JP2010212167A - 集電箔、電池、車両、電池使用機器及び集電箔の製造方法 - Google Patents

集電箔、電池、車両、電池使用機器及び集電箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属箔上に形成されたカーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができる集電箔等を提供すること。
【解決手段】 正極集電箔10は、金属箔11と、この金属箔11の箔表面11a上に積層されてなり、カーボン粒子を含むカーボンコート層13と、このカーボンコート層13の層表面13a上に積層されてなり、正極活物質を含む正極活物質層15とを備える。このうち、カーボンコート層13は、層表面13aの表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmとされてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、金属箔と、この金属箔上に積層されたカーボンコート層と、このカーボンコート層上に積層された活物質層とを備える集電箔及び集電箔の製造方法に関する。また、この集電箔を含む発電要素を備える電池、この電池を備える車両、及び、この電池を備える電池使用機器に関する。
従来より、金属箔と、この金属箔上に積層されたカーボンコート層と、このカーボンコート層上に積層された活物質層とを備える集電箔が知られている。例えば特許文献1に、このような集電箔が開示されている。具体的には、正極集電箔として、アルミニウム箔からなる金属箔上に、炭素粉末(カーボン粒子)からなるカーボンコート層が形成され、更にその上に、リチウムイオンを含む遷移金属の複合酸化物からなる活物質層が形成されたものが記載されている。また、カーボンコート層を微粒炭素により形成することで、金属箔の箔表面に不動態被膜が形成されて内部抵抗が増大することを防止できる旨が記載されている。
特開2002−298853号公報
しかしながら、上記特許文献1では、上述の集電箔を電池に用いた場合における電池特性が考慮されておらず、また、活物質層がカーボンコート層から剥離するおそれがあることについても考慮されていない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、金属箔と、この金属箔上に積層されたカーボンコート層と、このカーボンコート層上に積層された活物質層とを備える集電箔において、カーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができる集電箔及び集電箔の製造方法を提供することを目的とする。また、この集電箔を含む発電要素を備える電池、この電池を備える車両、及び、この電池を備える電池使用機器を提供することを目的とする。
その解決手段は、金属箔と、前記金属箔の箔表面上に積層されてなり、カーボン粒子を含むカーボンコート層と、前記カーボンコート層の層表面上に積層されてなり、活物質を含む活物質層と、を備える集電箔であって、前記カーボンコート層は、前記層表面の表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmとされてなる集電箔である。
本発明者が鋭意検討した結果、カーボンコート層の層表面の表面粗さRaが小さ過ぎると、具体的にはRa=0.5μmよりも小さいと、カーボンコート層と活物質層との間の剥離強度が低く、電池の保存中や充放電サイクル中に、カーボンコート層と活物質層との間に剥離が生じて抵抗が増加する。一方、カーボンコート層の層表面の表面粗さRaが大き過ぎると、具体的にはRa=1.0μmよりも大きいと、電流分布に疎密が生じて、電池の充放電サイクル中に(特にハイレート充放電時に)、電流分布の疎密ムラが生じ、電池の劣化が早く生じることが解明された。
これに対し、本発明の集電箔は、カーボンコート層の層表面の表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmとされている。これにより、カーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させることができる。
更に、上記の集電箔であって、前記カーボンコート層は、前記集電箔のうち、前記カーボンコート層が形成された層形成領域の単位面積当たりの前記層表面の表面積Saが30m2/m2 以下とされてなり、かつ、前記層形成領域の単位面積当たりの前記カーボンコート層の細孔容積Vaが5cc/m2 以下とされてなる集電箔とすると良い。
本発明者が鋭意検討した結果、層形成領域の単位面積当たりの層表面の表面積Sa(以下、単に表面積Saとも言う。)が大きいと、具体的には、表面積Saが30m2/m2 よりも大きいと、電流分布の疎密が生じ、特にハイレートサイクル時に疎密ムラが生じる結果、電池の劣化が早く生じる。また、層形成領域の単位面積当たりのカーボンコート層の細孔容積Va(以下、単に細孔容積Vaとも言う。)が大きいと、具体的には、細孔容積Vaが5cc/m2 よりも大きいと、細孔中への電解液の浸透により、カーボンコート層の膨潤が進行し、抵抗増加を引き起こすことが解明された。
これに対し、本発明の集電箔は、カーボンコート層について、表面積Saが30m2/m2 以下とされ、細孔容積Vaが5cc/m2 以下とされている。このようにすることで、カーボンコート層内部の電流分布をより均一化でき、また、電解液の浸透によるカーボンコート層の膨潤を抑制できるので、電池初期特性、ハイレート充放電サイクル特性等の電池特性をより一層向上させることができる。
なお、カーボンコート層の平均厚みは、1.5μm以上2.5μm以下とするのが好ましい。カーボンコート層の平均厚みが1.5μmよりも小さいと、部分的に下地の金属箔が露出しやすくなり、このムラの影響により、カーボンコート層の抵抗が増加するからである。一方、カーボンコート層の平均厚みが2.5μmよりも大きいと、この膜厚の影響により、カーボンコート層の抵抗が増加するからである。
また、他の解決手段は、上記のいずれかに記載の集電箔を含む発電要素を備える電池である。
本発明の電池は、前述の集電箔を含む発電要素を備える。従って、集電箔のうちのカーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができる。
また、他の解決手段は、上記の電池を搭載し、この電池による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する車両である。
本発明の車両は、上記の電池を搭載し、この電池による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する。上記の電池は、集電箔のうちのカーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができるので、信頼性の高い車両とすることができる。
なお、「車両」としては、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータなどが挙げられる。
また、他の解決手段は、前記の電池を搭載し、この電池をエネルギー源の少なくとも1つとして使用する電池使用機器である。
本発明の電池使用機器は、前記の電池を搭載し、この電池をエネルギー源の少なくとも1つとして使用する。前記の電池は、集電箔のうちのカーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができるので、信頼性の高い電池使用機器とすることができる。
なお、「電池搭載機器」としては、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。
また、他の解決手段は、金属箔と、前記金属箔の箔表面上に積層されてなり、カーボン粒子を含むカーボンコート層と、前記カーボンコート層の層表面上に積層されてなり、活物質を含む活物質層と、を備える集電箔の製造方法であって、前記金属箔の前記箔表面上に、前記層表面の表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmの前記カーボンコート層を形成するカーボンコート層形成工程と、前記カーボンコート層形成工程後、前記カーボンコート層の前記層表面上に、前記活物質層を形成する活物質層形成工程と、を備える集電箔の製造方法である。
本発明の集電箔の製造方法では、カーボンコート層形成工程において、金属箔上に表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層を形成し、活物質層形成工程において、更にその上に活物質層を形成する。このようにすることにより、カーボンコート層と活物質層との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させることができる集電箔を製造できる。
更に、上記の集電箔の製造方法であって、前記カーボンコート層形成工程では、前記集電箔のうち、前記カーボンコート層が形成された層形成領域の単位面積当たりの前記層表面の表面積Saが30m2/m2 以下であり、かつ、前記層形成領域の単位面積当たりの前記カーボンコート層の細孔容積Vaが5cc/m2 以下である前記カーボンコート層を形成する集電箔の製造方法とすると良い。
本発明の集電箔の製造方法では、カーボンコート層形成工程において、表面積Saが30m2/m2 以下であり、細孔容積Vaが5cc/m2 以下であるカーボンコート層を形成する。このようにすることにより、カーボンコート層内部の電流分布をより均一化でき、また、電解液の浸透によるカーボンコート層の膨潤を抑制できるので、電池初期特性、ハイレート充放電サイクル特性等の電池特性をより一層向上させることができる集電箔を製造できる。なお、カーボンコート層の平均厚みは、1.5μm以上2.5μm以下とするのが好ましい。
更に、上記のいずれかに記載の集電箔の製造方法であって、前記カーボンコート層形成工程は、前記カーボン粒子を含み、粘度が3000Pa・s(@1rpm)〜12000Pa・s(@1rpm)のカーボンペーストを、前記箔表面上に塗布する塗工工程と、前記塗工工程後、塗布された前記カーボンペーストを乾燥させて、前記カーボンコート層を形成する乾燥工程と、を有し、前記乾燥工程を、前記塗工工程終了後、1分間以内に開始する集電箔の製造方法とすると良い。
本発明の集電箔の製造方法では、塗工工程において、カーボン粒子を含み、粘度が3000Pa・s(@1rpm)〜12000Pa・s(@1rpm)のカーボンペーストを金属箔上に塗布し、その後、1分間以内に乾燥工程を開始して、塗布されたカーボンペーストを乾燥させ、カーボンコート層を形成する。このようにすることにより、塗工工程で塗布されたカーボンペーストの表面形状を保った状態で、カーボンコート層を形成できる。従って、塗工工程でカーボンペーストの表面に適切な大きさの凹凸を形成することにより、カーボンコート層の層表面にこれに応じた凹凸を形成することができ、例えば、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層を形成できる。
なお、カーボンペーストの粘度は、4500Pa・s(@1rpm)〜6000Pa・s(@1rpm)とするのが更に好ましい。更に、カーボンペーストの粒度分布D95は、5.0μm〜6.0μmとするのが好ましい。また、カーボンペーストの水分量は、3000ppm〜10000ppmとするのが好ましい。また、カーボンペーストの固形分率は、9wt%〜11wt%とし、100℃〜120℃の温度範囲で残存NMPが7.15μg/mg以下となるように乾燥工程を行うのが好ましい。
更に、上記のいずれかに記載の集電箔の製造方法であって、前記塗工工程では、グラビアロール及びドクターブレードを用い、前記グラビアロールを逆回転させながら塗工するグラビアリバース塗工により、前記カーボンペーストを塗布し、前記グラビアロールは、凹溝の深さが50μm以上で、かつ、隣り合う前記凹溝同士の間隔が0.6mm〜0.15mmの版目形状をロール表面に有し、前記ドクターブレードは、曲げ弾性率が7GPa以下の材質からなり、前記グラビアロールと前記ドクターブレードとの接触角を45度以下とする集電箔の製造方法とするのが好ましい。このようにすることで、塗工工程において、塗布されたカーボンペーストの表面に適切な大きさの凹凸を容易に形成できるので、これを乾燥させることにより、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層を容易に形成できる。
更に、前記のいずれかに記載の集電箔の製造方法であって、前記塗工工程では、ダイヘッドを用いるダイ塗工により、前記カーボンペーストを塗布し、前記ダイヘッドは、前記カーボンペーストを吐出するダイ先端部のうち、塗工下流側に位置する下流側先端部の表面粗さRaが、0.8μm〜3.2μmとされてなる集電箔の製造方法とするのが好ましい。このようにすることで、塗工工程において、塗布されたカーボンペーストの表面に適切な大きさの凹凸を容易に形成できるので、これを乾燥させることにより、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層を容易に形成できる。
更に、前記のいずれかに記載の集電箔の製造方法であって、前記カーボンコート層形成工程では、前記塗工工程後、未乾燥の前記カーボンペーストの塗膜に、表面粗さRaが0.8μm〜3.2μmのロール表面を有するロールを接触させて、前記塗膜の表面に凹凸を形成する集電箔の製造方法とするのが好ましい。このようにすることで、塗工工程において、塗布されたカーボンペーストの表面に適切な大きさの凹凸を容易に形成できるので、これを乾燥させることにより、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層を容易に形成できる。
実施形態1に係る正極集電箔の部分平面図である。 実施形態1に係る正極集電箔の部分断面図である。 実施形態1に係る正極集電箔の製造方法に関し、カーボンコート層形成工程を示す説明図である。 実施形態1に係る正極集電箔の製造方法に関し、カーボンコート層形成工程のうち、グラビアロール及びドクターブレードを用いた塗工工程を示す説明図である。 実施形態1に係る正極集電箔の製造方法に関し、塗工工程に用いるグラビアロール及びドクターブレードを示す説明図である。 実施形態1に係る正極集電箔の製造方法に関し、塗工工程に用いるグラビアロールを示す説明図である。 実施形態1に係る正極集電箔の製造方法に関し、カーボンコート層形成工程前の金属箔を示す部分断面図である。 実施形態1に係る正極金属箔の製造方法に関し、カーボンコート層形成工程後の金属箔及びカーボンコート層を示す部分断面図である。 実施形態2に係る正極集電箔の製造方法に関し、ダイヘッドを用いた塗工工程を示す説明図である。 実施形態3に係る正極集電箔の製造方法に関し、ラフロールを用いて、カーボンコート層形成工程を行う様子を示す説明図である。 実施形態4に係るリチウム二次電池の側面図である。 実施形態4に係るリチウム二次電池の縦断面図である。 実施形態5に係る車両を示す説明図である。 実施形態6に係るハンマードリルを示す説明図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係る正極集電箔(集電箔)10の部分平面図を示し、図2に、この正極集電箔10の部分断面図を示す。
この正極集電箔10は、実施形態4で後述するように、リチウム二次電池(電池)100の電極体(発電要素)120を構成する正極集電箔である。この正極集電箔10は、箔表面11a及び箔裏面11bを有する長尺状のアルミニウム箔からなる金属箔11を有する。この金属箔11の箔表面11a上には、カーボン粒子を含むカーボンコート層13が積層されている。更に、このカーボンコート層13の層表面13a上には、正極活物質(活物質)を含む正極活物質層(活物質層)15が積層されている。
このうち、金属箔11は、長さ5000mm、幅85mm、厚み15μmである。
また、カーボンコート層13は、金属箔11のうち一方の長辺近傍部分(図1中、上側部分)を避けるようにして、金属箔11上に形成されている。このカーボンコート層13は、長さ5000mm、幅70mm、厚み1.9μmである。また、このカーボンコート層13は、層表面13aの表面粗さRaが0.5μm〜1.0μm、具体的にはRa=0.67μmとされている。
また、このカーボンコート層13は、正極集電箔10のうち、このカーボンコート層13が形成された層形成領域17の単位面積当たりの層表面13aの表面積Saが30m2/m2 以下、具体的にはSa=26m2/m2 とされている。また、このカーボンコート層13は、層形成領域17の単位面積当たりのこのカーボンコート層13の細孔容積Vaが5cc/m2 以下、具体的にはVc=4.6cc/m2 とされている。
なお、「表面粗さRa」は、本実施形態1では次のようにして測定した。即ち、「表面粗さRa」は、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス社製、製品名:VK−8500)を用いて測定した。測定モードは、白黒超深度測定モードにして、正極集電箔10のX方向(長手方向)またはY方向(幅方向)に0.1μm以下のピッチでスキャンして、その断面形状から算術平均粗さRaを計算して求めた。
また、「表面積Sa」は、本実施形態1では次のようにして測定した。即ち、「表面積Sa」は、測定機器(株式会社マウンテック社製、製品名:MACSORB Hmmodel−1208)を用いて、ガス吸着法(BET流動法)により測定した。測定モードは、200℃でサンプルを30分間加熱して脱気した後、液体窒素処理及び常温での脱離窒素量から表面積Saを算出した。
また、「細孔容積Va」は、本実施形態1では次のようにして測定した。即ち、「細孔容積Va」は、水銀ポロシメータ(ユアサアイオニクス社製、製品名:POREMASTER−60)を用いて測定した。測定モードは、低圧側Hg圧力を3.5kPa〜0.35MPaとし、高圧側Hg圧力を0.14MPa〜420MPaとして測定を実施し、10μm以下で表される細孔容積を積算して細孔容積Vaを求めた。
本実施形態1の正極集電箔10は、カーボンコート層13の層表面13aの表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmとされている。このような正極集電箔10を用いて、後述する実施形態4のように電池を構成すると、カーボンコート層13と正極活物質層15との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させることができる。
また、カーボンコート層13は、単位面積当たりの層表面13aの表面積Saが30m2/m2 以下とされ、単位面積当たりの細孔容積Vaが5cc/m2 以下とされている。これにより、カーボンコート層13内部の電流分布をより均一化でき、また、電解液の浸透によるカーボンコート層13の膨潤を抑制できるので、電池初期特性、ハイレート充放電サイクル特性等の電池特性をより一層向上させることができる。
次いで、上記正極集電箔10の製造方法について説明する。図3に、金属箔11から正極集電箔10を製造する過程のうち、カーボンコート層形成工程の概略を示す。また、図4に、カーボンコート層形成工程のうちの塗工工程を示す。また、 図5及び図6に、塗工工程に用いるグラビアロール31やドクターブレード33を示す。また、図7に、カーボンコート層形成工程前の金属箔11の部分断面を示し、図8に、カーボンコート層形成工程後の金属箔11及びカーボンコート層13の部分断面を示す。
まず、長尺帯状をなす金属箔11が捲回された金属箔ロール20を用意する(図3及び図7参照)。そして、カーボンコート層形成工程において、この金属箔11の箔表面11a上にカーボンコート層13を形成する(図3〜図8参照)。具体的には、カーボンコート層13として、層表面13aの表面粗さRaが0.5μm〜1.0μm(本実施形態1ではRa=0.67μm)であり、平均厚みが2μm以下(本実施形態1では1.9μm)であり、単位面積当たりの層表面13aの表面積Saが30m2/m2 以下(本実施形態1ではSa=26m2/m2 )であり、単位面積当たりの細孔容積Vaが5cc/m2 以下(本実施形態1ではVa=4.6cc/m2 )であるカーボンコート層13を形成する。
このカーボンコート層形成工程では、まず、塗工工程において、カーボン粒子を含むカーボンペーストPPを、金属箔11の箔表面11a上に塗布する。
このカーボンペーストPPは、PVDF(株式会社クレハ社製 KFポリマー#9130)とアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製 電化ブラック)とを、70:30wt%の比で混合して作成する。なお、固形分率NV=10%となるようにNMPで希釈し、混錬する。
そして、このカーボンペーストPPは、粘度が3000Pa・s(@1rpm)〜12000Pa・s(@1rpm)とされている。また、このカーボンペーストPPは、粒度分布D95が5.0μm〜6.0μm(本実施形態1では5.5μm)とされ、水分量が3000ppm〜10000ppm(本実施形態1では7500ppm)とされている。また、このカーボンペーストPPの固形分率は、9wt%〜11wt%(本実施形態1では10wt%)とされ、後述する乾燥工程において、100℃〜120℃の温度範囲で加熱することにより残存NMPが7.15μg/mg以下(具体的には3.4μg/mg)となる。
なお、「粒度分布」は、本実施形態1では次のようにして測定した。即ち、「粒度分布」は、レーザー粒度分布計(日機装株式会社製、製品名:Microtrac MT3300II)を用いて測定した。測定モードは、NMP循環溶液中にて、レーザー透過モード
で測定を行い、屈折率をNMPの屈折率を用いて非球形モードにて測定を数回行って、その平均値を求めた。
また、「水分測定」は、本実施形態1では次のようにして測定した。即ち、カールフィッシャー水分率計(京都電子工業株式会社製、製品名:MKC−610)を用いて測定した。測定モードは、気化装置(200℃加熱)にてペーストを気化し、電量滴定方式にて間接的に電解セル中に注入された水分量を測定した。
本実施形態1の塗工工程においては、塗工装置30によりグラビアリバース塗工を行って、カーボンペーストPPを金属箔11の箔表面11aに塗布する。この塗工装置30は、図4に示すように、金属箔11にカーボンペーストPPを塗布するグラビアロール31と、このグラビアロール31から余分なカーボンペーストPPを掻き取るドクターブレード33と、カーボンペーストPPが収容されたペースト容器35と、金属箔11を搬送する搬送ロール37,37とを有する。
このうちグラビアロール31は、金属箔11の搬送方向に対して逆回転する。このグラビアロール31は、回転しながらその一部がペースト容器35内のカーボンペーストPPに漬かって、そのロール表面31hにカーボンペーストPPを保持する一方、金属箔11の箔表面11aに接触して、保持したカーボンペーストPPを箔表面11aに塗布する。このグラビアロール31のロール表面31hは、多数の凹溝31m,31m,…が格子状に設けられた版目形状をなす(図6参照)。各々の凹溝31mの深さaは、50μm以上とされ、隣り合う凹溝31m,31m同士の間隔bは、0.6mm〜0.15mm(本実施形態1ではb=0.1mm)とされている。このようなグラビアロール31を用いることにより、金属箔11に塗布されたカーボンペーストPPの表面には、適切な大きさの凹凸が形成される。
ドクターブレード33は、グラビアロール31のロール表面31hに保持されたカーボンペーストPPの一部を掻き取って、グラビアロール31のロール表面31hに保持されるカーボンペーストPPを適量に調整する(図4及び図5参照)。このドクターブレード33は、曲げ弾性率が7GPa以下の材質(本実施形態1ではPP(ポリプロピレン))からなる。なお、曲げ弾性率は、例えば三点荷重法により測定すればよい。また、このドクターブレード33のグラビアロール31との接触角θは45度以下(本実施形態1ではθ=20度)とされている。
塗工工程を行った後は、1分間以内に乾燥工程を開始し、金属箔11に塗布されたカーボンペーストPPを乾燥させて、カーボンコート層13を形成する。塗工工程後、1分間以内に乾燥工程を開始するのは、未乾燥のカーボンペーストPPの表面の凹凸がなだらかになってしまう前に、素早くカーボンペーストPPを乾燥させて、カーボンコート層13の表面粗さRaを適切な値にしたいからである。
この乾燥工程は、乾燥装置40により行う(図3参照)。具体的には、カーボンペーストPPが塗布された金属箔11を乾燥装置40内に搬送して、100℃〜120℃の温度範囲(本実施形態1では115℃)で加熱することにより、カーボンペーストPPを乾燥させて、図8に示すように、カーボンコート層13を形成する。これにより、前述した物性を有するカーボンコート層13ができる。その後は、巻き取り部50により、カーボンコート層13が形成された金属箔11を巻き取る。
次に、活物質層形成工程において、カーボンコート層13の層表面13a上に、正極活物質を有する正極活物質層15を形成する。具体的には、ニッケル酸リチウムからなる正極活物質と、アセチレンブラック(AB)(電気化学工業株式会社製 HS−100)と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、ルボキシメチルセルロース(CMC)等を有する正極活物質ペーストを、カーボンコート層13の層表面13a上に塗布し、これを乾燥させて正極活物質層15を形成する。
その後、この長尺帯状をなす正極集電箔10を所定寸法毎に切断する。かくして、図1及び図2に示した正極集電箔10が完成する。
以上で説明したように、本実施形態1では、カーボンコート層形成工程において、金属箔11上に表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層13を形成し、活物質層形成工程において、その上に正極活物質層15を形成する。このようにすることにより、正極集電箔10を用いて、後述する実施形態4のように電池を構成したときに、カーボンコート層13と正極活物質層15との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させることができる正極集電箔10を製造できる。
更に、本実施形態1では、カーボンコート層形成工程において、表面積Saが30m2/m2 以下であり、細孔容積Vaが5cc/m2 以下であるカーボンコート層13を形成する。このようにすることにより、カーボンコート層13内部の電流分布をより均一化でき、また、電解液の浸透によるカーボンコート層13の膨潤を抑制できるので、電池初期特性、ハイレート充放電サイクル特性等の電池特性をより一層向上させることができる正極集電箔10を製造できる。
また、本実施形態1では、塗工工程において、カーボン粒子を含み、粘度が3000Pa・s(@1rpm)〜12000Pa・s(@1rpm)のカーボンペーストPPを、金属箔11に塗布し、その後、1分間以内に乾燥工程を開始して、塗布されたカーボンペーストPPを乾燥させ、カーボンコート層13を形成する。このようにすることにより、塗工工程で塗布されたカーボンペーストPPの表面形状(凹凸形状)を保った状態で、カーボンコート層13を形成できるので、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層13を容易に形成できる。
また、本実施形態1に係る塗工工程では、グラビアロール31及びドクターブレード33を用い、グラビアロール31を逆回転させながら塗工するグラビアリバース塗工により、カーボンペーストPPを塗布する。このグラビアロール31は、凹溝31m,31m,…の深さaが50μm以上で、かつ、隣り合う凹溝31m,31m,…同士の間隔bが0.6mm〜0.15mmの版目形状をロール表面31hに有する。また、ドクターブレード33は、曲げ弾性率が7GPa以下の材質からなり、グラビアロール31とドクターブレード33との接触角θを45度以下としている。このようにすることで、塗工工程において、塗布されたカーボンペーストPPの表面に適切な大きさの凹凸を容易に形成できるので、これを乾燥させることにより、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層13を容易に形成できる。
(実施形態2)
次いで、第2の実施の形態について説明する。本実施形態2に係る正極集電箔10は、上記実施形態1と同様であるが、正極集電箔10の製造方法のうちの塗工工程が、上記実施形態1の塗工工程と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図9に、カーボンコート層形成工程のうち、本実施形態2に係る、ダイヘッド231を用いた塗工工程を示す。
カーボンコート層形成工程の塗工工程で金属箔11に塗布するカーボンペーストPPは、上記実施形態1と同様である。
本実施形態2では、塗工工程は、図9に示す塗工装置230によりダイ塗工を行う。この塗工装置230は、金属箔11にカーボンペーストPPを塗布するダイヘッド231と、金属箔11を搬送する搬送ロール237とを有する。
このうちダイヘッド231は、カーボンペーストPPを吐出するダイ先端部231sと、このダイ先端部231sにカーボンペーストPPを供給するダイ本体部231kとを有する。ダイ先端部231sは、塗工上流側(図9中、下側)に位置する上流側先端部231saと、塗工下流側(図9中、上側)に位置する下流側先端部231sbとを有する。上流側先端部231saは、なだらかな面とされているのに対し、下流側先端部231sbは、表面粗さRaが0.8μm〜3.2μm(本実施形態2ではRa=1.6μm)の凹凸形状とされている。
このようなダイヘッド231により塗工工程を行うと、金属箔11に塗布されたカーボンペーストPPの表面には、上記実施形態1と同様に適切な大きさの凹凸が形成される。
塗工工程後は、上記実施形態1と同様に、1分間以内に乾燥工程を開始し、乾燥装置40により塗布されたカーボンペーストPPを乾燥させて、カーボンコート層13を形成する(図3参照)。
その後は、活物質層形成工程において、カーボンコート層13の層表面13a上に、正極活物質層15を形成する。更に、この長尺帯状をなす正極集電箔10を所定寸法毎に切断すれば、上記実施形態1と同様な正極集電箔10が完成する。
このように本実施形態2では、塗工工程において、ダイヘッド231を用いるダイ塗工により、カーボンペーストPPを塗布する。ダイヘッド231は、カーボンペーストPPを吐出するダイ先端部231sのうち、塗工下流側に位置する下流側先端部231sbの表面粗さRaが、0.8μm〜3.2μmとされている。このようなダイ塗工を行うことにより、塗布されたカーボンペーストPPの表面に適切な大きさの凹凸を容易に形成できるので、これを乾燥させることにより、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層13を容易に形成できる。その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
(実施形態3)
次いで、第3の実施の形態について説明する。本実施形態3に係る正極集電箔10は、上記実施形態1,2と同様であるが、正極集電箔10の製造方法のうち、カーボンコート層形成工程が、上記実施形態1,2のカーボンコート層形成工程と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1または2と同様であるので、上記実施形態1または2と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図10に、本実施形態3に係るカーボンコート層形成工程を示す。
カーボンコート層形成工程で金属箔11に塗布するカーボンペーストPPは、上記実施形態1,2と同様である。
本実施形態3に係るカーボンコート層形成工程のうち、塗工工程においては、塗工装置330によりダイ塗工を行って、カーボンペーストPPを金属箔11の箔表面11aに塗布する。この塗工装置330のダイヘッド(不図示)は、ダイ先端部の上流側先端部も下流側先端部も、共になだらかな面とされている。従って、この塗工工程により金属箔11に塗布されるカーボンペーストPPの表面も、凹凸がなく、平坦に形成される。なお、本実施形態3では、ダイ塗工により塗工工程と行うが、塗工方法はこれに限定されず、例えばグラビア塗工やグラビアリバース塗工により塗工工程を行ってもよい。
次に、本実施形態3では、未乾燥のカーボンペーストPPの塗膜に、表面粗さRaが0.8μm〜3.2μm(本実施形態3ではRa=0.8μm)のロール表面335hを有するラフロール(ロール)335を接触させて、塗膜の表面に凹凸を形成する。
なお、ラフロール335に付着したカーボンペーストPPを掻き落として回収するようにしてもよい。このようにすることで、ラフロール335に付着するカーボンペーストPPの量が一定となるので、塗膜(金属箔11上のカーボンペーストPP)の厚みバラツキや塗工幅バラツキを抑制でき、塗膜を均一に保つことが容易にできる。
その後は、上記実施形態1,2と同様、塗工工程終了後から1分間以内に乾燥装置40による乾燥工程を開始し、塗布されたカーボンペーストPPを乾燥させて、カーボンコート層13を形成する。
その後、活物質層形成工程において、カーボンコート層13の層表面13a上に正極活物質層15を形成する。更に、この長尺帯状をなす正極集電箔10を所定寸法毎に切断すれば、上記実施形態1,2と同様な正極集電箔10が完成する。
このように本実施形態3では、塗工工程後、未乾燥のカーボンペーストPPの塗膜に、表面粗さRaが0.8μm〜3.2μmのロール表面335hを有するラフロール335を接触させて、塗膜の表面に凹凸を形成する。このようにすることで、表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmのカーボンコート層13を容易に形成できる。その他、上記実施形態1または2と同様な部分は、上記実施形態1または2と同様な作用効果を奏する。
(実施形態4)
次いで、第4の実施の形態について説明する。本実施形態4に係るリチウム二次電池(電池)100は、上記実施形態1等の正極集電箔10を有する電極体(発電要素)120を備える。図11に、本実施形態4に係るリチウム二次電池100の側面図を示し、図12に、リチウム二次電池100の縦断面図を示す。なお、図11及び図12における上方をリチウム二次電池100の上側、下方をリチウム二次電池100の下側として説明する。
このリチウム二次電池100は、ハイブリッドカー、電気自動車等の車両や、ハンマードリル等の電池使用機器に搭載される角型電池である。リチウム二次電池100は、角型の電池ケース110、この電池ケース110内に収容された電極体120、この電極体120を包囲しつつ電池ケース110内に収容された絶縁フィルム包囲体125、電池ケース110に支持された2つの電極端子部材130,140、電池ケース110と電極端子部材130,140との間を絶縁する3種類の絶縁部材150,160,170等から構成されている。また、電池ケース110の内部には、電解液が注入されている。
このうち、電池ケース110は、金属(具体的には純アルミニウム)からなり、直方体状に形成されている。この電池ケース110は、上側のみが開口した箱状(有底四角筒状)をなし、後述する電極体120及び絶縁フィルム包囲体125を収容するケース本体部材111と、このケース本体部材111の開口111hを閉塞する形態で溶接された矩形板状のケース蓋部材113とから構成されている。
ケース蓋部材113は矩形板状をなし、その長手方向(図11及び図12中、左右方向)の両端近傍の所定位置には、後述する正極電極端子部材130及び負極電極端子部材140が固設されている。ケース蓋部材113の長手方向中央には、安全弁部113jが設けられている。この安全弁部113j上には、PPS樹脂からなる薄膜状の樹脂膜115が被着形成されている。また、ケース蓋部材113の長手方向中央よりも負極電極端子部材140側の所定位置には、電解液を電池ケース110内に注入する為の注液口部113mが設けられている。
電池ケース110の内部には、自身の軸方向に(図12中、左右方向)に直交する横断面が長円形状をなす捲回型の電極体120が、横倒しにした状態で、即ち、電極体120の軸方向が、ケース本体部材111の2つのケース側壁部と直交する状態で、収容されている。この電極体120の軸方向の両端には、正極電極端子部材130の要素接続部材131及び負極電極端子部材140の要素接続部材131が接続されている。
この電極体120は、上記実施形態1等の正極集電箔10と、負極集電箔60とをセパレータ70を介して重ねて捲回し、扁平状に圧縮したものである。負極集電箔60は、長尺状の銅箔からなる金属箔61の箔表面61aに、負極活物質を含む負極活物質層(図示外)が積層形成されたものである。セパレータ70は、多孔質のポリプロピレン樹脂シートからなる。
この電極体120は、上側のみが開口した箱状(有底四角筒状)をなす絶縁フィルム包囲体125に、自身の上側を除いて全体的に包囲されている。この絶縁フィルム包囲体125は、電極体120と電池ケース110(電池ケース本体部材111)との間に介在して両者を絶縁している。
次に、正極他電極端子部材130及び負極電極端子部材140について説明する。正極電極端子部材130と負極電極端子部材140は、基本的に同様な構成であるため、これらを構成する各部材には、正極電極端子部材130と負極電極端子部材140とで同一の符号を付して説明する。
正極電極端子部材130は、電池ケース110の内部において電極体120の正極集電箔10の金属箔11と電気的かつ機械的に接続する一方、電池ケース110(ケース蓋部材113)を貫通して、電池ケース110の外部(ケース蓋部材113上)に延出している。また、負極電極端子部材140は、電池ケース110の内部において電極体120の負極集電箔60の金属箔61と電気的かつ機械的に接続する一方、電池ケース110(ケース蓋部材113)を貫通して、電池ケース110の外部(ケース蓋部材113上)に延出している。
これらの電極端子部材130,140は、それぞれ、電池ケース110の内部からケース蓋部材113上に延出する要素接続部材131と、この要素接続部材131に接続し、Z字状(段状)をなし、ケース蓋部材113上に位置する外部配置端子部材133と、この外部配置端子部材133に接続し、ケース蓋部材113上に配置された締結部材135とからなる。これら要素接続部材131、外部配置端子部材133及び締結部材135は、いずれも金属から形成されている。なお、正極電極端子部材130の要素接続部材131は、電極体120の正極集電箔10の金属箔11(アルミニウム箔)との溶接を考慮して、純アルミニウムにより形成されており、負極電極端子部材140の要素接続部材131は、電極体120の負極集電箔60の金属箔61(銅箔)との溶接を考慮して、純銅により形成されている。
ケース蓋部材113には、電極端子部材130,140と共に外部絶縁部材150,150が固定されている。この外部絶縁部材150は、電極端子部材130,140とケース蓋部材113との間に配置されて、電極端子部材130,140とケース蓋部材113とが接触して短絡することを防止している。この外部絶縁部材150は、樹脂製、具体的にはPPS樹脂から形成されている。
また、ケース蓋部材113には、電極端子部材130,140と共にシールゴム160,160が固定されている。このシールゴム160は、樹脂からなり、ケース蓋部材113と要素接続部材131との間に、厚み方向に圧縮された状態で狭持されている。このシールゴム160は、円環板状をなし、その内側には、要素接続部材131が挿通されている。このシールゴム160により、ケース蓋部材113と要素接続部材131との間の絶縁及びシールが行われている。
また、ケース蓋部材113には、電極端子部材130,140と共に内部絶縁部材170,170が固定されている。この内部絶縁部材170は、樹脂製、具体的には、PPS樹脂から形成されている。この内部絶縁部材170は、シールゴム160の径方向外側に配置されると共に、ケース蓋部材113と要素接続部材131との間に配置されている。これにより、ケース蓋部材113と要素接続部材131との間を絶縁できると共に、シールゴム160の厚みを所定の厚みに規制できる。また、この内部絶縁部材170の一部は、ケース蓋部材113と電極体120との間に配置されて、ケース蓋部材113と電極体120とが接触することを確実に防止している。
以上で説明したように、本実施形態1のリチウム二次電池100は、上記実施形態1〜3に記載の正極集電箔10を含む電極体120を備える。従って、前述したように、正極集電箔10のうちのカーボンコート層13と正極活物質層150との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させることができる。
次いで、上記リチウム二次電池100の製造方法について説明する。
電極体120と要素接続部材131,131をそれぞれ用意する。そして、電極体120の軸方向の両端に、正極用の要素接続部材131と負極用の要素接続部材131を溶接する。その後、各要素接続部材131,131にそれぞれシールゴム160,160を配置する。また、各シールゴム160,160の径方向外側にそれぞれ内部絶縁部材170,170を配置する。更に、各内部絶縁部材170,170の上に、ケース蓋部材113を配置する。次に、このうちのケース蓋部材113上に、外部絶縁部材150,150を配置し、更にその上に、外部配置端子部材133,133と締結部材135,135を配置して、電極体120、電極端子部材130,140、ケース蓋部材113及び各絶縁部材150,160,170を互いに固定する。
次に、このうちの電極体120を、絶縁フィルム包囲体125内に収容し、更に、これらをケース本体部材111内に挿入する。その後、ケース蓋部材113をケース本体部材111の開口111h上に配置し、ケース蓋部材113の周縁とケース本体部材111の開口周縁とをレーザ溶接する。その後、ケース蓋部材113の注液口部113mから電池ケース110内に電解液を注入し、この注液口部113mを封止する。かくして、リチウム二次電池100が完成する。
(実施例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。
(試験1)
本発明の実施例及び比較例として、上記実施形態4のリチウム二次電池100において、正極集電箔10のカーボンコート層13の表面粗さRaを様々に変更したリチウム二次電池を用意した。具体的には、下記表1にも示すように、実施例1は、カーボンコート層13の表面粗さRaを0.67μmとした。また、実施例2は、カーボンコート層13の表面粗さRaを0.82μmとした。また、比較例1は、カーボンコート層13の表面粗さRaを0.20μmとした。また、比較例2は、カーボンコート層13の表面粗さRaを0.38μmとした。また、比較例3は、カーボンコート層13の表面粗さRaを1.26μmとした。また、比較例4は、カーボンコート層13の表面粗さRaを1.70μmとした。
Figure 2010212167
そして、各々の試験サンプルについて、カーボンコート層13と正極活物質層15との間の剥離強度を測定した(表1参照)。その結果、比較例1,2では、剥離強度が低かった。これに対し、実施例1,2及び比較例3,4では、剥離強度が十分に高かった。
また、各々の試験サンプルについて、電池の初期出力を測定して評価した。具体的には、一定出力放電(CP放電)をした際に、10秒間、下限電圧(3.0V)を下回らずに放電できる電力を測定して評価した(表1参照)。その結果、比較例3,4では、電池の初期出力が低かった(評価×)。これに対し、実施例1,2及び比較例1,2では、電池の初期出力が十分に高く、電池初期出力特性が良好であった(評価○)。
また、各々の試験サンプルについて、サイクル試験を行い、電池の耐久性(サイクル特性)を評価した。具体的には、60℃、3.0V〜4.1Vの条件で2Cサイクル(5000サイクル)行い、試験前に対する試験後の抵抗増加率を測定して評価した(表1参照)。その結果、比較例1,2では、抵抗増加率が高かった(評価×)。これに対し、実施例1,2及び比較例3,4では、抵抗増加率が十分に低く、サイクル特性が良好であった(評価○)。
また、各々の試験サンプルについて、ハイレートサイクル試験を行い、電池の耐久性(ハイレート充放電サイクル特性)を評価した。具体的には、60℃、3.0V〜4.1Vの条件で30Cサイクル(5000サイクル)行い、試験前に対する試験後の抵抗増加率を測定して評価した(表1参照)。その結果、いずれの比較例1〜4も、抵抗増加率が高かった(評価×)。これに対し、実施例1,2では、抵抗増加率が十分に低く、ハイレートサイクル特性が良好であった(評価○)。
以上のような試験を行って検討した結果、カーボンコート層13の表面粗さRaを0.5μm〜1.0μmとすることにより、カーボンコート層13と正極活物質層150との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性(電池初期特性、サイクル特性、ハイレート充放電サイクル特性等)を向上させ得ることが判った。
(試験2)
次に、本発明の実施例として、上記実施形態4のリチウム二次電池100において、正極集電箔10のカーボンコート層13について、表面積Sa(m2/m2 )及び細孔容積Va(cc/m2 )を様々に変更したリチウム二次電池を用意した。
具体的には、下記表2にも示すように、実施例3は、表面積Saを18.6m2/m2 、細孔容積Vaを2.1cc/m2 とした。また、実施例4は、表面積Saを21.2m2/m2 、細孔容積Vaを3.2cc/m2 とした。また、実施例5は、表面積Saを26.0m2/m2 、細孔容積Vaを4.6cc/m2 とした。また、実施例6は、表面積Saを31.0m2/m2 、細孔容積Vaを5.8cc/m2 とした。また、実施例7は、表面積Saを43.0m2/m2 、細孔容積Vaを7.3cc/m2 とした。
Figure 2010212167
そして、各々の試験サンプルについて、上記試験1と同様に、電池の初期出力を測定して評価した。その結果、実施例1〜3では、電池の初期出力が十分に高く、電池初期出力特性が大変良好であった(評価◎)。また、実施例4,5では、実施例1〜3に比べれば劣るものの、電池の初期出力が高く、電池初期出力特性が良好であった(評価○)。
また、各々の試験サンプルについて、上記試験1と同様に、ハイレートサイクル試験を行い、電池の耐久性(ハイレート充放電サイクル特性)を評価した。その結果、実施例1〜3では、抵抗増加率が十分に低く、ハイレート充放電サイクル特性が大変良好であった(評価◎)。また、実施例4,5では、実施例1〜3に比べれば劣るものの、抵抗増加率が低く、ハイレート充放電サイクル特性が良好であった(評価○)。
以上のような試験を行って検討した結果、カーボンコート層13の平均厚みを2μm以下とした上で、表面積Saを30m2/m2 以下とし、かつ、細孔容積Vaを5cc/m2 以下とすることにより、電池初期特性、ハイレート充放電サイクル特性等の電池特性をより一層向上させ得ることが判った。
(実施形態5)
次いで、第5の実施の形態について説明する。本実施形態5に係る車両700は、上記実施形態4のリチウム二次電池(電池)100を複数搭載したものである。具体的には、図13に示すように、この車両700は、エンジン740、フロントモータ720及びリアモータ730を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両700は、車体790、エンジン740、これに取り付けられたフロントモータ720、リアモータ730、ケーブル750、インバータ760を備える。更に、この車両700は、複数のリチウム二次電池100を自身の内部に有する組電池710を備え、この組電池710による電気エネルギーを、フロントモータ720及びリアモータ730の駆動に利用している。
前述したように、リチウム二次電池100は、正極集電箔10のうちのカーボンコート層13と正極活物質層15との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができる。従って、このリチウム二次電池100を搭載する車両700の信頼性を向上させることができる。
(実施形態6)
次いで、第6の実施の形態について説明する。本実施形態6のハンマードリル800は、上記実施形態4のリチウム二次電池(電池)100を含むバッテリパック810を搭載した電池使用機器である。図14に示すように、このハンマードリル800は、本体820の底部821に、バッテリパック810が収容されており、このバッテリパック810を、ドリルを駆動するためのエネルギー源として利用している。
前述したように、リチウム二次電池100は、正極集電箔10のうちのカーボンコート層13と正極活物質層15との間で界面剥離が生じるのを抑制できると共に、電池特性を向上させることができる。従って、このリチウム二次電池100を搭載するハンマードリル800の信頼性を向上させることができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1〜6限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態4〜6では、捲回型の電極体120を有する電池100を例示したが、積層型の電極体を有する電池などにも、本発明を適用できる。
10 正極集電箔(集電箔)
11 金属箔
11a 箔表面
11b 箔裏面
13 カーボンコート層
13a 層表面
15 正極活物質層(活物質層)
30,230,330 塗工装置
31 グラビアロール
33 ドクターブレード
40 乾燥装置
60 負極集電箔
231 ダイヘッド
335 ラフロール(ロール)
100 リチウム二次電池(電池)
120 電極体(発電要素)
PP カーボンペースト
700 車両
710 組電池(電池)
800 ハンマードリル(電池使用機器)
810 バッテリパック(電池)

Claims (8)

  1. 金属箔と、
    前記金属箔の箔表面上に積層されてなり、カーボン粒子を含むカーボンコート層と、
    前記カーボンコート層の層表面上に積層されてなり、活物質を含む活物質層と、を備える
    集電箔であって、
    前記カーボンコート層は、
    前記層表面の表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmとされてなる
    集電箔。
  2. 請求項1に記載の集電箔であって、
    前記カーボンコート層は、
    前記集電箔のうち、前記カーボンコート層が形成された層形成領域の単位面積当たりの前記層表面の表面積Saが30m2/m2 以下とされてなり、かつ、
    前記層形成領域の単位面積当たりの前記カーボンコート層の細孔容積Vaが5cc/m2 以下とされてなる
    集電箔。
  3. 請求項1または請求項2に記載の集電箔を含む発電要素を備える電池。
  4. 請求項3に記載の電池を搭載し、この電池による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する車両。
  5. 請求項3に記載の電池を搭載し、この電池をエネルギー源の少なくとも1つとして使用する電池使用機器。
  6. 金属箔と、
    前記金属箔の箔表面上に積層されてなり、カーボン粒子を含むカーボンコート層と、
    前記カーボンコート層の層表面上に積層されてなり、活物質を含む活物質層と、を備える
    集電箔の製造方法であって、
    前記金属箔の前記箔表面上に、前記層表面の表面粗さRaが0.5μm〜1.0μmの前記カーボンコート層を形成するカーボンコート層形成工程と、
    前記カーボンコート層形成工程後、前記カーボンコート層の前記層表面上に、前記活物質層を形成する活物質層形成工程と、を備える
    集電箔の製造方法。
  7. 請求項6に記載の集電箔の製造方法であって、
    前記カーボンコート層形成工程では、
    前記集電箔のうち、前記カーボンコート層が形成された層形成領域の単位面積当たりの前記層表面の表面積Saが30m2/m2 以下であり、かつ、前記層形成領域の単位面積当たりの前記カーボンコート層の細孔容積Vaが5cc/m2 以下である前記カーボンコート層を形成する
    集電箔の製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の集電箔の製造方法であって、
    前記カーボンコート層形成工程は、
    前記カーボン粒子を含み、粘度が3000Pa・s(@1rpm)〜12000Pa・s(@1rpm)のカーボンペーストを、前記箔表面上に塗布する塗工工程と、
    前記塗工工程後、塗布された前記カーボンペーストを乾燥させて、前記カーボンコート層を形成する乾燥工程と、を有し、
    前記乾燥工程を、前記塗工工程終了後、1分間以内に開始する
    集電箔の製造方法。
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