JP3427047B2 - 窒化物系半導体素子、窒化物系半導体の形成方法および窒化物系半導体素子の製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体素子、窒化物系半導体の形成方法および窒化物系半導体素子の製造方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、GaN(窒化ガリ
ウム)、AlN(窒化アルミニウム)、InN(窒化イ
ンジウム)、BN(窒化ホウ素)もしくはTlN(窒化
タリウム)またはこれらの混晶等のIII −V族窒化物系
半導体(以下、窒化物系半導体と呼ぶ)およびこれら混
晶にAs、PおよびSbのうち少なくとも1つの元素を
含む混晶等のIII −V族窒化物系半導体からなる化合物
半導体層を有する窒化物系半導体素子、窒化物系半導体
の形成方法および窒化物系半導体素子の製造方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】今日、GaN系半導体を利用した半導体
素子、例えば、発光ダイオード素子等の半導体発光素
子、あるいはトランジスタ等の電子素子の開発が盛んに
行われている。このようなGaN系半導体素子の製造の
際には、GaNからなる基板の製造が困難であるため、
サファイア、SiC、Si等からなる基板上にGaN系
半導体層をエピタキシャル成長させている。 【0003】この場合、サファイア等の基板とGaNと
では格子定数が異なるため、サファイア等の基板上に成
長させたGaN系半導体層においては、基板から上下方
向に延びる転位(格子欠陥)が存在しており、その転位
密度は109 cm-2程度である。このようなGaN系半
導体層における転位は、半導体素子の素子特性の劣化お
よび信頼性の低下を招く。 【0004】上記のようなGaN系半導体層における転
位を低減する方法として、応用電子物性分科会誌第4巻
(1998)の第53頁〜第58頁および第210頁〜
第215頁等に選択横方向成長(ELO:Epitaxial La
teral Overgrowth)が示されている。 【0005】図13は従来の選択横方向成長を用いた窒
化物系半導体の形成方法の例を示す模式的な工程断面図
である。 【0006】図13(a)に示すように、サファイア基
板201のC(0001)面上に、MOVPE法(有機
金属化学的気相成長法)により、膜厚約1μmのGaN
層202を形成する。さらに、GaN層202上に、選
択成長マスクとして複数のストライプ状SiO2 膜21
0を形成する。なお、GaN層202中にはc軸方向に
伝播する転位が多数存在する。 【0007】図13(b)に示すように、SiO2 膜2
10の形成後、HVPE法(ハライド気相成長法)によ
り、再成長GaN層203を成長させる。ここで、Si
2膜210上においてはGaNが成長しにくいため、
成長初期の再成長GaN層203は、ストライプ状Si
2 膜210の間で露出したGaN層202上に選択的
に成長する。この場合、GaN層202上において、再
成長GaN層203は、図中の矢印Yの方向(c軸方
向)に成長する。このような成長においては、GaN層
202からc軸方向に転位が伝播する。 【0008】以上のようにして、露出したGaN層20
2上に、三角形のファセット構造を有する再成長GaN
層203を成長させる。 【0009】図13(c)に示すように、上記のGaN
層202上における再成長GaN層203の成長が進む
と、再成長GaN層203は、さらに図中の矢印Xの方
向(横方向)にも成長する。このような再成長GaN層
203の横方向成長により、SiO2 膜210上に再成
長GaN層203が形成される。また、再成長GaN層
203の表面のC面上の成長においては、ステップフロ
ーモードで成長が起こる。このため、再成長GaN層2
03の横方向成長に伴い、GaN層202からc軸方向
に伝播した転位は、横方向すなわちサファイア基板20
1のC面と平行な方向に折れ曲がる。 【0010】それにより、再成長GaN層203におい
て、c軸方向に伝播する転位を低減することが可能とな
る。 【0011】図13(d)に示すように、さらに再成長
GaN層203を横方向成長させると、ファセット構造
の各再成長GaN層203が合体して連続膜となる。こ
のようにして、平坦な再成長GaN層203が形成され
る。この場合、平坦化された再成長GaN層203の表
面付近においては転位が低減されている。 【0012】以上のように、上記の窒化物系半導体の形
成方法においては、再成長GaN層203の選択横方向
成長を行うことにより、再成長GaN層203において
転位の低減を図ることが可能となる。このような転位が
低減された再成長GaN層203上に窒化物系半導体層
を形成することにより、サファイア基板201上に良好
な結晶性を有する窒化物系半導体層を形成することがで
きる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上記の窒化物系半導体
の形成方法においては、再成長GaN層203を横方向
成長させるため、選択成長マスクとして複数のストライ
プ状SiO2 膜210を形成する。 【0014】ここで、SiO2 膜210とGaNとでは
熱膨張係数が異なる。このため、再成長GaN層203
中に複数のSiO2 膜210を形成した場合、再成長G
aN層203においてクラックが発生しやすくなる。な
お、SiO2 膜210の代わりに、選択成長マスクとし
てTiO2 膜等の絶縁膜やW等の高融点金属の薄膜を用
いた場合においても、SiO2 膜210を用いた場合と
同様、選択成長マスクとGaNとの熱膨張係数の違いか
ら、再成長GaN層203においてクラックが発生しや
すくなる。 【0015】また、上記の窒化物系半導体の形成方法に
おいては、図13(d)に示すように、横方向成長した
ファセット構造の各再成長GaN層203が合体する
際、合体部においてボイド215が発生し、このような
ボイド215により、再成長GaN層203においてク
ラックが発生しやすくなる場合もある。 【0016】以上のことから、上記の窒化物系半導体の
形成方法により形成した再成長GaN層203上に、素
子領域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を
製造する場合、素子を分離する工程等においてクラック
が発生しやすくなる。このようなクラックの発生は、半
導体素子において、素子特性の劣化および信頼性の低下
を招くとともに、歩留りの低下を招く。 【0017】また、より良好な素子特性および高い信頼
性を有する半導体素子を実現するためには、窒化物系半
導体においてさらなる格子欠陥の低減を図ることが望ま
れる。 【0018】本発明の目的は、選択成長マスクを用いる
ことなく、より転位の低減を図ることが可能な窒化物系
半導体の形成方法を提供することである。 【0019】本発明の他の目的は、選択成長マスクを用
いることなく、より転位の低減が図られかつクラックの
発生が防止された半導体素子を提供することである。 【0020】 【課題を解決するための手段および発明の効果】(1)
第1の発明 第1の発明に係る窒化物系半導体の形成方法は、基板の
C面上に第1の窒化物系半導体層を成長させ、第1の窒
化物系半導体層においてC面から所定の方向に所定の角
度傾斜した面を露出させ、第1の窒化物系半導体層の傾
斜した面上に第1の窒化物系半導体層よりも単結晶に近
い第2の窒化物系半導体層を成長させるものである。こ
こで、第2の窒化物系半導体層は略単結晶である。 【0021】第1の発明に係る窒化物系半導体の形成方
法において、第1の窒化物系半導体層の傾斜した面にお
いては、原子オーダの段差が形成されている。 【0022】このような原子オーダの段差を有する第1
の窒化物系半導体層の傾斜した面に第2の窒化物系半導
体層を成長させると、主として、ステップフローモード
で成長が起こる。このため、第1の窒化物系半導体層か
ら縦方向に伝播した転位は、第2の窒化物系半導体層の
ステップフロー成長に伴って横方向に折れ曲がる。それ
により、第2の窒化物系半導体層において縦方向に伝播
する転位を低減することが可能となる。したがって、第
2の窒化物系半導体層の表面において良好な結晶性が実
現される。 【0023】また、上記の窒化物系半導体の形成方法に
よれば、選択成長マスクを用いることなく第2の窒化物
系半導体層をステップフロー成長させることができる。
このため、第2の窒化物系半導体層においては、選択成
長マスクと窒化物系半導体との熱膨張係数の差によるク
ラックの発生が防止されるとともに、ボイドの発生が防
止される。 【0024】第1の窒化物系半導体層の表面を研磨する
ことによりC面から所定の方向に所定の角度傾斜した面
を露出させてもよい。この場合、研磨により露出させた
第1の窒化物系半導体層の傾斜した面においては、所定
の方向にストライプ状に延びる微小な階段状の段差が形
成される。 【0025】また、基板上に第1の窒化物系半導体層を
成長させる過程でC面から所定の方向に所定の角度傾斜
した面を露出させてもよい。この場合、例えば膜厚の不
均一な第1の窒化物系半導体層を成長させることによ
り、C面から所定の方向に所定の角度傾斜した面を第1
の窒化物系半導体層において露出させることができる。
このようにして露出させた第1の窒化物系半導体層の表
面においては、所定の方向にストライプ状に延びる微小
な階段状の段差が形成されている。 【0026】(2)第2の発明 第2の発明の一局面に係る窒化物系半導体の形成方法
は、半導体基板上に窒化物系半導体層を成長させる窒化
物系半導体の形成方法において、半導体基板は、IV族半
導体、IV−IV族半導体またはII−VI族半導体からなる半
導体基板であり、半導体基板の表面に凹凸パターンを形
成し、凹凸パターン上に窒化物系半導体層を成長させる
ものである。ここで、窒化物系半導体層は略単結晶であ
る。 【0027】第2の発明の他の局面に係る窒化物系半導
体の形成方法は、半導体基板上に窒化物系半導体層を成
長させる窒化物系半導体の形成方法において、半導体基
板は、格子定数が窒化物系半導体層の格子定数と異なる
III −V族半導体からなる半導体基板であり、半導体基
板の表面に凹凸パターンを形成し、凹凸パターン上に窒
化物系半導体層を成長させるものである。ここで、窒化
物系半導体層は略単結晶である。 【0028】第2の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体の形成方法は、絶縁体基板上に窒化物系半導体
層を成長させる窒化物系半導体の形成方法において、絶
縁体基板の表面に凹凸パターンを形成し、凹凸パターン
上に窒化物系半導体層を成長させるものである。ここ
で、窒化物系半導体層は略単結晶である。 【0029】第2の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体の形成方法は、基板の表面に凹凸パターンを形
成し、凹凸パターン上にバッファ層を成長させ、凹凸パ
ターン上およびバッファ層上に窒化物系半導体層を表面
がほぼ平坦になるまで成長させるものである。ここで、
窒化物系半導体層は略単結晶であり、バッファ層は非単
結晶である。 【0030】第2の発明に係る窒化物系半導体の形成方
法においては、成長初期段階で、基板の段差を起源とし
て、基板の段差の付近に窒化物系半導体層の段差が形成
される。 【0031】さらに窒化物系半導体層の成長が進むと、
段差側面の窒化物系半導体層における横方向の成長が支
配的となる。それにより、窒化物系半導体層において凹
部が徐々に埋められ、平坦な表面を有する窒化物系半導
体層が形成される。なお、このような窒化物系半導体層
の横方向成長においては、ボイドの発生を抑制すること
も可能である。 【0032】ここで、上記のように窒化物系半導体層が
横方向に成長するため、基板付近で発生した縦方向に伝
播する転位は、窒化物系半導体層の横方向成長に伴って
横方向に折れ曲がる。それにより、窒化物系半導体層に
おいて、縦方向に伝播する転位を低減することが可能と
なる。したがって、窒化物系半導体層の表面において良
好な結晶性が実現される。 【0033】また、上記の窒化物系半導体の形成方法に
よれば、選択成長マスクを用いることなく窒化物系半導
体層を横方向成長させることができる。このため、窒化
物系半導体層においては、選択成長マスクと窒化物系半
導体との熱膨張係数の差によるクラックの発生が防止さ
れる。また、場合によってはボイドの発生を防止するこ
とも可能である。 【0034】さらに、上記の窒化物系半導体の形成方法
によれば、1回の窒化物系半導体の成長により、転位が
低減された窒化物系半導体層を容易に形成することがで
きる。 【0035】特に、表面の加工が容易である基板を上記
の窒化物系半導体の形成方法に用いた場合においては、
基板の表面に容易に凹凸パターンを形成することができ
るため、転位が低減された窒化物系半導体層をさらに容
易に形成することができる。 【0036】凹凸パターンは、ストライプ状に延びる凹
部および凸部を有してもよい。この場合、基板に形成さ
れた凹部上の窒化物系半導体層において、横方向成長を
行うことができる。 【0037】また、凹凸パターンは、2次元的に分散配
置された複数の凹部または凸部を有してもよい。基板の
表面に複数の凹部を分散配置した場合においては、基板
の凹部上の窒化物系半導体層において、横方向成長を行
うことができる。一方、基板の表面に複数の凸部を分散
配置した場合においては、基板の凸部の間の領域上の窒
化物系半導体層において、横方向成長を行うことができ
る。 【0038】 【0039】(3)第3の発明 第3の発明の一局面に係る窒化物系半導体の形成方法
は、半導体基板上に窒化物系半導体層を成長させる窒化
物系半導体の形成方法において、半導体基板は、IV族半
導体、IV−IV族半導体、またはII−VI族半導体からなる
半導体基板であり、半導体基板上にエッチングにより間
隔Xで分散的に幅Yの複数のバッファ層を形成し、間隔
X[μm]および幅Y[μm]がY[μm]≦−X[μ
m]+40[μm]かつY[μm]≧1[μm]かつX
[μm]≧1[μm]の関係を満足し、半導体基板上お
よび複数のバッファ層上に窒化物系半導体層を成長させ
るものである。ここで、窒化物系半導体層は略単結晶で
ある。 【0040】第3の発明の他の局面に係る窒化物系半導
体の形成方法は、半導体基板上に窒化物系半導体層を成
長させる窒化物系半導体の形成方法において、半導体基
板は、格子定数が窒化物系半導体層の格子定数と異なる
III −V族半導体からなる半導体基板であり、半導体基
板上にエッチングにより間隔Xで分散的に幅Yの複数の
バッファ層を形成し、間隔X[μm]および幅Y[μ
m]がY[μm]≦−X[μm]+40[μm]かつY
[μm]≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]の関
係を満足し、半導体基板上および複数のバッファ層上に
窒化物系半導体層を成長させるものである。ここで、窒
化物系半導体層は略単結晶である。 【0041】第3の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体の形成方法は、絶縁体基板上に窒化物系半導体
層を成長させる窒化物系半導体の形成方法において、絶
縁体基板上にエッチングにより間隔Xで分散的に幅Yの
複数のバッファ層を形成し、間隔X[μm]および幅Y
[μm]がY[μm]≦−X[μm]+40[μm]か
つY[μm]≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]
の関係を満足し、絶縁体基板上および複数のバッファ層
上に窒化物系半導体層を成長させるものである。ここ
で、窒化物系半導体層は略単結晶である。 【0042】第3の発明に係る窒化物系半導体の形成方
法においては、基板と窒化物系半導体とでは格子定数が
異なるため、バッファ層を介することなく窒化物系半導
体層を基板上に成長させるのは困難である。このため、
窒化物系半導体層は、成長初期において、複数のバッフ
ァ層上に選択的に成長する。この場合、窒化物系半導体
層は、バッファ層上において縦方向に成長する。 【0043】上記の窒化物系半導体層の縦方向の成長が
進むと、バッファ層上に成長した窒化物系半導体層はさ
らに横方向に成長する。それにより、複数のバッファ層
の間で露出した基板上に、窒化物系半導体層が形成され
る。このような窒化物系半導体層の横方向成長により、
平坦な表面を有する連続膜の窒化物系半導体層が形成さ
れる。なお、このような窒化物系半導体層の横方向成長
においては、ボイドの発生を抑制することも可能であ
る。 【0044】ここで、上記のように窒化物系半導体層が
横方向に成長するため、基板付近で発生した縦方向に伝
播する転位は、窒化物系半導体層の横方向成長に伴って
横方向に折れ曲がる。それにより、窒化物系半導体層に
おいて、縦方向に伝播する転位を低減することが可能と
なる。したがって、窒化物系半導体層の表面において良
好な結晶性が実現される。 【0045】また、上記の窒化物系半導体の形成方法に
よれば、選択成長マスクを用いることなく窒化物系半導
体層を横方向成長させることができる。このため、窒化
物系半導体層においては、選択成長マスクと窒化物系半
導体との熱膨張係数の差によるクラックの発生が防止さ
れる。また、場合によってはボイドの発生を防止するこ
とも可能である。 【0046】さらに、上記の窒化物系半導体の形成方法
によれば、1回の窒化物系半導体の成長により、転位の
低減された窒化物系半導体層を容易に形成することがで
きる。 【0047】また、非単結晶のバッファ層は加工が容易
であることから、上記の窒化物系半導体の形成方法にお
いては、複数のバッファ層を容易に形成することができ
る。したがって、転位の低減された窒化物系半導体層を
さらに容易に形成することができる。 【0048】また、この場合、バッファ層の間隔Xおよ
び幅Yが上記の関係を満足するため、エッチングにより
容易にバッファ層のパターニングを行うことができると
ともに、バッファ層上に形成する窒化物系半導体層の平
坦化を容易に行うことが可能となる。したがって、この
場合においては、容易に窒化物系半導体層を形成するこ
とが可能となる。 【0049】複数のバッファ層は、ストライプ状に配置
されてもよい。この場合、複数のストライプ状のバッフ
ァ層の間で露出した基板上の窒化物系半導体層におい
て、横方向成長を行うことができる。 【0050】また、複数のバッファ層は、2次元的に分
散配置されてもよい。この場合、2次元的に分散配置さ
れた複数のバッファ層の間で露出した基板上の窒化物系
半導体層において、横方向成長を行うことができる。 【0051】(4)第4の発明 第4の発明に係る窒化物系半導体素子は、基板のC面上
に第1の窒化物系半導体層が形成され、第1の窒化物系
半導体層のC面から所定の方向に所定の角度傾斜した面
上に、第1の窒化物系半導体層よりも単結晶に近い第2
の窒化物系半導体層が形成され、第2の窒化物系半導体
層上に、素子領域を含む窒化物系半導体層が形成された
ものである。ここで、第2の窒化物系半導体層は略単結
晶であり、素子領域を含む窒化物系半導体層は略単結晶
である。 【0052】第4の発明に係る窒化物系半導体素子の第
1の窒化物系半導体層の傾斜した面は、原子オーダの段
差を有する。このような原子オーダの段差を有する第1
の窒化物系半導体層の傾斜した面に第2の窒化物系半導
体層を成長させると、主として、ステップフローモード
で成長が起こる。このため、基板から縦方向に伝播した
転位は、第2の窒化物系半導体層のステップフロー成長
に伴って横方向に折れ曲がる。それにより、第2の窒化
物系半導体層においては、縦方向に伝播する転位が低減
される。したがって、第2の窒化物系半導体層の表面に
おいては、良好な結晶性が実現される。 【0053】上記の窒化物系半導体素子においては、こ
のように転位が低減された第2の窒化物系半導体層上
に、素子領域を含む窒化物系半導体層が形成されてい
る。このため、窒化物系半導体層においては、良好な結
晶性が実現される。それにより、窒化物系半導体素子に
おいて、素子特性および信頼性の向上が図られる。 【0054】また、上記の窒化物系半導体素子の第2の
窒化物系半導体層においては、選択成長マスクを用いる
ことなくステップフロー成長が行われるため、選択成長
マスクと窒化物系半導体との熱膨張係数の差によるクラ
ックの発生が防止されるとともに、ボイドの発生が防止
される。それにより、上記の窒化物系半導体素子におい
ては、製造時の素子分離工程等におけるクラックの発生
が防止され、高い歩留りが実現される。 【0055】(5)第5の発明 第5の発明の一局面に係る窒化物系半導体素子は、半導
体基板上に窒化物系半導体層が形成された窒化物系半導
体素子において、半導体基板は、IV族半導体、IV−IV族
半導体またはII−IV族半導体からなる半導体基板であ
り、半導体基板の表面に凹凸パターンが形成され、凹凸
パターン上に素子領域を含む窒化物系半導体層が形成さ
れたものである。ここで、窒化物系半導体層は略単結晶
である。 【0056】第5の発明の他の局面に係る窒化物系半導
体素子は、半導体基板上に窒化物系半導体層が形成され
た窒化物系半導体素子において、半導体基板は、格子定
数が窒化物系半導体層の格子定数と異なるIII −V族半
導体からなる半導体基板であり、半導体基板の表面に凹
凸パターンが形成され、凹凸パターン上に素子領域を含
む窒化物系半導体層が形成されたものである。ここで、
窒化物系半導体層は略単結晶である。 【0057】第5の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体素子は、絶縁体基板上に窒化物系半導体層が形
成された窒化物系半導体素子において、絶縁体基板の表
面に凹凸パターンが形成され、凹凸パターン上に素子領
域を含む窒化物系半導体層が形成されたものである。こ
こで、窒化物系半導体層は略単結晶である。 【0058】第5の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体素子は、基板の表面に凹凸パターンが形成さ
れ、凹凸パターン上にバッファ層が形成され、凹凸パタ
ーン上およびバッファ層上に少なくとも部分的にほぼ平
坦な表面を有する第1の窒化物系半導体層が形成され、
第1の窒化物系半導体層の平坦な表面に、素子領域を含
む第2の窒化物系半導体層が形成されたものである。こ
こで、第1の窒化物系半導体層および第2の窒化物系半
導体層は略単結晶であり、バッファ層は非単結晶であ
る。 【0059】第5の発明に係る窒化物系半導体素子にお
いては、成長初期段階で、基板の段差を起源として、基
板の段差の付近に窒化物系半導体層の段差が形成され
る。 【0060】さらに窒化物系半導体層の成長が進むと、
段差側面の窒化物系半導体層における横方向の成長が支
配的となる。それにより、窒化物系半導体層において凹
部が徐々に埋められ、平坦な表面を有する窒化物系半導
体層が形成される。 【0061】ここで、上記のように窒化物系半導体層が
横方向に成長するため、基板付近で発生した縦方向に伝
播する転位は、窒化物系半導体層の横方向成長に伴って
横方向に折れ曲がる。それにより、窒化物系半導体層に
おいては、縦方向に伝播する転位が低減される。したが
って、窒化物系半導体層の表面においては、良好な結晶
性が実現される。 【0062】上記の窒化物系半導体素子においては、こ
のように転位が低減された窒化物系半導体層上に、素子
領域を含む窒化物系半導体層が形成されている。このた
め、窒化物系半導体層においては、良好な結晶性が実現
される。それにより、窒化物系半導体素子において、素
子特性および信頼性の向上が図られる。 【0063】また、上記の窒化物系半導体素子の窒化物
系半導体層においては、選択成長マスクを用いることな
く横方向成長が行われるため、選択成長マスクと窒化物
系半導体との熱膨張係数の差によるクラックの発生が防
止される。また、場合によってはボイドの発生を防止す
ることが可能である。それにより、上記の窒化物系半導
体素子においては、製造時の素子分離工程等におけるク
ラックの発生が防止され、高い歩留りが実現される。 【0064】さらに、上記の窒化物系半導体素子におい
ては、1回の窒化物系半導体の成長により転位の低減さ
れた窒化物系半導体層が容易に形成される。したがっ
て、このような窒化物系半導体素子は製造が容易であ
る。 【0065】特に、表面の加工が容易である基板が用い
られている場合においては、基板の表面に容易に凹凸パ
ターンが形成されるため、窒化物系半導体素子の製造は
さらに容易である。 【0066】また、凹凸パターンの凹部の中央を除く領
域に素子領域を含む第2の窒化物系半導体層が形成され
ることが好ましい。この場合においては、素子領域を含
む第2の窒化物系半導体層において、より良好な結晶性
が実現できる。それにより、窒化物系半導体素子におい
て、素子特性および信頼性の向上がさらに図られる。 【0067】(6)第6の発明 第6の発明の一局面に係る窒化物系半導体素子は、半導
体基板上に窒化物系半導体層が形成された窒化物系半導
体素子において、半導体基板は、IV族半導体、IV−IV族
半導体またはII−VI族半導体からなる半導体基板であ
り、半導体基板上に間隔Xで分散的に幅Yの複数のバッ
ファ層が形成され、間隔X[μm]および幅Y[μm]
がY[μm]≦−X[μm]+40[μm]かつY[μ
m]≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]の関係を
満足し、半導体基板上および複数のバッファ層上に窒化
物系半導体層が形成されたものである。ここで、窒化物
系半導体層は略単結晶である。 【0068】第6の発明の他の局面に係る窒化物系半導
体素子は、半導体基板上に窒化物系半導体層が形成され
た窒化物系半導体素子において、半導体基板は、格子定
数が窒化物系半導体層の格子定数と異なるIII −V族半
導体からなる半導体基板であり、半導体基板上に間隔X
で分散的に幅Yのバッファ層が形成され、間隔X[μ
m]および幅Y[μm]がY[μm]≦−X[μm]+
40[μm]かつY[μm]≧1[μm]かつX[μ
m]≧1[μm]の関係を満足し、半導体基板上および
複数のバッファ層上に窒化物系半導体層が形成されたも
のである。ここで、窒化物系半導体層は略単結晶であ
る。 【0069】第6の発明のさらに他の局面に係る窒化物
系半導体素子は、絶縁体基板上に窒化物系半導体層が形
成された窒化物系半導体素子において、絶縁体基板上に
間隔Xで分散的に幅Yのバッファ層が形成され、間隔X
[μm]および幅Y[μm]がY[μm]≦−X[μ
m]+40[μm]かつY[μm]≧1[μm]かつX
[μm]≧1[μm]の関係を満足し、絶縁体基板上お
よび複数のバッファ層上に窒化物系半導体層が形成され
たものである。ここで、窒化物系半導体層は略単結晶で
ある。 【0070】第6の発明に係る窒化物系半導体素子にお
いては、基板上に複数のバッファ層が分散配置されてい
る。ここで、基板と窒化物系半導体とでは格子定数が異
なるため、バッファ層の間で露出した基板上に窒化物系
半導体を成長させることは困難である。このため、成長
初期の窒化物系半導体層は、複数のバッファ層上に選択
的に成長する。この場合、窒化物系半導体層は、バッフ
ァ層上において縦方向に成長する。 【0071】上記の窒化物系半導体層の縦方向の成長が
進むと、バッファ層上に成長した窒化物系半導体層は、
さらに横方向に成長する。それにより、バッファ層の間
で露出した基板上に窒化物系半導体層が形成される。こ
のようにして、平坦な表面を有する連続膜の窒化物系半
導体層が形成される。なお、このような窒化物系半導体
層の横方向成長においては、ボイドの発生を抑制するこ
とも可能である。 【0072】ここで、上記のように窒化物系半導体層が
横方向に成長するため、基板付近で発生した縦方向に伝
播する転位は、窒化物系半導体層の横方向成長に伴って
横方向に折れ曲がる。それにより、窒化物系半導体層に
おいて、縦方向に伝播する転位が低減される。したがっ
て、窒化物系半導体層の表面においては、良好な結晶性
が実現される。 【0073】上記の窒化物系半導体素子においては、こ
のように転位が低減された窒化物系半導体層上に、素子
領域を含む窒化物系半導体層が形成されている。このた
め、窒化物系半導体層においては、良好な結晶性が実現
される。それにより、窒化物系半導体素子において、素
子特性および信頼性の向上が図られる。 【0074】また、上記の窒化物系半導体素子の窒化物
系半導体層においては、選択成長マスクを用いることな
く横方向成長が行われるため、選択成長マスクと窒化物
系半導体との熱膨張係数の差によるクラックの発生が防
止される。また、場合によってはボイドの発生を防止す
ることも可能である。 【0075】それにより、上記の窒化物系半導体素子に
おいては、製造時の素子分離工程等におけるクラックの
発生が防止され、高い歩留りが実現される。 【0076】さらに、上記の窒化物系半導体素子におい
ては、1回の窒化物系半導体の成長により転位の低減さ
れた窒化物系半導体層が容易に形成される。また、低温
で成長した結晶性の悪いバッファ層の加工が容易である
ことから、複数のバッファ層は容易に形成される。した
がって、このような窒化物系半導体素子は、製造が容易
である。 【0077】また、この場合においては、バッファ層の
間隔Xおよび幅Yが上記の関係を満足するため、バッフ
ァ層のパターニングの際にエッチングを容易に行うこと
ができるとともに、バッファ層上に形成される窒化物系
半導体層を容易に平坦化することが可能となる。したが
って、このような窒化物系半導体素子は製造が容易であ
る。 【0078】 【発明の実施の形態】図1および図2は、第1の発明の
一実施例における窒化物系半導体の形成方法を示す模式
的工程断面図である。 【0079】図1(a)に示すように、基板温度を60
0℃に保った状態でMOVPE法(有機金属化学的気相
成長法)により、直径50.8mmのサファイア基板1
のC面上に、アンドープのAlGaNからなる膜厚約1
5nmのAlGaN第1バッファ層2を形成する。さら
に、基板温度を1150℃に保った状態でMOVPE法
により、アンドープのGaNからなる膜厚約0.5μm
のGaN第2バッファ層3を形成する。 【0080】続いて、図1(b)に示すように、基板温
度を1150℃に保った状態でHVPE法(ハライド気
相成長法)により、アンドープのGaNからなる膜厚約
600μmの第1GaN層4を形成する。第1GaN層
4の形成時においては、サファイア基板1を回転させな
がらアンドープのGaNを成長させる。それにより、全
体にわたって均一な膜厚を有する第1GaN層4を形成
することが可能となる。 【0081】上記のように第1GaN層4を成長させた
後、図中のA−A線上の第1GaN層4を研磨して除去
する。それにより、第1GaN層4において、サファイ
ア基板1のC面から所定の方向(以下、オフ方向と呼
ぶ)に所定の角度(以下、オフ角度と呼ぶ)Bだけ傾斜
した面(以下、オフ面と呼ぶ)を露出させる。 【0082】以上のようにして、図1(c)に示すよう
に、第1GaN層4にオフ面が形成されたGaNオフ基
板25を作製する。この場合、GaNオフ基板25の表
面、すなわち第1GaN層4のオフ面は、原子オーダの
段差が形成されている。なお、図1(c)、図2
(d),(e)は原子オーダの段差を高さ方向に誇張し
て描いた模式図である。また、GaN第2バッファ層3
におけるサファイア基板1付近で発生した転位が、Ga
N第2バッファ層3と第1GaN層4をc軸方向に伝播
している。 【0083】続いて、図2(d)から(e)に示すよう
に、基板温度を1150℃に保った状態でMOVPE法
により、第1GaN層4のオフ面に、アンドープのGa
Nからなる第2GaN層5を成長させる。この場合、主
として、ステップフローモードで成長が起こる。このた
め、サファイア基板1からc軸方向に伝播した転位は、
第2GaN層5のステップフロー成長に伴って、横方向
(矢印Xの方向)すなわち第2GaN層5の(000
1)面に平行な方向に折れ曲がる。それにより、第2G
aN層5において、c軸方向に伝播する転位が低減され
る。 【0084】このようにして形成された第2GaN層5
の表面においては、転位が低減されており、良好な結晶
性が得られる。 【0085】以上のような窒化物系半導体の形成方法に
よれば、第1GaN層4のオフ面の原子オーダの段差を
利用することにより、SiO2 膜等の選択成長マスクを
用いることなく第2GaN層5を横方向成長させ、転位
を低減することが可能となる。したがって、GaNオフ
基板25上に、良好な結晶性を有する第2GaN層5を
形成することができる。 【0086】上記の窒化物系半導体の形成方法において
は、選択成長マスクを用いないため、選択成長マスクと
GaNとの熱膨張係数の差によるクラックの発生を防止
できる。また、第2GaN層5におけるボイドの発生を
防止することができる。 【0087】以上のことから、第2GaN層5上に素子
領域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を製
造した場合、第2GaN層5上に形成した窒化物系半導
体層において良好な結晶性が得られるとともに、素子の
分離工程等におけるクラックの発生を防止することがで
きる。それにより、良好な素子特性を有しかつ高い信頼
性を有する半導体素子が得られる。 【0088】上記の窒化物系半導体の形成方法におい
て、第1GaN層4のオフ面のオフ角度Bは、特に限定
されるものではない。 【0089】ここで、例えば第1GaN層4のオフ面の
オフ角度Bを、0.02°、0.05°、0.1°、
0.2°、0.5°、1°、2°および5°とした場合
の各第2GaN層5について、X線回折ロッキングカー
ブの半値幅等により結晶性を評価すると、第1GaN層
4のオフ面のオフ角度Bが大きい程、オフ面に形成した
第2GaN層5の結晶性が向上するという結果が示され
る。 【0090】また、第1GaN層4のオフ面の傾斜方向
すなわちオフ方向は、特に限定されるものではない。 【0091】ここで、例えば第1GaN層4のオフ方向
を、[1-100]方向、[1-100]方向から[1-21
0]方向側に10°ずれた方向、[1-210]方向から
[1-100]方向側に10°ずれた方向、および[1-2
10]方向とした場合の各第2GaN層5について、上
記と同様の方法により結晶性を評価すると、第1GaN
層4のオフ方向が[1-100]方向に近い程、オフ面に
形成した第2GaN層5の結晶性が向上するという結果
が示される。 【0092】なお、上記においては、第1GaN層4の
成長時に基板を回転させて均一な膜厚の第1GaN層4
を形成した後、第1GaN層4を研磨してオフ面を形成
しているが、成長時に基板を回転させずに第1GaN層
4を成長させて膜厚の不均一な第1GaN層4を形成
し、この膜厚の不均一な第1GaN層4の表面をオフ面
としてもよい。 【0093】このようにして形成した第1GaN層4に
おいては、最も厚い部分の膜厚が例えば約700μmと
なり、最も薄い部分の膜厚が例えば約500μmとな
る。したがって、このような第1GaN層4の表面は、
第1GaN層4の(0001)面に対して平均して約
0.2°傾斜している。それにより、第1GaN層4に
おいて、表面を研磨することなくオフ面を形成すること
ができる。 【0094】また、この第1GaN層4上に、基板を回
転させて均一な膜厚の窒化物系半導体層を形成すること
ができるので、成長を中断することなく、1回の窒化物
系半導体層の成長により、転位が低減された窒化物系半
導体層を容易に形成することができる。 【0095】さらに、上記においてはサファイア基板1
を用いているが、スピネル等の絶縁体の基板を用いても
よい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等の
IV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体か
らなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物系
半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、Ga
P等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いても
よい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のいず
れの基板を用いてもよい。上記のように基板の格子定数
が窒化物系半導体層の格子定数と異なる基板を用いた場
合には、基板付近で窒化物系半導体層に転位が多数発生
し、この転位を低減する本発明の効果は大きい。 【0096】さらに、上記の窒化物系半導体層の形成方
法に、選択成長マスクを用いた従来の選択横方向成長を
適用してもよい。この場合について以下に説明する。 【0097】図3は第1の発明の他の実施例における窒
化物系半導体の形成方法を示す模式的工程断面図であ
る。 【0098】この場合、図3(a)に示すように、図1
および図2に示す窒化物系半導体の形成方法と同様の方
法により、サファイア基板1のC面上に、膜厚15nm
のAlGaN第1バッファ層2および膜厚0.5μmの
GaN第2バッファ層3を順に成長させる。 【0099】その後、GaN第2バッファ層3上の所定
領域に、GaNの[11-20]方向に延びる膜厚約0.
5μmのストライプ状SiO2 膜15を選択成長マスク
として形成する。なお、この場合のSiO2 膜15の間
隔は、後述するように、図12に示す従来の選択横方向
成長におけるSiO2 膜210の間隔に比べて大きくし
てもよい。したがって、GaN第2バッファ層3上に形
成されるSiO2 膜15の数は、従来の選択横方向成長
におけるSiO2 膜210の数に比べて少なくしてもよ
い。 【0100】続いて、図3(b)に示すように、基板温
度を1150℃に保った状態でサファイア基板1を回転
させながら、HVPE法により、GaN第2バッファ層
3上およびSiO2 膜15上にアンドープのGaNから
なる第1GaN層4を成長させる。 【0101】ここで、SiO2 膜15上においてはGa
Nが成長しにくいため、成長初期の第1GaN層4a
は、SiO2 膜間で露出したGaN第2バッファ層3上
に選択的に成長する。このとき、第1GaN層4aは、
図中の矢印Yの方向(c軸方向)に成長する。このよう
な第1GaN層4aの成長においては、GaN第2バッ
ファ層3からc軸方向に転位が伝播する。 【0102】上記のGaN第2バッファ層3上における
第1GaN層4aの成長が進むにつれて、GaN第2バ
ッファ層3上に形成した第1GaN層4aは、さらに矢
印Xの方向(横方向)にも成長する。それにより、Si
2 膜15上に第1GaN層4aが形成される。 【0103】ここで、SiO2 膜15上における第1G
aN層4aが横方向に成長するため、サファイア基板1
付近で発生したc軸方向に伝播する転位は、第1GaN
層4aの横方向成長に伴い、横方向(矢印Xの方向)す
なわち第1GaN層4aの(0001)面に平行な方向
に折れ曲がる。それにより、第1GaN層4aにおい
て、c軸方向に伝播する転位の低減が図られる。 【0104】さらに、図3(c)に示すように、平坦化
するまで第1GaN層4aを成長させ、膜厚600μm
の第1GaN層4aを形成する。その後、図1および図
2の窒化物系半導体層の形成方法と同様の方法により、
図中のA−A線上の第1GaN層4aを研磨して除去す
る。 【0105】以上のようにして、図3(d)に示すよう
に、所定のオフ方向で所定のオフ角度Bを有するオフ面
が第1GaN層4aに形成されてなるGaNオフ基板2
6を作製する。 【0106】また、GaNオフ基板26においては、第
1GaN層4aが選択横方向成長により形成されてい
る。このため、GaNオフ基板26の第1GaN層4a
は、GaNオフ基板25の第1GaN層4に比べて転位
が低減されており、結晶性の向上が図られている。 【0107】上記の第1GaN層4aのオフ面に、Ga
Nオフ基板25の場合と同様の方法により、アンドープ
のGaNからなる第2GaN層5aを成長させる。この
場合、GaNオフ基板25の第1GaN層4上における
第2GaN層5の成長過程と同様の過程を経て、第1G
aN層4a上に第2GaN層5aが形成される。このよ
うにして形成された第2GaN層5aの表面において
は、さらに転位が低減されており、良好な結晶性が得ら
れる。 【0108】以上のような窒化物系半導体の形成方法に
よれば、GaNオフ基板26のオフ面の原子オーダの段
差を利用することにより、選択成長マスクを用いること
なく第2GaN層5aを横方向成長させ、転位を低減す
ることが可能となる。したがって、GaNオフ基板26
上に、さらに良好な結晶性を有する第2GaN層5aを
形成することができる。 【0109】また、このようにして形成した第2GaN
層5aにおいては、選択成長マスクとGaNとの熱膨張
係数の差によるクラックの発生が防止されるとともに、
ボイドの発生が防止される。 【0110】ここで、GaNオフ基板26においては、
前述のようなSiO2 膜15を用いた選択横方向成長に
より、第1GaN層4aの転位が低減されている。この
ため、このような第1GaN層4a上に形成した第2G
aN層5aにおいては、GaNオフ基板25の第1Ga
N層4上に形成した第2GaN層5に比べて、より転位
が低減されており、より良好な結晶性が実現される。 【0111】上記の窒化物系半導体の形成方法において
は、SiO2 膜15を用いた第1GaN層4aの選択横
方向成長、および第1GaN層4aにおけるオフ面の形
成の2段階により、第2GaN層5aにおいて転位の低
減が図られる。このため、上記の窒化物系半導体の形成
方法においては、第1GaN層4aの選択横方向成長に
よる転位の低減効果が小さくてもよい。したがって、前
述のように、本例においてはSiO2 膜15の数を、従
来の選択横方向成長時に形成するSiO2 膜の数よりも
少なくすることが可能となる。それにより、第1GaN
層4aにおいて、SiO2 膜15とGaNとの熱膨張係
数の差によるクラックの発生を防止できるとともに、S
iO2 膜15上におけるボイドの発生を防止することが
できる。 【0112】以上のことから、第2GaN層5a上に素
子領域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を
製造した場合、第2GaN層5a上に形成した窒化物系
半導体層においてより良好な結晶性が得られるととも
に、素子の分離工程等におけるクラックの発生を防止す
ることができる。それにより、より良好な素子特性およ
び高い信頼性を有する半導体素子が得られる。 【0113】なお、上記においては、選択成長マスクと
してSiO2 膜15を用いているが、TiO2 膜等の絶
縁膜、またはW等の高融点金属からなる薄膜を選択成長
マスクとして用いてもよい。 【0114】また、上記においては、GaNオフ基板2
6として選択成長により、転位を低減した基板を用いた
が、転位の少ないバルクのGaN基板を研磨等によりオ
フ基板とし、これを基板として用いた場合においても、
さらなる結晶性の向上が図れる。 【0115】加えて、第1の発明において、窒化物系半
導体のオフ基板の裏面のサファイア等の基板は、オフ基
板上に窒化物系半導体を形成する前に、除去してももち
ろんよく、同様の効果が得られる。 【0116】図4および図5は、第2の発明の一実施例
における窒化物系半導体の形成方法を示す模式的工程断
面図である。 【0117】まず、図4(a)に示すように、C面を基
板表面とするサファイア基板11の所定領域を、RIE
法(反応性イオンエッチング法)等によりエッチングす
る。このようにして、所定の方向に延びる複数のストラ
イプ状の凹部が形成されたサファイア基板11を作製す
る。 【0118】この場合、凹部の幅wは、数μm〜数十μ
mとするのが好ましく、凸部の幅bは数百nm〜数十μ
mとするのが好ましく、凹部の深さdは、数nm〜数μ
mとするのが好ましい。例えば、本例においては凹部の
幅wを約29μmとし、凸部の幅bを2μmとし、凹部
の深さdを約1μmとしている。 【0119】また、サファイア基板11のC面に対する
凹部側面の角度は、特に限定されるものではない。例え
ば、本例においては凹部側面がサファイア基板11のC
面に対してほぼ垂直である。 【0120】さらに、ストライプ状の凹部を形成する方
向は、特に限定されるものではない。例えば、本例にお
いては[1-100]方向にストライプ状の凹部を形成す
る。なお、これ以外に、例えば[11-20]方向にスト
ライプ状の凹部を形成してもよい。 【0121】続いて、図4(b)に示すように、基板温
度を600℃に保った状態でMOVPE法により、サフ
ァイア基板11の凸部上面、凹部底面および凹部側面
に、アンドープのAlGaNからなる膜厚約15nmの
AlGaNバッファ層12を成長させる。この場合、A
lGaNバッファ層12は、サファイア基板11の凸部
上面、凹部底面および凹部側面において、図中の矢印Y
の方向(c軸方向)および矢印Xの方向(横方向)に成
長する。このようにして形成されたAlGaNバッファ
層12の表面には、サファイア基板11と同様の凹凸パ
ターンが形成される。 【0122】続いて、図5(c)に示すように、基板温
度を1150℃に保った状態でMOVPE法により、A
lGaNバッファ層12上に、アンドープのGaNから
なるGaN層13を成長させる。この場合、成長初期の
GaN層13は、AlGaNバッファ層12の凸部上
面、凹部底面および凹部側面において、図中の矢印Yの
方向(c軸方向)に成長し、その後矢印Xの方向(横方
向)にも成長する。このような成長初期のGaN層13
の表面には、AlGaNバッファ層12と同様の凹凸パ
ターンが形成される。 【0123】図5(d)に示すように、矢印Yの方向に
おけるGaN層13の成長が進むにつれて、矢印Xの方
向におけるGaN層13の成長が支配的となる。この場
合、凹部底面のGaN層13上において、凸部上面およ
び凹部側面のGaN層13がさらに横方向に成長する。
それにより、GaN層13の凹部が徐々に埋められてい
く。 【0124】ここで、上記のようなGaN層13が横方
向に成長するため、サファイア基板11付近で発生した
c軸方向に伝播した転位は、GaN層13の横方向成長
に伴って、横方向(矢印Xの方向)すなわちサファイア
基板11のC面に平行な方向に折れ曲がる。それによ
り、GaN層13において、c軸方向に伝播する転位が
一様に低減される。さらに、中央部を除く凹部上に転位
密度の特に低減された領域が形成される。なお、この場
合においては、サファイア基板11の凹部上に形成され
たGaN層13の中央部の領域において、転位が集中す
る部分が線状に発生し、比較的転位密度の高い領域が形
成される。 【0125】図5(e)に示すように、平坦化するまで
GaN層13を成長させ、膜厚10μmのGaN層13
を形成する。このようにして形成したGaN層13の表
面においては、転位が低減されており、良好な結晶性が
得られる。また、このようなGaN層13においてはボ
イドが発生しにくい。 【0126】以上のような窒化物系半導体の形成方法に
よれば、ストライプ状の凹部が形成されたサファイア基
板11を用いることにより、選択成長マスクを用いるこ
となくGaN層13を横方向成長させ、転位を低減する
ことが可能となる。したがって、良好な結晶性を有する
GaN層13を形成することができる。 【0127】この場合、GaNを成長させる工程は、G
aN層13を形成する際の1回のみである。このよう
に、上記の窒化物系半導体の形成方法によれば、1回の
GaNの成長により、転位が低減されたGaN層13が
容易に得られる。 【0128】上記の窒化物系半導体の形成方法において
は、選択成長マスクを用いないため、GaN層13にお
いて、選択成長マスクとGaNとの熱膨張係数の差によ
るクラックの発生を防止できる。また、GaN層13に
おけるボイドの発生を防止することができる。なお、ボ
イドが残っていてもよい。 【0129】以上のことから、GaN層13上に素子領
域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を製造
した場合、GaN層13上に形成した窒化物系半導体層
において良好な結晶性が得られるとともに、素子の分離
工程等におけるクラックの発生を防止することができ
る。それにより、良好な素子特性および高い信頼性を有
する半導体素子が得られる。 【0130】なお、前述のように、GaN層13の転位
は一様に低減されるが、サファイア基板11の凹部上の
GaN層13の中央部の領域において、比較的転位密度
の高い領域が形成される。このため半導体素子の製造の
際には、サファイア基板11の凹部上の中央部を除く領
域に素子領域を形成することが好ましい。さらに、中央
部を除く凹部上に転位密度の特に低減された領域が形成
されるため、サファイア基板11の凹部上の中央部を除
く凹部上の領域に素子領域を形成することがさらに好ま
しい。 【0131】また、上記においてはサファイア基板11
を用いているが、スピネル等の絶縁体の基板を用いても
よい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等の
IV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体か
らなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物系
半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、Ga
P等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いても
よい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のいず
れの基板を用いてもよい。特に、Si、GaAsまたは
SiCからなる基板は、GaNに比べてエッチングが容
易である。したがって、Si、GaAsまたはSiCか
らなる基板を用いた場合、エッチングにより基板に容易
にストライプ状の凹部を形成することができる。それに
より、転位が低減されたGaN層13を容易に形成する
ことが可能となる。 【0132】例えば、(0001)面を基板表面とする
n型6H−SiC基板の表面の所定領域をRIE法等に
よりエッチングし、幅が約14μm、高さが約1μmで
ありかつ[11-20]方向に延びるストライプ状の凹部
を形成する。それにより、表面にストライプ状の凹部を
有するn型6H−SiC基板を作製する。あるいは、
(111)面を基板表面とするn型Si基板の表面の所
定領域をウエットエッチング等により除去し、幅が約2
2μm、高さが約2μmでありかつ[1-10]方向に延
びるストライプ状の凹部を形成する。この場合、凹部側
面は、(110)面および(001)面から構成され
る。それにより、表面にストライプ状凹部を有するn型
Si基板を作製する。 【0133】さらに、上記においては基板上にストライ
プ状の凹凸パターンを形成しているが、基板上に形成す
る凹凸パターンは、ストライプ状以外であってもよい。 【0134】上記のようなストライプ状の凹部を有する
n型6H−SiC基板またはn型Si基板上に、図4お
よび図5に示す窒化物系半導体の形成方法によりAlG
aNバッファ層12およびGaN層13を形成する場
合、まず、基板温度1150℃に保った状態でMOVP
E法により、基板上にn−Al0.09Ga0.91Nからなる
膜厚約0.05μmの単結晶のAlGaNバッファ層1
2を形成する。さらに、基板温度を1150℃に保った
状態でMOVPE法により、AlGaNバッファ層12
上にn−GaNからなる膜厚約10μmのGaN層13
を形成する。 【0135】以上のように、図4および図5に示す窒化
物系半導体の形成方法においてn型6H−Si基板また
はn型Si基板を用いた場合、サファイア基板11を用
いた場合において前述した効果と同様の効果が得られ
る。 【0136】なお、Si、Ge等のIV族半導体、SiC
等のIV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導
体からなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化
物系半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、
GaP等のIII −V族半導体からなる半導体基板の場
合、上記のようにAlGaNバッファ層12として単結
晶のバッファ層を形成してもよいが、例えば、約600
℃で非単結晶のバッファ層を形成しても同様の効果があ
る。 【0137】さらに、凹凸の形状は上記の形状に限られ
るものではない。図6(a)は、図4および図5に示す
窒化物系半導体の形成方法に用いる基板の他の例を示す
模式的断面図である。 【0138】図6(a)に示すように、基板21におい
ては、表面に鋸歯状の凹凸パターンが形成されている。
例えば、鋸歯状の凹凸パターンを有するサファイアから
なる基板21においては、凹部側面がR面すなわち(1
-101)面と等価な面から構成される。 【0139】このような基板21を用いた場合において
は、前述のストライプ状の凹凸パターンを有するサファ
イア基板11を用いた場合と同様の効果が得られる。な
お、この場合において、基板21の凹部上に形成された
GaN層13の領域において、転位が集中する部分が線
状に発生する。 【0140】また、円形、六角形、三角形等の形状を有
する複数の凹部または凸部が分散配置された基板であっ
てもよい。この場合について、以下に説明する。 【0141】図6(b)は、図4および図5に示す窒化
物系半導体の形成方法に用いる基板のさらに他の例を示
す平面図である。 【0142】図6(b)に示すように、基板31におい
ては、表面に六角形の凹部または凸部が形成されてい
る。 【0143】このような基板31を用いた場合において
は、前述のストライプ状の凹凸パターンを有するサファ
イア基板11を用いた場合と同様に、GaN層の転位が
一様に低減されるという効果が得られる。 【0144】さらに、六角形の凹部が形成された基板3
1を用いた場合においては、中央部を除く凹部上に転位
密度の特に低減された領域が形成される。なお、この場
合においては、基板31の六角形の凹部上に形成された
GaN層の中央部において、転位が集中する部分が発生
し、比較的転位密度の高い領域が形成される。 【0145】一方、六角形の凸部が形成された基板31
を用いた場合においては、凸部間の凹部上の中央部を除
いて、凹部上に転位密度の特に低減された領域が形成さ
れる。なお、この場合においては、基板31の六角形の
凸部の間の凹部上に形成されたGaN層の中心部の領域
において、転位が集中する部分が線状に発生し、比較的
転位密度の高い領域が形成される。 【0146】なお、前述のように、GaN層の転位は一
様に低減されるが、基板31の六角形の凹部上に形成さ
れたGaN層の中央部の領域または基板31の六角形の
凸部間の凹部上に形成されたGaN層の中心部の領域に
おいて、比較的転位密度の高い領域が形成される。この
ため、半導体素子の製造の際には、基板31の六角形の
凹部上の中央部を除く領域または基板31の六角形の凸
部間の凹部上の中心部を除く領域に素子領域を形成する
ことが好ましい。さらに、中央部を除く六角形の凹部上
または六角形の凸部間の中心部を除く凹部上に転位密度
の特に低減された領域が形成されるため、基板31の六
角形の凹部上の中央部を除く凹部上の領域または基板3
1の六角形の凸部間の凹部上の中心部を除く凹部上の領
域に素子領域を形成することがさらに好ましい。 【0147】また、基板31としては、サファイア基板
を用いてもよいが、スピネル等の絶縁体の基板を用いて
もよい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等
のIV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体
からなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物
系半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、G
aP等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いて
もよい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のい
ずれの基板を用いてもよい。特に、Si、GaAsまた
はSiCからなる基板は、GaNに比べてエッチングが
容易である。したがって、Si、GaAsまたはSiC
からなる基板を用いた場合、エッチングにより基板に容
易にストライプ状の凹部を形成することができる。それ
により、転位が低減されたGaN層13を容易に形成す
ることが可能となる。 【0148】なお、円形、三角形等の六角形以外の凹部
または凸部が形成された基板を用いた場合においても、
六角形の凹部または凸部を有する基板31を用いた場合
と同様に、転位の集中する部分がGaN層において発生
する。 【0149】なお、図6(b)に示すような六角形の凹
凸パターンを有する基板31を作製する場合、あるいは
三角形の凹凸パターンを有する基板を作製する場合にお
いて、六角形または三角形の各辺を形成する方向は、基
板のいかなる結晶方位と一致してもよい。 【0150】なお、(0001)面を基板表面とするサ
ファイア基板またはSiC基板に六角形または三角形の
凹凸パターンを形成する場合、各辺が[1-100]方向
または[11-20]方向と等価な方向に一致するように
六角形または三角形の凹凸パターンを形成することが好
ましい。一方、(111)面を基板表面とするSi基板
に六角形または三角形の凹凸パターンを形成する場合、
各辺が[1-10]方向または[11-2]方向と等価な方
向に一致するように六角形または三角形の凹凸パターン
を形成することが好ましい。 【0151】図7および図8は、第2の発明の参考例
示す窒化物系半導体の形成方法を示す模式的工程断面図
である。 【0152】図7(a)に示すように、サファイア基板
41のC面から所定の方向に所定の角度傾斜したオフ面
を、RIE法等によりエッチングする。それにより、サ
ファイア基板41のオフ面に所定の方向にストライプ状
に延びる階段状の段差を形成する。この場合、サファイ
ア基板41の段差の底面においては、C面が露出してい
る。 【0153】エッチングにより形成された段差は、サフ
ァイア基板41のオフ面に本来的に存在する原子オーダ
の段差に比べて大きなサイズを有する。サファイア基板
41において、段差の底面の幅は数μm〜数十μmとす
ることが好ましく、段差の高さは数nm〜数μmとする
ことが好ましい。例えば、本例においては段差の底面の
幅を約29μmとし、段差の高さを約1μmとする。 【0154】また、段差を形成する方向は、特に限定さ
れるものではない。例えば、本例においては、C面から
[11-20]方向に2°傾斜したサファイア基板のオフ
面をエッチングすることにより、[1-100]方向にス
トライプ状に延びる階段状の段差を形成する。なお、こ
れ以外に、例えば[11-20]方向にストライプ状に延
びる階段状の段差を形成してもよい。 【0155】図7(b)に示すように、サファイア基板
41の段差の底面および側面に、基板温度を600℃に
保った状態でMOVPE法により、アンドープのAlG
aNからなる膜厚15nmのAlGaNバッファ層42
を形成する。この場合、AlGaNバッファ層42は、
サファイア基板41の段差の底面および側面において、
図中の矢印Yの方向(c軸方向)および矢印Xの方向
(横方向)に成長する。このようにして成長したAlG
aNバッファ層42の表面は、サファイア基板41と同
様のストライプ状に延びる階段状の段差を有する。 【0156】続いて、図7(c)に示すように、基板温
度1150℃に保った状態でMOVPE法により、Al
GaNバッファ層42の段差の底面および側面に、アン
ドープのGaNからなるGaN層43を成長させる。こ
の場合、成長初期のGaN層43は、AlGaNバッフ
ァ層42の段差の底面および側面において、矢印Yの方
向に成長し、その後矢印Xの方向にも成長する。このよ
うな成長初期のGaN層43の表面は、AlGaNバッ
ファ層42と同様のストライプ状に延びる階段状の段差
を有する。 【0157】図8(d)に示すように、図中の矢印Yの
方向におけるGaN層43の成長が進むにつれて、矢印
Xの方向におけるGaN層43の成長が支配的となる。
この場合、段差の各段の底面のGaN層43上におい
て、上段の底面および上段の側面のGaN層43が横方
向成長する。それにより、GaN層43の表面の段差は
徐々に埋められていく。なお、このようなGaN層43
の成長においては、ボイドが発生しにくい。なお、ボイ
ドが残っていてもよい。 【0158】ここで、上記のGaN層43が横方向に成
長するため、サファイア基板41付近で発生したc軸方
向に伝播した転位は、GaN層43の横方向成長に伴っ
て、横方向(矢印Xの方向)すなわちGaN層43の
(0001)面に平行な方向に折れ曲がる。それによ
り、GaN層43において、c軸方向に伝播する転位が
低減される。 【0159】図8(e)に示すように、さらにGaN層
43の成長が進むと、GaN層43の表面が平坦化され
る。このようにして形成されたGaN層43の表面にお
いては、転位が低減され、良好な結晶性が得られる。 【0160】以上のような窒化物系半導体の形成方法に
よれば、サファイア基板41に形成した階段状の段差を
利用することにより、選択成長マスクを用いることなく
GaN層43を横方向成長させ、転位を低減することが
可能となる。したがって、良好な結晶性を有するGaN
層43を形成することができる。 【0161】上記の窒化物系半導体の形成方法において
は、選択成長マスクを用いないため、GaN層43にお
いて、選択成長マスクとGaNとの熱膨張係数の差によ
るクラックの発生を防止することができる。また、場合
によってはボイドの発生を防止することも可能である。 【0162】以上のことから、GaN層43上に素子領
域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を製造
した場合、GaN層43上に形成した窒化物系半導体層
において良好な結晶性が得られるとともに、素子の分離
工程等におけるクラックの発生を防止することができ
る。それにより、良好な素子特性および高い信頼性を有
する半導体素子が得られる。 【0163】なお、上記においては、サファイア基板4
1を用いているが、スピネル等の絶縁体の基板を用いて
もよい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等
のIV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体
からなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物
系半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、G
aP等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いて
もよい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のい
ずれの基板を用いてもよい。特にSi、GaAs、Si
Cからなる基板は、GaNに比べて容易にエッチングさ
れる。したがって、上記のような階段状の段差を有する
基板を容易に作製することができる。 【0164】例えば、n型6H−SiC基板の(000
1)面から[1-100]方向に4°傾斜したオフ面をR
IE法によりエッチングする。このようにして、n型6
H−SiC基板のオフ面に、底面の幅が約14μmであ
り段差の高さが約1μmでありかつ[11-20]方向に
ストライプ状に延びる階段状の段差を形成してもよい。
あるいは、[11-00]方向にストライプ状に延びる階
段状の段差をn型6H−SiC基板に形成してもよい。 【0165】さらに、n型Si基板の(111)面から
[11-2]方向に5°傾斜したオフ面をウェットエッチ
ングする。このようにして、n型SiC基板のオフ面
に、底面の幅が約22μmであり段差の高さが約2μm
でありかつ[1-10]方向にストライプ状に延びる階段
状の段差を形成してもよい。あるいは、[11-2]方向
にストライプ状に延びる階段状の段差をn型Si基板に
形成してもよい。 【0166】上記のようなストライプ状の凹部を有する
n型6H−SiC基板またはn型Si基板上に、図7お
よび図8に示す窒化物系半導体の形成方法によりAlG
aNバッファ層42およびGaN層43を形成する場
合、まず、基板温度1150℃に保った状態でMOVP
E法により、基板上にn−Al0.09Ga0.91Nからなる
膜厚約0.05μmのAlGaNバッファ層42を形成
する。さらに、基板温度を1150℃に保った状態でM
OVPE法により、AlGaNバッファ層42上にn−
GaNからなる膜厚約10μmのGaN層43を形成す
る。 【0167】このようにn型6H−SiC基板またはn
型SiC基板を図7および図8に示す窒化物系半導体の
形成方法に用いた場合、サファイア基板41を用いた場
合において前述した効果と同様の効果が得られる。 【0168】図9は第3の発明の一実施例における窒化
物系半導体の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【0169】図9(a)に示すように、サファイア基板
51のC面上に、基板温度を600℃に保った状態でM
OVPE法により、アンドープのAlGaNからなる膜
厚15nmのAlGaNバッファ層52を形成する。 【0170】続いて、図9(b)に示すように、AlG
aNバッファ層52の所定領域をRIE法等によりエッ
チングする。AlGaNバッファ層52をエッチングす
る幅w[μm]は1〜40μm程度が好ましく、エッチ
ングをぜすに残すAlGaNバッファ層52の幅b[μ
m]は1〜40μm程度が好ましい。例えば、本実施例
においてはw[μm]=8μm、b[μm]=4μmと
する。それにより、所定間隔で複数のストライプ状のA
lGaNバッファ層52aを形成するとともに、AlG
aNバッファ層52aの間にサファイア基板51を露出
させる。 【0171】ここで、特に図10に示すように、エッチ
ングするAlGaNバッファ層52の幅wおよび残すA
lGaNバッファ層52の幅b[μm]はb[μm]≦
−w[μm]+40[μm]とb[μm]≧1[μm]
とw[μm]≧1[μm]とで囲まれた範囲内の値であ
ることが好ましい。エッチングするAlGaNバッファ
層52の幅w[μm]が1μmより小さい場合および残
すAlGaNバッファ層52の幅b[μm]が1μmよ
り小さい場合においては、エッチングによるAlGaN
バッファ層52のパターニングが困難となる。一方、エ
ッチングするAlGaNバッファ層52の幅w[μm]
および残すAlGaNバッファ層52の幅b[μm]が
b[μm]>−w[μm]+40[μm]の関係を満足
する場合においては、パターニングにより形成されたA
lGaNバッファ層52a上に成長させる後述のGaN
層53の平坦化が困難となる傾向にある。 【0172】上記のようにAlGaNバッファ層52a
を形成した後、図9(c)に示すように、基板温度を1
150℃に保った状態でMOVPE法により、アンドー
プのGaNからなるGaN層53を成長させる。ここ
で、GaNとサファイア基板51とでは格子定数が異な
るため、AlGaNバッファ層52aを介さなければ、
GaNはサファイア基板51上に成長しにくい。したが
って、成長初期において、GaN層53はAlGaNバ
ッファ層52a上に選択的に成長する。この場合、Ga
N層53は図中の矢印Yの方向(c軸方向)に成長し、
ファセット構造となる。この部分には、サファイア基板
51の付近で発生した転位が多数存在する。 【0173】図9(d)に示すように、矢印Yの方向の
GaN層53の成長が進むにつれて、AlGaNバッフ
ァ層52a上に成長したGaN層53は、矢印Xの方向
(横方向)にも成長する。それにより、AlGaNバッ
ファ層52aの間で露出したサファイア基板51上に、
GaN層53が形成される。 【0174】ここで、上記のようなGaN層53が横方
向に成長するため、図9(c)のAlGaNバッファ層
52a上に発生したGaN層53中の転位は、GaN層
53の横方向に伴って、横方向(矢印Xの方向)すなわ
ちGaN層53の(0001)面に平行な方向に折れ曲
がる。それにより、GaN層53において、c軸方向に
伝播する転位が一様に低減される。さらに、露出したサ
ファイア基板51上に形成されたGaN層53の中央部
を除く領域において転位密度の特に低減された領域が形
成される。なお、この場合においては、露出したサファ
イア基板51上に形成されたGaN層53の中央部の領
域において、転位が集中する部分が線状に発生し、比較
的転位密度の高い領域が形成される。 【0175】図9(e)に示すように、GaN層53が
さらに成長すると、ファセット構造の各GaN層53が
合体して連続膜となり、平坦化された膜厚約10μmの
GaN層53が形成される。このようにして形成された
GaN層53の表面においては、転位が低減されてお
り、良好な結晶性が得られる。また、この場合において
は、横方向から成長してきたGaN層53の合体部にお
いてボイドが発生しにくい。なお、ボイドが残っていて
もよい。 【0176】以上のような窒化物系半導体の形成方法に
よれば、サファイア基板51上に形成した複数のストラ
イプ状のAlGaNバッファ層52aを用いることによ
り、選択成長マスクを用いることなくGaN層53を横
方向成長させ、転位を低減することが可能となる。した
がって、良好な結晶性を有するGaN層53を形成する
ことができる。 【0177】この場合、AlGaNバッファ層52は低
温で成長するため非単結晶である。したがって、AlG
aNバッファ層52は、GaNに比べて容易にエッチン
グできる。また、上記の窒化物系半導体の形成方法にお
いては、GaNを成長させる工程はGaN層53を形成
する際の1回のみである。したがって、上記の窒化物系
半導体の形成方法によれば、転位が低減されたGaN層
53を容易に形成することができる。 【0178】また、上記の窒化物系半導体の形成方法に
おいては、選択成長マスクを用いないため、GaN層5
3において、選択成長マスクとGaNとの熱膨張係数の
差によるクラックの発生を防止することができるととも
に、ボイドの発生を防止することができる。なお、ボイ
ドが残っていてもよい。 【0179】以上のことから、GaN層53上に素子領
域を含む窒化物系半導体層を形成して半導体素子を製造
した場合、GaN層53上に形成した窒化物系半導体層
において良好な結晶性が得られるとともに、素子の分離
工程等におけるクラックの発生を防止することができ
る。それにより、良好な素子特性および高い信頼性を有
する半導体素子が得られる。 【0180】なお、前述のように、GaN層53の転位
は一様に低減されるが、サファイア基板51の露出した
領域上のGaN層53の中央部の領域において、比較的
転位密度の高い領域が形成される。このため半導体素子
の製造の際には、サファイア基板51の露出した領域上
の中央部を除く領域に素子領域を形成することが好まし
い。さらに、サファイア基板51の露出した領域のうち
中央部を除く領域上に転位密度の特に低減された領域が
形成されるため、サファイア基板11の露出した領域上
の領域のうち中央部を除く領域に素子領域を形成するこ
とがさらに好ましい。 【0181】また、上記においてはサファイア基板51
を用いているが、スピネル等の絶縁体の基板を用いても
よい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等の
IV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体か
らなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物系
半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、Ga
P等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いても
よい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のいず
れの基板を用いてもよい。 【0182】例えば、SiC基板またはSi基板を図9
に示す窒化物系半導体の形成方法に用いた場合、基板温
度1150℃に保った状態でMOVPE法により、Si
C基板またはSi基板上にn−Al0.09Ga0.91Nから
なる膜厚約0.05μmのAlGaNバッファ層52を
形成する。続いて、サファイア基板51を用いた場合と
同様の方法によりAlGaNバッファ層52をエッチン
グし、複数のストライプ状のAlGaNバッファ層52
aを形成する。そして、基板温度を1150℃に保った
状態でMOVPE法により、n−GaN層からなるGa
N層53をAlGaNバッファ層52a上に成長させる
とともに、GaN層53を横方向成長させて露出したS
iC基板またはSi基板上にGaN層53を成長させ
る。このようにして、平坦化された膜厚約10μmのG
aN層53を形成する。 【0183】このようにSiC基板またはSi基板を図
9に示す窒化物系半導体の形成方法に用いた場合、サフ
ァイア基板51を用いた場合において前述した効果と同
様の効果が得られる。 【0184】なお、Si、Ge等のIV族半導体、SiC
等のIV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導
体からなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化
物系半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、
GaP等のIII −V族半導体からなる半導体基板の場
合、上記のようにAlGaNバッファ層52として単結
晶のバッファ層を形成してもよいが、例えば、約600
℃で非単結晶のバッファ層を形成しても同様の効果があ
る。 【0185】また、上記においては基板上に所定間隔で
複数のストライプ状のAlGaNバッファ層52aを形
成しているが、基板上に形成するAlGaNバッファ層
52aのパターンは、ストライプ状に限定されるもので
はない。 【0186】例えば、基板上に、円形、六角形、三角形
等の形状を有する複数のAlGaNバッファ層52aを
形成してもよい。それにより、GaN層53において、
c軸方向に伝播する転位が一様に低減される。さらに、
AlGaNバッファ層52a間の露出した基板上の中央
部を除いて、露出した基板上に転位密度の特に低減され
た領域が形成される。なお、この場合、AlGaNバッ
ファ層52a間の露出した基板上の中央部上に形成され
たGaN層53の領域において、転位が集中する部分が
線状に発生し、比較的転位密度の高い領域が形成され
る。 【0187】なお、前述のように、GaN層53の転位
は一様に低減されるが、AlGaNバッファ層52a間
の露出した基板上の中央部上に形成されたGaN層53
の領域において、比較的転位密度の高い領域が形成され
る。このため、半導体素子製造の際には、AlGaNバ
ッファ層52a間の露出した基板上の中央部を除く領域
に素子領域を形成することが好ましい。さらに、AlG
aNバッファ層52a間の露出した基板上の中央部を除
いて、露出した基板上に転位密度の特に低減された領域
が形成されるため、AlGaNバッファ層52a間の露
出した基板上の中央部を除いた、露出した基板上の領域
に素子領域を形成することが好ましい。 【0188】あるいは、基板上に形成したAlGaNバ
ッファ層52において、円形、六角形、三角形等の形状
を有する複数の領域をエッチングにより除去し、円形、
六角形、三角形等の形状を有する複数の開口部をAlG
aNバッファ層52に形成してもよい。なお、この場
合、円形、六角形、三角形等の形状を有する複数の開口
部内で露出した基板の中央部上に形成したGaN層53
の領域において、転位が集中する部分が発生し、比較的
転位密度の高い領域が形成される。 【0189】なお、前述のように、GaN層53の転位
は一様に低減されるが、基板の露出した領域上のGaN
層53の中央部の領域において、比較的転位密度の高い
領域が形成される。このため半導体素子の製造の際に
は、基板の露出した領域上の中央部を除く領域に素子領
域を形成することが好ましい。さらに、基板の露出した
領域のうち中央部を除く領域上に転位密度の特に低減さ
れた領域が形成されるため、基板の露出した領域上の領
域のうち中央部を除く領域に素子領域を形成することが
さらに好ましい。 【0190】また、基板としてサファイア基板を用いる
ことができるが、スピネル等の絶縁体の基板を用いても
よい。あるいはSi、Ge等のIV族半導体、SiC等の
IV−IV族半導体あるいはZnSe等のII−VI族半導体か
らなる半導体基板や、半導体基板の格子定数が窒化物系
半導体層の格子定数と異なる、GaAs、InP、Ga
P等のIII −V族半導体からなる半導体基板を用いても
よい。半導体基板としては、絶縁性、n型、p型のいず
れの基板を用いてもよい。 【0191】続いて、第1〜第3の発明に係る窒化物系
半導体の形成方法を用いて製造した半導体素子について
説明する。なお、この場合においては、半導体素子の例
として半導体レーザ素子について説明する。 【0192】第4の発明に係る半導体レーザ素子は、第
1の発明に係る窒化物系半導体の形成方法を用いて製造
した半導体レーザ素子である。 【0193】図11は第4の発明の一実施例における半
導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。 【0194】図11に示すように、半導体レーザ素子5
00においては、図1および図2に示す窒化物系半導体
の形成方法により、サファイア基板1上にAlGaN第
1バッファ層2、アンドープのGaNからなるGaN第
2バッファ層3、アンドープのGaNからなる第1Ga
N層4およびアンドープのGaNからなる第2GaN層
5が順に形成されている。 【0195】さらに、MOVPE法、HVPE法、また
はトリメチルアルミニウム、トリメチルガリウム、トリ
メチルインジウム、NH3 、SiH4 (シランガス)、
CpMg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を原料
ガスとして用いるガスソースMBE法等により、第2G
aN層5上に、n−GaNからなる膜厚4μmのn−G
aNコンタクト層104、n−AlGaInNからなる
膜厚約0.1μmのn−AlGaInNクラック防止層
105、n−AlGaNからなる膜厚0.45μmのn
−AlGaN第2クラッド層106、n−GaNからな
る膜厚約50nmのn−GaN第1クラッド層107、
InGaNからなる多重量子井戸(MQW)発光層10
8、p−GaNからなる膜厚約40nmのp−GaN第
1クラッド層109が順に積層されている。p−GaN
第1クラッド層109上のストライプ状の領域にp−A
lGaNからなる膜厚0.45μmのp−AlGaN第
2クラッド層110が形成されている。それにより、p
−AlGaN第2クラッド層110からなるリッジ部が
形成されるとともに、p−GaN第1クラッド層109
からなる平坦部が形成される。 【0196】なお、リッジの延伸する方向は、第1Ga
N層4のオフ方向と垂直方向に形成することが好まし
い。 【0197】なお、この場合のMQW発光層108は、
膜厚約4nmの5つのアンドープGaN障壁層と膜厚約
4nmの4つの圧縮歪みのアンドープInGaN井戸層
とが交互に積層された多重量子井戸構造を有する。 【0198】p−GaN第1クラッド層109上および
p−AlGaN第2クラッド層110の側面に、n−G
aNからなる膜厚約0.2μmのn−GaN電流狭窄層
111が形成されている。この場合、p−AlGaN第
2クラッド層110の上面にn−GaN電流狭窄層11
1のストライプ状の開口部が形成されている。n−Ga
N電流狭窄層111の上面および側面、ならびにp−A
lGaN第2クラッド層110上に、p−GaNからな
る膜厚3〜5μmのp−GaNコンタクト層112が形
成されている。 【0199】p−GaNコンタクト層112からn−G
aNコンタクト層104までの一部領域がエッチングさ
れ、n−GaNコンタクト層104の所定領域が露出し
ている。この露出したn−GaNコンタクト層4の所定
領域上にn電極113が形成されている。また、p−G
aNコンタクト層112上の所定領域にp電極114が
形成されている。なお、露出したp−GaNコンタクト
層112からn−GaN第1コンタクト層104までの
側面およびn−GaNコンタクト層104の上面に、S
iO2 膜115が形成されている。 【0200】上記の半導体レーザ素子500において
は、図1および図2に示す窒化物系半導体の形成方法に
より形成された第2GaN層5上に、各層104〜11
2が形成されている。ここで、図1および図2において
前述したように、第2GaN層5の表面においては転位
が低減されているため、第2GaN層5上に形成された
各層104〜115においては、良好な結晶性が実現さ
れる。それにより、半導体レーザ素子500は、良好な
素子特性を有するとともに高い信頼性を有する。 【0201】また、この場合においては、前述のように
選択成長マスクを用いることなく第2GaN層5におい
て転位の低減を図ることができるため、第2GaN層5
において、選択成長マスクとGaNとの熱膨張係数の差
によるクラックの発生が防止されるとともに、ボイドの
発生が防止される。 【0202】したがって、半導体レーザ素子500の製
造時において、素子の分離工程等におけるクラックの発
生が防止される。それにより、高い歩留りが実現でき
る。 【0203】なお、上記において、サファイア基板1の
代わりに、サファイア以外の絶縁体からなる基板を用い
てもよい。 【0204】図12は第4の発明の他の実施例における
半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。 【0205】図12に示すように、半導体レーザ素子5
01は、以下の点を除いて、図11の半導体レーザ素子
500と同様の構造を有する。 【0206】この場合においては、サファイア基板1に
代えて、n−Si基板1A上に、図1および図2に示す
窒化物系半導体の形成方法により、n−AlGaNから
なるAlGaN第1バッファ層2、n−GaNからなる
GaN第2バッファ層3、n−GaNからなる第1Ga
N層4およびn−GaNからなる第2GaN層5が順に
形成されている。 【0207】また、この場合においては、p−GaNコ
ンタクト層112がn−GaN電流狭窄層111および
p−AlGaN第2クラッド層110上に形成されてい
る。n−Si基板1Aの裏面にn電極113が形成さ
れ、p−GaNコンタクト層112のリッジ部の上面に
p電極114が形成されている。 【0208】このような半導体レーザ素子501におい
ては、図1および図2に示す窒化物系半導体の形成方法
により形成された第2GaN層5において、転位の低減
が図られるとともに、クラックの発生およびボイドの発
生が防止される。このため、半導体レーザ素子501に
おいては、半導体レーザ素子500において前述した効
果と同様の効果が得られる。 【0209】なお、上記において、n−Si基板1Aの
代わりに、Si以外の半導体からなる基板を用いてもよ
い。 【0210】さらに、半導体レーザ素子500,501
においては、基板1,1A上にn型半導体層およびp型
半導体層が順に形成されているが、基板1,1A上にp
型半導体層およびn型半導体層を順に形成してもよい。 【0211】さらに、半導体レーザ素子500,501
においては、図1および図2に示す窒化物系半導体の形
成方法により基板1,1A上に各層2〜5を形成してい
るが、図3に示す窒化物系半導体の形成方法により基板
1,1A上に各層2,3,4a,5aを形成してもよ
い。この場合、製造された半導体レーザ素子において
は、半導体レーザ素子500,501において前述した
効果と同様の効果が得られる。 【0212】ここで、図3に示す窒化物系半導体の形成
方法により形成された図3の第2GaN層5aにおいて
は、SiO2 膜15を用いた図3の第1GaN層4aの
選択横方向成長により、さらに転位の低減が図られてい
る。したがって、このような図3の第2GaN層5a上
に形成された図11または図12の各層104〜112
においては、より結晶性の向上が図られる。それによ
り、この場合の半導体レーザ素子においては、さらに素
子特性および信頼性の向上が図られる。 【0213】第5の発明に係る半導体レーザ素子は、第
2の発明に係る窒化物系半導体の形成方法を用いて製造
された半導体レーザ素子である。この場合について以下
に説明する。 【0214】第5の発明の一実施例における半導体レー
ザ素子は、以下の点を除いて、図11の半導体レーザ素
子500と同様の構造を有する。 【0215】この場合、図4および図5に示す窒化物系
半導体の形成方法により、図4および図5に示すよう
に、サファイア基板11上に、アンドープのAlGaN
からなるAlGaNバッファ層12およびアンドープの
GaNからなるGaN層13が順に形成されている。こ
のGaN層13上に、図11の各層104〜112が形
成されている。なお、サファイア基板11の代わりに、
サファイア以外の絶縁体からなる基板を用いてもよい。 【0216】本例の半導体レーザ素子において、図4お
よび図5に示す窒化物系半導体の形成方法により形成さ
れた図5のGaN層13は、転位の低減が図られており
かつクラックの発生およびボイドの発生が防止されてい
る。このため、図5のGaN層13上に図11の各層1
04〜112が形成された本例の半導体素子において
は、半導体レーザ素子500において前述した効果と同
様の効果が得られる。なお、ボイドが残っていてもよ
い。 【0217】ここで、本例においては、図4および図5
に示すように、AlGaNバッファ層12上に1回Ga
Nを成長させることにより、転位の低減されたGaN層
13が形成される。したがって、本例の半導体レーザ素
子は製造が容易である。 【0218】第5の発明の他の実施例における半導体レ
ーザ素子は、以下の点を除いて、図12の半導体レーザ
素子501と同様の構造を有する。 【0219】この場合、図4および図5に示す窒化物系
半導体の形成方法により、n−Si基板上に、図4およ
び図5に示すように、n−AlGaNからなるAlGa
Nバッファ層12およびn−GaNからなるGaN層1
3が形成されている。この図5のGaN層13上に図1
2の各層105〜112が形成されている。なお、n−
Si基板の代わりに、Si以外の半導体からなる基板を
用いてもよい。 【0220】本例の半導体レーザ素子において、図4お
よび図5に示す窒化物系半導体の形成方法により形成さ
れた図5のGaN層13は、転位の低減が図られており
かつクラックの発生およびボイドの発生が防止されてい
る。このため、図5のGaN層13上に図12の各層1
05〜112が形成された本例の半導体レーザ素子にお
いては、半導体レーザ素子501において前述した効果
と同様の効果が得られる。なお、ボイドが残っていても
よい。 【0221】ここで、本例においては、図4および図5
に示すように、AlGaNバッファ層12上に1回Ga
Nを成長させることにより、転位の低減されたGaN層
13が形成される。したがって、本例の半導体レーザ素
子は製造が容易である。 【0222】特に、本例においては、エッチングの容易
なn−Si基板が用いられているため、図4に示すよう
な凹部をエッチングにより容易に形成することができ
る。したがって、本例の半導体レーザ素子は、より製造
が容易である。 【0223】上記の第5の発明の2つの実施例における
半導体レーザ素子においては、図4および図5で前述し
たように、転位が一様に低減されるので、基板上の窒化
物系半導体層のいかなる部分に素子領域(発光部)を形
成しても前述した効果が得られる。しかしながら、基板
の凹部上の窒化物系半導体層の中央部の領域において、
比較的転位密度の高い領域が形成される。このため、半
導体レーザ素子において、基板の凹部上の中央部を除く
領域に素子領域(発光部)を形成することが好ましい。
さらに、中央部を除く凹部上に転位密度の特に低減され
た領域が形成されるため、基板の凹部上の中央部を除い
た、凹部上の領域に素子領域(発光部)を形成すること
が好ましい。 【0224】また、上記の第5の発明のさらに他の実施
例における半導体レーザ素子として、図7および図8に
示す窒化物系半導体の形成方法により、図7および図8
に示すように基板上にAlGaNバッファ層42および
GaN層43が順に形成され、この図8のGaN層43
上に図11または図12の各層104〜112が形成さ
れた半導体レーザ素子であってもよい。このような半導
体レーザ素子においても、図4および図5に示す窒化物
系半導体の形成方法により図4および図5に示すAlG
aNバッファ層12およびGaN層13が形成された上
記の2つの実施例の半導体レーザ素子において前述した
効果と同様の効果が得られる。 【0225】第6の発明に係る半導体レーザ素子は、第
3の発明に係る窒化物系半導体の形成方法を用いて製造
した半導体レーザ素子である。この場合について以下に
説明する。 【0226】第6の発明の一実施例における半導体レー
ザ素子は、以下の点を除いて、図11の半導体レーザ素
子500と同様の構造を有する。 【0227】この場合、図9に示す窒化物系半導体の形
成方法により、図9に示すように、サファイア基板51
上に、アンドープのAlGaNからなる複数のストライ
プ状のAlGaNバッファ層52aが形成されている。
さらに、AlGaNバッファ層52a上およびAlGa
Nバッファ層52aの間で露出したサファイア基板51
上に、アンドープのGaNからなるGaN層53が形成
されている。この図9のGaN層53上に、図10の各
層104〜112が形成されている。なお、サファイア
基板51の代わりに、サファイア以外の絶縁体からなる
基板を用いてもよい。 【0228】本例の半導体レーザ素子において、図9に
示す窒化物系半導体の形成方法により形成された図9の
GaN層53は、転位の低減が図られるとともにクラッ
クの発生およびボイドの発生が防止されている。このた
め、図9のGaN層53上に図11の各層104〜11
2が形成された本例の半導体レーザ素子においては、半
導体レーザ素子500において前述した効果と同様の効
果が得られる。なお、ボイドが残っていてもよい。 【0229】ここで、本例においては、図9に示すよう
に、AlGaNバッファ層52a上に1回GaNを成長
させることにより、転位の低減されたGaN層53が得
られる。また、本例においては、低温で成長させたAl
GaNバッファ層52のエッチングが容易であることか
ら、複数のストライプ状のAlGaNバッファ層52a
を容易に形成することができる。したがって、本例の半
導体レーザ素子は、製造が容易である。 【0230】第6の発明の他の実施例における半導体レ
ーザ素子は、以下の点を除いて、図12の半導体レーザ
素子501と同様の構造を有する。 【0231】この場合、図9に示す窒化物系半導体の形
成方法により、図9に示すように、n−Si基板上に、
n−AlGaNからなる複数のストライプ状のAlGa
Nバッファ層52aが形成されている。さらに、AlG
aNバッファ層52a上およびAlGaNバッファ層5
2aの間で露出したn−Si基板上に、n−GaNから
なるGaN層53が形成されている。この図9のGaN
層53上に、図12の各層105〜112が形成されて
いる。なお、Si基板の代わりに、Si以外の半導体か
らなる基板を用いてもよい。 【0232】本例の半導体レーザ素子において、図9に
示す窒化物系半導体の形成方法により形成された図9の
GaN層53は、転位の低減が図られるとともにクラッ
クの発生およびボイドの発生が防止されている。このた
め、図9のGaN層53上に図12の各層105〜11
2が形成された本例の半導体レーザ素子においては、半
導体レーザ素子501において前述した効果と同様の効
果が得られる。なお、ボイドが残っていてもよい。 【0233】ここで、本例においては、図9に示すよう
に、AlGaNバッファ層52a上に1回GaNを成長
させることにより、転位の低減されたGaN層53が得
られる。また、本例においては、低温で成長させたAl
GaNバッファ層52のエッチングが容易であることか
ら、複数のストライプ状のAlGaNバッファ層52a
を容易に形成することができる。したがって、本例の半
導体レーザ素子は、製造が容易である。 【0234】上記の第6の発明の2つの実施例における
半導体レーザ素子においては、図9で前述したように、
転位は一様に低減されるので、基板上の窒化物系半導体
層のいかなる部分に素子領域(発光部)を形成しても前
述した効果が得られる。しかしながら、基板の露出した
領域上の窒化物系半導体層の中央部の領域において、比
較的転位密度の高い領域が形成される。このため、半導
体レーザ素子において、基板の露出した領域上の中央部
を除く領域に素子領域(発光部)を形成することが好ま
しい。さらに、中央部を除く基板の露出した領域上に転
位密度の特に低減された領域が形成されるため、基板の
露出した領域上の中央部を除いた、基板の露出した領域
上の領域に素子領域(発光部)を形成することが好まし
い。 【0235】上記においては、第1〜第3の発明に係る
窒化物系半導体の形成方法を用いて製造した半導体レー
ザ素子について説明したが、第1〜第3の発明に係る窒
化物系半導体の形成方法は、半導体レーザ素子以外の半
導体素子、例えば発光ダイオード等の半導体発素子、フ
ォトダイオード等の受光素子、トランジスタ等の電子素
子の製造に適用することも可能である。 【0236】第1〜第6の発明において、各層は、Ga
N(窒化ガリウム)、AlN(窒化アルミニウム)、I
nN(窒化インジウム)、BN(窒化ホウ素)もしくは
TlN(窒化タリウム)またはこれらの混晶等のIII −
V族窒化物系半導体およびこれら混晶にAs、Pおよび
Sbのうち少なくとも1つの元素を含む混晶等のIII−
V族窒化物系半導体から構成されていればよい。 【0237】また、第2、3、5および6の発明におい
て、半導体の結晶構造はウルツ鉱型であってもよく、あ
るいは閃亜鉛鉱型であってもよい。
【図面の簡単な説明】 【図1】第1の発明の一実施例における窒化物系半導体
の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図2】第1の発明の一実施例における窒化物系半導体
の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図3】第1の発明の他の実施例における窒化物系半導
体の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図4】第2の発明の一実施例における窒化物系半導体
の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図5】第2の発明の一実施例における窒化物系半導体
の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図6】図4および図5に示す窒化物系半導体の形成方
法に用いる基板の他の例を示す図である。 【図7】第2の発明の参考例における窒化物系半導体の
形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図8】第2の発明の参考例における窒化物系半導体の
形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図9】第3の発明の一実施例における窒化物系半導体
の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【図10】図9の実施例におけるエッチングするバッフ
ァ層の幅wと残すバッファ層の幅bとの好ましい範囲を
示す図である。 【図11】第4の発明の一実施例における半導体レーザ
素子を示す模式的斜視図である。 【図12】第4の発明の他の実施例における半導体レー
ザ素子を示す模式的斜視図である。 【図13】従来の選択横方向成長を用いた窒化物系半導
体の形成方法を示す模式的工程断面図である。 【符号の説明】 1,11,21,31,51,201 サファイア基板 2,12,42,52,52a AlGaNバッファ層 4,4a 第1GaN層 5,5a 第2GaN層 13,43,53 GaN層 104 n−GaNコンタクト層 105 n−AlGaInNクラック防止層 106 n−AlGaN第2クラッド層 107 n−GaN第1クラッド層 108 MQW発光層 109 p−GaN第1クラッド層 110 p−AlGaN第2クラッド層 111 n−GaN電流狭窄層 112 p−GaNコンタクト層 500,501 半導体レーザ素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−145516(JP,A) 特開2000−156524(JP,A) 特開2000−331937(JP,A) 特開2000−106455(JP,A) 特開2000−164929(JP,A) 特開2000−124500(JP,A) 特開2000−244061(JP,A) 特開2000−299497(JP,A) 特開2001−93837(JP,A) 特開2001−60719(JP,A) 特開 平7−131068(JP,A) 特開2001−53012(JP,A) 特開2000−156348(JP,A) 特開 平5−343741(JP,A) TSVETANKA S.ZHELE VA,Pendeo−Epitaxy: A New Approach for Lateral Growthof Gallium Nitride Fi lms,Journal of ELE CTRONIC MATERIALS, 1999年 4月,Volume 28,N o.4,L5−L8 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 33/00 H01S 5/323

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基板のC面上に第1の窒化物系半導体層
    を成長させ、前記第1の窒化物系半導体層の表面を研磨
    することにより前記第1の窒化物系半導体層においてC
    面から所定の方向に所定の角度傾斜した面を露出させ、
    前記第1の窒化物系半導体層の前記傾斜した面上に前記
    第1の窒化物系半導体層よりも単結晶に近い第2の窒化
    物系半導体層を成長させることを特徴とする窒化物系半
    導体の形成方法。 【請求項2】 基板のC面上に選択成長マスクを用いた
    選択横方向成長により第1の窒化物系半導体層を平坦化
    するまで成長させ、前記第1の窒化物系半導体層におい
    てC面から所定の方向に所定の角度傾斜した面を露出さ
    せ、前記第1の窒化物系半導体層の前記傾斜した面上に
    前記第1の窒化物系半導体層よりも単結晶に近い第2の
    窒化物系半導体層を成長させることを特徴とする窒化物
    系半導体の形成方法。 【請求項3】 前記第1の窒化物系半導体層の表面を研
    磨することにより前記C面から所定の方向に所定の角度
    傾斜した面を露出させることを特徴とする請求項2記載
    窒化物系半導体の形成方法。 【請求項4】 前記第1の窒化物系半導体層を成長させ
    る過程で前記C面から所定の方向に所定の角度傾斜した
    面を露出させることを特徴とする請求項2記載の窒化物
    系半導体の形成方法。 【請求項5】 半導体基板上に窒化物系半導体層を成長
    させる窒化物系半導体の形成方法において、前記半導体
    基板は、IV族半導体、IV−IV族半導体またはII−VI族半
    導体からなる半導体基板であり、前記半導体基板の表面
    に凹凸パターンを形成し、前記凹凸パターン上の凸部上
    面、凹部底面および凹部側面に該凹凸パターンと同様の
    パターンを表面に有するバッファ層を成長させ、前記バ
    ッファ層上に前記窒化物系半導体層を成長させることを
    特徴とする窒化物系半導体の形成方法。 【請求項6】 半導体基板上に窒化物系半導体層を成長
    させる窒化物系半導体の形成方法において、前記半導体
    基板は、格子定数が前記窒化物系半導体層の格子定数と
    異なるIII −V族半導体からなる半導体基板であり、前
    記半導体基板 の表面に凹凸パターンを形成し、前記凹凸
    パターン上の凸部上面、凹部底面および凹部側面に該凹
    凸パターンと同様のパターンを表面に有するバッファ層
    を成長させ、前記バッファ層上に前記窒化物系半導体層
    を成長させることを特徴とする窒化物系半導体の形成方
    法。 【請求項7】 絶縁体基板上に窒化物系半導体層を成長
    させる窒化物系半導体の形成方法において、前記絶縁体
    基板の表面に凹凸パターンを形成し、前記凹凸パターン
    上の凸部上面、凹部底面および凹部側面に該凹凸パター
    ンと同様のパターンを表面に有するバッファ層を成長さ
    せ、前記バッファ層上に前記窒化物系半導体層を成長さ
    せることを特徴とする窒化物系半導体の形成方法。 【請求項8】 基板の表面に凹凸パターンを形成し、前
    記凹凸パターン上の凸部上面、凹部底面および凹部側面
    に該凹凸パターンと同様のパターンを表面に有するバッ
    ファ層を成長させ、前記バッファ層上に窒化物系半導体
    層を表面がほぼ平坦になるまで成長させることを特徴と
    する窒化物系半導体の形成方法。 【請求項9】 前記凹凸パターンは、ストライプ状に延
    びる凹部および凸部を有することを特徴とする請求項5
    〜8のいずれかに記載の窒化物系半導体の形成方法。 【請求項10】 前記凹凸パターンは、2次元的に分散
    配置された複数の凹部または凸部を有することを特徴と
    する請求項5〜8のいずれかに記載の窒化物系半導体の
    形成方法。 【請求項11】 半導体基板上に窒化物系半導体層を成
    長させ、該窒化物系半導体層上に素子領域を形成する窒
    化物系半導体素子の製造方法において、前記半導体基板
    は、IV族半導体、IV−IV族半導体、またはII−VI族半導
    体からなる半導体基板であり、前記半導体基板上にエッ
    チングにより間隔Xで分散的に幅Yの複数のバッファ層
    を形成して該複数のバッファ層の間に前記半導体基板を
    露出させ、間隔X[μm]および幅Y[μm]がY[μ
    m]≦−X[μm]+40[μm]かつY[μm]≧1
    [μm]かつX[μm]≧1[μm]の関係を満足し、
    前記半導体基板の露出した領域上および前記複数のバッ
    ファ層上に窒化物系半導体層を形成し、前記窒化物系半
    導体層上の前記半導体基板の露出した領域上のうち中央
    部を除く領域に素子領域を形成することを特徴とする窒
    化物系半導体素子 の製造方法。 【請求項12】 半導体基板上に窒化物系半導体層を成
    長させ、該窒化物系半導体層上に素子領域を形成する窒
    化物系半導体素子の製造方法において、前記半導体基板
    は、格子定数が前記窒化物系半導体層の格子定数と異な
    るIII −V族半導体からなる半導体基板であり、前記半
    導体基板上にエッチングにより間隔Xで分散的に幅Yの
    複数のバッファ層を形成して該複数のバッファ層の間に
    前記半導体基板を露出させ、間隔X[μm]および幅Y
    [μm]がY[μm]≦−X[μm]+40[μm]か
    つY[μm]≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]
    の関係を満足し、前記半導体基板の露出した領域上およ
    び前記複数のバッファ層上に窒化物系半導体層を形成
    し、前記窒化物系半導体層上の前記半導体基板の露出し
    た領域上のうち中央部を除く領域に素子領域を形成する
    ことを特徴とする窒化物系半導体素子の製造方法。 【請求項13】 絶縁体基板に窒化物系半導体層を成長
    させ、該窒化物系半導体層上に素子領域を形成する窒化
    物系半導体素子の製造方法において、前記絶縁体基板上
    にエッチングにより間隔Xで分散的に幅Yの複数のバッ
    ファ層を形成して該複数のバッファ層の間に前記絶縁体
    基板を露出させ、間隔X[μm]および幅Y[μm]が
    Y[μm]≦−X[μm]+40[μm]かつY[μ
    m]≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]の関係を
    満足し、前記絶縁体基板の露出した領域上および前記複
    数のバッファ層上に窒化物系半導体層を形成し、前記窒
    化物系半導体層上の前記絶縁体基板の露出した領域上の
    うち中央部を除く領域に素子領域を形成することを特徴
    とする窒化物系半導体素子の製造方法。 【請求項14】 前記複数のバッファ層は、ストライプ
    状に配置されることを特徴とする請求項11〜13のい
    ずれかに記載の窒化物系半導体素子の製造方法。 【請求項15】 前記複数のバッファ層は、2次元的に
    分散配置されることを特徴とする請求項11〜13のい
    ずれかに記載の窒化物系半導体素子の製造方法。 【請求項16】 基板のC面上に選択成長マスクを用い
    た横方向成長により第1の窒化物系半導体層が形成さ
    れ、前記第1の窒化物系半導体層のC面から所定の方向
    に所定の角度傾斜した面上に、前記第1の窒化物系半導
    体層よりも単結晶に近い第2の窒化物系半導体層が形成
    され、前記第2の窒化物系半導体層上に、素子領域を含
    む窒化物系半導体層が形成されたことを特徴とする窒化
    物系半導体素子。 【請求項17】 半導体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記半導体基板
    は、IV族半導体、IV−IV族半導体またはII−IV族半導体
    からなる半導体基板であり、前記半導体基板の表面に凹
    凸パターンが形成され、前記凹凸パターンの凸部上面、
    凹部底面および凹部側面に該凹凸パターンと同様のパタ
    ーンを表面に有するバッファ層が形成され、前記バッフ
    ァ層上に素子領域を含む窒化物系半導体層が形成された
    ことを特徴とする窒化物系半導体素子。 【請求項18】 半導体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記半導体基板
    は、格子定数が前記窒化物系半導体層の格子定数と異な
    るIII −V族半導体からなる半導体基板であり、前記半
    導体基板の表面に凹凸パターンが形成され、前記凹凸パ
    ターンの凸部上面、凹部底面および凹部側面に該凹凸パ
    ターンと同様のパターンを表面に有するバッファ層が形
    成され、前記バッファ層上に素子領域を含む窒化物系半
    導体層が形成されたことを特徴とする窒化物系半導体素
    子。 【請求項19】 絶縁体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記絶縁体基板
    の表面に凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターン
    凸部上面、凹部底面および凹部側面に該凹凸パターンと
    同様のパターンを表面に有するバッファ層が形成され、
    前記バッファ層上に素子領域を含む窒化物系半導体層が
    形成されたことを特徴とする窒化物系半導体素子。 【請求項20】 基板の表面に凹凸パターンが形成さ
    れ、前記凹凸パターンの凸部上面、凹部底面および凹部
    側面に該凹凸パターンと同様のパターンを表面に有する
    バッファ層が形成され、前記バッファ層上に少なくとも
    部分的にほぼ平坦な表面を有する第1の窒化物系半導体
    層が形成され、前記第1の窒化物系半導体層の前記平坦
    な表面に、素子領域を含む第2の窒化物系半導体層が形
    成されたことを特徴とする窒化物系半導体素子。 【請求項21】 半導体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記半導体基板
    は、IV族半導体、IV−IV族半導体またはII−VI族半導体
    からなる半導体基板であり、前記半導体基板上に間隔X
    で分散的に幅Yの複数のバッファ層が形成され、該複数
    のバッファ層の間で前記半導体基板が露出され、間隔X
    [μm]および幅Y[μm]がY[μm]≦−X[μ
    m]+40[μm]かつY[μm]≧1[μm]かつX
    [μm]≧1[μm]の関係を満足し、前記半導体基板
    の露出した領域上および前記複数のバッファ層上に窒化
    物系半導体層が形成され、前記窒化物系半導体層上の前
    記半導体基板の露出した領域上のうち中央部を除く領域
    に素子領域が形成されたことを特徴とする窒化物系半導
    体素子。 【請求項23】 半導体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記半導体基板
    は、格子定数が前記窒化物系半導体層の格子定数と異な
    るIII −V族半導体からなる半導体基板であり、前記半
    導体基板上に間隔Xで分散的に幅Yの複数のバッファ層
    が形成され、該複数のバッファ層の間で前記半導体基板
    が露出され、間隔X[μm]および幅Y[μm]がY
    [μm]≦−X[μm]+40[μm]かつY[μm]
    ≧1[μm]かつX[μm]≧1[μm]の関係を満足
    し、前記半導体基板の露出した領域上および前記複数の
    バッファ層上に窒化物系半導体層が形成され、前記窒化
    物系半導体層上の前記半導体基板の露出した領域上のう
    ち中央部を除く領域に素子領域が形成されたことを特徴
    とする窒化物系半導体素子。 【請求項24】 絶縁体基板上に窒化物系半導体層が形
    成された窒化物系半導体素子において、前記絶縁体基板
    基板上に間隔Xで分散的に幅Yのバッファ層が形成さ
    れ、該複数のバッファ層の間で前記半導体基板が露出さ
    れ、間隔X[μm]および幅Y[μm]がY[μm]≦
    −X[μm]+40[μm]かつY[μm]≧1[μ
    m]かつX[μm]≧1[μm]の関係を満足し、前記
    絶縁体基板の露出した領域上および前記複数のバッファ
    層上に窒化物系半導体層が形成され、前記窒化物系半導
    体層上の前記半導体基板の露出した領域上のうち中央部
    を除く領域に素子領域が形成されたことを特徴とする窒
    化物系半導体素子。
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