JP7174329B2 - 二次電池用非水電解液 - Google Patents
二次電池用非水電解液 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7174329B2 JP7174329B2 JP2019030433A JP2019030433A JP7174329B2 JP 7174329 B2 JP7174329 B2 JP 7174329B2 JP 2019030433 A JP2019030433 A JP 2019030433A JP 2019030433 A JP2019030433 A JP 2019030433A JP 7174329 B2 JP7174329 B2 JP 7174329B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aqueous electrolyte
- secondary battery
- resistance
- salt
- secondary batteries
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Description
また、特許文献2には、非水電解液の添加剤として、アルキル基、アリール基等で置換されたイミダゾリウムカチオンと、カルボン酸等のアニオンとの塩を用いることにより、電導度、熱安定性等が高くなることが記載されている。
このような構成の非水電解液を二次電池に用いることにより、二次電池の抵抗を低減でき、かつ高温下での耐久性(具体的には、容量劣化耐性および抵抗増加抑制性能)を向上させることができる。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、添加剤として用いられるイミダゾリウム塩として、ジアルキルイミダゾリウムカチオンと、リン酸エステルアニオンまたはホスホン酸エステルアニオンとを組み合わせた塩を、特定の濃度範囲で使用することにより、二次電池の抵抗を低減させることができ、かつ高温下での耐久性を向上させることができることを見出した。
より高い初期抵抗低減効果が得られることから、当該アルキル基の炭素数は、1~6が好ましく、1~4がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
当該アルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
当該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
イミダゾリウムカチオンの2つのN原子を置換する2つのアルキル基は、同じであっても異なっていてもよい。
ジアルキルイミダゾリウムカチオンとしては、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1,3-ジメチルイミダゾリウムカチオン、および1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムカチオンが好ましい。
ホスホン酸エステルアニオンとしては、ホスホン酸アルキルエステルアニオンが好ましい。
より高い初期抵抗低減効果が得られることから、これらのアルキルエステルのアルキル基の炭素数は、1~6が好ましく、1~4がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
当該アルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
当該アルキル基の具体例としては、ジアルキルイミダゾリウムカチオンのアルキル基の具体例と同じものが挙げられる
リン酸ジアルキルエステルのモノアニオンが有する2つのアルキル基は、同じであっても異なっていてもよい。
リン酸エステルアニオンおよびホスホン酸エステルアニオンとしては、ジメチルホスフェートアニオン、ジエチルホスフェートアニオン、ジブチルホスフェートアニオン、およびメチルホスホネート(ホスホン酸メチル)アニオンが好ましい。
当該イミダゾリウム塩として特に好ましくは、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1,3-ジメチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムジブチルホスフェート、および1-エチル-3-メチルイミダゾリウムメチルホスホネートからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
非水溶媒としては、二次電池用非水電解液に用いられている公知の非水溶媒を特に制限なく用いることができ、具体的に例えば、カーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等を用いることができる。なかでも、カーボネート類が好ましい。カーボネート類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、30:70の体積比で含有する混合溶媒を準備した。この混合溶媒に、リチウム塩(LiPF6)を1.0mol/Lの濃度となるように添加すると共に、表1に示すイミダゾリウム塩を表1に示す含有量となるように添加することにより、各実施例および各比較例の非水電解液を調製した。
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN-メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、アルミニウム箔に塗布して乾燥した後、正極活物質層の密度が2.3g/cm3になるまでロールプレスすることにより、正極シートを作製した。
負極活物質として、平均粒子径(D50)10μm、比表面積4.8m2/g、C0=0.67nm、Lc=27nmの天然黒鉛系材料を準備した。この天然黒鉛系材料(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、銅箔に塗布して乾燥した後、ロールプレスすることにより、負極シートを作製した。
また、セパレータシートとして、PP/PE/PPの三層構造の多孔質ポリオレフィンシートを用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、これを、各実施例および各比較例の非水電解液と共にラミネートケースに収容した。ラミネートケースを封止することにより、評価用リチウム二次電池を得た。
上記作製した各リチウム二次電池を25℃の環境下に置いた。各リチウム二次電池に対し、1/3Cの電流値で4.1Vまで定電流充電した後、10分間休止し、次いで1/3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した後、10分間休止することにより、コンディショニング処理を施した。
コンディショニングした各リチウム二次電池を、SOC60%に調整した。これを25℃の温度環境下に置き、10秒間充電した。充電電流レートは1C、3C、5C、10Cとし、各電流レートで充電した後の電圧を測定した。電流レートおよび電圧変化量よりIV抵抗を算出し、その平均値を初期電池抵抗とした。比較例1のリチウム二次電池の初期抵抗を「1.00」とした場合のその他の電池の初期抵抗の比を算出した。結果を表1に示す。
コンディショニングした各リチウム二次電池を、25℃の環境下においた。これを1/5Cの電流値で4.1Vまで定電流-定電圧充電(カット電流:1/50C)し、10分間休止した後、1/5Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した。このときの放電容量を測定し、これを初期容量とした。
続いて、各リチウム二次電池を70℃の環境下に置いた。4.1Vまで2Cで定電流充電および3.0Vまで2Cで定電流放電を1サイクルとする充放電を200サイクル繰り返した。その後上記と同じ方法で放電容量を測定し、このときの放電容量を、200サイクル充放電後の電池容量として求めた。容量劣化の指標として、(200サイクル充放電後の電池容量/初期容量)で表される容量比を求めた。結果を表1に示す。なお、この容量比が大きいほど、容量劣化耐性に優れる。
また、上記と同じ方法で電池抵抗を測定し、このときの電池抵抗を、200サイクル充放電後の電池抵抗として求めた。抵抗増加の指標として、(200サイクル充放電後の電池抵抗/初期抵抗)で表される抵抗比を求めた。結果を表1に示す。なお、この抵抗比が小さいほど、抵抗増加抑制性能に優れる。
・イミダゾリウム塩のカチオン種
EMI:1-エチル-3-メチルイミダゾリウム
DMI:1,3-ジメチルイミダゾリウム
BMI:1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム
・イミダゾリウム塩のアニオン種
PF6:PF6 -
TFSI:ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン
これに対し、カチオン種が1-エチル-3-メチルイミダゾリウムであり、アニオン種がリン酸エステルであるイミダゾリウム塩を添加した実施例1では、初期抵抗および高温サイクル特性の改善が見られた。カチオン種のアルキル基の炭素数や、アニオン種の炭素数を変更した実施例5~7についても同様に、初期抵抗および高温サイクル特性の改善が見られた。また、アニオン種をホスホン酸エステルに変更した実施例8でも同様に、初期抵抗および高温サイクル特性の改善が見られた。
よって、特定のカチオン種と特定のアニオン種との組み合わせのイミダゾリウム塩(以下、「特定のイミダゾリウム塩」と記す」を非水電解液に添加することにより、初期抵抗改善効果(初期抵抗低減効果)および高温サイクル特性改善効果(高温下での耐久性向上効果)が得られることが確認できた。
これは、電極上に形成される被膜中にリン酸エステルアニオンまたはホスホン酸エステルアニオンに由来するPO4 3-等が取り込まれ、その結果、混成被膜が形成され、この混成被膜により、初期抵抗低減効果と高温サイクル特性改善効果が得られるものと考えられる。
このことから、特定のイミダゾリウム塩の添加量が、1.5質量%以下の範囲で、初期抵抗および高温サイクル特性の改善効果が得られることが確認できた。
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 非水電解液
100 リチウム二次電池
Claims (1)
- 添加剤としてイミダゾリウム塩を含有する二次電池用非水電解液であって、
前記イミダゾリウム塩は、ジアルキルイミダゾリウムカチオンと、ホスホン酸エステルアニオンとの塩であり、
前記非水電解液中の前記イミダゾリウム塩の含有量が、0質量%超1.5質量%以下である、
二次電池用非水電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019030433A JP7174329B2 (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 二次電池用非水電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019030433A JP7174329B2 (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 二次電池用非水電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020136161A JP2020136161A (ja) | 2020-08-31 |
JP7174329B2 true JP7174329B2 (ja) | 2022-11-17 |
Family
ID=72279116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019030433A Active JP7174329B2 (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 二次電池用非水電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7174329B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012001459A (ja) | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Sanyo Chem Ind Ltd | リン酸ジエステル塩の製造方法 |
JP2013251137A (ja) | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Kaneka Corp | 非水電解質二次電池及び二次電池モジュール |
JP2017036273A (ja) | 2015-08-10 | 2017-02-16 | ステラケミファ株式会社 | リン酸ジエステル塩、その製造方法、蓄電素子の非水電解液及び蓄電素子 |
JP2018530141A (ja) | 2015-09-28 | 2018-10-11 | ユニバーシティー オブ メリーランド,カレッジ パーク | 広い電気化学的安定性ウィンドウを有する水性およびハイブリッド電解質 |
-
2019
- 2019-02-22 JP JP2019030433A patent/JP7174329B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012001459A (ja) | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Sanyo Chem Ind Ltd | リン酸ジエステル塩の製造方法 |
JP2013251137A (ja) | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Kaneka Corp | 非水電解質二次電池及び二次電池モジュール |
JP2017036273A (ja) | 2015-08-10 | 2017-02-16 | ステラケミファ株式会社 | リン酸ジエステル塩、その製造方法、蓄電素子の非水電解液及び蓄電素子 |
JP2018530141A (ja) | 2015-09-28 | 2018-10-11 | ユニバーシティー オブ メリーランド,カレッジ パーク | 広い電気化学的安定性ウィンドウを有する水性およびハイブリッド電解質 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020136161A (ja) | 2020-08-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2018106903A (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP6836727B2 (ja) | 非水電解液リチウムイオン二次電池 | |
JP7174324B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用非水電解液 | |
JP7264890B2 (ja) | 蓄電デバイス用非水電解液、及び蓄電デバイス | |
JP7228113B2 (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP2019008923A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP2017103163A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP7148872B2 (ja) | リチウム二次電池用非水電解液 | |
JP7137755B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用非水電解液 | |
JP7174329B2 (ja) | 二次電池用非水電解液 | |
JP7125655B2 (ja) | 負極 | |
JP7265714B2 (ja) | 非水系二次電池の非水電解液 | |
JP5708598B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池 | |
JP5655828B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6778396B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2020113378A (ja) | リチウム二次電池用非水電解液 | |
JP2021089805A (ja) | 非水電解液二次電池の製造方法 | |
JP7307888B2 (ja) | 負極 | |
JP7265713B2 (ja) | 非水電解液および非水電解液二次電池 | |
JP7249988B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP7340147B2 (ja) | 非水電解液および非水電解液二次電池 | |
CN109687020B (zh) | 锂二次电池用电解液 | |
JP6731155B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2022176583A (ja) | 非水電解液および該非水電解液を用いた二次電池 | |
JP6562265B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210526 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220506 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220617 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221019 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7174329 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |