JP2000232239A - 窒化物半導体の成長方法及び窒化物半導体素子 - Google Patents

窒化物半導体の成長方法及び窒化物半導体素子

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growing
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    • H01S2304/12Pendeo epitaxial lateral overgrowth [ELOG], e.g. for growing GaN based blue laser diodes
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護膜上部に限らず窓部の結晶欠陥の転位を
減少させ、且つ保護膜上部で隣接するGaN同士の接合
の際に空隙の生じない窒化物半導体の成長方法、及び前
記方法により得られる窒化物半導体を基板とし寿命特性
等の素子性能が良好で、量産性の良好な窒化物半導体素
子を提供することである。 【解決手段】 成長方法として、基板上に窒化物半導体
が成長しにくい材料からなる第1の保護膜を部分的に形
成する第1の工程と、この第1の工程後、形成させた第
1の保護膜上に第1の窒化物半導体の横方向の成長を利
用しながら第1の保護膜の上にまで成長させる第2の工
程とを少なくとも有する窒化物半導体の成長方法におい
て、前記第2の工程で第1の窒化物半導体の成長時に、
p型不純物、又は、p型不純物及びn型不純物をドープ
する。素子として前記方法により得られた窒化物半導体
を基板としこの上に素子構造を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物半導体(In
XAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)の成長
方法に係り、特に窒化物半導体よりなる基板の成長方法
に関する。また、本発明は、前記窒化物半導体よりなる
基板を用い発光ダイオード、レーザダイオード等の発光
素子、あるいは太陽電池、光センサー等の受光素子に使
用される窒化物半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦
X、0≦Y、X+Y≦1)よりなる窒化物半導体素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、窒化物半導体からなる青色、青緑
色の発光ダイオード、レーザダイオードが実用化された
り実用可能になっている。
【0003】例えば、本発明者等は、Japanese Journal
of Aplide Physics. Vol.37(1998)pp.L309-L312 に、
サファイア上に成長させたGaN層上に、SiO2より
なる保護膜を部分的に形成し、その保護膜上から再度G
aNを有機金属気相成長法(MOVPE)等の気相成長
法により成長させることで、保護膜が形成されていない
部分(以下、窓部という)から成長が開始し、次第に保
護膜上部でGaNの横方向の成長が生じ、隣接する窓部
から横方向に成長したGaN同士が保護膜上で接合して
成長を続け、結晶欠陥の極めて少ない窒化物半導体を得
ることができることを開示している。そして、得られる
結晶欠陥の少ない窒化物半導体を基板とし、この窒化物
半導体基板上に素子構造を形成してなる窒化物半導体レ
ーザ素子は、1万時間以上の連続発振を達成することが
できることが開示されている。
【0004】このような保護膜を形成した後、窒化物半
導体の横方向の成長を利用して窒化物半導体を成長させ
る方法は、エピタキシャルラテラルオーバーグロウス
(Epitaxially lateral over growth : ELOG)と呼
ばれている。
【0005】上記の方法は、サファイア基板上にGaN
層をいったん2μm成長させた後で、3μmの間隔(窓
部)をあけながら厚さ2μm、幅13μmのストライプ
状のSiO2よりなる保護膜を形成し、その保護膜の上
からハライド気相成長法(HVPE)、有機金属気相成
長法(MOVPE)等の気相成長法により、GaNの横
方向への成長を利用し、再度GaN層を10μmほど成
長させることにより結晶欠陥の少ないGaN基板が得ら
れる技術である。
【0006】上記方法で得られたGaN基板は、従来の
窒化物半導体の成長方法に比べ、全体的に結晶欠陥が著
しく減少するが、特にSiO2の保護膜上部に位置する
窒化物半導体に特に結晶欠陥が少なくなる。しかも、本
発明者等が、Japanese Journal of Aplide Physics. Vo
l.36(1997)pp.L1568-L1571にて報告したELOG成長で
は、保護膜のほぼ中央部、隣接するGaN同士が接合す
る部分に空隙が生じ、この空隙が表面まで伸びているの
に対し、上記の方法では保護膜のほぼ中央部に空隙が生
じてはいるが保護膜から約5μmの膜厚付近で消滅して
いる。
【0007】この結晶欠陥のより少ない保護膜上に、リ
ッジ形状のストライプのレーザ導波路が位置するように
形成されてなる窒化物半導体素子は、窓部上にリッジ形
状のストライプが形成されたものに比べ、良好な寿命特
性を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、寿命特
性の良好なレーザ素子を効率良く生産するには、窓部を
避けて、幅の狭い保護膜上に、数μmのリッジ形状のス
トライプを効率良く形成することが必要であるが、幅の
狭い部分に正確に幅の狭いものを形成するのは困難であ
り、寿命特性の良好なレーザ素子を量産する場合に問題
となる。
【0009】また更に、ELOG成長により得られた窒
化物半導体であって、表面透過型電子顕微鏡(表面TE
M)観測において結晶欠陥のほとんどない部分、つまり
保護膜上部に、リッジ形状のストライプを形成したにも
かかわらず、寿命特性が十分満足できないものが生じる
ことがわかった。この問題に対して、本発明者は種々検
討の結果、ELOG成長により窓部から成長し保護膜上
で横方向に成長する隣接のGaN同士が保護膜のほぼ中
心部分で接合する際に生じ成長の途中で消滅している空
隙が寿命特性を劣化させている可能性が高いことが確認
された。つまり、空隙がレーザ素子の動作中にリッジ形
状のストライプ部分等の素子構造にまで広がったり、空
隙にエッチング液等が残留し、レーザ素子の動作中、該
残留物が素子性能に悪影響を及ぼしていることがわっか
った。
【0010】これにより、リッジ形状のストライプの形
成される位置が、保護膜上であり且つ保護膜上の空隙の
上を避けてた箇所に限定され、極めて狭い範囲に形成し
なければならず量産がしにくくなる。保護膜上での空隙
の発生は、保護膜の幅を広くすると多くなる傾向があ
り、空隙の発生を防止するために保護膜の幅を狭める
と、リッジ形状のストライプを保護膜上に効率良く形成
することが一層困難となるといった問題が生じる。
【0011】そこで、本発明の目的は、保護膜上部に限
らず窓部の結晶欠陥の転位を減少させ、且つ保護膜上部
で隣接するGaN同士の接合の際に空隙の生じない窒化
物半導体の成長方法を提供することである。更に本発明
の目的は、結晶欠陥や空隙のない窒化物半導体を基板と
し、寿命特性等の素子性能が良好で、量産性の良好な窒
化物半導体素子を提供することである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明の目的
は、下記構成(1)〜(14)により達成することがで
きるものである。 (1) 基板上に、窒化物半導体が成長しにくい材料か
らなる第1の保護膜を部分的に形成する第1の工程と、
この第1の工程後、形成させた第1の保護膜上に第1の
窒化物半導体の横方向の成長を利用しながら第1の保護
膜の上にまで成長させる第2の工程とを少なくとも有す
る窒化物半導体の成長方法において、前記第2の工程で
第1の窒化物半導体の成長時に、p型不純物をドープす
ることを特徴とする窒化物半導体の成長方法。
【0013】(2) 前記第2の工程で第1の窒化物半
導体の成長時に、p型不純物及びn型不純物をドープす
ることを特徴とする前記(1)に記載の窒化物半導体の
成長方法。 (3) 前記第2の工程で、不純物が、少なくとも第1
の窒化物半導体が第1の保護膜上に向かって横方向の成
長をしている時に、ドープされることを特徴とする前記
(1)又は(2)に記載の窒化物半導体の成長方法。
【0014】(4) 前記第2の工程で、不純物が、第
1の窒化物半導体の成長と同時に、又は成長の途中に1
回以上、ドープされることを特徴とする前記(1)〜
(3)のいずれかに記載の窒化物半導体の成長方法。 (5) 前記p型不純物が、Be、Zn、Mn、Cr、
及びMgのいずれか1種以上であることを特徴する前記
(1)〜(4)のいずれかに記載の窒化物半導体の成長
方法。
【0015】(6) 前記n型不純物が、Si、Ge及
びSnのいずれか1種以上であることを特徴とする前記
(2)〜(5)のいずれかに記載の窒化物半導体の成長
方法。 (7) 前記第1の窒化物半導体にドープされる不純物
として、p型不純物がMgであり、n型不純物が、Si
であることを特徴とする(6)に記載の窒化物半導体の
成長方法。
【0016】(8) 前記不純物のドープ量が、1×1
17/cm3〜1×1019/cm3であることを特徴とす
る前記(1)〜(7)のいずれかに記載の窒化物半導体
の成長方法。 (9) 前記第1の保護膜が、第1の保護膜が形成され
ていない部分の表面積よりも大きい表面積を有して形成
されていることを特徴とする前記(1)〜(8)のいず
れかに記載の窒化物半導体の成長方法。
【0017】(10) 前記基板が、窒化物半導体と異
なる材料からなる異種基板と、この異種基板上に成長さ
れた第2の窒化物半導体とからなることを特徴とする前
記(1)〜(9)のいずれかに記載の窒化物半導体の成
長方法。 (11) 前記異種基板と第2の窒化物半導体とからな
る基板が、前記第1の工程の前又は後に、第1の保護膜
の形成される部分以外の第2の窒化物半導体を部分的に
除去し表面に凹凸の形状を有していることを特徴とする
(1)〜(10)のいずれかに記載の窒化物半導体の成
長方法。
【0018】(12) 前記第2の窒化物半導体の表面
に形成された凹部底部が、第2の保護膜で覆われている
ことを特徴とする(11)に記載の窒化物半導体の成長
方法。 (13) 前記第2の窒化物半導体の表面に形成された
凹部が、凹部上部から底部までの深さが0.5μm以上
であることを特徴とする前記(11)又は(12)に記
載の窒化物半導体の成長方法。
【0019】(14) 前記(1)〜(13)のいずれ
かに記載の窒化物半導体の成長方法により得られる窒化
物半導体からなる基板上に、少なくともn型窒化物半導
体層、活性層、及びp型窒化物半導体層を有する素子構
造を有する窒化物半導体素子。
【0020】つまり、本発明は、上記の如く、窒化物半
導体の横方向の成長を利用して第1の保護膜上部にまで
第1の窒化物半導体を成長(ELOG成長)させる際
に、p型不純物をドープすることにより、保護膜上部に
限らず窓部上部も良好に結晶欠陥の伝播を抑制でき、結
晶欠陥の少ない領域がほぼ均一に得られ、しかも、第1
の保護膜間の保護膜の形成されていない部分(窓部)か
ら選択的に成長した隣接する第1の窒化物半導体同士
が、第1の保護膜のほぼ中央部で接合する接合部分に空
隙の発生が見られない良好な窒化物半導体を成長させる
ことができる。
【0021】更に、本発明の成長方法では第1の窒化物
半導体の接合部分での空隙の発生を防止できることか
ら、第1の保護膜の幅を従来のものより広くしてELO
G成長を行うことができ、表面透過型電子顕微鏡観察に
よると結晶欠陥のほとんど見られない第1の保護膜上
に、リッジ形状のストライプを形成し易くなり、良好な
素子特性を有する窒化物半導体素子を効率良く量産する
ことができる。
【0022】また、本発明の成長方法により得られる窒
化物半導体を基板として素子を製造すると、リッジ形状
のストライプの位置を空隙や窓部を避けて形成する必要
がなくなり、良好な寿命特性を有する窒化物半導体素子
を効率良く量産することができる。
【0023】一般に、窒化物半導体の成長時に、不純物
を添加すると結晶性が低下する傾向があることは知られ
ており、結晶性を良好とする場合には、不純物をドープ
しないで窒化物半導体を成長させる方法がとられる。
【0024】これに対し、本発明は、結晶欠陥を減少さ
せるためのELOG成長と、結晶性を低下させる恐れが
ある不純物のドープといった一見作用が相対する構成を
組み合わせて行うことにより、予想外の効果、即ち異種
基板と窒化物半導体の界面で発生する結晶欠陥の伝播を
抑制し、第1の窒化物半導体の表面に現れる結晶欠陥を
従来のELOG成長によるものより更に減少させること
ができるものである。更に、本発明のELOG成長させ
た窒化物半導体は、従来のような空隙の発生が見られ
ず、空隙による素子の劣化を良好に防止することができ
る。
【0025】このように、本発明の成長方法が結晶欠陥
の伝播の抑制と空隙の発生の防止を良好に行うことがで
きる理由は定かではないが、恐らく、ELOG成長を行
う際にp型不純物をドープすると、窒化物半導体の成長
方向、つまり縦方向の成長に対し、横方向の成長が促進
され、保護膜上に向かって横方向に成長し易くなったた
めではないかと考えられる。
【0026】また、前記J.J.A.P.では100t
orrの減圧条件下で成長を行っているのに対し、本発
明は常気圧で行っても結晶欠陥の伝播を抑制できると共
に空隙の発生を防止できるので、反応条件の緩和及び製
造工程の簡易化が可能となる。また、保護膜上、あるい
は窓部上を問わず、リッジ形状のストライプをいずれに
形成しても良好な寿命特性の窒化物半導体素子を得るこ
とができ歩留まりが向上する。
【0027】更に本発明において、第2の工程で第1の
窒化物半導体の成長時に、p型不純物に加えて、n型不
純物をもドープすることにより、結晶欠陥の低減及び空
隙の発生の防止がより良好となり好ましい。また、p型
不純物と共にn型不純物がドープされていると、第1の
窒化物半導体を基板としてこの基板上にn型コンタクト
層を形成する場合、p型不純物のみをドープした場合に
比べて、電気的な制御が容易となり、n電極とのオーミ
ック接触が得られやすく好ましい。
【0028】更に本発明は、第2の工程で、不純物が、
少なくとも第1の窒化物半導体が第1の保護膜上に向か
って横方向の成長をしている時に、ドープされると結晶
欠陥の伝播を抑制するのに好ましい。また更に本発明
は、第2の工程で、不純物が、第1の窒化物半導体の成
長と同時に、ドープされると窒化物半導体の横方向の成
長が促進され、保護膜の幅を広くしても、結晶欠陥が少
なく且つ表面が鏡面状の良好な窒化物半導体を得られ易
くなり好ましい。
【0029】また更に本発明において、不純物を、成長
と同時にドープしたり、成長の途中にドープしたり、成
長の途中で一定の間隔毎にドープしたり、またはこれら
を組み合わせてドープすることにより、意図的に窒化物
半導体の成長方向、つまり横方向又は縦方向の成長速
度、を調整し結晶欠陥の伝播と空隙の発生とを良好に防
止することができ好ましい。
【0030】更に、本発明において、p型不純物が、B
e、Zn、Mn、Cr、及びMgのいずれか1種以上、
また、n型不純物が、Si、Ge及びSnのいずれか1
種以上であると、結晶欠陥及び空隙の点で好ましい。ま
た更に、本発明において、p型及びn型不純物をドープ
する場合、p型不純物がMgであり、n型不純物がSi
であると、結晶欠陥の伝播を抑制し、空隙の発生を防止
するのにさらに好ましい。
【0031】また更に本発明において、不純物のドープ
量が、1×1017/cm3〜1×1019/cm3である
と、結晶性の点で好ましい。不純物のドープ量が1×1
17/cm3未満であるとELOG成長の際の窒化物半
導体の成長方向の調整が十分でなく結晶欠陥及び空隙の
発生の防止の点で十分満足できず、一方ドープ量が1×
1019/cm3を超えると異常成長等が発生しやすくな
り結晶性が低下する傾向がある。
【0032】また更に本発明において、第1の保護膜
が、第1の保護膜が形成されていない部分(窓部)の表
面積よりも大きい表面積を有して形成されていると、結
晶欠陥を減少させるのに好ましい。また更に本発明にお
いて、基板が、窒化物半導体と異なる材料からなる異種
基板と、この異種基板上に成長された第2の窒化物半導
体とからなると結晶欠陥を減少させるのに好ましい。
【0033】また更に本発明において、異種基板と第2
の窒化物半導体とからなる基板が、第1の工程の前又は
後に、第1の保護膜の形成される部分以外の第2の窒化
物半導体を部分的に除去し表面に凹凸の形状を有してい
ると、縦方向の成長から成長が始まった窒化物半導体の
成長を凹部側面から横方向に成長した窒化物半導体の成
長により遮断することができ、結晶欠陥の伝播を防止す
るのに好ましい。
【0034】また更に本発明において、第2の窒化物半
導体の表面に形成された凹部底部が、第2の保護膜で覆
われていると、縦方向の成長を一旦止めて、横方向の成
長のみから再度成長を開始することにより、成長初期の
成長方向の選択性が良好となり結晶欠陥の低減及び結晶
欠陥の伝播の抑制等の点で好ましい。また更に本発明に
おいて、第2の窒化物半導体の表面に形成された凹部
が、凹部上部から底部までの深さが0.5μm以上であ
ると、成長が安定に行われ、表面が鏡面状になり易く好
ましい。
【0035】また更に本発明は、上記本発明の窒化物半
導体の成長方法により得られる結晶欠陥の伝播が抑制さ
れ表面領域に結晶欠陥の少ない第1の窒化物半導体を基
板とし、この窒化物半導体基板上に、少なくともn型窒
化物半導体層、活性層、及びp型窒化物半導体層を有す
る素子構造を有する窒化物半導体素子を製造すると、良
好な寿命特性が得られると共に、歩留まりを向上させる
ことができ好ましい。
【0036】本発明において、表面領域とは、ELOG
成長により厚膜に成長させた第1の窒化物半導体の表面
から異種基板方向に一定の深さを持った領域[例えば図
7等の結晶欠陥の伝播が見られなくなった部分]を示
し、この表面領域には結晶欠陥がほとんど見られない部
分でり、また異種基板等を除去して、第1の窒化物半導
体5を単体とした場合の単体の厚み部分を指す場合もあ
る。
【0037】上記のように、本発明の成長方法により得
られる窒化物半導体を基板とし、この基板上に窒化物半
導体素子を製造すると、従来のように4〜5μm程度の
保護膜上に数μmのリッジ形状のストライプが形成され
なくても、基板となる窒化物半導体が良好な結晶性を有
しているので、寿命特性の良好な窒化物半導体素子を効
率良く量産することが可能となる。
【0038】ここで、ELOG成長により得られる窒化
物半導体を素子の基板とする場合、異種基板や保護膜等
を除去してから、又は除去せずにELOG成長で得られ
た窒化物半導体上に素子構造を成長させてもよい。また
異種基板を除去してから素子構造を形成する場合は、除
去面とは反対の面に素子構造を形成することが好まし
い。
【0039】また異種基板等を除去する場合、第1の窒
化物半導体を厚膜に成長させるので、成長初期には成長
速度をコントロールし易いMOCVD(有機金属化学気
相成長法)等で成長させ、その後成長速度の速いHVP
E(ハライド気相成長法)等で成長させてもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の窒化物半導体の成長方法
は、基板上に、窒化物半導体が成長しにくい材料からな
る第1の保護膜を部分的に形成する第1の工程と、第1
の保護膜上に窒化物半導体の横方向の成長を利用して第
1の窒化物半導体を成長させ、その際にp型不純物をド
ープして成長させ、好ましくはp型不純物に加えてn型
不純物をドープして成長させる第2の工程とを少なくと
も有する。
【0041】このように成長させると、第1の窒化物半
導体は、基板の第1の保護膜の形成されていない部分
(窓部)から成長を始め、第1の保護膜の膜厚より厚く
成長すると、第1の保護膜を覆うように横方向にも成長
し、第1の保護膜上に成長したかのようになる。
【0042】第2の工程で、不純物をドープする時期と
しては、好ましくは少なくとも第1の窒化物半導体が第
1の保護膜上に向かって横方向の成長をしている時に、
p型不純物及びn型不純物、又は、p型不純物がドープ
されていればよく、第1の保護膜上をほぼ覆う程度に第
1の窒化物半導体が成長した後は、アンドープでも、n
型不純物のみのドープでもよい。
【0043】上記不純物をドープする時期の一形態とし
ては、第1の窒化物半導体の成長の開始と同時に不純物
をドープすることができる。以下に、成長と同時に不純
物をドープする場合について説明する。第1の窒化物半
導体の成長の開始と同時に不純物をドープすると、窓部
から成長する第1の窒化物半導体は、縦方向の成長に対
し、横方向の成長が促進され、図1に示すように、第1
の保護膜上に垂直に成長してし易くなる。このように横
方向の成長が促進された状態で成長させると、図1に示
すように、窓部から伝播している結晶欠陥は、第1の窒
化物半導体の横方向の成長とともに横方向に伝播する傾
向がある。一旦横方向に伝播した結晶欠陥は、窒化物半
導体の成長が縦方向に促進されても、再び縦方向に伝播
しにくくなる。これによって第1の窒化物半導体を厚膜
に成長させた場合の表面領域には、断面及び表面透過型
電子顕微鏡などによる観察によると、第1の保護膜上部
はもちろんのこと、窓部上部も結晶欠陥が著しく減少す
る。
【0044】前記従来技術であるJ.J.A.P.に記
載の技術では、ELOG成長の際に、100torrの
減圧条件下で成長させることにより、横方向の成長を促
進させて、保護膜上に垂直に横方へ成長をさせていた。
しかし、この方法では、保護膜上の窒化物半導体の接合
部分で空隙が生じる場合が観測されたり、保護膜上部の
結晶欠陥の数に対して、窓部上部での結晶欠陥の数が、
ほぼ1×1017個/cm2と多い等の点がある。
【0045】これに対し、第1の窒化物半導体の成長の
開始とともに不純物をドープして行う本発明の成長方法
では、接合部分での空隙の発生を良好に防止することが
できることから、恐らく減圧条件下にする場合に比べ、
縦方向の成長に比べて著しく横方向の成長が促進された
ために、接合部分での空隙の発生が抑制されたと考えら
れる。
【0046】ここで、比較のために、ELOG成長の際
に不純物を添加せず、且つ減圧にしない場合の窒化物半
導体の成長の様子を図2に示すと、窓部から成長した窒
化物半導体が三角形のような状態で縦方向に成長すると
共に、保護膜上を横方向にも成長し続ける。この場合、
結晶欠陥は、その一部分が窒化物半導体の横方向の成長
により横方向に伝播するが、残りの結晶欠陥は、縦方向
の成長に支配され表面方向に伝播を続ける。その結果、
保護膜上の結晶欠陥の数はかなり減少するが、窓部の結
晶欠陥は、ELOG成長でない場合に比べれば少なくな
るものの、十分満足できる程度に欠陥を減少させること
ができ難い。このような結晶欠陥の伝播の傾向は、縦方
向の成長速度と横方向の成長速度との関係に起因すると
思われる。
【0047】また、図2に示される方法では、窓部から
縦方向に伝播する結晶欠陥の伝播を、十分満足できる程
度に横方向に変更できないものの、保護膜上の窒化物半
導体の接合部分での空隙が発生しにくいという点もあ
る。
【0048】また更に、本発明において、第1の窒化物
半導体の成長の際に不純物をドープするその他の形態と
しては、図3(a)に示すように、第1の窒化物半導体
の成長の開始と共に不純物をドープして成長させ、第1
の保護膜上での横方向の成長がある程度進行した状態
で、不純物のドープを中止し、図3(b)に示すよう
に、アンドープで第1の窒化物半導体を成長させる。更
に第1の窒化物半導体が一定の膜厚になった時点で再び
不純物をドープしても、アンドープのまま厚膜に成長さ
せてもよい。このような不純物のドープの方法による
と、結晶欠陥の伝播を良好に防止できると共に、第1の
保護膜上の窒化物半導体同士の接合部分での空隙の発生
をより良好に防止することができる。
【0049】このことは、恐らく、不純物をドープする
と図1に示すように成長した後、アンドープにすること
により図2に示されるように成長する傾向があるためと
推測される。つまり、第1の窒化物半導体の成長の開始
から初期にかけて、不純物を添加することにより、図3
(a)のようにすると、窓部から発生している結晶欠陥
のほとんどが、窒化物半導体の横方向の成長と共に横方
向に伝播し、そして再び縦方向に伝播しない状態、例え
ば第1の窒化物半導体が第1の保護膜をおよそ半分程度
(保護膜の幅によって適宜調節される。)覆った時点
で、不純物のドープを中止して成長させると、第1の保
護膜の第1の窒化物半導体の接合部分が前記した図2の
ような成長をし、保護膜上面部から徐々に接合され空隙
をより良好に防止することができるのではないかと考え
られる。
【0050】結晶欠陥は、窒化物半導体の成長する方向
へ伝播する傾向があり、例えば、縦方向の成長時には縦
方向に伝播し、第1の保護膜上に横方向の成長をする時
には横方向へ伝播する。そして、結晶欠陥は、一旦横方
向に伝播すると再び縦方向に伝播しないかほとんど伝播
しないといった性質を有する。この横方向に伝播した結
晶欠陥は再び縦方向に伝播し難くいといった結晶欠陥の
伝播の性質から、第1の窒化物半導体の表面領域には結
晶欠陥の伝播が著しく減少する。
【0051】また更に、本発明において、不純物をドー
プする時期の更にその他の形態としては、上記したよう
な不純物のドープと窒化物半導体の成長方向の関係を考
慮して、第1の窒化物半導体の成長の最中に、一定の間
隔毎または成長の進行程度毎に、不純物を1回以上、成
長の進行状況に応じた時間でドープしてもよい。この場
合、成長の進行状況(程度)に応じてとは、少なくとも
結晶欠陥の伝播を横方向に伝播させる際には不純物をド
ープし、第1の保護膜上で第1の窒化物半導体を接合さ
せる際にはアンドープまたは不純物の濃度を少なくする
等の調整をするなど、窒化物半導体の成長の進行状態と
不純物を添加することによる横方向成長の促進などを適
宜組み合わせて行うことを示す。
【0052】本発明の成長方法において、第1の窒化物
半導体の成長の進行状況を確認する方法としては、ウエ
ハの大きさ、第1の保護膜の幅、窓部の幅、及び原料ガ
スの流量などから成長の速度を計算により導き出すこと
ができる。そして、計算により導き出された値に従っ
て、成長の途中等から不純物をドープする場合の目安に
する。
【0053】本発明において、p型不純物としては、特
に限定されないが、好ましくは、Be、Zn、Mn、C
r、及びMgのいずれか1種以上であり、また、p型不
純物と共にドープされるn型不純物としては、特に限定
されないが、Si、Ge及びSnのいずれか1種以上で
ある。上記のような不純物をドープすると、結晶欠陥及
び空隙の点で好ましい。
【0054】また更に、本発明において、p型及びn型
不純物をドープする場合、p型不純物とn型不純物の組
み合わせは特に限定されず、上記の不純物を適宜1種以
上づつドープすることができる。特に好ましい組み合わ
せとしては、p型不純物がMgであり、n型不純物がS
iであると、結晶欠陥の伝播を抑制し、空隙の発生を防
止するのにさらに好ましい。
【0055】本発明において、不純物のドープ量は、好
ましくは1×1017/cm3〜1×1020/cm3、より
好ましくは1×1017/cm3〜1×1019/cm3、更
に好ましくは5×1017/cm3〜5×1019/cm3
ある。不純物の濃度が上記範囲であると窒化物半導体の
横方向の成長を縦方向の成長に比べ良好に促進でき、結
晶欠陥の伝播の抑制及び空隙の発生の防止の点で好まし
い。不純物のドープ量が多すぎると異常成長等が発生し
結晶性が低下する傾向がある。また不純物のドープ量が
少なすぎると本発明の効果が得られ難くなる。また、p
型不純物とn型不純物とをドープする場合は、両者の濃
度の和が上記範囲のドープ量となるように適宜調整して
ドープされる。この場合p型不純物とn型不純物の濃度
の比は、用いる不純物の種類により、空隙や結晶欠陥の
防止が良好となるように適宜調整される。
【0056】以上のように、第1の窒化物半導体の成長
の際に、特定濃度の不純物をドープすると、異種基板と
窒化物半導体との接触界面で発生する結晶欠陥の伝播の
抑制及び伝播の方向の調整をすることができ、厚膜に成
長させた第1の窒化物半導体の表面領域には、結晶欠陥
がほとんど見られなくなる。更に第1の保護膜上での第
1の窒化物半導体同士の接合部分での空隙の発生を良好
に抑制することができる。
【0057】本発明の方法は、従来のELOG成長に比
べて、結晶欠陥の縦方向への伝播が良好に抑制できてい
るために第1の窒化物半導体層の表面領域での結晶欠陥
の密度が激減していると考えられる。このことから第1
の窒化物半導体の成長の段階で、窒化物半導体の縦方向
への成長速度に比べ、横方向への成長速度を著しく促進
させることができるため、窒化物半導体の横方向の成長
に伴う結晶欠陥の伝播が横方向に進行するように調整が
なされたと考えられる。このように、横方向の成長が促
進されることから、第1の窒化物半導体が良好に第1の
保護膜を覆うことができ、窓部から成長した第1の窒化
物半導体同士の接合部分に空隙が発生するのを良好に防
止することができると思われる。
【0058】また、本発明において、ELOG成長時に
特定濃度の不純物をドープすることに加えて、反応条件
を減圧としたり、原料ガスとなるガス状窒素源とガス状
3族源とのモル比を調整する等の条件を組み合わせても
よい。
【0059】本発明において、不純物をドープして行う
ELOG成長としては、窒化物半導体の横方向の成長を
利用して選択的に窒化物半導体を成長させる方法であれ
ば、特に限定されない。以下に、本発明の窒化物半導体
の成長方法の一実施の形態の具体例として、図4〜図1
1を用いて説明する。
【0060】本発明において、基板としては、第1の工
程で第1の保護膜を形成でき、第2の工程で第1の窒化
物半導体を成長させることができる材料であれば特に限
定されず、例えば図4に示すように、窒化物半導体と異
なる材料からなる異種基板1[図4(a)]、前記異種
基板1上に第2の窒化物半導体2を成長させてなるもの
を[図4(b)]を基板として用いることができる。
【0061】本発明において、異種基板1は、窒化物半
導体と異なる材料よりなる基板であればどのようなもの
でも良く、例えば、C面、R面、又はA面を主面とする
サファイア、スピネル(MgA124)のような絶縁性
基板、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、Z
nO、GaAs、Si、及び窒化物半導体と格子整合す
る酸化物基板等、従来知られている窒化物半導体を成長
させることができる基板材料を用いることができる。
【0062】また、前記異種基板の主面をオフアングル
させた基板、さらに好ましくはステップ状にオフアング
ルさせた基板を用いることもできる。このように異種基
板の主面がオフアングルされていると結晶欠陥がより少
なくなる。
【0063】本発明において、第2の窒化物半導体2と
しては、アンドープ(不純物をドープしない状態、undo
pe)のGaN、n型不純物としてSi、Ge、Sn及び
S等の少なくとも1種類をドープしたGaNを用いるこ
とができる。第2の窒化物半導体2は、高温、具体的に
は約900℃程度〜1100℃、好ましくは1050℃
で異種基板1上に成長される。第2の窒化物半導体2の
膜厚は特に限定しないが、段差を形成するためには10
0オングストローム以上、好ましくは1〜10μm程
度、好ましくは1〜5μmの膜厚で形成することが望ま
しい。
【0064】なお、本発明において、アンドープとは、
意図的に不純物をドープしないで形成した層を示し、隣
接する層からの不純物の拡散、原料又は装置からのコン
タミネーションにより不純物が混入した層であっても、
意図的に不純物をドープしていない場合はアンドープ層
とする。
【0065】また、本発明において、図4に示すよう
に、上記異種基板1上に、第1の保護膜を形成させる
前、及び第2の窒化物半導体を成長させる前に、低温成
長バッファ層を成長させてもよい。バッファ層として
は、AlN、GaN、AlGaN、InGaN等が用い
られる。バッファ層は、900℃以下300℃以上の温
度で、膜厚0.5μm〜10オングストロームで成長さ
れる。このように異種基板1上にバッファ層を900℃
以下の温度で形成すると、異種基板1に接して成長され
る窒化物半導体と異種基板1との格子定数不正を緩和し
第1の窒化物半導体の結晶欠陥が少なくなる傾向にあ
る。
【0066】次に、上記の異種基板1を基板とする第1
の形態、及び異種基板1と第2の窒化物半導体2とから
なるものを基板とする第2の形態について以下に更に詳
細に記載する。但し、第1の形態の方法は、第2の形態
の方法における第2の窒化物半導体を形成していない他
はほぼ同様であるので、第2の形態の方法について説明
する。
【0067】図4(b)に示される異種基板1上にバッ
ファ層及び第2の窒化物半導体2を成長させてなる基板
上に、図5に示すように、第1の工程において、第2の
窒化物半導体2の表面上に部分的に、第1の保護膜3を
形成する。
【0068】第1の保護膜3の材料としては、保護膜表
面に窒化物半導体が成長しないか、若しくは成長しにく
い性質を有する材料を好ましく選択し、例えば酸化ケイ
素(SiOX)、窒化ケイ素(SiXY)、酸化チタン
(TiOX)、酸化ジルコニウム(ZrOX)等の酸化
物、窒化物、またこれらの多層膜の他、1200℃以上
の融点を有する金属等を用いることができる。これらの
保護膜材料は、窒化物半導体の成長温度600℃〜11
00℃の温度にも耐え、その表面に窒化物半導体が成長
しないか、成長しにくい性質を有している。保護膜材料
を窒化物半導体表面に形成するには、例えば蒸着、スパ
ッタ、CVD等の気相製膜技術を用いることができる。
【0069】また、第1の保護膜3を第2の窒化物半導
体2上に部分的(選択的)に形成するには、フォトリソ
グラフィー技術を用いて、所定の形状を有するフォトマ
スクを作製し、そのフォトマスクを介して、前記材料を
気相製膜することにより、所定の形状を有する第1の保
護膜3を形成できる。第1の保護膜3の形状は特に問う
ものではなく、例えばドット、ストライプ、碁盤目状の
形状で形成できる。
【0070】また、第1の保護膜3は、第1の保護膜3
が形成されていない部分(窓部)の表面積より大きくな
るように、第1の保護膜3の表面積を調整して形成され
ることが好ましい。第1の保護膜3の表面積及び窓部の
表面積の調整は、保護膜の形状によっても異なるが、例
えば保護膜がストライプ状の形状の場合、保護膜のスト
ライプの幅と窓部の幅を調整することにより行うことが
できる。
【0071】第1の保護膜3の大きさは、特に限定され
ないが、例えばストライプで形成した場合、好ましいス
トライプ幅は0.5〜100μm、より好ましくは1μ
m〜50μm、更に好ましくは2〜25μmである。ま
た、ストライプピッチ(第1の保護膜3が形成されてい
ない窓部)は、ストライプ幅よりも狭くすることが望ま
しく、例えば具体的には5μm以下、好ましくは0.1
〜3μm、より好ましくは0.8〜2μmである。
【0072】上記範囲ように、第1の保護膜3の表面積
を大きくすると、異種基板1と窒化物半導体の界面で生
じる結晶欠陥の伝播が、第1の保護膜3により抑制さ
れ、更に窓部から伝播している結晶欠陥の伝播が横方向
に進行して再び縦方向に伝播しにくくなり、第1の保護
膜上部の第1の窒化物半導体の表面領域の結晶欠陥のほ
とんど見られない部分を広範囲で得ることができ好まし
い。更に第1の窒化物半導体の表面が鏡面状となり好ま
しい。
【0073】また、第1の保護膜の膜厚は、特に限定さ
れないが、薄い方がより短時間で表面が鏡面状の結晶欠
陥の少ない第1の窒化物半導体が得られる傾向があり好
ましく、具体的には保護膜の材質にも左右されるが例え
ば0.01〜5μmであり、好ましくは0.02〜3μ
mであり、より好ましくは0.05〜2μmである。こ
の範囲であると結晶欠陥の縦方向の伝播を良好に防止で
き結晶欠陥を低減できると共に、第1の窒化物半導体の
表面を鏡面状にするのに好ましい。また、保護膜の膜厚
は、保護膜の材質にもよるが、膜厚を薄くしてもピンホ
ール等の膜質むらが生じなければ、薄ければ薄いほど、
短時間で第1の窒化物半導体が保護膜を覆うことができ
鏡面状の第1の窒化物半導体を得るには好ましい。
【0074】次に、第2の工程において、図6に示すよ
うに、第1の保護膜3を形成した第2の窒化物半導体2
上に第1の窒化物半導体5を成長させる。第1の保護膜
を形成された第2の窒化物半導体2の上に成長させる第
1の窒化物半導体5としては、特に限定されないが、G
aNよりなる窒化物半導体が挙げられる。この第1の窒
化物半導体の成長の際に、p型不純物、又はp型不純物
とn型不純物をドープする。
【0075】不純物をドープする時期としては、前記し
たように、少なくとも第1の窒化物半導体5が第1の保
護膜3上に向かって横方向の成長をしている時にドープ
されればよく、成長と同時に、成長の途中に、又は一定
の間隔をあけて1回以上ドープするなどの形態を挙げる
ことができる。不純物のドープの時期及びドープしてい
る時間等を適宜調整することにより、第1の保護膜の表
面積や膜厚等の変化、または量産するにあたって第1の
窒化物半導体の成長速度を速めた場合等に対応し、結晶
欠陥の伝播の抑制及び第1の保護膜上での空隙の発生の
防止が良好に行われる条件により行うことができる。
【0076】不純物をドープされて成長する第1の窒化
物半導体5は、窓部から選択成長を始め第1の保護膜3
上に向かって成長を続け、隣接する窓部から成長した第
1の窒化物半導体5同士が第1の保護膜3上で接合し、
図7に示すように厚膜の第1の窒化物半導体5が得られ
る。図7のように厚膜に成長された第1の窒化物半導体
5は、その表面及び表面領域に、断面透過型電子顕微鏡
観察によると、ほとんど結晶欠陥が見られなくなる。
【0077】表面透過型電子顕微鏡観察によると、第1
の保護膜3上部にはほとんど結晶欠陥が見られず、窓部
上部には保護膜上部に比べれば結晶欠陥はやや多めでは
あるが従来に比べ極めてい少なくなる。さらい第1の保
護膜上の空隙の発生も良好に防止することができる。
【0078】結晶欠陥密度は、表面TEMより簡易な方
法であるカソードルミネッセンス(CL)による観測に
よると、第1の保護膜3上部でなほとんど結晶欠陥は観
測されず、一方窓部上部では第1の保護膜3上部に比べ
ればやや多く観測されるが、ほぼ106個/cm2以下で
あり、好ましい条件においては窓部上部の結晶欠陥は5
×104個/cm2以下となる。
【0079】この程度の結晶欠陥密度であれば、リッジ
形状のストライプを窓部に形成したとしても、良好な寿
命特性の素子を得ることができ、平均して良好な素子を
量産することが可能となる。また寿命特性等の最も良好
な素子を形成するには、結晶欠陥のほとんどない第1の
保護膜上が好ましい。
【0080】第1の窒化物半導体5の膜厚としては、先
に形成した第1の保護膜3の膜厚、大きさによっても異
なるが、保護膜の表面を覆うように第1の窒化物半導体
層5を成長させるために、保護膜の膜厚に対して少なく
とも10倍以上の膜厚で成長させることが望ましい。ま
た更に、第1の窒化物半導体5は、この上に素子構造と
なる窒化物半導体を成長させるための基板となるが、素
子構造を形成するには異種基板や保護膜等を予め除去し
て第1の窒化物半導体5のみとしてから行う場合と、異
種基板等を残して行う場合がある。また異種基板などの
除去は素子構造を形成した後に除去してもよい。第1の
窒化物半導体上に素子構造を形成する際に、異種基板の
有無により第1の窒化物半導体の膜厚が素子構造の形成
のし易さに影響を与えることから、第1の窒化物半導体
の膜厚は、第1の保護膜を覆い、結晶欠陥の転位を減ら
すことに、さらに異種基板等を除去してまたは除去せず
に素子構造を形成する等の製造工程の違い等を加味して
調整されることが望ましい。
【0081】異種基板や保護膜等を除去する場合、第1
の窒化物半導体5の膜厚は20μmより厚く1mm以下
程度の膜厚に成長され、例えば、好ましくは70〜50
0μm、より好ましくは100〜300μm、更に好ま
しくは100〜250μmである。この範囲であると素
子構造となる窒化物半導体の成長の点で好ましく、また
研磨して下地層及び保護膜を除去しても、第1の窒化物
半導体5にクラックが入りにくくハンドリングが容易と
なり好ましい。また、異種基板を除去すると、素子構造
を形成する際に窒化物半導体基板に反りがなくなり、結
晶性の良好な素子構造が得られ易くなり好ましい。
【0082】また異種基板や保護膜等を残して行う場
合、第1の窒化物半導体5の膜厚は1〜50μm、好ま
しくは2〜40μm、より好ましくは5〜30μm、も
っとも好ましくは7〜20μmである。この範囲である
と異種基板と窒化物半導体の熱膨張係数差によるウエハ
の反りが防止でき、更に素子基板となる第1の窒化物半
導体5の上に素子構造となる窒化物半導体を良好に成長
させることができる。
【0083】また、その他の形態として、本発明は、第
1の工程で第1の保護膜3を形成するための基板とし
て、前記異種基板1上に成長された第2の窒化物半導体
2を、第1の工程の前又は後に、第1の保護膜の形成さ
れる部分以外の部分を除去し、その表面に凹凸の形状を
有している基板(凹凸を有する基板を第3の形態とす
る。)を用いることができる。
【0084】このように第2の窒化物半導体2の表面に
凹凸の形状を形成した場合、図8に示すように、第1の
保護膜3は凸部上部に形成され、また凹部底部には、第
2の保護膜4を形成し、底部底面が第2の保護膜4で覆
われていてもよい。また凹部底部に第2の保護膜4を形
成しない場合は、凹部底部から縦方向の成長をする窒化
物半導体の成長を抑制できるように、凹部底部の深さ及
び凹部底部の幅を調整し、凹部側面から横方向の成長を
した第1の窒化物半導体のみが厚膜に成長していくよう
にする。
【0085】この第3の形態の凹凸を有する基板を用い
て第1の窒化物半導体を成長させると、凹部の側面から
横方向の成長をした第1の窒化物半導体が第1の保護膜
上を覆って厚膜に成長する。つまり凹凸を形成して凹部
底部に第2の保護膜4を形成すると縦方向の成長を一旦
抑制することができるので、結晶欠陥の伝播の防止に好
ましい。また凹部底部に第2の保護膜4を形成しない場
合でも、凹部の深さと幅を調整することにより凹部底部
から縦方向に成長した窒化物半導体の成長を、凹部側面
から横方向に成長した窒化物半導体により遮ることによ
り、第1の保護膜3を覆うように成長する第1の窒化物
半導体5は凹部側面から成長開始時に横方向の成長から
始まったものとなり、結晶欠陥の伝播の抑制において好
ましい。更に凹凸を有する第3の形態の基板と、第1の
窒化物半導体5の成長の際に不純物をドープすることを
組み合わせて行うと、より良好に結晶欠陥の伝播が抑制
され、且つ第1の保護膜3や凹部の底部への空隙の発生
を良好に防止することができ好ましい。
【0086】以下に、第2の窒化物半導体2に部分的に
凹凸を形成してなる第3の形態の基板を用い、第1の窒
化物半導体5を成長させる方法について説明する。図8
に示すように、異種基板1上に成長された第2の窒化物
半導体2の表面に、部分的に凹凸を形成する。凹凸の形
成は、第1の工程にて第1の保護膜3を形成する前、又
は後に行われる。
【0087】第2の窒化物半導体2に部分的に凹凸を形
成するとは、少なくとも第2の窒化物半導体2の側面が
露出されるように、第2の窒化物半導体2の表面から異
種基板1方向に窪みを形成してあればよく、第2の窒化
物半導体2にいずれの形状で段差を設けてもよい。例え
ば、ランダムな窪み、ストライプ状、碁盤目状、ドット
状等の形成が挙げられる。
【0088】第2の窒化物半導体2に部分的に設けられ
た凹凸は、第2の窒化物半導体2の途中まで、又は異種
基板1に達する深さで形成され、この凹凸の深さは、第
2の窒化物半導体2の膜厚や、第2の保護膜4を凹部底
部に形成する場合の第2の保護膜の膜厚等に左右された
り、また、第2の窒化物半導体2の凹部側面から横方向
に成長する第1の窒化物半導体5が成長し易いように凹
凸が形成されることが好ましい。
【0089】第2の窒化物半導体2に凹凸の形状を設け
る方法としては、第2の窒化物半導体2を一部分取り除
くことができる方法であればいずれの方法でもよく、例
えばエッチング、ダイシング等が挙げられる。エッチン
グにより、第2の窒化物半導体2に部分的(選択的)に
凹凸を形成する場合は、フォトリソグラフィー技術にお
ける種々の形状のマスクパターンを用いて、ストライプ
状、碁盤目状等のフォトマスクを作製し、レジストパタ
ーンを第2の窒化物半導体2に形成してエッチングする
ことにより形成できる。
【0090】また、ダイシングで行う場合は、例えば、
ストライプ状や碁盤目状に形成できる。
【0091】第2の窒化物半導体に凹凸の形状をエッチ
ングにて行う場合のエッチング方法としては、ウエット
エッチング、ドライエッチング等の方法があり、平滑な
面を形成するには、好ましくはドライエッチングを用い
る。ドライエッチングには、例えば反応性イオンエッチ
ング(RIE)、反応性イオンビームエッチング(RI
BE)、電子サイクロトロンエッチング(ECR)、イ
オンビームエッチング等の装置があり、いずれもエッチ
ングガスを適宜選択することにより、窒化物半導体をエ
ッチングしてできる。例えば、本出願人が先に出願した
特開平8−17803号公報記載の窒化物半導体の具体
的なエッチング手段を用いることができる。
【0092】また、エッチングによって凹凸を形成する
場合、エッチング面が、図8に示すように異種基板1に
対して凹部側面がほぼ垂直となる形状、又は順メサ形状
や逆メサ形状でもよく、あるいは第2の窒化物半導体2
の凹部側面が階段状になるように形成された形状でもよ
い。
【0093】凹凸の形状は、つまり凹部の深さや幅等
は、凹部底部に第2の保護膜4を形成する場合と、形成
しない場合で異なるので、まず以下に、凹凸形状の凸部
上部に第1の保護膜3が形成され、凹部底部に第2の保
護膜4が形成され、この上に第1の窒化物半導体5を成
長させる方法について説明する。凹部底部に第2の保護
膜4を形成する場合、凹部の深さは、第2の窒化物半導
体2が残る程度の深さが結晶欠陥の伝播を抑制する点で
好ましい。
【0094】凹部の深さは、特に限定されないが、50
0オングストローム以上、好ましくは0.5〜5μm程
度である。凹部の深さが上記範囲であると、ELOG成
長が安定し、第1の窒化物半導体の表面が鏡面状になり
易い。凹凸をストライプ状の形状とする場合、ストライ
プの形状として、例えば第1の保護膜3が形成されるス
トライプ幅は前記第1の形態及び第2の形態の基板を用
いる場合と同様であり、ストライプ間隔(凹部開口部:
窓部)は、特に限定されないが、2〜5μmである。
【0095】また、第1の保護膜3及び第2の保護膜4
の形成方法は、凹凸を第2の窒化物半導体2に形成する
方法がエッチングである場合とダイシングである場合と
で、多少異なる。まずエッチングで段差を形成する場
合、第2の窒化物半導体2上に保護膜材料を形成後、そ
の上にレジスト膜を形成しパターンを転写し露光、現像
して部分的に第1の保護膜3を形成した後、第2の窒化
物半導体2をエッチングすることで凹凸の形状を形成す
る。続いて凹凸を形成した第2の窒化物半導体2上、つ
まり第1の保護膜3上及び凹部底部等に更に保護膜を形
成し、CF4とO2ガスによるドライエッチングにより、
第2の窒化物半導体2の凹部側面の保護膜をエッチング
して除去して凹部側面を露出させ、図8に示すように第
2の保護膜4を形成する。このように形成すると、例え
ば図8では、第1の保護膜3は一層として図示されてい
るが、第1の保護膜3上に更に保護膜が形成され2層の
保護膜が積層されたような状態になっている。ここで第
2の保護膜4を形成する前に、第1の保護膜3を取り除
いてから、第1の保護膜3の形成されていた凸部上部と
凹部底部とに同時に保護膜材料を形成し、凸部上部に第
1の保護膜3及び凹部底部に第2の保護膜4を形成して
もよく、又は上記のように第1の保護膜3を取り除かず
に第2の保護膜4を形成してもよい。
【0096】次に、ダイシングで凹凸を形成する場合、
第2の窒化物半導体2を上面からダイシング・ソーで第
2の窒化物半導体2に凹凸を形成し、その後、その上に
保護膜を形成し、CF4とO2ガスによるドライエッチン
グにより端面が露出されるように保護膜をエッチングに
より除去することで所望の形状及び位置に第1の保護膜
3及び第2の保護膜4を同時に形成する。
【0097】凹凸の形状に形成される第1の保護膜3及
び第2の保護膜4の膜厚は、特に限定されないが、ドラ
イエッチングにより凹部側面の保護膜材料を除去して側
面を露出することのできる膜厚であり、且つ凹部底面を
被覆できる膜厚にすることが好ましい。また、第1の保
護膜3と第2の保護膜4の膜厚は、第2の窒化物半導体
5が横方向に成長し易いように調整されていることが好
ましく、場合によってはそれぞれの膜厚が異なってもよ
い。
【0098】例えば、第1の保護膜3は、薄い方が短時
間で表面が鏡面状の第1の窒化物半導体が選られやすく
なり好ましく、また第2の保護膜4は、比較的厚く(但
し、第2の窒化物半導体2の凹部側面が第1の窒化物半
導体5が成長される程度に十分露出されている範囲)形
成された方が、第1の窒化物半導体5の成長初期におい
て、凹部底面(底面は第2の窒化物半導体2又は異種基
板面である。)を十分に覆うことができると共に熱によ
る第2の保護膜4へのピンホールの発生を防止できると
考えられる。ピンホールが保護膜に発生すると、ピンホ
ールから第1の窒化物半導体5が縦方向に成長する恐れ
があり、結晶欠陥の発生及び伝播の原因となると考えら
れる。
【0099】凹凸を有する第3の形態の基板に第1及び
第2の保護膜を形成した場合の第1の窒化物半導体の成
長の様子を図8〜図10を用いて説明すると、第1の窒
化物半導体5は、成長の初期においては、図8に示され
る保護膜の形成されていない第2の窒化物半導体2の凹
部側面に選択的に成長する。この第2の窒化物半導体2
の凹部側面から横方向に成長した第1の窒化物半導体5
は成長し続け、図9の示すように、第2の保護膜4の上
面を覆い、更に第1の保護膜3の上部に向かって横方向
に成長し、隣接している第1の窒化物半導体5同士でつ
ながり、図10に示すように、第1の窒化物半導体5が
あたかも第1の保護膜3および第2の保護膜4上に成長
したかのような状態となる。
【0100】第2の保護膜4の材料としては、前記第1
の保護膜の材料として挙げたものを適宜選択して用いる
ことができる。
【0101】次に、第2の窒化物半導体2に部分的に形
成された凹凸の形状の凸部上部に第1の保護膜3が形成
され、凹部底部及び凹部側面を露出させた状態で第1の
窒化物半導体5を成長させる場合について説明する。こ
の場合、凹凸の形成の方法は上記第1及び第2の保護膜
を形成してなる場合と同様に、ダイシング又はエッチン
グにより形成される。但し、凹凸の形状のサイズが異な
る。
【0102】図11に示すように、第2の窒化物半導体
2に凹凸を形成することにより、成長可能な面として、
第2の窒化物半導体2の凹部側面と凹部底部が露出さ
れ、凸部上面には、第1の保護膜3が形成され凸部上部
からの窒化物半導体の成長を抑制している。このような
状態で第1の窒化物半導体5を成長させると、成長開始
時には、凹部側面と凹部底部とから成長が始まると考え
られる。しかし、成長するに従い、凹部側面から横方向
に成長した窒化物半導体により凹部底部から縦方向に成
長を始めた窒化物半導体の成長が遮られる。その結果、
第1の保護膜3上に横方向に成長し第1の保護膜3を覆
うのは、凹部側面から横方向に成長を開始した窒化物半
導体であり、図10に示すのと同様に、厚膜の第1の窒
化物半導体5が得られる。得られる第1の窒化物半導体
5は、上記と同様に結晶欠陥の伝播が良好に抑制され、
空隙の発生が防止される。
【0103】基板に凹凸を有する場合は、凹凸を有して
いない第1及び第2の形態の基板に比べ、空隙の発生す
る可能性のある部分が第1の保護膜3上及び凹部の底部
とにやや増加するが、不純物をドープし、更にドープす
る時期を適宜調節することで、良好に空隙の発生を防止
することができる。
【0104】図11に示す凹部底部に第2の保護膜5を
形成しない場合の凹凸の形状は、第2の窒化物半導体2
の凹部側面での窒化物半導体の成長が、凹部底部での成
長に対して優先されるように調整して形成されている。
具体的には、図11に示されるように凸部上部のみに保
護膜を形成する場合の凹凸の形状は、特に限定されない
が、上記のように凹部底部に優先して凹部側面で優先し
て窒化物半導体が成長するように調整して形成されてい
ればよく、好ましい凹凸の形状としては、凹部側面であ
る第2の窒化物半導体2の側面の長さ[図11のd]
と、凹部の開口部の幅[図11のw]を調整して形成さ
れている。更に好ましくは、凹凸の形状が、露出された
第2の窒化物半導体2の凹部側面の長さ(d)と凹部の
開口部の幅(w)との関係、w/dが、0<w/d≦
5、好ましくは0<w/d≦3、より好ましくは0<w
/d≦1を示すように調整して形成されていると、成長
速度を良好にコントロールでき第2の窒化物半導体2の
凹部側面からの成長をより促進できる。
【0105】このように、第2の窒化物半導体2の凹部
側面からの成長を優先させることにより、凹部底部から
の窒化物半導体の成長を中断し易くなり好ましい。
【0106】また、形成された凹凸の凸部上部に形成さ
れる第1の保護膜3の形成面の形状は、特に限定されな
いが、例えば、上記w/dの関係に加えて更に、凹凸を
形成された第2の窒化物半導体2を上から見た形状がラ
ンダムは窪み、ストライプ状、碁盤面状、ドット状等に
形成してもよい。例えば凹凸をストライプ状の形状とす
る場合、ストライプの形状として、例えばストライプ幅
を10〜20μm、ストライプ間隔(凹部の開口部)を
2〜5μmとしてもよい。
【0107】また、凹部底部の露出面は、第2の窒化物
半導体2、または異種基板1のいずれでも良く、好まし
くは異種基板1である。凹部底部の露出面が異種基板1
であると、窒化物半導体の成長が、異種基板に対し窒化
物半導体に成長し易いことから、第2の窒化物半導体2
の凹部側面への成長を優先して行わせるのに好ましい。
【0108】上記のような複数種のELOG成長を含む
本発明の成長方法において、前記方法により得られた第
1の窒化物半導体5上に更に新たな保護膜を、前記方法
で形成された窓部上部、又は凹凸を有する場合の凹部上
部に形成し、この上に再びELOG成長によりGaNよ
りなる窒化物半導体を成長させてもよい。このようなE
LOG成長の繰り返しは、2回以上行ってもよい。結晶
欠陥は、保護膜を形成して行うELOG成長を繰り返し
て行うことにより、より結晶欠陥の伝播を抑制できる傾
向がある。
【0109】また、本発明の窒化物半導体の成長方法、
つまり、窒化物半導体の横方向の成長と結晶欠陥の伝播
する傾向を調整するこの成長方法において、第2の窒化
物半導体2の縦方向の成長を抑制する実施の形態とし
て、保護膜を形成して行うことを挙げたが、本発明はこ
れに限定されず、また、縦方向の成長を抑え横方向のみ
から一旦第1の窒化物半導体5を成長させる実施の形態
として第2の窒化物半導体2に凹凸を形成して凹部側面
を設けることを挙げたが、本発明はこれに限定されな
い。本発明は、窒化物半導体が横方向に成長する際に不
純物をドープすることで、横方向の成長が促進され結晶
欠陥の伝播を良好に横方向に行うことが可能な成長方法
であり、窒化物半導体の成長方向の制御については特に
限定されない。
【0110】本発明の窒化物半導体の成長方法におい
て、第1の窒化物半導体5、及び第2の窒化物半導体2
等の窒化物半導体を成長させる方法としては、特に限定
されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、HV
PE(ハライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキ
シー法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)等、
窒化物半導体を成長させるのに知られている全ての方法
を適用できる。好ましい成長方法としては、膜厚が10
0μm以下ではMOCVD法を用いると成長速度をコン
トロールし易い。また膜厚が100μm以下ではHVP
Eでは成長速度が速くてコントロールが難しい。
【0111】また本発明の成長方法において、前記異種
基板1となる材料の主面をオフアングルさせた基板、さ
らにステップ状にオフアングルさせた基板を用いること
もできる。更に好ましい異種基板としては、(000
1)面[C面]を主面とするサファイア、(112−0)
面[A面]を主面とするサファイア、又は(111)面を
主面とするスピネルである。ここで異種基板が、(00
01)面[C面]を主面とするサファイアであるとき、前
記保護膜がそのサファイアの(112−0)面[A面]に
対して垂直なストライプ形状を有していること[窒化物
半導体の(101−0)[M面]に平行方向にストライプ
を形成すること]が好ましく、また(112−0)面
[A面]を主面とするサファイアであるとき、前記保護膜
はそのサファイアの(11−02)面[R面]に対して垂
直なストライプ形状を有していることが好ましく、また
(111)面を主面とするスピネルであるとき、前記保
護膜はそのスピネルの(110)面に対して垂直なスト
ライプ形状を有していることが好ましい。
【0112】ここでは、保護膜がストライプ形状の場合
について記載したが、本発明においてサファイアのA面
及びR面、スピネルの(110)面に窒化物半導体が横
方向に成長し易いので、これらの面に第1の窒化物半導
体の端面が形成されるように第1の窒化物半導体2に段
差を形成するために保護膜の形成を考慮することが好ま
しい。
【0113】本発明に用いられる異種基板について図を
用いて更に詳細に説明する。図12は窒化物半導体の結
晶構造を示すユニットセル図である。窒化物半導体は正
確には菱面体構造であるが、このように六方晶系で近似
できる。まず本発明の方法において、C面を主面とする
サファイアを用い、保護膜はサファイアA面に対して垂
直なストライプ形状とする場合について説明する。例え
ば、図13は主面側のサファイア基板の平面図である。
この図はサファイアC面を主面とし、オリエンテーショ
ンフラット(オリフラ)面をA面としている。この図に
示すように保護膜のストライプをA面に対して垂直方向
で、互いに平行なストライプを形成する。図13に示す
ように、サファイアC面上に窒化物半導体を選択成長さ
せた場合、窒化物半導体は面内ではA面に対して平行な
方向で成長しやすく、垂直な方向では成長しにくい傾向
にある。従ってA面に対して垂直な方向でストライプを
設けると、ストライプとストライプの間の窒化物半導体
がつながって成長しやすい傾向がある。
【0114】次に、A面を主面とするサファイア基板を
用いた場合、上記C面を主面とする場合と同様に、例え
ばオリフラ面をR面とすると、R面に対して垂直方向
に、互いに平行なストライプを形成することにより、ス
トライプ幅方向に対して窒化物半導体が成長しやすい傾
向にあるため、結晶欠陥の少ない窒化物半導体層を成長
させることができる。
【0115】また次に、スピネル(MgAl24)に対
しても、窒化物半導体の成長は異方性があり、窒化物半
導体の成長面を(111)面とし、オリフラ面を(11
0)面とすると、窒化物半導体は(110)面に対して
平行方向に成長しやすい傾向がある。従って、(11
0)面に対して垂直方向にストライプを形成すると窒化
物半導体層と隣接する窒化物半導体同士が保護膜の上部
でつながって、結晶欠陥の少ない結晶を成長できる。な
おスピネルは四方晶であるため特に図示していない。
【0116】次に、本発明の窒化物半導体素子について
説明する。本発明の窒化物半導体素子は、前記本発明の
窒化物半導体の成長方法により得られる窒化物半導体を
基板とし、その基板上に素子構造を形成してなるもので
ある。本発明の窒化物半導体素子は、前記本発明の成長
方法で用いられている異種基板、保護膜などを除去して
第1の窒化物半導体5上に素子構造を形成してなるも
の、又は除去せずそのまま残して素子構造を形成してな
るものでもよい。ここで異種基板を除去する場合、素子
構造は、第1の窒化物半導体5の除去面とは反対の成長
面に形成される。
【0117】また、本発明の窒化物半導体素子の素子構
造は、層構成、形状、電極等、特に限定されず、いずれ
のものを組み合わせて用いてもよい。素子構造のn側窒
化物半導体として超格子構造を有するn側窒化物半導体
が形成されていることが好ましい。このように超格子層
とすると、素子性能を向上させることができ好ましい。
また、n電極を超格子層に形成することが好ましく、n
電極との接触抵抗を低下させるために超格子層にn型不
純物をドープしても、超格子層とすると結晶性がよくな
る等の点で好ましい。
【0118】更に、窒化物半導体素子を構成する素子の
好ましい層構成として、例えばInを含む量子井戸構造
の活性層、バンドギャップエネルギーの異なるクラッド
層に挟まれた活性層を有することが発光効率、寿命特性
など素子の性能を向上させる点で好ましい。このような
層構成を有する素子構造を、本発明の成長方法により得
られる結晶欠陥の少ない第1の窒化物半導体上に形成す
ると素子性能がより向上し好ましい。
【0119】本発明の窒化物半導体素子の一実施の形態
としては、実施例に具体的に示してある。しかし本発明
はこれに限定されない。また、本発明において、窒化物
半導体を成長させる方法は、特に限定されないがMOV
PE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハライド気相
成長法)、MBE(分子線気相成長法)、MOCVD
(有機金属化学気相成長法)等、窒化物半導体を成長さ
せるのに知られている全ての方法を適用できる。好まし
い成長方法は、MOVPE法であり、結晶をきれいに成
長させることができる。しかし、MOVPE法は時間が
かかるため、膜厚が厚い場合には時間の短い方法で行う
ことが好ましい。
【0120】
【実施例】[実施例1][図4(b)に示される基板を
用いる] 図4〜7は第1の形態を示す各工程のウェーハの模式断
面図である。C面を主面とし、オリフラ面をA面とする
サファイア基板1を反応容器内にセットし、温度を51
0℃にして、キャリアガスに水素、原料ガスにアンモニ
アとTMG(トリメチルガリウム)とを用い、サファイ
ア基板1上にGaNよりなるバッファ層を200オング
ストロームの膜厚で成長させる。
【0121】バッファ層成長後、TMGのみ止めて、温
度を1050℃まで上昇させ、1050℃になったら、
原料ガスにTMG、アンモニア、シランガスを用い、ア
ンドープGaNよりなる第2の窒化物半導体2を5μm
の膜厚で成長させる。バッファ層と第2の窒化物半導体
2とを積層したウェーハの、その第2の窒化物半導体2
の上にストライプ状のフォトマスクを形成し、CVD装
置によりストライプ幅18μm、窓部2μmのSiO2
よりなる第1の保護膜3を0.5μmの膜厚で形成する
(図5)。なお、第1の保護膜3のストライプ方向はサ
ファイアA面に対して垂直な方向とする。
【0122】第1の保護膜3形成後、ウェーハを反応容
器に移し、1050℃にて、原料ガスにTMG、アンモ
ニア、シランガス、Cp2Mg(シクロペンタジエニル
マグネシウム)を用い、SiとMgの不純物を5×10
17/cm3ドープしたGaNよりなる第1の窒化物半導
体5を15μmの膜厚で成長させる(図6、図7)。S
iとMgの不純物は第1の窒化物半導体5の成長と同時
にドープされる。
【0123】得られた第1の窒化物半導体5の表面をC
Lにより観察すると、第1の保護膜上部はほとんど結晶
欠陥が見られず、窓部上部は4×104個/cm2程度観
測されたが、従来に比べ非常に結晶欠陥を低減すること
ができ、更に、第1の保護膜上の空隙の発生をも良好に
防止することができる。
【0124】[実施例2]実施例1において、GaNよ
りなる第1の窒化物半導体5を成長させる際に、成長と
同時にSiとMgの不純物を3×1018/cm3ドープ
して7μm成長させ、続いてアンドープで8μm成長さ
せ総膜厚15μmの膜厚で成長させる。得られた第1の
窒化物半導体5は、実施例1と同様に結晶欠陥の低減さ
れた窒化物半導体を得ることができ、また空隙の発生の
防止も良好である。
【0125】[実施例3][図4(a)に示される基板
を用いる] 2インチφ、C面を主面とし、オリフラ面をA面とする
サファイア基板1上にストライプ状のフォトマスクを形
成し、CVD装置によりストライプ幅18μm、ストラ
イプ間隔(窓部)5μmのSiO2よりなる第1の保護
膜3を0.5μmの膜厚で形成する。なお、ストライプ
方向は図13に示すように、オリフラ面に対して垂直な
方向で形成する。
【0126】保護膜形成後、基板を反応容器内にセット
し、温度を510℃にして、キャリアガスに水素、原料
ガスにアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)とを
用い、第1の保護膜3を形成した上にGaNよりなるバ
ッファ層を約200オングストロームの膜厚で成長させ
る。
【0127】バッファ層成長後、TMGのみ止めて、温
度を1050℃まで上昇させる。1050℃になった
ら、原料ガスにTMG、アンモニア、シランガス、Cp
2Mgを用い、成長と同時にSiとMgの不純物を5×
1017/cm3ドープしたGaNよりなる第1の窒化物半
導体5を15μmの膜厚で成長させる。
【0128】得られた第1の窒化物半導体5の表面をC
Lにより観測すると、実施例1よりやや窓部上部に結晶
欠陥が多く見られたが、従来に比べ結晶欠陥を減少させ
ることができる。また保護膜上の空隙の発生の防止は、
実施例1と同様に良好である。
【0129】[実施例4][図8に示されている基板を
用いる] 実施例4における各工程を図8〜図10を用いて示す。
異種基板1として、2インチφ、C面を主面とし、オリ
フラ面をA面とするサファイア基板1を反応容器内にセ
ットし、温度を510℃にして、キャリアガスに水素、
原料ガスにアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)
とを用い、サファイア基板1上にGaNよりなるバッフ
ァ層(図示されていない)を約200オングストローム
の膜厚で成長させる。
【0130】バッファ層を成長後、TMGのみ止めて、
温度を1050℃まで上昇させる。1050℃になった
ら、原料ガスにTMG、アンモニアを用い、アンドープ
のGaNよりなる第2の窒化物半導体2を2μmの膜厚
で成長させる。(図8)
【0131】第2の窒化物半導体2を成長後、ストライ
プ状のフォトマスクを形成し、スパッタ装置によりスト
ライプ幅15μm、ストライプ間隔(凹部の開口部)3
μmのSiO2よりなる第1の保護膜3を0.5μmの
膜厚で形成し、続いて、RIE装置により第2の窒化物
半導体2の途中までエッチングして凹凸を形成すること
により第2の窒化物半導体2の凹部側面を露出させる
(図8)。なお、ストライプ方向は、図13に示すよう
に、オリフラ面に対して垂直な方向で形成する。
【0132】第2の窒化物半導体2に、図8のように凹
凸を形成した後、凹凸を形成した第2の窒化物半導体2
の表面にスパッタ装置により保護膜材料を形成し、CF
4とO2ガスにより、凹凸を形成したことにより形成され
た第2の窒化物半導体2の凹部側面の保護膜をエッチン
グにより除去して凹部側面を露出させ、第1の保護膜3
及び第2の保護膜4をそれぞれ形成する。
【0133】第1の保護膜3及び第2の保護膜4を形成
後、反応容器内にセットし、温度を1050℃で、原料
ガスにTMG、アンモニア、シランガス、Cp2Mgを
用い、成長と同時にSiとMgの不純物を5×1017
cm3ドープしたGaNよりなる第1の窒化物半導体5を
15μmの膜厚で成長させる(図9及び図10)。
【0134】得られた第1の窒化物半導体5の表面をC
Lにより観測すると、第1の保護膜3及び第2の保護膜
4の上部共に結晶欠陥の伝播がほとんど見られなくなり
良好な鏡面状の第1の窒化物半導体5が得られ、また、
空隙の発生も良好に防止できる。
【0135】[実施例5]実施例4において、不純物と
して、GeとMgの不純物を5×1017/cm3ドープす
る他は同様にして第1の窒化物半導体5を成長させる。
得られた第1の窒化物半導体5は、実施例4と同様に良
好な結果が得られる。
【0136】[実施例6][図11に示される基板を用
いる] 実施例6を図11を用いて示す。実施例4において、以
下に示すように第2の窒化物半導体2に形成される凹凸
の形状及び第1の保護膜のみを形成する他は、同様に行
った。
【0137】実施例4と同様に形成された第2の窒化物
半導体2上に、ストライプ状のフォトマスクを形成し、
スパッタ装置によりストライプ幅15μm、ストライプ
間隔(凹部の開口部の幅)2μmのSiO2よりなる保
護膜3を0.5μmの膜厚で形成し、続いて、RIE装
置によりサファイア基板1までエッチングしてサファイ
ア基板1を露出させて凹凸を形成することにより第2の
窒化物半導体2の凹部側面を露出させる(図11)。な
お、ストライプ方向は、図13に示すように、オリフラ
面に対して垂直な方向で形成する。
【0138】凹凸部を形成後、反応容器内にセットし、
温度を1050℃で、原料ガスにTMG、アンモニア、
シランガス、Cp2Mgを用い、成長と同時にSiとM
gの不純物を5×1017/cm3ドープしたGaNよりな
る第1の窒化物半導体5を15μmの膜厚で成長させ
る。
【0139】第1の窒化物半導体5を成長後、ウェーハ
を反応容器から取り出し、SiとMgの不純物をドープ
したGaNよりなる窒化物半導体基板を得る。
【0140】得られた第1の窒化物半導体5の表面をC
Lにより観察すると第1の保護膜上部及び凹部開口部上
部ともに結晶欠陥の伝播のほとんど見られない鏡面状の
第1の窒化物半導体5が得られる。また、凹部底部に保
護膜を形成せず、凸部上部のみに保護膜を有する場合、
反応条件によっては、凹部の底部にやや空隙の発生する
場合が見られるが、第1の窒化物半導体5を厚膜に成長
させ異種基板等を除去するれば、空隙の部分も同時に除
去される程度の小さい空隙であり、従来に比べ、空隙が
素子特性に悪影響を及ぼし難くなる。
【0141】[実施例7]実施例6において、不純物と
して、SnとMgの不純物を5×1017/cm3ドープド
ープする他は同様にして第1の窒化物半導体5を成長さ
せる。得られた第1の窒化物半導体5は、実施例6と同
様に良好な結果が得られた。
【0142】[実施例8]実施例6において、第2の窒
化物半導体2をエッチングする際に、第2の窒化物半導
体2が残る程度にエッチングし、凹部の側面(第2の窒
化物半導体の端面)の幅(d)を1.5μmとする他は
同様にして第1の窒化物半導体5を成長させる。
【0143】得られた第1の窒化物半導体5は、実施例
6と同様に良好な結果が得られる。
【0144】[実施例9][SiとMgの不純物を成長
の途中からドープする。図4(b)に示される基板を用
いる。] 実施例1において、第1の窒化物半導体5の成長初期は
アンドープで成長させ、第1の窒化物半導体が、例えば
図2のような状態で第1の保護膜3上に横方向に成長す
る際に、SiとMgの不純物をドープする他は同様にし
て第1の窒化物半導体5を成長させる。SiとMgの不
純物のドープの時期は、成長温度とTMGの投入量によ
り成長速度を計算でき、この計算値をもとにSiとMg
の不純物をドープするタイミングを調節する。
【0145】得られた第1の窒化物半導体5は、実施例
1と同様に結晶欠陥を良好に低減でき、更に保護膜上の
空隙の発生は、実施例1よりやや良好に防止することが
できる。
【0146】[実施例10][不純物の種類を変更して
実施例1と同様に行う。] 実施例1において、不純物として、以下の表1のNo.
1〜No.8に示すように不純物を変更する他は同様に
して第1の窒化物半導体5を成長させる。
【0147】
【表1】
【0148】上記No.1〜No.8の不純物をそれぞ
れドープして得られる各第1の窒化物半導体5は、第1
の保護膜3上部の結晶欠陥はほとんど見られず、また窓
部上部には、不純物の種類及び組み合わせによって多少
結晶欠陥の数に差が見られるものの、実施例1とほぼ同
様に良好であり、更に空隙の発生も実施例1とほぼ同様
に良好に防止できる。
【0149】[実施例11][実施例1で得られた窒化
物半導体基板を有するLED] 図14を元に実施例11について説明する。実施例1で
得られた第1の窒化物半導体5を基板として、この上に
以下の素子構造を成長させてLED素子を製造する。だ
たし、第1の窒化物半導体5は異種基板1を有する状態
で用いた。
【0150】(アンドープGaN層103)第1の窒化
物半導体5上に、温度を1050℃とし、キャリアガス
に水素、原料ガスにTMG(トリメチルガリウム)、ア
ンモニアガスを用い、アンドープGaN層103を1.
5μmの膜厚で成長させる。
【0151】(n側コンタクト層104)続いて105
0℃で、同じく原料ガスにTMG、アンモニアガス、不
純物ガスにシランガスを用い、Siを4.5×1018
cm3ドープしたGaNよりなるn側コンタクト層104
を2.25μmの膜厚で成長させる。
【0152】(n側第1多層膜層105)次にシランガ
スのみを止め、1050℃で、TMG、アンモニアガス
を用い、アンドープGaNからなる下層105aを20
00オングストロームの膜厚で成長させ、続いて同温度
にてシランガスを追加しSiを4.5×1018/cm3
ープしたGaNからなる中間層105bを300オング
ストロームの膜厚で成長させ、更に続いてシランガスの
みを止め、同温度にてアンドープGaNからなる上層1
05cを50オングストロームの膜厚で成長させ、3層
からなる総膜厚2350オングストロームの第1多層膜
層105を成長させる。
【0153】(n側第2多層膜層106)次に、同様の
温度で、アンドープGaNよりなる窒化物半導体層
[A]を40オングストローム成長させ、次に温度を8
00℃にして、TMG、TMI、アンモニアを用い、ア
ンドープIn0.13Ga0.87Nよりなる窒化物半導体層
[B]を20オングストローム成長させる。そしてこれ
らの操作を繰り返し、[A]+[B]の順で交互に10
層づつ積層させ、最後にGaNよりなる窒化物半導体層
[A]を40オングストローム成長さた超格子構造の多
層膜よりなるn側第2多層膜層106を640オングス
トロームの膜厚で成長させる。
【0154】(活性層107)次に、アンドープGaN
よりなる障壁層を200オングストロームの膜厚で成長
させ、続いて温度を800℃にして、TMG、TMI、
アンモニアを用いアンドープIn0.4Ga0.6Nよりなる
井戸層を30オングストロームの膜厚で成長させる。そ
して障壁+井戸+障壁+井戸・・・・+障壁の順で障壁
層を5層、井戸層を4層、交互に積層して、総膜厚11
20オングストロームの多重量子井戸構造よりなる活性
層107を成長させる。
【0155】(p側多層膜クラッド層108)次に、温
度1050℃でTMG、TMA、アンモニア、Cp2
g(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、Mg
を1×1020/cm3ドープしたp型Al0.2Ga0.8Nよ
りなる窒化物半導体層[C]を40オングストロームの
膜厚で成長させ、続いて温度を800℃にして、TM
G、TMI、アンモニア、Cp2Mgを用いMgを1×
1020/cm3ドープしたIn0.03Ga0.97Nよりなる窒
化物半導体層[D]を25オングストロームの膜厚で成
長させる。そしてこれらの操作を繰り返し、[C]+
[D]の順で交互に5層ずつ積層し、最後に窒化物半導
体層[C]を40オングストロームの膜厚で成長させた
超格子構造の多層膜よりなるp側多層膜クラッド層10
8を365オングストロームの膜厚で成長させる。
【0156】(p側GaNコンタクト層109)続いて
1050℃で、TMG、アンモニア、Cp2Mgを用
い、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型GaNより
なるp側コンタクト層109を700オングストローム
の膜厚で成長させる。
【0157】反応終了後、温度を室温まで下げ、さらに
窒素雰囲気中、ウェーハを反応容器内において、700
℃でアニーリングを行い、p型層をさらに低抵抗化す
る。
【0158】アニーリング後、ウェーハを反応容器から
取り出し、最上層のp側コンタクト層109の表面に所
定の形状のマスクを形成し、RIE(反応性イオンエッ
チング)装置でp側コンタクト層側からエッチングを行
い、図1に示すようにn側コンタクト層104の表面を
露出させる。
【0159】エッチング後、最上層にあるp側コンタク
ト層109のほぼ全面に膜厚200オングストロームの
NiとAuを含む透光性のp電極110と、そのp電極
110の上にボンディング用のAuよりなるpパッド電
極を0.5μmの膜厚で形成する。一方、エッチングに
より露出させたn側コンタクト層4の表面にはWとAl
を含むn電極112を形成してLED素子とした。
【0160】このLED素子は順方向電流20mAにお
いて、520nmの純緑色発光を示し、Vfは3.5V
で、従来の多重量子井戸構造のLED素子に比較して、
Vfで1.0V近く低下し、出力は2.0倍以上に向上
する。そのため、10mAで従来のLED素子とほぼ同
等の特性を有するLEDが得られる。更に、得られたL
ED素子は、寿命特性が従来のものに比べ非常に良好と
なり、結晶欠陥の少ない第1の窒化物半導体5を用いる
ことにより、寿命をより良好にすることができる。更
に、結晶欠陥の伝播を良好に抑制でき且つ第1の保護膜
上の空隙の発生を良好に防止できるので、量産し易くな
る。また、静電耐圧も従来のものに比べて良好となる。
【0161】なお、従来のLED素子の構成は、サファ
イア基板上に、GaNよりなる第1のバッファ層、アン
ドープGaNよりなる第2のバッファ層、SiドープG
aNよりなるn側コンタクト層、実施例1と同一の多重
量子井戸構造よりなる活性層、単一のMgドープAl
0.1Ga0.9N層、MgドープGaNからなるp側コンタ
クト層を順に積層したものである。
【0162】[実施例12]実施例11において、n側
第1多層膜層を以下のように変更する他は同様にしてL
ED素子を製造した。 (n側第1多層膜層105)次にシランガスのみを止
め、1050℃で、TMG、アンモニアガスを用い、ア
ンドープGaN層を75オングストロームの膜厚で成長
させ、続いて同温度にてシランガスを追加しSiを4.
5×1018/cm3ドープしたGaN層を25オングスト
ロームの膜厚で成長させる。このようにして、75オン
グストロームのアンドープGaN層からなるA層と、S
iドープGaN層を有する25オングストロームのB層
とからなるペアを成長させる。そしてペアを25層積層
して2500オングストローム厚として、超格子構造の
多層膜よりなるn側第1多層膜層105を成長させる。
【0163】その結果、実施例11と同様に良好な結果
が得られる。
【0164】[実施例13][実施例1で得られた窒化
物半導体基板を有するLD] 素子構造を形成する基板として、実施例1で得られた第
1の窒化物半導体5を用いて行った。素子構造として
は、J.J.A.P.Vol.37(1998)pp.L309-L312に記載されてい
るものと同様の構造を形成する。但し、異種基板等は除
去せずに第1の窒化物半導体5上に素子構造を形成す
る。
【0165】以下に、図15に示されるLD素子の素子
構造を示す。 (素子構造の概略)3μmの膜厚のSiドープのGa
N、0.1μmの膜厚のSiドープのIn0. 1Ga
0.9N、25オングストロームの膜厚のSiドープGa
Nと25オングストロームの膜厚のアンドープAl0.14
Ga0.86Nとのペアを240積層してなるn型超格子ク
ラッド層、0.1μmの膜厚のSiドープGaNの光ガ
イド層、20オングストロームの膜厚のSiドープのI
0.15Ga0.85Nの井戸層と、50オングストロームの
膜厚のSiドープのIn0.02Ga0.98Nの障壁層とから
ペアを4組形成してなる多重量子井戸構造の活性層、2
00オングストロームの膜厚のMgドープのAl0.2
0.8N、0.1μmの膜厚のMgドープのGaNの光
ガイド層、25オングストロームのMgドープGaN
と、25オングストロームの膜厚のアンドープAl0.14
Ga0.86Nとからなるペアを120積層させてなるp型
超格子クラッド層、及び0.05μmの膜厚のMgドー
プGaNを積層成長させる。
【0166】図15に示されるように、エッチングによ
り3μmのリッジ形状、及びn電極の形成されるn型G
aN層を露出させ、p電極及びn電極をそれぞれ形成す
る。得られたLD素子は、従来技術(例えば前記J.J.A.
P.に記載の技術)のものより、高温度及び高出力の条件
下でより長寿命となる。
【0167】[実施例14][実施例2〜10で得られ
たGaN基板を有するLD] 実施例13において、第1の窒化物半導体5として実施
例2〜10の各方法により得られた各々の窒化物半導体
基板を用いた他は同様にしてLD素子を製造する。その
結果、実施例2〜10のそれぞれの第1の窒化物半導体
5を用いて作成されたLD素子は、第1の窒化物半導体
5の成長方法や不純物の種類により多少の差はあるもの
の、いずれも実施例13とほぼ同様に良好な結果が得ら
れる。
【0168】[実施例15][異種基板を除去してなる
窒化物半導体基板を有するLD] 実施例1において、SiとMgの不純物をドープしてな
る第1の窒化物半導体5を15μm成長させた後(MO
CVDにより成長)、更に膜厚が100μmになるまで
成長させる他は同様にして第1の窒化物半導体5を得
る。その後、異種基板及び保護膜等を除去して80μm
の膜厚の第1の窒化物半導体5を用い、異種基板等を除
去した除去面とは反対の面上に素子構造を成長させる。
図16を用いて以下に素子構造を示す。
【0169】(n側クラッド層43)次に、Siを1×
1019/cm3ドープしたn型Al0.2Ga0.8Nよりなる
第1の層、20オングストロームと、アンドープ(undo
pe)のGaNよりなる第2の層、20オングストローム
とを交互に100層積層してなる総膜厚0.4μmの超
格子構造とする。
【0170】(n側光ガイド層44)続いて、Siを1
×1017/cm3ドープしたn型GaNよりなるn型光ガ
イド層44を0.1μmの膜厚で成長させる。
【0171】(活性層45)次に、Siを1×1017
cm3ドープのIn0.2Ga0.8Nよりなる井戸層、25オ
ングストロームと、Siを1×1017/cm3ドープのI
0.01Ga0.95Nよりなる障壁層、50オングストロー
ムを交互に積層してなる総膜厚175オングストローム
の多重量子井戸構造(MQW)の活性層45を成長させ
る。
【0172】(p側キャップ層46)次に、バンドギャ
ップエネルギーがp側光ガイド層47よりも大きく、か
つ活性層45よりも大きい、Mgを1×1020/cm3
ープしたp型Al0.3Ga0.9Nよりなるp側キャップ層
46を300オングストロームの膜厚で成長させる。
【0173】(p側光ガイド層47)次に、バンドギャ
ップエネルギーがp側キャップ層46より小さい、Mg
を1×1018/cm3ドープしたp型GaNよりなるp側
光ガイド層47を0.1μmの膜厚で成長させる。
【0174】(p側クラッド層48)次に、Mgを1×
1020/cm3ドープしたp型Al0.2Ga0.8Nよりなる
第1の層、20オングストロームと、Mgを1×1020
/cm3ドープしたp型GaNよりなる第2の層、20オ
ングストロームとを交互に積層してなる総膜厚0.4μ
mの超格子層よりなるp側クラッド層48を形成する。
【0175】(p側コンタクト層49)最後に、Mgを
2×1020/cm3ドープしたp型GaNよりなるp側コ
ンタクト層49を150オングストロームの膜厚で成長
させる。
【0176】反応終了後、反応容器内において、ウェー
ハを窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p
型層をさらに低抵抗化する。アニーリング後、ウェーハ
を反応容器から取り出し、図16に示すように、RIE
装置により最上層のp型コンタクト層49と、p型クラ
ッド層48とをエッチングして、4μmのストライプ幅
を有するリッジ形状とし、リッジ表面の全面にNi/A
uよりなるp電極51を形成する。次に、図16に示す
ようにp電極51を除くp側クラッド層48、コンタク
ト層49の表面にSiO2よりなる絶縁膜50を形成
し、この絶縁膜50を介してp電極51と電気的に接続
したpパッド電極52を形成する。
【0177】p側電極形成後、第2の窒化物半導体層5
の素子構造が形成されていない表面全面に、Ti/Al
よりなるn電極53を0.5μmの膜厚で形成し、その
上にヒートシンクとのメタライゼーション用にAu/S
nよりなる薄膜を形成する。
【0178】その後、n電極側53からスクライブし、
第1の窒化物半導体5のM面(11−00、図12の六
角柱の側面に相当する面)で第1の窒化物半導体5を劈
開し、共振面を作製する。共振面の両方あるいはどちら
か一方にSiO2とTiO2よりなる誘電体多層膜を形成
し、最後にp電極に平行な方向で、バーを切断してレー
ザチップとした。次にチップをフェースアップ(基板と
ヒートシンクとが対向した状態)でヒートシンクに設置
し、pパッド電極52をワイヤーボンディングして、室
温でレーザ発振を試みた。
【0179】その結果、実施例13のLD素子と同様に
良好な寿命特性が得られた。
【0180】[実施例16]実施例15において、第1
の窒化物半導体5の成長方法を以下のように変更する他
は同様にして、LD素子を製造する。 (第1の窒化物半導体5の成長方法)実施例1におい
て、SiとMgの不純物をドープしてなる第1の窒化物
半導体5を15μm成長させた後(MOCVDにより成
長)、不純物をSiのみにして更に膜厚が100μmに
なるまで成長させる他は同様にして第1の窒化物半導体
5を成長させる。その後、異種基板及び保護膜等を除去
して80μmの膜厚の第1の窒化物半導体5を用いる。
但し、異種基板等を除去した除去面とは反対の面上に素
子構造を成長させる。
【0181】得られたLD素子は、実施例15と同様に
良好であり、更に第1の窒化物半導体5がp型不純物を
ほとんど含まないSiドープの窒化物半導体であるた
め、n電極とのオーミック性が実施例15よりやや良好
となる。
【0182】
【発明の効果】本発明は、保護膜上部に限らず窓部の結
晶欠陥の転位を減少させ、且つ保護膜上部で隣接するG
aN同士の接合の際に空隙の生じない窒化物半導体の成
長方法を提供することができる。また更に、本発明は、
結晶欠陥や空隙のない窒化物半導体を基板とし、素子構
造を成長させると、寿命特性等の素子性能が良好な窒化
物半導体素子を提供することができる。さらに本発明
は、本発明の窒化物半導体の成長方法により結晶欠陥の
伝播を抑制できるとともに空隙の発生をも抑制できるこ
とから、素子特性の良好な窒化物半導体素子を量産し易
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】窒化物半導体の成長と結晶欠陥の伝播の様子を
模式的に示した模式的断面図である。
【図2】窒化物半導体の成長と結晶欠陥の伝播の様子を
模式的に示した模式的断面図である。
【図3】窒化物半導体の成長と結晶欠陥の伝播の様子を
模式的に示した模式的断面図である。
【図4】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図5】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の成長方法の一実施の形態である各工程
を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の成長方法の一実施の形態である各工
程を示す模式的断面図である。
【図11】本発明の成長方法の一実施の形態である各工
程を示す模式的断面図である。
【図12】サファイアの面方位を示すユニットセル図で
ある。
【図13】保護膜のストライプ方向を説明するための基
板主面側の模式的平面図である。
【図14】本発明の窒化物半導体素子の一実施の形態を
示すLED素子の模式的断面図である。
【図15】本発明の窒化物半導体素子の一実施の形態を
示すLD素子の模式的断面図である。
【図16】本発明の窒化物半導体素子の一実施の形態を
示すLD素子の模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・異種基板 2・・・第2の窒化物半導体 3・・・第1の保護膜 4・・・第2の保護膜 5・・・第1の窒化物半導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA40 CA05 CA34 CA40 CA46 CA57 CA65 CA67 CA74 5F045 AA04 AB09 AB14 AB17 AB18 AB32 AC01 AC08 AC12 AC19 AD07 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AD14 AD15 AF02 AF03 AF04 AF06 AF09 AF12 AF13 AF20 BB12 CA10 CA12 CA13 DA53 DA54 DA55 DA59 HA16 5F073 AA11 AA45 AA51 AA55 AA74 CA07 CB05 CB07 CB19 DA05 DA07 DA25 EA29

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、窒化物半導体が成長しにくい
    材料からなる第1の保護膜を部分的に形成する第1の工
    程と、この第1の工程後、形成させた第1の保護膜上に
    第1の窒化物半導体の横方向の成長を利用しながら第1
    の保護膜の上にまで成長させる第2の工程とを少なくと
    も有する窒化物半導体の成長方法において、前記第2の
    工程で第1の窒化物半導体の成長時に、p型不純物をド
    ープすることを特徴とする窒化物半導体の成長方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程で第1の窒化物半導体の
    成長時に、p型不純物及びn型不純物をドープすること
    を特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体の成長方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程で、不純物が、少なくと
    も第1の窒化物半導体が第1の保護膜上に向かって横方
    向の成長をしている時に、ドープされることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の窒化物半導体の成長方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程で、不純物が、第1の窒
    化物半導体の成長と同時に、又は成長の途中に1回以
    上、ドープされることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の窒化物半導体の成長方法。
  5. 【請求項5】 前記p型不純物が、Be、Zn、Mn、
    Cr、及びMgのいずれか1種以上であることを特徴す
    る請求項1〜4のいずれかに記載の窒化物半導体の成長
    方法。
  6. 【請求項6】 前記n型不純物が、Si、Ge及びSn
    のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項2〜
    5のいずれかに記載の窒化物半導体の成長方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の窒化物半導体にドープされる
    不純物として、p型不純物がMgであり、n型不純物
    が、Siであることを特徴とする請求項6に記載の窒化
    物半導体の成長方法。
  8. 【請求項8】 前記不純物のドープ量が、1×1017
    cm3〜1×1019/cm3であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の窒化物半導体の成長方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の保護膜が、第1の保護膜が形
    成されていない部分の表面積よりも大きい表面積を有し
    て形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の窒化物半導体の成長方法。
  10. 【請求項10】 前記基板が、窒化物半導体と異なる材
    料からなる異種基板と、この異種基板上に成長された第
    2の窒化物半導体とからなることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載の窒化物半導体の成長方法。
  11. 【請求項11】 前記異種基板と第2の窒化物半導体と
    からなる基板が、前記第1の工程の前又は後に、第1の
    保護膜の形成される部分以外の第2の窒化物半導体を部
    分的に除去し表面に凹凸の形状を有していることを特徴
    とする請求項1〜10のいずれかに記載の窒化物半導体
    の成長方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の窒化物半導体の表面に形成
    された凹部底部が、第2の保護膜で覆われていることを
    特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体の成長方
    法。
  13. 【請求項13】 前記第2の窒化物半導体の表面に形成
    された凹部が、凹部上部から底部までの深さが0.5μ
    m以上であることを特徴とする請求項11又は12に記
    載の窒化物半導体の成長方法。
  14. 【請求項14】 前記請求項1〜13のいずれかに記載
    の窒化物半導体の成長方法により得られる窒化物半導体
    からなる基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、活
    性層、及びp型窒化物半導体層を有する素子構造を有す
    る窒化物半導体素子。
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