JP7011781B2 - 非水系二次電池用正極の製造方法 - Google Patents

非水系二次電池用正極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、非水系二次電池用正極の製造方法に関する。
近年、非水系リチウム二次電池等の非水系二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
非水系二次電池は、発電要素として、正極および負極を有する電極体を備える。当該正極は典型的には、シート状の正極集電体上に正極活物質を含む正極活物質層を有する。このような正極は、一般的に、正極活物質および溶媒を含む正極合材ペーストをアルミニウム製のシート状の正極集電体上に塗工した後、高温で乾燥することによって製造される(例えば、特許文献1参照)。正極合材ペーストの溶媒としては、特許文献1に記載のように、N-メチル-2-ピロリドンが一般的に用いられている。
特開2017-228412号公報
本発明者が鋭意検討した結果、従来技術に従って非水系二次電池用正極を製造した場合には、得られる正極を用いて製造される二次電池の抵抗について改善の余地があることを見出した。
そこで本発明の目的は、電池抵抗を低減できる非水系二次電池用正極を製造可能な方法を提供することにある。
本発明者が鋭意検討した結果、正極合材ペーストに含有されるN-メチル-2-ピロリドンの量を適切に管理すると共に、正極合材ペーストと正極集電体との接触角の値を適切に管理することにより、電池抵抗を低減できることを見出した。
すなわち、ここに開示される非水系二次電池用正極の製造方法は、少なくとも正極活物質、およびN-メチル-2-ピロリドンを含有する正極合材ペーストを調製する工程と、前記正極合材ペーストを、アルミニウム製のシート状正極集電体上に塗工する工程と、前記塗工された正極合材ペーストを乾燥する工程と、を包含する。前記正極合材ペースト中のN-メチル-2-ピロリドンの含有量は80質量%以上90質量%以下である。前記正極合材ペーストと前記正極集電体との接触角は10°以上70°以下である。
このような構成によれば、電池抵抗を低減できる非水系二次電池用正極を製造することができる。
本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる正極を用いた非水系二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる正極を用いた非水系二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水系二次電池用正極の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、非水系二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「非水系二次電池」とは、非水電解質(典型的には、非水溶媒中に支持電解質を含む非水電解質)を備えた二次電池をいう。
以下、一実施形態を挙げて、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に限定することを意図したものではない。
本実施形態に係る非水系二次電池用正極の製造方法は、少なくとも正極活物質、およびN-メチル-2-ピロリドンを含有する正極合材ペーストを調製する工程(以下、「正極合材ペースト調製工程」ともいう)と、当該正極合材ペーストを、アルミニウム製のシート状正極集電体上に塗工する工程(以下、「塗工工程」ともいう)と、当該塗工された正極合材ペーストを乾燥する工程(以下、「乾燥工程」ともいう)と、を包含する。当該正極合材ペースト中のN-メチル-2-ピロリドンの含有量は、80質量%以上90質量%以下である。当該正極合材ペーストと、当該正極集電体との接触角は、10°以上70°以下である。
まず、本実施形態に係る非水系二次電池用正極の製造方法の正極合材ペースト調製工程について説明する。
正極活物質としては、リチウム複合酸化物を用いることができる。リチウム複合酸化物の例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物(例、LiNi0.5Mn1.5)、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物(例、LiNi1/3Mn1/3Co1/3)等が挙げられる。
正極活物質の性状は特に限定されないが、典型的には粒子状である。粒子状正極活物質の平均粒径は、通常20μm以下(典型的には1~20μm、例えば5~15μm)である。なお、本明細書において「平均粒径」とは、一般的なレーザー回折・光散乱法に基づく体積基準の粒度分布において、粒径が小さい微粒子側からの累積頻度50体積%に相当する粒径(D50、メジアン径ともいう。)をいう。
正極活物質は、正極合材ペーストを構成する全固形成分中、50質量%を超えて含まれることが好ましく、より好ましくは80質量%以上97質量%以下、さらに好ましくは85質量%以上96質量%以下含有される。
正極合材ペーストは、固形分として、正極活物質以外の物質を含有していてもよい。その例としては、リン酸リチウム(LiPO)、導電材、バインダ等が挙げられる。
リン酸リチウムは、正極活物質に対し、0.5質量%以上15質量%以下含有されることが好ましく、1質量%以上10質量%以下含有されることがより好ましい。
導電材としては、カーボンブラック(例えばアセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等)、コークス、黒鉛の炭素材料が挙げられ、中でも、カーボンブラックが好ましい。導電材は、正極活物質に対し、0.1質量%以上20質量%以下含有されることが好ましく、1質量%以上15質量%以下含有されることがより好ましく、2質量%以上10質量%以下含有されることがさらに好ましい。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダや、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系バインダを好適に使用することができる。バインダは、正極活物質に対し、0.5質量%以上15質量%以下含有されることが好ましく、1質量%以上12質量%以下含有されることがより好ましい。
本実施形態においては、溶媒として、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を用いる。ここで、正極合材ペーストに含まれるNMPの量が多過ぎると、粘度の低下によって正極合材ペーストの流動性が高くなり過ぎて正極合材ペーストの塗工性が悪化し、その結果、電池抵抗に悪影響を及ぼす。一方、正極合材ペーストに含まれるNMPの量が少な過ぎると、粘度の上昇によって正極合材ペーストの流動性が低くなり過ぎて正極合材ペーストの塗工性が悪化し、その結果、電池抵抗に悪影響を及ぼす。そのため、本実施形態においては、正極合材ペースト中のNMPの含有量は、80質量%以上90質量%以下であり、好ましくは80質量%以上85質量%以下である。
正極合材ペーストは、正極活物質、NMP、および任意成分を、プラネタリーミキサー、ホモジナイザー、クレアミックス、フィルミックス、ビーズミル、ボールミル、押出混練機等の公知の混合装置を用いて混合することにより、調製することができる。
正極合材ペーストが、リン酸リチウム、導電材およびバインダを含有する場合には、まず、導電材、バインダ、およびNMPを含有する導電ペーストを調製し、この導電ペーストと、リン酸リチウムおよび正極活物質とを混合して、正極合材ペーストを調製してもよい。
なお、本明細書において「ペースト」とは、固形分の一部またはすべてが溶媒に分散した混合物のことをいい、いわゆる「スラリー」、「インク」等を包含する。
次に、塗工工程について説明する。
正極集電体には、アルミニウム製のものが用いられ、その形状はシート状である。したがって、正極集電体としては、典型的には、アルミニウム箔が用いられる。
本発明者は、上記正極合材ペースト中のNMPの含有量に加え、正極集電体に正極合材ペーストを塗工する際の正極集電体の性状について着目した。そして、正極合材ペーストと正極集電体との接触角と、電池抵抗との間に関連があることを見出した。すなわち、当該接触角が高すぎると、正極合材ペーストが正極集電体に良好な状態で付着し難くなり、塗工性が悪化し、その結果、電池抵抗に悪影響を及ぼす。当該接触角が高すぎると、塗工された正極合材ペーストが広がり過ぎて塗工性が悪化し、その結果、電池抵抗に悪影響を及ぼす。そのため、本実施形態においては、正極合材ペーストと正極集電体との接触角は、10°以上70°以下である。
よって、正極集電体には、上記の接触角となるようなものを用いるとよい。
なお、アルミニウム製のシート状正極集電体は、通常、アルミニウム板を圧延することによって製造される。そのため、正極集電体の表面には圧延油が残存する。この圧延油の残存量と接触角には相関がある。したがって、正極合材ペーストと正極集電体との接触角は、正極集電体の表面上に残存するこの圧延油の量を変化させることにより、調整することができる。
塗工は、公知方法に従い行うことができる。例えば、スリットコーター、ダイコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ディップコーター等の塗布装置を用いて、正極集電体上に上記正極合材ペーストを塗布することにより行うことができる。なお、正極活物質層は、正極集電体の片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよく、好ましくは両面に形成される。したがって、上記ペーストの塗工は、正極集電体の片面または両面に行われ、好ましくは両面に行われる。
次に、乾燥工程について説明する。当該乾燥工程は、公知方法に従い行うことができる。例えば、ペーストが塗工された正極集電体から、乾燥炉等の乾燥装置を用いて溶媒のNMPを除去することにより行うことができる。乾燥温度および乾燥時間は、正極合材ペースト中に含まれるNMPの量に応じて適宜決定すればよく、特に限定されない。乾燥温度は、例えば70℃~200℃(典型的には110℃~180℃)である。乾燥時間は、例えば5分~120分である。
乾燥後、正極にロールプレス等のプレス処理を適宜施すことによって、正極活物質層の厚み、密度等を調整してもよい。
以上のようにして、正極集電体上に正極活物質層が形成された正極を製造することができる。
本実施形態に係る製造方法により得られる非水系二次電池用正極を用いて非水系二次電池を構築した場合には、電池抵抗が小さい非水系二次電池(特に、非水系リチウム二次電池)を構築することができる。
そこで、以下、図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る製造方法により得られる正極を用いて作製される非水系二次電池(具体的には非水系リチウム二次電池)の構成例について説明する。
図1に示す非水系リチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50には、上述の本実施形態に係る製造方法により得られる正極が用いられる。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えば結着材や増粘剤等を含み得る。結着材としては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解質は従来の非水系リチウム二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的な非水系リチウム二次電池の非水電解質に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
非水電解質は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
以上のようにして構成される非水系リチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。非水系リチウム二次電池100は、複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、本実施形態に係る製造方法により得られる正極を用いて構成される非水系二次電池は、上記の例に限られない。上記では、捲回電極体を備える扁平角型の非水系リチウム二次電池について説明したが、積層型電極体を備える非水系リチウム二次電池として構成することもできる。また、円筒型非水系リチウム二次電池、コイン型非水系リチウム二次電池、ラミネート型非水系リチウム二次電池等として構成することもできる。また、本実施形態に係る製造方法により得られる正極を用いて、非水系リチウム二次電池以外の非水系二次電池を構築することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<正極A1~A5およびB1~B4の作製>
分散機を用いて、導電材としてのアセチレンブラック(AB)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)が混合されたペーストを得た。このペーストに、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)とLiPOとの混合粉体を投入した後、固形分を均一に分散させ、正極合材ペーストを調製した。なお、正極合材ペーストは、LNCM:LiPO:AB:PVdF=87:3:8:2(質量比)となるように調製した。このとき、正極合材ペースト中のNMPの含有量が、表1に示す値となるようにした。
この正極合材ペーストを、60m/minのライン速度にて、厚さ15μmの長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布した。なお、アルミニウム箔は、複数種類用意した(すなわち、表面に残存する圧延油が異なるアルミニウム箔を複数用意した)。
次いで、180℃で乾燥し、プレスすることにより正極(シート)A1~A5およびB1~B4を作製した。
一方で各試験例について、使用したアルミニウム箔と使用した正極合材ペーストとの接触角を、接触角測定器を用いて測定した。その値を表1に示す。
<評価用リチウム二次電池の作製>
負極活物質として、天然黒鉛が非晶質な炭素材料でコートされたもの(非晶質炭素被覆天然黒鉛)を準備した。非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、結着材としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用ペーストを調製した。このペーストを、長尺状の銅箔の両面に正極シートの正極活物質層よりも幅広に、帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
上記作製した正極シートと負極シートと用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このようにして、正極A1~A5およびB1~B4をそれぞれ用いた評価用リチウム二次電池A1~A5およびB1~B4を得た。
<電池性能(抵抗)評価>
25℃の温度環境下で、SOC27%に調整した各評価用リチウム二次電池を、10Cのレートで2秒間放電し、そのときの放電カーブより抵抗値を求めた。リチウム二次電池A5の抵抗値を基準(基準値:100%)として、各評価用リチウム二次電池の抵抗値の比(%)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0007011781000001
表1より、正極合材ペースト中のNMPの含有量が80質量%以上90質量%以下であり、かつ正極合材ペーストと正極集電体との接触角が10°以上70°以下である場合に、電池抵抗が小さくなっていることがわかる。
したがって、ここに開示される非水系二次電池用正極の製造方法によって得られる正極を用いて非水系二次電池を製造した場合には、抵抗が小さい非水系二次電池を構築可能であることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 非水系二次電池

Claims (2)

  1. 少なくとも正極活物質、およびN-メチル-2-ピロリドンを含有する正極合材ペーストを調製する工程と、
    前記正極合材ペーストを、アルミニウム製のシート状正極集電体上に塗工する工程と、
    前記塗工された正極合材ペーストを乾燥する工程と、
    を包含する非水系二次電池用正極の製造方法であって、
    前記正極合材ペースト中のN-メチル-2-ピロリドンの含有量が80質量%以上90質量%以下であり、
    前記正極集電体が、その表面に圧延油を有して前記正極合材ペーストと前記正極集電体との接触角が10°以上70°以下である、
    ことを特徴とする非水系二次電池用正極の製造方法。
  2. 前記正極合材ペースト中のN-メチル-2-ピロリドンの含有量が80質量%以上85質量%以下である、請求項1に記載の非水系二次電池用正極の製造方法。
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