JP2664804B2 - 尿酸オキシダーゼ活性蛋白質、それをコードした組換え遺伝子、発現ベクター、微生物および形質転換細胞 - Google Patents

尿酸オキシダーゼ活性蛋白質、それをコードした組換え遺伝子、発現ベクター、微生物および形質転換細胞

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は尿酸オキシダーゼ活性を有する新規な蛋白質
に関するものである。さらに本発明は、この蛋白質を含
有する薬物ならびにこの蛋白質を生産する遺伝子工学的
手段、特にこの蛋白質をコードする組換え遺伝子、該遺
伝子を持つ発現ベクターおよびこの発現ベクターにより
形質転換された真核細胞または原核微生物に関するもの
である。
ウリカーゼとも呼ばれる尿酸オキシダーゼ(EC1.7.3.
3.)はプリン減成経路の酵素である。この酵素は霊長類
(例えばヒト)、鳥類、少数の爬虫類またはほとんどの
昆虫には存在しない。これはある種の犬(例えばダルマ
シアン)にも存在しない。
人間において、プリン塩基(アデニンおよびグアニ
ン)はキサンチンに変換される。キサンチンは以下の反
応にしたがってキサンチン酸化酵素により酸化されて尿
酸を生成する: キサンチン+H2O+O2→尿酸+O2 - 超過酸化物不均化酵素の基質であるO2 -ラジカルは、
この酵素によって過酸化水素に変換される。
血液中に存在する代謝産物である尿酸は普通本質的に
は可溶性一ナトリウム塩の形で見いだされる。しかしな
がらある人々においてはこの尿酸が沈澱して結石を形成
することがある。血液中を循環している尿酸の量の増加
である高尿酸血症は尿酸を軟骨組織に沈澱させ、痛風を
引き起こす。高尿酸血症はさらに腎臓にも影響を及ぼ
す:尿中および腎臓中の過剰の尿酸は尿酸腎結石症、即
ち腎結石の蓄積を起こし、これは非常に痛く、また腎臓
を損傷し得る。この結石は、恐らくは燐酸および蓚酸塩
と結合した尿酸で成り立っている。尿酸の過剰生産には
種々の原因がある:即ち、先天性代謝欠損、レシューナ
イハン症候群、プリンまたは蛋白質の過剰摂取、尿酸排
泄薬による処置、血液疾患、特に癌性血液疾患の細胞融
解性物質による(化学療法)または放射線療法による処
置である(ガットマン・A.B.およびYU・T.F.(1968)ア
メリカン・ジャーナル・オブ・メディスン45−756−77
9)。
故に、尿酸のアラントイン(尿酸よりずっと可溶性で
あり、生物学的液体中で到達する濃度では結晶化しない
化合物)への減成を触媒する酵素である尿酸オキシダー
ゼは治療上の価値がある。注射で使用した場合、これは
高尿酸血症および腎結石症の処置に多くの利点、即ち血
中尿酸低下作用の速さ(24時間以内に高尿酸血をほぼ50
%低下させる)、アロプリノール(キサンチン酸化酵素
阻害剤)のような他の薬物と比較した結石症に対する腎
臓のより良い保護、等がある。現時点においてこの酵素
は主に化学療法における細胞融解剤のためのアジュバン
トとして使用されている。
現在薬物として使用されている尿酸オキシダーゼは、
アスペルギルス・フラブスの菌糸体の培養、および抽出
による培地からの尿酸オキシダーゼの分離、ならびにこ
の蛋白質を精製するための幾つかの工程からなる方法に
よって取得している。高純度の尿酸オキシダーゼの取得
を可能にするこの方法は、それにも関わらず不利な点が
ある。事実A.フラブスの生理機能およびとりわけ遺伝的
性質は研究が容易でない(ウォロシャク等、(1989)、
アプライド・アンド・エンヴァイアランメンタル・ミク
ロバイオロジー第55巻86−90頁)。このためこの酵素を
大量に生産する菌株を得ることは不可能である。さら
に、A.フラブスはアフラトキシンを生産し易く、これは
時には分離除去が困難である。したがって、精製された
物質はこの毒素を含んでいないことを確認すべく調べな
ければならない。
故に、A.フラブスのより純粋な尿酸オキシダーゼ、な
らびにこれらの不都合性を克服する遺伝子工学的手段お
よび技術の必要性が存在する。
本出願者は、尿酸オキシダーゼ抽出物と名付けたA.フ
ラブスから抽出される尿酸オキシダーゼを、この蛋白質
に関して既に知られる純度より高い純度まで精製した。
さらに本出願者は、この蛋白質の部分的配列を決定し、
この蛋白質の2つの部分をコードしているヌクレオチド
とハイブリダイズできる標識プローブの2個のプールを
構築した。
次いでこのcDNAを含む発現ベクターを組み立て、この
cDNAで大腸菌K12菌株を形質転換し、該菌株を培養し、
そしてこの細胞溶解物が、予想される分子量の組換え蛋
白質を含有し、尿酸オキシダーゼ活性(アラントインに
おいて尿酸を減成する能力)を有することを立証した。
さらに本出願者は、その配列が、単離されたcDNAに比
べて、真核細胞に通例のコドンを挿入する目的で導入さ
れた変異を伴っている尿酸オキシダーゼをコードしてい
る組換え遺伝子を含む真核細胞における発現のための幾
つかのベクターを組み立て、これらのベクターによって
異なった真核細胞を形質転換し、該細胞を小容量ならび
に大容量(発酵槽)で培養し、そしてこの細胞の溶解物
が、尿酸オキシダーゼ活性を有する、予想された分子量
の組換え蛋白質をかなりの割合で含有することを見いだ
した。本出願者はこの組換え蛋白質を精製し、尿酸オキ
シダーゼ抽出物と比較して一部性格決定を行なった。
したがって本発明は、少なくとも16U/mgの特異的尿酸
オキシダーゼ活性を有する新規な蛋白質であって、以下
の配列: を持ち、所望によりメチオニンが先行し、またはこの配
列と実質的程度の相同性が存在する蛋白質に関するもの
である。
好ましくは本発明の蛋白質の特異的尿酸オキシダーゼ
活性は約30U/mgである。この型の好ましい蛋白質は、二
次元ゲル上の分析により、約33.5kDaの分子量および8.0
付近に等電点を示し少なくとも90%の蛋白質質量を示す
蛋白質である。
好ましくは、aC8グラフトシリカカラム上の液体クロ
マトグラフィーにより測定される本発明の蛋白質の純度
は、80%以上である。
この型の興味深い蛋白質は、等電点8.0を有する蛋白
質である。好ましくは、その蛋白質のアミノ末端セリン
は、好ましくは43付近の原子質量単位を有する遮蔽基、
例えばアセチル基を持つ。
さらに本発明は、薬学上許容し得る担体と組み合わせ
た本発明の蛋白質を含有する薬物に関するものである。
本発明の蛋白質は、その異なった用途においては、商標
「ウリコザイム」(ヴァイダル1990)の下で注射用形態
で市販されている約8U/mgの特異的尿酸オキシダーゼ活
性を有する尿酸オキシダーゼ抽出物を、有利に置き換え
ることができる。
さらに本発明は、以下の配列: を有する蛋白質をコードしているDNA配列を含む組換え
遺伝子に関するものである。
遺伝暗号の縮重のため、その配列が上記の式に対応す
る蛋白質をコードしているDNA配列は多数ある。原核微
生物中での発現に特に好適な一つの好ましいDNA配列は
以下の通りである: 酵母のような真核細胞中での発現に特に好適な、もう
一つの好ましいDNA配列は、以下の通りである: 動物細胞中での発現に特に適当なもう一つの好ましい
DNA配列は、動物細胞における発現に好都合な非翻訳
5′配列の先行する以下の配列である: この型の好ましい非翻訳5′配列は、上記の配列のす
ぐ上流に位置する配列AGCTTGCCGCCACTを含む配列であ
る。
上に示したcDNA配列によりコードされる蛋白質は、こ
れをアミノ末端メチオニン残基から開裂するメチオニル
アミノペプチダーゼによるプロセシングを受け得ること
がわかるであろう。
さらに本発明は、その発現に必要な手段を伴う、上に
定義された組み替え遺伝子を有する発現ベクターに関す
るものである。
原核微生物、特に大腸菌における発現のためには、暗
号化配列は、特に、有効なプロモーター、続いて発現さ
れる遺伝子の上流のリボゾーム結合部位、さらに、発現
される遺伝子の下流の有効な転写停止配列、を含む発現
ベクター中に挿入されねばならない。さらにこのプラス
ミドは複製起点および選択マーカーを含んでいなければ
ならない。これら全ての配列は宿主細胞の機能として選
択されねばならない。
真核細胞における発現のために、本発明に係る発現ベ
クターは、その発現のため、真核細胞におけるその複製
のため、および形質転換された細胞の選択のために必要
な手段を伴う、上に定義された組み替え遺伝子を有す
る。好ましくはこのベクターは、例えば受容真核細胞の
変異を補足するために選ばれた選択マーカーを持ち、こ
れが、組み替え遺伝子のゲノム中または多数コピーベク
ター中のいずれかに組み替え遺伝子の大量のコピーを統
合させた細胞の選択を可能にする。
動物細胞、特にチャイニーズ・ハムスターの卵巣(CH
O)における発現のためには、暗号化配列を、有効なプ
ロモーター(例えばSV40初期プロモーター)の前に2つ
の発現ユニットを含むプラスミド(例えばpBR322由来
の)中に挿入し、第一のユニットの中に組換え遺伝子を
挿入する。開始ATG付近の配列は、好ましくはコザク
(M.コザク(1978)、セル、第15巻1109−1123頁)によ
り記載されている一致配列(consensus sequence)の機
能として選択する。イントロン配列、例えばマウスα−
グロビンのイントロンは、組み替え遺伝子の上流に挿入
でき、ポリアデニル化部位、例えばSV40ポリアデニル化
配列は、組み替え遺伝子の下流に挿入できる。第二の発
現ユニットは、ジヒドロ葉酸塩還元酵素(以後DHFRと略
記される酵素)をコードしている選択マーカー(例えば
DNA配列)を含む。このプラスミドを動物細胞、例えばD
HFR−CHO細胞(DHFRを発現できない)にトランスフェク
トする。そのメトトレキサート耐性について1個のライ
ンを選択する。これは組み替え遺伝子の大量のコピーを
そのゲノム中に統合し、該組み替え遺伝子を十分なレベ
ルで発現した。
酵母、例えばサッカロミセス・セレビシアエのような
真核細胞における発現のためには、暗号化配列は、一方
では有効なプロモーターとして確認される配列、そして
他方では転写ターミネーターの間に挿入されねばならな
い。発現カセットと呼ばれるこのプロモーター/暗号化
配列/ターミネーターの列は、酵母用のプラスミドベク
ター(単一コピーまたは多数コピー)中にクローニング
するか、または酵母のゲノム中に多数コピーとして統合
する。
さらに本発明は、上記発現ベクターによって形質転換
された真核細胞に関するものである。これら真核細胞の
うち価値があるのは、サッカロミセス・セレビシアエ種
の菌株、特にロイシンまたはウラシルの合成を司る遺伝
のうちの1個、例えばLEU2遺伝子またはURA3遺伝子に変
異を含んでいるものである。
さらに本発明は、その発現に必要な手段と共にこの組
み替え遺伝子を含んでいる動物細胞に関するものであ
る。該組み替え遺伝子は、例えば上記発現ベクターによ
るトランスフェクションにより、該発現ベクターを持つ
ウイルスまたはレトロウイルスによる感染により、また
はミクロ注入により、その細胞内に導入された。
さらに本発明は、 1)上に定義される形質転換された細胞を培養し; 2)その細胞の溶解物を生成し; 3)得られた溶解液に含まれる尿酸オキシダーゼを分離
および精製する; 工程からなる組み替え尿酸オキシダーゼの生産方法に関
するものである。
下記の実施例を参考にして本発明がより明確に理解さ
れるであろう。
当業者によく知られている以下の技術の多くは、マニ
アティス等による「モレキュラー・クローニング:ア・
ラボラトリー・マニュアル」(1984年出版、コールド・
スプリング・ハーバー・プレス、ニューヨーク在)の著
にその詳細が記載されている。
実施例1 アスペルギルス・フラブスからのメッセンジ
ャーRNAの単離 尿酸オキシダーゼを生産するA.フラブス菌株を、尿酸
オキシダーゼの生産に適当な条件下で、即ち尿酸を含有
し、以下の組成:グルコース15g/1、MgSO4・7H2O 1、KH
2PO4 0.75g/1、CaCO3 1.2g/1、尿酸1.2g/1、KOH 0.5g/
1、大豆油0.66ml/1、FeSO4・7H2O 10mg/1、CuSO4・5H2O
1mg/1、ZnSO4・7H2O 3mg/1、MnSO4・H2O 1mg/1を有す
る培地中で培養した。この培地は1MのH2SO4でpH7に調節
し、120℃で80分間減菌する。
51の三角フラスコ中、培地1.51に胞子約1ないし3.10
7を接種する。
この培養を30℃で約40時間振盪(120rpm)しながらイ
ンキュベートする。ガーゼで濾過することにより菌糸体
を回収し、水洗し、液体窒素中で凍結する。
菌糸体15g(湿重量)を融解し、溶菌緩衝液45mlに再
懸濁し、次いで同容量のビーズ(直径0.45μm)中に入
れる。溶菌緩衝液は、グアニジンチオシアナート4M、ト
リス−HC110mM(pH7.6)、EDTA10mM、β−メルカプトエ
タノール50ml/1よりなる。この菌糸体懸濁液をツェルミ
ューラー破砕器(ビブロジェニック)中で5分間挽く。
破砕した物質を回収しビーズをデカンテーションす
る。上清を除き(約45ml)、最終濃度を塩化リチウムに
関して3Mに戻し、0℃で保存する。
二日後、これを10000rpmで60分間遠心する。上清を捨
て、残留物を3MのLiCl 40mlに取り、再度10000rpmで1
時間30分間遠心する。
以下のものを加える:プロテイナーゼK(シグマ)40
μg/ml、SDS(0.1%w/v)およびEDTA20mM。この混合物
を37℃で3時間インキュベートする。エタノール2容量
で沈澱された後70%エタノールで洗浄する。残留物をTE
緩衝液(トリス−HCl 10mM、EDTA1mM、pH7.5)0.5ml中
に取り、混合物をクロロホルムで2回抽出し、エタノー
ルで沈澱化する。このRNAをアルコール中−80℃で保存
する。
実施例2 RNAのポリA+分画の精製 RNA約1mgを4℃で20分間沈澱化(15000rpm)し、次い
で70%エタノールで洗浄し乾燥する。残留物をTE緩衝液
1mlに取り、ボルテックスで撹拌することにより再懸濁
する。製造者の指示に従ってオリゴdT−セルロース3型
(コラボラティブ・リサーチ・Inc.、バイオメディカル
ズ・プロダクト・ディビジョンにより市販)を調製す
る。RNAをこのオリゴdTに沈澱させ、穏やかに撹拌して
ビーズを再懸濁し、次いで65℃で1分間加熱する。
懸濁液を0.5MNaClとなるよう調節し次いで穏やかに10
分間撹拌する。次にこれを1000rpmで1分間遠心し、上
清を除き残留物を0.5MNaClを含有するTE緩衝液1mlで2
回洗浄する。上清を除去する。このビーズをTE緩衝液1m
lに懸濁し、次いでこの懸濁液を60℃で1分間加熱し、
引続き傾斜板上で10分間振盪することによってRNAのポ
リアデニル化分画(メッセンジャーRNAからなる)を溶
離する。次いでこれを1000rpmで1分間遠心すると、一
方では溶液中の遊離のmRNAを含む上清、そして他方では
残留物のセルロースビーズを回収することができる。上
の一連の操作(溶離から始まる)を繰り返す。このよう
にして得られた上清をプールし、過剰のビーズを遠心に
よって除き、常法(マニアティス:op.引用)に従って上
清をNaClを含有するエタノールで沈澱させる。
実施例3 cDNAライブラリーの構築 前実施例に記載されるように単離したメッセンジャー
RNAを用いてベクターpTZ19R(ファルマシアにより市
販)中にcDNAライブラリーを組み立てる。このベクター
は独自の制限サイトを含むポリリンカーを含んでいるプ
ラスミドである。
使用されるクローニング技術はキャパット等により記
載されたものである(プライマー−アダプター・テクニ
ーク:キャパット等、プロシーディングス・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ(U.S.
A.)(1986)83巻1670−1674頁)。
これはまずベクターをPst1で消化し、突出した3′端
にポリdCの尾を付け、次いで得られたプラスミドをBamH
Iで消化することからなる。ベクターに対応するフラグ
メントをセファロースCL4Bのカラム(ファルマシア)上
で精製する。故にこれは一方の端にポリdCの尾を含み、
他方の端はBamHI型の粘着末端である。次にこのメッセ
ンジャーRNAを、5′<GATCCGGGCCCT(12))<3の配列
を有するプライマーから始まる逆転写に付す。こうして
cDNAはその5′端にBamHI粘着末端に対して相補的な配
列GATCCを有することになる。逆転写酵素の働きにより
得られたRNA−DNAハイブリッドをアルカリ加水分解し、
これによりRNAが除去できる。次いでこの一本鎖cDNAを
セファロースCL4Bカラム上で2サイクル精製し、3′に
ポリdGを付加すべくターミナルトランスフェラーゼで処
理する。このcDNAを上記のごとく調製したベクター中に
一本鎖の形で挿入する。プライマーに対し相補的な第二
のオリゴヌクレオチド、アダプターが、cDNAの5′端に
「解放」BamHIサイトを生み出すために必要である。ベ
クター、cDNAおよびアダプターのハイブリダイゼーショ
ンの後、組み替え分子をファージT4のリガーゼの働きに
より円形とする。次いで一本鎖領域をファージT4のDNA
ポリメラーゼにより修復する。このようにして得られた
プラスミドのプールを用いてMC1061を形質転換し、アン
ピシリン耐性を獲得させる(カサバダン、チョウおよび
コーエン、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(198
0)143巻971−980頁)。
実施例4 A.フラブスから抽出された尿酸オキシダーゼの
精製およびその性格決定 1)A.フラブスから抽出された尿酸オキシダーゼの精製 A.フラブスから抽出された8U/ml(特異的尿酸オキシ
ダーゼ活性は、ブラッドフォード法(アナリティカル・
バイオケミストリー72巻248−254頁)により測定される
総蛋白質重量に対する、実施例9に記載される試験によ
り測定される尿酸オキシダーゼ活性の比である)の特異
的尿酸オキシダーゼ活性を有する尿酸オキシダーゼの調
製物(ウリコザイム − ラボラトワール・クリン・ミ
ディ)を、レッド−アガロース120グラフトアガロース
(シグマ)カラム上のクロマトグラフィー、限外濾過に
よる濃縮およびウルトロゲルAca(IBF)、ポリアクリル
アミド−アガロースゲル上での濾過により、以下のプロ
トコルに従って再精製した: 工程1:グラフトアガロース上の親和クロマトグラフィー 温度:4℃ カラム:ファルマシアK50/30 径=50mm 長さ=33cm 樹脂:レッド120アガロース(3.000CL/R−0503SIGMA) ゲルの容量=410ml ゲルの高さ=20cm 平衡緩衝液:グリシン/NaOH20mM pH8.3 溶離緩衝液:グリシン/NaOH20mM、NaC12M pH8.3 コンディショニングの流速:250ml/h 操作流速:160ml/h 溶出流速:60ml/h 1)定流ポンプを用いてウリコザイムの溶液をカラムの
頂点に入れる。
2)吸着後、カラムをその2倍容量の平衡緩衝液で洗浄
する。
3)以下の組成を有するイオン強度勾配にて溶出する:
グリシン、NaOH、20mM pH8.3/グリシン、NaOH、20mM+N
aCl 2M pH8.3。
この勾配の総容量はカラム容量の10倍に等しく、これを
2つの構成因子の間で等分する。
クロマトグラフィーの記録はλ=280nmで行なう;16U/mg
に等しいまたはこれ以上の特異的尿酸オキシダーゼ活性
を有する分画を合した後、尿酸オキシダーゼのプールを
集める。
工程2:10kDa限外濾過膜よりなるバイオパス系を用い
る限外濾過による尿酸オキシダーゼプールの濃縮 工程3: 温度:4℃ カラム:ファルマシアK50/100 径=50mm 長さ=100cm 樹脂:アミンおよびヒドロキシ基を有するポリアクリル
アミド−アガロース:ウルトロゲルACA44(IBF) ゲルの容量=1.6l ゲルの高さ=80cm 平衡緩衝液:グリシン/NaOH20mM pH8.3コンディショニ
ングの流速:40ml/h 操作流速:24ml/h 1)定流ポンプを用いてカラムの頂点に濃縮尿酸オキシ
ダーゼのプールを入れる。
2)試料を入れた後、緩衝液グリシン/NaOH20mM pH8.3
のカラムへの供給を続ける。
3)クロマトグラフィー後、UV吸収値(λ=280nm)<
0.05となるまでNaCl2Mで洗浄する。
4℃でNaCl2Mの下で保存する。
クロマトグラフィーの記録はλ=280nmで行なう; − 20U/mgに等しいまたはこれ以上の特異的尿酸オキシ
ダーゼ活性;ならびに − 変性条件(SDSの存在)下における電気泳動および
硝酸銀による発色(バイオラド染色キット)におけるた
だ2個のバンド、即ち − 33−34kDaの主要なバンド − 70−71kDaの副次的バンド を共に有する分画を合した後、尿酸オキシダーゼのプー
ルを集める。
2)A.フラブスから抽出された精製尿酸オキシダーゼの
性格決定 a)部分的配列決定 精製尿酸オキシダーゼ抽出物のアミノ酸配列について
の情報を得るために、cDNAのクローニングに要するプロ
ーブの合成を可能にする、蛋白質の直接アミノ末端配列
決定を試みた。蛋白質のアミノ末端のブロックのためこ
の配列決定は成功しなかった(下記のf)参照)。
故に、尿酸オキシダーゼの部分的配列を得るため以下
の方法を開発した: − 蛋白質分解酵素による蛋白質の開裂(酵素トリプ
シンおよびスタフィロコッカス・アウレウスのプロテア
ーゼV8を使用) −逆相HPLCによる得られたポリペプチドの分離 −精製されたペプチドの配列決定 α)トリプシンによる尿酸オキシダーゼの加水分解、精
製およびペプチドの配列決定 炭酸アンモニウム緩衝液100mM(pH8.9)中の濃度9mg/
mlの尿酸オキシダーゼを、30/1(重量)の尿酸オキシダ
ーゼ/トリプシン比で、30℃で24時間トリプシン(ウォ
ーシングトン、TPCK)により消化した。トリプシン加水
分解の後、消化された尿酸オキシダーゼ60μgを、水中
アセトニトリル1%(v/v)およびトリフルオロ酢酸0.1
%(v/v)で平衡させたブラウンリーG18グラフトシリカ
の逆相HPLCカラム(カラム:10x0.2cm)に直接注入し
た。次いでこのペプチドを、水中トリフルオロ酢酸(0.
1%v/v)の溶液におけるアセトニトリルの直接勾配(60
分間でアセトニトリルを1%から60%に変える)により
150μl/分の速度で溶出した。カラムから出てきたペプ
チドを218nmにおける光学密度の測定により検出した。
溶出グラフを第1図に示す。ここで文字T(トリプシ
ン)に続く数は、同定されたピークに対応する。
各ピークを集め、−20℃で保存し、その後、各減成サ
イクル後に生成するフェニルチオヒダントイン誘導体を
連続して分析するクロマトグラフ(アプライド・バイオ
システムズのモデル430A)を装備した蛋白質シークエン
サー(アプライド・バイオシステムズのモデル470A)で
分析した。下記の表Iに、同定された9個のピークのペ
プチド配列を示す。
β)プロテアーゼV8による尿酸オキシダーゼの加水分
解、精製およびペプチドの配列決定 酢酸アンモニウム緩衝液100mM(pH6.8)中の濃度2mg/
mlの尿酸オキシダーゼを、60/1の尿酸オキシダーゼ/プ
ロテアーゼV8比で、30℃で72時間スタフィロコッカス・
アウレウスのプロテアーゼV8(ベーリンガー−マンハイ
ム)により消化した。消化された尿酸オキシダーゼ160
μgを、水中アセトニトリル1%およびトリフルオロ酢
酸0.1%(v/v)で平衡させたブラウンリーG18グラフト
シリカの逆相HPLCカラム(カラム:10x0.2cm;粒子:7x0.0
3μm)に注入した。次いでこのペプチドを、水中トリ
フルオロ酢酸(0.1%v/v)の溶液におけるアセトニトリ
ルの直線勾配(60分間でアセトニトリルを1%から60%
に変える)により150μl/分の速度で溶出した。カラム
から出てきたペプチドを218nmにおける光学密度の測定
により検出した。
溶出グラフを第2図に示す。ここで文字V(プロテア
ーゼV8)に続く数は、同定されたピークに対応する。
各ピークを集め、既に述べた蛋白質シークエンサーで
分析するまで−20℃で保存した。
下記の第1表に、同定された5個のピークのペプチド
配列を示す。
b)特異活性 精製した尿酸オキシダーゼ抽出物は約30U/mgの特異活
性を有する。
c)変性条件下での電気泳動 精製した尿酸オキシダーゼ抽出物のSDS(ドデシル硫
酸ナトリウム)存在下でのポリアクリルアミドゲル上の
電気泳動とこれに続く銀発色は、約33−34kDaの強度の
高いバンドおよび約70−71kDaの極めて強度の低いバン
ドを示す。
d)等電点の決定 方法 − pH領域(3.5−9.5)および(5−8)で、すぐに使
えるゲル、即ちファルマシアのLKBアンホラインズ・ゲ
ル板を使用。
− LKB標準蛋白質10μl(標準蛋白質の等電点の範囲:
3.5−9.5)ならびに精製尿酸オキシダーゼ4μgおよび
8μg(2個の異なった列で)を入れる。
− 12V、6℃で1時間30分間稼働。
− 次に25%エタノール、8%酢酸中のコーマシーブル
ー(0.1%)で蛋白質を染色し、次いでエタノール25%
および酢酸8%を含有する溶液で脱色する(バックグラ
ウンドを除くため)。
− 結果:2個の列の各々に、等電点8.1および7.9を有す
る近接する2個のバンド(二重線)が観察される。
e)二次元ゲル分析 二次元ゲル分析は、蛋白質を、第一段階でその等電点
により、そして第二段階でその分子量により分離するこ
とを可能にする。
プロトコル 試料:グリシン緩衝液20mM pH8.3中の精製尿酸オキシ
ダーゼ抽出物の溶液 試料の調製 − 尿酸オキシダーゼ5μgおよび10μgの2個の試料 − 真空遠心により乾燥し、以下の組成を有する溶菌緩
衝液5μl中に取る:尿素2.5M、3−(3−コラミドプ
ロピル)ジメチルアンモニオプロパン−1−スルホナー
ト、CHAPS(シグマ)、2%(v/v)、pH領域5−8およ
び3.5−9.5の両性アンホラインズ(LKB)、0.4%、およ
びβ−メルカプトエタノール5%。
等電点電気泳動ゲル − 尿素9,5M、CHAPS5%、LKBアンホラインズ(pH(3.5
−9.5)1%;pH(5−8)1%)、アクリルアミド/ビ
スアクリルアミド(28.4%/1.7%)最終濃度3.5%、H2O
を含有する溶液を調製する。
− この溶液を濾過および脱気し、続いて0.075%テト
ラメチルエチレンジアミン、ティミド(ファルマシ
ア)、および0.015%過硫酸アンモニウムを添加する。
− この溶液を管(16x0.12cm)に導入。 − 20℃で一
夜重合。
− カソードの溶液:NaOH 0.1M、脱気済み。
アノードの溶液:H3PO4 25mM。
− 4mAで45分間前稼働(電圧300V→1000V)。
− カソードに試料を入れる。
− 1000V、20℃で19時間稼働。
− ゲルをはずし、緩衝液(トリス0.375M pH8.8;SDS3
%;ジチオトレイトール、DTT、50mM)中で20℃で10分
間平衡化。
PAGE/SDS変性ゲル − アクリルアミド/ビスアクリルアミド(30%/0.8
%)最終濃度15%、トリスHCl(pH8.8)0.375M、H2Oを
含有する溶液の調製。
− この溶液を濾過および脱気し、続いてSDS(0.1
%)、0.05%過硫酸アンモニウムおよびティミド0.05%
を添加する。
− 4℃で一夜重合(16x20x0.15cmのゲル)。
− 平衡後、PAGE/SDSゲルの表面に等電点電気泳動ゲル
を適用し、続いてアガロースで封入する。
− 電気泳動緩衝液:(トリス−HC125mM pH8.3、グリ
シン0.192M、SDS0.1%)。
− 100mAで稼働 − 6℃で6時間 − ゲルを50%メタノール、10%酢酸中で固定し、次い
で硝酸銀染色(ブラム・H、エレクトロフォレイシス19
87年第8巻93−99頁の方法)。
− コダックのビセッジ2000画像分析機でゲルを走査
し、各スポットの光学密度および表面部分を測定し、こ
れにより、スポット間の定量的比率を算出する。
− アマーシャム標準蛋白質の存在下で二次元ゲルを調
製することにより、この蛋白質の分子量を決定する。
結果 分子量が33.5kDaの位である2個のスポットが観察さ
れ、一方は8.0の位の等電点、強度5.2を有する主要なス
ポット(蛋白質重量の約93%を示す)であり、他方は7.
4の位の等電点、強度0.41を有する副次的スポット(蛋
白質重量の約7%を示す)である。
f)アミノ末端配列およびブロックしているアミノ末端
基の質量の決定 α)アミノ末端配列がブロックされていることの立証 フェニルチオヒダントイン誘導体のアミノ末端配列
を、アプライド・バイオシステム120A型分析機と組み合
わせたアプライド・バイオシステム470A型シークエンサ
ーを用いて分析した。精製した尿酸オキシダーゼ(200p
mol、アミノ酸分析により確認)を、標準蛋白質β−ラ
クトグロブリン20pmolの存在下でシークエンサーに適用
した。
尿酸オキシダーゼの配列に対するアミノ末端配列は検
出されなかった(対照的に、標準蛋白質のアミノ末端配
列が検出され、この事はシークエンサーが作動していた
ことを示している)。
したがってA.フラブス尿酸オキシダーゼはアミノ末端
がブロックされている。
β)32個のアミノ酸からなるアミノ末端ペプチドおよび
ブロックしているアミノ末端基の質量の決定 方法:臭化シアンによる消化 精製した尿酸オキシダーゼ抽出物を、エピクロロヒド
リンによる架橋デキストランによって得られ、7%蟻酸
を含む溶液で平衡化したゲル、セファデックスG25(PD1
0 − ファルマシア)上のゲル濾過に付し、塩の除去お
よび緩衝液の交換を可能にする。蟻酸濃度を真空遠心に
より70%まで上げる。次いで臭化シアンを最終濃度0.2M
となるまで加え、アルゴン下で光の不在下に室温で20時
間反応を進行させる。
− 臭化シアンによる蛋白質の消化より誘導されたペプ
チドの、イオン交換クロマトグラフィーによる分離 このペプチドを、モノS親水性樹脂に基づくイオン交
換カラム(ファルマシア)上で分離した。
緩衝液A:酢酸アンモニウム10mM pH6.2 緩衝液B:酢酸アンモニウム1M pH6.2 流速:0.6ml/分、278nmにおける光学密度の測定によるピ
ークの検出。
勾配:30分間で0%のBから100%のBに至る − 1mlの
分画を集める。
イオン交換工程から導かれた分画を、シャガーおよび
フォン・ジャゴー[(1987)アナリティカル・バイオケ
ミストリー第16巻368−379頁]により記載された方法に
従ってPAGE/SDSゲルにより分析した。
− 逆相HPLCによるアミノ末端ペプチドの精製およびマ
ス分光測定法によるその分析 約4000Daの分子量を有する(PAGE/SDSゲルによる)イ
オン交換工程から導かれたペプチドを、C18グラフトシ
リカに基づく逆相HPLCであるベックマン・アルテックス
C18カラム(250x2.1mm)上で精製した。
流速:0.3ml/分、218nmにおける光学密度の測定によりピ
ークを検出。
緩衝液A:H2O/0.1%TFA(トリフルオロ酢酸) 緩衝液B:アセトニトリル/0.1%TFA 勾配:60分間で1から50%のBに至る 第一の逆相HPLC工程後に集められたペプチドを、異な
った勾配の同じ逆相HPLCカラムで再度精製した。
勾配:10分間で1から50%のBに至る 集めたピークを、グリセロール+チオグリセロールの
マトリックスを用いる高速原子衝撃マス分光測定法(FA
B/MS)による分析に付した。
− キモトリプシンによるアミノ末端ペプチドの消化お
よび逆相HPLCによって分離されたキモトリプシン分解ペ
プチドのアミノ酸分析 逆相HPLCにより精製されたペプチドの配列を確定する
ため、該ペプチドをキモトリプシンで消化した。このキ
モトリプシン分解ペプチドを、ベックマン・アルテック
スC18カラム(250x2.1mm)上の逆相HPLCによって分離し
た。
流速:0.3ml/分、218nmにおける光学密度の測定によりピ
ークを検出。
緩衝液A:H2O/0.11%TFA 緩衝液B:アセトニトリル/0.08%TFA 勾配:60分間で1%のBから50%のBに至る − ピー
クを集める。
キモトリプシン分解したペプチドをアプライド・バイ
オシステムの分析機(420−130A型)上のアミノ酸分析
により同定した。
結果 A.フラブス尿酸オキシダーゼのcDNAの配列および導き
出されたアミノ酸配列(実施例6参照)の決定に基づい
て確立された下記の結論は、以下の観点からのみ理解で
きる: − マス分光測定法によるアミノ末端ペプチドの分析
マス分光測定法により決定された2個の分子量、3684お
よび3666、ならびに臭化シアンとの反応により修飾され
てホモセリン(3642)またはホモセリンラクトン(362
4)のいずれかを与えるカルボキシ末端メチオニンを持
つ以下の配列(アミノ末端メチオニン基の開裂および臭
化シアンによる最初のメチオニン残基の後のペプチド開
裂による、A.フラブス尿酸オキシダーゼのcDNAから導き
出されたアミノ酸配列): SerAlaValLysAlaAlaArgTyrGly LysAspAsnValArgValTyrL
ysValHisLysAspGluLysThrGlyValGlnThrVal TyrGlu (1) から決定された理論的分子量の間には、約42原子質量単
位の差が観察される。
故に、アミノ末端セリン上には、余分の約42原子質量
単位の質量を説明し、恐らくは該アミノ末端セリンのア
セチル化に対応する(CH3COの質量 − Hの質量 = 42
原子質量単位)遮蔽基が存在する。
− キモトリプシン分解ペプチドのアミノ酸分析 この分析は、臭化シアン消化により得られたアミノ末
端ペプチドの配列は上記配列(1)を含むことを明白に
示すことを可能にした。
尿酸オキシダーゼの完全なアミノ酸配列を下に示す。
実施例5 細菌のスクリーニング 1)標識したプローブの調製 この蛋白質のアミノ酸配列から推定したプローブの2
個のプールをバイオサーチ4600DNA合成機を用いて合成
した。第一のプールはHis−Tyr−Phe−Glu−Ile−Asp残
基の配列(T27の配列の一部)、即ち5′から3′に向
かって: に対する。実際にはこのプールは全ての可能な組合せを
表わす24x3=48の異なったオリゴヌクレオチドからな
る。第二のプールはGln−Phe−Trp−Gly−Phe−Leuアミ
ノ酸残基の配列(V5の配列の一部)、即ち5′から3′
に向かって: に対応する。このプールは24x4=64の組合せからなる。
プローブはターミナルデオキシヌクレオチドトランスフ
ェラーゼ(TdT)(IBI Inc.により市販)で標識する。
この反応は、「コバルト」反応緩衝液(IBI Inc.によ
り10倍濃縮液として供給):1.4Mカコジル酸カリウム
− pH7.2、300mMジチオトレイトール、1μlの酵素タ
ーミナルデオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(IB
I Inc.)およびP32で標識した50μCiのデオキシシチジ
ル三燐酸、dCTP、中の溶液としてのオリゴヌクレオチド
混合物100ngについて実施する。37℃で10分間反応を行
ない、次いで0.5MのEDTA1μlの添加によりこれを停止
する。フェノール抽出を行ない、抽出物をバイオゲルP1
0ポリアクリルアミドのカラム(バイオラド:150−105
0)で透析する。
2)尿酸オキシダーゼのcDNAを含むコロニーのハイブリ
ダイゼーションおよび検出 グルンシュタインおよびホグネスにより開発されたイ
ンシートゥハイブリダイゼーション技術(1975、プロシ
ーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンシズ(U.S.A.)72巻3961頁)により約40000コ
ロニーをスクリーニングする。6000の細菌をペトリ皿に
蒔き、孤立したコロニーを得る。37℃で24時間インキュ
ベーションした後、各濾紙をプローブの2個のプールの
うち片方で処理すべく、各々の皿を2枚の濾紙に写し、
こうして得られた全コロニーをプローブの2個のプール
で平衡して試験する。
この濾紙を、6xSSC、10xデンハート溶液および100μg
/mlの超音波処理し変性させた鮭の精子DNA(シグマ)を
含有する緩衝液中のプローブの2個のプールのうち一方
とハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションは温
度42℃で16時間行なう。6xSSC溶液は20xSSC溶液の希釈
により得る。20xSSC緩衝液の調製はマニアティス、フリ
トゥシュおよびサムブルーク(op.引用)により記載さ
れている。要約するとこの緩衝液は175.3g/lのNaClおよ
び88.2g/lのクエン酸ナトリウムを含有し、NaOH10N数滴
でpH7に調節する。10xデンハート溶液は、最終容量500m
lにつきフィコル1g、ポリビニルピロリドン1gおよびヒ
ト血清アルブミン1gを含有する。
6xSSC溶液中42℃で洗浄した後(水槽を5回交換して
3時間)、この濾紙をジョゼフ紙で拭き取りオートラジ
オグラフィーにかける。16時間後に濾紙を展開する。コ
ロニーの約0.5%の分画がプローブの2個のプールとハ
イブリダイズしていることがわかった。
この分画から5個のコロニーを取り精製した。これら
のコロニーの各々からプラスミドDNAを調製し、このDNA
をBamHI、またはHindIII、またはBamHIおよびHindIIIの
両者で消化することにより分析した。
アガロースゲル上での分析の後、得られた5個のプラ
スミドがBamHIおよびHindIIIにより直線化されているこ
とがわかった。二重消化はクローニングされたcDNAの全
体に対応するフラグメントの放出を可能にする。このフ
ラグメントの大きさは、3つの事例で約1.2kbであり他
の2つの事例では約0.9kbである。以下の配列決定のた
めに0.9kbフラグメントの1個および1.2kbフラグメント
の1個を選び再クローニングした(下記の実施例6参
照)。
実施例6 尿酸オキシダーゼcDNAの配列の決定 一方で0.9kbフラグメントの1個(クローン9A)、そ
して他方では1.2kbフラグメントの1個(クローン9C)
を一本鎖ファージM13の複製型のDNAに再クローニングし
た。一方で0.9kbフラグメント、他方で1.2kbフラグメン
トを含むM13クローンのDNAをエキソヌクレアーゼで消化
して一連の重複するM13クローンを生成させる(方法:IB
Iの「サイクロンIバイオシステム」)。このクローン
をジデオキシリボヌクレオチド法(サンガー等、PNAS−
U.S.A.− 1977、14巻5464−5467頁)によって配列決定
した。
クローン9Cのヌクレオチド配列を第3図に示すが、さ
らにこれは、矢印によってクローン9Aの始まりを、そし
て星印*が後に続くヌクレオチド記号によって、クロー
ン9Cのヌクレオチドとは同一でないクローン9Aの配列決
定されたヌクレオチドをも示している(2個の配列およ
び、これに続く組み立て(実施例10参照)に使用される
AccIおよびBamHI制限サイトを照合した場合)。
長い方のフラグメント(クローン9C)のヌクレオチド
配列は2個の相違の外は短い方のフラグメント(クロー
ン9A)のヌクレオチド配列と重複していることがわかっ
た(第3図参照)。一方の相違は静止性のものであり、
他方はトリプトファン残基からグリシン残基への変化に
対応する。これらの相違は、単離されたメッセンジャー
RNAにおける相違のため(前記実施例2参照)、またはc
DNAライブラリーを構築する際に使用した逆転写酵素の
誤りのため(前記実施例3参照)か、いずれかによるも
のであろう。A.フラブス尿酸オキシダーゼはのゲノム遺
伝子の配列はこの不明確さの克服を可能にするものであ
る:これはトリプトファン残基である(したがっておそ
らく逆転写酵素の誤り)。
長い方のフラグメントの場合、ATGコドン(第3図中1
09の位置)が、その配列が精製A.フラブス尿酸オキシダ
ーゼの部分的配列に相当する(実施例4参照)、分子量
約34240Daの302個のアミノ酸のポリペプチドに対応する
解放読み取り枠を解放する。
第4図は、ATGコドンにより解放されるDNA配列および
コードされているポリペプチド、ならびに、コードされ
ているポリペプチドの向い側の矢印によって、A.フラブ
ス尿酸オキシダーゼをトリプシンおよびプロテアーゼV8
で加水分解して得られる配列決定されたペプチド(実施
例4参照)を示している。
このポリペプチド配列はSer−Lys−Leuの三つ組で終
止することがわかったが、これはペルオキシソームに存
在する酵素に典型的である(グールド・S.J.等、ジャー
ナル・オブ・セル・バイオロジー108巻(1989)1657−1
664頁)。
実施例7 尿酸オキシダーゼcDNAのための発現ベクター
の組み立て 大腸菌における発現のためのベクター、プラスミドp4
66を調製した。これは、複製起点およびアンピシリン耐
性遺伝子を含むpBR327のフラグメントからなる。さらに
これは大腸菌の合成プロモーター(R.ロドリゲスおよび
M.チェンバリン、「プロモーターズ − ストラクチュ
ア・アンド・ファンクション(1982)、プリージャ
ー)、シャイン−ダルガーノ配列、ならびにこれに続く
唯一のNdeIおよびKpnIサイト、転写ターミネーター(フ
ァージfd由来)およびlac i 遺伝子を含むポリリンカ
ーをも含んでいる。
このプラスミドは、大腸菌中のhGHのための発現プラ
スミド(p462)から、hGH遺伝子を持っているフラグメ
ントを尿酸オキシダーゼのcDNAで置換することにより組
み立てられる。
これよりプラスミドp466の組み立てを以下の記述で詳
細にわたって記載するが、これは第5、6、7、8およ
び9図に関連するものである。
第5図はプラスミドp163,1の制限地図を示している。
以下の記号に従って異なった制限セグメントを随意に標
識している: 第6図はプラスミドp160の制限地図を示しており、そ
のPvuI−XhoI−BamHI(1)およびPvuI−ORI−BamHI
(2)フラグメントはそれぞれプラスミドp163,1および
pBR327をその起源とし、小さなBamHI(2)−BamHI
(1)フラグメントは下記のフラグメント3である。
第7図はプラスミドp373,2の制限地図である。以下の
記号に従って異なった制限セグメントを随意に標識して
いる: 第8図は、 によって表わされ下記に定義される合成BglII−HindIII
フラグメント、プラスミドp462の制限地図である。
第9図は、 によって表わされる、尿酸オキシダーゼをコードしてい
る遺伝子を含むNdeI−KpnIフラグメント、プラスミドp4
66の制限地図である。
1)プラスミドp373,2の組み立て 使用する方法は、一般に入手可能な既に存在するプラ
スミドから得られるフラグメント、および現在普通に用
いられる技術により合成で調製されるフラグメントを用
いる。使用されるクローニング技術は、T.マニアティ
ス、E.F.フリトゥシュおよびJ.サムブルーク(コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(1982))によ
り記載されているものである。このオリゴヌクレオチド
はバイオサーチ4600DNA合成機を用いて合成する。
欧州特許出願A−0245138号に記載され、1986年2月1
7日、照会番号I−530の下でCNCMに寄託されているプラ
スミドp163,1(第5図)を、酵素PvuIおよびBamHIで消
化した。このプラスミドはhGHをコードする遺伝子を含
んでいる。制限酵素XhoIの作用部位を含む、第5図に示
したPvuI−BamHIフラグメント(以後フラグメント1と
呼ぶ)を精製した。
同様にして、当業者に周知のプラスミドpBR327(q.v.
ソベロン・X.等、ジーン、9巻(1980)287−305頁)を
酵素PvuIおよびBamHIで消化した。複製起点を含むPvuI
−BamHIフラグメント(以後フラグメント2と呼ぶ)を
精製した。
次にフラグメント3を調製した。これはlac i 遺伝
子およびそのプロモーターを含む合成BamHI(1)−Bam
HI(2)フラグメントであって、以下の配列を持ち、こ
の中で鎖の2つの端は、第6および7図に描かれたプラ
スミド中でフラグメントの方向を明記するために、番号
1および2によって特定している: 次いでフラグメント1、2および3をライゲーション
して、第6図に示すプラスミドp160を得た。
このプラスミドを制限酵素HincIIおよびPstIで部分的
に消化した。次に、複製起点を含み第6図に示されるこ
の大きなHincII−PstIフラグメントを、hGHの天然前駆
体のうち最初の44アミノ酸をコードする配列、およびこ
の配列の上流に調節シグナルを有する合成DNAフラグメ
ントである、下に示されるフラグメント4とライゲーシ
ョンした。
このフラグメントにおいて、アミノ酸は以下のコード
に従った文字によって表わす: A=アラニン M=メチオニン C=システイン N=アスパラギン D=アスパラギン酸 P=プロリン E=グルタミン酸 Q=グルタミン F=フェニルアラニン R=アルギニン G=グリシン S=セリン H=ヒスチジン T=スレオニン I=イソロイシン V=バリン K=リジン W=トリプトファン L=ロイシン Y=チロシン プロモーター配列の−35(TTGCTT)および−10(TATA
AT)、ならびに当業者に周知のシャイン−ダルガーノ配
列に、このフラグメント中で連続して下線を付してあ
る。
プラスミドp380,1はこのようにして取得した。
次いでプラスミドp380,1を制限酵素ClaIおよびNdeIで
消化して、ここから上のフラグメント4の小さなClaI−
NdeIフラグメントを除去し、そしてこれを下記のClaI−
NdeIフラグメントに置き換えた: 得られたプラスミドがプラスミドp373,2(第7図)であ
る。
2)プラスミドp466の組み立て プラスミドp373,2を酵素BglIIおよびHindIIIで二重消
化に付した。この消化から誘導された大きなフラグメン
トを精製し、そしてその配列が、3′端においてKpnIお
よびSnaBIクローニングサイトが後に続くhGH遺伝子の末
端の再形成を意図するものである、下に示される合成DN
Aフラグメントとライゲーションした。
このフラグメントはBglIIおよびHindIII粘着末端を含
んでいる。このようにして作られた新規プラスミドp462
(第8図参照)は、したがってKpnIサイトおよびNdeIサ
イトを含み、尿酸オキシダーゼcDNAを含むフラグメント
を発現ベクター中でクローニングするために使用され
る。
約1.2kbの尿酸オキシダーゼcDNAを有するpTZ19Rから
誘導されたハイブリッドプラスミド(クローン9C)(実
施例3参照)は、唯一のKpnIサイトを含む。このサイト
はcDNAクローニングサイトの数塩基対下流に位置する。
さらに尿酸オキシダーゼcDNAは5′端付近に位置するAc
cIサイトを含んでいる。
故にこのcDNAの大きな部分を占めるAccI−KpnIフラグ
メントを単離精製した。2つの相補的オリゴヌクレオチ
ドもまた合成したが、下に示したその配列: 5′−TATGTCTGCGGTAAAAGCAGCGCGCTACGGCAAGGACAATGT
TCGCGT ACAGACGCCATTTTCGTCGCGCGATGCCGTTCCTGTTACGCGCAGA−
5′ は、cDNAの5′端を再構築することを意図している。こ
のようにして得られたこの合成フラグメントはNdeI末端
およびもう1つのAccII末端を持っている。このフラグ
メントおよび合成配列を、KpnIおよびNdeIによって切り
取られた発現ベクターとライゲーションした。この3フ
ラグメントライゲーションは、p466と呼ばれる大腸菌尿
酸オキシダーゼのための発現ベクター(第9図参照)の
取得を可能にする。このプラスミドを制限酵素による一
連の酵素的加水分解に付したが、これにより、予想され
る制限サイト、特に尿酸オキシダーゼをコードしている
遺伝子の持つ制限サイトの存在の立証が可能となった。
したがってプラスミドp466は、組み立てにより尿酸オ
キシダーゼをコードしている遺伝子を含み、以下の配列
を有する: (上の配列中、A.フラブスから単離されたcDNAのヌクレ
オチドとは異なるヌクレオチドに下線を付してある。こ
れらの相違は、ATGより下流のヌクレオチド配列を原核
細胞の遺伝子内で通常遭遇する配列によりよく対応させ
るために合成AccI−KpnIフラグメント中に導入され
た。) 実施例8 尿酸オキシダーゼcDNAの発現 大腸菌K12 RR1菌株(ベセスダ・リサーチ・ラボラト
リー・Inc.)を、アンピシリン耐性を得るためにプラス
ミドp466で、そして負の制御プラスミドpBR322で形質転
換した。アンピシリン耐性コロニーが両方の場合に得ら
れた。各々の型につき1個のコロニーを培地(LB+アン
ピシリン100μg/ml)中で培養した。37℃で振盪しつつ
1夜経過後に2個の培養を培地(LB+アンピシリン100
μg/ml)で100倍に希釈した。1時間培養の後IPTG(イ
ソプロピル−β−D−チオガラクトシド)1mMを3時間
の間加えた。
ウエスタン・ブロットによる尿酸オキシダーゼの免疫的
検出 1)方法 3時間のIPTGの導入後に得られた培養物から、OD=1
において0.2mlに相当する等分試料を取る。この等分試
料を遠心し上清を除去する。次いで残留物を、当業者に
周知の技術であるウエスタン・ブロットに付すが、この
技術は以下の工程からなる: − トリス−HC10.125MpH6.8、SDS4%、ブロモフェノー
ル・ブルー0.002%、グリセロール20%、β−メルカプ
トエタノール10%よりなるローディング緩衝液と呼ばれ
る緩衝液中で10分間煮沸することにより、この残留物を
可溶化する(ラムリ(U.K.ラムリ、ネイチャー、227巻
(1970)680−685頁)により記載されたプロトコルに従
う); − ラムリ(U.K.ラムリ、ネイチャー、227巻(1970)6
80−685頁)により記載されたプロトコルに従って、こ
の可溶化物に含まれる異なった蛋白質を電気泳動的に分
離する;そして、 − ゲルに含まれる該蛋白質をニトロセルロース膜に移
す(H.トービン等、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・USA第76
巻(1979)4350−4354頁)の技術に従う)。
バーネットの技術(W.W.バーネット、アナリティカル・
バイオケミストリー第112巻(1981)195−203頁)に従
って実施される免疫的検出は、以下の連続操作を含む: ・ このニトロセルロース膜を緩衝液A(トリス−HC11
0mM、NaCl170mM、KC11mM)で10分間すすぐ; ・ ニトロセルロース膜を37℃で30分間緩衝液B(牛血
清アルブミンを100mlにつき3gの割合で加えた緩衝液
A)と接触させる; ・ ニトロセルロース膜を37℃で1時間抗血清(A.フラ
ブスを認識するポリクローナル抗体)と接触させる; ・ ニトロセルロース膜を緩衝液Bですすぐ; ・ ニトロセルロース膜を37℃で1時間、0.1マイクロ
キュリー/mlの割合で沃素125で標識した蛋白質Gの溶液
と接触させる; ・ 膜を緩衝液Aですすぐ; ・ 膜を2枚の吸着シートの間で乾燥する; ・ 膜をX線フィルムと接触させる;そして、 ・ フィルムを感光する。
2)結果 プラスミドp466によって形質転換された菌株は、見か
けの分子量約33kDaの蛋白質を過剰生産し、この蛋白質
はA.フラブス尿酸オキシダーゼに対する抗体によって認
識され、その対照菌株が存在しないことがわかった。
実施例9 尿酸オキシダーゼ活性の検定 前実施例に記載された培養条件下で3時間IPTGを導入
した後に得られた培養物から、OD=1において0.5ml相
当量に対応する等分試料を取る。この等分試料を遠心し
上清を除去する。残留物を0.05MpH8.9のTEA(トリエタ
ノールアミン)緩衝液1ml中に取る。この細胞懸濁液をW
10超音波ソニケーター(ストレングス8およびインテン
シティー4に調節する)を用いて氷中で30秒間2回超音
波処理する。この抽出物を10000gで10分間遠心し、上清
を検定に使用する。
プラスミドp466により形質転換された大腸菌K12から
任意に取った4個のコロニー(コロニーA1、B1、C1およ
びD1)およびプラスミドpBR322により形質転換された1
個のコロニーについて、上記操作を行なう。
1)原理 尿酸のアラントインへの変換は292nmにおける吸収の
減少を伴う。この反応は以下の通りである: (292nmにおいて吸収) 2)試薬 a)TEA0.05M pH8.9/EDTA緩衝液 − TEA(分析用試薬 − プロラボref.287.46.266)
7.5gを蒸留水400mlに溶解する; − コンプレキソンIII(メルク − ref.8418)0.372g
を蒸留水50mlに溶解する; − 2つの溶液を合し500mlとする(溶液1); − この溶液のpHを0.2NHClで8.9に調節する;そして、 − 蒸留水で容量を1000mlとする(溶液2)。
b)尿酸の保存溶液 − 尿酸(カルビオケム − ref.6671)100mgを50ml
の溶液1に溶解する; − 0.2NHClでpHを8.9に調節する;そして、 − 蒸留水で容量を100mlとする。
得られたこの溶液は4℃で1週間保存できる。
c)尿酸基質溶液 − 尿酸の保存溶液(カルビオケム − ref.6671)1.5
mlを取りTEA緩衝液(分析用試薬 − プロラボref.28
7.46.266)で100mlに希釈する。
この溶液は、その日に使用しなければならない。
3)方法 以下の容量を、292nmに調節しサーモスタットで30℃
に調温した分光光度計の石英セル内に導入する: − 600μlの尿酸基質溶液(30℃に予熱)および、 − TEA(pH8.9)200μlを加えた上記の上清100μl(3
0℃に予熱)。
混合後、光学密度の変化を30秒ごとに5分間読みと
る。これらの読み取り値からΔE、即ち毎分の光学密度
の変化を導く。
4)結果 U/ml OD1で表わされる尿酸オキシダーゼの酵素活性A
を、 [式中、記号Vr、d、εIおよびVPEは、各々反応容量
(0.9ml)、希釈因子(2)、292nmにおける尿酸の消衰
係数(12.5)および被験試料の容量(0.1ml)を表わ
す] を用いてΔEの測定値から算出する。
得られた結果を下の第2表にまとめる: 上記の表から、プラスミドp466により形質転換したE.
コリ細胞は、IPTGの存在下、尿酸オキシダーゼ活性生成
能があることが明らかである。
実施例10:酵母の尿酸オキシダーゼcDNAのための3つの
発現ベクターの構築:プラスミドpEMR469、pEMR473及び
pEMR515 利用した方法は、一般に入手可能な既に存在するプラ
スミドから得られるフラグメントを用い、フラグメント
は一般に用いる技術により合成的に製造した。利用した
クローニング技術は、「モレキュラー・クローニング,
ア・ラボラトリィ・マニュアル」(コールド・スプリン
グ・ハーバー・ラボラトリィ、1984)でティー・マニア
ティス,イー・エフ・フリッツ及びジェイ・サンブルッ
クにより記載されたものを用いた。オリゴヌクレオチド
は、バイオサーチ4600DNAシンセサイザーを用いて合成
する。
以下の記載により、プラスミドpEMR414、pEMR469及び
pEMR473の制御地図をそれぞれ示す図10、11及び12参照
すれば明瞭に理解される。これらの図で用いる記号は以
下の記載で特定される。部位がクルノウポリメラーゼに
より平滑になった場合、印“°”を用い、部位がライゲ
ーションにより除かれた場合、カッコで示す。
1)プラスミドpEMR469の構築 このプラスミドは、以下の成分の連続ライゲーション
により構築される、シヤトルベクターE.コリ酵母pEMR41
4から構築した。
pBR322のアンピシリン耐性遺伝子AmpRの上流部(スト
クリッフ、1979、コールド・スプリング・シンプ・クォ
ート・バイオル、43、779)及び内因性2μフラグメン
ト・B型からなり、そのプロモーター(LEU2dと呼ばれ
る)の除去により部分的に修飾されたS.セレビシエの遺
伝子、遺伝子位置STB(REP3)及び2μフラグメントの
複製開始点(ハートレイ及びトネルソン、1980、ネイチ
ャー、286、860−865)を運ぶプラスミドpJDB207の図10
において で示されるPstI−HindIII°フラグメント(BEGGS,1978:
ジーン・クローニング・イン・イースト−p.175−203:
ジエネティック・エンジニアリング、2巻−ウイリアム
ソン−アカデミック・プレス−ロンドン英国)。本フラ
グメントのHindIII末端はクレノウポリメラーゼの作用
により平滑化された。図10でHindIII°により示す。
−そのプロモーターを伴うURA3を含む酵母のクロモゾ
ームの、図10において で示されるHindIII−SmaIフラグメント(ローズ等,198
4、ジーン、29、p.113−124)。このHind−SmaIフラグ
メントはプラスミドpFLI(チエヴァリア等,1980、ジー
ン11、11−19)から生じる。このプラスミドのHindIII
末端は、クレノウポリメラーゼの作用により平滑にし
た。
−ラッセル及びスミスにより記載された天然バージョ
ン(version)(ラッセル等,(1983)ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリィ,258、2674−2682)
とは、制限部位の導入を意図する少しの塩基対のみが異
なるADH2遺伝子のプロモーターの合成バージョンを含
み、図10において により示される。SamI−BamHIフラグメント)。(天然
配列は、ほんの少し異なる結果で用いることができ
た。)本フラグメントの配列は以下に示される。
−酵母PGK遺伝子の3′末端を保有する、図10におい
で示されるBgIII−HindIIIフラグメント。本フラグメン
トは、ヒッツェマン等により記載されたPGK遺伝子(198
2、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ、10、7791−780
8)を保有し、ただ一つのBgIII部位を有する酵母クロモ
ゾームDNAのHindIIIフラグメントのBgIIIによる完全消
化から生ずる。本消化で、2つのHindIII−BgIIIフラグ
メントが得られ、その小さい方、約0.4Kdのフラグメン
ト、これは酵母PGK遺伝子の3′末端を保つ、を維持す
る。後者のフラグメントはヒッツェマン等により記載さ
れる(前掲書中)。BgIII部位は、先のフラグメントのB
amHIでクローン化され(BamHI及びBgIII部位は従って消
える)、クレノウポリメラーゼの作用により平滑にされ
たHindIII部位は、以下に記載される、pBR322のPvaII−
PstIフラグメントのPvuII部位でクローン化される。
−複製開始点及びアンピシリン耐性遺伝子AmpRの下流
部を含む、pBR322の、図10において で示される、PvuII−PstIフラグメント。
従って、この方法で形成されるプラスミドpEMR414は
以下の成分を含む。
−複製開始点及びE.コリ細胞内プラスミドの複製及び
選択を可能にするアンピシリン耐性遺伝子AmpR。これら
の成分はE.コリ細胞内の形質転換を可能にする。
−酵母の複製開始点(ARS)、プロモーターを伴わな
いS.セレビシエの遺伝子位置STB及びLEU2遺伝子並びに
そのプロモーターを伴うS.セレビシエのURA3遺伝子。こ
れらの成分は、エス・セレビシアのプラスミドの複製及
び選択並びに内因性2μプラスミド含有細胞内の十分な
分配効力を可能にする。
プラスミドpEMR414は、制限酵素NheI及びClaIで完全
にした。URA3遺伝子を含む小NheI−ClaIフラグメント、
以下フラグメントAという、を精製した。
プラスミドpEMR414を酵母NheI及びBamHIで完全に消化
した。特にLEU2d遺伝子及びプラスミドpBR322の複製開
始点を含む大きなNheI−BamHIフラグメント、以下フラ
グメントBという、を精製した。
尿酸オキシダーゼcDNA配列由来の蛋白質をコードする
遺伝子の開始を含む合成ClaI−AccIフラグメント(クロ
ーン9C)も、調製した。本フラグメントは、コード化す
るアミノ酸を変化することなく酵母に慣行的であるコド
ンを挿入する目的で導入された(シャープ等、1986、ヌ
クレイック・アシッズ・リサーチ、14巻、13、5125−51
43頁参照)クローン9Cに関する修飾を含む。このフラグ
メント、以下フラグメントCと呼ぶ、の配列は以下の通
りである(下線のヌクレオチドはクローン9Cに関して修
飾したものである): クローン9Cのプラスミド(図3参照)を酵素AccI及び
BamHIで消化した。尿酸オキシダーゼcDNAの末端を含むA
ccI−BamHIフラグメント、以下フラグメントDという、
を精製した。このフラグメントは以下の配列を有する。
フラグメントA、B、C及びDをライゲーションして
図11に示すプラスミドpEMR469とした。図において、印
は図10におけると同意義であり、新しいClaI−AccI及び
AccI−BamHIフラグメントは で示される。
2)プラスミドpEMR473の構築 プラスミドpEMR469を酵素MluI及びSphIで完全に消化
した。尿酸オキシダーゼ遺伝子を含む、大きなMluI−Sp
hIフラグメントを、S.セレビシエのプロモーターGAL7の
TATA組成から上流の配列の部分(200bp)に相当し、該
部分は上流活性化配列(UAS)を含み、その配列が以下
に示される、合成フラグメントとをライゲーションし
た。
この方法で得られるプラスミドpEMR473は図12に示さ
れ、図において、印は図11におけると同意義であり、導
入された新しいMluI−SphIフラグメントは により示される。
3)プラスミドpEMR515の構築 プラスミドpEMR473を酵素XbaIで部分的に消化し、酵
素MluIで完全に消化した。大きいXbaI−MluIフラグメン
トを精製した。このフラグメントは、特に複製開始点及
び2μフラグメントの遺伝子位置の配列、LEU2d遺伝
子、アンピシリン耐性遺伝子AmpR、pBR322の複製開始点
及び尿酸オキシダーゼ用の発現カセットを含む。一方、
それは、URA3遺伝子及びXbaIとNheI部位の間の2μフラ
グメントの部分のどちらも含まない。
大きなXbaI−MluIフラグメントは、MluI及び修飾XbaI
粘着性末端を含有する以下の配列アダプターにより再還
化した。
この方法で得たプラスミドpEMR515は、2μフラグメ
ントのFLP遺伝子によりコード化したコンビナーゼの標
的FRT部位の三成分の一つのみを有する。
プラスミドpEMR469、pEMR473及びpEMR515は以下の配
列を有する尿酸オキシダーゼをコード化している遺伝子
を有する。
実施例11. プラスミドpEMR469、pEMR473及びpEMR515に
よるEMY761酵素株の形質転換−プラスミドpEMR515によ
るEMY500及びGRF18酵素株の形質転換−ウラシルの原栄
養性またはロイシンの原栄養性のいずれかの選択を伴う
形質転換。
サッカロミセス・セレビシエの3つの非同質遺子系統
を受容株として用いた。
−EMY761株(Mata,leu2,ura3,his3,gal) −EMY500株(Mata,leu2,ura3,pep4) −GRF18株(Mata,leu2,his3) GRF18株はこの分野の当業者によく知られている(ゲ
リー・フィンク・エムアイティー,ユーエスエイ)。EM
Y761及びEMY500株は、GRF18株に関連する。これらはGRF
18株を、FL100株(番号28383の下にATCCに寄託された)
から誘導されたura3株、及びイー・ダブリュー・ジョー
ンズにより記載された(イー・ダブリュー・ジョーンズ
等(1977)ジェネティックス、85、23)20B12株(Mata,
tsp1,pep4)で続けて交雑することにより得た。
GRF18株は、1989年12月28日に寄託番号I−920の下に
CNCMに寄託されたGRF18 pEMR515(leu+)株のプラスミ
ドpEMR515をキュアリング(curing)することにより得
ることができ、EMY500株は、1989年12月28日に寄託番号
I−919の下にCNCMに寄託されたEMY500 pEMR515(le
u+)のプラスミドpEMR515をキュアリングすることによ
り得ることができる。
これらの株は、プラスミドpEMR469及びpEMR473の各々
に存在するLEU2d欠損選択マーカー及びURA3選択マーカ
ーにより補体することが可能な変異(leu2及びura3)を
含む。
1)ウラシルの原栄養性の選択を伴う形質転換 EMY761株のコロニーを100mlの液体YPG培地(以下の表
III参照)と呼ばれる培地に接種するのに用いた。細胞
密度がml当たり104細胞に達したとき、細胞を、この分
野の当業者によく知られており、イトオ等により記載さ
れた(イトオ等、1983、ジャーナル・オブ・バクテリオ
ロジイ、153、163−168)技術による形質転換のために
酢酸リチウム0.2Mで処理した。
EMY761細胞を、平行して約各1μgのプラスミドpEMR
469及びpEMR473で形質転換した。形質転換した細胞はウ
ラシルで不含固体培地(以下の第3表参照)と呼ばれる
培地上ウラシル(ura+)栄養要求性質を選択する。EMY7
61 pEMR469(ura+)形質転換株及びEMY761 pEMR473(ur
a+)形質転換株をこうして維持した。
2)ロイシンの原栄養性の選択を伴う形質転換 用いた形質転換技術は、ベッグス等により記載された
(ベッグス等(1978)ネイチャー275、104−109)もの
の変法である。それは、酵母を浸透安定剤、即ちソルビ
トール1M濃度の存在下、プロトプラスト化処理に付すこ
とを含む。
正確な形質転換プロトコールは以下に特定される。
a)200mlの液体YPG培地(表III参照)に定常期に培養
株の約5×106細胞を接種し、この方法で接種した培養
株を一晩30℃で撹拌する。
b)培養株の密度がml当り約107細胞に達したとき、細
胞を4000rpmで5分間遠心し、残渣をソルビトール1Mで
洗浄する。
c)細胞を、25mM EDTA及び50mMジチオスレイトールを
含む5mlのソルビトール溶液1Mに懸濁し、10分間30℃で
インキュベートする。
d)細胞を10mlのソルビトール1Mで1度洗浄し、20mlの
ソルビトールに懸濁する。ジモラーゼー100T(セイカガ
ク・コーギョウ株式会社から販売される、アルソバクタ
ー・ルテウス培養上清をアフィニティカラムで部分精製
することにより得られ、β−1,3−グルカンラミナリペ
ンタヒドロラーゼを含む製剤)を最終濃度20μg/mlまで
加えて懸濁液を室温で約15分間インキュベートする。
e)細胞を、ソルビトールYPG培地(以下の第3表参
照)と呼ばれる、ソルビトール含有培地20mlに再び懸濁
し、20分間30℃で穏やかに撹拌しながらインキュベート
する。
f)細胞を3分間2500rpmで遠心する。
g)細胞を9mlの形質転換緩衝液(ソルビトール1M、ト
リス−HCl 10mM pH7.5及びCaCl210mM)に再び懸濁す
る。
h)0.1mlの細胞と5μlのDNA溶液(約5μg)を加え
て得られる懸濁液を10〜15分間室温に保持する。
i)1mlの以下の溶液を加える。
ポリエチレングリコールPEG4000 20%、トリス−HCl
10mM pH7.5及びCaCl210mM。
j)i)で得られる懸濁液0.1mlを、予め溶融処理し、
約45℃で溶液に保ったロイシン不含固体再産生培地(以
下の表III参照)を含有する管に注ぐ。懸濁液を15mlの
ロイシン不含固体再産生培地の固体化層を含むペトリ皿
に注ぐ。
k)段階j)をh)で得られる細胞懸濁液の残留物で繰
り返す。
形質転換株が3日後現れ始める。
EMY761 pEMR469(leu+)、EMY761 pEMR473(leu+)、
EMY761 pEMR515(leu+)、GRF18 pEMR515(leu+)及びE
MY500 pEMR515(leu+)形質変換株はこうして維持され
た。
第3表 実施例11、12、13及び14で用いた主要培地 −ウラシル不含固体培地 アミノ酸のない6.7gの酵母窒素塩基(ディフコから) 5.0gのカゼイン水和物(ディフコからのカザミノ酸) 10gのグルコース 20gの寒天 全成分を蒸留水中で混合し、蒸留水で最終容量1に
する。15分間120℃でオートクレーブにかける。
−ウラシル不含固体培地 寒天無しでウラシル不含固体培地の処方を用いる。15
分間120℃でオートクレーブにかける。
−ロイシン不含固体培地 カザミノ酸のない6.7gの酵母窒素塩基(DIFCOから) 20mgのアデニン 20mgのウラシル 20mgの1−トリプトファン 20mgの1−ヒスチジン 20mgの1−アルギニン 20mgの1−メチオニン 30mgの1−チロシン 30mgの1−イソロイシン 30mgの1−ロイシン 50mgの1−フェニルアラニン 100mgの1−グルタミン酸 150mgの1−バリン 400mgの1−ロイシン 20gのグルコース 20gの寒天 蒸留水中に全成分を混合する。蒸留水で最終容量を1
とする。
15分間120℃でオートクレーブにかける。オートクレ
ーブ処理後、200mgの1−スレオニンと100mgの1−アス
パラギン酸を加える。
−ロイシン不含固体再産生培地 ロイシン不含固体培地の処方を用い、20gの代わりに3
0gの寒天を混合し、混合物に182gのソルビトールを加え
る。
−ロイシン不含液体培地 寒天のないロイシン不含固体培地の処方を用いる。15
分間120℃でオートクレーブにかける。オートクレーブ
処理後、200mgの1−スレオニンと100mgの1−アスパラ
ギン酸を加える。 −液体YP培地 10gの酵母エキス(ディフコからのバクト酵母エキ
ス) 20gのペプトン(ディフコからのバクトペプトン) 成分を蒸留水中で混合する。蒸留水で最終容量を1
とする。
15分間120℃でオートクレーブにかける。
−液体YPG培地 液体YP培地の処方を用い、オートクレーブで処理後、
グルコースを20g/lの濃度を加える。
−ソルビトールYPG培地 液体YPG培地の処方を用い、オートクレーブ処理後、
ソルビトールを1Mの濃度で加える。
−エタノール−グリセリンYP培地 液体YP培地を用いる。オートクレーブ処理後、10mlの
エタノール100%(1%最終濃度)及び30gのグリセリン
を加える。
−エタノール−グリセリン−ガラクトースYP培地 液体YP培地の処方を用いる。オートクレーブ処理後、
10mlのエタノール100%、30グリセリン及び30gのガラク
トースを加える。
実施例12:EMY761 pEMR469(ura )、EMY761 pEMR743(u
ra )、EMY′761 pEMR473(leu)株による、尿酸オキシ
ダーゼcDNAの三角フラスコ中での発現−ウェスタンブロ
ッティングによる免疫測定−尿酸オキシダーゼ活性およ
び可溶性蛋白質 1)尿酸オキシダーゼcDNAの発現 a)ウラシル無含有培地上で選択された株 EMY761 pEMR469(ura )およびEMY761 pEMR473(ura
)株のコロニーをウラシル無含有液体培地(第3表参
照、実施例11)20ml中で培養した。一夜攪拌しつつ、30
℃に保った後、2種の培地を10分間、7000rpmにて遠心
分離した。残渣を減菌蒸留水10ml中に添加し、再度10分
間7000rpmにて遠心分離する。尿酸オキシダーゼの発現
物をEMY761 pEMR469(ura )株につきエタノール−グリ
セリンYP培地(第3表、実施例11参照)20ml中、EMY761
pEMR473(ura )株につき、エタノール−グリセリン−
ガラクトースYP培地(第3表、実施例11参照)20ml中に
細胞を添加して行う。培養物は再び30℃にて22時間、攪
拌下でインキュベートする。
b)ロイシン無含有培地上選択された株 第一段階で、EMR761 pEMR469(leu )およびEMY761pE
MR473(leu )株の各コロニーをロイシン無含有液体培
地(第3表、実施例11)20ml中で培養した。これにより
プラスミド pEMR469およびpEMR473を担持するLEU2d遺伝
子によるleu2突然変異の相補性の選択を行うことにより
多数のプラスミドの複写物を得、かつ維持することが可
能である。一夜攪拌しつつ、30℃に保った後、2種の培
地を10分間、7000rpmにて遠心分離した。残渣を減菌蒸
留水10ml中に添加し、再度10分間7000rpmにて遠心分離
する。尿酸オキシダーゼの発現物をEMY761pEMR469(ura
)株につきエタノール−グリセリンYD培地(第3表、
実施例11参照)20ml中、EMY761pEMR473(ura )株につ
き、エタノール−グリセリン−ガラクトースYP培地(第
3表、実施例11参照)20ml中に細胞を添加して誘導す
る。培養物は再び30℃にて22時間、攪拌下でインキュベ
ートする。
c)対照株 非形質転換EMY761株、すすなわち、プラスミドを持た
ないEMY761株を上記と同様に培養した。これは一方でエ
タノール−グリセリン液体YP培地10ml中誘導および他方
で、エタノール−グリセリン−ガラクトースYP培地10ml
中誘導する。
2)サンプルの調製 a)1a)、1b)および1c)で培養した細胞を遠心分離に
かけ、上清を除去した。残渣を蒸留水10mlに添加し、10
分間7000rpmで遠心分離する。残渣を同様に洗浄し、pH
8.9のトリエチレンアミン緩衝液、TEA約1mlに添加す
る。上記緩衝液中細胞約300μlをガラスビーズ(直径4
00−500μm)の存在下溶解し、最終容量を約半分にす
る。この混合物はボルテックス中で1分間に4回、激し
く攪拌し、試料は粉砕操作中、30秒は氷中において置
く。液体はパスツールピペットでチューブから除きマイ
クロチューブに移す。ガラスビーズをpH8.9のTEA緩衝液
約200μlで1回洗浄する。ビーズはボルテックス中で
1分間当たり1回洗浄し、液層はパスツールピペットで
除き、上記の溶解物に添加する。ついで、溶解物を5分
間7000rpmでマイクロチューブ中で遠心分離する。上清
液を注意深く除き、−20℃でウェスターン・ブロッティ
ング、尿酸オキシダーゼ活性および蛋白質測定のために
貯蔵する。溶解した細胞残査はウェスターン・ブロッテ
ィング(下記3)参照)のために別に貯蔵する。
さらに、1a)および1b)で調整した培養物の試料は誘
導前に下記の方法で採取する:培養物2mlを10分間、700
0rpmにて遠心分離する。残査を蒸留水500μlに添加
し、再び、5分間、7000rpmにて遠心分離する。残査をp
H8.9のTEA緩衝液約200μl中に加え、ガラスビーズの存
在下上記と同様に溶解する。溶解した細胞の上清および
残査を別々に−20℃にて貯蔵する。
3)ウェスターン・ブロッティングによる尿酸オキシダ
ーゼに免疫的測定法。
a)操作 当分野の技術者に周知の技術である下記の工程からな
る各試料の残査および上清液をウェスターン・ブロッテ
ィングにかける: − 負荷(loading)緩衝液と称されるトリス−HCl
0.12 5M pH6.8、SDS 4%、ブロモフェノール・ブルー
0.002%、グリセリン 20%、β−メルカプトメタノー
ル 10%からなる緩衝液中で10分間煮沸して残査を溶解
させる(レミリに記載のプロトコルによる(U.K.レミ
リ、ネイチュア、227(1970)680−685)); − レミリ記載のプロトコル(U.K.レミリ、ネイチュ
ア、227(1970)680−685)による溶解物中に含まれる
種々の蛋白質の電気泳動的分離;および − ゲル中の上記蛋白質のニトロセルローズフィルター
上への移動(H.タウビンら、プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス、USA、7
6,(1979)4350−4354)。
バーネットの操作(W.W.バーネット、アナリティカル
・バイオケミストリー 112,(1981)195−203)によ
り行われた免疫的測定法は下記の連続的操作を含む。
・ 緩衝液A(トリス−HCl 10mM、NaCl 170mM、KCL
1mM)10mlを用いて10分間ニトロセルローズ・フィルタ
ーをすすぐ; ・ 緩衝液B(100ml当たり3gの牛血清アルブミンを
添加した緩衝液A)に接触させてニトロセルロース・フ
ィルターをすすぐ; ・ ニトロセルロース・フィルターを免疫血清(A.フ
ラブス、尿酸オキシダーゼを認識するポリクローナル抗
体)に1時間37℃にて接触させる; ・ ニトロセルロース・フイルターを緩衝液Bにてす
すぐ; ・ ニトロセルロース・フイルターを、0.1マイクロ
キュリー/mlの割合でヨウ素125でラベルしたプロテイン
Gの溶液に、1時間37℃にて接触させる; ・ フィルターを緩衝液Aにてすすぐ; ・ 2枚の吸収紙の間でフィルターを乾燥する; ・ フィルターをX線フィルムに接触させ、 ・ フィルムを現像する。
b)結果 EMY761 pEMR469(ura+)、EMY761 pEMR473(ura+)、
EMY761 pEMR469(leu+)およびEMY761 pEMR473(leu+
株は見かけ(apparent)の分子量約33kDaを有する蛋白
質を産生し、これはこれはA.フラブス尿酸オキシダーゼ
に対する抗体によって認識され、これは対照株には含ま
れない。
非形質導入株は上記の蛋白質を全くまたはほとんど含
まないことが判明している。
残渣と上清液についてのこの蛋白質の量を比較すると
上記蛋白質の約80%は溶解液中に溶解していることを示
す。
4)尿酸オキシダーゼ活性のアッセイ 上記実施例9に記載した工程により溶解した細胞の上
清液につき尿酸オキシダーゼ活性を測定した。
得られた結果を下記第4表に示す。これはグリセリン
−エタノールにより誘発された各株、グリセリン−エタ
ノール−ガラクトースにより誘発された各株および非誘
発株につき尿酸オキシダーゼ活性を示したものである。
上記の表は明らかに、これらのプラスミドpEMR469お
よびpEMR473により形質導入された酵母細胞は導入後、
尿酸オキシダーゼ活性の産生が可能であることを示して
いる。
5)溶解液中の総可溶性蛋白質のアッセイ ビオラド製蛋白質アッセイキットを溶解細胞の上清液
中に存在する総蛋白質のアッセイに使用した。蛋白質が
近付くとクマシーブリリアントブルー g−250の酸溶
液の最大吸収が465nmから595nmに変化するという知見に
基づくものである(ライスナーら、アナリティカル・バ
イオケミストリー、64,509(1975))。
a)操作 595nmに設定した分光光度計のセル中に次の容量を入
れる。
− 蒸留水790μlを添加した試料10μl、 − 濃縮染色試薬(ビオラド)200μl。
各成分を混合し、595nmにて光学密度を読み取る。こ
のようにしてBSA(牛血清アルブミン)の濃度増大に対
する検量曲線を作成する。溶解液中の総蛋白質の未知濃
度を検量曲線から読む。
結果 得られた結果は下記第4表に示す。総可溶性蛋白質の
量(mg/ml)および各グリセリン−エタノールから誘導
株、各グリセリン−エタノール−ガラクトースから誘導
株および非誘導株の総可溶性蛋白質中の尿酸オキシダー
ゼのパーセントを示している(ここでは、組換え蛋白質
の特定の活性はA.フラブスから得られた尿酸オキシダー
ゼの活性: 30U/mgに一致すると推定している)。
形質導入物質および形質導入株(leu+)の選択方法に
より、尿酸オキシダーゼの生成率が5−20%変化するこ
とが判明する。
実施例13: 2.5lの発酵槽中EMY761 pEMR473(ura+)株に
よる尿酸オキシダーゼの発現 1)発酵プロトコル a)培地 接種培地 EMY761 pEMR473(ura+)株のコロニーをウラシル無含
有液体培地200ml中で培養する(第3表、実施例11)。
培養を、撹拌下、ODを約3まで一夜継続する。
b)醗酵条件 タービン2個付総容量2.5lのバイオリアクター 温度=30℃ pH=5 酵素分圧=30mmHg 空気流速=1/分 バイオリアクターに培地A1.5lを入れ、接種物150mlを
接種する。グルコースがOD2.5からOD17にまで消費され
たとき、20重量/容量%でグルコース150ml容量を添加
して、誘導を行う。増殖を継続させ、ついてOD30のと
き、追加培地を添加する。
増殖をさらに15時間継続させ、OD104にて生成物を回収
する。
2)サンプルの調製および分析 サンプルを発酵槽中培養物から実施例9の2)a)に
記載と同様にして調製する。2種の試料を採取する:第
1、誘導7時間後および第2、誘導22時間後。
実施例9に記載の下記のテストを細胞の溶解後得られ
た2種の溶解液につき行った: − ウェスタン・ブロッティングによる免疫的測定、 − 総蛋白質のアッセイ つぎのような結果が得られた: a)ウェスタン・ブロッティングによる免疫的測定 2l発酵槽中培養のEMY761 pEMR473(ura+)株は見掛け
の分子量33kDaを有する蛋白質を産生し、A.フラブス尿
酸オキシダーゼに対する抗体(上記の抗体は当業者に周
知の技術によりウサギ中で生成される:ベイチュケイチ
スら、(1981)メソッド・イン・エンチモロジー、アカ
デミック・プレス・ニユーヨーク、第73巻、46頁)によ
り認識され、これは対照株には存在しない。
b)生物学的活性のアッセイ 得られた結果を下記第6表に示す。
第6表 株/誘導時間 U/ml EMY761 pEMR473(ura+)/7h 9 EMY761 pEMR473(ura+)/22h 12.5 培養器で培養したEMY761 pEMR473(ura+)株は誘導後
尿酸オキシダーゼを生成することができることを発見し
た。
c)総可溶蛋白の検出 結果を以下第7表に示す。
これらの結果から培養器で培養したEMY761 pEMR473
(ura+)による尿酸オキシダーゼの合成率が、誘導7お
よび22時間後で細胞の総蛋白の約5%であることが示さ
れた。
実施例14 EMY761 pEMR515(leu+)、EMY500 pEMR515(leu+)お
よびGRF18 pEMR515(leu+)株による尿酸オキシダーゼc
DNAの三角フラスコ中での発現 上記3つの株の各コロニーをロイシンなしの液体培地
20ml中に培養した。
30℃で1晩撹拌し、3つの培養物を10分間7000rpmで
遠心した。細胞残留物を減菌蒸留水10ml中に取り、再び
10分間遠心した。尿酸オキシダーゼの発現は、エタノー
ル−グリセリン−ガラクトースYP培地(実施例8の第1
表参照)20ml中に細胞を取ることにより誘導した。培養
物を再び30℃20時間撹拌しながらインキュベートした。
非形質転換宿主株を対照としてそれぞれ培養した。
6培養物の各細胞を遠心により再び分離し、上清を除
去した。残留物を蒸留水10mlにとり、10分間7000rpmで
遠心分離した。このように洗浄した残留物をpH8.9のTEA
緩衝液約1mlに取り、粒子の粉砕および遠心による除去
を実施例9、2)に記載のように実施した。各培養物の
上清を前述のように尿酸オキシダーゼおよび総蛋白の検
出のために使った。得られた主な結果を以下第8表に示
した。
これらの結果は高いレベルの尿酸オキシダーゼが本発
明による発現ベクターにより形質転換した3つの非同質
遺伝子受容体で得ることができることを示した。
実施例15 EMY500 pEMR515株の尿酸オキシダーゼのcDNA2.5l培養
器中での発現。組換え尿酸オキシダーゼの精製および部
分的特性確認。
1)EMY500 pEMR515株の2.5l培養器中での培養。EMY500
pEMR515株の培養を次の方法で実施した。
a)三角フラスコ中での前培養段階 MES(2−[N−モノフォリノ]−エタンスルホン
酸:シグマM8250番)1.28gを補足した成長培地MCPA(オ
ートクレーブで減菌可能)90mlおよび成長培地MCPF(限
外濾過により減菌)を含む500ml三角フラスコに、光学
密度2.35に相当する細胞数の20%グリセリンを含む培地
中のEMY500 pEMR515株の1ml溶液を移植した。培地MCPA
およびMCPFの組成は以下の通りである。24時間30℃撹拌
下インキュベーション後、培養物の光学密度は約7であ
った。
b)培養器中での培養相 上記培養を次の組成物を有する培養培地を含む2.5l培
養器に移植するために使用した。
MCPF 900ml +MCPF 200ml 培養物のpHを培養器により5.5の所定値に調製した。3
0℃で培養6−7時間後、500g/lグルコース溶液72mlを
直線的に9時間以上にわたって加えた(すなわちグルコ
ース36g総量)。
c)発現段階 前述記載の混合物に、発現培地MEPA(オートクレーブ
で減菌可能)100mlおよび次の組成を有する発現培地MEP
F(限外濾過で減菌)150mlを加えた。培養をその後5時
間続けた。その後、ガラクトース30g、グリセリン15gお
よびエタノール36gを含む溶液150mlを直線的に20時間加
えた。約160の光学密度が得られた。
成長および発現培地の化学組成 −成長培地MCPA(オートクレーブで減菌) 全量900ml NTA(ニトリロ三酢酸) 1.2g 酵母抽出物(DIFCO) 6g K2SO4 1.2g NaCl 0.6g MgSO4・7H2O 1.2g CaCl2・2H2O 840mg FeCl3 108mg グルタミン酸 4.44g HYCASE SF(シェフィールド・プロダクツ) 30g ロイシン 2.16g ヒスチジン 600mg メチオニン 1.2g オリゴ要素I(下記参照) 5ml ウラシル 1.2g オリゴ要素Iのリスト 超精製水で全量1 CuSO4・5H2O 780mg H3BO3 5g ZnSO4・7H2O 3g KI 1g MnSO4・2H2O 3.5g Na2MO4・2H2O 2g FeCl3・6H2O 4.8g 濃塩酸100mlを溶液に加え1,000mlに調製。
成長培地MCPF(限外濾過で減菌) 超精製水で全量200ml KH2PO4 4.8g トリプトファン 420mg ビタミンI(下記参照) 5ml グルコース 36g 溶解するまで熱し、室温にもどし、ビタミンIを加え、
0.2μmフィルターで濾過。ビタミンIのリスト 超精製水で全量100ml ビオチン 1.2mg 葉酸 1mg ニアシン 144mg (ニコチン酸) 塩酸ピリドキシン 60mg 塩酸チアミン 240mg パントテン酸カルシウム 1.2g メソイノシトール 2.4g 溶解後100mlにする。
0.2μm減菌フィルター、冷却。
発現培地MEPA(オートクレーブで減菌可能) 超精製水で全量100ml NTA 1.2g K2SO4 2.08g グルタミン酸 6g HYCASE SF(シェフィールド・プロダクツ) 24g ロイシン 2.16g ヒスチジン 600mg メチオニン 1.2g MgSO4・7H2O 720mg CaCl2・2H2O 840mg FeCl3・6H2O 108mg オリゴ要素I 5ml ウラシル 1.2g 濃H2SO4または濃KOHでpH5.5に調製。
オートクレーブ20分120℃ −発現培地MEPF(限外濾過で減菌) 超精製水で全量150ml KH2SO4 2.4g トリプトファン 420mg ビタミンI 5ml グリセリン 36g ガラクトース 45g 熱で溶解し、室温にもどしビタミンを加え濾過。
2)細胞の粉砕 20時間誘導後、600nmで測定した培養物のODは98であ
る。培養器ウワート800gを10,000gで5分間遠心し、細
胞ケーキを溶解緩衝液(グリシン20mMpH8.5)80mlに取
った。細胞を溶解すべき細胞溶液と同容量のビーズ(直
径0.50mm)の存在下、粉砕装置(ビブロゲニック・ツェ
ルミューレ・ミルVI4)で2.5分間4℃2回粉砕した。粉
砕後、上清を取り、ビーズを溶解緩衝液80mlで2回洗浄
した。溶解物210mlを回収した。上記溶解物は約3mg/ml
の総蛋白含量および約7.7U/mlの尿酸オキシダーゼ活性
を含む(すなわち、3μ/mgの総蛋白の特異活性を考慮
して約8.5%の総蛋白に対する尿酸オキシダーゼパーセ
ントである)。
3)組換え尿酸オキシダーゼの精製 a)精製プロトコール 上記溶解物を以下に記載した2段階精製プロトコール
に付した。
段階1:陰イオンクロマトグラフィー 支持体: DEAE(ジエチルアミノホスフェート)セファロースファ
ーストフロウ(ファルマシア番号17.07.09.91) 圧縮ゲルは70ml容量である。分離を室温で実施し、回
収分画を0℃で保存する。
分離条件: 緩衝液1(ほう酸ナトリウム10mM、pH9.2)から緩衝
液2(ほう酸ナトリウム10mM、塩化ナトリウム1M)まで
の塩化物イオン力の勾配を使用した。緩衝液は前もって
ガスを除去し、溶出の間0℃に保存した。それぞれの緩
衝液にアジド0.02%を加えた。
粗抽出物を置き(10ml)、カラムに維持しない尿酸オ
キシダーゼ(10mlの分画による)が完全に回収されるま
で緩衝液1で溶出した。色素および汚染された蛋白はそ
の後緩衝液2の溶出により除去した。続いて精製は214n
mでの溶出物のODを測定した。
段階2:高速および逆相液体クロマトグラフィー 支持体: 移植c8シリカカラム、アクアポアOD−300(100×2.1m
m)(ブラウリー−アプライド・バイオシステムズ社) 操作条件: 溶出1:トリフルオロ酢酸0.1%を含む超精製水(ミルポ
アシステムで濾過) 溶出2:トリフルオロ酢酸0.08%を含むアセトニトリル
(分光光度的特性または類似) 流速:0.3ml/分 勾配はアセトニトリル/TFA35%からアセトニトリル/TFA
70%20分間にし、5分間70%で維持する。注入量は一回
あたり1mlである。
分画の回収: 分離後、218nmの光学密度で測定した。アセトニトリ
ルを真空下遠心により蒸発した。
b)結果 精製段階1の前後のサンプルを、注入量50μlで同じ
勾配を用い、前に記載したグラフトC8シリカカラム、ア
クアポアOD−300で液体クロマトグラフィーにより分析
した。A.フラブスからの精製尿酸オキシダーゼを外部対
照として使用した。出発溶解物では、尿酸オキシダーゼ
は総蛋白の63%を示した。精製段階1後、尿酸オキシダ
ーゼは総蛋白の84%を示した。段階2後得られた全サン
プルを次の部分的特性確認に使用した。上記サンプルは
確実に尿酸オキシダーゼを84%以上含む。
4)組換え尿酸オキシダーゼの部分的特性確認 a)アミノ酸分析 精製尿酸オキシダーゼの酸加水分解物のアミノ酸分析
をアプライド・バイオシステムズ・モデル420−130Aの
分析装置で実施した。定量化アミノ酸の配分は仮定した
配列に適合した(重要な違いはない)。同じ結果がA.フ
ラブスから抽出した精製尿酸オキシダーゼで観察された
(実施例4で得られた)。
b)トリプシンペプチドマップ トリプシンペプチドマップを精製組換え尿酸オキシダ
ーゼおよび次の条件下実施例4)で得られた精製尿酸オ
キシダーゼ抽出物で達成した。
1g/mlの濃度を有する尿酸オキシダーゼ溶液を製造し
た。即席で1mg/mlの濃度を有するトリプシン溶液を製造
した。
2つの溶液を室温で8時間1/30酵素/基質の割合で一
緒に混合した。トリプシン加水分解物をその後記録装置
に連結したUV検出器つきのC18グラフトシリカカラム
(5μm、リクロソーブ250×4.6mmハイクロム番号RP18
−5−250A)でクロマトグラフィー(液相クロマトグラ
フィー)した。適用した勾配は1%アセトニトリル/TFA
から60%アセトニトリル/TFAまでを120分間であり、そ
の後勾配を60%で5分間維持した。
得られたペプチドマップは大変狭い特性をもつ。
5)アミノ末端配列の遮断した性質の決定 アミノ末端配列をフェニルチオヒダントイン酸誘導体
の分析器であるアプライド・バイオシステムズ・モデル
120Aに連結した配列決定装置であるアプライド・バイオ
システムズ・モデル470Aにより分析した。精製組換え尿
酸オキシダーゼ(アミノ酸の分析により検出した200ピ
コモル)をβ−ラクトグロブリン(対照蛋白)20ピコモ
ルの存在下配列決定した。
尿酸オキシダーゼの配列に相当するアミノ末端配列は
検出されないが、対照蛋白のアミノ末端配列は検出され
た。
その故、本発明の組換え尿酸オキシダーゼおよび尿酸
オキシダーゼ抽出物はブロックされたアミノ末端終結部
を有する。
実施例16 動物細胞中での尿酸オキシダーゼcDNA発現ベ
クター:プラスミドpSV860の構築 このベクターは、 ・最初の16個のアミノ酸を除いた尿酸オキシダーゼをコ
ードする配列を含んでいる小さいAccI−SnaBIフラグメ
ント[このフラグメントはプラスミドp466(実験室で後
記のようにして得られるエシエリヒア・コリ中A.フラブ
ス尿酸オキシダーゼの発現ベクターから由来する]と、
合成HindIII−AccIフラグメントを、動物細胞中での発
現を促進する非翻訳5′配列とA.フラブス尿酸オキシダ
ーゼをコードする完全配列を含むHindIII−SnaBIフラグ
メントが得られるようにライゲーションすること、およ
び ・動物細胞用発現ベクターすなわちプラスミドpSE1の多
重クローニング部位中のHindIII部位およびSnaBI部位間
のHindIII−SnaBIフラグメント(ポリリンカーともい
う)を挿入することにより得られた。
以下の記述は、プラスミドp466、プラスミドpSE1およ
びプラスミドpSV860の構築を続けて述べるものである。
1)プラスミドp466の構築 プラスミドp466すなわちE.コリ中における尿酸オキシ
ダーゼcDNA発現ベクターを製造した。これは、複製開始
点とアンピシリン耐性遺伝子を含むpBR327のフラグメン
トを含む。また、これはE・コリの合成プロモーター
(R.ロドリゲおよびM.チャンバーリン、「プロモーター
ス:ストラクチュア・アンド・ファンクション」(198
2)、プリーガー)、唯1個のNdeI部位およびKpnI部位
を含むポリリリンカーを従えたシセイン・ダルガルノ配
列、転写ターミネーター(ファージfd由来)および1ac
i遺伝子を含む。
このプラスミドは、E・コリのhGH発現プラスミド(p
462)から、hGH遺伝子保持フラグメントを尿酸オキシダ
ーゼcDNAで置きかえることにより構築した。
プラスミドp466の構築は、上記実施例7に詳述した。
2)動物細胞用発現ベクター:プラスミドpSE1の構築 使用したストラテジーは、公衆が入手し得る既存プラ
スミドから得られたフラグメントと、現在普通に用いら
れて技術により合成されたフラグメントを用いるもので
ある。使用したクローニング技術は、T.マニアテイス、
E.F.フリッチおよびJ.サンブルックにより「モレキュラ
ー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル」
(コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、19
84)に記載された方法によるものである。オリゴヌクレ
オチドは、バイオサーチ4600DNAシンセサイザーを用い
て合成した。
以下の記述は、第13図を参照すると明確に理解できる
ものであり、同図はプラスミドpSE1の制限地図を示す
が、ライゲーションのため消滅した部位は括弧で示す。
この図中の記号は以下の記述中で示す。
このプラスミドは、下記成分を連続的にライゲーショ
ンすることにより構築した。
1)−PvuII−PvuIIフラグメント−これは第13図中に++
+++の記号で示し、プラスミドpTZ18R(ファルマシア)
を制限酵素PvuIIで完全消化して得られる2525bpからな
る。このフラグメントは、ファージF1の複製開始点(第
13図にORI F1で示す)、アンピシリン耐性遺伝子(第13
図にAmpRで示す)およびE・コリでこのプラスミドの複
製をさせる複製開始点(第13図にORIpBR322で示す)を
含む。最初のPvuIIIブラント部位は7)で述べたフラグ
メントのEcoRVブラント部位(これも消滅する)とのラ
イゲーションの際消滅する。
2)−PvuII−HpaIフラグメント−これは第13図中に の記号で示し、VA−IおよびVA−IIRNA情報を含む、5
型アデノウイルスDNAの11299位(PvuII制限部位)10239
位(HpaI制限部位)間の1060bpからなる。HpaIブラント
部位は3)で述べたフラグメントのPvuIIブラント部位
(これも消滅する)とのライゲーションの際消滅する。
3)−PvuII−HindIIIフラグメント−これは第13図中に の記号で示し、SV40ウイルスDNA由来で制限酵素PvuIIと
HindIIIによる完全消化により得られるものである。こ
のフラグメントは、複製開始点とSV40ウイルスDNAの初
期プロモーター(B.J.ビルン等、PNAS−USA(1983)80
巻721−725頁参照)を含む。
HindIII部位は4)で述べたフラグメントのHindIII結
合部位とのライゲーションの際消滅する。
4)−合成「HindIII結合部位」−HindIIIフラグメント
−これは第13図中 の記号で示し、419bpからなるもので、後述するその配
列は、HTLV1ウイルスの非翻訳5′配列に類似する(バ
イス等、「モレキュラー・バイオロジー・オブ・テュモ
ア・ウイルシズ」第2部、第2版(1985)、コールド・
スプリング・ハーバー・ラボラトリー、1057頁参照)。
5)−合成HindIII−「BamHI結合部位」フラグメント−
第13図 の記号で示し、ファージT7のRNAポリメラーゼのプロモ
ーターとSmaIクローニング部位を含むポリリンカーをも
つ。
6)−540bpのBamHI−BcIIフラグメント−第13図に の記号で示し、SU40ウイルスを酵素BcIIおよびBamHIで
完全消化して得られ、上記ウイルスの後記ポリアデニル
化部位を含む小さいフラグメントである(M.フイツジラ
ルド等、セル24巻(1981)251−260頁)。BamHIおよびB
cII部位はそれぞれ5)で述べたフラグメントのBamHI結
合部位および7)で述べたフラグメントのBamHI部位
(これも消滅する)とのライゲーションの際に消滅す
る。
7)−BamHI−EcoRVフラグメント−第13図に の記号で示し、190bpからなり、プラスミドpBR322を酵
素EcoRVおよびBamHIで完全消化して得られる小さいフラ
グメントである。
3)プラスミドpSV860の構築 プラスミドp466(第9図参照)を、酵素AccIおよびSn
aBIで完全消化した。最初の16個のアミノ酸を除く尿酸
オキシダーゼをコードするDNA配列をもつ小さなAccI−S
naBIフラグメントを精製し、下記配列をもつ合成HindII
I−AccIフラグメントとライゲーションした。
このライゲーションは、クローン9Cと同一であり尿酸
オキシダーゼをコードする配列および動物細胞中での発
現を容易にする非翻訳5′配列を含むHindIII−SnaBIフ
ラグメントを得ることを可能にする(M.コザック、ヌク
レイック・アシッズ・リサーチ12巻2号(1984)857−8
72頁)。
HindIII−SnaBIフラグメントは下記配列を含む。
ついで、HindIII−SnaBIフラグメントを、先に酵素Hi
ndIIIおよびSmaIとインキュベートしたベクターpSE1に
挿入した。これは第14図に示すプラスミドpSV860をもた
らした。図中、記号は第13図と同じ意味で、新しいHind
III−SnaBI部位は の記号で示す(SnaBI部位とSmaI部位はライゲーション
の際消滅する。) 実施例17 COS細胞中での尿酸オキシダーゼcDNAの一時的
発現。細胞溶解物中の尿酸オキシダーゼアッセイ COS細胞はSV40ウイルスのT抗原を発現するサルの腎
細胞である(Y.グルツマン、セル23巻(1981)175−182
頁)。この細胞はSV40ウイルスDNAの複製開始点を含む
ベクターの複製を許すもので、動物細胞の遺伝子発現の
研究に好ましい宿主である。
1)COS細胞のトランスフェクションと尿酸オキシダー
ゼcDNAの一時的発現 COS細胞4.105個を、直径6cmのペトリ皿(コーニン
グ)中に入れた、グルタミン0.6g/lおよびNaHCO33.7g/l
を含有しウシ胎仔血清(ギブコ)5%を補足したダルベ
ツコ修飾イーグル培地(ギブコ)(以下DMEMという)中
にとり出す。5%炭酸ガス含有大気中37℃で16時間培養
後、培地を吸引除去し、細胞をPBS(ギブコのりん酸緩
衝食塩水)3mlで洗浄する。ついで、下記混合物を加え
る。(DMEM+10%)ウシ胎仔血清(ギブコ)1000μl、
2mg/ml濃度の平均分子量500,000のジエチルアミノエチ
ルデキストラン(ファルマシア)110μl、100mMクロロ
キン(シグマ)1.1μlおよびプラスミドpSV860または
プラスミドpSE1(対照)のDNA3μg。5%炭酸ガス含有
大気中37℃で5時間インキュベーション後、混合物を細
胞から除く。ついで、10%ジメチルスルホキシド(分光
用、メルク)含有PBS2mlを加える。室温で1分間インキ
ュベーション後、混合物を除き細胞をPBSでか2回洗浄
する。ウシ胎仔血清2%を補足したDMEM5mlを加える。
さらに5%炭酸ガス含有大気中37℃で4日間インキュベ
ーションを続ける。
2)サンプル調製 培地を吸引除去し、COS細胞をPBS3mlで3回すすぐ。
ついで、ゴムスパーテルでかき出して細胞をPBS1ml中に
集める。かき出した後、皿をPBS1mlですすぐ。2つの細
胞けんだく液を合わせ、100rpmで10分間遠心する。上清
を除き、細胞残渣をpH8.9の0.05Mトリエチルアンモニウ
ム(TEA)/EDTA緩衝液1mlにけんだくする。
細胞を(氷上)12Wにセットした超音波発生器(ビブ
ラ・セル、ソニックス・アンド・マテリアル・インコー
ポレイテッド(USA)製)で10sパルスを用いて超音波処
理することにより溶解する。細胞溶解物を10,000rpmで1
0分間遠心し、上清を尿酸オキシダーゼアツセ用に採取
する。
3)尿酸オキシダーゼ活性 尿酸オキシダーゼ活性は実施例9記載のように測定し
た。
結果は下表に示す通りである。
尿酸オキシダーゼcDNA保持プラスミドpSV860でトラン
スフェクションしたCOS細胞は感知可能なレベルの尿酸
オキシダーゼ活性を発現したのに対し、対照では尿酸オ
キシダーゼ活性が認められない。それ故、尿酸オキシダ
ーゼcDNAは発現した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 9/06 A61K 37/50 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:67) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 9/06 C12R 1:865) (72)発明者 ギュモ、ジャン・クロード フランス31400トゥールーズ、アプト 260、バ・ベ、シュマン・ド・ラ・サラ ド・ポンサン 135番 (72)発明者 カガ、ムラ フランス31520ラモンビル・サンタニュ、 リュ・ロマン・ロラン 50番 (72)発明者 ルグー、リシャール フランス31460カラマン、ル・ファジェ、 アン・マナール (番地の表示なし) (72)発明者 ロワソン、ジェラール フランス31300トゥールーズ、リュ・フ ランソワ・リカルディ 15番 (72)発明者 ラルブル、エリザベス フランス84000アヴィニョン、リュ・デ ュ・ラムパール・サン・ロシュ 7番 (72)発明者 リュプクル、ジョアネ フランス31320カスタネートロサーン、 リュ・ラマルチーヌ 4ビス番 (72)発明者 ルプラトワ、パスカル フランス81470キューク・トゥールザ、 カンボン・レ・ラヴォール、アン・サン ―ピエール (番地の表示なし) (72)発明者 サロム、マルク フランス 31320 カスタネートロサー ン,レゾルム スゴン/エフ1番 (72)発明者 ローラン、パトリック フランス31320プシュビュスク、レジダ ーンス・ラ・フェルム・ド・サン・スル ナン (番地の表示なし)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも16U/mgの特異的尿酸オキシダー
    ゼ活性をもち、適当ならばメチオニンが先行しているこ
    ともある下記配列 を有する組換蛋白質。
  2. 【請求項2】約30U/mgの特異的尿酸オキシダーゼ活性を
    有する、請求項1記載の組換蛋白質。
  3. 【請求項3】2次元ゲル上の分析により、少なくとも蛋
    白質マスの90%を示す、約33.5kDaの分子マスのスポッ
    トを呈示する、請求項1または2記載の組換蛋白質。
  4. 【請求項4】C8グラフトシリカカラム上での液体クロマ
    トグラフィーで測定したとき80%より高い純度を有す
    る、請求項1−3の何れか1項記載の組換蛋白質。
  5. 【請求項5】8.0附近の等電点を有する、請求項1−4
    の何れか1項記載の組換蛋白質。
  6. 【請求項6】原子マス43単位附近の分子マスを有する封
    鎖基をアミノ末端セリン上に保持する、請求項1−4の
    何れか1項記載の組換蛋白質。
  7. 【請求項7】請求項1−6の何れか1項に記載の組換蛋
    白質を含有する医薬組成物。
  8. 【請求項8】下記配列 をもつ蛋白質をコードするDNA配列を有する組換え体遺
    伝子。
  9. 【請求項9】E.coli中での発現を可能にする、請求項8
    記載の組換え体遺伝子。
  10. 【請求項10】DNA配列が下記配列 を含む、請求項9記載の組換え体遺伝子。
  11. 【請求項11】酵母細胞中での発現を可能にする、請求
    項8記載の組換え体遺伝子。
  12. 【請求項12】DNA配列が下記配列 を含む、請求項11記載の組換え体遺伝子。
  13. 【請求項13】CHOまたはCOS細胞中での発現を可能にす
    る、請求項8記載の組換え体遺伝子。
  14. 【請求項14】DNA配列がCHOまたはCOS細胞中での発現
    を有利にする非翻訳5′配列が先行している下記配列 を含む、請求項13記載の組換え体遺伝子。
  15. 【請求項15】CHOまたはCOS細胞中での発現を有利にす
    る非翻訳5′配列が、請求項14記載の配列のすぐ上流に
    位置する配列AGCTTGCCGCCACTを含む、請求項14記載の組
    換え体遺伝子。
  16. 【請求項16】発現に必要な手段と共に、請求項8−15
    の何れか1項記載の組換え体遺伝子を保持する、発現ベ
    クター。
  17. 【請求項17】少なくとも1種の選択マーカーを保持す
    る、請求項16記載の発現ベクター。
  18. 【請求項18】プラスミドpEMR469、pEMR473およびpEMR
    515のうち1種の特性をもつ、請求項17記載の発現ベク
    ター。
  19. 【請求項19】請求項9記載の組換え体遺伝子を保持す
    る請求項16記載の発現ベクターにより形質転換されてい
    る、E.coli株。
  20. 【請求項20】請求項11記載の組換え体遺伝子を保持す
    る請求項16−18の何れか1項記載の発現ベクターの1種
    により形質転換されている、酵母細胞。
  21. 【請求項21】請求項16−18の何れか1項記載の発現ベ
    クター1種により形質転換されている、サッカロマイセ
    ス・セレビシエ株。
  22. 【請求項22】ロイシンまたはウラシルの合成をつかさ
    どる遺伝子少なくとも1種上に変異を有する、請求項21
    記載の株。
  23. 【請求項23】LEU2およびURA3遺伝子の少なくとも1種
    上に変異を有する、請求項22記載の株。
  24. 【請求項24】下記段階 1)請求項21−23記載の株を培養し、 2)細胞を溶解し、 3)溶解物中に含まれる組換え体尿酸オキシダーゼを分
    離精製することを含む、組換え体尿酸オキシダーゼの製
    造法。
  25. 【請求項25】発現に必要な手段と共に、請求項13記載
    の組換え体遺伝子を含む、CHOまたはCOS細胞。
  26. 【請求項26】請求項14記載の組換え体遺伝子を保持す
    る請求項16記載の発現ベクターを含む、CHOまたはCOS細
    胞。
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