JP2013251137A - 非水電解質二次電池及び二次電池モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、非水電解質二次電池、及びそれを用いた二次電池モジュールに関するものである。
近年、携帯通信機器、ハイブリット自動車、電気自動車、家庭用蓄電用途などのために非水電解質二次電池の研究開発が盛んに行われている。これらの分野に用いられる非水電解質二次電池は、安全性の高さが求められており、難燃性の非水電解質材料として特許文献1〜5のようなイオン液体を用いた非水電解質二次電池が開発されている。
特許文献1〜5は、イオン液体のカチオン種としていくつか特定の物質を教示し、アニオン種としてもいくつか特定の物質を教示している。例えば特許文献1は、前記イオン液体のカチオン種として、イミダゾリウム、ピリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム及びイソウロニウムよりなる群から選択される1種を教示し、イオン液体のアニオン種として、ハロゲン、サルフェイト、サルフォネイト、アミド、イミド、メタン、ボレイト、フォスフェイト、アンチモネイト、デカネイト及びコバルトテトラカルボニルよりなる群から選択される1種を教示している。
特許文献1〜5は、イオン液体のカチオン種としていくつか特定の物質を教示し、アニオン種としてもいくつか特定の物質を教示している。例えば特許文献1は、前記イオン液体のカチオン種として、イミダゾリウム、ピリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム及びイソウロニウムよりなる群から選択される1種を教示し、イオン液体のアニオン種として、ハロゲン、サルフェイト、サルフォネイト、アミド、イミド、メタン、ボレイト、フォスフェイト、アンチモネイト、デカネイト及びコバルトテトラカルボニルよりなる群から選択される1種を教示している。
Kenta Fukumoto, Masahiro Yoshizawa, and Hiroyuki Ohno: "Room Temperature Ionic Liquids from 20 Natural Amino Acids"「20種の天然アミノ酸から製造した常温性イオン液体」J. Am. Chem. Soc., 2005, 127 (8), pp. 2398-2399
"Lithium Aluminum Manganese Oxide Having Spinel-Framework Structure for Long-Life Lithium-Ion Batteries" Electrochemical and Solid-State Letters Volume9, Issue12, Pages A557 (2006)
"Solid-state redox potentials for Li [Me1/2Mn3/2] O4 (Me: 3d-transition metal) having spinel-framework structures: a series of 5 volt materials for advanced lithium-ion batteries" Journal of Power Sources, Vol. 81-82, pp. 90-94(1999)
"Zero-Strain Insertion Material of Li[Li1/3Ti5/3]O4 for Rechargeable Lithium Cells" J. Electrochem. Soc., Volume 142, Issue 5, pp. 1431-1435 (1995)
従来の非水電解質二次電池は、 充放電サイクルを繰り返すと、非水電解質と電極とが反応し継続的にガスが発生するという点で、改善の余地がある。
しかし非水電解質に、特許文献1などに教示されたカチオン種とアニオン種とを組み合わせたイオン液体を添加したとしても、製造された非水電解質二次電池は、所望のサイクル特性、安定性の高さ、ガス発生抑制効果を示すことは確認されていない。
しかし非水電解質に、特許文献1などに教示されたカチオン種とアニオン種とを組み合わせたイオン液体を添加したとしても、製造された非水電解質二次電池は、所望のサイクル特性、安定性の高さ、ガス発生抑制効果を示すことは確認されていない。
本発明の課題は、イオン液体の構成部分となるアニオン種に最適の種類のものを選定することにより、サイクル運転時においてガス発生が少なく、優れたサイクル安定性を発現する非水電解質二次電池、及びそれを用いた二次電池モジュールを提供することである。
本発明者は、カチオン種と特定のアニオン種とを組み合わせることによって、充放電サイクルを繰り返しても安定した電池性能が発現する非水電解質二次電池を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の非水電解質二次電池は、負極、正極、セパレータ、及び非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、非水電解質に下記一般式(1)で記載されるカチオン種と、下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)に記載される中から選ばれる、少なくとも1種類のアニオン種とで構成されるイオン液体が含有されてなるものである。
すなわち本発明の非水電解質二次電池は、負極、正極、セパレータ、及び非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、非水電解質に下記一般式(1)で記載されるカチオン種と、下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)に記載される中から選ばれる、少なくとも1種類のアニオン種とで構成されるイオン液体が含有されてなるものである。
(式中、各R1〜R2、R5〜R10は水素原子、C1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基、C1〜C20のアルコキシル基、C6〜C20のアリール基、C4〜C20のヘテロアリール基、C7〜C20のアラルキル基、又はC4〜C20のヘテロアラルキル基を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基及びヘテロアラルキル基は置換基を有していてもよい。また、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子、保護又は無保護の水酸基、保護又は無保護のアミノ基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基、C1〜C20のアルコキシル基、C6〜C20のアリール基、C4〜C20のヘテロアリール基、C7〜C20のアラルキル基、又はC4〜C20のヘテロアラルキル基を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基及びヘテロアラルキル基は置換基を有していてもよい。)
本発明によれば、容量維持率が大きく、使用によりガスが発生することもなく、且つ、優れたサイクル安定性を示す非水電解質二次電池が得られる。
本発明によれば、容量維持率が大きく、使用によりガスが発生することもなく、且つ、優れたサイクル安定性を示す非水電解質二次電池が得られる。
前記一般式(2)に記載されるアニオン種は、下記一般式(6),(7)又は(8)で表されるアミノ酸であってもよい。
(式中、R4は置換基を有していてもよいC1〜C20のアルキル基、置換基を有していてもよいC6〜C20のアリール基、置換基を有していてもよいC7〜C20のアラルキル基、又は水素原子を表し、R11は水素原子又はアミノ基の保護基を表す。)
(式中、R12はR11と同じ意味を表し、nは1〜5の整数を表す)
(式中、R13はR11と同じ意味を表し、nは1〜5の整数を表す)
また前記一般式(2)に記載されるアニオン種は、下記一般式(9),(10),(11)又は(12)で表される物質であってもよい。
また前記一般式(2)に記載されるアニオン種は、下記一般式(9),(10),(11)又は(12)で表される物質であってもよい。
前記一般式(3)、(4)又は(5)で表されるアニオン種は、それぞれ下記一般式(13)、(14)、又は(15)で表される物質であってもよい。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図されている。
<1.負極>
本発明の非水電解質二次電池に用いられる負極は、少なくとも負極活物質と集電体とで構成される。負極は、必要に応じて導電助材、バインダー(結着材)を含んでいてもよい。
本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図されている。
<1.負極>
本発明の非水電解質二次電池に用いられる負極は、少なくとも負極活物質と集電体とで構成される。負極は、必要に応じて導電助材、バインダー(結着材)を含んでいてもよい。
負極活物質は、正極よりも低い電位で、リチウムイオンの挿入・脱離反応が進行する物質であればよい。前記電位は、0.005V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下、さらに好ましく0.1V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下、特に好ましくは0.3V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下である。前記電位の範囲内であれば、負極へのリチウム金属の析出がなく、且つ、実用的な電池電圧を発現できる。
「リチウムイオンの挿入反応が0.005V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する」とは、負極活物質へのリチウムイオン挿入が2.0V(vs.Li+/Li)以下で開始し、0.005V(vs.Li+/Li)以上で終了することを意味する。一方、「リチウムイオンの脱離反応が0.005V(vs.Li+/Li)以上、2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する」とは、負極活物質からのリチウムイオン脱離が0.005V(vs.Li+/Li)以上で開始し、2.0V(vs.Li+/Li)以下で終了することを意味する。
リチウムイオン挿入・脱離反応の電圧値(vs.Li+/Li)は、例えば、負極活物質を用いた動作極、リチウム金属を対極とした半電池の充放電特性を測定し、プラトー開始時、及び終了時の電圧値を読み取ることによって求めることができる。プラトーが2箇所以上あった場合は、もっとも低い電圧値のプラトーが0.005V(vs.Li+/Li)以上であればよく、もっとも高い電圧値のプラトーが2.0V(vs.Li+/Li)以下であればよい。前記半電池に用いる動作極、電解液、セパレータは後述のものと同様のものを用いることができる。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が0.005V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する負極活物質は、炭素材料が好ましく、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ及びグラファイトなどが挙げられる。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が0.1V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する負極活物質は、Si、Sn、その酸化物及び窒素等との化合物などが挙げられる。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が0.1V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する負極活物質は、Si、Sn、その酸化物及び窒素等との化合物などが挙げられる。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が0.3V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下で進行する負極活物質は、チタン酸リチウム、二酸化チタン、五酸化ニオブ及び二酸化モリブデンなどが好ましく、負極活物質の安定性が高い点から、チタン酸リチウム、二酸化チタンがより好ましい。
特に、チタン酸リチウムは、スピネル構造であることが好ましく、分子式としてLi4Ti5O12で表されるものが好ましい。スピネル構造の場合、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さいので特に好ましい。チタン酸リチウムには、例えばNbなどのリチウム、チタン以外の元素が微量含まれていてもよい。
特に、チタン酸リチウムは、スピネル構造であることが好ましく、分子式としてLi4Ti5O12で表されるものが好ましい。スピネル構造の場合、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さいので特に好ましい。チタン酸リチウムには、例えばNbなどのリチウム、チタン以外の元素が微量含まれていてもよい。
二酸化チタンは、アナタース型、ルチル型、ラムズデライト型、ブルッカイト型、ブロンズ型が例示される。特に、サイクル安定性が高いことから、ブロンズ型が好ましい。また、二酸化チタンには、たとえばNbなどのチタン以外の元素が微量含まれていても良い。
これら負極活物質は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
これら負極活物質は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
負極には必要に応じて導電助剤を含有してもよい。導電助材としては、特に限定されないが、金属材料、炭素材料が好ましい。金属材料の場合は、銅、及びニッケルなどの粒子、炭素材料の場合は天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、及びファーネスブラックなどが挙げられる。これら導電助材は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
負極に含まれる導電助材の量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。前記範囲であれば、負極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性を十分に得ることができる。
負極には、活物質を集電体に結着させるため、バインダーを使用してよい。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイミド及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
負極には、活物質を集電体に結着させるため、バインダーを使用してよい。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイミド及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
バインダーは負極の作製しやすさから、非水溶媒又は水に、溶解又は分散されていることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
負極に含まれるバインダーの量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。前記範囲であれば、負極活物質と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。
負極に用いることのできる集電体は、0.005V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下では銅、ニッケル、及びそれら合金が用いられ、0.3V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下では銅、SUS、ニッケル、チタン、アルミニウム及びそれらの合金が用いられる。
負極に用いることのできる集電体は、0.005V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下では銅、ニッケル、及びそれら合金が用いられ、0.3V(vs.Li+/Li)以上2.0V(vs.Li+/Li)以下では銅、SUS、ニッケル、チタン、アルミニウム及びそれらの合金が用いられる。
集電体の形状としては、例えば、箔状、メッシュ状、パンチング状、エキスパンド状、又は発泡構造体が挙げられる。集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満では作製の観点から取り扱いが困難となり、100μmより厚い場合は経済的観点から不利になる。
なお、集電体は、金属材料(銅、SUS、ニッケル、チタン、及びそれらの合金)の表面に負極の電位で反応しない金属を被覆したものも用いることもできる。
なお、集電体は、金属材料(銅、SUS、ニッケル、チタン、及びそれらの合金)の表面に負極の電位で反応しない金属を被覆したものも用いることもできる。
好ましい負極の一形態としては、負極活物質、導電助材、及びバインダーの混合物を集電体上に形成(担持)することによって作製されるが、作製方法の容易さから、前記混合物及び溶媒でスラリーを作製し、得られたスラリーを集電体上に塗工した後に、溶媒を除去することによって負極を作製する方法が好ましい。
スラリーの作製は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を均一に混合できることから、ボールミル、プラネタリミキサ、ジェットミル、薄膜旋回型ミキサーを用いることが好ましい。スラリーの混練方法は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、及びバインダーを混合した後に溶媒を加えて作製してもよいし、負極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を一緒に混合して作製してもよい。
スラリーの作製は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を均一に混合できることから、ボールミル、プラネタリミキサ、ジェットミル、薄膜旋回型ミキサーを用いることが好ましい。スラリーの混練方法は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、及びバインダーを混合した後に溶媒を加えて作製してもよいし、負極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を一緒に混合して作製してもよい。
スラリーの固形分濃度は、30wt%以上80wt%以下であることが好ましい。30wt%未満の場合、スラリーの粘度が低すぎる傾向があり、一方、80wt%より高い場合は、スラリーの粘度が高すぎる傾向があるため、後述の電極の形成が困難となる場合がある。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
集電体上への負極の形成方法は、特に限定されないが、例えば前記スラリーをドクターブレード、ダイコータ、コンマコータ等により塗布した後に、溶剤を除去する方法、あるいはスプレーにより塗布した後に溶剤を除去する方法が好ましい。溶媒を除去する方法は、オーブンや真空オーブンを用いた乾燥が簡単であり好ましい。雰囲気としては室温、あるいは高温とした空気、不活性ガス、真空状態などが挙げられる。負極の形成は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。また、負極作製後、ロールプレス機などを用いて負極を圧縮させてもよい。前記電極の圧縮は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。
本発明において、負極の厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。10μm以下では、所望の容量を得ることが難しい場合があり、200μmより厚い場合は、所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。
本発明において、負極の密度は、1.0g/cm3以上4.0g/cm3以下であることが好ましい。1.0g/cm3未満であれば、負極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。4.0g/cm3より大きい場合は、後述の電解液が負極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。負極は、所望の厚み、密度まで圧縮させてもよい。圧縮は、特に限定されないが、例えば、ロールプレス、油圧プレス等を用いておこなうことができる。電極の圧縮は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。
本発明において、負極の密度は、1.0g/cm3以上4.0g/cm3以下であることが好ましい。1.0g/cm3未満であれば、負極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。4.0g/cm3より大きい場合は、後述の電解液が負極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。負極は、所望の厚み、密度まで圧縮させてもよい。圧縮は、特に限定されないが、例えば、ロールプレス、油圧プレス等を用いておこなうことができる。電極の圧縮は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。
本発明において、負極の1cm2あたりの電気容量は、0.5mAh以上6.0mAh以下であることが好ましい。0.5mAh未満である場合は所望する容量の電池の大きさが大きくなる場合があり、一方、6.0mAhより多い場合は所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。負極の1cm2あたりの電気容量の算出は、負極作製後、リチウム金属を対極とした半電池を作製した後に、充放電特性を測定することによって算出できる。負極の負極1cm2あたりの電気容量は、特に限定されないが、集電体単位面積あたりに形成させる負極の重量で制御する方法、例えば、前述の負極塗工時の塗工厚みで制御することができる。
<2.正極>
本発明の非水電解質二次電池に用いられる正極は、少なくとも正極混合物と集電体とで構成される。正極混合物は、少なくとも、正極活物質及びバインダーを含み、必要に応じて導電助材を含む。
正極活物質は、特に限定されないが、リチウム遷移金属化合物であることが好ましく、リチウムコバルト化合物、リチウムニッケル化合物、リチウムマンガン化合物、リチウム鉄化合物などが例示される。また、遷移金属は1種類に限定されず、2種類以上であってもよく、例えば、リチウムコバルトニッケルマンガン化合物、リチウムニッケルマンガン化合物などが例示される。また、リチウム遷移金属化合物の安定性を向上する効果が高いことから、例えばアルミニウム、マグネシウム、チタンなどの元素が微量含まれていてもよい。
本発明の非水電解質二次電池に用いられる正極は、少なくとも正極混合物と集電体とで構成される。正極混合物は、少なくとも、正極活物質及びバインダーを含み、必要に応じて導電助材を含む。
正極活物質は、特に限定されないが、リチウム遷移金属化合物であることが好ましく、リチウムコバルト化合物、リチウムニッケル化合物、リチウムマンガン化合物、リチウム鉄化合物などが例示される。また、遷移金属は1種類に限定されず、2種類以上であってもよく、例えば、リチウムコバルトニッケルマンガン化合物、リチウムニッケルマンガン化合物などが例示される。また、リチウム遷移金属化合物の安定性を向上する効果が高いことから、例えばアルミニウム、マグネシウム、チタンなどの元素が微量含まれていてもよい。
特に、イオン液体の添加効果が大きいことからリチウムマンガン化合物が好ましい。
リチウムマンガン化合物としては、例えば、Li2MnO3、LiaMbMn1−bNcO4(0<a≦2、0≦b≦0.5、1≦c≦2、Mは2〜13族でかつ第3、4周期に属する元素、Nは14〜16族でかつ第3周期に属する元素)、Li1+xMyMn2―x―yO4(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)で表されるリチウムマンガン化合物が挙げられる。ここでのMは、2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素から選ばれる少なくとも1種であるが、安定性向上の効果が大きい点から、Al、Mg、Zn、Ni、Co、Fe及びCrが好ましく、Al、Mg、Zn、Ni及びCrがより好ましく、Al、Mg、Zn及びNiがさらに好ましい。また、ここでのNは安定性向上の効果が大きい点から、Si、P及びSが好ましい。
リチウムマンガン化合物としては、例えば、Li2MnO3、LiaMbMn1−bNcO4(0<a≦2、0≦b≦0.5、1≦c≦2、Mは2〜13族でかつ第3、4周期に属する元素、Nは14〜16族でかつ第3周期に属する元素)、Li1+xMyMn2―x―yO4(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)で表されるリチウムマンガン化合物が挙げられる。ここでのMは、2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素から選ばれる少なくとも1種であるが、安定性向上の効果が大きい点から、Al、Mg、Zn、Ni、Co、Fe及びCrが好ましく、Al、Mg、Zn、Ni及びCrがより好ましく、Al、Mg、Zn及びNiがさらに好ましい。また、ここでのNは安定性向上の効果が大きい点から、Si、P及びSが好ましい。
中でも、正極活物質の安定性が高いことから、Li1+xMyMn2-x-yO4(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)で表されるリチウムマンガン化合物であることが特に好ましい。x<0の場合は、正極活物質の容量が減少する傾向がある。また、x>0.2の場合は炭酸リチウムなどの不純物が多く含まれるようになる傾向がある。y=0の場合は、正極活物質の安定性が低くなる傾向がある。また、y>0.6の場合はMの酸化物などの不純物が多く含まれるようになる傾向がある。
Li1+xMyMn2-x-yO4(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)は、スピネル構造であることが好ましい。スピネル構造の場合、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さいので好ましい。
正極活物質の表面には、導電性向上、あるいは安定性向上のため、炭素材料、金属酸化物、あるいは高分子等で覆われてもよい。
正極活物質の表面には、導電性向上、あるいは安定性向上のため、炭素材料、金属酸化物、あるいは高分子等で覆われてもよい。
正極にはバインダーを含有させてよい。バインダーは、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイミド、及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。バインダーは正極の作製しやすさから、非水溶媒又は水に溶解又は分散されていることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
正極に含まれるバインダーの量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。前記範囲であれば、正極活物質と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。
正極には導電助材を含有させてもよい。導電助材としては、特に限定されないが、炭素材料が好ましい。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、及びファーネスブラックなどが挙げられる。これら炭素材料は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
正極には導電助材を含有させてもよい。導電助材としては、特に限定されないが、炭素材料が好ましい。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、及びファーネスブラックなどが挙げられる。これら炭素材料は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
正極に含まれる導電助材の量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。前記範囲であれば、正極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。
正極に用いる集電体は、アルミニウム及びその合金であることが好ましい。前記アルミニウムは、正極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。
正極に用いる集電体は、アルミニウム及びその合金であることが好ましい。前記アルミニウムは、正極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。
集電体の表面粗度Raは、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。0.05μm未満であると、前述の正極及び負極との接着性が低下する場合があり、0.5μmより大きいと、前述の正極及び負極を均一に形成することが困難となる場合がある。なお、表面粗度Raは、光波干渉式表面粗さ測定器などを用いて測定できる。
集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満では作製の観点から取り扱いが困難となり、100μmより厚い場合は経済的観点から不利になる。
集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満では作製の観点から取り扱いが困難となり、100μmより厚い場合は経済的観点から不利になる。
なお、集電体は、アルミニウム以外の金属(銅、SUS、ニッケル、チタン、及びそれらの合金)の表面にアルミニウムを被覆したものも用いることもできる。
正極の作製方法としては、正極活物質、導電助材、及びバインダーの混合物を集電体上に塗工することによって作製する方法が挙げられるが、作製方法の容易さから、前記混合物及び溶媒でスラリーを作製し、得られたスラリーを集電体上に塗工した後に、溶媒を除去することによって正極を作製する方法が好ましい。
正極の作製方法としては、正極活物質、導電助材、及びバインダーの混合物を集電体上に塗工することによって作製する方法が挙げられるが、作製方法の容易さから、前記混合物及び溶媒でスラリーを作製し、得られたスラリーを集電体上に塗工した後に、溶媒を除去することによって正極を作製する方法が好ましい。
スラリーの作製は、特に限定されないが、正極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を均一に混合できることから、ボールミル、プラネタリミキサ、ジェットミル、薄膜旋回型ミキサーを用いることが好ましい。スラリーの作製は、特に限定されないが、正極活物質、導電助材、及びバインダーを混合した後に溶媒を加えて作製してもよいし、正極活物質、導電助材、バインダー、及び溶媒を一緒に混合して作製してもよい。
スラリーの固形分濃度は、30wt%以上80wt%以下であることが好ましい。30wt%未満の場合スラリーの粘度が低すぎる傾向があるため、一方、80wt%より高い場合はスラリーの粘度が高すぎる傾向があるため、後述の電極の形成が困難となる場合がある。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
集電体上への正極の形成は、特に限定されないが、例えば前記スラリーをドクターブレード、ダイコータ、コンマコータ等により塗布した後に、溶剤を除去する方法、あるいはスプレーにより塗布した後に溶剤を除去する方法が好ましい。溶媒を除去する方法は、オーブンや真空オーブンを用いた乾燥が簡単であり好ましい。溶媒を除去する雰囲気としては、空気、不活性ガス、真空状態などが挙げられる。また、溶媒を除去する温度は、特に限定されないが、60℃以上250℃以下であることが好ましい。60℃未満では溶媒の除去に時間を要する場合があり、250℃より高いと、バインダーが劣化する場合がある。なお、正極の形成は、後述の負極を形成する前でも、後でもよい。
正極の厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。10μm未満では所望の容量を得ることが難しい場合があり、一方、200μmより厚い場合は所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。
正極の密度は、1.0g/cm3以上4.0g/cm3以下であることが好ましい。1.0g/cm3未満であると、正極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。一方、4.0g/cm3より大きいと、電解液が正極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。
正極の密度は、1.0g/cm3以上4.0g/cm3以下であることが好ましい。1.0g/cm3未満であると、正極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。一方、4.0g/cm3より大きいと、電解液が正極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。
正極は、所望の厚み、密度まで圧縮させてもよい。圧縮は、特に限定されないが、例えば、ロールプレス、油圧プレス等を用いておこなうことができる。電極の圧縮は、後述の負極を形成する前でも、後でもよい。
正極は、正極1cm2あたりの電気容量が0.5mAh以上5.0mAh以下であることが好ましい。0.5mAh未満である場合は所望する容量の電池の大きさが大きくなる傾向があり、5.0mAhより多い場合は所望の出力密度を得ることが難しくなる傾向がある。正極1cm2あたりの電気容量の算出は、正極作製後、リチウム金属を対極とした半電池を作製した後に、充放電特性を測定することによって算出してもよい。
正極は、正極1cm2あたりの電気容量が0.5mAh以上5.0mAh以下であることが好ましい。0.5mAh未満である場合は所望する容量の電池の大きさが大きくなる傾向があり、5.0mAhより多い場合は所望の出力密度を得ることが難しくなる傾向がある。正極1cm2あたりの電気容量の算出は、正極作製後、リチウム金属を対極とした半電池を作製した後に、充放電特性を測定することによって算出してもよい。
前記正極の正極1cm2あたりの電気容量は、特に限定されないが、集電体単位面積あたりに形成させる正極の重量で制御する方法、例えば、前述のスラリー塗工時の塗工厚みで制御することができる。
<3.セパレータ>
本発明の非水電解質二次電池に用いるセパレータは、前述の正極と負極との間に設置され、電子伝導性がなくかつリチウムイオン伝導性を有する物質であればよい。例えば、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリポロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、及びそれらを2種類以上複合したものの織布、不織布、微多孔膜などが挙げられる。セパレータには、各種可塑剤、酸化防止剤、難燃剤が含まれてもよいし、金属酸化物等が被覆されていてもよい。
<3.セパレータ>
本発明の非水電解質二次電池に用いるセパレータは、前述の正極と負極との間に設置され、電子伝導性がなくかつリチウムイオン伝導性を有する物質であればよい。例えば、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリポロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、及びそれらを2種類以上複合したものの織布、不織布、微多孔膜などが挙げられる。セパレータには、各種可塑剤、酸化防止剤、難燃剤が含まれてもよいし、金属酸化物等が被覆されていてもよい。
セパレータの厚みは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満の場合、正極と負極との接触する場合があり、100μmより厚い場合は電池の抵抗が高くなる場合がある。経済性、取り扱いの観点から、15μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
<4.非水電解質>
本発明の非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液を高分子に含浸させたゲル電解質などを用いることができる。
<4.非水電解質>
本発明の非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液を高分子に含浸させたゲル電解質などを用いることができる。
非水溶媒としては、環状の非プロトン性溶媒及び/又は鎖状の非プロトン性溶媒を含むことが好ましい。環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、環状スルホン及び環状エーテルなどが例示される。鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル及び鎖状エーテルなどが例示される。また、前記に加えアセトニトリルなどの一般的に非水電解質の溶媒として用いられる溶媒を用いても良い。より具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、1、2−ジメトキシエタン、スルホラン、ジオキソラン、プロピオン酸メチルなどを用いることができる。これら溶媒は1種類で用いてもよいし、2種類以上混合しても用いてもよいが、後述の溶質を溶解させやすさ、リチウムイオンの伝導性の高さから、2種類以上混合した溶媒を用いることが好ましい。また、高分子に電解液をしみこませたゲル状電解質も用いることができる。
溶質は、特に限定されないが、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiBOB(Lithium Bis (Oxalato) Borate)、LiN(SO2CF3)2などは溶媒に溶解しやすいことから好ましい。電解液に含まれる溶質の濃度は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。0.5mol/L未満では所望のリチウムイオン伝導性が発現しない場合があり、一方、2.0mol/Lより高いと、溶質がそれ以上溶解しない場合がある。非水電解質には、難燃剤、安定化剤などの添加剤が微量含まれてもよい。
非水電解質は、あらかじめ正極、負極及びセパレータに含ませてもよいし、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回、あるいは積層した後に添加してもよい。ゲル状の非水電解質を使用する場合は、モノマーを含浸させた後ゲル状にしても、予めゲル状にした後に正極と負極の間に配置してもよい。
非水電解質二次電池に用いる非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。0.1mL未満の場合、電極反応に伴うリチウムイオンの伝導が追いつかず、所望の電池性能が発現しない場合がある。
非水電解質二次電池に用いる非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。0.1mL未満の場合、電極反応に伴うリチウムイオンの伝導が追いつかず、所望の電池性能が発現しない場合がある。
本発明によれば、非水電解質二次電池の非水電解質には、イオン液体が含まれる。このイオン液体の構成要素となるカチオン種は、下記一般式(1)に記載される。
前記一般式(1)の中の、各R1,R2は、水素原子、炭素数C1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基、C1〜C20のアルコキシル基、C6〜C20のアリール基、C4〜C20のヘテロアリール基、C7〜C20のアラルキル基、C4〜C20のヘテロアラルキル基を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基及びヘテロアラルキル基は置換基を有していてもよい。
本発明において「置換基を有していてもよい」とは、他の原子あるいは置換基によって置換されていてもよいことを示す。「置換基」とは、反応に悪影響を与えない限り特に限定されるものではなく、具体的には、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、フルオロアルコキシル基、アルキルチオ基、ニトロ基、ニトロキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子などが挙げられる。
C1〜C20のアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えばメチル基、ヒドロキシメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、などを挙げることができ、またこれらのアルキル基の水素原子が任意の数だけフッ素原子で置換されたものを挙げることができる。
C2〜C20のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、スチリル基、イソプロペニル基、シクロプロペニル基、ブテニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
C2〜C6のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シクロプロピルエチニル基、ブチニル基、ペンチニル基、シクロブチルエチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
C2〜C6のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シクロプロピルエチニル基、ブチニル基、ペンチニル基、シクロブチルエチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
C1〜C20のアルコキシル基としては、メトキシル基、エトキシルル基、プロパノキシル基、イソプロパノキシル基、ブトキシル基、t−ブトキシル基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられ、またこれらのアルコキシル基の水素原子が任意の数だけフッ素原子で置換されたものを挙げることができる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、テルフェニル基、3、4、5−トリフルオロフェニル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、テルフェニル基、3、4、5−トリフルオロフェニル基などが挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば、ピロリニル基、ピリジル基、キノリル基、イミダゾリル基、フリル基、インドリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、2−フェニルチアゾリル、2−アニシルチアゾリル基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、サリチル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェネチル基、α−ヒドロキシフェネチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、3、5−ジフルオロベンジル基、トリチル基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、サリチル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェネチル基、α−ヒドロキシフェネチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、3、5−ジフルオロベンジル基、トリチル基などが挙げられる。
ヘテロアラルキル基としては、ピリジルメチル基、ジフルオロピリジルメチル基、キノリルメチル基、インドリルメチル基、フルフリル基、チエニルメチル基などが挙げられる。あるいはR1とR2が一緒になって環を形成していてもよく、シクロヘキシル基、フェニル基などが例示される。
以上、例示された中でも、前記カチオン種を構成するR1及びR2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のいずれかであることが、ガス発生抑制に効果が高いことから好ましい。
以上、例示された中でも、前記カチオン種を構成するR1及びR2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のいずれかであることが、ガス発生抑制に効果が高いことから好ましい。
本発明の非水電解質二次電池の非水電解質に含まれるイオン液体のアニオン種は、例えば下記一般式(2)に記載されるものである。
前記一般式(2)においてR3及びR4は、それぞれ独立に水素原子、保護又は無保護の水酸基、保護又は無保護のアミノ基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、直鎖又は分岐もしくは環を形成していてもよく置換基を有していてもよいC1〜C20のアルキル基、直鎖又は分岐もしくは環を形成していてもよく置換基を有していてもよいC2〜C20のアルキニル基、置換基を有していてもよいC6〜C20のアリール基、置換基を有していてもよいC4〜C20のヘテロアリール基、置換基を有していてもよいC7〜C20のアラルキル基、置換基を有していてもよいC4〜C20のヘテロアラルキル基を表し、互いに同じであっても異なっていてもよく、また一緒になって環を形成してもよい。
なお、本発明において「置換基を有していてもよい」とは、他の原子あるいは置換基によって置換されていてもよいことを示す。「置換基」とは、反応に悪影響を与えない限り特に限定されるものではなく、具体的には、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子などが挙げられる。
前記R3及びR4についてさらに説明する。直鎖又は分岐もしくは環を形成していてもよく置換基を有していてもよいC1〜C20のアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えばメチル基、ヒドロキシメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、などを挙げることができ、またこれらのアルキル基の水素原子が任意の数だけフッ素原子で置換されたものを挙げることができる。直鎖又は分岐もしくは環を形成していてもよく置換基を有していてもよいC2〜C20のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、スチリル基、イソプロペニル基、シクロプロペニル基、ブテニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。直鎖又は分岐もしくは環を形成していても良く置換基を有していてもよいC2〜C6のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シクロプロピルエチニル基、ブチニル基、ペンチニル基、シクロブチルエチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。置換基を有していても良いアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、テルフェニル基、3、4、5−トリフルオロフェニル基などが挙げられる。置換基を有していても良いヘテロアリール基としては、例えば、ピロリニル基、ピリジル基、キノリル基、イミダゾリル基、フリル基、インドリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、2−フェニルチアゾリル、2−アニシルチアゾリル基などが挙げられる。置換基を有していても良いアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、サリチル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェネチル基、α−ヒドロキシフェネチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、3、5−ジフルオロベンジル基、トリチル基などが挙げられる。置換基を有していても良いヘテロアラルキル基としては、ピリジルメチル基、ジフルオロピリジルメチル基、キノリルメチル基、インドリルメチル基、フルフリル基、チエニルメチル基などが挙げられる。あるいはR3とR4が一緒になって環を形成していてもよく、シクロヘキシル基、フェニル基などが例示される。また、R3又は/及びR4が水酸基である、又は置換基として水酸基を有する場合には、水酸基は保護されていても無保護でもよく、保護されている場合には保護基は特に制限されるものではないが、例えば一般的な保護基を使用すればよく、例えば「PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS THIRD EDITION」(17ページ WILEY−INTERSCIENCE)記載のものが挙げられる。水酸基の保護基としては、具体的には、メチル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などのエーテル系保護基や、アセチル基、クリロアセチル基などのエステル系保護基を挙げることができる。
さらにR3及び/又はR4がアミノ基であるか、置換基としてアミノ基を有する場合には、アミノ基は保護されていても無保護でもよく、保護されている場合には保護基は特に制限されるものではないが、例えば一般的な保護基を使用すればよい。例えば「PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS THIRD EDITION」(494ページ WILEY−INTERSCIENCE)記載のものが挙げられる。
サイクル特性安定性の高さ、ガス発生抑制、入手の容易さの観点からは、R3及びR4は少なくとも片方が水素原子又は水酸基であり、もう片方がメチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基などであることが好ましい。R1及びR2の少なくとも片方が水酸基である場合には、保護されていても無保護でもよいが、一般に無保護のほうが高い陽極酸化能力を示し好ましい。またR3とR4が一緒になってシクロヘキシル基、フェニル基を形成しているものも好ましい例として挙げられる。
次にイオン液体のアニオン成分がアミノ酸である場合について説明する。まず下記一般式(6)で表されるアミノ酸について説明する。
前記一般式(6)において、R11は置換基を有していてもよいC1〜C20のアルキル基、置換基を有していてもよいC6〜C20のアリール基、置換基を有していてもよいC7〜C20のアラルキル基、又は水素原子を表す。置換基を有していてもよいC1〜C20のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、3−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル基、メルカプトメチル基、エピチオメチル基、1−メチルチオエチル基、インドリルメチル基、イミダゾリルメチル基、1−アミノブチル基、1−アミノプロピル基、1−アミジノアミノプロピル基、カルボキシルメチル基、カルバモイルメチル基、1−カルボキシエチル基、1−カルバモイルエチル基などを挙げることができるる置換基を有していてもよいC6〜C20のアリール基としては、特に限定されないが、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。置換基を有していてもよいC7〜C20のアラルキル基としては、特に限定されないが、例えばベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、o−メトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、m−メトキシベンジル基、m−ニトロベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基などを挙げることができる。なかでも、入手の容易さ及びTgの比較的低いイオン液体が容易に得られることから、グリシン、フェニルグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、オルニチンが好ましいアミノ酸として挙げられる。
前記一般式(6)においてR4は水素原子又はアミノ基の保護基を表す。アミノ基の保護基としては具体的には、ベンジル基、トリチル基、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、テトラクロロアセチル基、テトラフルオロアセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。導入及び脱保護の容易さの観点から、前記の群の中で好ましくは、ベンジル基、トリチル基、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、テトラクロロアセチル基、テトラフルオロアセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセトキシ基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基である。
次に下記一般式(7)
で表されるアミノ酸、及び下記一般式(8)
で表されるアミノ酸について説明する。前記一般式(7)及び(8)においてnは1〜5の整数であり、特に限定されるものではないが、入手容易さの観点からは、プロリン、ピペコリン酸、ニペコチン酸が好ましいアミノ酸として挙げられる。R12及びR13は、前述に説明したR11と同様である。
前記アミノ酸において、グリシン以外は不斉炭素を有するが、いずれにおいても光学活性体でもよいしラセミ体でもよい。
前記アミノ酸において、グリシン以外は不斉炭素を有するが、いずれにおいても光学活性体でもよいしラセミ体でもよい。
前に述べた一般式(2)の中で、特に下記一般式(9)〜(12)で表されるものは、本発明者により特に優れたサイクル安定性を有するともにガス発生しないことが見出されたイオン液体の構成部分となる。
また、本発明に用いられるイオン液体のアニオン種のうち、特に下記一般式(3)〜(5)で表されるものは、本発明者により特に優れたサイクル安定性を有することが見出されたイオン液体の構成部分となる。
前記一般式(3)〜(5)においてR5及びR6、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ独立に水素原子、保護又は無保護の水酸基、保護又は無保護のアミノ基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、C1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基、C6〜C20のアリール基、C4〜C20のヘテロアリール基、C7〜C20のアラルキル基、C4〜C20のヘテロアラルキル基を表す。ここでのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基は置換基を有していてもよい。R1及びR2は互いに同じであっても異なっていてもよく、また一緒になって環を形成してもよい。
本発明において「置換基を有していてもよい」とは、他の原子あるいは置換基によって置換されていてもよいことを示す。「置換基」とは、反応に悪影響を与えない限り特に限定されるものではなく、具体的には、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子などが挙げられる。
C1〜C20のアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えばメチル基、ヒドロキシメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、などを挙げることができ、またこれらのアルキル基の水素原子が任意の数だけフッ素原子で置換されたものを挙げることができる。
C1〜C20のアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えばメチル基、ヒドロキシメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、などを挙げることができ、またこれらのアルキル基の水素原子が任意の数だけフッ素原子で置換されたものを挙げることができる。
C2〜C20のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、スチリル基、イソプロペニル基、シクロプロペニル基、ブテニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
C2〜C6のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シクロプロピルエチニル基、ブチニル基、ペンチニル基、シクロブチルエチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
C2〜C6のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シクロプロピルエチニル基、ブチニル基、ペンチニル基、シクロブチルエチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
C6〜C20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、テルフェニル基、3、4、5−トリフルオロフェニル基などが挙げられる。
C4〜C20のヘテロアリール基としては、例えば、ピロリニル基、ピリジル基、キノリル基、イミダゾリル基、フリル基、インドリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、2−フェニルチアゾリル、2−アニシルチアゾリル基などが挙げられる。
C4〜C20のヘテロアリール基としては、例えば、ピロリニル基、ピリジル基、キノリル基、イミダゾリル基、フリル基、インドリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、2−フェニルチアゾリル、2−アニシルチアゾリル基などが挙げられる。
C7〜C20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、サリチル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェネチル基、α−ヒドロキシフェネチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、3、5−ジフルオロベンジル基、トリチル基などが挙げられる。
C4〜C20のヘテロアラルキル基としては、例えば、ピリジルメチル基、ジフルオロピリジルメチル基、キノリルメチル基、インドリルメチル基、フルフリル基、チエニルメチル基などが挙げられる。
C4〜C20のヘテロアラルキル基としては、例えば、ピリジルメチル基、ジフルオロピリジルメチル基、キノリルメチル基、インドリルメチル基、フルフリル基、チエニルメチル基などが挙げられる。
R5及びR6、R7及びR8、R9及びR10それぞれが一緒になって環を形成している場合は、シクロヘキシル基、フェニル基などが例示される。
R5及び/又はR6、R7及び/又はR8、R9及び/又はR10が水酸基、又は置換基として水酸基を有する場合には、水酸基は保護されていても無保護でもよく、水酸基の保護基としては、具体的には、メチル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などのエーテル系保護基や、アセチル基、クリロアセチル基などのエステル系保護基を挙げることができる。
R5及び/又はR6、R7及び/又はR8、R9及び/又はR10が水酸基、又は置換基として水酸基を有する場合には、水酸基は保護されていても無保護でもよく、水酸基の保護基としては、具体的には、メチル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などのエーテル系保護基や、アセチル基、クリロアセチル基などのエステル系保護基を挙げることができる。
R5及び/又はR6、R7及び/又はR8、R9及び/又はR10がアミノ基、又は置換基としてアミノ基を有する場合には、アミノ基は保護されていても無保護でもよく、保護されている場合には保護基は特に制限されるものではないが、例えば一般的な保護基を使用すればよく、例えば「PROTECTIVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS THIRD EDITION」(494ページ WILEY−INTERSCIENCE)記載のものが挙げられる。アミノ基の保護基について具体的には、ベンジル基、トリチル基、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、テトラクロロアセチル基、テトラフルオロアセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。導入及び脱保護の容易さの観点から、前記の群の中で好ましくは、ベンジル基、トリチル基、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、テトラクロロアセチル基、テトラフルオロアセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセトキシ基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基である。
前記一般式(3)〜(5)において、サイクル特性安定性の高さ、ガス発生抑制、入手の容易さの観点からは、R5及びR6、R7及びR8、R9及びR10の少なくとも一方が、C1〜C20のアルキル基(置換基を有していてもよい。)又はC6〜C20のアリール基(置換基を有していてもよい。)であることが好ましく、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基がより好ましい。入手の容易さの観点も考慮すると、R5及びR6、R7及びR8、R9及びR10の少なくとも一方は、C1〜C20のアルキル基(置換基を有していてもよい。)又はC6〜C20のアリール基(置換基を有していてもよい。)であることが好ましく、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基がより好ましい。
より具体的には、R5及びR6、R7及びR8、R9及びR10の両方がフェニル基である、すなわち下記一般式(13)〜(15)で表される、ジフェニルリン酸、ジフェニル亜リン酸、ジフェニルジ亜リン酸が特に好ましく、これらは本発明者により特に優れたサイクル安定性を有することが見出されたイオン液体の構成部分となる。
今まで説明してきたイオン液体は、分子内に不斉点を有する場合には、光学活性体であってもよいし、ラセミ体でもよい。
前記イオン液体の濃度としては、非水電解質の粘度が増加し電池特性に悪影響を与えない範囲であれば特に限定されるものではないが、0.01wt%以上20wt%以下の範囲であればよく、より効果的にイオン液体の機能を発揮させるためには0.05wt%以上10wt%以下の範囲であることが好ましい。
前記イオン液体の濃度としては、非水電解質の粘度が増加し電池特性に悪影響を与えない範囲であれば特に限定されるものではないが、0.01wt%以上20wt%以下の範囲であればよく、より効果的にイオン液体の機能を発揮させるためには0.05wt%以上10wt%以下の範囲であることが好ましい。
前記イオン液体はあらかじめ非水電解質中に溶解させておき、このイオン液体を含有した非水電解質にて非水電解質二次電池を作製することが好ましいが、特に添加方法については限定されるものではない。また、溶解させるイオン液体は1種類でもよいし、2種類以上混合してもよい。
<5.負極と正極の容量比及び面積比>
非水電解質二次電池における正極の電気容量と負極の電気容量との比は、下記式(a)を満たすことが好ましい。
<5.負極と正極の容量比及び面積比>
非水電解質二次電池における正極の電気容量と負極の電気容量との比は、下記式(a)を満たすことが好ましい。
1≦B/A≦1.2 (a)
但し、前記式(a)中、Aは正極1cm2あたりの電気容量を示し、Bは負極1cm2あたりの電気容量を示す。
B/Aが1未満である場合は、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる場合があり、一方、B/Aが1.2より大きい場合は電池反応に関与しない負極活物質多いために副反応が起こる場合がある。
但し、前記式(a)中、Aは正極1cm2あたりの電気容量を示し、Bは負極1cm2あたりの電気容量を示す。
B/Aが1未満である場合は、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる場合があり、一方、B/Aが1.2より大きい場合は電池反応に関与しない負極活物質多いために副反応が起こる場合がある。
非水電解質二次電池における正極と負極との面積比は、特に限定されないが、下記式(b)を満たすことが好ましい。
1≦D/C≦1.2 (b)
(但し、Cは正極の面積、Dは負極の面積を示す。)
D/Cが1未満である場合は、例えば先述のB/A=1の場合、負極の容量が正極よりも小さくなるため、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる恐れがある。一方、D/Cが1.2より大きい場合は、正極と接していない部分の負極が大きいため、電池反応に関与しない負極活物質が副反応を起こす場合がある。正極及び負極の面積の制御は特に限定されないが、例えば、スラリー塗工の際、塗工幅を制御することによって行うことができる。
1≦D/C≦1.2 (b)
(但し、Cは正極の面積、Dは負極の面積を示す。)
D/Cが1未満である場合は、例えば先述のB/A=1の場合、負極の容量が正極よりも小さくなるため、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる恐れがある。一方、D/Cが1.2より大きい場合は、正極と接していない部分の負極が大きいため、電池反応に関与しない負極活物質が副反応を起こす場合がある。正極及び負極の面積の制御は特に限定されないが、例えば、スラリー塗工の際、塗工幅を制御することによって行うことができる。
非水電解質二次電池に用いるセパレータと負極との面積比は特に限定されないが、下記式(c)を満たすことが好ましい。
1≦F/E≦1.5 (c)
(但し、Eは負極の面積、Fはセパレータの面積を示す。)
F/Eが1未満である場合は、正極と負極とが接触し、1.5より大きい場合は外装に要する体積が大きくなり、電池の出力密度が低下する場合がある。
1≦F/E≦1.5 (c)
(但し、Eは負極の面積、Fはセパレータの面積を示す。)
F/Eが1未満である場合は、正極と負極とが接触し、1.5より大きい場合は外装に要する体積が大きくなり、電池の出力密度が低下する場合がある。
<6.非水電解質二次電池>
本発明の非水電解質二次電池の正極及び負極は、集電体の両面に同じ電極を形成させた形態であってもよく、集電体の片面に正極、一方の面に負極を形成させた形態、すなわち、バイポーラ電極であってもよい。
バイポーラ型とする場合、集電体を介した正極と負極の液絡を防止するため、導電材料及び/又は絶縁材料が正極と負極間に配置されている。また、バイポーラ電極である場合は、隣り合うバイポーラ電極の正極側と負極側との間にセパレータを配置し、各正極側と負極側とが対向した層内は、液絡を防止するため正極及び負極の周辺部に絶縁材料が配置されている。
本発明の非水電解質二次電池の正極及び負極は、集電体の両面に同じ電極を形成させた形態であってもよく、集電体の片面に正極、一方の面に負極を形成させた形態、すなわち、バイポーラ電極であってもよい。
バイポーラ型とする場合、集電体を介した正極と負極の液絡を防止するため、導電材料及び/又は絶縁材料が正極と負極間に配置されている。また、バイポーラ電極である場合は、隣り合うバイポーラ電極の正極側と負極側との間にセパレータを配置し、各正極側と負極側とが対向した層内は、液絡を防止するため正極及び負極の周辺部に絶縁材料が配置されている。
非水電解質二次電池は、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回したものであってもよいし、積層したものであってもよい。正極、負極、及びセパレータには、イオン伝導を担う非水電解質が含浸している。非水電解としてゲル状のものを使用する場合は、電解質が正極及び負極に含浸していても、正極・負極間のみにある状態でもよい。ゲル状電解質により正極・負極間が直接接触していなければ、必ずしもセパレータを使用する必要はない。
非水電解質二次電池は、前記積層体を倦回、あるいは複数積層した後にラミネートフィルムで外装してもよいし、角形、楕円形、円筒形、コイン形、ボタン形、シート形の金属缶で外装してもよい。外装には発生したガスを放出するための機構が備わっていてもよい。また、劣化した当該非水電解質二次電池の機能を回復させるための添加剤を電池外部から注入する機構が備わっていてもよい。積層体の積層数は、所望の電池容量を発現するまで積層させることができる。
本発明の非水電解質二次電池は、複数接続することによって二次電池モジュールとすることができる。二次電池モジュールは、所望の大きさ、容量、電圧によって適宜直列、並列に接続することによって作製することができる。また、各電池の充電状態の確認、安全性向上のため、前記二次電池モジュールに制御回路が付属されていることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
(A)イオン液体の製造
(A)イオン液体の製造
(合成例1〜20)
表1に記載したように、天然アミノ酸をアニオン成分とするイオン液体(合成例1〜20)を調整した。調整方法は、全て非特許文献1記載の方法に準拠した。具体的には、イミダゾリウムカチオン[emin]と水酸基アニオンを有するアミノ酸(3文字略号で示す)との塩交換反応により調製した。
表1に記載したように、天然アミノ酸をアニオン成分とするイオン液体(合成例1〜20)を調整した。調整方法は、全て非特許文献1記載の方法に準拠した。具体的には、イミダゾリウムカチオン[emin]と水酸基アニオンを有するアミノ酸(3文字略号で示す)との塩交換反応により調製した。
(合成例21)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム アセテート(以下[bmim][AcO]と略す)、メルク株式会社(Merck Chemicals Japan)より購入した。
(合成例22)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム トリフルオロアセテート(以下[bmim][TFA]と略す)、メルク株式会社より購入した。
(合成例23)1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ラクテート(以下[emim][LA]と略す)、シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社より購入した。
(合成例24)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ベンゾエート(以下[bmim][BA]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(4000mg、 9.98mmol)を0℃に冷却した。その後、安息香酸(1219mg、 9.98mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を薄褐色の油状物として1824.2mg得た(収率70%)。プロトン核磁気共鳴によるケミカルシフト測定結果を示す(以下同様)。
1H NMR(測定溶媒CDCl3、測定周波数300MHz)δ値=0.90(t、3H)、1.28−1.35(m、2H)、1.76−1.87(m、2H)、4.06(s、3H)、4.27(t、2H)、7.14(d、2H)、7.27−7.34(m、3H)、8.07−8.10(m、2H)、11.39(s、1H)
(合成例25)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム マンデレート(以下[bmim][MA]と略す)
(合成例25)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム マンデレート(以下[bmim][MA]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(5000mg、 12.48mmol)を0℃に冷却した。その後、マンデル酸(1899mg、 12.48mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を薄褐色の油状物として3622.3mg得た(収率100%)。
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ値=0.93(t、3H)、1.29−1.34(m、2H)、1.74−1.79(m、2H)、3.84(s、3H)、4.10(t、2H)、4.92(s、1H)、7.04(s、1H)、7.14−7.26(m、1H)、7.23−7.26(m、3H)、7.54(d、2H)、10.74(s、1H)
(合成例26)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム カプリレート(以下[bmim][CA]と略す)
(合成例26)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム カプリレート(以下[bmim][CA]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(5.00g、 12.48mmol)を0℃に冷却した。その後、カプリル酸(1.80g、 12.48mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を黄色の油状物として2.20g得た(収率62%)。
1H NMR(CDCl3、300MHz)、δ値=0.83−0.92(m、7H)、1.21−1.29(m、11H)、1.38(m、2H)、1.73−1.78(m、2H)、3.85(s、3H)、4.17(t、2H)、7.72(s、1H)、7.79(s、1H)、9.39(s、1H)
(合成例27)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム フェニルアセテート(以下[bmim][PA]と略す)
(合成例27)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム フェニルアセテート(以下[bmim][PA]と略す)
クロマトカラム管にAmberlite IRA400(OH)(140mL)を加え、1NNaOH水溶液(2.5L)を流しAmberlite IRA400(OH)を活性化させた後、ろ液が中性になるまで純水(1.5L)を流した。1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(5.0g、28.63mmol)に純水(50mL)を加えて溶解させた後、これを先ほど活性化したAmberlite IRA400(OH)に通し、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヒドロキシド水溶液を得た。フェニル酢酸(3.9g、28.63mmol)に純水(200mL)とTHF(100mL)を加え、均一溶液にした後、これに1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヒドロキシド水溶液をゆっくり滴下し、0℃で12時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮し、得られた残渣にアセトニトリル(90mL)とメタノール(10mL)を加えて0℃で30分間攪拌した。ろ液を濃縮して減圧加熱乾燥することで、目的化合物を薄黄色の油状物として8.0g得た(収率100%)。
1H NMR(測定溶媒DMSO−d6、300MHz)δ値=0.89(t、3H)、1.21−1.28(m、2H)、1.70−1.77(m、2H)、3.23(s、2H)、3.83(s、3H)、4.15(t、2H)、7.09−7.19(m、5H)、7.70(s、1H)、7.77(s、1H)、9.29(s、1H)
(合成例28)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム 2−フェニルブチレート(以下[bmim][PB]と略す)
(合成例28)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム 2−フェニルブチレート(以下[bmim][PB]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(6.0g、 14.98mmol)を0℃に冷却した。その後、2−フェニル酪酸(2.4g、14.98mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を黄色の油状物として4.5g得た(収率100%)。
1H NMR(DMSO−d6、300MHz)δ値=0.66(t、3H)、0.80(t、3H)、1.12−1.19(m、1H)、1.31−1.35(m、1H)、1.61−1.80(m、3H)、2.82(t、1H)、3.74(s、3H)、4.06(t、2H)、6.95−7.15(m、5H)、7.62(d、1H)、7.68(d、1H)、9.28(s、1H)
(合成例29)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム 3−フェニルプロピオネート(以下[bmim][PP]と略す)
(合成例29)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム 3−フェニルプロピオネート(以下[bmim][PP]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(6.0g、 14.98mmol)を0℃に冷却した。その後、4−フェニル酢酸(2.4g、14.98mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を黄色の油状物として4.4g得た(収率98%)。
1H NMR(CDCl3、300MHz)δ値=0.94(t、3H)、1.32−1.39(m、2H)、1.82−1.87(m、2H)、1.95−2.01(m、2H)、2.30(t、2H)、2.68(t、2H)、4.06(s、3H)、4.29(t、2H)、7.07−7.27(m、7H)、11.68(s、1H)
(合成例30)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ナフチルアセテート(以下[bmim][NA]と略す)
(合成例30)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ナフチルアセテート(以下[bmim][NA]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロジェンカーボネート 50%水溶液(6.0g、 14.98mmol)を0℃に冷却した。その後、1−ナフタレン酢酸(2.7g、14.98mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で1時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下留去することで、目的化合物を黄色の油状物として5.0g得た(収率100%)。
1H NMR(DMSO−d6、300MHz)δ値=0.88(t、3H)、1.19−1.26(m、2H)、1.70−1.75(m、2H)、3.59(s、2H)、3.81(s、3H)、4.12(t、2H)、7.22−7.44(m、4H)、7.64−7.76(m、3H)、7.80−7.83(m、1H)、8.15−8.18(m、1H)、9.36(s、1H)
(合成例31)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルリン酸(以下、[bmim][BDP1]と略す)
(合成例31)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルリン酸(以下、[bmim][BDP1]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイドの5%水溶液(5.70g、26mmol)を、オルガノ株式会社のアニオン交換樹脂(ESG4002(OH))を用い、水酸基アニオンを有する1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムに変換し、0℃に冷却した。その後、ジフェニルリン酸(6.50g、 26mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で3時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して前記一般式に示す目的化合物(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルリン酸、[bmim][BDP1])を薄褐色の油状物として9.60g得た(収率95%)。
1H NMR(DMSO、400MHz)δ値=0.88(t、3H)、1.18−1.28(m、2H)、1.68−1.78(m、2H)、3.81(s、3H)、4.13(t、2H)、6.94(t、2H)、7.12(d、4H)、7.21(t、4H)、7.70(s、1H)、7.77(s、1H)、9.25(s、1H)
(合成例32)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニル亜リン酸(以下、[bmim][BDP2]と略す)
(合成例32)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニル亜リン酸(以下、[bmim][BDP2]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイドの5%水溶液(5.92g、27mmol)を、オルガノ株式会社のアニオン交換樹脂(ESG4002(OH))を用い、水酸基アニオンを有する1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムに変換し、0℃に冷却した。その後、ジフェニル亜リン酸(6.32g、27mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で3時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して、前記一般式に示す構造として想定される目的化合物(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニル亜リン酸、[bmim][BDP2])を9.42g得た(収率94%)。
1H NMR(DMSO、400MHz)δ値=0.89(t、3H)、1.20−1.29(m、2H)、1.72−1.79(m、2H)、3.84(s、3H)、4.16(t、2H)、7.08(m、5H)、7.62(m、5H)、7.72(s、1H)、7.79(s、1H)、9.27(s、1H)
(合成例33)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルジ亜リン酸(以下、[bmim][BDP3]と略す)
(合成例33)1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルジ亜リン酸(以下、[bmim][BDP3]と略す)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイドの5%水溶液(6.14g、28mmol)を、オルガノ株式会社のアニオン交換樹脂(ESG4002(OH))を用い、水酸基アニオンを有する1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムに変換し、0℃に冷却した。その後、ジフェニルジ亜リン酸(6.11g、 28mmol)の水溶液をゆっくり滴下し、室温で3時間攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮して前記一般式に示す目的化合物(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ジフェニルジ亜リン酸、[bmim][BDP3])を9.40g得た(収率94%)。
1H NMR(DMSO、400MHz)δ値=0.87(t、3H)、1.19−1.25(m、2H)、1.69−1.76(m、2H)、3.84(s、3H)、4.15(t、2H)、7.20(s、6H)、7.62(t、4H)、7.72(s、1H)、7.80(s、1H)、9.52(s、1H)
(B)非水電解質二次電池の製造
(正極a;実施例1〜132に使用)
正極活物質としてLi1.1Al0.1Mn1.8O4を、非特許文献2に記載されている方法で作製した。
(B)非水電解質二次電池の製造
(正極a;実施例1〜132に使用)
正極活物質としてLi1.1Al0.1Mn1.8O4を、非特許文献2に記載されている方法で作製した。
すなわち、二酸化マンガン、炭酸リチウム、水酸化アルミニウム、及びホウ酸の水分散液を調製し、スプレードライ法で混合粉末を作製した。このとき、二酸化マンガン、炭酸リチウム及び水酸化アルミニウムの量は、リチウム、アルミニウム及びマンガンのモル比が1.1:0.1:1.8となるように調製した。次に、この混合粉末を空気雰囲気下900℃で12時間加熱した後、再度650℃で24時間加熱した。最後に、この粉末を95℃の水で洗浄後、乾燥させることによって正極活物質を作製した。
この正極活物質を100重量部、導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部、及びバインダー(固形分濃度12wt%、NMP溶液)を6.8重量部、混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって正極a(50cm2)を作製した。
(正極b;実施例133〜264に使用)
正極活物質として、LiNi0.5Mn1.5O4を非特許文献3に記載されている方法で作製した。
(正極b;実施例133〜264に使用)
正極活物質として、LiNi0.5Mn1.5O4を非特許文献3に記載されている方法で作製した。
まず水酸化リチウム、酸化水酸化マンガン、及び水酸化ニッケルをリチウム、マンガン及びニッケルのモル比が1:1.5:0.5となるように混合した。次に、この混合物を空気雰囲気下550℃で加熱した後に、再度750℃で加熱することによって正極活物質を作製した。
この正極活物質を100重量部、導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部、及びバインダー(固形分濃度12wt%、NMP溶液)を6.8重量部、混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって正極b(50cm2)を作製した。
この正極活物質を100重量部、導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部、及びバインダー(固形分濃度12wt%、NMP溶液)を6.8重量部、混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって正極b(50cm2)を作製した。
(負極)
負極活物質のLi4Ti5O12を、非特許文献4に記載されている方法で作製した。
すなわち、まず二酸化チタンと水酸化リチウムを、チタンとリチウムとのモル比を5:4となるように混合し、次にこの混合物を窒素雰囲気下800℃で12時間加熱することによって負極活物質を作製した。
負極活物質のLi4Ti5O12を、非特許文献4に記載されている方法で作製した。
すなわち、まず二酸化チタンと水酸化リチウムを、チタンとリチウムとのモル比を5:4となるように混合し、次にこの混合物を窒素雰囲気下800℃で12時間加熱することによって負極活物質を作製した。
この負極活物質を100重量部、導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部、及びバインダー(固形分濃度12wt%、NMP溶液)を固形分6.8重量部、混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって負極(50cm2)を作製した。
(正極及び負極の容量)
作製された正極及び負極の各容量を以下のとおり測定した。
(正極及び負極の容量)
作製された正極及び負極の各容量を以下のとおり測定した。
アルミニウム箔の片面に塗工して作製された正極及び負極を、それぞれ16mmΦに打ち抜き動作極とした。Li金属を16mmΦに打ち抜き対極とした。これらの電極を用いて、動作極(片面塗工)/セパレータ/Li金属の順に試験セル(HSセル、宝泉社製)内に積層し、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=3/7vol%の非水溶媒中に、LiPF6 を1mol/L溶解させたものを0.15mL入れ、それぞれ正極の半電池及び負極の半電池をそれぞれ作製した。これらの半電池を25℃で一日放置した後、充放電試験装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続した。
正極aの半電池に対して25℃、0.4mAで定電流充電(終止電圧:4.5V)及び定電流放電(終止電圧:3.5V)を5回繰り返し、5回目の結果を正極aの容量とした。その結果、正極aの容量は、1.0mAh/cm2であった。
正極bの半電池に対しては、25℃、0.4mAで定電流充電(終止電圧:4.5V)及び定電流放電(終止電圧:3.5V)を5回繰り返し、5回目の結果を正極bの容量とした。その結果、正極bの容量は、1.0mAh/cm2であった。
正極bの半電池に対しては、25℃、0.4mAで定電流充電(終止電圧:4.5V)及び定電流放電(終止電圧:3.5V)を5回繰り返し、5回目の結果を正極bの容量とした。その結果、正極bの容量は、1.0mAh/cm2であった。
負極の半電池に対して25℃、0.4mAで定電流放電(終止電圧:1.0V)及び定電流充電(終止電圧:2.0V)を5回繰り返し、5回目の結果を負極の容量とした。その結果、負極の容量は、1.2mAh/cm2であった。
(非水電解質二次電池)
実施例の非水電解質二次電池を、次のとおりに作製した。
(非水電解質二次電池)
実施例の非水電解質二次電池を、次のとおりに作製した。
電極としては、アルミニウム箔の片面に正極a若しくは正極b、及び負極をそれぞれ片面塗工した電極を用いた。セパレータには、セルロース不職布(厚さ25μm、面積55cm2)を用いた。前記作製した正極(片面塗工)、セパレータ及び負極(片面塗工)を、正極(片面塗工)/セパレータ/負極(片面塗工)の順に積層した。次に、両端の正極及び負極にアルミニウムタブを振動溶着させた後に、袋状のアルミラミネートシートに入れた。
各合成例のイオン液体を、非水電解質(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=3/7vol%、LiPF6 1mol/L)に対して、所定wt%(後述)となるように加え混合し、各実施例に用いる、イオン液体を含む非水電解質を得た。得られたイオン液体を含む非水電解質を2mL、袋の中に入れた後に、減圧しながら封止することによって、各実施例の非水電解質二次電池を作製した。
実施例1〜132は、正極aを用いて作製した非水電解質二次電池であり、表2に示すように、イオン液体の種類(合成例1〜33)及び イオン液体の濃度(0.01;0.1;1.0;10.0wt%)に応じて作製したものである。
また、比較例1として、非水電解質に前記イオン液体を添加しないこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
また、比較例1として、非水電解質に前記イオン液体を添加しないこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
実施例133〜264は、正極bを用いて作製した非水電解質二次電池であり、表3に示すように、イオン液体の種類(合成例1〜33)及び イオン液体の濃度(0.01;0.1;1.0;10.0wt%)に応じて作製したものである。
また、比較例2として、非水電解質に前記イオン液体を添加しないこと以外は、実施例133と同様に非水電解質二次電池を作製した。
(C)サイクル特性の測定
実施例1〜264、比較例1、及び比較例2の非水電解質二次電池を、充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続し、エージング工程を経た後にサイクル特性を評価した。
また、比較例2として、非水電解質に前記イオン液体を添加しないこと以外は、実施例133と同様に非水電解質二次電池を作製した。
(C)サイクル特性の測定
実施例1〜264、比較例1、及び比較例2の非水電解質二次電池を、充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続し、エージング工程を経た後にサイクル特性を評価した。
エージングは、各非水電解質二次電池を満充電(実施例1〜132、及び比較例1は2.7V、実施例133〜264、及び比較例2は3.5V)にしたのちに、60℃で24時間放置して行った。その後、室温(25℃)まで徐冷し、発生したガスを抜いた後に、再度減圧しながら封止した。
その後、60℃で、25mA定電流充電、25mA定電流放電を100回繰り返した。このときの実施例1〜132と比較例1との充電終止電圧及び放電終止電圧は、それぞれ2.7V及び1.5Vとした。1回目の放電容量を100としたときの、100回目の放電容量及びガス発生の有無を表4、表5に示す。
その後、60℃で、25mA定電流充電、25mA定電流放電を100回繰り返した。このときの実施例1〜132と比較例1との充電終止電圧及び放電終止電圧は、それぞれ2.7V及び1.5Vとした。1回目の放電容量を100としたときの、100回目の放電容量及びガス発生の有無を表4、表5に示す。
表4,5から明らかなとおり、本発明の実施例1〜132の非水電解質二次電池は、容量維持率がほぼ80%〜95%の範囲に入っており、これらは比較例1の容量維持率(62%)よりも、大きな値を示している。また、実施例1〜132ではセルの膨らみは認められなかった、
次に実施例133〜264について、60℃、25mA定電流充電、25mA定電流放電を100回繰り返した。このときの、実施例133〜264と比較例2との充電終止電圧及び放電終止電圧は、それぞれ3.5V及び2.5Vとした。1回目の放電容量を100としたときの、100回目の放電容量及びガス発生の有無を表6、表7に示す。
次に実施例133〜264について、60℃、25mA定電流充電、25mA定電流放電を100回繰り返した。このときの、実施例133〜264と比較例2との充電終止電圧及び放電終止電圧は、それぞれ3.5V及び2.5Vとした。1回目の放電容量を100としたときの、100回目の放電容量及びガス発生の有無を表6、表7に示す。
表6,7から明らかなとおり、本発明の実施例133〜264の非水電解質二次電池は、容量維持率がほぼ77%〜95%の範囲に入っており、これらは比較例2の容量維持率(52%)よりも、大きな値を示している。また、実施例133〜264ではセルの膨らみは認められなかった、
したがって、本発明の実施例1〜264の非水電解質二次電池は、ガスが発生することもなく、且つ、比較例1及び比較例2の非水電解質二次電池よりも優れたサイクル安定性を示すことが確認できた。
したがって、本発明の実施例1〜264の非水電解質二次電池は、ガスが発生することもなく、且つ、比較例1及び比較例2の非水電解質二次電池よりも優れたサイクル安定性を示すことが確認できた。
Claims (13)
- 負極、正極、及び負極と正極との間に介在された非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、
前記非水電解質に下記一般式(1)で記載されるカチオン種と、下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)に記載される中から選ばれる、少なくとも1種類のアニオン種とで構成されるイオン液体が含有されてなる、非水電解質二次電池。
- 前記カチオン種のR1及びR2が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のいずれかである、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 前記一般式(2)において、R3もしくはR4の少なくとも一方が保護又は無保護の水酸基である、請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池。
- 前記一般式(2)が、マンデル酸、あるいはその誘導体を表す、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記一般式(2)が、アミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す、請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池。
- 前記一般式(6)が、グリシン、フェニルグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、オルニチン及びこれらの誘導体からなる群から選択される、請求項6に記載の非水電解質二次電池。
- 前記アミノ酸がプロリン、ピペコリン酸、ニペコチン酸及びこれらの誘導体からなる群より選択される、請求項8に記載の非水電解質二次電池。
- 前記一般式(3)〜(5)において、R5及びR6の少なくとも一方、R7及びR8の少なくとも一方、R9及びR10の少なくとも一方が、C1〜C20のアルキル基(置換基を有していてもよい)、又はC6〜C20のアリール基(置換基を有していてもよい)である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池を複数個接続してなる二次電池モジュール。
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CN106187902A (zh) * | 2016-07-26 | 2016-12-07 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种含烷基萘结构离子液体及其制备方法和应用 |
WO2018011378A1 (fr) * | 2016-07-13 | 2018-01-18 | Centre National De La Recherche Scientifique (Cnrs) | Procédé de synthèse d'une polyoléfine par romp en présence d'un catalyseur à base de ruthénium |
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-
2012
- 2012-05-31 JP JP2012125221A patent/JP2013251137A/ja active Pending
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