JP2013131298A - 非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率を向上させる非水電解質二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】活物質1、2を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔3上に塗布した後に、乾燥工程Kで乾燥させて集電箔上に合剤層30を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質2と大粒径活物質1の少なくとも二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒Fが蒸発するときに集電箔3側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質2を合剤層30の表層部に偏在させることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】活物質1、2を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔3上に塗布した後に、乾燥工程Kで乾燥させて集電箔上に合剤層30を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質2と大粒径活物質1の少なくとも二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒Fが蒸発するときに集電箔3側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質2を合剤層30の表層部に偏在させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に搭載される非水電解質二次電池の製造方法、特に、非水電解質二次電池に用いる電極の製造方法に関する。
例えば、非水電解質二次電池に用いる電極は、黒鉛等の活物質及びバインダ樹脂や増粘剤等からなる合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを、銅箔などの集電箔上に塗工し、乾燥することによって製造される。
上記集電箔上に形成された合剤層において、活物質がリチウムイオンを首尾よく吸蔵放出して充放電を行うためには、活物質の粒子間に形成された空隙にリチウムイオンを含む非水電解液が有効に浸入することが必要である。
しかし、合剤層の表層付近に粒径の大きい活物質が数多く存在すると、集電箔側の活物質にまで非水電解液が浸入し難いので、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で不均一な充放電が行われる。この不均一な充放電が行われると、活物質間で膨張収縮が増大して割れや脱落が生じたり、活物質表面でリチウムのデンドライトが析出して、二次電池としての容量維持率が低下する問題があった。
上記集電箔上に形成された合剤層において、活物質がリチウムイオンを首尾よく吸蔵放出して充放電を行うためには、活物質の粒子間に形成された空隙にリチウムイオンを含む非水電解液が有効に浸入することが必要である。
しかし、合剤層の表層付近に粒径の大きい活物質が数多く存在すると、集電箔側の活物質にまで非水電解液が浸入し難いので、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で不均一な充放電が行われる。この不均一な充放電が行われると、活物質間で膨張収縮が増大して割れや脱落が生じたり、活物質表面でリチウムのデンドライトが析出して、二次電池としての容量維持率が低下する問題があった。
この問題に対応するため、例えば、特許文献1には、図6に示すように大粒径活物質層101の上に小粒径活物質層102をそれぞれ塗工することによって、集電箔103上に二層塗工の合剤層100を形成する構成が開示されている。
特許文献1の技術では、平均粒径が10〜40μmの活物質を80%以上含む合剤を溶媒に分散させた下層形成用塗布液と平均粒径が3〜40μmの活物質を80%以上含む合剤を溶媒に分散させた最表面層形成用塗布液をそれぞれ作製する。そして、上記下層形成用塗布液を集電箔103上に塗布し、乾燥させ、プレスすることにより集電箔103上に下側層を形成する。次いで、上記最表面層形成用塗布液を下側層表面上に塗布し、乾燥させ、プレスすることにより下側層上に最表面層を形成する。このように下側層である大粒径活物質層101の上に最表面層である小粒径活物質層102をそれぞれ塗工することによって、集電箔103上に二層塗工の合剤層を形成する方法である。
特許文献1の技術では、平均粒径が10〜40μmの活物質を80%以上含む合剤を溶媒に分散させた下層形成用塗布液と平均粒径が3〜40μmの活物質を80%以上含む合剤を溶媒に分散させた最表面層形成用塗布液をそれぞれ作製する。そして、上記下層形成用塗布液を集電箔103上に塗布し、乾燥させ、プレスすることにより集電箔103上に下側層を形成する。次いで、上記最表面層形成用塗布液を下側層表面上に塗布し、乾燥させ、プレスすることにより下側層上に最表面層を形成する。このように下側層である大粒径活物質層101の上に最表面層である小粒径活物質層102をそれぞれ塗工することによって、集電箔103上に二層塗工の合剤層を形成する方法である。
しかしながら、特許文献1の技術は、合剤層の形成に複数回の塗工、乾燥、プレスの各工程が必要となり、生産効率が悪い。また、2種類の塗布液を塗工するため、塗工設備が大型化することになり、設備費の増大にも繋がる。
この点、2層同時塗工ダイヘッドを有する塗工機で、上層と下層とを同時に塗工する方法もあるが、塗工機の構造や制御が複雑となり設備費が増大する問題が残るとともに、上層と下層が乾燥前に拡散して交り合ってしまう問題もある。
この点、2層同時塗工ダイヘッドを有する塗工機で、上層と下層とを同時に塗工する方法もあるが、塗工機の構造や制御が複雑となり設備費が増大する問題が残るとともに、上層と下層が乾燥前に拡散して交り合ってしまう問題もある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、非水電解質二次電池の集電箔上に複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率を向上させる非水電解質二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の非水電解質二次電池の製造方法は、次のような構成を有している。
(1)活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布した後に、乾燥工程で乾燥させて前記集電箔上に合剤層を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、
前記活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質が前記ペースト内に分散されていること、
前記乾燥工程において、前記溶媒が蒸発するときに前記集電箔側にある溶媒が前記合剤層表面側へ移動する流れによって前記小粒径活物質を前記合剤層の表層部に偏在させることを特徴とする。
(1)活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布した後に、乾燥工程で乾燥させて前記集電箔上に合剤層を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、
前記活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質が前記ペースト内に分散されていること、
前記乾燥工程において、前記溶媒が蒸発するときに前記集電箔側にある溶媒が前記合剤層表面側へ移動する流れによって前記小粒径活物質を前記合剤層の表層部に偏在させることを特徴とする。
(2)(1)に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、
前記小粒径活物質の粒径は、前記大粒径活物質の粒径の1/2以下であることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、
前記ペーストの含溶媒率は、50%以上であること、
前記乾燥工程における前記ペーストの乾燥温度は、80℃以上であることを特徴とする。
前記小粒径活物質の粒径は、前記大粒径活物質の粒径の1/2以下であることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、
前記ペーストの含溶媒率は、50%以上であること、
前記乾燥工程における前記ペーストの乾燥温度は、80℃以上であることを特徴とする。
次に、本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法の作用及び効果について説明する。
(1)活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布した後に、乾燥工程で乾燥させて集電箔上に合剤層を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒が蒸発するときに集電箔側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質を合剤層の表層部に偏在させることを特徴とするので、非水電解質二次電池の集電箔上に複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
(1)活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布した後に、乾燥工程で乾燥させて集電箔上に合剤層を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒が蒸発するときに集電箔側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質を合剤層の表層部に偏在させることを特徴とするので、非水電解質二次電池の集電箔上に複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
具体的には、活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質が前記ペースト内に分散されているので、一種類の塗布液を一回で塗工することができる。そのため、わざわざ小粒径活物質の塗布液と大粒径活物質の塗布液を別々に製作する必要はなく、塗布液のコスト低減になるとともに、塗工時間が短縮でき、塗工設備の大型化、複雑化を防止することができる。
また、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
また、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
また、乾燥工程において、溶媒が蒸発するときに集電箔側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質を合剤層の表層部に偏在させるので、合剤間の溶媒が蒸発するために表層部に向かって上昇するときに質量の軽い小粒径活物質を一緒に移動(いわゆる、マイグレーション)させることができる。集電箔側にある小粒径活物質は、溶媒とともに大粒径活物質の隙間を通過して、塗工膜の表層部に集合してくる。恒率乾燥期間においては、溶媒は塗工膜表面から一定の割合で蒸発していくので、蒸発するときの気化熱で冷却された溶媒は、表層側で粘度が僅かに上昇する。したがって、小粒径活物質は、集電箔側から上昇する溶媒によって表層側に移動した後、そのまま表層側で滞留することになる。小粒径活物質を滞留させることによって、溶媒が蒸発した合剤層の表層部には、一定の厚みを有する小粒径活物質層が偏在して形成される。なお、乾燥前の集電箔上の塗工膜には、塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が分散された状態で塗工されているので、小粒径活物質層は、塗工位置に左右されることなく、合剤層表層部に均一に偏在して形成させることができる。
このようにして、2層塗工することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を偏在して形成させることができる。
このようにして、2層塗工することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層を偏在して形成させることができる。
合剤層表層部に小粒径活物質層が偏在して形成されると、大粒径活物質との間で流路が網目状に形成されて集電箔側の活物質にまでリチウムイオンを含む非水電解液が浸入し易くなるので、リチウムイオンの吸蔵放出が促進されて、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で均一な充放電が行われる。均一な充放電が行われると、活物質間での膨張収縮が少なくなり、活物質の割れや脱落が生じ難く、活物質表面でリチウムのデンドライトも析出し難いことになる。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
(2)(1)に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、小粒径活物質の粒径は、大粒径活物質の粒径の1/2以下であるので、小粒径活物質の質量が大粒径活物質の質量の1/4以下となって、質量が軽くなる。そのため、合剤間の溶媒が蒸発するために表層部に向かって上昇するときに、質量の軽い小粒径活物質をより多く移動(いわゆる、マイグレーション)させることができる。粒径が1/2以下の小粒径活物質は、溶媒とともに大粒径活物質の隙間を通過し易くなる。
その結果、合剤層表層部に小粒径活物質層を、より確実に偏在して形成させることができる。
その結果、合剤層表層部に小粒径活物質層を、より確実に偏在して形成させることができる。
(3)(1)又は(2)に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、ペーストの含溶媒率は、50%以上であること、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度は、80℃以上であることを特徴とするので、恒率乾燥期間における溶媒の表層側への流れをより効果的に形成することができる。
具体的には、ペーストの含溶媒率は50%以上であるので、塗工膜中の溶媒の量が多く、活物質間の隙間も広くなる。そのため、溶媒が蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒及び小粒径活物質は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。また、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であるので、溶媒の上昇速度が増大する。そのため、質量の軽い小粒径活物質は、流速の増大した溶媒の流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
その結果、合剤層表面側に小粒径活物質層を、より確実に形成させることができ、サイクル耐久において容量維持率が向上する。例えば、本発明者の実験によれば、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上した。また、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上した。
具体的には、ペーストの含溶媒率は50%以上であるので、塗工膜中の溶媒の量が多く、活物質間の隙間も広くなる。そのため、溶媒が蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒及び小粒径活物質は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。また、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であるので、溶媒の上昇速度が増大する。そのため、質量の軽い小粒径活物質は、流速の増大した溶媒の流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
その結果、合剤層表面側に小粒径活物質層を、より確実に形成させることができ、サイクル耐久において容量維持率が向上する。例えば、本発明者の実験によれば、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上した。また、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上した。
次に、本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本願実施形態における非水電解質二次電池の電極は、ウェブ状の集電箔上に電極材料である活物質及び結着剤や増粘剤等からなる合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを薄膜状に塗工する塗工工程と、集電箔上に塗工された塗工膜を乾燥する乾燥工程とを経て製造される。ここでは、負極電極の例で説明する。
本願実施形態における非水電解質二次電池の電極は、ウェブ状の集電箔上に電極材料である活物質及び結着剤や増粘剤等からなる合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを薄膜状に塗工する塗工工程と、集電箔上に塗工された塗工膜を乾燥する乾燥工程とを経て製造される。ここでは、負極電極の例で説明する。
<塗工工程>
はじめに、塗工工程について説明する。塗工工程では、活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布する。塗工方法は、ロールコート法、グラビアコート法等を用いることができる。
活物質には、天然黒鉛を用い、大粒径の活物質と小粒径の活物質とを約9:1の重量比で配合した。活物質は黒鉛以外でもよく、例えば、チタン酸リチウムなどがある。大粒径活物質の粒径は、8〜20μm程度で、小粒径活物質の粒径は、1〜3μm程度である。したがって、小粒径活物質の粒径は、大粒径活物質の粒径の1/2以下である。上記活物質と結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを作製する。ペーストの含溶媒率は、50%以上である。このペーストをロールコート法等によって、ウェブ状の集電箔上に塗布する。塗工膜の膜厚は、50〜80μm程度である。集電箔は、厚さ20μm程度の銅箔である。
このとき、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に均一に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
はじめに、塗工工程について説明する。塗工工程では、活物質を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布する。塗工方法は、ロールコート法、グラビアコート法等を用いることができる。
活物質には、天然黒鉛を用い、大粒径の活物質と小粒径の活物質とを約9:1の重量比で配合した。活物質は黒鉛以外でもよく、例えば、チタン酸リチウムなどがある。大粒径活物質の粒径は、8〜20μm程度で、小粒径活物質の粒径は、1〜3μm程度である。したがって、小粒径活物質の粒径は、大粒径活物質の粒径の1/2以下である。上記活物質と結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを作製する。ペーストの含溶媒率は、50%以上である。このペーストをロールコート法等によって、ウェブ状の集電箔上に塗布する。塗工膜の膜厚は、50〜80μm程度である。集電箔は、厚さ20μm程度の銅箔である。
このとき、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に均一に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
<乾燥工程>
次に、塗工膜の乾燥工程について説明する。図1に、本発明に係る実施形態である非水電解質二次電池の製造方法における乾燥工程の模式的断面図を示す。図2に、図1に示す乾燥工程の含溶媒率、材料温度の特性グラフを示す。図3に、図2に示す特性グラフにおける従来例と本願実施例との比較を示す。
図2に示すように、一般に、乾燥工程においては、塗工膜中における溶媒の含有率(含溶媒率)は、曲線Gに沿って変化する。乾燥期間は、室温にあった塗工膜が乾燥温度に加熱される材料予熱期間(K1)と、溶媒が蒸発して直線的に減少する恒率乾燥期間(K2)と、溶媒の減少が緩慢になり、硬化が進行する減率乾燥期間(K3)とに分けることができる。材料予熱期間(K1)では、溶媒がほとんど蒸発しない、減率乾燥期間(K3)では、溶媒の蒸発が大幅に低下する。
次に、塗工膜の乾燥工程について説明する。図1に、本発明に係る実施形態である非水電解質二次電池の製造方法における乾燥工程の模式的断面図を示す。図2に、図1に示す乾燥工程の含溶媒率、材料温度の特性グラフを示す。図3に、図2に示す特性グラフにおける従来例と本願実施例との比較を示す。
図2に示すように、一般に、乾燥工程においては、塗工膜中における溶媒の含有率(含溶媒率)は、曲線Gに沿って変化する。乾燥期間は、室温にあった塗工膜が乾燥温度に加熱される材料予熱期間(K1)と、溶媒が蒸発して直線的に減少する恒率乾燥期間(K2)と、溶媒の減少が緩慢になり、硬化が進行する減率乾燥期間(K3)とに分けることができる。材料予熱期間(K1)では、溶媒がほとんど蒸発しない、減率乾燥期間(K3)では、溶媒の蒸発が大幅に低下する。
したがって、溶媒が蒸発して乾燥が最も効率的に行われるのは恒率乾燥期間(K2)である。
その結果、恒率乾燥期間(K2)では、塗工膜表面側の溶媒が表面から蒸発していくに従って、集電箔側の溶媒が表面側へどんどん移動していく。なお、恒率乾燥期間(K2)では、溶媒の蒸発によって気化熱が奪われるため、材料温度は、曲線Tが示すように略一定である。
その結果、恒率乾燥期間(K2)では、塗工膜表面側の溶媒が表面から蒸発していくに従って、集電箔側の溶媒が表面側へどんどん移動していく。なお、恒率乾燥期間(K2)では、溶媒の蒸発によって気化熱が奪われるため、材料温度は、曲線Tが示すように略一定である。
図1は、材料予熱期間(K1)における塗工膜10並びに、恒率乾燥期間(K2)の開始段階における塗工膜20及び終了段階における塗工膜30の断面の内、大粒径活物質1と小粒径活物質2とを模式的に表したものである。
図1に示すように、全体の乾燥期間(K)の内、材料予熱期間(K1)では、大粒径活物質1と小粒径活物質2とが塗工膜10内で一定の割合で均一に分散されている。
図1に示すように、全体の乾燥期間(K)の内、材料予熱期間(K1)では、大粒径活物質1と小粒径活物質2とが塗工膜10内で一定の割合で均一に分散されている。
恒率乾燥期間(K2)が開始すると、溶媒の上昇が活発となる。溶媒の上昇に伴う溶媒Fの流れに押されるようにして、小粒径活物質2は表面側に移動していく。塗工膜20中における含溶媒率が50%以上であり、活物質の容積に対する溶媒Fの容積が多いので、大粒径活物質1の間隔が広く空き、溶媒F及び小粒径活物質2はその隙間を縫って容易に移動することができる。
恒率乾燥期間(K2)の終了段階になると、全体の80%以上の小粒径活物質2は表面側に集合して偏在し、塗工膜30の表層部には小粒径活物質層4が形成される一方で、集電箔3側には大粒径活物質層5が形成される。この段階では、溶媒Fが減少して粘度が上昇するので、表面側に偏在して形成された小粒径活物質層4は、その状態で維持され、減率乾燥期間(K3)にて硬化される。
以上の乾燥工程を経て、集電箔上には大粒径と小粒径の活物質を含む合剤層が形成され、合剤層の表層部には小粒径活物質が偏在する小粒径活物質層が形成される。このとき、合剤層の表層部では、大粒径活物質の隙間に小粒径活物質が偏在することにより、非水電解液が浸入する流路が網目状に形成されている。この網目状流路を伝って、非水電解液は集電箔側に存在する活物質間へ浸入しやすくなっている。
図3に示すように、本実施形態では、含溶媒率が従来例(破線で示す曲線)に比較して高いので、恒率乾燥期間を長期間維持できる。そのため、溶媒が一定の速度で蒸発している時間が長くなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏析が起こり易くなる。
<実施例と比較例>
次に、本実施形態に基づいて製造した角型非水電解質二次電池の実施例と比較例について説明する。効果が最も顕著な角型リチウムイオン二次電池である。
〔実施例1〕
(a)正極板の作製
厚み約20μmのアルミニウム集電箔上に、活物質であるコバルト酸リチウムと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電剤であるアセチレンブラック(AB)とからなる正極合剤を塗布乾燥し、ロール圧延後に所定の幅に切断して正極板のフープを作製した。正極板フープの幅方向の片側には、粗面化して正極集電体露出部を形成した。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は80℃である。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
(c)セパレータについて
セパレータには、所定の幅のポリエチレンシートを使用した。
(d)電解液の調整
エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、およびジエチルカーボネートからなる非水混合溶媒(体積比3:5:2)に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lで溶解し、電解液を調整した。
(e)電極群の作製
上記正負極板を、ポリエチレンのセパレータを介して正極集電体露出部と負極集電体露出部が異方向から取り出せるように巻回することにより、電極群を構成した。
(f)電池の作製
これら電極群の正負極集電体露出部にリードを溶接して外装ケースに挿入し、調整した電解液を注入して封止し、理論容量25Ahの角型リチウムイオン二次電池を作製した。
次に、本実施形態に基づいて製造した角型非水電解質二次電池の実施例と比較例について説明する。効果が最も顕著な角型リチウムイオン二次電池である。
〔実施例1〕
(a)正極板の作製
厚み約20μmのアルミニウム集電箔上に、活物質であるコバルト酸リチウムと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電剤であるアセチレンブラック(AB)とからなる正極合剤を塗布乾燥し、ロール圧延後に所定の幅に切断して正極板のフープを作製した。正極板フープの幅方向の片側には、粗面化して正極集電体露出部を形成した。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は80℃である。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
(c)セパレータについて
セパレータには、所定の幅のポリエチレンシートを使用した。
(d)電解液の調整
エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、およびジエチルカーボネートからなる非水混合溶媒(体積比3:5:2)に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lで溶解し、電解液を調整した。
(e)電極群の作製
上記正負極板を、ポリエチレンのセパレータを介して正極集電体露出部と負極集電体露出部が異方向から取り出せるように巻回することにより、電極群を構成した。
(f)電池の作製
これら電極群の正負極集電体露出部にリードを溶接して外装ケースに挿入し、調整した電解液を注入して封止し、理論容量25Ahの角型リチウムイオン二次電池を作製した。
〔実施例2〜10〕
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は90℃〜170℃(10℃間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は90℃〜170℃(10℃間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
〔実施例11〜18〕
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は55%〜90%(5%間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は55%〜90%(5%間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
〔比較例1〜3〕
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は50℃〜70℃(10℃間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は50℃〜70℃(10℃間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
〔比較例4〜7〕
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は30%〜45%(5%間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
負極の構成以外は、実施例1と同仕様である。
(b)負極板の作製
活物質である天然黒鉛の大粒径と小粒径を重量比で約9:1の割合で配合した混合活物質と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを有する合剤を水系溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストを集電体である銅箔上に塗布・乾燥した。このとき、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は30%〜45%(5%間隔)にした。ロール圧延後に所定の幅に切断して負極板のフープを作製した。負極板フープの幅方向の片側には、粗面化して負極集電体露出部を形成した。
<初期容量と耐久後の容量維持率の評価>
上述した実施例と比較例について、初期容量と耐久後の容量維持率を以下の方法で評価した。
〔初期容量〕
25℃において、Cレート:1C(40A)で4.2Vまで放電したのち5分休止、2.5Vまで放電したのち5分休止した後、CCCV充電(4.2V、レート1C、0.01Cカット)とCCCV放電(4.2V、レート1C、0.01Cカット)にて初期容量の確認を行った。
〔耐久後の容量維持率〕
SOC=50%に調整し、0℃環境下で、10Cハイレートパルス10秒で充放電を1000サイクル行った後に、初期容量と同様の方法でパルス耐久後容量の確認を行った。そして、(パルス耐久後容量)/(初期容量)×100=耐久後容量維持率とした。
上述した実施例と比較例について、初期容量と耐久後の容量維持率を以下の方法で評価した。
〔初期容量〕
25℃において、Cレート:1C(40A)で4.2Vまで放電したのち5分休止、2.5Vまで放電したのち5分休止した後、CCCV充電(4.2V、レート1C、0.01Cカット)とCCCV放電(4.2V、レート1C、0.01Cカット)にて初期容量の確認を行った。
〔耐久後の容量維持率〕
SOC=50%に調整し、0℃環境下で、10Cハイレートパルス10秒で充放電を1000サイクル行った後に、初期容量と同様の方法でパルス耐久後容量の確認を行った。そして、(パルス耐久後容量)/(初期容量)×100=耐久後容量維持率とした。
<実施例と比較例の耐久後容量維持率の結果>
次に、上述した実施例と比較例の耐久後容量維持率の結果を説明する。図4に、本願実施例と比較例とによって製造した非水電解質二次電池のハイレートサイクル後の容量維持率を示す散布図であって、ペーストの乾燥温度を変化させた場合の図を示す。図5に、本願実施例と比較例とによって製造した非水電解質二次電池のハイレートサイクル後の容量維持率を示す散布図であって、含溶媒率を変化させた場合の図を示す。
次に、上述した実施例と比較例の耐久後容量維持率の結果を説明する。図4に、本願実施例と比較例とによって製造した非水電解質二次電池のハイレートサイクル後の容量維持率を示す散布図であって、ペーストの乾燥温度を変化させた場合の図を示す。図5に、本願実施例と比較例とによって製造した非水電解質二次電池のハイレートサイクル後の容量維持率を示す散布図であって、含溶媒率を変化させた場合の図を示す。
図4に示すように、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は80℃〜170℃(10℃間隔)にした実施例1、2〜10の場合、上記耐久後容量維持率は85〜95%であった。これに対して、ペーストの含溶媒率は50%で、ペースト乾燥温度は50℃〜70℃(10℃間隔)にした比較例1〜3の場合、上記耐久後容量維持率は70〜77%であった。
したがって、ペーストの含溶媒率は50%で共通していながら、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上したことになる。
したがって、ペーストの含溶媒率は50%で共通していながら、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上したことになる。
また、図5に示すように、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は50%〜90%(5%間隔)にした実施例1、11〜18の場合、上記耐久後容量維持率は85〜92%であった。これに対して、ペースト乾燥温度は80℃で、ペーストの含溶媒率は30%〜45%(5%間隔)にした比較例4〜7の場合、上記耐久後容量維持率は75〜80%であった。
したがって、ペースト乾燥温度は80℃で共通していながら、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上したことになる。
したがって、ペースト乾燥温度は80℃で共通していながら、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上したことになる。
以上の結果から、サイクル耐久において容量維持率が向上したメカニズムを説明する。
乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であると、溶媒の上昇速度が増大して、質量の軽い小粒径活物質は、流速の増大した溶媒の流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
また、ペーストの含溶媒率が50%以上であると、塗工膜中の溶媒の量が多く、活物質間の隙間も広いので、溶媒が蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒及び小粒径活物質は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
そして、合剤層表面側に小粒径活物質が偏在することによって、合剤層表層部に小粒径活物質層を確実に形成することができる。
合剤層表層部に小粒径活物質層が形成されると、流路が網目状に形成されて集電箔側の活物質にまでリチウムイオンを含む非水電解液が浸入し易くなるので、リチウムイオンの吸蔵放出が促進されて、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で均一な充放電が行われる。均一な充放電が行われると、活物質間での膨張収縮が少なくなり、活物質の割れや脱落が生じ難く、活物質表面でリチウムのデンドライトも析出し難い。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であると、溶媒の上昇速度が増大して、質量の軽い小粒径活物質は、流速の増大した溶媒の流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
また、ペーストの含溶媒率が50%以上であると、塗工膜中の溶媒の量が多く、活物質間の隙間も広いので、溶媒が蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒及び小粒径活物質は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質の偏在が起こり易くなる。
そして、合剤層表面側に小粒径活物質が偏在することによって、合剤層表層部に小粒径活物質層を確実に形成することができる。
合剤層表層部に小粒径活物質層が形成されると、流路が網目状に形成されて集電箔側の活物質にまでリチウムイオンを含む非水電解液が浸入し易くなるので、リチウムイオンの吸蔵放出が促進されて、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で均一な充放電が行われる。均一な充放電が行われると、活物質間での膨張収縮が少なくなり、活物質の割れや脱落が生じ難く、活物質表面でリチウムのデンドライトも析出し難い。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る非水電解質二次電池の製造方法によれば、活物質1、2を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔3上に塗布した後に、乾燥工程Kで乾燥させて集電箔上に合剤層30を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質2と大粒径活物質1の二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒Fが蒸発するときに集電箔3側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質2を合剤層30の表層部に偏在させることを特徴とするので、非水電解質二次電池の集電箔上に複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層4を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る非水電解質二次電池の製造方法によれば、活物質1、2を含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔3上に塗布した後に、乾燥工程Kで乾燥させて集電箔上に合剤層30を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、活物質は、小粒径活物質2と大粒径活物質1の二種類の活物質がペースト内に分散されていること、乾燥工程において、溶媒Fが蒸発するときに集電箔3側にある溶媒が合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質2を合剤層30の表層部に偏在させることを特徴とするので、非水電解質二次電池の集電箔上に複数回の塗工工程を要することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層4を形成でき、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
具体的には、活物質は、小粒径活物質2と大粒径活物質1の二種類の活物質が前記ペースト内に分散されているので、一種類の塗布液を一回で塗工することができる。そのため、わざわざ小粒径活物質2の塗布液と大粒径活物質1の塗布液を別々に製作する必要はなく、塗布液のコスト低減になるとともに、塗工時間を短縮でき、塗工設備の大型化、複雑化を防止することができる。
また、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
また、小粒径と大粒径の活物質がペースト内に分散されているので、集電箔上の塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が均一に分散された状態で塗工される。
また、乾燥工程において、溶媒Fが蒸発するときに集電箔3側にある溶媒Fが合剤層表面側へ移動する流れによって小粒径活物質2を合剤層30の表層部に偏在させるので、合剤間の溶媒Fが蒸発するために表層部に向かって上昇するときに質量の軽い小粒径活物質2を一緒に移動(いわゆる、マイグレーション)させることができる。集電箔3側にある小粒径活物質2は、溶媒Fとともに大粒径活物質1の隙間を通過して、塗工膜20の表層部に集合してくる。恒率乾燥期間(K2)においては、溶媒Fは塗工膜表面から一定の割合で蒸発していくので、蒸発するときの気化熱で冷却された溶媒は、表層側で粘度が僅かに上昇する。したがって、小粒径活物質2は、集電箔3側から上昇する溶媒Fによって表層側に移動した後、そのまま表層側で滞留することになる。小粒径活物質を滞留させることによって、溶媒が蒸発した合剤層の表層部には、一定の厚みを有する小粒径活物質層が偏在して形成される。なお、乾燥前の集電箔上の塗工膜10には、塗工位置に左右されることなく、小粒径と大粒径の活物質が分散された状態で塗工されているので、小粒径活物質層4は、塗工位置に左右されることなく、合剤層表層部に均一に偏在して形成させることができる。
このようにして、2層塗工することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層4を偏在して形成させることができる。
このようにして、2層塗工することなく、合剤層表層部に小粒径活物質層4を偏在して形成させることができる。
合剤層表層部に小粒径活物質層4が偏在して形成されると、大粒径活物質1との間で流路が網目状に形成されて集電箔側の活物質にまでリチウムイオンを含む非水電解液が浸入し易くなるので、リチウムイオンの吸蔵放出が促進されて、表層側の活物質から集電箔側の活物質までの間で均一な充放電が行われる。均一な充放電が行われると、活物質間での膨張収縮が少なくなり、活物質の割れや脱落が生じ難く、活物質表面でリチウムのデンドライトも析出し難いことになる。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
したがって、サイクル耐久において容量低下の原因となる活物質の割れや脱落、リチウム析出が生じ難いので、サイクル耐久後の容量維持率が向上する。
また本実施形態によれば、小粒径活物質2の粒径は、大粒径活物質1の粒径の1/2以下であるので、小粒径活物質2の質量が大粒径活物質1の質量の1/4以下となって、質量が軽くなる。そのため、合剤間の溶媒Fが蒸発するために表層部に向かって上昇するときに質量の軽い小粒径活物質2をより多く移動(いわゆる、マイグレーション)させることができる。また、粒径が1/2以下の小粒径活物質2は、溶媒とともに大粒径活物質1の隙間を一層通過し易くなる。
その結果、合剤層表層部に小粒径活物質層4を、より確実に偏在して形成させることができる。
その結果、合剤層表層部に小粒径活物質層4を、より確実に偏在して形成させることができる。
また、本実施形態によれば、ペーストの含溶媒率は、50%以上であること、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度は、80℃以上であることを特徴とするので、恒率乾燥期間(K2)における溶媒Fの表層側への流れをより効果的に形成することができる。
具体的には、ペーストの含溶媒率は50%以上であるので、塗工膜中の溶媒Fの量が多く、活物質間の隙間も広い。そのため、溶媒Fが蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒F及び小粒径活物質2は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質2の偏在が起こり易くなる。また、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であるので、溶媒Fの上昇速度が増大する。そのため、質量の軽い小粒径活物質2は、流速の増大した溶媒Fの流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質2の偏在が起こり易くなる。
その結果、合剤層表面側に小粒径活物質層4を一層確実に形成することができ、充放電のサイクル耐久において容量維持率が向上する。上述した実施例と比較例によれば、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上した。また、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上した。
具体的には、ペーストの含溶媒率は50%以上であるので、塗工膜中の溶媒Fの量が多く、活物質間の隙間も広い。そのため、溶媒Fが蒸発している乾燥時間が長くなるとともに、溶媒F及び小粒径活物質2は移動しやすくなり、合剤層表面側に小粒径活物質2の偏在が起こり易くなる。また、乾燥工程におけるペーストの乾燥温度が80℃以上であるので、溶媒Fの上昇速度が増大する。そのため、質量の軽い小粒径活物質2は、流速の増大した溶媒Fの流れの影響を受け易くなり、合剤層表面側に小粒径活物質2の偏在が起こり易くなる。
その結果、合剤層表面側に小粒径活物質層4を一層確実に形成することができ、充放電のサイクル耐久において容量維持率が向上する。上述した実施例と比較例によれば、ペーストの含溶媒率を50%以上とすることによって、耐久後容量維持率は5〜17%向上した。また、ペースト乾燥温度を80℃以上とすることによって、耐久後容量維持率は8〜25%向上した。
<変形例>
本願発明は、上述した本実施形態に限定されるものではない。本願発明の要旨を変更しない範囲で変形することができる。
(1)例えば、上記実施形態では負極の例で説明したが、正極にも適用できることは言うまでもない。具体的には、正極活物質に用いるコバルト酸リチウム等を大粒径と小粒径の2種類からなる混合活物質として塗工し、乾燥工程にて正極合剤層表面側に小粒径活物質層を形成してもよい。
(2)例えば、上記実施形態では、活物質は小粒径活物質と大粒径活物質の二種類の活物質であったが、小粒径活物質の粒径と大粒径活物質の粒径との中間に位置する粒径の活物質(中間粒径活物質)を含んでもよい。中間粒径活物質は、合剤層の中で表層側と集電箔側の中間部に偏在することになるが、表層部で網目状に形成された非水電解液の流路を、集電箔側に向かって連続的に繋ぐことができるからである。
(3)例えば、上記実施形態では、合剤層の表層部に小粒径活物質を偏在させたが、小粒径活物質を表層部に多く偏在させた上で、集電箔側に向かって小粒径活物質を徐々に減少させて分布(傾斜的に分布)させてもよい。この場合も、表層部で網目状に形成された非水電解液の流路を、集電箔側に向かって連続的に繋ぐことができるからである。
本願発明は、上述した本実施形態に限定されるものではない。本願発明の要旨を変更しない範囲で変形することができる。
(1)例えば、上記実施形態では負極の例で説明したが、正極にも適用できることは言うまでもない。具体的には、正極活物質に用いるコバルト酸リチウム等を大粒径と小粒径の2種類からなる混合活物質として塗工し、乾燥工程にて正極合剤層表面側に小粒径活物質層を形成してもよい。
(2)例えば、上記実施形態では、活物質は小粒径活物質と大粒径活物質の二種類の活物質であったが、小粒径活物質の粒径と大粒径活物質の粒径との中間に位置する粒径の活物質(中間粒径活物質)を含んでもよい。中間粒径活物質は、合剤層の中で表層側と集電箔側の中間部に偏在することになるが、表層部で網目状に形成された非水電解液の流路を、集電箔側に向かって連続的に繋ぐことができるからである。
(3)例えば、上記実施形態では、合剤層の表層部に小粒径活物質を偏在させたが、小粒径活物質を表層部に多く偏在させた上で、集電箔側に向かって小粒径活物質を徐々に減少させて分布(傾斜的に分布)させてもよい。この場合も、表層部で網目状に形成された非水電解液の流路を、集電箔側に向かって連続的に繋ぐことができるからである。
本発明は、例えば電気自動車やハイブリッド車等に用いるリチウムイオン二次電池に好適な電極の製造方法として利用できる。
1 大粒径活物質
2 小粒径活物質
3 集電箔
4 小粒径活物質層
5 大粒径活物質層
10 材料予熱期間の塗工膜
20 恒率乾燥期間開始段階の塗工膜
30 恒率乾燥期間終了段階の塗工膜、合剤層
F 溶媒
K 全体の乾燥期間
K1 材料予熱期間
K2 恒率乾燥期間
K3 減率乾燥期間
2 小粒径活物質
3 集電箔
4 小粒径活物質層
5 大粒径活物質層
10 材料予熱期間の塗工膜
20 恒率乾燥期間開始段階の塗工膜
30 恒率乾燥期間終了段階の塗工膜、合剤層
F 溶媒
K 全体の乾燥期間
K1 材料予熱期間
K2 恒率乾燥期間
K3 減率乾燥期間
Claims (3)
- 活物質含む合剤を溶媒に溶かしてスラリー状にしたペーストをウェブ状の集電箔上に塗布した後に、乾燥工程で乾燥させて前記集電箔上に合剤層を形成する非水電解質二次電池の製造方法において、
前記活物質は、小粒径活物質と大粒径活物質の少なくとも二種類の活物質が前記ペースト内に分散されていること、
前記乾燥工程において、前記溶媒が蒸発するときに前記集電箔側にある溶媒が前記合剤層表面側へ移動する流れによって前記小粒径活物質を前記合剤層の表層部に偏在させることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。 - 請求項1に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、
前記小粒径活物質の粒径は、前記大粒径活物質の粒径の1/2以下であることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載された非水電解質二次電池の製造方法において、
前記ペーストの含溶媒率は、50%以上であること、
前記乾燥工程における前記ペーストの乾燥温度は、80℃以上であることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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