JP5843107B2 - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池とその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池その他の非水電解液二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性がますます高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましい。
ところで、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池では、充電の際に非水電解液の一部が分解され、負極活物質(例えば天然黒鉛粒子)の表面にその分解物からなる被膜、即ちSEI(Solid Electrolyte Interface)膜が形成され得る。SEI膜は負極活物質を保護する役割を果たすが、非水電解液中の電荷担体(例えばリチウムイオン)を消費して形成される。即ち、電荷担体がSEI膜中に固定されるので、電荷担体はもはや電池容量に寄与できなくなる。このため、SEI膜が多量に形成されることは、容量維持率の低下(サイクル特性の低下)の要因となる。
かかる問題に対応すべく、SEI膜に代えて負極活物質の表面に予め安定的な被膜を形成するために、非水電解液中に各種の添加剤を含有させることが行われている。例えば特許文献1には、添加剤としてリチウムビス(オキサラト)ボレート(Li[B(C])を含有する二次電池用非水電解液が記載されている。
特開2005−259592号公報
ところで、正極及び負極を備える非水電解液二次電池の電極体には、不可避の不純物としてナトリウム成分(例えばナトリウム塩)が含まれている。このため、ナトリウム成分を含む電極体に非水電解液を含浸させると、ナトリウム成分が非水電解液中に溶解する。上記特許文献1に記載のリチウムビス(オキサラト)ボレートを含有する非水電解液を上記電極体に注入した場合、非水電解液中のナトリウムイオン(Na)は[B(Cよりも速く拡散する。このことから、例えば、電極体が長方形状の正極及び負極を積層若しくは捲回してなる電極体である場合、ナトリウムイオンは電極体の長手方向に直交する幅方向の中央部に集まる傾向にある。即ち、上記幅方向の中央部ではナトリウムイオンの濃度が高くなる。そして、ナトリウムイオン濃度の高い上記中央部に[B(Cが遅れて拡散する。このため、電極体の上記幅方向の中央部において、ナトリウムイオンと[B(Cとの会合が活発に行われ、Na[B(C]が部分的に析出しがちである。この結果、電極体の中央部にはNa[B(C]が多量に存在する部分と[B(Cが少量に存在する部分とが形成されることとなり、[B(C]の分解によって生成される被膜量にバラツキが生じ得る。このように、電極体の上記幅方向の中央部の負極活物質の表面には[B(C]の分解によって生成される被膜が多量に存在する部分と少量に存在する部分とがあるため、長期使用により被膜が少量に存在する部分が劣化しやすく、該部分の抵抗が大きくなることがある。従って、充放電を繰り返し行った場合、電極体の中央部において抵抗が部分的に高い部分には電荷担体に由来する物質(例えば金属リチウム等の金属)が析出してしまう虞がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、負極活物質の表面により好ましい態様の被膜を形成することによって、電荷担体に由来する物質の析出が抑制された非水電解液二次電池の製造方法を提供することである。
本願発明者は、電極体の中央部に生成される被膜が少量に存在する部分の大きさと[B(C]の分解によって生成される被膜量とは、負極中に含まれるナトリウム(Na)成分に特に大きく影響していることを見出した。このため、負極中に含まれるナトリウム成分を予め減少させることによって、電極体の中央部における被膜が少量に存在する部分の大きさを抑制できることに思い至った。
上記目的を実現すべく、本発明により、非水電解液二次電池を製造する方法が提供される。即ちここで開示される製造方法は、正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備する工程、ここで、準備した少なくとも上記負極には不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分が含まれている;上記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製する工程;上記電極体が電池ケース内に収容された組立体を作製する工程;リチウムビス(オキサラト)ボレートが添加された非水電解液を上記電池ケース内に注入する工程;上記組立体に対して所定の充電電圧まで充電を行った後、所定の放電電圧まで放電を行う工程;を包含する。上記リチウムビス(オキサラト)ボレートが添加された非水電解液中に上記負極から溶解するナトリウムイオンの溶解量[mol]をAとし、上記リチウムビス(オキサラト)ボレートの添加量[mol]をBとしたときの比であるA/Bが0.8よりも小さくなるように、上記負極に含まれる上記ナトリウム(Na)成分を調整する。
なお、本明細書において「非水電解液二次電池」とは、非水電解液(典型的には、非水溶媒(有機溶媒)中に支持塩(支持電解質)を含む電解液)を備えた電池をいう。
また、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な電池一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる化学電池ならびに電気二重層キャパシタ等の物理電池を包含する用語である。
また、本明細書において「ナトリウム(Na)成分」とは、ナトリウム単独(典型的にはイオンの状態)で存在する場合と、構成元素としてNaを含む化合物として存在する場合とを包含する用語である。
本発明によって提供される非水電解液二次電池の製造方法では、負極に含まれるナトリウム(Na)成分を調整し(例えば減少させ)、上記ナトリウムイオンの溶解量[mol]Aとリチウムビス(オキサラト)ボレートの添加量[mol]Bとの比A/Bを0.8より小さくする。
このように、負極に含まれるナトリウム(Na)成分を調整して上記A/Bが0.8より小さくなる電極体を用いているため、該電極体にリチウムビス(オキサラト)ボレートを含む非水電解液を含浸させた場合、電極体の中央部にNa[B(C]が析出することが抑制される。これにより、電極体の中央部において部分的にNa[B(C]が多量に存在することはなくなり、[B(C]の分解によって負極活物質の表面に生成される被膜は、その被膜量のバラツキが抑制された状態(好ましくは幅方向に被膜が均一な状態)となり得る。これにより、被膜が少量に存在する部分が形成されることが抑制される。被膜が少量に存在する部分が形成されることが抑制された電極体を備える非水電解液二次電池では、充放電を繰り返すことによって被膜が劣化した場合であっても部分的に被膜が劣化することがないため、電流が局所的に集中することが防止され、電荷担体に由来する物質(例えば金属リチウム)の析出が抑制される。
ここで開示される製造方法の好適な一態様では、上記A/Bが0.1よりも小さくなるように、上記負極に含まれる上記ナトリウム(Na)成分を調整する。
かかる構成によると、非水電解液中でナトリウムイオンと[B(Cとが会合しないか、或いは会合してもNa[B(C]として非水電解液中で溶解する。このため、電極体の中央部ではNa[B(C]の析出が抑制され、電極体の中央部において部分的にNa[B(C]が多量に存在することがなくなる。これにより、[B(C]の分解によって生成される被膜は、その被膜量のバラツキが抑制された状態(好ましくは幅方向に被膜が均一な状態)となり得る。これにより、被膜が少量に存在する部分が形成されることが抑制される。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記準備した負極を非水電解液で洗浄することによって、上記負極から上記ナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去する。
このように、不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分を含む負極を非水電解液で洗浄することによって、該負極に含まれているナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去することができ、負極に含まれるナトリウム(Na)成分を容易に調整することができる。
好ましくは、上記準備した負極を上記非水電解液で洗浄するときには、リチウム塩を少なくとも含む非水電解液中に上記負極を浸漬させた後、リチウム塩を含まない非水電解液を用いて該負極を洗浄する。
かかる構成によると、洗浄後の負極に不純物が含まれることを抑制することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記負極に含まれる結着剤としてナトリウムを除くアルカリ金属の水酸化物を少なくとも含む水溶液で中和されたスチレンブタジエンゴムを用いる。
かかる構成によると、負極に含まれるナトリウム(Na)成分を調整することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記リチウムビス(オキサラト)ボレートの濃度は、0.01mol/Lから0.05mol/Lである。
リチウムビス(オキサラト)ボレートの濃度を上記範囲内とすることによって、電池性能を低下させることなく、負極活物質の表面に好ましい態様の被膜を形成することができる。
ここで開示される製造方法の好適な他の一態様では、上記電極体として、シート状に形成された正極とシート状に形成された負極とが重ね合わされた電極体であって該電極体の長手方向に捲回された捲回電極体を用いる。
かかる構成の捲回電極体では、捲回電極体の幅方向の両端部から中央部に向けて非水電解液が含浸する。このため捲回電極体の中央部ではナトリウム成分の濃度が高くなる傾向にある。従って、捲回電極体を用いた場合、負極に含まれる不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分を調整する(例えば減少させる)という本発明の構成を採用することによる効果が特に発揮され得る。
上述のように、ここで開示されるいずれかの製造方法により得られた非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)では、[B(C]の分解によって生成される被膜が負極活物質の表面に好ましい状態(被膜量のバラツキがない或いは少ない状態)で形成されているため、電荷担体に由来する物質(例えば金属リチウム)の析出が防止され電池性能に優れる非水電解液二次電池となり得る。このため、車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)の駆動電源として用いることができる。また、本発明の他の側面として、ここで開示されるいずれかの製造方法により得られた非水電解液二次電池(複数個(例えば40〜80個)の電池が典型的には直列に接続された組電池の形態であり得る。)を駆動電源として備える車両を提供する。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1中のII‐II線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る捲回電極体の構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る非水電解液二次電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここで開示される非水電解液二次電池を製造する方法の好適な実施形態の一つとして、リチウムイオン二次電池を製造する方法を例にして詳細に説明するが、本発明の適用対象をかかる種類の二次電池に限定することを意図したものではない。例えば、他の金属イオン(例えばマグネシウムイオン)を電荷担体とする非水電解液二次電池にも適用することができる。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の製造方法は、図4に示すように、正負極準備工程(S10)と、電極体作製工程(S30)と、組立体作製工程(S40)と、注入工程(S50)と、充放電工程(S60)と、を包含する。好適な一実施形態において、正負極準備工程(S10)と電極体作成工程(S30)との間に、さらにNa成分除去工程(S20)を包含する。
≪正負極準備工程(S10)≫
まず、正負極準備工程(S10)について説明する。本実施形態においては、正負極準備工程として、正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備する。好適な一実施形態においては、上記正極と上記負極との間に配置されるセパレータをさらに準備することを包含する。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の負極は、負極集電体と、該負極集電体の表面上に形成された少なくとも負極活物質を含む負極合材層と、を備えている。負極合材層は、負極活物質の他に、結着剤、増粘剤等の任意成分を必要に応じて含有し得る。
上記負極集電体としては、従来のリチウムイオン二次電池の負極に用いられている集電体と同様、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、銅やニッケル或いはそれらを主体とする合金を用いることができる。負極集電体の形状は、リチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、箔状、シート状、棒状、板状等の種々の形態であり得る。
上記負極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状(或いは球状、鱗片状)の炭素材料、リチウム遷移金属複合酸化物((例えば、LiTi12等のリチウムチタン複合酸化物)、リチウム遷移金属複合窒化物等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛(人工黒鉛)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)等が挙げられる。負極活物質の平均粒径は、例えば凡そ1μm〜50μm(通常は5μm〜30μm)の範囲内である。なお、平均粒径とは、市販されている種々のレーザー回折・散乱法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(D50:50%体積平均粒子径)をいう。また、上記負極活物質の表面を非晶質炭素膜で被覆してもよい。例えば、負極活物質にピッチを混ぜて焼くことによって、少なくとも一部が非晶質炭素膜で被覆された負極活物質を得ることができる。
上記結着剤としては、一般的なリチウムイオン二次電池の負極に使用される結着剤と同様のものを適宜採用することができる。例えば、負極合材層を形成するために水系のペースト状の組成物を用いる場合には、水溶性のポリマー材料または水分散性のポリマー材料を好ましく採用し得る。水分散性のポリマーとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類;ポリエチレンオキサイド(PEO)、酢酸ビニル共重合体等が例示される。好ましくはスチレンブタジエンゴムが用いられる。ここで、スチレンブタジエンゴムは水に分散された状態で使用されるため、保存中に二酸化炭素が水中に溶解しSBR水分散溶液が酸性になる。酸性のSBR水分散溶液を用いると負極集電体が腐食してしまう虞があるため、SBR水分散溶液中にアルカリ金属の水酸化物(例えば水酸化ナトリウム)を添加し中和することが行われている。中和の際に水酸化ナトリウムを使用すると、形成された負極中には不純物として多くのナトリウム(Na)成分が含まれる。このため、スチレンブタジエンゴムはナトリウムを除くアルカリ金属の水酸化物(例えば水酸化リチウムや水酸化カリウム)やアルカリ土類金属の水酸化物を少なくとも含む水溶液で中和することが好ましい。これにより、負極に含まれるナトリウム(Na)成分の量を調整する(減少させる)ことができる。中和の際に用いる上記水溶液中には水酸化ナトリウムを含み得るが、その量は少ないほどよい。例えば、水酸化ナトリウム水溶液とナトリウムを除くアルカリ金属の水酸化物(或いはアルカリ土類金属の水酸化物)とのモル比は、50:50〜0:100であるのが好ましい。例えば、水酸化リチウムを含む水溶液で中和されたスチレンブタジエンゴムを用いることが好ましい。
「水系のペースト状組成物」とは、負極活物質の分散媒として水または水を主体とする混合溶媒を用いた組成物を指す概念である。かかる混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る有機溶媒(低級アルコール、低級ケトン等)の一種または二種以上を適宜選択して用いることができる。
上記増粘剤としては、例えば、水溶性又は水分散性のポリマーを採用し得る。水溶性のポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール(PVA);等が挙げられる。また、上記結着剤として挙げられる材料と同様のものを適宜採用することができる。
ここで開示される負極は、例えば概ね以下の手順で好適に製造することができる。上述した負極活物質と、他の任意の成分(結着剤、増粘剤等)とを適当な溶媒(例えば水)に分散させてなるペースト状の負極合材層形成用組成物を調製する。調製した組成物を負極集電体に塗布し、乾燥させた後、圧縮(プレス)することによって、負極集電体と該負極集電体上に形成された負極合材層とを備える負極を作製することができる。このように作製された負極は、不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分を含み得る。なお、本実施形態では、不可避的な不純物としてのナトリウム(Na)成分とは、非水電解液中に溶解し得るものをいう。以下、特に断らない限り同様である。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の正極は、正極集電体と、該正極集電体の表面上に形成された少なくとも正極活物質を含む正極合材層と、を備えている。正極合材層は、正極活物質の他に、導電材、結着剤(バインダ)等の任意の成分を必要に応じて含有し得る。
上記正極集電体としては、従来のリチウムイオン二次電池の正極に用いられている正極集電体と同様、アルミニウム又はアルミニウムを主体とするアルミニウム合金が用いられる。正極集電体の形状は、負極集電体の形状と同様であり得る。
上記正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な材料であって、リチウム元素と一種または二種以上の遷移金属元素を含むリチウム含有化合物(例えばリチウム遷移金属複合酸化物)が挙げられる。例えば、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMn)、或いは、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/3)のような三元系リチウム含有複合酸化物が挙げられる。
また、一般式がLiMPO或いはLiMVO或いはLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種以上の元素)等で表記されるようなポリアニオン系化合物(例えばLiFePO、LiMnPO、LiFeVO、LiMnVO、LiFeSiO、LiMnSiO、LiCoSiO)を上記正極活物質として用いてもよい。
上記正極活物質は、種々の方法により製造されたものであり得る。正極活物質がリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物である場合を例として説明すると、例えば、NiとCoとMnとを目的とするモル比で含む水酸化物(例えば、Ni1/3Co1/3Mn1/3(OH)2で表わされるNiCoMn複合水酸化物)を調製し、この水酸化物とリチウム源とのモル比が目的値となるように混合して焼成することにより、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得ることができる。上記NiCoMn複合水酸化物は、例えば共沈法により好ましく調製することができる。上記焼成は、典型的には酸化性雰囲気中(例えば大気中)で行われる。焼成温度としては700℃〜1000℃が好ましい。共沈法では、例えば、比較的濃度の高い水酸化ナトリウムを用いてNiCoMn複合水酸化物を調製するため、上記のようにして生成されたリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物は、不純物としてのナトリウム成分(例えば、NaSO)を含む傾向にある。
上記導電材としては、従来この種のリチウムイオン二次電池で用いられているものであればよく、特定の導電材に限定されない。例えば、カーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料を用いることができる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等)、グラファイト粉末等のカーボン粉末を用いることができる。なかでも好ましいカーボン粉末としてアセチレンブラック(AB)が挙げられる。このような導電材は、一種を単独で、または二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記結着剤(バインダ)としては、一般的なリチウムイオン二次電池の正極に使用される結着剤と同様のものを適宜採用することができる。例えば、上記正極合材層を形成する組成物として溶剤系のペースト状組成物(ペースト状組成物には、スラリー状組成物及びインク状組成物が包含される。)を用いる場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の、有機溶媒(非水溶媒)に溶解するポリマー材料を用いることができる。あるいは、水系のペースト状組成物を用いる場合には、水溶性(水に溶解する)のポリマー材料又は水分散性(水に分散する)のポリマー材料を好ましく採用し得る。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。なお、上記で例示したポリマー材料は、結着剤として用いられる他に、上記組成物の増粘剤その他の添加剤として使用されることもあり得る。
ここで、「溶剤系のペースト状組成物」とは、正極活物質の分散媒が主として有機溶媒(非水溶媒)である組成物を指す概念である。有機溶媒としては、例えば、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)等を用いることができる。
ここで開示される正極は、例えば概ね以下の手順で好適に製造することができる。上述した正極活物質、導電材、および有機溶媒に対して可溶性である結着剤等を有機溶媒に分散させてなるペースト状の正極合材層形成用組成物を調製する。調製した組成物を正極集電体に塗布し、乾燥させた後、圧縮(プレス)することによって、正極集電体と該正極集電体上に形成された正極合材層とを備える正極を作製することができる。このように作製された正極は、不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分を含み得る。
上記セパレータとしては、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。例えば、樹脂からなる多孔性シート(微多孔質樹脂シート)を好ましく用いることができる。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の多孔質ポリオレフィン系樹脂シートが好ましい。例えば、PEシート、PPシート、PE層の両側にPP層が積層された三層構造(PP/PE/PP構造)のシート等を好適に使用し得る。上記セパレータは、可塑剤としてナトリウム成分を含む物が多いため、該セパレータに非水電解液を含浸させると、非水電解液中にナトリウム成分が溶解する。
≪Na成分除去工程(S20)≫
次に、本実施形態において採用されるNa成分除去工程(S20)について説明する。Na成分除去工程を設ける場合、Na成分除去工程として、不純物としてのナトリウム(Na)成分を含む上記負極を非水電解液で洗浄することによって、ナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去する。好適な一実施においては、不純物としてのナトリウム(Na)成分を含む上記正極及び/又は上記セパレータを洗浄することによって、ナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去することをさらに包含する。
なお、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の製造方法では、Na成分除去工程を設けているがかかる形態に限定されない。即ち、正負極準備工程において負極に含まれるナトリウム(Na)成分が調整されている場合には、正負極準備工程の後にNa成分除去工程を設けることなく電極体作成工程を実行してもよい。好ましくは、正負極準備工程において負極に含まれるナトリウム(Na)成分が調整されている場合であっても、正負極準備工程の後にNa成分除去工程を設けることである。これにより、負極に含まれる不純物としてのナトリウム(Na)成分をより少なくすることができる。
上記非水電解液としては、適当な有機溶媒(非水溶媒)に支持塩(典型的にはリチウム塩)を溶解させた非水電解液を用いることができる。有機溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類が例示される。かかる有機溶媒は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記支持塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiBF、LiCFSO等のリチウム塩が例示される。かかる支持塩は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。特にLiPFが好ましい。
上記不純物としてのナトリウム(Na)成分を含む電極及びセパレータを洗浄することは、例えば概ね以下の手順で好適に行うことができる。まず、Na成分を含む電極又はセパレータ(少なくとも負極、好ましくは正極及び負極の両方、さらに好ましくは正極、負極及びセパレータの全て)を適当な非水電解液(例えばECとDMCとEMCとの体積比が3:4:3の混合溶媒にリチウム塩として1mol/LのLiPFを溶解させたもの)中に10時間〜24時間程度浸漬させる。これにより、上記電極又はセパレータに含まれるNa成分のうち非水電解液中に溶解し得るNa成分が非水電解液中に溶解する。浸漬後、上記電極又はセパレータを非水電解液から取り出して、該電極又はセパレータの表面を適当な有機溶媒(例えばEMC)で洗浄して乾燥させる。有機溶媒による洗浄は、少なくとも3回程度行うことが好ましい。
≪電極体作製工程(S30)≫
次に、電極体作製工程(S30)について説明する。電極体作製工程では、負極に含まれるナトリウム(Na)成分が調整された負極(負極作製時にNa成分が調整されたもの、負極作製後にNa成分除去工程を経たもの、負極作製時にNa成分が調整されたものであってさらにNa成分除去工程を経たもの)を用いて電極体を作製する。好適な一実施形態においては、Na成分除去工程を経た正極、負極及びセパレータを用いて電極体を作製する。
ここで開示されるリチウムイオン二次電池の電極体(例えば積層型の電極体或いは捲回型の電極体)は、正極と、負極と、正極及び負極の間に介在されたセパレータとを備えている。ここでは、シート状に形成された上記正極と、シート状に形成された上記負極と、上記セパレータシートを備える捲回型の電極体(捲回電極体)を例にして説明するが、かかる形態に限定することを意図したものではない。
図2は、本実施形態に係る捲回電極体50である。図2に示すように、捲回電極体50は、シート状の正極64とシート状の負極84とを計二枚の長尺なセパレータシート90を介在して積層させた状態で長手方向に捲回して、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって作製された扁平形状の捲回電極体50である。
上記積層の際には、図3に示すように、正極64の正極合材層非形成部分(即ち正極合材層66が形成されずに正極集電体62が露出した部分)63と、負極84の負極合材層非形成部分(即ち負極合材層86が形成されずに負極集電体82が露出した部分)83と、がセパレータシート90の幅方向の両側からそれぞれはみ出すように、正極64と負極84とを幅方向にややずらして重ね合わせる。その結果、図2に示すように、捲回電極体50の捲回方向に対する横方向において、正極64および負極84の電極合材層非形成部分63,83がそれぞれ捲回コア部分(すなわち正極64の正極合材層66と負極84の負極合材層86と二枚のセパレータシート90とが密に捲回された部分)から外方にはみ出ている。かかる正極合材層非形成部分63に正極端子60(例えばアルミニウム製)を接合して、上記扁平形状に形成された捲回電極体50の正極64と正極端子60とを電気的に接続する。同様に負極合材層非形成部分83に負極端子80(例えばニッケル製)を接合して、負極84と負極端子80とを電気的に接続する。なお、正負極端子60,80と正負極集電体62,82とは、例えば、超音波溶接、抵抗溶接等によりそれぞれ接合することができる。
≪組立体作製工程(S40)≫
次に、組立体作製工程(S40)について説明する。本実施形態においては、上記作製された電極体50を電池ケース15内に収容して組立体70を作製する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の電池ケース15は、金属製(例えばアルミニウム製。また、樹脂製又はラミネートフィルム製も好適である。)の電池ケースであって、上端が開放された有底の扁平な箱型形状(典型的には直方体形状)のケース本体(外装ケース)30と、該ケース本体30の開口部20を塞ぐ蓋体25とを備えている。電池ケース15の上面(すなわち蓋体25)には、上記捲回電極体50の正極64と電気的に接続する正極端子60および該捲回電極体50の負極84と電気的に接続する負極端子80が設けられている。また、蓋体25には、ケース本体30(電池ケース15)内に収容された捲回電極体50に後述する非水電解液を注入するための注入口45が形成されている。注入口45は、後述の注入工程(S50)の後に封止栓48によって封止される。さらに、蓋体25には、従来のリチウムイオン二次電池のケースと同様に、電池異常の際に電池ケース15内部で発生したガスを電池ケース15の外部に排出するための安全弁40が設けられている。捲回電極体50の捲回軸が横倒しとなる姿勢(すなわち、上記開口部20が捲回軸に対して横方向に位置する向き)で捲回電極体50をケース本体30内に収容する。その後ケース本体30の開口部20を蓋体25によって封止することで組立体70を作製する。蓋体25とケース本体30とは溶接等によって接合する。
≪注入工程(S50)≫
次に、注入工程(S50)について説明する。本実施形態においては、注入工程として、リチウムビス(オキサラト)ボレート(Li[B(C])(以下、「LiBOB」と略称することがある。)が添加された非水電解液を電池ケース内に注入する。
注入工程で用いられる非水電解液としては、適当な有機溶媒に支持塩を溶解させた非水電解液であって上記Na成分除去工程で用いられるものと同様のものが挙げられる。Na成分除去工程で用いたものと同様のものを適宜採用することが好ましい。支持塩の濃度は特に制限されないが、極端に低すぎると非水電解液に含まれる電荷担体(典型的にはリチウムイオン)の量が不足し、イオン伝導性が低下する傾向がある。またかかる濃度が極端に高すぎると、室温以下の温度域(例えば0℃〜30℃)において非水電解液の粘度が高くなり、イオン伝導性が低下する傾向がある。このため、該支持塩の濃度は例えば、0.1mol/L以上(例えば0.8mol/L以上)であって、2mol/L以下(例えば1.5mol/L以下)とすることが好ましい。
リチウムビス(オキサラト)ボレートの添加量[mol]Bは、電極体の構成(例えば、負極合材層の合材密度、負極合材層の空孔率等)によって適宜決定される。特に限定するものではないが、リチウムビス(オキサラト)ボレートの濃度は、例えば、非水電解液に対して0.005mol/L〜0.1mol/L(例えば、0.01mol/L〜0.05mol/L)である。
リチウムビス(オキサラト)ボレートが添加された非水電解液中に上記負極から溶解するナトリウムイオンの溶解量[mol]をAとし、リチウムビス(オキサラト)ボレートの添加量[mol]をBとしたときの比であるA/Bが0.8よりも小さくなるように(通常は0.0001以上0.8以下、例えば0.001以上0.15以下、好ましくは0.001以上0.1以下。)負極に含まれるナトリウム(Na)成分を調整する。A/Bが上記範囲内にある場合には、電極体の中央部におけるナトリウムイオン濃度の上昇が抑制され、電極体の中央部にNa[B(C]が析出することが抑制される。この結果、電極体の中央部において部分的にNa[B(C]が多量に存在することがなくなり、[B(C]の分解によって負極活物質の表面に生成される被膜は、その被膜量のバラツキが抑制された状態となり得る。
≪充放電工程(S60)≫
次に、充放電工程(S60)について説明する。本実施形態においては、組立体70に対して所定の充電電圧まで充電を行うことによって、リチウムビス(オキサラト)ボレート由来の被膜を負極合材層86中の負極活物質の表面に形成する。
本工程では、例えば、組立体70に対して凡そ0.1C〜2Cの充電レートで電池使用時の上限電圧(例えば3.7V〜4.1V)まで充電を行う。この初回充電中に、電極体中の[B(C]が分解され、[B(C]由来の被膜が負極合材層86中の負極活物質の表面に好ましい状態(即ち負極合材層86の長手方向に直交する幅方向において負極活物質の表面に形成された被膜が、その被膜量のムラが抑制された状態)で形成される。組立体70に対して上記充電を行った後に、凡そ0.1C〜2Cの放電レートで所定の電圧(例えば3V〜3.2V)まで放電を行う。また、上記充放電を複数回(例えば3回)繰り返すことが好ましい。このように組立体70に対して充放電処理を行うことによって該組立体70は使用可能な電池、即ちリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)10となる。なお、「1C」とは正極の理論容量より予測した電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流量を意味する。
次に、ここで開示される製造方法によって製造されたリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)10について説明する。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、図2に示すように、正極64及び負極84を含む積層若しくは捲回された電極体(ここでは捲回電極体)50と、非水電解液と、を備えている。本実施形態の非水電解液中には、上記充放電工程において分解されなかったLiBOBが残存しているが、上記充放電工程においてLiBOBの全てが分解され、非水電解液中にLiBOBが残存していなくてもよい。図3に示すように、負極84は、負極集電体82と、該負極集電体82の表面上に形成された少なくとも負極活物質(例えば天然黒鉛粒子)を含む負極合材層86と、を備えている。
従来の方法で製造した場合(即ち負極から多量のNa成分がLiBOBを含む非水電解液中に溶解する場合)には、負極合材層中の負極活物質の表面に形成された被膜には多量のナトリウムが含まれており、負極合材層の中央部分にナトリウムを含む被膜が多量に生成されている部分と少量に生成されている部分とが存在していた。しかしながら、ここで開示されるリチウムイオン二次電池10の負極合材層86中の負極活物質の表面に形成された被膜にはナトリウムは少量しか含まれておらず、負極合材層86の幅方向の特に中央部分において被膜量のバラツキは小さい(好ましい形態では該幅方向に沿って被膜が均一に形成されている)。すなわち、被膜が少量に存在する部分が形成されることは抑制されている。このため、充放電を繰り返し行い被膜が劣化した後であっても部分的に被膜が劣化することはないので電流が局所的に集中することが防止され、電荷担体に由来する物質(例えば金属リチウム)の析出が抑制される。この結果、高い容量維持率を示すリチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)10となり得る。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[負極シートの準備]
<負極シートA>
負極活物質としての球状黒鉛粒子(日立化成工業株式会社製)と、結着剤としてのSBR(JSR株式会社製)と、増粘剤としてのCMCとの質量比が98:1:1となるように秤量し、これら材料を水に分散させてペースト状の負極合材層形成用組成物を調製した。かかる組成物を厚さ10μmの負極集電体(銅箔)に塗布した。その後、該組成物を120℃の真空中で6時間乾燥させて、ロールプレス機を用いて圧延処理を施すことによって、負極集電体上に合材密度1.2g/cmの負極合材層が形成された負極シートAを作製した(負極準備工程)。正極の理論容量と負極の理論容量との比率が1(正極):1.8(負極)となるように上記組成物の塗布量を調整した。負極シートAの長手方向の長さを310cm、幅方向の長さを10.3cmとした。なお、上記SBRとして水酸化ナトリウムのみを含む水溶液で中和されたSBRを用いた。
<負極シートB>
上記作製した負極シートAを洗浄することによって不純物としてのナトリウム成分を除去し、負極に含まれるナトリウム成分を調整した(Na成分除去工程)。即ち、負極シートAを非水電解液Aに24時間浸漬した。非水電解液Aとしては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との体積比が3:4:3の混合溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させたものを使用した。その後、負極シートAを非水電解液Aから取り出して、EMCで3回洗浄して乾燥させた。洗浄後の負極シートAを負極シートBとした。
<負極シートC>
負極活物質としての球状黒鉛粒子(日立化成工業株式会社製)と、結着剤としてのSBR(JSR株式会社製)と、増粘剤としてのCMCとの質量比が98.6:0.7:0.7となるように秤量し、これら材料を水に分散させてペースト状の負極合材層形成用組成物Bを調製した。組成物Bを用いた他は負極シートAと同様にして、負極シートCを作製した。
<負極シートD>
負極活物質としての球状黒鉛粒子(日立化成工業株式会社製)と、結着剤としてのSBR(JSR株式会社製)と、増粘剤としてのCMCとの質量比が99:0.5:0.5となるように秤量し、これら材料を水に分散させてペースト状の負極合材層形成用組成物Cを調製した。組成物Cを用いた他は負極シートAと同様にして、負極シートDを作製した。
<負極シートE>
水酸化ナトリウムと水酸化リチウムとのモル比が50:50で混合された水溶液によって中和されたSBRを用いた他は負極シートAと同様にして、負極シートEを作製した。
<負極シートF>
水酸化ナトリウムと水酸化リチウムとのモル比が50:50で混合された水溶液によって中和されたSBRを用いた他は負極シートCと同様にして、負極シートFを作製した。
<負極シートG>
水酸化リチウムのみを含む水溶液によって中和されたSBRを用いた他は負極シートAと同様にして、負極シートGを作製した。
<負極シートH>
SBRとして水酸化リチウムのみを含む水溶液によって中和されたSBRを用いた他は負極シートCと同様にして、負極シートHを作製した。
[正極シートの準備]
<正極シートA>
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(戸田工業株式会社製)と、導電材としてのCB(電気化学工業株式会社製)と、結着剤としてのPVDF(株式会社クレハ製)との質量比が90:8:2となるように秤量し、これら材料をNMPに分散させてペースト状の正極合材層形成用組成物を調製した。かかる組成物を厚さ15μmの正極集電体(アルミニウム箔)に塗布した。その後、該組成物を120℃の真空中で6時間乾燥させて、ロールプレス機を用いて圧延処理を施すことによって、正極集電体上に合材密度2.3g/cmの正極合材層が形成された正極シートAを作製した(正極準備工程)。正極の理論容量が4Ahとなるように上記組成物の塗布量を調整した。正極シートAの長手方向の長さを300cm、幅方向の長さを9.8cmとした。
<正極シートB>
負極シートBと同様にして、上記作製した正極シートAを洗浄することによって不純物としてのナトリウム成分を除去した。洗浄後の正極シートAを正極シートBとした。
[セパレータシートの準備]
<セパレータシートA>
厚み20μmのポリエチレン製の微多孔質樹脂シートをセパレータシートAとして準備した。
<セパレータシートB>
負極シートBと同様にして、上記準備したセパレータシートAを洗浄することによって不純物としてのナトリウム成分を除去した。洗浄後のセパレータシートAをセパレータシートBとした。
[リチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の作製]
<例1>
正極シートBの長手方向の一端から正極合材層を長手方向に5cm剥離して正極集電体を露出させ、該露出した正極集電体にアルミニウム製の正極端子を超音波溶接して取り付けた。負極シートBの長手方向の一端から負極合材層を長手方向に2cm剥離して負極集電体を露出させ、該露出した負極集電体にニッケル製の負極端子を超音波溶接して取り付けた。各端子を取り付けた正極シートB及び負極シートBを、準備した2枚のセパレータシートBを介して捲回し捲回電極体を作製した(電極体作製工程)。該電極体を角型のケースに内に収容して例1に係る組立体を作製した(組立体準備工程)。
次いで、例1に係る組立体の電池ケース内にリチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)が添加された非水電解液を4g注入した(注入工程)。LiBOB添加量Bは0.325mmolであり、LiBOBの濃度は0.01mol/Lであった。非水電解液としては、ECとDMCとEMCとの体積比が3:4:3の混合溶媒に1.1mol/LのLiPFを溶解させたものを使用した。注入後に、例1に係る組立体に対して充放電を5サイクル繰り返した。1サイクルの充放電条件は、25℃の温度条件下、1C(4A)の充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電を行い10分間の休止の後、1C(4A)の放電レートで3Vまで定電流で放電を行い10分間の休止をした。(予備充電工程)。このようにして、負極活物質の表面にリチウムビス(オキサラト)ボレート由来の被膜が形成された負極を備える、例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
<例2〜例22>
表1に示すように、負極シートB〜Hと、正極シートBと、セパレータシートBとを用いて、例2〜例21に係るリチウムイオン二次電池を例1に係るリチウムイオン二次電池と同様にして作製した。なお、例2〜例7に係るリチウムイオン二次電池では、LiBOB添加量Bは0.325mmolであり、LiBOBの濃度は0.01mol/Lであった。例8〜例14に係るリチウムイオン二次電池では、LiBOB添加量Bは0.813mmolであり、LiBOBの濃度は0.025mol/Lであった。例15〜例21に係るリチウムイオン二次電池では、LiBOB添加量Bは1.63mmolであり、LiBOBの濃度は0.05mol/Lであった。また、負極シートAと、正極シートAと、セパレータシートAとを用いて、例22に係るリチウムイオン二次電池を例8に係るリチウムイオン二次電池と同様にして作製した。なお、表1中、LiOH中和の欄の「無」は水酸化ナトリウムのみを含む水溶液で中和されたSBRを用いたことを示し、「50%」は、水酸化ナトリウムと水酸化リチウムとをモル比で50:50で含む水溶液で中和されたSBRを用いたことを示し、「100%」は、水酸化リチウムのみを含む水溶液で中和されたSBRを用いたことを示す。
Figure 0005843107
また、上記負極シートAから非水電解液A中に溶解するナトリウムイオンの溶解量A(負極のNa溶解量A)[mmol]を別途測定した。負極シートAを30cm×6cmに切り出し、5mlの非水電解液Aに24時間浸漬した。24時間の浸漬の後、非水電解液Aを0.2μmの微多孔膜フィルターでろ過し、ICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分析によって非水電解液A中に溶解しているナトリウムイオンの量を測定した。同様にして、負極シートB〜Hについて、各負極シートから非水電解液A中に溶解するナトリウムイオンの溶解量A(負極のNa溶解量A)[mmol]を測定した。測定結果を電池で使用する負極面積に換算したものを表1に示す。
上記作製した例1〜例22に係るリチウムイオン二次電池をそれぞれ10個準備し、各リチウムイオン二次電池を25℃の温度条件下、1C(4A)の充電レートで4.0Vまで定電流定電圧で充電を行った。上記充電後の各二次電池を60℃の恒温槽中に3カ月間保存した。
上記恒温槽に保存後の例1〜例22に係る各10個のリチウムイオン二次電池について、充放電を100サイクルから1000サイクルまで100サイクルおきにサイクル試験を行った。1サイクルの充放電条件は、0℃の温度条件下、10C(40A)の充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電する操作と、10C(40A)の放電レートで3.0Vまで定電流で放電する操作である。各サイクル試験後のそれぞれのリチウムイオン二次電池を解体して負極シートを取り出した。そして、このときの負極シートにおける金属リチウムの析出の有無を調べた。サイクル数が小さいリチウムイオン二次電池(即ち100サイクル)から順番に金属リチウムの析出の有無を調べ、初めて金属リチウムの析出が確認されたときのサイクル数をLi析出サイクル数とした。なお、1000サイクル後の負極シートについて金属リチウムが析出していない場合は、析出無しとした。測定結果を表1に示す。
表1に示すように、負極のNa溶解量A[mmol]と、LiBOBの添加量B[mmol]との比であるA/Bが0.8を越えるものについては、200サイクル以下でリチウムの析出が確認された。一方、A/Bが0.8以下となると、Li析出を抑制する効果が高くなっていることが確認された。特に、A/Bが0.15以下の場合にLi析出が抑制されており、1000サイクル後にはLiの析出は無かったことが確認された。
また、水酸化リチウムと水酸化ナトリウムとの混合水溶液によって中和されたSBRを用いた場合は、負極のNa溶解量をある程度低減することができるので、LiBOBの添加量を大きくすればするほど(Bが0.813mmol以上、LiBOB濃度が0.025mol/L以上の場合)Liの析出が抑制されていることが確認された。
また、水酸化リチウムのみを含む水溶液によって中和されたSBRを用いた場合は、負極のNa溶解量を大きく低減することができるので、Liの析出が初めて確認されたサイクル数は800以上であり、Li析出が抑制されていることが確認された。特に、LiBOBの添加量が多くなるほどそのLi析出の抑制に優れていることが確認された。
また、例1、例8および例15に示すように、Na成分除去工程を経た負極シートを用いた場合には、負極のNa溶解量Aの値が極めて小さいため、LiBOBの添加量B[μmol]にかかわらず、Li析出は無かったことが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本発明に係る製造方法によって得られる非水電解液二次電池は、電荷担体に由来する物質の析出が抑制され電池性能(例えば容量維持率)に優れることから、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適に使用し得る。従って本発明は、図5に模式的に示すように、かかるリチウムイオン二次電池10(典型的には当該電池10を複数個直列接続してなる組電池200)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料自動車のような電動機を備える自動車)100を提供する。
10 リチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)
15 電池ケース
20 開口部
25 蓋体
30 ケース本体
40 安全弁
45 注入口
48 封止栓
50 捲回電極体
60 正極端子
62 正極集電体
63 正極合材層非形成部分
64 正極
66 正極合材層
70 組立体
80 負極端子
82 負極集電体
83 負極合材層非形成部分
84 負極
86 負極合材層
90 セパレータシート
100 車両(自動車)
200 組電池

Claims (6)

  1. 非水電解液二次電池を製造する方法であって、
    正極活物質を含む正極及び負極活物質を含む負極を準備する工程、ここで、準備した少なくとも前記負極には不可避的な不純物としてナトリウム(Na)成分が含まれている;
    前記準備した正極及び負極を用いて電極体を作製する工程;
    前記電極体が電池ケース内に収容された組立体を作製する工程;
    リチウムビス(オキサラト)ボレートが添加された非水電解液を前記電池ケース内に注入する工程;
    前記組立体に対して所定の充電電圧まで充電を行った後、所定の放電電圧まで放電を行う工程;
    を包含し、
    前記リチウムビス(オキサラト)ボレートが添加された非水電解液中に前記負極から溶解するナトリウムイオンの溶解量[mol]をAとし、前記リチウムビス(オキサラト)ボレートの添加量[mol]をBとしたときの比であるA/Bが0.8よりも小さくなるように、前記準備した負極を非水電解液で洗浄することによって、前記負極から前記ナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去する、非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記A/Bが0.1よりも小さくなるように、前記準備した負極を非水電解液で洗浄することによって、前記負極から前記ナトリウム(Na)成分の少なくとも一部を除去する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記準備した負極を前記非水電解液で洗浄するときには、リチウム塩を少なくとも含む非水電解液中に前記負極を浸漬させた後、リチウム塩を含まない非水電解液を用いて該負極を洗浄する、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記負極に含まれる結着剤としてナトリウムを除くアルカリ金属の水酸化物を少なくとも含む水溶液で中和されたスチレンブタジエンゴムを用いる、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記リチウムビス(オキサラト)ボレートの濃度は、0.01mol/Lから0.05mol/Lである、請求項1からのいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記電極体として、シート状に形成された正極とシート状に形成された負極とが重ね合わされた電極体であって該電極体の長手方向に捲回された捲回電極体を用いる、請求項1からのいずれか一項に記載の製造方法。
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