JP2009046453A - 縮合複素環化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害活性を有し、癌の予防・治療に有用な縮合ピリミジン化合物、その製造法および用途に関する。
細胞増殖因子および増殖因子受容体の遺伝子はプロトオンコジーンと呼ばれ、ヒト腫瘍の病態に重要な役割を果たしている。上皮細胞増殖因子受容体ファミリー(erbB)はEGFR、HER2、HER3、HER4を含み、I型の受容体型チロシンリン酸化酵素である。これらerbBファミリーは多様な細胞群で発現しており、細胞の増殖、分化、細胞死抑制(アポトーシス抑制)の制御に深く関与している。例えばEGFR、HER2の高発現、受容体の恒常的活性化は実験的に細胞を形質転換させることが知られている。
また、両受容体各々の高発現、同時発現は様々な癌患者において予後不良因子であることも明らかとなっている。
これら受容体にはEGF、TGFαなど多くのペプチド性リガンドが結合し、リガンド結合は受容体のホモもしくはヘテロ2量体化を促す。これは受容体の自己リン酸化もしくは相互リン酸化からリン酸化酵素活性の上昇を誘導し、特定リン酸化チロシン残基への結合タンパクを介して下流情報伝達系(MAPK、Akt)の活性化を起こす。これが、上記の、細胞増殖、分化、細胞死抑制などの受容体活性の本体であり、癌における受容体高発現、また局所的なリガンド濃度の上昇による癌悪性化の正体と考えられている。
数多くの癌において、EGFR、HER2の高発現が知られている。例えば乳癌(20−30%)、卵巣癌(20−40%)、非小細胞肺癌(30−60%)、大腸癌(40−80%)、前立腺癌(10−60%)、膀胱癌(30−60%)、腎癌(20−40%)などである。また受容体発現と予後には相関があり、乳癌、非小細胞肺癌などでは受容体発現が予後不良因子である。
近年、ヒト化抗HER2抗体(Trastuzumab)のHER2高発現乳癌に対する臨床使用、抗EGFR抗体の臨床試験、また幾つかの低分子受容体酵素阻害薬の臨床試験は、これらHER2、EGFRに対する薬物の癌治療薬としての可能性を示した。これら薬物は臨床、非臨床試験において腫瘍増殖阻害作用を示すが、この時、受容体酵素活性の阻害と下流情報伝達系の抑制を誘導する事が知られている。従って、EGFRまたはHER2キナーゼを阻害、あるいはEGFRまたはHER2キナーゼの活性化を阻害する化合物は癌治療薬として有効である。
HER2/EGFRキナーゼをはじめとする受容体型チロシンキナーゼを阻害する化合物としては、縮合複素環化合物(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)、キナゾリン誘導体(例えば、特許文献6〜特許文献9参照)、チエノピリミジン誘導体(例えば、特許文献10参照)、芳香族アゾール誘導体(例えば、特許文献11〜特許文献13参照)等が知られているが、現在までにHER2キナーゼ阻害物質が癌の治療薬として上市された例はない。
国際公開第WO97/13771号パンフレット
国際公開第WO98/02437号パンフレット
国際公開第WO00/44728号パンフレット
国際公開第WO01/19828号パンフレット
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国際公開WO03/031442号パンフレット
また、両受容体各々の高発現、同時発現は様々な癌患者において予後不良因子であることも明らかとなっている。
これら受容体にはEGF、TGFαなど多くのペプチド性リガンドが結合し、リガンド結合は受容体のホモもしくはヘテロ2量体化を促す。これは受容体の自己リン酸化もしくは相互リン酸化からリン酸化酵素活性の上昇を誘導し、特定リン酸化チロシン残基への結合タンパクを介して下流情報伝達系(MAPK、Akt)の活性化を起こす。これが、上記の、細胞増殖、分化、細胞死抑制などの受容体活性の本体であり、癌における受容体高発現、また局所的なリガンド濃度の上昇による癌悪性化の正体と考えられている。
数多くの癌において、EGFR、HER2の高発現が知られている。例えば乳癌(20−30%)、卵巣癌(20−40%)、非小細胞肺癌(30−60%)、大腸癌(40−80%)、前立腺癌(10−60%)、膀胱癌(30−60%)、腎癌(20−40%)などである。また受容体発現と予後には相関があり、乳癌、非小細胞肺癌などでは受容体発現が予後不良因子である。
近年、ヒト化抗HER2抗体(Trastuzumab)のHER2高発現乳癌に対する臨床使用、抗EGFR抗体の臨床試験、また幾つかの低分子受容体酵素阻害薬の臨床試験は、これらHER2、EGFRに対する薬物の癌治療薬としての可能性を示した。これら薬物は臨床、非臨床試験において腫瘍増殖阻害作用を示すが、この時、受容体酵素活性の阻害と下流情報伝達系の抑制を誘導する事が知られている。従って、EGFRまたはHER2キナーゼを阻害、あるいはEGFRまたはHER2キナーゼの活性化を阻害する化合物は癌治療薬として有効である。
HER2/EGFRキナーゼをはじめとする受容体型チロシンキナーゼを阻害する化合物としては、縮合複素環化合物(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)、キナゾリン誘導体(例えば、特許文献6〜特許文献9参照)、チエノピリミジン誘導体(例えば、特許文献10参照)、芳香族アゾール誘導体(例えば、特許文献11〜特許文献13参照)等が知られているが、現在までにHER2キナーゼ阻害物質が癌の治療薬として上市された例はない。
本発明は、優れたチロシンキナーゼ阻害作用を有し、安全性が高く、かつ医薬品として十分満足できる化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、下記の式(I)で表される化合物(本明細書中、化合物(I)と称する場合がある)およびその塩が、優れたチロシンキナーゼ阻害作用を有することを見出し、さらなる研究により本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する:
すなわち、本発明は、以下に関する:
〔1〕式:
[式中、環Aはさらに置換基を有していてもよい含窒素7員または8員環を、
環Bは置換基を有していてもよいアレーンまたは置換基を有していてもよいヘテロアレーンを、
環Cは置換基を有していてもよい縮合複素環を、
Xは−NR3−X1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR4−
(式中、R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表すか、あるいはR3またはR4は環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよく、X1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
Yは−NR5−Y1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR6−
(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を、Y1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
R1は水素原子、炭素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、
式
環Bは置換基を有していてもよいアレーンまたは置換基を有していてもよいヘテロアレーンを、
環Cは置換基を有していてもよい縮合複素環を、
Xは−NR3−X1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR4−
(式中、R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表すか、あるいはR3またはR4は環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよく、X1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
Yは−NR5−Y1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR6−
(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を、Y1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
R1は水素原子、炭素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、
式
は単結合または二重結合を、
R2は、
R2は、
が−R2の場合、水素原子、炭素原子を介して結合する基、窒素原子を介して結合する基、酸素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、
が=R2の場合、オキソ、置換基を有していてもよいアルキリデン、または置換基を有していてもよいイミノを表す。]で表される化合物またはその塩。
〔2〕式:
〔2〕式:
[式中、環Aaはさらに置換基を有していてもよい含窒素7員または8員環を、他の記号は上記〔1〕記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩である上記〔1〕記載の化合物。
〔3〕式:
〔3〕式:
[式中、環Abはさらに置換基を有していてもよい含窒素7員または8員環を、Lは1または2を、式
は単結合または二重結合を、R2bは水素原子、炭素原子を介して結合する基、窒素原子を介して結合する基、酸素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、他の記号は上記〔1〕記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩である上記〔1〕記載の化合物。
〔4〕上記〔1〕記載の化合物のプロドラッグ。
〔5〕上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグからなる医薬。
〔6〕チロシンキナーゼ阻害剤である上記〔5〕記載の医薬。
〔7〕癌の予防・治療剤である上記〔5〕記載の医薬。
〔8〕乳癌、卵巣癌、大腸癌、小腸癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、肺癌、膵癌または腎臓癌の予防・治療剤である上記〔1〕記載の医薬。
〔9〕哺乳動物に対して、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。
〔10〕癌の予防・治療剤を製造するための、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
〔4〕上記〔1〕記載の化合物のプロドラッグ。
〔5〕上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグからなる医薬。
〔6〕チロシンキナーゼ阻害剤である上記〔5〕記載の医薬。
〔7〕癌の予防・治療剤である上記〔5〕記載の医薬。
〔8〕乳癌、卵巣癌、大腸癌、小腸癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、肺癌、膵癌または腎臓癌の予防・治療剤である上記〔1〕記載の医薬。
〔9〕哺乳動物に対して、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。
〔10〕癌の予防・治療剤を製造するための、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
本発明の化合物(I)またはその塩は、天然型のアンドロゲン受容体に対し強いアンタゴニスト活性を示すだけでなく、変異したアンドロゲン受容体に対しても高い拮抗作用を示し、かつ、これらの化合物は、経口投与可能であり、毒性も極めて低く、アンドロゲン受容体拮抗作用を有する、例えば、ホルモン非依存性期の前立腺癌にも奏効する医薬として有用である。
環Aは、さらに置換基を有していてもよい含窒素7員または8員環を示す。環Aとピリミジン環との縮合環の具体例としては、
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕があげられる。
環Aとピリミジン環との縮合環としては、
環Aとピリミジン環との縮合環としては、
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される縮合環が好ましく、該縮合環として具体的には、
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される縮合環があげられる。
環Aとピリミジン環との縮合環としては、とりわけ、
環Aとピリミジン環との縮合環としては、とりわけ、
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される縮合環が好ましく、該縮合環として具体的には、
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される縮合環があげられる。
環A、環Aaおよび環Abがさらに有していてもよい置換基としては、下記の置換基A群から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。
置換基A群:
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、
(2)シアノ、
(3)ニトロ、
(4)ヒドロキシ、
(5)カルボキシ、
(6)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)およびヒドロキシから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等)、
(7)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を1ないし3個有していてもよいC2−6アルケニル(例、エテニル、プロペニル等)、
(8)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を1ないし3個有していてもよいC2−6アルキニル(例、エチニル、プロピニル等)、
(9)C6−14アリール(例、フェニル等)、
(10)C6−14アリール−C1−6アルキル(例、ベンジル等)、
(11)C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、
(12)アミノ、
(13)C1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
(14)ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、
(15)C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ等)、
(16)C1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、
(17)C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、
(18)C1−6アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、
(19)カルバモイル、
(20)C1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、
(21)ジC1−6アルキルカルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等)、および
(22)オキソ
置換基A群:
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、
(2)シアノ、
(3)ニトロ、
(4)ヒドロキシ、
(5)カルボキシ、
(6)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)およびヒドロキシから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等)、
(7)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を1ないし3個有していてもよいC2−6アルケニル(例、エテニル、プロペニル等)、
(8)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を1ないし3個有していてもよいC2−6アルキニル(例、エチニル、プロピニル等)、
(9)C6−14アリール(例、フェニル等)、
(10)C6−14アリール−C1−6アルキル(例、ベンジル等)、
(11)C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、
(12)アミノ、
(13)C1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
(14)ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、
(15)C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ等)、
(16)C1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、
(17)C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、
(18)C1−6アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、
(19)カルバモイル、
(20)C1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、
(21)ジC1−6アルキルカルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等)、および
(22)オキソ
環Bは置換基を有していてもよいアレーンまたは置換基を有していてもよいヘテロアレーンを示す。
上記「置換基を有していてもよいアレーン」の「アレーン」としては、単環式アレーンおよび縮合多環式アレーンがあげられ、例えば、C6−14アレーン(例、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフチレン等)があげられる。
上記「置換基を有していてもよいアレーン」の置換基としては、前記の置換基A群(ただしオキソを除く)から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。なかでもハロゲン原子(例、塩素原子)が好ましい。
上記「置換基を有していてもよいヘテロアレーン」の「ヘテロアレーン」としては、単環式芳香族複素環および縮合芳香族複素環があげられる。
該「単環式芳香族複素環」としては、例えば、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等の5または6員の単環式芳香族複素環があげられる。
該「縮合芳香族複素環」としては、例えば、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、インドール、インダゾール、ピロロピラジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ピラゾロピリジン、ピラゾロチオフェン、ピラゾロトリアジン等があげられる。
上記「置換基を有していてもよいヘテロアレーン」の置換基としては、前記の置換基A群(ただしオキソを除く)から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。
環Bとしては、置換基を有していてもよいアレーンが好ましく、置換基を有していてもよいC6−14アレーンがより好ましく、とりわけ、ハロゲン原子(例、塩素原子)を有していてもよいベンゼン環が好ましい。
上記「置換基を有していてもよいアレーン」の「アレーン」としては、単環式アレーンおよび縮合多環式アレーンがあげられ、例えば、C6−14アレーン(例、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフチレン等)があげられる。
上記「置換基を有していてもよいアレーン」の置換基としては、前記の置換基A群(ただしオキソを除く)から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。なかでもハロゲン原子(例、塩素原子)が好ましい。
上記「置換基を有していてもよいヘテロアレーン」の「ヘテロアレーン」としては、単環式芳香族複素環および縮合芳香族複素環があげられる。
該「単環式芳香族複素環」としては、例えば、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等の5または6員の単環式芳香族複素環があげられる。
該「縮合芳香族複素環」としては、例えば、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、インドール、インダゾール、ピロロピラジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ピラゾロピリジン、ピラゾロチオフェン、ピラゾロトリアジン等があげられる。
上記「置換基を有していてもよいヘテロアレーン」の置換基としては、前記の置換基A群(ただしオキソを除く)から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。
環Bとしては、置換基を有していてもよいアレーンが好ましく、置換基を有していてもよいC6−14アレーンがより好ましく、とりわけ、ハロゲン原子(例、塩素原子)を有していてもよいベンゼン環が好ましい。
環Cは置換基を有していてもよい縮合複素環を示す。
上記「置換基を有していてもよい縮合複素環」の「縮合複素環」としては、上記の「縮合芳香族複素環」および縮合非芳香族複素環があげられる。
該「縮合非芳香族複素環」としては、例えば、ジヒドロインドール、ジヒドロイソインドール、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾジオキシン、ジヒドロベンゾジオキセピン、テトラヒドロベンゾフラン、テトラヒドロベンゾチオフェン、クロメン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン等があげられる。
上記「置換基を有していてもよい縮合複素環」の置換基としては、前記の置換基A群から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。なかでも、C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソから選ばれる置換基が好ましい。
環Cとしては、(1)ベンゾチオフェン、(2)インドール、(3)C1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよいインダゾール、(4)C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソを有していてもよいジヒドロインドール、(5)ベンズイソチアゾール等が好ましい。
上記「置換基を有していてもよい縮合複素環」の「縮合複素環」としては、上記の「縮合芳香族複素環」および縮合非芳香族複素環があげられる。
該「縮合非芳香族複素環」としては、例えば、ジヒドロインドール、ジヒドロイソインドール、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾジオキシン、ジヒドロベンゾジオキセピン、テトラヒドロベンゾフラン、テトラヒドロベンゾチオフェン、クロメン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン等があげられる。
上記「置換基を有していてもよい縮合複素環」の置換基としては、前記の置換基A群から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。なかでも、C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソから選ばれる置換基が好ましい。
環Cとしては、(1)ベンゾチオフェン、(2)インドール、(3)C1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよいインダゾール、(4)C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソを有していてもよいジヒドロインドール、(5)ベンズイソチアゾール等が好ましい。
Xは、−NR3−X1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR4−(式中、R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表すか、あるいはR3またはR4は環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよく、X1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を示す。
R3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」の「脂肪族炭化水素基」としては、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C2−6アルケニル(例、エチニル、プロペニル、ブテニル等)、C2−6アルキニル(例、エテニル、プロペニル等)およびC3−6シクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)があげられる。
R3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」の「置換基」としては、前記の置換基A群から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。
R3が環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよい場合とは、例えば、
R3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」の「脂肪族炭化水素基」としては、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C2−6アルケニル(例、エチニル、プロペニル、ブテニル等)、C2−6アルキニル(例、エテニル、プロペニル等)およびC3−6シクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)があげられる。
R3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」の「置換基」としては、前記の置換基A群から選ばれる1ないし3個の置換基があげられる。
R3が環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよい場合とは、例えば、
の部分が
である場合などがあげられる。
R4が環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよい場合とは、例えば、
R4が環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよい場合とは、例えば、
の部分が
である場合などがあげられる。
Xとしては、−NR3−X1−(式中、各記号は前記と同意義を示す)が好ましく、とりわけ、−NH−が好ましい。
Yは−NR5−Y1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR6−(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を、Y1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を示す。
R5およびR6で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」と同様のものがあげられる。
Yとしては、−O−が好ましい。
R5およびR6で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」としては、前記のR3およびR4で表される「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」と同様のものがあげられる。
Yとしては、−O−が好ましい。
R1は水素原子、炭素原子を介して結合する基、または硫黄原子を介して結合する基を示す。
R1で表される「炭素原子を介して結合する基」としては、(1)シアノ、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル、(4)エステル化されていてもよいカルボキシル、(5)置換基を有していてもよいイミドイル、(6)置換基を有していてもよいアミジノ、(7)置換基を有していてもよいカルバモイル、(8)置換基を有していてもよいチオカルバモイル、(9)置換基を有していてもよい、炭素原子を介して結合する複素環基等があげられる。
R1で表される「炭素原子を介して結合する基」としては、(1)シアノ、(2)置換基を有していてもよい炭化水素基、(3)アシル、(4)エステル化されていてもよいカルボキシル、(5)置換基を有していてもよいイミドイル、(6)置換基を有していてもよいアミジノ、(7)置換基を有していてもよいカルバモイル、(8)置換基を有していてもよいチオカルバモイル、(9)置換基を有していてもよい、炭素原子を介して結合する複素環基等があげられる。
上記「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、置換基を有していてもよいアルキル、置換基を有していてもよいアルケニル、置換基を有していてもよいアルキニル、置換基を有していてもよいシクロアルキル、置換基を有していてもよいシクロアルケニル、置換基を有していてもよいシクロアルカジエニル、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールアルケニル、置換基を有していてもよいシクロアルキル−アルキル等があげられる。
該「置換基を有していてもよいアルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等があげられる。
該「置換基を有していてもよいアルケニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC2−6アルケニル(例、エチニル、プロペニル、ブテニル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアルキニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC2−6アルキニル(例、エテニル、プロペニル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルケニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルケニル(例、シクロペンテニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルカジエニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC5−7シクロアルカジエニル(例、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアリール」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−14アリール(例、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアラルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC7−15アラルキル(例、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアリールアルケニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC8−13アリールアルケニル(例、スチリル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル−アルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアルキニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC2−6アルキニル(例、エテニル、プロペニル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルケニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルケニル(例、シクロペンテニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルカジエニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC5−7シクロアルカジエニル(例、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアリール」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−14アリール(例、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアラルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC7−15アラルキル(例、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいアリールアルケニル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC8−13アリールアルケニル(例、スチリル等)があげられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル−アルキル」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル等)があげられる。
上記の「アシル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」がカルボニルと結合してなる基があげられる。
上記の「エステル化されていてもよいカルボキシル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」でエステル化されていてもよいカルボキシルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいイミドイル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1または2個有していてもよいイミドイルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいアミジノ」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1ないし3個有していてもよいアミジノがあげられる。
上記の「エステル化されていてもよいカルボキシル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」でエステル化されていてもよいカルボキシルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいイミドイル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1または2個有していてもよいイミドイルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいアミジノ」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1ないし3個有していてもよいアミジノがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいカルバモイル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1または2個有していてもよいカルバモイルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいチオカルバモイル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1または2個有していてもよいチオカルバモイルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよいチオカルバモイル」としては、上記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」を1または2個有していてもよいチオカルバモイルがあげられる。
上記の「置換基を有していてもよい、炭素原子を介して結合する複素環基」の、「炭素原子を介して結合する複素環基」とは、例えば、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む芳香族複素環基、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)であり、炭素原子に結合基を有する基などが用いられる。
該「芳香族複素環基」としては、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの5ないし6員の単環式芳香族複素環基、および、例えば、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナントリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニルなどの8〜12員の縮合多環式芳香族複素環基などが用いられる。
該「芳香族複素環基」としては、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの5ないし6員の単環式芳香族複素環基、および、例えば、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナントリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニルなどの8〜12員の縮合多環式芳香族複素環基などが用いられる。
該「非芳香族複素環基」としては、例えば、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルなどの3〜8員(好ましくは5〜6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)など、あるいは1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリルなどのように上記した単環式芳香族複素環基又は縮合多環式芳香族複素環基の一部又は全部の二重結合が飽和した非芳香族複素環基などが用いられる。
上記の「置換基を有していてもよい、炭素原子を介して結合する複素環基」が有していてもよい置換基としては、前記の置換基A群と同様のものがあげられ、置換基の数は1ないし3個である。
上記の「置換基を有していてもよい、炭素原子を介して結合する複素環基」が有していてもよい置換基としては、前記の置換基A群と同様のものがあげられ、置換基の数は1ないし3個である。
R1で表される「硫黄原子を介して結合する基」としては、例えば、上記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」で置換されていてもよいメルカプトがあげられる。該メルカプトは酸化されていてもよい。
R1としては、水素原子が好ましい。
式
は単結合または二重結合を示す。式
としては、二重結合が好ましい。
R2は、
が−R2の場合、水素原子、炭素原子を介して結合する基、窒素原子を介して結合する基、酸素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、
が=R2の場合、オキソ、置換基を有していてもよいアルキリデン、または置換基を有していてもよいイミノを表す。
R2で表される「炭素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」と同様のものがあげられる。
R2で表される「酸素原子を介して結合する基」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」で置換されていてもよいヒドロキシがあげられる。
R2で表される「窒素原子を介して結合する基」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ、またはニトロがあげられる。
R2で表される「置換基を有していてもよいアルキリデン」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキリデン基(例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ブテニリデンなど)があげられる。
R2で表される「置換基を有していてもよいイミノ」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」で置換されていてもよいイミノがあげられる。
R2で表される「酸素原子を介して結合する基」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」で置換されていてもよいヒドロキシがあげられる。
R2で表される「窒素原子を介して結合する基」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ、またはニトロがあげられる。
R2で表される「置換基を有していてもよいアルキリデン」としては、前記の置換基A群から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキリデン基(例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ブテニリデンなど)があげられる。
R2で表される「置換基を有していてもよいイミノ」としては、前記のR1で表される「炭素原子を介して結合する基」で置換されていてもよいイミノがあげられる。
R2としては、水素原子または炭素原子を介して結合する基が好ましい。
なかでも、R2としては、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換基を有していてもよいカルバモイルが好ましく、とりわけ、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換基を有していてもよいカルバモイルが好ましい。
特にR2としては、(1)水素原子、(2)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)(具体例、ヒドロキシメチル)、(3)C1−6アルキル(例、メチル)でエステル化されていてもよいカルボキシ(具体例、カルボキシ、メトキシカルボニル)、(4)ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、および、ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−メチルブチルカルバモイル)(具体例、シアノメチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ジメチルアミノエチルカルバモイル、2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルカルバモイル、1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルカルバモイル)、(5)(a)ヒドロキシおよび(b)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、ヒドロキシメチル)から選ばれる置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキルカルバモイル(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)(具体例、シクロプロピルカルバモイル、1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバモイル、4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバモイル)、(6)ヒドロキシを有していてもよい C3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル)(具体例、1−ヒドロキシシクロプロピルメチル)が好ましい。
なかでも、R2としては、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換基を有していてもよいカルバモイルが好ましく、とりわけ、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換基を有していてもよいカルバモイルが好ましい。
特にR2としては、(1)水素原子、(2)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)(具体例、ヒドロキシメチル)、(3)C1−6アルキル(例、メチル)でエステル化されていてもよいカルボキシ(具体例、カルボキシ、メトキシカルボニル)、(4)ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、および、ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−メチルブチルカルバモイル)(具体例、シアノメチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ジメチルアミノエチルカルバモイル、2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルカルバモイル、1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルカルバモイル)、(5)(a)ヒドロキシおよび(b)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、ヒドロキシメチル)から選ばれる置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキルカルバモイル(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)(具体例、シクロプロピルカルバモイル、1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバモイル、4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバモイル)、(6)ヒドロキシを有していてもよい C3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル)(具体例、1−ヒドロキシシクロプロピルメチル)が好ましい。
化合物(I)としては、
式:
式:
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(化合物(Ia))が好ましく、とりわけ、
式:
式:
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(化合物(Ib))が好ましい。
R2bで表される「炭素原子を介して結合する基」、「窒素原子を介して結合する基」、「酸素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」としては、前記のR2で表される「炭素原子を介して結合する基」、「窒素原子を介して結合する基」、「酸素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」と同様のものがあげられる。
なかでも、化合物(Ib)において、
環Abが、含窒素7員環(Lが1);
環Bが、ハロゲン原子(例、塩素原子)を有していてもよいベンゼン;
環Cが、(1)ベンゾチオフェン、(2)インドール、(3)C1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよいインダゾール、(4)C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソを有していてもよいジヒドロインドール、または(5)ベンズイソチアゾール;
Xが、−NH−;
Yが、−O−;
R1が、水素原子;
式
R2bで表される「炭素原子を介して結合する基」、「窒素原子を介して結合する基」、「酸素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」としては、前記のR2で表される「炭素原子を介して結合する基」、「窒素原子を介して結合する基」、「酸素原子を介して結合する基」および「硫黄原子を介して結合する基」と同様のものがあげられる。
なかでも、化合物(Ib)において、
環Abが、含窒素7員環(Lが1);
環Bが、ハロゲン原子(例、塩素原子)を有していてもよいベンゼン;
環Cが、(1)ベンゾチオフェン、(2)インドール、(3)C1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよいインダゾール、(4)C1−6アルキル(例、メチル)およびオキソを有していてもよいジヒドロインドール、または(5)ベンズイソチアゾール;
Xが、−NH−;
Yが、−O−;
R1が、水素原子;
式
が、二重結合;
R2bが、(1)水素原子、(2)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)(具体例、ヒドロキシメチル)、(3)C1−6アルキル(例、メチル)でエステル化されていてもよいカルボキシ(具体例、カルボキシ、メトキシカルボニル)、(4)ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、および、ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−メチルブチルカルバモイル)(具体例、シアノメチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ジメチルアミノエチルカルバモイル、2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルカルバモイル、1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルカルバモイル)、(5)(a)ヒドロキシおよび(b)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、ヒドロキシメチル)から選ばれる置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキルカルバモイル(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)(具体例、シクロプロピルカルバモイル、1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバモイル、4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバモイル)、または(6)ヒドロキシを有していてもよい C3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル)(具体例、1−ヒドロキシシクロプロピルメチル);
である化合物が好ましい。
R2bが、(1)水素原子、(2)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)(具体例、ヒドロキシメチル)、(3)C1−6アルキル(例、メチル)でエステル化されていてもよいカルボキシ(具体例、カルボキシ、メトキシカルボニル)、(4)ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、および、ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ)から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキルカルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−メチルブチルカルバモイル)(具体例、シアノメチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ジメチルアミノエチルカルバモイル、2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルカルバモイル、1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチルカルバモイル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルカルバモイル)、(5)(a)ヒドロキシおよび(b)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、ヒドロキシメチル)から選ばれる置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキルカルバモイル(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)(具体例、シクロプロピルカルバモイル、1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチルカルバモイル、4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバモイル)、または(6)ヒドロキシを有していてもよい C3−6シクロアルキル−C1−6アルキル(例、シクロプロピルメチル)(具体例、1−ヒドロキシシクロプロピルメチル);
である化合物が好ましい。
より具体的には、
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例2)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例6)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例7),
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(tert−ブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例10)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−シクロプロピル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例11)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例12)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例13)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例14)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例15)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例16)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[(1−ヒドロキシシクロプロピル)メチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例17)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(シアノメチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例19)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例21)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例22)、
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例24)、
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例25)、
またはそれらの塩などが好ましい。
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例2)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例6)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例7),
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(tert−ブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例10)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−シクロプロピル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例11)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例12)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例13)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例14)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例15)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例16)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[(1−ヒドロキシシクロプロピル)メチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例17)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(シアノメチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例19)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例21)、
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例22)、
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例24)、
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミド(実施例25)、
またはそれらの塩などが好ましい。
上記の各式で表される化合物の塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等が挙げられ、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等が挙げられ、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
本発明の化合物(I)は、例えば以下に記載する方法またはこれに準じた方法等により得られる。
なお、反応式中の化合物は、塩を形成している場合も含み、このような塩としては、例えば化合物(I)における塩と同様のものなどが用いられる。
また、各工程で得られた化合物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製することができる。
以下の反応式における化合物の各記号は、特に記載の無い限り、前記と同意義を示す。
なお、反応式中の化合物は、塩を形成している場合も含み、このような塩としては、例えば化合物(I)における塩と同様のものなどが用いられる。
また、各工程で得られた化合物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製することができる。
以下の反応式における化合物の各記号は、特に記載の無い限り、前記と同意義を示す。
本発明の化合物(I)は、例えば、式:
[式中、Qは脱離基を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物(化合物(II))またはその塩と式:
で表される化合物(化合物(II))またはその塩と式:
[式中、Gは水素原子または金属原子を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物(化合物(III))またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
Xが−NR3−X1−、−O−または−S−のときは、Gとしては主に水素原子が用いられるが、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属、あるいはマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属でもよい。X1が−CHR4−のときは、Gはリチウム、ハロゲン化マグネシウム、銅、亜鉛などの金属がよい。
化合物(III)またはその塩は、化合物(II)に対して1ないし5当量、好ましくは1ないし2当量使用し、反応は溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を、化合物(II)に対して約1ないし10当量、好ましくは1ないし2当量使用してもよい。
で表される化合物(化合物(III))またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
Xが−NR3−X1−、−O−または−S−のときは、Gとしては主に水素原子が用いられるが、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属、あるいはマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属でもよい。X1が−CHR4−のときは、Gはリチウム、ハロゲン化マグネシウム、銅、亜鉛などの金属がよい。
化合物(III)またはその塩は、化合物(II)に対して1ないし5当量、好ましくは1ないし2当量使用し、反応は溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を、化合物(II)に対して約1ないし10当量、好ましくは1ないし2当量使用してもよい。
前記式中、Qで表される脱離基としては、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、式−S(O)kRa[式中、kは0、1または2を示し、Raはメチル、エチル、プロピルなどのC1−4アルキル、ベンジル、フェニル、トリルなどのC6−10アリールなどを示す。]で表される基または式−ORa[式中、Raは前記と同意義を示す。]で表される基が用いられる。
前記反応における溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応における溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応における塩基としては、無機塩基または有機塩基などが用いられるが、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などが用いられる。
前記反応におけるアンモニウム塩としては、ピリジン塩酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、ピリジンp−トルエンスルホン酸塩、キノリン塩酸塩、イソキノリン塩酸塩、ピリミジン塩酸塩、ピラジン塩酸塩、トリアジン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、N−エチルジイソプロピルアミン塩酸塩などが用いられる。
前記反応におけるアンモニウム塩としては、ピリジン塩酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、ピリジンp−トルエンスルホン酸塩、キノリン塩酸塩、イソキノリン塩酸塩、ピリミジン塩酸塩、ピラジン塩酸塩、トリアジン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、N−エチルジイソプロピルアミン塩酸塩などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78ないし20℃、好ましくは約−20ないし10℃;以下、「冷却下」とは、該温度範囲をいう)、室温下または加熱下(約40ないし200℃、好ましくは約40ないし160℃;以下、「加熱下」とは、該温度範囲をいう)に行うことができ、反応時間は通常約1ないし30時間、好ましくは約1ないし20時間、さらに好ましくは約1ないし10時間である。
Xが−SO−および−SO2−である化合物(I)は、Xが−S−である化合物(I)を酸化反応に付すことにより製造することができる。このときの酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、t−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキシ硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ハロゲンなどが用いられる。酸化剤は、Xが−SO−である化合物(I)を製造するときは原料化合物に対して約1ないし1.5当量使用し、Xが−SO2−である化合物(I)を製造するときは約2ないし3当量使用する。反応溶媒としては、酸化剤と反応しなければ特に制限はなく、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
Xが−SO−および−SO2−である化合物(I)は、Xが−S−である化合物(I)を酸化反応に付すことにより製造することができる。このときの酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、t−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキシ硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ハロゲンなどが用いられる。酸化剤は、Xが−SO−である化合物(I)を製造するときは原料化合物に対して約1ないし1.5当量使用し、Xが−SO2−である化合物(I)を製造するときは約2ないし3当量使用する。反応溶媒としては、酸化剤と反応しなければ特に制限はなく、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
得られた本発明化合物(I)に、自体公知の手段を適用してさらに置換基の導入や官能基変換を行い、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。置換基の導入や官能基変換には公知の一般的方法が用いられるが、例えばエステルの加水分解によるカルボキシへの変換、カルボキシのアミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やアルキル化によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化、アミノのアルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換・アミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換・アミノ化などがあげられる。この置換基の導入や官能基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性置換基が存在する場合は、必要に応じて自体公知の手段によりその反応性置換基に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。
本製造法の原料化合物(III)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
本製造法の原料化合物(II)は、例えば次式に示す方法により製造することができる。ここで、化合物(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)は、化合物(II)に包含される。
本製造法の原料化合物(II)は、例えば次式に示す方法により製造することができる。ここで、化合物(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)は、化合物(II)に包含される。
[式中、Q1およびQ2はハロゲン原子を示し、kは1または2を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
化合物(IV)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
即ちA法として、化合物(IIa)は化合物(IV)にハロゲン化剤を反応させて製造することができる。B法として、化合物(IV)をイオウ化剤と反応させて化合物(V)とし、次いで塩基存在下、RaQ2で示される化合物と反応させて化合物(IIb)を得、さらに酸化反応に付して化合物(IIc)を製造することができる。また、C法として、化合物(IIa)を塩基存在下、RaOHで示される化合物と反応させて化合物(IId)を製造することができる。
A法におけるハロゲン化剤としては、例えば、化合物(IV)に対して約1ないし100当量のオキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、塩化チオニル、塩化スルフリル、三臭化リンなどが用いられる。このときジエチルアニリン、ジメチルアニリン、ピリジンなどの塩基(例えば、化合物(IV)に対して約0.1ないし10当量)存在下に反応を行ってもよい。反応は無溶媒で行ってもよいが、反応溶媒として、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、酢酸エチルなどを用いてもよい。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
化合物(IV)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
即ちA法として、化合物(IIa)は化合物(IV)にハロゲン化剤を反応させて製造することができる。B法として、化合物(IV)をイオウ化剤と反応させて化合物(V)とし、次いで塩基存在下、RaQ2で示される化合物と反応させて化合物(IIb)を得、さらに酸化反応に付して化合物(IIc)を製造することができる。また、C法として、化合物(IIa)を塩基存在下、RaOHで示される化合物と反応させて化合物(IId)を製造することができる。
A法におけるハロゲン化剤としては、例えば、化合物(IV)に対して約1ないし100当量のオキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、塩化チオニル、塩化スルフリル、三臭化リンなどが用いられる。このときジエチルアニリン、ジメチルアニリン、ピリジンなどの塩基(例えば、化合物(IV)に対して約0.1ないし10当量)存在下に反応を行ってもよい。反応は無溶媒で行ってもよいが、反応溶媒として、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、酢酸エチルなどを用いてもよい。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
B法の化合物(IV)から化合物(V)を製造する工程におけるイオウ化剤としては、例えば、化合物(IV)に対して約1ないし5当量のローソン試薬、五硫化二リンなどが用いられる。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類などが用いられる。該反応は、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
B法の化合物(V)から化合物(IIb)を製造する工程におけるRaQ2としては、例えば、化合物(V)に対して約1ないし5当量のヨウ化メチル、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどが、塩基としては、例えば、化合物(V)に対して約1ないし10当量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などが用いられる。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
B法の化合物(IIb)から化合物(IIc)を製造する工程における酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、t−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキシ硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ハロゲンなどが用いられる。酸化剤は、kが1である化合物(IIc)を製造するときは化合物(IIb)に対して約1ないし1.5当量使用し、kが2である化合物(IIc)を製造するときは約2ないし3当量使用する。反応溶媒としては、酸化剤と反応しなければ特に制限はなく、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
B法の化合物(V)から化合物(IIb)を製造する工程におけるRaQ2としては、例えば、化合物(V)に対して約1ないし5当量のヨウ化メチル、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどが、塩基としては、例えば、化合物(V)に対して約1ないし10当量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などが用いられる。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
B法の化合物(IIb)から化合物(IIc)を製造する工程における酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、t−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキシ硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ハロゲンなどが用いられる。酸化剤は、kが1である化合物(IIc)を製造するときは化合物(IIb)に対して約1ないし1.5当量使用し、kが2である化合物(IIc)を製造するときは約2ないし3当量使用する。反応溶媒としては、酸化剤と反応しなければ特に制限はなく、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
C法の化合物(IIa)から化合物(IId)を製造する工程におけるRaOHとしては、例えば、化合物(IIa)に対して約1ないし10当量のメタノール、エタノール、フェノールなどが、塩基としては、例えば、化合物(IIa)に対して約1ないし10当量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などが用いられる。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行い、反応時間は通常約1ないし20時間、好ましくは約1ないし10時間である。
なお、原料化合物(II)の置換基の種類によっては、上記製造法によって製造された化合物を原料として、その置換基変換によって置換基が異なる原料化合物(II)を製造することができる。置換基変換には公知の一般的方法が用いられるが、例えばエステルの加水分解・アミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やアルキル化によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化、アミノのアルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換・アミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換・アミノ化などがあげられる。この置換基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性置換基が存在する場合は、必要に応じて自体公知の手段によりその反応性置換基に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して原料化合物(II)を製造することもできる。
なお、原料化合物(II)の置換基の種類によっては、上記製造法によって製造された化合物を原料として、その置換基変換によって置換基が異なる原料化合物(II)を製造することができる。置換基変換には公知の一般的方法が用いられるが、例えばエステルの加水分解・アミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やアルキル化によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化、アミノのアルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換・アミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換・アミノ化などがあげられる。この置換基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性置換基が存在する場合は、必要に応じて自体公知の手段によりその反応性置換基に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して原料化合物(II)を製造することもできる。
化合物(I)はまた、
式
式
〔式中、R11はC1−6アルキルを、R12は−CHOまたは−COOR13で表される基(式中、R13はC1−6アルキルを示す。)を、他の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物(化合物(X))またはその塩を塩基存在下で分子内脱水縮合反応に付し、さらに必要に応じて置換基変換反応に付すことにより製造することができる。
化合物(X)は、市販のものを使用するか、または化合物(III)と後述する化合物(XIII)とを、上記の化合物(II)と化合物(III)との反応と同様の条件で反応させることにより製造することができる。
で表される化合物(化合物(X))またはその塩を塩基存在下で分子内脱水縮合反応に付し、さらに必要に応じて置換基変換反応に付すことにより製造することができる。
化合物(X)は、市販のものを使用するか、または化合物(III)と後述する化合物(XIII)とを、上記の化合物(II)と化合物(III)との反応と同様の条件で反応させることにより製造することができる。
例えば、式
[式中、環AAはさらに置換されていてもよいアゼピン環または置換されていてもよいアゾシン環を、他の記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩[以下、化合物(Iaa)と称する場合がある]は、次式に示す方法により製造することができる。なお、式中、環AAで示される「置換されていてもよいアゼピン環」または「置換されていてもよいアゾシン環」の「アゼピン環」または「アゾシン環」は、「R11−O−CO−基」およびR1基の他に、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、上記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
で表される化合物またはその塩[以下、化合物(Iaa)と称する場合がある]は、次式に示す方法により製造することができる。なお、式中、環AAで示される「置換されていてもよいアゼピン環」または「置換されていてもよいアゾシン環」の「アゼピン環」または「アゾシン環」は、「R11−O−CO−基」およびR1基の他に、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、上記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
[式中、環ABはさらに置換されていてもよい含窒素7員または8員環を、他の各記号は前記と同意義を示す。]
式中、環ABで示される「置換されていてもよい含窒素7員または8員環」の「含窒素7員または8員環」は、「R11−O−CO−基」およびR1基の他に、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、上記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
化合物(XI)および化合物(XII)は、化合物(X)をDieckmann(型)縮合反応(J.P.Schaefer and J.J.Bloomfield, Org. Reactions, 1967, 15, 1)に付すことにより製造することができる。化合物(XI)は、常法に従って接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応に付すことにより、化合物(XII)に変換することができる。次いで、得られる化合物(XII)を常法に従って脱水反応に付すことにより、化合物(Iaa)を製造することができる。上記Dieckmann(型)縮合反応、接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応、および脱水反応の反応条件については、化合物(X)、(XI)および(XII)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
なお、化合物(X)においてR12が「−CHO」の場合、反応溶媒として炭酸ジメチル、DMF等を用い、化合物(X)に対して1ないし5当量の塩基(ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム等)存在下、0ないし100℃(好ましくは20ないし60℃)で1ないし100時間(好ましくは1ないし50時間)反応させることにより、化合物(X)から化合物(Iaa)を直接製造することができる。
式中、環ABで示される「置換されていてもよい含窒素7員または8員環」の「含窒素7員または8員環」は、「R11−O−CO−基」およびR1基の他に、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、上記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
化合物(XI)および化合物(XII)は、化合物(X)をDieckmann(型)縮合反応(J.P.Schaefer and J.J.Bloomfield, Org. Reactions, 1967, 15, 1)に付すことにより製造することができる。化合物(XI)は、常法に従って接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応に付すことにより、化合物(XII)に変換することができる。次いで、得られる化合物(XII)を常法に従って脱水反応に付すことにより、化合物(Iaa)を製造することができる。上記Dieckmann(型)縮合反応、接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応、および脱水反応の反応条件については、化合物(X)、(XI)および(XII)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
なお、化合物(X)においてR12が「−CHO」の場合、反応溶媒として炭酸ジメチル、DMF等を用い、化合物(X)に対して1ないし5当量の塩基(ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム等)存在下、0ないし100℃(好ましくは20ないし60℃)で1ないし100時間(好ましくは1ないし50時間)反応させることにより、化合物(X)から化合物(Iaa)を直接製造することができる。
また、化合物(Iaa)は、例えば、次式に示す方法により製造することができる原料化合物(IIaa)または(IIab)と、化合物(III)とを反応させることにより製造できる。
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
化合物(XIII)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
化合物(XIV)または化合物(XV)は、化合物(XIII)を、Dieckmann(型)縮合反応(J.P.Schaefer and J.J.Bloomfield, Org. Reactions, 1967, 15, 1)に付すことにより製造することができる。化合物(XIV)は、常法に従って接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応に付すことにより、化合物(XV)に変換することができる。次いで、得られる化合物(XV)を常法に従って脱水反応に付すことにより、化合物(IIaa)を製造することができる。上記Dieckmann(型)縮合反応、接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応、および脱水反応の反応条件については、化合物(XIII)、(XIV)および(XV)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
なお、化合物(XIII)においてR12が「−CHO」の場合、反応溶媒として炭酸ジメチル、DMF等を用い、化合物(XIII)に対して1ないし5当量の塩基(ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム等)存在下、0ないし100℃(好ましくは20ないし60℃)で1ないし100時間(好ましくは1ないし50時間)反応させることにより、化合物(XIII)から化合物(XV)を直接製造することができる。
QがC1−4アルコキシである化合物(IIaa)については、無溶媒もしくは1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン等の溶媒存在下で、化合物(IIaa)に対して約1ないし50当量のハロゲン化剤(塩化ホスホリル等)を室温ないし150℃で1ないし200時間、好ましくは50ないし150時間反応させて化合物(IIab)を製造することができる。
化合物(XIII)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
化合物(XIV)または化合物(XV)は、化合物(XIII)を、Dieckmann(型)縮合反応(J.P.Schaefer and J.J.Bloomfield, Org. Reactions, 1967, 15, 1)に付すことにより製造することができる。化合物(XIV)は、常法に従って接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応に付すことにより、化合物(XV)に変換することができる。次いで、得られる化合物(XV)を常法に従って脱水反応に付すことにより、化合物(IIaa)を製造することができる。上記Dieckmann(型)縮合反応、接触水素添加または水素化ホウ素ナトリウム等による還元反応、および脱水反応の反応条件については、化合物(XIII)、(XIV)および(XV)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
なお、化合物(XIII)においてR12が「−CHO」の場合、反応溶媒として炭酸ジメチル、DMF等を用い、化合物(XIII)に対して1ないし5当量の塩基(ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム等)存在下、0ないし100℃(好ましくは20ないし60℃)で1ないし100時間(好ましくは1ないし50時間)反応させることにより、化合物(XIII)から化合物(XV)を直接製造することができる。
QがC1−4アルコキシである化合物(IIaa)については、無溶媒もしくは1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン等の溶媒存在下で、化合物(IIaa)に対して約1ないし50当量のハロゲン化剤(塩化ホスホリル等)を室温ないし150℃で1ないし200時間、好ましくは50ないし150時間反応させて化合物(IIab)を製造することができる。
化合物(Iaa)は、前述した化合物(II)と化合物(III)とを反応させて化合物(I)を製造する方法またはそれに準ずる方法に従って、化合物(IIaa)または化合物(IIab)と、化合物(III)とを反応させることにより製造することができる。
得られた化合物(Iaa)に自体公知の手段を適用してさらに置換基の導入や官能基変換を行うことにより、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することができる。例えば、化合物(Iaa)の環AAの置換基である−CO−O−R11基を、置換基変換や官能基変換することによって、以下に例示するような種々の化合物を製造することができる。
得られた化合物(Iaa)に自体公知の手段を適用してさらに置換基の導入や官能基変換を行うことにより、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することができる。例えば、化合物(Iaa)の環AAの置換基である−CO−O−R11基を、置換基変換や官能基変換することによって、以下に例示するような種々の化合物を製造することができる。
〔アミド誘導体[化合物(Iac)]の製造法〕
[式中、Racは、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基またはアシルを、他の各記号は前記と同意義を示す。]
Racで表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
Racで表される「置換されていてもよい複素環基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
Racで表される「アシル」としては、上記で例示した「アシル」と同様のものが挙げられる。
化合物(Iaa)の環AAの−CO−O−R11基を自体公知の方法で加水分解に付すことによりカルボキシルに変換することによって化合物(Iab)を得、次にアミン誘導体(Rac−NH2またはその反応性誘導体)と反応させることにより、アミド誘導体である化合物(Iac)を製造することができる。化合物(Iab)とアミン誘導体(Rac−NH2またはその反応性誘導体)との縮合反応は、自体公知のペプチド合成手段により行われる。上記加水分解および縮合反応の反応条件については、化合物(Iaa)および(Iab)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
Racで表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
Racで表される「置換されていてもよい複素環基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
Racで表される「アシル」としては、上記で例示した「アシル」と同様のものが挙げられる。
化合物(Iaa)の環AAの−CO−O−R11基を自体公知の方法で加水分解に付すことによりカルボキシルに変換することによって化合物(Iab)を得、次にアミン誘導体(Rac−NH2またはその反応性誘導体)と反応させることにより、アミド誘導体である化合物(Iac)を製造することができる。化合物(Iab)とアミン誘導体(Rac−NH2またはその反応性誘導体)との縮合反応は、自体公知のペプチド合成手段により行われる。上記加水分解および縮合反応の反応条件については、化合物(Iaa)および(Iab)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
〔アルコール誘導体[化合物(Iad)]の製造法〕
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
アルコール誘導体である化合物(Iad)は、エステル誘導体である化合物(Iaa)もしくはその加水分解によって得たカルボン酸もしくはそれから導かれる混合酸無水物や酸ハライドを原料として用い、水素化ホウ素ナトリウム等を用いた通常の還元反応で合成することができる。上記還元反応の反応条件については、化合物(Iaa)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
アルコール誘導体である化合物(Iad)は、エステル誘導体である化合物(Iaa)もしくはその加水分解によって得たカルボン酸もしくはそれから導かれる混合酸無水物や酸ハライドを原料として用い、水素化ホウ素ナトリウム等を用いた通常の還元反応で合成することができる。上記還元反応の反応条件については、化合物(Iaa)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
〔エーテル誘導体[化合物(Iaf)]の製造法〕
[式中、Rafは置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、またはアシルを、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
Rafで表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
Rafで表される「置換されていてもよい複素環基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
Rafで表される「アシル」としては、上記で例示した「アシル」と同様のものが挙げられる。
エーテル誘導体である化合物(Iaf)は、アルコール誘導体である化合物(Iad)のヒドロキシ基を、自体公知の方法により脱離基Qに変換して化合物(Iae)を得た後、自体公知の方法でエーテル誘導体に変換することにより製造することができる。また、化合物(Iaf)は、通常のエーテル化の条件でアルコール誘導体である化合物(Iad)から直接製造することもできる。上記各反応の反応条件については、化合物(Iad)および(Iae)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
Rafで表される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
Rafで表される「置換されていてもよい複素環基」としては、上記で例示した「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが挙げられる。
Rafで表される「アシル」としては、上記で例示した「アシル」と同様のものが挙げられる。
エーテル誘導体である化合物(Iaf)は、アルコール誘導体である化合物(Iad)のヒドロキシ基を、自体公知の方法により脱離基Qに変換して化合物(Iae)を得た後、自体公知の方法でエーテル誘導体に変換することにより製造することができる。また、化合物(Iaf)は、通常のエーテル化の条件でアルコール誘導体である化合物(Iad)から直接製造することもできる。上記各反応の反応条件については、化合物(Iad)および(Iae)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
〔アミン誘導体、スルフィド誘導体、スルホキシド誘導体またはスルホン誘導体[化合物(Iag)]の製造法〕
[式中、Ragは、窒素原子を介して結合する基または硫黄原子を介して結合する基を、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
Ragで表される「窒素原子を介して結合する基」としては、上記で例示した「窒素原子を介して結合する基」と同様のものが挙げられる。
Ragで表される「硫黄原子を介して結合する基」としては、上記で例示した「硫黄原子を介して結合する基」と同様のものが挙げられる。
スルフィド誘導体、アミン誘導体である化合物(Iag)は、上記エーテル誘導体の製造法と同様にしてアルコール誘導体である化合物(Iad)のヒドロキシ基を脱離基Qに変換して化合物(Iae)を得た後、自体公知の方法でスルフィド誘導体、アミン誘導体に変換することにより製造できる。スルホン誘導体、スルホキシド誘導体は、上記のようにして得られるスルフィド誘導体を、常法に従って、例えば、3−クロロ過安息香酸等の過酸もしくはヒドロペリオキシドなどを用いた酸化に付すことによって製造することができる。上記各反応の反応条件については、化合物(Iad)および(Iae)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
Ragで表される「窒素原子を介して結合する基」としては、上記で例示した「窒素原子を介して結合する基」と同様のものが挙げられる。
Ragで表される「硫黄原子を介して結合する基」としては、上記で例示した「硫黄原子を介して結合する基」と同様のものが挙げられる。
スルフィド誘導体、アミン誘導体である化合物(Iag)は、上記エーテル誘導体の製造法と同様にしてアルコール誘導体である化合物(Iad)のヒドロキシ基を脱離基Qに変換して化合物(Iae)を得た後、自体公知の方法でスルフィド誘導体、アミン誘導体に変換することにより製造できる。スルホン誘導体、スルホキシド誘導体は、上記のようにして得られるスルフィド誘導体を、常法に従って、例えば、3−クロロ過安息香酸等の過酸もしくはヒドロペリオキシドなどを用いた酸化に付すことによって製造することができる。上記各反応の反応条件については、化合物(Iad)および(Iae)の置換基の種類等に応じて適宜決定すればよい。
本反応における生成物である化合物(I)は単一の化合物として、または混合物として製造されてもよい。
このようにして得られる本発明化合物(I)は、自体公知の手段、例えば、溶媒抽出、濃縮、中和、濾過、結晶化、再結晶、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどによって、高純度で反応溶液から単離・精製できる。
化合物(I)が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または、目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、非溶媒和物であってもよく、いずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、3H,14C,35S,125Iなど)などで標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
このようにして得られる本発明化合物(I)は、自体公知の手段、例えば、溶媒抽出、濃縮、中和、濾過、結晶化、再結晶、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどによって、高純度で反応溶液から単離・精製できる。
化合物(I)が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または、目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、非溶媒和物であってもよく、いずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、3H,14C,35S,125Iなど)などで標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
化合物(I)またはその塩(以下、化合物(I)と略記する)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);化合物(I)のヒドロキシがアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物(I)のカルボキシルがエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシルがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が用いられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本発明の化合物(I)もしくはその塩またはそのプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する場合がある)は、チロシンキナーゼ阻害作用を有し、哺乳動物におけるチロシンキナーゼ依存性疾患の予防または治療に用いることができる。チロシンキナーゼ依存性疾患には、異常なチロシンキナーゼ酵素活性による細胞増殖亢進性の疾患が含まれる。特に、本発明の化合物は、HER2キナーゼおよび/またはEGFRキナーゼを阻害するため、HER2および/またはEGFRキナーゼを発現している癌の増殖を抑制する治療剤として、また、ホルモン依存性癌のホルモン非依存性癌への移行を防ぐ予防剤としても有用である。また、毒性(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性など)が低く、さらに、水溶性が高く、安定性、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄など)、薬効発現の面でも優れているので、医薬として有用である。
即ち、本発明の化合物は、種々の癌(なかでも乳癌(進行性乳癌を含む、例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌等)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌等)、膵癌(例えば、膵管癌等)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌等)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫等)、結腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍等)、小腸癌、直腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌等)、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫等)、神経鞘腫、非小細胞肺癌、肺小細胞癌、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌等)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌等)、胆管癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍等)、膀胱癌、皮膚癌(例えば、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌等)、血管腫、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌等)、骨腫瘍(例えば、骨肉腫、ユーイング腫瘍、子宮肉腫、軟部組織肉腫等)、血管線維腫、網膜肉腫、陰茎癌、小児固形癌、カポジ肉腫、AIDSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病等)等)、アテローム性動脈硬化症、血管新生(例、固形癌および肉腫の成長にともなう血管新生、腫瘍の転移にともなう血管新生、および糖尿病性網膜症にともなう血管新生等)、ウイルス性疾患(HIV感染等)等の異常な細胞増殖による疾患に対する安全な予防または治療剤として用いることができる。
チロシンキナーゼ依存性疾患にはさらに、異常なチロシンキナーゼ酵素活性に関連する心臓血管疾患が含まれる。従って本発明の化合物は、再狭窄のような心臓血管疾患に対する予防または治療剤として用いることもできる。
本発明の化合物は、癌、特に乳癌(進行性乳癌を含む)、卵巣癌、大腸癌、小腸癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、肺癌、膵癌、腎臓癌、結腸癌、等の予防・治療のための抗癌剤として有用である。
即ち、本発明の化合物は、種々の癌(なかでも乳癌(進行性乳癌を含む、例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌等)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌等)、膵癌(例えば、膵管癌等)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌等)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫等)、結腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍等)、小腸癌、直腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌等)、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫等)、神経鞘腫、非小細胞肺癌、肺小細胞癌、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌等)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌等)、胆管癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍等)、膀胱癌、皮膚癌(例えば、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌等)、血管腫、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌等)、骨腫瘍(例えば、骨肉腫、ユーイング腫瘍、子宮肉腫、軟部組織肉腫等)、血管線維腫、網膜肉腫、陰茎癌、小児固形癌、カポジ肉腫、AIDSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病等)等)、アテローム性動脈硬化症、血管新生(例、固形癌および肉腫の成長にともなう血管新生、腫瘍の転移にともなう血管新生、および糖尿病性網膜症にともなう血管新生等)、ウイルス性疾患(HIV感染等)等の異常な細胞増殖による疾患に対する安全な予防または治療剤として用いることができる。
チロシンキナーゼ依存性疾患にはさらに、異常なチロシンキナーゼ酵素活性に関連する心臓血管疾患が含まれる。従って本発明の化合物は、再狭窄のような心臓血管疾患に対する予防または治療剤として用いることもできる。
本発明の化合物は、癌、特に乳癌(進行性乳癌を含む)、卵巣癌、大腸癌、小腸癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、肺癌、膵癌、腎臓癌、結腸癌、等の予防・治療のための抗癌剤として有用である。
本発明の化合物は、毒性が低く、そのまま医薬として、または自体公知の薬学的に許容しうる担体等と混合して哺乳動物(例、ヒト、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、サル等)に対して医薬組成物として用いることができる。
医薬組成物の中に本発明の化合物とともに他の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等)等を含有させてもよい。
本発明の化合物を医薬として、ヒト等の哺乳動物に投与するにあたって、投与方法は、通常、例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤等として経口的に、あるいは注射剤、坐剤、ペレット等として非経口的に投与できる。「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与あるいは直接病巣への投与を含む。
医薬組成物の中に本発明の化合物とともに他の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等)等を含有させてもよい。
本発明の化合物を医薬として、ヒト等の哺乳動物に投与するにあたって、投与方法は、通常、例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤等として経口的に、あるいは注射剤、坐剤、ペレット等として非経口的に投与できる。「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与あるいは直接病巣への投与を含む。
本発明の化合物の投与量は、投与ルート、症状等によって異なるが、例えば乳癌、前立腺癌を持つ患者(体重40ないし80kg)に抗癌剤として経口投与する場合、例えば1日0.5ないし100mg/kg体重、好ましくは1日1ないし50mg/kg体重、さらに好ましくは1日1ないし25mg/kg体重である。この量を1日1回または2、3回に分けて投与することができる。
本発明化合物は、単独で、または常法(例えば、日本薬局方記載の方法等)に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤などとして、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
(1)本発明の化合物の有効量を投与することと、(2)(i)他の抗癌剤の有効量を投与すること、(ii)ホルモン療法剤の有効量を投与すること、および(iii)非薬剤療法から成る群から選ばれる1ないし3種とを組み合わせることにより、より効果的に癌を予防・治療することができる。非薬剤療法としては、例えば、手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法、レーザー灼熱療法等が用いられ、これらを2種以上組み合わせることもできる。
(1)本発明の化合物の有効量を投与することと、(2)(i)他の抗癌剤の有効量を投与すること、(ii)ホルモン療法剤の有効量を投与すること、および(iii)非薬剤療法から成る群から選ばれる1ないし3種とを組み合わせることにより、より効果的に癌を予防・治療することができる。非薬剤療法としては、例えば、手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法、レーザー灼熱療法等が用いられ、これらを2種以上組み合わせることもできる。
例えば、本発明化合物は、他のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤(ワクチンを含む)、抗体、遺伝子治療薬、細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤、血管新生を阻害する薬剤)等(以下、併用薬物と略記する)とを併用して使用することができる。
本発明の化合物は単剤として使用しても優れた抗癌作用を示すが、さらに前記併用薬物の一つまたは幾つかと併用(多剤併用)することによって、その効果をより一層増強または患者のQOLを改善させることができる。
該「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、ジエノゲスト、アソプリスニル、アリルエストレノール、ゲストリノン、ノメゲストロール、タデナン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等)、ERダウンレギュレーター(例、フルベストラント等)、ヒト閉経ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RH誘導体(例、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、LH−RHアンタゴニスト)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン等)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、デュタステリド、エプリステリド等)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン等)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール等)等が用いられ、なかでもLH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)が好ましい。
該「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤、その他の化学療法剤等が用いられる。
本発明の化合物は単剤として使用しても優れた抗癌作用を示すが、さらに前記併用薬物の一つまたは幾つかと併用(多剤併用)することによって、その効果をより一層増強または患者のQOLを改善させることができる。
該「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、ジエノゲスト、アソプリスニル、アリルエストレノール、ゲストリノン、ノメゲストロール、タデナン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等)、ERダウンレギュレーター(例、フルベストラント等)、ヒト閉経ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RH誘導体(例、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、LH−RHアンタゴニスト)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン等)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、デュタステリド、エプリステリド等)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン等)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール等)等が用いられ、なかでもLH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)が好ましい。
該「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤、その他の化学療法剤等が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシン等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール等)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、DJ-927、ビノレルビン、イリノテカン、トポテカン等が用いられる。
「その他の化学療法剤」としては、例えば、ソブゾキサン等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール等)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、DJ-927、ビノレルビン、イリノテカン、トポテカン等が用いられる。
「その他の化学療法剤」としては、例えば、ソブゾキサン等が用いられる。
該「免疫療法剤(BRM)」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール等が用いられる。またワクチンとしてはBCGワクチン、PROVENGE、Onyvax-P、PROSTVAC-VF、GVAX、DCVax-Prostate、SAPOIMMUNE、VPM-4-001などが用いられる。
該「抗体」としては、例えば、EpiCAMに対する抗体、PSCAに対する抗体、PSMAに対する抗体等が用いられる。
該「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が用いられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、EGF、ハレグリン、TGF−α、HB−EGF等〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin−like growth factor)−1、IGF−2等〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、 FGF−10等〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin−2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet−derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factor β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)等〕等が挙げられる。
該「細胞増殖因子の受容体」としては、前記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体およびそれと同じファミリーに属する受容体であるHER2、HER3およびHER4、インシュリン受容体、IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−2等が挙げられる。
該「抗体」としては、例えば、EpiCAMに対する抗体、PSCAに対する抗体、PSMAに対する抗体等が用いられる。
該「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が用いられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、EGF、ハレグリン、TGF−α、HB−EGF等〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin−like growth factor)−1、IGF−2等〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、 FGF−10等〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin−2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet−derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factor β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)等〕等が挙げられる。
該「細胞増殖因子の受容体」としては、前記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体およびそれと同じファミリーに属する受容体であるHER2、HER3およびHER4、インシュリン受容体、IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−2等が挙げられる。
該「細胞増殖因子の作用を阻害する薬剤」としては、例えば、トラスツズマブ(ハーセプチン(商標);HER2抗体)、メシル酸イマチニブ、ZD1839、セツキシマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ等が挙げられる。
該「血管新生を阻害する薬剤」としては、例えば、VEGFに対する抗体(例、ベバシツマブ)、VEGF受容体に対する抗体、VEGF受容体キナーゼ阻害剤(例、SU11248等)、PDGF受容体キナーゼ阻害剤、Tie2キナーゼ阻害剤、サリドマイド等が用いられる。
前記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン等)、トポイソメラーゼII阻害薬(例、ソブゾキサン等)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類等)、血管新生阻害薬(例、サリドマイド、SU11248等)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン、ナフトピジル、ウラピジル、アルフゾシン、テラゾシン、プラゾシン、シロドシン等)、セリン・スレオニンキナーゼ阻害薬、エンドセリン受容体拮抗薬(例、アトラセンタン等)、プロテアゾーム阻害薬(例、ボルテゾミブ等)、Hsp90阻害薬(例、17-AAG等)、スピロノラクトン、ミノキシジル、11α―ヒドロキシプロゲステロン、骨吸収阻害・転移抑制薬(例、ゾレドロン酸、アレンドロン酸、パミドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、クロドロン酸)等も用いることができる。
前記した中でも、併用薬物としては、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、トラスツズマブ(HER2抗体)等が好ましい。
本発明の化合物と併用薬物との併用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
該「血管新生を阻害する薬剤」としては、例えば、VEGFに対する抗体(例、ベバシツマブ)、VEGF受容体に対する抗体、VEGF受容体キナーゼ阻害剤(例、SU11248等)、PDGF受容体キナーゼ阻害剤、Tie2キナーゼ阻害剤、サリドマイド等が用いられる。
前記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン等)、トポイソメラーゼII阻害薬(例、ソブゾキサン等)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類等)、血管新生阻害薬(例、サリドマイド、SU11248等)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン、ナフトピジル、ウラピジル、アルフゾシン、テラゾシン、プラゾシン、シロドシン等)、セリン・スレオニンキナーゼ阻害薬、エンドセリン受容体拮抗薬(例、アトラセンタン等)、プロテアゾーム阻害薬(例、ボルテゾミブ等)、Hsp90阻害薬(例、17-AAG等)、スピロノラクトン、ミノキシジル、11α―ヒドロキシプロゲステロン、骨吸収阻害・転移抑制薬(例、ゾレドロン酸、アレンドロン酸、パミドロン酸、エチドロン酸、イバンドロン酸、クロドロン酸)等も用いることができる。
前記した中でも、併用薬物としては、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、トラスツズマブ(HER2抗体)等が好ましい。
本発明の化合物と併用薬物との併用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の化合物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が用いられる。
以下に実施例、製剤例および試験例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(330mg)、3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)アニリン(425mg)、塩化ピリジニウム(15.9mg)および1−メチル−2−ピロリドン(8.0mL)の混合物を100℃で2日間撹拌した。反応系に重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(457mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.89 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.7 Hz), 3.81 (3H, s), 5.74-5.83 (1H, m), 6.53-6.55 (1H, m), 6.57-6.60 (1H, m), 6.81 (1H, s), 6.95 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.07-7.12 (1H, m), 7.15-7.22 (3H, m), 7.66 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.09 (1H, s), 8.24 (1H, br s).
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(330mg)、3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)アニリン(425mg)、塩化ピリジニウム(15.9mg)および1−メチル−2−ピロリドン(8.0mL)の混合物を100℃で2日間撹拌した。反応系に重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(457mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.89 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.7 Hz), 3.81 (3H, s), 5.74-5.83 (1H, m), 6.53-6.55 (1H, m), 6.57-6.60 (1H, m), 6.81 (1H, s), 6.95 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.07-7.12 (1H, m), 7.15-7.22 (3H, m), 7.66 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.09 (1H, s), 8.24 (1H, br s).
実施例2
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
(i)4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(400mg)のテトラヒドロフラン(10mL)およびエタノール(10mL)溶液に、室温で1N水酸化ナトリウム水溶液(2.6mL)を加えた。室温で24時間撹拌後、反応系に1N塩酸(2.6mL)を加えた。減圧下濃縮後、析出した固体をろ過によって集め、水で洗浄し、表題化合物(383mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.73 (2H, m), 3.24-3.49 (2H, m), 6.25-6.30 (1H, m), 6.36 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.94-7.02 (2H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.29 (1H, t, J = 2.7 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.9, 2.9 Hz), 7.68 (1H, s), 7.77-7.85 (2H, m), 7.94 (1H, s), 9.27 (1H, s), 11.25 (1H, br s).
(ii)4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(80mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(67mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(69mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(55mg)、トリエチルアミン(0.075mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)の混合物を、室温で3日間撹拌した。反応系に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=85:15)で分離精製し、表題化合物(72mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.51 (6H, s), 2.59-2.67 (2H, m), 2.94 (3H, s), 3.26-3.38 (2H, m), 3.74 (2H, s), 6.25-6.29 (1H, m), 6.36 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.97-7.04 (3H, m), 7.17 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.26-7.31 (1H, m), 7.44 (1H, dd, J = 9.0, 2.4 Hz), 7.58-7.64 (1H, m), 7.72 (1H, s), 7.92 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.96 (1H, s), 9.01 (1H, s), 11.06 (1H, s).
(i)4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(400mg)のテトラヒドロフラン(10mL)およびエタノール(10mL)溶液に、室温で1N水酸化ナトリウム水溶液(2.6mL)を加えた。室温で24時間撹拌後、反応系に1N塩酸(2.6mL)を加えた。減圧下濃縮後、析出した固体をろ過によって集め、水で洗浄し、表題化合物(383mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.73 (2H, m), 3.24-3.49 (2H, m), 6.25-6.30 (1H, m), 6.36 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.94-7.02 (2H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.29 (1H, t, J = 2.7 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.9, 2.9 Hz), 7.68 (1H, s), 7.77-7.85 (2H, m), 7.94 (1H, s), 9.27 (1H, s), 11.25 (1H, br s).
(ii)4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[3−クロロ−4−(1H−インドール−4−イルオキシ)フェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(80mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(67mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(69mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(55mg)、トリエチルアミン(0.075mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)の混合物を、室温で3日間撹拌した。反応系に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=85:15)で分離精製し、表題化合物(72mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.51 (6H, s), 2.59-2.67 (2H, m), 2.94 (3H, s), 3.26-3.38 (2H, m), 3.74 (2H, s), 6.25-6.29 (1H, m), 6.36 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.97-7.04 (3H, m), 7.17 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.26-7.31 (1H, m), 7.44 (1H, dd, J = 9.0, 2.4 Hz), 7.58-7.64 (1H, m), 7.72 (1H, s), 7.92 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.96 (1H, s), 9.01 (1H, s), 11.06 (1H, s).
実施例3
4−({3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]フェニル}アミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
(i)3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]アニリンの製造
1−メチル−1H−インダゾール−4−オール(560mg)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(664mg)、炭酸カリウム(1.20g)、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)およびエタノール(5mL)に溶解し、5%白金/活性炭素(700mg)を加え、水素雰囲気下5時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:1→酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(610mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.64 (2H, br s), 3.96 (3H, s), 6.41 (1H, d, J = 6.8 Hz), 6.60 (1H, dd, J = 8.6, 2.0 Hz), 6.81 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.16 (1H, dd, J = 8.5, 6.8 Hz), 7.45-7.55 (1H, m), 7.99 (1H, s).
(ii)4−({3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]フェニル}アミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(115mg)、3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]アニリン(144mg)、塩化ピリジニウム(5.5mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(3.0mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(88.2mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.87-2.92 (2H, m), 3.51-3.58 (2H, m), 3.82 (3H, s), 4.08 (3H, s), 5.73-5.83 (1H, m), 6.42 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.82 (1H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19-7.28 (2H, m), 7.35 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.67 (1H, s), 7.75 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.96 (1H, d, J = 0.9 Hz), 8.12 (1H, s).
(i)3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]アニリンの製造
1−メチル−1H−インダゾール−4−オール(560mg)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(664mg)、炭酸カリウム(1.20g)、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)およびエタノール(5mL)に溶解し、5%白金/活性炭素(700mg)を加え、水素雰囲気下5時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:1→酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(610mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.64 (2H, br s), 3.96 (3H, s), 6.41 (1H, d, J = 6.8 Hz), 6.60 (1H, dd, J = 8.6, 2.0 Hz), 6.81 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.16 (1H, dd, J = 8.5, 6.8 Hz), 7.45-7.55 (1H, m), 7.99 (1H, s).
(ii)4−({3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]フェニル}アミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(115mg)、3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]アニリン(144mg)、塩化ピリジニウム(5.5mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(3.0mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(88.2mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.87-2.92 (2H, m), 3.51-3.58 (2H, m), 3.82 (3H, s), 4.08 (3H, s), 5.73-5.83 (1H, m), 6.42 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.82 (1H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19-7.28 (2H, m), 7.35 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.67 (1H, s), 7.75 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.96 (1H, d, J = 0.9 Hz), 8.12 (1H, s).
実施例4
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
(i)4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1−ベンゾチオフェンの製造
1−ベンゾチオフェン−4−オール(29.6g)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(23.7g)、炭酸カリウム(20.4g)、N,N−ジメチルホルムアミド(300mL)の混合物を室温で64時間攪拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテル:酢酸エチル=1:2の混合液で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン−ジイソプロピルエーテルで結晶化し、表題化合物(32.9g)を白色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.79 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.04 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.20-7.29 (1H, m), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.81 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 9.1, 2.7 Hz), 8.43 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(ii)4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロアニリンの製造
4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1−ベンゾチオフェン(2.01g)のエタノール(30mL)、1−メチル−2−ピロリドン(30mL)および水(6mL)溶液に、塩化カルシウム(370mg)、還元鉄(1.90g)を加え、110℃で5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=49:1→1:1)で分離精製し、表題化合物(1.44g)を淡橙色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.67 (2H, br s), 6.49-6.61 (2H, m), 6.81 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.91 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.14-7.22 (1H, m), 7.39 (1H, dd, J = 5.5, 0.6 Hz), 7.51-7.56 (1H, m), 7.58 (1H, dd, J = 5.5, 0.8 Hz).
(iii)4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(962mg)、4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロアニリン(643mg)、塩化ピリジニウム(67mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(6.0mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(1.02g)を無色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.90 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.8 Hz), 3.82 (3H, s), 5.76-5.84 (1H, m), 6.71-6.74 (1H, m), 6.81 (1H, s), 6.97 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.22-7.31 (2H, m), 7.41-7.42 (1H, m), 7.50-7.52 (1H, m), 7.62 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.66 (1H, s), 7.73 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.11 (1H, s).
(i)4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1−ベンゾチオフェンの製造
1−ベンゾチオフェン−4−オール(29.6g)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(23.7g)、炭酸カリウム(20.4g)、N,N−ジメチルホルムアミド(300mL)の混合物を室温で64時間攪拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテル:酢酸エチル=1:2の混合液で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン−ジイソプロピルエーテルで結晶化し、表題化合物(32.9g)を白色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.79 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.04 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.20-7.29 (1H, m), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.81 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 9.1, 2.7 Hz), 8.43 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(ii)4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロアニリンの製造
4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1−ベンゾチオフェン(2.01g)のエタノール(30mL)、1−メチル−2−ピロリドン(30mL)および水(6mL)溶液に、塩化カルシウム(370mg)、還元鉄(1.90g)を加え、110℃で5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=49:1→1:1)で分離精製し、表題化合物(1.44g)を淡橙色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.67 (2H, br s), 6.49-6.61 (2H, m), 6.81 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.91 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.14-7.22 (1H, m), 7.39 (1H, dd, J = 5.5, 0.6 Hz), 7.51-7.56 (1H, m), 7.58 (1H, dd, J = 5.5, 0.8 Hz).
(iii)4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(962mg)、4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロアニリン(643mg)、塩化ピリジニウム(67mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(6.0mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(1.02g)を無色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.90 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.8 Hz), 3.82 (3H, s), 5.76-5.84 (1H, m), 6.71-6.74 (1H, m), 6.81 (1H, s), 6.97 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.22-7.31 (2H, m), 7.41-7.42 (1H, m), 7.50-7.52 (1H, m), 7.62 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.66 (1H, s), 7.73 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.11 (1H, s).
実施例5
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(953mg)、1N水酸化ナトリウム水溶液(6.0mL)、テトラヒドロフラン(15mL)、エタノール(15mL)および1N塩酸(6.0mL)を用いて、実施例2(i)と同様の反応を行い、表題化合物(890.3mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.65-2.75 (2H, m), 3.27-3.40 (2H, m), 6.60 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.46-7.52 (2H, m), 7.68-7.86 (5H, m), 7.96 (1H, s), 9.34 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(953mg)、1N水酸化ナトリウム水溶液(6.0mL)、テトラヒドロフラン(15mL)、エタノール(15mL)および1N塩酸(6.0mL)を用いて、実施例2(i)と同様の反応を行い、表題化合物(890.3mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.65-2.75 (2H, m), 3.27-3.40 (2H, m), 6.60 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.46-7.52 (2H, m), 7.68-7.86 (5H, m), 7.96 (1H, s), 9.34 (1H, s).
実施例6
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(100mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(81mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(82.4mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(65.8mg)、トリエチルアミン(0.0899mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)を用いて、実施例2(ii)と同様の反応を行い、表題化合物(108mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.68 (6H, s), 2.84 (2H, t, J = 4.8 Hz), 2.97 (3H, s), 3.48-3.58 (2H, m), 3.62 (2H, s), 5.65-5.73 (1H, m), 6.36 (1H, s), 6.71 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.96 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.19-7.25 (3H, m), 7.40-7.46 (2H, m), 7.51-7.53 (1H, m), 7.61 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.87 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.11 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(100mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(81mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(82.4mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(65.8mg)、トリエチルアミン(0.0899mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)を用いて、実施例2(ii)と同様の反応を行い、表題化合物(108mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.68 (6H, s), 2.84 (2H, t, J = 4.8 Hz), 2.97 (3H, s), 3.48-3.58 (2H, m), 3.62 (2H, s), 5.65-5.73 (1H, m), 6.36 (1H, s), 6.71 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.96 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.19-7.25 (3H, m), 7.40-7.46 (2H, m), 7.51-7.53 (1H, m), 7.61 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.87 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.11 (1H, s).
実施例7
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(100mg)、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール(38mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(82.4mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(65.8mg)、トリエチルアミン(0.0899mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)を用いて、実施例2(ii)と同様の反応を行い、表題化合物(87mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.08 (6H, s), 2.65-2.74 (2H, m), 3.17 (2H, d, J = 6.6 Hz), 3.29-3.40 (2H, m), 4.56 (1H, s), 6.60 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.13-7.17 (2H, m), 7.27-7.32 (1H, m), 7.50-7.55 (2H, m), 7.62-7.69 (1H, m), 7.73-7.88 (3H, m), 7.90 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.97 (1H, s), 9.15 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(100mg)、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール(38mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(82.4mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(65.8mg)、トリエチルアミン(0.0899mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)を用いて、実施例2(ii)と同様の反応を行い、表題化合物(87mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.08 (6H, s), 2.65-2.74 (2H, m), 3.17 (2H, d, J = 6.6 Hz), 3.29-3.40 (2H, m), 4.56 (1H, s), 6.60 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.13-7.17 (2H, m), 7.27-7.32 (1H, m), 7.50-7.55 (2H, m), 7.62-7.69 (1H, m), 7.73-7.88 (3H, m), 7.90 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.97 (1H, s), 9.15 (1H, s).
実施例8
4−({3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ]フェニル}アミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(230mg)、3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ]アニリン(341mg)、塩化ピリジニウム(11mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(10mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(416.3mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.90 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.8 Hz), 3.807 (3H, s), 3.812 (3H, s), 5.74-5.83 (1H, m), 6.46 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.59 (1H, dd, J = 9.0, 2.1 Hz), 6.77 (1H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.00 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.11-7.13 (2H, m), 7.22 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.65 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.10 (1H, s).
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(230mg)、3−クロロ−4−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ]アニリン(341mg)、塩化ピリジニウム(11mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(10mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(416.3mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.90 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.52 (2H, q, J = 4.8 Hz), 3.807 (3H, s), 3.812 (3H, s), 5.74-5.83 (1H, m), 6.46 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.59 (1H, dd, J = 9.0, 2.1 Hz), 6.77 (1H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.00 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.11-7.13 (2H, m), 7.22 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.65 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.10 (1H, s).
実施例9
4−[2−クロロ−4−(8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−4−イルアミノ)フェノキシ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンの製造
(i)4−[ブタ−3−エン−1−イル(4−メトキシベンジル)アミノ]−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒドの製造
4,6−ジクロロピリミジン−5−カルバルデヒド(4.16g)、N−(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−アミン(4.50g)、リン酸カリウム(5.99g)、アセトニトリル(60mL)の混合物を室温で5日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(5.61g)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.60-3.65 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.61 (2H, s), 4.99-5.08 (2H, m), 5.61-5.76 (1H, m), 6.83 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.37 (1H, s), 10.18 (1H, s).
(ii)N−ブタ−3−エン−1−イル−6−クロロ−N−(4−メトキシベンジル)−5−ビニルピリミジン−4−アミンの製造
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(2.15g)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液を0℃に冷却した後、カリウムtert−ブトキシド(0.62g)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物に4−[ブタ−3−エン−1−イル(4−メトキシベンジル)アミノ]−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒド(1.0g)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を0℃で滴下し、室温で20時間攪拌した。反応混合物に酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(555mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.25-2.34 (2H, m), 3.47-3.53 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.68 (2H, s), 4.97-5.05 (2H, m), 5.45 (1H, dd, J = 17.7, 1.5 Hz), 5.53 (1H, dd, J = 11.4, 1.5 Hz), 5.60-5.75 (1H, m), 6.58 (1H, dd, J = 17.7, 11.4 Hz), 6.84 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.32 (1H, s).
(iii)4−クロロ−9−(4−メトキシベンジル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピンの製造
N−ブタ−3−エン−1−イル−6−クロロ−N−(4−メトキシベンジル)−5−ビニルピリミジン−4−アミン(555mg)のトルエン(60mL)溶液に、ベンジリデン{1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン}ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(第二世代グラブス触媒)(114mg)を加え、アルゴン雰囲気下、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=19:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(470mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.38-2.43 (2H, m), 3.31 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.80 (3H, s), 4.85 (2H, s), 6.15 (1H, dt, J = 12.0, 4.8 Hz), 6.80-6.88 (3H, m), 7.20 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.23 (1H, s).
(iv)4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピンの製造
4−クロロ−9−(4−メトキシベンジル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン(470mg)のトルエン(10mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加え、75℃で2日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出物を濾取し、表題化合物(247mg)を橙色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.57-2.63 (2H, m), 3.47 (2H, q, J = 4.8 Hz), 5.75-5.97 (1H, m), 6.15 (1H, dt, J = 12.0, 5.4 Hz), 6.78-6.83 (1H, m), 8.13 (1H, s).
(v)4−[2−クロロ−4−(8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−4−イルアミノ)フェノキシ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン(80mg)、4−(4−アミノ−2−クロロフェノキシ)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(152mg)、塩化ピリジニウム(25mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(5mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(140mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.55-2.64 (2H, m), 3.22 (3H, s), 3.42-3.51 (4H, m), 5.46-5.53 (1H, m), 6.02-6.10 (1H, m), 6.20-6.28 (1H, m), 6.48-6.51 (2H, m), 6.57 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.16-7.22 (1H, m), 7.31 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.68 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.10 (1H, s).
(i)4−[ブタ−3−エン−1−イル(4−メトキシベンジル)アミノ]−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒドの製造
4,6−ジクロロピリミジン−5−カルバルデヒド(4.16g)、N−(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−アミン(4.50g)、リン酸カリウム(5.99g)、アセトニトリル(60mL)の混合物を室温で5日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(5.61g)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.60-3.65 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.61 (2H, s), 4.99-5.08 (2H, m), 5.61-5.76 (1H, m), 6.83 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.37 (1H, s), 10.18 (1H, s).
(ii)N−ブタ−3−エン−1−イル−6−クロロ−N−(4−メトキシベンジル)−5−ビニルピリミジン−4−アミンの製造
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(2.15g)のテトラヒドロフラン(20mL)懸濁液を0℃に冷却した後、カリウムtert−ブトキシド(0.62g)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物に4−[ブタ−3−エン−1−イル(4−メトキシベンジル)アミノ]−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒド(1.0g)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を0℃で滴下し、室温で20時間攪拌した。反応混合物に酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(555mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.25-2.34 (2H, m), 3.47-3.53 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.68 (2H, s), 4.97-5.05 (2H, m), 5.45 (1H, dd, J = 17.7, 1.5 Hz), 5.53 (1H, dd, J = 11.4, 1.5 Hz), 5.60-5.75 (1H, m), 6.58 (1H, dd, J = 17.7, 11.4 Hz), 6.84 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.32 (1H, s).
(iii)4−クロロ−9−(4−メトキシベンジル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピンの製造
N−ブタ−3−エン−1−イル−6−クロロ−N−(4−メトキシベンジル)−5−ビニルピリミジン−4−アミン(555mg)のトルエン(60mL)溶液に、ベンジリデン{1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン}ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(第二世代グラブス触媒)(114mg)を加え、アルゴン雰囲気下、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=19:1→3:1)で分離精製し、表題化合物(470mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.38-2.43 (2H, m), 3.31 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.80 (3H, s), 4.85 (2H, s), 6.15 (1H, dt, J = 12.0, 4.8 Hz), 6.80-6.88 (3H, m), 7.20 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.23 (1H, s).
(iv)4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピンの製造
4−クロロ−9−(4−メトキシベンジル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン(470mg)のトルエン(10mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加え、75℃で2日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出物を濾取し、表題化合物(247mg)を橙色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.57-2.63 (2H, m), 3.47 (2H, q, J = 4.8 Hz), 5.75-5.97 (1H, m), 6.15 (1H, dt, J = 12.0, 5.4 Hz), 6.78-6.83 (1H, m), 8.13 (1H, s).
(v)4−[2−クロロ−4−(8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−4−イルアミノ)フェノキシ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン(80mg)、4−(4−アミノ−2−クロロフェノキシ)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(152mg)、塩化ピリジニウム(25mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(5mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(140mg)を淡黄色の結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.55-2.64 (2H, m), 3.22 (3H, s), 3.42-3.51 (4H, m), 5.46-5.53 (1H, m), 6.02-6.10 (1H, m), 6.20-6.28 (1H, m), 6.48-6.51 (2H, m), 6.57 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.16-7.22 (1H, m), 7.31 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 7.68 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.10 (1H, s).
実施例10
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(tert−ブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、tert−ブチルアミン(35μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(72.2mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.2mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)、テトラヒドロフラン(0.6mL)の混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で分離精製した後、ジイソプロピルエーテル−酢酸エチルから結晶化し、表題化合物(98.9mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.33 (9H, s), 2.61-2.69 (2H, m), 3.28-3.39 (2H, m), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.00 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.37 (1H, s), 7.48-7.57 (2H, m), 7.62 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.9 Hz), 7.94 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.98 (1H, s), 9.12 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、tert−ブチルアミン(35μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(72.2mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.2mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)、テトラヒドロフラン(0.6mL)の混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で分離精製した後、ジイソプロピルエーテル−酢酸エチルから結晶化し、表題化合物(98.9mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.33 (9H, s), 2.61-2.69 (2H, m), 3.28-3.39 (2H, m), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.00 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.37 (1H, s), 7.48-7.57 (2H, m), 7.62 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.9 Hz), 7.94 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.98 (1H, s), 9.12 (1H, s).
実施例11
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−シクロプロピル−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(110mg)、シクロプロピルアミン(23μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(96.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(50.5mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(93.4mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.45-0.56 (2H, m), 0.59-0.71 (2H, m), 2.62-2.80 (3H, m), 3.28-3.38 (2H, m), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.09 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, t, 8.0 Hz), 7.49-7.56 (2H, m), 7.64 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.96 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 3.8 Hz), 9.06 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(110mg)、シクロプロピルアミン(23μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(96.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(50.5mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(93.4mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.45-0.56 (2H, m), 0.59-0.71 (2H, m), 2.62-2.80 (3H, m), 3.28-3.38 (2H, m), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.09 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, t, 8.0 Hz), 7.49-7.56 (2H, m), 7.64 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.96 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 3.8 Hz), 9.06 (1H, s).
実施例12
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(32μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(117mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(98.6mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.26 (6H, s), 2.59-2.69 (2H, m), 3.29-3.39 (2H, m), 3.46 (2H, d, J = 6.1 Hz), 4.90 (1H, t, J = 6.1 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.04 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.24 (1H, s), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.56 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.95 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.98 (1H, s), 9.15 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(32μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(117mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(98.6mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.26 (6H, s), 2.59-2.69 (2H, m), 3.29-3.39 (2H, m), 3.46 (2H, d, J = 6.1 Hz), 4.90 (1H, t, J = 6.1 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.04 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.24 (1H, s), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.56 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.95 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.98 (1H, s), 9.15 (1H, s).
実施例13
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、trans−4−アミノシクロヘキサノール(33.4mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(98.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.0mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(98.8mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.11-1.40 (4H, m), 1.70-1.92 (4H, m), 2.61-2.71 (2H, m), 3.27-3.41 (3H, m), 3.47-3.67 (1H, m), 4.53 (1H, d, J = 4.3 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.06 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.47-7.57 (2H, m), 7.64 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.97 (1H, s), 9.10 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、trans−4−アミノシクロヘキサノール(33.4mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(98.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.0mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(98.8mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.11-1.40 (4H, m), 1.70-1.92 (4H, m), 2.61-2.71 (2H, m), 3.27-3.41 (3H, m), 3.47-3.67 (1H, m), 4.53 (1H, d, J = 4.3 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.06 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.47-7.57 (2H, m), 7.64 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.97 (1H, s), 9.10 (1H, s).
実施例14
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、2−アミノエタノール(24.4mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(66.5mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.4mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(79.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.63-2.73 (2H, m), 3.24 (2H, q, J = 6.0 Hz), 3.29-3.39 (2H, m), 3.47 (2H, q, J = 6.0 Hz), 4.70 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.18 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.57 (2H, m), 7.65 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.89 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.93-8.04 (2H, m), 9.07 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(111mg)、2−アミノエタノール(24.4mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(66.5mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49.4mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(79.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.63-2.73 (2H, m), 3.24 (2H, q, J = 6.0 Hz), 3.29-3.39 (2H, m), 3.47 (2H, q, J = 6.0 Hz), 4.70 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.18 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.57 (2H, m), 7.65 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.89 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.93-8.04 (2H, m), 9.07 (1H, s).
実施例15
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−(メチルスルホニル)エタンアミン(45.0mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(68.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.9mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(77.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.72 (2H, m), 3.03 (3H, s), 3.25-3.39 (4H, m), 3.59 (2H, q, J = 6.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.21 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.59 (2H, m), 7.70 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.98 (1H, s), 8.24 (1H, t, J = 5.4 Hz), 9.08 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−(メチルスルホニル)エタンアミン(45.0mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(68.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.9mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(77.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.72 (2H, m), 3.03 (3H, s), 3.25-3.39 (4H, m), 3.59 (2H, q, J = 6.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.21 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.59 (2H, m), 7.70 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.98 (1H, s), 8.24 (1H, t, J = 5.4 Hz), 9.08 (1H, s).
実施例16
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(121mg)、4−アミノ−2−メチルブタン−2−オール 塩酸塩(54.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(52.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(75.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.11 (6H, s), 1.53-1.65 (2H, m), 2.67 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.18-3.29 (2H, m), 3.29-3.40 (2H, m), 4.31 (1H, s), 6.60 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.09-7.18 (2H, m), 7.29 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.57 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.78 (1H, d, J = 5.8 Hz), 7.84-7.93 (2H, m), 7.95 (1H, s), 9.05 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(121mg)、4−アミノ−2−メチルブタン−2−オール 塩酸塩(54.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(52.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(75.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.11 (6H, s), 1.53-1.65 (2H, m), 2.67 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.18-3.29 (2H, m), 3.29-3.40 (2H, m), 4.31 (1H, s), 6.60 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.09-7.18 (2H, m), 7.29 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.57 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.78 (1H, d, J = 5.8 Hz), 7.84-7.93 (2H, m), 7.95 (1H, s), 9.05 (1H, s).
実施例17
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[(1−ヒドロキシシクロプロピル)メチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(117mg)、1−(アミノメチル)シクロプロパノール(54.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(52.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(75.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.53 (4H, s), 2.62-2.75 (2H, m), 3.26-3.42 (4H, m), 5.41 (1H, s), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.10-7.22 (2H, m), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46-7.59 (2H, m), 7.66 (1H, t, J = 4.3 Hz), 7.71-7.84 (2H, m), 7.91 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.94-8.06 (2H, m), 9.11 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(117mg)、1−(アミノメチル)シクロプロパノール(54.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(52.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(75.2mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.53 (4H, s), 2.62-2.75 (2H, m), 3.26-3.42 (4H, m), 5.41 (1H, s), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.10-7.22 (2H, m), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46-7.59 (2H, m), 7.66 (1H, t, J = 4.3 Hz), 7.71-7.84 (2H, m), 7.91 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.94-8.06 (2H, m), 9.11 (1H, s).
実施例18
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(122mg)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(43μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(74.1mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(56.4mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(30.4mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.16 (6H, s), 2.34 (2H, t, J = 7.0 Hz), 2.67 (2H, t, J = 4.3 Hz), 3.20-3.31 (2H, m), 3.30-3.39 (2H, m), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.11-7.18 (2H, m), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.58 (2H, m), 7.65 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.85-7.94 (2H, m), 7.97 (1H, s), 9.09 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(122mg)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(43μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(74.1mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(56.4mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(30.4mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.16 (6H, s), 2.34 (2H, t, J = 7.0 Hz), 2.67 (2H, t, J = 4.3 Hz), 3.20-3.31 (2H, m), 3.30-3.39 (2H, m), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.11-7.18 (2H, m), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.58 (2H, m), 7.65 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.85-7.94 (2H, m), 7.97 (1H, s), 9.09 (1H, s).
実施例19
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(シアノメチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(121mg)、アミノアセトニトリル 塩酸塩(39.2mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.3mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(54.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(53.6mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.66-2.76 (2H, m), 3.33-3.41 (2H, m), 4.21 (2H, d, J = 5.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.26-7.37 (2H, m), 7.47-7.60 (2H, m), 7.71-7.83 (3H, m), 7.88 (1H, d, J = 2.6 Hz), 7.98 (1H, s), 8.65 (1H, t, J = 5.4 Hz), 9.18 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(121mg)、アミノアセトニトリル 塩酸塩(39.2mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(76.3mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(54.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(53.6mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.66-2.76 (2H, m), 3.33-3.41 (2H, m), 4.21 (2H, d, J = 5.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.26-7.37 (2H, m), 7.47-7.60 (2H, m), 7.71-7.83 (3H, m), 7.88 (1H, d, J = 2.6 Hz), 7.98 (1H, s), 8.65 (1H, t, J = 5.4 Hz), 9.18 (1H, s).
実施例20
(4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−イル)メタノールの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(201mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を−10℃に冷却した後、トリエチルアミン(90μL)、クロロギ酸イソブチル(60μL)を加え、−10℃で30分間攪拌した。不溶物を濾過により除去した後、濾液を−10℃に冷却した水素化ホウ素ナトリウム(41.0mg)水溶液(5mL)に滴下し、−10℃で3時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:2→酢酸エチル)で分離精製した後、ジイソプロピルエーテル−酢酸エチルから結晶化し、表題化合物(123mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.42 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.28-3.37 (2H, m), 4.03 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.86 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.47 (1H, s), 6.59 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.25-7.36 (2H, m), 7.48-7.59 (2H, m), 7.74 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.92 (1H, s), 8.76 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(201mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を−10℃に冷却した後、トリエチルアミン(90μL)、クロロギ酸イソブチル(60μL)を加え、−10℃で30分間攪拌した。不溶物を濾過により除去した後、濾液を−10℃に冷却した水素化ホウ素ナトリウム(41.0mg)水溶液(5mL)に滴下し、−10℃で3時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:2→酢酸エチル)で分離精製した後、ジイソプロピルエーテル−酢酸エチルから結晶化し、表題化合物(123mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.42 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.28-3.37 (2H, m), 4.03 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.86 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.47 (1H, s), 6.59 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.25-7.36 (2H, m), 7.48-7.59 (2H, m), 7.74 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.92 (1H, s), 8.76 (1H, s).
実施例21
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(116mg)、3−アミノ−1,2−プロパンジオール(28.0mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(75.7mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(59.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.72 (2H, m), 3.03-3.17 (1H, m), 3.25-3.42 (5H, m), 3.51-3.64 (1H, m), 4.57 (1H, t, J = 5.9 Hz), 4.83 (1H, d, J = 4.7 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.19 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.58 (2H, m), 7.66 (1H, t, J = 4.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.94-8.05 (2H, m), 9.12 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(116mg)、3−アミノ−1,2−プロパンジオール(28.0mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(75.7mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.1mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(59.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.64-2.72 (2H, m), 3.03-3.17 (1H, m), 3.25-3.42 (5H, m), 3.51-3.64 (1H, m), 4.57 (1H, t, J = 5.9 Hz), 4.83 (1H, d, J = 4.7 Hz), 6.61 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.19 (1H, s), 7.31 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.58 (2H, m), 7.66 (1H, t, J = 4.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.94-8.05 (2H, m), 9.12 (1H, s).
実施例22
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(107mg)、(1−アミノシクロペンチル)メタノール(35.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(70.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.0mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(93.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.43-1.77 (6H, m), 1.83-1.98 (2H, m), 2.58-2.70 (2H, m), 3.27-3.39 (2H, m), 3.54 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.86 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.03 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.45 (1H, s), 7.48-7.57 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.97 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.99 (1H, s), 9.15 (1H, s).
4−{[4−(1−ベンゾチエン−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(107mg)、(1−アミノシクロペンチル)メタノール(35.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(70.0mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.0mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(93.5mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.43-1.77 (6H, m), 1.83-1.98 (2H, m), 2.58-2.70 (2H, m), 3.27-3.39 (2H, m), 3.54 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.86 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.03 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.45 (1H, s), 7.48-7.57 (2H, m), 7.63 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.97 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.99 (1H, s), 9.15 (1H, s).
実施例23
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
(i)4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾールの製造
1,2−ベンゾイソチアゾール−4−オール(436mg)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(571mg)、炭酸カリウム(582mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン−ジイソプロピルエーテルで結晶化し、表題化合物(797mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.89 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.04 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.53 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.83 (1H, dd, J = 8.0, 0.8 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 9.1, 2.6 Hz), 8.46 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.95 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(ii)4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロアニリンの製造
4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾール(792mg)のエタノール(23mL)溶液に還元鉄(809mg)、1N塩酸(2.3mL)を加え、加熱還流下1時間攪拌した。反応混合物に1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加えた後、セライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに懸濁し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=49:1→1:2)で分離精製し、表題化合物(629mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.74 (2H, br s), 6.49 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 6.62 (1H, dd, J = 8.6, 2.6 Hz), 6.83 (1H, d, J = 2.6 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.35 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.57 (1H, dt, J = 8.0, 0.8 Hz), 9.15 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(iii)4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(301mg)、4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロアニリン(361mg)、塩化ピリジニウム(15mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(4mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(422mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.88-2.95 (2H, m), 3.49-3.59 (2H, m), 3.83 (3H, s), 5.85 (1H, t, J = 4.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 6.82 (1H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.63 (1H, dt, J = 8.0, 0.8 Hz), 7.68 (1H, s), 7.79 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.14 (1H, s), 9.14 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(iv)4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(419mg)、1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)、テトラヒドロフラン(15mL)、エタノール(15mL)および1N塩酸(5mL)を用いて、実施例2(i)と同様の反応を行い、表題化合物(393mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.71 (2H, t, J = 4.2 Hz), 3.33-3.42 (2H, m), 6.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.51 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 9.0, 2.6 Hz), 7.72 (1H, s), 7.84-7.95 (3H, m), 8.00 (1H, s), 9.24 (1H, d, J = 0.9 Hz), 9.42 (1H, s), 12.28 (1H, br s).
(i)4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾールの製造
1,2−ベンゾイソチアゾール−4−オール(436mg)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(571mg)、炭酸カリウム(582mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン−ジイソプロピルエーテルで結晶化し、表題化合物(797mg)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.89 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 7.04 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.53 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.83 (1H, dd, J = 8.0, 0.8 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 9.1, 2.6 Hz), 8.46 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.95 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(ii)4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロアニリンの製造
4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾール(792mg)のエタノール(23mL)溶液に還元鉄(809mg)、1N塩酸(2.3mL)を加え、加熱還流下1時間攪拌した。反応混合物に1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加えた後、セライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに懸濁し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=49:1→1:2)で分離精製し、表題化合物(629mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.74 (2H, br s), 6.49 (1H, dd, J = 8.0, 0.6 Hz), 6.62 (1H, dd, J = 8.6, 2.6 Hz), 6.83 (1H, d, J = 2.6 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.35 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.57 (1H, dt, J = 8.0, 0.8 Hz), 9.15 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(iii)4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチルの製造
4−クロロ−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(301mg)、4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロアニリン(361mg)、塩化ピリジニウム(15mg)及び1−メチル−2−ピロリドン(4mL)を用いて、実施例1と同様の反応を行い、表題化合物(422mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.88-2.95 (2H, m), 3.49-3.59 (2H, m), 3.83 (3H, s), 5.85 (1H, t, J = 4.5 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 6.82 (1H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.63 (1H, dt, J = 8.0, 0.8 Hz), 7.68 (1H, s), 7.79 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.14 (1H, s), 9.14 (1H, d, J = 0.9 Hz).
(iv)4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸の製造
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸メチル(419mg)、1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)、テトラヒドロフラン(15mL)、エタノール(15mL)および1N塩酸(5mL)を用いて、実施例2(i)と同様の反応を行い、表題化合物(393mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.71 (2H, t, J = 4.2 Hz), 3.33-3.42 (2H, m), 6.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.51 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 9.0, 2.6 Hz), 7.72 (1H, s), 7.84-7.95 (3H, m), 8.00 (1H, s), 9.24 (1H, d, J = 0.9 Hz), 9.42 (1H, s), 12.28 (1H, br s).
実施例24
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(112mg)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(30μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(63.9mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(84.3mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.26 (6H, s), 2.61-2.69 (2H, m), 3.28-3.40 (2H, m), 3.47 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.91 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.57 (1H, dd, J = 8.0, 0.5 Hz), 7.05 (1H, s), 7.26 (1H, s), 7.35 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.51 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.67 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.95-8.04 (2H, m), 9.22 (1H, s), 9.25 (1H, d, J = 0.9 Hz).
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(112mg)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(30μL)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(63.9mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.3mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(84.3mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.26 (6H, s), 2.61-2.69 (2H, m), 3.28-3.40 (2H, m), 3.47 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.91 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.57 (1H, dd, J = 8.0, 0.5 Hz), 7.05 (1H, s), 7.26 (1H, s), 7.35 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.51 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.67 (1H, t, J = 4.6 Hz), 7.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.95-8.04 (2H, m), 9.22 (1H, s), 9.25 (1H, d, J = 0.9 Hz).
実施例25
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−N−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボキサミドの製造
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(58.2mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(71.6mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.7mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(90.3mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.52 (6H, s), 2.60-2.69 (2H, m), 2.95 (3H, s), 3.29-3.39 (2H, m), 3.76 (2H, s), 6.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.36 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.52 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.62 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.69 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.74 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, s), 8.03 (1H, d, J = 2.6 Hz), 9.16 (1H, s), 9.24 (1H, d, J = 0.8 Hz).
4−{[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イルオキシ)−3−クロロフェニル]アミノ}−8,9−ジヒドロ−7H−ピリミド[4,5−b]アゼピン−6−カルボン酸(109mg)、2−メチル−1−(メチルスルホニル)−2−プロピルアミン 塩酸塩(58.2mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(71.6mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46.7mg)、トリエチルアミン(0.1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)およびテトラヒドロフラン(0.6mL)を用いて、実施例10と同様の反応を行い、表題化合物(90.3mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.52 (6H, s), 2.60-2.69 (2H, m), 2.95 (3H, s), 3.29-3.39 (2H, m), 3.76 (2H, s), 6.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.08 (1H, s), 7.36 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.52 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.62 (1H, dd, J = 8.9, 2.6 Hz), 7.69 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.74 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.01 (1H, s), 8.03 (1H, d, J = 2.6 Hz), 9.16 (1H, s), 9.24 (1H, d, J = 0.8 Hz).
製剤例1(一錠当たりの用量)
(1)実施例12で得られた化合物 10.0mg
(2)乳糖 60.0mg
(3)コーンスターチ 35.0mg
(4)ゼラチン 3.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
実施例12で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0mgとコーンスターチ35.0mgとの混合物を10重量%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化したのち、40℃で乾燥し再び1mmメッシュの篩を通す。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し圧縮する。得られる中心錠をしょ糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの懸濁液による糖衣でコーテイングを施し、ミツロウで艶出して糖衣錠を得る。
(1)実施例12で得られた化合物 10.0mg
(2)乳糖 60.0mg
(3)コーンスターチ 35.0mg
(4)ゼラチン 3.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
実施例12で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0mgとコーンスターチ35.0mgとの混合物を10重量%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化したのち、40℃で乾燥し再び1mmメッシュの篩を通す。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し圧縮する。得られる中心錠をしょ糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの懸濁液による糖衣でコーテイングを施し、ミツロウで艶出して糖衣錠を得る。
製剤例2(一錠当たりの用量)
(1)実施例12で得られた化合物 10.0mg
(2)乳糖 70.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)可溶化デンプン 7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
実施例12で得られた化合物10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0mgとの混合物を可溶化デンプンの水溶液0.07ml(可溶化デンプンとして7.0mg)で顆粒化後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと混合する。得られる混合物を圧縮し錠剤を得る。
(1)実施例12で得られた化合物 10.0mg
(2)乳糖 70.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)可溶化デンプン 7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
実施例12で得られた化合物10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0mgとの混合物を可溶化デンプンの水溶液0.07ml(可溶化デンプンとして7.0mg)で顆粒化後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと混合する。得られる混合物を圧縮し錠剤を得る。
試験例1A ヒトHER2遺伝子のクローニングと組換えバキュロウイルスの調製
ヒトHER2遺伝子のクローニングは、MCF7細胞から調製したtotal RNAを鋳型としたRT−PCRを行って実施した。RT−PCRに使用したプライマーは、HER2遺伝子の塩基配列(Genbank Accession No. M11730)情報より、HER2細胞内ドメイン部分をコードする塩基配列(塩基としてGenbank Accession No. M11730における2176−3918、タンパクとしてGenbank Accession No.NP_004439の676−1255アミノ酸に相当)に、タンパクのN末にDYKDDDDペプチドタグが付加するように、当該ペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマー塩基配列を以下に示す。
HER2−U:5’−AATTAAGTCGACATGGACTACAAAGACGATGACGACAAGCGACGGCAGCAGAAGATCCGGAAGTAC−3’(配列番号:1)および
HER2−L:5’−AATTAAGCATGCTCACACTGGCACGTCCAGACCCAGGTACTC−3’(配列番号:2)
RT反応はSuperScript First−Strand Synthesis System for RT−PCR(インビトロジェン)を、PCR反応はKOD−plusキット(TOYOBO)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収し、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−HER2を作製した。挿入断片の塩基配列を確認したところ、HER2細胞内ドメインの塩基配列(Genbank Accession M11730における2176−3918)と一致した。さらに、BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン)を用いて、組換えバキュロウイルスBAC−HER2を調製した。
ヒトHER2遺伝子のクローニングは、MCF7細胞から調製したtotal RNAを鋳型としたRT−PCRを行って実施した。RT−PCRに使用したプライマーは、HER2遺伝子の塩基配列(Genbank Accession No. M11730)情報より、HER2細胞内ドメイン部分をコードする塩基配列(塩基としてGenbank Accession No. M11730における2176−3918、タンパクとしてGenbank Accession No.NP_004439の676−1255アミノ酸に相当)に、タンパクのN末にDYKDDDDペプチドタグが付加するように、当該ペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマー塩基配列を以下に示す。
HER2−U:5’−AATTAAGTCGACATGGACTACAAAGACGATGACGACAAGCGACGGCAGCAGAAGATCCGGAAGTAC−3’(配列番号:1)および
HER2−L:5’−AATTAAGCATGCTCACACTGGCACGTCCAGACCCAGGTACTC−3’(配列番号:2)
RT反応はSuperScript First−Strand Synthesis System for RT−PCR(インビトロジェン)を、PCR反応はKOD−plusキット(TOYOBO)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収し、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−HER2を作製した。挿入断片の塩基配列を確認したところ、HER2細胞内ドメインの塩基配列(Genbank Accession M11730における2176−3918)と一致した。さらに、BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン)を用いて、組換えバキュロウイルスBAC−HER2を調製した。
試験例1B HER2細胞内ドメインタンパクの調製
SF−21細胞を、10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×106 cells/mLで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−HER2を13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウイルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(べーリンガー)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mM トリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ)を用いて20,000rpm、30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマ社)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。溶出液を分画分子量30Kのビバスピン20(ビバサイエンス)で濃縮した。この濃縮液を緩衝液Aで平衡化したHi−Load 16/60 Superdex 200pg(GEヘルスケアバイオサイエンス)によりゲルろ過精製を行った。HER2細胞内ドメインを含むフラクションを集め、−80℃で凍結保存した。
SF−21細胞を、10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×106 cells/mLで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−HER2を13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウイルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(べーリンガー)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mM トリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ)を用いて20,000rpm、30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマ社)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。溶出液を分画分子量30Kのビバスピン20(ビバサイエンス)で濃縮した。この濃縮液を緩衝液Aで平衡化したHi−Load 16/60 Superdex 200pg(GEヘルスケアバイオサイエンス)によりゲルろ過精製を行った。HER2細胞内ドメインを含むフラクションを集め、−80℃で凍結保存した。
試験例1C HER2キナーゼ阻害活性の測定
HER2キナーゼ反応は96穴プレートを使用して実施した。キナーゼ反応用緩衝液として50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MnCl2、2mMジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20の組成の緩衝液を使用した。本発明の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した後、キナーゼ反応時にDMSO濃度が0.1%となるようにキナーゼ反応用緩衝液で希釈した。この化合物溶液10μLに、試験例1Bで得られたHER2細胞内ドメイン0.625μg/mLとポリペプチド基質poly−Glu:Tyr(4:1)(シグマ)12.5μg/mLを含むキナーゼ反応用緩衝液20μLを添加し混合した後、5分間、室温で静置した。次に、125μM ATP、45μCi/mL[γ−32P]ATPを含むキナーゼ反応用緩衝液を20μL添加し、最終反応液量50μLでキナーゼ反応を開始した。室温で10分間のキナーゼ反応を行った後に、20%TCA溶液を50μL添加してキナーゼ反応を停止させた。この反応終了液を室温で30分間放置した後、セルハーベスター(パーキンエルマー)を用いて、96穴のGF/C フィルタープレート(パーキンエルマー)に反応終了液内の酸不溶画分を集め、その後、酸不溶画分を含むフィルターを3%リン酸溶液で洗浄した。洗浄後のフィルタープレートを45℃で60分間乾燥した後、マイクロシンチ0(パーキンエルマー)を25μL添加し、トップカウント(パーキンエルマー)を用いて放射活性を測定した。試験化合物のHER2キナーゼに対する阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とHER2細胞内ドメインを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。化合物の阻害率の結果を表1に表す。
これより、本発明の化合物は、HER2キナーゼの活性を強く阻害することが示された。
HER2キナーゼ反応は96穴プレートを使用して実施した。キナーゼ反応用緩衝液として50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MnCl2、2mMジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20の組成の緩衝液を使用した。本発明の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した後、キナーゼ反応時にDMSO濃度が0.1%となるようにキナーゼ反応用緩衝液で希釈した。この化合物溶液10μLに、試験例1Bで得られたHER2細胞内ドメイン0.625μg/mLとポリペプチド基質poly−Glu:Tyr(4:1)(シグマ)12.5μg/mLを含むキナーゼ反応用緩衝液20μLを添加し混合した後、5分間、室温で静置した。次に、125μM ATP、45μCi/mL[γ−32P]ATPを含むキナーゼ反応用緩衝液を20μL添加し、最終反応液量50μLでキナーゼ反応を開始した。室温で10分間のキナーゼ反応を行った後に、20%TCA溶液を50μL添加してキナーゼ反応を停止させた。この反応終了液を室温で30分間放置した後、セルハーベスター(パーキンエルマー)を用いて、96穴のGF/C フィルタープレート(パーキンエルマー)に反応終了液内の酸不溶画分を集め、その後、酸不溶画分を含むフィルターを3%リン酸溶液で洗浄した。洗浄後のフィルタープレートを45℃で60分間乾燥した後、マイクロシンチ0(パーキンエルマー)を25μL添加し、トップカウント(パーキンエルマー)を用いて放射活性を測定した。試験化合物のHER2キナーゼに対する阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とHER2細胞内ドメインを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。化合物の阻害率の結果を表1に表す。
これより、本発明の化合物は、HER2キナーゼの活性を強く阻害することが示された。
(表1)
実施例番号(化合物番号) 1.0μMにおける阻害率(%)
2 98
11 98
12 99
14 99
25 100
実施例番号(化合物番号) 1.0μMにおける阻害率(%)
2 98
11 98
12 99
14 99
25 100
試験例2A ヒトEGFR遺伝子のクローニングと組換えバキュロウイルスの調製
ヒトEGFR遺伝子のクローニングは、A431細胞から調製したtotal RNAを鋳型としたRT−PCRを行って実施した。RT−PCRに使用したプライマーは、EGFR遺伝子の塩基配列(Genbank Accession No. X00588)情報より、EGFR細胞内ドメイン部分をコードする塩基配列(塩基としてGenbank Accession No.X00588における2191−3819、タンパクとしてGenbank Accession No.NP_005219の669−1210アミノ酸に相当)に、タンパクのN末にDYKDDDDペプチドタグが付加するように、当該ペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマー塩基配列を以下に示す。
EGFR−U:5’−AATTAAGTCGACATGGACTACAAAGACGATGACGACCGAAGGCGCCACATCGTTCGGAAGCGCACG−3’(配列番号:3)および
EGFR−L:5’−AATTAAGCATGCTCATGCTCCAATAAATTCACTGCTTTGTGG−3’(配列番号:4)
RT反応はSuperScript First−Strand Synthesis System for RT−PCR(インビトロジェン)を、PCR反応はKOD−plusキット(TOYOBO)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収し、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−EGFRを作製した。挿入断片の塩基配列を確認したところ、EGFR細胞内ドメインの塩基配列(Genbank Accession X00588における2191−3819)と一致した。さらに、BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン)を用いて、組換えバキュロウイルスのウイルスストックBAC−EGFRを調製した。
ヒトEGFR遺伝子のクローニングは、A431細胞から調製したtotal RNAを鋳型としたRT−PCRを行って実施した。RT−PCRに使用したプライマーは、EGFR遺伝子の塩基配列(Genbank Accession No. X00588)情報より、EGFR細胞内ドメイン部分をコードする塩基配列(塩基としてGenbank Accession No.X00588における2191−3819、タンパクとしてGenbank Accession No.NP_005219の669−1210アミノ酸に相当)に、タンパクのN末にDYKDDDDペプチドタグが付加するように、当該ペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマー塩基配列を以下に示す。
EGFR−U:5’−AATTAAGTCGACATGGACTACAAAGACGATGACGACCGAAGGCGCCACATCGTTCGGAAGCGCACG−3’(配列番号:3)および
EGFR−L:5’−AATTAAGCATGCTCATGCTCCAATAAATTCACTGCTTTGTGG−3’(配列番号:4)
RT反応はSuperScript First−Strand Synthesis System for RT−PCR(インビトロジェン)を、PCR反応はKOD−plusキット(TOYOBO)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収し、制限酵素Sal IおよびSph Iで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−EGFRを作製した。挿入断片の塩基配列を確認したところ、EGFR細胞内ドメインの塩基配列(Genbank Accession X00588における2191−3819)と一致した。さらに、BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン)を用いて、組換えバキュロウイルスのウイルスストックBAC−EGFRを調製した。
試験例2B ヒトEGFR細胞内ドメインタンパクの調製
SF−21細胞を10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×106 cells/mLで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−EGFRを13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウイルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(べーリンガー)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mM トリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ)を用いて20,000rpm,30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマアルドリッチ社)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。溶出液を分画分子量30Kのビバスピン20(ビバサイエンス)で濃縮した。この濃縮液を緩衝液Aで平衡化したHi−Load 16/60 Superdex 200 pg(GEヘルスケアバイオサイエンス)によりゲルろ過精製を行った。EGFR細胞内ドメインを含むフラクションを集め、−80℃で凍結保存した。
SF−21細胞を10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×106 cells/mLで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−EGFRを13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウイルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(べーリンガー)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mM トリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ)を用いて20,000rpm,30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマアルドリッチ社)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。溶出液を分画分子量30Kのビバスピン20(ビバサイエンス)で濃縮した。この濃縮液を緩衝液Aで平衡化したHi−Load 16/60 Superdex 200 pg(GEヘルスケアバイオサイエンス)によりゲルろ過精製を行った。EGFR細胞内ドメインを含むフラクションを集め、−80℃で凍結保存した。
試験例2C EGFRキナーゼ阻害活性の測定
EGFRキナーゼ反応は96穴プレートを使用して実施した。キナーゼ反応用緩衝液として50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MnCl2、2mMジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20の組成の緩衝液を使用した。本発明の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した後、キナーゼ反応時にDMSO濃度が0.1%となるようにキナーゼ反応用緩衝液で希釈した。この化合物溶液10μLに、試験例2Bで得られたEGFR細胞内ドメイン0.625μg/mLとポリペプチド基質poly−Glu:Tyr(4:1)(シグマ)12.5μg/mLを含むキナーゼ反応用緩衝液20μLを添加し混合した後、5分間、室温で静置した。次に、125μM ATP、45μCi/mL[γ−32P]ATPを含むキナーゼ反応用緩衝液を20μL添加し、最終反応液量50μLでキナーゼ反応を開始した。室温で10分間のキナーゼ反応を行った後に、20%TCA溶液を50μL添加してキナーゼ反応を停止させた。この反応終了液を室温で30分間放置した後、セルハーベスター(パーキンエルマー)を用いて、96穴のGF/C フィルタープレート(パーキンエルマー)に反応終了液内の酸不溶画分を集め、その後、酸不溶画分を含むフィルターを3%リン酸溶液で洗浄した。洗浄後のフィルタープレートを45℃で60分間乾燥した後、マイクロシンチ0(パーキンエルマー)を25μL添加し、トップカウント(パーキンエルマー)を用いて放射活性を測定した。試験化合物のEGFRキナーゼに対する阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とEGFR細胞内ドメインを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。化合物の阻害率の結果を表2に表す。
これより、本発明の化合物は、EGFRキナーゼの活性を強く阻害することが示された。
EGFRキナーゼ反応は96穴プレートを使用して実施した。キナーゼ反応用緩衝液として50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MnCl2、2mMジチオスレイトール(Dithiothreitol)、0.01% Tween−20の組成の緩衝液を使用した。本発明の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した後、キナーゼ反応時にDMSO濃度が0.1%となるようにキナーゼ反応用緩衝液で希釈した。この化合物溶液10μLに、試験例2Bで得られたEGFR細胞内ドメイン0.625μg/mLとポリペプチド基質poly−Glu:Tyr(4:1)(シグマ)12.5μg/mLを含むキナーゼ反応用緩衝液20μLを添加し混合した後、5分間、室温で静置した。次に、125μM ATP、45μCi/mL[γ−32P]ATPを含むキナーゼ反応用緩衝液を20μL添加し、最終反応液量50μLでキナーゼ反応を開始した。室温で10分間のキナーゼ反応を行った後に、20%TCA溶液を50μL添加してキナーゼ反応を停止させた。この反応終了液を室温で30分間放置した後、セルハーベスター(パーキンエルマー)を用いて、96穴のGF/C フィルタープレート(パーキンエルマー)に反応終了液内の酸不溶画分を集め、その後、酸不溶画分を含むフィルターを3%リン酸溶液で洗浄した。洗浄後のフィルタープレートを45℃で60分間乾燥した後、マイクロシンチ0(パーキンエルマー)を25μL添加し、トップカウント(パーキンエルマー)を用いて放射活性を測定した。試験化合物のEGFRキナーゼに対する阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物とEGFR細胞内ドメインを添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。化合物の阻害率の結果を表2に表す。
これより、本発明の化合物は、EGFRキナーゼの活性を強く阻害することが示された。
(表2)
実施例番号(化合物番号) 1.0μMにおける阻害率(%)
13 97
15 98
16 98
24 98
実施例番号(化合物番号) 1.0μMにおける阻害率(%)
13 97
15 98
16 98
24 98
試験例3 in vitroでの乳癌細胞BT−474増殖抑制作用
ヒト乳癌細胞BT−474の細胞懸濁液100μL(6,000細胞)を96穴マイクロプレートに播き、5%炭酸ガスインキュベーター中37℃で培養した。翌日、2倍段階希釈した被検化合物溶液100μLを、目指す最終濃度となるよう添加し、培養を5日間行った。被検化合物を含む培養液を除き、細胞を洗浄した後、50%トリクロロ酢酸溶液で固定後、色素SRB0.4%(W/V)溶液(1%酢酸に溶解)を加え細胞タンパク質を染色した(スケハンら、ジャーナル オブ ナショナル キャンサー インスティチュート、82巻、1107−1112頁、1990年)。1%酢酸溶液にて洗浄した後、100μLのトリス緩衝液(10mM)を加えて色素を抽出し、吸収波長550nmの吸光度を測定し、タンパク質量として細胞量を測定した。被検化合物溶液を加えていない対照群のタンパク質量を100%としたときに各処理群の残存タンパク質量の割合を求め、残存細胞量を対照の50%に抑制するのに必要な化合物濃度(IC50)値を算出した。結果を表3に示す。
ヒト乳癌細胞BT−474の細胞懸濁液100μL(6,000細胞)を96穴マイクロプレートに播き、5%炭酸ガスインキュベーター中37℃で培養した。翌日、2倍段階希釈した被検化合物溶液100μLを、目指す最終濃度となるよう添加し、培養を5日間行った。被検化合物を含む培養液を除き、細胞を洗浄した後、50%トリクロロ酢酸溶液で固定後、色素SRB0.4%(W/V)溶液(1%酢酸に溶解)を加え細胞タンパク質を染色した(スケハンら、ジャーナル オブ ナショナル キャンサー インスティチュート、82巻、1107−1112頁、1990年)。1%酢酸溶液にて洗浄した後、100μLのトリス緩衝液(10mM)を加えて色素を抽出し、吸収波長550nmの吸光度を測定し、タンパク質量として細胞量を測定した。被検化合物溶液を加えていない対照群のタンパク質量を100%としたときに各処理群の残存タンパク質量の割合を求め、残存細胞量を対照の50%に抑制するのに必要な化合物濃度(IC50)値を算出した。結果を表3に示す。
(表3)
実施例番号(化合物番号) IC 50 (nM)
2 <100
6 <100
11 <100
13 <100
16 <100
24 <100
25 <100
実施例番号(化合物番号) IC 50 (nM)
2 <100
6 <100
11 <100
13 <100
16 <100
24 <100
25 <100
本発明によれば、ピリミドアゼピン化合物およびピリミドアゾシン化合物、それらの製造法および用途が提供される。これらの縮合ピリミジン化合物は、優れたチロシンキナーゼ阻害作用を有し、安全性が高く、かつ医薬品として十分満足できる。
Claims (10)
- 式:
[式中、環Aはさらに置換基を有していてもよい含窒素7員または8員環を、
環Bは置換基を有していてもよいアレーンまたは置換基を有していてもよいヘテロアレーンを、
環Cは置換基を有していてもよい縮合複素環を、
Xは−NR3−X1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR4−
(式中、R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表すか、あるいはR3またはR4は環Bの炭素原子と結合して、置換基を有していてもよい環構造を構築してもよく、X1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
Yは−NR5−Y1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−CHR6−
(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を、Y1は結合手または置換基を有していてもよいC1−4アルキレンを表す)で表される基を、
R1は水素原子、炭素原子を介して結合する基、または、硫黄原子を介して結合する基を、
式
は単結合または二重結合を、
R2は、
- 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
- 請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグからなる医薬。
- チロシンキナーゼ阻害剤である請求項5記載の医薬。
- 癌の予防・治療剤である請求項5記載の医薬。
- 乳癌、卵巣癌、大腸癌、小腸癌、胃癌、食道癌、前立腺癌、肺癌、膵癌または腎臓癌の予防・治療剤である請求項5記載の医薬。
- 哺乳動物に対して、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。
- 癌の予防・治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
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JP2007216457A JP2009046453A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 縮合複素環化合物 |
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-
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