JP2006252829A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル初期における容量の劣化を抑制し、充電負荷に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することを目的としている。
【解決手段】非水電解質二次電池の溶媒には、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとが含まれ、且つ、上記溶媒の総量に対するエチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量の割合が80体積%以上に規制されると共に、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対するエチレンカーボネートの量、γ−ブチロラクトンの量、及び環状エーテルの量が、それぞれ、10体積%以上30体積%以下、40体積%以上85体積%以下、5体積%以上30体積%以下に規制されることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウム含有遷移金属複合酸化物から成る正極活物質を含む正極と、炭素材料から成る負極活物質を含む負極と、溶質及び溶媒を含む非水電解質とを備えた非水電解質二次電池に関し、特に高容量を図ることができる非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化が要求されている。充放電に伴い、リチウムイオンが正、負極間を移動することにより充放電を行う非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。また、最近ではその特徴を利用して、携帯電話等のモバイル用途に限らず、電動工具や電気自動車、ハイブリッド自動車に至る中〜大型電池用途についても展開が進みつつある。
ここで、非水電解質二次電池に用いられる非水電解液としては、非プロトン性溶媒にLiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3などのリチウム塩を溶解したものが通常使用されている。上記非プロトン性溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどのカーボネート類、γ-ブチロラクトン、酢酸メチルなどのエステル類、ジエトキシエタンなどのエーテル類などが知られており、この中でも、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートのような高誘電率の環状炭酸エステル化合物が広く用いられている。ただし、上記環状炭酸エステル化合物は凝固点が低いことから、一般に鎖状炭酸エステル等の低沸点溶媒を50体積%以上混合させて用いている。
ところが、このように低沸点溶媒を多く混合させると、非水電解液における誘電率の低下や、引火点の低下などの問題が生じる。このため、近年、電池の高エネルギー密度化、大型化に伴い、多様化する用途に対して要求を満たすことができないという問題が生じる。
このようなことを考慮して、電池のサイクル特性を向上させるべく、非水電解液における非水溶媒に、誘電率が高く、耐酸化性に優れたγ−ブチロラクトンを用いた電池が提案されている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、非水電解液にγ−ブチロラクトンを用い、且つ、負極に黒鉛等の炭素材料を用いると、充電が困難となるという問題が生じる。これは、非水電解液にγ−ブチロラクトンを用いた場合、充電時に負極表面においてγ−ブチロラクトンが分解する副反応が生じるという理由によるものと考えられる。
そこで、γ−ブチロラクトンを主体とした電解液にビニレンカーボート、ビニルエチレンカーボネートなどの不飽和環状炭酸エステル化合物を混合し、黒鉛等の炭素材料表面にリチウムイオンの透過性に優れた皮膜を形成させることで、γ−ブチロラクトンの分解を抑制させる提案がなされている(下記特許文献2、3参照)。
特開平3−110765号公報
特開2001−23684号公報
特開2002−343430号公報
しかしながら、上記のように非水電解液における非水溶媒にエチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンを混合した非水電解液において、ビニレンカーボネートやビニルエチレンカーボネートなどの不飽和環状炭酸エステル化合物を添加しても、黒鉛負極による電解液の分解反応を十分に抑制することはできず、サイクル初期において、十分な充放電特性を得ることができないという課題を有していた。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、サイクル初期における容量の劣化を抑制し、充電負荷に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、正極活物質としてのリチウム含有遷移金属複合酸化物を含む正極と、負極活物質としての炭素材料を含む負極と、溶質及び溶媒を含む非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記溶媒には、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとが含まれ、且つ、上記溶媒の総量に対するエチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量の割合が80体積%以上に規制されると共に、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対するエチレンカーボネートの量、γ−ブチロラクトンの量、及び環状エーテルの量が、それぞれ、10体積%以上30体積%以下、40体積%以上85体積%以下、5体積%以上30体積%以下に規制されることを特徴とする。
上記構成の如く、非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンの他に環状エーテルが含まれていれば、非水電解質二次電池のサイクル初期における充放電特性(具体的には、サイクル初期における放電容量維持率や充電負荷率)を改善することができる。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。即ち、非水電解質中に環状エーテルを含有していれば、負極表面上に安定な保護被膜が形成され、負極表面上でのγ−ブチロラクトンの分解が抑制されるため、サイクル初期における放電容量維持率が向上するものと考えられる。加えて、上記保護被膜はリチウムイオンの透過性に優れ、炭素材料に対するリチウムイオンの挿入及び脱離は円滑に行なわれるので、サイクル初期における充電負荷率も向上させることができる。
ここで、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対す環状エーテルの量を5体積%以上30体積%以下に規制するのは、環状エーテルの量が30体積%を超えると、電解液の粘度が急激に増大し、含液性とイオン導電率とが低下してしまう一方、環状エーテルの量が5体積%未満なると、安定でかつリチウムイオンの透過性に優れた被膜の形成が不完全となり、環状エーテル混合の効果が充分に発現しないという理由による。
また、非水電解液の溶媒にエチレンカーボネートを含むのは、エチレンカーボネートは誘電率が高く、且つ、沸点が238℃と高いことから、非水電解質二次電池の高エネルギー密度化と信頼性の向上とを図ることができるからである。
ここで、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対するエチレンカーボネートの量を10体積%以上30体積%以下に規制するのは、エチレンカーボネートの量が30体積%を超えると、非水電解液の粘度が増加し、含液性とイオン導電率とが低下する一方、エチレンカーボネートの量が10体積%未満になると、エチレンカーボネート混合の効果が充分に発現しないという理由による。
更に、非水電解液の溶媒にγ−ブチロラクトンを含むのは、γ−ブチロラクトンは沸点が204℃と高く、しかも、誘電率が高く、耐酸化性に優れていることから、非水電解質二次電池の信頼性と電池性能との向上を図ることができるからである。
ここで、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対するγ−ブチロラクトンの量を40体積%以上85体積%以下に規制するのは、γ−ブチロラクトンの量が85体積%を超えると、環状エーテルの割合が少なくなり過ぎて、負極表面上でのγ−ブチロラクトンの分解抑制効果が十分発揮されない場合がある一方、γ−ブチロラクトンの量が40体積%未満になると、γ−ブチロラクトン混合の効果が充分に発現しないという理由による。
加えて、溶媒の総量に対するエチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量の割合を80体積%以上に規制するのは、この総量の割合が80体積%未満になると、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、及び環状エーテルの絶対量が少なくなって、上述した作用、効果が十分に発揮されないからである。
残余の溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、1、2−ブチレンカーボネート、2、3−ブチレンカーボネート等、従来から非水電解液電池に用いられてきた全ての溶媒を用いることができる。
尚、本発明における非水電解質二次電池の溶媒として、環状エーテルの代わりに鎖状エーテルを用いることも考えられる。しかし、鎖状エーテルを用いた場合には、負極表面にリチウムイオン透過性に優れた保護被膜が形成されず、後述の実施例で記載するように電池の負荷特性が低下してしまう。したがって、環状エーテルの代わりに鎖状エーテルを用いるのは好ましくない。
請求項2記載の発明は請求項1記載の発明において、前記環状エーテルが1,3−ジオキソランであることを特徴とする。
このように、環状エーテルとして1,3−ジオキソランを用いれば、特に良質の保護被膜が形成されるため、負極表面上でのγ−ブチロラクトンの分解がより抑制され、且つ、リチウムイオンの透過性にも優れるからである。
但し、環状エーテルとしては1,3−ジオキソランに限定するものではなく、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等であって良いことは勿論である。
請求項3記載の発明は請求項1又は2記載の発明において、上記溶媒には、更に、C=C不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物が1種以上含有されていることを特徴とする。
上記構成の如く、C=C不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物が1種以上含有されていれば、このC=C不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物によっても負極上に良好な被膜が形成されるので、γ−ブチロラクトンの分解を一層抑制することができる。
尚、C=C不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物の中でも、特に、C=C不飽和結合を有する環状炭酸エステルであることが好ましく、このC=C不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、ビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−エチル−5−メチルビニレンカーボネート、4−エチル−5−プロピルビニレンカーボネート、4−エチル−5−プロピルビニレンカーボネート、4−メチル−5−メチルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネートなどが例示される。
また、これら環状炭酸エステルのなかでも、ビニレンカーボネート及びビニルエチレンカーボネートは、上記効果が一層発揮されるので、より好ましい。
尚、非水電解液中におけるC=C不飽和化合物を有する環状炭酸エステル化合物の割合は、非水電解質の総量に対して1〜15質量部、より好ましくは2〜10質量部である。これは、C=C不飽和化合物を有する環状炭酸エステル化合物の含有量が少な過ぎると充放電特性の改善効果が十分に得られない場合がある一方、含有量が多過ぎると負極表面上に形成される被膜が厚くなり過ぎて、負極の反応抵抗が増大する結果、充放電特性が低下するおそれがあるからである。
請求項4記載の発明は請求項1〜3記載の発明において、上記非水電解液には界面活性剤が添加されていることを特徴とする。
上記構成の如く、非水電解液に界面活性剤が添加されていれば、セパレータの濡れ性が向上するため、より電池の諸特性を向上させることができる。尚、界面活性剤としては、リン酸トリオクチルやエステル等が例示される。また、界面活性剤の添加量としては、非水電解液100質量部に対して0.5〜5質量部程度であるのが好ましい。これは、界面活性剤の添加量が少な過ぎると界面活性剤の添加効果が十分に発現されない一方、界面活性剤の添加量が多過ぎると電池内における溶媒の量が少なくなるという理由によるものである。
本発明によれば、サイクル初期における容量の劣化を抑制し、充電負荷に優れた信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の最良の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(正極の作製)
先ず、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)と、導電剤である炭素粉末とを、90:5の質量比で混合して正極合剤とした。次に、この正極合剤と、粘着剤としてのフッ素樹脂粉末(ポリフッ化ビニリデン)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた溶液とを、正極合剤とポリフッ化ビニリデンとの質量比が95:5の割合となるように混合してスラリーを作製した。次いで、このスラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面にドクターブレード法により塗布及び乾燥し、これを圧延することにより正極を作製した。
(負極の作製)
先ず、負極活物質である黒鉛粉末と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、97.5:1:1.5の質量比で混合して負極合剤を作製した後、この負極合剤を水に分散させてスラリーを作製した。次に、このスラリーを銅箔からなる負極集電体の両面にドクターブレード法により塗布及び乾燥し、これを圧延することにより負極を作製した。
(電解液の調製)
先ず、エチレンカーボネート(EC)と、γ−ブチロラクトン(γ−BL)と、1,3−ジオキソラン(DOL)との混合溶媒(体積比は、EC:γ−BL:DOL=20:60:20)に、溶質としての六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル/リットルの割合で溶解させた。次に、この非水電解液100質量部に対して、4質量部のビニレンカーボネート(VC)と、4質量部のリン酸トリオクチル(TOP)とを添加し、非水電解液を調製した。
(電池の組立て)
先ず、イオン透過性のポリプロピレン製微多孔膜からなるセパレータを数回巻いた後、正極活物質面と負極活物質面とがセパレータを介して対向するように正極と、セパレータと、負極とを配置し、これらをスパイラル状に多数回巻取ることにより電極体を作製した。このとき、電極体から正極集電リードおよび負極集電リードがそれぞれ電極体長手方向の逆向きに突出するように巻取りを行った。
次に、この電極体を電池缶に挿入した後、電池缶の底部に負極集電リードをスポット溶接法により接合すると共に、電池蓋の底部に正極集電リードをスポット溶接法により接合した。次いで、前記非水電解液を電池缶内に注入した後、電池缶の開口部を電池蓋により封口して円筒型の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例)
実施例としては、前記発明を実施するための最良の形態で示した非水電解質二次電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池Aと称する。
(比較例1)
電解液の調製において、ECとγ−BLとDOLとの混合溶媒に代えて、ECとγ−BLとの混合溶媒(体積比は、EC:γ−BL=20:80)を用いた以外は、上記実施例と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X1と称する。
(比較例2)
電解液の調製において、ECとγ−BLとDOLとの混合溶媒に代えて、ECとγ−BLとジブトキシエタン(DBE)との混合溶媒(体積比は、EC:γ−BL:DBE=20:60:20)を用いた以外は、上記実施例と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X2と称する。
(実験)
上記本発明電池A、比較電池X1,X2について、下記の条件で充放電を行い、初期の放電容量と、3サイクル目の放電容量とを測定し、さらにそれらの結果からサイクル初期(3サイクル目)の放電容量維持率を算出すると共に、4サイクル目の充電において、総充電容量に対する定電流部分の充電容量の割合から負荷率を算出したので、それらの結果を表1に示す。
[1サイクル目の充放電条件]
・5時間率(0.2It)の定電流で充電終止電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vの定電圧で50時間率(0.02It)の電流値になるまで充電。
・5時間率(0.2It)の定電流で放電終止電圧2.75Vまで放電。
・そして、1サイクル目の放電における放電容量(初期放電容量)を測定した。
[2サイクル目の充放電条件]
・1時間率(1.0It)の定電流で充電終止電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vの定電圧で50時間率(0.02It)の電流値になるまで充電。
・1時間率(1.0It)の定電流で放電終止電圧2.75Vまで放電
[3サイクル目の充放電条件]
・2サイクル目の充放電条件と同じ。
・そして、3サイクル目の放電における放電容量(3サイクル目の放電容量)を測定した。
上記1サイクル目の放電容量と、3サイクル目の放電容量とから、下記(1)式によりサイクル初期の放電容量維持率を算出した。
サイクル初期の放電容量維持率=(3サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100[%]・・・(1)
[4サイクル目の充電条件]
・1時間率(1.0It)の定電流で充電終止電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vの定電圧で50時間率(0.02It)の電流値になるまで充電。
そして、上記4サイクル目の充電において、総充電容量に対する定電流部分の充電容量の割合を負荷率として算出した。
表1に示すように、本発明電池Aは、比較電池X1に比べ高い放電容量維持率、充電負荷率を示した。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。
即ち、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンからなる非水電解液の溶媒に1,3−ジオキソランを混合した本発明電池Aでは、負極表面上に安定な保護被膜が形成され、負極表面上でのγ−ブチロラクトンの分解が抑制されるため、サイクル初期における放電容量維持率が向上すると共に、上記保護被膜はリチウムイオンの透過性に優れ、炭素材料に対するリチウムイオンの挿入及び脱離は円滑に行なわれるので、サイクル初期における充電負荷率も向上する。これに対して、1,3−ジオキソランを含まない比較電池X1では、負極表面上に保護被膜が形成されないので、負極表面上でのγ−ブチロラクトンの分解が生じるため、サイクル初期における放電容量維持率と充電負荷率とが低下するという理由によるものと考えられる。
また、比較電池X2は、本発明電池A1と同様、比較電池X1に比べ高い放電容量維持率を示すが、充電負荷率については、本発明電池A1に比べて低下しており、更に比較電池X1に比べても低下していることが認められる。これは、環状エーテルの代わりに鎖状エーテルを用いた場合、負極表面に被膜は形成されるものの、この被膜はリチウムイオンの透過性に劣るという理由によるものと考えられる。
また、本発明者らは、1,3−ジオキソランの混合量が、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、1,3−ジオキソランとの総量に対して30体積%を超えて混合されると、非水電解液の粘度が急激に増大することを確認した。このため、1,3−ジオキソランの混合量は、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、1,3−ジオキソランとの総量に対して30体積%以下に規制するのが好ましい。
更に、上記実施例では、非水電解液の溶媒にビニレンカーボネートが含まれているが、ビニレンカーボネートを含むことは必須ではなく、ビニレンカーボネートを含まなくても本発明の効果を得ることができるということを実験により確認している。
〔その他の事項〕
(1)本発明における非水電解液の溶質としては、上記LiPF6に限定するものではなく、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(Cl2l+1SO2)(Cm2m+1SO2)(l,mは0以上の整数)、LiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(p,q,rは0以上の整数)等であっても良い。また、これらの溶質は、1種類で使用してもよいし、2種類以上組み合わせて使用しても良い。尚、これらリチウム塩の含有量は、溶媒に対して0.5〜1.5モル/リットルであることが好ましい。
(2)本発明における正極材料としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)に限定するものではなく、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2)、リチウムマンガン酸化物(LiMn24)等のリチウム含有遷移金属酸化物を用いることができる。
(3)電池の形状などについては上記円筒型に限定するものではなく、上記本発明は広く扁平型、角型など、特に制限はなく、種々の形状の非水電解質二次電池に適用し得ることは勿論である。また、セパレータ、電池ケース、および活物質を保持すると共に集電を担う集電体などの電池構成部材についても特段の制限はなく、公知の種々の部材を選択的に使用すればよい。
(4)本発明は液系の電池に限定するものではなく、ゲル系のポリマー電池にも適用することができる。この場合のポリマー材料としては、ポリエーテル系固体高分子、ポリカーボネート系固体高分子、ポリアクリロニトリル系固体高分子、オキセタン系ポリマー、エポキシ系ポリマー及びこれらの2種以上からなる共重合体もしくは架橋した高分子若しくはPVDFが例示され、このポリマー材料とリチウム塩と電解質を組合せてゲル状にした固体電解質を用いることができる。
本発明は、例えば携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動電源のみならず、電気自動車やハイブリッド自動車の車載用電源等の大型電池に適用することもできる。

Claims (4)

  1. 正極活物質としてのリチウム含有遷移金属複合酸化物を含む正極と、負極活物質としての炭素材料を含む負極と、溶質及び溶媒を含む非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、
    上記溶媒には、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとが含まれ、且つ、上記溶媒の総量に対するエチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量の割合が80体積%以上に規制されると共に、エチレンカーボネートと、γ−ブチロラクトンと、環状エーテルとの総量に対するエチレンカーボネートの量、γ−ブチロラクトンの量、及び環状エーテルの量が、それぞれ、10体積%以上30体積%以下、40体積%以上85体積%以下、5体積%以上30体積%以下に規制されることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記環状エーテルが1,3−ジオキソランである、請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 上記溶媒には、更に、C=C不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物が1種以上含有されている、請求項1又は2記載の非水電解質二次電池。
  4. 上記非水電解質には界面活性剤が添加されている、請求項1〜3記載の非水電解質二次電池。

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