JP2020080255A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】過充電時の発熱抑制性能と、高温保存時の劣化耐性とが共に優れる非水電解液二次電池を提供する。【解決手段】正極50と、負極60と、非水電解液とを備える非水電解液二次電池。前記正極は、正極活物質層を有し、前記正極活物質層は、正極活物質と、Li3PO4とを含有する。レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布測定における累積値が10%となる粒子径をD10、50%となる粒子径をD50、90%となる粒子径をD90としたときに、下記式(1)で表される比の値が、0.28以上0.4以下である。〔{正極活物質のD90(μm)+正極活物質のD10(μm)}/正極活物質のD50(μm)〕/{Li3PO4の比表面積(m2/g)×Li3PO4のD50(μm)×正極活物質に対するLi3PO4の含有割合(質量%)}・・・(1)【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウム二次電池等の非水電解液二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
非水電解液二次電池においては、正極活物質層にリン酸三リチウム(LiPO)を添加する技術が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。LiPOは、非水電解液の分解によって生じた酸(例えばフッ化水素(HF))を捕捉する機能を有し、酸との反応成分が負極活物質表面において被膜を形成する。この機能により、特許文献1には、非水電解液二次電池の耐久性を向上させることができることが記載されており、特許文献2には、過充電時の発熱を抑制することができることが記載されている。
特開2014−103098号公報 特開2018−98141号公報
しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、従来の正極活物質層にLiPOが添加された非水電解液二次電池においては、過充電時の発熱抑制性能と、高温保存時の劣化耐性について改善の余地があることを見出した。
そこで本発明は、正極活物質層にLiPOが添加された非水電解液二次電池であって、過充電時の発熱抑制性能と、高温保存時の劣化耐性とが共に優れる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と、負極と、非水電解液と、を備える。前記正極は、正極活物質層を有する。前記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOとを含有する。レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布測定における累積値が10%となる粒子径をD10、50%となる粒子径をD50、90%となる粒子径をD90としたときに、下記式(1)で表される比の値が、0.28以上0.4以下である。
〔{正極活物質のD90(μm)+正極活物質のD10(μm)}/正極活物質のD50(μm)〕/{LiPOの比表面積(m/g)×LiPOのD50(μm)×正極活物質に対するLiPOの含有割合(質量%)} ・・・(1)
このような構成によれば、正極活物質層にLiPOが添加された非水電解液二次電池であって、過充電時の発熱抑制性能と、高温保存時の劣化耐性とが共に優れる非水電解液二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウム二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウム二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。 実施例で検討した、上記式(1)と発熱量(相対値)の関係を示すグラフである。 実施例で検討した、上記式(1)と高温保存時の容量維持率(相対値)の関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解液二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、「非水電解液二次電池」とは、非水電解液(典型的には、非水溶媒中に支持電解液を含む非水電解液)を備え、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
以下、扁平形状の捲回電極体と扁平形状の電池ケースとを有する扁平角型の非水電解液二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
正極活物質層54は、正極活物質と、LiPOとを含有する。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料が用いられ、従来からリチウム二次電池に用いられる物質(例えば層状構造の酸化物やスピネル構造の酸化物)の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。正極活物質の例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物(例、LiNi0.5Mn1.5)、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物(例、LiNi1/3Mn1/3Co1/3)等のリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。正極活物質としては、作動電位が4.3V(vs.Li/Li)未満のものが好ましく、層状構造を有するリチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物(特に、LiNi1/3Mn1/3Co1/3)がより好ましい。正極活物質の含有量は、正極活物質層54中(すなわち、正極活物質層54の全質量に対し)70質量%以上が好ましい。
正極活物質層54は、正極活物質およびLiPO以外の成分を含み得る。その例としては、導電材、バインダ等が挙げられる。
導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。正極活物質層54中の導電材の含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、3質量%以上13質量%以下がより好ましい。
バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。正極活物質層54中のバインダの含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上10質量%以下がより好ましい。
正極活物質の粒度分布が広いほど、構造安定性の低い正極活物質が混入し、それによって熱安定性が低下して過充電時の発熱量が大きくなると考えられる。そのため、正極活物質由来の発熱量を考慮して、正極活物質の粒度分布について留意することが重要であると考えられる。一方で、LiPOの発熱抑制効果をより高度に発揮させるためには、LiPOの粒子としての物性と、添加量について留意することが重要であると考えられる。他方で、高温保存時の容量劣化耐性とのバランスを考慮することも重要であると考えられる。
そこで、本実施形態においては、正極活物質の粒度分布と、LiPOの比表面積、粒子径および配合割合との関係を規定している。すなわち、レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布測定における累積値が10%となる粒子径をD10、50%となる粒子径をD50、90%となる粒子径をD90としたときに、下記式(1)で表される比の値が、0.28以上0.4以下である。
〔{正極活物質のD90(μm)+正極活物質のD10(μm)}/正極活物質のD50(μm)〕/{LiPOの比表面積(m/g)×LiPOのD50(μm)×正極活物質に対するLiPOの含有割合(質量%)} ・・・(1)
後述の実験結果により実証されているように、上記式(1)で表される比の値が0.28以上0.4以下であることにより、優れた過充電時の発熱抑制性能と、優れた高温保存時の劣化耐性とを両立させることができる。
具体的には、上記式(1)で表される比の値が0.28未満だと、高温保存時の劣化耐性が低下する。一方、上記式(1)で表される比の値が0.4を超えると、過充電時の発熱抑制性能が低下する。
なお、レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布測定は、公知のレーザ回折散乱法に基づく粒度分布測定装置を用いて行うことができる。
LiPOの比表面積は、公知方法に従い測定して求めることができる。例えば、物理ガス吸着法により求めることができる。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。
負極活物質層64は、負極活物質を含有する。
負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。黒鉛は、天然黒鉛であっても人造黒鉛であってもよく、黒鉛が非晶質な炭素材料で被覆された形態の非晶質炭素被覆黒鉛であってもよい。
負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
負極活物質層中の負極活物質の含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上99質量%以下がより好ましい。負極活物質層中のバインダの含有量は、0.1質量%以上8質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3質量%以下がより好ましい。負極活物質層中の増粘剤の含有量は、0.3質量%以上3質量%以下が好ましく、0.5質量%以上2質量%以下がより好ましい。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は、典型的には、非水溶媒と支持塩とを含有する。
非水溶媒としては、一般的なリチウム二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
以上のようにして構成されるリチウム二次電池100は、過充電時の発熱が抑制されていると共に、高温保存時の容量劣化が抑制されている。
以上のようにして構成されるリチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウム二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、ここに開示される非水電解液二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、ここに開示される非水電解液二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池、ラミネート型リチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、ここに開示される非水電解液二次電池は、リチウムイオン二次電池以外の非水電解液二次電池として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製>
分散機を用いて、導電材としてのアセチレンブラック(AB)、PVdFおよびN−メチルピロリドン(NMP)が混合されたペーストを得た。このペーストに、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、LiPOとの混合粉体を投入した後、固形分を均一に分散させ、正極活物質層形成用スラリーを調製した。なお、正極活物質形成用スラリーは、LNCM:LiPO:AB:PVdF=90−x:x:8:2(質量比)となるように調製した。このスラリーを、厚さ15μmの長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、正極シートを作製した。
また、負極活物質としての天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、厚さ10μmの長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
また、セパレータシートとして、PP/PE/PPの三層構造を有する2枚の厚さ20μmの多孔性ポリオレフィンシートを用意した。
作製した正極シートと負極シートと用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、正極シートと負極シートとの間にセパレータが介在するようにした。正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このようにして、評価用リチウムイオン二次電池を作製し、粒度分布の異なる正極物質を使用する;粒径と比表面積の異なるLiPOを使用する;LiPOの仕込み比xを変化させるという手法の少なくとも1つを行うことにより、下記式(1)で表される比の値が異なる評価用リチウムイオン二次電池をいくつか作製した。
〔{正極活物質のD90(μm)+正極活物質のD10(μm)}/正極活物質のD50(μm)〕/{LiPOの比表面積(m/g)×LiPOのD50(μm)×正極活物質に対するLiPOの含有割合(質量%)} ・・・(1)
<過充電時の発熱量評価>
上記作製した各評価用リチウム二次電池に、初期充電として、0.3Cの電流値で4.10Vまで定電流充電した後、0.3の電流値で3.00Vまで定電流放電した。その後、各評価用リチウム二次電池の電池ケースに熱電対を取り付けて温度を測定した。その後5.1Vまで充電を行い、温度を測定した。そして、充電前後での温度差(すなわち温度上昇量)を求めた。発熱量の指標として、基準となる温度差を100とした場合の、各評価用リチウム二次電池の温度差の測定値の比を求めた。結果を図3に示す。
<高温保存時の容量劣化耐性評価>
上記作製した各評価用リチウムイオン二次電池を25℃の恒温槽内に置いた。各評価用リチウムイオン二次電池を、初期充電として、0.3Cの電流値で4.10Vまで定電流充電した後、0.3の電流値で3.00Vまで定電流放電した。次に、0.2Cの電流値で4.10Vまで定電流充電した後、電流値が1/50Cになるまで定電圧充電を行い、満充電状態とした。その後、0.2Cの電流値で3.00Vまで定電流放電した。このときの放電容量を測定し、これを初期容量とした。
上記の各評価用リチウムイオン二次電池を、0.3Cの電流値でSOC100%になるまで充電した後、60℃の恒温槽内で1ヶ月間保存した。上記と同じ方法で各評価用リチウムイオン二次電池の放電容量を測定し、このときの放電容量を、高温保存後の電池容量として求めた。(高温保存後の電池容量/初期容量)×100として、容量維持率(%)を求めた。容量維持率の基準値を100とした場合の、各評価用リチウム二次電池の容量維持率の測定値の比を求めた。結果を図4に示す。
図3より、上記式(1)で表される比の値が、0.4以下である場合に、過充電時の発熱抑制性能に優れることがわかる。また、図4より、上記式(1)で表される比の値が、0.28以上である場合に、高温保存時の劣化耐性に優れることがわかる。
したがって、上記式(1)で表される比の値が、0.28以上0.4以下である場合に、優れた過充電時の発熱抑制性能と、優れた高温保存時の劣化耐性とを両立できることがわかる。
すなわち、ここに開示される非水電解液二次電池によれば、充電時の発熱抑制性能と、高温保存時の劣化耐性とが共に優れる非水電解液二次電池が提供されることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウム二次電池

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、非水電解液と、を備える非水電解液二次電池であって、
    前記正極は、正極活物質層を有し、
    前記正極活物質層は、正極活物質と、LiPOとを含有し、
    レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布測定における累積値が10%となる粒子径をD10、50%となる粒子径をD50、90%となる粒子径をD90としたときに、下記式(1)で表される比の値が、0.28以上0.4以下である、
    非水電解液二次電池。
    〔{正極活物質のD90(μm)+正極活物質のD10(μm)}/正極活物質のD50(μm)〕/{LiPOの比表面積(m/g)×LiPOのD50(μm)×正極活物質に対するLiPOの含有割合(質量%)} ・・・(1)
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