JP2024516371A - Egfr変異を有するがんを処置するためのアミノ置換ヘテロ環類 - Google Patents

Egfr変異を有するがんを処置するためのアミノ置換ヘテロ環類 Download PDF

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Abstract

アミノ置換複素環式芳香族化合物、例えば、4-アミノキナゾリン、当該化合物の薬学的に許容される塩、及びそれらの医薬組成物が開示される。アミノ置換複素環式芳香族化合物、当該化合物の薬学的に許容される塩、及びそれらの医薬組成物を使用してがんを処置または予防する方法も開示される。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2021年4月13日に出願された米国仮特許出願第63/174,177号;2021年8月31日に出願された同第63/239,089号;2021年9月10日に出願された同第63/242,837号;及び2021年12月22日に出願された同第63/292,605号に対する優先権の利益を主張し、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる。
受容体型チロシンキナーゼ(RTK)は、キナーゼ活性により増殖シグナルなどの細胞外シグナルを細胞に伝達する細胞表面タンパク質である。RTKは、発生、増殖、及び細胞恒常性が含まれる、多数の重要な生物学的プロセスを調節する。RTKシグナル伝達における異常は、コントロール不能な細胞増殖を引き起こす可能性があり、これは最終的にがんをもたらす。
ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリータンパク質は、最初に同定され、がんと関連付けられたRTKである。HERは、ErbBとしても公知であり、この名称は、ウイルスホモログである赤芽球症がん遺伝子Bに由来する。HERファミリーは、以下の4つのメンバーを含む:EGFR/HER1/ErbB1、HER2/ErbB2、HER3/ErbB3、及びHER4/ErbB4。それらは、リガンドに結合する細胞外ドメイン、1回膜貫通ドメイン、及び細胞内キナーゼドメインを含む高度に関連した構造を共有する。EGFR(例えば、EGF及びTGF-α)及びHER3/HER4(例えば、ニューレグリン)の幾つかのリガンドが同定されているが、HER2のリガンドは知られていない。HER受容体は、活性化されるとホモまたはヘテロ二量体を形成して、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)、及び他の経路を介して下流のシグナル伝達を触媒する。
EGFRの調節不全は、多数のがんの特徴である。がん細胞は、過剰発現、ミスセンス変異、挿入、及び欠失が含まれる、様々なメカニズムによりEGFRを過剰活性化する。EGFRは、多数の固形腫瘍、例えば、非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、神経膠芽腫、前立腺癌、結腸直腸癌、頭頸部癌、及び多数の他の固形腫瘍においてしばしば過剰発現される。エキソン2~7の大きな欠失を有するEGFRバリアント3(EGFR vIII)は、神経膠芽腫の約30%において見出される。EGFRにおける種々の活性化変異は、NSCLCのおよそ30%を引き起こし、より高い有病率は、腺癌の組織型、非喫煙者、アジア人、及び女性と関連する。これらの活性化変異は、点変異(主にエキソン21におけるL858R)、エキソン19における短い欠失(主にE746_A750del)、エキソン20における短い挿入、及び本明細書において明示されない他のより珍しい変異に更に分類される。L858R、E746_A750del、及びエキソン20挿入は、全てのEGFR変異型NSCLC症例のそれぞれ約35~40%、40~45%、及び5~10%を占める。
HER2調節不全も十分に立証されたがんの原因である。HER2過剰発現は、乳癌症例の15~25%において見出され、乳癌の主要な分子サブタイプの1つとなっており、同様に卵巣癌、胃癌、食道癌、子宮内膜癌、及び肺癌においても見出される。HER2変異は、NSCLC患者の約2%において見出されるが、EGFRと異なり、ほとんどエキソン20挿入(主にA775_G776insYVMA)に限定される。
発がん性EGFRまたはHER2を処置するために使用される公知の薬剤は、以下のうちの1つ以上を含む大きな欠陥を有する:野生型EGFR阻害に起因する毒性、中枢神経系(CNS)における制限された活性、ならびにエキソン20挿入及び薬剤抵抗性変異に対する不十分な活性。EGFRは、成人の消化管内層及び皮膚において重要な上皮性機能を有するため、非変異型EGFRの阻害は、下痢及び発疹などの有害反応を引き起こすと考えられており、これらは多数の既存のEGFR阻害剤での一般的な安全性シグナルである。EGFR変異型NSCLC患者の最大60%及びHER2変異型NSCLC患者の最大45%が疾患の過程で脳転移を発症する。従って、CNS活性は、今後の治療法開発での重要な考慮事項である。EGFR及びHER2変異の主要な型のうち、エキソン20挿入は、これらの適応症に対してFDA認可されている標的療法がないため、まだ満たされていない需要である。これらの理由のため、野生型EGFRを温存し、血液脳関門を透過し、エキソン20挿入及び/または薬剤抵抗性変異に対して特異的な活性を示す新世代の阻害剤の開発が必要である。
ある特定の態様では、本開示は、式(I):
Figure 2024516371000001
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000002
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000003
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(I)(またはその下位式)の幾つかの実施形態では、Vは、Nであるか、または
Figure 2024516371000004
は、
Figure 2024516371000005
であることを条件とし、ここで、
Figure 2024516371000006
は、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、CまたはNであり、
Figure 2024516371000007
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい。
式(I)(またはその下位式)の一実施形態では、
Figure 2024516371000008
が、
Figure 2024516371000009
であり、
Figure 2024516371000010
が、
Figure 2024516371000011
であり、Y及びYが、それぞれ独立して、CRである場合、YにおけるRは、C1~5アルキルであり、YにおけるRは、ハロであることを条件とする。一実施形態では、YにおけるRは、メチルである。一実施形態では、YにおけるRは、フルオロである。一実施形態では、YにおけるRは、メチルであり、YにおけるRは、フルオロである。
式(I)(またはその下位式)の一実施形態では、
Figure 2024516371000012
は、6員~10員の二環式ヘテロシクリルまたは3~5員もしくは7~8員の単環式ヘテロシクリルである。
ある特定の態様では、本開示は、式(II):
Figure 2024516371000013
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000014
は、4~7員ヘテロシクリルであり、
は、
Figure 2024516371000015
であり、
a1、Ra2、Ra3、及びRa4の各々は、独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、またはRa1及びRa2は、互いに連結されて、アルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
またはRa1及びRa2は、互いに連結されて、アルケニル基を形成しており、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
10は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、NRまたはCRであり、ただし、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも1個は、CRであり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(II)(またはその下位式)の一実施形態では、
Figure 2024516371000016
が、
Figure 2024516371000017
であり、
Figure 2024516371000018
が、
Figure 2024516371000019
である場合、Rは、C1~5アルキルであり、Rは、ハロであることを条件とする。一実施形態では、Rは、メチルである。一実施形態では、Rは、フルオロである。一実施形態では、Rはメチルであり、Rはフルオロである。
ある特定の実施形態では、式(II)の化合物は、式(III):
Figure 2024516371000020
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立して、水素もしくは任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはR11、R12、R13、及びR14のうちの非ジェミナルな2個の出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成している、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、本開示は、式(a-I):
Figure 2024516371000021
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000022
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000023
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~4アルキルであり、
Kは、結合、C=O、またはSOであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(a-I)(またはその下位式)の幾つかの実施形態では、KがC=Oであるか、VがNであるか、または
Figure 2024516371000024

Figure 2024516371000025
である場合、ここで、
Figure 2024516371000026
は、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、CまたはNであり、
Figure 2024516371000027
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよいことを条件とする。
式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、結合である。式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、C=Oである。式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、SOである。
ある特定の態様では、本開示は、式(I-i):
Figure 2024516371000028
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000029
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
sは、0、1、または2であり、
tは、1または2であり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
Uは、CRまたはNであり、
Vは、CRまたはNであり、ただし、U及びVのうちの少なくとも1個は、Nであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の実施形態では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-a):
Figure 2024516371000030
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-a0):
Figure 2024516371000031
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-a1):
Figure 2024516371000032
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
10は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、結合価が許す限りNRまたはCRであり、ただし、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも1個は、CRであり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立して、水素もしくは任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはR11、R12、R13、及びR14のうちの2個は、まとめられて、C~Cアルキレン架橋を形成している。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000033
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000034
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000035
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000036
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a2):
Figure 2024516371000037
のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、本開示は、有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)、またはそれらの下位式のいずれかの化合物)、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体のうちのいずれか、及び1種以上の薬学的に許容される賦形剤を含む、がんの処置または予防において対象に使用するのに好適な医薬組成物を提供する。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、本明細書に記載される状態または疾患の処置または予防に使用するためのものであり得る。
本開示の態様は、がんを処置する方法であって、有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)の化合物、または本明細書に開示されるそれらの実施形態のうちのいずれか)または本明細書において提供される医薬組成物を、がんを処置する必要がある哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含む、当該方法である。ある特定の実施形態では、HER2関連がんを処置する方法であって、有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)の化合物、または本明細書に開示されるそれらの実施形態のうちのいずれか)または本明細書において提供される医薬組成物を、HER2関連がんを処置する必要がある哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、ヒト対象は、かかる処置を必要とする。ある特定の実施形態では、ヒト対象は、HER2関連がんを有すると同定されているか、または診断されている。ある特定の実施形態では、HER2関連がんは、HER2遺伝子、HER2キナーゼ、またはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全に関連する。ある特定の実施形態では、HER2関連がんは、HER2過剰発現、及び/またはHER2増幅、及び/またはHER2変異(複数可)に関連する。特定の実施形態では、がんは、固形腫瘍である。ある特定の実施形態では、HER2関連がんとしては、限定されるものではないが、非小細胞肺癌、乳癌、卵巣癌、脳癌、胆道癌、子宮頸癌、胃癌、食道癌、子宮内膜癌、神経膠芽腫、前立腺癌、皮膚癌、食道腫瘍、結腸直腸癌、膀胱癌、消化管癌、胆嚢腫瘍、腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌、及び頭頸部癌が挙げられる。幾つかの実施形態では、HER2関連がんは、非小細胞肺癌である。幾つかの実施形態では、HER2関連がんは、乳癌である。ある特定の実施形態では、HER2関連がんは、脳癌である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20変異は、YVMA挿入、VC挿入、及びGSP挿入から選択される1つ以上である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、G778_S779insCPG、G780_P781dupGSP、Y772_A775dup、G778_P780dup、E770_A771insGIRD、G778_S779insLPS、M774_A775insAYVM、G778_S779insLPG、G778dup、G776delinsVC、M774delinsWLV、A775_G776insSVMA、及びA775_G776insIから選択される1つ以上である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、G778_S779insCPG、及びG780_P781dupGSPから選択される1つ以上である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、及びG778_S779insCPGから選択される1つ以上である。
幾つかの実施形態では、がんを処置または予防する方法は、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、(III)、またはそれらの下位式の化合物を、第2の治療薬(例えば、免疫調節剤または白金類似体)と共に投与することにより投与することを含み得る。
本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。 本発明に包含される、ある特定の例示される化合物を示す。
定義
特に定義しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の当業者によって一般に理解される意味を有する。以下の参考文献は、本開示において使用される多数の用語の一般的な定義を当業者に提供する:Singleton et al.,Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(2nd ed.1994)、The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker ed.,1988)、The Glossary of Genetics,5th Ed.,R.Rieger et al.(eds.),Springer Verlag(1991)、及びHale & Marham,The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。本明細書で使用する場合、以下の用語は、特に明記しない限り、以下でそれらに与えられる意味を有する。
幾つかの実施形態では、化学構造は、対応する化学名と共に開示される。矛盾する場合、化学名ではなく化学構造の意味が優先される。
本開示において、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(containing)」、及び「有する」などは、米国特許法においてそれらに与えられる意味を有し得、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味し得る。「から本質的になる(consisting essentially of)」または「本質的になる(consists essentially)」は同様に、米国特許法において与えられる意味を有し、当該用語は、オープンエンドであり、列挙されたもの以外の存在によって列挙されたものの基本的または新規な特徴が実質的に変化しない限り、列挙されたもの以外の存在を許可するが、先行技術の実施形態は除外する。
本明細書で使用する場合、特に明記されるか、または文脈から明らかでない限り、用語「または」は包括的であると理解される。特に明記されるか、または文脈から明らかでない限り、本明細書で使用する場合、用語「a」、「an」、及び「the」は、単数形または複数形であると理解される。
用語「アシル」は、当該技術分野において理解されており、一般式:ヒドロカルビルC(O)-、好ましくは、アルキルC(O)-により表される基を指す。
用語「アシルアミノ」は、当該技術分野において理解されており、アシル基で置換されたアミノ基を指し、例えば、式:ヒドロカルビルC(O)NH-により表され得る。
用語「アシルオキシ」は、当該技術分野において理解されており、一般式:ヒドロカルビルC(O)O-、好ましくは、アルキルC(O)O-により表される基を指す。
用語「アルコキシ」は、酸素が結合しているアルキル基、好ましくは、低級アルキル基を指す。代表的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、tert-ブトキシなどが挙げられる。
用語「アルコキシアルキル」は、アルコキシ基で置換されたアルキル基を指し、一般式:アルキル-O-アルキルにより表され得る。
本明細書で使用する場合、用語「アルケニル」は、少なくとも1個の二重結合を含む脂肪族基を指し、「非置換アルケニル」及び「置換アルケニル」の両方を包含することが意図され、後者は、当該アルケニル基の1個以上の炭素上の水素の代わりに置換基を有するアルケニル部分を指す。かかる置換基は、1個以上の二重結合に含まれるか、または含まれない1個以上の炭素に存在し得る。更に、かかる置換基としては、安定性が抑制される場合を除いて、下記のようにアルキル基に対して意図される全てのものが挙げられる。例えば、1個以上のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基によるアルケニル基の置換が意図される。
「アルキル」基または「アルカン」は、完全に飽和である直鎖または分枝鎖非芳香族炭化水素である。通常、直鎖または分枝鎖アルキル基は、特に定義されない限り、1~約20個、好ましくは、1~約10個の炭素原子を有する。直鎖及び分枝鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ペンチル、及びオクチルが挙げられる。C~C直鎖または分枝鎖アルキル基は、「低級アルキル」基とも称される。
更に、本明細書、実施例、及び特許請求の範囲を通して使用される用語「アルキル」(または「低級アルキル」)は、「非置換アルキル」及び「置換アルキル」の両方を包含することが意図され、後者は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素の代わりに置換基を有するアルキル部分を指す。かかる置換基としては、特に明記されない限り、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、またはアシル)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、またはチオホルメート)、アルコキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、または芳香族もしくは複素環式芳香族部分が挙げられ得る。炭化水素鎖上の置換された部分は、適切な場合はそれ自体が置換され得ることが当業者により理解されるであろう。例えば、置換アルキルの置換基としては、置換及び非置換形態のアミノ、アジド、イミノ、アミド、ホスホリル(ホスホネート及びホスフィネートが含まれる)、スルホニル(スルフェート、スルホンアミド、スルファモイル、及びスルホネートが含まれる)、及びシリル基、ならびにエーテル、アルキルチオ、カルボニル(ケトン、アルデヒド、カルボキシレート、及びエステルが含まれる)、-CF、-CNなどが挙げられ得る。例示的な置換アルキルを以下に記載する。シクロアルキルは、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノアルキル、カルボニル置換アルキル、-CF、-CNなどで更に置換され得る。
用語「Cx~y」は、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシなどの化学部分と共に使用される場合、鎖中にx~y個の炭素を含む基を含むことを意図する。例えば、用語「Cx~yアルキル」は、鎖中にx~y個の炭素を含む直鎖アルキル及び分枝鎖アルキル基が含まれる、置換または非置換飽和炭化水素基、例えば、トリフルオロメチル及び2,2,2-トリフルオロエチルなどのハロアルキル基を指す。Cアルキルは、当該基が末端位置にある場合は水素を示し、内部にある場合は結合を示す。用語「C2~yアルケニル」及び「C2~yアルキニル」は、上記のアルキルと長さ及び起こり得る置換が類似しているが、それぞれ、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む置換または非置換不飽和脂肪族基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「アルキルアミノ」は、少なくとも1個のアルキル基で置換されたアミノ基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「アルキルチオ」は、アルキル基で置換されたチオール基を指し、一般式:アルキルS-により表され得る。
本明細書で使用する場合、用語「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含む脂肪族基を指し、「非置換アルキニル」及び「置換アルキニル」の両方を包含することを意図し、後者は、アルキニル基の1個以上の炭素上の水素の代わりに置換基を有するアルキニル部分を指す。かかる置換基は、1個以上の三重結合に含まれるか、または含まれない1個以上の炭素上に存在し得る。更に、かかる置換基としては、安定性が抑制される場合を除いて、上記のようにアルキル基に対して意図される全てのものが挙げられる。例えば、1個以上のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基によるアルキニル基の置換が意図される。
本明細書で使用する場合、用語「アミド」は、基:
Figure 2024516371000038
を指し、式中、各R30は、独立して、水素もしくはヒドロカルビル基を表すか、または2個のR30は、それらが結合しているN原子と共にまとめられて、環構造に4~8個の原子を有するヘテロ環を成している。
用語「アミン」及び「アミノ」は、当該技術分野において理解されており、非置換及び置換アミンの両方、ならびにそれらの塩、例えば、
Figure 2024516371000039
により表され得る部分を指し、式中、各R31は、独立して、水素もしくはヒドロカルビル基を表すか、または2個のR31は、それらが結合しているN原子と共にまとめられて、環構造に4~8個の原子を有するヘテロ環を成している。本明細書で使用する場合、用語「アミノアルキル」は、アミノ基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「アラルキル」は、アリール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「アリール」は、環の各原子が炭素である置換または非置換の単環芳香族基を包含する。好ましくは、環は、5~7員環、より好ましくは、6員環である。用語「アリール」は、2個以上の炭素が2つの隣接する環に共有されており、環のうちの少なくとも1つが芳香族であり、例えば、その他の環式環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る、2つ以上の環式環を有する多環式環系も包含する。アリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、フェノール、アニリンなどが挙げられる。
用語「カルバメート」は、当該技術分野において理解されており、基:
Figure 2024516371000040
を指し、式中、R32及びR33は、独立して、水素もしくはヒドロカルビル基、例えば、アルキル基を表すか、またはR32及びR33は、間にある原子(複数可)と共にまとめられて、環構造に4~8個の原子を有するヘテロ環を成している。
本明細書で使用する場合、用語「炭素環」及び「炭素環式」は、環の各原子が炭素である飽和または不飽和環を指す。炭素環という用語は、芳香族炭素環及び非芳香族炭素環の両方を包含する。非芳香族炭素環は、全ての炭素原子が飽和であるシクロアルカン環、及び少なくとも1個の二重結合を含むシクロアルケン環の両方を包含する。
用語「炭素環」は、5~7員の単環式環及び8~12員の二環式環を包含する。二環式炭素環の各環は、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。炭素環は、1個、2個、または3個以上の原子が2つの環の間で共有されている二環式分子を包含する。用語「縮合炭素環」は、各々の環が他方の環と2個の隣接する原子を共有する二環式炭素環を指す。縮合炭素環の各環は、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。例示的実施形態では、芳香環、例えば、フェニルは、飽和環または不飽和環、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン、またはシクロヘキセンと縮合していてもよい。結合価が許す限り、飽和、不飽和、及び芳香族二環式環の任意の組み合わせが炭素環式の定義に含まれる。例示的な「炭素環」としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,5-シクロオクタジエン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、ビシクロ[4.2.0]オクタ-3-エン、ナフタレン、及びアダマンタンが挙げられる。例示的な縮合炭素環としては、デカリン、ナフタレン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インデン、及びビシクロ[4.1.0]ヘプタ-3-エンが挙げられる。「炭素環」は、水素原子を有することができる任意の1つ以上の位置で置換され得る。
「シクロアルキル」基は、完全に飽和である環状炭化水素である。「シクロアルキル」としては、単環式環及び二環式環が挙げられる。通常、単環式シクロアルキル基は、特に定義されない限り、3~約10個の炭素原子、より典型的には、3~8個の炭素原子を有する。二環式シクロアルキルの第2の環は、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。シクロアルキルは、1個、2個、または3個以上の原子が2つの環の間で共有されている二環式分子を包含する。用語「縮合シクロアルキル」は、各々の環が他方の環と2つの隣接する原子を共有する二環式シクロアルキルを指す。縮合二環式シクロアルキルの第2の環は、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。「シクロアルケニル」基は、1個以上の二重結合を含む環状炭化水素である。
本明細書で使用する場合、用語「カルボシクリルアルキル」は、炭素環基で置換されたアルキル基を指す。
用語「カーボネート」は、当該技術分野において理解されており、基:-OCO-R34を指し、ここで、R34は、ヒドロカルビル基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「カルボキシ」は、式:-COHにより表される基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「エステル」は、基:-C(O)OR35を指し、ここで、R35は、ヒドロカルビル基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「エーテル」は、酸素を介して別のヒドロカルビル基に連結されたヒドロカルビル基を指す。従って、ヒドロカルビル基のエーテル置換基は、ヒドロカルビル-O-であり得る。エーテルは、対称でも非対称でもよい。エーテルの例としては、限定されるものではないが、ヘテロ環-O-ヘテロ環及びアリール-O-ヘテロ環が挙げられる。エーテルは、一般式:アルキル-O-アルキルにより表され得る「アルコキシアルキル」基を包含する。
本明細書で使用する場合、用語「ハロ」及び「ハロゲン」は、ハロゲンを意味し、クロロ、フルオロ、ブロモ、及びヨードを包含する。
本明細書で使用する場合、用語「ヘタラルキル(hetaralkyl)」及び「ヘテロアラルキル(heteroaralkyl)」は、ヘタリール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアルキル」は、いずれの2個のヘテロ原子も隣接していない、炭素原子及び少なくとも1個のヘテロ原子の飽和または不飽和鎖を指す。
用語「ヘテロアリール」及び「ヘタリール(hetaryl)」は、環構造が少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは、1~4個のヘテロ原子、より好ましくは、1個または2個のヘテロ原子を含む、置換または非置換の芳香族単環構造、好ましくは、5~7員環、より好ましくは、5~6員環を包含する。用語「ヘテロアリール」及び「ヘタリール」は、2個以上の炭素が2つの隣接する環に共有されており、環のうちの少なくとも1つが複素環式芳香族であり、その他の環式環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る、2つ以上の環式環を有する多環式環系も包含する。ヘテロアリール基としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、及びピリミジンなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の任意の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄である。
用語「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環」、及び「複素環式」は、環構造が少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは、1~4個のヘテロ原子、より好ましくは、1個または2個のヘテロ原子を含む、置換または非置換非芳香環構造、好ましくは、3~10員環、より好ましくは、3~7員環を指す。用語「ヘテロシクリル」及び「複素環式」は、1個以上の炭素が2つの隣接する環に共有されており、環のうちの少なくとも1つが複素環式であり、例えば、その他の環式環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る、2つ以上の環式環を有する多環式環系、例えば、二環系(例えば、縮合またはスピロ二環式ヘテロシクリル)も包含する。用語「ヘテロシクリル」及び「複素環式」は、置換または非置換の部分的に不飽和の非芳香族環構造も包含する。幾つかの実施形態では、ヘテロシクリルは、少なくとも1個の二重結合を有する3~10員の単環式または二環式環系である。幾つかの実施形態では、ヘテロシクリルは、1個のみの二重結合を有する3~10員の単環式または二環式環系である。幾つかの実施形態では、ヘテロシクリルは、少なくとも1個の二重結合を有する6員ヘテロシクリル環である。幾つかの実施形態では、ヘテロシクリルは、1個のみの二重結合を有する6員ヘテロシクリル環である。ヘテロシクリル基としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム、テトラヒドロフラン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、テトラヒドロキノリンなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロ環基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロカルビル」は、=O置換基または=S置換基を有さない炭素原子を介して結合しており、通常、少なくとも1個の炭素-水素結合及び主に炭素骨格を有するが、任意にヘテロ原子を含んでもよい基を指す。従って、本出願の目的に関して、メチル、エトキシエチル、2-ピリジル、及びトリフルオロメチルのような基は、ヒドロカルビルと見なされるが、アセチル(連結している炭素原子上に=O置換基を有する)及びエトキシ(炭素ではなく酸素を介して連結されている)などの置換基はヒドロカルビルと見なされない。ヒドロカルビル基としては、限定されるものではないが、アリール、ヘテロアリール、炭素環、ヘテロシクリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロキシアルキル」は、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基を指す。
化学部分、例えば、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシと共に使用される場合、用語「低級」は、置換基中に10個以下、好ましくは、6個以下の非水素原子が存在する基を包含することを意図する。「低級アルキル」は、例えば、10個以下、好ましくは、6個以下の炭素原子を含むアルキル基を指す。ある特定の実施形態では、本明細書において定義されるアシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシ置換基は、それらが例えば、ヒドロキシアルキル及びアラルキル(この場合、例えば、アリール基内の原子は、アルキル置換基中の炭素原子を計数する際に計数されない)の説明において、単独で現れるか、または他の置換基との組み合わせで現れるかにかかわらず、それぞれ、低級アシル、低級アシルオキシ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、または低級アルコキシである。
用語「ポリシクリル」、「多環」、及び「多環式」は、2個以上の原子が2つの隣接する環に共有されており、例えば、当該環が「縮合環」である2つ以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリル)を指す。多環の各々の環は、置換または非置換であり得る。ある特定の実施形態では、多環の各環は、3~10個、好ましくは、5~7個の原子を環に含む。
用語「シリル」は、3つのヒドロカルビル部分が結合したケイ素部分を指す。
用語「置換される」は、骨格の1個以上の炭素上の水素の代わりに置換基を有する部分を指す。「置換」または「で置換される」とは、かかる置換が、置換された原子及び置換基の許容される結合価に従っており、当該置換が安定化合物、例えば、自発的に、転位、環化、脱離などによる変換を受けない安定化合物を生じるという暗黙の条件を含むことが理解されよう。本明細書で使用する場合、用語「置換される」は、有機化合物の全ての許容される置換基を包含することを意図する。幅広い態様では、許容される置換基としては、有機化合物の非環式及び環式、分枝鎖及び非分枝鎖、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族置換基が挙げられる。許容される置換基は、適切な有機化合物に対して1個以上であり得、同一であり得るか、または異なり得る。本開示の目的に関して、窒素などのヘテロ原子は、当該ヘテロ原子の結合価を満たす水素置換基及び/または本明細書に記載される有機化合物の任意の許容される置換基を有し得る。置換基としては、本明細書に記載される任意の置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、またはアシル)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、またはチオホルメート)、アルコキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、または芳香族もしくは複素環式芳香族部分が挙げられ得る。置換基は、適切な場合、それ自体が置換され得ることが当業者により理解されるであろう。「非置換」と特に明記しない限り、本明細書における化学部分への言及は、置換されたバリアントを包含することが理解される。例えば、「アリール」基または部分への言及は、置換及び非置換バリアントの両方を暗示的に包含する。
用語「スルフェート」は、当該技術分野において理解されており、基:-OSOH、またはその薬学的に許容される塩を指す。
用語「スルホンアミド」は、当該技術分野において理解されており、一般式:
Figure 2024516371000041
により表される基を指し、式中、各R36及びR37は、独立して、水素もしくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、またはR36及びR37は、間にある原子(複数可)と共にまとめられて、環構造に4~8個の原子を有するヘテロ環を成している。
用語「スルホキシド」は、当該技術分野において理解されており、基:-S(O)-R38を指し、ここで、R38はヒドロカルビルを表す。
用語「スルホネート」は、当該技術分野において理解されており、基:-SOHまたはその薬学的に許容される塩を指す。
用語「スルホン」は、当該技術分野において理解されており、基:-S(O)-R39を指し、ここで、R39はヒドロカルビルを表す。
本明細書で使用する場合、用語「チオアルキル」は、チオール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「チオエステル」は、基:-C(O)SR40または-SC(O)R40を指し、ここで、R40はヒドロカルビルを表す。
本明細書で使用する場合、用語「チオエーテル」は、酸素が硫黄と置き換えられているエーテルに相当する。
用語「尿素」は、当該技術分野において理解されており、一般式:
Figure 2024516371000042
により表され得、式中、R41及びR42は、独立して、水素もしくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、またはR41のいずれかの出現は、R42及び間にある原子(複数可)と共にまとめられて、環構造に4~8個の原子を有するヘテロ環を成している。
用語「保護基」は、分子中の反応性官能基に結合した場合、当該官能基の反応性をマスク、低減、または阻止する原子団を指す。通常、保護基は、合成の過程で所望の通りに選択的に除去され得る。保護基の例は、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Chemistry,3rd Ed.,1999,John Wiley & Sons,NY and Harrison et al.,Compendium of Synthetic Organic Methods,Vols.1-8,1971-1996,John Wiley & Sons,NYに見出され得る。代表的な窒素保護基としては、限定されるものではないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert-ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(「TES」)、トリチル及び置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが挙げられる。代表的なヒドロキシル保護基としては、限定されるものではないが、ヒドロキシル基がアシル化(エステル化)またはアルキル化されるもの、例えば、ベンジル及びトリチルエーテル、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMSまたはTIPS基)、グリコールエーテル、例えば、エチレングリコール及びプロピレングリコール誘導体、ならびにアリルエーテルが挙げられる。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、ラセミ化合物であり得る。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、1つのエナンチオマーに濃縮され得る。例えば、本開示の化合物は、約30%超のee、約40%のee、約50%のee、約60%のee、約70%のee、約80%のee、約90%のee、もしくは更には約95%のee、またはそれ以上のeeを有し得る。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、2つ以上の立体中心を有し得る。ある特定のかかる実施形態では、本開示の化合物は、1つ以上のジアステレオマーに濃縮され得る。例えば、本開示の化合物は、約30%超のde、約40%のde、約50%のde、約60%のde、約70%のde、約80%のde、約90%のde、もしくは更には約95%のde、またはそれ以上のdeを有し得る。
ある特定の実施形態では、治療用製剤は、(例えば、式(I)または(II)または(III)の)化合物の主に1つのエナンチオマーを提供するように濃縮され得る。エナンチオマーが濃縮された混合物は、例えば、少なくとも約60モルパーセント、より好ましくは、少なくとも約75、約90、約95、または更には約99モルパーセントの1つのエナンチオマーを含み得る。ある特定の実施形態では、1つのエナンチオマーに濃縮された化合物は、他のエナンチオマーを実質的に含まず、ここで、実質的に含まないとは、問題の物質が、例えば、組成物または化合物の混合物において、他のエナンチオマーの量と比較して、約10%未満、または約5%未満、または約4%未満、または約3%未満、または約2%未満、または約1%未満を占めることを意味する。例えば、組成物または化合物の混合物が、約98グラムの第1のエナンチオマー及び約2グラムの第2のエナンチオマーを含有する場合、約98モルパーセントの第1のエナンチオマー及びわずか約2%の第2のエナンチオマーを含有すると言われる。
ある特定の実施形態では、治療用製剤は、(例えば、式(I)または(II)または(III)の)化合物の主に1つのジアステレオマーを提供するように濃縮され得る。ジアステレオマーが濃縮された混合物は、例えば、少なくとも約60モルパーセント、より好ましくは、少なくとも約75、約90、約95、または更には約99モルパーセントの1つのジアステレオマーを含み得る。
本明細書で使用する場合、用語「立体異性体」は、同じ分子構成及び結合を有するが、原子の三次元空間配置が異なる異性体分子を指す。立体異性体は、原子の結合の順序ではなく、原子の空間配置が異なる異性体である。幾つかの実施形態では、「立体異性体」は、構造内に1つ以上の不斉中心または立体障害を含む、化合物の様々な立体異性体形態を指す。幾つかの実施形態では、立体異性体は、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、アトロプ異性体、またはそれらの互変異性体である。幾つかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、もしくは幾何異性体(例えば、アトロプ異性体)の形態であり得るか、またはラセミ混合物及び1つ以上の立体異性体に濃縮された混合物が含まれる、立体異性体の混合物の形態であり得る。幾つかの実施形態では、立体異性体としては、ジアステレオ異性体(複数可)、エナンチオマー(複数可)、ジアステレオ異性体の混合物、及びエナンチオマーの混合物が挙げられる。幾つかの実施形態では、本明細書において提供される化合物は、アトロプ異性体であり得る。ある特定の実施形態では、アトロプ異性体は、単結合の周りの回転障害のために生じる立体異性体であり、ここで、立体歪みまたは他の要因に起因するエネルギー差が、個々の配座異性体の単離を可能にするほど十分高い回転障壁を生じさせている。立体異性体は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成及び結晶化が含まれる、当業者に公知の方法により混合物から単離され得るか、または好ましい異性体が不斉合成により調製され得る。例えば、Jacques et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981)、Wilen et al.,Tetrahedron 33:2725(1977)、Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill,NY,1962)、及びWilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照のこと。
幾つかの実施形態では、化合物の一部は、互変異性体の混合物として存在する。「互変異性体」は、別の構造異性体と容易に相互変換する部分または化合物の構造異性体である。例えば、ピラゾール環は、2つの互変異性体:
Figure 2024516371000043
を有し、これらは、π結合及び水素原子の位置が異なる。特に明記しない限り、部分または化合物の1つの互変異性体の図は、可能な互変異性体の全てを包含する。
用語「哺乳動物」は、ヒト対象、霊長類、及び商業的に重要な哺乳動物、例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、及び/またはイヌ;及び/または商業的に重要な鳥類が含まれる鳥類、例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラ、及び/またはシチメンチョウを包含する。投与が意図される「対象」という用語は、限定されるものではないが、ヒト(すなわち、任意の年齢群の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、幼児、小児、青年)または成人対象(例えば、若年成人、中年成人、または高齢成人))及び/または他の霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)を包含する。ある特定の実施形態では、哺乳動物は、ヒト対象である。
本明細書で使用する場合、障害または状態を「予防する」治療薬は、統計的試料において、無処置の対照試料と比較して、処置されたサンプルにおける当該障害もしくは状態の発生を低減するか、または無処置の対照試料と比較して、当該障害もしくは状態の1つ以上の症状の発症を遅延させるか、もしくはその重症度を低減する化合物を指す。
用語「処置する」は、予防的処置及び/または治療的処置を包含する。用語「予防的または治療的」処置は、当該技術分野において理解されており、本開示の組成物のうちの1つ以上の対象への投与を包含する。望ましくない状態(例えば、対象の疾患または他の望ましくない状態)の臨床的発症前に投与される場合、処置は予防的であり(すなわち、処置は対象が望ましくない状態を発症することを防ぐ)、一方で、望ましくない状態の発症後に投与される場合、処置は治療的である(すなわち、処置は、存在する望ましくない状態またはその副作用を減弱、改善、または安定化することを意図とする)。
用語「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、本開示の治療効果のある薬剤に変換される化合物を包含することを意図する。プロドラッグを作製するための一般的な方法は、生理学的条件下で加水分解されて、目的の分子を曝露させる1つ以上の選択された部分を含めることである。他の実施形態では、プロドラッグは、対象の酵素活性により変換される。例えば、エステルまたはカーボネート(例えば、アルコールまたはカルボン酸のエステルまたはカーボネート)が、本開示の好ましいプロドラッグである。ある特定の実施形態では、上記に示される製剤において、本明細書において開示される化合物の一部または全てが、対応する好適なプロドラッグと置き換えられ得、ここで、例えば、親化合物のヒドロキシルは、エステルまたはカーボネートまたはカルボン酸として提供される。
本明細書で使用する場合、「有効量」は、所望の生物学的効果を達成するのに十分な量を指す。本明細書で使用する場合、「治療上有効量」は、所望の治療効果を達成するのに十分な量を指す。例えば、治療上有効量は、がんの少なくとも1つの徴候または症状を改善するのに十分な量を指し得る。
処置方法に対する「反応」としては、とりわけ、悪い症状の減少または改善、疾患またはその症状の進行の減少、有益な症状の増加または臨床転帰の向上、副作用の軽減、疾患の安定化、疾患の部分的または完全な治療が挙げられ得る。
ある特定の実施形態では、化合物の薬学的に許容される塩は、アルキルアンモニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩、L-アルギニン塩、ベネンタミン(benenthamine)塩、ベンザチン塩、ベタイン塩、水酸化カルシウム塩、コリン塩、デアノール塩、ジエタノールアミン塩、ジエチルアミン塩、2-(ジエチルアミノ)エタノール塩、エタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、ヒドラバミン塩、1H-イミダゾール塩、リチウム塩、L-リジン塩、マグネシウム塩、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩、トロメタミン塩、Na塩、Ca塩、K塩、Mg塩、及びZn塩からなる群から選択される。
特定の実施形態では、薬学的に許容される塩は、水、メタノール、エタノール、及びジメチルホルムアミドからなる群から選択される溶媒和物である。
ある特定の実施形態では、化合物は、薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物である。
特定の実施形態では、組成物は、錠剤、カプセル、顆粒、再構成用の凍結乾燥物(lyophile)、粉末、溶液、シロップ、坐剤、注射剤、懸濁液、注入液、経皮送達系(例えば、クリーム、ゲル、軟膏)、及び局所投与に適した溶液からなる群から選択される形態である。
化合物
本開示は、式(I):
Figure 2024516371000044
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000045
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000046
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(I)の幾つかの実施形態では、VがNであるか、または
Figure 2024516371000047

Figure 2024516371000048
である場合、ここで、
Figure 2024516371000049
は、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、CまたはNであり、
Figure 2024516371000050
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよいことを条件とする。
幾つかの態様では、本開示は、式(II):
Figure 2024516371000051
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000052
は、4~7員ヘテロシクリルであり、
は、
Figure 2024516371000053
であり、
a1、Ra2、Ra3、及びRa4は、それぞれ独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
10は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、NRまたはCRであり、ただし、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも1個は、CRであり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
幾つかの態様では、本開示は、式(I-i):
Figure 2024516371000054
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000055
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
sは、0、1、または2であり、
tは、1または2であり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
Uは、CRまたはNであり、
Vは、CRまたはNであり、ただし、U及びVのうちの少なくとも1個は、Nであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-a):
Figure 2024516371000056
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a)の化合物は、式(I-i-a1):
Figure 2024516371000057
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であり、
式中、
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
10は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、結合価が許す限りNRまたはCRであり、ただし、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも1個は、CRであり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
は、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立して、水素もしくは任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはR11、R12、R13、及びR14のうちの2個は、まとめられて、C~Cアルキレン架橋を形成している。
ある特定の態様では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-a0):
Figure 2024516371000058
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000059
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000060
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000061
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000062
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000063
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000064
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000065
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の実施形態では、式(I-i-a1)の化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000066
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a2):
Figure 2024516371000067
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a3):
Figure 2024516371000068
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a4):
Figure 2024516371000069
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a5):
Figure 2024516371000070
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i-a1)の化合物は、式(I-i-a6):
Figure 2024516371000071
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-b):
Figure 2024516371000072
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
ある特定の態様では、式(I-i)の化合物は、式(I-i-c):
Figure 2024516371000073
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、式中、sは0であり、tは1または2である。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、式中、sは1であり、tは1または2である。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、式中、sは2であり、tは1または2である。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、式中、sは1であり、tは1である。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、式中、sは1であり、tは2である。
式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、R11は、任意に置換されたC1~5アルキルである。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、R11は、メチルである。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、R12は、任意に置換されたC1~5アルキルである。式(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)のいずれかの一実施形態では、R12は、メチルである。
ある特定の態様では、本開示は、式(I):
Figure 2024516371000074
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000075
は、6員~10員の二環式ヘテロシクリルまたは3~5員もしくは7~8員の単環式ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000076
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
Vは、CRまたはNであり、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、本開示は、式(a-I):
Figure 2024516371000077
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
Figure 2024516371000078
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000079
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~4アルキルであり、
Kは、結合、C=O、またはSOであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
Vは、CRまたはNであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
ただし、KがC=Oであるか、VがNであるか、または
Figure 2024516371000080

Figure 2024516371000081
である場合、ここで、
Figure 2024516371000082
は、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、CまたはNであり、
Figure 2024516371000083
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、本開示は、式(a-I):
Figure 2024516371000084
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000085
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000086
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
Kは、結合またはSOであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
Uは、CRまたはNであり、
Vは、CRまたはNであり、
Wは、NまたはCRであり、
は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、結合である。式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、C=Oである。式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Kは、SOである。式(a-I)(またはその下位式)の一実施形態では、Jは、結合であり、Xは、Nであり、Kは、C=Oである。式(a-I)(またはその下位式)の他の実施形態では、Jは、結合であり、Xは、Nであり、Kは、SOである。式(a-I)(またはその下位式)の他の実施形態では、Jは、結合であり、Xは、Nであり、Kは、結合である。式(a-I)(またはその下位式)の他の実施形態では、Jは、結合であり、Xは、Nであり、Kは、結合であり、Rは、CNである。
式(I)、(II)、(I-i)、または(a-I)(またはそれらの下位式)の一実施形態では、
Figure 2024516371000087
が、
Figure 2024516371000088
であり、
Figure 2024516371000089
が、
Figure 2024516371000090
であり、Y及びYが、それぞれ独立して、CRである場合、YにおけるRは、アルキルであり、YにおけるRは、ハロであることを条件とする。一実施形態では、YにおけるRは、メチルである。一実施形態では、YにおけるRは、フルオロである。一実施形態では、YにおけるRは、メチルであり、YにおけるRは、フルオロである。
ある特定の態様では、本開示は、式(B):
Figure 2024516371000091
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000092
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000093
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
は、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、式(B)の化合物は、式(B-i):
Figure 2024516371000094
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であり、
式中、R4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシである。
式(B-i)(またはその下位式)の特定の実施形態では、R4aは、ハロであり、R4bは、任意に置換されたC1~5アルキルである。式(B-i)(またはその下位式)の特定の実施形態では、R4aは、FまたはClであり、R4bは、メチルである。式(B-i)(またはその下位式)の特定の実施形態では、R4bは、ハロであり、R4aは、任意に置換されたC1~5アルキルである。式(B-i)(またはその下位式)の特定の実施形態では、R4bは、FまたはClであり、R4aは、メチルである。式(B-i)(またはその下位式)の特定の実施形態では、R4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、Rは、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成している。ある特定の実施形態では、R4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ(例えば、FまたはCl)、任意に置換されたC1~5アルキル(例えば、メチル)であり、Rは、ハロ(例えば、F)である。ある特定の実施形態では、R4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ(例えば、FまたはCl)、任意に置換されたC1~5アルキル(例えば、メチル)であり、Rは、任意に置換されたC1~5アルコキシである。ある特定の実施形態では、R4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ(例えば、FまたはCl)、任意に置換されたC1~5アルキル(例えば、メチル)であり、Rは、任意に置換されたC1~5アルキルまたは任意に置換されたC1~5アルコキシであり、Rの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成している。
ある特定の態様では、本開示は、式(C):
Figure 2024516371000095
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000096
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000097
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、ただし、
Figure 2024516371000098
が、1個または2個のN環原子を有する6員の単環式ヘテロシクリルである場合、nは、2または3であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、本開示は、式(D):
Figure 2024516371000099
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000100
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000101
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたアルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたアルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたアルキル、または任意に置換されたアルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
ある特定の態様では、本開示は、式(E):
Figure 2024516371000102
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
式中、
Figure 2024516371000103
は、3~10員ヘテロシクリルであり、
Figure 2024516371000104
は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
は、-C=、-CH-、またはNであり、
は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を提供する。
式(I)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの特定の実施形態では、
Figure 2024516371000105
は、少なくとも1個の窒素原子を含むヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000106
は、3~10員のヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000107
は、6員~10員の二環式ヘテロシクリルまたは3~5員もしくは7~8員の単環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000108
は、少なくとも1個の窒素(例えば、1個または2個の窒素)環原子を含有する4~7員の単環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000109
は、6員の単環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000110
は、1個または2個の窒素を有する6員の単環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000111
は、6員~10員のスピロ二環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000112
は、6員~10員の縮合二環式ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000113
は、部分的に不飽和のヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、
Figure 2024516371000114
は、1個のみの二重結合を含む。ある特定の実施形態では、
Figure 2024516371000115
は、アゼチジニル、スピロ環式ビスアゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、アゼパニル、またはテトラヒドロアゼピニルである。ある特定のかかる実施形態では、
Figure 2024516371000116
は、ピペラジニルまたはテトラヒドロピリジニルである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000117
は、テトラヒドロピリジニルである。他の実施形態では、
Figure 2024516371000118
は、ピペラジニルである。更なる他の実施形態では、
Figure 2024516371000119
は、スピロ環式ビスアゼチジニルである。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの特定の実施形態では、
Figure 2024516371000120
は、6員~10員アリールである。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000121
は、5員~10員ヘテロアリールである。ある特定の実施形態では、
Figure 2024516371000122
は、1~3個の窒素原子を含む。ある特定のかかる実施形態では、
Figure 2024516371000123
は、3個のみの窒素原子を含む。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000124
は、二環式ヘテロアリールである。ある特定の実施形態では、
Figure 2024516371000125
は、9または10員の二環式ヘテロアリールである。ある特定のかかる実施形態では、
Figure 2024516371000126
は、9員の二環式ヘテロアリールである。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの特定の実施形態では、
Figure 2024516371000127
は、
Figure 2024516371000128
であり、
Figure 2024516371000129
は、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立して、CまたはNであり、
Figure 2024516371000130
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい。幾つかの実施形態では、Z、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1個は、Nである。幾つかの実施形態では、Z、Z、Z、及びZのうちの1個のみがNである。ある特定の実施形態では、ZまたはZは、Nである。幾つかの実施形態では、ZはCであり、ZはNである。ある特定の実施形態では、Z及びZを含む
Figure 2024516371000131
は、1~3個の窒素原子を含む。ある特定のかかる実施形態では、Z及びZを含む
Figure 2024516371000132
は、3個のみの窒素原子を含む。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの特定の実施形態では、
Figure 2024516371000133
は、
Figure 2024516371000134
であり、
Figure 2024516371000135
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい。幾つかの実施形態では、
Figure 2024516371000136
は、
Figure 2024516371000137
であり、
Figure 2024516371000138
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい。ある特定の実施形態では、
Figure 2024516371000139
は、
Figure 2024516371000140
であり、
Figure 2024516371000141
の任意の原子は、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい。
幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシである。幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルである。
幾つかの実施形態では、pは0である。幾つかの実施形態では、pは1である。幾つかの実施形態では、pは2である。幾つかの実施形態では、pは3である。
幾つかの実施形態では、Rは、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されている。式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されている。幾つかの実施形態では、Rは、C2~5アルケニルまたはC2~5アルキニルであり、ここで、当該アルケニルまたはアルキニルは、1個以上のRの出現により任意に置換されている。
式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、1個以上のRの出現により任意に置換されたC1~5アルキルである。幾つかの実施形態では、Rは、C1~5アルキルである。幾つかの実施形態では、Rは、C1~5ハロアルキルである。幾つかの実施形態では、Rは、1個以上のRの出現により任意に置換されたC2~5アルケニルである。幾つかの実施形態では、Rは、1個以上のRの出現により任意に置換されたC2~5アルキニルである。幾つかの実施形態では、Rは、エテニル、エチニル、メチル、エチル、またはオキシラニルである。幾つかの実施形態では、Rは、エテニルである。幾つかの実施形態では、Rは、エテニルである。幾つかの実施形態では、Rは、エチニルである。
幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルである。式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、C1~5アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある特定の実施形態では、Rは、C1~5ハロアルキルである。ある特定の実施形態では、Rは、-O-C1~5アルキル(例えば、メトキシ)である。ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲン(例えば、FまたはCl)である。ある特定の実施形態では、Rは、CNである。ある特定の実施形態では、Rは、N(Rn1である。ある特定の実施形態では、Rは、N(CHである。
式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、任意に置換されたC1~5アルキルである少なくとも1個のRにより置換されている。ある特定のかかる実施形態では、Rは、アミンまたは複素環により任意に置換されており、当該アミンまたは当該複素環は、アルキルにより任意に置換されている。幾つかの実施形態では、Rは、ジアルキルアミノメチルである少なくとも1個のRにより置換されている。ある特定の実施形態では、Rは、ジアルキルアミノメチルである1個のみのRにより置換されている。ある特定のかかる実施形態では、ジアルキルアミノメチルは、ジメチルアミノメチルである。他の実施形態では、Rは、フルオロ、メチル、モルホリノメチル、またはピロリジニルである少なくとも1個のRにより置換されている。更なる実施形態では、Rは、Rにより置換されていない。一実施形態では、Rは、非置換である。
式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、アルキニルである。ある特定の実施形態では、Rは、任意に置換されたアルキルである。ある特定のかかる実施形態では、Rは、メチルである。
式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(I-i-a3)、(I-i-a4)、(I-i-a5)、(I-i-a6)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)(及びそれらの下位式)のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、エテニル、エチニル、メチル、エチル、またはオキシラニルであり、CN、F、Cl、-CH、-CHOCH、-CHO(CHOCH、-COCH、-N(CH、-CHN(CH、-(CHN(CH、モルホリノメチル、またはピロリジニルである少なくとも1個のRにより置換されている。幾つかの実施形態では、Rは、エテニルまたはエチニルであり、CN、F、Cl、-CH、-CHOCH、-CHO(CHOCH、-COCH、-N(CH、-CHN(CH、-(CHN(CH、モルホリノメチル、またはピロリジニルである少なくとも1個のRにより置換されている。幾つかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、またはオキシラニルであり、CN、F、Cl、-CH、-CHOCH、-CHO(CHOCH、-COCH、-N(CH、-CHN(CH、-(CHN(CH、モルホリノメチル、またはピロリジニルである少なくとも1個のRにより置換されている。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、JはNRであり、XはCHである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、水素またはメチルである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは水素である。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Jは結合であり、XはNである。
幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~Cアルキレン架橋を形成している。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、C1~5アルキルである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、メチルである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、C1~5ハロアルキルである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、CHFである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、CHFである。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成している。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、メチルもしくはCHFであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成している。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、メチレンまたはエチレン架橋を形成している。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、R及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、複素環を形成している。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nは、0または結合価が許す限り1~2(両端を含む)の整数である。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nが0である。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nが1である。他の実施形態では、nは2である。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nは1であり、RはXに隣接する原子に結合している(例えば、Rは、6員環AのXに対してオルト位にある)。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nは1であり、RはXに隣接する原子に結合している(例えば、Rは、6員環AのXに対してオルト位にある)。Rの存在は、Rが結合している原子でのキラル中心をもたらし得る。一実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのR配置を有する。一実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのS配置を有する。一実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのラセミ混合物である。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、nは1であり、Rは、N-C(=O)-Rに隣接する原子に結合している(例えば、Rは、6員環AのN-C(=O)-Rに対してオルト位にある)。一実施形態では、nは1であり、RはXに隣接する原子に結合している(例えば、Rは、6員環AのXに対してオルト位にある)。Rの存在は、Rが結合している原子でのキラル中心をもたらし得る。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのR配置を有する。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのS配置を有する。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、化合物は、Rが結合している原子でのラセミ混合物である。
式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、mは、0または結合価が許す限り1~2(両端を含む)の整数である。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、mは0である。式(I)、(I-i)(I-i-a)、(I-i-b)、(I-i-c)、(a-I)、(B)、(B-i)、(C)、(D)、及び(E)、ならびにそれらの下位式のいずれかの幾つかの実施形態では、mは1である。他の実施形態では、mは2である。
一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000142
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000143
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000144
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000145
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000146
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000147
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000148
である。一実施形態では、環A(任意の置換基Rを含む)は、
Figure 2024516371000149
である。本明細書で使用する場合、*は、-C(=O)-Rへの結合点を指し、Jは結合である。
ある特定の態様では、式(II)の化合物は、式(III):
Figure 2024516371000150
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、式中、
11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立して、水素もしくは任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはR11、R12、R13、及びR14のうちの非ジェミナルな2個の出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成している、当該化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である。
幾つかの実施形態では、R11及びR12のうちの少なくとも1個は、任意に置換されたC1~5アルキルである。ある特定のかかる実施形態では、R11及びR12のうちの少なくとも1個は、メチルである。幾つかの実施形態では、R13及びR14のうちの少なくとも1個は、任意に置換されたC1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、R13及びR14のうちの少なくとも1個は、メチルである。幾つかの実施形態では、RならびにR13及びR14のうちの1個は、間に入っている原子と共にまとめられて、複素環を形成している。更なる実施形態では、R11、R12、R13、及びR14は水素である。
一実施形態では、R11、R12、R13、及びR14のいずれも水素ではない。一実施形態では、R11、R12、R13、及びR14のうちの1個は水素であり、R11、R12、R13、及びR14のうちの他の3個は水素ではない。一実施形態では、R11、R12、R13、及びR14のうちの2個は水素であり、R11、R12、R13、及びR14のうちの他の2個は水素ではない。
一実施形態では、R11、R12、R13、及びR14のうちの3個は水素であり、R11、R12、R13、及びR14のうちの他の1個は水素ではない。一実施形態では、R12、R13、及びR14は水素であり、R11は水素ではない。一実施形態では、R11、R13、及びR14は水素であり、R12は水素ではない。一実施形態では、R11、R12、及びR14は水素であり、R13は水素ではない。一実施形態では、R11、R12、及びR13は水素であり、R14は水素ではない。一実施形態では、非水素基は、任意に置換されたアルキルである。一実施形態では、非水素基は、メチルである。
非水素であるR11、R12、R13、またはR14の存在は、非水素であるR11、R12、R13、またはR14が結合している原子でのキラル中心をもたらし得る。一実施形態では、化合物は、非水素であるR11、R12、R13、またはR14が結合している原子でのR配置を有する。一実施形態では、化合物は、非水素であるR11、R12、R13、またはR14が結合している原子でのS配置を有する。一実施形態では、化合物は、非水素であるR11、R12、R13、またはR14が結合している原子でのラセミ混合物である。
一実施形態では、
Figure 2024516371000151
は、
Figure 2024516371000152
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000153
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000154
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000155
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000156
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000157
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000158
である。一実施形態では、環は、
Figure 2024516371000159
である。本明細書で使用する場合、*は、-C(=O)-Rへの結合点を指す。
ある特定の実施形態では、XとR13に結合している炭素との間の結合は、二重結合である。他の実施形態では、XとR13に結合している炭素との間の結合は、単結合である。
幾つかの実施形態では、Rは、
Figure 2024516371000160
である。更なる実施形態で、Rは、
Figure 2024516371000161
である。
本明細書で使用する場合、Ra1は、独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルである。ある特定のかかる実施形態では、Ra1は、水素である。ある特定の実施形態では、Ra1は、CNである。ある特定の実施形態では、Ra1は、CNである。ある特定の実施形態では、Ra1は、-CHO-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra1は、-CHOCHである。ある特定の実施形態では、Ra1は、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra1は、-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra1は、-CHO-(CH-O-CHである。ある特定の実施形態では、Ra1は、任意に置換された-CO-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra1は、-COCHである。
本明細書で使用する場合、Ra2は、独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルである。ある特定のかかる実施形態では、Ra2は、水素である。幾つかの実施形態では、Ra2は、任意に置換されたC1~5アルキルまたは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルである。幾つかの実施形態では、Ra2は、メチル、-CH-N(CH、-COCH、-CHOCH、-CHO(CHCH、モルホリノメチル、またはピロリジニルである。幾つかの実施形態では、Ra2は、任意に置換されたC1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、アミンまたは3~6員の複素環により任意に置換されており、当該アミンまたは当該複素環は、C1~5アルキルにより任意に置換されている。幾つかの実施形態では、Ra2は、ジアルキルアミノメチルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、ジメチルアミノメチルである。他の実施形態では、Ra2は、水素である。ある特定の実施形態では、Ra2は、CNである。ある特定の実施形態では、Ra2は、CNである。ある特定の実施形態では、Ra2は、-CHO-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、-CHOCHである。ある特定の実施形態では、Ra2は、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、-CHO-(CH-O-CHである。ある特定の実施形態では、Ra2は、任意に置換された-CO-C1~5アルキルである。ある特定の実施形態では、Ra2は、-COCHである。
本明細書で使用する場合、Ra3は、独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルである。ある特定のかかる実施形態では、Ra3は、水素である。幾つかの実施形態では、Ra4は、任意に置換されたC1~5アルキルである。ある特定のかかる実施形態では、Ra3は、メチルである。ある特定のかかる実施形態では、Ra3は、CNである。ある特定のかかる実施形態では、Ra3は、Fである。
幾つかの実施形態では、Ra1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、Ra2は、独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、Ra3は、独立して、水素、ハロ、CN、任意に置換されたC1~5アルキルである。
幾つかの実施形態では、Ra1及びRa2は、連結されて、アルケニル基を形成している。
幾つかの実施形態では、Ra1及びRa2は、水素である。幾つかの実施形態では、Ra1、Ra3、及びRa3は、水素である。
ある特定の実施形態では、Xは、-C=である。他の実施形態では、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、-CH-である。
幾つかの実施形態では、Uは、CRである。ある特定のかかる実施形態では、Rは、フルオロである。幾つかの実施形態では、Rは、水素である。他の実施形態では、Uは、Nである。
ある特定の実施形態では、Vは、CRである。幾つかの実施形態では、Rは、水素、フルオロ、メチル、またはメトキシである。ある特定の実施形態では、Rは、メトキシである。ある特定の実施形態では、Rは、フルオロである。他の実施形態では、Vは、Nである。
幾つかの実施形態では、Wは、Nである。幾つかの実施形態では、Wは、CRである。幾つかの実施形態では、Wは、CHまたはCFである。
幾つかの実施形態では、Y及びYは、CR4である。幾つかの実施形態では、YはCR4であり、YはNである。
幾つかの実施形態では、Rは、各出現において独立して、フルオロ、クロロ、メチル、メトキシ、またはジフルオロメチルである。
ある特定の実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルである。幾つかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、フルオロ、メトキシ、またはジフルオロメチルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、水素である。幾つかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、または任意に置換されたアルキルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、クロロ、またはメチルである。幾つかの実施形態では、Rは、メチルである。他の実施形態では、Rは、水素である。幾つかの実施形態では、R10は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、またはメトキシである。幾つかの実施形態では、R10は、水素である。
一実施形態では、R、R、R、及びRのいずれも水素ではない。
一実施形態では、R、R、R、及びRのうちの1個は水素であり、R、R、R、及びRのうちの他の3個は水素ではない。一実施形態では、Rは水素であり、R、R、及びRは水素ではない。一実施形態では、Rは水素であり、R、R、及びRは水素ではない。
一実施形態では、R、R、R、及びRのうちの2個は水素であり、R、R、R、及びRのうちの他の2個は水素ではない。一実施形態では、R及びRは水素であり、R及びRは水素ではない。一実施形態では、R及びRは水素であり、R及びRは水素ではない。
一実施形態では、R、R、R、及びRのうちの3個は水素であり、R、R、R、及びRのうちの他の1個は水素ではない。一実施形態では、R、R、及びRは水素であり、Rは水素ではない。一実施形態では、R、R、及びRは水素であり、Rは水素ではない。
一実施形態では、R及びRは、水素であり、R及びRのうちの1個は、任意に置換されたアルキルであり、R及びRのうちの他の1個は、ハロである。一実施形態では、R及びRは水素であり、Rは任意に置換されたアルキルであり、Rはハロである。一実施形態では、R及びRは水素であり、Rは任意に置換されたアルキルであり、Rはハロである。一実施形態では、任意に置換されたアルキルは、メチルである。一実施形態では、ハロは、フルオロである。一実施形態では、R及びRは水素であり、Rはメチルであり、Rはフルオロである。
幾つかの実施形態では、QはCRであり、QはCRであり、QはCRであり、QはNRである。他の実施形態では、QはNRであり、QはCRであり、QはCRであり、QはNRである。更なる実施形態では、QはCRであり、QはCRであり、QはNRであり、QはNRである。幾つかの実施形態では、QはNRfであり、QはNRであり、QはCRであり、QはNRである。更なる他の実施形態では、QはNRであり、QはNRであり、QはNRであり、QはCRである。更なる他の実施形態では、QはCRであり、QはNRであり、QはCRであり、QはNRである。更なる他の実施形態では、QはCRであり、QはNRであり、QはNRであり、QはCRである。幾つかの実施形態では、Rは、水素、メチル、または非存在である。ある特定の実施形態では、Rは、水素または非存在である。幾つかの実施形態では、Rは、水素である。幾つかの実施形態では、Rは、非存在である。
一実施形態では、
Figure 2024516371000162
は、
Figure 2024516371000163
である。一実施形態では、
Figure 2024516371000164
は、
Figure 2024516371000165
である。一実施形態では、
Figure 2024516371000166
は、
Figure 2024516371000167
である。
一実施形態では、本化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000168
のうちのいずれかの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、もしくはジアステレオマーの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩であり、
式中、R、R、R、R11、R12、R13、R14、R、R、Y、Y、環B、m、及びpは、本明細書または他箇所で定義される通りである。
一実施形態では、本化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000169
のうちのいずれかの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、もしくはジアステレオマーの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩であり、
式中、Ra1、Ra2、Ra3、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R、R、Q、Q、Q、及びQは、本明細書または他箇所で定義される通りである。
一実施形態では、本化合物は、以下の式:
Figure 2024516371000170
のうちのいずれかの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、もしくはジアステレオマーの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩であり、
式中、R、R、R11、R12、R13、R14、R、及びRは、本明細書または他箇所で定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-1):
Figure 2024516371000171
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Q~Q、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-2):
Figure 2024516371000172
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Q~Q、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-3):

Figure 2024516371000173
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Q~Q、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-4):
Figure 2024516371000174
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Q~Q、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-5):
Figure 2024516371000175
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Q~Q、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-6):
Figure 2024516371000176
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-7):
Figure 2024516371000177
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-8):
Figure 2024516371000178
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-9):
Figure 2024516371000179
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-10):
Figure 2024516371000180
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-11):
Figure 2024516371000181
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-12):
Figure 2024516371000182
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
ある特定の態様では、式(III)の化合物は、式(III-I-13):
Figure 2024516371000183
の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、本明細書において定義される通りである。
式(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、Rは、
Figure 2024516371000184
であり、ここで、Ra1、Ra2、及びRa3は、本明細書において定義される通りである。ある特定の実施形態では、Ra1、Ra2、及びRa3は、Hである。
式(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、R、R、R、及びRの各々は、独立して、H、ハロゲン、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、Hであり、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲンまたはC1~4アルキルである。
式(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、R11及びR12の各々は、独立して、HまたはC1~4アルキルである。ある特定の実施形態では、R11は、Hであり、R12は、C~Cアルキルである。ある特定の実施形態では、R12は、Hであり、R11は、C1~4アルキルである。
式(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、R10は、H、ハロゲン、またはC~Cアルキルである。
式(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、Rは、
Figure 2024516371000185
であり、R、R、R、及びRの各々は、独立して、H、ハロゲン、またはC1~4アルキルであり、R11及びR12の各々は、独立して、HまたはC1~4アルキルであり、R10は、H、ハロゲン、またはC1~4アルキルである。
式(III-A-1)、(III-B-1)、(III-C-1)、(III-D-1)、(III-E-1)、(III-F-1)、(III-G-1)、(III-H-1)、及び(III-I-1)~(III-I-13)のうちのいずれかの一実施形態では、Rは、任意に置換されたC1~4アルキルであり、Rは、ハロである。一実施形態では、任意に置換されたC1~4アルキルは、メチルである。一実施形態では、ハロは、フルオロである。一実施形態では、Rはメチルであり、Rはフルオロである。
幾つかの実施形態では、本明細書において、以下の構造:
Figure 2024516371000186
Figure 2024516371000187
Figure 2024516371000188
Figure 2024516371000189
Figure 2024516371000190
Figure 2024516371000191
Figure 2024516371000192
Figure 2024516371000193
Figure 2024516371000194
Figure 2024516371000195
Figure 2024516371000196
Figure 2024516371000197
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体が開示される。
幾つかの実施形態では、本明細書において、以下の構造:
Figure 2024516371000198
Figure 2024516371000199
Figure 2024516371000200
Figure 2024516371000201
Figure 2024516371000202
Figure 2024516371000203
Figure 2024516371000204
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体が開示される。
幾つかの実施形態では、本明細書において、以下の構造:
Figure 2024516371000205
Figure 2024516371000206
Figure 2024516371000207
Figure 2024516371000208
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体が開示される。
本明細書において、がんを処置する方法であって、治療上有効量の本明細書において開示される化合物を、がんを処置する必要がある哺乳動物に投与することを含む、当該方法が提供される。幾つかの実施形態では、がんは、非小細胞肺癌である。他の実施形態では、がんは、頭頸部扁平上皮癌である。ある特定の実施形態では、非小細胞肺癌は、1つ以上のErbBファミリー変異を有する。他の実施形態では、非小細胞肺癌は、1つ以上のEGFR ex20挿入変異を有する。幾つかの実施形態では、非小細胞肺癌は、1つ以上のHER2 ex20挿入変異を有する。ある特定の実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。幾つかの実施形態では、化合物は、経口または静脈内投与される。
使用方法
一態様では、対象(例えば、がんなどの増殖性疾患を予防及び/または処置する必要がある対象)におけるがんなどの増殖性疾患を予防及び/または処置する方法が本明細書において提供される。本方法は、本開示の化合物(例えば、有効量、例えば、治療上有効量)を対象に投与することを含む。
がんは、特定の遺伝子の変化に起因するコントロール不能な細胞増殖の疾患である。これらの変化の幾つかは、細胞の外側からのシグナルを伝達して、細胞の生存、成長、及び増殖を促進する膜結合型タンパク質のファミリーである受容体型チロシンキナーゼ(RTK)をコードする遺伝子において発生する。異常なRTK活性化は、過剰な細胞増殖及びこれにより、がんをもたらし得る。一般に、RTKは、細胞外リガンドに結合するN末端ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達を触媒するC末端キナーゼドメインを有する。
ErbB1またはHER1としても公知のヒトEGFRは、7番染色体のEGFR遺伝子によりコードされるRTKである。上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子α(TGF-α)、アンフィレグリン(AREG)、ヘパリン結合性EGFR様増殖因子(HB-EGF)、ベタセルリン(BTC)、エピレグリン(EPR)、及びエピジェン(EPGN)が含まれる、EGFRの複数のリガンドが同定されている。EGFRは、哺乳動物細胞の発生、増殖、分化、及び遊走において必須の役割を果たすと考えられている。EGFR欠損マウスは、生後数週間で命を落とし、限定されるものではないが、皮膚、消化管、及び神経系が含まれる、様々な器官の不適切な発生を示す。ヒトにおいて、EGFR過剰発現及び活性化変異は、十分に立証されたがんの原因である。EGFR過剰発現は、多数の固形腫瘍において高い頻度で見出され、以下のFDA認可のモノクローナル抗体により標的とされ得る:セツキシマブ、パニツムマブ、及びネシツムマブ。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、HER2の調節因子である。ErbB2としても公知のヒトHER2は、RTKは、17番染色体のERBB2遺伝子によりコードされる。HER2のリガンドは知られていないが、HER2は、EGFRが含まれる、HER2ファミリーの他のRTKとヘテロ二量体化することにより下流シグナル伝達を調節することができる。マウス研究は、特に心臓系及び神経系における哺乳動物発生及び細胞分化におけるHER2の必須の役割を実証した。HER2欠損は、異常な心臓発生に起因してマウスにおいて胚性致死であり、HER2のコンディショナル欠失は、神経細胞成熟、髄鞘形成、及び遊走における異常を引き起こす。ヒトにおいて、HER2過剰発現及び活性化変異は、がんの既知の原因である。HER2過剰発現は、多数の固形腫瘍において見出され、最も注目すべきことに、15~25%の乳癌において見出される。HER2増幅は、食道胃癌、乳癌、腹膜癌、唾液腺癌、膀胱癌、子宮内膜癌、乳頭部癌、小腸癌、膣癌、子宮頸癌、肝胆道癌、卵巣癌、結腸直腸癌、NSCLC、頭頸部癌、膵臓癌、皮膚癌、虫垂癌、Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、黒色腫、胚細胞腫瘍、小細胞肺癌、成熟B細胞腫瘍、前立腺癌、軟部組織肉腫、及び神経膠腫が含まれる、がんにおいて観察される。モノクローナル抗体(トラスツズマブ及びペルツズマブ)、抗体薬物コンジュゲート(アド-トラスツズマブ・エムタンシン及びファム-トラスツズマブ・デルクステカン)、及び低分子キナーゼ阻害剤(ラパチニブ、ネラチニブ、及びツカチニブ)が含まれる、HER2陽性乳癌の処置のための多数の標的療法が開発されてきた。ごく最近FDA認可されたHER2阻害剤であるツカチニブは、プラセボと比較して客観的奏効率を23%~41%増加させ、無増悪生存期間中央値を5.6~7.8ヵ月延長し、全生存期間中央値を17.4~21.9ヵ月延長した。対照的に、HER2エキソン20挿入は、NSCLCの約2%において見出されるが、これらの変異に対して承認されている標的療法はない。
エルロチニブ、ゲフィチニブ、アファチニブ、ダコミチニブ、ラパチニブ、及びネラチニブが含まれる、多数の既存のHER2療法も野生型EGFRの強力なインヒビターである。天然のEGFRは、皮膚及び消化管内層の完全性が含まれる、上皮生物学において重要な役割を果たすため、このことは重大な欠点である。野生型EGFRの阻害は、皮疹、下痢、及び口内炎が含まれる、一般的な有害反応を伴う。野生型EGFRを温存する一方で、変異型HER2を選択的に標的とする新規治療法が当該技術分野において必要である。
一態様では、増殖性疾患を処置及び/または予防する方法であって、野生型HER2及び/または変異型HER2の阻害が治療効果をもたらす、当該方法が本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、増殖性疾患を処置及び/または予防する方法であって、エキソン20変異型HER2タンパク質の阻害が治療効果をもたらす、当該方法が本明細書において提供される。
別の態様では、野生型及び/または変異型HER2を阻害する必要がある対象における野生型及び/または変異型HER2を阻害する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。別の実施形態では、エキソン20変異型HER2を阻害する必要がある対象におけるエキソン20変異型HER2を阻害する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。
別の態様では、がんを処置する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書において開示される医薬組成物を、がんを処置する必要がある哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、がんは、HER2関連がんである。幾つかの実施形態では、HER2関連がんは、HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2変異(複数可)に関連する。
幾つかの実施形態では、「に関連する」は、がんの原因を示す。幾つかの実施形態では、「に関連する」は、がんの特徴を示す。
別の態様では、がんを処置する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書において開示される医薬組成物を、がんを処置する必要がある哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含み、前記がんがHER2エキソン20変異に関連する、当該方法が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、HER2エキソン20変異は、YVMA挿入、VC挿入、及びGSP挿入からなる群からの1つ以上である。幾つかの実施形態では、HER2エキソン20変異は、YVMA挿入及びVC挿入からなる群からの1つ以上である。
ある特定の実施形態では、HER2エキソン20挿入変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、G778_S779insCPG、G780_P781dupGSP、Y772_A775dup、G778_P780dup、E770_A771insGIRD、G778_S779insLPS、M774_A775insAYVM、G778_S779insLPG、G778dup、G776delinsVC、M774delinsWLV、A775_G776insSVMA、及びA775_G776insIから選択される1つ以上である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20挿入変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、G778_S779insCPG、及びG780_P781dupGSPから選択される1つ以上である。ある特定の実施形態では、HER2エキソン20挿入変異は、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、及びG778_S779insCPGから選択される1つ以上である。
別の態様では、がんを処置する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩を、がんを処置する必要がある対象に投与することを含み、当該がんが、HER2過剰発現、HER2増幅、及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)によって特徴付けられる、当該方法が本明細書において提供される。
幾つかの実施形態では、がんは、固形癌である。幾つかの実施形態では、がんは、脳癌、乳癌、胆道癌、膀胱癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、皮膚癌、食道腫瘍、頭頚部腫瘍、消化管癌、胆嚢腫瘍、腎臓癌、肝臓癌、肺癌、及び前立腺癌から選択される。幾つかの実施形態では、がんは、肺癌である。幾つかの実施形態では、がんは、NSCLCである。幾つかの実施形態では、がんは、小細胞肺癌である。幾つかの実施形態では、がんは、乳癌である。幾つかの実施形態では、がんは、転移がんである。
ある特定の実施形態では、本明細書において提供される化合物は、CNS透過性化合物である。一実施形態では、治療上有効量の本明細書において提供される化合物の投与後、当該化合物は、CNS(例えば、血液脳関門)に透過し、依然としてHER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2変異(複数可)を阻害する(例えば、選択的に阻害する)のに十分なCNS(例えば、脳)での濃度を達成することができる。
一実施形態では、がんのCNS転移を処置する方法であって、治療上有効量の本明細書において提供される化合物、例えば、式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、もしくは互変異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩を、がんのCNS転移を処置する必要がある哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。一実施形態では、CNS転移は、脳転移である。一実施形態では、がんは、HER関連がんである(例えば、HER2過剰発現、及び/またはHER2増幅、及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)に関連する)。
別の実施形態では、エキソン20変異型HER2(複数可)を阻害する必要がある対象におけるエキソン20変異型HER2(複数可)を阻害する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)または任意の下位式)またはその薬学的に許容される塩を哺乳動物(例えば、ヒト対象)に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して野生型HER2を選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して野生型HER2を約10~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して野生型HER2を約20~約80倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して野生型HER2を約30~約80倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して野生型HER2を選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して野生型HER2を約10~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して野生型HER2を約20~約80倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して変異型HER2(複数可)を選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して変異型HER2(複数可)を約10~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較して変異型HER2(複数可)を約20~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較してエキソン20変異型HER2(複数可)を選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較してエキソン20変異型HER2(複数可)を約10~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較してエキソン20変異型HER2(複数可)を約20~約80倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFRと比較してエキソン30変異型HER2(複数可)を約20~約80倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して変異型HER2(複数可)(例えば、HER2エキソン20)を選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して変異型HER2(複数可)(例えば、HER2エキソン20)を約10~約100倍選択的に阻害する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、変異型EGFR(複数可)(例えば、EGFRエキソン20)と比較して変異型HER2(複数可)(例えば、HER2エキソン20)を約20~約80倍選択的に阻害する。幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、野生型EGFR及び/またはエキソン20変異型EGFR(複数可)と比較してエキソン20変異型HER2(複数可)を選択的に阻害する。幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、現在の治療法と比較して、野生型EGFRを温存する改善された有効性プロファイルに加えて、野生型EGFRと比較した高い選択性を示す。更に、本発明の一部の化合物は、改善された薬物動態学的及び薬理学的プロファイルを示す。幾つかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、関連するキナーゼ(例えば、wt EGFR)に対する最小限の活性を有する。wt EGFRの阻害は、生活の質及び治療コンプライアンスに影響を及ぼし得る望ましくない副作用(例えば、下痢及び皮疹)を引き起こす。
幾つかの実施形態では、ヒト対象は、(例えば、規制当局に認可された、例えば、FDAに認可されたアッセイまたはキットを使用して決定されるように)HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)に関連するがん(HER2関連がん)を有すると同定または診断されている。幾つかの実施形態では、対象は、(例えば、規制当局に認可されたアッセイまたはキットを使用して決定されるように)HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)について陽性である腫瘍を有する。対象は、その腫瘍がHER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)を有する対象であり得る(例えば、ここで、腫瘍はそれ自体、規制当局に認可された、例えば、FDAに認可されたアッセイまたはキットを使用して同定される)。幾つかの実施形態では、対象は、HER2関連がんを有すると疑われる。幾つかの実施形態では、対象は、対象がHER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)を有する腫瘍を有することを示す臨床記録を有する。
本明細書に記載される方法または使用のいずれかの幾つかの実施形態では、対象由来の試料を使用して対象がHER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)を有するかどうか決定するために使用されるアッセイとしては、例えば、次世代シークエンシング、免疫組織染色、蛍光顕微鏡法、ブレークアパートFISH分析、サザンブロット法、ウェスタンブロット法、FACS分析、ノーザンブロット法、及びPCRベースの増幅(例えば、RT-PCR及び定量リアルタイムRT-PCR)が挙げられ得る。当技術分野において周知であるように、アッセイは通常、例えば、少なくとも1種の標識された核酸プローブまたは少なくとも1種の標識抗体もしくはその抗原結合断片を用いて実行される。アッセイは、HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)を検出するための当該技術分野において公知の他の検出法を利用し得る(例えば、本明細書において引用される参考文献を参照のこと)。幾つかの実施形態では、試料は、対象由来の生体試料または生検試料(例えば、パラフィン包埋生検試料)である。幾つかの実施形態では、対象は、HER2関連がんを有すると疑われる対象、HER2関連がんの1つ以上の症状を有する対象、及び/またはHER2関連がんを発症する高いリスクを有する対象である。
幾つかの実施形態では、HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)は、液体生検(液体生検または液相生検と様々に称される)を使用して同定され得る。例えば、Karachialiou et al.,“Real-time liquid biopsies become a reality in cancer treatment”,Ann.Transl.Med.,3(3):36,2016を参照のこと。液体生検方法は、総腫瘍量及び/またはHER2遺伝子、HER2キナーゼ、もしくはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用され得る。液体生検は、対象から比較的容易に(例えば、単純な採血により)取得される生体試料で実行され得、通常、腫瘍量及び/またはHER2遺伝子、HER2キナーゼ、もしくはそれらのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用される従来の方法よりも侵襲性が低い。幾つかの実施形態では、液体生検は、従来の方法よりも早期の段階でHER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)の存在を検出するために使用され得る。幾つかの実施形態では、液体生検で使用される生体試料としては、血液、血漿、尿、脳脊髄液、唾液、痰、気管支肺胞洗浄、胆汁、リンパ液、嚢胞液、便、腹水、及びそれらの組み合わせが挙げられ得る。幾つかの実施形態では、液体生検は、循環腫瘍細胞(CTC)を検出するために使用され得る。幾つかの実施形態では、液体生検は、無細胞DNAを検出するために使用され得る。幾つかの実施形態では、液体生検を使用して検出される無細胞DNAは、腫瘍細胞に由来する循環腫瘍DNA(ctDNA)である。ctDNAの分析(例えば、高感度検出技術、例えば、限定されるものではないが、次世代シークエンシング(NGS)、従来のPCR、デジタルPCR、またはマイクロアレイ分析を使用する)は、HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2エキソン20変異(複数可)を同定するために使用され得る。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、NSCLCを有する対象におけるエキソン20変異型HER2を阻害する。幾つかの実施形態では、エキソン20変異型HER2は、YVMA挿入、VC挿入、及びGSP挿入からなる群からの1つ以上である。幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、非エキソン20変異型HER2を阻害する。本開示の幾つかの実施形態では、化合物は、野生型及び/または(例えば、エキソン20)変異型EGFRと比較して非エキソン20変異型HER2(複数可)を選択的に阻害する。幾つかの実施形態では、非エキソン20変異型HER2は、S310X、(例えば、S310F及びS310Y)、R678Q、V842I、L755S、G776V、及びV777Xからなる群から1つ以上である。幾つかの実施形態では、非エキソン20変異は、L755S、S310F、R678Q、V842I、及びV777Xから選択される1つ以上である。
幾つかの実施形態では、細胞における野生型HER2及び/または変異型HER2を阻害する方法であって、当該細胞を本開示の化合物と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、変異型HER2は、1つ以上のエキソン20変異を有する。
幾つかの実施形態では、細胞におけるHER2(野生型HER2及び/または変異型(複数可))のレベルを増加させる方法であって、当該細胞を本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。
幾つかの実施形態では、細胞におけるHER2(野生型HER2及び/または変異型(複数可))のリン酸化を減少させる方法であって、当該細胞を本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。別の実施形態では、細胞におけるエキソン20変異を有するHER2を阻害する方法であって、当該細胞を本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。
幾つかの実施形態では、細胞における野生型HER2及び/または変異型HER2のリン酸化を阻害する方法であって、当該細胞を本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、変異型HER2は、1つ以上のエキソン20変異を有する。
幾つかの実施形態では、疾患及び/または状態の処置及び/または予防する方法であって、野生型及び/または変異型HER2の阻害が治療上有用である、当該方法が本明細書において提供される。別の実施形態では、疾患及び/または状態を処置または予防する方法であって、エキソン20変異型HER2タンパク質の阻害が治療上有用である、当該方法が本明細書において提供される。
幾つかの実施形態では、野生型及び/または変異型HER2を阻害する必要があるヒト対象における野生型及び/または変異型HER2を阻害する方法であって、治療上有効量の本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体を当該対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。
本開示の化合物は、インビトロまたはインビボでHER2を阻害するのに有用である。従って、細胞(例えば、HER2を発現する細胞)におけるHER2を阻害する方法であって、当該細胞を本開示の化合物(例えば、本開示の化合物、例えば、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体)と接触させることを含む、当該方法が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、細胞は、ヒトなどの対象(例えば、本明細書に記載される疾患、障害、または状態を有する対象)に存在する。また、HER2を阻害する必要がある対象(例えば、本明細書に記載される疾患、障害、または状態を有する対象)におけるHER2を阻害する方法であって、治療上有効量の本開示の化合物(例えば、本開示の化合物、例えば、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体)を当該対象に投与することを含む、当該方法も本明細書において提供される。
幾つかの実施形態では、細胞は、哺乳動物に存在する。幾つかの実施形態では、細胞は、ヒト対象に存在する。幾つかの実施形態では、細胞は、がんを有するヒト対象に存在する。幾つかの実施形態では、細胞は、HER2過剰発現及び/またはHER2増幅及び/またはHER2変異(複数可)に関連するがんを有するヒト対象に存在する。幾つかの実施形態では、細胞は、哺乳動物(例えば、がんを有するヒト対象)から単離される。
「増殖性疾患」は、細胞の増殖による異常成長または異常拡張により起こる疾患を指す(Walker,Cambridge Dictionary of Biology;Cambridge University Press:Cambridge,UK,1990)。増殖性疾患は、(1)通常静止している細胞の病的増殖;(2)細胞の正常な場所からの病的遊走(例えば、新生細胞の転移);(3)マトリックスメタロプロテイナーゼなどのプロテアーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ、及びエラスターゼ)の病的発現;及び/または(4)増殖網膜症及び腫瘍転移におけるような病的血管新生に関連し得る。増殖性疾患の非限定的な例としては、がん(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、及び自己免疫疾患が挙げられる。
用語「新生物」及び「腫瘍」は、本明細書において互換的に使用され、組織の異常な塊であって、当該塊の増殖が、正常組織の成長を上回り、これと協調しない、組織の異常な当該塊を指す。新生物または腫瘍は、例えば、以下の特徴に応じて「良性」または「悪性」であり得る:細胞分化の程度(形態学及び機能が含まれる)、成長速度、局所浸潤、及び転移。
「良性新生物」は、一般に高分化であり、悪性新生物よりも特徴的に遅い成長を有し、発生部位に局在したままである。加えて、良性新生物は、遠位の部位に浸潤、侵入、または転移する能力を有さない。良性新生物の非限定的な例としては、限定されるものではないが、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、アクロコルドン、老年性血管腫、脂漏性角化症、黒子、及び皮脂腺過形成が挙げられる。
場合によっては、良性腫瘍は、後に悪性新生物を生じさせ得、これは、腫瘍の腫瘍細胞の亜集団における更なる遺伝子の変化の結果として生じ得る。かかる腫瘍は、「前悪性新生物」と称される。例示的な前悪性新生物は、奇形腫である。
「悪性新生物」は、一般に、低分化(退形成)であり、進行性の浸潤、侵入、及び周囲組織の破壊を伴う特徴的に急速な成長を有する。更に悪性新生物は、一般に、遠位の部位に転移する能力を有する。用語「転移」、「転移性」、または「転移する」は、原発腫瘍または最初の腫瘍から別の器官または組織へのがん細胞の拡散または遊走を指し、典型的には、続発性(転移性)腫瘍が位置する器官または組織のものではない、原発腫瘍または元の腫瘍の組織型の「続発性腫瘍」または「続発性細胞塊」の存在により同定可能である。
ある特定の実施形態では、増殖性疾患は、がんである。従って、対象(例えば、がんを処置する必要がある対象)のがんを処置する方法であって、治療上有効量の本開示の化合物を当該対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。
用語「がん」は、制御不能に増殖し、かつ正常な身体組織に浸潤し、それを破壊する能力を有する異常細胞の発生を特徴とする疾患の1種を指す。
固形腫瘍、白血病、リンパ腫、及び骨髄腫が含まれる、多種多様ながんが本明細書において開示される方法に適している。幾つかの実施形態では、がんは、固形腫瘍癌である。幾つかの実施形態では、がんは、固形腫瘍(例えば、結腸直腸腫瘍、乳腺腫瘍、前立腺腫瘍、肺腫瘍、膵臓腫瘍、腎臓腫瘍、または卵巣腫瘍)を含む。従って、幾つかの実施形態では、がんは、固形腫瘍癌である。幾つかの実施形態では、がんは、肺系のがん、脳癌(例えば、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、未分化星状細胞腫)、消化管のがん、皮膚癌、尿生殖器癌、頭頸部癌、肉腫、がん腫、及び神経内分泌癌のうちの1つ以上から選択される。種々の実施形態では、固形腫瘍癌は、乳癌、膀胱癌、子宮内膜癌、食道癌、肝臓癌、膵臓癌、肺癌、子宮頸癌、大腸癌、結腸直腸癌、胃癌、腎臓癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、ウイルス誘発性がん、黒色腫、または肉腫である。幾つかの実施形態では、がんは、膀胱癌である。幾つかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)である。他の実施形態では、がんは、肝臓癌である。幾つかの実施形態では、がんは、肉腫、膀胱癌、または腎臓癌である。幾つかの実施形態では、がんは、前立腺癌(例えば、去勢抵抗性前立腺癌、去勢感受性前立腺癌)である。他の実施形態では、がんは、膀胱癌、膵臓癌、結腸直腸癌、神経膠芽腫、腎臓癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、肉腫、皮膚癌、甲状腺癌(例えば、甲状腺未分化癌)、精巣癌、または外陰癌である。幾つかの実施形態では、がんは、子宮内膜癌、膵臓癌、精巣癌、腎臓癌、黒色腫、結腸直腸癌、甲状腺癌、膀胱癌、膵臓癌、外陰癌、肉腫、前立腺癌、肺癌、または肛門癌である。幾つかの実施形態では、がんは、肉腫である。幾つかの実施形態では、がんは、腎細胞癌である。
幾つかの実施形態では、がんは、非固形腫瘍癌である。幾つかの実施形態では、がんは、血液癌である。本明細書に記載される方法により処置され得る血液癌としては、白血病(例えば、急性白血病、慢性白血病)、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫)、及び多発性骨髄腫が挙げられる。血液癌の非限定的な例としては、白血病(例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、初期前駆T細胞性(ETP)急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL));リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫(HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、B細胞NHL、例えば、びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫)、縦隔原発B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症)、毛様細胞性白血病(HCL)、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫及び中枢神経系原発(CNS)リンパ腫、T細胞NHL、例えば、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例えば、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉腫、セーザリー症候群))、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫);重鎖病(例えば、α鎖病、γ鎖病、μ鎖病);骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真正多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)、骨髄線維症(MF)としても公知の原因不明骨髄様化生(AMM)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES));多発性骨髄腫(MM);形質細胞腫瘍;家族性過好酸球増加症;炎症性筋線維芽細胞性腫瘍;及び免疫細胞アミロイドーシスが挙げられる。幾つかの実施形態では、血液癌は、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性リンパ球性白血病、リンパ球性リンパ腫、菌状息肉腫、慢性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、または骨髄線維症から選択される。
本明細書に記載される方法により処置可能ながんの例としては、限定されるものではないが、乳房、前立腺、及び結腸の腺癌;全ての型の気管支原性肺癌;骨髄性;黒色腫(例えば、転移性黒色腫);星細胞腫(例えば、未分化星状細胞腫);肝細胞癌;神経芽細胞腫;乳頭腫;アプドーマ;分離腫;鰓腫;悪性カルチノイド症候群;カルチノイド心疾患;ならびにがん腫(例えば、ウォーカー癌、基底細胞癌、基底扁平細胞癌、ブラウン・ピアース癌、腺管癌、エールリッヒ癌、クレブス2癌、メルケル細胞癌、粘液癌、肺癌(例えば、大細胞肺癌、例えば、扁平上皮細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC))、燕麦細胞癌、乳頭状癌、硬性癌、細気管支癌、気管支原性肺癌、扁平上皮細胞癌、及び移行上皮癌)が挙げられる。本明細書に記載される方法により処置可能ながんの追加の例としては、限定されるものではないが、組織球性障害;白血病;悪性組織球増加症;ホジキン病;白血病;悪性組織球増加症;ホジキン病;過好酸球増加症、免疫増殖性小;非ホジキンリンパ腫;プラズマ細胞腫;細網内皮症;黒色腫(例えば、転移性黒色腫);軟骨芽細胞腫;軟骨腫;軟骨肉腫;線維性癌(例えば、骨髄線維症)、膵臓癌(例えば、膵管腺癌)、腎臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、大細胞肺癌、例えば、扁平上皮細胞癌)、乳癌(例えば、炎症性乳癌)、卵巣癌(例えば、高悪性度漿液性卵巣癌)、子宮内膜癌、子宮癌、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)、腎細胞癌、肉腫(例えば、軟部組織肉腫)、悪性線維性組織球腫、線維肉腫(例えば、隆起性皮膚線維肉腫);肝細胞癌;線維腫;線維肉腫;巨細胞腫;組織球腫;脂肪腫;脂肪肉腫;中皮腫;粘液腫;粘液肉腫;骨腫;骨肉腫;小児悪性腫瘍、脊索腫;頭蓋咽頭腫;未分化胚細胞腫;過誤腫;間葉細胞腫;中腎腫;筋肉腫;エナメル上皮腫;セメント質腫;歯牙腫;奇形腫;胸腺腫;栄養膜腫瘍が挙げられる。更に以下の種類の癌も処置に適していると意図される:腺腫;胆管腫;真珠腫;円柱腫;嚢胞腺癌;嚢腺腫;顆粒膜細胞腫;男女性胚細胞腫;肝細胞癌、肝臓癌;汗腺腫;島細胞腫瘍;ライディッヒ細胞腫;乳頭腫;セルトリ細胞腫瘍;卵胞膜細胞腫;平滑筋腫;平滑筋肉腫;筋芽細胞腫;筋腫;筋肉腫;横紋筋腫;横紋筋肉腫;上衣腫;神経節細胞腫;神経膠腫;髄芽腫;髄膜腫;神経鞘腫;神経芽細胞腫;神経上皮腫;神経線維腫;神経腫;傍神経節腫;非クロム親和型傍神経節腫。本明細書に記載される方法により処置可能ながんの更なる例としては、限定されるものではないが、角化血管腫;好酸球増加随伴性血管類リンパ組織増殖症;硬化性血管腫;血管腫症;グロームス血管腫;血管内皮腫;血管腫;血管周囲細胞腫;血管肉腫;リンパ管腫;リンパ管筋腫;リンパ管肉腫;松果体腫;癌肉腫;軟骨肉腫;葉状嚢胞性肉腫;線維肉腫;血管肉腫;平滑筋肉腫;白血肉腫;脂肪肉腫;リンパ管肉腫;筋肉腫;粘液肉腫;卵巣癌;横紋筋肉腫;肉腫;新生物;神経線維腫症;及び子宮頸部異形成が挙げられる。
ある特定の実施形態では、がんを処置する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物を、がんを処置する必要がある対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、食道胃癌、乳癌、腹膜癌、唾液腺癌、膀胱癌、子宮内膜癌、乳頭部癌、小腸癌、膣癌、子宮頸癌、肝胆道癌、卵巣癌、結腸直腸癌、NSCLC、頭頸部癌、膵臓癌、皮膚癌、虫垂癌、Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、黒色腫、胚細胞腫瘍、小細胞肺癌、成熟B細胞腫瘍、前立腺癌、軟部組織肉腫、または神経膠腫を処置する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物を、食道胃癌、乳癌、腹膜癌、唾液腺癌、膀胱癌、子宮内膜癌、乳頭部癌、小腸癌、膣癌、子宮頸癌、肝胆道癌、卵巣癌、結腸直腸癌、NSCLC、頭頸部癌、膵臓癌、皮膚癌、虫垂癌、Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、黒色腫、胚細胞腫瘍、小細胞肺癌、成熟B細胞腫瘍、前立腺癌、軟部組織肉腫、または神経膠腫を処置する必要がある対象に投与することを含む、当該方法が本明細書において提供される。特定の実施形態では、がんは、乳癌である。特定の実施形態では、がんは、肺癌である。ある特定の実施形態では、がんは、NSCLCである。
HPV関連がんも本明細書に記載される方法により処置可能である。HPV関連がんの非限定的な例としては、子宮頸癌、中咽頭癌、肛門癌、外陰癌/膣癌、及び陰茎癌が挙げられる。
肝臓癌、例えば、肝細胞癌(hepatocellular cancer)(HCC)(例えば、肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)、肝芽細胞腫、肝細胞腺腫)、悪性ヘパトーマ、血管腫、及び胆道癌(例えば、胆管癌)も本明細書に記載される方法により処置可能である。
筋骨格系のがんも本明細書に記載される方法により処置可能である。筋骨格系のがんの非限定的な例としては、骨癌(例えば、骨肉腫、類骨骨腫、悪性線維性組織球腫、ユーイング肉腫、脊索腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、軟骨肉腫、骨軟骨腫、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨髄異形成症候群(MDS))、筋肉癌(例えば、横紋筋肉腫、横紋筋腫)、結合組織癌、及び滑膜腫が挙げられる。
神経系のがんも本明細書に記載される方法により処置可能である。神経系のがんの非限定的な例としては、脳癌(例えば、星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫(例えば、星細胞腫、乏突起膠腫)、神経膠芽腫、多形性膠芽腫、髄芽腫、上衣腫、胚細胞腫(すなわち、松果体腫)、乏突起膠腫、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍、頭蓋咽頭腫)、脊髄癌、神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、神経鞘腫症)、神経芽細胞腫、未分化神経外胚葉性腫瘍(PNT)、髄膜がん腫症(例えば、髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、頭蓋骨癌、聴神経腫、上衣腫、血管芽腫、眼癌(例えば、眼球内黒色腫、網膜芽細胞腫)、多形黄色星細胞腫(PXA)、及び小児PXAが挙げられる。
内分泌/外分泌癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。内分泌の/外分泌癌の非限定的な例としては、甲状腺癌(例えば、甲状腺乳頭癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、傍神経節腫)、膵臓癌(例えば、膵臓腺癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、島細胞腫瘍、管状腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ビポーマ)、副腎癌、神経内分泌癌(例えば、膵消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NET)、カルチノイド腫瘍)、脂腺癌、及び汗腺のがん(例えば、汗腺癌)が挙げられる。
頭頸部癌、例えば、頭頚部扁平上皮癌(SCCHN)及び腺様嚢胞癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。
口腔癌(oral cancer)、例えば、口腔癌(buccal cavity cancer)、口唇癌、舌癌、口腔癌(mouth cancer)、咽頭癌、下咽頭癌(hypopharynx cancer)(例えば、下咽頭癌(hypopharyngeal carcinoma))、咽喉癌(例えば、喉頭癌、咽頭癌、上咽頭癌、中咽頭癌)、及び唾液腺癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。
食道癌、例えば、食道扁平上皮細胞癌、食道腺癌、バレット腺癌、及び食道平滑筋肉腫も本明細書に記載される方法により処置可能である。
消化管癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。消化管癌の非限定的な例としては、肛門癌、結腸直腸癌(例えば、大腸癌、直腸癌、結腸直腸腺癌)、胆嚢癌、胃癌(gastric cancer)(例えば、胃癌(stomach cancer)(例えば、胃腺癌))、胃腸管間質腫瘍(GIST)、小腸癌(small bowel cancer)(例えば、虫垂癌、小腸癌(small bowel carcinoma)(例えば、小腸腺癌))、小腸癌(small intestine cancer)、大腸癌(large bowel cancer)、及び大腸癌(large intestine cancer)が挙げられる。
心臓血管系のがんも本明細書に記載される方法により処置可能である。心臓血管系のがんの非限定的な例としては、原発性心臓腫瘍、血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管内皮腫)、内皮肉腫(例えば、カポシ肉腫、多発性特発性出血性肉腫)、左房粘液腫、及び心臓横紋筋腫が挙げられる。
肺癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。肺癌の非限定的な例としては、気管支癌(例えば、気管支原性肺癌、気管支腺腫)、肺胞腺癌、中皮腫、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺腺癌、軟骨性過誤腫、及び乳頭状腺癌が挙げられる。
尿生殖器のがんも本明細書に記載される方法により処置可能である。尿生殖器のがんの非限定的な例としては、膀胱癌(例えば、尿路上皮癌)、尿道癌、腎臓癌(例えば、ウィルムス腫瘍としても公知の腎芽腫、腎細胞癌)、精巣癌(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌)、胚細胞癌、前立腺癌(例えば、前立腺腺癌)、及び陰茎癌(例えば、陰茎及び陰嚢のパジェット病)が挙げられる。
婦人科系癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。婦人科系癌の非限定的な例としては、乳癌(例えば、乳腺腺癌、乳腺乳頭癌、乳癌、髄様乳癌、トリプルネガティブ乳癌、HER-2陽性乳癌、HER2陰性乳癌)、子宮体癌(例えば、子宮癌(例えば、子宮肉腫、絨毛癌)、子宮内膜癌)、子宮頸癌(例えば、子宮頚部腺癌)、卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌)、胚細胞癌及び外陰癌(例えば、外陰部パジェット病)、膣癌、ならびにファロピウス管癌が挙げられる。
皮膚癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。皮膚癌の非限定的な例としては、扁平上皮細胞癌(SCC)、ケラトアカントーマ(KA)、黒色腫、基底細胞癌(BCC)、及び皮膚線維腫が挙げられる。
軟部組織癌、例えば、上皮内腫瘍、上皮性癌、上皮肉腫、腺癌、腺腫、線維肉腫、線維腫、脂肪肉腫、脂肪腫、粘液腫、及び奇形腫も本明細書に記載される方法により処置可能である。
骨髄増殖性腫瘍も本明細書に記載される方法により処置可能である。骨髄増殖性腫瘍の非限定的な例としては、骨髄線維症、真正多血症、及び本態性血小板血症が挙げられる。
線維性癌も本明細書に記載される方法により処置可能である。本明細書で使用する場合、「線維性癌」は、線維症を伴うがんである。線維症は、線維性癌におけるがんもしくはがんの処置に先行し得る(例えば、がんまたはがんの処置の原因であり得る)か、またはそれらの後に起こり得る(例えば、それらにより引き起こされ得る)。更にまたは代替的に、線維症は、線維性癌におけるがんと共に存在し得る。線維性癌の非限定的な例としては、骨髄線維症、膵臓癌(例えば、膵管腺癌)、腎臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、大細胞肺癌、例えば、扁平上皮細胞癌)、乳癌(例えば、炎症性乳癌)、卵巣癌(例えば、高悪性度漿液性卵巣癌)、子宮内膜癌、子宮癌、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)、腎細胞癌、肉腫(例えば、軟部組織肉腫)、悪性線維性組織球腫、線維肉腫(例えば、隆起性皮膚線維肉腫)、胃癌、食道癌、頭頸部癌、子宮頸癌、外陰癌、及び肝細胞癌(hepatocellular cancer)(例えば、肝細胞癌肝細胞癌(hepatocellular carcinoma))が挙げられる。幾つかの実施形態では、線維性癌は、固形腫瘍癌(例えば、腎臓癌、肝臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、子宮癌、及び/または膵臓癌)である。幾つかの実施形態では、線維性癌は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓、肝臓)のがん腫である。
本明細書に記載される方法により処置可能ながんの更なる例としては、限定されるものではないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL);急性骨髄性白血病(AML);副腎皮質癌;小児副腎皮質癌;AIDS関連がん(例えば、カポジ肉腫、AIDS関連リンパ腫、中枢神経系原発リンパ腫);肛門部のがん;肛門癌;虫垂癌;小児星細胞腫;小児中枢神経系(CNS)非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍;CNSの新生物(例えば、中枢神経系原発リンパ腫、脊髄軸腫瘍、髄芽腫、脳幹部神経膠腫、または下垂体腺腫)、バレット食道(例えば、前悪性症候群)、および菌状息肉腫、皮膚の基底細胞癌;胆管癌;膀胱癌;小児膀胱癌;骨癌(ユーイング肉腫、骨肉腫、および悪性線維性組織球腫が含まれる);脳腫瘍/癌;乳癌;バーキットリンパ腫;カルチノイド腫瘍(胃腸);小児カルチノイド腫瘍;小児心臓腫瘍(心腫瘍);小児胚芽腫;小児胚細胞腫瘍;中枢神経系原発リンパ腫;子宮頸癌;小児子宮頸癌;胆管癌;小児脊索腫;慢性リンパ球性白血病(CLL);慢性骨髄性白血病(CML);慢性骨髄増殖性腫瘍;結腸直腸癌;小児結腸直腸癌;小児頭蓋咽頭腫;皮膚T細胞性リンパ腫(例えば、菌状息肉腫およびセーザリー症候群);乳管内上皮内癌(DCIS);小児期中枢神経系胚芽腫;内分泌系のがん(例えば、甲状腺、膵臓、副甲状腺、または副腎のがん)、子宮内膜癌(子宮癌);小児上衣腫;食道癌;小児食道癌;神経上皮腫;ユーイング肉腫;小児頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;眼癌;小児眼球内黒色腫;眼球内黒色腫;網膜芽細胞腫;ファロピウス管癌;骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫;胆嚢癌;胃癌(gastric cancer)(胃癌(stomach cancer));小児胃癌(gastric cancer)(胃癌(stomach cancer));消化管カルチノイド腫瘍;胃腸管間質腫瘍(GIST);小児胃腸管間質腫瘍;胚細胞腫瘍;小児中枢神経系胚細胞腫瘍(例えば、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、精巣癌);妊娠性絨毛性疾患;婦人科腫瘍(例えば、子宮肉腫、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、または外陰癌)、毛様細胞性白血病;頭頸部癌;小児心臓腫瘍;肝細胞癌(肝臓癌);ランゲルハンス細胞組織球症;ホジキンリンパ腫;下咽頭癌;皮膚黒色腫または眼内黒色腫;小児眼球内黒色腫;島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍;カポジ肉腫;腎臓(腎細胞)癌;ランゲルハンス細胞組織球症;喉頭癌;白血病;口唇癌および口腔癌;肝臓癌;肺癌(非小細胞および小細胞);小児肺癌;リンパ腫;男性の乳癌;骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫;黒色腫;小児黒色腫;眼球内黒色腫(眼球黒色腫);小児眼球内黒色腫;メルケル細胞癌;悪性中皮腫;小児中皮腫;転移がん;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;NUT遺伝子変異を有する正中線癌;口腔癌;多発性内分泌腫瘍症候群;多発性骨髄腫/形質細胞腫;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群、骨髄異形成腫瘍/骨髄増殖性腫瘍;慢性骨髄性白血病(CML);急性骨髄性白血病(AML);慢性骨髄増殖性腫瘍;鼻腔癌および副鼻腔癌;上咽頭癌;神経芽細胞腫;非ホジキンリンパ腫;非小細胞肺癌;口腔癌(oral cancer)、口唇癌および口腔癌(oral cavity cancer)、並びに中咽頭癌;骨肉腫および骨の悪性線維性組織球腫;卵巣癌;小児卵巣癌;膵臓癌;小児膵臓癌;膵神経内分泌腫瘍;乳頭腫症(小児喉頭乳頭腫症);傍神経節腫;小児傍神経節腫;副鼻腔癌および鼻腔癌;副甲状腺癌;陰茎癌;咽頭癌;褐色細胞腫;小児褐色細胞腫;下垂体腫瘍;形質細胞腫/多発性骨髄腫;胸膜肺芽腫;妊娠時乳癌;中枢神経系(CNS)原発悪性リンパ腫;原発性腹膜癌;前立腺癌;直腸癌;再発癌;腎細胞(腎臓)癌;網膜芽細胞腫;小児横紋筋肉腫;唾液腺癌;肉腫(例えば、小児横紋筋肉腫、小児血管腫瘍、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、骨肉腫(骨癌)、軟部組織肉腫、子宮肉腫);セーザリー症候群;皮膚癌;小児皮膚癌;小細胞肺癌;小腸癌;軟部組織肉腫;皮膚の扁平上皮細胞癌;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;胃癌(stomach cancer)(胃癌(gastric cancer));小児胃癌(stomach cancer)(胃癌(gastric cancer));皮膚T細胞リンパ腫(例えば、菌状息肉腫およびセーザリー症候群);精巣癌;小児精巣癌;咽喉癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌);胸腺腫および胸腺癌;甲状腺癌;腎盂および尿管の移行上皮癌;尿管および腎盂(例えば、腎細胞癌、腎盂癌)、良性前立腺肥大症、副甲状腺癌、移行上皮癌;尿道癌;子宮(子宮内膜)癌;子宮肉腫;膣癌;小児膣癌;血管腫瘍;外陰癌;並びにウィルムス腫瘍および他の小児腎臓腫瘍が挙げられる。
上述のがんの転移も本明細書に記載される方法により処置され得る。従って、幾つかの実施形態では、がんは、転移がんである。他の実施形態では、がんは、転移前のがんである。
ある特定の実施形態では、がんは、希少がんである。用語「希少がん」は、比較的少数の患者において生じるがんを指す。
幾つかの実施形態では、がん(例えば、線維性癌)などの増殖性疾患は、(例えば、腫瘍微小環境における)腫瘍間質細胞、例えば、がん関連線維芽細胞(CAF)、星細胞、もしくは筋線維芽細胞及び/または免疫細胞、例えば、(例えば、腫瘍免疫微小環境における)腫瘍関連免疫細胞を標的とすることによって、例えば、腫瘍間質微小環境及び/または腫瘍免疫微小環境を調節することにより処置される。
また、腫瘍間質細胞もしくは免疫細胞(例えば、腫瘍関連免疫細胞)を標的とし、及び/または(例えば、これにより)インビボもしくはインビトロで腫瘍微小環境(例えば、腫瘍間質微小環境及び/または腫瘍免疫微小環境)を調節する(例えば、正常化する)ための方法であって、腫瘍間質細胞または免疫細胞(例えば、腫瘍関連免疫細胞)を本開示の化合物と接触させることを含む、当該方法も本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、阻害は、対象においてインビボで発生する。ある特定の実施形態では、阻害は、インビトロで(例えば、細胞株、組織、または生体試料において)発生する。ある特定の実施形態では、腫瘍間質細胞は、がん関連線維芽細胞(CAF)、星細胞、または筋線維芽細胞である。
いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、ある特定の化合物は、腫瘍微小環境を正常化することができ、これにより、血管灌流及び薬物送達を改善することができると考えられる。薬物送達の増強は、その結果として薬物、例えば、本明細書に記載される任意の免疫調節剤が含まれる、免疫調節剤(例えば、免疫抗がん剤)の有効性を増強すると予想される。従って、インビボまたはインビトロで腫瘍微小環境(例えば、腫瘍間質微小環境及び/または腫瘍免疫微小環境)を調節する(例えば、正常化する)ための方法であって、腫瘍を本開示の化合物と接触させることを含む、当該方法も本明細書において提供される。
また、ウイルス感染及び/またはウイルス複製を阻害する必要がある対象におけるウイルス感染及び/またはウイルス複製を阻害する方法であって、有効量(例えば、治療上有効量、予防上有効量)の本開示の化合物を当該対象に投与することを含む、当該方法も本明細書において提供される。
本開示の化合物は、単独療法として投与され得るか、または本明細書に記載されるような、他の治療薬及び/または治療法との併用療法の一部として投与され得る。従って、幾つかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、1種以上の追加の治療法(例えば、1種以上の追加の治療薬)を対象に投与することを更に含む。本開示の化合物及び追加の治療(複数可)は、例えば、同時にまたは実質的に同時に、共投与され得る。本開示の化合物及び追加の治療(複数可)は、更にまたは代替的に、ほぼ同時にまたは異なる時点で逐次的に投与され得る。例えば、本開示の化合物は、追加の治療(複数可)前に投与され得る。または本開示の化合物は、追加の治療(複数可)後に投与され得る。本明細書において開示される方法に使用される好適な追加の治療法としては、組み合わせの文脈において本明細書に述べるものが挙げられる。
治療薬(例えば、本開示の化合物)及びその医薬組成物は、化合物及び処置される特定の疾患に応じて、例えば、経口投与経路、飼料投与経路、局所投与経路、経皮投与経路、直腸投与経路、非経口投与経路(例えば、動脈内、静脈内、筋肉内、皮下注射、皮内注射)、静脈内注入投与経路、及び吸入投与経路(例えば、気管支内、鼻腔内、または経口吸入、鼻腔内滴下)が含まれる、種々の投与経路により投与され得る。投与は、必要に応じて、局所または全身であり得る。好ましい投与様式は、選択される特定の化合物に応じて異なり得る。幾つかの実施形態では、治療薬(例えば、本開示の化合物)は、経口投与される。幾つかの実施形態では、治療薬(例えば、本開示の化合物)は、静脈内投与される。
併用療法
用語「併用療法」は、本明細書に記載される疾患、障害、または状態を処置するための2種以上の治療薬の投与を指す。かかる投与は、実質的に同時の様式での、例えば、一定比率の活性成分を有する単一のカプセルでの治療薬の共投与を包含する。あるいは、かかる投与は、各活性成分のための複数の容器または別個の容器(例えば、カプセル、粉末、及び液体)での共投与を包含する。かかる投与は、ほぼ同時または異なる時点のいずれかでの各種類の治療薬の逐次的な使用も包含する。併用療法における治療薬は、同じ投与経路または異なる投与経路により投与され得る。粉末及び/または液体は、投与前に所望の用量に再構成または希釈され得る。通常、治療レジメンは、本明細書に記載される状態または障害の処置において、薬物の組み合わせの有益な効果を提供する。
本開示の化合物と組み合わせて使用される治療法は、本開示の化合物により調節される経路以外の他の経路(複数可)、本開示の化合物により調節される経路と同じ経路の他の構成要素(複数可)(例えば、酵素)、または更には本開示の化合物により調節される標的と同じ標的(例えば、標的酵素(複数可))のうちの1つ以上を調節することが公知の薬剤を含み得る。一態様では、併用療法は、例えば、相乗的または相加的治療効果をもたらすために、本開示の化合物、ならびに化学療法薬、免疫調節剤、及び/または放射線治療を含む。
本開示の化合物と組み合わせて(例えば、併用療法において、薬剤組み合わせにおいて)使用される治療法の例としては、標準治療法及び/または標準治療レジメン(例えば、標準治療薬)、例えば、第1選択の標準治療法(例えば、化学療法)、中間次選択の標準治療法(例えば、化学療法)、または最終選択の標準治療法(例えば、化学療法)が挙げられる。標準治療は、ある特定の種類の患者、疾病、及び/または臨床的状態に対して臨床医が使用すべき治療法である。多くの場合、全米がん総合ネットワーク(NCCN)などの組織は、ある特定の患者、疾病、及び/または臨床状態の処置の最良の実践を記載しているガイドライン及び/または治療アルゴリズムを公開している。nccn.orgを参照のこと。これらのガイドラインは、多くの場合、標準治療を定めており、記載しており、及び/またはまとめている。
幾つかの実施形態では、がんを処置または予防する方法は、式(I)、(I-i)、(I-i-a)、(I-i-a1)、(I-i-a2)、(a-I)、(II)、もしくは(III)の化合物、または本明細書において開示されるそれらの実施形態のいずれかを、1種以上の他の化学療法薬(複数可)と共に投与することを含み得る。
幾つかの実施形態では、1種以上の免疫調節剤は、本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。免疫調節剤(例えば、免疫抗がん剤)の非限定的な例としては、アフツズマブ(ROCHE(登録商標)から入手可能);ペグフィルグラスチム(NEULASTA(登録商標));レナリドミド(CC-5013、REVLIMID(登録商標));サリドマイド(THALOMID(登録商標));アクチミド(CC4047);及びIRX-2(インターロイキン1、インターロイキン2、及びインターフェロンγを含むヒトサイトカインの混合物、CAS951209-71-5、IRX Therapeuticsから入手可能)が挙げられる。
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法、例えば、チサゲンレクルユーセル(Novartis)、アキシカブタゲンシロルユーセル(Kite)、及びトシリズマブ(アトリズマブ;Roche)である。
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、免疫チェックポイント阻害剤、例えば、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連モジュレーター(例えば、CTLA-4阻害剤)、LAG-3阻害剤、TIM-3阻害剤である。
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、PD-1阻害剤、例えば、ペムブロリズマブ(ラムブロリズマブ、MK-3475、MK03475、SCH-900475、またはKEYTRUDA(登録商標)としても公知)及び他の抗PD-1抗体(Hamid,O.et al.(2013) New England Journal of Medicine 369 (2):134-44、US8,354,509、及びWO2009/114335(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている)、ニボルマブ(MDX-1106、MDX-1106-04、ONO-4538、BMS-936558、またはOPDIVO(登録商標)としても公知)及び他の抗PD-1抗体(US8,008,449及びWO2006/121168(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標))、シンチリマブ、スパルタリズマブ(PDR001)、ピディリズマブ(CureTech)、MEDI0680(Medimmune)、ドスタルリマブ(TSR-042)、PF-06801591(Pfizer)、シンチリマブ、トリパリマブ、チスレリズマブ(BGB-A317)、カムレリズマブ(INCSHR1210、SHR-1210)、AMP-224(Amplimmune)、CBT-501(CBT Pharmaceuticals)、CBT-502(CBT Pharmaceuticals)、JS001(Junshi Biosciences)、IBI308(Innovent Biologics)、SHR-1210(Hengrui Medicine)としても公知のINCSHR1210(Incyte)、BGBA317(Beigene)、BGB-108(Beigene)、BAT-I306(Bio-Thera Solutions)、GLS-010(Gloria Pharmaceuticals;WuXi Biologics)、AK103、AK104、AK105(Akesio Biopharma;Hangzhou Hansi Biologics;Hanzhong Biologics)、LZM009(Livzon)、HLX-10(Henlius Biotech)、MEDI0680(Medimmune)、PDF001(Novartis)、PF-06801591(Pfizer)、CT-011としても公知のピディリズマブ(CureTech)及び他の抗PD-1抗体(Rosenblatt,J.et al.(2011) J Immunotherapy 34(5):409-18、US7,695,715、US 7,332,582、及びUS8,686,119(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている)、REGN2810(Regeneron)、ならびにANB011としても公知のTSR-042(Tesaro)、またはCS1003(CStone Pharmaceuticals)である。MEDI0680(Medimmune)は、AMP-514としても公知である。MEDI0680及び他の抗PD-1抗体は、US9,205,148及びWO2012/145493(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている。更なる公知の抗PD-1抗体分子としては、例えば、WO2015/112800、WO2016/092419、WO2015/085847、WO2014/179664、WO2014/194302、WO2014/209804、WO2015/200119、US8,735,553、US7,488,802、US8,927,697、US8,993,731、及びUS9,102,727(それらの全体が参照により組み込まれる)に記載されるものが挙げられる。一実施形態では、PD-1阻害剤は、2015年7月30日に公開された「Antibody Molecules to PD-1 and Uses Thereof」という表題のUS2015/0210769(その全体が参照により組み込まれる)に記載されている抗PD-1抗体分子である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、US2015/0210769に開示されているBAP049-Clone-EまたはBAP049-Clone-BのCDR、可変領域、重鎖及び/または軽鎖を含む。本明細書に記載される抗体分子は、US2015/0210769(その全体が参照により組み込まれる)に記載されるベクター、宿主細胞、及び方法により作製され得る。一実施形態では、PD-1阻害剤は、例えば、US8,907,053(その全体が参照により組み込まれる)に記載されるような、PD-1シグナル伝達経路を阻害するペプチドである。一実施形態では、PD-1阻害剤は、イムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域)に融合されたPD-L1またはPD-L2の細胞外部分またはPD-1結合部分を含むイムノアドヘシン)である。一実施形態では、PD-1阻害剤は、AMP-224(例えば、WO2010/027827及びWO2011/066342(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されているB7-DCIg(Amplimmune)である。
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、PD-L1阻害剤、例えば、アテゾリズマブ(MPDL3280A、RG7446、RO5541267、YW243.55.S70、またはTECENTRIQ(登録商標)としても公知)及びUS8,217,149(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている他の抗PD-L1抗体、アベルマブ(MSB0010718Cとしても公知のBAVENCIO(登録商標))及びWO2013/079174(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている他の抗PD-L1抗体、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標)またはMEDI4736)及びUS8,779,108(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている他の抗PD-L1抗体、FAZ053(Novartis)、ならびにBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)である。ある特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、KN035(Alphamab;3DMed;Ascletis Pharma)、エンバフォリマブ(TRACON Pharmaceuticals)、BMS 936559(Bristol-Myers Squibb)、CS1001(CStone Pharmaceuticals、Ligand Pharmaceuticals)、CX-072(CytomX Therapeutics)、FAZ053(Novartis)、SHR-1316(Hengrui Medicine)、TQB2450(Chiatai Tianqing)、STI-A1014(Zhaoke Pharm;Lee’s Pharm、Lonza、Sorrento Therapeutics、NantWorks)、LYN00102(Lynkcell)、A167(Harbour BioMed、Kelun Group)、BGB-A333(Beigene)、MSB2311(Mabspace Biosciences)、またはHLX-20(Henlius Biotech)である。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MDX-1105または12A4としても公知のBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-936559及び他の抗PD-L1抗体は、US7,943,743及びWO2015/081158(それらの全体が参照により組み込まれる)において開示されている。ある特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、コシベリマブ(Fortress Biotech)、LY3300054もしくはロダポリマブ(Eli Lilly)、GS-4224(Gilead Sciences)、STI-A1015(Yuhan、Sorrento Therapeutics)、BCD-135(BIOCAD)、コシベリマブ(Dana-Farber Cancer Institute、TG Therapeutics)、APL-502(Apollomics)、AK106(Akeso Biopharma)、MSB2311(Transcenta Holding)、TG-1501(TG Therapeutics)、またはFAZ053(Novartis)である。ある特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、MT-6035(Molecular Templates)、イカリチンもしくはZKAB001(Lonza、Lee’s Pharmaceutical Holdings、Sorrento Therapeutics、Shenogen Pharma Group)、TRIDENT抗体(MacroGenics、Zai Lab)、YBL-007(Anh-Gook Pharmaceutical、Y-Biologics)、HTI-1316(Hengrui Therapeutics)、PD-L1 Oncology Project(Weizmann Institute of Sciences)、JS003(Shanghai Junshi Biosciences)、ND021(Numab Therapeutics、CStone Pharmaceuticals)、Toca 521(Tocagen)、またはSTT01(STCube)である。ある特定の実施形態では、PD-L1阻害剤は、DB004(DotBio)、MT-5050(Molecular Templates)、KD036(Kadmon)である。一実施形態では、PD-L1阻害剤は、抗PD-L1抗体分子である。一実施形態では、PD-L1阻害剤は、2016年4月21日に公開された「Antibody Molecules to PD-L1 and Uses Thereof」という表題のUS2016/0108123(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている抗PD-L1抗体分子である。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、US2016/0108123(その全体が参照により組み込まれる)に開示されているBAP058-Clone OまたはBAP058-Clone NのCDR、可変領域、重鎖、及び/または軽鎖を含む。更なる公知の抗PD-L1抗体としては、例えば、WO2015/181342、WO2014/100079、WO2016/000619、WO2014/022758、WO2014/055897、WO2015/061668、WO2013/079174、WO2012/145493、WO2015/112805、WO2015/109124、WO2015/195163、US8,168,179、US8,552,154、US8,460,927、及びUS9,175,082(それらの全体が参照により組み込まれる)に記載されるものが挙げられる。
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、CTLA-4阻害剤、例えば、イピリムマブ(YERVOY(登録商標))、トレメリムマブ、ALPN-202(Alpine Immune Sciences)、RP2(Replimune)、BMS-986249(Bristol-Myers Squibb)、BMS-986218(Bristol-Myers Squibb)、ザリフレリマブ(Agenus、Ludwig Institute for Cancer Research、UroGen Pharma、Recepta Biopharma)、BCD-217(BIOCAD)、Onc-392(Pfizer、OncoImmune)、IBI310(Innovent Biologics)、KN046(Alphamab)、MK-1308(Merck & Co)、REGN4659(Regeneron Pharmaceuticals)、XmAb20717(Xencor)、XmAb22841(Xencor)、抗CTLA-4 NF(Bristol-Myers Squibb)、MEDI5752(AstraZeneca)、AGEN1181(Agenus)、MGD019(MacroGenics)、ATOR-1015(Alligator Bioscience)、BCD-145(BIOCAD)、PSB205(Sound Biologics)、CS1002(CStone Pharmaceuticals)、ADU-1604(Aduro Biotech)、PF-06753512(Pfizer)、BioInvent-Transgene Research Program(Transgene)、AGEN2041(Agenus、Recepta Biopharam)、ATOR-1144(Alligator Bioscience)、CTLA-4 Research Project(Sorrento Therapeutics)、PD-L1/CTLA-4 Research Project(Sorrento Therapeutics)、HLX13(Shanghai Henlius Biotech)、ISA203(ISA Pharmaceuticals)、PRS-300シリーズA(Pieris Pharmaceuticals)、BA3071(BioAtla)、CTLA4 Cancer Research Program(Biosortia Pharmaceuticals)、RP3(Replimune)、CG0161(Cold Genesys)、APL-509(Apollomics、JSR)、AGEN2041(Ludwig Institute for Cancer Research)、APC 101(Advanced Proteome)、CTLA-4阻害剤(Advanced Proteome)、BA3071(BeiGene)、BPI-002(BeyondSpring Pharmaceuticals)、CTLA-4抗体(Tikcro Technologies)、Immuno-Oncology Research Program II(OliPass)、PBP1701(Prestige BioPharma)、DB002(DotBio)、DB003(DotBio)、OR-2299(OncoResponse)、及びNK044(Alphamab)である。
幾つかの実施形態では、免疫調節剤は、LAG-3阻害剤、例えば、LAG525(Novartis)、BMS-986016(Bristol-Myers Squibb)、及びTSR-033(Tesaro)である。一実施形態では、LAG-3阻害剤は、抗LAG-3抗体分子である。一実施形態では、LAG-3阻害剤は、2015年9月17日に公開された「Antibody Molecules to LAG-3 and Uses Thereof」という表題のUS2015/0259420(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている抗LAG-3抗体分子である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、US2015/0259420に開示されているBAP050-Clone IまたはBAP050-Clone JのCDR、可変領域、重鎖、及び/または軽鎖を含む。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、BMS986016としても公知のBMS-986016(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-986016及び他の抗LAG-3抗体は、WO2015/116539及びUS9,505,839(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、TSR-033(Tesaro)である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP731またはGSK2831781(GSK及びPrima BioMed)である。IMP731及び他の抗LAG-3抗体は、WO2008/132601及びUS9,244,059(それらの全体が参照により組み込まれる)に開示されている。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP761(Prima BioMed)である。更なる公知の抗LAG-3抗体としては、例えば、WO2008/132601、WO2010/019570、WO2014/140180、WO2015/116539、WO2015/200119、WO2016/028672、US9,244,059、US9,505,839(それらの全体が参照により組み込まれる)に記載されるものが挙げられる。一実施形態では、抗LAG-3阻害剤は、可溶性LAG-3タンパク質、例えば、WO2009/044273(その全体が参照により組み込まれる)に開示されているIMP321(Prima BioMed)である。
幾つかの実施形態では、免疫調節剤は、TIM-3阻害剤、例えば、MGB453(Novartis)及びTSR-022(Tesaro)である。一実施形態では、TIM-3阻害剤は、抗TIM-3抗体分子である。一実施形態では、TIM-3阻害剤は、2015年8月6日に公開された「Antibody Molecules to TIM-3 and Uses Thereof」という表題のUS2015/0218274(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている抗TIM-3抗体分子である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、US2015/0218274(その全体が参照により組み込まれる)に開示されているABTIM3-hum11またはABTIM3-hum03のCDR、可変領域、重鎖、及び/または軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、TSR-022(AnaptysBio/Tesaro)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、APE5137またはAPE5121のCDR配列のうちの1つ以上(または集合的に全てのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列を含む。APE5137、APE5121、及び他の抗TIM-3抗体は、WO2016/161270(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、抗体クローンF38-2E2である。更なる公知の抗TIM-3抗体としては、例えば、WO2016/111947、WO2016/071448、WO2016/144803、US8,552,156、US8,841,418、及びUS9,163,087(それらの全体が参照により組み込まれる)に記載されるものが挙げられる。
幾つかの実施形態では、白金類似体が本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。ある特定の実施形態では、白金類似体(例えば、シスプラチン、パクリタキセル、カルボプラチン)及び白金類似体を含む併用療法(例えば、ドセタキセル及びカルボプラチン;パクリタキセル及びカルボプラチン;カルボプラチン及びリポソームドキソルビシン(dox))が本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物と共投与され得る例示的な化学療法薬としては、以下が挙げられる:1-アミノ-4-フェニルアミノ-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩(アシッドブルー25)、1-アミノ-4-[4-ヒドロキシフェニル-アミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[4-アミノフェニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[1-ナフチルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[4-フルオロ-2-カルボキシフェニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[2-アントラセニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、ABT-263、アド-トラスツズマブ・エムタンシン、アファチニブ二マレイン酸塩、アキシチニブ、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、APCP、アスパラギナーゼ、AZD5363、カルメット・ゲラン桿菌ワクチン(bcg)、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、β-メチレン-ADP(AOPCP)、ブセレリン、ブスルファン、カバジタキセル、カボザンチニブ、カンプトテシン(campothecin)、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、セリチニブ、クロラムブシル、クロロキン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、コビメチニブ、コルヒチン、クリゾチニブ、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デメトキシビリジン、デキサメタゾン、ジクロロ酢酸塩、ジエネストロール、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エリブリン、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、ファム-トラスツズマブ・デルクステカン、フィルグラスチム、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲニステイン、ゴセレリン、GSK1120212、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、インターフェロン、イリノテカン、イクサベピロン、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、ロニダミン、メクロレタミン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトホルミン、メトトレキサート、ミルテホシン、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、MK-2206、ムタマイシン、N-(4-スルファモイルフェニルカルバモチオイル)ピバルアミド、NF279、NF449、ニルタミド、ノコダゾール、オクトレオチド、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パゾパニブ、ペメトレキセド、ペントスタチン、ペリホシン、PF-04691502、プリカマイシン、ポマリドミド、ポルフィマー、PPADS、プロカルバジン、ケルセチン、ラルチトレキセド、ラムシルマブ、リアクティブブルー2、リツキシマブ、ロロフィリン、ロミデプシン、ルカパリブ、セルメチニブ、シロリムス、2,4-ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、スラミン、タラゾパリブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、二塩化チタノセン、トナポフィリン、トポテカン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ベリパリブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、及びボリノスタット(SAHA)。他の実施形態では、本開示の化合物と共投与され得る化学療法薬としては、以下が挙げられる:ABT-263、デキサメタゾン、5-フルオロウラシル、PF-04691502、ロミデプシン、及びボリノスタット(SAHA)。他の実施形態では、本開示の化合物と共投与され得る化学療法薬としては、以下が挙げられる:1-アミノ-4-フェニルアミノ-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩(アシッドブルー25)、1-アミノ-4-[4-ヒドロキシフェニル-アミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[4-アミノフェニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[1-ナフチルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[4-フルオロ-2-カルボキシフェニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、1-アミノ-4-[2-アントラセニルアミノ]-9,10-ジオキソ-9,10-ジヒドロアントラセン-2-スルホン酸塩、APCP、β-メチレン-ADP(AOPCP)、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、フルダラビン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、N-(4-スルファモイルフェニルカルバモチオイル)ピバルアミド、NF279、NF449、PPADS、ケルセチン、リアクティブブルー2、ロロフィリン2,4-ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、スマリン、及びトナポフィリン。
がんの処置のための多数の併用療法が開発されている。ある特定の実施形態では、本開示の化合物(例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物)は、1種以上の併用療法と共投与され得る。本開示の化合物が共投与され得る併用療法の例は、以下に含まれる。
Figure 2024516371000209
Figure 2024516371000210
Figure 2024516371000211
Figure 2024516371000212
Figure 2024516371000213
Figure 2024516371000214
Figure 2024516371000215
ある特定の実施形態では、本開示の共同療法は、他の種類の化学療法薬、例えば、腫瘍免疫療法薬との共投与を含む。がん細胞は、多くの場合、免疫系により認識され得る特定の細胞表面抗原を有する。従って、腫瘍免疫療法薬、例えば、モノクローナル抗体は、がん細胞抗原に選択的に結合し、細胞死をもたらすことができる。他の腫瘍免疫療法薬は、腫瘍により媒介される自然免疫応答の阻害を抑制するか、またはそうでなければ免疫応答を活性化し、これにより、免疫系による腫瘍の認識を促進することができる。例示的な腫瘍免疫療法抗体薬としては、限定されるものではないが、アバゴボマブ、アデカツムマブ、アフツズマブ、アレムツズマブ、アナツモマブマフェナトックス、アポリズマブ、ブリナツモマブ、BMS-936559、カツマキソマブ、デュルバルマブ、エパカドスタット、エプラツズマブ、インドキシモド、イノツズマブオゾガマイシン、インテルムマブ、イピリムマブ、イサツキシマブ、ランブロリズマブ、MED14736、MPDL3280A、ニボルマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オファツムマブ、オラタツマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、リツキシマブ、チシリムマブ、サマリズマブ、及びトレメリムマブが挙げられる。幾つかの実施形態では、腫瘍免疫療法抗体薬は、抗CD73モノクローナル抗体(mAb)、抗CD39mAb、抗PD-1mAb、及び抗CTLA4mAbから選択される。従って、幾つかの実施形態では、本開示の方法は、1種以上の腫瘍免疫療法薬、例えば、上述の薬剤の共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物、例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物と、SH2阻害剤、例えば、CGP78850、CPG85793、C90、C126、G7-18NATE、G7-B1、及びNSC642056との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物、例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物と、MEK阻害剤、例えば、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ、PD-325901、CI-1040、及びTAK-733との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物、例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物と、JNJ-38877605、PF-04217903、フォレチニブ、AMG458、チバンチニブ、カボザンチニブ、カプマチニブ塩酸塩、テポチニブ塩酸塩、サボリチニブ、及びクリゾチニブから選択されるMET阻害剤との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、式(I)または(II)または(III)などの本開示の化合物と、TNO-155、RMC-4630、JAB-3068、またはRLY-1971から選択されるSHP2阻害剤との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、毛細血管拡張性失調症変異(ATM)キナーゼ阻害剤が本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。ATM阻害剤の非限定的な例としては、M-4076及びAZD-1390が挙げられる。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物と、オシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、またはダコミチニブから選択されるEGFR阻害剤との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物と、アリスキレン、カプトプリル、ロサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、フィマサルタン、アジルサルタン、テルミサルタン、エプロサルタン、ベナゼプリル、エナラプリル、リシノプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、及びトランドラプリルから選択されるRAS阻害剤との共投与を含む。
幾つかの実施形態では、併用療法は、本開示の化合物と抗PD-1療法との共投与を含む。ある特定の実施形態では、併用療法は、本開示の化合物とオキサリプラチンとの共投与を含む。他の実施形態では、併用療法は、本開示の化合物とドキソルビシンとの共投与を含む。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、非化学的がん治療と共投与され得る。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、放射線治療と共投与され得る。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、手術、熱焼灼法、集束超音波療法、寒冷療法、またはそれらの任意の組み合わせと共投与され得る。
場合によっては、本開示の化合物を1種以上の追加の治療薬(複数可)と組み合わせて投与することが有利であり得る。例えば、がんを処置するために、本開示の化合物(例えば、式Iもしくはその下位式の化合物、または前述のものの薬学的に許容される塩)を、例えば、抗がん剤(例えば、化学療法薬)、抗アレルギー薬、制吐剤、鎮痛剤、免疫調節剤、及び細胞保護剤から独立して選択される1種以上の追加の治療薬と組み合わせて投与することが有利であり得る。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、放射線治療と組み合わせて投与される。放射線治療の非限定的な例としては、体外照射療法、体内照射療法、組織内照射法、定位手術的照射、全身放射線療法、放射線療法、及び永続的または一時的な組織内小線源療法が挙げられる。本明細書で使用する場合、用語「小線源療法」は、身体の腫瘍部位もしくは他の増殖性組織疾患部位にまたはそれらの近くに挿入された、空間的に閉じ込められた放射性物質により送達される放射線療法を指す。この用語は、限定されるものではないが、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、及びLuの放射性同位体)への曝露を含むことを意図する。細胞コンディショナーとして使用するのに好適な放射線源は、固体と液体との両方を含む。非限定的な例として、放射線源は、放射性核種、例えば、I125、I131、Yb169、固体の供給源としてのIr192、固体の供給源としてのI125、または光子、β粒子、γ線、もしくは他の治療用放射線を放射する他の放射性核種であり得る。放射性物質は、任意の放射性核種(複数可)の溶液、例えば、I125またはI131の溶液から作製された液体であってもよく、または放射性液体は、Au198、Y90などの固体放射性核種の小粒子を含有する好適な液体のスラリーを使用して製造されてもよい。更に、放射性核種(複数可)は、ゲルまたは放射性マイクロスフィア内に組み込まれ得る。
本開示の化合物は、異常細胞を放射線療法に対して感作させるのに有効であり得る。従って、対象(例えば、異常細胞を放射線による処置に対して感作させる必要がある対象)における異常細胞を放射線による処置に対して感作させるための方法であって、異常細胞を放射線による処置に対して感作させるのに有効な量の本開示の化合物を当該対象に投与することを含む、当該方法も本明細書において提供される。異常細胞を放射線による処置に対して感作させるのに有効な本開示の化合物の量は、例えば、本明細書に記載される有効量を確認するための手段に従って当業者により決定され得る。
幾つかの実施形態では、標準治療は、放射線療法を含む。
DNA損傷剤も本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。本明細書で使用する場合、「DNA損傷剤」は、相同組換えにより傷害が修復され得るように直接または間接的にDNAに損傷を与える任意の薬剤を指す。DNA損傷剤の非限定的な例は、DNA損傷物質、化学療法薬、放射線化学療法、及び電離放射線または紫外線である。DNA損傷性化学療法薬の非限定的な例としては、アルキル化剤、ニトロソ尿素、代謝拮抗薬、植物アルカロイド、植物抽出物、及び放射性同位体が挙げられる。DNA損傷性化学療法薬の非限定的な例としては、DNA損傷薬、例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)、カペシタビン、ゲムシタビン、テモゾロミド、S-1(テガフール、5-クロロ-2,4-ジヒドロキシピリジン、及びオキソン酸)、5-エチニルウラシル、アラビノシルシトシン(ara-C)、5-アザシチジン(5-AC)、2’,2’-ジフルオロ-2’-デオキシシチジン(dFdC)、プリン代謝拮抗薬(例えば、メルカプトプリン、アザチオプリン、チオグアニン)、ゲムシタビン塩酸塩(ジェムザール)、ペントスタチン、アロプリノール、2-フルオロ-アラビノシルアデニン(2FーaraーA)、ヒドロキシ尿素、スルファマスタード(ビスクロロエチルスルフィド)、メクロレタミン、メルファラン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、AZQ、マイトマイシンC、ジアンヒドロガラクチトール、ジブロモズルシトール、アルキルスルホネート(ブスルファン)、ニトロソ尿素(BCNU、CCNU、4-メチルCCNU、またはACNU)、プロカルバジン、ダカルバジン、レベッカマイシン、アントラサイクリン、例えば、ドキソルビシン(アドリアマイシン;ADR)、ダウノルビシン(セルビジン)、イダルビシン(イダマイシン)、及びエピルビシン(Ellence)、アントラサイクリン類似体、例えば、ミトキサントロン、アクチノマイシンD、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、非インターカレート型トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、エピポドフィロトキシン(エトポシドまたはVP16、テニポシドまたはVM-26))、PARP阻害剤、ポドフィロトキシン、ブレオマイシン(Blea)、ペプレオマイシン、核酸との付加物を形成する化合物、例えば、白金誘導体、例えば、シスプラチン(CDDP)、シスプラチンのトランス類似体、カルボプラチン、イプロプラチン、テトラプラチン、及びオキサリプラチン、ならびにカンプトセシン、トポテカン、イリノテカン(CPT-11)、及びSN-38も挙げられる。放射線、例えば、紫外線(UV)、赤外線(IR)、またはα放射線、β放射線、もしくはγ放射線もDNA損傷剤である。
幾つかの実施形態では、標準治療は、DNA架橋剤などのDNA損傷剤を含む。
小胞体(ER)ストレスを誘発する薬剤も本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。ERストレスを誘発する薬剤の非限定的な例としては、活性酸素種(ROS)のレベルを増加させる薬剤(例えば、ナパブカシン)、シャペロン阻害剤、HSP90阻害剤、HSP70阻害剤、PDI阻害剤、及びプロテアソーム阻害剤が挙げられる。ERストレスを誘発する薬剤の更なる非限定的な例としては、GSK2606414、GSK2656157、STF-083010、TKI(例えば、ソラフェニブ)、ホスホ-eIF2αホスファターゼ(例えば、Sal003)、ジインドリルメタン誘導体、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ)、レビストリドA、アンドログラホリド、トルフェナム酸、カンタリジン、カルノシン酸、カスチシン、クリプトタンシノン、クルクミン、フラボカワインB、フコイダン、2-3,4-ジヒドロキシフェニルエタノール、7-ジメトキシフラボン、SMIP004(N-(4-ブチル-2-メチルフェニル)アセトアミド)、リコカルコンA、ネフェリン、ペオノール、パラダキシン、パルテノリド、ピペリン、ポリフェノンE、ポリフィリンD、レズベラトロル、デヒドロコスツスラクトン、γ-トコトリエノール、Ω-ヒドロキシウンデカ-9-エン酸、アンペロプシン、アルジシアノン、ゲニステイン、グッチフェロンH、ググルステロン、マルカンチンM、サルササポゲニン、サキシフラギフォリン、プロジギオシン、ケルセチン、ホオノキオール、ブレフェルジンA、α-コハク酸トコフェリル、ベルカリンA、コハク酸ビタミンE、超微細、及びゼルンボンが挙げられる。例えば、Walczak,A.,et al.Oxidative Medicine and Cellular Longevity Volume 2019,Article ID 5729710(その全内容が参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。
本開示の化合物と組み合わせて使用される特に関心対象の抗がん剤としては、以下が挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、I型トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、イリノテカン、トポテカン、及びカンプトセシン、ならびに2型トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、エトポシド、ドキソルビシン、及びエピルビシン。
ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤、例えば、オラパリブ、ルカパリブ、ニラパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、パミパリブ、及びイニパリブ。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、DNA架橋剤、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチンと組み合わせて投与される。
活性酸素種(ROS)のレベルを増加させる薬剤、例えば、ナパブカシン。
PARP阻害剤、例えば、オラパリブ、ルカパリブ、ニラパリブ、ベリパリブ、及びタラゾパリブ。
プリン代謝拮抗薬及び/または新規プリン合成の阻害剤、例えば、ペメトレキセド(Alimta(登録商標))、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Carac(登録商標)、及びEfudex(登録商標))、メトトレキサート(Trexall(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、フロクスウリジン(FUDR(登録商標))、デシタビン(Dacogen(登録商標))、アザシチジン(Vidaza(登録商標)及びAzadine(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標)、Litak(登録商標)及びMovectro(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、ペントスタチン(Nipent(登録商標))、ネララビン(Arranon(登録商標))、クロファラビン(Clolar(登録商標)及びEvoltra(登録商標))、及びシタラビン(Cytosar(登録商標))。
抗血管新生剤、例えば、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤(例えば、MMP-2阻害剤、MMP-9阻害剤)、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ、及びベバシズマブ、ならびにCOX-II阻害剤、例えば、CELEBREX(商標)(セレコキシブ)、バルデコキシブ、及びロフェコキシブ。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO96/33172(1996年10月24日に公開された)、WO96/27583(1996年3月7日に公開された)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日に出願された)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日に出願された)、WO98/07697(1998年2月26日に公開された)、WO98/03516(1998年1月29日に公開された)、WO98/34918(1998年8月13日に公開された)、WO98/34915(1998年8月13日に公開された)、WO98/33768(1998年8月6日に公開された)、WO98/30566(1998年7月16日に公開された)、欧州特許出願公開第606,046号(1994年7月13日に公開された)、欧州特許出願公開第931,788号(1999年7月28日に公開された)、WO90/05719(1990年5月31日に公開された)、WO99/52910(1999年10月21日に公開された)、WO99/52889(1999年10月21日に公開された)、WO99/29667(1999年6月17日に公開された)、PCT国際特許出願第PCT/IB98/01113号(1998年7月21日に出願された)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日に出願された)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日に出願された)、米国仮出願第60/148,464号(1999年8月12日に出願された)、米国特許第5,863、949号(1999年1月26日に登録された)、米国特許第5,861、510号(1999年1月19日に登録された)、及び欧州特許出願公開第780,386号(1997年6月25日に公開された)(これらの全てが参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。MMP-2及び/またはMMP-9阻害剤の具体例としては、MMP-1を阻害する活性を殆どまたは全く有さないものが挙げられる。他の具体例としては、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(例えば、MMP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12、及び/またはMMP-13)と比較してMMP-2及び/またはMMP-9を選択的に阻害するMMP阻害剤が挙げられる。幾つかの実施形態では、有用なMMP阻害剤の具体例としては、AG-3340、RO323555、及びRS13-0830が挙げられる。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、オートファジー阻害剤、例えば、クロロキン、3-メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5-アミノ-4-イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、2A型または1型のプロテインホスファターゼを阻害するオートファジー抑制性の藻類毒、cAMPの類似体、及びcAMPレベルを増加させる薬物、例えば、アデノシン、LY204002、N6-メルカプトプリンリボシド、及びビンブラスチン、ならびに限定されるものではないが、ATG5が含まれる、(オートファジーに関係付けられる)タンパク質の発現を阻害するアンチセンスまたはsiRNAと組み合わせて投与される。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、B細胞リンパ腫2(BCL-2)阻害剤、例えば、ベネトクラクスと組み合わせて投与される。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、B細胞受容体シグナル伝達アンタゴニスト、例えば、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤(例えば、イブルチニブ)と組み合わせて投与される。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、ブロモドメイン阻害剤と組み合わせて投与される。ブロモドメイン阻害剤は、少なくとも1種のブロモドメインタンパク質、例えば、Brd2、Brd3、Brd4、及び/またはBrdT、例えば、Brd4を阻害する。ブロモドメイン阻害剤の非限定的な例としては、JQ-1(Nature 2010 Dec 23;468(7327):1067-73)、BI2536(ACS Chem.Biol.2014 May 16;9(5):1160-71;Boehringer Ingelheim)、TG101209(ACS Chem.Biol.2014 May 16;9(5):1160-71)、OTX015(Mol.Cancer Ther.November 201312;C244;Oncoethix)、IBET762(J Med Chem.2013 Oct 10;56(19):7498-500;GlaxoSmithKline)、IBET151(Bioorg.Med.Chem.Lett.2012 Apr 15;22(8):2968-72;GlaxoSmithKline)、PFI-1(J.Med.Chem.2012 Nov 26;55(22):9831-7、Cancer Res.2013 Jun 1;73(11):3336-46;Structural Genomics Consortium)、CPI-0610(Constellation Pharmaceuticals)が挙げられる。幾つかの実施形態では、ブロモドメイン阻害剤は、TG101209、BI2536、OTX015、C244、IBET762、IBET151、またはPFI-1である。
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤。HDACタンパク質は、酵母HDACタンパク質に対する相同性に基づいて、HDAC1、HDAC2、HDAC3、およびHDAC8から構成されるクラスI;HDAC4、HDAC5、HDAC7、およびHDAC9から構成されるクラスIIa;HDAC6及びHDAC10から構成されるクラスIIb;ならびにHDAC11から構成されるクラスIVのクラスに分類され得る。HDAC阻害剤の非限定的な例としては、トリコスタチンA、ボリノスタット(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1998 Mar 17;95(6):3003-7)、ジビノスタット、アベキシノスタット(Mol.Cancer Ther.2006 May;5(5):1309-17)、ベリノスタット(Mol.Cancer Ther.2003 Aug;2(8):721-8)、パノビノスタット(Clin.Cancer Res.2006 Aug 1;12(15):4628-35)、レスミノスタット(Clin.Cancer Res.2013 Oct 1;19(19):5494-504)、キシノスタット(Clin.Cancer Res.2013 Aug 1;19(15):4262-72)、デプシペプチド(Blood.2001 Nov 1;98(9):2865-8)、エンチノスタット(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1999 Apr 13;96(8):4592-7)、モセチノスタット(Bioorg.Med.Chem.Lett.2008 Feb 1;18(3):106771)、及びバルプロ酸(EMBO J.2001 Dec 17;20(24):6969-78)が挙げられる。幾つかの実施形態では、HDAC阻害剤は、パノビノスタット、ボリノスタット、MS275、ベリノスタット、SAHA、またはLBH589である。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、エルロチニブ、オシメルチニブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、ネシツムマブ、ラパチニブ、ネラチニブ、パニツムマブ、バンデタニブ、及びネシツムマブと組み合わせて投与される。本明細書に記載される化合物及びEGFR阻害剤の組み合わせは、例えば、EGFR調節不全に関連するがん、例えば、非小細胞性肺癌(NSCLC)、膵臓癌、乳癌、及び大腸癌の処置に有用であり得る。EGFRは、例えば、エキソン18、19、20、または21における活性化変異に起因して調節不全にされ得る。特定の実施形態では、EGFR阻害剤は、エルロチニブまたはオシメルチニブである。特定の実施形態では、本開示の化合物及びEGFR阻害剤の組み合わせは、EGFR変異型NSCLCを処置するために使用される。特定の実施形態では、本開示の化合物及びEGFR阻害剤の組み合わせは、EGFR阻害剤抵抗性がんを処置するために使用され、例えば、本開示の化合物は当該がんをEGFR阻害剤に対して感作させる。
EGFR抗体、例えば、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))。
メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)阻害剤、例えば、(3R,4S)-1-((4-アミノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)メチル)-4-((メチルチオ)メチル)ピロリジン-3-オール(MT-DADMe-インムシリンA、CAS:653592-04-2)。
メチルチオアデノシン((2R,3R,4S,5S)-2-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-5-((メチルチオ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール、CAS:2457-80-9)。
上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、例えば、エルロチニブ塩酸塩(Tarceva(登録商標))及びゲフィチニブ(Iressa(登録商標))。
上皮間葉転換(MET)阻害剤、例えば、カプマチニブ(INC280、CAS:1029712-80-8)。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、血小板由来成長因子(PDGF)受容体阻害剤、例えば、イマチニブ(Gleevec(登録商標));リニファニブ(N-[4-(3-アミノ-1H-インダゾール-4-イル)フェニル]-N’-(2-フルオロ-5-メチルフェニル)尿素、ABT 869としても公知、Genentechから入手可能);スニチニブリンゴ酸塩(Sutent(登録商標));キザルチニブ(AC220、CAS:950769-58-1);パゾパニブ(Votrient(登録商標));アキシチニブ(Inlyta(登録商標));ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));バラガテフ(BIBF1120、CAS:928326-83-4);テラチニブ(BAY57-9352、CAS:332012-40-5);バタラニブ二塩酸塩(PTK787、CAS:212141-51-0);及びモテサニブ二リン酸(AMG706、CAS:857876-30-3、N-(2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1H-インドール-6-イル)-2-[(4-ピリジニルメチル)アミノ]-3-ピリジンカルボキサミド、PCT公開第WO02/066470号に記載されている)と組み合わせて投与される。
幾つかの実施形態では、HER2(受容体型プロテインチロシンキナーゼerbB-2)抗体が本明細書に記載される化合物と組み合わせて使用され得る。幾つかの実施形態では、HER2抗体または生物学的製剤は、ファム-トラスツズマブ・デルクステカン-nxki、トラスツズマブ、ペルツズマブ、アド-トラスツズマブ・エムタンシン、またはマルゲツキシマブ-cmkbである。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)阻害剤、例えば、4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モルホリン(GDC 0941としても公知であり、PCT公開第WO09/036082号及び同第WO09/055730号に記載されている);4-(トリフルオロメチル)-5-(2,6-ジモルホリノピリミジン-4-イル)ピリジン-2-アミン(BKM120またはNVP-BKM120としても公知であり、PCT公開第WO2007/084786号に記載されている);アルペリシブ(BYL719);(5Z)-5-[[4-(4-ピリジニル)-6-キノリニル]メチレン]-2,4-チアゾリジンジオン(GSK1059615、CAS:958852-01-2);5-[8-メチル-9-(1-メチルエチル)-2-(4-モルホリニル)-9H-プリン-6-イル]-2-ピリミジナミン(VS-5584、CAS:1246560-33-7);及びエベロリムス(AFINITOR(登録商標))と組み合わせて投与される。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤、例えば、リボシクリブ(LEE011、CAS:1211441-98-3);アロイシンA;アルボシジブ(フラボピリドールまたはHMR-1275、2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3S,4R)-3-ヒドロキシ-1-メチル-4-ピペリジニル]-4-クロメノンとしても公知であり、米国特許第5,621,002号に記載されている);クリゾチニブ(PF-02341066、CAS:877399-52-5);2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(2R,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-1-メチル-3-ピロリジニル]-4H-1-ベンゾピラン-4-オン塩酸塩(P276-00、CAS:920113-03-7);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ベンズイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS:927880-90-8);インジスラム(E7070);ロスコビチン(CYC202);6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-(5-ピペラジン-1-イル-ピリジン-2-イルアミノ)-8H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン塩酸塩(PD0332991);ディナシクリブ(SCH727965);N-[5-[[(5-tert-ブチルオキサゾール-2-イル)メチル]チオ]チアゾール-2-イル]ピペリジン-4-カルボキサミド(BMS 387032、CAS:345627-80-7);4-[[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンゾアゼピン-2-イル]アミノ]-安息香酸(MLN8054、CAS:869363-13-3);5-[3-(4,6-ジフルオロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-イル]-N-エチル-4-メチル-3-ピリジンメタンアミン(AG-024322、CAS:837364-57-5);4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸N-(ピペリジン-4-イル)アミド(AT7519、CAS:844442-38-2);4-[2-メチル-1-(1-メチルエチル)-1H-イミダゾール-5-イル]-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-ピリミジナミン(AZD5438、CAS:602306-29-6);パルボシクリブ(PD-0332991);及び(2R,3R)-3-[[2-[[3-[[S(R)]-S-シクロプロピルスルホンイミドイル]-フェニル]アミノ]-5-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ]-2-ブタノール(BAY 10000394)。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、p53-MDM2阻害剤、例えば、(S)-1-(4-クロロ-フェニル)-7-イソプロポキシ-6-メトキシ-2-(4-{メチル-[4-(4-メチル-3-オキソ-ピペラジン-1-イル)-trans-シクロヘキシルメチル]-アミノ}-フェニル)-1,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-3-オン、(S)-5-(5-クロロ-1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イル)-6-(4-クロロ-フェニル)-2-(2,4-ジメトキシ-ピリミジン-5-イル)-1-イソプロピル-5,6-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-d]イミダゾール-4-オン、[(4S,5R)-2-(4-tert-ブチル-2-エトキシフェニル)-4,5-ビス(4-クロロフェニル)-4,5-ジメチルイミダゾール-1-イル]-[4-(3-メチルスルホニルプロピル)ピペラジン-1-イル]メタノン(RG7112)、4-[[(2R,3S,4R,5S)-3-(3-クロロ-2-フルオロフェニル)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-4-シアノ-5-(2,2-ジメチルプロピル)ピロリジン-2-カルボニル]アミノ]-3-メトキシ安息香酸(RG7388)、SAR299155、2-((3R,5R,6S)-5-(3-クロロフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-1-((S)-1-(イソプロピルスルホニル)-3-メチルブタン-2-イル)-3-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)酢酸(AMG232)、{(3R,5R,6S)-5-(3-クロロフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-1-[(2S,3S)-2-ヒドロキシ-3-ペンタニル]-3-メチル-2-オキソ-3-ピペリジニル}酢酸(AM-8553)、(±)-4-[4,5-ビス(4-クロロフェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4-メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボニル]-ピペラジン-2-オン(ヌトリン-3)、2-メチル-7-[フェニル(フェニルアミノ)メチル]-8-キノリノール(NSC 66811)、1-N-[2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-4-N-ピリジン-4-イルベンゼン-1,4-ジアミン(JNJ-26854165)、4-[4,5-ビス(3,4-クロロフェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4-メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボキシル]-ピペラジン-2-オン(ケーリン-1)、4-[4,5-ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-(2-イソプロポキシ-4メトキシ-フェニル)-4,5-ジヒドロ-イミダゾール-1-カルボキシル]-ピペラジン-2-オン(ケーリン-2)、5[[3-ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]-3,10-ジメチルピリミド[4,5-b]キノリン-2,4(3H,10H)-ジオン二塩酸塩(HLI373)、及びtrans-4-ヨード-4’-ボラニル-カルコン(SC204072)と組み合わせて投与される。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤、例えば、XL-518(GDC-0973としても公知、CAS番号:1029872-29-4、ACC Corp.から入手可能);セルメチニブ(5-[(4-ブロモ-2-クロロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキサミド、AZD6244またはARRY 142886としても公知、PCT公開第WO2003/077914号に記載されている);2-[(2-クロロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(シクロプロピルメトキシ)-3,4-ジフルオロベンズアミド(CI-1040またはPD184352としても公知であり、PCT公開第WO2000/035436号に記載されている);N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-ベンズアミド(PD0325901としても公知であり、PCT公開第WO2002/006213号に記載されている);2,3-ビス[アミノ[(2-アミノフェニル)チオ]メチレン]-ブタンジニトリル(U0126としても公知であり、米国特許第2,779,780号に記載されている);N-[3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-6-メトキシフェニル]-1-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-シクロプロパンスルホンアミド(RDEA119またはBAY869766としても公知であり、PCT公開第WO2007/014011号に記載されている);(3S,4R,5Z,8S,9S,11E)-14-(エチルアミノ)-8,9,16-トリヒドロキシ-3,4-ジメチル-3,4,9;19-テトラヒドロ-1H-2-ベンゾオキサシクロテトラデシン-1,7(8H)-ジオン](E6201としても公知であり、PCT公開第WO2003/076424号に記載されている);2’-アミノ-3’-メトキシフラボン(PD98059としても公知、Biaffin GmbH & Co.、KG、Germanyから入手可能);(R)-3-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-6-フルオロ-5-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-8-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-4,7(3H,8H)-ジオン(TAK-733、CAS:1035555-63-5);ピマセルチブ(AS-703026、CAS:1204531-26-9);トラメチニブジメチルスルホキシド(GSK-1120212、CAS:1204531-25-80);2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1,5-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド(AZD 8330);3,4-ジフルオロ-2-[(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-[(3-オキソ-[1,2]オキサジナン-2-イル)メチル]ベンズアミド(CH 4987655またはRO 4987655);及び5-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)アミノ]-4-フルオロ-N-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキサミド(MEK162)と組み合わせて投与される。
B-RAF阻害剤、例えば、レゴラフェニブ(BAY73-4506、CAS:755037-03-7);チボザニブ(AV951、CAS:475108-18-0);ベムラフェニブ(ZELBORAF(登録商標)、PLX-4032、CAS:918504-65-1);エンコラフェニブ(LGX818としても公知);1-メチル-5-[[2-[5-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-ピリジニル]オキシ]-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル-1H-ベンズイミダゾール-2-アミン(RAF265、CAS:927880-90-8);5-[1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロインデン-1-オンオキシム(GDC-0879、CAS:905281-76-7);5-[2-[4-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]-5-(4-ピリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オンオキシム(GSK2118436またはSB590885);(+/-)-(5-(2-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-1-ヒドロキシ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-イル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)カルバミン酸メチル(XL-281及びBMS908662としても公知);ダブラフェニブ(TAFINLAR(登録商標));及びN-(3-(5-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボニル)-2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-1-スルホンアミド(PLX4720としても公知)。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、例えば、多発性骨髄腫の処置のために、プロテアソーム阻害剤、例えば、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、N-5-ベンジルオキシカルボニル-Ile-Glu(O-tert-ブチル)-Ala-ロイシナール(PSI)、カルフィルゾミブ及びイキサゾミブ、マリゾミブ(NPI-0052)、デランゾミブ(CEP-18770)、ならびにO-メチル-N-[(2-メチル-5-チアゾリル)カルボニル]-L-セリル-O-メチル-N-[(1S)-2-[(2R)-2-メチル-2-オキシラニル]-2-オキソ-1-(フェニルメチル)エチル]-L-セリンアミド(オプロゾミブ、ONX-0912、PR-047)(例えば、ボルテゾミブ)と組み合わせて投与される。
多数の化学療法薬が本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。幾つかの実施形態では、化学療法薬は、有糸分裂阻害剤(例えば、パクリタキセル、ナブパクリタキセル)、アルキル化剤、代謝拮抗薬、インターカレート型抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生体応答調節剤、抗ホルモン、血管新生阻害剤及び、抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。
幾つかの実施形態では、本開示の化合物は、アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標));アルキルスルホネート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドパ(meturedopa)、及びウレドパ(uredopa);アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、及びトリメチロールメラミンが含まれる、エチレンイミン及びメチルアメルアミン(methylamelamine);ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロフォスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えば、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアミシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(登録商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキセート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗アドレナリン剤、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フォリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デホファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エフロルニチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えば、パクリタキセル(TAXOL(商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Rhone-Poulenc Rorer、Antony、France)、及びカバジタキセル(JEVTANA、Sanofi Genzyme);レチノイン酸;エスペラマイシン;カペシタビン;ならびに上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体から選択される二次化学療法薬と組み合わせて投与される。本開示の化合物と組み合わせて(例えば、併用療法において、薬剤組み合わせにおいて)使用される化学療法薬の更なる非限定的な例としては、ボルテゾミブ、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)またはNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar-U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射剤(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dome(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、エルロチニブ、リン酸フルダラビン(Fludara(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、FOLFIRINOX、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ナブパクリタキセル、ペントスタチン、6-チオグアニン、チオテパ、及び注射用トポテカン塩酸塩(Hycamptin(登録商標))が挙げられる。本開示の化合物と組み合わせて(例えば、併用療法において、薬剤組み合わせにおいて)使用される化学療法薬の更に他の非限定的な例としては、エルロチニブ、アファチニブ、ゲフィチニブ、GDC0941、MLN1117、BYL719(アルペリシブ)、BKM120(ブパルリシブ)、CYT387、GLPG0634、バリシチニブ、レストールチニブ、モメロチニブ、パクリチニブ、ルキソリチニブ、TG101348、クリゾチニブ、チバンチニブ、AMG337、カボザンチニブ、フォレチニブ、オナルツズマブ、NVP-AEW541、ダサチニブ、ポナチニブ、サラカチニブ、ボスチニブ、トラメチニブ、セルメチニブ、コビメチニブ、PD0325901、RO5126766、アキシチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、ホスタマチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レンバチニブ、イブルチニブ、ニロチニブ、パニツムマブ、パゾパニブ、ペガプタニブ、ラニビズマブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SU6656、トラスツズマブ、トファシチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、イリノテカン、タキソール、ドセタキセル、ラパマイシン、及びMLN0128が挙げられる。本開示の化合物と組み合わせて(例えば、併用療法において、薬剤組み合わせにおいて)使用される化学療法薬の更なる非限定的な例としては、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)またはNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar-U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射剤(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dome(登録商標))、ドキソルビシン塩酸塩(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、リン酸フルダラビン(Fludara(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ペントスタチン、6-チオグアニン、チオテパ、及び注射用トポテカン塩酸塩(Hycamptin(登録商標))が挙げられる。
一般に処方される抗がん剤も本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。一般に処方される抗がん剤の非限定的な例としては、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、タキソール(登録商標)、Arimidex(登録商標)、タキソテール(登録商標)、ABVD、AVICINE、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン、アルファラディン、アルボシジブ、3-アミノピリジン-2-カルボキサルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗悪性腫瘍薬、抗腫瘍ハーブ、アパジクオン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダル、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシイミン、CBV(化学療法)、カリクリン、細胞周期非特異的抗腫瘍剤、ジクロロ酢酸、ディスコデルモライド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エキシスリンド、フェルギノール、ホロデシン、ホスフェストロール、ICE化学療法、IT-101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダル、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ラルトテカン、マホスファミド、ミトゾロミド、ナホキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC-1、ポーポー、ピキサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レジキモド、ルビテカン、SN-38、サリノスポラミドA、サパシタビン、スタンフォードV、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダル、テガフール・ウラシル、テモダール、テセタキセル、四硝酸トリプラチン、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126、またはゾスキダルが挙げられる。
化学療法細胞調整剤も本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。化学療法細胞調整剤の非限定的な例としては、腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲン剤、例えば、タモキシフェン(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストン、及びトレミフェン(フェアストン);ならびに抗アンドロゲン剤、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトセシン-11(CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ならびにジフルオロメチルオルニチン(DMFO)が挙げられる。
mTOR阻害剤も本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。mTOR阻害剤の非限定的な例としては、例えば、テムシロリムス;リダホロリムス(公式にはデフォロリムスとして公知である、ジメチルホスフィン酸(1R,2R,4S)-4-[(2R)-2[(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28Z,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-19,30-ジメトキシ-15,17,21,23,29,35-ヘキサメチル-2,3,10,14,20-ペンタオキソ-11,36-ジオキサ-4-アザトリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ-16,24,26,28-テトラエン-12-イル]プロピル]-2-メチルシクロヘキシル、AP23573及びMK8669としても公知であり、PCT公開第WO03/064383号に記載されている);エベロリムス(Afinitor(登録商標)またはRAD001);ラパマイシン(AY22989、Sirolimus(登録商標));シマピモド(simapimod)(CAS:164301-51-3);テムシロリムス、(5-{2,4-ビス[(3S)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル}-2-メトキシフェニル)メタノール(AZD8055);2-アミノ-8-[trans-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル]-6-(6-メトキシ-3-ピリジニル)-4-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(PF04691502、CAS:1013101-36-4);ならびにN-[1,4-ジオキソ-4-[[4-(4-オキソ-8-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-2-イル)モルホリニウム-4-イル]メトキシ]ブチル]-L-アルギニルグリシル-L-α-アスパルチルL-セリン分子内塩(配列番号1482)(SF1126、CAS:936487-67-1)、及びXL765が挙げられる。
一部の患者は、本開示の化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))に対するアレルギー反応を投与中または投与後に示し得る。従って、アレルギー反応のリスクを最小限にするために、抗アレルギー薬が本開示の化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))と組み合わせて投与され得る。好適な抗アレルギー薬としては、コルチコステロイド(Knutson,S.,et al.,PLoS One,DOI:10.1371/journal.pone.0111840(2014))、例えば、デキサメタゾン(例えば、DECADRON(登録商標))、ベクロメタゾン(例えば、BECLOVENT(登録商標))、ヒドロコルチゾン(コルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウムとしても公知、ALA-CORT(登録商標)、リン酸ヒドロコルチゾン、SOLU-CORTEF(登録商標)、HYDROCORT ACETATE(登録商標)、及びLANACORT(登録商標)の商品名で販売されている)、プレドニゾロン(DELTA-CORTEL(登録商標)、ORAPRED(登録商標)、PEDIAPRED(登録商標)、及びPRELONE(登録商標)の商品名で販売されている)、プレドニゾン(DELTASONE(登録商標)、LIQUID RED(登録商標)、METICORTEN(登録商標)、及びORASONE(登録商標)の商品名で販売されている)、メチルプレドニゾロン(6-メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、琥珀酸メチルプレドニゾロンナトリウムとしても公知、DURALONE(登録商標)、MEDRALONE(登録商標)、MEDROL(登録商標)、M-PREDNISOL(登録商標)、及びSOLU-MEDROL(登録商標)の商品名で販売されている);抗ヒスタミン薬、例えば、ジフェンヒドラミン(例えば、BENADRYL(登録商標))、ヒドロキシジン、及びシプロヘプタジン;ならびに気管支拡張剤、例えば、β-アドレナリン作動性受容体アゴニスト、アルブテロール(例えば、PROVENTIL(登録商標))、及びテルブタリン(BRETHINE(登録商標))が挙げられる。
一部の患者は、本明細書に記載される化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))の投与中及び投与後に悪心を示し得る。従って、悪心(胃の上部)及び嘔吐を予防するために、制吐剤が本開示の化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))と組み合わせて使用され得る。好適な制吐剤としては、アプレピタント(EMEND(登録商標))、オンダンセトロン(ZOFRAN(登録商標))、グラニセトロンHCl(KYTRIL(登録商標))、ロラゼパム(ATIVAN(登録商標))、デキサメタゾン(DECADRON(登録商標))、プロクロルペラジン(COMPAZINE(登録商標))、カソピタント(REZONIC(登録商標)及びZUNRISA(登録商標))、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
処置期間の間に経験される疼痛を軽減するための薬物が、患者をより快適にするためにしばしば処方される。一般的な市販鎮痛剤、例えば、TYLENOL(登録商標)も本開示の化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))と組み合わせて使用され得る。オピオイド鎮痛薬、例えば、ヒドロコドン/パラセタモールまたはヒドロコドン/アセトアミノフェン(例えば、VICODIN(登録商標))、モルヒネ(例えば、ASTRAMORPH(登録商標)またはAVINZA(登録商標))、オキシコドン(例えば、OXYCONTIN(登録商標)またはPERCOCET(登録商標))、塩酸オキシモルホン(OPANA(登録商標))、及びフェンタニール(例えば、DURAGESIC(登録商標))は、中等度または重度の疼痛に有用であり得、本開示の化合物及び/または他の治療薬(複数可)(例えば、抗がん剤(複数可))と組み合わせて使用され得る。
治療毒性から正常細胞を保護するため、及び臓器毒性を抑えるために、細胞保護剤(例えば、神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心臓保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養素など)が、補助療法として本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。好適な細胞保護剤としては、アミホスチン(ETHYOL(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(TAVOCEPT(登録商標))、メスナ(MESNEX(登録商標))、デクスラゾキサン(ZINECARD(登録商標)またはTOTECT(登録商標))、キサリプロデン(XAPRILA(登録商標))、及びロイコボリン(ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子、及びフォリン酸としても公知)が挙げられる。
治療毒性から正常細胞を保護するため、及び臓器毒性を抑えるために、細胞保護剤(例えば、神経保護剤、フリーラジカルスカベンジャー、心臓保護剤、アントラサイクリン血管外漏出中和剤、栄養素など)が、補助療法として本開示の化合物と組み合わせて使用され得る。好適な細胞保護剤としては、アミホスチン(ETHYOL(登録商標))、グルタミン、ジメスナ(TAVOCEPT(登録商標))、メスナ(MESNEX(登録商標))、デクスラゾキサン(ZINECARD(登録商標)またはTOTECT(登録商標))、キサリプロデン(XAPRILA(登録商標))、及びロイコボリン(ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子、及びフォリン酸としても公知)が挙げられる。
本開示の併用療法において、本開示の化合物及び他の治療薬は、同一のまたは異なる製造者により製造及び/または製剤化され得る。更に、本発明の化合物及び他の治療薬は、(i)併用製品を医師に引き渡す以前に(例えば、本開示の化合物及び他の治療薬を含むキットの場合);(ii)投与直前に医師により(または医師の指導のもと);(iii)患者自身で、例えば、本発明の化合物及び他の治療薬の逐次投与中に、併用療法にまとめられ得る。
医薬組成物
ある特定の実施形態では、本開示は、上記の化合物(例えば、本開示の化合物、例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物)のいずれか、及び1種以上の薬学的に許容される賦形剤を含む、ヒト患者に使用される好適な医薬製剤を提供する。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、本明細書に記載される状態または疾患の処置または予防に使用するためのものであり得る。本開示の化合物のいずれかは、本明細書において開示される任意の疾患または状態の処置のための薬剤の製造に使用され得る。
本開示の組成物及び方法は、処置を必要とする対象を処置するために利用され得る。ある特定の実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。対象、例えば、ヒトに投与される場合、組成物または化合物は、好ましくは、例えば、本開示の化合物及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物として投与される。薬学的に許容される担体は、当該技術分野において周知であり、例えば、水溶液、例えば、水または生理緩衝食塩水または他の溶媒もしくはビヒクル、例えば、グリコール、グリセロール、油、例えば、オリーブ油、または注射可能な有機エステルが挙げられる。好ましい実施形態では、かかる医薬組成物がヒトへの投与用、特に、侵襲的な投与経路(すなわち、上皮バリアを通した輸送または拡散を回避する経路、例えば、注射または移植)用である場合、水溶液は、発熱物質を含まないか、または発熱物質を実質的に含まない。賦形剤は、例えば、薬剤の遅延放出をもたらすか、または1つ以上の細胞、組織、もしくは臓器を選択的に標的とするように選択され得る。医薬組成物は、単位剤形、例えば、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、顆粒、再構成用の凍結乾燥物(lyophile)、懸濁液、クリーム、ゲル、軟膏、エアロゾル注入、粉末、溶液、シロップ、坐剤、注射剤などであり得る。組成物は、経皮送達系、例えば、皮膚パッチにも存在し得る。組成物は、局所投与に適した溶液、例えば、点眼剤にも存在し得る。
薬学的に許容される担体は、例えば、本開示の化合物などの化合物を安定化させるように、その溶解性を増加させるように、またはその吸収を増加させるように、またはその製造を可能にするように作用する生理学的に許容される薬剤を含有し得る。かかる生理学的に許容される薬剤としては、例えば、炭水化物、例えば、グルコース、スクロース、もしくはデキストラン、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸もしくはグルタチオン、キレート剤、低分子量タンパク質、または他の安定剤もしくは賦形剤が挙げられる。生理学的に許容される薬剤が含まれる、薬学的に許容される担体の選択は、例えば、組成物の投与経路に依存する。製剤または医薬組成物は、自己乳化型薬物送達系または自己マイクロ乳化型薬物送達系であり得る。医薬組成物(製剤)は、例えば、本開示の化合物を中に組み込んでいてもよいリポソームまたは他のポリマーマトリックスであり得る。例えば、リン脂質または他の脂質を含むリポソームは、無毒であり、生理学的に許容され、かつ代謝可能な担体であり、比較的製造及び投与しやすい。
語句「薬学的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴わずに対象の組織と接触させて使用するのに好適であり、妥当な利益/リスク比に見合う化合物、物質、組成物、及び/または剤形を指すために本明細書において用いられる。
本明細書で使用する場合、語句「薬学的に許容される担体」は、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば、液体または固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、または封入材料を意味する。各担体は、製剤の他の成分と相溶性があり、かつ対象に有害でないという意味で「許容可能」でなければならない。薬学的に許容される担体として機能し得る材料の幾つかの例としては、以下が挙げられる:(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース、及びスクロース、(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン、(3)セルロース及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロース、(4)トラガント末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えば、ココアバター及び坐剤ワックス、(9)油、例えば、落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油、(10)グリコール、例えば、プロピレングリコール、(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール、(12)エステル、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)発熱物質を含まない水、(17)等張食塩水、(18)リンガー液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝液、ならびに(21)医薬製剤に用いられる他の非毒性の適合可能な物質。
医薬組成物(製剤)は、例えば、経口(例えば、水溶液もしくは非水溶液または懸濁液のような水薬、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、巨丸剤、粉末、顆粒、舌に適用するためのペースト)、口腔粘膜を通した吸収(例えば、舌下)、肛門、直腸、または膣(例えば、ペッサリー、クリーム、またはフォームとして)、非経口(筋肉内、静脈内、皮下、またはクモ膜下腔内、例えば、無菌溶液または懸濁液として)、経鼻、腹腔内、皮下、経皮(例えば、皮膚に適用されるパッチとして)、ならびに局所(例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏、もしくはスプレー、または点眼薬として)が含まれる、多数の投与経路のいずれかにより対象に投与され得る。化合物は、吸入用に製剤化されてもよい。ある特定の実施形態では、化合物は、単純に滅菌水中に溶解または懸濁され得る。適切な投与経路及びそれに適した組成物の詳細は、例えば、米国特許第6,110,973号、同第5,763,493号、同第5,731,000号、同第5,541,231号、同第5,427,798号、同第5,358,970号、及び同第4,172,896号、ならびにそこで引用される特許において見出され得る。
製剤は、便利には単位剤形として提供され得、薬学分野において周知の任意の方法により調製され得る。単一剤形を製造するために担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される対象、特定の投与様式に応じて異なるであろう。単一剤形を製造するために担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、一般に治療効果をもたらす本発明の化合物の量であろう。一般に、この量は100パーセント中、約1パーセント~約99パーセントの活性成分、好ましくは、約5パーセント~約70パーセントの活性成分、最も好ましくは、約10パーセント~約30パーセントの範囲である。
これらの製剤または組成物を調製する方法は、本開示の化合物などの活性化合物を、担体及び任意に1種以上の補助的成分と混合するステップを含む。一般に、製剤は、本開示の化合物を、液体担体もしくは微粉化された固体担体またはその両方と均一かつ均質に混合し、次いで、必要に応じて、生成物を成形することにより調製される。
経口投与に適した本開示の製剤は、各々が所定量の本開示の化合物を活性成分として含む、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(風味付けされた基剤、通常はスクロース及びアカシアまたはトラガカントを使用する)、凍結乾燥物(lyophile)、粉末、顆粒、または水性もしくは非水性液体の溶液もしくは懸濁液、または水中油型もしくは油中水型液体エマルション、またはエリキシルもしくはシロップ、またはパステル剤(ゼラチン及びグリセリン、またはスクロース及びアカシアなどの不活性基剤を使用する)、及び/または洗口剤などの形態であり得る。組成物または化合物は、ボーラス、舐剤、またはペーストとしても投与され得る。
経口投与用の固体剤形(カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、錠剤、丸剤、糖剤、粉末、顆粒など)を調製するために、活性化合物は、1種以上の薬学的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、及び/または以下のうちのいずれかと混合される:(1)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸、(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/またはアカシア、(3)保湿剤、例えば、グリセロール、(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、及び炭酸ナトリウム、(5)溶解遅延剤、例えば、パラフィン、(6)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロール、(8)吸収剤、例えば、カオリン及びベントナイト粘土、(9)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物、(10)錯化剤、例えば、修飾シクロデキストリン及び未修飾シクロデキストリン、ならびに(11)着色剤。カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、錠剤、及び丸剤の場合、医薬組成物は緩衝剤も含み得る。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖、及び高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用した軟ゼラチンカプセル及び硬ゼラチンカプセルの充填剤としても使用され得る。
錠剤は、任意に1種以上の補助的成分と共に圧縮または成形することにより作製され得る。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤を使用して調製され得る。成形錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿潤された粉末状化合物の混合物を、適切な機械で成形することにより製造され得る。
医薬組成物の錠剤及び他の固体剤形、例えば、糖剤、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルが含まれる)、丸剤、及び顆粒は、任意に刻印されてもよく、またはコーティング及びシェル、例えば、腸溶コーティング及び医薬製剤分野において周知の他のコーティングと共に調製されてもよい。それらは、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム、及び/またはミクロスフェアを使用して、中に含まれる活性成分の徐放または制御放出をもたらすように製剤化されてもよい。それらは、例えば、細菌捕集フィルターを通して濾過することにより、または使用直前に無菌水または他の無菌注射剤媒体中に溶解され得る無菌の固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。これらの組成物は、乳白剤を任意に含有してもよく、消化管のある特定の部分でのみまたは消化管のある特定の部分で優先的に、任意に遅延様式で、活性成分(複数可)を放出する組成物であってもよい。使用され得る包埋組成物の例としては、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。活性成分は、適切な場合、上記の賦形剤のうちの1つ以上を含むマイクロカプセル化形態であってもよい。
経口投与に有用な液体剤形としては、薬学的に許容されるエマルション、再構成用の凍結乾燥物(lyophile)、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ剤、及びエリキシル剤が挙げられる。液体剤形は、活性成分に加えて、例えば、水または他の溶媒、シクロデキストリン及びその誘導体、溶解剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(具体的には、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの当該技術分野において一般に使用される不活性希釈剤を含み得る。
不活性希釈剤の他に、経口組成物は、補助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、着色剤、香料、ならびに保存剤を含み得る。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天及びトラガカント、ならびにそれらの混合物を含有し得る。
直腸、膣、または尿道投与用の医薬組成物の製剤は、1種以上の活性化合物を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックス、またはサリチレートを含む1種以上の好適な非刺激性の賦形剤または担体と混合することにより調製され得、室温では固体であるが、体温では液体であるため、直腸または膣腔で融解し、活性化合物を放出する坐剤として提供され得る。
口腔への投与用の医薬組成物の製剤は、洗口剤または口腔スプレーまたは口腔軟膏として提供され得る。
代替的にまたは追加的に、組成物は、カテーテル、ステント、ワイヤー、または他の管腔内デバイスを介した送達用に製剤化され得る。かかるデバイスを介した送達は、膀胱、尿道、尿管、直腸、または腸管への送達に特に有用であり得る。
膣内投与に適した製剤としては、当該技術分野において適切であることが公知の担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー製剤も挙げられる。
局所または経皮投与用の剤形としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が挙げられる。活性化合物は、薬学的に許容される担体、及び必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝剤、または噴射剤と無菌条件下で混合され得る。
軟膏、ペースト、クリーム、及びゲルは、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、動物性及び植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含有し得る。
粉末及びスプレーは、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有し得る。スプレーは、通常の噴射剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素及び揮発性非置換炭化水素、例えば、ブタン及びプロパンを追加的に含有し得る。
経皮パッチは、本開示の化合物の身体への送達制御を提供する更なる利点を有する。かかる剤形は、活性化合物を適切な媒体中に溶解または分散させることにより作製され得る。化合物が皮膚を通る流れを増加させるために吸収促進剤も使用され得る。かかる流れの速度は、速度制御膜を備えること、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲル中に分散させることのいずれかにより制御され得る。
眼科用製剤、眼軟膏剤、粉末、溶液なども本開示の範囲内であることが意図される。例示的な眼科用製剤は、米国特許出願公開第2005/0080056号、同第2005/0059744号、同第2005/0031697号、及び同第2005/004074号、ならびに米国特許第6,583,124号(これらの各々の内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。必要に応じて、眼科用液体製剤は、涙液、房水、または硝子体液と同様の特性を有するか、またはかかる体液と適合可能である。好ましい投与経路は、局所投与(例えば、点眼薬またはインプラント剤による投与などの局所投与)である。
本明細書で使用する場合、語句「非経口投与」及び「非経口的に投与される」は、経腸投与及び局所投与以外の通常注射による投与様式を意味し、限定されるものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、クモ膜下腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、クモ膜下、脊髄内、及び胸骨内注射及び注入が挙げられる。
非経口投与に適した医薬組成物は、1種以上の活性化合物を、1種以上の薬学的に許容される無菌の等張水溶液もしくは非水溶液、分散体、懸濁液、またはエマルション、または使用する直前に注射用の無菌溶液または分散体に再構成され得る無菌粉末との組み合わせで含み、当該医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤もしくは増粘剤を含有し得る。
本開示の医薬組成物に用いられ得る好適な水性及び非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの好適な混合物、オリーブ油などの植物油、ならびにオレイン酸エチルなどの注射可能有機エステルが挙げられる。例えば、レシチンのようなコーティング材料を使用することにより、また、分散液の場合には必要な粒子サイズを保つことにより、さらに界面活性物質を使用することにより、適切な流動度が維持できる。
これらの組成物は、補助剤、例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤も含有し得る。微生物の活動は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることによって確実に防止され得る。本発明の組成物に例えば糖、塩化ナトリウムなどを含めることが望ましくてもよい。加えて、注射可能な剤型の長期にわたる吸収を、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤の含有によって引き起こすことができる。
場合によっては、薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性が乏しい結晶質または非晶質物質の液体懸濁液を使用することにより達成され得る。その場合、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、次に、この溶解速度は、結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬物形態の吸収の遅延は、薬物を油性媒体中に溶解または懸濁することにより達成される。
注射可能なデポー形態は、ポリ乳酸-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中の対象化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。ポリマーに対する薬物の比率、及び用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。注射可能なデポー製剤は、身体組織と適合可能なリポソームまたはマイクロエマルションに薬物を封入することによっても調製される。
本開示の方法に使用される場合、活性化合物は、それ自体が投与され得るか、例えば、0.1~99.5%(より好ましくは、0.5~90%)の活性成分を薬学的に許容される担体との組み合わせで含む医薬組成物として投与され得る。
導入の方法は、再装填可能なデバイスまたは生分解性デバイスによってももたらされ得る。近年、タンパク質バイオ医薬品が含まれる薬物の制御送達のために、様々な徐放性ポリマーデバイスが開発され、インビボで試験されている。生分解性及び非分解性ポリマーの両方が含まれる、種々の生体適合性ポリマー(ヒドロゲルが含まれる)が、特定の標的部位での化合物の持続放出のためのインプラント剤を形成するために使用され得る。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、特定の患者、組成物、及び投与様式について、当該患者に有毒とならずに望ましい治療応答を達成するのに有効な活性成分の量を得られるように異なってもよい。
選択される投与量レベルは、用いられる特定の化合物もしくは化合物の組み合わせ、またはそれらのエステル、塩、もしくはアミドの活性、用いられる特定の化合物(複数可)の投与経路、投与時間、排出速度、処置期間、用いられる特定の化合物(複数可)と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、及び/または材料、処置される対象の年齢、性別、体重、状態、健康状態、及び既往歴、ならびに医学分野において周知の同様の因子が含まれる、種々の因子に依存する。
当該技術分野において通常の技量を有する医師または獣医は、必要とされる医薬組成物の治療上有効量を容易に決定し、処方し得る。例えば、医師または獣医師は、医薬組成物または化合物の投与を、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで開始し得、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させ得る。「治療上有効量」は、所望の治療効果を誘発するのに十分な化合物の濃度を意味する。化合物の有効量は、対象の体重、性別、年齢、及び病歴によって異なることが一般に理解される。有効量に影響を及ぼす他の因子としては、限定されるものではないが、対象の状態の重症度、処置される障害、化合物の安定性、及び必要に応じて、本開示の化合物と共に投与される別の種類の治療薬が挙げられ得る。より大きな総用量が薬剤の複数回投与により送達され得る。有効性及び投与量を決定する方法は、当業者に公知である(Isselbacher et al.(1996)Harrison’s Principles of Internal Medicine 13 ed.,1814-1882(参照により本明細書に組み込まれる))。
一般に、本開示の組成物及び方法に使用される活性化合物の適切な1日量は、治療効果をもたらすのに有効な最低用量である化合物の量である。このような有効用量は、通常、上記の因子に依存する。
必要に応じて、活性化合物の有効な1日量は、1日を通して適切な間隔で、任意に単位剤形で別々に投与される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上の分割用量(subーdose)として投与され得る。本開示のある特定の実施形態では、活性化合物は、1日2回または3回投与され得る。ある特定の実施形態では、活性化合物は、1日1回投与される。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、単独で使用され得るか、または別の種類の治療薬と共投与され得る。本明細書で使用する場合、語句「共投与」は、先に投与された治療用化合物が身体内でまだ有効である間に第2の化合物が投与される(例えば、2種の化合物が対象内で同時に有効であり、このことは、当該2種の化合物の相乗効果を含み得る)ような2種以上の異なる治療用化合物の任意の投与形態を指す。例えば、異なる治療用化合物は、同じ製剤として投与され得るか、または別個の製剤として同時にもしくは逐次的に投与され得る。ある特定の実施形態では、異なる治療用化合物は、互いに1時間、12時間、24時間、36時間、48時間、72時間、または1週間以内に投与され得る。従って、かかる処置を受ける対象は、異なる治療用化合物の併用効果から恩恵を受け得る。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物と1種以上の追加の治療薬(複数可)(例えば、1種以上の追加の化学療法薬(複数可))との共投与により、本開示の化合物(例えば、式(I)または(II)または(III)の化合物)または1種以上の追加の治療薬(複数可)の個別の投与と比較して改善された有効性がもたらされる。ある特定のかかる実施形態では、共投与は、相加効果をもたらし、ここで、相加効果とは、本開示の化合物及び1種以上の追加の治療薬(複数可)の個別の投与の効果の各々の合計を指す。
本開示は、本開示の組成物及び方法における本開示の化合物の薬学的に許容される塩の使用を含む。ある特定の実施形態では、意図される本開示の塩としては、限定されるものではないが、アルキル塩、ジアルキル塩、トリアルキル塩、またはテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。ある特定の実施形態では、意図される本開示の塩としては、限定されるものではないが、L-アルギニン塩、ベネンタミン(benenthamine)塩、ベンザチン塩、ベタイン塩、水酸化カルシウム塩、コリン塩、デアノール塩、ジエタノールアミン塩、ジエチルアミン塩、2-(ジエチルアミノ)エタノール塩、エタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、ヒドラバミン塩、1H-イミダゾール塩、リチウム塩、L-リジン塩、マグネシウム塩、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩、トロメタミン塩、及び亜鉛塩が挙げられる。ある特定の実施形態では、意図される本開示の塩としては、限定されるものではないが、Na塩、Ca塩、K塩、Mg塩、Zn塩、または他の金属塩が挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩は、様々な溶媒和物、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミドなどとしても存在し得る。かかる溶媒和物の混合物も調製され得る。かかる溶媒和物の供給源は、結晶化溶媒に由来し得るか、調製もしくは結晶化溶媒に固有であり得るか、またはかかる溶媒に偶発し得る。
薬学的に許容される陰イオン塩としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、デカン酸塩、エデト酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、ヘキサン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、及びトシル酸塩が挙げられる。
湿潤剤、乳化剤及び滑沢剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び芳香剤、防腐剤、ならびに抗酸化剤も組成物中に存在し得る。
薬学的に許容される抗酸化剤の例としては、(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど、(2)油溶性抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α-トコフェロールなど、及び(3)金属キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などが挙げられる。
以上に本開示が一般的に説明されているが、本開示のある特定の態様及び実施形態の説明のためにのみ含まれ、本開示を限定することを意図しない以下の実施例を参照することによって更に容易に理解されよう。
一般的合成手順
これらの化合物を調製するのに使用される出発物質及び試薬は、商業的供給業者、例えば、Aldrich Chemical Co.,Bachemなどから入手可能であるか、または当該技術分野において周知の方法により作製され得る。スキームは、本明細書において開示される化合物が合成され得る幾つかの方法の単なる例示であり、これらのスキームの様々な変更がなされ得、本開示を参照した当業者に示唆される。反応の出発物質ならびに中間体及び最終生成物は、限定されるものではないが、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどが含まれる従来の技術を使用して、必要に応じて単離及び精製され得、物理定数及びスペクトルデータが含まれる従来の手段を使用して特徴付けられ得る。
特に明記しない限り、本明細書に記載される反応は、約-78℃~約150℃の温度範囲で大気圧にて行われる。
Figure 2024516371000216
Figure 2024516371000217
Figure 2024516371000218
本発明の化合物は、本明細書において更に記載及び例示されるように、様々な合成方法により調製され得る。以下の一般的合成方法は代表的なものであり、限定することを意図しないことが当業者により理解されよう。
以下の実施例により実証されるように、本開示により包含される化合物を生成させるために、出発物質及び反応条件が変更され得、反応の順序を改変され得、追加のステップが用いられ得ることが当業者により理解されよう。場合によっては、ある特定の反応性官能基の保護が、上記の変換の幾つかを達成するために必要とされ得る。一般に、かかる保護基の必要性、ならびにかかる基を結合させるため及び除去するために必要な条件は、経験豊富な有機化学者には明らかであろう。特許が含まれる、本出願において言及される全ての論文及び参考文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の化合物の調製は以下の実施例によって更に説明されるが、これらは、本開示の範囲または要旨をそれらに記載される特定の手順及び化合物に限定するものと解釈されるべきではない。
分析方法
LCMSデータは、以下の方法のうちの1つを使用して収集した:
Figure 2024516371000219
Figure 2024516371000220
Figure 2024516371000221
Figure 2024516371000222
例示的な合成
例示される合成、例えば、例示される一般的合成スキームにおいて幾つかの可変部分変数が使用される。本明細書で使用する場合、Xの各出現は、結合価が許す限り、独立して、CRまたはNであり、R1aは、水素、ハロゲン、または任意に置換されたアルキルであり、R2aは、水素、ハロゲン、任意に置換されたアルキル、または任意に置換されたアルコキシであり、Rは、独立して、ハロ、任意に置換されたアルキル、または任意に置換されたアルコキシであり、R2bは、水素または任意に置換されたアルキルであり、R1dは、水素、ハロ、または任意に置換されたアルキルであり、R3aは、ハロ、任意に置換されたアルキル、または任意に置換されたヘテロシクリルであり、R4aは、水素、ハロ、または任意に置換されたアルコキシであり、R5aは、水素、任意に置換されたアルキル、またはヘテロシクリルであり、R6aは、水素またはハロ、アルケニルまたはアルキニルであり、これらの各々は、1個以上のRの出現により任意に置換されており(Rは本出願で定義される通りである)、Aの各出現は、結合価が許す限り、CまたはNであり、PGは、窒素に結合している場合、窒素保護基であるか、または酸素に結合している場合、酸素保護基である。
図1~17に例示される化合物は、対応する出発物質及び市販の試薬から以下の手順を使用して合成され得る。
中間体の合成
4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルアニリン 7の合成
Figure 2024516371000223
ステップ1:ジオキサン(50.00mL)中の5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール 1(2.00g、10.10mmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl(1.65g、2.02mmol、0.20当量)、AcOK(2.97g、30.30mmol、3.00当量)、及びビス(ピナコラート)ジボロン2(3.85g、15.15mmol、1.50当量)の混合物を、N雰囲気下で100℃にて6時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール 3(2.10g、85%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 246 [M+H]
ステップ2:THF(60.00mL)中の5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール 3(2.00g、8.16mmol、1.00当量)及びH(30%、50.00mL、2.00当量)の混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、ベンゾ[d]オキサゾール-5-オール 4(粗生成物、2.30g)を黒色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 136 [M+H]
ステップ3:DMF(30.00mL)中のベンゾ[d]オキサゾール-5-オール 4(1.28g、8.16mmol、1.00当量)、1-フルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン5(1.39g、8.98mmol、1.10当量)、及びKCO(3.38g、24.48mmol、3.00当量)の混合物を50℃で16時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、5-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ベンゾ[d]オキサゾール 6(610.0mg、28%)を黄色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.84 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.04 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.27 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.43 (s, 3H)。LCMS (ESI, m/z): 271 [M + H]
ステップ4:EtOH(5.00mL)中の5-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ベンゾ[d]オキサゾール 6(250.0mg、0.92mmol、1.00当量)及びPd/C(10%含水、25.0mg、1/10w/w)の混合物をH雰囲気下で周囲温度にて2時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルアニリン 7(粗生成物、210.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 241 [M + H]
N-(4-(5-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 14の合成
Figure 2024516371000224
ステップ1:DMSO(50mL)中の4-アミノ-2-メチルフェノール8(3.2g、25.9mmol)の撹拌溶液に、カリウムtert-ブトキシド(7.0g、61.3mmol)を添加した。室温で0.5時間撹拌した後、4,6-ジクロロピリジン-2-アミン 9(5.0g、30.7mmol)を添加した。反応物をN下で80℃にて18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を水(150mL)中に注ぎ込み、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE中0~100%のEtOAc)により精製して、4-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-6-クロロピリジン-2-アミン 10(4.9g、52.2%収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) (m/z): 250 [M+H]
ステップ2:DCM(20mL)中の4-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-6-クロロピリジン-2-アミン10(3.0g、12.0mmol)の撹拌溶液に、ピリジン(1.4g、18.0mmol)及び無水酢酸(1.2g、12.0mmol)を0℃で添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、次いで、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE中0~33%のEtOAc)により精製して、N-(4-((2-アミノ-6-クロロピリジン-4-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド 11(2.5g、71.3%収率)を黄色油として得た。LCMS (ESI) m/z: 292 [M+H]
ステップ3:EtOH(20mL)中のN-(4-((2-アミノ-6-クロロピリジン-4-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド 11(2.5g、8.6mmol)の溶液に、DMF-DMA(3.1g、25.7mmol)を添加した。反応物をNで脱気し、80℃で36時間撹拌した。反応物を濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE中0~66%のEtOAc)により精製して、(E)-N-(4-((2-クロロ-6-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)ピリジン-4-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド12(2.5g、84.1%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 347 [M+H]
ステップ4:MeOH(20mL)中の(E)-N-(4-((2-クロロ-6-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)ピリジン-4-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド 12(1.0g、2.9mmol)の撹拌溶液に、ヒドロキシルアミン-O-スルホン酸(0.3g、3.0mmol)及びピリジン(0.3g、4.3mmol)を0℃で添加した。混合物をNで脱気し、室温で18時間撹拌した。反応物を濃縮乾固した。残留物をTHF(20mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(0.7g、3.5mmol)を添加した。反応物を40℃で一晩撹拌し、次いで、氷水(0.5mL)でクエンチし、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE中0~100%のEtOAc)により精製して、N-(4-((5-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド13(150mg、12.3%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 317 [M+H]
ステップ5:MeOH(2mL)中のN-(4-((5-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)オキシ)-3-メチルフェニル)アセトアミド13(150mg、0.5mmol)の撹拌溶液に、濃HCl(0.2mL、12N)を添加した。反応物を80℃で18時間撹拌した。反応物を濃縮し、分取TLC(DCM:MeOH=10:1)により精製して、4-((5-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)オキシ)-3-メチルアニリン14(80mg、61.5%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 275 [M+H]
4-((5-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)オキシ)-3-メチルアニリン 16の合成
Figure 2024516371000225
ステップ1:N-[4-({5-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル}オキシ)-3-メチルフェニル]アセトアミド 13(150mg、0.5mmol)のMeOH(5.0mL)中溶液に、ナトリウムメトキシド(256mg、1.4mmol)を添加した。反応物を70℃で4時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をNHCl飽和水溶液の添加によりクエンチした。反応混合物をEA(2×10mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗製のN-[4-({5-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル}オキシ)-3-メチルフェニル]アセトアミド 15(148mg、100%)を褐色固体として得た。残留物を次のステップに直接使用した。LCMS ESI (m/z): 313 [M+H]
ステップ2:N-[4-({5-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル}オキシ)-3-メチルフェニル]アセトアミド 15(140mg、0.5mmol)のMeOH(5.0mL)中溶液に、濃HCl(1.0mL)を添加した。反応物を70℃で一晩撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物をNH水溶液で中和し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中6%のMeOH)により精製して、4-((5-メトキシ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)オキシ)-3-メチルアニリン 16(42mg、34.7%)を淡黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 271 [M + H]
3-メチル-4-({5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル}オキシ)アニリン 26の合成
Figure 2024516371000226
ステップ1:DMF(50mL)中の2-メチル-4-ニトロフェノール 17(2.70g、17.7mmol)の撹拌溶液に、NaH(0.71g、17.7mmol、鉱油中60%)をN下で0℃にて添加した。0℃で30分間撹拌した後、2,6-ジブロモ-4-ニトロピリジン18(5.0g、17.7mmol)のDMF(30mL)中溶液を0℃で添加した。反応物を70℃で一晩撹拌し、次いで、飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)により精製して、2,6-ジブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン 19(4.4g、48.6%収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 387/389/391 [M+H]
ステップ2:ジオキサン(100mL)中の2,6-ジブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン 19(4.40g、8.66mmol)及びジフェニルメタンイミン 20(1.5mL、8.66mmol)の撹拌溶液に、キサントホス(1.0g、1.73mmol)、Pd(dba)(0.79g、0.87mmol)、及びCsCO(5.64g、17.3mmol)を25℃で添加した。N下で80℃にて4時間撹拌した後、LCMSは反応が良好に進んだことを示した。次いで、この溶液にHCl(26mL、1M)を25℃で添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。次いで、NaHCO溶液を添加して、PHを7超に調整した。次いで、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)により精製して、6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-アミン 21(1.21g、43.1%の収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 324/326 [M+H]
ステップ3:トルエン(20mL)中の6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-アミン 21(1.21g、3.74mmol)の撹拌溶液に、DMF-DMA(0.58g、4.86mmol)を25℃で添加した。反応物を80℃で一晩撹拌した。LCMSは反応が良好に進んだことを示した。次いで、反応混合物を濃縮して、粗生成物の(Z)-N’-[6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-イル]-N,N-ジメチルメタンイミドアミド 22(1.42g、80.2%収率)を褐色油として得た。LCMS (ESI) m/z: 379/381 [M+H]
ステップ4:i-PrOH(20mL)中の(Z)-N’-[6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-イル]-N,N-ジメチルメタンイミドアミド 22(1.42g、3.75mmol)の撹拌溶液に、ヒドロキシルアミンHCl塩(0.29g、4.12mmol)を25℃で添加した。80℃で1時間撹拌した後、LCMSは反応が良好に進んだことを示した。混合物をDCM(60mL)により希釈し、水(20mL)により洗浄した。この分離した有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮して、粗生成物の(Z)-N’-[6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-イル]-N-ヒドロキシメタンイミドアミド 23(1.38g、70.5%収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 367/369 [M+H]
ステップ5:THF(20mL)中の(Z)-N’-[6-ブロモ-4-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2-イル]-N-ヒドロキシメタンイミドアミド 23(1.38g、3.759mmol)の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(0.87g、4.13mmol)を25℃で添加した。Nで40℃にて一晩撹拌した後、LCMSは反応が良好に進んだことを示した。反応混合物にNaHCO溶液を添加して、PHを7超に調整した。次いで、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、NaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)により精製して、5-ブロモ-7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 24(300mg、22.9%収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 349/351 [M+H]
ステップ6:1,4-ジオキサン(5mL)及び水(1mL)中の5-ブロモ-7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 24(300mg、0.86mmol)及びメチルボロン酸(61.7mg、1.03mmol)の撹拌溶液に、Pd(dppf)Cl(126mg、0.17mmol)及びKCO(238mg、1.72mmol)を室温で添加した。反応物をN雰囲気下で3回脱気し、80℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOAC(25mL)で希釈した。この有機溶液をブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮して、粗生成物の5-メチル-7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 25(244mg、80.0%収率)を黒色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 285 [M+H]
ステップ7:EtOH(5mL)及び水(1mL)中の5-メチル-7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 25(244mg、0.86mmol)の混合物に、鉄粉末(479mg、8.58mmol)及びNHCl(459mg、8.58mmol)を添加した。この混合物を80℃で2時間撹拌した。次いで、直ちにこの混合物を濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=0:1)により精製して、3-メチル-4-({5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル}オキシ)アニリン 26(133mg、61.0%収率)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 255 [M+H]
4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)アニリン 31の合成
Figure 2024516371000227
ステップ1:DMSO(10mL)中のCsCO(1.44g、4.44mmol)の撹拌混合物に、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-7-オール 27(500mg、3.70mmol)及び1,3-ジフルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン 28(1.68g、7.40mmol)のDMSO(10mL)中溶液を室温で滴加した。次いで、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を、氷水(100mL)を添加することによりクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固して、7-(3-フルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 29及び7-(3-フルオロ-6-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 30(1.10g、粗生成物)の混合物を黄色固体として得た。粗生成物を更に精製することなく次のステップに直接使用した。LCMS ESI (m/z): 343 [M+H]
ステップ2:7-(3-フルオロ-4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン及び7-(3-フルオロ-6-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン(1.10g、粗生成物)のEtOH(30mL)及びHO(10mL)中溶液に、Fe(0.90g、16.02mmol)及びNHCl(1.72g、32.11mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を75℃で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をPE中のEtOAc(0~10%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)アニリン 31(320mg、2ステップで27.6%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 313 [M+H]
4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 35の合成
Figure 2024516371000228
ステップ1:DMSO(150mL)中のCsCO(21.7g、66.6mmol)の撹拌混合物に、1,3-ジフルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン 32(23.1g、133.5mmol)及び[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール 27(9.0g、66.7mmol)のDMSO(300mL)中溶液を80℃にて1時間で滴加した。次いで、得られた混合物を80℃で更に0.5時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、水(800mL)で希釈し、EtOAc(3×600mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(600mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、7-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 33及び7-(3-フルオロ-2-メチル-6-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 34(21.1g、粗生成物)の混合物を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次のステップに直接使用した。LCMS (ESI, m/z): 289 [M+H]
ステップ2:EtOH(200mL)中の7-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン及び7-(3-フルオロ-2-メチル-6-ニトロフェノキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン(21.1g、粗生成物)の混合物に、Fe(18.7g、333.7mmol)、NHCl(35.4g、667.4mmol)、及び水(60mL)を添加した。次いで、得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAC(600mL)で希釈し、濾過した。濾液をブライン(500mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(30~70%、V/V)を用いたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、純粋な4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 35(3.91g、2ステップで22.7%%収率)を淡黄色固体として、及び一部の粗生成物を灰色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 259 [M+H]
2-フルオロ-3-メチル-4-((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキシ)アニリン 38の合成
Figure 2024516371000229
ステップ1:DMF(50.0mL)中の1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-オール 36(5.5g、37.16mol、1.00当量)、1,3-ジフルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン 32(12.8g、74.32mol、2.00当量)、及びKCO(15.4g、111.48mol、3.00当量)の混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中0~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、5-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール 37(1.4g、12%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 304 [M + H]
ステップ2:MeOH(22.4mL)及び水(5.6mL)中の5-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール 37(1.4g、4.65mol、1.00当量)及び亜鉛粉末(1.5g、23mol、5.00当量)の混合物を70℃で3時間撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を水で希釈し、混合物をDCMで3回抽出した。有機層をNaSO上で乾燥後、減圧下で濃縮して、2-フルオロ-3-メチル-4-((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキシ)アニリン 38(粗生成物、3.0g)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.36 (s, 1H), 7.59 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.00-6.96 (m, 2H), 6.60 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.96 (s, 2H), 3.88 (s, 3H), 1.95 (d, J = 5.4 Hz, 3H)。LCMS (ESI, m/z): 274 [M + H]
4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-(ジフルオロメチル)アニリン 42の合成
Figure 2024516371000230
ステップ1:DCM(30.0mL)中の2,6-ジフルオロ-3-ニトロベンズアルデヒド 39(4.50g、24.05mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、DAST(11.6g、72.15mmol、3.0当量)のDCM(10mL)中溶液をN雰囲気下で-78℃にて滴加した。得られた混合物をこの温度で4時間撹拌し、次いで、水/氷で0℃にてクエンチし、DCMで3回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、2-(ジフルオロメチル)-1,3-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン 40(粗生成物、4.70g)を得、これを更に精製することなく次のステップに直接使用した。
ステップ2:アセトニトリル(20.0mL)中の2-(ジフルオロメチル)-1,3-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン 40(3.60g、17.21mmol、1.00当量)及び[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール 27(2.56g、18.93mmol、1.10当量)の撹拌混合物に、DIEA(6.68g、51.65mmol、3.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で4時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~60%のEtOAc)により精製して、7-[2-(ジフルオロメチル)-3-フルオロ-4-ニトロフェノキシ]-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 41(850mg、14%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 325 [M + H]
ステップ3:THF(10mL)及び水(2mL)中の7-[2-(ジフルオロメチル)-3-フルオロ-4-ニトロフェノキシ]-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 41(500.0mg、1.54mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、Zn粉末(806.6mg、12.33mmol、8.00当量)及びNHCl(659.9mg、12.33mmol、8.00当量)を添加した。得られた混合物を70℃で3時間撹拌し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、3-(ジフルオロメチル)-2-フルオロ-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}アニリン 42(粗生成物、420mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 295 [M + H]
5-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-フルオロ-4-メチルピリジン-2-アミン 49の合成
Figure 2024516371000231
ステップ1:THF(60mL)中のLDA(21.3mL、42.73mmol、トルエン中2.0M)の溶液に、2-クロロ-3-フルオロ-4-ヨードピリジン 43(10.0g、38.84mmol)のTHF(20mL)中溶液を添加した。次いで、得られた混合物をN下で-78℃にて4時間撹拌し、ヨードメタン(2.7mL、42.73mmol)を添加し、反応混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。更に1時間後、反応物を飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチし、室温に温め、EtOAc(2×80mL)で抽出した。有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~3%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2-クロロ-3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン 44(6.10g、57.8%収率)を黄色油として得た。LC/MS ESI (m/z): 272/274 [M+H]
ステップ2:2-クロロ-3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン 44(2.50g、9.20mmol)のNMP(10mL)中溶液に、(4-メトキシフェニル)メタンアミン(1.80mL、13.81mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を120℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、水(30mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×25mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~5%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-フルオロ-5-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン 45(1.40g、40.8%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 373 [M+H]
ステップ3:3-フルオロ-5-ヨード-N-(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2-アミン 45(650mg、1.74mmol)のTFA(10mL)中溶液に、チオアニソール(10mg、0.087mmol)を添加した。次いで、得られた混合物をN下で2回脱気し、室温で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得、飽和NaHCO水溶液を添加することにより残留物を約pH8に塩基性化し、DCM(3×20mL)で抽出した。有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~10%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン-2-アミン 46(410mg、93.1%収率)を白色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 253 [M+H]
ステップ4:3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン-2-アミン 46(410mg、1.62mmol)のトルエン(10mL)中溶液に、ヘキサン-2,5-ジオン(557mg、4.88mmol)及びPTSA(14mg、0.081mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を120℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×15mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~5%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン47(440mg、81.9%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 331[M+H]
ステップ5:2-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-フルオロ-5-ヨード-4-メチルピリジン 47(296mg、0.89mmol)のNMP(15mL)中溶液に、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール(242mg、1.79mmol)、CuCl(27mg、0.26mmol)、2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオン(64mg、0.44mmol)、及びCsCO(584mg、1.79mmol)を添加した。反応混合物をN下で3回脱気し、120℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~30%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、7-((6-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-5-フルオロ-4-メチルピリジン-3-イル)オキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 48(54mg、17.8%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 338 [M+H]
ステップ6:7-((6-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-5-フルオロ-4-メチルピリジン-3-イル)オキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 48(54mg、0.16mmol)のMeOH(3mL)中溶液に、濃HCl(3mL)を添加した。次いで、得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。飽和NaHCO水溶液を添加することにより残留物を約pH8に塩基性化し、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×15mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をDCM中のMeOH(0~7%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、5-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-フルオロ-4-メチルピリジン-2-アミン 49(38mg、91.6%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 260 [M+H]
4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 52の合成
Figure 2024516371000232
ステップ1:NMP(4mL)中の4-アミノ-3-フルオロ-2-メチルフェノール 50(92mg、0.65mmol、WO2010051373に開示される調製に基づいて合成される)及び5-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン 51(120mg、0.78mmol)の撹拌溶液に、KCO(270mg、1.96mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を120℃で2時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NHCl水溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NHCl水溶液(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をMeOH/DCM(1/30、V/V)と共にトリチュレートして、4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 52(111mg、65.7%収率)を褐色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 260 [M+H]
2-フルオロ-4-[(1-メチル-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)オキシ]アニリン 56の合成
Figure 2024516371000233
ステップ1:NMP(6mL)中の1-メチル-1,3-ベンゾジアゾール-5-オール 36(500mg、3.38mmol、1当量)、2,4-ジフルオロ-1-ニトロベンゼン 53(644.25mg、4.05mmol、1.2当量)、及びKCO(1.40g、10.14mmol、3当量)の混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液をEtOAcで希釈した。有機溶液を水で2回及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、54及び55の混合物(900mg、92%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 288 [M + H]
ステップ2:MeOH(5mL)及びHO(5mL)中の5-(3-フルオロ-4-ニトロフェノキシ)-1-メチル-1,3-ベンゾジアゾール(980mg、3.41mmol、1当量)、Zn(2.23g、34.12mmol、10当量)、及びNHCl(1.82g、34.12mmol、10当量)の混合物をN雰囲気下で70℃にて3時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、2-フルオロ-4-[(1-メチル-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)オキシ]アニリン 56(470mg、53%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 258 [M + H]
4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 59の合成
Figure 2024516371000234
ステップ1:イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-オール57(300mg、2.24mmol)のDMSO(5mL)中溶液に、1-フルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン5(347mg、2.27mmol)及びKCO(927mg、6.69mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NHCl水溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン 58(380mg、63.1%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 270 [M+H]
ステップ2:7-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン 58(380mg、1.41mmol)のEtOH(10mL)及び水(2mL)中溶液に、鉄粉末(788mg、14.11mmol)及び塩化アンモニウム(755mg、14.11mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~90%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 59(180mg、53.30%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 240 [M+H]
3-メチル-4-((1-メチル-1H-インドール-6-イル)オキシ)アニリン 63の合成
Figure 2024516371000235
ステップ1:1H-インドール-6-オール 60(940mg、7.1mmol)のDMF(10mL)中溶液に、1-フルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン5(1.0g、6.45mmol)及びKCO(1.49g、10.76mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NHCl水溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NHCl水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1H-インドール 61(1.00g、57.8%)を黄色ゴムとして得た。LCMS ESI (m/z): 269 [M+H]
ステップ2:6-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1H-インドール 61(686mg、2.56mmol)のDMF(10mL)中溶液に、KCO(707mg、5.10mmol)を添加し、ヨードメタン(545mg、3.84mmol)を順次添加した。次いで、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NHCl水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-メチル-6-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1H-インドール 62(650mg、90.0%収率)を黄色ゴムとして得た。LCMS ESI (m/z): 283 [M+H]
ステップ3:1-メチル-6-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-1H-インドール 62(200mg、0.71mmol)のEtOH(8mL)及び水(3mL)中溶液に、鉄粉末(198mg、3.54mmol)及び塩化アンモニウム(379mg、7.08mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を75℃で0.5時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~90%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-メチル-4-((1-メチル-1H-インドール-6-イル)オキシ)アニリン 63(135mg、75.5%収率)を淡黄色ゴムとして得た。LCMS ESI (m/z): 253 [M+H]
3-メチル-4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-イルオキシ)アニリン 66の合成
Figure 2024516371000236
ステップ1:ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-オール 64(150mg、1.12mmol)のDMSO(5mL)中溶液に、1-フルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン 5(173mg、1.12mmol)及びKCO(464mg、3.36mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NHCl水溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン 65(250mg、83.0%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z):270 [M+H]
ステップ2:5-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン 65(250mg、0.93mmol)のEtOH(10mL)及び水(2mL)中溶液に、鉄粉末(518mg、9.28mmol)及び塩化アンモニウム(496mg、9.28mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~90%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3-メチル-4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-イルオキシ)アニリン 66(200mg、90.0%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 240 [M+H]
2-フルオロ-3-メチル-4-((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキシ)アニリン 75の合成
Figure 2024516371000237
ステップ1:4-(ベンジルオキシ)ピリジン-2-アミン 67(5.00g、0.025mol)のt-BuOH(75mL)中溶液に、BocO(6.00g、0.027mmol)を室温で滴加した。次いで、得られた混合物を50℃で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(4-(ベンジルオキシ)ピリジン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル 68(6.63g、88.5%収率)を白色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 301 [M+H]
ステップ2:DMF(50mL)中の(4-(ベンジルオキシ)ピリジン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル 68(6.50g、21.6mmol)の撹拌溶液に、NaH(1.30g、32.5mmol、鉱油中60%)を0℃で添加した。0℃で1時間撹拌した後、3-ブロモプロパ-1-イン 69(2.78mL、32.5mol)のDMF(15mL)中溶液を滴加した。次いで、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~50%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(4-(ベンジルオキシ)ピリジン-2-イル)(プロパ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチル 70(6.08g、83.1%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 339 [M+H]
ステップ3:(4-(ベンジルオキシ)ピリジン-2-イル)(プロパ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチル 70(6.07g、17.96mmol)のTHF(60mL)中溶液に、t-BuOK(2.42g、21.56mmol)のTHF(10mL)中溶液を室温で滴加した。次いで、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(60mL)でクエンチし、EtOAc(3×60mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をPE中のEtOAc(0~60%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、7-(ベンジルオキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン 71(3.34g、78.2%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 239 [M+H]
ステップ4:7-(ベンジルオキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン 71(3.34g、14.05mmol)のMeOH(30mL)中溶液に、Pd/C(1.67g、10%wt)を添加した。次いで、得られた混合物をHで3回脱気し、室温で一晩撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-オール 72(1.44g、69.6%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 149 [M+H]
ステップ5:DMSO(30mL)中のKCO(4.04g、29.25mmol)の撹拌混合物に、3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-オール 72(1.44g、9.75mmol)及び1,3-ジフルオロ-2-メチル-4-ニトロベンゼン 32(2.02g、11.70mmol)のDMSO(5mL)中溶液を室温で滴加した。次いで、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を、水(60mL)を添加することによりクエンチし、EtOAc(3×60mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(60mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、7-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン 73及び7-(3-フルオロ-2-メチル-6-ニトロフェノキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン 74(1.30g、粗生成物)の混合物を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次のステップに直接使用した。LCMS ESI (m/z): 302 [M+H]
ステップ6:7-(3-フルオロ-2-メチル-4-ニトロフェノキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン及び7-(3-フルオロ-2-メチル-6-ニトロフェノキシ)-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1.30g、粗生成物)のEtOH(15mL)及び水(3mL)中溶液に、鉄粉末(1.21g、21.59mmol)及びNHCl(2.31g、43.18mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をPE中のEtOAc(0~70%、V/V)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2-フルオロ-3-メチル-4-((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル)オキシ)アニリン 75(134mg、2ステップで5.1%収率)を白色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 272 [M+H]
(S)-2-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 80の合成
Figure 2024516371000238
この合成は、WO2019163865の手順に基づくものであった。ステップ1:-78℃のTHF(500mL)中の(S)-2-メチル-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 76(50.00g、234.7mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中1M、305mL、305mmol、1.3当量)をN雰囲気下で滴加した。得られた混合物を-60℃で1.5時間撹拌した。-78℃のこれに、1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-トリフルオロメタンスルホニルメタンスルホンアミド(100.56g、281.6mmol、1.2当量)のTHF(400mL)中溶液を滴加した。得られた混合物を周囲温度まで自然昇温させ、更に2.5時間撹拌した。反応物を飽和NHCl溶液でクエンチし、DCMで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=20:1)により精製して、(S)-2-メチル-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(77及び78)(62.5g、77%)の異性体混合物を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 346 [M+H]
ステップ2:1,4-ジオキサン中の(S)2-メチル-4-(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 77及び78(62.4g、180.8mmol、1.00当量)ならびにビス(ピナコラート)ジボロン(55.1g、217.0mmol、1.2当量)の撹拌混合物に、KOAc(35.4g、361.6mmol、2当量)及びPd(dppf)Cl・CHCl(22.1g、27.1mmol、0.15当量)を周囲温度でN雰囲気下にて添加した。得られた混合物を80℃で2.5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をDCM中に再溶解した。有機溶液を水で3回洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=20:1)により精製して、(S)-2-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(79及び80)(67.1g、100%超)の異性体混合物を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 324 [M+H]
ステップ3:79及び80の混合物をWatersのThar 80分取SFCシステムを使用したSFC条件下で精製した(ChiralPaK C-IG、250×21.2mm ID、5μm、COの移動相A及びMeOHの移動相B、勾配:20%B、流速:40mL/分、背圧:100バール、カラム温度:35℃、サイクル時間:4分、溶出時間:3時間)。
化合物79:H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.39 (s, 1H), 4.32 (s, 1H), 4.08 (dt, J = 20.2, 3.4 Hz, 1H), 3.54 (d, J = 19.8 Hz, 1H), 2.31 - 2.16 (m, 1H), 1.97 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.20 (s, 12H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。LCMS:方法G;保持時間:2.16分;ESI (m/z): 324 [M+H]
化合物80:H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.33 (s, 1H), 4.32 (s, 1H), 3.90 (s, 1H), 2.68 (s, 1H), 2.14 - 1.88 (m, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.20 (s, 12H), 1.12 (d, J = 6.6 Hz, 3H)。LCMS ESI (m/z): 324 [M+H]。LCMS:方法G;保持時間:2.18分;ESI (m/z): 324 [M+H]
(2S)-2-(フルオロメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン 85の合成
Figure 2024516371000239
ステップ1:アセトニトリル(30.0mL)中の(3S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 81(3.00g、13.87mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、PMBCl 82(2.60g、16.64mmol、1.20当量)及びTEA(4.21g、41.61mmol、3.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物を60℃で16時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、(3S)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 83(3.1g、63%)を無色油として得た。MS (ESI, m/z): 337 [M + H]
ステップ2:DCM(20.0mL)中の(3S)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 83(2.00g、5.94mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、DAST(2.87g、17.83mmol、3.00当量)のDCM(10.0mL)中溶液をN雰囲気下で-78℃にて滴加した。得られた混合物をこの温度で4時間撹拌し、次いで、水/氷で0℃にてクエンチし、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~40%のEtOAc)により精製して、(3S)-3-(フルオロメチル)-4-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 84(1.5g、67%)を無色油として得た。MS (ESI, m/z): 339 [M + H]
ステップ3:EtOAc(5.0mL)中の(3S)-3-(フルオロメチル)-4-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 84(200mg、0.591mmol、1当量)の撹拌溶液に、HMDS(476.9mg、2.95mmol、5.00当量)及びTMSOTf(525.3mg、2.36mmol、4.00当量)を0℃で添加した。得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、(2S)-2-(フルオロメチル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペラジン85(粗生成物、155mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 239 [M + H]
(S)-2-(ジフルオロメチル)ピペラジン 92の合成
Figure 2024516371000240
ステップ1:アセトニトリル(20.00mL)中の(S)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 86(800.0mg、3.70mmol、1.00当量)、ベンジルブロミド(1.26g、7.40mmol、2.00当量)、及びTEA(747.4mg、7.40mmol、2.00当量)の混合物を60℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~70%のEtOAc)により精製して、(S)-4-ベンジル-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 87(510.0mg、45%)を黄色油として得た。MS (ESI, m/z): 307 (M + H)
ステップ2:DCM(10.00mL)中の塩化オキサリル 88(621.3mg、4.896mmol、3.00当量)の撹拌溶液に、DMSO(509.9mg、6.53mmol、4.00当量)をN雰囲気下で-78℃にて滴加した。得られた混合物をこの温度で0.5時間撹拌し、これに(S)-4-ベンジル-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 87(500.0mg、1.63mmol、1.00当量)及びTEA(495.3mg、4.89mmol、3.00当量)を添加した。得られた混合物を周囲温度で更に1時間撹拌し、次いで、水で希釈し、DCMで3回抽出した。有機層を合わせ、減圧下で濃縮して、(S)-4-ベンジル-3-ホルミルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 89(粗生成物、450.0mg)を黄色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 305 (M + H)
ステップ3:DCM(5.00mL)中の(S)-4-ベンジル-3-ホルミルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 89(350.0mg、1.15mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、DAST(463.3mg、2.87mmol、2.50当量)を-78℃でN雰囲気下にて添加した。得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、NaHCO溶液でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~85%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、(S)-4-ベンジル-3-(ジフルオロメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 90(210.0mg、56%)を黄色油として得た。MS (ESI, m/z): 327 (M + H)
ステップ4:DCM(8.00mL)中の(S)-4-ベンジル-3-(ジフルオロメチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 90(200.0mg、0.61mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、FA(695.4mg、6.10mmol、10.00当量)を0℃で添加した。得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、(S)-1-ベンジル-2-(ジフルオロメチル)ピペラジントリフルオロ酢酸塩91(粗生成物、150.0mg)を黄色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 227 (M + H)
ステップ5:MeOH(5.00mL)中の(S)-1-ベンジル-2-(ジフルオロメチル)ピペラジントリフルオロ酢酸塩 91(150.0mg、0.44mmol、1.00当量)、Pd(OH)/C(15.0mg、10%w/w)、Pd/C(10%含水、15.0mg、10%w/w)、及びHCl(0.60mL、19.81mmol、148.94当量)の混合物をH雰囲気下で周囲温度にて16時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(S)-2-(ジフルオロメチル)ピペラジン塩酸塩 92(粗生成物、80.0mg)を黄色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 137 (M + H)
4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-クロロ-2-フルオロアニリン 95の合成
Figure 2024516371000241
ステップ1:NMP(10.0mL)中の4-アミノ-2-クロロ-3-フルオロフェノール 93(1.0g、6.21mmol、1.00当量)、7-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン 94(1.8g、9.32mmol、1.50当量)、及びKCO(1.7g、12.42mmol、2.00当量)の混合物をN雰囲気下で80℃にて4時間撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液をHOで希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-クロロ-2-フルオロアニリン 95(950.0mg、55%)を褐色固体として得た。MS (ESI, m/z): 279, 281 [M + H]
中間体IM-IIIの一般的合成法
Figure 2024516371000242
ステップ1:i-PrOH(4.00mL)中の4,6-ジクロロピリド[3,2-d]ピリミジン IM-I(1.00当量)及び中間体IM-II(1.00当量)の混合物を80℃で4時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、中間体IM-III(粗生成物)を得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 98の合成
Figure 2024516371000243
ステップ1:i-PrOH(4.00mL)中の4,6-ジクロロピリド[3,2-d]ピリミジン 96(200.00mg、1.00mmol、1.00当量)及び4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 97(240.24mg、1.00mmol、1.00当量)の混合物を80℃で4時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 98(粗生成物、300.00mg)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 404, 406 [M + H]
表2の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000244
Figure 2024516371000245
Figure 2024516371000246
方法A:中間体IM-VIの一般的方法
Figure 2024516371000247
ステップ1:ジオキサン及びHO中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン IM-III(1.00当量)、ボロン酸エステル IM-IV(1.20当量)、KCO(3.00当量)、及びPd(dppf)Cl・CHCl(0.10当量)の混合物を、反応が完了するまでN雰囲気下で100℃にて撹拌し、次いで、ブラインでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、中間体IM-Vを得た。
ステップ2:DCM(4.00mL)中の中間体IM-V(1.00当量)及びHCl(1,4-ジオキサン中4N、1.00mL)の混合物を、反応が完了するまで周囲温度で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、中間体IM-VI(粗生成物)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
N-(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)-6-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 109の合成
Figure 2024516371000248
ステップ1:ジオキサン(15.00mL)及びHO(3.00mL)中の6-クロロ-N-(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 98(300.00mg、0.74mmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチル 107(288.16mg、0.89mmol、1.20当量)、及びKCO(308.01mg、2.23mmol、3.00当量)の撹拌混合物に、Pd(dppf)Cl・CHCl(60.52mg、0.07mmol、0.10当量)を周囲温度でN雰囲気下にて添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌し、次いで、HOで希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(HO中5~95%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチル 108(100mg、24%)を褐色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 565 [M + H]
ステップ2:DCM(4.00mL)中の4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチル 108(100.00mg、0.18mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、HCl(1,4-ジオキサン中4N、1.00mL、4.00mmol)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、N-(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)-6-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩 109(粗生成物、110mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 465 [M + H]
表3の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000249
Figure 2024516371000250
Figure 2024516371000251
Figure 2024516371000252
Figure 2024516371000253
Figure 2024516371000254
方法B:中間体IM-VIIIの一般的方法
Figure 2024516371000255
ステップ1:MeOH中の中間体IM-V(1.00当量)及びPd/C(10%含水、0.2当量)の混合物を、反応が完了するまで周囲温度でH雰囲気下にて撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、中間体IM-VII(粗生成物)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ2:DCM中の中間体IM-VII(1.00当量)の撹拌混合物に、TFAを周囲温度で添加した。反応混合物を反応が完了するまでこの温度で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、中間体IM-VIII(粗生成物)を褐色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 126の合成
Figure 2024516371000256
ステップ1:MeOH(5.0mL)中の3-メチル-4-{4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル}-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸 124(150.0mg、0.27mmol、1.00当量)及びPd/C(10%含水、30.0mg)の混合物を周囲温度でH雰囲気下にて96時間撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 125(粗生成物、190.5mg)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 567 [M + H]
ステップ2:DCM(2.0mL)中の(2R)-2-メチル-4-{4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル}ピペラジン-1-カルボン酸 125(150.0mg、0.27mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、TFA(1.0mL)を周囲温度で添加した。反応混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(3-メチルピペリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミントリフルオロ酢酸塩 126(粗生成物、40.0mg)を褐色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 467 [M + H]
方法C:中間体IM-XIの一般的方法
Figure 2024516371000257
ステップ1:DMSO中の中間体IM-III(1.00当量)、N-Boc保護された中間体IM-IX(2.00当量)、及びTEA(3.00当量)の混合物を100℃で2時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~95%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、中間体IM-Xを得た。
ステップ2:DCM(4.0mL)中の中間体IM-X(1.00当量)及びHCl(1,4-ジオキサン中4N)の混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、中間体IM-XI(粗生成物)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 52の合成
Figure 2024516371000258
ステップ1:DMSO(7.5mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 98(250.0mg、0.62mmol、1.00当量)、1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル 127(248.1mg、1.24mmol、2.00当量)、及びTEA(187.9mg、1.86mmol、3.00当量)の混合物を100℃で2時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~95%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル 128(100.0mg、28%)を褐色油として得た。LCMS (ESI, m/z): 568 [M + H]
ステップ2:DCM(4.0mL)中の4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル 128(130.0mg、0.23mmol、1.00当量)及びHCl(1,4-ジオキサン中4N、4.0mL)の混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩 129(粗生成物、160.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 468 [M + H]
あるいは、Boc保護基を除去するために、HCl(1,4-ジオキサン中4N)の代わりにDCM中のTFA(1/1)が使用され得る。反応の完了後、反応混合物を減圧下で濃縮して、目的の中間体をTFA塩として得た。
表4の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000259
Figure 2024516371000260
方法D:中間体IM-XIVの一般的方法
Figure 2024516371000261
ステップ1:ジオキサン中の中間体IM-III(1.00当量)、3-オキソピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル IM-XII(1.20当量)、キサントホス(143.28mg、0.25mmol、0.20当量)、Pd(OAc)(0.10当量)、及びCsCO(3.00当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で120℃にて撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、中間体IM-XIII(粗生成物)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ2:DCM中の中間体IM-XIII(1.00当量)の撹拌混合物に、TFAを周囲温度で添加した。得られた混合物を反応が完了するまでこの温度で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、中間体IM-XIV(粗生成物)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
1-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]ピペラジン-2-オン 136の合成
Figure 2024516371000262
ステップ1:ジオキサン(8.00mL)中の6-クロロ-N-(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 98(500.00mg、1.24mmol、1.00当量)、3-オキソピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 134(297.51mg、1.49mmol、1.20当量)、キサントホス(143.28mg、0.25mmol、0.20当量)、Pd(OAc)(27.80mg、0.12mmol、0.10当量)、及びCsCO(1.21g、3.71mmol、3.00当量)の混合物をN雰囲気下で120℃にて6時間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-3-オキソピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 135(粗生成物、600mg)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 568 [M + H]
ステップ2:DCM(6.00mL)中の4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-3-オキソピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 135(600.00mg、1.06mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、TFA(6mL)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、1-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]ピペラジン-2-オントリフルオロ酢酸塩 136(粗生成物、120mg)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 468 [M + H]
方法E:中間体IM-XVIIIの一般的方法
Figure 2024516371000263
ステップ1:DME/HO/EtOH(2/2/1)中の(E)-N’-(6-クロロ-2-シアノピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド IM-XV(1.00当量)、ボロン酸エステル IM-IV(1.50当量)、Pd(PPhCl(0.10当量)、及びKCO(3.00当量)の混合物を、反応が完了するまでN雰囲気下で95℃にて撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、目的の中間体IM-XVIを得た。
ステップ2:AcOH中のアニリン IM-II(1.00当量)及び中間体IM-XVI(1.10当量)の混合物を反応が完了するまで80℃で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、目的の中間体IM-XVIIを得た。
ステップ3:EtOAc中の中間体IM-XVII(1.00当量)及びHMDS(2.50当量)の撹拌混合物に、TMSOTf(2.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物を反応が完了するまでこの温度で撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、中間体IM-XVIIIを得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
N-(4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 65の合成
Figure 2024516371000264
ステップ1:トルエン(15.00mL)中の3-アミノ-6-クロロピコリノニトリル 137(750.0mg、4.90mmol、1.00当量)及びDMF-DMA(1.75g、14.70mmol、3.00当量)の混合物をN雰囲気下で80℃にて2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、(E)-N’-(6-クロロ-2-シアノピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 138(粗生成物、950.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 209, 211 [M+H]
ステップ2:DME(10.00mL)、HO(10.00mL)、及びEtOH(5.00mL)中の(E)-N’-(6-クロロ-2-シアノピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 138(950.0mg、4.56mmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 139(2.12g、6.85mmol、1.50当量)、Pd(PPhCl(320.0mg、0.45mmol、0.10当量)、及びKCO(1.88g、13.68mmol、3.00当量)の混合物をN雰囲気下で95℃にて2時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、(E)-6-シアノ-5-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボン酸tert-ブチル 140(810.0mg、50%)を黄色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 (s, 1H), 7.77-7.66 (m, 2H), 6.58 (s, 1H), 4.03 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 3.55-3.48 (m, 2H), 3.10 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 2.54-2.51 (m, 2H), 1.42 (s, 9H)。LCMS (ESI, m/z): 356 [M+H]
ステップ3:AcOH(6.00mL)中の4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルアニリン 7(210.0mg、0.87mmol、1.00当量)及びtert-ブチル(E)-6-シアノ-5-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボン酸 140(341.0mg、0.96mmol、1.10当量)の混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、4-(4-((4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 141(140.0mg、29%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 551 [M + H]
ステップ4:EtOAc(5.00mL)中の4-(4-((4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 141(140.0mg、0.25mmol、1.00当量)、及びHMDS(102.5mg、0.64mmol、2.50当量)の撹拌混合物に、TMSOTf(111.0mg、0.50mmol、2.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、N-(4-(ベンゾ[d]オキサゾール-5-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン 142(粗生成物、120.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 451 [M + H]
表5の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000265
方法F:中間体IM-XXIVの一般的方法
Figure 2024516371000266
ステップ1:ジオキサン及びHO中の5-アミノ-2-クロロピリミジン-4-カルボン酸エチル IM-XIX(1.0当量)、Pd(dppf)Cl(0.001~0.01当量)、ボロン酸エステル IM-IV(1.5当量)、及びKCO(3当量)の混合物にNを2回充填した。次いで、この混合物を100℃で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、次いで、水及びブラインで洗浄した。次いで、有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(例えば、20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、中間体IM-XXを得た。
ステップ2:MeOH中の中間体IM-XX(1.0当量)、トリメトキシメタン(2.97当量)、酢酸アンモニウム(2.97当量)の混合物にNを2回充填し、管内に密閉した。次いで、反応が完了するまでこの混合物を120℃で撹拌した。混合物を冷却し、ジクロロメタンで希釈した。次いで、この混合物を水及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(例えば、EA/PE=0~50%)により精製して、中間体IM-XXIを得た。
ステップ3:中間体IM-XXI(1.0当量)をCHCl中に懸濁した。DIPEA(3.0当量)を添加し、続いて、POCl(3.0当量)を室温で添加した。反応が完了するまで反応物を加熱還流して、透明なオレンジ色の溶液を得た。反応物を室温に冷却した後、これを減圧下で濃縮し、続いて、水を添加した。次いで、この混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機溶液を水及びブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製の中間体IM-XXIIを得、これを更に精製することなく数分以内に直ちに次の反応ステップに使用した。
ステップ4:中間体IM-XXII(1.0当量)のi-PrOH中溶液に、アニリン IM-II(1.0当量)を25℃で添加した。TFAを添加し、反応が完了するまで20℃で撹拌した。水を添加することにより反応をクエンチし、次いで、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機溶液を飽和NaHCO及びブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE=0~50%)により精製して、中間体IM-XXIIIを得た。
ステップ5:中間体IM-XXIII(1.0当量)の溶液をHCl(ジオキサン中4N)で処理し、次いで、反応が完了するまで反応混合物を20℃で撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、中間体IM-XXIVを得、これを精製することなく次の反応ステップに直接使用した。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 72の合成
Figure 2024516371000267
ステップ1:ジオキサン(30mL)及びHO(2mL)中の5-アミノ-2-クロロピリミジン-4-カルボン酸エチル 144(1.0g、4.96mmol)、Pd(dppf)Cl(5.12mg、0.007mmol)、4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 139(1.99g、6.45mmol)、及びKCO(2.06g、14.9mmol)の混合物にNを2回充填した。次いで、この混合物を100℃で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、次いで、水及びブラインで洗浄した。次いで、有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、5-アミノ-2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリミジン-4-カルボン酸エチル 145(850mg、49.1%収率)を得た。LCMS ESI (m/z): 349 [M+H]
ステップ2:MeOH(10mL)中の5-アミノ-2-{1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル}ピリミジン-4-カルボン酸エチル 145(600mg、1.72mmol)、トリメトキシメタン(0.56mL、5.12mmol)、酢酸アンモニウム(398mg、5.12mmol)の混合物にNを2回充填し、管内に密閉した。次いで、この混合物を120℃で16時間撹拌した。混合物を冷却し、ジクロロメタン(50mL)で希釈した。次いで、この混合物を水及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA/PE=0~50%)により精製して、4-{8-ヒドロキシ-[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 146(200mg、35.3%収率)を得た。LCMS ESI (m/z): 330 [M+H]
ステップ3:4-{8-ヒドロキシ-[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 146(100mg、0.30mmol)を10mLのCHCl中に懸濁した。エチルビス(プロパン-2-イル)アミン(DIPEA、0.15mL、0.90mmol)を添加し、続いて、POCl(137.8mg、0.90mmol)を室温で添加した。反応物を24時間加熱還流して、透明なオレンジ色の溶液を得た。反応物を室温に冷却した後、これを減圧下で濃縮し、続いて、水(10mL)を添加した。次いで、この混合物をジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機溶液を水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製の4-{8-クロロ-[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 147(200mg、純度:50%)を褐色のガムとして得、これを更に精製することなく数分以内に直ちに次の反応ステップに使用した。LCMS ESI (m/z): 348 [M+H]
ステップ4:4-{8-クロロ-[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 147(200mg、純度:50%、0.288mmol)のi-PrOH(5mL)中溶液に、3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}アニリン 97(69mg、0.29mmol)を25℃で添加した。TFA(0.1mL)を添加し、20℃で更に16時間撹拌した。水(5mL)を添加することにより反応物をクエンチし、次いで、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機溶液を飽和NaHCO(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE=0~50%)により精製して、4-{8-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]ピリミド[5,4-d][1,3]ジアジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 148(95mg、72%収率)を黄色ゴムとして得た。LCMS (ESI): m/z 552 [M+H]
ステップ5:4-{8-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]ピリミド[5,4-d][1,3]ジアジン-2-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 148(95mg、0.172mmol)の溶液をHCl(2mL、ジオキサン中4N)で処理し、次いで、反応混合物を20℃で1時間撹拌した。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリミド[5,4-d][1,3]ジアジン-4-アミン塩酸塩149(70mg、90%収率)を褐色のガムとして得、これを精製することなく次の反応ステップに直接使用した。LCMS (ESI): m/z 452 [M+H]
表6の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000268
Figure 2024516371000269
Figure 2024516371000270
Figure 2024516371000271
方法G:中間体IM-XXIXの一般的方法
Figure 2024516371000272
ステップ1:アニリン IM-II(1.0当量)のDMSO中溶液に、KCO(2.9当量)及び6-ブロモ-4-クロロ-5-フルオロキナゾリン IMXXV(1.0当量)を室温で添加した。反応が完了するまで100℃で撹拌した後、TLCは反応が完了したことを示した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈した。有機層を飽和NHCl及びブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(例えば、PE:EtOAc=1:2)により精製して、中間体IM-XXVIを得た。
ステップ2:MeOH中の中間体IM-XXVI(1.0当量)の混合物に、MeONa(3.0当量、30%wt)のMeOH中溶液を室温で添加した。反応が完了するまで反応物を50℃で撹拌し、次いで、直接濃縮した。残留物をEtOAc(10mL)で希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機相を無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、中間体IM-XXVIIを得た。
ステップ3:1,4-ジオキサン及び水中の中間体IM-XXVII(1.0当量)及びボロン酸エステル IM-IV(1.2当量)の撹拌溶液に、NaCO(3.0当量)及びPd(dppf)Cl(0.1当量)を室温で添加した。反応物をN雰囲気下で3回脱気し、反応が完了するまで100℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、濾過し、固体をEtOAcで洗浄した。濾液を水及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=15:1)により精製して、中間体IM-XXVIIIを得た。
ステップ4:酢酸エチル中の中間体IM-XXVIII(1.0当量)の撹拌溶液に、HCl/ジオキサンをN下で0℃にて添加した。反応が完了するまで0℃で撹拌した後、反応物を濃縮して、中間体IM-XXIXを得た。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)キナゾリン-4-アミン塩酸塩 164の合成
Figure 2024516371000273
ステップ1:ギ酸(30mL)中の6-アミノ-3-ブロモ-2-フルオロベンゾニトリル 158(5.0g、23mmol)の懸濁液に、濃HSO(2mL)及びギ酸(5mL)の混合物を添加した。混合物を115℃で1時間撹拌した。LCMSにより反応が完了したことが示された。混合物を室温に冷却し、氷水(100mL)中に注ぎ込んだ。この混合物を室温で15分間撹拌し、濾過した。濾過ケーキを水(5mL)及びエタノール(100mL)で洗浄し、6-ブロモ-5-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン 159(5.0g、89%)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.16 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 8.8, 7.1 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.8, 1.2 Hz, 1H)。LCMS ESI (m/z):242 [M+H]
ステップ2:POCl(10mL)中の6-ブロモ-5-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン 159(1.0g、4.1mmol)の懸濁液を18時間撹拌及び還流した。TLCは30%の目的の生成物を示した。混合物を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~2:1)により精製して、6-ブロモ-4-クロロ-5-フルオロキナゾリン 160(0.24g、22%)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z):262 [M+H]
ステップ3:4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 97(400mg、1.70mmol)のDMSO(5mL)中溶液に、KCO(690mg、5.00mmol)及び6-ブロモ-4-クロロ-5-フルオロキナゾリン 160(435mg、1.70mmol)を室温で添加した。100℃で16時間撹拌後、TLCは反応が完了したことを示した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈した。有機層を飽和NHCl(30mL)及びブライン(15mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:2)により精製して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-ブロモ-5-フルオロキナゾリン-4-アミン 161(300mg、38.7%)を白色固体として得た。LCMS ESI (m/z):465/467 [M+H]
ステップ4:MeOH(2mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-ブロモ-5-フルオロキナゾリン-4-アミン 161(100mg、0.22mmol)の混合物に、MeONa(116mg、0.65mmol、30%wt)のMeOH中溶液を室温で添加した。反応物を50℃で12時間撹拌し、次いで、直接濃縮した。残留物をEtOAc(10mL)で希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機相を無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-ブロモ-5-メトキシキナゾリン-4-アミン 162(97mg、95%収率)を白色固体として得た。LCMS (ESI) (m/z): 477/479 [M+H]
ステップ5:1,4-ジオキサン(1mL)及び水(0.2mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-ブロモ-5-メトキシキナゾリン-4-アミン 162(90mg、0.19mmol)及び4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 139(64mg、0.21mmol)の撹拌溶液に、NaCO(60mg、0.57mmol)及びPd(dppf)Cl(14mg、0.02mmol)を室温で添加した。反応物をN雰囲気下で3回脱気し、100℃で4時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濾過し、固体をEtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を水(15mL)及びブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=15:1)により精製して、4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-5-メトキシキナゾリン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 163(108mg、98.8%収率)を黄色油として得た。LCMS (ESI) (m/z): 580 [M+H]
ステップ6:EA(2mL)中の4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-5-メトキシキナゾリン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 163(108mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、4M)をN下で0℃にて添加した。0℃で1時間撹拌した後、反応物を濃縮して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)キナゾリン-4-アミン塩酸塩 164(95mg、99%収率)を白色固体として得た。LCMS (ESI) (m/z): 480 [M+H]
方法H:中間体IM-XXXIの一般的方法
Figure 2024516371000274
ステップ1:中間体IM-XXVII(1.0当量)のトルエン中溶液に、BINAP(0.2当量)及びPd(dba)(0.05当量)及びt-BuONa(2.0当量)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル IM-IX(1.3当量)を添加し、次いで、混合物を110℃で一晩撹拌した。一晩後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチした。この混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機溶液を飽和NHCl水溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取TLCにより精製して、中間体IM-XXXを得た。
ステップ2:中間体IM-XXX(1.0当量)のDCM中溶液に、TFAを添加した。次いで、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。反応混合物を酢酸エチルと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。この有機溶液を分離し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、中間体IM-XXXIを得た。
5-メトキシ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)-6-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-4-アミン 167の合成
Figure 2024516371000275
ステップ1:6-ブロモ-5-メトキシ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)キナゾリン-4-アミン 162(20mg、0.042mmol)のトルエン(0.5mL)中溶液に、BINAP(5.2mg、0.008mmol)及びPd(dba)(1.9mg、0.002mmol)及びt-BuONa(8mg、0.084mmol)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 165(9.36mg、0.050mmol)を添加し、次いで、混合物を110℃で一晩撹拌した。一晩後、反応混合物をNHCl水溶液でクエンチした。この混合物をEA(3×10mL)で抽出した。合わせた有機溶液を飽和NHCl水溶液(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取TLC(MeOH/DCM=0~20%)により精製して、4-{5-メトキシ-4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]キナゾリン-6-イル}ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 166(18mg、73.7%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 583 [M+H]
ステップ2:4-{5-メトキシ-4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]キナゾリン-6-イル}ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 166(86mg、0.148mmol)のDCM(1mL)中溶液に、TFA(0.8mL)を添加した。次いで、混合物を室温で2時間撹拌した。2時間後、この混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。反応混合物をEAと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。この有機溶液を分離し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM=0~20%)により精製して、5-メトキシ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)-6-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-4-アミン 167(60mg、84.2%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z): 483 [M+H]
方法I:中間体IM-XXXIIIの一般的方法
Figure 2024516371000276
ステップ1:中間体IM-XXVI(1.0当量)のトルエン中溶液に、Boc保護されたアミン IM-IX(1.2当量)、NaOtBu(2.0当量)、BINAP(0.2当量)、及びPd(dba)(0.04当量)をN下で添加した。次いで、反応が完了するまでこの混合物を120℃で撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH)により精製して、中間体IM-XXXIIを黄色固体として得た。
ステップ2:IM-XXXII(1.0当量)のDCM中溶液にTFAを添加した。反応が完了するまで得られた混合物を室温で撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH)により精製して、中間体IM-XXXIIIを得た。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-5-フルオロ-6-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-4-アミン 169の合成
Figure 2024516371000277
ステップ1:N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-ブロモ-5-フルオロキナゾリン-4-アミン 161(200mg、0.43mmol)のトルエン(10mL)中溶液に、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 165(96mg、0.52mmol)、NaOBu(82mg、0.86mmol)、BINAP(53mg、0.086mmol)、及びPd(dba)(17mg、0.021mmol)をN下で添加した。次いで、この混合物を120℃で24時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、DCM(5mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1、V/V)により精製して、4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-5-フルオロキナゾリン-6-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 168(90mg、36.7%収率)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z):571 [M+H]
ステップ2:4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-5-フルオロキナゾリン-6-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 168(90mg、0.16mmol)のDCM(1mL)中溶液に、TFA(0.5mL、6.7mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、DCM(5mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=15:1、V/V)により精製して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-5-フルオロ-6-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-4-アミン169(66mg、88.9%収率)を黄色油として得た。LCMS ESI (m/z):471 [M+H]
表7の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000278
方法J:中間体IM-XXXVの一般的方法
Figure 2024516371000279
ステップ1:中間体IM-XXVI(1当量)のジオキサン及び水中溶液に、ボロン酸エステル IM-IV(1.2当量)、Pd(dppf)Cl(0.1当量)、及びKCO(2.0当量)を添加した。次いで、反応が完了するまでこの混合物を100℃で撹拌した。室温に冷却した後、この混合物を濃縮し、HOで希釈し、次いで、EtOAcで抽出した。合わせた有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(PE:EA=0:1)により精製して、中間体IM-XXXIVを得た。
ステップ2:中間体IM-XXXIV(1.0当量)のTFA及びDCM中溶液を反応が完了するまで室温で撹拌した。次いで、この混合物を濃縮し、NaHCO飽和水溶液で塩基性化し、EtOAc(25mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮して、中間体IM-XXXVを得た。
5-フルオロ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)キナゾリン-4-アミン 174の合成
Figure 2024516371000280
ステップ1:6-ブロモ-5-フルオロ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)キナゾリン-4-アミン 161(200mg、0.430mmol)のジオキサン(4mL)及び水(1mL)中溶液に、{1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル}ボロン酸 139(107mg、0.473mmol)、Pd(dppf)Cl(31.4mg、0.043mmol)、及びKCO(119mg、0.860mmol)を添加した。次いで、この混合物を100℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、この混合物を濃縮し、HOで希釈し、次いで、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(PE:EA=0:1)により精製して、4-{5-フルオロ-4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]キナゾリン-6-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 173(88mg、収率:37%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 568.1[M+H]
ステップ2:4-{5-フルオロ-4-[(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)アミノ]キナゾリン-6-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 173(88mg、0.155mmol)のTFA(2mL)及びDCM(2mL)中溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この混合物を濃縮し、NaHCO飽和水溶液で塩基性化し、EtOAc(25mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮して、5-フルオロ-N-(3-メチル-4-{[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ}フェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)キナゾリン-4-アミン 174(135mg、収率:82.8%)を白色固体として得た。LCMS (ESI) m/z: 466.1[M-H]
方法K:中間体IM-XLの一般的方法
Figure 2024516371000281
ステップ1:i-PrOH中の中間体IM-II(1.0当量)に、8-クロロ-2-(メチルスルファニル)[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン IM-XXXVI(1.0当量)及びTFAを添加し、次いで、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCOで塩基性化し、濾過した。濾過ケーキを水で2回洗浄し、減圧下で乾燥して、中間体IM-XXXVIIを得た。
ステップ2:DCM中の中間体IM-XXXVII(1.0当量)にm-CPBA(2.0当量)を0℃で添加し、次いで、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌した。LCMSは出発物質の消費を示した。反応混合物を飽和NaHCOによりクエンチし、DCMで抽出した。有機溶液をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、中間体IM-XXXVIIIを得、これを直接に次のステップで使用した。
ステップ3:NMP中の中間体IM-XXXVIII(1.0当量)にDIPEA(4.0当量)及び中間体IM-IX(2当量)を添加し、次いで、反応が完了するまで混合物を50℃で撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機溶液をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM 95%/MeOH 5%)により精製して、中間体IM-XXXIXを得た。
ステップ4:DCM中の中間体IM-XXXIX(1当量)にTFAを添加し、次いで、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮乾固して、中間体IM-XLを得、これを直接に次のステップで使用した。
(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン181の合成
Figure 2024516371000282
ステップ1:i-PrOH(10mL)中の4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 175(200mg、0.77mmol)に、8-クロロ-2-(メチルスルファニル)[1,3]ジアジノ[5,4-d]ピリミジン 176(164mg、0.77mmol)及びTFA(0.3mL)を添加し、次いで、混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCOで塩基性化し、濾過した。濾過ケーキを水で2回洗浄し、減圧下で乾燥して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(メチルチオ)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 177(310mg、収率:92.1%)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 435[M+H]
ステップ2:DCM(5mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(メチルチオ)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 177(100mg、0.23mmol)の混合物に、m-CPBA(93.5mg、0.46mmol、85%wt)を0℃で添加し、次いで、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは出発物質の消費を示した。反応混合物を飽和NaHCOによりクエンチし、DCMで抽出した。有機溶液をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(メチルスルホニル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 178(105mg、収率:97.8%)を黄色固体として得、これを直接に次のステップで使用した。LCMS ESI (m/z): 467 [M+H]及び451(スルホン) [M+H]
ステップ3:NMP(3mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(メチルスルホニル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 178(105mg、0.22mmol)の混合物に、DIPEA(116mg、0.90mmol)及び(R)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 179(90mg、0.45mmol)を添加し、次いで、混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機溶液をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM 95%/MeOH 5%)により精製して、4-(8-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニルアミノ)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-2-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(R)-tert-ブチル 180(120mg、収率:90.8%)を黄色固体として得た。LCMS ESI (m/z): 587 [M+H]
ステップ4:DCM(4mL)中の(R)-4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)アミノ)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-2-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 180(120mg、0.21mmol)の混合物に、TFA(2mL)を添加し、次いで、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮乾固して、(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン 181(90mg、収率:90.4%)の混合物を黄色油として得、これを直接に次のステップで使用した。LCMS ESI (m/z): 487 [M+H]
あるいは、Boc保護基を除去するために、DCM中のTFAの代わりにDCM中のHCl(1,4-ジオキサン中4N)が使用され得る。反応の完了後、反応混合物を減圧下で濃縮して、目的の中間体をHCl塩として得た。
表8の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000283
Figure 2024516371000284
Figure 2024516371000285
Figure 2024516371000286
Figure 2024516371000287
Figure 2024516371000288
Figure 2024516371000289
Figure 2024516371000290
Figure 2024516371000291
Figure 2024516371000292
Figure 2024516371000293
Figure 2024516371000294
方法L:中間体IM-XLIの一般的方法
Figure 2024516371000295
ステップ1:酢酸中の中間体IM-II(1.1当量)に、(E)-N’-(6-クロロ-4-シアノ-5-フルオロピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド IM-XLII(1.0当量)を添加し、次いで、反応が完了するまで混合物を80℃で撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~80%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、中間体IM-XLIIIを黄色固体として得た。
ステップ2:ジオキサン中の中間体IM-XLIII(1.0当量)及びIM-IX(1.1当量)、(DiMeIHeptCl)Pd(シンナミル)Cl(0.1当量)、ならびにCsCO(2.0当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で90℃にて撹拌した。LCMSは出発物質の消費を示した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、中間体IM-XLIVを得た。
ステップ3:EtOAc中の中間体IM-XLIV(1.0当量)及びHMDS(5.0当量)の撹拌混合物に、TMSOTf(4.0当量)を0℃で添加した。得られた混合物を反応が完了するまでこの温度で撹拌し、次いで、NaHCO溶液でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、中間体IM-XLIを得た。
(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-フルオロ-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-4-アミン 217の合成
Figure 2024516371000296
ステップ1:ジオキサン(100.00mL)中の5-ブロモ-2-クロロ-3-フルオロピリジン 208(10.00g、47.85mmol、1.00当量)、BocNH(5.65g、48.33mmol、1.01当量)、Pd(dba)(4.39g、4.79mmol、0.10当量)、キサントホス(5.53g、9.57mmol、0.20当量)、及びCsCO(31.20g、95.70mmol、2.00当量)の混合物をN雰囲気下で85℃にて16時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、(6-クロロ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 209(9.40g、80%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 247 [M + H]
ステップ2:EtO(100.00mL)中の(6-クロロ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 209(5.00g、20.32mmol、1.00当量)及びTMEDA(7.07g、60.96mmol、3.00当量)の撹拌混合物に、nBuLi(THF中2M、30.48mL、60.96mmol、3.00当量)をN雰囲気下で-78℃にて滴加した。得られた混合物を-20℃で1時間撹拌した。これにドライアイス(過剰量)を-78℃で添加した。得られた混合物を周囲温度まで自然昇温させ、2時間撹拌した。反応をNHCl溶液で0℃にてクエンチし、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~80%のアセトニトリル(0.05%のTFAを含有する))により精製して、5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-クロロ-3-フルオロイソニコチン酸 210(4.80g、81%)を白色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 291 [M + H]
ステップ3:DMF(50.00mL)中の5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-クロロ-3-フルオロイソニコチン酸 210(4.80g、16.55mmol、1.00当量)、HATU(8.18g、21.52mmol、1.30当量)、及びDIEA(12.81g、99.30mmol、6.00当量)の撹拌混合物に、NHCl(2.68g、49.65mmol、3.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で16時間撹拌し、次いで、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~20%のEtOAc)により精製して、(4-カルバモイル-6-クロロ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 211(2.50g、52%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 290 [M + H]
ステップ4:DCM(20.00mL)中の(4-カルバモイル-6-クロロ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 211(2.00g、6.92mmol、1.00当量)及びTEA(2.10g、20.76mmol、3.00当量)の撹拌混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(2.91g、13.84mmol、2.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~80%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、(6-クロロ-4-シアノ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 212(850.0mg、45%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 272 [M + H]
ステップ5:DCM(15.00mL)中の(6-クロロ-4-シアノ-5-フルオロピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル 212(850.0mg、3.12mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、HCl(ジオキサン中4N、4.00mL)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、5-アミノ-2-クロロ-3-フルオロイソニコチノニトリル塩酸塩 213(粗生成物、900.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 172 [M + H]
ステップ6:トルエン(10.00mL)中の5-アミノ-2-クロロ-3-フルオロイソニコチノニトリル塩酸塩 213(900.0mg、5.23mmol、1.00当量)及びDMF-DMA(934.0mg、7.85mmol、1.50当量)の混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~80%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、(E)-N’-(6-クロロ-4-シアノ-5-フルオロピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 214(410.0mg、34%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 227 [M + H]
ステップ7:AcOH(3.00mL)中の(E)-N’-(6-クロロ-4-シアノ-5-フルオロピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 214(400.0mg、1.77mmol、1.00当量)及び4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルアニリン 175(502.3mg、1.95mmol、1.10当量)の混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~80%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-クロロ-5-フルオロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-アミン 215(420.0mg、54%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 440 (M + H)
ステップ8:ジオキサン(4.00mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-クロロ-5-フルオロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-アミン 215(200.0mg、0.46mmol、1.00当量)、(R)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 179(100.2mg、0.50mmol、1.10当量)、(DiMeIHeptCl)Pd(シンナミル)Cl(CAS:2138491-47-9、58.35mg、0.05mmol、0.10当量)、及びCsCO(299.9mg、0.92mmol、2.00当量)の混合物をN雰囲気下で90℃にて16時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、(R)-4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)アミノ)-5-フルオロピリド[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 216(110.0mg、39%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 604 [M + H]
ステップ9:EtOAc(3.00mL)中の(R)-4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)アミノ)-5-フルオロピリド[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル 216(100.0mg、0.17mmol、1.00当量)及びHMDS(136.8mg、0.85mmol、5.00当量)の撹拌混合物に、TMSOTf(150.9mg、0.68mmol、4.00当量)を0℃で添加した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで、NaHCO溶液でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-フルオロ-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-4-アミン 217(粗生成物、90.0mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 504 [M + H]
表9の以下の中間体を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000297
方法M:中間体IM-XLVの一般的方法
Figure 2024516371000298
ステップ1:ジオキサン及び水中の中間体IM-XLVI(1.00当量)、IM-IV(1.30当量)、KCO(3.00当量)、及びPd(dppf)Cl・CHCl(0.10当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で80℃にて撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~5%のMeOH)により精製して、中間体IM-XLVIIを褐色油として得た。
ステップ2:AcOH中の中間体IM-XLVII(1.00当量)及びIM-II(1.00当量)の混合物を反応が完了するまで80℃で撹拌し、次いで、水で希釈した。混合物を飽和NaHCOでpH8に中和し、次いで、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~60%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、中間体IM-XLVIIIを黄色固体として得た。
ステップ3:DCM中の中間体IM-XLVIII(1.0当量)の撹拌混合物に、TFAを周囲温度で添加した。得られた混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、IM-XLVを褐色油として得た。
1-(4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-メトキシピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)プロパ-2-エン-1-オン 225の合成
Figure 2024516371000299
ステップ1:DMF(60.0mL)中の2-ブロモ-5-メトキシピリジン-3-アミン 219(2.0g、9.90mmol、1.00当量)、Zn(CN)(1.16g、9.90mmol、1.00当量)、及びPd(PPh(1.14g、0.99mmol、0.10当量)の混合物を、N雰囲気下で120℃にて16時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中50~80%のEtOAc)により精製して、3-アミノ-5-メトキシピコリノニトリル 220(1.0g、68%)を黄色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 150 [M + H]
ステップ2:DMSO(25.0mL)及び水(2.5mL)中の3-アミノ-5-メトキシピコリノニトリル220(1.0g、6.71mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、NBS(3.6g、20.13mmol、3.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。有機溶液を水で2回及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中40%~80%のEtOAc)により精製して、3-アミノ-6-ブロモ-5-メトキシピコリノニトリル 221(930.0mg、61%)を白色固体として得た。LCMS (ESI, m/z): 228, 230 [M + H]
ステップ3:トルエン(30.0mL)中の3-アミノ-6-ブロモ-5-メトキシピコリノニトリル 221(930.0mg、4.10mmol、1.00当量)及びDMF-DMA(1.5g、12.30mmol、3.00当量)の混合物を80℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、(E)-N’-(6-ブロモ-2-シアノ-5-メトキシピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 222(粗生成物、950.0mg)を白色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 283, 285 [M + H]
ステップ4:ジオキサン(8.0mL)及び水(0.8mL)中の(E)-N’-(6-ブロモ-2-シアノ-5-メトキシピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルホルムイミドアミド 222(300.0mg、1.06mmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 139(427.3mg、1.38mmol、1.30当量)、KCO(438.8mg、3.18mmol、3.00当量)、及びPd(dppf)Cl・CHCl(114.2mg、0.14mmol、0.10当量)の混合物をN雰囲気下で80℃にて2時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~5%のMeOH)により精製して、(E)-6-シアノ-5-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)-3-メトキシ-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボン酸tert-ブチル 223(340.0mg、83%)を褐色油として得た。LCMS (ESI, m/z): 386 [M + H]
ステップ5:AcOH(14.0mL)中の(E)-6-シアノ-5-(((ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)-3-メトキシ-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボン酸tert-ブチル 223(340.0mg、0.88mmol、1.00当量)及び4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 97(211.9mg、0.88mmol、1.00当量)の混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで、水で希釈した。混合物を飽和NaHCOでpH8に中和し、次いで、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中5~60%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-メトキシピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 224(105.0mg、21%)を黄色固体として得た。LC/MS (ESI, m/z): 581 [M + H]
ステップ6:DCM(3.0mL)中の4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-メトキシピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 224(100.0mg、0.17mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、TFA(1.0mL)を周囲温度で添加した。得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-7-メトキシ-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミントリフルオロ酢酸塩 225(粗生成物、140.0mg)を褐色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI, m/z): 481 [M + H]
方法N:中間体IM-XLIXの一般的方法
Figure 2024516371000300
ステップ1:ジオキサン及び水中の中間体IM-L(1.00当量)、IM-IV(1.20当量)、Pd(dppf)Cl・CHCl(0.10当量)、及びKCO(2.00の当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で80℃にて撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、中間体IM-LIを得た。
ステップ2:THF中のアセトニトリル(5.00当量)の撹拌溶液に、n-BuLi(ヘキサン中2.5M、5.50当量)をN2雰囲気下で-78℃にて30分間かけて滴加した。これに中間体IM-LI(1.00当量)のTHF中溶液を添加した。得られた混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌し、次いで、NHCl溶液でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~70%のEtOAc)により精製して、中間体IM-LIIを得た。
ステップ3:トルエン中の中間体IM-LII(1.00当量)及びDMF-DMA(3.00当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で100℃にて撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~70%のEtOAc)により精製して、中間体IM-LIIIを得た。
ステップ4:DMF中の中間体IM-LIII(1.00当量)の撹拌溶液に、三臭化リン(1.50当量)をN雰囲気下で0℃にて滴加した。得られた混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌し、次いで、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~60%のEtOAc)により精製して、中間体IM-LIVを得た。
ステップ5:ジオキサン中の中間体IM-LIV(1.00当量)、IM-II(1.00当量)、Pd(dba)(0.20当量)、キサントホス(0.20当量)、及びCsCO(2.00当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で100℃にて撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、中間体LVを得た。
ステップ6:DCM中の中間体IM-LV(1.00当量)の混合物に、TFA(10.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物を反応が完了するまでこの温度で撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体IM-LVIを得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1,5-ナフチリジン-3-カルボニトリル 232の合成
Figure 2024516371000301
ステップ1:ジオキサン(30.0mL)及び水(3.0mL)中の3-アミノ-6-ブロモピリジン-2-カルボン酸メチル 226(3.7g、16.08mmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 139(5.9g、19.30mmol、1.20当量)、Pd(dppf)Cl・CHCl(1.3g、1.60mmol、0.10当量)、及びKCO(4.4g、32.16mmol、2.00当量)の混合物をN雰囲気下で80℃にて2時間撹拌し、次いで、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、5-アミノ-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’,6(2’H)-ジカルボン酸1’-(tert-ブチル)6-メチル 227(3.2g、59%)を黄色油として得た。MS (ESI, m/z): 334 [M + H]
ステップ2:THF(16.0mL)中のアセトニトリル(615.7mg、15.00mmol、5.00当量)の撹拌溶液に、n-BuLi(ヘキサン中2.5M、6.6mL、16.50mmol、5.50当量)をN雰囲気下で-78℃にて30分間かけて滴加した。これに、5-アミノ-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[2,4’-ビピリジン]-1’,6-ジカルボン酸1’-tert-ブチル6-メチル 227(1.0g、3.00mmol、1.00当量)のTHF(2.0mL)中溶液を添加した。得られた混合物を周囲温度で更に1時間撹拌し、次いで、NHCl溶液でクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~70%のEtOAc)により精製して、5-アミノ-6-(2-シアノアセチル)-3’,6’-ジヒドロ-[2,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボン酸tert-ブチル 228(790.0mg、76%)を黄色油として得た。MS (ESI, m/z): 343 [M + H]
ステップ3:トルエン(10.0mL)中の5-アミノ-6-(2-シアノアセチル)-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[2,4’-ビピリジン]-1’-カルボン酸tert-ブチル 228(580.0mg、1.69mmol、1.00当量)及びDMF-DMA(117.0mg、5.08mmol、3.00当量)の混合物をN2雰囲気下で100℃にて2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~70%のEtOAc)により精製して、4-(7-シアノ-8-ヒドロキシ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 229(322.0mg、53%)を黄色固体として得た。MS (ESI, m/z): 353 [M + H]
ステップ4:DMF(3.2mL)中の4-(7-シアノ-8-ヒドロキシ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 229(320.0mg、0.91mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、三臭化リン(368.7mg、1.36mmol、1.50当量)をN雰囲気下で0℃にて滴加した。得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~60%のEtOAc)により精製して、4-(8-ブロモ-7-シアノ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 230(220.0mg、58%)をオフホワイトの固体として得た。MS (ESI, m/z): 415, 417 [M + H]
ステップ5:ジオキサン(2.0mL)中の4-(7-シアノ-8-ヒドロキシ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル 230(220.0mg、0.53mmol、1.00当量)、Pd(dba)(63.25mg、0.11mmol、0.20当量)、キサントホス(63.58mg、0.11mmol、0.20当量)、及びCsCO(345.5mg、1.06mmol、2.00当量)の混合物をN雰囲気下で100℃にて4時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~80%のEtOAc)により精製して、4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-シアノ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 231(280.0mg、91%)を褐色固体として得た。MS (ESI, m/z): 575 [M + H]
ステップ6:DCM(2.0mL)中の4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-シアノ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 231(210.00mg、0.36mmol、1.00当量)の混合物に、TFA(410.4mg、3.60mmol、10.00当量)を周囲温度で添加した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1,5-ナフチリジン-3-カルボニトリル2,2,2-トリフルオロ酢酸塩 232(粗生成物、200.0mg)を黄色油として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 475 [M + H]
方法O:中間体IM-LVIの一般的方法
Figure 2024516371000302
ステップ1:ジオキサン中の中間体IM-LVII(1.00当量)、IM-II(1.50当量)、Pd(dba)(0.20当量)、キサントホス(0.10当量)、及びCsCO(3.00当量)の混合物を反応が完了するまでN雰囲気下で120℃にて撹拌した。得られた混合物をブラインでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(例えば、水中0~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、中間体IM-LVIIIを得た。
ステップ2:HCl(6M)中の中間体IM-LVIII(1.00当量)の混合物を反応が完了するまで90℃で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、中間体IM-LIX(粗生成物)を得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ3:DCE中の中間体IM-LIX(1.00当量)、POCl(3.00当量)、及びDIEA(2.00当量)の混合物を反応が完了するまで80℃で撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、中間体IM-LX(粗生成物)を得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ4:ジオキサン及び水中の中間体IM-LX(1.00当量)、IM-IV(2.00当量)、NaCO(3.00当量)、及びPd(dppf)Cl(0.20当量)の混合物をN雰囲気下で100℃にて4時間撹拌した。反応をブラインでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(例えば、DCM中0~20%のMeOH)により精製して、中間体IM-LXIを得た。
ステップ5:DCM(3.00mL)中の中間体IM-LXI(1.00当量)及びHCl(1.00mL)の混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、中間体IM-LXII塩酸塩(粗生成物)を得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-3-フルオロ-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1,5-ナフチリジン-4-アミン 238の合成
Figure 2024516371000303
ステップ1:ジオキサン(8.00mL)中の8-ブロモ-7-フルオロ-2-メトキシ-1,5-ナフチリジン 233(400mg、1.56mmol、1.00当量)、4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルアニリン 97(560.8mg、2.33mmol、1.50当量)、Pd(dba)(285.0mg、0.31mmol、0.20当量)、キサントホス(90.1mg、0.16mmol、0.10当量)、及びCsCO(1.52g、4.67mmol、3.00当量)の混合物をN雰囲気下で120℃にて16時間撹拌した。得られた混合物をブラインでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中0~70%のアセトニトリル(0.05%のNHHCOを含有する))により精製して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-3-フルオロ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-アミン 234(560mg、73%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI, m/z): 417 [M + H]
ステップ2:HCl(6M、10.00mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-3-フルオロ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-アミン 234(560mg、1.35mmol、1.00当量)の混合物を90℃で16時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-フルオロ-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン 235(粗生成物、500.00mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 403 [M + H]
ステップ3:DCE(4.00mL)中の8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-フルオロ-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン 235(200.00mg、0.50mmol、1.00当量)、POCl(228.6mg、1.49mmol、3.00当量)、及びDIEA(128.50mg、0.99mmol、2.00当量)の混合物を80℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロ-3-フルオロ-1,5-ナフチリジン-4-アミン 236(粗生成物、180mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 421, 423 [M + H]
ステップ4:ジオキサン(3.00mL)及び水(0.60mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-クロロ-3-フルオロ-1,5-ナフチリジン-4-アミン 236(160.00mg、0.38mmol、1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 139(235.12mg、0.76mmol、2.00当量)、NaCO(120.89mg、1.14mmol、3.00当量)、及びPd(dppf)Cl(61.94mg、0.076mmol、0.20当量)の混合物をN雰囲気下で100℃にて4時間撹拌した。反応をブラインでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製して、4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-フルオロ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 237(230mg、93%)を黄色固体として得た。MS (ESI, m/z):568 [M + H]
ステップ5:DCM(3.00mL)中の4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)-7-フルオロ-1,5-ナフチリジン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル 237(130.00mg、0.229mmol、1.00当量)及びHCl(1,4-ジオキサン中4N、1.00mL)の混合物を周囲温度で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-3-フルオロ-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1,5-ナフチリジン-4-アミン塩酸塩 238(粗生成物、130.00mg)を黄色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。MS (ESI, m/z): 469 [M + H]
最終類似体IM-LXIIIの一般的方法
カップリング条件A:
Figure 2024516371000304
ステップ1:DCM中の中間体IM-LXIV(1.00当量)及びTEA(3.00当量)の撹拌混合物に、塩化アクリロイル IM-LXV(1.00当量)を0℃で滴加した。得られた混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌し、次いで、HOで希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をC18シリカゲルでの逆相フラッシュクロマトグラフィー(HO中5~65%のアセトニトリル(0.05%のTFAを含有する))により精製して、目的の最終生成物IM-LXIIIを得た。
1-(4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例1)の合成
Figure 2024516371000305
ステップ1:DCM(4.00mL)中のN-(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)-6-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩109(110.00mg、0.22mmol、1.00当量)及びTEA(66.66mg、0.66mmol、3.00当量)の撹拌混合物に、塩化アクリロイル 239(19.80mg、0.22mmol、1.00当量)を0℃で滴加した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、HOで希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0~20%のMeOH)により精製し、分取HPLC(NHHCO系)により更に精製して、1-(4-[4-[(3-メチル-4-[[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ]フェニル)アミノ]ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル]-2,3,6,7-テトラヒドロアゼピン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例1)(20.9mg、18%)を黄色固体として得た。H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ 9.82 (brs, 1H), 8.92 (d, J = 9.0 Hz 1H), 8.62 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.19-8.08 (m, 2H), 7.98-7.90 (m, 2H), 7.27-7.18 (m, 1H), 7.06-6.92 (m, 2H), 6.92-6.74 (m, 2H), 6.17-6.08 (m, 1H), 5.72-5.64 (m, 1H), 4.34 (dd, J = 9.6, 5.1 Hz, 2H), 3.88-3.67 (m, 2H), 3.26-2.96 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.06-1.89 (m, 2H)。MS (ESI, m/z): 519 (M + H);LCMS:方法A;保持時間:1.45分;MS (ESI, m/z): 519.15 [M + H]
カップリング条件B:
Figure 2024516371000306
ステップ1:DMF中の中間体IM-LXIV(1.00当量)、カルボン酸 IM-LXVI(1.20当量)、HATU(1.50当量)、及びDIEA(3.00当量)の混合物を反応が完了するまで周囲温度で撹拌した。反応物をブラインで希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLC(NHHCO系)により精製して、目的の最終生成物IM-LXIIIを得た。
1-(4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)ブタ-2-イン-1-オン(実施例2)の合成
Figure 2024516371000307
DMF(2.00mL)中のN-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)-6-(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-4-アミン塩酸塩 111(107.89mg、0.222mmol、1.00当量)、ブタ-2-イン酸 240(22.39mg、0.266mmol、1.20当量)、HATU(126.60mg、0.333mmol、1.50当量)、及びDIEA(86.07mg、0.666mmol、3.00当量)の混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応物をブラインで希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLC(NHHCO系)により精製して、1-(4-(4-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-3-メチルフェニル)アミノ)ピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)ブタ-2-イン-1-オン(実施例2)(45.5mg、39%)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ9.84 (s, 1H), 8.95 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.21-8.14 (m, 2H), 8.04-7.95 (m, 2H), 7.29-7.22 (m, 1H), 7.09-7.00 (m, 2H), 6.80 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 4.56-4.25 (m, 2H), 4.02-3.74 (m, 2H), 3.02-2.84 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.10-2.02 (m, 3H)。LCMS:方法A;保持時間:1.49分;LCMS (ESI, m/z): 517 [M + H]
カップリング条件C:
Figure 2024516371000308
ステップ1:DCM中の中間体IM-LXIV(1.00当量)、スルホニルクロリド IM-LXVII(1.20当量)、及びDIEA(3.00当量)の混合物を反応が完了するまで-10℃で撹拌した。反応物をブラインで希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して、目的の最終生成物IM-LXVIIIを得た。
(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(3-メチル-4-(ビニルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミンの合成(実施例3)
Figure 2024516371000309
ステップ1:DCM(5mL)中の(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン(79mg、粗生成物)の撹拌混合物に、DIEA(0.2mL)及び塩化2-クロロアセチル 241(23mg、0.14mmol)を-10℃で順次添加した。次いで、得られた混合物を-10℃で1時間撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。水(5mL)を添加することにより反応混合物をクエンチし、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取TLC(MeOH/DCM=1/15、V/V)及び分取HPLC(カラム:AZZOTA C18 GEMINI 250*20mm 10um、0.1%HCOOHを含有するHO中のMeCN)により精製して、目的の生成物(8.1mg、2ステップで10.3%収率)を黄色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.64 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.98 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.83 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 7.19 - 7.12 (m, 1H), 7.07 (dd, J = 7.5, 2.6 Hz, 1H), 6.95 - 6.86 (m, 2H), 6.14 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 6.07 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 39.2 Hz, 2H), 4.08 (dt, J = 6.4, 3.0 Hz, 1H), 3.59 - 3.50 (m, 1H), 3.41 - 3.36 (m, 1H), 3.30 - 3.18 (m, 2H), 2.17 (d, J = 1.9 Hz, 3H), 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H)。LC/MS:方法K;保持時間:1.63分;MS (ESI, m/z): 577 [M + H]
カップリング条件D:
Figure 2024516371000310
ステップ1:DCM及び水中の中間体IM-LXIV(1.00当量)及びNaHCO(5.00当量)の混合物を0℃で撹拌した。臭化シアン(1.0当量)を0℃で滴加し、10分間撹拌した。反応混合物を一晩撹拌した。撹拌が完了したら、混合物をブラインで希釈し、DCMで3回抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して、目的の最終生成物IM-LXXを得た。
(R)-4-(8-((4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)アミノ)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-2-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボニトリルの合成(実施例4)
Figure 2024516371000311
ステップ1:HO(3.6mL)及びDCM(1mL)中の(R)-N-(4-([1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イルオキシ)-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-6-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリミド[5,4-d]ピリミジン-4-アミン(65mg、粗生成物)及びNaHCO(50mg、0.6mmol)の撹拌混合物に、DCM(1mL)中の臭化シアン 242(14mg、0.13mmol)を0℃で滴加した。次いで、得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。10分後、反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。水(5mL)を添加することにより反応混合物をクエンチし、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取TLC(MeOH/DCM=1/15、V/V)及び分取HPLC(カラム:AZZOTA C18 GEMINI 250*20mm 10um、0.1%HCOOHを含有するHO中のMeCN)により精製して、目的の生成物(15.7mg、2ステップで26.17%収率)を黄色固体として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.68 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.98 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.77 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 7.5, 2.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.77 (t, J = 14.5 Hz, 2H), 3.56 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.44 - 3.33 (m, 3H), 3.07 (dd, J = 13.4, 9.7 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。LC/MS:方法G;保持時間:1.28分;MS (ESI, m/z): 512 [M + H]
表10の以下の化合物を、上述した方法に従って、適切な出発物質を使用して得た。
Figure 2024516371000312
Figure 2024516371000313
Figure 2024516371000314
Figure 2024516371000315
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Figure 2024516371000405
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Figure 2024516371000407
キナーゼ生化学アッセイ
Ba/F3安定細胞株の作製
HER2-A775_G776insYVMA(「HER2-YVMA」)をコードする遺伝子がGeneRayで合成され、レトロウイルス構築物であるpMSCV-puro(Biovector)にクローニングされ、レトロウイルス粒子にパッケージングされた。このウイルスを使用して、1または10の感染多重度でBa/F3細胞(RIKEN)に1日間感染させた。感染細胞を、マウスIL-3(10ng/mL)を補足した培地(10%のウシ胎児血清及び1%のストレプトマイシン及びペニシリンを含有するRPMI-1640)中で2日間救助し、IL-3の中止及びピューロマイシン(0.8μg/mL)により安定細胞株を7日間選択した。単一クローンを、単一細胞希釈によりピューロマイシンを含有するIL-3非含有培地(0.8μg/mL)中に選択した。目的の遺伝子の形質転換を、サンガーシーケンシング及び以下の抗体を使用したウェスタンブロットにより確認した:HER2(CST #2242)。
Ba/F3の他に、2種の市販の細胞株も使用した。NCI-H1781は、HER2-A775_G776insV-G776Cを有するHER2エキソン20挿入細胞株である。A431は、野生型EGFR遺伝子の増幅をもたらす。
リン酸化細胞アッセイ
50,000個細胞/ウェル(40μL)のBa/F3細胞、または12,500個細胞/ウェル(40μL)のNCI-H1781細胞もしくはA431細胞を384ウェルプレートで1日間培養した。次いで、試験化合物の3倍希釈系列(40nL)を、TECAN EVO200リキッドハンドラーを使用して添加し、5時間インキュベートした。A431におけるpEGFRの分析でのみ、細胞をEGF(30ng/mL)で15分間の間、短時間刺激した。培地をApricot Designsを使用して取り除いた。リンタンパク質を、ホスホ-EGFR(Tyr1068) AlphaLISAキット(「pEGFR」;PerkinElmer #ALSU-PEGFR-B10K);ホスホ-ERK(Thr202/Tyr204) AlphaLISAキット(「pERK」;PerkinElmer #ALSU-PERK-A10K);またはホスホ-ErbB2(Tyr1221/1222) AlphaLISAキット(「pHER2」;PerkinElmer #ALSU-PEB2-A10K)を製造者の使用説明書に従って使用して分析した。要約すると、プロテアーゼ阻害剤及びホスファターゼ阻害剤カクテルを含有する溶解緩衝液(10μL)で細胞を溶解させた。溶解物をオプティカルプレートに移し、アクセプターミックス(5μL)と暗所にて室温で1.5~2時間インキュベートし、次いで、ドナーミックス(5μL)と暗所にて一晩混合した。蛍光を適切なAlphaLISAの設定を使用してプレートリーダーで測定した。50%阻害濃度(IC50)を、4パラメータロジスティック回帰を使用してパーセント阻害及び阻害剤濃度から算出した。化合物の効力は、IC50値を以下の区間毎に分類することにより解釈され得る:高い効力の区間A(IC50<100nM);中程度の効力の区間B(100nM≦IC50<500nM);低い効力の区間C(500nM≦IC50<1000nM);及び非常に低い効力の区間D(IC50≧1000nM)。例示的なデータを表11に示す。
HER2は、活性化される際にリン酸化される。従って、ホスホ-HER2は細胞におけるHER2活性を示す。オンターゲット細胞(Ba/F3及びNCI-H1781)のリン酸化を強力に阻害する化合物は、HER2を発現するヒト癌においてもHER2シグナル伝達を阻害し、かかる化合物の潜在的な臨床的有効性への支持を提供すると予想される。同様に、野生型EGFR増幅を有するオフターゲットA431細胞のリン酸化を強力に阻害しない化合物は、ヒトにおいて野生型EGFRシグナル伝達を十分に阻害せず、従って、野生型EGFR阻害に起因する臨床毒性を回避すると予想される。
Figure 2024516371000408
Figure 2024516371000409
Figure 2024516371000410
細胞増殖アッセイ
1,000個細胞/ウェル(40μL)のBa/F3細胞、または2,000個細胞/ウェル(40μL)のNCI-H1781細胞もしくはA431細胞を384ウェルプレートで1日間培養した。次いで、試験化合物の3倍希釈系列(40nL)を、TECAN EVO200リキッドハンドラーを使用して添加し、48時間(「2日間」)インキュベートするか、72時間(「3日間」)インキュベートするか、または48時間インキュベートし、続いて、化合物溶液を更新し、更に72時間インキュベートした(「2日間/3日間」)。72時間のアッセイは、増殖が遅いNCI-H1781細胞で必要であり、3日目の新鮮な化合物の再供給により、72時間にわたる細胞培地中での化合物分解に起因する潜在的交絡効果を未然に防いだ。プレートを室温で15分間平衡化し、続いて、40μLのCellTiter-Glo試薬(Promega)を添加した。発光をプレートリーダーで測定した。50%阻害濃度(IC50)を、4パラメータロジスティック回帰を使用してパーセント阻害及び阻害剤濃度から算出した。A431及びNCI-H1781は、2つの変曲点を有する二相の増殖阻害挙動を示した。1つ目はオンターゲット阻害に関連し、一方で、2つ目はオフターゲット毒性と関連する。これらの場合、オンターゲット増殖阻害効果を正確に測定するために、回帰曲線を最初の変曲に対してのみ描画した。化合物の効力は、IC50値を以下の区間毎に分類することにより解釈され得る:高い効力の区間A(IC50<100nM);中程度の効力の区間B(100nM≦IC50<500nM);低い効力の区間C(500nM≦IC50<1000nM);及び非常に低い効力の区間D(IC50≧1000nM)。例示的なデータを表12に示す。
Ba/F3、NCI-H1781、及びA431の増殖は、ヒトにおけるがん細胞の増殖が対応するがん遺伝子の発現により駆動されるのと同様に、がん遺伝子により駆動される。従って、オンターゲット細胞(Ba/F3及びNCI-H1781)の増殖を強力に阻害する化合物は、対応するがん遺伝子を発現するヒト癌を阻害し、かかる化合物の潜在的な臨床的有効性への支持を提供すると予想される。同様に、野生型EGFR増幅を有するオフターゲットA431細胞を強力に阻害しない化合物は、ヒトにおいて野生型EGFRを十分に阻害せず、従って、野生型EGFR阻害に起因する臨床毒性を回避すると予想される。
Figure 2024516371000411
Figure 2024516371000412
Figure 2024516371000413
薬物動態アッセイ
ラット薬物動態研究:雄のHan Wistarラットに、IV投与により1mg/kgで、及び/または好適なビヒクル(例えば、DI水中20%のHP-b-CD)での経口経管栄養により10mg/kgで試験化合物を投与する。血液試料を投与後の複数時点で頸静脈から採取する。約0.2mLの血液を各時点で採取し、EDTA-K2を含有するプラスチックマイクロ遠心分離管に移す。血液試料及び抗凝固剤を含有する一連のチューブを適切な混合のために数回を反転させ、遠心分離前に湿った氷上に配置する。血液試料を摂氏4度で4000gにて5分間遠心分離して、血漿を単離する。血漿を分析前に摂氏-75度で保存する。血漿試料中の試験化合物の濃度を、LC-MS/MS法を使用して分析する。WinNonlin(Phoenix(商標)、バージョン8.3)または他の同様のソフトウェアを薬物動態の計算に使用する。血漿濃度-時間データから算出され得る例示的な薬物動態パラメータは、以下の通りである:
IVボーラス投与:T1/2、C0、AUClast、AUCinf、MRTlast、Cl、Vss、回帰のためのデータポイントの数。
PO投与:F、T1/2、Cmax、Tmax、MRTlast、AUCinf、AUClast、回帰のためのデータポイントの数。
マウス薬物動態研究:雌のBalb/Cマウスに、1mg/kgで試験化合物をIV投与し、及び/または10mg/kgで好適なビヒクル(例えば、DI水中20%のHP-b-CD)中の試験化合物を経口投与する。血液試料を投与後の複数時点で背側中足静脈から、または心臓穿刺により採取する。約0.03mLの血液試料を各時点で採取し、ヘパリン-Naを含有するプラスチックマイクロ遠心分離管に移した。血液試料及び抗凝固剤を含有するコレクションチューブを適切な混合のために数回を反転させ、遠心分離前に湿った氷上に配置する。血液試料を摂氏4度で4000gにて5分間遠心分離して、血漿を得る。血漿を分析前に摂氏-75度で保存する。血漿試料中の化合物の濃度を、LC-MS/MS法を使用して分析する。WinNonlin(Phoenix(商標)、バージョン8.3)または他の同様のソフトウェアを薬物動態の計算に使用した。血漿濃度-時間データから算出され得る例示的な薬物動態パラメータは、以下の通りである:
IVボーラス投与:T1/2、C0、AUClast、AUCinf、MRTlast、Cl、Vss、回帰のためのデータポイントの数。
PO投与:F、T1/2、Cmax、Tmax、MRTlast、AUCinf、AUClast、回帰のためのデータポイントの数。
NIH-MDCKII-MDR1細胞における両方向の透過性
国立衛生研究所(NIH)から入手したMDCKII-MDR1細胞を96ウェルTranswellプレート内の膜上に播種して、コンフルエントな細胞単層を形成させる。試験化合物及び基準化合物を輸送緩衝液(HBSS、HEPES、pH7.4)中に1μMで調製し、頂端部コンパートメント(A→B)または側底部コンパートメント(B→A)のいずれかに添加する。プレートを振盪し、次いで、インキュベートする。頂端側及び側底側の両方からアリコートを取り、クエンチング緩衝液を含有する新たなプレートに移す。これらのプレートをボルテックス及び遠心分離し、上澄みのアリコートを水と混合し、LC/MS/MSにより分析する。全てのインキュベーションを二重反復で実行する。単層の完全性をマーカーであるルシファーイエローにより確認する。
MDCK-MDR1薬物輸送アッセイでは、センチメートル毎秒の単位での見かけの透過係数(Papp)は、以下の式を使用して算出され得る:
app=(V×[薬物]アクセプター)/(面積×時間×[薬物]初期、ドナー
がアクセプターウェルにおける容量(mL)である場合、面積は膜の表面積(Transwell-96 Well Permeable Supportsで0.143cm)であり、時間は秒での総輸送時間である。
排出比は、以下の式を使用して決定され得る。
Figure 2024516371000414
式中、Papp(B-A)は、側底側から頂端側の方向での見かけの透過係数を示し、Papp(A-B)は、頂端側から側底側の方向での見かけの透過係数を示す。
物質収支(%回収)は、以下の式を使用して決定され得る。
Figure 2024516371000415
式中、VAはアクセプターウェルにおける容量(mL)(Ap→Blの流出で0.235mL、及びBl→Apの流出で0.075mL)であり、VDはドナーウェルにおける容量(mL)(Ap→Blの流出で0.075mL、及びBl→Apの流出で0.235mL)である。
百分率(%)の単位でのルシファーイエローの漏出は、以下の式を使用して決定され得る。
%LY漏出=100×[LY]アクセプター/([LY]ドナー+[LY]アクセプター
MDCK-MDR1の単層が十分に適していることを示すために、1%未満の漏出が許容される。
ラット及びマウスにおけるKp及びKpuuの測定
試験化合物の標的用量(例えば、10mg/kg)を好適な製剤(例えば、DI水中20%のHP-b-CD)に調製し、雄のWistar HanラットまたはBALB/cマウスに経口投与する。事前に決めた時間(例えば、1時間)後、動物を屠殺し、脳及び血液試料を採取する。血漿、脳ホモジネート、及びCSF試料(ラットのみ)中の試験化合物濃度を、LC/MS/MSを使用して分析する。血漿及び脳における結合測定は、迅速平衡透析デバイスを使用して実施され得る。
血漿及び脳ホモジネートにおける非結合画分、脳における非結合画分、ならびに被験物質の血漿及び脳における遊離濃度は、以下の通りに算出され得る。
Fu mea(%)=アクセプターチャンバーでのピーク面積比/ドナーチャンバーでのピーク面積比*100%
Fu血漿(%)=Fu mea(%)
Fu脳(%)=1/D/((1/Fu mea-1)+1/D)*100%
Dはホモジネートの希釈倍率である。
あるいは、血漿及び脳ホモジネートにおける非結合画分は、別個のインビトロ実験で測定され得る。脳結合について、脳組織を失血させたラットまたはマウスから採取し、重量を量り、1:4の脳重量(g)対水量(mL)比で緩衝液と共にホモジナイズする。脳ホモジネート及び試験化合物を新たなプラスチックプレートの各バイアルまたは別個のプラスチックチューブに添加し、ボルテックスする。アリコートを取り出し、96ウェルプレートに移して対照試料とした。残りの試料をCO2インキュベーターでインキュベートする。インキュベーション後、添加された脳ホモジネートのアリコートを分析のために96ウェルプレートに移す。透析セルに脳ホモジネート試料をロードし、等容量の透析緩衝液(PBS)に対して透析する。透析後、緩衝液及び脳ホモジネートチャンバーの両方からのアリコートを分析のために別個のチューブに添加する。全ての試験化合物を脳ホモジネートアッセイにおいて二重反復で試験する。
血漿タンパク質結合について、ラットまたはマウスのいずれかからの血漿を使用して同様の手順に従う。血漿及び試験化合物を新たなプラスチックプレートの各バイアルまたは別個のプラスチックチューブに添加し、ボルテックスする。アリコートを取り出し、96ウェルプレートに移して対照試料とした。残りの試料をCO2インキュベーターでインキュベートする。インキュベーション後、添加された血漿のアリコートを分析のために96ウェルプレートに移す。透析セルに血漿試料をロードし、等容量の透析緩衝液(PBS)に対して透析する。透析後、緩衝液及び血漿ホモジネートチャンバーの両方からのアリコートを分析のために別個のチューブに添加する。全ての試験化合物を血漿タンパク質結合アッセイにおいて二重反復で試験する。
%非結合=(緩衝液チャンバーでの面積比/ホモジネートまたは血漿チャンバーでの面積比)×100%
%結合=100%-%遊離
%回収=(緩衝液チャンバーでの面積比+ホモジネートまたは血漿チャンバーでの面積比)/(全試料での面積比)×100
%残存=6時間での面積比/0時間での面積比×100%
Figure 2024516371000416
脳での%非結合=1/D/((1/(%非結合/100)-1)+1/D)×100
Dは脳ホモジネートを調製する際の希釈比を意味する。
血漿中遊離濃度=血漿中濃度*血漿におけるFu
脳中遊離濃度=脳中濃度*脳におけるFu
Kp=脳中濃度/血漿中濃度
Kpuu=脳中遊離濃度/血漿中遊離濃度
キノームプロファイリング
試験化合物を、PhosphoSens CSoxセンサープラットホーム(AssayQuant Technologies Inc)を使用して381種のキナーゼのパネルで評価する。このアッセイプラットフォームは、生理学的ATP濃度(1mM)を使用し、最適化されたキナーゼ認識モチーフを有する蛍光発生基質を使用してキナーゼ活性を測定する。要約すると、試験化合物を反応緩衝液中のキナーゼ、蛍光発生ペプチド基質、及びATPと混合し、合計1.5~2時間の間、蛍光を2分毎に記録した。阻害されない場合、キナーゼは、基質をリン酸化し、経時的に蛍光シグナルを誘発する。この速度が蛍光対時間の初期勾配(初速度とも称される)を使用して測定され得る。キナーゼ活性の阻害は初速度を阻害する。阻害活性は、阻害剤の存在下でのキナーゼの初速度と阻害剤の非存在下でのキナーゼの初速度との比率として算出され、パーセント阻害として表現される。データは、GraphPad PrismまたはGeneData Mechanistic Actionソフトウェアを使用して処理される。
PDX研究
HER2YVMAを有するNSCLC腫瘍モデルであるCTG-2543モデル(Champions Oncology)由来の腫瘍断片を雌の胸腺欠損Foxn1nuヌードマウスの左側腹部に皮下移植する。有効性研究では、マウスを腫瘍容積に基づいて群当たり5匹のマウスに無作為化し、ビヒクルまたは試験化合物を投与する。腫瘍容積及び体重を週に2回測定する。最終投与後、血漿試料をPK分析のために採取する。
別個のPK/PD研究では、CTG-2543腫瘍をマウスに皮下移植し、マウスを腫瘍容積に基づいて無作為化する前に成長させ、経口経管栄養によりビヒクルまたは試験化合物を投与する。腫瘍及び血液試料をPK及びPD分析のために最終投与後の複数時点で採取する。血漿中の化合物濃度をLC-MS/MSにより決定する。薬力学的測定としては、ウェスタンブロット、IHCアッセイ、及び転写物バイオマーカー解析が挙げられる。
N87-Lucによる頭蓋内有効性研究
ルシフェラーゼレポーターを安定的に発現するNCI-N87細胞を、6~8週齢の雌性Balb/cヌードマウスの右前脳に定位的に移植する。移植の2週間後、マウスを生物発光シグナル平均値に基づいてそれぞれn=10のマウスの群に無作為化し、適切なビヒクルまたは異なる用量レベルの試験化合物のいずれかを経口投与する。生物発光及び体重を研究のエンドポイントまで一定の間隔で測定する。研究のエンドポイントで血液及び脳試料をPK測定のために採取する。
参照による組み込み
本明細書において言及される全ての米国特許公報及びPCT特許公報ならびに米国特許は、各個別の刊行物または特許が参照により組み込まれることが具体的に、かつ個々に示されているかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾する場合、本明細書における任意の定義を含め、本出願が優先する。
等価物
主題開示の特定の実施形態が論じられたが、上記明細書は例示であり、限定するものではない。本開示の多数の変形形態が、本明細書及び下記の特許請求の範囲を検討することにより当業者に明らかとなるであろう。本開示の全範囲は、特許請求の範囲を、それらの均等物の全範囲と共に、及び本明細書をかかる変形形態と共に参照することにより決定されるべきである。

Claims (91)

  1. 式(I-i):
    Figure 2024516371000417
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    sは、0、1、または2であり、
    tは、1または2であり、
    Figure 2024516371000418
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキル、任意に置換された-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    sは、0、1、または2であり、
    tは、1または2であり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    Uは、CRまたはNであり、
    Vは、CRまたはNであり、ただし、U及びVのうちの少なくとも1個は、Nであり、
    は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~6員の複素環を形成しており、
    Wは、NまたはCRであり、
    は、水素、ハロ、またはシアノであり、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  2. 前記化合物が、式(I-i-a):
    Figure 2024516371000419
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、式(I-i-a0):
    Figure 2024516371000420
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項2に記載の化合物。
  4. 前記化合物が、式(I-i-a1):
    Figure 2024516371000421
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であり、
    式中、
    、R、R、及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    10が、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    、Q、Q、及びQが、それぞれ独立して、結合価が許す限りNRまたはCRであり、ただし、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも1個は、CRであり、
    が、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
    が、各出現において独立して、水素、任意に置換されたC1~5アルキル、または非存在であり、
    11、R12、R13、及びR14が、それぞれ独立して、水素もしくは任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはR11、R12、R13、及びR14のうちの2個が、まとめられて、C~Cアルキレン架橋を形成している、請求項2に記載の化合物。
  5. 前記化合物が、式(I-i-a2):
    Figure 2024516371000422
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項3に記載の化合物。
  6. 前記化合物が、式(I-i-a3):
    Figure 2024516371000423
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項3に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、式(I-i-a4):
    Figure 2024516371000424
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項3に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、式(I-i-a5):
    Figure 2024516371000425
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項3に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、式(I-i-a6):
    Figure 2024516371000426
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項3に記載の化合物。
  10. 前記化合物が、式(I-i-b):
    Figure 2024516371000427
    (I-i-b)
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項1に記載の化合物。
  11. 前記化合物が、式(I-i-c):
    Figure 2024516371000428
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体である、請求項1に記載の化合物。
  12. sが0であり、tが1または2である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  13. sが1であり、tが1である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  14. sが1であり、tが2である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  15. 式(I):
    Figure 2024516371000429
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000430
    は、6員~10員の二環式ヘテロシクリルまたは3~5員もしくは7~8員の単環式ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000431
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~Cアルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    Uは、CRまたはNであり、
    Vは、CRまたはNであり、
    Wは、NまたはCRであり、
    は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
    は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  16. 式(a-I):
    Figure 2024516371000432
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000433
    は、3~10員ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000434
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    Kは、結合またはSOであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    Uは、CRまたはNであり、
    Vは、CRまたはNであり、
    Wは、NまたはCRであり、
    は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
    は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  17. 式(B):
    Figure 2024516371000435
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000436
    は、3~10員ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000437
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、5~8員の複素環を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    は、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  18. 前記化合物が、式(B-i):
    Figure 2024516371000438
    のもの、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であり、
    式中、R4a及びR4bの各々が、独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシである、請求項16に記載の化合物。
  19. 式(C):
    Figure 2024516371000439
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000440
    は、3~10員ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000441
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、ただし、
    Figure 2024516371000442
    が、1個または2個のN環原子を有する6員の単環式ヘテロシクリルである場合、nは、2または3であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  20. 式(D):
    Figure 2024516371000443
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000444
    は、3~10員ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000445
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたアルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたアルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    4a及びR4bの各々は、独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたアルキル、または任意に置換されたアルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  21. 式(E):
    Figure 2024516371000446
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000447
    は、3~10員ヘテロシクリルであり、
    Figure 2024516371000448
    は、6員~10員アリールまたは5~10員ヘテロアリールであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C1~4アルキレン架橋を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  22. 式(I):
    Figure 2024516371000449
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体であって、
    式中、
    Figure 2024516371000450
    は、部分的に不飽和の3~8員単環式ヘテロシクリルであり、
    は、CN、C1~5アルキル、C1~5ハロアルキル、C2~5アルケニル、C2~5アルキニル、または3~6員ヘテロシクリルであり、ここで、前記アルケニル、アルキニル、またはヘテロシクリルは、1個以上のRの出現により任意に置換されており、
    は、各出現において独立して、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、-O-C1~5アルキル、-O-C1~5アルキレン-O-C1~5アルキル、-CO-C1~5アルキル、もしくは任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであるか、または2個のRは、まとめられて、任意に置換されたアルケニル基を形成しており、
    各Rn1は、独立して、水素またはC1~5アルキルであり、
    JはNRであり、XはCHであるか、またはJは結合であり、XはNであり、
    は、水素または任意に置換されたC1~5アルキルであり、
    は、各出現において独立して、任意に置換されたC1~5アルキルであるか、またはジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現は、まとめられて、C~C(例えば、C~C)アルキレン架橋を形成しており、
    nは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数であり、
    は、-C=、-CH-、またはNであり、
    Uは、CRまたはNであり、
    Vは、CRまたはNであり、ただし、U及びVのうちの少なくとも1個は、Nであり、
    は、水素、ハロ、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    は、水素、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、もしくは任意に置換されたC1~5アルコキシであるか、またはR及びRの出現は、間に入っている原子と共にまとめられて、3~6員の複素環を形成しており、
    Wは、NまたはCRであり、
    は、水素、ハロ(例えば、フルオロ)、またはシアノであり、
    及びYは、それぞれ独立して、CH、CR、またはNであり、ただし、Y及びYのうちの少なくとも1個は、CHまたはCRであり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    mは、0または結合価が許す限り1~4(両端を含む)の整数であり、
    は、各出現において独立して、ハロ、任意に置換されたC1~5アルキル、または任意に置換されたC1~5アルコキシであり、
    pは、0または結合価が許す限り1~3(両端を含む)の整数である、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  23. Figure 2024516371000451
    が、少なくとも1個の窒素原子を含む4~7員の単環式ヘテロシクリルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  24. Figure 2024516371000452
    が、6員~10員のスピロ二環式ヘテロシクリルまたは縮合二環式ヘテロシクリルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  25. Figure 2024516371000453
    が、1個のみの二重結合を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  26. Figure 2024516371000454
    が、アゼチジニル、スピロ環式ビスアゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、アゼパニル、またはテトラヒドロアゼピニルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  27. Figure 2024516371000455
    が、5員~10員ヘテロアリールである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  28. Figure 2024516371000456
    が、9員の二環式ヘテロアリールである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  29. Figure 2024516371000457
    が、
    Figure 2024516371000458
    であり、
    Figure 2024516371000459
    が、5員または6員ヘテロアリールであり、Z、Z、Z、及びZが、それぞれ独立して、結合価が許す限りCまたはNであり、
    Figure 2024516371000460
    の任意の原子が、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  30. Figure 2024516371000461
    が、
    Figure 2024516371000462
    であり、
    Figure 2024516371000463
    の任意の原子が、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい、請求項28に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  31. Figure 2024516371000464
    が、
    Figure 2024516371000465
    であり、
    Figure 2024516371000466
    の任意の原子が、結合価が許す限りRにより置換されていてもよい、請求項28に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  32. が、1個以上のRの出現により任意に置換されたC1~5アルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  33. が、1個以上のRの出現により任意に置換されたC2~5アルケニルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  34. が、1個以上のRの出現により任意に置換されたC2~5アルキニルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  35. が、エテニル、エチニル、メチル、エチル、またはオキシラニルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  36. が、CN、F、Cl、-CH、-CHOCH、-CHO(CHOCH、-COCH、-N(CH、-CHN(CH、-(CHN(CH、モルホリノメチル、またはピロリジニルである少なくとも1個のRにより置換されている、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  37. が非置換である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  38. JがNRであり、XがCHである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  39. Jが結合であり、XがNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  40. KがSOである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  41. Jが結合であり、Kが結合であり、RがCNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  42. が、
    Figure 2024516371000467
    であり、
    a1、Ra2、Ra3、及びRa4が、それぞれ独立して、水素、ハロ、CN、N(Rn1、任意に置換されたC1~5アルキル、任意に置換された-CHO-C1~5アルキル、任意に置換された-CHO-(CH1~2-O-C1~5アルキル、任意に置換された-CO-C1~5アルキル、または任意に置換された3~6員ヘテロシクリルであり、
    各Rn1が、独立して、水素またはC1~5アルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  43. が、各出現において独立して、-CHもしくはCHFであるか、またはジェミナルな2個のRの出現が、まとめられて、オキソ部分を形成しているか、または非ジェミナルな2個のRの出現が、まとめられて、メチレンもしくはエチレン架橋を形成しているか、またはR及びRの出現が、間に入っている原子と共にまとめられて、複素環を形成している、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  44. が、
    Figure 2024516371000468
    であり、Ra1、Ra2、Ra3、及びRa4は、水素である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  45. が、-C=である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  46. が、Nである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  47. が、-CH-である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  48. UがCRである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  49. が水素またはフルオロである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  50. UがNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  51. VがCRである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  52. が、水素、フルオロ、メチル、またはメトキシである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  53. VがNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  54. WがNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  55. WがCRである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  56. WがCHまたはCFである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  57. 及びYがCRである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  58. がCRであり、YがNである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  59. が、各出現において独立して、フルオロ、クロロ、メチル、メトキシ、またはジフルオロメチルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  60. nが0である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  61. nが1~2の整数である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  62. mが、0、1、または2である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  63. mが2である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  64. が、各出現において独立して、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、またはメトキシである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  65. pが0である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  66. Figure 2024516371000469
    Figure 2024516371000470
    Figure 2024516371000471
    Figure 2024516371000472
    Figure 2024516371000473
    Figure 2024516371000474
    Figure 2024516371000475
    Figure 2024516371000476
    Figure 2024516371000477
    Figure 2024516371000478
    Figure 2024516371000479
    Figure 2024516371000480
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体。
  67. 請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  68. がんを処置する方法であって、治療上有効量の請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物を、がんを処置する必要がある哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
  69. ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)関連がんを処置する方法であって、治療上有効量の請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物を、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)関連がんを処置する必要がある哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
  70. 前記がんが、HER2過剰発現、及び/またはHER2増幅、及び/またはHER2変異(複数可)に関連する、請求項68または請求項69に記載の方法。
  71. 前記がんが、HER2エキソン20変異(複数可)に関連する、請求項70に記載の方法。
  72. 前記がんが、非小細胞肺癌または頭頸部扁平上皮癌である、請求項68~71のいずれか1項に記載の方法。
  73. 前記がんが非小細胞肺癌である、請求項72に記載の方法。
  74. 前記非小細胞肺癌が1つ以上のErbB変異を有する、請求項73に記載の方法。
  75. 前記非小細胞肺癌が1つ以上のEGFRエキソン20挿入変異を有する、請求項73に記載の方法。
  76. 前記非小細胞肺癌が1つ以上のHER2エキソン20挿入変異を有する、請求項73に記載の方法。
  77. がんを有する哺乳動物(例えば、ヒト対象)において野生型EGFR及び/または変異型EGFRと比較して野生型HER2を選択的に阻害するための方法であって、有効量の請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  78. がんを有する哺乳動物(例えば、ヒト対象)において野生型EGFR及び/または変異型EGFRと比較して変異型HER2(複数可)を選択的に阻害するための方法であって、有効量の請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  79. 前記変異型HER2がエキソン20変異を有する、請求項77または請求項78に記載の方法。
  80. 前記HER2エキソン20変異が、YVMA挿入、VC挿入、及びGSP挿入から選択される1つ以上である、請求項79に記載の方法。
  81. 前記HER2エキソン20挿入変異が、A775_G776insYVMA、P780_Y781insGSP、G776>VC、G776>IC、G776>LC、G778_S779insCPG、及びG780_P781dupGSPから選択される1つ以上である、請求項80に記載の方法。
  82. 前記変異型HER2が非エキソン20変異を有する、請求項77または請求項78に記載の方法。
  83. 前記非エキソン20変異が、L755S、S310F、R678Q、V842I、及びV777Xから選択される1つ以上である、請求項82に記載の方法。
  84. 前記哺乳動物が、HER2関連がんを有すると同定または診断されたヒト対象である、請求項68~83のいずれか1項に記載の方法。
  85. 第2の治療薬を投与することを更に含む、請求項68~84のいずれか1項に記載の方法。
  86. 前記第2の治療薬が免疫調節剤または白金類似体である、請求項85に記載の方法。
  87. 細胞におけるHER2のレベルを調節する方法であって、前記細胞を請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物と接触させることを含む、前記方法。
  88. 細胞におけるHER2のレベルを上昇させる方法であって、前記細胞を請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物と接触させることを含む、前記方法。
  89. 細胞におけるHER2のリン酸化を減少させる方法であって、前記細胞を請求項1~66のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、もしくは互変異性体、または請求項67に記載の医薬組成物と接触させることを含む、前記方法。
  90. 前記細胞が哺乳動物に存在する、請求項87~89のいずれか1項に記載の方法。
  91. 前記細胞がヒト対象に存在する、請求項87~89のいずれか1項に記載の方法。
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