JP6569907B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)等の非水電解液二次電池は、既存の電池に比べて軽量且つエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
車両の駆動用高出力電源等の用途においては、非水電解液二次電池は、ハイレートでの充放電が繰り返されることが想定されている。非水電解液二次電池をハイレートで繰り返し充放電した場合には、ローレートで繰り返し充放電した場合に比べて、性能劣化(電池抵抗の増加等)が起こり易いことが知られている。この要因の一つは、非水電解液二次電池をハイレートで繰り返し充放電した場合に、電極体が顕著に膨張と収縮を繰り返し、これにより電極体から非水電解液が排出され、電極体が保持する非水電解液量が必要量を下回る(すなわち液枯れが起こる)ことにある。
電極体の非水電解液量の減少を抑制する技術として、非水電解液二次電池に電解液保持層を設けることが知られている。例えば、特許文献1には、活物質層と樹脂製セパレータとの間(すなわち、活物質層上)に、特定の保液量を有する電解液保持層を設けた電池が開示されている。
特開2014−232683号公報
しかしながら本発明者が鋭意検討した結果、活物質層と樹脂製セパレータとの間(すなわち、活物質層上)に、特定の保液量を有する電解液保持層を設けた電池においては、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗増加の低減に改善の余地があることがわかった。
そこで本発明の目的は、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加が低減された非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、ハイレートで充放電を繰り返した際の性能劣化には、活物質層内部の電解液量が大きく影響し、特許文献1に記載の技術のように、電解液保持層を活物質層上に設けても、効果が低いことを見出した。さらに、本発明者は、電極内の電解液を保持する因子として、活物質層を構成する材料の非水電解液吸液量が重要と考え、電解液は正極よりも負極の方から排出されやすいことを考慮し、正極活物質層を構成する材料の総吸液量と負極活物質層を構成する材料の総吸液量との比率を規定することを検討した。その結果、負極活物質層を構成する材料の総吸液量に対する正極活物質層を構成する材料の総吸液量の比が特定の範囲にある場合には、正負極間での電解液保持量のバランスが取れたものとなり、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加を低減できることを見出した。
すなわち、ここに開示される非水電解液二次電池は、正極活物質層を有する正極、および負極活物質層を有する負極を含む電極体と、非水電解液とを備える。前記負極活物質層を構成する材料の前記非水電解液の総吸液量に対する前記正極活物質層を構成する材料の前記非水電解液の総吸液量の比は、1.0以上1.3以下の範囲内にある。
このような構成によれば、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加が低減された非水電解液二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解液二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウムイオン二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料、リチウムチタン複合酸化物等の金属酸化物、スズ(Sn)やケイ素(Si)とリチウムの合金等を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
本実施形態においては、負極活物質層64を構成する材料の非水電解液の総吸液量(以下、「負極総吸液量」ともいう。)に対する正極活物質層54を構成する材料の非水電解液の総吸液量(以下、「正極総吸液量」ともいう。)の比が、1.0以上1.3以下の範囲内にある。すなわち、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、下記の関係を満たす。
1.0≦正極総吸液量/負極総吸液量≦1.3
ハイレートで充放電を繰り返した際の性能劣化を抑制するための一つの方策は、電極体から排出される非水電解液の量を低減することにある。そのためには、電極体に非水電解液を保持させることが重要である。本発明者は、電極体に非水電解液を保持させるにあたって、従来技術(特許文献1に記載の技術)のように、電解液保持層を活物質層上に設けても効果が低く、活物質層内部において非水電解液を保持させることが効果的であることを見出した。さらに、本発明者は、活物質層が非水電解液を保持する因子として、活物質層を構成する材料の吸液量に着目し、さらに、非水電解液は正極よりも負極の方から排出されやすいことに着目した。その結果、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が、1.0以上1.3以下の範囲内にある場合には、正負極間での非水電解液保持量のバランスが取れたものとなり、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加を低減できることを見出した。
すなわち、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が、1.0以上1.3以下の範囲内にあることによって、ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加を低減することができる。ハイレートで充放電を繰り返した際の電池抵抗の増加をより低減できることから、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比は、好ましくは1.1以上1.2以下(すなわち、1.1≦正極総吸液量/負極総吸液量≦1.2)である。
正極総吸液量および負極総吸液量は、活物質層を構成する材料の非水電解液の総吸液量である。したがって、正極総吸液量および負極総吸液量は、活物質層を構成する材料(固形分)に取り込まれる非水電解液量のみを指し、活物質層の空孔(固形成分の粒子間の空隙)に存在する非水電解液量は含まない。また、非水電解液は、非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)100に用いられる非水電解液を指す。
正極総吸液量および負極総吸液量は、例えば次のようにして算出することができる。
まず、各活物質層の各構成成分の100gあたりの非水電解液の吸液量(mL/100g)を求める。具体的には、各活物質層の各構成成分を非水電解液(リチウムイオン二次電池100に用いられる非水電解液)に浸漬した後取り出して、各構成成分が保液できた非水電解液量を求め、各構成成分100gあたりの非水電解液の保液量(mL)を、各構成成分の吸液量(mL/100g)として求める。この各構成成分の吸液量(mL/100g)と、各構成成分の各活物質層中における重量割合を用いて、各電極(活物質層)の平均吸液量(mL/100g)を求める。そして、この平均吸液量(mL/100g)と活物質層の総重量の積により、各電極の総吸液量(mL)を求めることができる。
具体例として、正極活物質層54が、正極活物質、導電材および正極バインダをa:b:cの重量比で含有し、負極活物質層64が、負極活物質、増粘剤および負極バインダをd:e:fの重量比で含有する場合の正極総吸液量および負極総吸液量の求め方について説明する。まず、各構成成分(正極活物質、導電材、正極バインダ、負極活物質、増粘剤および負極バインダのそれぞれ)をリチウムイオン二次電池100に使用する非水電解液に浸漬し、各構成成分100gあたりの吸液量(mL/100g)を求める。
次に下式に基づいて正極平均吸液量(mL/100g)を求める。
正極平均吸液量(mL/100g)=(正極活物質の吸液量×a/100)+(導電材の吸液量×b/100)+(正極バインダの吸液量×c/100)
続いて、下式に基づいて正極総吸液量を求める。
正極総吸液量(mL)=正極平均吸液量×正極活物質層総重量
同様に、下式に基づいて負極平均吸液量(mL/100g)を求める。
負極平均吸液量(mL/100g)=(負極活物質の吸液量×d/100)+(増粘剤の吸液量×e/100)+(負極バインダの吸液量×f/100)
続いて、下式に基づいて負極総吸液量を求める。
負極総吸液量(mL)=負極平均吸液量×負極活物質層総重量
負極総吸液量に対する正極総吸液量の比は、活物質層に使用する各構成成分の種類と含有量を調整することにより、調整することができる。
正極活物質層54および負極活物質層64の空孔率は、20〜30%であることが好ましい。正極活物質層54および負極活物質層64の空孔率は、下記式より求めることができる。
空孔率(%)=活物質層の空孔量/活物質層の体積×100
活物質層の空孔量は、活物質層の体積、寸法、目付け量、および各構成成分の見掛け密度と重量割合を用いて求めることができる。具体例として、正極活物質層54が、正極活物質、導電材および正極バインダをa:b:cの重量比で含有し、負極活物質層64が、負極活物質、増粘剤および負極バインダをd:e:fの重量比で含有する場合、正極活物質層54の空孔量および負極活物質層64の空孔量は、下記式より求めることができる。
正極活物質層の空孔量=正極活物質層の体積−[{正極活物質層の目付け量×(a/100)×正極活物質層の長さ×正極活物質層の幅}/正極活物質の見掛け密度+{正極活物質層の目付け量×(b/100)×正極活物質層の長さ×正極活物質層の幅}/導電材の見掛け密度+{正極活物質層の目付け量×(c/100)×正極活物質層の長さ×正極活物質層の幅}/正極バインダの見掛け密度]
負極活物質層の空孔量=負極活物質層の体積−[{負極活物質層の目付け量×(d/100)×負極活物質層の長さ×負極活物質層の幅}/負極活物質の見掛け密度+{負極活物質層の目付け量×(e/100)×負極活物質層の長さ×負極活物質層の幅}/増粘剤の見掛け密度+負極活物質層の目付け量×(f/100)×負極活物質層の長さ×負極活物質層の幅}/負極バインダの見掛け密度]
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、ここに開示される技術は、リチウムイオン二次電池以外の非水電解液二次電池にも適用可能である。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製(1)>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのABと、バインダとしてのPVDFとを、所定の比率でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極ペーストを調製した。この正極ペーストを、長尺状のアルミニウム箔(正極集電体)の両面に塗布し、乾燥後プレスすることによって、正極シートを作製した。このとき、正極活物質層の総重量が約250gとなるようにした。また、プレス条件を調整して、正極活物質層の空孔率が20〜30%の範囲内になるようにした。
また、負極活物質としての黒鉛(C)と、バインダとしてのSBRと、増粘剤としてのCMCとを、所定の比率でイオン交換水と混合して、負極ペーストを調製した。この負極ペーストを、長尺状の銅箔(負極集電体)の両面に帯状に塗布し、乾燥後プレスすることにより負極シートを得た。このとき、負極活物質層の総重量が約125gとなるようにした。また、プレス条件を調整して、負極活物質層の空孔率が20〜30%の範囲内になるようにした。
セパレータとして、PP/PE/PPの三層構造の多孔質シートを用意した。
上記で作製した正極シートと負極シートとを、2枚のセパレータシートとともに積層し、捲回した後、側面方向から押圧して拉げさせることによって扁平形状の捲回電極体を作製した。次に、捲回電極体に正極端子および負極端子を接続し、電解液注入口を有する角型の電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの電解液注入口から非水電解液を注入し、当該注入口を気密に封止して評価用リチウムイオン二次電池を得た。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=30:40:30の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
評価用リチウムイオン二次電池は、負極総吸液量の異なる6種類のもの(No.1〜No.6)を作製した。No.1〜No.6の評価用リチウムイオン二次電池の、正極平均吸液量、正極総吸液量、負極平均吸液量、負極総吸液量、および負極総吸液量に対する正極総吸液量の比の値を、明細書中に記載の方法により求めた。これらの値を表1に示す。
<ハイレート充放電サイクル試験>
各評価用リチウムイオン二次電池にハイレート充放電を繰り返す充放電パターンを付与し、充放電サイクル試験を行った。具体的には、25℃の環境下において、4Cの定電流充電によって40秒間充電を行い、2Cの定電流放電によって80秒間放電を行うハイレート充放電サイクルを3000回繰り返した。このとき、ハイレート充放電1サイクル後と3000サイクル後のIV抵抗を測定した。IV抵抗は、電池をSOC60%の充電状態とし、25℃の環境下で、6Cで放電を行ったときの放電10秒後の電圧降下から算出した。(ハイレート充放電3000サイクル後のIV抵抗/ハイレート充放電1サイクル後のIV抵抗)×100より、抵抗増加率(%)を算出した。その値を表1に示す。
Figure 0006569907
表1より、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比(正極総吸液量/負極総吸液量)が1.0以上1.3以下である場合には、ハイレート充放電サイクルによる電池抵抗の増加が抑制され、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が1.1以上1.2以下である場合には、ハイレート充放電サイクルによる電池抵抗の増加が顕著に抑制されることがわかる。一方、No.1の評価用電池では、抵抗増加率が顕著に高かった。これは、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が1.3より大きいと、正極活物質層の吸液量が多くなりすぎて、負極活物質層において塩枯れを起こして反応ムラが生じたためと考えられる。また、No.6の評価用電池でも、抵抗増加率が顕著に高かった。これは、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が1.0より小さいと、負極活物質層の吸液量が多くなりすぎて、正極活物質層において塩枯れを起こして反応ムラが生じたためと考えられる。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製(2)と評価>
負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物(LTO)と、バインダとしてのPVDFとを、所定の比率でNMPと混合して、負極ペーストを調製した。この負極ペーストを、長尺状の銅箔(負極集電体)の両面に帯状に塗布し、乾燥後プレスすることにより負極シートを得た。このとき、負極活物質層の総重量が約260gとなるようにした。また、プレス条件を調整して、負極活物質層の空孔率が20〜30%の範囲内になるようにした。
この負極を用いて、上記評価用リチウムイオン二次電池の作製(1)と同様にして評価用リチウムイオン二次電池を作製した。評価用リチウムイオン二次電池は、負極総吸液量の異なる6種類のもの(No.7〜No.12)を作製した。No.7〜No.12の評価用リチウムイオン二次電池の、正極平均吸液量、正極総吸液量、負極平均吸液量、負極総吸液量、および負極総吸液量に対する正極総吸液量の比の値を、明細書中に記載の方法により求めた。これらの値を表2に示す。
また、No.7〜No.12の評価用リチウムイオン二次電池に対して、上記のハイレート充放電サイクル試験を行い、抵抗増加率(%)を算出した。その値を表2に示す。
Figure 0006569907
表2より、負極活物質にLTOを用いたNo.7〜No.12の評価用電池においても、負極活物質に黒鉛を用いたNo.1〜No.6の評価用電池と同じ傾向を示した。すなわち、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比(正極総吸液量/負極総吸液量)が1.0以上1.3以下である場合には、ハイレート充放電サイクルによる電池抵抗の増加が抑制され、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が1.1以上1.2以下である場合には、ハイレート充放電サイクルによる電池抵抗の増加が顕著に抑制されていた。このことから、負極活物質の種類に関わらず、負極総吸液量に対する正極総吸液量の比が1.0以上1.3以下の範囲にあれば、ハイレート充放電サイクルによる電池抵抗の増加抑制効果が得られることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極活物質層を有する正極、および負極活物質層を有する負極を含む電極体と、
    非水電解液と
    を備える非水電解液二次電池であって、
    前記正極活物質層は、正極活物質としてリチウム遷移金属酸化物を含有し、
    前記負極活物質層は、負極活物質として黒鉛またはリチウムチタン複合酸化物を含有し、
    前記非水電解液は、非水溶媒としてカーボネート類を含有し、かつ支持塩としてLiPF を0.7mol/L以上1.3mol/L以下の濃度で含有し、
    前記負極活物質層を構成する材料の前記非水電解液の総吸液量に対する前記正極活物質層を構成する材料の前記非水電解液の総吸液量の比が、1.0以上1.3以下の範囲内にある、
    非水電解液二次電池。
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