JP5655828B2 - リチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
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Description
〔式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子及び炭素数1〜5の炭化水素基からなる群より選ばれる少なくとも一種を表す。〕
続いて、本実施形態に係る電極、及びリチウムイオン二次電池について図1を参照して簡単に説明する。
負極20は、負極集電体22の両面に負極活物質層24を備えて構成されている。さらに、負極活物質層24は、負極活物質材料と、導電助剤と、結着剤とを含む塗料を負極集電体22に塗布することによって形成されている。
その他、例えば、Al、Si、Sn等のリチウムと化合物を形成することのできる金属、SiO2、SnO2等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)など公知の負極活物質材料を炭素材と混合させて使用してもよい。
正極10は、正極集電体12の両面に正極活物質層14を備えて構成されている。さらに正極活物質層14は、正極活物質材料と、導電助剤と、結着剤とを含む塗料を正極集電体12に塗布することによって形成されている。
セパレータ18は絶縁性の多孔体から形成されていれば、材料、製法等は特に限定されず、リチウムイオン二次電池100に用いられている公知のセパレータを使用することができる。例えば、絶縁性の多孔体としては、公知のポリオレフィン樹脂、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体または共重合体が挙げられる。これらの単独重合体または共重合体は、1種を単独で使用することができるが、2種以上のものを混合して用いてもよい。また、単層であっても複層であってもよい。
非水電解液は、非水溶媒と、電解質と、不飽和結合を有する環状炭酸エステルを0.01〜3質量%と、環状エーテルを0.001〜0.5質量%と、を含む。
〔式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子及び炭素数1〜5の炭化水素基からなる群より選ばれる少なくとも一種を表す。〕
先ず、負極を作製した。負極の作製においては、負極活物質材料として人造黒鉛(90質量%)、導電助剤としてカーボンブラック(2質量%)、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(以下、「PVDF」という。)(8質量%)を混合し、溶剤のN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」という。)中に分散させ、スラリーを得た。得られたスラリーをドクターブレード法により集電体である電解銅箔に塗布し、110℃で乾燥させた。乾燥後に圧延を行い、負極を得た。
非水溶媒の組み合わせ、リチウムイオン濃度、非水電解液中の不飽和結合を有する環状炭酸エステル、環状エーテル、グリコールサルフェート誘導体の含有量を表1〜3に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜58及び比較例1〜10のリチウムイオン二次電池を各5個ずつ作製した。
リチウムイオン二次電池作製後、恒温槽にて25℃に設定された環境下で初回の充電を行い、その直後に初回放電を行った。なお、充電は30mAで4.2Vまで定電流定電圧充電を行い、放電は30mAで2.5Vまで定電流放電を行った。
放電容量評価試験後、該電池を入れた恒温槽の温度を−10℃に設定し、2時間待機した後、その温度において充放電を行った。なお、充電は30mAで4.2Vまで定電流定電圧充電を行い、放電は30mAで2.5Vまで定電流放電を行った。表1〜3には、−10℃における放電容量を「−10℃放電容量」として記す。
放電容量評価試験後、該電池を入れた恒温槽の温度は25℃のまま、サイクル試験を開始した。このサイクル試験の充電では150mAの定電流定電圧充電モードにて4.2Vまで、放電では150mAの定電流放電モードにて2.5Vまで行うものとし、このサイクルを500回連続で行った。なお、充電と放電、放電と充電の間の休止時間は10分とした。そして、500サイクル後、30mAで4.2Vまで定電流定電圧充電、30mAで2.5Vまで定電流放電を行った。その際の放電容量を初期放電容量で除した値を表1〜3中、「サイクル後容量」として示す。
先ず、不飽和結合を有する環状炭酸エステルをビニレンカーボネートとし、ビニレンカーボネートの含有量のみ変えた場合の評価結果を表1に示す。なお、環状エーテルは1,4−ジオキサンとし、ビニレンカーボネートの含有量以外は、表1に示すような構成で固定し、比較した。
次に、環状エーテルを1,4−ジオキサンとし、1,4−ジオキサンの含有量のみ変えた場合の評価結果を表2に示す。なお、不飽和結合を有する環状炭酸エステルはビニレンカーボネートとし、1,4−ジオキサンの含有量以外は、表2に示すような構成で固定し、比較した。
非水溶媒の組み合わせとLiPF6濃度、非水電解液に含有する不飽和結合を有する環状炭酸エステルと環状エーテル、エチレングリコールサルフェート誘導体とその含有量を表3のように変え、各測定を行った。
Claims (14)
- 環状カーボネートと鎖状カーボネートからなる非水溶媒と、
電解質と、
不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしてビニレンカーボネートもしくはビニルエチレンカーボネートを0.01〜3質量%と、
環状エーテルとして1,4−ジオキサンを0.001〜0.5質量%と、
を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用非水電解液。 - 前記不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、ビニレンカーボネートであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 前記非水溶媒は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを含むことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 前記電解質は、LiPF6を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 前記エチレングリコールサルフェート誘導体は、R1及びR2が水素原子であることを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを含む非水溶媒と、
電解質と、
不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしてビニレンカーボネートもしくはビニルエチレンカーボネートを0.01〜3質量%と、
環状エーテルとしてテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、もしくは1,4−ジオキサンを0.001〜0.5質量%と、
を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用非水電解液。 - 前記電解質は、LiPF6を含むことを特徴とする請求項7に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 前記エチレングリコールサルフェート誘導体は、R1及びR2が水素原子であることを特徴とする請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 前記エチレングリコールサルフェート誘導体は、R1及びR2が水素原子であることを特徴とする請求項11に記載のリチウムイオン二次電池用非水電解液。
- 正極と、負極と、セパレータと、請求項1〜12のいずれか一項に記載の非水電解液とを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 前記負極は炭素材から成ることを特徴とする請求項13に記載のリチウムイオン二次電池。
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