JP6631846B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。リチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
リチウムイオン二次電池について、非水電解液の分解によってその特性が劣化することが知られている。特に、リチウムイオン二次電池の作動電位が高電位になるほど、すなわち、使用される正極活物質のリチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が高くなるほど、非水電解液の分解が起こり易くなる。そのため、非水電解液の分解による特性の劣化を抑制するための様々な技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、正極がOCV4.3V以上の領域を有するリチウムイオン二次電池において、リン酸系固体電解質として無機リン酸塩を正極活物質層に添加する技術が提案されている。特許文献1に記載の技術によれば、リン酸系固体電解質が酸消費材として機能するため、非水電解液の酸化分解で発生した酸と反応することができ、これにより、正極活物質からの遷移金属の溶出を抑制して、かかる遷移金属の溶出に起因する容量劣化を抑制することができる。
特開2014−103098号公報
しかしながら本発明者が鋭意検討した結果、特許文献1に記載の技術において、OCVが4.8V以上の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池は、容量劣化が高度に抑制されているものの、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池には、容量劣化の抑制に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明の目的は、リチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池であって、容量劣化が高度に抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池において、容量劣化の抑制の程度が比較的小さい理由について以下の見解に至った。
つまり、リン酸系固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池において、リン酸系固体電解質は、酸消費材として機能するだけでなく、非水電解液の酸化分解により発生した酸と反応した後、正極上にリン酸系被膜を生成し、遷移金属の溶出を抑制する。このため、正極上にリン酸系被膜が十分に生成する場合には、容量劣化を高度に抑制することができる。これに対し、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池は、OCVが4.8V以上の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池よりも正極の電位が低いため、非水電解液の酸化分解が起こり難くい。そのため、正極上にリン酸系被膜を十分に生成させるだけの酸が発生しない。よって、リン酸系被膜による容量劣化の抑制効果を十分に得ることができない。
本発明はかかる見解に基づいてなされたものであり、ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、非水電解液と、を備える。前記正極は、リチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が4.2V以上4.6V以下の正極活物質と、リン酸系固体電解質と、を含有する正極活物質層を備える。前記非水電解液は、γ−ブチロラクトン、および酢酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系添加剤を含有し、前記リン酸系固体電解質に対する前記エステル系添加剤のモル比が、0.1以上7以下である。
このような構成によれば、エステル系添加剤の分解により、酸を生成することができる。さらに、リン酸系固体電解質に対するエステル系添加剤のモル比が特定範囲内にあることにより、生成する酸の量をリン酸系被膜を生成するのに適切な量とすることができる。このため、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池においても、リン酸系被膜による容量劣化の抑制効果を十分に得ることができる。したがって、このような構成によれば、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池であって、容量劣化が高度に抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウムイオン二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
以下、扁平形状の捲回電極体と扁平形状の電池ケースとを有する扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウムイオン二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54は、正極活物質、およびリン酸系固体電解質を含む。
正極活物質層54に含まれる正極活物質には、リチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が4.2V以上4.6V以下の正極活物質が用いられる。このような正極活物質は、典型的には、リチウム遷移金属酸化物であり、Liと、Ni、Mn、およびCoからなる群より選ばれる少なくとも1種の遷移金属元素とを含むリチウム遷移金属酸化物が好適に用いられ、当該リチウム遷移金属酸化物は、Li、Ni、Mn、およびCo以外の金属元素をさらに含んでいてもよい。正極活物質は、特に好適には、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等)である。
リン酸系固体電解質としては、無機リン酸塩を好適に用いることができる。無機リン酸塩としては、リン酸またはピロリン酸の、アルカリ金属塩または第2族元素の塩が挙げられる。アルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。第2族元素の例としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。当該無機リン酸塩は、アルカリ金属および第2族元素以外の、アルミニウム、ゲルマニウム等の元素を含有していてもよく、そのような無機リン酸塩の例としては、リチウム・アルミニウム・ゲルマニウム・リン酸塩(Li1.5Al0.5Ge1.5(PO)等が挙げられる。なかでも、酸との反応性が高いことから、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と、リン酸との塩が好ましく、リン酸リチウム(LiPO)がより好ましい。
リン酸系固体電解質は、正極活物質に対して、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%配合される。
正極活物質層54は、正極活物質、およびリン酸系固体電解質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は、典型的には、有機溶媒(非水溶媒)と支持塩とを含有する。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
また、本実施形態においては、非水電解液は、γ−ブチロラクトン、および酢酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系添加剤を含有する。ここで、リン酸系固体電解質に対するエステル系添加剤のモル比(エステル系添加剤/リン酸系固体電解質)は、0.1以上7以下である。
リン酸系固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池において、リン酸系固体電解質は、酸消費材として機能するだけでなく、非水電解液の酸化分解により発生した酸と反応した後、正極上にリン酸系被膜を生成し、遷移金属の溶出を抑制するものと考えられる。このため、正極上にリン酸系被膜が十分に生成する場合には、容量劣化を高度に抑制することができるものと考えられる。しかしながら、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池は、OCVが4.8V以上の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池よりも正極の電位が低いため、非水電解液の酸化分解が起こり難くい。そのため、正極上にリン酸系被膜を十分に生成させるだけの酸が発生しない。よって、リン酸系被膜による容量劣化の抑制効果を十分に得ることができないものと考えられる。
このため、本実施形態では、非水電解液には、エステル結合の開裂により酸を生成する成分として、γ−ブチロラクトン、および酢酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系添加剤が、適当量(リン酸系固体電解質に対するエステル系添加剤のモル比が特定範囲内で)含有されている。これにより、生成する酸の量を正極にリン酸系被膜を生成するのに適切な量とすることができる(すなわち、モル比(エステル系添加剤/リン酸系固体電解質)が小さすぎると、生成する酸の量が少なすぎて、リン酸系被膜を十分に生成させることができなくなり、モル比(エステル系添加剤/リン酸系固体電解質)が大きすぎると、リン酸系固体電解質が生成した酸を消費しきれなくなる)。このため、OCVが4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池においても、リン酸系被膜による容量劣化の抑制効果を十分に得ることができる。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製>
(電池No.1)
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、正極活物質層の密度が2.3g/cmになるまでロールプレスすることにより、正極シートを作製した。
また、負極活物質として、平均粒子径(D50)10μm、比表面積4.8m/g、C=0.67nm、L=27nmの天然黒鉛を準備した。天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、ロールプレスすることにより、負極シートを作製した。
なお、正極活物質と負極活物質との質量比が2:1となるように塗布量を調節した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、非水電解液と共にラミネートケースに収容し、封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを30:70の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このようにして、No.1の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
(No.2の作製)
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、リン酸系固体電解質としてのLiPOと、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM+LiPO:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、正極活物質層の密度が2.3g/cmになるまでロールプレスすることにより、正極シートを作製した。なお、LiPOはLNCMに対して3質量%添加した。
また、負極活物質として、平均粒子径(D50)10μm、比表面積4.8m/g、C=0.67nm、L=27nmの天然黒鉛を準備した。天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、ロールプレスすることにより、負極シートを作製した。
なお、正極活物質と負極活物質との質量比が2:1となるように塗布量を調節した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、非水電解液と共にラミネートケースに収容し、封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを30:70の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このようにして、No.2の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
(No.3の作製)
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、リン酸系固体電解質としてのLiPOと、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM+LiPO:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、正極活物質層の密度が2.3g/cmになるまでロールプレスすることにより、正極シートを作製した。なお、LiPOはLNCMに対して3質量%添加した。
また、負極活物質として、平均粒子径(D50)10μm、比表面積4.8m/g、C=0.67nm、L=27nmの天然黒鉛を準備した。天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、ロールプレスすることにより、負極シートを作製した。
なお、正極活物質と負極活物質との質量比が2:1となるように塗布量を調節した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、非水電解液と共にラミネートケースに収容し、封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを30:70の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させ、さらにエステル系添加剤としてγ−ブチロラクトン(GBL)を、リン酸系固体電解質に対して0.05モル倍となるように含有させたものを用いた。
このようにして、No.3の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
(電池No.4〜9)
非水電解液へのγ−ブチロラクトン(GBL)の添加量を、表1に示す量に変更した以外はNo.3の評価用リチウムイオン二次電池と同様にして、No.4〜9の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
(電池No.10)
エステル添加剤の種類を酢酸メチル(MA)に変更し、非水電解液へのMAの添加量を、リン酸系固体電解質に対して1モル倍に変更した以外はNo.3の評価用リチウムイオン二次電池と同様にして、No.10の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
<充放電サイクル特性評価>
各評価用リチウムイオン二次電池を25℃の環境下に置いた。コンディショニングとして1/3Cの電流値で4.5Vまで定電流充電を行った後、10分間休止し、次いで1/3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電して10分間休止した。この充放電を3サイクル行なった。3サイクル目の放電時の放電容量を測定し、これを初期容量とした。
次に、各評価用リチウムイオン二次電池を60℃の環境下に置いた。4.5Vまで2Cで定電流充電および3.0Vまで2Cで定電流放電を1サイクルとする充放電を200サイクル繰り返した。その後、再び各評価用リチウムイオン二次電池を25℃の環境下に置き、1/3Cの電流値で4.5Vまで定電流充電を行った後、10分間休止し、次いで1/3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電を行なった。このときの放電容量を、200サイクル充放電後の電池容量として求めた。(1−200サイクル充放電後の電池容量/初期容量)×100として、容量劣化率(%)を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0006631846
表1から、リチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が4.2V以上4.6V以下の正極活物質とリン酸系固体電解質とを用いたリチウムイオン二次電池において、非水電解液に、γ−ブチロラクトン、および酢酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系添加剤を、リン酸系固体電解質に対するエステル系添加剤のモル比が、0.1以上7以下となるように添加することにより、容量劣化を高度に抑制できることがわかる。これは、エステル系添加剤であるGBLおよびMAが酸化分解し、発生した酸と、リン酸系固体電解質であるLiPOとが反応して、正極上にリン酸系被膜を十分に形成できたためと考えられる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、非水電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、リチウム金属基準(vs.Li/Li)での開回路電圧(OCV)が4.2V以上4.6V以下の正極活物質と、リン酸系固体電解質と、を含有する正極活物質層を備え、
    前記非水電解液は、γ−ブチロラクトン、および酢酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系添加剤を含有し、
    前記リン酸系固体電解質に対する前記エステル系添加剤のモル比が、0.1以上7以下であることを特徴とする、
    リチウムイオン二次電池。
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