JP2016177962A - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体からの電解液の流出が抑制された二次電池を製造する方法を提供する。【解決手段】本発明の製造方法は、セパレータ層形成用組成物14を電極10上に塗工する工程を含む。ここで、セパレータ層形成用組成物14は、互いに平均粒子径の異なる2種以上の樹脂粒子16,17と、それらの樹脂粒子を分散させる溶媒とを含む。上記製造方法は、また、電極10上に塗工されたセパレータ層形成用組成物14を、塗工端部14a,bから乾燥させて、電極10上に該電極10と一体化したセパレータ層を形成する工程を含む。さらに、上記セパレータ層が形成された電極10と、対極と、非水電解液とを用いて二次電池を構築する工程を包む。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池等の二次電池は、車両搭載用の高出力電源やいわゆるポータブル電源等として好ましく利用されている。この種の電池は、典型的には、正極、負極およびセパレータを含む電極体を備える。従来、上記セパレータとしては、多孔性樹脂フィルムからなるフィルムセパレータが用いられていた。フィルムセパレータは、正極と負極との間に介在されて正負極間の電気的絶縁の役割を果たす。また、二次電池のセパレータとして、電極と一体化したセパレータ(電極一体型セパレータ)を用いることも提案されている。この種の電池に関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。
国際公開第2005/011043号 特開2005−209411号公報
ところで、二次電池(例えば非水電解液二次電池)の電極体は、充放電の際、電荷担体の吸蔵および放出に伴って膨張および収縮するものが多い。このような膨張収縮によって電解液が電極体外部に流出することがあり得る。上記流出が過度に生じると、電極体内の電解液が不足し、あるいは電極体内において電解液の組成にムラが生じて、二次電池の抵抗が上昇しやすくなる虞がある。
そこで本発明は、電極体からの電解液の流出が抑制された二次電池を、効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明により提供される二次電池の製造方法は、互いに平均粒子径の異なる2種以上の樹脂粒子と、該樹脂粒子を分散させる溶媒とを含むセパレータ層形成用組成物を電極上に塗工する工程を含む。上記製造方法は、また、上記電極上に塗工された上記セパレータ層形成用組成物を塗工端部から乾燥させて、前記電極上に該電極と一体化したセパレータ層を形成する工程を含む。さらに、上記セパレータ層が形成された電極と対極と電解液とを用いて二次電池を構築する工程を含む。
かかる製造方法によると、上記セパレータ層形成用組成物を塗工端部から乾燥させることにより、相対的に平均粒子径の小さい樹脂粒子(小粒径樹脂粒子)を上記塗工端部に効果的に偏析させることができる。これにより、セパレータ層の中央部の密度に比べて端部の密度を高くし、該端部からの電解液の流出を抑制することができる。
一実施形態に係る製造方法において電極上に塗工されたセパレータ層形成用組成物を乾燥させる方法を示す模式図である。 一実施形態に係る製造方法により形成された電極を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
また、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般を指し、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池を包含する。本明細書において「非水電解液二次電池」とは、非水電解液を備えた二次電池を指し、典型例としてリチウムイオン二次電池が挙げられる。本明細書において「平均粒子径」とは、一般的な粒度分布測定装置を用いて、レーザ回折・光散乱法で測定した体積基準の粒度分布において、微粒子側から累積50%に相当する粒子径(50%体積平均粒子径。D50粒径、メジアン径ともいう。)を指す。
<電極一体型セパレータ>
ここに開示される技術は、電極一体型セパレータを用いる二次電池の製造方法に適用される。ここで、電極一体型セパレータとは、電極にセパレータが接合して一体化している形態のセパレータを指す。ここに開示される製造方法における電極一体型セパレータは、電極と一体化したセパレータ層である。
ここに開示される技術によると、充放電等による電極体からの電解液の流出を適切に抑制し、内部抵抗の上昇が抑制された二次電池を得ることができる。その理由は以下のように説明され得る。すなわち、図1に示すように、電極10上に塗工されたセパレータ層形成用組成物14(図1に示す例では、電極10は集電体12とその上に保持された活物質層13とを備え、セパレータ層形成用組成物14は活物質層13上に塗工されている。)を乾燥させる工程(乾燥工程)では、セパレータ層形成用組成物14の塗工端部14a,14bに風Wを当てることにより、塗工端部14a,14bから中央部14cに向けて乾燥を進行させる。かかる乾燥工程によると、セパレータ層形成用組成物14中の小粒径樹脂粒子16が塗工端部14a,14bに移動(マイグレーション)し、そのまま偏析する傾向がある。その結果、図2に示すように、セパレータ層形成用組成物14が乾燥して形成されるセパレータ層20において、その端部20a,20bの密度が中央部20cと比較して高くなる傾向がある。端部20a,20bの密度が向上すると、充放電の際に、該端部20a,20bから電解液が流出することが抑制され得る。
一般に、乾燥工程における移動は、粒子径が小さいほど起こりやすい傾向がある。よって、上記乾燥工程において、相対的に平均粒子径の大きい樹脂粒子(大粒径樹脂粒子)17は移動が抑制され、セパレータ層20内においてより均等に析出し得る。これにより、セパレータ層20の中央部20cにおいてもセパレータ層20の電気絶縁性は実用上十分に保たれ得る。
以下、ここに開示される製造方法を非水電解液二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)の製造に適用する場合を主な例として本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲を限定する意図ではない。
また、セパレータ層が形成される電極は、上記二次電池の正極であってもよく、負極であってもよく、正極と負極の両方であってもよい。以下では、上記電極が負極である場合について説明する。
セパレータ層形成用組成物は、樹脂粒子(即ち、粒子状の樹脂のこと。)と増粘剤と溶媒(分散媒)とを含み、典型的にはペーストの状態である。セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン粒子;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル粒子;ポリ塩化ビニル粒子;アラミド等のポリアミド粒子;ポリイミド粒子;ポリスチレン粒子等から選択される一または二以上の樹脂粒子が好ましく採用され得る。なかでも、ここに開示されるセパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子としては、ポリオレフィン粒子および/またはポリイミド粒子がより好ましく、特に好ましくはポリイミド粒子である。
ここに開示されるセパレータ層形成用組成物は、互いに平均粒子径の異なる2種以上の樹脂粒子を含む。互いに平均粒子径の異なる3種以上の樹脂粒子を含んでもよい。以下、これらの樹脂粒子のうち、平均粒子径が最も大きい樹脂粒子を「大粒径樹脂粒子」と称し、最も小さい樹脂粒子を「小粒径樹脂粒子」と称することがある。
小粒径樹脂粒子の平均粒子径は特に限定されない。通常は、50nm〜0.5μmが適切であり、好ましくは0.1μm〜0.3μm、より好ましくは0.15μm〜0.25μmである。平均粒子径が上記範囲にある小粒径樹脂粒子は、セパレータ層形成用組成物の乾燥時にマイグレーションしやすいので、電極体からの電解液流出の抑制に効果的に寄与し得る。
大粒径樹脂粒子の平均粒子径は、小粒径樹脂粒子の平均粒子径より大きければよく、特に限定されない。通常は、0.5μm〜10μmが適切であり、好ましくは0.6μm〜5μm、より好ましくは0.7μm〜2μmである。平均粒子径が上記範囲にある大粒径樹脂粒子は、乾燥工程においてマイグレーションしにくい。このことは、セパレータ層の電気絶縁性の確保の観点から好ましい。
セパレータ層形成用組成物に含まれる増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)等のセルロース系ポリマーが挙げられる。また、セパレータ層形成用組成物を構成する溶媒は、水系溶媒でも有機系溶媒でもよい。ここで水系溶媒とは、水または水を主成分とする混合溶媒をいう。例えば、樹脂粒子としてポリオレフィン粒子および/またはポリイミド粒子を含むセパレータ層形成用組成物において、上記溶媒として水系溶媒を好ましく採用することができる。セパレータ層形成用組成物を構成する溶媒が有機系溶媒である場合、該有機系溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等を用いることができる。
セパレータ層形成用組成物は、公知の混練機(例えば、プラネタリーミキサー、ホモディスパー、クレアミックス、フィルミックス等)を用いて調製することができる。セパレータ層形成用組成物の固形分率は、通常、30〜65重量%(例えば40〜55重量%)とすることが適当である。セパレータ層形成用組成物の固形分全体に占める樹脂粒子の割合は、例えば0.1〜5重量%とすることができる。また、上記固形分全体に占める増粘剤の割合は、例えば80〜99.9重量%とすることができる。
このようにして調製したセパレータ層形成用組成物を負極上に塗工する。セパレータ層形成用組成物の塗工は、ダイコーター、スリットコーター、コンマコーター、グラビアコーター等の、従来公知の適当な塗工装置を用いて行うことができる。
次に、上記負極上に塗工されたセパレータ層形成用組成物の塗工端部に風を当てて、該セパレータ層形成用組成物を塗工端部から乾燥させる。ここで、塗工端部に風を当てるとは、塗工端部を主なターゲットとして風(気流)を送ることをいい、その風が塗工端部以外の部分にも当たることを許容する意味である。風の温度は、乾燥効率の観点から80℃超とすることができ、小粒径樹脂粒子のマイグレーションを効果的に進行させる観点から100℃以上が好ましく、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。風を当てる方向は、乾燥がセパレータ層形成用組成物の塗工端部から中央部へと進行するように適宜設定することができる。例えば、負極の電極面に対して5°〜75°、好ましくは30°〜60°の方向から風を当てるとよい。風を当てる時間(乾燥時間)や風量は特に限定されず、負極上のセパレータ層形成用組成物が適切に乾燥するように設定すればよい。このように負極上のセパレータ層形成用組成物を乾燥させることにより、負極上にセパレータ層が形成される。
次に、ここに開示されるリチウムイオン二次電池の負極の好適な一態様について説明する。ここに開示されるリチウムイオン二次電池の負極は、帯状の負極集電体と、その上に保持された負極活物質層とを備えることが好ましい。負極活物質層に含まれる負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料やリチウム遷移金属複合酸化物(例えばLiTi12)等の、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料を特に限定なく使用することができる。上記粒子状の炭素材料の例としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。このような粒子状炭素材料の表面を非晶質炭素膜で被覆した構成の炭素材料を負極活物質に用いてもよい。例えば、平均粒子径が5〜20μm程度の粒子状の炭素材料を負極活物質として好ましく採用することができる。
負極活物質層は、上記負極活物質に加えて、一般的なリチウムイオン二次電池において負極活物質層の構成成分として使用され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有し得る。そのような材料の例として、バインダが挙げられる。負極活物質層の形成に使用される溶媒が水系溶媒である場合、上記バインダとして、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の水分散性ポリマー粒子を好ましく用いることができる。
負極活物質層は、少なくとも負極活物質と該負極活物質を分散させる溶媒とを含む負極活物質層形成用組成物(以下、負極用組成物ともいう。)が負極集電体に塗工され、乾燥されることにより好適に形成される。上記負極集電体としては、厚さが凡そ10μm〜30μm程度の銅箔等を好ましく用いることができる。上記溶媒は、水系溶媒でも有機系溶媒でもよい。例えば、負極活物質として粒子状炭素材料を含む負極用組成物において、上記溶媒として水系溶媒を好ましく採用することができる。あるいは、上記溶媒が有機系溶媒である場合、該有機系溶媒としては、例えばNMP等を用いることができる。このようにして作製された負極の上に、上述したようにセパレータ層が形成され、電極一体型セパレータを備えた負極が構成される。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池の正極は、電極一体型セパレータを備えていてもよく、備えていなくてもよい。いずれの場合においても、ここに開示される正極の好ましい一態様では、該正極が、帯状の正極集電体と、その上に保持された正極活物質層とを備える。正極活物質層に含まれる正極活物質としては、層状系、スピネル系等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn1.5,LiCrMnO、LiFePO等)を好ましく用いることができる。
正極活物質層は、上記正極活物質に加えて、一般的なリチウムイオン二次電池において正極活物質層の構成成分として使用され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有し得る。そのような材料の例として、導電材やバインダが挙げられる。上記導電材としては、例えば、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)、活性炭、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料を好適に用いることができる。また、上記バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドを好適に用いることができる。
正極活物質層は、少なくとも正極活物質と該正極活物質を分散させる溶媒とを含む正極活物質層形成用組成物(以下、正極用組成物ともいう。)が正極集電体に塗工され、乾燥されることにより好適に形成され得る。正極集電体としては、例えば、厚さが10μm〜30μm程度のアルミニウム箔等を好ましく用いることができる。上記溶媒としては、有機系溶媒(例えば、NMP)を好ましく用いることができる。
このようにして作製された電極一体型セパレータを備える電極(ここでは負極)と、対極(ここでは正極)と、非水電解液とを用いて非水電解液二次電池を構築する。例えば、長尺シート状のセパレータ層付き負極と長尺シート状の正極とを、長手方向に捲回して捲回電極体を形成する。捲回電極体を非水電解液とともに電池ケースに収容することにより非水電解液二次電池を構築することができる。電池ケースとしては、例えばアルミニウム等の軽量な金属材製のものを好ましく用いることができる。
非水電解液としては、従来から非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる非水電解液は、典型的には、適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する。上記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等から選択される一種又は二種以上を用いることができる。支持塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等を好適に用いることができる。リチウムイオン二次電池においては、LiPF、LiBF等のリチウム塩を好ましく用いることができる。
ここに開示される製造方法によって製造される非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、従来品に比べて充放電時の非水電解液の流出が抑制され得るため、充放電サイクル後の内部抵抗の増加が抑制されたものとなり得る。かかる特徴を活かして、例えばハイブリッド車両や電気車両の動力源(駆動電源)として好適に用いることができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
以下の各例において使用した樹脂粒子は次のとおりである。
樹脂粒子A:平均粒子径D50=0.8μmのポリイミド粒子
樹脂粒子B:平均粒子径D50=0.2μmのポリイミド粒子
<実施例1>
負極活物質としての天然黒鉛と、増粘剤としてのCMCと、バインダとしてのSBRとを98:1:1の重量比でイオン交換水に分散させて負極用組成物を調製した。厚さ10μmの負極集電体(銅箔)の両面に上記負極用組成物を帯状に塗工し、乾燥させた後、全体をプレス(圧延)することにより負極シートを得た。
次いで、樹脂粒子と、増粘剤としてのCMCとを、99.3:0.7の重量比でイオン交換水に分散させてセパレータ層形成用組成物を調製した。樹脂粒子としては、樹脂粒子Aと樹脂粒子Bとの重量比75:25の混合物を用いた。上記負極シート上に上記セパレータ層形成用組成物を帯状に塗工し、これを乾燥炉に導入し、上記帯状の塗工部の幅方向の両端(塗工端部)に向けて、負極シートの表面に対して45°の角度で120℃の熱風を当てた。これにより、上記セパレータ層形成用組成物を塗工端部から幅方向の中央部に向けて乾燥させてセパレータ層を形成した。
さらに、正極活物質としてのLiNi1/3Mn1/3Co1/3と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのPVDFとを96:2:2の重量比でNMPに分散させて、正極用組成物を調製した。この正極用組成物を厚さ15μmの正極集電体(アルミニウム箔)の両面に塗布してNMPを揮発させた後、全体をプレスすることにより、正極シートを作製した。
上記で作製したセパレータ層付き負極シートと正極シートとを重ね合わせてから捲回し、捲回電極体を作製した。上記電極体を非水電解液とともに角形のケースに収容することにより実施例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比3:4:3の混合溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させたものを使用した。
<実施例2>
セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子として、樹脂粒子Aと樹脂粒子Bとの重量比50:50の混合物を用いた他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<実施例3>
セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子として、樹脂粒子Aと樹脂粒子Bとの重量比25:75の混合物を用いた他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例1>
セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子として樹脂粒子Aのみを用いた他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例2>
セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子として樹脂粒子Bのみを用いた他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例3>
本例では、セパレータ層形成用組成物が帯状に塗工された負極シートを乾燥炉に入れ、上記帯状の塗工部の幅中央部に向けて、上記負極集電体の表面に対して90°の角度で80℃の熱風を当てた。その他の点は比較例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例4>
セパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子として、樹脂粒子Aと樹脂粒子Bとの重量比50:50の混合物を用いた他は比較例3と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
上述した各例に係るセパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子の種類および混合比(樹脂粒子全量に対する各粒子の重量比率)と、セパレータ層形成用組成物を乾燥させる方法を表1にまとめて示す。
[充放電サイクル試験]
各例に係るリチウムイオン二次電池に対し、充放電を繰り返す充放電パターンを付与し、充放電サイクル試験を行った。具体的には、60℃の環境下において、2Cの定電流放電によって60秒間放電を行い、10分間休止した後、2Cの定電流充電によって60秒間充電を行い、10分間休止するハイレート充放電サイクルを1000回繰り返した。その際、500サイクルごとにSOC(State of Charge:充電状態)を60%に調整した。そして、上記充放電サイクル試験前におけるIV抵抗(電池の初期の抵抗)と、充放電サイクル試験後におけるIV抵抗とから抵抗上昇率を算出した。ここで、充放電サイクルの前後におけるIV抵抗は、それぞれ、電池をSOC56%の充電状態とし、25℃の環境下で、1C、3C、5Cでそれぞれ10秒間充電処理を行い、測定された測定電流値を横軸に、初期電圧値から10秒時点での電圧値を引いた値である電圧ドロップ値ΔVを縦軸にプロットし、その傾きから求めた。なお、抵抗上昇率は、[充放電サイクル試験後のIV抵抗/充放電サイクル試験前のIV抵抗]により求めた。結果を表1に示す。
Figure 2016177962
表1から明らかなように、セパレータ層形成用組成物を端部から乾燥させた実施例1〜3に係るリチウムイオン二次電池によると、中央部から乾燥させた比較例3、4に比べて抵抗上昇率を低く抑えることができた。これは、セパレータ層内の樹脂粒子がマイグレーションして偏析したことにより、電極体からの非水電解液の流出が抑制されたためであると考えられる。また、平均粒子径が互いに異なる2種類の樹脂粒子を用いた実施例1〜3に係るリチウムイオン二次電池によると、1種類の樹脂粒子を用いた比較例1に比べて抵抗上昇率を低く抑えることができた。これにより、平均粒子径が異なる粒子の混合により、上記マイグレーションの効果が促進されることが確かめられた。
セパレータ層形成用組成物の中央部から乾燥させた比較例3と比較例4とを比較すると、平均粒子径が異なる樹脂粒子を混合させたことによる抵抗上昇率抑制の効果は認められなかった。また、比較例2では自己放電による不良が発生し、抵抗上昇率を測定することができなかった。これはセパレータ層形成用組成物に含まれる樹脂粒子が一種類であり且つ平均粒子径が小さかったため、乾燥工程におけるマイグレーションが過剰に起こり、セパレータ層の中央部の樹脂粒子量が過少となったためと考えられる。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 電極
12 集電体
13 活物質層
14 セパレータ層形成用組成物
14a,14b 塗工端部
14c 中央部
16 小粒径樹脂粒子
17 大粒径樹脂粒子
20 セパレータ層
20a,20b 端部
20c 中央部

Claims (1)

  1. 互いに平均粒子径の異なる2種以上の樹脂粒子と、前記樹脂粒子を分散させる溶媒と、を含むセパレータ層形成用組成物を電極上に塗工する工程と、
    前記電極上に塗工された前記セパレータ層形成用組成物を塗工端部から乾燥させて、前記電極上に該電極と一体化したセパレータ層を形成する工程と、
    前記セパレータ層が形成された電極と、対極と、電解液とを用いて二次電池を構築する工程と、
    を包含する、二次電池の製造方法。
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WO2021131914A1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-01 日本ゼオン株式会社 二次電池およびその製造方法
WO2022025081A1 (ja) 2020-07-28 2022-02-03 帝人株式会社 非水系二次電池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021131914A1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-01 日本ゼオン株式会社 二次電池およびその製造方法
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