JP3808469B2 - スピーカ用アクチュエータおよびパネル型スピーカ - Google Patents

スピーカ用アクチュエータおよびパネル型スピーカ Download PDF

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Description

本発明はスピーカ用アクチュエータと、それを有するパネル型スピーカに関する。
従来一般的であったコーン型スピーカに代わるスピーカとして、非常に薄くて平坦なパネル型スピーカが開発されている。特に、コンピュータ等の情報機器等や表示機器などの発音部としては、スピーカがそれらの機器の大型化をもたらすことを回避するためにパネル型スピーカが有用である。このようなパネル型スピーカの例が、英国のニュートランスデューサー・リミテッドによって特許文献1〜3などに具体的に提案されている。その構成について以下に簡単に説明する。
特許文献1〜3などに開示されているパネル型スピーカの基本構成は、アクチュエータが振動板に取り付けられたものである。駆動手段によって駆動されてアクチュエータが振動すると、その振動が振動板によって共振されて外部に放出される。例えば、図8に概略的に示すスピーカ一体型液晶ディスプレイ(SoundVu スピーカ:商標)の構成では、液晶モジュール106の表示画面を保護するための平らな透明板101の左右両側部に、磁気回路117とボイスコイル110を有するアクチュエータ102がそれぞれ1個ずつ左右対称に配置されている。透明板101はクッションスポンジ103を介して、アクチュエータ102はアクチュエータ用クッションスポンジ104を介して、前面外装カバー105にそれぞれ取り付けられている。前面外装カバー105は、液晶モジュール106の画面表示範囲に合わせた穴が空いており、その内側に液晶モジュール106が固定されている。前面外装カバー105はディスプレイ装置を構成する構造体であり、これに取り付けられたアクチュエータ102の振動が、振動板となる透明板101に伝えられることによって発音するスピーカとして機能する。
パネル型スピーカの一例であるこのようなスピーカ一体型液晶ディスプレイは、液晶表示画面を保護している平らな透明板(パネル板)101をスピーカの振動板として用いるものである。これによって、液晶表示面自体にステレオスピーカ機能を持たせることができ、音の発生源を表示する映像と、実際に発音する音源(スピーカ)との位置が空間的に一致しているため、視聴者には、表示されている映像自体から音が聞こえてくるような感じを与え、高い臨場感を実現することができる。
このスピーカ一体型液晶ディスプレイにおいて、デザイン性および省スペース性を高めるにあたってはアクチュエータ102の実装スペースの影響が大きく、この液晶ディスプレイにより高い商品性を持たせるためには、アクチュエータ102を小型化および高性能化するための開発が必要とされている。なお、図示しないが、アクチュエータ102は、透明板101の左右両側部に複数個ずつ対をなすように設けられていてもよい。
図9に、従来の代表的なアクチュエータ102の具体的な構成が示されている。このようなアクチュエータ102は、一般にエキサイタと称されている。図9に示すアクチュエータ102は、鉄製のヨーク107とマグネット108とプレート109から磁気回路117が構成されており、ボイスコイル110がダンパー111を介してプレート109の周囲に保持されている。ボイスコイル110の先端にはサブパネル112が取り付けられており、その表面が振動板である透明板101(図8,10,11参照)に接着される。また、外部のアンプ側からの入力信号をボイスコイル110に接続するための、配線を中継するターミナル113がヨーク107に取り付けられている。このような構成のアクチュエータ102は、ボイスコイル110の振動を透明板101に伝えることによって発音する。
図10,11には、図9に示すアクチュエータ102の取付構造が示されている。これによると、アクチュエータ102の一端側のヨーク107はクッションスポンジ104を介して、前面外装カバー105や内部フレーム等の構造体に固定され、他端側のサブパネル112は画面保護板を兼ねる透明板101等の振動板に固定されている。この構成によって、アクチュエータ102のボイスコイル110が発生した振動は振動板に伝えられる。
特表2002−533957号公報 特表2002−510182号公報 特表2002−511681号公報 特開2000−152380号公報
前記したエキサイタ等のアクチュエータ102は、音声を発生する際にアンプ側からの入力信号を受けて振動するため、振動によってボイスコイル110が発熱する。アクチュエータ102の小型化および高性能化に伴うボイスコイル110からの発熱量の増加は避けられない。図9に示す従来の鉄製ヨーク107は、放熱機能を持たず放熱性が良くないため、アクチュエータ102の発熱による振動板(透明板101)表面および装置内部の温度上昇が問題となる。
特許文献4等にはいわゆる外磁型スピーカにおける冷却構造が開示されているが、アクチュエータ102(例えばエキサイタ)等の内磁型スピーカに関して効果的な冷却構造は提案されていなかった。
そこで本発明の目的は、振動源として用いられるアクチュエータの小型化および高性能化に伴う発熱の問題を解消すること、すなわちアクチュエータに高い放熱機能を持たせ、それによってさらなる小型化を実現可能にするスピーカ用アクチュエータと、それを有するパネル型スピーカを提供することにある。
また、本発明のもう1つの目的は、しかも構成をあまり複雑にすることなく、アクチュエータからの熱を効率よく伝達して放熱させ、アクチュエータ自体に熱を溜め込ませないようにするパネル型スピーカを提供することにある。
本発明の第1の特徴は、ボイスコイルと磁気回路とを有し振動源となるスピーカ用アクチュエータにおいて、磁気回路の一部を構成するヨークに取り付けられ、ヨークの外周部から外側に延びる、アクチュエータを外部の部材に固定するためのフレームを有し、フレームは冷却フィンを有することである。この構成によると、アクチュエータ自体が放熱効果を有しているので、振動板表面や装置内部を過度に高温にすることなく熱を逃がすことができる。熱の影響を避けるためにアクチュエータの周囲に空間を開けておく必要がなくなるため装置の小型化が可能になるとともに、発熱量を気にすることなくより一層の高性能化が図れる。ヨークとフレームは接着剤によって接着されていてもよい。その場合、熱抵抗の低い接着剤を用いることが好ましい。また、ヨークとフレームはかしめ接合によって互いに固定されていてもよい。この場合、接着剤を用いる場合と比較して、接着剤塗布工程や時間管理が必要な接着剤乾燥工程が不要であり、加工時間が短縮でき製造が容易になる。
本発明の第2の特徴は、ボイスコイルと磁気回路とを有し振動源となるスピーカ用アクチュエータと、ボイスコイルから振動が伝えられて共振する振動板と、アクチュエータに接触している熱伝導スポンジと、アクチュエータが熱伝導スポンジを介して取り付けられている構造体とを有することである。熱伝導スポンジは熱伝導率が0.2W/m・Kより大きい弾性体であり、好ましくは熱伝導率が0.6W/m・K以上の弾性体であり、より好ましくは熱伝導率が0.8W/m・K以上の弾性体である。熱伝導スポンジは熱伝導性シリコンゴムからなるものであってもよい。
この構成によると、アクチュエータから発生した熱は、熱伝導スポンジを介して構造体へ伝達されて放熱されるため、アクチュエータ自体に熱を溜め込むことがなく温度を下げることができる。また、熱伝導スポンジによってアクチュエータの振動は束縛されることはないため、振動板の振動を維持することができる。
これらのスピーカ用アクチュエータはエキサイタである場合に、本発明は特に効果的である。
また、本発明のパネル型スピーカは、前記した構成のスピーカ用アクチュエータと、ボイスコイルから振動が伝えられて共振する振動板とを有することを特徴とする。アクチュエータが取り付けられる構造体をさらに有することが好ましい。この構成によると、パネル型スピーカのさらなる小型化が図れる。
このパネル型スピーカは、内磁型スピーカである。本発明によると、従来は存在しなかった内磁型スピーカの効果的な冷却構造が実現できる。
本発明において、アクチュエータに冷却フィンが設けられている構成の場合には、振動源であるアクチュエータの放熱機能が向上するため、以下の効果を奏することができる。
第1に、アクチュエータの発生する熱の影響を考慮してアクチュエータの周囲に空間を開けておく必要がなくなるため、実装スペースを小さくできる。それによって省スペース化が可能になり、装置を小型化できるのみならず、デザイン性を向上させて商品価値を高めることが可能になる。
第2に、放熱性能が向上するため、発音時に発生する熱によって装置内部が過度の高温になることがない。それに伴って、格別に耐熱性の高い高価な部品を用いる必要がなくなり、コストが低減できる可能性がある。また、アクチュエータ自体が十分な放熱機能を有しているため、パネル型スピーカに別に冷却部材を設ける必要がなく、コストが低減できる。例えば、従来は、アクチュエータと振動板との間に断熱シートを介して両者を接合することによって振動板表面の温度上昇を抑制させる必要があったが、本発明によると、アクチュエータ自体の放熱性能が向上するため、断熱シートなどのような追加の冷却部材は不要である。
第3に、フレームを有しているため、ボイスコイル等の可動部に触れることなく、アクチュエータを取り扱って取付作業等ができるため、アクチュエータの取付作業時の破損等の問題がなくなり、作業効率および信頼性が向上する。
また、アクチュエータが熱伝導スポンジを介して構造体に取り付られている構成の場合には、以下の効果を奏することができる。
第1に、アクチュエータから発生した熱は、熱伝導スポンジを介して構造体へ伝達されて放熱されるため、アクチュエータ自体が熱を溜め込むことはなく、アクチュエータの温度を下げることができる。しかもこの構造体が、従来のパネル型スピーカが一般的に有している部品である場合には、装置の小型化や軽量化を阻害する要因にならない。
第2に、アクチュエータは弾性材である熱伝導スポンジを介して構造体に取り付けられているため、アクチュエータの振動は束縛されず、振動板の振動を維持することができ、結果としてスピーカ機能の音質維持につながる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態のパネル型スピーカの一例の全体構成を示す概略図である。このパネル型スピーカは、図8に示す従来例と類似のスピーカ一体型液晶ディスプレイである。すなわち、液晶モジュール6の表示画面を保護する平らな透明板1の左右両側部に、磁気回路17とボイスコイル10を有するアクチュエータ2がそれぞれ1個ずつ左右対称に配置されている。透明板1はクッションスポンジ3を介して、アクチュエータ2はアクチュエータ用クッションスポンジ4を介して、前面外装カバー5にそれぞれ取り付けられている。前面外装カバー5は、液晶モジュール6の画面表示範囲に合わせて穴が空いており、その内側に液晶モジュール6が固定されている。前面外装カバー5はディスプレイ装置を構成する構造体であり、これに取り付けられたアクチュエータ2の振動が、振動板となる透明板1に伝えられることによって、発音するスピーカとして機能する。なお、図示しないが、アクチュエータ2は、透明板1の左右両側部に複数個ずつ対をなすように設けられていてもよい。
本実施形態のアクチュエータ2の具体的な構成が、図2,3に示されている。このアクチュエータ2は、一般にエキサイタと称されるものであり、鉄製のヨーク7とマグネット8とプレート9から磁気回路17が構成されており、ボイスコイル10がダンパー11を介してプレート9の周囲に保持されている。ボイスコイル10の先端にはサブパネル12が取り付けられており、その表面が振動板である透明板1(図1,3参照)に接着される。また、外部のアンプ側からの入力信号をボイスコイル10に接続するための、配線を中継するターミナル13がヨーク7に取り付けられている。
本実施形態では、ヨーク7が、従来のような鍔状部を有する形状(図9,10参照)ではなく、有底の円筒型(鍋状)の形状である。そして、このヨーク7とダンパー11がフレーム18に取り付けられている。ヨーク7とフレーム18は、シリコン系接着剤等の熱抵抗の小さい接着剤14(図3(b)参照)を用いて接着されている。フレーム18の両面には、ヨーク7の取付部から構造体である前面外装カバー5(図1,3参照)への取付部に向かって延びる冷却フィン19が複数個設けられている。
図1,3に示すように、このアクチュエータ2のフレーム18は、クッションスポンジ4を介して構造体である前面外装カバー5に固定されている。また、サブパネル12は振動板である透明板1に固定されている。フレーム18は、アルミニウム等の熱伝導率に優れた材料から形成されており、前面外装カバー5への固定機能に加えて、ヨーク7の熱を外部に放出する放熱機能を有している。また、本実施形態では、前記したように鍔状部を持たないヨーク7が小型化されており、このヨーク7とマグネット8とプレート9から構成される磁気回路17が小型化されている。
このような構成のアクチュエータ2は、図示しない外部のアンプ等から、ターミナル13を介してボイスコイル10に入力信号が供給される。その入力信号を受けてボイスコイル10が振動し、その振動が、サブパネル12を介して透明板1に伝えられる。透明板1が共振することによって、外部に比較的大きな音が放出される。一方、ボイスコイル10の振動により発生した熱は、ヨーク7を介してフレーム18に伝達される。この熱は主にフレーム18の冷却フィン19から外部に放熱される。
以上説明したように、液晶表示画面の保護用に必要である透明板1を共振パネル部材として利用して、十分な音量のスピーカとして機能させているので、薄型のパネル型スピーカを構成できる。さらに、本実施形態によると、アクチュエータ2が発音時(振動時)に発生する熱がフレーム18の冷却フィン19から外部に放出させられるので、従来のように振動板(透明板1)や装置内部の温度が過度に上昇することがなくなり、小型化および高性能化への障害をなくすことができる。
図4に、本実施形態の変形例の要部が示されている。この変形例では、ヨーク7とフレーム18とを、接着剤14による接着ではなく、かしめ接合によって固定している。すなわち、フレーム18のヨーク取付部をすり鉢形状に形成しておき、フレーム18とヨーク7を重ね合わせた状態で、ヨーク7の先端部20をフレーム18のすり鉢形状に合わせて塑性変形させることによって、ヨーク7とフレーム18とを離脱不能に固定することができる。この変形例によると、ヨーク7とフレーム18の固定のための接着剤14が不要になり、接着剤14の熱抵抗の影響を受けることなく、ヨーク7からフレーム18に効率よく熱を伝達することができ、高い冷却効果を容易に得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図5,6を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については同一の符号を付与し説明を省略する。
近年では、パネル型スピーカの一例であるスピーカ一体型液晶ディスプレイを、単なるディスプレイ装置のみならず、ノート型パーソナルコンピュータ等の小型端末装置に組み込むことが求められてきている。小型端末装置は、ディスプレイ以外にも多数の電子機器が内蔵されており、空いた空間が殆どない上に、より一層の小型化が望まれているため、十分に放熱させるためのスペースを確保することが困難である。しかも最近では、小型化端末装置にも、単なるディスプレイ装置に匹敵する音圧を発生することが望まれている。このような小型化と発音機能の高性能化に伴って、アクチュエータ(例えばエキサイタ)の発熱量が増大し、放熱が困難になってきている。
本実施形態では、液晶モジュール6が内部パネル21とフレーム板22の間に位置し、その画面表示範囲は、内部パネル21に設けられた穴21aを介して、さらに液晶表示画面を保護するフラットな透明板1を介して見られるようになっている。そして、アクチュエータ23が、内部パネル21に設けられた穴21bを介して、透明板1の下部の左右両端に取り付けられている。透明板1はクッションスポンジ3を介して内部パネル21に取り付けられている。図6に示すように、アクチュエータ23は、外周部において(透明板1に直接当接して振動を伝達する部分以外の個所において)アクチュエータ用クッションスポンジ24と熱伝導スポンジ25によって挟まれて保持され、アクチュエータ用クッションスポンジ24を介して内部パネル21に、熱伝導スポンジ25を介してフレーム板22にそれぞれ取り付けられている。
フレーム板22は、内部パネル21や液晶モジュール6の強度を確保する機能を有しており、ノート型パーソナルコンピュータ等の小型端末装置の部品構成としては一般的な部品であり、第1の実施形態の前面外装カバー5と実質的に相当する構造体である。本実施形態では、このフレーム板22に、熱伝導スポンジ25から伝達した熱を外部に放熱させる機能を持たせている。すなわち、音を鳴らす、すなわち振動板である透明板1を動かすために、アクチュエータ23が発熱すると、この熱は熱伝導スポンジ25を介してフレーム板22に伝わり、フレーム板22から外気へと放熱される。なお、本実施形態のアクチュエータ23は、冷却フィン19を有していないがそれ以外の構成は第1の実施形態のアクチュエータ2(図2参照)と同様な構成であり、従来のアクチュエータ(図9参照)と同じものであってもよい。
一般に、アクチュエータ23に他の部品を接触させて、アクチュエータ23に溜まった熱を他の部品に逃がそうとする構成では、アクチュエータ23自体の振動が他の部品によって束縛されて、振動板である透明板1の振動低下が生じ、結果的にスピーカ機能の音質劣化につながってしまうおそれがある。しかし本実施形態の構成では、アクチュエータ23は弾性材であるアクチュエータ用クッションスポンジ24と熱伝導スポンジ25とで挟まれているため、アクチュエータ23自体の振動は束縛されることなく、熱をフレーム板22に逃がすことができる。また、アクチュエータ23の熱を逃がす他の部品として、放熱のための専用の部品を設けると、ノート型パーソナルコンピュータ等の小型端末装置に要求される小型化や軽量化を阻害する要因となるが、本実施形態では、従来から用いられている一般的な部品であるフレーム板22を放熱用に利用しているため、小型化および軽量化を阻害することはない。フレーム板22は、高い放熱効果を発揮する材質および形状であることが好ましい。
なお、熱伝導スポンジは、熱伝導性シリコンゴムなどの熱抵抗の小さいクッション効果のある弾性体であり、その熱伝導率は少なくとも0.2W/m・Kより大きくなければならず、好ましくは0.6W/m・K以上、より好ましくは0.8W/m・K以上である。その根拠は、熱伝導性ではない一般的なシリコンゴムの熱伝導率(0.2W/m・K)よりも大きい熱伝導率を有している熱伝導スポンジによって、熱をフレーム板に伝達して放熱させる効果が得られ、熱伝導率が0.6W/m・K以上であると実際的にかなり有効であり、さらに熱伝導率が0.8W/m・K以上であると非常に大きな効果が得られるからである。
本実施形態の第1の効果として、アクチュエータ23自体の放熱性能を上回ってしまうほどに発熱したとしても、アクチュエータ23から発生した熱は、熱伝導スポンジ25を介してフレーム板21へ伝達されて放熱されるため、アクチュエータ23自体で熱を溜め込む(飽和する)ことがなく、アクチュエータ23の温度を下げることができる。
また、本実施形態の第2の効果として、アクチュエータ23は、弾性材であるアクチュエータ用クッションスポンジ24と熱伝導スポンジ25とで挟まれているため、アクチュエータ23自体の振動は束縛されず、振動板である透明板1の振動を維持することができ、結果としてスピーカ機能の音質維持につながる。
さらに、本実施形態の第3の効果として、放熱のための専用の部品を設けず、内部パネル21や液晶モジュール6の強度を確保する機能を持つ一般的な部品であるフレーム板33を利用しているため、装置の小型化や軽量化を阻害する要因にならない。
なお、本実施形態を、前記した第1の実施形態のようにアクチュエータ2が冷却フィン19を有している構成に応用した例を、図7に示している。この構成では、第1の実施形態のアクチュエータ用クッションスポンジ4(図1,2参照)に代えて熱伝導スポンジ25が用いられて、前面外装カバー5に固定されている。この場合、前面外装カバー5は、フレーム板22と同様に放熱効果の高い材質および形状であることが好ましい。この構成の場合、前記した第1の実施形態の効果と第2の実施形態の効果をいずれも奏することができる。
前記した各実施形態は、一般にエキサイタと称される振動源を有する構成であるが、振動源として使用可能であれば他のアクチュエータを用いても構わない。振動板や液晶表示モジュールの支持構造については特に限定されるものではなく、任意に変更可能である。
また、ここではパネル型スピーカの例としてスピーカ一体型液晶ディスプレイについて説明したが、本発明はこのようなディスプレイ装置に限らず、アクチュエータと振動板(共振パネル部材)を有するあらゆるパネル型スピーカに対して応用できる。発音機能以外の機能および用途や詳細な構成については全く限定されるものではない。
本発明の第1の実施形態のパネル型スピーカの要部を示す分解斜視図である。 図1にパネル型スピーカに用いられているアクチュエータを示す分解斜視図である。 (a)は図1に示すパネル型スピーカのアクチュエータ取付構造を示す断面図、(b)はその要部の拡大断面図である。 図1に示すパネル型スピーカの変形例の要部を示す、図3(b)と同様の部分の拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態のパネル型スピーカの要部を示す分解斜視図である。 図5に示すパネル型スピーカのアクチュエータ取付構造を示す要部拡大断面図である。 第2の実施形態の構成を第1の実施形態の構成に応用した例を示す、パネル型スピーカのアクチュエータ取付構造を示す断面図である。 従来のパネル型スピーカの一例の要部を示す分解斜視図である。 図8に示すパネル型スピーカに用いられているアクチュエータを示す分解斜視図である。 図8に示すパネル型スピーカのアクチュエータ取付構造を示す断面図である。 図8に示すパネル型スピーカのアクチュエータ取付構造を示す、図10とは異なる個所の断面図である。
符号の説明
1,101 透明板(振動板)
2,23,102 アクチュエータ(エキサイタ)
3,103 クッションスポンジ
4,24,104 アクチュエータ用クッションスポンジ
5,105 前面外装カバー(構造体)
6,106 液晶モジュール
7,107 ヨーク
8,108 マグネット
9,109 プレート
10,110 ボイスコイル
11,111 ダンパー
12,112 サブパネル
13,113 ターミナル
14 接着剤
17,117 磁気回路
18 フレーム
19 冷却フィン
20 先端部
21 内部パネル
21a,21b 穴
22 フレーム板(構造体)
25 熱伝導スポンジ

Claims (14)

  1. ボイスコイルと磁気回路とを有し振動源となるスピーカ用アクチュエータにおいて、
    前記磁気回路の一部を構成するヨークに取り付けられ、前記ヨークの外周部から外側に延びる、前記アクチュエータを外部の部材に固定するためのフレームを有し、
    前記フレームは冷却フィンを有することを特徴とする、スピーカ用アクチュエータ。
  2. 前記ヨークと前記フレームは接着剤によって接着されている、請求項1に記載のスピーカ用アクチュエータ。
  3. 前記ヨークと前記フレームはかしめ接合によって互いに固定されている、請求項1に記載のスピーカ用アクチュエータ
  4. エキサイタである請求項1〜3のいずれか1項に記載のスピーカ用アクチュエータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスピーカ用アクチュエータと、
    前記ボイスコイルから振動が伝えられて共振する振動板とを有するパネル型スピーカ。
  6. 前記アクチュエータが取り付けられる構造体をさらに有する、請求項5に記載のパネル型スピーカ。
  7. 前記アクチュエータが、熱伝導スポンジを介して前記構造体に取り付けられている、請求項6に記載のパネル型スピーカ。
  8. ボイスコイルと磁気回路とを有し振動源となるスピーカ用アクチュエータと、前記ボイスコイルから振動が伝えられて共振する振動板と、前記アクチュエータに接触している熱伝導スポンジと、前記アクチュエータが前記熱伝導スポンジを介して取り付けられている構造体とを有するパネル型スピーカ。
  9. 前記アクチュエータはエキサイタである、請求項8に記載のパネル型スピーカ。
  10. 前記熱伝導スポンジは熱伝導率が0.2W/m・Kより大きい弾性体である、請求項7〜9のいずれか1項に記載のパネル型スピーカ。
  11. 前記熱伝導スポンジは熱伝導率が0.6W/m・K以上の弾性体である、請求項10に記載のパネル型スピーカ。
  12. 前記熱伝導スポンジは熱伝導率が0.8W/m・K以上の弾性体である、請求項11に記載のパネル型スピーカ。
  13. 前記熱伝導スポンジは熱伝導性シリコンゴムからなる、請求項7〜12のいずれか1項に記載のパネル型スピーカ。
  14. 内磁型スピーカである請求項5〜13のいずれか1項に記載のパネル型スピーカ。

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