JP4438102B2 - 電池用バインダー、電池電極用スラリー、リチウム二次電池用電極およびリチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池用バインダーの製造方法およびその利用に関し、さらに詳しくは、後架橋されたポリマー粒子を含むリチウム二次電池用バインダーの製造方法、当該バインダーを用いて得られる電池用スラリー、電極およびリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池の電極は、通常、電池用バインダー(以下、単にバインダーということがある)を溶媒に溶解させたり、分散媒に分散させてバインダー組成物となし、このバインダー組成物に活物質を混合した混合物である電池電極用スラリー(以下、スラリーという場合がある)を集電体に塗布し、溶媒や分散媒を乾燥などの方法で除去して、集電体に活物質を結着させると共に、活物質同士を結着させて製造される。
電池の容量は、活物質の種類や量、電解液の種類や量などの複数の要因によって決まるが、バインダーの性能も重要な一つの要因となる。バインダーが十分な量の活物質を集電体に結着でき、かつ活物質同士を結着できないと容量の大きな電池が得られず、また、充放電を繰り返すことによって結着力が低下すると、集電体から活物質が脱落し、電池の容量が低下する。この時、バインダーが活物質の反応を妨げると電池の容量が低下してしまうためバインダーは容量を低下させないものでなければならない。
すなわち、バインダーには集電体と活物質及び活物質同士の強い結着性と、充放電の繰り返しによっても活物質の体積変動によって集電体から活物質が脱落したり、活物質同士が脱落しないような結着持続性が要求され、電池の容量とサイクル特性を向上させることが望まれている。
【0003】
リチウム二次電池のバインダーとして工業的に多用されているのは、ポリビニリデンフルオライド系重合体(以下、PVDFということがある)であり、これをN−メチルピロリドン(以下、NMPということがある)などに溶解して有機溶媒系バインダー組成物としたのち、活物質を混合してスラリーとし、集電体に塗布、乾燥して電極を形成している。しかし、このバインダーを用いた場合、集電体と活物質との結着性が必ずしも十分ではない上に、充放電の繰り返しによる活物質の体積変動によって活物質が脱落する(結着力不足)という結着持続性に大きな問題がある(例えば、特開平6−163031号公報など)。
PVDFは活物質を網目状に囲い込むと考えられ、これによって活物質同士の結着には強い結着性を有しているものの、集電体と活物質との結着には十分な効果がないことに起因するものと考えられる。そのため、PVDFを用いて電極を作製する場合には、バインダー量を多くしなければならない。バインダー量が多いと電池の内部抵抗が増加し、結果的に電池の放電容量が低下する欠点がある。しかも、PVDFは十分なゴム弾性を有していないため充放電の繰り返しによる活物質の体積変動に対応できず、活物質が脱落することを防ぐ結着持続性に対して十分な効果が得られない。
【0004】
そこで、結着持続性を改良したバインダーとして、ゴムの弾性に着目し、未架橋のゴムの溶液に活物質を混合したスラリーを用いることが提案されている(例えば、特開平3−53450号公報、特開平5−62668号公報など)が、このようなバインダーを用いると容量低下を起こすことがあった。
【0005】
また、水に懸濁したラテックス状態のゴム粒子をバインダーとして使用すること(例えば、特開平5−21068号公報、特開平5−74461号公報など)などが提案されているが、通常のゴムラテックスでは集電体と活物質との結着力が不足することがあり、まだ十分な性能は得られていない。
このように公知のゴムをバインダーとして使用した場合には、結着持続性に対してはゴムが有する弾性が大きな効果を示すものの活物質と集電体や活物質同士の結着性に対しては十分な効果がない。
【0006】
これらのことから、スチレン・ブタジエンゴムを水に懸濁したラテックスに、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(以下、CMCということがある)を混合、溶解して用いることによって結着性を強める方法も提案されている(特開平4−342966号公報など)。しかしCMCは電極の柔軟性を低下させるためゴムラテックスが持つ結着持続性との性能にアンバランスが生じてしまい、十分な性能が得られていない。また、ブタジエン共重合ゴムをCMCと共に水に懸濁したラテックスを使用することも提案されているが(特開平5−225982号公報など)、結着性は改良効果が見られるものの、容量が低下する欠点があった。
【0007】
さらに、電池の性能や特性を改善する目的で、電解液や活物質などの研究も盛んに行われている。電解液、活物質などが変わると同じバインダーを用いていても、本来のバインダー性能を発揮するできないことがしばしばある。特にバインダーの膨潤性(耐電解液性)は電解液によって大きく異なるため、電池の設計変更で電解液を変更するとバインダーも再検討する必要が生じ、開発に多くの労力をもたらすことにもなる。
このため、結着性及び結着持続性に優れ、かつ電池特性にも優れた新たなリチウム二次電池用バインダーであって、電解液の設計変更への対応が素早くできるバインダーの開発が求められているのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来技術のもと、本発明者らは、新たな電池用バインダーを得るべく鋭意研究の結果、特定の極性モノマーを重合してなるポリマー粒子であって、重合反応の終盤において、架橋剤により架橋せしめたポリマー粒子(以下、後架橋ポリマー粒子ということがある)を含有する電池用バインダーが、結着性と結着持続性とのバランスがよく、充放電のサイクル特性に優れるのはもちろんのこと、初期から一貫して高い電池容量を与える優れた電池特性を示すバインダーとなることを見いだし、しかも、後から架橋することにより電解液の変更による膨潤度の変化にも容易にコントロールでき耐電解液性に優れたバインダーとなることを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0009】
【課題を解決する手段】
かくして本発明によれば、後架橋型ポリマー粒子を含んでなる電池用バインダーの製造方法であって、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマー、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系モノマー、不飽和ニトリル系モノマーからなる群から選ばれる極性モノマーと、該極性モノマーの合計100重量部に対して、スチレン系モノマー、共役ジエン系モノマーからなる群から選ばれる非極性モノマー0〜5000重量部の割合で混合したモノマーを重合し、得られるモノマー残量30重量%以下のポリマー粒子に、少なくとも1種類の架橋剤を用いて架橋させて後架橋型ポリマー粒子を得ることを特徴とする電池用バインダーの製造方法が提供され、また、当該バインダー、活物質および液状物質を含有する電池電極用スラリーが提供され、更に、当該電池電極用スラリーを用いて製造されたリチウム二次電池電極、および当該電極を用いたリチウム二次電池が提供される。
【0010】
1.バインダー(ポリマー粒子)
本発明において用いられるポリマー粒子は、1種類以上の極性モノマーを重合して得られるものである。極性基を有するモノマーを用いて製造することにより結着性、結着持続性に寄与させることができる。
【0011】
極性モノマーとしては、エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマー、不飽和ニトリル系モノマーが挙げられる。
エチレン系不飽和カルボンエステル系モノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリル酸エステル;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸n−アミル、クロトン酸イソアミル、クロトン酸n−ヘキシル、クロトン2−エチルヘキシル、クロトン酸ヒドロキシプロピルなどのクロトン酸エステル;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有メタクリル酸系モノマー;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステルなどのアルコキシ基含有メタクリル酸系モノマー;マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノブチル、イタコン酸モノオクチルなど不飽和ジカルボン酸モノエステルなどが挙げられる。これらの中でも好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルであり、アルキル部分の炭素数は1〜12、好ましくは1〜8のものである。
【0012】
エチレン性不飽和カルボン酸系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸系モノマー;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メタコン酸、グルタコン酸、アジピン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸などの不飽和ジカルボン酸系モノマーなどが挙げられ、また、不飽和ニトリル系モノマーとしては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、クロトンニトリルなどが挙げられる。
【0013】
このほか、このような極性基を付与するモノマーと共重合可能なモノマー(以下、非極性モノマーと言うことがある)を用いることもできる。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系モノマー、特に好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン;1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ピペリレンなどの共役ジエン系モノマー、特に好ましくは1,3−ブタジエン;などが例示される。
【0014】
本発明においては、上述した極性モノマーを1成分以上用いてポリマーを製造するが、とりわけエチレン系不飽和カルボン酸エステル系モノマーを用いてポリマーを製造するのが好ましい。
【0015】
極性モノマーを用いてポリマー粒子を製造する場合において、極性モノマーと非極性モノマーとの割合は、極性モノマーの合計100重量部に対して、非極性モノマーは、0〜5000重量部、好ましくは0〜1000重量部、より好ましくは、0〜500重量部である。
本発明で用いるポリマー粒子となるポリマーとしては、例えばポリアクリル酸n−ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシルなどのエチレン系不飽和カルボン酸エステル系モノマーの重合体、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、アクリル酸n−ブチル/メタアクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、アクリル酸n−ブチル/メタアクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸共重合体、アクリル酸メチル/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体などのエチレン系不飽和カルボン酸エステル系モノマーの共重合体;アクリル酸n−ブチル/アクリル酸−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート共重合体、アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸メチル/アクリル酸共重合体、アクリル酸n−ブチル/スチレン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/スチレン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリロニトリル共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸メチル/アクリル酸/メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート共重合体、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル/1,3−ブタジエン/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン/アクリロニトリル/1,3−ブタジエン/イタコン酸共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン/アクリロニトリル/1,3−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン/1,3−ブタジエン/イタコン酸/アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル/スチレン/イタコン酸/アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル/アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル共重合体などのエチレン性不飽和カルボン酸系モノマーと各種の共重合可能なモノマーを用いた共重合体;(スチレン/アクリル酸メチル)・(アクリル酸n−ブチル/イタコン酸/1,3−ブタジエン/スチレン)・(メタクリル酸メチル/マレイン酸/スチレン)のコアシェルタイプの共重合体;などが好ましい例として挙げられる。
【0016】
本発明で用いられるポリマー粒子は、公知の乳化重合法や懸濁重合法、分散重合法などの方法によって得られる。もちろん市販されたポリマー粒子であっても良い。
このようなポリマー粒子を製造する方法は、常法、例えば、乳化重合、懸濁重合、溶液重合など任意の方法でよい。本発明で用いられるポリマー粒子は、直径0.1μm以下のポリマー粒子をシードとして用いるシード重合法によっても製造できる。
【0017】
これらの重合法において用いられる乳化剤や分散剤は、通常の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法などに用いられるものでよく、具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムなどのベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、テトラドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩;ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルサルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカンスルホン酸塩;アルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体などの非イオン性乳化剤;ゼラチン、無水マレイン酸−スチレン共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、重合度700以上かつケン化度75%以上のポリビニルアルコールなどの水溶性高分子などが例示され、これらは単独でも2種類以上を併用して用いても良い。分散剤の添加量は任意に設定でき、モノマー総量100重量部に対して通常0.01〜10重量部程度であるが、重合条件によっては分散剤を使用しなくてもよい。
【0018】
このほか、分子量調整剤などの添加剤を使用できる。分子量調整剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;などを挙げることができる。これらの分子量調整剤は、重合開始前、あるいは重合途中に添加することができる。分子量調整剤は、モノマー100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられる。
【0019】
重合開始剤は、通常の乳化重合、分散重合、懸濁重合で用いられるものでよく、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;過酸化水素;ベンソイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物などがあり、これらは単独又は酸性亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸などのような還元剤と併用したレドックス系重合開始剤によっても重合でき、また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイック酸)などのアゾ化合物;2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどのアミジン化合物;などを使用することもでき、これらは単独または2種類以上を併用して用いることができる。重合開始剤の使用量は、モノマー総重量100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。
【0020】
重合温度および重合時間は、重合法や使用する重合開始剤の種類などにより任意に選択できるが、通常約50〜200℃であり、重合時間は0.5〜20時間程度である。更に、重合に際しては通常知られている添加剤、例えばアミンなどの重合助剤を併用することもできる。
【0021】
本発明で得られるポリマー粒子の形状については特に制限はないが、その粒子径は、通常0.005〜1000μm、好ましくは0.01〜100μm、特に好ましくは0.05〜10μmである。粒子径が大きすぎると電池用バインダーとして使用する場合に、電極活物質と接触しにくくなり、電極の内部抵抗が増加する。粒子径が小さすぎると必要なバインダーの量が多くなりすぎ、活物質の表面を被覆してしまう。なお、ここでいう粒子径は、透過型電子顕微鏡写真でポリマー粒子20個の粒子の径を測定し、その平均値として算出された値である。また、本発明のポリマー粒子の構造としては、コアーシェル構造や、いいだこ状構造、ラズベリー状構造などの異形構造を持ったもの(「接着」34巻1号第12〜23頁、特に第17頁記載の図参照)であってもよい。
【0022】
(架橋)
本発明においては、上述したポリマー粒子を少なくとも架橋剤を用いて架橋する必要がある。架橋は、ポリマー粒子に対するモノマー残量が30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下であるポリマー粒子に架橋剤と開始剤を加え架橋反応をさせることによってなす。本発明において、架橋は、モノマーの重合によってモノマー残量30%以下となった後、重合反応を止めずに引き続き行っても良いが、重合反応を止めて任意の時間が経過した後に行うこともできる。重合反応を止めずに引き続き架橋反応を行う場合、通常、重合時に容易に測定されるモノマー消費量が70重量%超過、好ましくは80重量%超過、より好ましくは90重量%超過であることをもって、モノマー残量30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下であることを確認しても良い。コアシェルタイプのポリマー粒子など2回以上に分けてモノマーを添加してポリマー粒子を製造する場合は、添加したモノマーの総量に対する残量として計算する。
モノマー残量が30重量%より多い状態で架橋反応を行うと、ポリマー粒子のTgが高くなり、その結果バインダーとしての柔軟性が低下し、サイクルに伴う電池容量の低下を引き起こすことがあるため、好ましくない。
【0023】
本発明では、耐電解液性を、電解液と接触した際に発現する物理量(重量)の変化であると定義する。具体的には、被測定物の乾燥時の重量を100とした時の、電解液に浸漬させた後の重量で表す。耐電解液性が高いとは、変化量が少ないことであり、浸漬後の重量が100に近いことである。
ポリマー粒子は、有機溶媒を用いた電解液との接触により膨潤することがある。特に、極性基を含有するモノマーを重合してなるポリマー粒子は、極性が高い為に膨潤が目立つ。そのため、上述したようなポリマー粒子を含有するバインダーを用いた電池においては、電池の内部抵抗が高くなるため、特に高レートでの放電容量が低下する可能性がある。そこで、後から架橋することにより、バインダーの柔軟性を低下させずに、膨潤を抑制するつまり耐電解液性を向上させることが可能となる。
【0024】
架橋剤の具体例としては、エチレンジグリコールジメタクリル酸エステル、ジエチレングリコールジメタクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジメタクリル酸エステルなどのジメタクリル酸エステル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリル酸エステルなどのトリメタクリル酸エステル化合物;ポリエチレングリコールジアクリル酸エステル、1,3−ブチレングリコールジアクリル酸エステルなどのジアクリル酸エステル化合物;トリメチロールプロパントリアクリル酸エステルなどのトリアクリル酸エステル化合物;ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物;などの架橋性モノマーが例示されるが、エチレングリコールジメタクリル酸エステルなどのジメタクリル酸エステル化合物やジビニルベンゼンなどのジビニル化合物などの架橋性モノマーを用いるのが好ましい。
このような架橋剤の使用量は、電解液の種類、ポリマー粒子の重合反応条件やポリマーの種類、耐電解液性をどの程度に抑制するか、などによって任意に設定することができるが、ポリマー粒子100重量部に対して0.01重量部以上30重量部以下であり、好ましくは、0.1重量部以上10重量部以下である。
また、架橋反応に際しては、架橋反応開始剤を用いることができる。架橋反応開始剤の具体例は、上述したポリマー粒子の製造に際して用いられた重合開始剤と同様のものでよい。また、使用量は、架橋剤100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは、1重量部以上20重量部以下である。
架橋反応の温度や時間は任意に設定することができ、通常は、上述したポリマー粒子の製造に要する条件と同じでよい。
【0025】
(バインダー)
バインダーとしては、本発明の製造方法により得られた後架橋ポリマー粒子を単独で用いることができるが、結着性、結着持続性向上などのために、他のポリマー粒子を併用することも可能である。ただし、本発明による製造方法により得られた後架橋ポリマー粒子を、50重量%以上含有していることが必要である。好ましくは、60重量%以上、より好ましくは、70重量%以上である。
【0026】
(バインダー組成物)
本発明のバインダーには、バインダー特性を向上させる目的でセルロース系化合物を用いることができる。例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース等のセルロース化合物(これらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩類を含む)を用いる。
セルロース系化合物と後架橋ポリマー粒子の比は、重量比で1:10から10:1が好ましい。より好ましくは、1:5〜5:1である。セルロース系化合物が多すぎると、セルロース系化合物の特性のみをしめすため好ましくない。また、ポリマー粒子が多すぎても同様に好ましくない。
【0027】
バインダー組成物の固形分濃度は、0.5〜50重量%が好ましい。より好ましくは1〜40重量%であり、さらに好ましくは、2〜20重量%である。固形分濃度が低すぎると、スラリーの安定性が低下し、高すぎると塗布が困難になるため好ましくない。
【0028】
本発明のバインダーは、上述した後架橋ポリマー粒子の水系分散体であっても、有機系分散体であってもよい。
有機分散媒としては、常温(25℃)で液体の物質(以下、単に液状物質ということがある)であることが好ましく、具体例としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、エチルプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジn−アミルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチルn−アミルエーテル、エチルイソアミルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;γ−ブチロラクトン、δ−ブチロラクトン、カプロラクトンなどのラクトン類;β−ラクタム、カプロラクタムなどのラクタム類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、デカリンなどの環状脂肪族類;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、n−アミルベンゼンなどのなどの芳香族炭化水素類;ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの非環状脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの鎖状・環状のアミド類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、安息香酸メチルなどのエステル類;アニリン、フラン、フルフラールなどの複素環化合物;ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物;アセトニトリルなどのニトリル類;後述する電解液となる溶媒;などが例示される。
分散媒として有機分散媒を用いる場合、ラテックスをメタノール凝固させ、乾燥した後有機分散媒に分散させる方法により作製できるが、有機分散媒の極性及び沸点によってはラテックスに有機分散媒を加え、水分を加熱減圧下などで留去し、ポリマー粒子の有機分散体を作製することができる。
【0029】
2.電池電極用スラリー
上述のバインダー組成物は、活物質や添加剤と共に混合された後、スラリーとして電極の集電体に塗布し電極を製造するのが望ましい。
【0030】
(添加剤)
さらに必要に応じて、スラリーには、粘度調整剤、結着補助剤、導電材(アセチレンブラックなどの導電性カーボン)等の各種添加剤を添加することができる。
添加剤は、任意に選択したものが使用できるが、例えば、前述したセルロース誘導体(およびこれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩類を含む)のほか、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコール、ポリカルボン酸、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物等の水溶性ポリマーなどは電池性能を向上させるのに好ましい添加剤である。
【0031】
また、さらにその他の添加剤、例えばセルロース系化合物の変性に用いたゴムを本発明のバインダーと併用する目的で添加することもできる。添加剤の量は、特に制限は無いが好ましくは、バインダー100重量部に対して0.01〜500重量部、さらに好ましくは0.1〜300重量部である。添加剤は、任意に選択したものが使用できるが、例えば、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコール、ポリカルボン酸等の水溶性ポリマーが挙げられる。
【0032】
(活物質)
活物質は、通常のリチウム二次電池で使用されるものを用いることができ、例えば、負極活物質として、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、MCMB、ピッチ系炭素繊維などの炭素質材料、ポリアセン等の導電性高分子;AxMyOp(但し、AはLi、MはCo、Ni、Al、Sn及びMnから選択された少なくとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、zはそれぞれ1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、5.00≧z≧1.5の範囲の数である。)で表される複合金属酸化物やその他の金属酸化物;などの水又は有機分散媒を用いたスラリーに用いられるものや、LixMyNz(但し、Liはリチウム原子を表し、MはMn、Fe、Co、Sn、B、Al、Ti、W、Si、Cu、V、Cr及びNiから選択された少なくとも一種を表し、Nは窒素原子を表す。また、x、y、及びzはそれぞれ7.0≧x≧1.0、4≧y≧0、5≧z≧0.5の範囲の数である)で表されるリチウムニトリド金属化合物;リチウム金属、リチウム合金などのリチウム系金属;TiS2、LiTiS2などの金属化合物;などの有機分散媒を用いたスラリーに用いられるものが例示される。
【0033】
また、正極活物質としては、TiS2、TiS3、非晶質MoS3、Cu2V2O3、非晶質V2O−P2O5、MoO3、V2O5、V6O13、AxMyNzOp(但し、AはLi、MはCo、Ni、FeおよびMnから選択された少なくとも一種、NはAlおよびSnから選択された少なくとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、z、pはそれぞれ、1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、2.00≧z≧0、5.00≧p≧1.5の範囲の数である)で表される複合金属酸化物が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子など有機系化合物を用いることもできる。
【0034】
本発明の電極用スラリー中の活物質の量は特に制限されないが、通常、ポリマー粒子に対して重量基準で1〜1000倍、好ましくは2〜500倍、より好ましくは3〜300倍、とりわけ好ましくは5〜200倍になるように配合する。活物質量が少なすぎると、集電体に形成された活物質層に不活性な部分が多くなり、電極としての機能が不十分になることがある。また、活物質量が多すぎると活物質が集電体に十分固定されず脱落しやすくなる。なお、電極用スラリーに分散媒である水を追加して集電体に塗布しやすい濃度に調節して使用することもできる。
【0035】
3.リチウム二次電池電極
本発明の電極は、上記スラリーを集電体に塗布し、乾燥して集電体表面に形成されたマトリックス中に活物質を固定することにより得られる。集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されないが、通常、鉄、銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属製のものを用いる。形状も特に制限されないが、通常、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものを用いる。スラリーの集電体への塗布方法も特に制限されない。例えば、ドクターブレード、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布される。塗布する量も特に制限されないが、有機分散媒を除去した後に形成される活物質層の厚さが通常0.005〜5mm、好ましくは0.05〜2mmになる程度の量である。有機分散媒を除去する方法も特に制限されないが、通常は応力集中が起こって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離しない程度の速度範囲の中で、できるだけ早く有機分散媒が揮発するように調整して除去する。
【0036】
4.リチウム二次電池
本発明のリチウム二次電池は、リチウムメタル二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池などが挙げられる。
このようなリチウム二次電池の電解液は通常用いられるものでよく、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。例えば、従来より公知のリチウム塩がいずれも使用でき、LiCo4、LiBF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C2H5)4、CF3SO3Li、CH3SO3Li、LiCF3SO3、LiC4F9S03、Li(CF3SO2)2N、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどが挙げられる。
電解質を溶解させる液体は通常用いられるものであれば特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチルラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4―メチル−1,3―ジオキソランなどのオキソラン類;アセトニトリルやニトロメタンなどの含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類;リン酸トリエステルや炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピルのような炭酸ジエステルなどの無機酸エステル類;ジグライム類;トリグライム類;スルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトンなどのスルトン類;等の単独もしくは二種以上の混合溶媒が使用できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に従って、特定の極性モノマーを重合してなるポリマー粒子を、重合後に架橋剤によって架橋してなる後架橋ポリマー粒子をバインダーとして用いて製造された電極をリチウムイオン二次電池に用いると、結着性と結着持続性とのバランスがよく、また電池特性にも優れたものが得られる。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例中、ポリマー粒子径は、透過型電子顕微鏡写真でポリマー粒子20個の粒子の径を測定し、その平均値として求めた値である。
耐電解液性は、ポリマー粒子を乾燥してフィルム化した試験片の、乾燥時の重量を100とした時の、所定の電解液に60℃240時間浸漬した後の試験片の重量で表す。
【0039】
実施例1
(ポリマーの製造)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、モノマーとしてアクリル酸2−エチルヘキシル1200重量部、スチレン200重量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム30重量部、イオン交換水1900重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム10重量部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
モノマー消費量が99%になった時点で冷却し反応を止めラテックスポリマー粒子aを得た。
【0040】
(架橋)
得られたラテックスポリマー粒子aに、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリル酸エステル70重量部、架橋開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド3重量部を加え、十分撹拌した後、80℃に加温し3時間架橋反応を行った。
このラテックス状態の後架橋ポリマー粒子aの粒子径は0.15μmであった。
【0041】
(耐電解液性)
得られたラテックス状態の後架橋ポリマー粒子aを、テフロンシャーレにキャストし、80℃48時間加熱乾燥した。次いで、100℃48時間真空乾燥し、試験フィルムを作製した。該フィルムを、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1:1(体積比)混合液にLiPF6を1mol/リットルの濃度となるように溶解させた電解液に浸漬し耐電解液性を測定した結果、耐電解液性の値は161であった。
(バインダー組成物の製造)
後架橋ポリマー粒子aのラテックスに、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を後架橋ポリマー粒子aの固形分に対して重量比で、1:2となる様に添加し、バインダー組成物Aを得た。
【0042】
(負極の製造)
カーボン(関西熱化学社製「NC―CL」)94重量部にバインダー組成物Aを6重量部(固形分重量)加え、十分に混合して負極用スラリーを得た。このスラリーを幅8cm、長さ20cm、厚さ18μmの銅箔に塗布、乾燥し、得られたフィルムをロールプレスして厚さ75μmの負極電極Aを得た。
【0043】
(電池の製造)
先に得た負極を2cm2の正方形に切断し、正極である金属リチウム板との間に厚さ25μmのポリプロピレン製セパレーターを挟み、これを、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1:1(体積比)混合液にLiPF6を1mol/リットルの濃度となるように溶解させた電解液中に入れた電池20セルを作製した。
【0044】
(電池性能の評価)
電池容量の測定は、20セルの電池をそれぞれ定電流法(電流密度:0.5mA/gカーボン)で1.2Vに充電し、0.0Vまで放電する充放電を繰り返し、電池容量を測定した。その平均値を評価結果とした。
この結果、放電容量は、5サイクル終了時で337mAh/g、10サイクル終了時で334mAh/g、50サイクルで18329mAh/gと高い電池容量が得られ、また容量の低下は極めて少ないものであった。
【0045】
実施例2
(ポリマーの製造)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、モノマーとしてアクリル酸2−エチルヘキシル1000重量部、メタクリル酸メチル400重量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム30重量部、イオン交換水1900重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム10重量部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
モノマー消費量が85%になった時点で冷却し反応を止めラテックスポリマー粒子bを得た。
【0046】
(架橋)
得られたラテックスポリマー粒子bに、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリル酸エステル70重量部、架橋開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド3重量部を加え、十分撹拌した後、80℃に加温し3時間架橋反応を行った。透過型電子顕微鏡写真で、このラテックス状態の後架橋ポリマー粒子bの粒子径は0.12μmであった。
【0047】
(耐電解液性)
実施例1と同様に、耐電解液性を測定した結果、耐電解液性の値は178であった。
【0048】
(バインダー組成物の製造)
後架橋ポリマー粒子bのラテックスに、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩を後架橋ポリマー粒子bの固形分に対して重量比で1:1となる様に添加し、バインダー組成物Bを得た。
【0049】
(電池性能の評価)
表1の組成の負極用スラリーを用いて実施例1と同様に電池容量を測定した。
放電容量は、5サイクル終了時で322mAh/g、10サイクル終了時で320mAh/g、50サイクルで18319mAh/gと高い電池容量が得られ、また容量の低下は極めて少ないものであった。
【0050】
実施例3
(ポリマーの製造)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、モノマーとしてアクリル酸n−ブチル1200重量部、メタクリル酸メチル200重量部、アクリル酸50重量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25重量部、イオン交換水1900重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム15重量部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
モノマー消費量が78%になった時点で冷却し反応を止めラテックスポリマー粒子cを得た。
【0051】
(架橋)
得られたラテックスポリマー粒子cに、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリル酸エステル40重量部、架橋開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド2重量部を加え、十分撹拌した後、80℃に加温し架橋反応を行い、後架橋ポリマー粒子cを得た。
【0052】
(中和)
架橋反応終了後、水酸化リチウム1N水溶液で、ラテックスのpHを7.2に調整した。
透過型電子顕微鏡写真で、このラテックス状態の架橋ポリマー粒子cの粒子径は0.12μmであった。
【0053】
(耐電解液性)
実施例1と同様に、耐電解液性を測定した結果、耐電解液性の値は191であった。
【0054】
(バインダー組成物の製造)
中和処理をしたポリマー粒子cのラテックスに、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩をポリマー粒子cの固形分に対して1:1となる様に添加し、バインダー組成物Cを得た。
【0055】
(電池性能の評価)
表1の組成の負極用スラリーを用いて実施例1と同様に、電池容量を測定した。
この結果、放電容量は、5サイクル終了時で325mAh/g、10サイクル終了時で318mAh/g、50サイクルで18312mAh/gと高い電池容量が得られ、また容量の低下は極めて少ないものであった。
【0056】
実施例4
(ポリマーの製造)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、モノマーとしてアクリル酸n−ブチル1200重量部、メタクリル酸メチル200重量部、アクリル酸50重量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25重量部、イオン交換水1900重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム15重量部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
モノマー消費量が99.8%になった時点で冷却し反応を止めラテックスポリマー粒子dを得た。
【0057】
(架橋)
得られたラテックスポリマー粒子dに、架橋剤としてジビニルベンゼン50重量部、架橋開始剤としてベンゾイルパーオキサイド3重量部を加え、十分撹拌した後、80℃に加温し4時間架橋反応を行った。
【0058】
(中和)
架橋反応終了後、水酸化リチウム1N水溶液で、ラテックスのpHを7.1に調整した。
透過型電子顕微鏡写真で、このラテックス状態の後架橋ポリマー粒子dの粒子径は0.13μmであった。
【0059】
(耐電解液性)
実施例1と同様に、耐電解液性を測定した結果、耐電解液性の値は166であった。
【0060】
(バインダー組成物の製造)
中和処理をした後架橋ポリマー粒子dのラテックスに、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩をポリマー粒子dの固形分に対して重量比で1:1となる様に添加し、バインダー組成物Dを得た。
【0061】
(電池性能の評価)
表1の組成の負極用スラリーを用いて実施例1と同様に電池容量を測定した。
この結果、放電容量は、5サイクル終了時で325mAh/g、10サイクル終了時で317mAh/g、50サイクルで18310mAh/gと高い電池容量が得られ、また容量の低下は極めて少ないものであった。
【0062】
実施例5
(シードポリマー粒子の製造)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、スチレン98部、メタクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン8部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸アンモニウム0.4部、イオン交換水200部を攪拌しながら、窒素雰囲気下70℃で6時間重合し、シードポリマー粒子を得た。シードポリマー粒子の粒子径は、0.58μmであった。
【0063】
(コア部ポリマーの重合)
攪拌機付き50Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、シード粒子を固形分で20重量部、アクリル酸ブチル200重量部、イタコン酸20重量部、1,3−ブタジエン240重量部、スチレン200重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25重量部、イオン交換水1500重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム15重量部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
【0064】
(シェル部ポリマーの重合)
コア部ポリマーの重合において、モノマー消費量98%となった時、更にメタクリル酸メチル100重量部、マレイン酸50重量部、スチレン150重量部、過硫酸アンモニウム15重量部、イオン交換水200重量部を混合したものを加え、引き続き重合させ、モノマー消費量が99.8%になった時点で冷却し反応を止めラテックスポリマー粒子eを得た。
透過型電子顕微鏡写真で、このラテックス状態のポリマー粒子eの粒子径は0.21μmであった。
実施例4と同様に架橋し、後架橋ポリマー粒子eを得た後、実施例4と同様に中和し、pH7.2のラテックスポリマー粒子とした。
(耐電解液性)
実施例1と同様に、耐電解液性を測定した結果、耐電解液性の値は153であった。
【0065】
表2の組成の負極用スラリーを用いて実施例4と同様に電池特性を評価した結果、放電容量は、5サイクル終了時で335mAh/g、10サイクル終了時で332mAh/g、50サイクルで18328mAh/gと高い電池容量が得られ、また容量の低下は極めて少ないものであった。
【0066】
実施例6
ラテックスポリマー粒子dを密閉容器に入れて、20℃で40日間、保存した後架橋して得られたラテックスポリマー粒子d’を用いたこと以外実施例4と同じ方法によって得られた後架橋ポリマー粒子d’を用いて、実施例4と同様に評価した。
その結果、耐電解液性の値は151、電池容量は5サイクルで332mAh/g、10サイクルで330mAh/g、50サイクルで322mAh/gと高い容量を保持した。
【0067】
比較例1
重合の冷却時点をモノマー消費量99.8%の代わりに68%に代える以外は実施例1と同様に溶出量、耐電解液性及び電池性能を測定した。
この結果、耐電解液性の値は、250であり、放電容量は、5サイクル終了時で265mAh/g、10サイクル終了時で235mAh/g、50サイクルで18180mAh/gであった。初期の容量は低く、またサイクルの進行に伴い急激に容量が低下した。
【0068】
比較例2〜4
後架橋ポリマーb〜dの代わりにラテックス中のポリマー粒子b〜dとカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を1:1で混合したものを、バインダー組成物G〜Iとしたこと以外は実施例1と同様に耐電解液性及び電池性能を測定した。
結果は表3に示す通りで、容量の低下が見られ、またサイクルの進行に伴い容量は実施例と比べ、かなり低い値になった。
【0069】
実施例7〜8
実施例1で得たラテックスポリマー粒子aを用いて、架橋剤の量や反応時間を変えて架橋の度合いを調整した後架橋ポリマー粒子a1を得た。
(耐電解液性の評価)
後架橋ポリマーa1を用いて、それぞれ実施例1と同様の方法によりバインダー組成物A1を得た。先に得たバインダー組成物AおよびA1について、それぞれエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:2で混合した混合溶媒に1モル/リットルの濃度でLiPF6が溶解している電解液(2)について、耐電解液性及び電池容量を測定した。結果を表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】
実施例9〜10
実施例2で得たラテックスポリマー粒子cを用いて、架橋剤の量や反応時間を変えて架橋の度合いを調整した後架橋ポリマー粒子c1を得た。
(耐電解液性の評価)
後架橋ポリマーc1を用いて、それぞれ実施例1と同様の方法によりバインダー組成物C1を得た。先に得たバインダー組成物CおよびC1について、それぞれエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートを体積比1:2.5で混合した混合溶媒に1モル/リットルの濃度でLiPF6が溶解している電解液(3)について、耐電解液性及び電池容量を測定した。結果を表4に示す。
この結果から、同じポリマー粒子であっても架橋条件の違いによって耐電解液性の調節が可能であることがわかった。さらに、耐電解液性を調節することによって優れた電池特性が得られることがわかった。
【0072】
表1〜4中の各記号は、次の通り。
EHA:アクリル酸2−エチルへキシル
BA:アクリル酸nブチル
BD:1,3−ブタジエン
EA:アクリル酸エチル
St:スチレン
AA:アクリル酸
MA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
tDM:t−ドデシルメルカプタン
DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
APS:過硫酸アンモニウム
EDMA:エチレングリコールジメタクリル酸エステル
DVB:ジビニルベンゼン
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
BPO:ベンゾイルパーオキサイド
【表1】
【表2】
【表3】
Claims (4)
- 後架橋型ポリマー粒子を含んでなる電池用バインダーの製造方法であって、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマー、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系モノマー、不飽和ニトリル系モノマーからなる群から選ばれる極性モノマーと、該極性モノマーの合計100重量部に対して、スチレン系モノマー、共役ジエン系モノマーからなる群から選ばれる非極性モノマー0〜5000重量部の割合で混合したモノマーを重合し、得られるモノマー残量30重量%以下のポリマー粒子に、少なくとも1種類の架橋剤を用いて架橋させて後架橋型ポリマー粒子を得ることを特徴とする電池用バインダーの製造方法。
- 請求項1記載の製造方法により得られる電池用バインダー、活物質および液状物質を含有する電池電極用スラリー。
- 請求項2記載の電池電極用スラリーを用いて製造されたリチウム二次電池電極。
- 請求項3記載の電極を用いたリチウム二次電池。
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