓部3aの幅より深くエッチングすることが好ましい。
尚、第2の保護膜5は、第1の保護膜と同様に窒化物半導体が成長しない、若しくは成長しにくい材料を用いて形成する。
次に、第2の保護膜を除去した後、第2の窒化物半導体層4の核部4cを核として第3の窒化物半導体を横方向に成長させる。
ここで、第1及び第2の保護膜は、窒化物半導体の横方向の成長を可能にするできる形状であればよく、例えば、ストライプ状、格子状又は島状に形成される。
【0028】
また、第1の窒化物半導体2、第2の窒化物半導体4、及び第3の窒化物半導体6は、いずれも一般式InAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)によって表される組成を有する窒化物半導体であり、これらは互いに同一の組成であっても異なる組成であってもよい。
【0029】
以上のようにして成長された第3の窒化物半導体6は、低欠陥でかつ欠陥を比較的均一にでき、最上面には鏡面又はそれに近い表面が得られる。
これは、第2の窒化物半導体4をELOG成長させ、第1の保護膜3の窓部3a上に成長した比較的欠陥の多い窒化物半導体をエッチング等により除去し、第1の保護膜3上に得られた結晶性のよい部分のみ残し、この第2の窒化物半導体4を核としてさらに、横方向に成長させることにより第3の窒化物半導体6を形成しているためである。このような理由で、第3の窒化物半導体6は、低欠陥で結晶性良くできる。
また、第3の窒化物半導体層6において、第2の窒化物半導体層4の核部4cの接合部4cから欠陥が伝播された欠陥伝播部6aと、隣接する核部4cの間に位置形成される、一方の核部4cから横方向に成長された第3の窒化物半導体6とその核部に隣接する核部4cから横方向に成長された第3の窒化物半導体6とが接合された接合部6bの近傍には結晶欠陥が残るものの、最上面は鏡面又はそれに近い面を得ることができる。
また、第2の窒化物半導体の隣接する核部4cの間は窓部3aの幅より深くエッチングされているので、エッチングにより得られるその凹部には、空洞ができるため、凹部底面からの結晶欠陥の伝播を防ぐことができるとともに、基板の反りも緩和することができる。
尚、本発明おける空洞は、凹部底面からの結晶欠陥の伝播を防ぐことができるという機能を有していればよく、例えば、面間の距離が10Å程度で極めて体積の小さい空洞(体積が実質的にゼロ(0)の空洞)であってもよいし、さらに凹部底面から成長した窒化物半導体と核部4cから成長した窒化物半導体とが一般的には接していると認識できる場合であっても、凹部底面から成長した窒化物半導体の成長を止めることができれば限りなくゼロに近い隙間であってもよい。
【0030】
本発明において、上述したように、第1の保護膜及び第2の保護膜の形状としては、ストライプ状、格子状等が挙げられるが、その際、断面形状さらに中央部を厚くし、周辺部を薄くする、又は断面形状を階段状にする等、厚さに変化を持たせても良い。
また第1の保護膜及び第2の保護膜は、窒化物半導体が成長しない、若しくは成長しにくい材料から形成されていればよく、その材料としては、例えば、SiO等が挙げられる。
【0031】
図2(a)〜(f)は、実施の形態1として、図1に示す窒化物半導体の成長工程を示す模式断面図である。
以下に、本発明における実施の形態1の窒化物半導体の成長方法及び好適な材料について説明する。
【0032】
[第1の工程]
まず、図2(a)に示すように、基板1上に、窒化物半導体からなるバッファー層(図示されていない。)を介して、第1の窒化物半導体2を成長させる。本発明において、基板1としては、例えば、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイア(Al)、スピネル(MgAl)のような絶縁性基板、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Si、及び窒化物半導体と格子接合する酸化物基板を用いることができる。
【0033】
ここで、バッファ層(図示されていない。)は、基板1上に成長させる窒化物半導体との格子定数不整や熱膨張係数の違いを緩和するために用いられ、材料としては、AlN、GaN、AlGaN、InGaNが用いられる。また、このバッファ層は、900℃以下300℃以上の温度、0.5μm〜10オングストロームの膜厚で成長される。尚、バッファ層は、窒化物半導体の成長方法や基板の種類によっては省略することもできる。
【0034】
また、第1の窒化物半導体2としては、比較的結晶性良く成長させることが可能な、アンドープのGaN又はn型不純物としてSi、Ge、Sn及びS等の少なくとも1種類をドープしたGaNを用いることが好ましい。このGaNからなる第1の窒化物半導体2は、窒化物半導体よりも高温で、900℃〜1100℃の範囲、好ましくは、1050℃程度で基板1上に成長させる。また、窒化物半導体2の膜厚は、好ましくは、1〜30μm、より好ましくは2〜20μmに設定する。
【0035】
[第2の工程]
次に図2(b)に示すように、第1の窒化物半導体2の表面に第1の保護膜3を形成する。この第1の保護膜3は、本実施の形態1では、ストライプ状に形成した例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、ストライプ状以外に、格子状及び島状等の保護膜の窓部から窒化物半導体が横方向に成長させることができる形状であればよい。さらに、第1の保護膜3は、第1の保護膜3上に成長させる第2及び第3の窒化物半導体の結晶欠陥を減らし、横方向に成長した窒化物半導体の接合部が常に保護膜のほぼ中央に形成されるように、第1の保護膜3の中央部が厚くなるように形成することが好ましい。具体的には、例えば、第1の保護膜3の両側から中央部に向かって徐徐に厚さが厚くなるようにして中央が最も厚くなるようにし、その厚い部分の直上に接合部が形成されるようにする。
このように、結晶欠陥がやや多い窒化物半導体同士の接合部を、常に第1の保護膜3の中央部に規則的に形成されるように制御できれば、結晶性の良好な部分を最大限に利用することができる。また、結晶欠陥が規則的に形成されるように制御できれば、後の工程において量産性を向上させることができる。
尚、この場合、第1の保護膜3の両側から中央部に向かって階段状に徐徐に厚さが厚くなるようにしてもよい。
【0036】
また、第1の保護膜3は、例えば、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、窒化酸化ケイ素(SiON)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)等の酸化物、窒化物、またはこれらの多層膜の他、1200℃以上の融点を有する金属等のその保護膜表面に窒化物半導体が成長しないか、若しくは成長しにくい性質を有する材料を選択してを用いることができる。
【0037】
また、ストライプ状に第1の保護膜を形成する場合、第1の保護膜3の幅は、好ましくは5〜200μmに設定し、より好ましくは10〜50μmに設定する。
また、隣接する第1の保護膜3の間隔である窓部3aの幅は、第1の保護膜3のストライプ幅よりも狭くすることが望ましく、より好ましい窓部3aの幅は20μm以下、よりいっそう好ましくは0.5〜10μmに設定する。
【0038】
また、第1の保護膜3の膜厚は、好ましくは、0.2〜3μm、より好ましくは0.3〜1μmの範囲に設定する。第1の保護膜3の膜厚を厚くすると後の窒化物半導体を成長させる工程において窒化物半導体が埋まらず鏡面が得られないからである。
ここで、第1の保護膜3は、例えば、CVD、蒸着又はスパッタ等を用いて成膜させることができる。また、この第1の保護膜3は所定形状のフォトレジストを用いて、所定の領域に選択的に形成することができる。
【0039】
上述した形状に、第1の保護膜3を形成すると、異種基板と窒化物半導体の界面で生じる結晶欠陥の伝播が第1の保護膜3により抑制され、第1の保護膜3上部には横方向成長により、結晶性が良好でかつ上面が鏡面である第2の窒化物半導体4を成長させることができる。
【0040】
[第3の工程]
次に、第1の保護膜3の窓部3aにより開口された第1の窒化物半導体層2から第2の窒化物半導体4を成長させる。
この第2の窒化物半導体4は、成長するにしたがって、第1の保護膜3上に横方向に成長するようになり、第1の保護膜3の一端から横方向に成長した第2の窒化物半導体4と第1の保護膜3の他端から横方向に成長した第2の窒化物半導体4は、図2(c)に示すように、第1の保護膜3の上で接合して1つの層を成す。
第1の保護膜3上に成長する第2の窒化物半導体4としては、例えば、アンドープGaNや、Si等のn型不純物、又はp型不純物をドープしたGaNを用いることができる。第2の窒化物半導体4は、成長後の上面が鏡面になるように、好ましくは1〜50μmの範囲、より好ましくは5〜30μmの範囲の膜厚になるように成長させる。
【0041】
[第4の工程]
第2の窒化物半導体4の最上面が鏡面になるまで成長した後、図2(d)に示すように第2の窒化物半導体4の接合部4b上にストライプ状の第2の保護膜5を形成する。
このストライプ状の第2の保護膜5は、第1の保護膜3の幅より狭くかつ接合部4bとその近傍の比較的欠陥の少ない部分を覆うように形成する。
すなわち、第2の保護膜5は、次の第5の工程において第2の窒化物半導体4をエッチングをした時に、そのエッチングで除去された部分の側面に結晶性が良好な窒化物半導体(窓部3a上に成長された結晶性が劣る部分と、接合部4bとその近傍の結晶性が劣る部分との間に位置する第2の窒化物半導体4)が露出するように形成される。
尚、本実施の形態1では、第1の保護膜3をストライプ状に形成していることから、第2の保護膜5も第1の保護膜3と同様にストライプ状に形成したが、本発明はこれに限られるものではなく、第1の保護膜3を、格子状又は島状などの他の形状とした場合には、第2の保護膜5もその形状に対応させて格子状又は島状に形成する。また、第2の保護膜5を除去した後次の窒化物半導体を成長させるようにしても良いし、第2の保護膜を残した状態で窒化物半導体を成長させてもよいが、第2の保護膜を残した状態で窒化物半導体を成長させる場合には、その断面形状を中央部に向かって徐徐に厚さが厚くなる階段型または傾斜を有する形状にすることができ、そのようにすると接合部が形成される位置をほぼ一定の場所にすることができる。
また、第2の保護膜の材料及び成長方法、膜厚、成長温度等は、第1の保護膜3と同様として成膜することができる。
【0042】
[第5の工程]
次に、図2(e)に示すように、第2の保護膜5をマスクとしてエッチングすることにより第2の窒化物半導体4にストライプ状の凹部4aとストライプ状の凸部4cを交互に形成する。
この凹部4aの深さ(エッチングの深さ)は、次に第3の窒化物半導体を成長させる時に、凹部4aの側面からの横方向成長が凹部4aの底面からの成長よりも速く進むように設定する。つまり、凹部4aの深さは、凹部4aの一方の側面から成長した第3の窒化物半導体と他方の側面から成長した第3の窒化物半導体とが接合して接合部6bを形成しはじめた時に、凹部4aの内部に空洞が形成されるような深さに設定することが好ましい。
このように、凹部4a内に空洞が形成されると、凹部4aの底面からの成長を止めることができ、凹部4aの底面からの成長された窒化物半導体に含まれる結晶欠陥の伝播を抑制することができる。
また、このように凹部4a内に空洞が形成されると、その空洞により基板1に生じる応力を緩和することができるので、基板の反りを緩和することができる。
【0043】
また、凹部4aの幅(エッチング幅)は、第1の保護膜3の窓部3aの上に成長された、第2の窒化物半導体層4の欠陥の多い窒化物半導体を取り除くことができる幅に設定される。すなわち、凹部4aの幅(エッチング幅)は、第1の保護膜3の窓部3aよりも広い幅に設定される。
具体的には、後の工程で鏡面状の窒化物半導体を成長させるためには、凹部4aの幅(エッチング幅)は、5〜15μmであるのが好ましい。
【0044】
[第6の工程]
次に、図2(f)に示すように、第2の保護膜5を除去した後、第2の窒化物半導体4を核として第3の窒化物半導体6を成長させる。
この第3の窒化物半導体6を成長させる工程では、第2の窒化物半導体層4において交互に凹部4aと凸部4cとが形成されていて凹部4aの底面及びその近傍には窒化物半導体を成長させるための原料ガスが十分供給されないので、凹部4aの底面及びその近傍からはほとんど第3の窒化物半導体6は成長されない。したがって、第3の窒化物半導体6は、主として凸部4cの上面および凹部4aの側面の上部から成長され、凹部4aの両側面から横方向に成長された第3の窒化物半導体6が、凹部4aの上方において接合して接合部6bが形成される。
このようにして、1つの連続した第3の窒化物半導体層6が形成される。
尚、本実施の形態1では、第2の保護膜5を除去した後、第3の窒化物半導体6を成長させているが、第2の保護膜を残したまま、第3の窒化物半導体6を成長させるようにしてもよい。
【0045】
第3の窒化物半導体6の膜厚は、好ましくは5〜30μm、より好ましくは10〜20μmに設定する。この範囲であると基板と窒化物半導体の熱膨張係数差によるウェハの反りが防止でき、この基板上に良好な窒化物半導体を成長させることができる。
【0046】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について図3を参照しながら説明する。
【0047】
まず、図3(a)、(b)に示すように基板1上にバッファー層となる窒化物半導体層(図示されていない)を介して第1の窒化物半導体2を形成する。その後、ELOG成長させるための第1の保護膜3をストライプ形状等に形成する。
ここまでの工程は、実施の形態1と同様である。
【0048】
次に図3(c)に示すように第2の窒化物半導体4を、第1の保護膜3を覆い、且つ最上面に鏡面が得られる程度の厚さに成長させる。
次に、第2の保護膜50を、図3(d)に示すように第2の窒化物半導体4のうちの窓部3a上方に位置する比較的結晶欠陥が多い部分の上に形成する。
ここで、本実施の形態2では、窓部3aはストライプ状に形成されているので、第2の保護膜50もストライプ状に形成される。
【0049】
次に、第2の保護膜50を選択成長マスクとして、第2の保護膜50の間に露出された第2の窒化物半導体4上に第4の窒化物半導体7を成長させ、その後、第2の保護膜を除去する。
ここで、図3(e)において、7aの符号を付して示す破線は、第4の窒化物半導体7のうち、結晶欠陥の多い部分を示す線であり、第2の窒化物半導体4の接合部分に形成される結晶欠陥を受け継いで形成されたものである。
そして、第4の窒化物半導体7を核として、図3(f)に示すように第3の窒化物半導体6を成長させる。
この第3の窒化物半導体6を成長させる工程では、第4の窒化物半導体層7がストライプ状にかつ一定の間隔で形成されているので、隣接する第4の窒化物半導体層7の間には、実施の形態1の凹部4aに対応する凹部7bが形成され、その凹部7bの底面及びその近傍には窒化物半導体を成長させるための原料ガスが十分供給されないので、凹部7bの底面及びその近傍からはほとんど第3の窒化物半導体6は成長されない。
したがって、第3の窒化物半導体6は、主として第4の窒化物半導体層7の上面および凹部7bの側面の上部から成長され、凹部7bの両側面から横方向に成長された第3の窒化物半導体6が、凹部7bの上方において接合して接合部6bが形成される。
このようにして、1つの連続した第3の窒化物半導体層6が形成される。
すなわち、本実施の形態2において、第4の窒化物半導体層7の厚さと隣接する第4の窒化物半導体層7の間の間隔は、凹部7bの底面及びその近傍に窒化物半導体を成長させるための原料ガスが十分供給されないように設定される。
また、第2の窒化物半導体4上に成長させる第4の窒化物半導体7の材料は、特に限定されるものではなく、第2の窒化物半導体4と異なる材料を用いることもできる。
【0050】
このように、実施の形態2では、第3の窒化物半導体6は、第4の窒化物半導体7を核として成長されるが、この核となる第4の窒化物半導体7は、第1の保護膜3上に成長された結晶性のよい窒化物半導体であるため、ここから成長する第3の窒化物半導体6の結晶性は良好にできる。
このようにして得られた第3の窒化物半導体6の表面及び表面領域をカソードルミネッセンス(CL)により観測すると、窒化物半導体の接合部6b以外は結晶欠陥が少ない結晶性が良好な窒化物半導体であることが確認された。
【0051】
以上説明した本発明に係る実施の形態1及び2の窒化物半導体の成長方法において、窒化物半導体、第1の窒化物半導体、第2の窒化物半導体、及び第3の窒化物半導体等の窒化物半導体を成長させる具体的な方法としては、特に限定されるものではないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)等の方法を適用できる。
【0052】
また、窒化物半導体に凹凸を形成する場合等のエッチング方法としては、ウェットエッチング、ドライエッチング等の方法があり、本発明ではいずれの方法を用いてもよいが、平滑な面を形成するためには、好ましくはドライエッチングを用いる。
ドライエッチングには、例えば反応性イオンエッチング(RIE)、反応性イオンビームエッチング(RIBE)、電子サイクロトロンエッチング(ECR)等の装置があるが、いずれの装置を用いてもエッチングガスを適宜選択することにより、本発明の成長方法における窒化物半導体のエッチングに適用することができる。
【0053】
実施の形態3.
次に、実施の形態3について図5を参照しながら説明する。
まず、図5(a)に示すように基板1上にバッファー層となる窒化物半導体層(図示されていない)を介して第1の窒化物半導体2を形成する。その後、図5(b)に示すように、ELOG成長させるための第1の保護膜3をストライプ形状等に形成して、窓部3aに露出された第1の窒化物半導体2を核として第2の窒化物半導体4を成長させる(図5(c))。
ここまでの工程は、実施の形態1と同様である。
【0054】
この第2の窒化物半導体4においては、上述したように、窓部3a上に成長された部分と、第1の保護膜3の上で両端から横方向に成長された第2の窒化物半導体4が接合してできた接合部4bの近傍は、他の部分に比較して欠陥が多く形成される。
そこで、本実施の形態3では、第2の窒化物半導体層4において、最も欠陥の多い部分である窓部3a上に成長された部分と、次に欠陥の多い部分である接合部4bの近傍とを除去するために、第2の窒化物半導体層4の表面に、窓部3a上に成長された部分と接合部4bとその近傍とを除いた部分とを開口させるように第2の保護膜51を形成する(図5(d))。
次に、第2の保護膜51をマスクとしてエッチングすることにより、図5(e)に示すように、第2の窒化物半導体層4に次の第3の窒化物半導体層を成長させる際の核となる凸部4eと凹部4fとを形成する。
【0055】
ここで、凹部4fは、次の第3の窒化物半導体層を成長させる際にその凹部4fの底面からの成長が抑制できる(原料ガスの供給が抑制できる)ような深さに形成する。
次に、図5(f)に示すように、第2の窒化物半導体層4の凸部4eを核として、第3の窒化物半導体層60を成長させる。
尚、図5(f)において、60aの符号で示す部分は、隣接する凸部4eから成長された第3の窒化物半導体が接合して形成された接合部である。
【0056】
以上のようにして成長された第3の窒化物半導体層60は、第2の窒化物半導体層4のうち、最も欠陥の多い部分である窓部3a上に成長された部分と、次に欠陥の多い部分である接合部4bの近傍とを除去して、結晶欠陥の最も少ない部分である凸部4eを核として成長されているので、接合部60aの近傍に結晶欠陥の若干多い部分が存在するものの極めて結晶欠陥を少なくできる。
【0057】
また、以上説明した実施の形態1〜3の窒化物半導体の成長方法を用いて、以下のように窒化物半導体基板を作製することができる。
図6(a)は、実施の形態1の窒化物半導体の成長方法にしたがって第3の窒化物半導体層6まで成長させた後、基板1から第2の窒化物半導体層の凸部4cまで、例えば研磨することにより除去して、窒化物半導体基板としたものである。
このように作製された図6(a)の窒化物半導体基板は、その一方の主面に、凸部(核部)4cが周期的に配置され、かつその隣接する凸部4cの間には窪み4hが形成されている。
【0058】
また、本発明に係る窒化物半導体基板では、図6(b)に示すように、基板1から第1の窒化物半導体層2までを、例えば研磨することにより除去して、窒化物半導体基板としてもよい。
この場合、その窒化物半導体基板には、その一方の面の内側に周期的にする凸部4cが形成され、隣接する凸部4c間に空洞4iが形成される。
また、一方の主面において、凸部4cは連続してつながっており、その一方の主面にはさらに、第1の保護膜3が周期的に存在する。
【0059】
また、図6(c)は、実施の形態3の窒化物半導体の成長方法にしたがって第3の窒化物半導体層60まで成長させた後、基板1から第2の窒化物半導体層の凸部4eまでを、例えば研磨することにより除去して、窒化物半導体基板としたものである。
このように作製された図6(c)の窒化物半導体基板は、その一方の主面に、凸部(核部)4eが周期的に配置され、かつその隣接する凸部4eの間には窪み4hが形成されている。
【0060】
また、本発明に係る窒化物半導体基板では、図6(d)に示すように、基板1のみを、例えば研磨することにより除去して、窒化物半導体基板としてもよい。この場合、その窒化物半導体基板には、その一方の面の内側に周期的にする凸部4eが形成され、隣接する凸部4e間に空洞4iが形成される。
また、一方の主面は、第1の窒化物半導体層の表面となり、第1の窒化物半導体層2と第2の窒化物半導体層4の間に周期的に第1の保護膜3が存在する。
以上のようにして本実施の形態1〜3の窒化物半導体の成長方法を応用して、結晶欠陥の少ない窒化物半導体基板を作製することができる。
【0061】
【実施例】
[実施例1]
図2(a)〜(f)は、第1の形態を示す各工程のウェーハの模式断面図である。
基板1として、C面を主面、オリフラ面をA面とするサファイア基板を用い、反応容器内にセットし、温度を510℃にして、キャリアガスに水素、原料ガスにアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)とを用い、サファイア基板上にGaNよりなる窒化物半導体(図示されていない)をバッファ層として200オングストロームの膜厚で成長させる。
【0062】
窒化物半導体成長後、TMGのみ止めて、温度を1050℃まで上昇させ、1050℃になったら、原料ガスにTMG、アンモニアを用い、アンドープGaNよりなる第1の窒化物半導体2を2.5μmの膜厚で成長させる。
【0063】
第1の窒化物半導体2成長後、ウェーハを反応容器から取り出し、この第1の窒化物半導体2の表面に、CVD装置によりストライプ幅14μm、ストライプ間隔(窓部)6μmのSiOよりなる第1の保護膜3を0.4μmの膜厚で形成させる。
【0064】
その後、ウェーハを再度、MOVPEの反応容器にセットし、温度を1050℃にして、アンモニアを0.27mol/min、TMGを225μmol/min(V/III比=1200)でアンドープGaNよりなる第2の窒化物半導体4を20μmの膜厚で成長させる。
【0065】
第2の窒化物半導体4を成長後、鏡面である最上面に第2の保護膜5を第2の窒化物半導体4の接合部上にストライプ形成する。この第2の保護膜は、膜厚0.4μm、ストライプ幅は10μmであり、窓部幅は10μmで形成する。
ここで、第2の保護膜をマスクとして、エッチングすることにより、第1の保護膜の窓部上に形成された結晶欠陥の多い窒化物半導体を除去することができる。第2の窒化物半導体4に凹凸を形成する。
【0066】
次に、第2の保護膜5を除去後、ウェーハを反応容器に移し、1050℃にて、原料ガスにTMG、アンモニアを用い、第2の窒化物半導体4を核として、GaNよりなる第4の窒化物窒化物半導体6を5〜30μmの膜厚で成長させる。
【0067】
得られた第3の窒化物半導体6の表面をCLにより観察すると、窒化物半導体同士の接合部以外はほとんど結晶欠陥が見られない。結晶欠陥は、1×10個/cm程度観測されるが、低欠陥且つ欠陥均一である窒化物半導体を提供することができる。
【0068】
[実施例2]
実施例1において、第1の保護膜をパターン形成する際にエッチングにより凸型にし、階段形状を有する保護膜とする。得られた第3の窒化物半導体6は、実施例1と同様に低欠陥且つ欠陥均一である窒化物半導体を得ることができる。
【0069】
[実施例3]
実施例1において、第2の保護膜5をマスクとして、エッチングすることにより、第2の窒化物半導体に凹凸を形成後、凸形状とした第2の保護膜を残した状態で第3の窒化物半導体を成長させる他は同様にして窒化物半導体を成長させ、得られた第3の窒化物半導体は、実施例1と同様に低欠陥且つ欠陥均一である窒化物半導体である。
【0070】
[実施例4]
実施例1において、第2の保護膜を除去後、温度1050℃で、原料ガスにTMG、アンモニア、シランガスを用い、第3の窒化物半導体を成長させる。得られたSiドープのn型窒化物半導体は、実施例1同様の結果が得られた。
【0071】
[実施例5]
図4は実施例1により得られた窒化物半導体を基板とするレーザ素子の構造を示す模式断面図である。以下、図4を元に実施例5について説明する。
【0072】
(アンドープn型コンタクト層101)
実施例1で得られたウェーハをMOVPE装置の反応容器内にセットし、1050℃でこの窒化物半導体に、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、アンモニアを用い、Al0.05Ga0.95Nよりなるアンドープn型コンタクト層101を1μmの膜厚で成長させる。この層は、GaNからなる窒化物半導体基板とn型コンタクト層をはじめとする半導体素子との間で、緩衝層としての機能を有する。
【0073】
(n型コンタクト層102)
次に得られたバッファ層101上にTMG、TMA、アンモニア、不純物ガスとしてシランガスを用い、1050℃でSiドープしたAl0.05Ga0.95Nよりなるn型コンタクト層102を4μmの膜厚で成長させる。
【0074】
(クラック防止層103)
次に、TMG、TMI(トリメチルインジウム)、アンモニアを用い、温度を900℃にしてIn0.07Ga0.93Nよりなるクラック防止層103を0.15μmの膜厚で成長させる。なお、このクラック防止層は省略可能である。
【0075】
(n型クラッド層104)
次に、温度を1050℃にして、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのAl0.05Ga0.95NよりなるA層を25Åの膜厚で成長させ、続いて、TMAを止め、不純物ガスとしてシランガスを用い、Siを5×1018/cmドープしたGaNよりなるB層を25Åの膜厚で成長させる。この操作を200回繰り返しA層とB層との積層構造とし、総膜厚1μmの多層膜(超格子構造)よりなるn型クラッド層・を成長させる。
【0076】
(n型ガイド層105)
次に、同様の温度で、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるn型ガイド層105を0.15μmの膜厚で成長させる。このn型ガイド層105は、n型不純物をドープしてもよい。
【0077】
(活性層106)
次に、温度を900℃にし、原料ガスにTMI(トリメチルインジウム)、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてシランガスを用い、Siを5×1018/cmドープしたIn0.05Ga0.95Nよりなる障壁層を140Åの膜厚、シランガスを止め、アンドープのIn0.13Ga0.87Nよりなる井戸層を40Åの膜厚で、障壁層/井戸層/障壁層/井戸層の順に積層し、最後に障壁層として、TMI、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのIn0.05Ga0.95Nを成長させる。活性層106は、総膜厚500Åの多重量子井戸構造(MQW)となる。
【0078】
(p型電子閉じ込め層107)
次に、活性層と同じ温度で、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてCpMg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、Mgを1×1019/cmドープしたAl0.3Ga0.7Nよりなるp型電子閉じ込め層107を100Åの膜厚で成長させる。
【0079】
(p型ガイド層108)
次に、温度を1050℃にして、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるp型ガイド層108を0.15μmの膜厚で成長させる。このp型ガイド層は、p型不純物をドープしてもよい。
【0080】
(p型クラッド層109)
次に、1050℃でアンドープAl0.05Ga0.95NよりなるA層を25Åの膜厚で成長させ、続いてTMAを止め、CpMgを用いて、MgドープGaNよりなるB層を25Åの膜厚で成長させ、それを90回繰り返して総膜厚0.45μmの超格子層よりなるp型クラッド層109を成長させる。p型クラッド層は、GaNとAlGaNとを積層した超格子構造とする。p型クラッド層109を超格子構造とすることによって、クラッド層全体のAl混晶比を上げることができるので、クラッド層自体の屈折率が小さくなり、さらにバンドギャップエネルギーが大きくなるので、しきい値を低下させる上で非常に有効である。
【0081】
(p型コンタクト層110)
最後に、1050℃で、p型クラッド層109の上に、TMG、アンモニア、CpMgを用い、Mgを1×1020/cmドープしたp型GaNよりなるp型コンタクト層110を150Åの膜厚で成長させる。
反応終了後、反応容器内において、ウェハを窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p型層をさらに低抵抗化する。
【0082】
アニーリング後、窒化物半導体を積層させたウェハを反応容器から取り出し、最上層のp型コンタクト層の表面にSiOよりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)を用いSiClガスによりエッチングし、n電極を形成すべきn型コンタクト層102の表面を露出させる。
【0083】
次に、SiO保護膜を形成し、RIEを用いCFガスによりエッチングすることにより、ストライプ状の導波路領域としてリッジストライプを形成する。
【0084】
次にリッジストライプ形成後、Zr酸化物(主としてZrO)よりなる絶縁保護膜を、エッチングにより露出したp型ガイド層108上に0.5μmの膜厚で形成する。
【0085】
p型コンタクト層上にp型電極をNiとAuより形成し、また、エッチングにより露出したn型コンタクト層上にはTiとAlよりn型電極を形成する。このp電極は、リッジ上にストライプ形成されており、同じくストライプ形成されているn電極とは平行な方向で形成する。
【0086】
次に、SiOとTiOよりなる誘電体多層膜・を設けた後、p,n電極上にNi−Ti−Au(1000Å−1000Å−8000Å)よりなるパット電極をそれぞれ設けた。この時、共振器面(反射面側)にもSiOとTiOよりなる誘電体多層膜が設けられている。
【0087】
以上のようにして得られたレーザ素子は、室温においてしきい値2.8kA/cm、5〜30mWの出力において発振波長405nmの連続発振のレーザ素子が得られる。得られるレーザ素子の素子寿命は、3000〜10000時間であった。
【0088】
【発明の効果】
本発明は、保護膜上部に限らず結晶欠陥の転位を減少させた欠陥均一である結晶性のよい窒化物半導体の成長方法を提供することができる。
また、本発明により得られた窒化物半導体を基板とし、素子構造を成長させることにより、寿命特性等の素子性能が良好な窒化物半導体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1の窒化物半導体の成長方法により製造された窒化物半導体の構成を示す模式断面図である。
【図2】本発明に係る実施の形態1の窒化物半導体の成長方法の流れを示す模式断面図である。
【図3】本発明に係る実施の形態2の窒化物半導体の成長方法の流れを示す模式断面図である。
【図4】本発明に係る実施例5の窒化物半導体を基板とするレーザ素子の構造を示す模式断面図である。
【図5】本発明に係る実施の形態3の窒化物半導体の成長方法の流れを示す模式断面図である。
【図6】本発明に係る実施の形態1,3の窒化物半導体の成長方法を応用して作製された窒化物半導体基板の模式断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板、
2・・・第1の窒化物半導体、
3・・・第1の保護膜、
3a・・窓部、
4・・・第2の窒化物半導体、
4a・・凹部、
4b,6b・・接合部、
4c・・凸部、
5,51・・・第2の保護膜、
6,60・・・第3の窒化物半導体、
7・・・第4の窒化物半導体、
101・・・アンドープn型コンタクト層、
102・・・n型コンタクト層、
103・・・クラック防止層、
104・・・n型クラッド層、
105・・・n型ガイド層、
106・・・活性層、
107・・・p型電子閉じ込め層、
108・・・p型ガイド層、
109・・・p型クラッド層、
110・・・p型コンタクト層。

Claims (12)

  1. 基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、
    前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、
    前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記第1の窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程と、
    を有する窒化物半導体の成長方法において、
    前記第2の窒化物半導体が接合された接合部とその両側に横方向に成長されてなる第2の窒化物半導体層を覆いかつ前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層を開口させる第2の窓部を有する第2の保護膜を形成する第4の工程と、
    前記第2の保護膜の第2の窓部により開口させた第2の窒化物半導体層を、その第2の窒化物半導体層の一部が前記第1の保護膜上に残るようにエッチングにより除去することにより、第2の窒化物半導体層において凸部と凹部を形成する第5の工程と、
    前記第2の窒化物半導体層の凸部を核として第3の窒化物半導体を成長させる第6の工程とを含むことを特徴とする窒化物半導体の成長方法。
  2. 前記第6の工程の前にさらに、前記第2の保護膜を除去する工程を含む請求項1に記載の窒化物半導体の成長方法。
  3. 前記第1及び第2の保護膜が、ストライプ状、格子状又は島状のいずれかの形状でかつ一定周期で形成されている請求項1又は2に記載の窒化物半導体の成長方法。
  4. 前記第1の保護膜は、中央部ほど厚くなるようにその断面形状が階段状又は中央に向かって傾斜を有するように形成されている請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の窒化物半導体の成長方法。
  5. 前記第1及び第2の保護膜が、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、融点1200℃以上の金属、及びこれらの多層膜から成る群から選択された少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の窒化物半導体の成長方法。
  6. 基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程とを有する窒化物半導体の成長方法において、
    前記第2の窒化物半導体が接合された接合部とその両側に横方向に成長されてなる第2の窒化物半導体層を開口させる第2の窓部を有しかつ前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層を覆う第2の保護膜を形成する第4の工程と、
    前記第2の保護膜を選択成長マスクとして、前記第2の窓部に露出した第2の窒化物半導体層上に第3の窒化物半導体を成長させる第5の工程と、
    前記第2の保護膜を除去する第6の工程と、
    前記第3の窒化物半導体を核として第4の窒化物半導体層を成長させる第7の工程とを含むことを特徴とする窒化物半導体の成長方法。
  7. 前記第1及び第2の保護膜が、ストライプ状、格子状又は島状のいずれかの形状でかつ一定周期で形成されている請求項6に記載の窒化物半導体の成長方法。
  8. 基板上に、第1の窒化物半導体層を成長させる第1の工程と、前記第1の窒化物半導体層を周期的に露出させる複数の第1の窓部を有する第1の保護膜を前記第1の窒化物半導体上に形成する第2の工程と、前記第1の窓部により露出された第1の窒化物半導体を核として第2の窒化物半導体を前記窓部から前記第1の保護膜上を横方向に成長させ、隣接する前記窓部から成長された第2の窒化物半導体を前記第1の保護膜上で接合させることにより、前記第1の保護膜を覆う第2の窒化物半導体層を形成する第3の工程とを有する窒化物半導体の成長方法において、
    前記第2の窒化物半導体層上であって、前記第2の窒化物半導体が接合された接合部の両側に位置する低欠陥領域上に、その低欠陥領域より欠陥密度の高い前記接合部と、前記低欠陥領域より欠陥密度の高い前記第1の窓部上に位置する第2の窒化物半導体層とを開口させる第2の窓部を有する第2の保護膜を形成する第4の工程と、
    前記第2の保護膜の第2の窓部により開口させた第2の窒化物半導体層をエッチングにより除去することにより、第2の窒化物半導体層において凸部と凹部を形成する第5の工程と、
    前記第2の窒化物半導体層の凸部を核として第3の窒化物半導体を成長させる第6の工程とを含むことを特徴とする窒化物半導体の成長方法。
  9. 前記第6の工程の前にさらに、前記第2の保護膜を除去する工程を含む請求項8に記載の窒化物半導体の成長方法。
  10. 前記第1及び第2の保護膜が、ストライプ状、格子状又は島状のいずれかの形状でかつ一定周期で形成されている請求項8又は9に記載の窒化物半導体の成長方法。
  11. 前記第1の保護膜は、中央部ほど厚くなるようにその断面形状が階段状又は中央に向かって傾斜を有するように形成されている特徴とする請求項8〜10のうちのいずれか1つに記載の窒化物半導体の成長方法。
  12. 前記第1及び第2の保護膜が、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、融点1200℃以上の金属、及びこれらの多層膜から成る群から選択された少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項8〜11のうちのいずれか1つに記載の窒化物半導体の成長方法。
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