JP3949273B2 - パネル型スピーカ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル型スピーカに関するものであり、特に、振動板にエキサイターを埋め込むことによって一層の薄型化と表裏両方向への無指向性化を図った振動モード(DM)方式のパネル型スピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人の先願に係わる特願平9ー59889号には、図2に示す構造のパネル型スピーカ、あるいは平面スピーカ、が開示されている。このパネル型スピーカ10は、磁気回路とボイスコイルとから構成されるエキサイター(駆動部)11と、このエキサイター11に中央部分が固定された円板形状の振動板12とを備えている。
【0003】
このパネル型スピーカ10は、パーソナルコンピュータや、音響機器や、映像機器などの各種の電子装置の筐体1に開口2を形成し、この開口2の内部に保持板3を取付け、この保持板3の中央部分に円筒体3aを形成し、この円筒体3a内にエキサイターの11をかしめによって保持させることにより、電子装置に取り付けられる。振動板12の周辺部は、保持板3上に取付けられたクッション3bによって支持される。このパネル型スピーカ10は、振動板12が剛体として前後に並進運動を行うのではなく撓み振動が行うことから、DM(Distributed Mode )方式、あるいは、振動モード方式の平面スピーカとも称される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記先願のパネル型スピーカは、エキサイターが振動板の背面から後方に突出しているため、薄型化が十分ではないという問題があった。これは、先願のパネル型スピーカが電子装置の筐体内への取付けを想定していたことにもよる。しかしながら、この種のパネル型スピーカを各種の電子装置と組合せた状態だけではなく、この種の電子装置から独立した薄型のパネル型スピーカとして各種の分野に応用してゆくに際しては、一層の薄型化が必要になる。
従って、本発明の一つの目的は、この種のパネル型スピーカの一層の薄型化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のパネル型スピーカは、磁気回路とボイスコイルとを含むエキサイターと、このエキサイターに中央部分が結合される平板状の振動板とを備えるパネル型スピーカであって、上記エキサイターは上記振動板の内部に埋め込まれることにより薄型化と表裏両面の活用化が実現される。
【0006】
本発明のさらに具体的な構成によれば、上記エキサイターは、上記磁気回路を構成する外部ヨークを囲む円筒形状の側壁とこの側壁の一端を塞ぐ端面とを有するサブパネルを備え、このサブパネルの側壁の外周面に上記振動板の中央部分に形成された開口の内周面が結合され、このサブパネルの側壁の後端面に弾性保持機構を介して上記外部ヨークの後部端面が結合され、上記サブパネルの端面に上記ボイスコイルの先端面が結合されている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態によれば、上記弾性保持機構は、周辺部の複数の箇所が上記サブパネルの側壁の後端面に固定されると共にこの周辺部に円周方向に分割された複数の円弧状の切り欠きを介在させながら連結される円板状の薄板であり、この薄板は厚み1mm以下の金属板などから成る。また、上記サブパネルはポリカーボネイトその他の樹脂から成る。
【0008】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例のパネル型スピーカを構成するエキサイター単体の平面図(A)と、このエキサイターと振動板とを組合せたパネル型スピーカの部分断面図(B)である。この実施例のパネル型スピーカは、発泡スチロールを素材とする厚み5mm〜10mm程度の大型の矩形状の振動板20と、この振動板20の中央部分に埋め込まれたエキサイター10とから構成されている。エキサイター10は、ボイスコイル11、永久磁石12、インナーヨーク13、アウターヨーク14、サブパネル15及び弾性保持板16を備えている。
【0009】
円筒形状のアウターヨーク14の直径は、この例では、30mm前後であり、このアウターヨーク14の外側にポリカーボネイト製のサブパネル15が形成されている。このサブパネル15は、外部ヨーク14を囲んで配置される円筒形状の側壁15aと、この側壁の一端面を塞ぐ薄肉の端面15bとを有している。このサブパネル15の側壁15aの直径は典型的には50mm程度であり、その外周面は、振動板20の内周面に接着剤によって固定されている。また、サブパネル15の薄肉の端面15bの厚みは1mm程度であり、この端面には、ボイスコイル11の先端面が接着によって固定されている。
【0010】
さらに、外部ヨーク14の後部端面が弾性保持板16を介して円筒体15の側壁15aの後端面に結合されている。この弾性保持板16は、ステンレス製の厚さ0.4mm の薄板から構成されている。この弾性保持板16は、図1の(A)に見られるように、円板の周辺部から少し中心に寄った箇所において円周方向に分割された3個の円弧状の切り欠きを形成することにより、3箇所の幅の狭い連結部18a,18b,18cによって円弧状の外周部分と、円板状の中央部分とを連結した構造を有している。
【0011】
保持板16の周辺の3箇所に形成された開口17a,17b,17cが円筒体15の側壁15aの後端面に形成された突起に挿入されると共に、この箇所が側壁15aの後部端面上に接着剤で固定されている。そして、弾性保持板16の円板状の中央部分には、アウターヨーク14の後部端面が接着剤によって固定されている。なお、19a,19bはボイスコイル11に連なる電線が接続される電極端子である。
【0012】
図1(B)の断面図を参照しながら以上の説明を要約すると、エキサイター10を構成するアウターヨーク14、永久磁石12及びインナーヨーク13が、弾性保持板16によってサブパネル15の側壁15aに固定されると共に、ボイスコイル11の先端面がサブパネル15の薄肉の端面15bに固定されている。従って、仮に、弾性保持板16と端面15bの剛性がどちらも十分に大きい場合には、ボイスコイル11とアウターヨーク14とは相対的な運動することができず、振動が発生しない。
【0013】
しかしながら、実際には、弾性保持板16については金属板の肉厚を0.4mm 程度まで小さくすると共に前述のように周方向に円弧状の切り欠きを形成することによって、また、サブパネルの端面15bについてはポリカーボネイトの肉厚を1mm程度まで減少させることによって、それぞれの剛性を適当な値にまで減少させ、これによって、ボイスコイル11とアウターヨーク14との間の相対的な運動を可能とし、これに伴う振動を発生させている。弾性保持板16は、振動が必要以上の長時間にわたって持続しないように、これを減衰させるためのダンパーの機能も果たす。
【0014】
ボイスコイル11の運動によって発生した可聴周波数帯の振動は、サブパネル15の側壁15aの外周面とその外部に形成された接着剤の層を通して振動板20の中央部分に形成された開口の内周面に伝達され、この中央部分から振動板20の周辺部に向けて伝達される。この振動板に伝達された振動は、振動板の表裏両方向にほぼ同一の放射特性のもとで放射される。すなわち、このパネル型スピーカの放射特性は、振動板の表裏両方向について無指向性となる。
【0015】
振動板20は、典型的には数百mm×数百mmの矩形状を呈しており、その四つの周辺部は、大きな剛性のフレームによって適宜な曲げによる変形を許容しながら保持される。この振動板20の表裏両面は、典型的には、美観あふれる絵画が印刷された紙で覆われ、エキサイター10は視聴者の視界から完全に隠される。このようなスピーカは、典型的には、衝立、間仕切り、吊り下げ看板などとして使用され、視聴者はスピーカから発せられた音をあたかも絵画の世界から聞こえて来る幻想的な音であるかのように感じる。
【0016】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のパネル型スピーカはエキサイターを振動板に埋め込む構成であるから、振動板の背後に取り付ける構造の先行技術のものに比べて一層の薄型化が達成される。
【0017】
また、エキサイターが振動板に完全に埋め込まれているため、振動板を絵画などの印刷された紙で覆うことが可能になり、広告用の立て看板や、吊り下げ看板などへの用途が拡大される。さらに、表裏双方向への無指向性が一層顕著になり、広告用の立て看板や、吊り下げ看板などへの用途が拡大される。
【0018】
さらに、本発明の具体的な構成によれば、上記エキサイターが外部ヨークを囲む円筒形状の側壁とこの側壁の一端を塞ぐ端面とを有するサブパネルを備え、このサブパネルの側壁の外周面に上記振動板の中央部分に形成された開口の内周面が結合され、上記サブパネルの端面に上記ボイスコイルの先端面が結合される構成であるから、振動板への撓み振動板の励振効率と音質が共に向上するという効果が奏される。
【0019】
さらに、本発明のパネル型スピーカは、エキサイター単体として磁気回路の支持も含めて容易に組み立てができるため、用途の異なる種類のパネル型スピーカとの共用化が可能となり、生産性と製造費用の面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のパネル型スピーカを構成するエキサイター単体の平面図(A)とこのエキサイターと振動板から構成されるパネル型スピーカの部分断面図(B)である。
【図2】先行技術のパネル型スピーカの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 エキサイター
11 ボイスコイル
12 永久磁石
13 インナーヨーク
14 アウターヨーク
15 サブパネル
15a 側壁
15b 端面
16 弾性保持板
20 振動板
Claims (5)
- 磁気回路とボイスコイルとを含むエキサイターと、このエキサイターに中央部分が結合される平板状の振動板とを備えるパネル型スピーカにおいて、
前記エキサイターが前記振動板の内部に埋め込まれたことと、
前記エキサイターが前記磁気回路を構成する外部ヨークを囲む円筒形状の側壁とこの側壁の一端を塞ぐ端面とを有するサブパネルを備えたことと、
前記サブパネルの前記側壁の外周面に前記振動板の前記中央部分に形成された開口の内周面が結合されたことと、
前記サブパネルの側壁の後端面に弾性保持機構を介して前記外部ヨークの後部端面が結合されたことと、
前記サブパネルの端面に前記ボイスコイルの先端面が結合されことと
を特徴とするパネル型スピーカ。 - 請求項1において、
前記弾性保持機構は、その周辺部の複数の箇所が前記サブパネルの側壁の後端面上に固定されると共にこの周辺部に円周方向に分割された複数の円弧状の切り欠きを介在させながら連結される円板状の薄板であることを特徴とするパネル型スピーカ。 - 請求項2において、
前記円板状の薄板は厚み1mm以下の金属板であることを特徴とするパネル型スピー カ。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記サブパネルはポリカーボネイトその他の樹脂を素材とすることを特徴とするパネル型スピーカ。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記振動板は、その周辺部が枠組によって支持されることを特徴とするパネル型スピーカ。
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