JP2014143061A - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電池ケースの内圧の上昇を抑制することによって電池ケースの所定の形状が保持されると共に、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜を備える非水電解液二次電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の製造方法は、正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備すること(S10)、上記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製すること(S20)、上記電極体を電池ケース内に収容し、非水電解液として、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を含む非水電解液を上記電池ケース内に注入して組立体を作製すること(S30)、上記組立体に対して所定の充電電圧まで初期充電を行うこと(S40)、を包含する。
【選択図】図3

Description

本発明は非水電解液二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池その他の非水電解液二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましい。
ところで、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池では、充電の際に非水電解液の一部が分解され、負極活物質(例えば天然黒鉛粒子)の表面にその分解物からなる被膜、即ちSEI(Solid Electrolyte Interface)膜が形成され得る。SEI膜は負極活物質を保護する役割を果たすが、非水電解液中の電荷担体(例えばリチウムイオン)を消費して形成される。即ち、電荷担体がSEI膜中に固定されることによって、もはや電池容量に寄与できなくなる。このため、SEI膜の量が多いと容量維持率を低下(サイクル特性の低下)させる要因となる。
かかる問題に対応すべく、SEI膜に代えて負極活物質の表面に予め安定的な被膜を形成するために、非水電解液中に各種の添加剤を含有させることが行われている。添加剤の分解によって形成された被膜を備える非水電解液二次電池では、反応抵抗が低減されると共に電池寿命が向上することが知られている。例えば特許文献1には、オキサラト錯体をアニオンとする化合物(以下、「オキサラト錯体化合物」とする。)を含有する二次電池用非水電解液が記載されている。
特開2010−198858号公報
ところで、添加剤としてオキサラト錯体化合物を含有する非水電解液二次電池では、初期充放電時にオキサラト錯体化合物を分解させることによって負極活物質の表面に安定的な被膜を形成させることができる。ここで、非水電解液に含まれるオキサラト錯体化合物の濃度が高いほど、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜が形成される傾向にあるが、被膜が形成される際にはオキサラト錯体化合物の還元分解に基づいて主として一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO)とが発生する。このため、非水電解液に含まれるオキサラト錯体化合物の濃度が高くなるほど、電池ケース内にはオキサラト錯体化合物の還元分解に基づくガス(すなわちCOとCO)とが多く存在することとなり、電池ケースの内圧が上昇し得る。電池ケースの内圧が大きくなりすぎると、非水電解液二次電池内の容積が増大してしまい、電池ケースが厚み方向に拡大する虞がある。このように、電池ケースが厚み方向に拡大してしまうと、非水電解液二次電池(単電池)を複数個拘束して所定の形状の組電池を構築することが困難となる。
本発明は、上述した従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、電池ケースの内圧の上昇を抑制することによって該電池ケースの所定の形状(即ち所定の厚み)が保持されると共に、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜を備える非水電解液二次電池の製造方法を提供することである。
上記目的を実現すべく、本発明により、非水電解液二次電池を製造する方法が提供される。即ちここで開示される非水電解液二次電池の製造方法は、正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備すること、上記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製すること、上記電極体を電池ケース内に収容し、非水電解液として、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を含む非水電解液を上記電池ケース内に注入して組立体を作製すること、上記組立体に対して所定の充電電圧まで初期充電を行うこと、を包含する。
なお、本明細書において「非水電解液二次電池」とは、非水電解液(典型的には、非水溶媒(有機溶媒)中に支持塩(支持電解質)を含む電解液)を備えた電池をいう。
また、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な電池一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる化学電池ならびに電気二重層キャパシタ等の物理電池を包含する用語である。
本発明によって提供される非水電解液二次電池の製造方法によると、組立体に対して所定の充電処理を施すことにより、非水電解液に含まれているリンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物は分解されて、該オキサラト錯体化合物に基づく被膜が負極活物質の表面に形成される。かかる被膜を備える非水電解液二次電池は優れた電池特性(低い反応抵抗や高い容量維持率)を示す。また、上記充電処理のとき、オキサラト錯体化合物の分解により非水電解液中にはシュウ酸イオンが存在することとなる。シュウ酸イオンが非水電解液中に単独で存在している場合には、充電処理の際にシュウ酸イオンはさらに還元分解されてCOとCOとが生成されることとなる。しかし、非水電解液中にはカルシウムイオンが遊離しているため、シュウ酸イオンはカルシウムイオンと反応してシュウ酸カルシウムとなる。これにより、シュウ酸イオンの還元分解が抑制されCOやCOの発生を防止することができ、電池ケースの内圧の上昇を抑制することができる。このため、ガスの発生に伴う電池ケースの形状(特に厚み方向の形状)の変形が防止され、予め設定している拘束力で組電池を安定して構築することができる非水電解液二次電池を製造することができる。また、かかる製造方法によると、オキサラト錯体化合物の分解に基づくガス(COとCO)を電池ケースから別途抜く工程が不要となる。
ここで開示される製造方法の好適な一態様では、上記非水電解液中の上記カルシウム化合物の濃度は、上記オキサラト錯体化合物の濃度以上である。
かかる構成によると、シュウ酸イオンの還元分解をより効果的に抑制することができ、COやCOの発生をよりよく防止することができる。
好ましくは、上記非水電解液中の上記カルシウム化合物の濃度は、0.1mol/Lよりも小さい。かかる構成によると、シュウ酸イオンの還元分解を抑制すると共に、カルシウム化合物が非水電解液中に過剰に存在することが防止され、反応抵抗の増加を抑制することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記非水電解液中の上記オキサラト錯体化合物の濃度は、0.02mol/L〜0.04mol/Lである。
かかる構成によると、反応抵抗が低減されると共に、容量維持率に優れる非水電解液二次電池を作製することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記オキサラト錯体化合物として、LiPF(Cを用いる。かかる構成によると、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜を形成することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記カルシウム化合物として、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)を用いる。かかる構成によると、シュウ酸イオンの還元分解を抑制することができると共に、反応抵抗の増加等を抑制することができる。
また、本発明によると、上記目的を実現する他の側面として、非水電解液二次電池が提供される。即ちここで開示される非水電解液二次電池は、正極活物質を含む正極および負極活物質を含む負極を有する電極体と、非水電解液と、を備えている。上記負極活物質の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が形成されている。上記非水電解液は、シュウ酸カルシウムを含んでいる。
本発明によって提供される非水電解液二次電池では、負極活物質の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が形成されており、非水電解液は、シュウ酸カルシウムを含んでいる。
かかる構成によると、負極活物質の表面にリンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が好ましい態様で形成されているため、優れた電池特性(低い反応抵抗や高い容量維持率)を示す。また、非水電解液において、シュウ酸イオンはカルシウムイオンと反応してシュウ酸カルシウムとして存在しているため、シュウ酸イオンの還元分解に基づいてCOやCOは発生しない。これにより、充放電を行っても電池ケースの内圧の上昇は抑制される。このため、ガスの発生に伴う電池ケースの形状(特に厚み方向の形状)の変形は防止されており、予め設定している拘束力で組電池を安定して構築することができる非水電解液二次電池となり得る。好ましくは、上記非水電解液は、アニオンとしてトリフルオロメタンスルホニルイミドを含む。
また、本発明は、他の側面として、ここで開示される非水電解液二次電池を構築するための構造物、即ち正極および負極を有する電極体と、非水電解液とを備える初期充電前の非水電解液二次電池組立体を提供する。かかる組立体において、上記非水電解液は、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を含む。
かかる組立体では、非水電解液中にカルシウムイオンが放出されるため、該組立体に対して所定の充電電圧まで初期充電を行うと、オキサラト錯体化合物の還元分解によって生成されるシュウ酸イオンはカルシウムイオンと反応してシュウ酸カルシウムとなる。これにより、シュウ酸イオンの還元分解が抑制されCOやCOの発生を防止することができ、電池ケースの内圧の上昇が抑制された非水電解液二次電池であって、オキサラト錯体化合物の還元分解に基づいて負極活物質の表面に好ましい態様の被膜が形成された非水電解液二次電池を得ることができる。
ここで開示される組立体の好適な一態様では、上記非水電解液中の上記カルシウム化合物の濃度は、上記オキサラト錯体化合物の濃度以上である。
かかる構成によると、非水電解液中にカルシウムイオンが多く存在するため、初期充電を行うとCOやCOの発生がより抑制された非水電解液二次電池を得ることができる。
好ましくは、上記非水電解液中の上記カルシウム化合物の濃度は、0.1mol/Lよりも小さい。
かかる組立体に対して初期充電を行うと、シュウ酸イオンの還元分解を抑制すると共に、カルシウム化合物が非水電解液中に過剰に存在することが防止され、反応抵抗の増加が抑制された非水電解液二次電池を得ることができる。
ここで開示される組立体の好適な他の一態様では、上記非水電解液中の上記オキサラト錯体化合物の濃度は、0.02mol/L〜0.04mol/Lである。
かかる組立体に対して初期充電を行うと、反応抵抗が低減されると共に、容量維持率に優れる非水電解液二次電池を得ることができる。
ここで開示される組立体の好適な他の一態様では、上記オキサラト錯体化合物は、LiPF(Cである
かかる組立体に対して初期充電を行うと、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜が形成された非水電解液二次電池を得ることができる。
ここで開示される組立体の好適な他の一態様では、上記カルシウム化合物は、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)である。
かかる組立体に対して初期充電を行うと、シュウ酸イオンの還元分解を抑制され、反応抵抗の増加等が抑制された非水電解液二次電池を得ることができる。
上述のように、ここで開示されるいずれかの非水電解液二次電池或いはここで開示されるいずれかの製造方法により得られた非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)では、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜が形成されているため電池性能に優れると共に、電池ケースの内圧の上昇が抑制されることによって、該電池ケースの所定の形状が保持された非水電解液二次電池となり得る。このため、ここで開示されるいずれかの非水電解液二次電池或いはここで開示されるいずれかの製造方法により得られた非水電解液二次電池は、複数個(例えば40〜80個)の電池が所定の拘束力によって接続された(典型的には直列に接続された)組電池として用いることができる。また、車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)の駆動電源として用いることができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1中のII‐II線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池を複数組み合わせた組電池を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る非水電解液二次電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。 Ca[N(SOCF濃度とガス発生量との関係を示すグラフである。 Ca[N(SOCF濃度と反応抵抗との関係を示すグラフである。 LiPF(C濃度と反応抵抗との関係を示すグラフである。 LiPF(C濃度と容量維持率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。以下、リチウムイオン二次電池である場合を典型例としてより詳しく説明する場合があるが、本発明の適用対象をかかる電池に限定する意図ではない。
ここで開示される非水電解液二次電池を製造する方法の好適な実施形態の一つとして、リチウムイオン二次電池を製造する方法を例にして詳細に説明するが、本発明の適用対象をかかる種類の二次電池に限定することを意図したものではない。例えば、他の金属イオン(例えばマグネシウムイオン)を電荷担体とする非水電解液二次電池にも適用することができる。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の製造方法は、図3に示すように、正負極準備工程(S10)と、電極体作製工程(S20)と、組立体作製工程(S30)と、初期充電工程(S40)と、を包含する。
≪正負極準備工程(S10)≫
まず、正負極準備工程(S10)について説明する。本実施形態においては、正負極準備工程として、正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備する。好適な一実施形態においては、上記正極と上記負極との間に配置されるセパレータをさらに準備することを包含する。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の負極は、負極集電体と、該負極集電体の表面上に形成された少なくとも負極活物質を含む負極合材層と、を備えている。負極合材層は、負極活物質の他に、結着剤、増粘剤等の任意成分を必要に応じて含有し得る。
上記負極集電体としては、従来のリチウムイオン二次電池の負極に用いられている集電体と同様、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、銅やニッケル或いはそれらを主体とする合金を用いることができる。負極集電体の形状は、リチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、箔状、シート状、棒状、板状等の種々の形態であり得る。
上記負極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状(或いは球状、鱗片状)の炭素材料、リチウム遷移金属複合酸化物((例えば、LiTi12等のリチウムチタン複合酸化物)、リチウム遷移金属複合窒化物等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛(人工黒鉛)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)等が挙げられる。負極活物質の平均粒径は、例えば凡そ1μm〜50μm(通常は5μm〜30μm)の範囲内である。なお、平均粒径とは、市販されている種々のレーザー回折・散乱法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(D50:50%体積平均粒子径)をいう。また、上記負極活物質の表面を非晶質炭素膜で被覆してもよい。例えば、負極活物質にピッチを混ぜて焼くことによって、少なくとも一部が非晶質炭素膜で被覆された負極活物質を得ることができる。
上記結着剤としては、一般的なリチウムイオン二次電池の負極に使用される結着剤と同様のものを適宜採用することができる。例えば、負極合材層を形成するために水系のペースト状の組成物を用いる場合には、水溶性のポリマー材料または水分散性のポリマー材料を好ましく採用し得る。水分散性のポリマーとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類;ポリエチレンオキサイド(PEO)、酢酸ビニル共重合体等が例示される。好ましくはスチレンブタジエンゴムが用いられる。
「水系のペースト状組成物」とは、負極活物質の分散媒として水または水を主体とする混合溶媒を用いた組成物を指す概念である。かかる混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る有機溶媒(低級アルコール、低級ケトン等)の一種または二種以上を適宜選択して用いることができる。
上記増粘剤としては、例えば、水溶性又は水分散性のポリマーを採用し得る。水溶性のポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール(PVA);等が挙げられる。また、上記結着剤として挙げられる材料と同様のものを適宜採用することができる。
ここで開示される負極は、例えば概ね以下の手順で好適に製造することができる。上述した負極活物質と、他の任意の成分(結着剤、増粘剤等)とを適当な溶媒(例えば水)に分散させてなるペースト状の負極合材層形成用組成物を調製する。調製した組成物を負極集電体に塗布し、乾燥させた後、圧縮(プレス)することによって、負極集電体と該負極集電体上に形成された負極合材層とを備える負極を作製することができる。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の正極は、正極集電体と、該正極集電体の表面上に形成された少なくとも正極活物質を含む正極合材層と、を備えている。正極合材層は、正極活物質の他に、導電材、結着剤(バインダ)等の任意の成分を必要に応じて含有し得る。
上記正極集電体としては、従来のリチウムイオン二次電池の正極に用いられている正極集電体と同様、アルミニウム又はアルミニウムを主体とするアルミニウム合金が用いられる。正極集電体の形状は、負極集電体の形状と同様であり得る。
上記正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な材料であって、リチウム元素と一種または二種以上の遷移金属元素を含むリチウム含有化合物(例えばリチウム遷移金属複合酸化物)が挙げられる。例えば、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMn)、或いは、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/3)のような三元系リチウム含有複合酸化物が挙げられる。
また、一般式がLiMPO或いはLiMVO或いはLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種以上の元素)等で表記されるようなポリアニオン系化合物(例えばLiFePO、LiMnPO、LiFeVO、LiMnVO、LiFeSiO、LiMnSiO、LiCoSiO)を上記正極活物質として用いてもよい。
上記導電材としては、従来この種のリチウムイオン二次電池で用いられているものであればよく、特定の導電材に限定されない。例えば、カーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料を用いることができる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等)、グラファイト粉末等のカーボン粉末を用いることができる。なかでも好ましいカーボン粉末としてアセチレンブラック(AB)が挙げられる。このような導電材は、一種を単独で、または二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記結着剤(バインダ)としては、一般的なリチウムイオン二次電池の正極に使用される結着剤と同様のものを適宜採用することができる。例えば、上記正極合材層を形成する組成物として溶剤系のペースト状組成物(ペースト状組成物には、スラリー状組成物及びインク状組成物が包含される。)を用いる場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の、有機溶媒(非水溶媒)に溶解するポリマー材料を用いることができる。あるいは、水系のペースト状組成物を用いる場合には、水溶性(水に溶解する)のポリマー材料又は水分散性(水に分散する)のポリマー材料を好ましく採用し得る。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。なお、上記で例示したポリマー材料は、結着剤として用いられる他に、上記組成物の増粘剤その他の添加剤として使用されることもあり得る。
ここで、「溶剤系のペースト状組成物」とは、正極活物質の分散媒が主として有機溶媒(非水溶媒)である組成物を指す概念である。有機溶媒としては、例えば、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)等を用いることができる。
ここで開示される正極は、例えば概ね以下の手順で好適に製造することができる。上述した正極活物質、導電材、および有機溶媒に対して可溶性である結着剤等を有機溶媒に分散させてなるペースト状の正極合材層形成用組成物を調製する。調製した組成物を正極集電体に塗布し、乾燥させた後、圧縮(プレス)することによって、正極集電体と該正極集電体上に形成された正極合材層とを備える正極を作製することができる。
ここで開示されるセパレータは、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。例えば、樹脂からなる多孔性シート(微多孔質樹脂シート)を好ましく用いることができる。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の多孔質ポリオレフィン系樹脂シートが好ましい。例えば、PE単層のシート、PP単層のシート、PE層とPP層とが積層された二層構造(PE/PP構造)のシート、PE層の両側にPP層が積層された三層構造(PP/PE/PP構造)のシート等を好適に使用し得る。
≪電極体作製工程(S20)≫
次に、電極体作製工程(S20)について説明する。電極体作製工程では、上記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製する。典型的には、上記準備した正極、負極及びセパレータを用いて電極体を作製する。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の電極体(例えば積層型の電極体或いは捲回型の電極体)は、正極と、負極と、正極及び負極の間に介在されたセパレータとを備えている。ここでは、シート状に形成された上記正極と、シート状に形成された上記負極と、上記セパレータを備える捲回型の電極体(捲回電極体)を例にして説明するが、かかる形態に限定することを意図したものではない。
図2は、本実施形態に係る捲回電極体50である。図2に示すように、捲回電極体50は、シート状の正極64とシート状の負極84とを計二枚の長尺なセパレータ90を介在して積層させた状態で長手方向に捲回して、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって作製された扁平形状の捲回電極体50である。
上記積層の際には、正極64の正極合材層非形成部分(即ち正極合材層66が形成されずに正極集電体62が露出した部分)63と、負極84の負極合材層非形成部分(即ち負極合材層86が形成されずに負極集電体82が露出した部分)83と、がセパレータ90の幅方向の両側からそれぞれはみ出すように、正極64と負極84とを幅方向にややずらして重ね合わせる。その結果、捲回電極体50の捲回方向に対する横方向において、正極64および負極84の電極合材層非形成部分63,83がそれぞれ捲回コア部分(すなわち正極64の正極合材層66と負極84の負極合材層86と二枚のセパレータ90とが密に捲回された部分)から外方にはみ出ている。かかる正極合材層非形成部分63に正極端子60(例えばアルミニウム製)を接合して、上記扁平形状に形成された捲回電極体50の正極64と正極端子60とを電気的に接続する。同様に負極合材層非形成部分83に負極端子80(例えばニッケル製)を接合して、負極84と負極端子80とを電気的に接続する。なお、正負極端子60,80と正負極集電体62,82とは、例えば、超音波溶接、抵抗溶接等によりそれぞれ接合することができる。
≪組立体作製工程(S30)≫
次に、組立体作製工程(S30)について説明する。本実施形態においては、上記作製された捲回電極体50を電池ケース15内に収容し、所定の非水電解液を電池ケース15内に注入して組立体(非水電解液二次電池組立体)70を作製する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の電池ケース15は、金属製(例えばアルミニウム製。また、樹脂製又はラミネートフィルム製も好適である。)の電池ケースであって、上端が開放された有底の扁平な箱型形状(典型的には直方体形状)のケース本体(外装ケース)30と、該ケース本体30の開口部20を塞ぐ蓋体25とを備えている。電池ケース15の上面(すなわち蓋体25)には、上記捲回電極体50の正極64と電気的に接続する正極端子60および該捲回電極体50の負極84と電気的に接続する負極端子80が設けられている。また、蓋体25には、捲回電極体50が収容されたケース本体30(電池ケース15)内に後述する非水電解液を注入するための注入口45が形成されている。注入口45は、非水電解液が注入された後に封止栓48によって封止される。さらに、蓋体25には、従来のリチウムイオン二次電池のケースと同様に、電池異常の際に電池ケース15内部で発生したガスを電池ケース15の外部に排出するための安全弁40が設けられている。捲回電極体50の捲回軸が横倒しとなる姿勢(すなわち、捲回電極体50の捲回軸の法線方向に上記開口部20が形成されている。)で捲回電極体50をケース本体30内に収容する。その後ケース本体30の開口部20を蓋体25によって封止することで組立体70を作製する。蓋体25とケース本体30とは溶接等によって接合する。
ここで開示される非水電解液は、添加剤としてリンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物(以下、「BP‐オキサラト化合物」とする。)と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液(非水溶媒)中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、非水溶媒(有機溶媒)を少なくとも含んでいる。典型的には、これらに加えて、非水溶媒に溶解してリチウムイオンを供給し得るリチウム化合物(支持塩)をさらに含む非水電解液が用いられる。
ここで開示されるBP‐オキサラト化合物は、少なくとも一つのシュウ酸イオン(C 2−)がリン(P)またはホウ素(B)に配位した構造部分を有するオキサラト錯体である。上記BP‐オキサラト化合物としては、公知の方法により作製したもの、あるいは市販品の購入等により入手したものを特に限定せず一種または二種以上用いることができる。好ましいBP−オキサラト化合物として、下記式(I)で表されるリン含有オキサラト錯体化合物が例示される。また、好ましいBP−オキサラト化合物として、下記式(II)で表されるホウ素含有オキサラト錯体化合物が例示される。
Figure 2014143061
Figure 2014143061
ここで、式(I)、(II)中のAは、無機カチオンおよび有機カチオンのいずれでもよい。無機カチオンの具体例としては、Li、Na、K等のアルカリ金属のカチオン;Be、Mg、Ca等のアルカリ土類金属のカチオン;その他、Ag、Zn、Cu、Co、Fe、Ni、Mn、Ti、Pb、Cr、V、Ru、Y、ランタノイド、アクチノイド等の金属のカチオン;プロトン;等が挙げられる。有機カチオンの具体例としては、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン等のテトラアルキルアンモニウイオン;トリエチルメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン等のトリアルキルアンモニウムイオン;その他、ピリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、テトラエチルホスホニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラフェニルホスホニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオン、トリエチルスルホニウムイオン;等が挙げられる。好ましいカチオンの例として、リチウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンおよびプロトンが挙げられる。
BP−オキサラト化合物としては、式(I)で表される化合物が好ましく用いられる。なかでも、式(I)で表されるLiPF(Cが好ましく用いられる。また、式(II)で表されるリチウムビス(オキサラト)ボレート(LiB(C)が好ましく用いられる。
非水電解液中のBP−オキサラト化合物(例えばLiPF(C)の濃度は、例えば、0.01mol/L以上0.1mol/L以下である。好ましくは、0.02mol/L以上0.06mol/L以下である。さらに好ましくは、0.02mol/L以上0.04mol/L以下である。BP−オキサラト化合物の濃度が上記範囲にある場合、本願発明の効果をより発揮することができ、より高い電池性能を実現し得る。
ここで開示されるカルシウム化合物は、カルシウムを構成元素として含有し且つ非水電解液(非水溶媒)中で解離してカルシウムイオンを放出可能な化合物である。例えば、カルシウム化合物として、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)、エチレンジアミン四酢酸モノカルシウム(C1014CaN)等のカルシウムを中心金属(イオン)とする錯体(典型的には有機金属錯体)等が挙げられる。特に、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)が好ましく用いられる。
非水電解液中のカルシウム化合物の濃度は、例えば、0.01mol/L以上であって、且つ0.1mol/Lより小さい。好ましくは、0.03mol/L以上0.06mol/L以下である。カルシウム化合物の濃度が上記範囲にある場合、BP−オキサラト化合物の分解に基づいて発生するシュウ酸イオンはカルシウムイオンと反応してシュウ酸カルシウムとなる。これにより、シュウ酸イオンの還元分解が抑制されCOやCOの発生を防止することができ、電池ケースの内圧の上昇を抑制することができる。また、カルシウム化合物の濃度が0.1mol/L以上の場合には、反応抵抗が増加する虞がある。非水電解液中のカルシウム化合物の濃度は、非水電解液中のオキサラト錯体化合物の濃度以上であることが好ましい。
上記非水溶媒(有機溶媒)としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類が例示される。かかる有機溶媒は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記支持塩(リチウム化合物)としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiBF、LiCFSO等のリチウム塩が例示される。かかる支持塩は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。特にLiPFが好ましい。支持塩の濃度は特に制限されないが、極端に低すぎると非水電解液に含まれる電荷担体(典型的にはリチウムイオン)の量が不足し、イオン伝導性が低下する傾向がある。またかかる濃度が極端に高すぎると、室温以下の温度域(例えば0℃〜30℃)において非水電解液の粘度が高くなり、イオン伝導性が低下する傾向がある。このため、該支持塩の濃度は例えば、0.1mol/L以上(例えば0.8mol/L以上)であって、2mol/L以下(例えば1.5mol/L以下)とすることが好ましい。
本実施形態に係る組立体70は、図2に示すように、正極64および負極84を含む積層若しくは捲回された電極体(捲回電極体)50と、非水電解液とを備える初期充電前の非水電解液二次電池組立体70である。非水電解液は、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を少なくとも含んでいる。
≪初期充電工程(S40)≫
次に、初期充電工程(S40)について説明する。本実施形態においては、組立体70に対して所定の充電電圧まで初期充電を行うことによって、BP−オキサラト化合物由来の被膜を負極合材層86中の負極活物質の表面に形成する。
本工程では、例えば、組立体70に対して凡そ0.1C〜2Cの充電レートで電池使用時の上限電圧(例えば3.7V〜4.1V)まで充電を行う。この初回充電中に、BP‐オキサラト化合物が分解され、BP‐オキサラト化合物由来の被膜が負極合材層86中の負極活物質の表面に形成される。BP‐オキサラト化合物の分解により非水電解液中にはシュウ酸イオンが存在することになるが、非水電解液中にはカルシウムイオンが遊離しているため、シュウ酸イオンはカルシウムイオンと反応してシュウ酸カルシウムとなる。これにより、シュウ酸イオンの還元分解が抑制されCOやCOの発生を防止することができ、電池ケース15の内圧の上昇を抑制することができる。この結果、COやCOの発生に伴う電池ケース15の形状(特に厚み方向の形状)の変形は防止される。従って、充放電工程の後に電池ケース15内で発生したガスを抜く必要がない。組立体70に対して上記充電を行った後に、凡そ0.1C〜2Cの放電レートで所定の電圧(例えば3V〜3.2V)まで放電を行う。また、上記充放電を複数回(例えば3回)繰り返すことが好ましい。このように組立体70に対して充放電処理を行うことによって該組立体70は使用可能な電池、即ちリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)10となる(図1及び図2参照)。なお、「1C」とは正極の理論容量より予測した電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流量を意味する。
次に、ここで開示される製造方法によって製造されたリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)10について説明する。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、図2に示すように、正極64および負極84とセパレータ90を含む積層若しくは捲回された電極体(ここでは捲回電極体)50と、非水電解液と、電極体50と非水電解液とを収容する電池ケース15とを備えている。非水電解液中には、シュウ酸カルシウムと、アニオンとしてトリフルオロメタンスルホニルイミドと、上記充放電工程において分解されなかったBP‐オキサラト化合物が残存し得る。正極64は、正極集電体62と、該正極集電体62の表面上に形成された少なくとも正極活物質を含む正極合材層66と、を備えている。負極84は、負極集電体82と、該負極集電体82の表面上に形成された少なくとも負極活物質を含む負極合材層86と、を備えている。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、上記初期充電工程S40において、BP‐オキサラト化合物の還元分解によって生じたシュウ酸イオンと非水電解液中のカルシウムイオンとの反応によって生じたシュウ酸カルシウムを含んでいる。これにより、充放電を行ってもシュウ酸イオンの還元分解は起こらず、COやCOの発生は防止されている。このため、電池ケース15の内圧の上昇は抑制されており、電池ケース15の形状(特に厚み方向の形状)の変形は防止されている。また、負極活物質の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が好ましい態様で形成されているため、かかるリチウムイオン二次電池10は優れた電池特性を示す。なお、被膜に含まれるリン(P)又はホウ素(B)の量は、被膜をICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分析、イオンクロマトグラフィ等により分析することによって把握することができる。
次に、上記リチウムイオン二次電池10を単電池とし、該単電池を複数備えてなる組電池(典型的には複数の単電池が直列に接続されてなる組電池)200の一例を説明する。本実施形態に係る単電池10では、ガスの発生に伴う電池ケース15の形状(特に厚み方向の形状)の変形が防止されているため、予め設定している拘束力で組電池200を安定して構築することができる。
図4に示すように、この組電池200は、複数個(典型的には10個以上、好ましくは40〜80個程度、例えば50個)のリチウムイオン二次電池(単電池)10を、それぞれの正極端子60および負極端子80が交互に配置されるように一つずつ反転させつつ、電池ケース15の幅広な面が対向する方向(積層方向)に配列されている。当該配列された単電池10間には、所定形状の冷却板110が挟み込まれている。この冷却板110は、使用時に各単電池10内で発生する熱を効率よく放散させるための放熱部材として機能するものであって、好ましくは単電池10間に冷却用流体(典型的には空気)を導入可能な形状(例えば、長方形状の冷却板の一辺から垂直に延びて対向する辺に至る複数の平行な溝が表面に設けられた形状)を有する。熱伝導性の良い金属製もしくは軽量で硬質なポリプロピレンその他の合成樹脂製の冷却板が好適である。
上記配列させた単電池10および冷却板110の両端には、一対のエンドプレート(拘束板)120,120が配置されている。また、上記冷却板110とエンドプレート120との間には、長さ調整手段としてのシート状スペーサ部材150を一枚又は複数枚挟み込んでいてもよい。上記配列された単電池10、冷却板110およびスペーサ部材150は、両エンドプレート120,120の間を架橋するように取り付けられた締め付け用の拘束バンド130によって、該積層方向に所定の拘束圧が加わるように拘束されている。より詳しくは、拘束バンド130の端部をビス155によりエンドプレート120に締付且つ固定することによって、上記単電池等は、その配列方向に所定の拘束圧が加わるように拘束されている。これにより、各単電池10の電池ケース15の内部に収容されている捲回電極体50にも拘束圧がかかる。本実施形態の単電池10では、電池ケース15の形状の変形が防止されているため、各単電池10には実質的に同一の拘束圧が加わっている。そして、隣接する単電池10間において、一方の正極端子60と他方の負極端子80とが、接続部材(バスバー)140によって電気的に接続されている。このように各単電池10を直列に接続することにより、所望する電圧の組電池200が構築されている。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[試験例1]
<例1>
[正極の準備]
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、結着剤としてのPVDFとの質量比が90:8:2となるように秤量し、これら材料をNMPに分散させてペースト状の正極合材層形成用組成物を調製した。該組成物を厚さ15μmの正極集電体(アルミニウム箔)上に片面当たり塗布量25mg/cmで塗布して乾燥させた後、プレス処理を行って正極集電体上に合材密度が2.8g/cmの正極合材層が形成されたシート状の正極Aを作製した。
[負極の準備]
天然黒鉛と、結着剤としてのSBRと、増粘剤としてのCMCとの質量比が98:1:1となるように秤量し、これら材料をイオン交換水に分散させてペースト状の負極合材層形成用組成物を調製した。該組成物を厚さ10μmの負極集電体(銅箔)上に片面当たり塗布量20mg/cm塗布して乾燥させた後、プレス処理を行って負極集電体上に合材密度が1.4g/cm負極合材層が形成されたシート状の負極Aを作製した。
[セパレータの準備]
多孔質ポリエチレン層の両面に多孔質ポリプロピレン層が形成された三層構造のセパレータAを準備した。セパレータAの厚みは20μm、セパレータAの長手方向の長さは1334mm、セパレータAの幅方向の長さは61mmであった。
[リチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の作製]
上記準備した正極Aと負極Aとの間にセパレータAを介在させて楕円状に捲回して例1に係る捲回電極体を作製した。この捲回電極体の正負の電極集電体の端部にそれぞれ電極端子を接合し、縦75mm、幅120mm、厚さ15mm、ケースの厚み1mmのアルミ製電池ケース内に該捲回電極体を収容した。次いで、上記電池ケース内に例1に係る非水電解液を注入して例1に係る組立体を作製した。例1に係る非水電解液は、ECとDMCとEMCとの体積比が3:4:3の非水溶媒に、添加剤としてLiPF(Cと、Ca[N(SOCFと、支持塩としてLiPFとを溶解させたものを使用した。例1に係る非水電解液中のLiPF(Cの濃度は0.0125mol/Lであり、Ca[N(SOCFの濃度は、0.0125mol/Lであり、LiPFの濃度は1mol/Lであった。注入後に、例1に係る組立体に対して初回充放電を行った。即ち、25℃の温度条件下、1C(4A)の充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電を行い10分間の休止の後、1C(4A)の放電レートで3Vまで定電流で放電を行い10分間の休止をした。このようにして、負極活物質の表面にLiPF(C由来の被膜が形成された負極を備える、例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例2〜例28>
電池ケース内に注入する非水電解液中のLiPF(Cの濃度およびCa[N(SOCFの濃度を表1に示すものに変更した他は例1と同様にして、例2〜例28に係る組立体およびリチウムイオン二次電池を作製した。なお、例7、14、21および28に係る非水電解液には、Ca[N(SOCFを添加しなかった。
Figure 2014143061

[ガス発生量の測定]
上記作製した例1〜例28に係る組立体について、アルキメデス法にて各組立体の体積を測定した。その後、初回充放電後の例1〜例28に係るリチウムイオン二次電池について、アルキメデス法にて電池の体積を測定した。そして、初回充放電後の各例に係るリチウムイオン二次電池の体積A[mL]から、各例に係る組立体の体積B[mL]をそれぞれ差し引いて、初回充放電後におけるガス発生量(A−B)[mL]を算出した。測定結果を表1に示す。また、初回充放電後におけるガス発生量[mL]とガス吸着剤[mmol/g]との関係を図6に示す。なお、アルキメデス法とは、測定対象物(本例では、組立体とリチウムイオン二次電池)を、媒液(例えば、蒸留水やアルコール等)に浸漬し、測定対象物が受ける浮力を測定することにより、該測定対象物の体積を求める手法である。
表1および図6に示すように、非水電解液中にCa[N(SOCFを添加することによって、ガス(典型的にはCOとCO)発生量が減少していることが確認された。すなわち、非水電解液中にCa[N(SOCFを添加することによって、電池ケースの内圧の上昇が抑制されていることが確認された。これは、非水電解液中のカルシウムイオンとシュウ酸イオンとが反応しシュウ酸カルシウムが生成されたことにより、シュウ酸イオンの分解に基づく一酸化炭素や二酸化炭素の発生が抑制されるからである。特に、非水電解液中のCa[N(SOCFの濃度が、LiPF(Cの濃度以上のときにガス発生量が大きく減少していることが確認された。
また、上記アルミ製電池ケースを備える電池では、ガス発生量が2.2mLを超えると、電池ケースの形状(特に厚み方向の形状)が変形してしまい、該電池を複数個使用して予め設定した拘束力で組電池を構築することは困難であった。このため、該アルミ製電池ケース内に注入する非水電解液中のLiPF(Cの濃度は0.02mol/L以下である必要があった。しかしながら、非水電解液中にCa[N(SOCFを添加することによって、電池ケース内に注入する非水電解液中のLiPF(Cの濃度を0.02mol/Lよりもさらに高くしても電池ケース内には少量のガスしか存在せず、電池ケースの内圧の上昇を抑えることができることが確認された。
[試験例2]
<例29〜例36>
電池ケース内に注入する非水電解液中のLiPF(Cの濃度を0.04mol/Lとし、Ca[N(SOCFの濃度を表2に示すものに変更した他は例1と同様にして、例29〜例36に係るリチウムイオン二次電池を作製した。なお、例36に係る非水電解液には、Ca[N(SOCFを添加しなかった。
Figure 2014143061
[保存後反応抵抗測定]
上記作製した例29〜例36に係るリチウムイオン二次電池について、SOC90%に調整した後、60℃の温度条件下で30日間保存した。保存後の例29〜例36に係るリチウムイオン二次電池をSOC40%に調整した後、−30℃の温度条件下、周波数0.001Hz〜100000Hzにて交流インピーダンス測定を行い、得られたCole−Coleプロットの0.01Hz〜30Hzにおける円弧(半円)の直径を測定し、その値を保存後反応抵抗[Ω]とした。得られた抵抗値を表2および図7に示す。
表2および図7に示すように、非水電解液中のCa[N(SOCFの濃度が0.1mol/Lよりも小さいときには、反応抵抗はCa[N(SOCFを添加しないときよりも小さいことが確認された。一方、非水電解液中のCa[N(SOCFの濃度が0.1mol/L以上のときには、反応抵抗は増大していることが確認された。以上より、非水電解液中のCa[N(SOCFの濃度は0mol/Lより大きく0.1mol/Lよりも小さいことが好ましいことが確認された。
[試験例3]
<例37〜例42>
電池ケース内に注入する非水電解液中のCa[N(SOCFの濃度を0.0375mol/Lとし、LiPF(Cの濃度を表3に示すものに変更した他は例1と同様にして、例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池を作製した。なお、例42に係る非水電解液には、LiPF(Cを添加しなかった。
Figure 2014143061
[初期反応抵抗測定]
上記のように作製した例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池に対して、25℃の温度条件下において適当なコンディショニング処理(0.1Cの充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電する操作と、0.1Cの放電レートで3.0Vまで定電流定電圧放電させる操作を3回繰り返す初期充放電処理)を行った後、SOC40%の充電状態に調整した。そして、例37〜例42のリチウムイオン二次電池に対して−30℃の温度条件下、周波数0.001Hz〜100000Hzにて交流インピーダンス測定を行い、得られたCole−Coleプロットの0.01Hz〜30Hzにおける円弧(半円)の直径を測定し、その値を初期反応抵抗[Ω]とした。得られた抵抗値を表3および図8に示す。
[保存後反応抵抗測定]
上記初期反応抵抗を測定した後の例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池について、上記例29〜例36に係るリチウムイオン二次電池と同様にして、保存後反応抵抗[Ω]を測定した。得られた抵抗値を表3および図8に示す。
[容量維持率測定]
上記例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池について、60℃の温度条件下で30日間保存した後の容量維持率[%]を測定した。まず、25℃の温度条件下、上記例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池を1Cの充電レートで4.1Vまで定電流定電圧を3時間行い、10分間休止した。次に、1/3Cの放電レートで3Vまで定電流放電を6時間行い、10分間休止した。更に、1/3Cの放電レートで3Vまで定電流定電圧放電を4時間行い、10分間休止した。このときに得られる容量を初期電池容量とした。次に、初期電池容量を測定した各リチウムイオン二次電池について、SOC90%に調整した後、60℃の温度条件下で30日間保存した。保存後の例37〜例42に係るリチウムイオン二次電池について、上記初期電池容量を測定した方法と同様の方法で、保存後の電池容量(保存後電池容量)を測定した。ここで、次式:{(保存後電池容量)/(初期電池容量)}×100;を、30日保存後の容量維持率[%]とした。測定結果を表3および図9に示す。
表3および図8に示すように、初期反応抵抗については、非水電解液中に含まれるLiPF(Cの濃度が0.02mol/L〜0.04mol/Lの場合に低い値を示すことが確認された。また、保存後反応抵抗については、非水電解液中に含まれるLiPF(Cの濃度が0.02mol以上の場合に低い値を示すことが確認された。また、表3および図9に示すように、容量維持率については、非水電解液中に含まれるLiPF(Cの濃度が0.02mol/L〜0.04mol/Lの場合に高い値を示すことが確認された。以上より、非水電解液中に含まれるLiPF(Cの濃度が0.02mol/L〜0.04mol/Lのときに、高い電池性能を示すことが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本発明に係る製造方法によって得られる非水電解液二次電池は、電池抵抗の低減を実現すると共に、電池ケース内の圧力上昇時において十分なガス量の発生が確保された信頼性の高いものであることから、特に自動車等の車両に搭載される駆動用電源として好適に使用し得る。従って本発明は、図5に模式的に示すように、かかる非水電解液二次電池10(典型的には当該電池10を複数個直列接続してなる組電池200)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料自動車のような電動機を備える自動車)100を提供する。
10 リチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)
15 電池ケース
20 開口部
25 蓋体
30 ケース本体
40 安全弁
45 注入口
48 封止栓
50 捲回電極体
60 正極端子
62 正極集電体
63 正極合材層非形成部分
64 正極
66 正極合材層
70 組立体
80 負極端子
82 負極集電体
83 負極合材層非形成部分
84 負極
86 負極合材層
90 セパレータ
100 車両(自動車)
200 組電池

Claims (14)

  1. 非水電解液二次電池を製造する方法であって、
    正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備すること、
    前記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製すること、
    前記電極体を電池ケース内に収容し、非水電解液として、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を含む非水電解液を前記電池ケース内に注入して組立体を作製すること、
    前記組立体に対して所定の充電電圧まで初期充電を行うこと、
    を包含する、非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記非水電解液中の前記カルシウム化合物の濃度は、前記オキサラト錯体化合物の濃度以上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記非水電解液中の前記カルシウム化合物の濃度は、0.1mol/Lよりも小さい、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記非水電解液中の前記オキサラト錯体化合物の濃度は、0.02mol/L〜0.04mol/Lである、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記オキサラト錯体化合物として、LiPF(Cを用いる、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記カルシウム化合物として、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)を用いる、請求項1から5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 非水電解液二次電池であって、
    正極活物質を含む正極および負極活物質を含む負極を有する電極体と、非水電解液と、を備えており、
    前記負極活物質の表面には、リンおよびホウ素の少なくとも一方を含む被膜が形成されており、
    前記非水電解液は、シュウ酸カルシウムを含む、非水電解液二次電池。
  8. 前記非水電解液は、アニオンとしてトリフルオロメタンスルホニルイミドを含む、請求項7に記載の非水電解液二次電池。
  9. 正極および負極を有する電極体と、非水電解液とを備える初期充電前の非水電解液二次電池組立体であって、
    前記非水電解液は、リンおよびホウ素の少なくとも一方を構成元素として含有するオキサラト錯体化合物と、カルシウムを構成元素として含有し且つ該非水電解液中で解離してカルシウムイオンを放出可能なカルシウム化合物と、を含む、非水電解液二次電池組立体。
  10. 前記非水電解液中の前記カルシウム化合物の濃度は、前記オキサラト錯体化合物の濃度以上である、請求項9に記載の非水電解液二次電池組立体。
  11. 前記非水電解液中の前記カルシウム化合物の濃度は、0.1mol/Lよりも小さい、請求項9又は10に記載の非水電解液二次電池組立体。
  12. 前記非水電解液中の前記オキサラト錯体化合物の濃度は、0.02mol/L〜0.04mol/Lである、請求項9から11のいずれか一項に記載の非水電解液二次電池組立体。
  13. 前記オキサラト錯体化合物は、LiPF(Cである、請求項9から12のいずれか一項に記載の非水電解液二次電池組立体。
  14. 前記カルシウム化合物は、カルシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Ca[N(SOCF)である、請求項9から13のいずれか一項に記載の非水電解液二次電池組立体。
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