JP2001061194A

JP2001061194A - パネル型スピーカ

Info

Publication number: JP2001061194A
Application number: JP11235148A
Authority: JP
Inventors: Michio Tashiro; 道夫田代
Original assignee: Authentic Ltd
Current assignee: Authentic Ltd
Priority date: 1999-08-23
Filing date: 1999-08-23
Publication date: 2001-03-06

Abstract

(57)【要約】【課題】平面表示パネルと組合せても過大な空間を必要
としない小型で安価なパネル型スピーカを提供する。【解決手段】本発明のパネル型スピーカは、磁気回路と
ボイスコイルとを含むエキサイター(10)と、このエキサ
イターによって励振される平板状の振動板とを備えた振
動モード(DM)方式のパネル型スピーカである。そして、
このパネル型スピーカの振動板は、表示装置の平面表示
パネル(20)を兼ねるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＤＭ方式のパネル
型スピーカに関するものであり、特に、平面型表示装置
と組合せたパネル型スピーカに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本出願人の先願に係わる特願平９ー５９
８８９号には、パネル型スピーカが開示されている。こ
のパネル型スピーカは、磁気回路とボイスコイルとから
構成されるエキサイターと、このエキサイターによって
励振される振動板とを備えている。このパネル型スピー
カは、従来のスピーカのように振動板が剛体として前後
に並進運動を行うのではなく、振動板が撓み振動を行
う。このことから、このパネル型スピーカは、ＤＭ（ D
istributed Mode ) 方式のスピーカ、あるいは、振動モ
ード方式の平面スピーカとも称されている。

【０００３】本出願人の他の先願に係わる特願平１０ー
１５０６４１号には、振動板の中にエキサイターを埋め
込んだ構造の両面型のパネル型スピーカが開示され、同
じく特願平１０ー３０７８７０号には複数の領域に分割
されたコア層から成る振動板のそれぞれにエキサイター
が取付けられたパネル型スピーカが開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、ＤＭ方
式のパネル型スピーカについては、本出願人によって既
に種々の新規な構造が開示されている。しかしながら、
このパネル型スピーカの振動板は比較的広い面積を専有
するため、プラズマ表示装置や、液晶表示装置などのよ
うに、同様に比較的広い平面表示パネルを必要とする表
示装置と組合せる場合、専有空間が過大になってしまう
という問題がある。従って、本発明の主要な目的は、平
面表示パネルと組合せても過大な空間を必要としない小
型で安価なパネル型スピーカを提供することある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するための本発明のパネル型スピーカは、磁気回路と
ボイスコイルとを含むエキサイターと、このエキサイタ
ーによって励振される平板状の振動板とを備えている。
そして、このパネル型スピーカの振動板は、表示装置の
平面表示パネルを兼ねるように構成されている。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の一つの好適な実施の形態
によれば、上記平面表示パネルは、液晶表示パネルであ
り、上記振動板が兼ねる平面表示パネルの構成部分は液
晶を収容するためのガラス板その他の透明板から構成さ
れている。

【０００７】本発明の他の好適な実施の形態によれば、
上記振動板を兼ねる透明板は液晶を収容するための表面
側の透明板である。本発明の更に他の好適な実施の形態
によれば、上記液晶表示パネルはバックライト型の液晶
表示パネルであり、上記エキサイターは、上記表面側の
透明板の外周部分に取付けられる。

【０００８】本発明の他の好適な実施の形態によれば、
上記平面表示パネルはプラズマ表示パネルであり、上記
振動板が兼ねる平面表示パネルの構成部分はプラズマ形
成用のガスを収容するためのガラス板その他の透明板か
ら構成されている。本発明の更に好適な実施の形態によ
れば、上記振動板を兼ねる透明板は上記プラズマ形成用
のガスを収容するための表面側の透明板から構成され
る。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の一実施例のパネル型スピーカ
を関連のバックライト型の液晶表示パネル２０の周辺部
分と共に示す部分断面図である。まず、この液晶表示パ
ネル２０は、裏面側ガラス板２１、表面側ガラス板２
２、スペーサ２３、液晶２４、共通側透明電極２５、セ
グメント側透明電極２６及びカラーフィルタ２７を備え
ている。なお、煩雑化を避けるために、この液晶表示パ
ネル２０に背面側から光を照射する光源については、図
示が省略されている。

【００１０】この液晶表示パネルは、液晶２４を密封状
態で収容するための裏面側のガラス板２１が枠体３０に
保持されると共に、同じく液晶２４を密封状態で保持す
るための表面側のガラス板２２が、適宜な剛性を有する
媒介層３１を介在させながら枠体３０に保持されてい
る。

【００１１】表面側のガラス板２２の周辺部分には、こ
の実施例のパネル型スピーカを構成するエキサイター１
０が固定されている。このエキサイター１０は、マグネ
ット１１、インナーヨーク１２、アウターヨーク１３、
ボイスコイル１４、クッション１５おサブパネル１６を
備えている。エキサイター１０のボイスコイル１４の前
端面は、振動板を構成する液晶表示パネルの表面側のガ
ラス２２の裏面に接着によって固定され、このエキサイ
ター１０の背面は、枠体１０によって保持されている。

【００１２】ボイスコイル１４に流れる音声周波数帯の
電流の強弱とに極性に応じてボイスコイル１４が前後に
（図中の上下に）振動する。このボイスコイル１４の先
端面に薄い円板形状のサブパネル１６が接着固定され、
このサブパネル１６が振動板となる表面側のガラス板２
２に接着剤や両面接着テープなどを介して固定されてい
る。従って、ボイスコイル１４の前後の振動に伴って表
面側のガラス板２２に撓み振動が励振される。このガラ
ス板２２に励振された撓み振動によってこのガラス板に
接する空気中に疎密の層が励振され、音が発生する。す
なわち、エキサイター１０と液晶表示パネルの表面側の
ガラス板２２とによってＤＭ式のパネル型スピーカが形
成される。

【００１３】上述した構造のエキサイター１０は、液晶
表示パネル２０の周辺部分に適宜な個数形成され、周辺
部分から撓み振動が励振される。このように、液晶表示
パネルのガラス板が平面スピーカの振動板を兼ねること
により、表示用と発音用とに個別に広い空間を割り当て
る必要がなくなり、オーディオ・ビィデオ装置の全体が
大幅に小型化される。同時に、オーディオ系とビィデオ
系の部品の共通化に伴って材料費や組み立て費用が削減
され、製造費用も安価になる。

【００１４】図２は、本発明の他の実施例のパネル型ス
ピーカの構成を裏面側から見た斜視図であり、４０はこ
の実施例のパネル型スピーカの振動板を兼ねるプラズマ
表示パネル、１０Ｒ，１０Ｌはこのプラズマ表示パネル
４０の裏面の左右２箇所に取付けられた左右のエキサイ
ター、４１はプラズマ表示パネル４０の中央部分に取付
けられた振動減衰体である。

【００１５】左右のエキサイター１０Ｒ，１０Ｌの各ボ
イスコイルの前端面は、プラズマ表示パネル４０の裏面
に接着固定されると共に、各エキサイター１０Ｒ，１０
Ｌの背面はこの表示パネル４０を保持する枠体（図示省
略）に固定される。各エキサイター１０Ｒ，１０Ｌのボ
イスコイルとプラズマ表示パネル４０との機械的結合関
係は、図１におけるボイスコイル１４と表面側ガラス板
２２との機械的結合関係と同様である。また、上記エキ
サイター１０Ｒ，１０Ｌの背面と図示しないプラズマ表
示パネルの枠体との機械的結合関係は、図１におけるエ
キサイター１０の背面と枠体３０との機械的結合関係と
同様である。

【００１６】左右のエキサイター１０Ｒ，１０Ｌによっ
てプラズマ表示パネル４０上に励振された撓み振動は、
互いに他のエキサイターの方向に伝播する。この伝播に
対して大きな減衰量を与えるために、プラズマ表示パネ
ル４０の中央部分に、ゴムやスポンジなどの音を吸収し
易い素材の振動減衰体４１が設置される。一般に、発音
源の左右の方向の識別性は高周波の音ほど増大するが、
この高周波の音ほど振動吸収体４１による減衰が大きく
なるため、左右の音が混合してしまうことによる音質の
劣化（立体感の欠如）はあまり問題とならない。

【００１７】以上、図２の実施例では、エキサイターを
プラズマ表示パネルの裏面に取付ける構成を例示した。
しかしながら、これらのエキサイターを、図１の場合と
同様に、プラズマ形成用ガラスを密封状態で収容する表
面側のガラス板や裏面側のガラス板の周辺部分に取付け
る構成とすることもできる。また、図１の液晶表示パネ
ルの場合において、エキサイターを表面側のガラス板で
はなく裏面側のガラス板の周辺部に取付ける構成とする
こともできる。

【００１８】また、パネル型スピーカの振動板が液晶表
示パネルやプラズマ表示パネルの構成部分と兼用せしめ
られる場合を例示した。しかしながら、このパネル型ス
ピーカの振動板をＥＬ表示装置などの他の適宜な種類の
平面表示パネルの構成部分と兼用させることもできる。

【００１９】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のパ
ネル型スピーカは、その振動板が液晶表示装置やプラズ
マ表示装置などの表示装置の平面表示パネルを兼ねるよ
うに構成されているため、このパネル型スピーカを平面
表示パネルと組合せても過大な空間を必要とせず、小型
で安価なオーディオ・ビデオ装置を提供できるという利
点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のパネル型スピーカを関連の
バックライト型の液晶表示パネルの周辺部分と共に示す
部分断面図である。

【図２】本発明の他の実施例のパネル型スピーカを関連
のプラズマ表示パネルと共に示す斜視部である。

【符号の説明】

10 パネル型スピーカを構成するエキサイター 11 マグネット 12 インナーヨーク 13 アウターヨーク 14 ボイスコイル 16 サブパネル 20 液晶表示パネル 21 裏面側ガラス板 22 表面側ガラス板 24 液晶 40 プラズマ表示パネル 10L,1OR エキサイター 41 振動減衰体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】磁気回路とボイスコイルとを含むエキサイ
ターと、このエキサイターによって励振される平板状の
振動板とを備えた振動モード（ＤＭ）方式のパネル型ス
ピーカにおいて、前記振動板は、平面表示パネルの構成部分を兼ねること
を特徴とするパネル型スピーカ。
【請求項２】請求項１において、前記平面表示パネルは、液晶表示パネルであり、前記振
動板が兼ねる平面表示パネルの構成部分は、液晶を収容
するためのガラス板その他の透明板であることを特徴と
するパネル型スピーカ。
【請求項３】請求項２において、前記振動板を兼ねる透明板は液晶を収容するための表面
側の透明板であることを特徴とするパネル型スピーカ。
【請求項４】請求項３において、前記液晶表示パネルはバックライト型の液晶表示パネル
であり、前記エキサイターは、前記表面側の透明板の外
周部分に取付けられることを特徴とするパネル型スピー
カ。
【請求項５】請求項１において、前記平面表示パネルは、プラズマ表示パネルであり、前
記振動板が兼ねる平面表示パネルの構成部分は、プラズ
マ形成用のガスを収容するためのガラス板その他の透明
板であることを特徴とするパネル型スピーカ。
【請求項６】請求項５において、前記振動板を兼ねる透明板は、前記プラズマ形成用のガ
スを収容するための表面側の透明板であることを特徴と
するパネル型スピーカ。
【請求項７】請求項５において、前端面透明板は振動吸収体によって複数の領域に区分さ
れ、これら複数の領域のそれぞれに前記エキサイターが
取付けられたことを特徴とするパネル型スピーカ。