JP2020119867A - リチウム二次電池用非水電解液 - Google Patents

リチウム二次電池用非水電解液 Download PDF

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Abstract

【課題】四ホウ酸リチウムが添加されたリチウム二次電池用非水電解液であって、リチウム二次電池の抵抗を低減可能な非水電解液を提供する。【解決手段】ここに開示されるリチウム二次電池用非水電解液は、第1の添加剤として四ホウ酸リチウムと、第2の添加剤としてジフルオロリン酸塩と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム二次電池用非水電解液に関する。
近年、リチウム二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
リチウム二次電池はその普及に伴い、さらなる高性能化が望まれている。リチウム二次電池の高性能化の方策の一つとしては、添加剤による非水電解液の改良が挙げられる。その具体例として、リチウム二次電池用非水電解液の添加剤として、四ホウ酸リチウム(Li)を使用することが知られている。例えば、特許文献1には、非水電解液に四ホウ酸リチウムを添加することにより、高温保存時のガス発生を抑制できることが記載されている。また、特許文献2には、非水電解液に四ホウ酸リチウムを添加することにより、非水電解液中における電解質の溶解性が高まって電池を低抵抗化することができ、また充放電を繰り返した際でも電池が高容量を維持できることが記載されている。
特開2006−236653号公報 特開2016−051600号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、非水電解液に四ホウ酸リチウムを添加した場合に、電池の低抵抗化が可能ではあるものの、低抵抗化に未だに改善の余地があることを見出した。
そこで本発明は、四ホウ酸リチウムが添加されたリチウム二次電池用非水電解液であって、リチウム二次電池の抵抗を低減可能な非水電解液を提供することを目的とする。
ここに開示されるリチウム二次電池用非水電解液は、第1の添加剤として四ホウ酸リチウムと、第2の添加剤としてジフルオロリン酸塩と、を含有する。
このような構成の非水電解液をリチウム二次電池に用いることにより、リチウム二次電池の抵抗を低減することができる。
ここに開示されるリチウム二次電池用非水電解液の好ましい一態様においては、前記非水電解液中の四ホウ酸リチウムの含有量が、0.05質量%以上1.0質量%以下である。
このような構成によれば、リチウム二次電池の抵抗低減効果が特に高い。
ここに開示されるリチウム二次電池用非水電解液の好ましい一態様においては、前記リチウム二次電池用非水電解液が、電解質塩として、LiPFおよびリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含有する。
このような構成によれば、リチウム二次電池の抵抗低減効果がさらに高くなる。
上記好ましい一態様においては、より好ましくは、前記電解質塩中のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドの含有量が、16.6モル%以上である。
このような構成によれば、リチウム二次電池の抵抗低減効果が顕著に高くなる。
本発明の一実施形態に係る非水電解液を用いたリチウム二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解液を用いたリチウム二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウム二次電池用非水電解液の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウム二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液は、第1の添加剤として四ホウ酸リチウム(Li)と、第2の添加剤としてジフルオロリン酸塩と、を含有する。
本発明者らが鋭意検討した結果、四ホウ酸リチウムと、ジフルオロリン酸塩とを組み合わせて添加剤として用いることにより、後述の実施例および比較例の結果が示すように、四ホウ酸リチウム単独によって得られる低抵抗化効果と、ジフルオロリン酸塩単独によって得られる低抵抗化効果との足し合わせを超える低抵抗化効果が得られることを見出した。すなわち、四ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸塩との組み合わせには、低抵抗化において相乗効果があることを見出した。
また、初期抵抗の向上(低抵抗化)と、高温下で充放電を繰り返した後でも特性が大きく変化しないことを意味する耐久性とを両立することは、その要因が異なるために難しい。しかしながら、本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液によれば、これを用いた電池に対して高温下で充放電を繰り返した後でも、容量の劣化が小さくなり、かつ抵抗増加に関しては顕著に小さくなる。
本発明者等が本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液を用いた電池について分析したところ、電極上に被膜が形成されていることを確認し、またX線光電子分光(XPS)分析により、当該被膜中に、四ホウ酸リチウムに由来するホウ素元素と、ジフルオロリン酸塩に由来するリン元素とが存在することを確認した。このことから、電極中に、四ホウ酸リチウムから得られる比較的強固な被膜に、ジフルオロリン酸塩またはその分解物が取り込まれることで、より低抵抗でかつ強固な混成被膜が形成されているものと考えられる。そして、この混成被膜により、初期抵抗の大きな低減効果が得られ、かつ高温下で充放電を繰り返した際の抵抗増加抑制効果が得られるものと考えられる。
非水電解液中の四ホウ酸リチウムの含有量は、特に制限はないが、抵抗低減効果が特に高いことから、好ましくは0.01質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下である。
ジフルオロリン酸塩は、Mで表されるカチオンと、PO で表されるアニオンとの塩である。Mで表されるカチオンとしては、Li、Na、Kなどのアルカリ金属のカチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられ、なかでも、アルカリ金属のカチオンが好ましい。すなわち、ジフルオロリン酸塩は、アルカリ金属塩であることが好ましい。また、当該アルカリ金属として好ましくはLiおよびNaであり、より好ましくはLiである。
非水電解液中のジフルオロリン酸塩の含有量は、特に制限はないが、抵抗低減効果が特に高いことから、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下である。
本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液は、通常、非水溶媒および電解質塩を含有する。
非水溶媒としては、リチウムイオン二次電池用非水電解液に用いられている公知の非水溶媒を特に制限なく用いることができ、具体的に例えば、カーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等を用いることができる。なかでも、カーボネート類が好ましい。カーボネート類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電解質塩としては、リチウムイオン二次電池用非水電解液に用いられている公知の電解質塩を特に制限なく用いることができ、具体的に例えば、リチウム塩(特に、フッ素原子を含むリチウム塩)を用いることができる。リチウム塩の例としては、LiPF、LiBF、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド(LiTFSI)等などが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
抵抗低減効果が特に高いことから、電解質塩は、少なくともLiPFを含有することが好ましく、LiPFとLiFSIとを含有することがより好ましい。電解質塩として、LiPFとLiFSIとを組み合わせて用いる場合、より高い抵抗低減効果の観点から、電解質塩中のLiFSIの含有量は、16モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、60モル%以上がより好ましい。一方、電解質塩中のLiFSIの含有量は、95モル%以下が好ましく、85モル%以下がより好ましい。
なお、電解質塩としてLiPFとLiFSIとを組み合わせて用いることで、より高い抵抗低減効果が得られる理由は、LiFSIの一部が被膜に取り込まれることによって、さらに被膜が改質されるためであると考えられる。
電解質塩の濃度は、本発明の効果が得られる限り特に限定されない。電解質塩としての機能を適切に発揮させる観点から、非水電解液中の電解質塩の濃度は、好ましくは0.5mol/L以上3mol/L以下であり、より好ましくは0.8mol/L以上1.6mol/L以下である。
なお、本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液は、公知方法に従い、リチウム二次電池に用いることができる。本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液をリチウム二次電池に用いることにより、リチウム二次電池の抵抗を低減することができる。また、高温下で充放電を繰り返した際のリチウム二次電池の耐久性(すなわち、容量劣化耐性および抵抗増加抑制性能)を向上させることができる。特に抵抗増加抑制性能の向上は顕著である。
そこで以下、本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液を備えるリチウム二次電池について、図面を参照しながら例を挙げて説明する。しかしながら、当該リチウム二次電池は、以下説明する例に限定されない。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図1に示すリチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液80とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液80を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50および負極シート60には、従来のリチウム二次電池に用いられているものと同様のものを特に制限なく使用することができる。典型的な一態様を以下に示す。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液80には、上述の本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液が用いられる。なお、図1は、電池ケース30内に注入される非水電解液80の量を厳密に示すものではない。
以上のようにして構成されるリチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウム二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウム二次電池100について説明した。しかしながら、リチウム二次電池は、積層型電極体を備えるリチウム二次電池として構成することもできる。また、リチウム二次電池は、円筒形リチウム二次電池、ラミネート型リチウム二次電池等として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<非水電解液の調製>
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、30:70の体積比で含有する混合溶媒を準備した。この混合溶媒に、表1に示す電解質塩を表1に示す濃度で添加すると共に、表1に示す添加剤(I)および添加剤(II)をそれぞれ表1に示す含有量で添加することにより、各実施例および各比較例の非水電解液を調製した。
<評価用リチウム二次電池の作製>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、アルミニウム箔に塗布して乾燥した後、正極活物質層の密度が2.3g/cmになるまでロールプレスすることにより、正極シートを作製した。
負極活物質として、平均粒子径(D50)10μm、比表面積4.8m/g、C=0.67nm、L=27nmの天然黒鉛系材料を準備した。この天然黒鉛系材料(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、銅箔に塗布して乾燥した後、ロールプレスすることにより、負極シートを作製した。
また、セパレータシートとして、PP/PE/PPの三層構造の多孔質ポリオレフィンシートを用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、これを、各実施例および各比較例の非水電解液と共にラミネートケースに収容した。ラミネートケースを封止することにより、評価用リチウム二次電池を得た。
<コンディショニング>
上記作製した各リチウム二次電池を25℃の環境下に置いた。各リチウム二次電池に対し、1/3Cの電流値で4.1Vまで定電流充電した後、10分間休止し、次いで1/3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した後、10分間休止することにより、コンディショニング処理を施した。
<初期電池抵抗測定>
コンディショニングした各リチウム二次電池を、SOC60%に調整した。これを25℃の温度環境下に置き、10秒間充電した。充電電流レートは1C、3C、5C、10Cとし、各電流レートで充電した後の電圧を測定した。電流レートおよび電圧変化量よりIV抵抗を算出し、その平均値を初期電池抵抗とした。比較例1のリチウム二次電池の初期抵抗を「1.00」とした場合のその他の電池の初期抵抗の比を算出した。結果を表1に示す。
<高温サイクル特性評価>
コンディショニングした各リチウム二次電池を、25℃の環境下においた。これを1/5Cの電流値で4.1Vまで定電流−定電圧充電(カット電流:1/50C)し、10分間休止した後、1/5Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した。このときの放電容量を測定し、これを初期容量とした。
続いて、各リチウム二次電池を70℃の環境下に置いた。4.1Vまで2Cで定電流充電および3.0Vまで2Cで定電流放電を1サイクルとする充放電を200サイクル繰り返した。その後上記と同じ方法で放電容量を測定し、このときの放電容量を、200サイクル充放電後の電池容量として求めた。容量劣化の指標として、(200サイクル充放電後の電池容量/初期容量)で表される容量比を求めた。結果を表1に示す。なお、この容量比が大きいほど、容量劣化耐性に優れる。
また、上記と同じ方法で電池抵抗を測定し、このときの電池抵抗を、200サイクル充放電後の電池抵抗として求めた。抵抗増加の指標として、(200サイクル充放電後の電池抵抗/初期抵抗)で表される抵抗比を求めた。結果を表1に示す。なお、この抵抗比が小さいほど、抵抗増加抑制性能に優れる。
Figure 2020119867
実施例1および比較例1、3〜6の比較より、四ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸塩とを組み合わせて添加剤に用いることにより、初期抵抗、高温サイクル特性がともに改善していることがわかる。特に、実施例1においては、比較例3と比較例1との比較より把握される四ホウ酸リチウム単独の初期抵抗低減効果と、比較例4と比較例1との比較より把握されるジフルオロリン酸塩単独の初期抵抗低減効果との足し合わせよりも大きな初期抵抗低減効果が得られていることがわかる。また、実施例1では、高温サイクル後の容量比が大きく、かつ抵抗増加が著しく小さいことがわかる。また、このような大きな初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果は、他のホウ素系添加剤を用いた比較例5および6では見られなかった。この理由は定かではないが、これは、四ホウ酸リチウムから得られる電極上の比較的強固な被膜に、ジフルオロリン酸塩またはその分解物が取り込まれることで、より低抵抗でかつ強固な混成被膜が形成されたためと考えられる。
実施例1〜4の結果より、四ホウ酸リチウムの添加量を変化させても初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果が得られることがわかる。
実施例5および6の結果より、ジフルオロリン酸塩の添加量を変化させても初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果が得られることがわかる。
実施例7および8の結果より、ジフルオロリン酸塩のカチオン種を変更した場合でも初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果が得られることがわかる。このことから、ジフルオロリン酸塩の効果は、ジフルオロリン酸アニオンによるものであり、カチオン種によらず効果が得られるものと考えられる。
実施例9〜13および比較例2の結果より、電解質塩として、LiPFおよびリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)を併用した場合には、初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果が見られ、特筆すべきことに、初期抵抗のさらなる低減効果が見られた。また、実施例13では、四ホウ酸リチウムの添加量を0.05質量%と小さくしても、高い改善効果が維持された。これは、電解質塩としてLiPFおよびLiFSIを併用しただけの比較例2では見られない効果であり、LiFSIを混合することで、LiFSIの一部が被膜に取り込まれ、さらに被膜の質が改善されたためと考えられる。
以上のことから、本実施形態に係るリチウム二次電池用非水電解液によれば、リチウム二次電池の抵抗を低減可能であることがわかる。また、高温サイクル特性を改善可能であることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 非水電解液
100 リチウム二次電池

Claims (4)

  1. 第1の添加剤として四ホウ酸リチウムと、
    第2の添加剤としてジフルオロリン酸塩と、
    を含有することを特徴とするリチウム二次電池用非水電解液。
  2. 前記非水電解液中の四ホウ酸リチウムの含有量が、0.05質量%以上1.0質量%以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用非水電解液。
  3. 電解質塩として、LiPFおよびリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含有する、請求項1または2に記載のリチウム二次電池用非水電解液。
  4. 前記電解質塩中のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドの含有量が、16.6モル%以上である、請求項3に記載のリチウム二次電池用非水電解液。
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