JPH0851980A - 合成遺伝子およびこれを用いた癌転移阻害活性を有するペプチドの製造方法 - Google Patents

合成遺伝子およびこれを用いた癌転移阻害活性を有するペプチドの製造方法

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JPH0851980A
JPH0851980A JP6189414A JP18941494A JPH0851980A JP H0851980 A JPH0851980 A JP H0851980A JP 6189414 A JP6189414 A JP 6189414A JP 18941494 A JP18941494 A JP 18941494A JP H0851980 A JPH0851980 A JP H0851980A
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cancer metastasis
gene
seq
inhibitory activity
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JP6189414A
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Hideki Higashida
英毅 東田
Kimiko Murakami
喜美子 村上
Yuko Hama
祐子 浜
Yoko Tsukamoto
洋子 塚本
Atsushi Isoai
敦 礒合
Hiromichi Kumagai
博道 熊谷
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】これまで化学的合成方法および結合方法を組み
合わせてのみ作製可能であった癌転移阻害ペプチドを、
遺伝子組換え手法により直接的にしかも高効率で生産し
得るために、合成遺伝子およびそれを用いた癌転移阻害
ペプチドの製造方法を提供する。 【構成】特に分裂酵母シゾサッカロミセス・ポンベ(Sc
hizosaccharomyces pombe) 菌体内で多頻度で使用され
るコドンを用いて設計、合成された、癌転移阻害活性を
有するペプチドをコードする遺伝子、並びに、該遺伝子
を用いた遺伝子組換え手法による癌転移阻害活性を有す
るペプチドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、癌転移阻害活性を有す
るペプチド(以下、単に「癌転移阻害ペプチド」と略
記)をコードする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベ
クター、該組換えベクターによって形質転換された宿主
細胞の形質転換体並びに該形質転換体を用いる癌転移阻
害ペプチドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】癌の治療には主として外科的療法、放射
線療法および化学療法が行われているが、癌の再発や転
移の防止という点ではいまだ満足すべき治療効果が挙げ
られていない。
【0003】現在用いられている多くの制癌剤は、核酸
あるいはタンパク質の生合成系を阻害し、癌細胞を死に
至らしめるものである。しかしながらこれらの制癌剤で
は、癌細胞と正常細胞との区別が困難なため、その効果
には、特に副作用の面で大きな問題が内在している。ま
たこれらの制癌剤は原発巣を縮小させることによって治
療するものであるが、癌の治療で常に問題になるのは癌
細胞が原発巣から離れ、他の臓器に転移し、そこで増殖
し致命的な結果を招くことである。したがって癌の根本
的治療のためには、癌細胞の増殖抑制とともに、転移に
対して有効な抑制効果を示す制癌剤の開発が望まれてい
る。
【0004】癌転移の機構の解明には多くの研究がなさ
れ、転移の抑制に関する物質の検索も広く行なわれてき
た。癌細胞は原発巣から遊離した後、血管中に侵入す
る。そして血管壁に接着後、血管内皮細胞層の下に潜り
込み細胞外基質を破壊し、標的臓器の実質中に浸潤侵入
する。このような各ステップを経て癌細胞は他の臓器に
転移すると考えられている(L.A. Liotta et al.: Lab.
Invest., 49, 636-649(1983))。よって癌転移阻害剤
開発のためには、上記の各ステップのいずれかを抑制す
るものが開発されればよいと考えられる。例えば、癌細
胞が細胞外基質と接着するのを阻害するもの(例えば、
N.J. Humphries et al.: Science, 223, 467-470 (198
6) )、中皮細胞層や血管内皮細胞層などの下層への浸
潤を阻害する物質(例えば、A. Isoai et al.: Jpn. J.
Cancer Res., 81, 909-914 (1990))、細胞外基質の分
解を阻害する物質(例えば、R.M. Schultz et al.: Can
cer Res., 48, 5539-5545 (1988))等が挙げられる。
【0005】本発明者らは、配列表の配列番号5のアミ
ノ酸配列で表されるペプチドが癌転移阻害活性を有する
ということをすでに確認している(特開平3−3499
3号公報、A. Isoai et al.: Jpn. J. Cancer Res., 8
1, 909-914 (1990) および A. Isoai et al.: Cancer
Res., 52, 1422-1426 (1992) )。さらに本発明者ら
は、この配列番号5のアミノ酸配列で表されるペプチド
(癌転移阻害ペプチド)をタンパク質など生体高分子と
化学的に結合させて複合体をつくり、この複合体がペプ
チド単独に比べてより強い癌細胞浸潤阻害活性並びに癌
転移抑制活性をもつということも確認している(特開平
4−254000号、同4−300899号、同4−3
00900号公報および A. Isoai et al.: Biochem. B
iophys. Res.Commun., 192, 7ー14 (1993))。すなわ
ち、癌転移阻害ペプチドと血清アルブミンなどの生体高
分子を水溶性カルボジイミドで結合させることによって
創製した新規タンパク質は、癌転移阻害ペプチド単独で
用いる場合に比べ、1/50〜1/60の低濃度で、ヒ
トおよびマウス由来高転移性癌細胞の細胞外基底膜への
浸潤を強く抑制した。さらに、癌細胞をマウスの尾静脈
より注入し肺や肝臓などの主要臓器に転移させるいわゆ
る「実験的転移モデル」系において、該新規タンパク質
は、ペプチド単独で用いる場合に比べ、1/10以下の
低用量で同等以上の癌転移阻害活性を示した。
【0006】このように有用な癌転移阻害ペプチドは、
通常化学的ペプチド合成法によって作製される。しかし
ながらその方法はステップ数が多く、また不純物である
不完全合成産物の分離を行なわなければならない。通常
これらの方法は煩雑であり、また効率よく大量生産する
ことが難しく、特に21アミノ酸残基を有する該ペプチ
ドでは、化学的合成法によることは、コスト的にも設備
的にも必ずしも満足できるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたもので、配列番号5のアミノ酸配列で表
されるペプチド(癌転移阻害ペプチド)を、従来の化学
的ペプチド合成法に代えて、遺伝子組換え技術を用い
て、より効率的な遺伝子発現並びに癌転移阻害ペプチド
の生産をなし得るための技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ね、遺伝子組換え技術を用
いて癌転移阻害ペプチドを生産する新規な系を創出し、
該ペプチドを生産することに成功した。具体的には、癌
転移阻害ペプチドをコードする遺伝子を作製し、すでに
確立されている異種タンパク質生産用のベクターに該遺
伝子を組み込み、得られた組換えベクターを宿主細胞に
導入し、形質転換体を作製することにより、癌転移阻害
ペプチドの生産を達成し得るというものである。
【0009】すなわち本発明によれば、配列番号5のア
ミノ酸配列で表される癌転移阻害活性を有するペプチド
をコードする、配列番号1の塩基配列で表される遺伝子
が提供される。
【0010】また本発明によれば、配列番号5のアミノ
酸配列で表される癌転移阻害活性を有するペプチドをコ
ードする、配列番号2の塩基配列で表される遺伝子が提
供される。
【0011】また本発明によれば、上記配列番号1また
は2の塩基配列で表される遺伝子を含有する組換えベク
ターが提供される。
【0012】また本発明によれば、上記組換えベクター
で宿主細胞を形質転換してなる、癌転移阻害ペプチドを
産生し得る形質転換体が提供される。
【0013】さらに本発明によれば、上記形質転換体を
培養し、培養物中に産生された癌転移阻害ペプチドを単
離し、所望により精製することからなる癌転移阻害ペプ
チドの製造方法が提供される。
【0014】以下、本発明について詳述する。
【0015】上述したように、配列番号5のアミノ酸配
列で表されるペプチド(癌転移阻害ペプチド)が癌転移
阻害活性をもつということは本発明者らによりすでに確
認されている。本発明による合成遺伝子は、この配列番
号5のアミノ酸配列で表されるペプチドをコードする合
成遺伝子であり、理論的には配列表の配列番号1の塩基
配列で表されるものが可能であり、2、147、48
3、648通りの配列が考えられ得る。しかし、望まし
くは遺伝子組換えに用いる宿主細胞のコドン使用頻度に
合わせたものがよく、最も多頻度で使用されるコドンを
用いて設計するのがよい。
【0016】ここで、用いる宿主細胞としては特に限定
されるものではないが、望ましくは培養方法が容易で、
低コストで培養できる微生物がよく、例えば大腸菌(Es
cherichia coli)、各種酵母類、枯草菌、糸状菌等、当
業分野で常用されている宿主細胞等が挙げられる。原核
生物を宿主細胞として用いる方法では必ずしも全てのポ
リペプチドに対して有効ではなく、真核生物由来のタン
パク質の複雑な翻訳後修飾あるいは天然体と同じ立体構
造を再現することは必ずしも容易ではない。また特有の
エンドトキシンが存在する場合は、最終製品の夾雑物に
なる可能性があり、好ましくない。このため好ましく
は、エンドトキシンを含まず、培養方法も確立してお
り、従来より発酵並びに食品工業で用いられており、人
体に関する安全性も確立されている各種酵母類がよい。
このなかでも特に、遺伝学的並びに分子生物学的に動物
細胞に近い性質をもつとされ、より天然体に近い遺伝子
産物が得られることが期待される分裂酵母シゾサッカロ
ミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe) が最も
好ましい。このシゾサッカロミセス・ポンベの菌株とし
ては、例えば寄託番号ATCC38399(leu-32h-)や
ATCC38436(ura4-294h-)等としてアメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託
されているものが挙げられ、入手可能である。
【0017】したがって本発明においては、配列番号5
のアミノ酸配列で表される癌転移阻害ペプチドをコード
する遺伝子は、シゾサッカロミセス・ポンベでの高発現
に至適なコドンを用いて設計し、合成したものであるの
が最も好ましい。シゾサッカロミセス・ポンベの最適コ
ドン使用頻度は、例えば A. Nasim et al: Molecular
Biology of the Fission Yeast p263, Academic Press
(1989) 等から知ることができる。本発明者らは種々研
究を重ねた結果、配列番号2の塩基配列で表される遺伝
子が最も好適であるとの結論を得、設計、合成した(た
だし、配列番号2の塩基配列は、翻訳開始シグナル(A
TG)および翻訳終了シグナル(TAA)を付加してい
る)。なお遺伝子の作製(合成)は、トリエステル法
(Nuc. Acid. Res. 10, p.6553,(1982))やホスホアミダ
イト法(Tetrahedron Letters 22,p.1859, (1981)) な
どの種々の方法がすでに開発されており、いずれの方法
を用いてもよい。またDNA合成機器(DNAシンセサ
イザー)等が市販されているので、それらを用いてもよ
い。
【0018】次に、このようにして合成した遺伝子をベ
クターに組み込んで組換えベクターを作製する。用いる
ベクターは特に限定されるものではないが、宿主細胞内
で自律的に複製可能であって、合成遺伝子(外来遺伝
子)を組み込み得る挿入部位をもち、さらにこの組み込
んだ合成遺伝子を宿主細胞内で発現せしめることを可能
とする領域を有する必要がある。このようなベクターと
して、例えば本発明者らがすでに創出に成功しているシ
ゾサッカロミセス・ポンベを宿主とする外来遺伝子発現
ベクターpTL2M(特願平5−249310号明細
書)等を有利に用いることができ、これらのベクターに
上記合成遺伝子を容易に組み込み得る。
【0019】次いで上記組換えベクターを宿主細胞内に
導入し、形質転換体を得る。組換えベクターの宿主細胞
内への導入法は、従来慣用的に用いられている方法によ
り行うことができ、コンピテント細胞法、プロトプラス
ト法、リン酸カルシウム共沈法、エレクトロポレーショ
ン法、マイクロインジェクション法、リポソーム融合
法、パーティクル・ガン法等、種々のものが挙げられる
が、用いる宿主に応じてそれぞれ任意の方法を取り得
る。シゾサッカロミセス・ポンベを宿主とする場合は、
例えば酢酸リチウム法(K. Okazaki et al., Nucleic A
cids Res.,18, 6485-6489(1990) )等によって効率よく
形質転換体を得ることができる。
【0020】このようにして得られた形質転換体を培養
することにより、培養物中に癌転移阻害ペプチドが産生
される。これを公知の方法で単離し、場合により精製す
ることにより、目的とする癌転移阻害ペプチドが得られ
る。
【0021】形質転換体を培養するための培地は公知で
あり、YPD培地などの栄養培地(M. D. Rose et al.,
"Methods In Yeast Genetics", Cold Spring Harbor L
abolatory Press(1990) )や、MB培地などの最小培地
(K. Okazaki et al., Nucleic Acids Res.,18, 6485-6
489(1990) )等を用いることができる。形質転換体の培
養は、通常16〜42℃、好ましくは25〜37℃で、
8〜168時間、好ましくは24〜72時間行う。振盪
培養と静置培養のいずれも可能であるが、必要に応じて
攪拌や通気を加えてもよい。
【0022】培養物中に産生したペプチドの単離・精製
法としては、公知の塩析または溶媒沈殿法等の溶解度の
差を利用する方法、透析、限外濾過またはゲル電気泳動
法等の分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマト
グラフィー等の荷電の差を利用する方法、アフィニティ
ークロマトグラフィー等の特異的親和性を利用する方
法、逆相高速液体クロマトグラフィー等の疎水性の差を
利用する方法、等電点電気泳動法等の等電点の差を利用
する方法等が挙げられる。
【0023】単離・精製したペプチドの確認方法として
は、公知のウエスタンブロッティング法や活性測定法等
が挙げられる。また、精製されたペプチドは、アミノ酸
分析、アミノ末端(N末端)分析、一次構造解析などに
よりその構造を明らかにすることができる。
【0024】
【実施例】以下の実施例により本発明をより具体的に説
明する。ただし、本発明はこれらの実施例によりその技
術範囲が限定されるものではない。また実施例中の各操
作については、特に記載したもの以外は、当業分野で常
用されている方法(例えばJ. Sambrook et al.: Molecu
lar Cloning. A Laboratory Manual. 2nd ed. Cold Spr
ing Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N
ew York, USA, 1989.)に従った。
【0025】[実施例1]癌転移阻害ペプチドをコード
する配列番号2の塩基配列で表される遺伝子の作製 配列番号5のアミノ酸配列をもとに、シゾサッカロミセ
ス・ポンベのコドン使用頻度(Nasim, A. et al: Molec
ular Biology of the Fission Yeast, Academic Press,
1989, p263.)に合せて、配列番号3および4の塩基配
列で表される2本の一本鎖オリゴDNAを、DNA自動
合成装置(Applied Biosystems)を用いて合成した。な
お、配列番号3の塩基配列は、5’末端に制限酵素Ba
mHIへの挿入部位と開始コドンATGを、3’末端に
終始コドンTAAと制限酵素HindIIIへの挿入部
位を導入した遺伝子のセンス鎖であり、配列番号4の塩
基配列はそのアンチセンス鎖である。脱保護、精製後、
これら2本を70℃でアニーリングした。
【0026】一方、これとは別にプラスミドpUC19
(宝酒造(株)製)を、制限酵素BamHI(宝酒造
(株)製)およびHindIII(宝酒造(株)製)で
二重消化し、フェノール抽出、エタノール沈澱による精
製の後、アガロースゲル電気泳動し、約2600塩基対
に相当するバンドを切出し、DNA−PREP(旭硝子
(株)製)を用いたガラスビーズ法で精製した。
【0027】これら両者の断片を、DNAライゲーショ
ンキット(宝酒造(株)製)を用いてライゲーションし
た。これを大腸菌JM109株(宝酒造(株)製)に導
入して形質転換した後、アンピシリン耐性を持ち、かつ
X-gal プレート上で白コロニーを提示するポジティブ
クローンをスクリーニングし、目的のプラスミドすなわ
ち制限酵素BamHIおよびHindIII二重消化時
に約70塩基対の切断断片を示すpI2Aを得た。アル
カリ−SDS法に従ってpI2Aを大量調製し、制限酵
素地図の作製および塩基配列決定によって、配列番号2
の塩基配列を持ったプラスミドであることを確認した。
【0028】[実施例2]癌転移阻害ペプチド遺伝子を
含有する発現ベクターpTL2BmIの作製 実施例1で作製したプラスミドpI2Aを制限酵素Nc
oI(宝酒造(株)製)およびHindIIIで二重消
化して末端を調節し、アクリルアミドゲル電気泳動によ
り約70塩基対に相当するバンドを切出し、ゲルから溶
出して、癌転移阻害ペプチドをコードする遺伝子挿入断
片とした。
【0029】一方、これとは別に、遺伝子導入用のリン
カー断片を作製した。すなわち、ヒト肝臓cDNAライ
ブラリーよりプラスミドpUC19上にクローニングし
たヒト血清アルブミンcDNAを鋳型として、配列番号
6の塩基配列で表されるDNAを5’末端側プライマー
とし、配列番号7の塩基配列で表されるDNAを3’末
端側プライマーとしてPCR増幅を行ない、次いで制限
酵素NcoIおよびAflIII(New England Biolab
s )によって末端調節(部分消化)を行なった。フェノ
ール抽出、エタノール沈澱による精製の後、アガロース
ゲル電気泳動し、約1800塩基対に相当するバンドを
切出し、DNA−PREPを用いたガラスビーズ法で精
製し、リンカー断片とした。
【0030】さらにこれとは別に、シゾサッカロミセス
・ポンベ発現ベクターpTL2Mを用意した。このベク
ターpTL2Mは、本願発明者らがすでに構築したもの
である(特願平5−249310号明細書)。以下にそ
の作製方法を述べる。
【0031】[ベクターpRL2Mの作製]まず、公知
の方法で調製されたpcD4CATをBamHIで切断
し、CAT遺伝子を除去後ライゲーションし、pcD4
を作製した。pcD4をBamHIで部分切断し、平滑
末端化した後ライゲーションしてpcD4Bを作製した
(特開平5−15380号公報)。
【0032】このプラスミドpcD4Bを制限酵素Sa
cIで消化後、末端をT4DNAポリメラーゼで平滑化
し、さらに制限酵素BamHIで消化した後、フェノー
ル抽出およびエタノール沈殿によって精製した。さらに
アガロースゲル電気泳動後、ガラスビーズ法によって約
4500塩基対に相当するDNAを精製した。
【0033】一方、これとは別に、ヒト線維芽細胞由来
の岡山−バーグcDNAライブラリー(pcDベクタ
ー)を公知の方法により調製した。さらに、既に知られ
ているヒトリポコルチンIの遺伝子配列(Nature, 320,
77,(1986))のうち、タンパク質のN末端側アミノ酸配
列をコードする50塩基の遺伝子配列をDNAプローブ
として上述のライブラリーからリポコルチンIの遺伝子
をコロニーハイブリダイゼーション法により取得し、塩
基配列を決定することにより、リポコルチンIタンパク
質全長をコードするものであることを確認した。取得し
たクローンをpcDlipoIと名づけた。(特開平5
−15380号公報)。そしてこのヒトリポコルチンI
遺伝子(cDNA)を含むベクターpcDlipoIを
制限酵素XmnIおよびBamHIで消化した後、フェ
ノール抽出およびエタノール沈殿によって精製した。さ
らにアガロースゲル電気泳動後、ガラスビーズ法によっ
て約1300塩基対に相当するDNAを精製した。
【0034】両DNAをライゲーションした後、これを
大腸菌DH5株(東洋紡(株)製)に導入して形質転換
した。得られた形質転換体よりベクターを調製し、目的
とするベクターpRL2L(図5)を持った形質転換体
をスクリーニングした。部分塩基配列の確認および制限
酵素地図の作製から目的のベクターであることを確認し
た。
【0035】このリポコルチンI発現ベクターpRL2
Lを制限酵素EcoRIおよびHindIIIで消化
し、フェノール抽出、エタノール沈殿の後、アガロース
ゲル電気泳動により約5000塩基対に相当するバンド
を切り出し、ガラスビーズ法で精製した。これとは別
に、公知のプラスミドpUC19を制限酵素EcoRI
およびHindIIIで消化し、フェノール抽出、エタ
ノール沈殿の後、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によ
り約60塩基対に相当するバンドを切り出し、ゲルから
抽出精製した。
【0036】これら両者の断片をライゲーションの後、
大腸菌DH5株を形質転換して目的とするベクターpR
L2M(図6)をスクリーニングした。部分塩基配列の
確認および制限酵素地図の作製から目的のベクターであ
ることを確認した。
【0037】[ベクターpTL2Mの作製]上記pRL
2Mを鋳型とし、オリゴデオキシリボヌクレオチド 5'-
TTGACTAGTTATTAATAGTA-3' およびオリゴデオキシリボヌ
クレオチド 5'-CTAGAATTCACATGTTTGAAAAAGTGTCTTTATC-
3' を合成プライマーとして、Taqポリメラーゼを用
いたPCRによって目的断片を増幅した。制限酵素Sp
eIおよびEcoRIで末端調節し、フェノール抽出、
エタノール沈殿の後、アガロースゲル電気泳動により約
600塩基対に相当するバンドを切り出し、ガラスビー
ズ法で精製した。
【0038】一方、これとは別に、pRL2Mを制限酵
素SpeIおよびEcoRIで消化し、フェノール抽
出、エタノール沈殿の後、アガロースゲル電気泳動によ
り約4500塩基対に相当するバンドを切り出し、ガラ
スビーズ法で精製した。これら両者の断片をライゲーシ
ョンの後、大腸菌DH5株を形質転換して目的とするベ
クターpTL2M(図7)をスクリーニングした。部分
塩基配列の確認および制限酵素地図の作製から目的のベ
クターであることを確認した。
【0039】このようにして作製したpTL2Mを制限
酵素AflIIIおよびHindIIIで二重消化し、
約5000塩基対に相当するバンドを切出した。
【0040】そして、上記遺伝子挿入断片、リンカー断
片およびベクターpTL2Mの二重消化物の計3本を、
DNAライゲーションキットを用いてライゲーションし
た。これを大腸菌DH5株(東洋紡(株)製)に導入し
て形質転換した後、図1に示すような、目的のプラスミ
ドpTL2BmIを得た。アルカリ−SDS法に従って
pTL2BmIを大量調製し、制限酵素地図の作製およ
び塩基配列決定によって、配列番号2の塩基配列を持っ
たプラスミドであることを確認した。
【0041】[実施例3]発現ベクターpTL2BmI
を用いたシゾサッカロミセス・ポンベの形質転換 シゾサッカロミセス・ポンベのロイシン要求性株、h-
leu1−32(ATCC38399)をロイシン含有
最少培地MB−leuで107 細胞数/mlになるまで
生育させた。遠心集菌、水による洗菌後、109 細胞数
/mlになるように100mM酢酸リチウム(pH5.
0)に懸濁し、30℃で60分間インキュベートした。
その後、上記懸濁液100μlに、制限酵素PstIで
消化したpAL7(K. Okazaki et al.: Nucl. Acids R
es. 18, 6485-6489 (1990))1μgおよび2μgの発現
ベクターpTL2BmIを10μlのTEバッファーに
溶かした溶液を加え、50%PEG4000を290μ
l加えてよく混合した後、30℃で60分間、43℃で
15分間、室温で10分間の順にインキュベートした。
次いで遠心分離によりPEG4000を除去した後、1
mlの培養液1/2YEL−Leuに懸濁した。
【0042】この懸濁液から100μlを分取し、さら
に900μlの培養液1/2YEL−Leuで希釈し
て、32℃30分間インキュベートした後、300μl
を最少寒天培地MMAにスプレッドした。32℃で3日
間インキュベートし、得られた形質転換体をG418を
25μg/ml含むYEA培地に移し、さらに32℃で
5日間培養し、得られたクローンを目的とする各形質転
換体とした。
【0043】一方、これとは別に、癌転移阻害ペプチド
遺伝子を持たないプラスミドpTL2M(既述)および
pTL2Bm(特願平5−249310号明細書)につ
いても、同じ方法で形質転換体を作製し、ネガティブコ
ントロールとした。なお、プラスミドpTL2Bmは以
下のようにして作製した。
【0044】[プラスミドpTL2Bmの作製]国立予
防衛生研究所遺伝子バンクより供与を受けた、ヒト血清
アルブミンcDNAを含むベクターpILMALB5を
鋳型とし、オリゴデオキシリボヌクレオチド 5'-AGACCA
TGGATGCACACACAAGAGTGAGGT-3' およびオリゴデオキシリ
ボヌクレオチド 5'-CAGGAAACAGCTATGACCAT-3' を合成プ
ライマーとして、Taqポリメラーゼを用いたPCRに
よって目的断片を増幅した。制限酵素NcoIおよびH
indIIIで末端調節し、フェノール抽出、エタノー
ル沈殿の後、アガロースゲル電気泳動により約1800
塩基対に相当するバンドを切り出し、ガラスビーズ法で
精製した。
【0045】これとは別に、pTL2Mを制限酵素Af
lIIIおよびHindIIIで消化し、フェノール抽
出、エタノール沈殿の後、アガロースゲル電気泳動によ
り約5000塩基対に相当するバンドを切り出し、ガラ
スビーズ法で精製した。
【0046】これら両者の断片をライゲーションの後、
大腸菌DH5株を形質転換して目的とするベクターpT
L2Bm(図8)をスクリーニングした。部分塩基配列
の確認および制限酵素地図の作製から目的のベクターで
あることを確認した。
【0047】[実施例4]形質転換体の培養および無細
胞抽出液の調製 抗生物質G418(GIBCO BRL )を200μg/mlの
濃度で含む50mlのYPD培地[(2%グルコース
(和光純薬(株)製)、1%バクトイーストエキス(Di
fco )、2%バクトペプトン(Difco )]に、実施例3
で作製した形質転換体を植菌し、32℃で5日間培養し
た。その培養液から108 個の菌体を集菌し、洗菌後、
50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5) で懸濁し、超
音波破砕を行った。終濃度が1%になるように10%S
DS溶液を加え、80℃で15分間加熱した。遠心分離
によって無細胞抽出液(上清)を得た。
【0048】これとは別に、癌転移阻害ペプチド遺伝子
を持たない上記pTL2MおよびpTL2Bmを導入し
た形質転換体についても、同様の方法で無細胞抽出液を
作製し、ネガティブコントロールとした。
【0049】[実施例5]SDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動による癌転移阻害ペプチドの発現解析 SDS−PAGEによって、実施例4で作製した各形質
転換体由来の無細胞抽出液について発現解析を行なっ
た。結果を図2に示す。同図から明らかなように、pT
L2BmIによる形質転換体では、コントロールである
pTL2Bmによる形質転換体に比較して、分子量6
9,000のバンド(同図中、*で示す)が、癌転移阻
害ペプチドを産生していることによって分子量71,0
00の位置(同図中、**で示す)に移動していること
が検出できた。デンシトメータによって測定したとこ
ろ、癌転移阻害ペプチドの産生量は、全菌体タンパク質
の30%程度であった。
【0050】[実施例6]ウエスタンブロッティングに
よる癌転移阻害ペプチドの確認 実施例4で作製した各形質転換体由来の無細胞抽出液に
ついて実施例5と同様にしてSDS−PAGEを行なっ
た。得られたゲルをPVDF膜(Bio-Rad )に転写し、
癌転移阻害ペプチドに特異的な抗体(A. Isoai et al.:
Biochem. Biophys. Res. Commun. 192, 7-14 (1993))
を用いてウエスタンブロッティングを行い、ECL(ア
マシャム(株)製)によって検出した。結果を図3に示
す。同図から明らかなように、癌転移阻害ペプチドを含
む配列に相当する分子量71, 000附近の位置に唯一
の明瞭なバンドが得られたことから、該ペプチドに特異
的なアミノ酸配列が含まれているペプチドが産生してい
ることが確認された。
【0051】[実施例7]癌転移阻害ペプチドの精製 pTL2BmIにより形質転換された形質転換体を、G
418を25μg/mlの濃度で含む50mlのYPD
培地で32℃、1日間前培養した後、G418を200
μg/ml含む1リットルのYPD培地に1×108
mlの割合で植菌してさらに4日間培養した。集菌後の
菌体の4倍量の50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
5)[12μMのAPMSF(和光純薬(株)製)、2
5μMロイペプチン(和光純薬(株)製)、2mMのE
DTAを含む]に懸濁し等量のガラスビーズ(ビードビ
ーター)を用いて0℃で破砕した。12,000rpm
で20分間遠心分離した沈澱を同じ緩衝液で洗浄した
後、6Mグアニジン塩酸と10mMのジチオスレイトー
ルを含んだ50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に
て50℃1時間で可溶化した後、12,000rpm 、2
0分間遠心分離した上清を0.1MNaCl、1mME
DTA、2mM還元型グルタチオン、0.2mM酸化型
グルタチオンを含んだ50mMトリス塩酸緩衝液(pH
7.5)で100倍(v/v)に4℃で徐々に希釈し
た。1晩4℃で放置後、限外濾過膜(アミコン)にて濃
縮しスーパーロース12カラムにてゲル濾過し、各画分
についてSDS−PAGEにて解析し分子量71,00
0の位置に唯一のバンドが見られた画分を集め精製癌転
移阻害ペプチドとした。
【0052】[実施例8]精製癌転移阻害ペプチドの癌
細胞浸潤阻害活性の測定 実施例7で精製した癌転移阻害ペプチドについて、癌細
胞の浸潤抑制効果を調べた。評価方法は Albini らの方
法(Albini et al.: Cancer Res. 47, 3239-3245 (198
7) )に従って行った。8μmのポアサイズを持つポリ
カーボネートフィルターを用い、上層と下層に分けられ
たケモタキセル(クラボウ(株)製)のフィルター上面
に10μgのマトリゲル(コラボレーティブ(株)製)
を塗布し、室温で一晩乾燥させた。使用直前に培養液で
膨潤させ、24穴のカルチャープレートにセットした。
癌細胞はB16メラノーマ由来の高転移性クローンB1
6FE7を使用した。
【0053】細胞を1.85kBq/mlの[125 I]
IUdR(アマシャム(株)製)存在下で2日間培養し
た。使用直前にトリプシン溶液で細胞を回収した後、
0.1%の牛血清アルブミンを含む培養液に懸濁し、細
胞数と、取り込まれた[125 I]IUdRの放射能を計
測した。ケモタキセルの下層には20μg/mlのヒト
フィブロネクチンを入れ、上層には5×104 個の細胞
を種々の濃度の癌転移阻害ペプチドと共に入れ、炭酸ガ
スインキュベータ中で20時間培養した。
【0054】培養終了後、フィルターの上面に残ってい
る細胞を綿棒でかきとり、フィルターをティッシュソル
ビライザー(アマシャム(株)製)で下面に移動した細
胞と共に溶解した後、放射能を計測した。結果を図4に
示す。同図から明らかなように、本癌転移阻害ペプチド
により、癌細胞の浸潤が有意に阻害されることが示され
た。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、こ
れまで化学的合成方法および結合方法を組合わせてのみ
作製可能であった癌転移阻害ペプチドを組換えDNA技
術を用いることによって初めて直接的に、しかも高効率
に生産することができるという効果が奏される。
【0056】したがって本発明における形質転換体を用
いた大量培養により、目的とする癌転移阻害ペプチドの
高い生産性が得られ、工業スケールでの生産に使用する
ことが十分可能である。すなわち医薬品としての癌転移
阻害ペプチドを安定的に供給することが可能になったと
いえる。
【0057】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:63 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..63 配列 GCN GAR GAY GGN GAY GCN AAR ACN GAY CAR GCN GAR AAR GCN GAR GGN 48 GCN GGN GAY GCN AAR 63 (式中のN はA,T,G またはC を;Y はT またはC を;R
はA またはG を表す) 配列番号:2 配列の長さ:69 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..69 特徴を決定した方法:E 配列 ATG GCC GAG GAC GGT GAC GCC AAG ACC GAC CAA GCT GAG AAG GCT GAG 48 GGT GCC GGT GAC GCC AAG TAA 69 配列番号:3 配列の長さ:73 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GATCC ATG GCC GAG GAC GGT GAC GCC AAG ACC GAC CAA GCT GAG AAG GCT 50 GAG GGT GCC GGT GAC GCC AAG TA 73 配列番号:4 配列の長さ:73 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列 AGCTTA CTT GGC GTC ACC GGC ACC CTC AGC CTT CTC AGC TTG GTC GGT CTT 51 GGC GTC ACC GTC CTC GGC CAT G 73 配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Glu Asp Gly Asp Ala Lys Thr Asp Gln Ala Glu Lys Ala Glu Gly 1 5 10 15 Ala Gly Asp Ala Lys 20 21 配列番号:6 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AGACCATGGA TGCACACAAG AGTGAGGT 28 配列番号:7 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TTCACATGTA TAAGCCTAAG GCAGCTTG 28
【図面の簡単な説明】
【図1】発現ベクターpTL2BmIの構成図である。
【図2】SDS−PAGE観察図である。
【図3】ウエスタンブロット観察図である。
【図4】癌細胞浸潤阻害活性測定結果を示すグラフであ
る。
【図5】発現ベクターpRL2Lの構成図である。
【図6】発現ベクターpRL2Mの構成図である。
【図7】発現ベクターpTL2Mの構成図である。
【図8】発現ベクターpTL2Bmの構成図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 9282−4B // A61K 38/00 ADU C07K 14/435 8318−4H (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12P 21/02 C C12R 1:645) (72)発明者 塚本 洋子 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 礒合 敦 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 熊谷 博道 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号5のアミノ酸配列で表される癌転
    移阻害活性を有するペプチドをコードする、配列番号1
    の塩基配列で表される遺伝子。
  2. 【請求項2】配列番号5のアミノ酸配列で表される癌転
    移阻害活性を有するペプチドをコードする、配列番号2
    の塩基配列で表される遺伝子。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の遺伝子を含有す
    る組換えベクター。
  4. 【請求項4】前記組換えベクターがプラスミドpTL2
    BmIである、請求項3に記載の組換えベクター。
  5. 【請求項5】請求項3または4に記載の組換えベクター
    で宿主細胞を形質転換してなる、癌転移阻害活性を有す
    るペプチドを産生し得る形質転換体。
  6. 【請求項6】宿主細胞が分裂酵母シゾサッカロミセス・
    ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)である、請求項5
    に記載の形質転換体。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載の形質転換体を培
    養し、培養物中に産生された癌転移阻害活性を有するペ
    プチドを単離し、所望により精製することからなる、配
    列番号5のアミノ酸配列で表される癌転移阻害活性を有
    するペプチドの製造方法。
JP6189414A 1994-08-11 1994-08-11 合成遺伝子およびこれを用いた癌転移阻害活性を有するペプチドの製造方法 Pending JPH0851980A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068255A3 (en) * 1999-05-11 2001-06-14 Obschestvo S Ogranichennoi Otv Tetrapeptide revealing geroprotective effect, pharmacological substance on its basis, and the method of its application

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068255A3 (en) * 1999-05-11 2001-06-14 Obschestvo S Ogranichennoi Otv Tetrapeptide revealing geroprotective effect, pharmacological substance on its basis, and the method of its application

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