JP2017184223A - パネル振動型音響発生表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】表示パネルを直接振動させて音響を発生させる形態の表示装置において、音の進行方向が映像出力方向と一致して音の定位感が向上し、広帯域で音響出力特性を向上することができ、セット装置の機構設計が容易であり、表示装置またはセット装置の厚さを減少することができる表示装置を提供する。【解決手段】表示装置は、映像が表示される表示パネル１００と、表示パネルの支持構造（カバーボトム３００、ミドルキャビネット５００）に固定され、かつ、表示パネルに接触配置されて表示パネルを直接振動させる音響発生アクチュエータ２００を有する。【選択図】図２ｂ

Description

本発明は表示装置に関し、より詳しくは、表示パネルを直接振動させて音響を発生させる形態の表示装置に関する。

移動通信端末機、ノートブックコンピュータのような各種の携帯用電子機器が発展するにつれて、これに適用できる平板表示装置（Flat Panel Display Device）に対する要求が増大している。
平板表示装置には、液晶表示装置（Liquid Crystal Display Device）、プラズマディスプレイパネル（Plasma Display Panel）、電界放出表示装置（Field Emission Display Device）、発光ダイオード表示装置（Light Emitting Diode Display Device）、有機発光ダイオード表示装置（Organic Light Emitting Diode Display Device）などが研究されている。

このような表示装置のうち、液晶表示装置（ＬＣＤ）は、薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、カラーフィルタ及び／又はブラックマトリックスなどを備えた上部基板と、その間に形成される液晶物質層を含んで構成され、画素領域の両電極の間に印加される電界によって液晶層の配列状態が調節され、それによって光の透過度が調節されて画像が表示される装置である。

このような液晶表示装置の表示パネルは、ユーザにイメージを提供する表示領域（active area：ＡＡ）と前記表示領域（ＡＡ）の周辺領域である非表示領域（non-active area：ＮＡ）として定義され、表示パネルは、通常、薄膜トランジスタなどが形成されて画素領域が定義されるアレイ基板である第１基板と、ブラックマトリックス及び／又はカラーフィルタ層などが形成された上部基板としての第２基板とが合着されて製造される。

薄膜トランジスタが形成されるアレイ基板または第１基板は、また第１方向に延びる多数のゲートライン（ＧＬ）と、第１方向と垂直な第２方向に延びる多数のデータライン（ＤＬ）とを含み、各々のゲートライン及びデータラインにより１つの画素領域（Pixel）Ｐが定義される。１つの画素領域Ｐ内には１つ以上の薄膜トランジスタが形成され、各薄膜トランジスタのゲートまたはソース電極は各々ゲートライン及びデータラインと連結できる。

このような平板表示装置のうち、液晶表示装置は自体発光要素を有しない素子であるので、別途の光源が必要である。これによって、背面にＬＥＤのような光源を備えたバックライトユニットが設けられて液晶パネルの全面に向けて光を照射し、これを通じて初めて識別可能な画像が具現される。

一方、最近、表示装置として脚光を浴びている有機発光表示装置は、自ら発光する有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ：Organic Light Emitting Diode）を用いることによって、応答速度が速く、発光効率、輝度、及び視野角などが大きいという長所がある。

このような有機発光表示装置は、有機発光ダイオードが含まれたサブピクセルをマトリックス形態に配列し、スキャン信号により選択されたサブピクセルの明るさをデータの階調によって制御する。また、有機発光ダイオード表示装置は自発光素子であって、消費電力が低く、高速の応答速度、高い発光効率、高い輝度、及び広視野角を有している。

一方、このような表示装置を含む完成品概念のセット装置があり、このようなセット装置の例には、ＴＶ、コンピュータモニター、広告看板などがありうる。

このような表示装置またはセット装置には、表示される映像と関連した音響を発生させて出力するためのスピーカーのような音響出力装置が含まれる。

一般に、液晶表示装置または有機発光ダイオード表示装置などの表示装置生産業体は表示パネルまたは表示装置のみを生産し、スピーカーを生産する別途の業体で完成された表示装置にスピーカーを組み立てる方式により最終的に映像及び音が出力されるセット装置を具現していた。

図１は、従来の表示装置に含まれたスピーカーに対する概略的な平面図である。

図１に示すように、従来の表示装置１またはセット装置において、スピーカー２は表示パネルの後面または下端部に備えられている。

この場合、スピーカー２を通じて発生された音の進行方向は、映像が表示される表示パネルの前面でない後面または表示パネルの下方になるため、表示装置１の前方で映像を視聴する視聴者方向に音が進行しないので、視聴者の没入を妨害するという問題があった。

また、スピーカー２を通じて発生した音が表示パネルの後面または表示パネルの下方に進行する場合には、壁または底で反射される音との干渉によって音質が落ちるという問題があった。

また、従来の表示装置に含まれるスピーカーは発生した音響の進行方向が表示装置の観察者方向でない方に向かうようになって、音響の回折現象などにより音の定位感が落ちるだけでなく、ＴＶなどのセット装置を構成するに当たって、スピーカーが一定の空間を占めるようになるので、セット装置のデザイン及び空間配置上に一定の制約になるという問題もあった。

したがって、表示装置から出力される音の音質を改善し、視聴者の没入を妨害しない技術に対する必要性が増加している状況である。

本発明は前述した従来の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、表示装置を構成する表示パネルを直接振動させて音響を発生させるパネル振動型音響発生が可能な表示装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、パネル振動型音響発生装置を含む表示装置を構成するに当たって、表示パネルと音響発生アクチュエータとの間に一定のエアーギャップを形成し、アクチュエータ支持孔を表示装置の支持構造に形成することによって、優れる音響発生性能を有し、かつ厚さを減少させることができる表示装置を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、表示パネルの底面と表示装置の支持構造の上面との間に接着される接着部材（両面テープ部）と接着部材の外郭にさらに配置されるシーリング部を含む音響発生バッフル部を形成することによって、音響出力特性を向上させることができる表示装置を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、表示パネルの駆動のためのソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）と支持構造との間の干渉及び騷音を防止するために、表示パネルの後面に配置される支持構造とソースＰＣＢとの間、またはソースＰＣＢ付近の表示パネルの後面と支持構造の内面との間に配置される１つ以上の緩衝部材を含む表示装置を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、音響発生アクチュエータを表示装置の支持構造の第１位置に配置し、セット装置のセットＰＣＢを前記第１位置と相異する第２位置に配置することによって、音響発生アクチュエータとセットＰＣＢとの干渉を避けることができる表示装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、２つ以上の音響発生アクチュエータが使われる場合、表示装置の支持構造の内側に補強部材を配置することによって、２つ以上の音響発生アクチュエータの相異する振動特性に従う支持構造の変形を防止することができる表示装置を提供することにある。

前記の目的を達成するために、本実施形態による表示装置は映像を表示する表示パネルと、表示パネルの一側表面に接触するように配置され、前記表示パネルを振動させて音響を発生させる音響発生アクチュエータを含んで構成されることができ、この際、音響発生アクチュエータが接触する表示パネルの一側面は内部表面でありうる。

表示パネルの少なくとも後面をカバーして支持するカバーボトムのような支持構造をさらに含み、かつ音響発生アクチュエータは、カバーボトムに形成された支持孔に挿入されて固定できる。

音響発生アクチュエータは、支持孔に挿入される下部プレートと、下部プレート上に配置されるマグネットと、下部プレートの中央に配置されるセンターポールと、前記センターポールの周囲を囲むように配置され、先端部は表示パネルに接触するボビンと、ボビンの外郭に巻き取られたコイルを含むことができる。

一方、音響発生アクチュエータを構成する下部プレートは外側に延びる延長部をさらに含み、その延長部がボルト、ペムナット、接着部材などによりカバーボトムの底面に固定できる。

表示パネルと支持部材との間にはエアーギャップ空間が形成され、エアーギャップ空間の縁部では支持部材の上面と表示パネルの下面との間に配置される接着部材とシーリング部を含むバッフル部を含むことができる。

支持部材は、表示パネルの後方を支持するカバーボトムと、表示パネルの縁部を支持するミドルキャビネットを含み、かつミドルキャビネットにはソースＰＣＢが含まれる第１領域と音響発生アクチュエータが含まれる第２領域とを分割するための領域分割部材が含まれることができる。

表示パネルの一側後面に配置されるソースＰＣＢに対向するカバーボトムの上面には陰刻段差部が形成され、その陰刻段差部上には表示パネルの底面と一定距離離隔する第１緩衝部材が配置できる。

カバーボトムには、ソースＰＣＢをカバーする第１領域と音響発生アクチュエータをカバーする第２領域とを区分しながら、カバーボトムの上面と前記表示パネルの底面に接触する第２緩衝部材が配置できる。

音響発生アクチュエータは対称的に配置され、互いに相異する振動特性を有する２つ以上のアクチュエータを含み、カバーボトムには、前記２つ以上のアクチュエータの隣接位置を通過する補強部材がさらに配置できる。

以下、説明するような本発明の実施形態によれば、表示パネルを直接振動させて音響を発生させるパネル振動型音響発生装置を含む表示装置を提供することによって、表示装置またはセット装置に別途のスピーカーを配置する必要がないという効果がある。

また、音響の進行方向が映像出力方向と一致することによって、音の定位感または音響出力特性を向上させることができ、セット装置の機構設計が容易になり、表示装置またはセット装置の厚さを減少させることができる効果がある。

また、表示パネルと音響発生アクチュエータとの間に一定のエアーギャップを形成し、表示装置の支持構造に形成された支持孔に音響発生アクチュエータを固定することによって、優れる音響発生性能を有し、かつ表示装置の厚さを減少させることができる効果がある。

また、表示パネルの底面と表示装置の支持構造の上面との間に接着される接着部材（両面テープ部）と接着部材の外郭にさらに配置されるシーリング部を含むバッフル部を形成することによって、音響出力特性を向上させることができる。

また、表示パネルの後面に配置されて音響発生アクチュエータを固定／支持する支持構造と表示パネルのソースＰＣＢとの間、またはソースＰＣＢ付近の表示パネルの後面と支持構造の内面との間に１つ以上の緩衝部材を配置することによって、表示パネルの駆動のためのソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）と表示装置の支持構造との間の干渉及び騷音を防止することができる。

また、音響発生アクチュエータとセット装置のセットＰＣＢを各々相異する位置に配置することによって、音響発生アクチュエータとセットＰＣＢとの干渉を避けて、音響特性を向上させることができる長所がある。

また、２つ以上の音響発生アクチュエータが使われる場合、表示装置の支持構造の内側に補強部材を配置することによって、２つ以上の音響発生アクチュエータの相異する振動特性に従う支持構造の変形または支持構造の振動による音響歪みを防止することができる効果がある。

従来の表示装置に含まれたスピーカーに対する概略的な平面図である。 本発明の実施形態に係るパネル振動型音響発生装置を含む表示装置の概略図であって、図２Ａは平面図、図２Ｂは断面図である。 本発明の実施形態に使われる２つタイプの音響発生アクチュエータの断面図である。 本発明の実施形態による音響発生アクチュエータが表示パネルを振動させて音響を発生する状態を図示する。 本発明の実施形態による音響発生アクチュエータと表示装置の支持構造であるカバーボトムとの結合状態の一例を図示する。 音響発生アクチュエータとカバーボトムとの結合構造に対する他の実施形態を図示する。 振動板としての表示パネルとカバーボトムとの間に音響伝達用エアーギャップを形成するために、表示パネルと表示パネルの支持構造のうちの１つであるミドルキャビネットとの間に形成されるバッフル部の一例を図示する。 バッフル部の他の実施形態であって、接着部材及びシーリング部がカバーボトム上に直接安着する構造を図示する。 表示装置の後面に配置される表示パネル駆動用ソースＰＣＢとセット装置駆動用セットＰＣＢの位置関係を図示する。 ミドルキャビネットに追加形成される領域分割部材と、カバーボトムに形成される連結ケーブル（ＦＦＣ）の通過のためのケーブル貫通孔をさらに含む実施形態を図示する。 表示パネル駆動用ソースＰＣＢとカバーボトムとの間の配置関係と、それによる騷音発生問題を説明するための図である。 図１１によるソースＰＣＢとカバーボトムとの間の干渉及び騷音を防止することができる緩衝部材を含む実施形態を図示する。 図１２の実施形態に係る緩衝部材を使用した場合の騷音低減効果を示すグラフである。 本発明の実施形態による表示装置で音響発生アクチュエータとセットＰＣＢの配置関係を示す図である。 表示装置に対称的に２つ以上のアクチュエータが備えられる場合と、その場合の振動量の差によって発生できるカバーボトムの捩れ現象を示すための図である。 図１５によるカバーボトムの捩れまたはカバーボトムの振動による音響歪みを防止するためにカバーボトムの内側に補強部材が配置される構造を図示する。 カバーボトムの補強部材の具体的な配置状態を図示する。 設計上の理由により音響発生アクチュエータを上下移動させた場合、音響出力特性を維持するために配置される音響補償部材をさらに含む実施形態を図示する。 既存の一般的なスピーカーと対比して、本実施形態によるパネル振動型音響発生装置が使われる場合の音響出力特性を示すグラフである。

以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一な構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一な符号を有することができる。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。

また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第１、第２、Ａ、Ｂ、（ａ）、（ｂ）などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質、順序、手順、または個数などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”、または“接続”されると記載された場合、該他の構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、または接続できるが、各構成要素の間に他の構成要素が介在されるか、または各構成要素が他の構成要素を通じて“連結”、“結合”、または“接続”されることもできると理解されるべきである。

図２は本実施形態に係るパネル振動型音響発生装置を含む表示装置の概略図であって、図２Ａは平面図、図２Ｂは断面図である。

図２に示すように、本実施形態による表示装置は、映像を表示する表示パネル１００と、その表示パネルの一面に接触して表示パネルを振動させて音響を発生させる音響発生アクチュエータ２００を含んで構成される。

図４などでより詳細に説明するが、音響発生アクチュエータ２００は、マグネットと、マグネットを支持するプレートと、前記プレートの中央領域に突出形成されるセンターポールと、前記センターポールの周囲を囲むように配置され、音響発生用電流が印加されるコイルが巻き取られたボビンとを含み、前記ボビンの先端部が前記表示パネルの一面に接触するように配置される。

また、図２Ｂに示すように、表示装置は表示パネルの後面または側面のうちの１つ以上を支持する支持構造を含むことができ、音響発生アクチュエータのプレートはその支持構造に固定される。

支持構造は表示パネルの後面に配置されるカバーボトム３００を含み、表示パネルの側面を囲みながら前記カバーボトムと結合され、表示パネルの一側縁部を収容して支持するミドルキャビネット５００をさらに含むことができる。

支持構造を構成するカバーボトム（Cover Bottom）は、表示装置の後面の全体に亘って延びる金属またはプラスチック材質の板状部材でありうる。

一方、本明細書でのカバーボトム３００はその用語に限定されるものではなく、プレートボトム（Plate Bottom）、バックカバー（Back Cover）、ベースフレーム（Base Frame）、メタルフレーム（Metal Frame）、メタルシャーシ（Metal Chassis）、シャーシベース（Chassis Base）、ｍ−シャーシなど、他の表現で使われることができ、表示パネルを支持する支持体であって、表示装置の後方基底部に配置される全ての形態のフレームまたは板状構造物を含む概念として理解されるべきである。

本明細書で、“表示装置”という用語は、表示パネルと表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール（Liquid Crystal Module；ＬＣＭ）、有機発光表示モジュール（OLED Module）のような狭義の表示装置は勿論、そのようなＬＣＭ、ＯＬＥＤモジュールなどを含む完成品であるノートブックコンピュータ、ＴＶ、コンピュータモニター、スマートフォン、または電子パッドのようなモバイル電子装置などのセット電子装置、またはセット装置までも含む概念として使用する。

即ち、本明細書での表示装置は、ＬＣＭ、ＯＬＥＤモジュールのような狭義のディスプレイ装置は勿論、それを含む応用製品であるセット装置まで含む意味として使用する。

但し、場合によっては、表示パネルとその駆動部などで構成されるＬＣＭ、ＯＬＥＤモジュールを狭義の“表示装置”と表現し、そのようなＬＣＭ、ＯＬＥＤモジュールを含む完成品としての電子装置を“セット装置”に区別して表現することもできる。例えば、狭義の表示装置は液晶（ＬＣＤ）または有機発光（ＯＬＥＤ）表示パネルとそれを駆動するための制御部であるソースＰＣＢを含み、セット装置はソースＰＣＢに電気的に連結されてセット装置の全体を制御するセット制御部であるセットＰＣＢをさらに含む概念でありうる。

本実施形態に使われる表示パネル１００は、液晶表示パネル、有機電界発光（ＯＬＥＤ：Organic Light Emitting Diode）表示パネル、プラズマ表示パネル（ＰＤＰ：Plasma Display Panel）は全ての形態の表示パネルが使われることができ、音響発生アクチュエータ２００により直接振動されることによって、音波を発生できる限り、特定の表示パネルに限定されるものではない。

より詳しくは、表示パネルが液晶表示パネルの場合には、多数のゲートラインとデータライン及びその交差領域に定義されるピクセル（Pixel）と、各ピクセルでの光透過度を調節するためのスイッチング素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、カラーフィルタ及び／又はブラックマトリックスなどを備えた上部基板と、その間に形成される液晶物質層を含んで構成できる。

また、表示パネルが有機電界発光（ＯＬＥＤ）表示パネルの場合には、多数のゲートラインとデータライン及びその交差領域に定義されるピクセル（Pixel）と、各ピクセルに選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、アレイ基板上の有機発光素子（ＯＬＥＤ）層、及び有機発光素子層を覆うようにアレイ基板上に配置される封止基板またはエンカプセレーション（Ｅｎｃａｐ．）基板などを含んで構成できる。封止基板は外部の衝撃から前記薄膜トランジスタ及び有機発光素子層などを保護し、前記有機発光素子層への水分の侵入を防止する。

本実施形態による表示装置に使われる表示パネルはその形態に制限はないが、以下のような理由により有機電界発光表示パネルのものがより好ましい。

具体的に、液晶表示パネルの場合、積層されるレイヤが多く、別途の光源が配置された間接光源方式のバックライトが備えられなければならないので、音響発生アクチュエータ２００により直接振動される場合、液晶材料の方向性が揺れて、それによって画像の歪みが発生することがある。

一方、有機発光（ＯＬＥＤ）表示パネルの有機発光素子は自発光素子に該当して別途の光源を必要とせず、偏光レイヤ（ＰＯＬ）、ガラスレイヤ、エンカプセレーションレイヤ（Ｅｎｃａｐ．）などの種々のレイヤが１つのパネルに合紙されているので、音響発生アクチュエータ２００により直接振動されても有機発光層の発光特性に影響がほとんどないので画像の歪みが発生しない。したがって、本実施形態では有機発光表示パネルを使用することがより好ましい。

一方、本実施形態による表示装置に使われる表示パネルは一般的な構造を有するので、表示パネルに対するより具体的な説明は省略する。

また、本実施形態による表示装置は、支持構造であるカバーボトム３００またはミドルキャビネット５００と表示パネルとの間に配置されて発生した音波を伝達させる空間であるエアーギャップ空間を形成するためのバッフル部４００をさらに含むことができる。

即ち、エアーギャップ空間の縁部で表示パネルをカバーボトムに封入結合することによって、エアーギャップ空間が四方封入された領域として定義されることができ、このような封入されたエアーギャップ空間をバッフル構造と表現することができる。

バッフル部４００は、カバーボトムまたはミドルキャビネットの縁部に配置され、かつ表示パネルの底面と接着される接着部４１２と、前記接着部の外郭に配置されてエアーギャップ６００の封入性をさらに提供するシーリング部４１４とを含んで構成できる。

この際、接着部４１２は両面テープ（Double-side Tape）であって、図７でより詳細に説明するように、接着部４１２の高さよりシーリング部４１４の高さをより大きくすることが好ましい。

図３は、本発明の実施形態に使われる２つタイプの音響発生アクチュエータの断面図である。

本実施形態に使われる音響発生アクチュエータ２００は、永久磁石であるマグネット２２０と、そのマグネットを支持するプレート２１０、２１０’と、プレートの中央領域に突出するセンターポール２３０と、前記センターポール２３０の周囲に囲むように配置されるボビン２５０と、ボビンの外郭に巻き取られて音響発生のための電流が印加されるコイル２６０などを含んで構成できる。

一方、本実施形態に使われる音響発生アクチュエータは、マグネットがコイルの外側に配置される第１構造と、マグネットがコイルの内側に配置される第２構造を両方とも含むことができる。

図３Ａはマグネットがコイルの外側に配置される第１構造であって、ダイナミックタイプまたは外磁型と表現できる。

このような第１構造による音響発生アクチュエータは、下部プレート２１０がカバーボトム３００に形成される支持孔３１０に固定され、下部プレートの外郭に環状の永久磁石であるマグネット２２０が配置される。

マグネット２２０の上部には上部プレート２１０’が配置され、上部プレートの外郭には上部プレートから突出形成される外部フレーム２４０が配置される。

一方、下部プレート２１０の中央領域にはセンターポール２３０が突出して配置され、センターポール２３０の周囲を囲むボビン２５０が配置される。

ボビン２５０の下側部の周囲にはコイル２６０が巻き取られており、このコイルに音響発生用電流が印加される。

一方、ボビンの上側の一部と外部フレーム２４０との間にはダンパ２７０が配置できる。

下部プレート２１０及び上部プレート２１０’は、マグネット２２０を支持しながら音響発生アクチュエータ２００をカバーボトム３００に固定させる構成であって、下部プレート２１０は、図３Ａに示すように円形に備えられ、前記下部プレート２１０上にリング形状に備えられたマグネット２２０が備えられ、マグネット上に上部プレート２１０が備えられる。

そして、下部プレート２１０及び上部プレート２１０がカバーボトム３００に結合されることによって、下部プレート２１０と上部プレート２１０’との間に位置したマグネット２２０が固定支持できる。

プレートは、鉄（Ｆｅ）のように磁性を有する物質からなることができる。プレートはその用語に限定されるものではなく、ヨークなど、他の用語で表現できる。

一方、センターポール２３０と下部プレート２１０とは一体形成できる。

ボビン２５０は紙またはアルミニウムシートなどで形成される環状構造物であって、ボビンの下側の一定領域の周囲にコイル２６０が巻き取られる。このようなボビンとコイルとを合せてボイスコイルと表現できる。

コイルに電流が印加されれば、コイルの周囲に磁場が形成され、マグネット２２０により形成される外部磁場があるため、フレミングの法則に従って、ボビンの全体がセンターポールによりガイドされながら上側に移動する。

一方、ボビン２５０の先端部は表示パネル１００の後面に接触しているため、電流印加及び非印加状態によって表示パネルを振動させるようになり、このような振動により音波が発生する。

マグネット２２０はバリウムフェライトなど、焼結磁石を用いることができ、材質は酸化第２鉄（Ｆｅ２Ｏ３）、炭酸バリウム（ＢａＣＯ３）、磁力成分が改善されたストロンチウムフェライト、アルミニウム（Ａｌ）、ニッケル（Ｎｉ）、コバルト（Ｃｏ）の合金鋳造磁石などが使用できるが、それに限定されるものではない。

一方、ボビン２５０の上側の一部と外部フレーム２４０との間にはダンパ２７０が配置され、ダンパ２２０は蛇腹構造で備えられて、ボビンの上下運動によって収縮及び弛緩しながら前記ボビンの上下振動を調節する。即ち、ダンパ２７０がボビン２５０と外部フレーム２４０に各々連結されているので、ボビンの上下振動はダンパ２７０の復原力により制限され、具体的に、ボビン２７０が一定高さ以上に振動するか、または一定高さ以下に振動する場合、ダンパ２７０の復原力によりボビンが原位置に原状復帰できる。

このようなダンパはエッジなど、他の用語で表現できる。

一方、図３Ｂはマグネットがコイルの内側に配置される第１構造であって、マイクロタイプまたは内磁型と表現できる。

このような第２構造による音響発生アクチュエータは、下部プレート２１０がカバーボトム３００に形成される支持孔３１０に固定され、下部プレートの中央領域にマグネット２２０が配置され、マグネットの上部にセンターポールが延長形成される。

上部プレート２１０’は下部プレートの外郭の周辺に突出形成され、上部プレートの外側には外部フレーム２４０が配置される。

マグネット２２０とセンターポール２３０の周囲を囲むようにボビン２５０が配置され、ボビンの外郭にはコイル２６０が巻き取られる。

また、外部フレーム２４０とボビンとの間にはダンパ２７０が配置される。本明細書において、音響発生アクチュエータの下部プレート２１０は簡単にプレートという表現で使用することもできる。

このような第２方式の音響発生アクチュエータは、マグネットが外側に配置される第１方式に比べて漏洩磁束が小さく、全体的なサイズを小さくすることができるが、大きい電流入力による磁束減少現象が生じることがあり、製造が難しいという特徴がある。

本実施形態では、第１方式または第２方式によるアクチュエータ全てが使われることができ、便宜上、以下では第１方式による構造を代表として説明する。

また、本実施形態による表示装置に使われる音響発生アクチュエータは、図３に図示した形態に限定されるものではなく、電流印加によって表示パネルを上下に振動させて音響を発生できる限り、他の種類のアクチュエータが使われてもよい。

図４は、本発明の実施形態による音響発生アクチュエータが表示パネルを振動させて音響を発生する状態を図示する。

図４Ａは電流が印加された状態であって、マグネットの下面と連結されたセンターポールがＮ極となり、マグネットの上面と連結された上部プレートがＳ極となって、コイルの間に外部磁場が形成される。

この状態で音響発生用電流がコイルに印加されれば、コイルの周囲に印加磁場が生成されるが、印加磁場と外部磁場によりボビンを上側に移動する力が発生する。

したがって、図４Ａのようにボビンが上側に移動し、ボビンの先端部に接触している表示パネルが上側に振動する。

この状態で電流印加が中止されるか、または反対方向の電流が印加されれば、図４Ｂのように、類似の原理によってボビンを下側に移動させる力が発生し、したがって、表示パネルが下側に振動する。

このように、コイルへの電流印加方向とサイズによって、表示パネルが上下に振動するようになり、このような振動により音波が発生する。

図５は、本発明の実施形態による音響発生アクチュエータと表示装置の支持構造であるカバーボトムとの結合状態の一例を図示する。

図６は、音響発生アクチュエータとカバーボトムとの結合構造に対する他の実施形態を図示する。

本実施形態による音響発生アクチュエータ２００は、表示装置の支持構造であるカバーボトムまたはバックカバー上に形成された支持孔に貫通支持されることができ、図５乃至図６は種々の支持構造を図示する。

図５の支持構造では、カバーボトム３００には支持孔３１０が貫通形成され、音響発生アクチュエータ２００の下部プレート２１０とマグネット２２０及び上部プレート２１０’のうちの１つ以上がその支持孔の内部に収容されるように挿入される。

下部プレート２１０の底面には下部プレートの外側に延長形成される延長部２１２がさらに形成され、このような延長部２１２がカバーボトム３１０の底面に固定されることによって、音響発生アクチュエータ２００をカバーボトムに取り付けることができる。

このように、音響発生アクチュエータ２００をカバーボトムに形成された支持孔に挿入される形態に固定すれば、表示パネルとカバーボトムとの間の距離を減少させることができるので、表示装置の厚さを小さくすることができる効果がある。

即ち、表示パネルとカバーボトムとの間には表示パネルが振動することができる空間であるエアーギャップが存在しなければならないが、音響発生アクチュエータをカバーボトムの支持孔に挿入／固定される形態に構成すれば、表示パネルの後面とカバーボトムの内面との間に配置される音響発生アクチュエータの高さを小さくすることができるので、エアーギャップを最小化することができる。

図５は、音響発生アクチュエータをカバーボトムに固定するに当たって、カバーボトムの後面にねじ孔を形成し、下部プレートの延長部２１２に形成された貫通孔を通じてボルト３２０またはねじをカバーボトムのねじ孔に締結して固定する方式である。

一方、図６Ａは単純なねじ結合形態でなく、カバーボトム３００と下部プレートの延長部２１２との間に一定の距離を確保することができるペムナット（Pem Nut）３３０、またはセルフクリンチングナット（self clinching nut）を配置した後、ボルト３２０により固定する方式である。

図６Ｂのように、ペムナット（Pem Nut）３３０、またはセルフクリンチングナット（self clinching nut）を利用すれば、音響発生アクチュエータとカバーボトムとの間に一定の空間が確保されるので、アクチュエータの振動がカバーボトムに伝達されることを最小化することができる長所がある。

また、図６Ｃでは、アクチュエータの下部プレートの延長部２１２とカバーボトムとの間に両面テープ（Double Side Tape）のような接着部材を配置して接着固定する方式である。

図６Ｃのように、接着部材を用いる場合、接着部材の弾性と厚さを適切に調節すれば、接着部材が一種のダンパの役割をするようになり、したがって、アクチュエータの振動がカバーボトムに伝達されることを最小化することができる長所がある。

図５及び図６のように、表示パネルと接触して表示パネルを直接振動させる音響発生アクチュエータ２００をカバーボトムに形成された支持孔に挿入固定する方式を採択することによって、アクチュエータが表示装置の内部に完全に収容される場合に比べて表示装置の厚さを減少させることができる効果を有することができる。

図７は、振動板としての表示パネルとカバーボトムとの間にエアーギャップを形成するために、表示パネルと表示パネルの支持構造のうちの１つであるミドルキャビネットとの間に形成されるバッフル部の一例を図示する。

図７Ａに示すように、本実施形態によるパネル振動型音響発生装置では、表示パネル１００と支持構造（カバーボトム３００など）との間に音響発生アクチュエータ２００によりパネルが振動することができる空間であるエアーギャップ６００を確保しなければならない。

また、表示パネルが振動する時、音波が発生できるように表示パネルの一側が表示パネルの支持構造に接合されなければならず、特に発生した音響が表示装置の側面などを通じて外部に漏洩されてはならない。

このような目的のために、本実施形態による表示装置では表示パネルの下面と支持構造との間に一定のバッフル部４００を形成する。

より詳しくは、音響発生アクチュエータの周囲の一定の区画（即ち、エアーギャップ空間）が定義され、その区画の縁部には表示パネルの下面とミドルキャビネットまたはカバーボトムの上面との間でバッフル部が配置され、バッフル部４００は表示パネルの底面と表示装置の支持構造の上面との間に接着される両面テープのような接着部材４１２と、接着部材の外郭にさらに配置されるシーリング部４１４とを含んで構成されることが好ましい。

この際、バッフル部が形成される区画は表示パネルの外郭の４個の辺として定義される全体表示パネル領域でありうるが、それに限定されるものではなく、後述するように、ソースＰＣＢが配置される領域を除外した領域などとして定義できる。

また、ステレオ、立体音響などの具現のために２つ以上の音響発生アクチュエータが備えられる場合には、バッフル部が形成される区画が２つ以上に分割されて構成されることもできる。

図７のように、表示装置の支持構造は表示パネルの後面の全体をカバーするカバーボトム３００の以外に、カバーボトムに結合され、表示パネルの一部を安着するためのミドルキャビネット５００をさらに含むことができる。

ミドルキャビネット５００は表示パネルの外郭に沿って形成されるフレーム形態の部材であって、表示パネルの一部が安着する水平支持部５０２と、前記水平支持部にから両側に折曲形成されてカバーボトムの側面及び表示パネルの側面をカバーする垂直支持部５０４を含んで全体的にＴ字断面形状を有することができる。

このようなミドルキャビネット５００は、表示装置またはセット装置の側面外観部を構成し、場合によっては使われないか、またはカバーボトムと一体形成できる。

図７の実施形態によれば、バッフル部４００を構成する接着部材４１２はミドルキャビネット５００の水平支持部の上面と表示パネルとの間に配置される両面テープであって、表示パネルの下面をミドルキャビネットに接着固定する機能をする。

また、バッフル部を構成するシーリング部４１４は接着部材の外郭にさらに配置され、接着部材の厚さまたは高さより大きい厚さまたは高さを有することが好ましい。

シーリング部４１４は弾性の大きいゴムなどの材質で構成されることができ、図７Ｂに示すように、接着部材４１２の厚さ（ｔ１）より大きい厚さｔ２を有する。

即ち、図７Ｂのように、ミドルキャビネット５００の水平支持部５０２の上面の内側部分に厚さｔ１を有する両面テープである接着部材４１２の一面を接着配置し、接着部材の外郭にｔ１よりより大きい厚さを有する弾性材料のシーリング部４１４を配置する。

その状態で、表示パネル１００を接着部材４１２の他接着面に付着させれば、より大きい厚さを有するシーリング部４１４が一定程度圧迫されながら表示パネルとミドルキャビネットとが接着される。（図７Ｃ）

したがって、音響発生アクチュエータの周囲のエアーギャップ領域の封入性がより向上できる。

図７Ｃのように、ミドルキャビネットの水平支持部５０２と接着部材４１２の厚さだけのエアーギャップ６００が形成されながら表示パネル１００とカバーボトム３００とが結合されることによって、表示パネルが音響を発生させることができる振動空間を確保することができると共に、内部で発生した音波が表示装置の側面に沿って外部に流出することを防止することができる。

特に、エアーギャップ空間の縁部に配置されるバッフル部４００を接着部材４１２とシーリング部４１４の二重構造にし、かつシーリング部の厚さをより大きく形成することによって、エアーギャップ空間の封入性をより向上させて音響の流出をさらに遮断することができる効果がある。

本明細書でのミドルキャビネット５００は、ガイドパネル（Guide Panel）、プラスチックシャーシ、ｐ−シャーシ、サポートメイン、メインサポート、モールドフレームなど、他の表現に取り替えることができ、多数の折曲部がある断面形状を有する四角フレーム形状の構造物であって、カバーボトムに連結されて表示パネル及びバッフル部を支持するために使われる全ての形態の部材を含むものとして理解されるべきである。

このようなミドルキャビネット５００は、ポリカーボネート（polycarbonate）のような合成樹脂のモールド材質からなり、射出成形方式により製作できるが、それに限定されるものではない。

図８はバッフル部の他の実施形態であって、接着部材及びシーリング部がカバーボトム上に直接安着する構造を図示する。

前述したように、カバーボトムと表示パネルとの間を支持するためにミドルキャビネットが使用できるが、このようなミドルキャビネットは必ず必要とする構造ではない。

図８の実施形態では、ミドルキャビネット無しでカバーボトム３００が表示装置の側面の外観を形成しながら表示パネルの一側を支持する構造で形成される場合に該当する。

即ち、図８の実施形態では、カバーボトム３００の一側で基底面から上に突出した段差部３６０が形成され、段差部３６０の外側から垂直方向に延びる側面支持部３６２が形成されるカバーボトム３００が提供される。

カバーボトム３００の段差部３６０には表示パネル１００の縁部の一部が安着して接合され、カバーボトムの側面支持部３６２は表示パネル１００の側面を囲んで保護し、結果的に、カバーボトムが表示装置の側面及び後面の全体の外観部を形成する。

このような構造で音響発生などのためのバッフル部４００を構成するために、両面テープ形態の接着部材４１２がカバーボトムの段差部３６０の内側に配置され、接着部材の厚さより大きい厚さを有するシーリング部４１４が接着部材の外側に配置される。

この状態で表示パネル１００がカバーボトムの段差部３６０に安着して接着部材４１２の一面に接着されることによってカバーボトムと結合され、その時、シーリング部４１４が圧着されながら音響伝達のためのエアーギャップ空間の封入が確保される。

図８の実施形態を利用すれば、ミドルキャビネットのような中間支持構造がなくなるにつれて構造が簡単になり、エアーギャップ空間の縁部に配置されるバッフル部４００を接着部材４１２とシーリング部４１４の二重構造にし、かつシーリング部の厚さをより大きく形成することによって、表示パネルが音響を発生させることができる振動空間を確保することができると共に、内部で発生した音波が表示装置の側面に沿って外部に流出することを防止する効果を有することができる。

本実施形態において、エアーギャップ空間の厚さ、即ちエアーギャップ空間での表示パネルとカバーボトムとの間の距離（Ｇ）は 約１．０〜３．０ｍｍに定まることができるが、それに限定されるものではなく、表示パネルの振動程度などによって他の範囲に定まることができる。

但し、表示装置の厚さを減少させる必要が存在するため、音響発生アクチュエータによる表示パネルの振動量と出力しなければならない音域帯及び出力量などを考慮し、かつエアーギャップ空間の厚さ（Ｇ）は最小化することが好ましく、本実施形態ではエアーギャップ空間の厚さ（Ｇ）を約２．０ｍｍにすることが最適であることを確認した。

図９は、表示装置の後面に配置される表示パネル駆動用ソースＰＣＢとセット装置駆動用セットＰＣＢの位置関係を図示する。

図９のように、表示装置には表示パネルを駆動して表示パネルに形成されたデータラインを駆動するためのソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）を含む回路基板であるソースＰＣＢを含み、これをＳ−ＰＣＢと略称する。

また、表示装置またはそれを含むセット装置はＳ−ＰＣＢと連結され、かつ制御部品などと各種の電気装置を実装して表示装置またはセット装置の全体的な制御を遂行するためのコントロール印刷回路基板（Ｃ−ＰＣＢ：Control Printed Circuit Board）をさらに含むことができる。

より詳しくは、本実施形態が適用できる有機発光表示装置は、多数のデータライン（ＤＬ）及び多数のゲートラインが配置され、多数のサブピクセル（ＳＰ：Sub Pixel）が配置された有機発光表示パネル１００と、多数のデータライン（ＤＬ）を駆動するデータドライバーと、多数のゲートライン（ＧＬ）を駆動するゲートドライバーと、データドライバー及びゲートドライバーを制御するコントローラなどを含むことができる。

コントローラは、データドライバー及びゲートドライバーに各種の制御信号を供給して、データドライバー及びゲートドライバーを制御し、各フレームで具現するタイミングによってスキャンを始めて、外部から入力される入力映像データをデータドライバーで使用するデータ信号形式に合うように転換して、転換された映像データを出力し、スキャンに合せて適当な時間にデータ駆動を統制する。

このようなコントローラは、通常のディスプレイ技術で用いられるタイミングコントローラ（Timing Controller）、またはタイミングコントローラ（Timing Controller）を含んで他の制御機能もさらに遂行する制御装置でありうる。

データドライバーは、多数のデータライン（ＤＬ）にデータ電圧を供給することによって、多数のデータライン（ＤＬ）を駆動する。ここで、データドライバーは‘ソースドライバー’ともいう。

このようなデータドライバーは、少なくとも１つのソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ：Source Driver Integrated Circuit）を含んで多数のデータラインを駆動することができる。

ゲートドライバーは、多数のゲートライン（ＧＬ）にスキャン信号を順次に供給することによって、多数のゲートライン（ＧＬ）を順次に駆動する。ここで、ゲートドライバーは‘スキャンドライバー’ともいい、このようなゲートドライバーは、少なくとも１つのゲートドライバー集積回路（Ｇ−ＤＩＣ：Gate Driver Integrated Circuit）を含むことができる。

一方、各ソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）は、テープオートメーテッドボンディング（ＴＡＢ：Tape Automated Bonding）方式、またはチップオンガラス（ＣＯＧ：Chip On Glass）方式により有機発光表示パネルのボンディングパッド（Bonding Pad）に連結されるか、または有機発光表示パネルに直接配置されることもでき、場合によって、有機発光表示パネルに集積化されて配置されることもできる。また、各ソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）は、有機発光表示パネルに連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム（ＣＯＦ：Chip On Film）方式により具現されることもできる。

即ち、本実施形態が適用できる表示装置は、少なくとも１つのソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）に対する回路的な連結のために必要な少なくとも１つのソース印刷回路基板（Ｓ−ＰＣＢ：Source Printed Circuit Board）と、表示装置の全体を制御するための制御部品と各種の電気装置を実装するためのコントロール印刷回路基板（Ｃ−ＰＣＢ：Control Printed Circuit Board）、またはセットＰＣＢを含むことができる。

この際、少なくとも１つのソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）には、少なくとも１つのソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）が実装されるか、または少なくとも１つのソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）が実装されたチップオンフィルム（Chip-On-Film；ＣＯＦ）が連結できる。

また、コントロール印刷回路基板（Ｃ−ＰＣＢ）またはセットＰＣＢ８００には、データドライバー及びゲートドライバーなどの動作を制御するコントローラと、表示パネル、データドライバー、及びゲートドライバーなどに各種の電圧または電流を供給するか、または供給する各種の電圧または電流を制御する電源コントローラ（Power Management IC；ＰＭＩＣ）などが含まれることができる。

この際、ソースＰＣＢは一般的に表示パネルの上側または下側のうちの１箇所に位置しているが、駆動方式、パネル設計方式などによって、有機発光表示パネル１１０の上側と下側に両方とも位置することもできる。

即ち、図９のように、ソースＰＣＢ７００は表示パネル１００とチップオンフィルム（ＣＯＦ）７１０に連結されて表示パネルの下側の後面に配置される。

一方、コントロール印刷回路基板（Ｃ−ＰＣＢ：Control Printed Circuit Board）またはセットＰＣＢ８００は、カバーボトム３００の外側の後方に配置され、フレキシブルケーブル（ＦＦＣ）などを介してカバーボトムの内側のソースＰＣＢ７００と連結できる。

このような図９のような構造によれば、音響発生アクチュエータ２００が取り付けられた表示パネルの下側辺に、図７で説明したようなバッフル部を構成し難くなる。

即ち、図９Ｂのように、表示パネルの下側辺の付近にはソースＰＣＢ７００及びそれと連結されるチップオンフィルム７１０が配置されるため、その付近に接着部材４１２とシーリング部４１４のようなバッフル部４００を配置し難く、バッフル部を配置してもエアーギャップ空間の封入性が落ちる可能性がある。

また、カバーボトムの内部に配置されるソースＰＣＢ７００とカバーボトムの外側に配置されるセットＰＣＢ８００との間を連結するためのフレキシブルケーブルを通過させるために、カバーボトムの下側の一部にはケーブル貫通孔が形成されているが、このようなケーブル貫通孔を通じて発生音響が後方に漏洩される可能性がある。

したがって、図９のような構造の表示装置に本実施形態による音響発生装置を適用するためには、前述したバッフル部の封入性の減少と音響漏洩の問題を解決する必要があり、これによって以下のように図１０による実施形態を提示する。

図１０は、ミドルキャビネットに追加形成される領域分割部材と、カバーボトムに形成される連結ケーブル（ＦＦＣ）通過のためのケーブル貫通孔をさらに含む実施形態を図示する。

図１０の実施形態では、図９と関連して説明した構造の問題点を除去するために、ミドルキャビネットを２つ以上の領域に区画する領域分割部材５１０をさらに含み、その領域分割部材上にバッフル部を形成する構造を例示する。

領域分割部材５１０は、表示パネルの全体を囲むミドルキャビネットの全体領域をソースＰＣＢが含まれる第１領域（Ａ）とソースＰＣＢが含まれない第２領域（Ｂ）とに分割するためのものであって、第２領域（Ｂ）の一部分に音響発生アクチュエータ２００が配置される。

このような領域分割部材は、ミドルキャビネットの水平支持部に対応する厚さを有するバー（Bar）形態に製作されてミドルキャビネット５００に熔接などにより付着されることもできるが、それに限定されるものではなく、領域分割部材５１０を含むミドルキャビネットの全体が１つのユニットに一体製作されることもできる。

図１０Ａのように、領域分割部材５１０は表示装置の水平方向に長く配置され、第２領域（Ｂ）に該当するミドルキャビネットの３個の辺と領域分割部材５１０の上部にバッフル部である接着部材４１２及びシーリング部４１４が配置される。

図１０Ｂは図１０ＡのＩ−Ｉ’断面図であって、ミドルキャビネットの領域分割部材５１０上に接着部材４１２及びシーリング部４１４が配置されることによって、第２領域（Ｂ）をエアーギャップ空間に封入させる。

また、カバーボトム３００の下側一部領域、より具体的には領域分割部材５１０により区分される領域のうち、ソースＰＣＢが含まれる第１領域（Ａ）にはソースＰＣＢ７００とセットＰＣＢ８００とを連結する連結ケーブル８１０を通過させるためのケーブル貫通孔３７０が形成される。

図１０のように、領域分割部材５１０を用いてソースＰＣＢがない第２領域（Ｂ）のみを音響発生領域として形成することによって、ソースＰＣＢの干渉による音響発生領域の封入性減少現象を最小化することができる効果がある。

また、ソースＰＣＢが存在する第１領域（Ａ）にケーブル貫通孔３７０を配置することによって、ケーブル貫通孔による音響漏洩現象を防止できるようになる。

図１１は、表示パネル駆動用ソースＰＣＢとカバーボトムとの間の配置関係と、それによる騷音発生問題を説明するための図である。

図１１Ａに示すように、ソースドライバー集積回路（Ｓ−ＤＩＣ）またはデータドライバーを含むソースＰＣＢ７００は、チップオンフィルムなどを通じて表示パネルと連結され、表示パネルの一側（下側）後方に配置される。

したがって、ソースＰＣＢが配置される領域ではソースＰＣＢとカバーボトムとの間に間隔ｇを有し、これは他の領域で表示パネル１００とカバーボトム３００との間の間隔より小さくなる。

したがって、本実施形態による音響発生アクチュエータ２００が配置されて表示パネルを振動させる場合、ソースＰＣＢが配置される領域では表示パネルと一体に振動されるソースＰＣＢがカバーボトムと衝突する可能性がある。

このようなソースＰＣＢとカバーボトムとの衝突によって騷音が発生するだけでなく、ソースＰＣＢの損傷可能性も存在する。

また、ソースＰＣＢが直接カバーボトムに衝突しなくても、音響発生時、表示パネルの強い振動がソースＰＣＢに持続的に伝達される場合、ソースＰＣＢの性能に影響を及ぼすことができる。

このような問題を解決するために、図１２のようにソースＰＣＢとカバーボトムとの間、または表示パネルとカバーボトムとの間にソースＰＣＢ保護用緩衝部材を提供する方案を提案する。

図１２は、図１１によるソースＰＣＢとカバーボトムとの間の干渉及び騷音を防止することができる緩衝部材を含む実施形態を図示する。

図１２の実施形態では、表示パネルの一側の後面に表示パネルを駆動するための回路素子を含むソースＰＣＢ７００が配置され、ソースＰＣＢに対向するカバーボトム領域に凹溝部（recessed part）３８０が形成され、前記凹溝部３８０の上面には一定の弾性を有する第１緩衝部材９２０が配置される。

また、カバーボトムには、一方向に沿って長く延びる第２緩衝部材９１０がさらに配置できる。

より詳しくは、図１２Ａのように、表示パネルはソースＰＣＢをカバーする第１領域（Ａ）と音響発生アクチュエータをカバーする第２領域（Ｂ）とに区分されることができ、第２緩衝部材９２０はこのような第１領域（Ａ）と第２領域（Ｂ）とを区分する方向に長く配置されることが好ましい。

勿論、図示してはいないが、図１２の実施形態の場合、表示パネルの４個の辺の全てには図７または図８で説明した接着部材４１２及びシーリング部４１４で構成されるバッフル部４００が配置できる。

第１緩衝部材９１０及び第２緩衝部材９２０は、例えば、一面テープまたは両面テープ（Double Side Tape）などで構成できるが、それに限定されるものではなく、一定の弾性を有するゴム、プラスチック、紙、その他の材料で形成される全ての形態の部材でありうる。

また、第１緩衝部材９１０はカバーボトムの凹溝部３８０上に配置され、かつ第１緩衝部材９１０の上面がソースＰＣＢと一定距離離隔するように配置される一方、第２緩衝部材９２０は一面がカバーボトムと接触し、他面は表示パネルの底面に接触するように配置されることが好ましい。

勿論、カバーボトムの凹溝部３８０無しで、第１緩衝部材９１０がソースＰＣＢと対向するカバーボトムの上面の一部に配置されることもできる。

図１２Ｂのように、ソースＰＣＢに対応するカバーボトム領域に凹溝部３８０を形成することによって、ソースＰＣＢとカバーボトムとの間の間隔を増加させて音響発生のための表示パネル振動があってもソースＰＣＢがカバーボトムに衝突する可能性を減少させる。

延いては、カバーボトムの凹溝部３８０上に第１緩衝部材９１０を配置することによって、表示パネルがひどく振動してソースＰＣＢがカバーボトムの凹溝部方向に移動しても第１緩衝部材により緩衝され、結果的に、ソースＰＣＢとカバーボトムとの間の干渉に従う騷音発生を減らし、ソースＰＣＢの損傷可能性を減少させることができる。

また、第２緩衝部材９２０は音響発生領域である第２領域（Ｂ）で表示パネルが振動する場合、その振動が表示パネルの後面に配置されるソースＰＣＢ７００に伝達されることを一定部分遮断することによって、表示パネルの持続的な振動に従うソースＰＣＢの性能弱化を最小化することができる効果がある。

また、第２緩衝部材９２０の配置によって音響発生アクチュエータの位置を変化させることができる。

即ち、図１２Ａに示すように、第２緩衝部材９２０が表示パネルの下側辺から距離ｄだけ離隔して配置される場合、音響発生アクチュエータ２００は最初位置Ｐ１から約２ｄだけ移動させてＰ２の位置に設置することができる。

このように、表示パネルの一側辺と第２緩衝部材９２０との間の離隔距離（ｄ）の約２倍だけ音響発生アクチュエータの位置を可変させることによって、第２緩衝部材の設置に伴う音響出力特性変化を最小化することができることを確認した。

図１３は、図１２の実施形態に係る緩衝部材を使用した場合の騷音低減効果を示すグラフである。

実際の試験結果、図１２で説明した第１緩衝部材９１０及び第２緩衝部材９２０を使用しない場合には、図１３の点線で表示したように、数十Ｈｚの低音帯域と１０００Ｈｚ以上の音域帯で不必要な騷音がたくさん発生することを確認した。

一方、図１２による緩衝部材を使用する場合には、図１３の実線で表示したように、該当帯域での騷音がたくさん減少することを確認することができる。

図１４は、本発明の実施形態による表示装置における音響発生アクチュエータとセットＰＣＢの配置関係を示す図である。

一般に、表示装置またはそれを含むセット装置は、表示パネルのデータラインまたはタッチ機能を駆動するための制御回路（データドライバーＩＣなど）が含まれるソースＰＣＢの以外に、ソースＰＣＢに連結されて表示装置またはセット装置の全体を制御し、電源を供給するセットＰＣＢをさらに含む。

図１０などで説明したように、ソースＰＣＢは表示パネルの後面に付着され、セットＰＣＢはカバーボトムまたはバックカバーのような表示装置の後面支持構造の外側に付着される。

図１４の実施形態では、音響発生アクチュエータを表示装置の支持構造の第１位置に配置し、セット装置のセットＰＣＢを前記第１位置と相異する第２位置に配置することによって、音響発生アクチュエータとセットＰＣＢとの干渉を避けることができるようにする表示装置を提供する。

図１４に示すように、カバーボトムの後面に配置されるセットＰＣＢ８００は、表示パネルなどに電源を供給する電源ボード（Power Board）８１０と、ゲートライン及びデータラインを駆動するための各種タイミングパルスまたはタイミング信号を生成するタイミングコントローラ（Ｔ−ｃｏｎ）８２０と、表示装置またはセット装置の全体制御回路を含むメインボード（Main Board）８３０などを含むことができる。

このようなセットＰＣＢ８００の各ボード８１０、８２０、８３０は、カバーボトム３００の後面に付着され、前述したように、音響発生アクチュエータ２００はカバーボトムに形成された支持孔に挿入される形態に固定される。

したがって、図１４のように、音響発生アクチュエータ２００の設置位置（第１位置）とセットＰＣＢの設置位置（第２位置）とが互いに相異するように配置することによって、両部材の干渉を回避することが好ましい。

たとえ音響発生アクチュエータ２００がカバーボトムの内部に固定される場合としでも、もし音響発生アクチュエータとセットＰＣＢとの設置位置が重畳する場合、音響発生アクチュエータの振動がセットＰＣＢの回路素子に持続的に伝達されてセットＰＣＢの性能に悪い影響を及ぼすことがある。

したがって、図１４のように、音響発生アクチュエータ２００の設置位置（第１位置）とカバーボトムの外側に付着されるセットＰＣＢの設置位置（第２位置）とが互いに重畳しないように配置することによって、構成要素の配置設計を容易にし、セットＰＣＢの性能の弱化を最小化することができる効果がある。

図１５は、表示装置に対称的に２つ以上のアクチュエータが備えられる場合と、その場合、振動量の差によって発生できるカバーボトムの捩れ現象を示すための図である。

一方、本実施形態によれば、複数の音響発生アクチュエータが表示パネルの左右または上下などに対称的に配置されて領域毎に相異する音響を出力するように形成できる。

例えば、図１５Ａのように、ステレオ音響具現などを目的として、表示パネルの左側に１つまたは２つの左側音響発生アクチュエータ１２１０、１２１０’が配置され、表示パネルの右側に１つまたは２つの右側音響発生アクチュエータ１２２０、１２２０’が配置されて、左／右側アクチュエータを各々異なるように振動させることができる。

図１５ＡのII−II’断面図であって、前記のように左／右側音響発生アクチュエータ１２１０、１２２０が相異する振動を持続的に繰り返すようになれば、左右でのカバーボトム１３００の振動量の差が持続的に累積される。

通常的に、カバーボトムは最大限に薄い厚さに製作されるため、左右の振動量の差が累積されれば、カバーボトムが撓んだり変形されたりする問題が発生することがある。即ち、図１５Ｂに示すように、カバーボトム１３００が捩れたり変形されたりすることがあるということである。また、カバーボトム１３００が変形されなくても左右アクチュエータの振動差によってカバーボトムが振動するようになれば、発生した音響が歪み（Distortion）される現象が発生することがある。

このような問題を克服するために、図１６の実施形態のように、２つ以上の音響発生アクチュエータが使われる場合、表示装置の支持構造の内側に補強部材を配置する構造を提案する。

図１６は図１５によるカバーボトムの捩れまたはカバーボトムの振動による音響歪みを防止するために、カバーボトムの内側に補強部材が配置される構造を図示する。

図１６の実施形態では、図１５で説明したように、各々相異する振動特性を有する複数の音響発生アクチュエータが使われる場合のカバーボトムの変形、またはカバーボトムの振動による音響歪みを防止するために、カバーボトムの内側または外側に１つ以上の補強部材１３１０が配置できる。

このような補強部材１３１０は、複数の音響発生アクチュエータ付近の位置を通過する長いバー（Bar）形態に形成されることができ、補強特性が最適化できるように特定の位置に配置されることが好ましい。

図１６Ａのように、２つの左側音響発生アクチュエータ１２１０、１２１０’と、２つの右側音響発生アクチュエータ１２２０、１２２０’が配置された場合、補強部材１３１０は２つの左側音響発生アクチュエータ１２１０、１２１０’の中点Ｑと２つの右側音響発生アクチュエータ１２２０、１２２０’の中点Ｑ’を貫通するように配置できる。

このように構成する場合、左／右側の２つの音響発生アクチュエータが相異する振動特性を有する場合にも、補強部材１３１０の補強性能が最適化できる。

このような補強部材１３１０は、図１６Ｂに示すように、別途の金属バー（Bar）形態に製作された後、カバーボトムの内面に付着できるが、それに限定されるものではない。

例えば、カバーボトムが金型射出などにより製作される場合には、カバーボトムの内面のうちの一部を突出させて補強部材１３１０を一体形成することもできる。

また、補強部材１３１０は必ずカバーボトムの内面に存在する必要はなく、カバーボトムの後方の外面に配置されることもできるが、外観上の理由及び表示装置の厚さなどを考慮する時、補強部材がカバーボトム１３００の内面上に形成されることが好ましい。

図１７は、カバーボトムの補強部材の具体的な配置状態を図示する。

図１７Ａには左右側に各々３個の音響発生アクチュエータが配置された場合を例示し、この場合には２つの補強部材１３１０、１３１０’を配置し、かつ第１補強部材１３１０は３個の左／右側音響発生アクチュエータのうち、上側にある２つのアクチュエータを結ぶ線分の中点Ｑ−Ｑ’を貫通するように配置され、第２補強部材１３１０’は３個の左／右側音響発生アクチュエータのうち、下側にある２つのアクチュエータを結ぶ線分の中点Ｓ−Ｓ’を貫通するように配置できる。

また、１７Ｂは左右側アクチュエータが各々１つずつのみ配置される場合であって、この際、補強部材１３１０は左右側アクチュエータ１２１０、１２１０’の中心を通過するように配置されることができ、カバーボトムに挿入支持されるアクチュエータの設置構造を考慮して補強部材が２つ以上に分割されて形成できる。

以上のように、相異する振動特性を有する２つ以上の音響発生アクチュエータが対称的に配置される場合、音響発生アクチュエータが相異する振動特性に従うカバーボトムの変形（捩れ）またはカバーボトムの振動による音響歪みを防止する効果を有する。

図１８は、設計上の理由により音響発生アクチュエータを上下移動させた場合、音響出力特性を維持するために配置される音響補償部材をさらに含む実施形態を図示する。

図１８Ａは、最適の音響出力特性を有する最初位置Ｐ３に音響発生アクチュエータ２００が設置されている状態を図示する。

しかしながら、上端部分のスリムを維持しなければならないか、またはデザインまたは部品の配置設計などの理由により音響発生アクチュエータを最初位置Ｐ３から一定の距離Ｄだけ移動させなければならない場合が発生することがある。

この場合、音響発生アクチュエータを単純に移動させるだけの場合には、バッフル部４００などに対する状態位置が変化されるので、結果的に、音響出力特性が悪くなることがある。

したがって、このような場合、音響発生アクチュエータを最初位置Ｐから移動距離Ｄだけ離隔した目標位置Ｐ４に移動させる場合、移動方向の反対側に位置する縁部（辺）から２Ｄだけ離隔した位置に長く配置される音響補償部材１４００をさらに配置することが好ましい。

即ち、図１８Ｂのように、設計上の理由により音響発生アクチュエータを最初位置Ｐ３から下方にＤだけ離れたＰ４に移動させる場合、表示パネルの上縁部から２Ｄだけ離隔した位置で水平方向に長く配置される音響補償部材１４００を配置するものである。このように、音響発生アクチュエータの移動量Ｄの約２倍に該当する位置に音響補償部材を配置すれば、音響補償部材による変化されたエアーギャップ空間の中心に移動したアクチュエータが位置することによって、アクチュエータの移動に伴う音響発生特性の変化を最小化することができるようになる。

このような音響補償部材１４００は、カバーボトムと表示パネルとの間に配置される両面テープ（Double Side Tape）などで具現できる。

このように、音響発生アクチュエータを移動配置する必要がある場合、移動距離に比例した位置に音響補償部材を配置して、全体エアーギャップ領域内でのアクチュエータの相対位置を維持することによって、アクチュエータの移動に伴う音響特性変化を防止する効果がある。

図１９は、既存の一般的なスピーカーと対比して、本実施形態によるパネル振動型音響発生装置が使われる場合の音響出力特性を示すグラフである。

実際の実験結果、図１のように、表示パネルと別途に後面または下端に配置されるスピーカーを用いる場合には、図１９の点線で表示したように、４０００Ｈｚ以上の中／高音帯域で急激な音の強さ減少（音圧減少）が発生した。

一方、図１９の実線で表示したように、本実施形態のように１つ以上の音響発生アクチュエータを支持構造に固定して表示パネルを直接振動させる方式を用いる場合には、中／高音帯域での音圧減少現象を減らすことができ、特に高音帯域での音響出力特性が格段に向上することを確認することができる。

結果的に、本実施形態を利用すれば、全ての音域で豊富な音響出力が提供できることが分かる。

以上のように、本実施形態によれば、１つ以上の音響発生アクチュエータを支持構造に固定して表示パネルを直接振動させて音響を発生することによって、音響の進行方向が映像出力方向と一致して音の定位感が向上し、広い音域帯で音響出力特性を向上させることができるという効果がある。

また、表示装置またはセット装置に別途のスピーカーを配置する必要がないので、セット装置の機構設計が容易になり、表示装置またはセット装置の厚さを減少させることができる効果がある。

特に、表示パネルと音響発生アクチュエータとの間に一定のエアーギャップを形成し、表示装置の支持構造で形成された支持孔に音響発生アクチュエータを挿入して固定することによって、優れる音響発生性能を有し、かつ表示装置の厚さを減少させることができる効果がある。

また、表示パネルの底面と表示装置の支持構造の上面との間に接着される接着部材（両面テープ部）と、接着部材の外郭にさらに配置されるシーリング部を含むバッフル部を形成することによって、音漏洩を最小化することによって、音響発生性能を向上させることができる。

また、表示パネルの後面に配置されて音響発生アクチュエータを固定／支持する支持構造と表示パネルのソースＰＣＢとの間、またはソースＰＣＢ付近の表示パネルの後面と支持構造の内面との間に１つ以上の緩衝部材を配置することによって、表示パネルの駆動のためのソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）と表示装置の支持構造との間の干渉及び騷音を防止することができる。

また、２つ以上の音響発生アクチュエータが使われる場合、表示装置の支持構造に補強部材を配置することによって、２つ以上の音響発生アクチュエータの相異する振動特性に従う支持構造の変形を防止することができる効果がある。

以上の説明及び添付の図面は本発明の技術思想を例示的に示すことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で構成の結合、分離、置換、及び変更などの多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

１００ 表示パネル
２００ 音響発生アクチュエータ
２１０、２１０’ 上下部プレート
２２０ マグネット
２３０ センターポール
２４０ 外部フレーム
２５０ ボビン
２６０ （ボイス）コイル
３００、１３００ カバーボトム
３１０ 支持孔
３７０ ケーブル貫通孔
３８０ 凹溝部
４００ バッフル部
４１２ 接着部材
４１４ シーリング部
５００ ミドルキャビネット
６００ エアーギャップ（空間）
７００ ソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）
８００ セットＰＣＢ
９１０ 第１緩衝部材
９２０ 第２緩衝部材

Claims (18)

1. 映像を表示する表示パネルと、
   前記表示パネルの一面に連結されて、前記表示パネルを振動させて音響を発生させる音響発生アクチュエータと、
   を含むことを特徴とする、パネル振動型音響発生表示装置。
2. 前記表示パネルの一面と前記表示装置の支持構造との間にはエアーギャップが提供されることを特徴とする、請求項１に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
3. 前記支持構造は支持孔を含み、前記音響発生アクチュエータは前記支持孔に挿入されることを特徴とする、請求項２に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
4. 前記支持構造は、少なくとも前記表示パネルの後面をカバーして支持することを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
5. 前記表示パネルの一面と前記支持構造との間に配置され、接着部材及び前記接着部材の外郭に配置されるシーリング部を含むバッフル部をさらに含むことを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
6. 前記シーリング部の厚さは前記接着部材の厚さより大きいことを特徴とする、請求項５に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
7. 前記表示パネルの一面と前記支持構造との間に配置される１つ以上の緩衝部材をさらに含み、前記緩衝部材はソースＰＣＢ（Ｓ−ＰＣＢ）と前記支持構造との間、または前記ソースＰＣＢの付近に配置されることを特徴とする、請求項６に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
8. セット装置のセットＰＣＢと前記音響発生アクチュエータは、前記支持構造の相異する位置に配置されることを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
9. 前記音響発生アクチュエータは、
   前記支持孔に挿入されるプレートと、
   前記プレート上に配置されるマグネットと、
   前記プレートの中央に配置されるセンターポールと、
   前記センターポールの周囲を囲み、前記表示パネルに連結されるボビンと、
   前記ボビンの外郭に巻き取られたコイルと、
   を含むことを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
10. 前記プレートは、前記支持構造の外部の表面に連結される延長部を含むことを特徴とする、請求項９に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
11. 前記支持構造は、前記表示パネルの後方を支持するカバーボトムと、
    前記表示パネルの側面を支持するミドルキャビネットとを含み、
    前記ミドルキャビネットはソースＰＣＢが含まれる第１領域と、前記音響発生アクチュエータを含む第２領域とを区分する領域分割部材を含むことを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
12. 前記支持構造は前記支持構造の内面に配置される凹溝部をさらに含み、前記凹溝部は前記表示パネルの一面上に配置されるソースＰＣＢに対向して配置され、
    前記支持構造と前記ソースＰＣＢとの間の前記凹溝部の内に配置される第１緩衝部材をさらに含むことを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
13. 前記支持構造は前記支持構造の内面と前記表示パネルの前記一面の全てに接触する第２緩衝部材をさらに含み、前記第２緩衝部材はソースＰＣＢを含む第１領域と前記音響発生アクチュエータを含む第２領域とを区分することを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
14. 前記表示装置は、追加の音響発生アクチュエータをさらに含むことを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
15. ２つの音響発生アクチュエータが対称的に配置されることを特徴とする、請求項１４に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
16. 前記支持構造は前記２つの音響発生アクチュエータの間、または２つの音響発生アクチュエータを通過して延びる補強部材をさらに含むことを特徴とする、請求項１５に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
17. 前記表示パネルの前記一面は内部の表面であることを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。
18. 前記支持構造は、前記表示装置のカバーボトムであることを特徴とする、請求項３に記載のパネル振動型音響発生表示装置。

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