JP2012237974A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材表面の凹部と凸部とでそれぞれ十分な画像濃度を得ながら、白点の発生を抑え、かつトナーが劣化した場合でも凹凸のある転写材の転写性を向上させて、画像のムラや白抜け画像の無い高品質な画像を得る。
【解決手段】像担持体31のトナー像を担持している面に当接して転写ニップを形成する転写部材36と、前記転写ニップ内に挟み込んだ記録材Pに対して前記像担持体上のトナー像を転写するために電圧(転写バイアス)を出力する電源39とを有し、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、転写方向の電圧と逆極性の電圧とを交互に切り替え、電圧の時間平均値(Vave)を、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定し、かつ、電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定し、トナーの劣化状態を判断するトナー劣化情報に基づき、電源39から出力される電圧の周期回数を変更する
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来、電子写真方式には多様な方法が知られており、一般的には潜像担持体の表面を帯電させ、帯電させた潜像担持体を露光して静電潜像を形成する。次いで、静電潜像にトナーを現像し、潜像担持体上にトナー像を形成する。像担持体として機能する中間転写体を介して、または直接的に潜像担持体上のトナー像を紙等の転写材上に転写し、この転写されたトナー像を定着装置で加熱、圧力もしくはこれらの併用によって定着することにより、転写材上に画像が形成された記録物が得られる。なお、トナー像転写後の潜像担持体や像担持体上に残ったトナーは、ブレード、ブラシ、ローラ等の既知のクリーニング手段によりクリーニングされる。
画像が形成される転写材に凹凸がある場合、トナーの転写過程において、凸部は中間転写体または潜像担持体上のトナーと接触するが、凹部では中間転写体または潜像担持体上のトナーと転写材の凹部間に空隙ができる。トナーに作用する転写電界は、空隙があると低下するため、凹部は凸部に較べて転写電界が低下し、転写画像のムラが生じやすい。転写材の凹凸が大きくなると、凹部の転写電界が極端に低下するため、凹部にトナーを転写させることが困難となり、凹部にトナーが無い画像(白抜け画像)が発生する。
そこで、特許文献1では、転写材の種別情報を取得し、データベースより転写材の表面粗さのデータを取得し、表面粗さが大きいほどトナー付着量が増加するように現像手段への印加量、露光装置による露光量等を制御している。
特許文献2では、異なる2種以上の用紙判別手段から転写材の凹凸を検知し、表面凹凸に応じて適切なトナー付着量を制御している。
特許文献1に記載の構成では、データベース内に存在しない転写材を扱ったときに対応できないといった問題がある。特許文献1,2では、トナーの付着量を制御しているが、付着量を制御することで記録材上のトナー付着量を増やすことはできても、転写率自体は改善されないため、画像の濃度ムラを改善することは難しく、また潜像担持体である感光体或いは中間転写体上に多量のトナーが残ってしまい、効率的では無いといった課題がある。
直流電圧に交番電圧を重畳することで転写率を向上させようとする構成が特許文献3,4で提案されている。特許文献3では、転写バイアスとして直流電圧に交番電圧を重畳したものを用い、また転写前に記録用紙の表面を凹凸に応じてトナーの極性と逆極性に帯電させることで凹部にトナーを転写させるよう制御を行っている。特許文献4では、転写バイアスとして直流電圧に交番電圧を重畳したものを用い、交番電圧のPP値(Peak to Peak)が、直流電圧の2倍以下になるように交番電圧を重畳している。
特許文献3、4に記載の構成によると、重畳している交番電圧が小さく、同文献の実施例のように電圧を印加しても記録材の凹部へトナーがあまり転写せず効果が薄いことを、本発明者らは実験によって確認した。さらに、特許文献4に記載の構成では、記録材表面の凹部上に形成された画像箇所に複数の白点を発生させ易くなることを見出した。
また、トナーが画像形成に消費されずに画像形成装置内に長時間留まっていると、様々なストレスによってトナーの帯電性の変化、トナー表面に付着している外添剤の埋もれや分離による流動性の低下等、トナーの劣化が生じてしまう。通常の直流電圧による転写では、トナーが劣化していない場合でも凹凸のある記録材の転写性が悪いが、トナーが劣化すると転写性が大幅に低下してしまう。
本発明は、記録材表面の凹部と凸部とでそれぞれ十分な画像濃度を得ながら、白点の発生を抑え、かつトナーが劣化した場合でも凹凸のある転写材の転写性を向上させて、画像のムラや白抜け画像の無い高品質な画像を得られる画像形成装置を提供することを、その目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、トナーにより現像されたトナー像を像担持面で担持する像担持体と、像担持面に当接して転写ニップを形成する転写部材と、転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して像担持面のトナー像を転写するために電圧を出力する電源とを有し、電圧は、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、転写方向の電圧と逆極性の電圧と、が交互に切り替わるものであり、電圧の時間平均値(Vave)が、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ、電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定されていて、トナーの劣化状態を判断するトナー劣化情報に基づき、電源から出力される電圧の周期回数を変更するモードを有することを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置は、トナーにより現像されたトナー像を像担持面で担持する像担持体と、像担持面に当接して転写ニップを形成する転写部材と、転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して像担持面のトナー像を転写するために電圧を出力する電源と、トナーが劣化したか否かを判定し、劣化時にトナー劣化情報を出力するトナー劣化判定手段を備え、電圧は、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、転写方向の電圧と逆極性の電圧と、が交互に切り替わるものであり、電圧の時間平均値(Vave)が、トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定されていて、トナー劣化判定手段からのトナー劣化情報に基づき、電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、トナー劣化情報がある場合の電圧の周期回数を、トナーの劣化情報がない場合の電圧の周期回数よりも多くすることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電圧の周期回数の変更は、電源の周波数を変更すること、またはプロセス線速を変更することの、少なくとも一方で行うことを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、トナー劣化判定手段は、トナー像の画像濃度を検出し、その検出結果が所定の閾値以下であるときに、トナーが劣化したと判定することを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体上にトナー像を形成する画像形成手段と、潜像担持体上のトナー像を像担持体である中間転写体に転写する一次転写手段を備え、トナー劣化判定手段は、一次転写手段による転写率を検出し、その転写率の変化からトナーの劣化を判定することを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電圧は、中心値(Voff)よりも転写方向寄りの値の電圧の出力時間をA、中心値(Voff)よりも転写方向とは逆極性寄りの値の電圧の出力時間をBとしたとき、A>Bとなるように設定されていることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電圧が前記転写方向の電圧のピーク値から前記中心値(Voff)へと移行するまでの時間をt1、電圧が中心値(Voff)から転写方向の電圧と逆極性の電圧のピーク値へと移行するまでの時間をt2としたとき、t2>t1であることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電圧は、X=B/(A+B)としたとき、0.05<X<0.45となるように設定されていることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電圧は、X=B/(A+B)としたとき、0.10<X<0.40となるように設定されていることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置において、電源は、直流成分と交流成分を重畳したものを電圧として出力するものであり、直流成分を定電流制御で出力するように構成されていることを特徴としている。
本発明に係る画像形成方法は、トナーで現像されたトナー像を像担持体の像担持面で担持し、像担持体の像担持面に転写部材を接触させて転写ニップを形成し、転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して像担持面のトナー像を転写するために電源から電圧を出力する画像形成方法であって、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と転写方向の電圧と逆極性の電圧とを交互に切り替え、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に電圧の時間平均値(Vave)を設定し、かつ、電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定した電圧を電源から出力するとともに、トナーの劣化状態を判断するトナー劣化情報に基づき、電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴としている。
本発明に係る画像形成方法は、トナーで現像されたトナー像を像担持体の像担持面で担持し、像担持体の像担持面に転写部材を接触させて転写ニップを形成し、転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して像担持面のトナー像を転写するために電源から電圧を出力し、トナーが劣化したか否かを判定し、劣化時にトナー劣化情報をトナー劣化判定手段から出力する画像形成方法であって、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と転写方向の電圧と逆極性の電圧とを交互に切り替え、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に電圧の時間平均値(Vave)を設定し、かつ、電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定した電圧を電源から出力するとともに、トナー劣化判定手段からのトナー劣化状態に基づき、電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴としている。
本発明によれば、転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して像担持体上のトナー像を転写するために電源から出力される電圧を、記録材に対して像担持体上のトナー像を転写する際に、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、転写方向の電圧と逆極性の電圧とに交互に切り替え、電圧の時間平均値(Vave)を、トナー像を像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定し、かつ、電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定したので、従来のように中心値(Voff)と時間平均値(Vave)が等しい正弦波や対称矩形波状の電圧を用いる場合に比べて、転写方向の電圧と逆極性の電圧(Vt)を小さく抑えたまま、必要な転写方向の電圧(Vr)と十分な時間平均値(Vave)が得られ、記録材表面の凹部と凸部とでそれぞれ十分な画像濃度を得ながら、白点の発生を抑えることができ、良好な画像をえることができる。
また、トナーが劣化している場合には劣化度合いに応じて電圧の周期回数が変更されるため、トナーが劣化した場合でも劣化していない場合と同様に記録材の凹部での高転写性が得られ、かつ白点の発生を抑制することができ、凹凸の大きな記録材でも平滑な記録材と同様に高画質な画像が得られる。
本発明にかかる画像形成装置の一形態であるプリンタの概略構成図。 図1のプリンタにおけるK用の画像形成ユニットの概略構成を示す拡大図。 図1に示す画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の一形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 画像形成装置で用いる2次転写用の電源と電圧供給の別な形態を示す拡大図。 2次転写ニップの一例を示す拡大構成図。 重畳バイアスからなる電圧の波形を説明する波形図。 実験に使用された観測実験装置を示す概略構成図。 2次転写ニップにおける転写初期段階のトナーの挙動を示す拡大模式図。 2次転写ニップにおける転写中期段階のトナーの挙動を示す拡大模式図。 2次転写ニップにおける転写後期段願のトナーの挙動を示す拡大模式図。 図1に示すプリンタの制御系の一形態を示すブロック図。 比較例1における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例1における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例2における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例3における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例4における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例5における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例6における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例7における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例8、9における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 実施例10における電源から出力される2次転写バイアスの電圧波形を示す図。 比較例1の効果を示す図であり、戻し時間50%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例1−2の効果を示す図であり、戻し時間40%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例4の効果を示す図であり、戻し時間45%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例5の効果を示す図であり、戻し時間40%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例6の効果を示す図であり、戻し時間32%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例7の効果を示す図であり、戻し時間16%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例8の効果を示す図であり、戻し時間8%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例9の効果を示す図であり、戻し時間4%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 実施例10の効果を示す図であり、戻し時間16%の条件における記録材上の画像評価を示す図。 トナー劣化判定に基づく交番電界変更の制御系の一形態を示すフロック図。 トナー劣化判定に基づく交番電界変更の制御処理の一形態を示すフローチャート。 トナー劣化判定に基づく交番電界変更の制御処理の別な形態を示すフローチャート。 トナー劣化判定に基づく交番電界変更の制御系の別な形態を示すフロック図。 トナー劣化判定に基づく交番電界変更の制御処理の別な形態を示すフローチャート。
以下、図面を用いて、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、プリンタは、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、転写装置としての転写ユニット30と、光書込ユニット80と、定着装置90と、給紙カセット100と、レジストローラ対101と、制御手段となる制御部60と、トナーの劣化状態を判定するトナー劣化判定手段70を備えている。
4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,Kは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するための画像形成ユニット1Kを例に説明すると、このユニットは、図2に示すように、像担持体たるドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置(不図示)、帯電装置6K、現像装置8K等を備えている。画像形成ユニット1Kは、これら構成要素が共通のケーシングに保持されてプリンタ本体に対して一体的に脱着可能とされていて、それら構成要素を同時に交換可能に構成されている。
感光体2Kは、ドラム状の基体の表面上に有機感光層が形成されたものであって、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置6Kは、帯電バイアスが印加される帯電ローラ7Kを感光体2Kに接触あるいは近接させながら、帯電ローラ7Kと感光体2Kとの間に放電を発生させることで、感光体2Kの表面を一様帯電させる。本プリンタでは、トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性に一様帯電させる。より詳しくは、約−650[V]に一様に帯電させる。本形態において、帯電バイアスには直流電圧に交流電圧を重畳したものを採用している。帯電ローラ7Kは、金属製の芯金の表面に導電性弾性材料からなる導電性弾性層が被覆されたものである。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Kに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャーによる帯電方式を採用してもよい。
帯電装置6Kで一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、光書込ユニット80から発せられるレーザー光によって光走査されてK用の静電潜像を担持する。K用の静電潜像の電位は約−100[V]である。このK用の静電潜像は、図示しないKトナーを用いる現像装置8Kによって現像されてKトナー像になる。そして、後述する中間転写体でありベルト状の像担持体たる中間転写ベルト31上に1次転写される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの上方には、潜像書込手段たる光書込ユニット80が配設されている。この光書込ユニット80は、パーソナルコンピュータ等の外部機器から送られてくる画像情報に基づいてレーザーダイオード等の光源から発したレーザー光により、感光体2Y,2M,2C,2Kを光走査する。この光走査により、感光体2Y,2M,2C,2K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。具体的には、感光体2Yの一様帯電した表面の全域のうち、レーザー光が照射された箇所は、電位を減衰せしめる。これにより、レーザー照射箇所の電位が、それ以外の箇所(地肌部)の電位よりも小さい静電潜像となる。なお、光書込ユニット80は、光源から発したレーザー光Lを、図示しないポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光しながら、複数の光学レンズやミラーを介して各感光体に照射するものである。光書込ユニット80としては、LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって感光体2Y,2M,2C,2K上に光書込を行うものを採用してもよい。
ドラムクリーニング装置3Kは、1次転写工程(後述する1次転写ニップ)を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去するものである。ドラムクリーニング装置3Kは、回転駆動されるクリーニングブラシローラ4K、片持ち支持された状態で自由端を感光体2Kに当接させるクリーニングブレード5Kなどを有している。ドラムクリーニング装置3Kは、回転するクリーニングブラシローラ4Kで転写残トナーを感光体2K表面から掻き取り、クリーニングブレードで転写残トナーを感光体2K表面から掻き落とす。なお、クリーニングブレードについては、その片持ち支持端側を自由端側よりもドラム回転方向下流側に向けるカウンタ方向で感光体2Kに当接させている。
上記除電装置は、ドラムクリーニング装置3Kによってクリーニングされた後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
現像装置8Kは、現像ロール9Kを内包する現像部12Kと、図示しないK現像剤を撹拌搬送する現像剤搬送部13Kとを有している。現像剤搬送部13Kは、第1スクリュウ部材10Kを収容する第1搬送室と、第2スクリュウ部材11Kを収容する第2搬送室とを有している。これらスクリュウ部材は、それぞれ軸線方向の両端部が軸受けによってそれぞれ回転自在に支持される回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設した螺旋羽根とを具備している。
第1スクリュウ部材10Kを収容している第1搬送室と、第2スクリュウ部材11Kを収容している第2搬送室とは、仕切り壁によって仕切られているが、仕切壁におけるスクリュウ軸線方向の両端箇所に、それぞれ両搬送室を連通させる連通口が形成されている。第1スクリュウ部材10Kは、螺旋羽根内に保持している図示しないK現像剤を、回転駆動に伴って回転方向に撹拌しながら、図中の紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送する。第1スクリュウ部材10Kと、後述する現像ロール9Kとは互いに向かい合う姿勢で平行配設されているため、このときのK現像剤の搬送方向は、現像ロール9Kの回転軸線方向に沿った方向でもある。そして、第1スクリュウ部材10Kは、現像ロール9Kの表面に対してK現像剤をその軸線方向に沿って供給していく。
第1スクリュウ部材10Kの図中手前側端部付近まで搬送されたK現像剤は、仕切壁の図中手前側端部付近に設けられた連通開口を通って、第2搬送室内に進入した後、第2スクリュウ部材11Kの螺旋羽根内に保持される。そして、第2スクリュウ部材11Kの回転駆動に伴って、回転方向に撹拌されながら、図中手前側から奥側に向けて搬送されていく。
第2搬送室内において、ケーシングの下壁には図示しないトナー濃度センサが設けられており、第2搬送室内のK現像剤のKトナー濃度を検知する。Kトナー濃度センサとしては、透磁率センサからなるものが用いられている。Kトナーと磁性キャリアとを含有する所謂二成分のK現像剤の透磁率は、Kトナー濃度と相関関係があるため、透磁率センサは、Kトナー濃度を検知していることになる。
このプリンタには、Y,M,C,K用の現像装置の第2収容室内にY,M,C,Kの各色のトナーをそれぞれ個別に補給するための図示しないY,M,C,K用のトナー補給手段が設けられている。そして、プリンタの制御部60は、そのRAMに、Y,M,C,K用のトナー濃度検知センサからの出力電圧値の目標値であるY,M,C,K用のVtrefを記憶している。Y,M,C,K用のトナー濃度検知センサからの各出力電圧値と、Y,M,C,K用のVtrefとの差がそれぞれ所定値を超えた場合には、その差に応じた時間だけY,M,C,K用のトナー補給手段を駆動する。これにより、Y,M,C,K用の現像装置のる第2搬送室内にY,M,C,Kのトナーが補給される。
現像部12K内に収容されている現像ロール9Kは、第1スクリュウ部材10Kに対向しているとともに、ケーシングに設けられた開口を通じて、感光体2Kにも対向している。また、現像ロール9Kは、回転駆動される非磁性パイプからなる筒状の現像スリーブと、これの内部にスリーブと連れ回らないように固定されたマグネットローラとを具備している。現像ロール9Kは、第1スクリュウ部材10Kから供給されるK現像剤をマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に担持しながら、スリーブの回転に伴って、感光体2Kに対向する現像領域に搬送する。
現像スリーブには、トナーと同極性であって、感光体2Kの静電潜像よりも大きく、且つ感光体2Kの一様帯電電位よりも小さな現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブと感光体2Kの静電潜像との間には、現像スリーブ上のKトナーを静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体2Kの地肌部との間には、現像スリーブ上のKトナーをスリーブ表面に向けて移動させる非現像ポテンシャルが作用する。それら現像ポテンシャル及び非現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ上のKトナーが感光体2Kの静電潜像に選択的に転移して、静電潜像をKトナー像に現像する。
現像装置8Kよりも感光体2Kの回転方向下流側には、感光体2K上に現像されたトナー像の画像濃度を計測する画像濃度センサ13Kが配置されている。画像形成ユニット1Y、1M、1Cにも感光体2Y、2M、2C上に現像されたトナー像の画像濃度を計測する画像濃度センサ13Y、13M、13Cが配置されている。
先に示した図1において、Y,M,C用の画像形成ユニット1Y,1M,1Cにおいても、K用の画像形成ユニット1Kと同様にして、感光体2Y,2M,2C上にY,M,Cのトナー像がそれぞれ形成される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの下方には、無端状の中間転写ベルト31を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動させる転写ユニット30が配設されている。転写ユニット30は、像担持体たる中間転写ベルト31の他に、駆動ローラ32、2次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、4つの1次転写部材となる1次転写ローラ35Y,35M,35C,35K、転写部材としてのニップ形成ローラ36、ベルトクリーニング装置37などを備えている。
無端の中間転写ベルト31は、そのループ内側に配設された駆動ローラ32、2次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、及び4つの1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kによって張架されている。そして、本形態では駆動手段となる駆動モータ40によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ32の回転力により、図1において反時計回り方向に無端移動せしめられる。中間転写ベルト31は、厚さが40μm〜200μm、好ましくは60μm程度で、体積抵抗率が1E6Ωcm〜1E12Ωcm、好ましくは約1E9Ωcm(三菱化学製ハイレスタ−UP MCP HT450印加電圧100V測定値)の、無端状カーボン分散ポリイミド樹脂で構成されている。
1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、無端移動せしめられる中間転写ベルト31をそれぞれ感光体2Y,2M,2C,2Kとの間に挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、感光体2Y,2M,2C,2Kとが当接するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kには、図示しない1次転写バイアス電源によってそれぞれ1次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体2Y,2M,2C,2K上のY,M,C,Kの各トナー像と、1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Yの表面に形成されたYトナーは、感光体2Yの回転に伴ってY用の1次転写ニップに進入する。そして、転写電界やニップ圧の作用により、感光体2Y上から中間転写ベルト31上に移動して1次転写される。このようにしてYトナー像が1次転写された中間転写ベルト31は、その後、M,C,K用の1次転写ニップを順次通過する。そして、感光体2M,2C,2K上のM,C,Kのトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト31上には4色重ね合わせのトナー像が形成される。
1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、金属製の芯金と、これの表面上に固定された導電性のスポンジ層とを具備する弾性ローラで構成されている。1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、感光体2Y,2M,2C,2Kの軸心に対し、それぞれの軸心を、約2.5[mm]ずつベルト移動方向下流側にずらした位置を占めるように配設されている。
1次転写ローラ35Y,M,C,Kの外形は16mmで、芯金径は10mmであり、スポンジ層の抵抗Rは、接地された外径30mmの金属ローラを10Nで押し当てた状態で、一次転写ローラの芯金に電圧Vを1000V印加したときに流れる電流Iからオームの法則(R=V/I)を使って算出した値が約3〜10×10Ωである。このような1次転写ローラ35Y,M,C,Kに対して、1次転写バイアスを定電流制御で印加する。なお、1次転写ローラ35Y,M,C,Kに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
転写ユニット30のニップ形成ローラ36は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されており、ループ内側の2次転写裏面ローラ33との間に中間転写ベルト31を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、ニップ形成ローラ36とが当接する2次転写ニップNが形成されている。図1、図2に示す例では、ニップ形成ローラ36は接地されているのに対し、2次転写裏面ローラ33は、2次転写バイアスの電源39によって電圧としての2次転写バイアスが印加される。これにより、2次転写裏面ローラ33とニップ形成ローラ36との間に、マイナス極性のトナーを2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。
転写ユニット31の下方には、記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット100が配設されている。給紙カセット100は、紙束の一番上の記録紙Pに給紙ローラ100aを当接させており、これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録紙Pを給紙路に向けて送り出す。給紙路の末端付近には、レジストローラ対101が配設されている。レジストローラ対101は、給紙カセット100から送り出された記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止する。そして、挟み込んだ記録紙Pを2次転写ニップN内で中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開し、記録紙Pを2次転写ニップNに向けて送り出す。2次転写ニップNで記録紙Pに密着せしめられた中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写電界やニップ圧の作用によって記録紙P上に一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップNを通過すると、ニップ形成ローラ36や中間転写ベルト31から曲率分離する。
2次転写裏面ローラ33は、芯金と、これの表面に被覆された導電性のNBR系ゴム層とを具備するものである。また、ニップ形成ローラ36も、芯金と、これの表面に被覆された導電性のNBR系ゴム層とを具備するものである。
2次転写裏面ローラ33の外形は約24mmで、芯金径は16mmであり、導電性のNBR系ゴム層(一次転写ローラと同じ測定方法で約1×10〜5×10Ω)である。また、駆動ローラ32に対向する位置には、中間転写ベルト31のトナー画像の濃度を検出する画像濃度センサ38が配置されている。中間転写ベルト31上に転写されたトナー像は、駆動ローラ32上を通過した時に、画像濃度センサ38で画像濃度が計測される。
2次転写ニップN内に挟み込んだ記録材Pに対して中間転写ベルト31上のトナー像を転写するために電圧(以下「2次転写バイアス」と記す)を出力する電源39は、直流電源と交流電源とを有しており、2次転写バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳せしめた重畳バイアスを出力する構成とされている。本形態では、図1に示すように、2次転写バイアスを2次転写裏面ローラ33に印加しつつ、ニップ形成ローラ36を接地している。
2次転写バイアスの供給形態としては、図1の形態に限定されるものではなく、図3に示すように電源39からの重畳バイアスをニップ形成ローラ36に印加しつつ、2次転写裏面ローラ33を接地してもよい。この場合、直流電圧の極性を異ならせる。すなわち、図1に示すように、マイナス極性のトナーを用い且つニップ形成ローラ36を接地した条件で、2次転写裏面ローラ33に重畳バイアスを印加する場合には、直流電圧としてトナーと同じマイナス極性のものを用いて、重畳バイアスの時間平均の電位をトナーと同じマイナス極性にする。
これに対し、図3に示す形態のように、2次転写裏面ローラ33を接地し、且つ重畳バイアスをニップ形成ローラ36に印加する場合には、直流電圧としてトナーとは逆のプラス極性のものを用いて、重畳バイアスの時間平均の電位をトナーとは逆のプラス極性にする。
2次転写バイアスとなる重畳バイアスの供給形態としては、2次転写裏面ローラ33やニップ形成ローラ36の何れか一方に印加するのではなく、図4、図5に示すように、電源39から直流電圧を何れか一方のローラに印加するとともに、電源39から交流電圧を他方のローラに印加するようにしてもよい。
2次転写バイアスの供給形態としては、上記の形態だけでなく、図6、図7に示すように、「直流電圧+交流電圧」と「直流電圧」とを一方にローラに切替えて供給可能としても良い。図6に示す形態では、2次転写裏面ローラ33に電源39から「直流電圧+交流電圧」と「直流電圧」を切替えて供給し、図7に示す形態では、ニップ形成ローラ36に電源39から「直流電圧+交流電圧」と「直流電圧」を切替えて供給可能としている。
2次転写バイアスの供給形態としては、「直流電圧+交流電圧」と「直流電圧」とを切替える場合、図8、図9に示すように、「直流電圧+交流電圧」を何れか一方のローラに供給可能とし、「直流電圧」を他方のローラに供給可能として、適宜電圧供給を切替えるようにしてもよい。図8に示す形態では、2次転写裏面ローラ33に「直流電圧+交流電圧」を供給可能とし、ニップ形成ローラ36に直流電圧を供給可能としている。図9に示す形態では、2次転写裏面ローラ33に「直流電圧」を、ニップ形成ローラ36に「直流電圧+交流電圧」をそれぞれ供給可能としている。
このように2次転写ニップNに対する2次転写バイアスの供給形態としては様々あるが、この場合の電源としては、電源39のように「直流電圧+交流電圧」を供給できるものや、「直流電圧」と「交流電圧」とを個別に供給できるもの、「直流電圧+交流電圧」と「直流電圧」を1つの電源で切替えて供給できるものなど、その供給形態に対応させて適宜選択して用いればよい。2次転写バイアス用の電源39は、直流電圧だけからなるものを出力する第一のモードと、直流電圧に交流電圧を重畳せしめたもの(重畳電圧)を出力する第二のモードとに切替え可能な構成としている。また、図1、図3〜図5の形態では、交流電圧の出力をオン/オフすることでモード切替えが可能となる。図6〜図9に示す形態では、リレーなどからなる切替え手段を用いて使用する2つの電源とし、これら2つの電源を選択的に切替えることでモード切替えを行えるようにすれば良い。
たとえば、記録紙Pとして、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いずに、普通紙のような表面凹凸の小さなものを用いる場合には、凹凸パターンにならった濃淡パターンが出現しないので、第一のモードにして、2次転写バイアスとして、直流電圧だけからなるものを印加する。また、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いるときには、第2のモードにして、2次転写バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳せしめたものを出力する。すなわち、使用する記録紙Pの種類(記録紙Pの表面凹凸の大きさ)に応じて、2次転写バイアスを第一のモードと第二モードで切り替え可能としてもよい。
2次転写ニップNを通過した後の中間転写ベルト31には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは中間転写ベルト31のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置37によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト31のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ34は、ベルトクリーニング装置37によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップするものである。
2次転写ニップNよりも記録紙搬送方向下流側となる図1中右側方には、定着装置90が配設されている。定着装置90は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ91と、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ92とによって定着ニップを形成している。定着装置90内に送り込まれた記録紙Pは、未定着トナー像の担持面を定着ローラ91に密着させる姿勢で、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化されて、フルカラー画像が定着せしめられる。定着装置90内から排出された記録紙Pは、定着後搬送路を経由した後、機外へと排出される。
本プリンタでは、標準モード、高画質モード、高速モードが制御部60に設定されている。標準モードにおけるプロセス線速(感光体や中間転写ベルトの線速)は、約352[mm/s]と設定されている。但し、プリント速度よりも高画質化を優先する高画質モードにおけるプロセス線速は、標準モードよりも遅い値に設定されている。また、画質よりもプリント速度を優先する高速モードにおけるプロセス線速は、標準モードよりも速い値に設定されている。標準モード、高画質モード、高速モードの切り替えは、プリンタに設けられた操作パネル50(図16参照)に対するユーザーのキー操作、あるいはプリンタに接続されているパーソナルコンピュータ側でのプリンタプロパティメニューによって行われる。
本プリンタにおいて、モノクロ画像を形成する場合には、転写ユニット30におけるY,M,C用の1次転写ローラ35Y,35M,35Cを支持している図示しない揺動自在な支持板を移動せしめて、1次転写ローラ35Y,35M,35Cを、感光体2Y,2M,2Cから遠ざける。これにより、中間転写ベルト31のおもて面を感光体2Y,2M,2Cから引き離して、中間転写ベルト31をK用の感光体2Kだけに当接させる。この状態で、4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kのうち、K用の画像形成ユニット1Kだけを駆動して、Kトナー像を感光体2K上に形成する。
本プリンタにおいて、2次転写バイアスの直流成分は、電圧の時間平均値(Vave)、すなわち、直流成分の電圧たる時間平均電圧値(時間平均値)Vaveと同じ値である。電圧の時間平均値Vaveとは、電圧波形の1周期にわたる積分値を、1周期の長さで割った値である。
2次転写バイアスを2次転写裏面ローラ33に印加し、且つニップ形成ローラ36を接地した本プリンタでは、2次転写バイアスの極性がトナーと同じマイナス極性になっているときには、2次転写ニップN内において、マイナス極性のトナーを2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に静電的に押し出す。これにより、中間転写ベルト31上のトナーを記録紙P上に転移させる。一方、重畳バイアスの極性がトナーとは逆のプラス極性になっているときには、2次転写ニップN内において、マイナス極性のトナーをニップ形成ローラ36側から2次転写裏面ローラ33側に向けて静電的に引き寄せる。これにより、記録紙Pに転移させたトナーを中間転写ベルト31側に再び引き寄せる。
ところで、記録紙Pとして、和紙のような表面凹凸に富んだものを用いると、表面凹凸にならった濃淡パターンを画像中に発生させ易くなるため、特許文献1では、2次転写バイアスとして、直流電圧だけからなるものではなく、交流電圧に対して直流電圧を重畳した重畳バイアスを2次転写バイアスとして印加している。
しかしながら、本発明者らは実験により、かかる構成においては、紙表面の凹部上に形成された画像箇所に複数の白点を発生させ易くなることを見出した。そこで、本発明者らは、白点を発生させる原因について鋭意研究を行ったところ、次のようなことがわかってきた。即ち、図10は、2次転写ニップNの一例を模式的に示す概念図である。同図において、中間転写ベルト531は、その裏面に当接している2次転写裏面ローラ533により、ニップ形成ローラ536に向けて押圧されている。この押圧により、中間転写ベルト531のおもて面とニップ形成ローラ536とが当接する2次転写ニップNが形成されている。2次転写ニップNに送り込まれた記録紙Pには、中間転写ベルト531上のトナー像が2次転写される。トナー像を2次転写するための2次転写バイアスは、同図に示される2つのローラのうち、何れか一方に印加され、他方のローラは接地されている。どちらのローラに転写バイアスを印加しても、トナー像を記録紙Pに転写することが可能であるが、2次転写裏面ローラ533に2次転写バイアスを印加する場合であって、且つトナーとしてマイナス極性のものを用いる場合を例にして説明する。この場合、2次転写ニップN内のトナーを2次転写裏面ローラ533側からニップ形成ローラ536側に移動させるためには、重畳バイアスからなる2次転写バイアスとして、電位の時間平均値がトナーの極性と同じマイナス極性の電位になるものを印加する。
図11は、2次転写裏面ローラ533に印加される重畳バイアスからなる2次転写バイアスの波形の一例を示す図である。同図において、時間平均電圧(以下「時間平均値」という)Vave[V]は、2次転写バイアスの時間平均値を表している。図示のように、重畳バイアスからなる2次転写バイアスは、図11に示すように、正弦波状の形状を示しており、戻し方向側のピーク値と、転写方向側のピーク値とを具備している。Vtという符号が付されているのは、それら2つのピーク値のうち、2次転写ニップN内でトナーをベルト側からニップ形成ローラ536側に移動させる方(転写方向側)のピーク値である(以下、「転写方向ピーク値Vt」という)。また、Vrという符号が付されているのは、トナーをニップ形成ローラ536側からベルト側に戻す方(戻し方向側)のピーク値である(以下、戻しピーク値Vrという)。また、図示のような重畳バイアスの代わりに、交流成分だけからなる交流バイアスを印加しても、2次転写ニップNにおいてトナーをベルトと記録紙との間で往復移動させることは可能である。しかし、交流バイアスでは、トナーを単に往復移動させるだけで、記録紙P上に転移させることはできない。直流成分を含む重畳バイアスを印加して、その時間平均値である時間平均電圧Vave[V]をトナーと同じマイナス極性にすることで、トナーを往復移動させながら、相対的にはベルト側から記録紙側に移動させて記録紙上に転移させることが可能になる。
本発明者らは、その往復移動の様子を観測したところ、次のようなことを見出した。即ち、2次転写バイアスの印加を開始すると、まず始めに、中間転写ベルト531上でトナー層の表面に存在しているごく僅かなトナー粒子だけがトナー層から離脱して、記録紙表面の凹部内に向かう。しかし、トナー層中の殆どのトナー粒子は、トナー層中に留まったままである。トナー層から離脱したごく僅かなトナー粒子は、記録紙表面の凹部内に進入した後、電界の向きが逆になると、凹部内からトナー層に逆戻りする。このとき、逆戻りしたトナー粒子は、トナー層中に留まっていたトナー粒子に衝突して、そのトナー粒子のトナー層(あるいは記録紙)に対する付着力を弱める。すると、次に電界が記録紙Pに向かう方向に反転したときには、最初よりも多くのトナー粒子がトナー層中から離脱して、記録紙表面の凹部に向かう。このような一連の挙動を繰り返していくことで、トナー層中から離脱して記録紙表面の凹部内に進入するトナー粒子の数を徐々に増やしていって、凹部内に十分量のトナー粒子を転移させていることがわかった。
このようにしてトナー粒子を往復移動させる構成では、図11に示した戻しピーク値Vrをある程度大きな値に設定しないと、記録紙表面の凹部内に進入したトナー粒子をベルト上のトナー層に十分に引き戻すことができず、凹部上で画像濃度不足を引き起こしてしまう。また、2次転写バイアスの時間平均値Vave[V]をある程度大きな値に設定しないと、記録紙表面の凸部に対して十分量のトナーを転移させることができずに、凸部上で画像濃度不足を発生させてしまう。記録紙表面における凸部及び凹部の両方で十分な画像濃度を得るには、時間平均値Vave[V]と戻しピーク値Vrとをそれぞれある程度の大きな値にするために、電圧の最大値と最小値の幅となる戻しピーク値Vrから転写方向ピーク値Vtまでの電圧(以下。「ピークツウピーク電圧」と記す)Vppを比較的大きな値に設定する必要がある。すると、必然的に転写方向ピーク値Vtも比較的大きな値にすることになる。転写方向ピーク値Vtは、接地しているニップ形成ローラ536と、2次転写バイアスを印加している2次転写裏面ローラ533との最大電位差に相当するため、その値が大きくなるとローラ間の放電が発生し易くなる。特に、中間転写ベルトと記録紙表面の凹部との間に形成される微小空隙で放電を発生させて、凹部上の画像箇所に白点を引き起こし易くなる。記録紙表面の凸部と凹部とでそれぞれ十分な画像濃度を得るために、ピークツウピーク電圧Vppを比較的大きな値に設定することにより、記録紙表面の凹部上の画像箇所で白点を発生させ易くなっていたことがわかった。
次に、本発明者らが行った観測実験について詳細に説明する。
本発明者らは、2次転写ニップN内におけるトナーの挙動を観測するために、特殊な観測実験装置を製造した。図12は、その観測実験装置を示す概略構成図である。この観測実験装置は、透明基板210、現像装置231、Zステージ220、照明241、顕微鏡242、高速度カメラ243、パーソナルコンピュータ244などを備えている。透明基板210は、ガラス板211と、これの下面に形成されたITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極212と、透明電極212の上に被覆された透明材料からなる透明絶縁層213とを具備している。この透明基板210は、図示しない基板支持手段によって所定の高さ位置で支持されている。この基板支持手段は、図示しない移動機構によって図12中上下左右方向に移動可能に構成されている。図示の例では、透明基板210が金属板215を載置したZステージ220の上に位置しているが、基板支持手段の移動により、Zステージ220の側方に配設された現像装置231の真上に移動することも可能である。なお、透明基板210の透明電極212は、基板支持手段に固定された電極に接続され、この電極は接地されている。
現像装置231は、実施形態に係るプリンタの現像装置と同様の構成とされていて、スクリュウ部材232、現像ロール233、ドクターブレード234などを有している。現像ロール233は、電源235によって現像バイアスが印加された状態で回転駆動される。
透明基板210が基板支持手段の移動により、現像装置231の真上で且つ現像ロール233に対して所定のギャップを介して対向する位置まで所定の速度で移動せしめられると、現像ロール233上のトナーが透明基板210の透明電極212上に転移する。これにより、透明基板210の透明電極212上には所定の厚みのトナー層216が形成される。トナー層216に対する単位面積あたりのトナー付着量は、現像剤のトナー濃度、トナーの帯電量、現像バイアス値、基板210と現像ロール233とのギャップ、透明基板210の移動速度、現像ロール233の回転速度などによって調整することができる。
トナー層216が形成された透明基板210は、平面状の金属板215上に導電性接着剤で貼り付された記録紙214との対向位置まで平行移動せしめられる。金属板215は、図示しない加重センサが設けられた基板221上に設置され、基板221はZステージ220上に設置されている。また、金属板215は、電圧増幅器217に接続されている。電圧増幅器217には、波形発生装置218によって直流電圧及び交番電圧からなる転写バイアスが入力され、金属板215には電圧増幅器217によって増幅された転写バイアスが印加される。Zステージ220を駆動制御して金属板215を上昇させると、記録紙214がトナー層216と接触し始める。金属板215を更に上昇させると、トナー層216に対する圧力が増加するが、加重センサからの出力が所定の値になるように金属板215の上昇を制御して停止させる。圧力を所定値にした状態で、金属板215に転写バイアスを印加してトナーの挙動を観察する。観察後は、Zステージ220を駆動制御して金属板215を下降させて、記録紙214を透明基板210から離間させる。すると、トナー層216は記録紙214上に転写されている。
トナーの挙動の観察については、透明基板210の上方に配設されている顕微鏡242及び高速度カメラ243を用いて行う。透明基板210は、ガラス板211、透明電極212、及び透明絶縁層213という各層が全て透明材料からなるので、透明電極210の上方から、透明基板210を介して、透明基板210の下側にあるトナーの挙動を観察することができる。
顕微鏡242としては、キーエンス社製のズームレンズVH−Z75からなるものを用いた。また、高速度カメラ243としては、フォトロン社製のFASTCAM−MAX 120KCを用いた。フォトロン社FASTCAM−MAX 120KCは、パーソナルコンピュータ244によって駆動制御される。顕微鏡242及び高速度カメラ243は、図示しないカメラ支持手段によって支持されている。このカメラ支持手段は、顕微鏡242の焦点を調整できるように構成されている。
透明基板210上におけるトナーの挙動を、次のようにして撮影した。即ち、まず、照明241によってトナーの挙動の観察位置に照明光を照射して、顕微鏡242の焦点を調整する。次に、金属板215に転写バイアスを印加して、透明基板210の下面に付着しているトナー層216のトナーを、記録紙214に向けて移動させる。このときのトナーの挙動を、高速度カメラ243で撮影した。
図12に示した観測実験装置と、実施形態に係るプリンタとでは、トナーを記録紙に転写する転写ニップの構造が異なるため、転写バイアスが同じであっても、トナーに作用する転写電界は異なる。適切な観察条件を調べるために、観測実験装置でも、良好な凹部濃度再現性が得られる転写バイアス条件を調べてみた。記録紙214としては、(株)NBSリコー社製のFC和紙タイプ「さざ波」と呼ばれるものを使用した。トナーとしては、平均粒径6.8[μm]のYトナーに、Kトナーを少量混入したものを用いた。観測実験装置では、記録紙(さざ波)の裏面に転写バイアスを印加する構成になっているため、トナーを記録紙に転写し得る転写バイアスの極性が、実施形態に係るプリンタとは逆になっている(即ち、プラス極性)。重畳バイアスからなる2次転写バイアスの交流成分として、波形が正弦波であるものを採用した。交流成分の周波数fを1000[Hz]、直流成分(本例では時間平均値Vaveに該当)を200[V]、ピークツウピーク電圧Vppを1000[V]に設定し、記録紙214に対して0.4〜0.5[mg/cm]のトナー付着量でトナー層216を転写した。その結果、「さざ波」の表面の凹部上で十分な画像濃度を得ることができた。
そのとき、顕微鏡242の焦点を透明基板210上のトナー層216に合わせ、トナーの挙動を撮影した。すると、次のような現象が観察された。即ち、トナー層216中のトナー粒子は、転写バイアスの交流成分によって形成される交番電界により、透明基板210と記録紙214との間を往復移動するが、その往復移動回数の増加とともに、往復移動するトナー粒子の量が増加した。
具体的には、転写ニップにおいては、2次転写バイアスの交流成分の1周期(1/f)が到来する毎に、交番電界が1回作用してトナー粒子が透明基板210と記録紙214との間を1回往復移動する。初めの1周期では、図13に示すように、トナー層216のうち、層の表面に存在しているトナー粒子だけが層から離脱する。そして、記録紙216の凹部に進入した後、再びトナー層216に戻ってくる。このとき、戻ったトナー粒子が、トナー層216のトナー粒子に衝突することで、後者のトナー粒子とトナー層216や透明基板210との付着力を弱める。これにより、次の1周期には、図14に示すように、前の1周期よりも多くのトナー粒子がトナー層216から離脱する。そして、記録紙216の凹部に進入した後、再びトナー層216に戻ってくる。このとき、戻ったトナー粒子が、トナー層216中にまだ残っていたトナー粒子に衝突することで、後者のトナー粒子とトナー層216や透明基板210との付着力を弱める。これにより、更に次の1周期には、図15に示すように、前の1周期よりも更に多くのトナー粒子がトナー層216から離脱する。このように、トナー粒子は往復移動する毎に、その数を徐々に増やしていく。すると、ニップ通過時間が経過したときには(観測実験装置ではニップ通過時間に相当する時間が経過したとき)、記録紙Pの凹部内に十分量のトナーが転移していることがわかった。
次に、直流電圧(本例では時間平均値Vaveに該当)を200[V]に設定し、且つ1周期当たりのバイアスのプラス側とマイナス側(本例では戻し方向と転写方向側)でのピークツウピーク電圧値Vppを800[V]にした条件で、トナーの挙動を撮影したところ、次のような現象が観察された。即ち、トナー層216中のトナー粒子のうち、層の表面に存在しているものが、初めの1周期で層から離脱して記録紙Pの凹部内に進入する。ところが、進入したトナー粒子は、その後、トナー層216に向かうことなく凹部内に留まった。そして次の1周期が到来したとき、トナー層216から新たに離脱して記録紙Pの凹部内に進入したトナー粒子は、ごく僅かであった。よって、ニップ通過時間が経過した時点で、記録紙Pの凹部内には少量のトナー粒子しか転移していない状態であった。
本発明者らは、更なる観測実験を行ったところ、始めの一周期で、トナー層216から記録紙Pの凹部内に進入させたトナー粒子を、再びトナー層216に引き戻すことができる戻しピーク値Vrの値は、透明基板210上における単位面積あたりのトナー付着量に左右されることがわかった。すなわち、透明基板210上におけるトナー付着量が多くなるほど、記録紙213の凹部内のトナー粒子をトナー層216に引き戻すことが可能な戻しピーク値Vrが大きくなるのである。
本プリンタの特徴的な構成について説明する。
図16は、図1に示したプリンタの制御系の一部を示すブロック図である。同図において、転写バイアス出力手段の一部を構成する制御部60は、演算手段たるCPU60a(Central Processing Unit),不揮発性メモリたるRAM60c(Random Access Memory),一時記憶手段たるROM60b(Read Only Memory)、フラッシュメモリ60d等を有している。プリンタ全体の制御を司る制御部60には、様々な構成機器やセンサ類が通信可能に電気的に接続されているが、図16においては、本プリンタの特徴的な構成に関連する構成機器だけを示している。
1次転写用の電源81(Y,M,C,K)は、1次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kに印加するための1次転写バイアスを出力するものである。2次転写用の電源39は、2次転写ニップNに供給する電圧を出力するものである。本形態では、2次転写裏面ローラ33に印加するための電圧となる2次転写バイアスを出力する。この電源39は、制御部60とともに転写バイアス出力手段を構成している。オペレーションパネル50は、図示しないタッチパネルや複数のキーボタンなどから構成されていて、タッチパネルの画面に画像表示可能であり、タッチパネルやキーボタンによって操作者による入力操作を受付け、入力情報を制御部60に送信する機能を備えている。オペレーションパネル50は、制御部60から送られてくる制御信号に基づいて、タッチパネルに画像を表示することもできる。
次に、本実施形態を用いて本発明者らが行った研究結果について添付図面を参照しながら説明する。本実施形態において使用する現像剤は、粒径平均が6.8μmのトナー(ポリエステル系)と、平均粒径55μmの樹脂キャリアを使用している。
凹凸紙へのAC転写条件設定
凹凸紙で良好な画像を得るのに必要な転写バイアス条件は、上述のように下記1〜3を満たす条件である。
1.必要最低限のピーク値Vr
2.絶対値が十分大きい、時間平均電圧Vave
3.放電開始電圧以下の送りピーク値Vt
この3つの条件の中で十分絶対値の大きな2次転写バイアスの交流成分における電圧の時間平均値Vaveを確保することがもっとも重要となる。その理由としては、凹凸をもつ記録材にトナーを転写させる場合、凹部、凸部両方にトナーをより多く転写させる転写性は時間平均値Vaveに依存し、必要最低限のピーク値Vrと送りピーク値Vtは直接影響しないことが発明者らの実験により明らかとなっている。一方で、記録材の凹部にトナーをより多く転写させる転写性は、中間転写ベルト31と凹部との空隙が大きいため、必要最低限のピーク値Vrがある値以上なければ転写性は著しく悪化するが、必要最低限のピーク値Vrがある値以上確保できた場合には転写性は凸部と同じく電圧の時間平均値Vaveに依存するという特性があるためである。
本発明においては、2次転写バイアスの交流成分における電圧の時間平均値Vaveが、同じく交流成分の最大値と最小値の中心電圧値(電圧の最大値と最小値の中心値)Voffよりも転写側であることを必須としている。それを実現するためには、交流成分の中心電圧値Voffを挟んで転写方側の面積よりも、戻し方向側の面積のほうが小さい波形にする必要がある。時間平均値とは、電圧の時間平均値であり、これは電圧波形の1周期にわたる積分値を、1周期の長さで割った値である。
このように、凹凸をもつ記録材にトナーを良好に転写させる場合は、必要最低限のピーク値Vrと、十分な時間平均値Vaveが求められるが、中心電圧値Voffと時間平均値Vaveが等しい正弦波や対称矩形波を用いた場合、時間平均値Vaveとピーク値Vrを設定した時点で送りピーク値Vtの絶対値が大きい値に決定されてしまい、白点が発生してしまう。
そこで時間平均値Vaveが中心電圧値Voffよりも転写側(本例の場合は−側に大きい)波形を用いることで送りピーク値Vtを小さく抑えたまま、必要なピーク値Vrと十分な時間平均値Vaveが得られる。
これを達成するための一形態として、例えば図17に示すように、戻し方向側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きを、転写方向側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きよりも小さくする形態が考えられる。また、中心電圧値Voffと電圧の時間平均値Vaveとの関係を示す値として、交流波形全体に占める中心電圧値Voffよりも戻し方向側の面積の割合を、戻し時間[%]と設定した。
次に、本発明者らが行った実験と、実施形態に係るプリンタの更なる特徴的な構成とについて説明する。
[実験1]
本発明者らは、実施形態に係るプリンタと同様の構成のプリント試験機を用意した。そして、このプリント試験機を用いて各種のプリントテストを行った。感光体や中間転写ベルト31の線速であるプロセス線速については、176[mm/s]に設定した。また、2次転写バイアスの交流成分の周波数fについては周波数を500[Hz]に設定した。また、記録紙Pとしては、特殊製紙株式会社製のレザック66(商品名) 175kg紙(四六版連量)を使用した。レザック66は、「さざ波」よりも紙表面の凹凸の度合いが大きい紙である。紙表面の凹部の深さは最大で100[μm]程度である。Mベタ画像とCベタ画像との重ね合わせによる青ベタ画像を、様々な2次転写バイアスの条件でそれぞれレザック66に出力した。2次転写バイアスの実験条件を下記に示す。なお、試験環境は、10℃15%の環境で行なった。
なお、電源39は、ファンクションジェネレーター(横河電機 FG300)で波形を作り、それをアンプ(Trek High Voltage Amplifir Model10/40)で1000倍に増幅している。
そして出力された青ベタ画像を凹部・凸部ともに下記評価基準で評価した。表1に示すような様々なピークツウピーク電圧値Vpp及び時間平均値Vaveにおける評価結果を図27から図35に示した。
Figure 2012237974
以上の条件で出力した青ベタ画像の紙表面の凹部上における画像濃度を、次のようにして評価した。
ランク5:凹部内が完全にトナーで埋まっている。
ランク4:凹部内がほぼトナーで埋まっているが、凹部における深さの大きい箇所では僅かに紙地肌が見える。
ランク3:凹部における深さの大きい箇所で明らかに紙地肌が見える。
ランク2:ランク3より悪く、且つ後述するランク1より良い。
ランク1:凹部にトナーが全く付着していない。
また、黒ベタ画像の紙表面の凸部上における画像濃度を次のようにして評価した。
ランク5:濃度ムラが全くなく、良好な画像濃度が得られている。
ランク4:僅かに濃度ムラがあるものの、薄い箇所でも問題ない画像濃度が得られている。
ランク3:濃度ムラがあり、薄い箇所の画像濃度が許容レベルを超えて不足している。
ランク2より悪く、且つ後述するランク1より良い。
ランク1:全体的に画像濃度不足。
そして、次のようにして、凹部上における画像濃度の評価結果と、凸部上における画像濃度の評価結果とを統合した。
●:凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク5以上。
○:凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク4以上。
△:凹部と凸部のどちらかの画像濃度の評価結果がランク3以下。
×:凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク3以下。
試験環境は、温度10℃/湿度15%の環境で行なった。
バイアス印加手段となる電源は、ファンクションジェネレーター(横河電機FG300)で波形を作り、それをアンプ(Trek High Voltage Amplifir Model10/40)で1000倍に増幅して図10の2次転写裏面ローラ33に印加した。なお凹部・凸部ともに○と●を○、□と△を△、×を×として、様々なピークツウピーク電圧値Vpp及び時間平均値Vaveにおいて図27から図35に示した。
(AC波形の説明)
〔比較例1〕
図11で説明した交流成分として従来の正弦波を使用したもので、図17は比較例の波形を示す。比較例1では、戻し時間は50%とし、この時の効果を図27に示す。このとき図17に示す全てのピークツウピーク電圧値Vpp及び時間平均値Vaveにおいて、交流成分の中心電圧値Voff=時間平均値Vaveであった。
〔実施例1〕
交流成分としては、戻し方向側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きを、転写方向側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きよりも小さくした。すなわち、中心電圧値Voffよりも転写方向寄りの値の電圧の出力時間となる転写方向側の時間をA、中心電圧値Voffよりも転写方向とは逆極性寄りの値の電圧の出力時間となる戻り時間をBとしたとき、A>Bとなるように設定した。このときの波形を図18に示す。戻し時間は40%とし、その効果は図28に示す。
このとき図28の
ピークツウピーク電圧値Vpp=12kV
電圧の時間平均値Vave=−5.4kVのとき
交流成分の中心電圧値Voff=−4.0kV であった。
〔実施例2〕
交流成分として、戻し側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きを、転写側の電圧の立ち上がり及び立下りの傾きよりも小さくした。このとき出力電圧の波形は、電圧が転写方向の電圧のピーク値から中心電圧値Voffへと移行するまでの時間をt1、電圧が中心電圧値Voffから転写方向の電圧と逆極性の電圧のピーク値へと移行するまでの時間をt2としたとき、t2>t1である。このときの波形は図19に示す。戻し比率は40%とし、その効果は図28に示す。この方法によって、電圧の時間平均値Vaveを、電圧の最大値と最小値の中心電圧値Voffよりも転写方向寄りに設定できる。
〔実施例3〕
交流成分の中心電圧値Voffを挟んで転写方向側の面積よりも、戻し方向側の面積のほうが小さい波形にするもう別な手段としては、図20に示すように戻し方向側の時間Bを、転写方向側の時間Aよりも短くする手法がある。この方法によって、転写方向側の時間Aに対する戻し時間Bを小さくすることができる。
〔実施例4〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図21に示す。戻し時間は45%とし、その効果は図29に示す。
〔実施例5〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図22に示す。戻し時間は40%とし、その効果は図30に示す。
〔実施例6〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図23に示す。戻し時間は32%とし、その効果を図31に示す。
〔実施例7〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図24に示す。戻し時間は16%とし、その効果を図32に示す。
〔実施例8〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図25に示す。戻し時間は8%とし、その効果を図33に示す。
〔実施例9〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くした。このときの波形は図25と同様であるので省略する。戻し時間は4%とし、その効果を図34に示す。
〔実施例10〕
交流成分として、戻し時間Bを転写方向側の時間Aよりも短くし、波形を丸くしたもの。このときの波形は図26に示す。戻し時間は16%とし、その効果を図35に示す。
このとき図35において
ピークツウピーク電圧値Vpp=12kV
電圧の時間平均値Vave=−5.4kVのとき
中心電圧値Voff=−2.4kVであった。
但しこれら電圧条件は、中間転写ベルト31、ニップ形成ローラ36、2次転写裏面ローラ33、転写紙、温湿度条件など、転写ニップに介在するものの抵抗により変動するため、評価結果は図27から図35よりずれが生じる場合がある。
また、直流電圧に交流電圧を重畳した2次転写バイアスによって転写した場合に、交流電圧による周期的な画像ムラが発生しない条件がある。これは、交流電圧の周波数をf[Hz]、中間転写ベルト31の線速をv[mm/s]、二次転写部の転写ニップ幅をd[mm]とすると、画像が転写ニップ部を通過する時間はニップ幅を線速で割った値d/v[s]で、交番電圧の周期が1/f[s]とすると、ニップ通過時間中に印加される交番電圧の周期回数はd×f/vとなる。周期的な画像ムラが発生しない条件は、この周期回数が4回以上となるように周波数を設定することで、交番電圧の周波数fの条件としては以下の(式1)のようになる。
f>(4/d)×v・・・(式1)
本実施例においては周波数500Hzで画像評価を行ない、周期的な画像ムラは発生しなかった。
[実験2]
2次転写ニップNにおいては、記録紙Pに対してある程度の転写電流が流れないと、トナーを良好に転写することができない。そして、当然ながら、厚紙に対しては、一般的な厚みの紙よりも転写電流が流れ難い。普通の厚みの和紙に対しても、肉厚の和紙に対しても、紙表面の凸部や凹部にそれぞれトナーを良好に付着させることが望ましい。2次転写バイアスをどのように制御すれば、それを実現するのに有利であるのかを調べるために、実験2を行った。
2次転写用の電源39として、交流成分のピークツウピークVppと、オフセット電圧(中心電圧値)Voffとをそれぞれ定電圧制御で出力するものを用いた。その他の各種条件は次の通りである
プロセス線速v=282[mm/s]
記録紙:レザック66の175kg紙
テスト画像:A4版サイズの黒ベタ画像
戻し時間比=40[%]
オフセット電圧(中心電圧値)Voff:800〜1800[V]
ピークツウピーク電圧Vpp:3〜8[kV]
周波数f=500[Hz]
環境条件:23℃50%
画像評価方法は上記のランク1−5と●、○、△、×
次に、記録紙Pを、レザック66の175kg紙ではなく、それよりも厚いレザック66の215kg紙に代えて、同様の実験を行った。そして、オフセット電圧(中心電圧値)Voffとピークツウピーク電圧Vppとの組合せについて、実験に適用した全ての組合せの中から、レザック66(175kg紙)とレザック66(215kg紙)との両方で、●(凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク5以上)という結果が得られたものや、○(凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク4以上)という結果が得られたものを抽出した。その結果、両方の紙で●という結果が得られる前記組合せは存在しなかった。また、両方の紙で○という結果が得られる前記組合せは、ピークツウピーク電圧値Vpp=6[kV]、オフセット電圧(中心電圧値)Voff=−1200±100[V](中心値±9%)というものであった。
[実験3]
電源39として、オフセット電圧(中心電圧値)Voffをそれぞれ定電流制御で出力するものを用いた。その出力の目標値(オフセット電流Ioff)については、−30〜−70μAに設定した。これら以外の条件の他は、実験2と同様にして実験を行った。この結果、凹部、凸部の画像濃度の評価結果が何れもランク5以上という結果(●)が得られるピークツウピーク電圧値Vppとオフセット電流Ippとの組合せは、Vpp=7kV、Ioff=−45±9[μA](中心値±20%)というものであった。また、両方の紙で○という結果が得られる前記組合せは、Vpp=7kV、オフセット電流Ioff=−49±14[μA](中心値±29%)。
このように、実験2では、両方の紙で●という結果が得られた組合せがなかったのに対し、実験3では、両方の紙で●という結果が得られた組合せが存在した。しかも、○という結果が得られた組合せに着目すると、実験2では、オフセット電圧(中心電圧値)Voff=−1200±100[V](中心値±9%)であるのに対し、実験3では、ピークツウピーク電圧値Vpp=7kV、オフセット電流Ioff=−49±14[μA](中心値±29%)であり、後者の方が明らかに中心値からの数値範囲が広くなっている。これらの実験結果は、直流成分を定電圧制御する場合に比べて、定電流制御する場合の方が、一般の厚みの紙から厚紙までに対応可能な制御目標値の設定の余裕度を大きくし得ることを意味している。
そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、2次転写用の電源39として、直流成分を定電流制御で出力するものを用いている。なお、この2次転写用の電源39は、交流成分についても、ピークツウピーク電流を定電流制御で出力するように構成されている。これにより、環境変動に関わらず、ピークツウピーク電流Vppを一定にすることで、有効な戻しピーク電流や送りピーク電流を確実に生起せしめることができる。
このような各実験の結果によると、比較例1と実施例1との比較からみても、電圧としての2次転写バイアスの最大値と最小値の中心値となる中心電圧値Voffよりも、2次転写バイアスの時間平均値Vaveが転写方向側にあることで、凹凸のある記録紙への転写性の成立範囲が格段に広がっている。成立範囲が広がっていることで、様々な紙種や画像パターン、使用環境などの各種パラメータが変化した場合でも、記録材表面の凹部と凸部とでそれぞれ十分な画像濃度を得ながら、白点の発生を抑えることができ、良好な画像を得られる。
これは、中心電圧値Voffよりも時間平均値Vaveが転写方向側にあることで、必要な戻しピーク値Vrを確保しつつ、放電の原因となる転写方向ピーク値Vtを大きくせずに、時間平均値Vaveのみを大きくすることができるため効果が得られていると考えられる。
実施例1〜8の結果より、戻し時間を転写時間よりも短くすることで、さらに戻し時間を小さくすることができるため、より良好な画質が得られる。つまり、中心電圧値Voffよりも転写方向寄りの値の電圧の出力時間をA、中心電圧値Voffよりも転写方向とは逆極性寄りの値の電圧の出力時間をBとしたとき、A>Bとなるように電源39の出力を設定することで、より良好な画質が得られる。
また、実施例9の結果より、戻し時間が小さくなりすぎると(正弦波よりは広いが)成立範囲が小さくなってしまうため、2次転写バイアスの電圧をXとし、Xの範囲が、X=B/(A+B)としたとき、0.10<X<0.40となるように電源39からの出力を設定するのが望ましい。
<劣化トナーに関する実験>
[実験4]
10℃15%環境において、記録材Pの凹凸部で均一な画像を得る条件として、周波数500Hz、duty比(戻し時間B)16%、Vave=−6.6kV、Vpp=14kV、Vr=5.2kV、Vt=−8.8kV、Voff=−1.8kVを選択し、連続通紙を行なった。
記録材Pにおける画像の占める面積の割合である画像面積率が5%以下の低画像面積率の画像を上記の転写条件で連続出力したところ、徐々に凸部、凹部両方の画像濃度が低下し、白抜け画像が発生した。低画像面積率の画像を連続出力していると、現像部でトナーが消費されずに画像形成装置内で様々なストレスを受けるため、トナー表面に添加された外添剤がトナー内部に埋もれたり、トナーから分離してトナーが劣化する。
特にトナー表面が添加剤で被覆されている場合、中間転写ベルト31は外添剤と接触するが、外添剤は粒径が非常に小さいので、トナーと中間転写ベルト31の接触面積は小さい。一方、トナー表面の外添剤が埋没または遊離している場合は、中間転写ベルト31はトナー表面と接触するが、トナーの粒径は外添剤に較べて十分大きいので、トナーと中間転写ベルト31の接触面積は大きい。粉体と接触面間の付着力は、接触面積が大きいほど増大するため、劣化したトナーと中間転写ベルト31間の付着力は、劣化していないトナーと中間転写ベルト31間の付着力よりも大きくなる。トナーが劣化して付着力が増大すると、中間転写ベルト31からトナーが分離しにくくなるために、転写性が悪化したと考えられる。
そこで、前記「表1」の条件で再度最適な転写条件を調べたところ、duty比(戻し時間B)、Vpp、Vave、Vr、Vtの変更では劣化トナーは良好に転写できず、周波数を高くしていくと転写性がよくなり2000Hzに変えたときのみ、良好に転写することができた。
次に、転写バイアスは劣化していないトナーの時と同じduty比(戻し時間B)16%、Vave=−2.6kV、Vpp=10.0kVに設定し、周波数を400Hzから2000Hzまで200Hz刻みで段階的に設定して記録材Pの凹部への転写性を評価した。
転写性の評価としては、5段階の画像評価を行い、凹部にトナーが転写し十分な画像濃度を得られている場合をランク5とし、凹部が僅かに白く抜けているか、または凹部が白く抜けることは無いが凹部の画像濃度が僅かに落ちている状態で、製品として問題のないレベルをランク4、ランク4に比べ、凹部が白抜けしているか、または全体的に凹部濃度が落ちており、製品として問題がある場合をランク3、ランク3に比べ、さらに凹部の白抜けが多くあるか、または凹部の濃度が低い場合をランク2、凹部が全体的に白く、全体的に溝の状態がはっきりと認識できる場合をランク1とした。周波数の設定値による転写性評価の結果を表2に示す。
Figure 2012237974
表2のように、周波数を上げていくと凹部の転写性が向上していき、周波数を800Hz以上にするとランク4以上の問題の製品として問題のないレベルの画像が得られた。以上より、電圧となる交番電圧の周波数を増やすことにより、トナーが劣化した場合でも凹部の高転写性が得られることがわかった。
周波数の増加は二次転写ニップN中における交番電圧の周期回数の増加に対応しており、上記の検討により劣化したトナーを転写するには周期回数を増加する必要があることが明らかとなった。
この理由について考える。記録材Pに対して中間転写ベルト31上のトナー像を転写する際に、トナー像を中間転写ベルト31側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、転写方向の電圧と逆極性の電圧とが交互に切り替わる交番電界によって凹部の高転写性が得られるメカニズムは、交番電界が印加されると、トナーが中間転写ベルト31から被転写材となる記録材Pへ移動する向きの電界によって、中間転写ベルト31上の一部のトナーが記録材Pの凹部へ転写する。トナーが記録材Pから中間転写ベルト31へ移動する向きの電界によって、凹部へ転写したトナーが中間転写ベルト31に戻り、中間転写ベルト31上のトナーに対して衝突や接触等の機械的な力や静電気力等の相互作用を及ぼし、この相互作用によって中間転写ベルト上のトナーの付着状態が変化する。次の記録材Pから中間転写ベルト31へ移動する向きの電界によって、中間転写ベルト31から分離しやすくなったトナーが凹部へ転写するが、この凹部に転写したトナーの粒子数は、最初に転写したトナーの粒子数よりも増加する。このため、交番電界の周期回数が増えるほど往復運動に参加するトナーの粒子数が増加することになり、凹部の転写性が向上する。
劣化していないトナーのようにトナー付着力が小さい場合は、容易に中間転写ベルト31のトナーを転写しやすい状態にできるために、往復運動回数が少なくても転写するトナー数が十分増加するが、劣化トナーのようにトナー付着力が大きい場合は、中間転写ベルト31のトナーを転写しやすい状態にするのが容易ではないため、転写するトナー数が十分増加するまでに多くの往復運動が必要になると考えられる。
前記のように、転写ニップ中の交番電圧の周期回数は、ニップ幅、線速、交番電圧の周波数によって決まる。このため、周期回数を増減して調整する手段としては、画像形成装置の構成によって決まるニップ幅と交番電圧の周波数以外では、プロセス線速を遅くする方法が挙げられる。
実際に、転写バイアスをVave=−2.6kV、Vpp=10.0kV、周波数を500Hzに設定し、プロセス線速となる中間転写ベルト31の線速を176mm/sから、その半分の88mm/sで転写性を評価した結果、ランク4の製品として問題のないレベルの画像が得られた。このため、トナー劣化判定手段70により、駆動モータ40の回転速度を制御することで、交番電界の周期回数を変更することができる。
次に、二次転写ニップN中の交番電圧の周期回数を増加しても、トナーが劣化していない場合の画像に問題が無いかどうかを確認した。
まず、転写バイアスを、Voff=−2.6kV、Vpp=10.0kV、周波数を400Hz、線速を176mm/sに設定して、白抜け画像が見られなくなるまでベタ画像を連続出力した。次に、転写バイアスをVoff=−2.6kV、Vpp=10.0kV、線速を176mm/sのまま、周波数を400Hzから2000Hzまで200Hz刻みで設定して、文字やライン、写真等が混在した画像の転写性を評価した。
転写性の評価としては、文字やライン等の周囲にトナーが付着して画像が不鮮明になる転写チリと、凹部の画像濃度について5段階の画像評価を行った。凹部の画像濃度については前記と同様で、転写チリについては、画像が鮮明な場合をランク5とし、やや鮮明度が低下しているが製品として問題のないレベルをランク4、ランク4よりも鮮明度が低く、製品として問題がある場合をランク3、ランク3に比べ、さらに不鮮明な場合をランク2、画像が不鮮明で判別できない場合をランク1とする。周波数の設定値による転写性評価の結果を表3に示す。
Figure 2012237974
表3のように、どの周波数でも凹部の転写性は問題が無いが、転写チリについては周波数の増加と共にレベルが低下していることがわかる。また、周波数が400Hzで、線速を141mm/sにした場合にも、周波数を増加した場合と同様に転写チリの悪化が見られた。さらに、線速を遅くして二次転写ニップN中における交番電圧の周期回数を増やす場合には、画像の生産性が低下するという問題がある。
以上のように、二次転写ニップN中における交番電圧の周期回数を増やすと、トナーが劣化した場合でも凹部の転写性低下を抑制できるが、トナーが劣化していない場合の転写チリが悪化する等の副作用があることがわかった。本発明者らは、このような副作用を抑制しながら劣化したトナーでも凹部の高転写性が得られる方法を検討した結果、トナー劣化の判定基準に基づいて二次転写ニップN中の交流電界の周期回数の設定を変更する方法を考案した。
それは、トナー劣化の判定基準によってトナーが劣化したと判定された場合には、二次転写ニップN中の交流電圧の周期回数をトナーが劣化した場合の設定値にし、トナー劣化の判定基準によってトナーが劣化していない判定された場合には、ニップ中の交流電圧の周期回数をトナーが劣化していない場合の設定値にする。この方法により、トナーが劣化したと判断された場合のみ2次転写バイアスとなる交流電圧の周期回数を増やし、トナーが劣化していないときは周期回数を必要最小限に設定しているので、転写チリの悪化等の副作用を抑えることができる。
つまり、本実施形態では、トナー劣化判定手段70によりトナーが劣化したと判定した場合のトナー劣化情報を出力して交番電界の周期回数を、トナー劣化判定手段70によりトナーが劣化していないと判定した場合の交番電界の周期回数よりも多い設定に周期回数を変更し、当該周期回数となるように電源39を制御する。また、交番電界の周期回数の変更は、電源39が形成する交番電界の周波数を変更するように、トナー劣化判定手段70で制御することで実施すればよい。
図36を用いて本形態にかかる制御系の構成について説明する。
電源39、画像濃度センサ38、画像濃度センサ13Y、13M、13C、13K及び駆動モータ40は、トナーが劣化したか否かを判定してトナー劣化情報を出力して周期回数の変更するトナー劣化判定手段70に信号線を介して接続されている。トナー劣化判定手段70は所謂、コンピュータ回路で構成されていて、画像濃度センサ38や画像濃度センサ13Y、13M、13C、13Kで測定したトナー濃度が入力され、入力されたトナー濃度からトナーの劣化状態を判定するとともに、その判定結果に基づいて二次転写ニップN中の交番電界の周期回数を変更するように機能する。トナー劣化判定手段70には、予め劣化判定用の閾値Z1と、交番電界の周期回数を変更する設定値T、T1が設定されている。設定値Tはトナーが劣化していないときに用いる設定値で有り、設定値T1はトナーが劣化しているときに用いる設定値で有る。設定値T1となると、設定値Tの時よりも交番電界の周期回数は増加するように設定されている。
トナー劣化の判定は、トナーが劣化すると予測される条件を満たすかどうか、または画像形成装置内に設置された何らかのトナー劣化検出手段を用いる方法が挙げられる。トナーが劣化すると予測される条件としては、トナーが画像形成に消費されずに画像形成装置内で長時間ストレスを受ける条件で、具体的には、実施例で示したように画像占有面積が所定の値よりも低い画像の出力が所定時間以上連続した場合、または所定枚数以上連続した場合が挙げられる。
しかし、実際には、低画像面積の連続出力枚数が所定枚数以下だが、高画像面積の出力を挟んで何度も低画像面積が連続出力される場合など、様々な画像出力状況があり、トナー劣化の予測は困難である。このため、画像形成装置内にトナー劣化検出手段を設け、その検出情報に基づいてトナーの劣化を判定する方が正確である。トナー劣化検出手段71としては、これまでの特許文献で示された様々な例を適用することができる。例えば、以下の文献1〜5では、感光体上に転写率測定用の基準パターンの画像を現像し、一次転写における転写率を各種センサによって測定し、転写率の変化からトナーの劣化を検知している。また、トナーが劣化すると、トナーの現像能力が低下して感光体上の画像濃度が低下するため、現像バイアスを上げて画像濃度を確保するが、現像バイアスの上限まで上げても画像濃度を確保できない場合に、劣化したトナーを強制的に現像して排出する場合がある。
(文献1)特開2007‐304316号公報
(文献2)特開2004‐240369号号公報
(文献3)特開平06‐003913号公報
(文献4)特開平08‐227201号公報
(文献5)特開2006‐251409号公報
そこで、本実施形態において、一次転写における転写率によってトナーの劣化を判定する方法を適用した場合について述べる。
転写率によってトナーの劣化が判定され、交流電圧の周波数の設定を変更する制御のフローチャートを図37に示す。この制御はトナー劣化判定手段70によって行われる。
図37において、ステップS1では、周知のプロセスコントロール制御の最後に続けて、帯電装置6Y、6M、6、6Kの電源を制御して帯電出力をオンし、ステップS2では、設定した画像濃度に対応する光量で画像パターンを各感光体上に書き込み、ステップS3において現像する。
ステップS4では画像パターンを中間転写ベルト31に転写し、ステップS5では転写画像の画像濃度Aを画像濃度センサ38で計測する。つまり、本形態において画像濃度センサ38はトナー劣化検出手段として機能する。ステップS6では画像濃度Aが所定の画像濃度下限値(閾値Z1)以上であるか否かを判断し、この条件を満たしている場合には転写率が低下しておらずトナーは劣化していないと判断し、ステップS7に進んで交流電圧の周波数をトナーが劣化していない場合の設定値Tに設定し、この制御を終了する。一方、この条件を満たしていない場合は、転写率が低下しておりトナーが劣化していると判断し、トナー劣化情報を出力し、ステップS8に進んで交流電圧の周波数をトナーが劣化している場合の設定値T1に設定し、電源39の周波数を高めて、この制御を終了する。
次に、感光体2Kから2Y上の画像濃度からトナーの劣化を判定する場合について述べる。この場合の制御のフローチャートを図38に示す。この制御はトナー劣化判定手段70によって行われる。なお、本形態においては、閾値Z2、設定値T2、T3がトナー劣化判定手段70に設定されているものとする。設定値T2はトナーが劣化していないときに用いる設定値で有り、設定値T3はトナーが劣化しているときに用いる設定値で有る。設定値T3となると、設定値T2の時よりも交番電界の周期回数は増加するように設定されている。
図38において、ステップS11で、周知のプロセスコントロール制御の最後に続けて、帯電装置6Y〜6Kの電源を制御して帯電出力をオンし、ステップS12で設定した画像濃度に対応する光量で画像パターンを各感光体上に書き込み、ステップS13において現像バイアスVで現像する。ステップS14で、現像画像の画像濃度Bを画像濃度センサ13K、13Y、13M、13Cで計測する。ステップS15では、画像濃度Bが設定画像濃度(閾値Z2)以下であるか否かを判断する。この条件を満たしていない場合にはトナーは劣化していないと判断し、ステップS19で交流電圧の周波数をトナーが劣化していない場合の設定値T2に設定し、この制御を終了する。この条件を満たしている場合には、ステップS16に進んで現像バイアスVを、設定した増加バイアスΔVだけ上げる。次に、ステップS17において、このΔVだけ上げた現像バイアスVが現像バイアスの上限値として設定した電圧以上であるか否かを判断する。この条件を満たしていない場合にはステップS12に戻り、再度画像パターンの現像及び画像濃度センサ13K、13Y、13M、13Cによる画像濃度の計測を実施する。この条件を満たしている場合には、トナーが劣化していると判断し、トナー劣化情報を出力してステップS18で交流電圧の周波数をトナーが劣化している場合の設定値T3に設定し、電源39の周波数を高めて、この制御を終了する。
以上の制御フローは、既存のプロセス制御の後にするとして記載したが、出力状況等を考慮して既存のプロセス制御とは異なるタイミングで実施しても良い
このように、トナーが劣化している場合には劣化度合いに応じて電圧の周期回数が変更されるため、トナーが劣化した場合でも劣化していない場合と同様に記録材Pの凹部での高転写性が得られ、かつ白点の発生を抑制することができため、凹凸の大きな記録材Pでも平滑な記録材と同様に高画質な画像が得られる。
図37,図38に示すトナー劣化制御では、トナー劣化判定用の閾値はそれぞれ閾値Z1,Z2とし、トナー劣化と判断されたときに用いる設定値もそれぞれ1つの場合で説明したが、これら判定用の閾値を複数設定し、各閾値に対応させてトナー劣化と判断されたときに用いる設定値もそれぞれ設定しても良い。このような複数の閾値と、それぞれの閾値に対応させた設定値を用いることで、トナー劣化状態を細かく判定できるとともに、よりトナー劣化状態に応じた電圧の周期回数の変更を行えるので、より凹凸の大きな記録材Pでも平滑な記録材と同様な高画質な画像が得られる。
上記形態では、トナー劣化検知手段として画像濃度センサ13K、13Y、13M、13Cや画像濃度センサ38を用い、それらの検知結果をトナー劣化判定手段70で自動的にトナーの劣化状態を判定し、判定結果に応じて2次転写バイアス(交流電圧)の周波数を変更したが、本発明は、このように限定されるものではなく、オペレータが手動で変更するようにしても良い。
トナー劣化度合いと転写特性の関係となる、2次転写バイアス(交流電圧)の周波数と転写特性との関係については、表2、表3に示す実験結果があるので、例えば表4に示すように、周波数と凹部転写性との関係に対して周波数の変更モードをそれぞれ割り当てて、図39に示す制御部60に記憶しておく。ここでは、モード1からモード9までを割り当てている。
Figure 2012237974
本形態の場合、制御部60には、駆動モータ40、電源39、オペレーションパネル50を通信可能に接続し、例えばオペレーションパネル50に周波数変更モードを設定するための設定キー51と、変更操作するためのスイッチ52を設ける。制御部60は、設定キー51が操作されると変更モードを有効とし、スイッチ52の操作に応じた制御を実行可能とする。例えば、オペレータが画像形成動作によりプリントした画質を見て、画質に満足せずに画質変更の必要を感じ、設定キー51を操作する。制御部60は、図40に示すステップS21において、この設定キー51のオン/オン状態を判断し、オンの場合にはステップS22において操作キー52の操作を有効とする。そして、ステップS23においてオペレータの操作キー52によりモード1からモード9が選択されるとトナー劣化情報を出力し、ステップS24において、選択されたモードに対応した周波数となるように,例えば電源39や駆動モータ40を制御して周波数を変更する。
本例では、初期状態においてはモード1が設定されていて、凹凸の強い転写材Pを選ぶ場合には転写性の高いモードを選択することで高画質なプリントを得ることができる。
このような設定キー51と操作キー52の手動操作に応じて、周波数を変更するようにすると、オペレータの好みに応じた高画質なプリントを得ることができるともに、トナー劣化検知のためのセンサ類を不要となる。
2Y〜2K 潜像担持体
13Y〜13K トナー劣化検知手段
18Y〜18K 画像形成手段
31 像担持体
35Y〜35K 一次転写手段
36 転写部材
38 トナー劣化検知手段
39 電源
70 トナー劣化判定手段
N 転写ニップ
P 記録材
Vave 電圧の時間平均値
Voff 電圧の最大値と最小値の中心値
X 電圧
Z、Z1 閾値
特開2004−258397号公報 特開2007−304492号公報 特開2006−267486号公報 特開2008−058585号公報

Claims (14)

  1. トナーにより現像されたトナー像を像担持面で担持する像担持体と、前記像担持面に当接して転写ニップを形成する転写部材と、前記転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して前記像担持面のトナー像を転写するために電圧を出力する電源とを有し、
    前記電圧は、前記記録材に対して前記像担持体上のトナー像を転写する際に、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、前記転写方向の電圧と逆極性の電圧と、が交互に切り替わるものであり、
    前記電圧の時間平均値(Vave)が、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ、前記電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも前記転写方向寄りに設定されていて、
    前記トナーの劣化状態を判断するトナー劣化情報に基づき、前記電源から出力される電圧の周期回数を変更するモードを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. トナーにより現像されたトナー像を像担持面で担持する像担持体と、前記像担持面に当接して転写ニップを形成する転写部材と、前記転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して前記像担持面のトナー像を転写するために電圧を出力する電源と、
    前記トナーが劣化したか否かを判定し、劣化時にトナー劣化情報を出力するトナー劣化判定手段を備え、
    前記電圧は、前記記録材に対して前記像担持体上のトナー像を転写する際に、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と、前記転写方向の電圧と逆極性の電圧と、が交互に切り替わるものであり、
    前記電圧の時間平均値(Vave)が、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ前記電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも前記転写方向寄りに設定されていて、
    前記トナー劣化判定手段からのトナー劣化情報に基づき、前記電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2記載の画像形成装置において、
    前記トナー劣化情報がある場合の電圧の周期回数を、前記トナーの劣化情報がない場合の電圧の周期回数よりも多くすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし4の何れか1に記載の画像形成装置において、
    前記電圧の周期回数の変更は、前記電源の周波数を変更することである特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1に記載の画像形成装置において、
    前記電圧の周期回数の変更は、プロセス線速を変更することである特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2乃至5の何れか1に記載の画像形成装置において、
    前記トナー劣化判定手段は、前記トナー像の画像濃度を検出し、その検出結果が所定の閾値以下であるときに、トナーが劣化したと判定することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2乃至6の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    潜像が形成される潜像担持体と、
    前記潜像担持体上にトナー像を形成する画像形成手段と、
    前記潜像担持体上のトナー像を前記像担持体である中間転写体に転写する一次転写手段を備え、
    前記トナー劣化判定手段は、前記一次転写手段による転写率を検出し、その転写率の変化からトナーの劣化を判定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記電圧は、前記中心値(Voff)よりも前記転写方向寄りの値の電圧の出力時間をA、前記中心値(Voff)よりも前記転写方向とは逆極性寄りの値の電圧の出力時間をBとしたとき、
    A>Bとなるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至7の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記電圧が前記転写方向の電圧のピーク値から前記中心値(Voff)へと移行するまでの時間をt1、
    前記電圧が前記中心値(Voff)から前記転写方向の電圧と逆極性の電圧のピーク値へと移行するまでの時間をt2としたとき、
    t2>t1であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    前記電圧は、X=B/(A+B)としたとき、0.05<X<0.45となるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、
    前記電圧は、X=B/(A+B)としたとき、0.10<X<0.40となるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記電源は、直流成分と交流成分を重畳したものを前記電圧として出力するものであり、前記直流成分を定電流制御で出力するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  13. トナーで現像されたトナー像を像担持体の像担持面で担持し、前記像担持体の像担持面に転写部材を接触させて転写ニップを形成し、前記転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して前記像担持面のトナー像を転写するために電源から電圧を出力する画像形成方法において、
    前記記録材に対して前記像担持体上のトナー像を転写する際に、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と前記転写方向の電圧と逆極性の電圧とを交互に切り替え、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に電圧の時間平均値(Vave)を設定し、かつ、前記電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定した電圧を電源から出力するとともに、前記トナーの劣化状態を判断するトナー劣化情報に基づき、前記電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴とする画像形成方法。
  14. トナーで現像されたトナー像を像担持体の像担持面で担持し、前記像担持体の像担持面に転写部材を接触させて転写ニップを形成し、前記転写ニップ内に挟み込んだ記録材に対して前記像担持面のトナー像を転写するために電源から電圧を出力し、
    前記トナーが劣化したか否かを判定し、劣化時にトナー劣化情報をトナー劣化判定手段から出力する画像形成方法において、
    前記記録材に対して前記像担持体上のトナー像を転写する際に、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の電圧と前記転写方向の電圧と逆極性の電圧とを交互に切り替え、前記トナー像を前記像担持体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に電圧の時間平均値(Vave)を設定し、かつ、前記電圧の最大値と最小値の中心値(Voff)よりも転写方向寄りに設定した電圧を電源から出力するとともに、前記トナー劣化判定手段からのトナー劣化状態に基づき、前記電源から出力される電圧の周期回数を変更することを特徴とする画像形成方法。
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