JP2016018725A - リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の生産効率の向上【解決手段】ここで提案される電極の製造方法は、集電体11にカーボンコート剤12が予め定められたパターンで塗られる。次に、カーボンコート剤12を磁場に曝す。この際、カーボンコート剤12に含まれる炭素材12aを集電体11に対して立つように配向させる(図3参照)。そして、炭素材12aが配向した集電体11の上に、造粒粒子13aの粉体13を供給し、当該粉体13をスキージする。【選択図】図4

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般をいう。「リチウムイオン二次電池」は、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。リチウムイオン二次電池は、電解質塩を溶解した非水溶媒からなる非水電解質が用いられた非水電解質二次電池の一種である。
例えば、特開2013−012327号公報には、電極集電体の上にバインダ溶液を塗布した後、その上に活物質とバインダとを含む粉末を堆積させ、当該堆積層を加熱しつつ、厚さ方向に加圧することによって、電極を製造することが開示されている。
また、特開2013―131379号公報には、リチウムイオン二次電池の正極シートの製造に適用される電極の製造方法が開示されている。ここで開示される電極の製造方法には、造粒工程と、混合工程と、供給工程と、磁場印加工程と、熱プレス工程が含まれている。
ここで、造粒工程では、正極活物質と導電材を含む電極合剤が造粒されている。混合工程では、造粒工程で得られた造粒粒子に、細長い形状の黒鉛を混合するものである。供給工程では、かかる混合工程で得られた混合粉体が、集電箔の上に均一に堆積させている。磁場印加工程では、当該混合粉体の堆積物に磁場が印加される。この際、混合粉体中の細長い形状の黒鉛の姿勢が磁場の磁界に沿って立った状態になる。そして、熱プレス工程では、磁場印加後の堆積物が、予め定められた加熱温度かつプレス圧でプレスされる。
特開2013−012327号公報 特開2013−131379号公報
ところで、このようなリチウムイオン二次電池用電極の製造方法において、集電箔の上に、粉体を堆積させて成形する。集電箔の上に粉体を均一に堆積させるため、スキージによって、粉体の厚さを均一に調整する。ここで、スキージは、例えば、集電箔との間に、予め定められた間隙を設けて配置される。かかるスキージを通過する際、集電箔の上に堆積した粉体が崩れたり、纏まって通過したりし、粉体の堆積層に凹凸が生じたり、割れ目が生じたりする場合があった。この場合、上述した不具合は、スキージに集電箔を通過させる速度が速いほど発生し易く、スキージに集電箔をゆっくり通過させる必要があった。
ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、以下の工程、
帯状の集電体を用意する工程;
活物質粒子と第1バインダとを含む造粒粒子を用意する工程;
炭素材と第2バインダとが溶媒中に含まれたカーボンコート剤を用意する工程;
集電体にカーボンコート剤を予め定められたパターンで塗る工程;
カーボンコート剤を磁場に曝して、カーボンコート剤に含まれる炭素材を集電体に対して配向させる工程;
炭素材が配向した集電体の上に、造粒粒子の粉体を供給する工程;および、
集電体の上に供給された造粒粒子の粉体をスキージする工程;
を含んでいる。
この電極の製造方法によれば、スキージを通過させる集電体の搬送速度を速くでき、電極の生産効率を向上させることができる。また、活物質層の厚さも均一になるので、電極の性能が安定する。
なお、造粒粒子に含まれるバインダと、カーボンコート剤に含まれるバインダを形式上に区別するため、造粒粒子に含まれるバインダを第1バインダとし、カーボンコート剤に含まれるバインダを第2バインダとしている。なお、造粒粒子に含まれるバインダと、カーボンコート剤に含まれるバインダとは、同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。つまり、製造された電極において、第1バインダと第2バインダが、必ずしも明確に区別されるものでない。
また、ここで、カーボンコート剤には、例えば、鱗片黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブのうちから選択される1種類または2種類以上の炭素材が含まれていてもよい。
図1は、ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を具現化する製造装置10を示す模式図である。 図2は、造粒粒子13aを模式的に示す図である。 図3は、カーボンコート剤12が塗布された集電箔11を示す模式図である。 図4は、集電箔11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13がスキージされる状態を示す側面図である。 図5は、製造方法と、電極を製造する際の集電箔11の最高成形速度との関係を示すグラフである。
以下、ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法についての一実施形態を説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、各図は模式的に描かれており、例えば、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜に省略または簡略化する。
《製造装置10》
図1は、ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を具現化する製造装置10を示す模式図である。ここで、製造装置10は、図1に示すように、搬送装置21と、塗布装置22と、磁場発生装置23と、供給装置24と、スキージ25と、プレスローラ26、27とを備えている。ここで、搬送装置21は集電体11を搬送する装置である。塗布装置22は、カーボンコート剤12を塗布する装置である。供給装置24は、造粒粒子13a(図2参照)の粉体13を供給する装置である。製造装置10を構成するこれらの装置については、後述する。ここで、図2は、造粒粒子13aを模式的に示す図である。
《電極の製造方法》
ここで提案されるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、以下の工程1〜7を含んでいる。
1.帯状の集電体11を用意する工程
2.活物質粒子とバインダとを含む造粒粒子13aを用意する工程
3.炭素材が溶媒中に含まれたカーボンコート剤12を用意する工程
4.集電体11にカーボンコート剤12を予め定められたパターンで塗る工程
5.集電体11に塗られたカーボンコート剤12を磁場に曝して、カーボンコート剤12に含まれる炭素材を集電体11に対して配向させる工程(磁場配向工程)
6.炭素材が配向した集電体11の上に、造粒粒子13aの粉体13を供給する工程
7.集電体11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13をスキージする工程
8.造粒粒子13aの粉体13を集電体11に押し付ける工程
《集電体11を用意する工程》
工程1では、集電体11が用意される。ここで用意される集電体11は、電極において電気が取り出される部材である。例えば、リチウムイオン二次電池に用いられる集電体11には、電子伝導性に優れ、電池内部で安定に存在する材料が用いられる。また、軽量化や所要の機械強度や加工のしやすさなどが求められる。例えば、リチウムイオン二次電池の正極には、集電体11としてアルミニウム箔が用いられる。また、負極には、集電体11として銅箔が用いられる。図1に示す例では、集電箔として、帯状の金属箔(具体的には、アルミニウム箔(厚さ15μm)または銅箔(厚さ10μm))が用意されており、図示は省略するが、巻芯に巻かれた状態で用意されている。図1では、帯状の集電箔11が、搬送装置21によって、予め定められた搬送経路に沿って搬送されている。かかる帯状の集電箔11は、図1に示すように、ロールtoロールによって、搬送しつつ、所定の処理を施すのに向いている。なお、集電体は金属箔に限定されない。例えば、製造される電極の用途によっては、集電体11は、導電性を有する樹脂フィルムでもよい。また、ここで「用意する」とは、例えば、適宜、所要の材料を材料メーカーから集電体11を入手することでもよい。
《造粒粒子13aを用意する工程》
工程2では、造粒粒子13aが用意される。ここで用意される造粒粒子13aは、活物質粒子13a1と、バインダ13a2とを少なくとも含んでいるとよい。かかる造粒粒子13aの粉体13は、例えば、活物質粒子13a1とバインダ13a2とを溶媒に混ぜ合わせた合剤(懸濁液)を、スプレードライ製法で造粒することによって得られる。スプレードライ製法では、合剤が乾燥雰囲気中に噴霧される。この際、噴霧される液滴に含まれる粒子が概ね1つの塊になって造粒される。このため、液滴の大きさによって、造粒粒子13aに含まれる固形分量が変わり、造粒粒子13aの大きさや質量などが変わる。噴霧される液滴には、活物質粒子13a1とバインダ13a2とが少なくとも含まれているとよい。噴霧される液滴には、活物質粒子13a1とバインダ13a2と以外の材料が含まれていてもよく、例えば、導電材が含まれていてもよい。ここで用意される造粒粒子13aは、例えば、平均粒径が凡そ60μm〜100μmであるとよい。なお、本明細書中において「平均粒径」とは、特記しない限り、レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布における積算値50%での粒径、すなわち50%体積平均粒子径を意味するものとする。
〈活物質粒子13a1〉
ここで提案される電極の製造方法は、種々の電極に適用できる。例えば、リチウムイオン二次電池では、正極用の電極および負極用の電極の何れにも適用できる。造粒粒子13aに含まれる活物質粒子13a1は、作製される電極によって異なる。例えば、活物質粒子13a1には、リチウムイオン二次電池の正極用の電極を製造する場合には、当該正極に用いられる活物質粒子が用いられる。また、リチウムイオン二次電池の負極用の電極を製造する場合には、当該負極に用いられる活物質粒子が用いられる。
〈リチウムイオン二次電池の正極に用いられる活物質粒子の例〉
ここでは、リチウムイオン二次電池を例に挙げる。リチウムイオン二次電池の正極に用いられる活物質粒子13a1の好適例として、リチウムニッケル酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン酸化物(例えばLiMn)等のリチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含む酸化物(リチウム遷移金属酸化物)や、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のリチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含むリン酸塩などが、挙げられる。これらは、粒子形態で使用され、適宜に、正極活物質粒子と称される。正極活物質粒子は、一種または二種以上を用いてもよい。これらの正極活物質粒子は導電性が低いので、正極活物質層には導電性を高めるために導電材が含まれている。この場合、導電材は、スプレードライで噴霧される液滴中に含められているとよい。
〈リチウムイオン二次電池の負極に用いられる活物質粒子の例〉
リチウムイオン二次電池の負極に用いられる活物質粒子の好適例としては、グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物などが挙げられる。これらは、粒子形態で使用され、適宜に、負極活物質粒子と称される。負極活物質粒子は、一種または二種以上を用いてもよい。負極活物質層には、導電性を高めるために導電材が含まれていてもよく、この場合、導電材は、スプレードライで噴霧される液滴中に含められているとよい。
〈導電材(導電補助剤)〉
導電材としては、例えば、カーボン粉末、カーボンファイバーなどのカーボン材料が例示される。このような導電材から選択される一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。カーボン粉末としては、例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイトなどの粉末を用いることができる。かかる導電材は、活物質粒子13a1と集電箔11との導電パスを形成する上で、導電性が乏しい活物質粒子13a1を用いる場合に好適に添加される。
〈バインダ13a2〉
次に、造粒粒子13aを用意する工程において、造粒粒子13aに含ませるバインダ13a2を説明する。ここで造粒粒子13aは、好適には、スプレードライ製法で造粒される。このため、造粒粒子13aに含ませるバインダ13a2には、溶媒に溶解または分散可能なポリマーが用いられる。水性溶媒に溶解または分散可能なポリマーとしては、例えば、フッ素系樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ゴム類(スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)など)、ポリビニルアルコール(PVA)、酢酸ビニル共重合体、アクリレート重合体などが挙げられる。また、非水溶媒に溶解または分散可能なポリマーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンオキサイド(PEO)などのポリマーが挙げられる。なお、ここでは、造粒粒子13aに含ませるバインダ13a2を例示しているが、造粒粒子13aに含ませるバインダ13a2は、ここに例示されるものに限定されない。また、スプレードライ製法において造粒する際に用意される合剤(懸濁液)に含ませる増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース系ポリマーが好適に用いられる。
《カーボンコート剤12を用意する工程》
工程3では、カーボンコート剤12が用意される。ここで用意されるカーボンコート剤12は、溶媒に炭素材12aとバインダ12bを混ぜた溶液である。カーボンコート剤12の溶媒としては、環境負荷を軽減するとの観点において、いわゆる水系の溶媒が好適に用いられる。この場合、水または水を主体とする混合溶媒が用いられる。また、カーボンコート剤12の溶媒は、いわゆる水系の溶媒に限定されず、いわゆる有機溶剤系であってもよい。有機溶剤系のものとしては、例えばN−メチルピロリドン(NMP)などが挙げられる。
カーボンコート剤12に含まれる炭素材としては、例えば、細長い形状(楕円球形や棒状や針状)あるいは扁平な形状(例えば、板状の積層構造)を有しているとよい。炭素材の好適例としては、鱗片黒鉛などが挙げられる。また、鱗片黒鉛に限らず、カーボンコート剤には、例えば、鱗片黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブのうちから選択される1種類または2種類以上の炭素材が含まれていてもよい。炭素材は、平均粒径(D50)が凡そ0.03μm〜3.0μm程度であるとよい。レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置によれば、鱗片黒鉛では、長辺の長さが反映されて、粒径が評価される。
また、カーボンコート剤12に含まれるバインダとしては、溶媒に分散し得るものが好ましい。本形態においては、溶媒が水系のものであるため、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)などが好ましい。また、溶媒として有機溶剤系のものを用いた際には、バインダとして、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリル酸(PAA)などを好ましく用いることができる。カーボンコート剤12の好適例としては、例えば、リチウムイオン二次電池の正極では、水を溶媒とし、バインダとしてのアクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸エステル樹脂)と、炭素材(ここでは、鱗片黒鉛)とを混ぜ合わせるとよい。また、リチウムイオン二次電池の負極では、水を溶媒とし、バインダとしてのSBRと、炭素材(ここでは、鱗片黒鉛)とを混ぜ合わせるとよい。
ここで、固形分であるSBRと炭素材の質量割合は、例えば、SBR:炭素材=4.0:96.0であるとよい。カーボンコート剤12に含まれるバインダは、造粒粒子13aに含まれるバインダ13a2(図2参照)と同じでもよいし、造粒粒子13aに含まれるバインダ13a2とは異なっていてもよい。
《カーボンコート剤12を塗布する工程》
工程4では、集電箔11の上にカーボンコート剤12が塗布される。図3は、カーボンコート剤12が塗布された集電箔11を示している。カーボンコート剤12は、例えば、図3に示すように、予め定められたパターンで集電箔11に塗布されるとよい。また、カーボンコート剤12は、例えば、1〜20μm程度に薄く塗られているとよく、グラビア印刷などで塗布されるとよい。例えば、図1では、塗布装置22には、ダイレクトグラビアロールコーター(direct gravure roll coater)が例示されている。かかる塗布装置22では、微細なパターンが表面に彫刻されたグラビアロール22aを用いたダイレクトグラビアによって、カーボンコート剤12が集電箔11に転写される。グラビアロール22aは、例えば、版の深さが凡そ10μm〜30μm(例えば、20μm)、回転軸に対して傾いた斜線に沿った幅50μm、200μmピッチの溝を有しているとよい。また、グラビアロール22aに形成される溝のパターンは、横縞状、格子状でもよい。格子状は、例えば、図3に示すように、斜線を格子状に組み合わせたパターンでもよい。また、横縞状は、図示は省略するが、帯状の集電箔11の幅方向に沿って、また長さ方向に予め定められた間隔でカーボンコート剤12が塗布されているとよい。グラビアロール22aの溝の幅やピッチは、種々変更してもよい。
図1に示す例では、搬送装置21において、カーボンコート剤12が塗布される処理面(活物質層が形成される面)を下に向けて、帯状の集電箔11を搬送し、当該集電箔11にグラビアロール22aを当てるとよい。グラビアロール22aの下側は、貯留槽22bに貯められたカーボンコート剤12に浸かっている。これにより、貯留槽22bに貯められたカーボンコート剤12は、グラビアロール22aを通じて集電箔11に連続して転写される。カーボンコート剤12は、例えば、凡そ1μm〜10μmの厚さで集電箔11に塗るとよい。
《磁場配向工程》
工程5の磁場配向工程では、集電箔11の上に塗布されたカーボンコート剤12を磁場に曝して、カーボンコート剤12に含まれる炭素材12aを集電箔11に対して配向させる。ここでは、磁場発生装置23は、集電箔11が搬送される搬送経路において、カーボンコート剤12が塗られる塗布装置22の下流側に設けられている。磁場発生装置23は、当該部位を通過する集電箔11を挟んで、集電箔11の表裏に対向するように配置された永久磁石23a、23bを備えている。集電箔11に塗られたカーボンコート剤12に含まれる炭素材12aは、かかる永久磁石23a、23bが生じさせる磁場に曝されて、集電箔11に対して立った状態に配向する。
図3は、カーボンコート剤12が塗布された集電箔11を示す平面図であるが、そのうち黒い四角の枠で囲まれた部位について、拡大した断面図が合わせて示されている。かかる断面図において模式的に示すように、磁場に曝されることによって、カーボンコート剤12に含まれる炭素材12aが集電箔11に対して立つ。合わせてカーボンコート剤12は、薄く塗られており、乾燥も速い。乾燥の際、カーボンコート剤12にマイグレーションが生じる。かかるマイグレーションによって、カーボンコート剤12に含まれるバインダ12bがカーボンコート剤12の表層に移動する傾向がある。ここで提案される電極の製造方法では、カーボンコート剤12が磁場に曝されて、カーボンコート剤12に含まれる炭素材12aが集電箔11に対して立っている。このため、マイグレーションが生じたときに、カーボンコート剤12に含まれるバインダ12bがカーボンコート剤12の表面に移動し易く、カーボンコート剤12の表層ではバインダ12bの割合が多くなる。
《粉体13を供給する工程》
工程6では、集電箔11の上に造粒粒子13aの粉体13が供給される。図1に示す例では、集電箔11(帯状の集電箔)は、搬送装置21の搬送ローラ21aに沿って転回され、カーボンコート剤12が塗布された処理面を上に向けて搬送される。集電箔11の搬送経路には、供給装置24と、スキージ25と、プレスローラ26、27が順に配置されている。
〈供給装置24〉
ここで造粒粒子13aの粉体13は、供給装置24によって集電箔11の上に供給される。供給装置24は、造粒粒子13aの粉体13を貯留するホッパー24aを備えている。ホッパー24aは、図示は省略するが、造粒粒子13aの粉体13を供給する量を調整する調整装置を備えているとよい。この場合、ホッパー24aは、例えば、集電箔11の搬送速度などに応じて粉体13の供給量を調整し、適当な量の粉体13を集電箔11の上に供給するとよい。
〈スキージ25〉
工程7では、集電箔11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13がスキージされる。かかる工程では、例えば、集電箔11に供給された粉体13の厚さが均一に整えられる。この実施形態では、供給装置24の下流側(集電箔の搬送経路における下流側)にスキージ25が設けられている。スキージ25は、集電箔11の上に供給された粉体13の厚さを調整する。例えば、スキージ25と搬送される集電箔11との間には間隙があり、かかる間隙に応じて通過する粉体13の厚さが調整される。この実施形態では、スキージ25は、ロール状の部材である。なお、スキージ25は、ブレード状の部材でもよい。スキージ25と搬送される集電箔11との間隙は、造粒粒子13aの粒径および目付量(設計目付量)にもよるが、例えば、凡そ100μm〜300μm程度(好適例としては、凡そ150μm〜250μm程度)に調整するとよい。
図4は、集電箔11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13がスキージされる状態を示す側面図である。この実施形態では、図4に示すように、スキージ25は、一対のスキージローラ25a、25bを備えており、所要の間隙が設定され、粉体13が供給された集電箔11を挟むように対向している。集電箔11側のスキージローラ25b(下側のスキージローラ)は、集電箔11の搬送方向に沿って回転している。粉体13側のスキージローラ25a(上側のスキージローラ)は、集電箔11の搬送方向とは逆向きに回転している。これにより、余剰の粉体13は、スキージ25を通過せずに集電箔11の上から除去される。
この実施形態では、上述したように集電箔11の上にカーボンコート剤12が予め定められたパターンで塗布されている。さらに、磁場に曝してカーボンコート剤12に含まれる炭素材12aが集電箔11に対して立っている。また、カーボンコート剤12の表面には、バインダ12bの割合が多い(図3参照)。集電箔11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13は、当該カーボンコート剤12に引っ掛かりつつ、スキージ25を通過する。このため、スキージ25によって粉体13の厚さが調整され易く、凹凸が生じにくい。
《粉体13を集電箔11に押し付ける工程》
さらに、工程8では、造粒粒子13aの粉体13が集電箔11に押し付けられる。この実施形態では、プレスローラ26、27は、帯状の集電箔11が搬送される搬送経路において、造粒粒子13aの粉体13と集電箔11とを挟む部材である。この場合、集電箔11に堆積させる粉体13の厚さを考慮して、プレスローラ26、27の間隙を調整するとよい。これによって、適当な強さで造粒粒子13aの粉体13が集電箔11に押し付けられる。そして、造粒粒子13aの粉体13中で、バインダ13a2の接触箇所が増え、造粒粒子13aに所要の密着力が得られる。この場合も、集電箔11の上に供給された造粒粒子13aの粉体13は、当該カーボンコート剤12に引っ掛かっているので、粉体13が崩れにくい。
ここで、集電箔11の両面に活物質層を形成する場合には、上記の方法で集電箔11の片面に活物質層を形成した後で、同様の方法にて、集電箔11の反対側の面に活物質層を形成するとよい。ここで提案される電極の製造方法では、集電箔11にカーボンコート剤12が塗布されているが、かかるカーボンコート剤12は、炭素材12aを含むので、導電性が高い。カーボンコート剤12中の炭素材12aは、磁場配向によって、集電体から立っている。このため、電極の電気的な抵抗が低く抑えられる。
《試験例》
以上のように、ここで提案される電極の製造方法では、特に、スキージ25を通過する際に、造粒粒子13aの粉体13が崩れにくく、粉体13の厚さが整いやすい。このため、スキージ25通過時に粉体13に凹凸が生じる事象が生じにくい。このため、集電箔11の搬送速度を早くすることもでき、電極の生産性を向上させることができる。図5は、ここで提案される電極の製造方法を含む種々の製造方法について、電極を製造する際の集電箔11の搬送速度をどの程度速くできるかを示している。
〈製造方法〉
製造方法1は、帯状の集電箔にカーボンコート剤12を塗布せずに作製する電極の製造方法である。製造方法2は、カーボンコート剤12を帯状の集電箔に対して横縞状に塗布した電極である。製造方法3は、カーボンコート剤12を帯状の集電箔に対して斜め格子状(図3参照)に塗布した電極である。つまり、製造方法2、3の電極の製造方法は、上述した工程1〜工程8が含まれている。これに対して、製造方法1は、カーボンコート剤12を用意し、塗布し、磁場配向させる工程3〜工程5を省いたものである。また、製造方法2では、カーボンコート剤12を横縞状とし、製造方法3では、斜め格子状にしたものである。
ここで、製造方法2と製造方法3のカーボンコート剤12の塗布量は同じである。また、製造方法1〜3において、その余の点、つまりカーボンコート剤の有無および塗布パターンを除いて、電極を製造する方法や条件は同じとした。例えば、集電箔、造粒粒子13aの粉体13、粉体13の供給量、スキージローラ25a、25bの間隙、プレスローラ26、27のプレス圧、カーボンコート剤12の材料などは、同じ条件とした。
この試験では、造粒粒子13aの粉体13を供給してスキージ25を通過させながら集電箔11の搬送速度を徐々に速くしていく。そして、スキージ25通過時に粉体13に凹凸が表れ出す速度を最高成形速度とした。この結果、図5に示すように、製造方法1に比べて、製造方法2、3では、最高成形速度が格段に高くなることが確認された。
このように、ここで提案される電極の製造方法は、図1および図2に示すように、集電箔11にカーボンコート剤12が予め定められたパターンで塗られる(塗布装置22)。次に、カーボンコート剤12を磁場に曝す(磁場発生装置23)。この際、カーボンコート剤12に含まれる炭素材12aを集電箔11に対して立つように配向させる(図3参照)。そして、炭素材12aが配向した集電箔11の上に、造粒粒子13aの粉体13を供給し、当該粉体13をスキージする(供給装置24、スキージ25)。これによって、スキージを通過させる集電箔11の搬送速度を速くでき、電極の生産効率を向上させることができる。また、活物質層の厚さも均一になるので、電極の性能が安定する。
以上、ここで提案される電極の製造方法を説明したが、特に言及されない限りにおいて、本発明に係る電極の製造方法は上述した実施形態に限定されない。
また、ここで提案される製造方法によって製造される電極は、生産性がよく、安定した品質の電極が得られる。このため、量産性と安定した性能が要求される用途で好ましく用いられる。かかる用途としては、例えば、車両に搭載されるモーター用の動力源(駆動用電源)が挙げられる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、電気トラック、原動機付自転車、電動アシスト自転車、電動車いす、電気鉄道等が挙げられる。なお、かかる非水電解液二次電池は、それらの複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態で使用されてもよい。
10 製造装置
11 集電箔(集電体)
12 カーボンコート剤
12a 炭素材
12b バインダ
13 粉体
13a 造粒粒子
13a1 活物質粒子
13a2 バインダ
21 搬送装置
21a 搬送ローラ
22 塗布装置
22a グラビアロール
22b 貯留槽
23 磁場発生装置
23a 永久磁石
24 供給装置
24a ホッパー
25 スキージ
25a、25b スキージローラ
26、27 プレスローラ

Claims (2)

  1. 帯状の集電体を用意する工程;
    活物質粒子と第1バインダとを含む造粒粒子を用意する工程;
    炭素材と第2バインダとが溶媒中に含まれたカーボンコート剤を用意する工程;
    前記集電体に前記カーボンコート剤を予め定められたパターンで塗る工程;
    前記カーボンコート剤を磁場に曝して、前記カーボンコート剤に含まれる炭素材を前記集電体に対して配向させる工程;
    前記炭素材が配向した前記集電体の上に、前記造粒粒子の粉体を供給する工程;および、
    前記集電体の上に供給された前記造粒粒子の粉体をスキージする工程;
    を含む、
    リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記カーボンコート剤には、鱗片黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブのうちから選択される1種類または2種類以上の炭素材が含まれている、請求項1に記載されたリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
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