JP4784012B2 - 窒化物半導体基板、及びその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体基板、及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)から成る基板の成長方法、及び該窒化物半導体基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、サファイア、スピネル、炭化ケイ素のような窒化物半導体と異なる異種基板上に、窒化物半導体を成長させる研究が種々検討されている。これは発光素子等に利用可能な結晶性のよい窒化物半導体のバルク単結晶を得るのが困難だからである。格子定数や熱膨張係数が不整合であるためサファイア基板などの上にバッファ層を介して貫通転位を低減させる方法や、その他には以下に示す方法が報告されている。
【0003】
貫通転位を低減させる方法として、ラテラル成長を利用することにより窒化物半導体基板を形成するものである。特開平10−312971号公報には、SiO等のマスク材料を用いて基板上にパターニングし、選択成長によりマスク材料を埋め込むまで成長させることによりマスク上における結晶成長過程で転位の伝播方向が曲げられることにより転位密度の低減がなされるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の方法では、マスク材料を埋め込む際に、マスク上を成長面に対して結晶の横方向成長が進むにつれ結晶軸が傾くためチルトが発生する。このチルトした結晶同士が合体することにより新たな転位欠陥が発生する。また、マスクを有する状態で窒化物半導体を成長させれば、窒化物半導体素子の成長時に保護膜の分解による汚染が発生していた。そのため、半導体素子の特性劣化が問題となっている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記に示すようにSiO等のマスク材料を用いることなく貫通転位であり、かつ結晶性の良い窒化物半導体基板、及びその成長方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させた窒化物半導体基板であって、前記異種基板の表面の一部に、該表面が窒化処理された窒化処理領域を有し、前記窒化処理領域を有する異種基板上に第1の窒化物半導体層と、該第1の窒化物半導体層上に第2の窒化物半導体層と、を備え、前記第1の窒化物半導体層は、同一面上に成長した、多結晶から成る多結晶領域と、これに隣接して単結晶から成る単結晶領域と、を有し、前記多結晶領域は前記窒化処理領域上にあって、前記第2の窒化物半導体層は、前記単結晶領域を核として成長したことを特徴とする。
【0007】
本発明における窒化処理領域とはバッファ層が成長しないか、又はバッファ層の成長速度の遅い領域を示す。図7のAFM写真に示すように該窒化処理領域は基板表面の凹凸の高低差が5〜30μm、幅間隔が50〜300μm程度である。これに対して保護膜下である基板表面を図8に示す。上記に示すように基板の表面上に窒化物半導体を成長すれば、該窒化処理領域上には多結晶から成る窒化物半導体が成長する。これは、後工程でのバッファ層形成ができないためである。また、窒化処理をした領域以外の基板上には単結晶から成る窒化物半導体が成長する。この単結晶から成る窒化物半導体は、多結晶から成る窒化物半導体に隣接している。つまり、単結晶と多結晶とは基板の同一面上に成長させた窒化物半導体であるが、結晶性に違いを有する。そのため分解速度の差が生じる。そこで、窒化物半導体を再成長させる場合、熱処理を行うことで選択的に多結晶から成る窒化物半導体層の分解を行うことができる。これは多結晶が単結晶に比べて原子間の結合が不規則であり、結合力も弱く熱等に対して不安定だからである。また、単結晶から成る窒化物半導体層においても分解は多少あるものの、単結晶では結晶性の弱い部分において分解が生じるため、結晶性の向上が期待できる。以上より、熱処理による分解を行うことで基板上の窒化物半導体層には凹凸を形成する。ここで、結晶性のよい凸部は単結晶から成る半導体層である。この単結晶から成る窒化物半導体を核として窒化物半導体を縦方向、及び横方向成長する。横方向成長した窒化物半導体同士が接合し、その後、平坦化した窒化物半導体層を形成する。そのため、単結晶の窒化物半導体を核として成長した窒化物半導体層において、横方向成長した領域(以下、第2の領域)においては貫通転位の成長も屈曲させ横方向に延ばすことになる。これより、転位は大幅に低減され、第2の領域における単位面積あたりの転位密度は10個/cm以下とすることができる。
【0008】
前記窒化物半導体基板において、前記多結晶領域前記第2の窒化物半導体層との間には空洞を有することを特徴とする。
【0009】
この空洞は平坦な窒化物半導体層を成長させた後に、凹部である多結晶から成る窒化物層上にできるものである。この空洞を有することにより、多結晶領域からの縦方向に延びる貫通転位を抑制することができる。さらに、この空洞がエアギャップとしての効果も有するため、基板と窒化物半導体との格子不整合により発生する反り緩和の効果も有する。
【0010】
窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させた窒化物半導体基板であって、前記異種基板の表面の一部に、該表面が窒化処理された窒化処理領域を有し、前記窒化処理領域を有する異種基板上に第1の窒化物半導体層と、該第1の窒化物半導体層を核として成長した第2の窒化物半導体層と、を備え、前記窒化処理領域と前記第2の窒化物半導体層との間には、前記異種基板の表面が露出された空洞を有することを特徴とする。
【0011】
この窒化物半導体基板は、基板上に部分的に単結晶から成る窒化物半導体層を有し、該単結晶から成る窒化物半導体層を核として縦方向、及び横方向に窒化物半導体層を成長させるものである。基板表面の窒化処理した領域は窒化物半導体が成長しにくいため、選択的に前記核より窒化物半導体を成長させることができる。また再成長する場合に単結晶から成る窒化物半導体層からの成長が窒化処理領域上への成長に比べて成長速度が速い。そのため、凹凸形成された凸部である単結晶から成る窒化物半導体層と、凹部である基板の窒化処理領域との高低差は小さくてもよく、再成長後の膜厚を薄膜とすることもできる。
【0012】
窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる窒化物半導体基板の製造方法であって、前記異種基板の表面の一部を窒化処理して窒化処理領域を形成する第1工程と、前記窒化処理領域が形成された異種基板上に第1の窒化物半導体層を成長させる第2工程と、前記窒化処理領域上の第1の窒化物半導体層を熱処理により分解させ、前記第1の窒化物半導体層に、前記窒化処理領域上に凹部を有する凹凸を形成する第3工程と、前記凹凸が形成された第1の窒化物半導体層の凸部を核として第2の窒化物半導体層を成長させる第4工程とを有することを特徴とする。
【0013】
これは、単結晶から成る窒化物半導体層を核として窒化物半導体を成長させるものであって、この単結晶から成る窒化物半導体層の上面、及び側面からの成長となる。そのため、両隣の核の側面からの横方向成長した窒化物半導体同士が接合し、さらに成長を続ければ、平坦化し、且つ鏡面である窒化物半導体から成る窒化物半導体基板となる。この横方向成長を選択的に行い平坦化させることで薄膜基板とすることもできる。横方向成長は、V/III比を小さくする、又は減圧条件、高温条件、Mgをドープさせる等により選択的に横方向成長させることができる。さらに、この成長は窒化物半導体の縦方向かつ横方向成長を利用したものであるが、窒化物半導体層を成長させた後に保護膜を有しないため、保護膜上への横方向成長とは異なり保護膜が分解することにより結晶特性が劣化する心配はない。
【0014】
また、この窒化物半導体核は、窒化物半導体層をRIE等のエッチングで削ることにより形成したものではない。そのため、窒化物半導体核の側面にはエッチングによるダメージを有しないため、この単結晶から成る窒化物半導体を核として横方向成長させた窒化物半導体層は結晶性がよい。
【0015】
窒化物半導体基板の製造方法であって、前記第1工程において、窒素を含有するガス雰囲気中で熱処理をすることにより前記窒化処理領域を形成することを特徴とする。
【0016】
窒化物半導体基板の製造方法であって、前記熱処理は700℃以上で行うことを特徴とする。この熱処理は400℃以上でも可能であるが、700℃以上であれば短時間で効率よく窒化処理領域を形成することができる。
【0017】
窒化物半導体基板の製造方法であって、前記単結晶から成る窒化物半導体層の平面形状は、ストライプ状、島状、矩形状、又は格子状に形成されることを特徴とする。また、前記第1工程の熱処理において、前記窒素を含有するガスの流量を5リットル/分以上、及び処理時間を5分以上とすることを特徴とする。さらに、前記第3工程において、前記凹部に前記基板の表面を露出させることを特徴とする。
【0018】
以上より、基板と平坦な窒化物半導体層との界面には空洞を有することにより、基板から縦方向に進む貫通転位の伝播は抑制される。そのため、単結晶から成る窒化物半導体層上には転位欠陥が多く存在するものの、これを核として横方向成長した領域には転位欠陥も屈曲して横方向に延びるため、単位面積あたりの転位数を低減させることができる。またELOG成長では窒化物半導体を保護膜上に横方向成長させた場合に応力が発生し、さらに、窒化物半導体同士が接合することにより形成された接合部には段差が形成されていた。しかしながら、本発明における成長方法では、窒化物半導体の成長を強引に横方向成長させるのではなく、窒化物半導体核よりストレスを有さず横方向成長させるものである。さらに縦方向及び横方向に再成長し、表面形状が平坦かつ鏡面とすることができる。また、空洞を有するため、基板の反りを抑制できる。具体的な数値としては、単位面積あたりの転位数をバッファ層のみ用いた場合に比べて2桁以上低減することができ、転位密度が1×10個/cm以下である窒化物半導体基板を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本実施形態における窒化物半導体基板は、基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させた窒化物半導体基板であって、前記基板の表面には窒化処理領域を有し、該窒化処理領域上には多結晶から成る窒化物半導体層を有し、これに隣接して単結晶から成る窒化物半導体層と、該単結晶から成る窒化物半導体層を核として単結晶から成る窒化物半導体層、及び多結晶から成る窒化物半導体層上に成長した平坦な窒化物半導体層とを有することを特徴とする窒化物半導体基板である。
【0020】
上記に示す窒化処理領域を有する基板であれば、その上に成長させる窒化物半導体に選択的に結晶性の異なる領域を形成する。窒化処理領域上には多結晶の窒化物半導体となり、窒化処理領域以外の上部には単結晶の窒化物半導体が成長する。これらの窒化物半導体の結晶性の違いから分解速度に差が生じる。そのため、アニール等の熱処理を行い、多結晶の窒化物半導体を分解させ凹凸を形成する。しかも、凸部は結晶性の良い部分であり、この凸部を核として縦方向、及び横方向に再成長を行えば結晶性のよい基板を形成することができる。また、貫通転位も横方向成長により屈曲させることができ低転位領域を形成することができる。
【0021】
上記に示す本実施形態の成長方法は、保護膜上に窒化物半導体を成長させるものではない。そのため、保護膜上に強引に横方向成長させることで応力を発生させることなく、単結晶の窒化物半導体層を核として横方向成長させ、窒化物半導体基板を形成するものである。図6−bに示す第2の領域は転位欠陥を大幅に低減させた領域であり、単位面積あたりの転位数は1×10個/cm以下、さらに好ましくは1×10個/cm以下となる。また、第1の領域は縦方向に進む貫通転位が残るため、転位数は1×10〜1×1010個/cm程度となる。
【0022】
以下、図を用いて本発明の実施形態における各工程を更に詳細に説明する。
図1は基板1上に、開口部を有する保護膜2を成膜させる工程を行った模式的断面図である。
この基板1としては、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイア、スピネル(MgAl)のような絶縁性基板、SiC(6H、4H、3C)、ZnS、ZnO、GaAs、Si、及び窒化物半導体と格子接合する酸化物基板等を用いることができる。また、同種から成る窒化物半導体の単体基板、具体的には一般式InAlGa1−x−yN(0≦X<1、0≦Y<1、0≦X+Y<1)から成る単体基板を用いることもできる。この単体基板を用いれば、ホモエピタキシャル成長になるため、窒化物半導体を成長後の基板の反りをより抑制することができる。
【0023】
次に、基板1上に成膜される保護膜2としては、表面上に窒化物半導体を成長させるものではないため、アニール等の熱処理に対して耐熱性を有するものであればよい。
この保護膜2の具体例としては、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、窒化酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)等の酸化物、窒化物、または1200℃以上の融点を有する金属やこれらの多層膜が挙げられる。
【0024】
この保護膜2の成膜方法としては、例えば、CVD、スパッタリング及び、蒸着法等を用い成膜させる。また保護膜の膜厚は、保護膜下の基板表面を熱処理時に保護できていればよく、特に限定する必要はないが膜厚を0.2〜10μmの範囲で形成すれば、保護膜下の基板表面を変質させることなく、また後工程での保護膜除去も容易にすることができる。また保護膜の平面形状はストライプ形状や格子状、その他に島状、円形、又は多角形等を用いることができる。さらには円形や多角形の開口部を有するものがある。また、保護膜に開口部を形成するエッチング方法としては、ウェットエッチング、ドライエッチング等の方法がある。また、ドライエッチングには、例えば反応性イオンエッチング(RIE)、ICP、反応性イオンビームエッチング(RIBE)、電子サイクロトロンエッチング(ECR)、アッシャー等の装置がある。ここに示すいずれの方法もエッチングガスを適宜選択することにより、保護膜に開口部を形成するエッチングをすることができる。
【0025】
この保護膜2の開口部の大きさとしては、後工程において多結晶領域となる範囲である。例えば保護膜をストライプ形状とする場合の開口部の幅としては1〜100μm、好ましくは2〜15μmである。この開口部の幅が多結晶領域の幅であり、単結晶領域の幅との比としては(多結晶領域/単結晶領域)が0.1〜10とする。
【0026】
また、保護膜2をストライプ状に形成する場合に、基板1をサファイア基板とすれば、オリフラ面をサファイアのA面とし、このオリフラ面の垂直軸に対して左右どちらかにずらして保護膜2を形成してもよい。こうすることで、窒化物半導体を成長させた後の表面をより平坦化させることができる。具体的には、このオリフラ面の垂直軸に対して左右にθ=0°〜5°の範囲とする。
【0027】
図2は基板1上に、開口部を形成した保護膜2を熱処理することで、窒化処理した領域を形成するものである。この熱処理の条件としては処理温度を700℃以上、及び/又は原料ガスにN系ガスを使用する。具体的にはN、NH、N、又はこれらの混合ガスを用いる。処理時間としては5分以上とし、5リットル/min以上とする。
【0028】
次に、図3に示すように窒化処理後に保護膜を除去する。除去方法としては、ドライエッチングやウェットエッチング等を用いる。
【0029】
その後、基板1上に下地層(図示されていない)を成長させる。下地層としては、AlN、GaN、AlGaN、InGaN等が用いられる。この下地層は、成長温度を300℃以上900℃以下、好ましくは700℃以下とし、膜厚10オングストローム以上0.5μm以下で成長される。これは基板1上に成長させる窒化物半導体層との格子定数不整を緩和するためであり、転位欠陥を低減させる緩衝層としての効果を有する。
【0030】
図4は保護膜を除去後、基板上に下地層を介して前記窒化処理領域上には多結晶から成る窒化物半導体層3aと、これに隣接する単結晶から成る窒化物半導体層3bとを形成するものである。また、この下地層は省略することもできる。
【0031】
上記の窒化物半導体層3は、成長温度を900℃〜1100℃で異種基板上に成長する。また、膜厚は、特に限定されないが、1.0μm以上であればよい。この窒化物半導体層3としては、アンドープの窒化物半導体、及びSi、Ge、SnおよびS等のn型不純物をドープした窒化物半導体、その他にMgやZn等のp型不純物をドープした窒化物半導体、又はn型不純物とp型不純物とを同時ドーピングした窒化物半導体を用いることができる。
【0032】
次に図5に示すように熱処理をする。この熱処理により窒化物半導体層3の表面を分解させるが、特に多結晶から成る窒化物半導体層3aを選択的に分解させる。この分解は基板が露出するまで行ってもよく、または図5aに示すように途中で止めてもよい。具体的な分解条件としては、温度を700℃以上とし、H雰囲気を10分以上行う。また、NHを1.0リットル/min以下、好ましくは0.5リットル/min以下で0.1リットル/min程度加えてもよい。
【0033】
図6に示すように、前記単結晶から成る窒化物半導体層を核として単結晶から成る窒化物半導体層3b、及び多結晶から成る窒化物半導体層3a上に平坦な窒化物半導体層4を形成し窒化物半導体基板とする。
【0034】
これより窒化物半導体層同士が接合し平坦な鏡面を有する窒化物半導体基板を形成することができる。また、窒化処理領域上には空洞を形成することもできる。
【0035】
この窒化物半導体層4としては、アンドープの窒化物半導体、およびSi、Ge、Sn、S等のn型不純物をドープした窒化物半導体、またはMg、Zn等のp型不純物をドープした窒化物半導体、その他にn型不純物とp型不純物とを同時ドープさせた窒化物半導体を用いることができる。また、成長温度としては、900〜1100℃とする。この膜厚としては、窒化物半導体基板を形成するために、窒化物半導体同志が接合できる膜厚であればよく、3μm以上、好ましくは5〜30μmとする。以上により転位欠陥を低減させた単位面積あたりの転位数が1×10個/cm以下の窒化物半導体基板を得ることができる。
【0036】
本発明において、下地層(図示されていない)、窒化物半導体層3、窒化物半導体層4は、いずれも一般式InAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)によって表される組成を有する。但し、これらは互いに異なる組成であってもよい。また、本発明の窒化物半導体の成長方法としては、MOVPE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)等の気相成長方法を適用することができる。
【0037】
また、HVPE法との組み合わせにより厚膜成長させ、この厚膜成長時に貫通転位を収束させることで転位を低減させる方法が挙げられる。このHVPE法で窒化物半導体を成長させる場合、例えばGaNであれば、HClガスとGa金属が反応することでGaClやGaClを形成し、さらにこのGa塩化物がアンモニアと反応することでGaNを基板上に堆積させるものである。HVPE法による窒化物半導体の成長時に成長速度を変化させ、2段階成長させることで結晶欠陥を大幅に低減させることができる。また、HVPE法により窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体を厚膜成長させた場合には、この厚膜の窒化物半導体基板から異種基板を除去することにより窒化物半導体のみから成る単体基板を形成することができる。厚膜の窒化物半導体基板から異種基板を除去する方法としては、異種基板を研磨により除去する方法、その他には、異種基板と窒化物半導体との界面にエキシマレーザ照射することにより異種基板を除去する方法が挙げられる。そのため、サファイア基板のような絶縁体基板上に成長させた窒化物半導体基板であってもサファイア基板除去することで窒化物半導体から成る単体基板とし、裏面電極構造とする窒化物半導体レーザダイオード等を提供することができる。
【0038】
次に、前記窒化物半導体基板上に形成する窒化物半導体素子を示す。前記窒化物半導体基板上にn側コンタクト層101としてn型不純物をドープしたAlGa1−xN(0≦X<1)を5μm程度で成長させる。このn側コンタクト層上にクラック防止層(図示されていない)としてn型不純物ドープInGa1−xN(0≦X<1)を0.2μm程度で成長させる。なお、このクラック防止層は省略可能である。続いて、クラック防止層上にn側クラッド層102を成長させる。このn側クラッド層としては、超格子構造であるのが好ましく、アンドープAlGa1−xN(0≦X<1)よりなる層と、n型不純物をドープしたn型GaNよりなる層とを交互に積層して総膜厚1.2μm程度の超格子構造よりなるn側クラッド層を成長させる。続いて、アンドープGaNよりなるn側光ガイド層103を0.1μm程度の膜厚で成長させる。このn側光ガイド層は、n型不純物をドープしてもよい。
【0039】
次に、障壁層にノンドープInGa1−xN(0≦X≦1)と井戸層にn型不純物ドープInGa1−xN(0≦X≦1)とからなる単一量子井戸構造、又は多重量子井戸構造である活性層104を成長させる。多重量子井戸構造であれば、障壁層と井戸層とを同一温度で2〜5回程度で交互に積層し、最後に障壁層とし総膜厚を200〜500Åとする。
【0040】
次に、活性層上にp側キャップ層(図示されていない)としてp型不純物をドープしたp型AlGa1−xN(0≦X<1)を成長させる。このp側キャップ層は膜厚を50〜500Å程度で成長させる。続いて、アンドープGaNよりなるp側光ガイド層105を0.05〜0.5μm程度の膜厚で成長させる。このp側光ガイド層105は、p型不純物をドープしてもよい。次に、p側光ガイド層上にp側クラッド層106を成長させる。このp側クラッド層としては、n側クラッド層と同様に超格子構造であるのが好ましく、アンドープAlGa1−xN(0≦X<1)よりなる層と、p型不純物をドープしたp型GaNよりなる層とを交互に積層して総膜厚0.3〜0.8μm程度の超格子構造よりなるp側クラッド層を成長させる。最後に、p側クラッド層の上に、p型不純物をドープしたAlGa1−xN(0≦X≦1)からなるp側コンタクト層107を成長させる。
【0041】
ここで、不純物濃度としては、特に限定する必要はないが、好ましくはn型不純物、及びp型不純物は1×1018/cm〜1×1020/cmとする。また、前記n型不純物としてはSi、Ge、Sn、S、O、Ti、Zr、Cd等が挙げられ、p型不純物としてはBe、Zn、Mn、Mg、Ca、Sr等が挙げられる。
【0042】
次に、前記窒化物半導体基板上に窒化物半導体素子を形成後、p電極とn電極とを同一面側に形成する場合には、n電極を形成するためにn側コンタクト層をエッチングにより露出させる。次に、ストライプ状の光導波路領域を形成するためにエッチングすることによりリッジを形成する。ここで、エッチングはリッジを形成するには異方性エッチングであるのが好ましく、例えばRIE(反応性イオンエッチング)装置等を使用する。ここで形成されるリッジ幅としては本発明においては後工程で形成する埋め込み層や出力にもよるが、リッジ幅は1.0〜3.0μmと広くすることができる。また、エッチング深さとしては窒化物半導体素子内の少なくともp側クラッド層までエッチングするものとする。さらに、リッジ形状は、順メサ型、逆メサ型、垂直型から成り、これらの形状であれば横方向の光閉じ込めができ好ましい。
【0043】
リッジを形成後、露出したリッジの側壁部からリッジの両側表面の窒化物半導体層上に絶縁体である絶縁体から成る埋め込み膜(例えば、ZrOやDLC、ガラス等)をスパッタ法等により形成する。この埋め込み膜の効果としては、電流狭窄、及び横方向の光閉じ込めである。横方向の光閉じ込めをするためには窒化物半導体層との間に屈折率差を設ける必要があり、またコア領域内に光を閉じ込めるには窒化物半導体よりも屈折率の小さい材料を埋め込み層に用いる。また、縦方向の光閉じ込めは屈折率の高いコア領域と、屈折率の低いp、n側クラッド層とで屈折率差をつけることでコア内に光を閉じ込めている。
【0044】
その後、p電極201を形成するためにリッジ最上面に成膜された埋め込み層をリフトオフ等により除去する。次に、除去後、露出したp側コンタクト層の表面にNi/Auよりなるp電極をストライプ状に形成し、p電極を形成後、n側コンタクト層の表面にTi/Alよりなるn電極202をリッジストライプと平行に形成する。次に取り出し電極であるパッド電極203をp電極、及びn電極上に形成する。
【0045】
また、p電極をNi/Au/RhOとし、p側パッド電極をRhO/Pt/Auとする組み合わせとすることもできる。パッド電極を形成する前に、SiO、TiO等から成る誘電体多層膜を共振器面(光出射端面側)に形成してもよい。この誘電体多層膜を有することにより高出力時における光出射端面の端面劣化を抑制することができる。
【0046】
さらに、ストライプ状の電極に垂直な方向で、基板側からバー状にヘキカイし、ヘキカイ面((11−00)面、六方晶系の側面に相当する面=M面)に共振器を形成する。この共振器面に誘電体多層膜を形成し、電極に平行な方向でバーを切断して窒化物半導体レーザ素子とする。この窒化物半導体レーザ素子をヒートシンクに設置し、ワイヤーボンディングし、キャップで封止することで窒化物半導体レーザダイオードとする。
【0047】
以上により得られた窒化物半導体レーザダイオードを用いて室温でレーザ発振を試みたところ、発振波長400〜420nm、閾値電流密度2.9kA/cmにおいて連続発振を示し、5mW程度の低出力時だけでなく30mW以上、好ましくは50mW程度の光出力時でもリップルが発生せず、3000時間以上の寿命特性を示す。
【0048】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが本発明はこれに限定されない。
[実施例1]
C面を主面とし、オリフラ面をA面とするサファイア基板1を用い、MOCVD装置を用い、温度を500℃、キャリアガスに水素、原料ガスにアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)とを用い、サファイア基板1上にGaNよりなる下地層を200オングストロームの膜厚で成長させる。
【0049】
次に基板1上にCVD法によりSiOよりなる保護膜2を5μmの膜厚で成膜し、ストライプ状のフォトマスクを形成し、アッシャーによりストライプ幅10μm、開口部幅10μmのSiOよりなる保護膜3を形成する。なお、この保護膜3のストライプ方向はサファイアA面に対して垂直な方向とする。
【0050】
その後、パターニングした基板をアンモニア雰囲気で熱処理する。これにより開口部は基板1の露出部分が改変される。条件としては900℃、約20分で8Lのアンモニアを流す。その後、保護膜2をウェットエッチングで除去する。
【0051】
次に、窒化処理領域を有する基板1をMOCVD装置において、常圧条件で温度を1050℃にして、原料ガスにTMG(トリメチルガリウム)を230μmol/min(V/III比=910)、アンモニアを0.2mol/minを用い、アンドープGaNよりなる単結晶、及び多結晶から成る窒化物半導体層3を2.5μmの膜厚で成長させる。
【0052】
その後、MOCVD装置内において窒化物半導体層3を成長させた基板1を熱処理する。この条件としては、水素雰囲気でアンモニアを流さず、900℃で1分間とし、窒化物半導体層を分解させる。分解速度は多結晶から成る窒化物半導体層3aが約2.5μm/分,単結晶から成る窒化物半導体層3bが約1μm/分である。また、単結晶から成る窒化物半導体層3bの結晶性の悪い部分も分解される。以上より基板1上に結晶性の良い単結晶から成る窒化物半導体層3bのストライプができる。
【0053】
その後、MOCVD装置において、窒化物半導体層4を単結晶から成る窒化物半導体層3bを成長起点として縦方向及び横方向に成長させ、隣り合う窒化物半導体同士が接合することで平坦な窒化物半導体基板を形成する。成長条件としては、原料ガスにTMG230μmol/min(V/III比=790)、アンモニアを0.2mol/minを用い、アンドープGaNを常圧で、温度を1050℃にし、膜厚を単結晶から成る窒化物半導体層上に15μmの膜厚で成長させる。
【0054】
以上より得られた窒化物半導体基板は表面における単位面積あたりの転位数が1×10個/cm以下である窒化物半導体基板とすることができる。
【0055】
[実施例2]
実施例1において、熱処理により多結晶から成る窒化物半導体層3aを基板1が露出させるまで分解させる。その他の条件は実施例1と同様にする。条件としては、水素雰囲気でアンモニアを流さず、900℃で3分間とし、窒化物半導体層を分解させる。以上より得られる窒化物半導体基板は結晶性の良い基板である。
【0056】
[実施例3]
実施例1において、多結晶、及び単結晶から成る窒化物半導体層3、窒化物半導体層4の成長条件にシランガスを加える他は、実施例1と同様に成長させる。得られる窒化物半導体基板はSiドープのn型窒化物半導体基板を得ることができる。
【0057】
[実施例4]
次に、実施例1で得られた窒化物半導体基板上に窒化物半導体素子を形成する。
[アンドープn側コンタクト層(図示されていない)]
前記窒化物半導体基板を形成したウェーハをMOCVD装置の反応容器内にセットし、1050℃で窒化物半導体に、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、アンモニアを用い、Al0.05Ga0.95Nよりなるアンドープn型コンタクト層を1μmの膜厚で成長させる。この層は、GaNからなる窒化物半導体基板とn側コンタクト層をはじめとする半導体素子との間で、緩衝層としての機能を有する。
【0058】
[n側コンタクト層101]
次にアンドープn側コンタクト層上にTMG、TMA、アンモニア、不純物ガスとしてシランガスを用い、1050℃でSiドープしたAl0.05Ga0.95Nよりなるn側コンタクト層101を4μmの膜厚で成長させる。
【0059】
[クラック防止層(図示されていない)]
次に、TMG、TMI(トリメチルインジウム)、アンモニアを用い、温度を900℃にしてIn0.07Ga0.93Nよりなるクラック防止層を0.15μmの膜厚で成長させる。なお、このクラック防止層は省略可能である。
【0060】
[n側クラッド層102]
次に、温度を1050℃にして、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのAl0.05Ga0.95NよりなるA層を25Åの膜厚で成長させ、続いて、TMAを止め、不純物ガスとしてシランガスを用い、Siを5×1018/cmドープしたGaNよりなるB層を25Åの膜厚で成長させる。この操作を200回繰り返しA層とB層との積層構造とし、総膜厚1μmの多層膜(超格子構造)よりなるn側クラッド層102を成長させる。
【0061】
[n側光ガイド層103]
次に、シランガスを止め、同様の温度で、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるn側光ガイド層103を0.15μmの膜厚で成長させる。このn側光ガイド層103は、n型不純物をドープしてもよい。
【0062】
[活性層104]
次に、温度を900℃にし、原料ガスにTMI(トリメチルインジウム)、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてシランガスを用い、Siを5×1018/cmドープしたIn0.05Ga0.95Nよりなる障壁層を140Åの膜厚で成長させ、シランガスを止め、アンドープのIn0.13Ga0.87Nよりなる井戸層を25Åの膜厚で成長させることにより、障壁層/井戸層/障壁層/井戸層の順に積層し、最後に障壁層として、TMI、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのIn0.05Ga0.95Nを成長させる。活性層6は、総膜厚500Åの多重量子井戸構造(MQW)となる。
【0063】
[p側キャップ層(図示されていない)]
次に、活性層と同じ温度で、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてCpMg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、Mgを1×1019/cmドープしたAl0.3Ga0.7Nよりなるp側キャップ層を100Åの膜厚で成長させる。
【0064】
[p側光ガイド層105]
次に、CpMg、TMAを止め、温度を1050℃にして、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなるp側光ガイド層105を0.15μmの膜厚で成長させる。
【0065】
[p側クラッド層106]
次に、1050℃でアンドープAl0.05Ga0.95NよりなるA層を25Åの膜厚で成長させ、続いてTMAを止め、CpMgを用いて、Mgを1×1020/cmドープしたGaNよりなるB層を25Åの膜厚で成長させ、それを90回繰り返して総膜厚0.45μmの超格子層よりなるp側クラッド層106を成長させる。p側クラッド層は、GaNとAlGaNとを積層した超格子構造とする。p側クラッド層を超格子構造とすることによって、クラッド層全体のAl混晶比を上げることができるので、クラッド層自体の屈折率が小さくなり、さらにバンドギャップエネルギーが大きくなるので、しきい値を低下させる上で非常に有効である。
【0066】
[p側コンタクト層107]
最後に、1050℃で、p側クラッド層の上に、TMG、アンモニア、CpMgを用い、Mgを1×1020/cmドープしたp型GaNよりなるp型コンタクト層を150Åの膜厚で成長させる。反応終了後、反応容器内において、ウェハを窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p型層をさらに低抵抗化する。
【0067】
アニーリング後、窒化物半導体を積層させたウェハを反応容器から取り出し、最上層のp型コンタクト層の表面にSiOよりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)法を用いClガスによりエッチングし、n電極を形成すべきn型コンタクト層の表面を露出させる。
【0068】
次に、レジストをマスクとして形成し、RIEを用いClガス、及びSiClガスとによりエッチングすることにより、ストライプ状の導波路領域としてリッジストライプをリッジのストライプ幅を1.8μmで形成する。このエッチングはp側ガイド層までエッチングして、ストライプ状の光導波路領域となるリッジを形成する。その後、スパッタ装置を用いて埋め込み層であるZrOを膜厚550Åで形成する。その後、剥離液によりリッジ上部を露出させる。
【0069】
次に前記リッジ最上面の露出したp側コンタクト層上にp電極201をNi/Auで100μmのストライプ幅で形成し、また、エッチングにより露出したn側コンタクト層上にはTi/Alよりなるn電極を形成する。このp電極は、リッジ上にストライプ形成されており、同じくストライプ形成されているn電極202とは平行な方向で形成する。
【0070】
次に、光反射端面にSiOとTiOよりなる誘電体多層膜を設けた後、p電極、及びn電極上にNi−Ti−Au(1000Å−1000Å−8000Å)よりなるパット電極203をそれぞれ形成する。
【0071】
以上のようにして得られた窒化物半導体レーザ素子をヒートシンクに設置し、それぞれのパッド電極203にワイヤーボンディングをすることで窒化物半導体レーザダイオードとする。以上より、この窒化物半導体レーザダイオードを用いて、室温においてしきい値2.8kA/cm、5〜30mWの出力においてリップルが発生せず、3000時間以上の寿命特性を有する発振波長405nmの連続発振の窒化物半導体レーザダイオードを得ることができる。
【0072】
【発明の効果】
上記に示すように、本発明の窒化物半導体の成長方法によれば、応力を有する状態で保護膜上に窒化物半導体を成長させず成長させ低転位欠陥の窒化物半導体基板を提供することができる。また、結晶性のよい部分を核として成長させるため、結晶性の向上も期待でき、さらに一連の工程を反応装置内で行うため、エッチングによるダメージや不純物の混入を無くした量産性のよい基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図2】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図3】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図4】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図5】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図6】本発明における各工程において得られる窒化物半導体基板の構造を示す模式的断面図である。
【図7】本発明における窒化処理をした基板表面のAFM写真である。
【図8】本発明における基板表面のAFM写真である。
【図9】本発明における一実施形態における窒化物半導体レーザ基板を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板
2・・・保護膜
3・・・窒化物半導体層
4・・・窒化物半導体層
101・・・n側コンタクト層
102・・・n側クラッド層
103・・・n側光ガイド層
104・・・活性層
105・・・p側光ガイド層
106・・・p側クラッド層
107・・・p側コンタクト層
201・・・p電極
202・・・n電極
203・・・パッド電極

Claims (7)

  1. 窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させた窒化物半導体基板であって、
    前記異種基板の表面の一部に、該表面が窒化処理された窒化処理領域を有し、
    前記窒化処理領域を有する異種基板上に第1の窒化物半導体層と、該第1の窒化物半導体層上に第2の窒化物半導体層と、を備え、
    前記第1の窒化物半導体層は、同一面上に成長した、多結晶から成る多結晶領域と、これに隣接して単結晶から成る単結晶領域と、を有し、
    前記多結晶領域は前記窒化処理領域上にあって、
    前記第2の窒化物半導体層は、前記単結晶領域を核として成長したことを特徴とする窒化物半導体基板。
  2. 前記多結晶領域と前記第2の窒化物半導体層との間には空洞を有することを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体基板。
  3. 窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させた窒化物半導体基板であって、
    前記異種基板の表面の一部に、該表面が窒化処理された窒化処理領域を有し、
    前記窒化処理領域を有する異種基板上に第1の窒化物半導体層と、該第1の窒化物半導体層を核として成長した第2の窒化物半導体層と、を備え、
    前記窒化処理領域と前記第2の窒化物半導体層との間には、前記異種基板の表面が露出された空洞を有することを特徴とする窒化物半導体基板。
  4. 窒化物半導体と異なる異種基板上に窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる窒化物半導体基板の製造方法であって、
    前記異種基板の表面の一部を窒化処理して窒化処理領域を形成する第1工程と、
    前記窒化処理領域が形成された異種基板上に第1の窒化物半導体層を成長させる第2工程と、
    前記窒化処理領域上の第1の窒化物半導体層を熱処理により分解させ、前記第1の窒化物半導体層に、前記窒化処理領域上に凹部を有する凹凸を形成する第3工程と、
    前記凹凸が形成された第1の窒化物半導体層の凸部を核として第2の窒化物半導体層を成長させる第4工程と
    を有することを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
  5. 前記第1工程において、窒素を含有するガス雰囲気中で熱処理をすることにより前記窒化処理領域を形成することを特徴とする請求項4に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
  6. 前記第1工程の熱処理において、前記窒素を含有するガスの流量を5リットル/分以上、及び処理時間を5分以上とすることを特徴とする請求項5に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
  7. 前記第3工程において、前記凹部に前記異種基板の表面を露出させることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
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