JP2017130317A - 捲回電極体を有する非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】捲回電極体を有する非水電解液二次電池であって、出力特性およびハイレート充放電特性に優れる非水電解液二次電池を提供する。【解決手段】ここに開示される非水電解液二次電池は、正極50、セパレータ70、および負極60の積層体が捲回された捲回電極体と、非水電解液と、当該捲回電極体および当該非水電解液を収容するケースとを備える。正極50は、正極集電体52と正極集電体52の両面に形成された正極合材層54a、54bとを有し、負極60は、負極集電体62と負極集電体62の両面に形成された負極合材層64a、64bとを有する。正極集電体52の捲回内周面側にある正極合材層54aの電極密度が、正極集電体52の捲回外周面側にある正極合材層54bの電極密度よりも低く、負極集電体62の捲回内周面側にある負極合材層64aの電極密度が、負極集電体62の捲回外周面側にある負極合材層64bの電極密度よりも低い。【選択図】図3

Description

本発明は、捲回電極体を有する非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)等の非水電解液二次電池は、既存の電池に比べて軽量且つエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
非水電解液二次電池の典型的な構成の一つにおいては、正極と負極とがセパレータを介して重ね合わされて、捲回されてなる捲回電極体が、非水電解液と共に電池ケースに収容されている。捲回電極体は、非水電解液二次電池の最も重要な部材ともいえる発電要素であり、非水電解液二次電池の特性向上のために、捲回電極体について様々な工夫が行われている。
例えば、特許文献1には、集電体上に活物質を含有する合材層を形成してなる正極板と負極板とを、セパレータを挟んで重ねて捲回して構成した捲回電極体を電池ケースに収容した電池において、正極合材層においては、集電体の捲回軸に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の始端部の活物質量が、その反対側における終端部の活物質量よりも多く、負極合材層においては、集電体の捲回軸に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の始端部の活物質量が、その反対側における終端部の活物質量よりも少なくなっており、正極合材層と負極合材層の活物質量が多い部分が互いに対向した状態とされている電池が開示されている。特許文献1には、このような電池は、大電流による放電を行った際にも十分高い容量が得られるとともに、良好なサイクル寿命を有することが記載されている。
また、特許文献2には、合材層がそれぞれ集電体に塗着された正負極板が捲回された捲回電極体を備えた非水電解液二次電池であって、前記正負極板の少なくとも一方は、前記合材層の密度が面方向一側から他側へ向けてほぼ一定割合で変化する密度変化部分を有している非水電解液二次電池が開示されている。特許文献2には、このような非水電解液二次電池によれば、エネルギー密度および入出力特性が向上することが記載されている。
特開2007−172878号公報 特開2009−259502号公報
ところで、集電体の両面に合材層を有する正極および負極を捲回電極体に用いた場合、正極、セパレータ、および負極の積層体を捲回する際には、曲面部において、集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮され、集電体の捲回外周面側の合材層が伸長されることになる。本発明者が鋭意検討した結果、この曲面部において、集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮され、集電体の捲回外周面側の合材層が伸長されるという捲回電極体独特の特徴に関連して、従来の捲回電極体を用いた非水電解液二次電池においては、出力特性およびハイレート充放電特性(特にハイレートで充放電を繰り返した際の抵抗増加抑制特性)に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明の目的は、捲回電極体を有する非水電解液二次電池であって、出力特性およびハイレート充放電特性に優れる非水電解液二次電池を提供することにある。
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極、セパレータ、および負極の積層体が捲回された捲回電極体と、非水電解液と、前記捲回電極体および前記非水電解液を収容するケースとを備える。前記正極は、正極集電体と前記正極集電体の両面に形成された正極合材層とを有し、前記負極は、負極集電体と前記負極集電体の両面に形成された負極合材層とを有する。前記正極において、前記正極集電体の捲回内周面側にある正極合材層の電極密度が、前記正極集電体の捲回外周面側にある正極合材層の電極密度よりも低く、前記負極において、前記負極集電体の捲回内周面側にある負極合材層の電極密度が、前記負極集電体の捲回外周面側にある負極合材層の電極密度よりも低い。
このような構成によれば、捲回電極体の曲面部において、集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮された場合でも、合材層の非水電解液の保持性が比較的高くなっており、集電体の捲回外周面側の合材層が伸長された場合でも、活物質同士の接触性、活物質と導電材との接触性、活物質と集電体との接触性が比較的良好である。このため、このような構成によれば、捲回電極体を備える非水電解液二次電池であって、出力特性およびハイレート充放電特性(特にハイレートで充放電を繰り返した際の抵抗増加抑制特性)に優れる非水電解液二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の正極および負極の積層構造の一部を示す模式図である。 No.1〜No.8のリチウムイオン二次電池の出力特性の評価結果を示すグラフである。 No.1〜No.8のリチウムイオン二次電池のハイレート充放電特性を評価する際の充放電パターンを示すグラフである。 No.1〜No.8のリチウムイオン二次電池のハイレート充放電特性の評価結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解液二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウムイオン二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1から図3に示すように、長尺状の正極集電体52の両面に長手方向に沿って正極合材層54(54a、54b)が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の両面に長手方向に沿って負極合材層64(64a、64b)が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされた積層体が、長手方向に捲回された形態を有する。本実施形態においては、捲回電極体20は、図2に示すように扁平形状の捲回電極体であり、断面半円形状の互いに対向する一対の曲面部(湾曲部)と、これら一対の曲面部の間に連続して形成される平面部とを有している。なお、捲回電極体20は、円筒形状の捲回電極体であってもよい。
捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極合材層非形成部分52a(即ち、正極合材層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極合材層非形成部分62a(即ち、負極合材層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極合材層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極合材層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
正極活物質は、典型的には粒子状である。粒子状正極活物質の平均粒径は、特に制限はないが、通常20μm以下(典型的には1μm〜20μm、例えば5μm〜15μm)である。なお、本明細書において「平均粒径」とは、一般的なレーザー回折・光散乱法により測定される粒度分布おいて、微粒子側からの累積50%に相当する粒径(メジアン径)のことをいう。また、正極活物質のBET比表面積は、特に制限はないが、通常0.1m/g以上(典型的には0.7m/g以上、例えば0.8m/g以上)であり、一方、通常5m/g以下(典型的には1.3m/g以下、例えば1.2m/g以下)である。
正極合材層54の片面当たりの平均厚みは、特に制限はないが、例えば20μm以上(典型的には40μm以上、好ましくは50μm以上)であり、一方100μm以下(典型的には80μm以下)である。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極合材層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極合材層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
負極活物質は、典型的には粒子状である。粒子状負極活物質の平均粒径は、特に制限はないが、通常50μm以下(典型的には20μm以下、例えば1μm〜20μm、好ましくは5μm〜15μm)である。また、負極活物質のBET比表面積は、特に制限はないが、通常1m/g以上(典型的には2.5m/g以上、例えば2.8m/g以上)であり、一方、通常10m/g以下(典型的には3.5m/g以下、例えば3.4m/g以下)である。
負極合材層64の片面当たりの厚みは、特に制限はないが、通常40μm以上(典型的には50μm以上)であり、一方、通常100μm以下(典型的には80μm以下)である。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
図3に示すように、正極集電体52の両面に正極合材層54(54a、54b)が形成されており、負極集電体62の両面に負極合材層64(64a、64b)が形成されている。ここで、正極集電体52の捲回内周面側にある正極合材層54aの電極密度は、正極集電体52の捲回外周面側にある正極合材層54bの電極密度よりも低くなっている。また、負極集電体62の捲回内周面側にある負極合材層64aの電極密度は、負極集電体62の捲回外周面側にある負極合材層64bの電極密度よりも低くなっている。
正極集電体の両面に正極合材層が形成された正極、および負極集電体の両面に負極合材層が形成された負極を用いて捲回電極体を作製する場合、正極、セパレータ、および負極の積層体を捲回する際に、曲面部において集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮され、集電体の捲回外周面側の合材層が伸長される。ここで、集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮された部分では、充放電(特にハイレート充放電)した際に、非水電解液は、圧縮された合材層から押し出され易く、且つ圧縮された合材層に戻り難い。このために、従来の捲回電極体を用いた非水電解液二次電池においては、ハイレート充放電特性(特にハイレートで充放電を繰り返した際の抵抗増加抑制特性)および出力特性が低くなっている。また、集電体の捲回外周面側の合材層が伸長された部分では、活物質同士の接触性、活物質と導電材との接触性、活物質と集電体との接触性が悪くなる。このために、従来の捲回電極体を用いた非水電解液二次電池においては、出力特性が低くなっている。
これに対し、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の捲回電極体20においては、正極50および負極60共に、集電体52、62の捲回内周面側にある合材層54a、64aの電極密度がそれぞれ、集電体52、62の捲回外周面側にある合材層54b、64bの電極密度よりも低くなっている。したがって、集電体の捲回内周面側にある合材層の電極密度が、集電体の捲回外周面側にある合材層の電極密度と同じである従来技術と比べて、曲面部において、集電体の捲回内周面側の合材層が圧縮され、捲回外周面側の合材層が伸長されることによる悪影響を緩和することができる。すなわち、本実施形態においては、集電体52、62の捲回内周面側の合材層54a、64aの電極密度が低いことから、曲面部において、集電体52、62の捲回内周面側の合材層54a、64aが圧縮された場合でも、合材層54a、64aの非水電解液の保持性が比較的高くなっている。このため、従来技術に比べてハイレート充放電特性および出力特性が向上している。また、本実施形態においては、集電体52、62の捲回外周面側の合材層54b、64bの電極密度が高いことから、曲面部において、集電体52、62の捲回外周面側の合材層54b、64bが伸長された場合でも、活物質同士の接触性、活物質と導電材との接触性、活物質と集電体との接触性が比較的良好である。このため、従来技術に比べて、出力特性が向上している。
なお本実施形態では、正極集電体52の捲回内周面側にある正極合材層54a、および正極集電体52の捲回外周面側にある正極合材層54bは、同じ材料組成を有している。また、負極集電体62の捲回内周面側にある負極合材層64a、および負極集電体62の捲回外周面側にある負極合材層64bは、同じ材料組成を有している。正極50と負極60の合材層54、64は、合材層54、64を構成する材料を含むペースト(あるいはスラリー等)から形成されるが、このペーストの固形分濃度を変化させることによって、形成される合材層54、64の電極密度を変化させることができる。あるいは、形成した合材層54、64にプレスを行う場合、プレス条件を変化させることによって、合材層54、64の電極密度を変化させることができる。
また、本実施形態では、正極集電体52の捲回内周面側にある正極合材層54aの空隙率は、正極集電体52の捲回外周面側にある正極合材層54bの空隙率よりも高くなっている。また、負極集電体62の捲回内周面側にある負極合材層64aの空隙率は、負極集電体62の捲回外周面側にある負極合材層64bの空隙率よりも高くなっている。なお、空隙率は、電極密度と同様の方法により調節することができるが、合材層54、64中にセラミックス粒子を混合してもよい。
正極合材層54(54a、54b)の電極密度は、特に制限はないが、例えば1g/cm以上(典型的には1.5g/cm以上)であり、一方、例えば4g/cm以下(典型的には3.5g/cm以下)である。正極集電体52の捲回内周面側にある正極合材層54aの電極密度は、正極集電体52の捲回外周面側にある正極合材層54bの電極密度に対して、例えば、1〜20%(典型的には3〜10%、特に4〜6%)低い値をとる。
負極合材層64(64a、64b)の電極密度は、特に制限はないが、通常0.5g/cm以上(典型的には1g/cm以上)であり、一方、通常2g/cm以下(典型的には1.5g/cm以下)である。負極集電体62の捲回内周面側にある負極合材層64aの電極密度は、負極集電体62の捲回外周面側にある負極合材層64bの電極密度に対して、例えば、1〜20%(典型的には3〜10%、特に4〜6%)低い値をとる。
非水電解液は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、出力特性およびハイレート充放電特性(特にハイレートで充放電を繰り返した際の抵抗増加抑制特性)に優れる。リチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、ここに開示される技術は、リチウムイオン二次電池以外の非水電解液二次電池にも適用可能である。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池(No.1〜No.8)の作製>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのカーボンブラック(CB)と、バインダとしてのPVDFとを、LNCM:CB:PVDF=90:8:2の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合して、正極ペーストAを調製した。
また、正極ペーストAと同じ成分から構成されているが、異なる固形分濃度を有する正極ペーストBを調製した。
負極活物質としてのグラファイトカーボン(C)と、バインダとしてのSBRと、増粘剤としてのCMCとを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極ペーストCを調製した。
また、負極ペーストCと同じ成分から構成されているが、異なる固形分濃度を有する負極ペーストDを調製した。
これらの正極ペースト用いて、長尺状のアルミニウム箔(正極集電体)の両面に正極合材層を形成し、正極シートを作製した。また、これらの負極ペーストを用いて、長尺状の銅箔(負極集電体)の両面に負極合材層を形成し、負極シートを作製した。
セパレータとして、ポリオレフィン多孔質シートを用意した。
上記で作製した正極シートと負極シートとを、2枚のセパレータシートとともに積層し、捲回した後、側面方向から押圧して拉げさせることによって扁平形状の捲回電極体を作製した。次に、捲回電極体に正極端子および負極端子を接続し、電解液注入口を有する角型の電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの電解液注入口から非水電解液を注入し、当該注入口を気密に封止してNo.1〜No.8のリチウムイオン二次電池を得た。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とをEC:DEC=3:7の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
作製したNo.1〜No.8のリチウムイオン二次電池の正極における正極集電体の捲回内周面側の正極合材層の電極密度および正極集電体の捲回外周面側の正極合材層の電極密度、ならびに負極における負極集電体の捲回内周面側の負極合材層の電極密度および負極集電体の捲回外周面側の負極合材層の電極密度を表1に示す。
Figure 2017130317
<出力特性評価>
No.1〜No.8の各リチウムイオン二次電池を3.7Vまで充電した。この各リチウムイオン二次電池に対して、10秒で2.5Vに到達する出力(10秒出力)を求めた。具体的には、3.7Vまで充電した各リチウムイオン二次電池について、異なる電力レートで定電力放電させることよって、それぞれ電池電圧が2.5Vに到達するまでの時間(秒)を測定した。そして、このときの放電所要時間(秒)−電力(W)のプロットの一次近似直線の傾きから10秒出力を求めた。No.1のリチウムイオン二次電池の10秒出力を100%とした場合の、No.2〜No.8のリチウムイオン二次電池の10秒出力の相対値(%)を図4に示す。値が大きいほど、出力特性が高いことを意味する。
<ハイレート充放電特性評価>
No.1〜No.8のリチウムイオン二次電池の初期IV抵抗を測定した。IV抵抗は、電池をSOC60%の充電状態とし、25℃の環境下で、6Cで放電を行ったときの放電10秒後の電圧降下から算出した。続いて、No.1〜No.8のリチウムイオン二次電池に対し、25℃の環境下で、図5に示す充放電パターンを1サイクルとする充放電を繰り返した。所定のサイクル数毎に、上記と同様の方法によりIV抵抗を測定し、(所定サイクル後のIV抵抗/初期IV抵抗×100)より抵抗増加率(%)を求めた。結果を図6に示す。値が小さいほど、ハイレート充放電特性が高いことを意味する。
図4および図6の結果が示すように、正極において、正極集電体の捲回内周面側にある正極合材層の電極密度が、正極集電体の捲回外周面側にある正極合材層の電極密度よりも低く、負極において、負極集電体の捲回内周面側にある負極合材層の電極密度が、負極集電体の捲回外周面側にある負極合材層の電極密度よりも低いNo.8のリチウムイオン二次電池は、その他のリチウムイオン二次電池と比べて、出力特性およびハイレート充放電特性が高かった。したがって、上記説明した本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、出力特性およびハイレート充放電特性に優れることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極合材層非形成部分
54 正極合材層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極合材層非形成部分
64 負極合材層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極、セパレータ、および負極の積層体が捲回された捲回電極体と、
    非水電解液と、
    前記捲回電極体および前記非水電解液を収容するケースと、
    を備える非水電解液二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体と前記正極集電体の両面に形成された正極合材層とを有し、
    前記負極は、負極集電体と前記負極集電体の両面に形成された負極合材層とを有し、
    前記正極において、前記正極集電体の捲回内周面側にある正極合材層の電極密度が、前記正極集電体の捲回外周面側にある正極合材層の電極密度よりも低く、
    前記負極において、前記負極集電体の捲回内周面側にある負極合材層の電極密度が、前記負極集電体の捲回外周面側にある負極合材層の電極密度よりも低い、
    非水電解液二次電池。
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