JP6033131B2 - リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法およびリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法およびリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の製造技術に関し、特に、リチウムイオン二次電池の電極板の製造に適用して有効な技術に関する。
本発明の技術分野の背景技術として、特許3953911号公報(特許文献1)がある。この公報には、「少なくとも活物質材料、結着剤および溶媒を含有する塗料が塗布された塗膜シートの製造方法であって、前記塗料に含まれる前記溶媒の沸点未満の温度で前記塗膜シートを加熱する第1の工程と、前記塗膜内における前記結着剤の分布が均一化された状態を保つように、前記溶媒の沸点未満の前記温度より低い温度で前記塗膜シートを加熱する第2の工程と、前記塗膜シートを、前記溶媒の沸点未満の前記温度以上の温度で加熱する第3の工程とを備え、前記第3の工程を通して、前記塗膜シートは前記第2の工程によって前記塗膜内における前記結着剤の分布が均一化された状態が保たれている、塗膜シートの製造方法」と記載されている。
特許第3953911号公報
携帯電子機器の発達に伴い、これらの携帯電子機器の電力供給源として、繰り返し充電が可能な小型二次電池が使用されている。中でも、リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、サイクルライフが長いと共に、自己放電性が低く、かつ、作動電圧が高いという利点を有するため、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の携帯電子機器に多用されている。
さらに、近年では、電気自動車用電池や電力貯蔵用電池として、高容量、高出力、かつ、高エネルギー密度を実現できる大型のリチウムイオン二次電池の研究開発が進められている。特に、自動車産業においては、環境問題に対応するために、動力源としてモータを使用する電気自動車や、動力源としてエンジン(内燃機関)とモータとの両方を使用するハイブリッド車の開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、このような電気自動車やハイブリッド車の電源としても注目されている。さらに、リチウムイオン二次電池は、太陽光発電や夜間電力を有効利用するための電力貯蔵等の用途としての重要性も増してきている。
リチウムイオン二次電池は、正極板と負極板を両電極板の接触を防止するセパレータを介して捲回または積層されている。そして、この捲回体または積層体を電池外装容器に収納した後、電池外装容器内に電解液が注入されるようになっている。
上記した正、負の電極板は、一般に以下の方法で製造される。まず、充放電によりリチウムイオンの放出・吸蔵が可能な活物質と導電助剤の粉末とを、バインダや溶剤等と混練した電極スラリを作製し、このスラリをダイコータ等の塗工手段を用いて集電箔である金属箔上に薄く、均一に塗布する。その後、金属箔上のスラリ(以後、乾燥前の塗布スラリを塗布膜と記す)中に含まれる溶剤を乾燥させることにより、電極膜を形成し、電極板を製造する。
上記のように、リチウムイオン二次電池の製造においては、スラリ状の電極材料の製造、集電箔への電極材料の塗布および乾燥を含む一連の工程を経て、またはこれらの工程を組み合わせて電極板を製造する必要がある。しかしながら、こうした電極板の製造には相当の経済的負担が必要となるために、その改善が望まれており、かつ、電極板の品質の維持、管理についても改善が望まれている。
中でも、電極材料の塗布膜を乾燥する工程では、品質の良い電極板を製造するため、および製造時の安全性を確保するために、乾燥に可成りの時間やコストをかけることが一般的である。すなわち、塗布膜の乾燥工程では、塗布膜への熱の供給に伴う塗布膜表面からの溶剤蒸発によって乾燥が進行する。しかし、このときの溶剤蒸発速度があまりに大きいと、塗布膜面内で均一な乾燥ができなくなる点や、電極材料の厚さ方向の組成が不均一、不安定になる点等が周知となっており、乾燥工程の制約から製造設備に大きな負担が発生する場合があった。
そこで、上記の問題を解決するために、特許文献1では乾燥工程を塗布温度の異なる複数工程に分ける方法が提案されている。しかしながら、この方法には低温での乾燥工程が含まれるため、電極の乾燥速度を速めることができず、生産性が低下する。さらに、塗布膜の表面からの溶媒蒸発による乾燥では、バインダの濃度分布を均一化することは容易ではない。
上記問題点に鑑み、本発明は、電極膜内でバインダがほぼ均一に分布した電極板を低コストで、かつ生産性を向上しつつ製造することにより、電極板の品質を維持/向上させることができる製造方法および製造装置、並びにその電極板を用いたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
少なくとも、正極または負極の活物質、バインダ、固化剤、および第1の溶剤を含むスラリ状の電極材料を集電箔の表面に塗布する塗工部と、前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料に固化液を接触させることにより、前記スラリ状の電極材料を固化させる固化室と、前記固化室において固化された前記電極材料に含まれる液体成分を除去して前記電極材料を乾燥させる乾燥室と、を有し、
前記固化室は、前記集電箔の搬送方向に直交する方向に沿った前記固化液の接触幅を、前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料の幅以上、前記集電箔の集電タブ取り付け位置以内に規定する固化液接触機構を備える、リチウムイオン二次電池の製造装置である。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
高品質のリチウムイオン二次電池を低コストで、生産性を向上しつつ製造することができる。
実施の形態における片面塗布型電極板製造装置を示す全体構成図である。 実施例1における電極板製造装置の固化室を示す概略断面図である。 実施例1における固化液の噴霧パターンを示す集電箔の要部平面図である。 実施例1における固化液の流量分布を示すグラフである。 実施例2における電極板製造装置の固化室を示す概略断面図である。 (a)は、実施例2における電極板製造装置の固化室に設けられた噴霧マスクの平面図、(b)は、同じく噴霧マスクの断面図である。 (a)は、実施例3における電極板製造装置の固化室に設けられた噴霧マスクの平面図、(b)は、同じく噴霧マスクの断面図である。 両面塗布一括乾燥型電極板製造装置の固化室を示す概略断面図である。 従来の片面塗布型電極板製造装置を示す全体構成図である。 従来の逐次両面塗布型電極板製造装置を示す全体構成図である。 従来の両面塗布一括乾燥型製造装置を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。さらに、実施の形態を説明する図面においては、構成を分かり易くするために、平面図であってもハッチングを付す場合や、断面図であってもハッチングを省略する場合がある。
まず、従来の一般的なリチウムイオン二次電池の電極板製造装置について、図9〜図11を用いて説明する。
リチウムイオン二次電池の正極または負極を構成する電極膜を形成するために用いる電極材料は、充放電によりリチウムイオンの放出・吸蔵が可能な活物質および導電助剤の粉末を、これら粉末を結着させるためのバインダや溶剤等と混練・分散した高粘度スラリ状の液体である。
まず、図9に示すように、塗工部51に設置されたダイコータ等の塗工手段52を用いて、集電箔ロール53から供給される集電箔55の表面に上記したスラリ状の電極材料を薄く、均一に塗布する。続いて、集電箔55の裏面に接しながら集電箔55を一定速度で搬送するためのローラー搬送系54によって、スラリ状の電極材料(塗布膜)が塗布された集電箔55を乾燥室56として示す熱風乾燥炉に送る。乾燥室56では、塗布膜中に含まれる溶剤成分を加熱蒸発して電極材料を乾燥させ、集電箔55の表面に電極膜を形成する。その後、集電箔55を電極ロール57に巻取って次工程に搬送する。通常の電極板製造工程では、このような工程を集電箔55の表面と裏面に対して別々に行い、集電箔55の両面に電極膜が形成された電極板を製造する。
上記のような片面塗布型電極板製造装置を用いて品質の良い電極板を製造し、かつ、製造時の安全性を確保するためには、塗布膜の乾燥にかなりの時間やコストをかけることが一般的である。すなわち、塗布膜の乾燥工程では、塗布膜への熱の供給に伴う塗布膜表面からの溶剤の蒸発によって乾燥が進行するが、その際、溶剤の蒸発速度があまりに大きいと、塗布膜面内で均一な乾燥ができなくなる、もしくは塗布膜の厚さ方向に沿った電極材料の組成が不均一、不安定になるためである。
また、上記製造装置の乾燥工程における集電箔の搬送速度は、1〜100m/分程度であり、観測速度としては、1〜100分程度である。この搬送速度の下限に近い領域では、乾燥室内における搬送速度が遅いため、溶剤の蒸発速度を抑えた比較的低温度での乾燥が可能となる。そのため、小型の乾燥室でも対応が可能であり、かつ、製造する電極板の品質も安定し易い。
しかし、上述したような搬送速度の下限に近い領域では、電極板製造の生産性が低いため、相対的に高価な工程となってしまい、経済的に安価なリチウムイオン二次電池を市場に供給するための障害となってしまう場合もあった。
一方、搬送速度の上限に近い領域では、電極板製造の生産性を高めることが可能であるが、電極板の品質を確保するために必要な乾燥時間を確保しようとすると、乾燥室が非常に長大となってしまう。従って、この場合は、乾燥室自体の設備コストが増大するだけでなく、大型の乾燥室を運転するための大量の熱エネルギーが必要となり、ランニングコストが増加する問題があった。
また、電極板の生産性を高め、かつ、乾燥室を小型化して設備コストおよびランニングコストを低減させるために、高温で急激に溶剤を乾燥させる方法も考えられる。しかし、このような方法では、塗布膜の表面が先に乾燥し、塗布膜の内部と表面とで電極材料の組成の変動が発生したり、塗布膜の表面にひび割れが生じる等の問題が生じる。
こうした相反する課題に対し、一般的には両極端の中間領域で両者を調整し、経験的に最適値を求める方法で電極板製造工程、設備を構築している。そのため、高速で塗布・乾燥し、かつ電極板の品質を安定にできるような電極板製造方法を実現することが求められていた。
図10は、従来の逐次両面塗布型電極板製造装置を示している。塗工部51Aに設置されたダイコータ等の塗工手段52Aを用いて、集電箔ロール53から供給される集電箔55の表面に前述したしたスラリ状の電極材料を薄く、均一に塗布する。続いて、集電箔55の裏面に接しながら集電箔55を一定速度で搬送するローラー搬送系54Aによって、スラリ状の電極材料が塗布された集電箔55を乾燥室56Aとして示す熱風乾燥炉に送る。乾燥室56Aでは、塗布膜中に含まれる溶剤成分を加熱蒸発して電極材料を乾燥固化させ、集電箔55の表面に電極膜を形成する。ここまでの一連の工程は、図9の例と同様である。
図10に示す逐次両面型電極板製造装置では、図9の例のように、電極膜が形成された集電箔55を電極ロール57に巻き取らずに次の塗工部51Bに搬送し、塗工手段52Bを用いて、集電箔55の裏面にスラリ状の電極材料を薄く、均一に塗布する。続いて、集電箔55の表面に接しながら集電箔55を一定速度で搬送するローラー搬送系54Bによって、集電箔55を乾燥室56Bとして示す次の熱風乾燥炉に送る。乾燥室56Bでは、集電箔55の裏面に塗布された塗布膜中に含まれる溶剤成分を加熱蒸発して電極材料を乾燥固化させ、集電箔55の裏面に電極膜を形成する。これにより、集電箔55の両面に電極膜が形成された電極板が製造される。その後、集電箔55を電極ロール57に巻取って次工程に搬送する。
このような両面連続塗工の場合には、集電箔の両面に電極膜が形成された電極板を製造できるものの、それぞれの塗工に対して乾燥室が別々に必要となるため、設備が大型化し、電極板の製造コストが増大する等の問題がある。
図11は、上記の課題を解決するために提案されている両面塗布一括乾燥型製造装置を示している。この製造装置の塗工部51には集電箔55の表面にスラリ状の電極材料を塗布する第一の塗工手段52Aと集電箔55の裏面にスラリ状の電極材料を塗布する第二の塗工手段52Bとを備えている。この製造装置では、2つの塗工手段52A、52Bを用いて、集電箔ロール53から供給される集電箔55の表面および裏面に、電極材料を薄く、均一に塗布する。続いて、乾燥室56として示す熱風乾燥炉内で塗布膜中の溶剤成分を加熱蒸発し、電極材料を乾燥固化させることによって、電極膜を形成する。このような方法により、両面に電極膜が形成された集電箔55を電極ロール57に巻取って次工程に搬送する。
このような両面連続塗工の場合には、集電箔55の両面に塗布された電極材料の塗膜を一台の乾燥室56の内部で同時に乾燥することが可能となるので、図10の製造装置に比べて乾燥設備を原理的に半減でき、設備コストやランニングコストの削減が期待できる。
しかしながら、この方式では、図9や図10に示すような接触式で安価なローラー搬送系の利用は原理的に困難となるので、両面にスラリ状の電極材料が塗布された集電箔をどのようにして乾燥室に搬送するのかが大きな課題となる。そこで、図11の製造装置では、エアー浮上搬送系等の非接触式搬送系58が採用されている。しかし、このような非接触式の搬送系は相対的に高価であり、かつ、搬送の制御も難しい等の課題が残されている。
以上のように、従来の製造方法では、集電箔に塗工したスラリ状の電極材料をそのまま乾燥室に導入して乾燥する方式を採用している。
これに対し、本実施の形態に係る製造方法は、スラリ状の電極材料を乾燥工程に搬送する前に固化させる固化工程を備えることを特徴とする。この固化工程を備えることにより、スラリ状の電極材料をそのまま乾燥工程で乾燥させることに起因する種々の課題を同時に解決することができる。
以下、本実施の形態によるリチウムイオン二次電池の製造装置および製造方法について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態における片面塗布型の電極板製造装置を示す全体構成図である。
本実施の形態におけるリチウムイオン二次電池の製造工程では、まず、リチウムイオン二次電池の正極または負極を形成するための電極材料を調製し、この電極材料を図1に示す電極板製造装置の塗工部11に設置されたダイコータ等の塗工手段12に充填する。
本実施の形態における電極材料は、少なくとも充放電によりリチウムイオンの放出・吸蔵が可能な正極または負極の活物質粉末と、場合により導電助剤の粉末とを含み、さらに乾燥後に粉末成分間もしくは粉末成分と集電箔間を結着させるためのバインダと、本実施の形態に係る固化剤とを含んでなり、これらの成分を本実施の形態に係る第1の溶剤を用いて高粘度スラリ状の電極材料として調製してなるものである。また、バインダ成分を本実施の形態の固化剤として用いることがより好ましい。
次に、塗工部11に設置された塗工手段12を用いて、集電箔ロール13から供給される集電箔15の表面に上記した高粘度スラリ状の電極材料を薄く、均一に塗布する。この工程を塗工工程と記す。
続いて、上記電極材料が塗布された集電箔15の裏面に接しながら、集電箔15を一定速度で搬送するローラー搬送系14によって、集電箔15を固化室18に導入し、本実施の形態の第2の溶剤である固化液を塗布膜の表面に接触させることによって、塗布膜を固化させる。
本実施の形態の第2の溶剤である固化液は、電極材料の調製に用いる第1の溶剤とは異なり、電極材料に含まれる固化剤が不溶であるという性質を有すると共に、第1の溶剤と相互溶解する性質を有することが必要である。
第2の溶剤が塗布膜の表面に接触すると、第2の溶剤は、塗布膜内の第1の溶剤と相互に溶解しながら塗布膜内に浸入する。そして、塗布膜内で第2の溶剤の濃度が増加すると、固化剤の溶解度が減少するために、塗布膜内で固化剤が析出し、析出した固化剤と塗布膜に含まれる活物質粒子等とが結着することによって塗布膜全体が固化する。この工程を固化工程と記す。通常、この固化の過程は、乾燥等に要する時間より遥かに短時間であるため、塗布膜内の各種成分は瞬間的に固定化され、それらの濃度分布や組成の変動等が発生することはない。
このように、上記固化室18の内部では、塗布膜の表面に第2の溶剤である固化液を接触させ、塗布膜を固化させる固化工程が行われるが、接触の方法によっては、集電箔15の表面の非塗布部に電極材料中の成分が流出することが懸念される。通常のリチウムイオン二次電池の電極板には、電極板から電気を充電、出力するための集電タブを取り付けることから、集電箔の表面全体に電極膜を形成せず、幅方向の両端部分は露出した状態となる。そのため、本実施の形態においても、塗工工程において、集電箔の表面全体に電極材料を塗布せず、幅方向の両端は非塗布のままとする。この非塗布部分、より具体的には集電タブの取り付け位置に電極材料が付着していると、集電タブの取り付け不良や、集電箔と集電タブ間の抵抗が増大し、電池としての特性が低下する恐れがある。
本実施の形態の固化工程では、集電箔の幅方向の両端を非塗布とするために、塗布膜の表面に固化液を噴霧する噴霧ノズル(図1には示さない)を固化室18の内部に設けている。噴霧ノズルを用いた固化液の接触方法では、噴霧ノズルの形態によって、噴霧する位置や量を制御することが可能なため、集電タブの取り付け位置を越えることなく、塗布膜に固化液を接触させることができる。
本実施の形態では、上記した固化室18における固化工程に続いて、固化した塗布膜を保持した集電箔15をローラー搬送系14によって乾燥室16に搬入する。そして、熱風乾燥等の周知の方法により、塗布膜中の溶剤成分を加熱蒸発して電極材料を乾燥させ、集電箔15の表面に電極膜を形成することで、リチウムイオン二次電池の電極板を製造する。この工程を乾燥工程と記す。その後、集電箔15を電極ロール17に巻取って次工程に搬送する。
このように、本実施の形態では、塗布膜の乾燥工程に先立って塗布膜を固化させるため、集電箔15と接触する接触式のローラー搬送系14を使用して集電箔15を搬送することができる。すなわち、本実施の形態では、複雑、かつ、高価な非接触式搬送系を用いる必要がないので、接触式のローラー搬送系14を使用した安価な乾燥室16を採用している。この利点は、集電箔15の両面に塗布した電極材料を一括して乾燥する場合に、特に高い効果を発揮するが、もちろん、非接触式搬送系の使用を排除するものではない。
また、本実施の形態の乾燥工程では、液体状の塗布膜を乾燥するのではなく、固化室18で固化した塗布膜を乾燥すればよいため、従来は乾燥時に変動していた電極材料の組成変動や、塗布膜の膜厚の変動等を防止しながら、短時間での急速乾燥が可能となる。
かかる本実施の形態の特徴により、搬送路が短い乾燥室16を用いた場合、または搬送速度が速い搬送系を用いた場合であっても、電極膜の品質を低下させることなく乾燥設備を小型化することが可能となる。すなわち、図1に示す本実施の形態の乾燥室16は、図9〜図11に示した従来の乾燥室と同様、熱風乾燥炉等の構造を有するが、従来の乾燥室に比べて乾燥室内における搬送路を短くできる。
以下では、本実施の形態におけるリチウムイオン電池の電極膜を形成するために用いる電極材料の組成について説明する。
本実施の形態で用いる正極の活物質としては、コバルト酸リチウム、マンガンを含有するスピネル構造のリチウム含有複合酸化物、もしくはニッケル、コバルト、マンガンを含んでなる複合酸化物、あるいはオリビン型リン酸鉄に代表されるオリビン型化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、マンガンを含有するスピネル構造のリチウム含有複合酸化物は、熱的安定性に優れているため、安全性の高い電池を作製することができる。
正極の活物質としては、上記したマンガンを含有するスピネル構造のリチウム含有複合酸化物のみを用いてもよいが、他の正極用活物質と併用してもよい。このような正極用活物質としては、例えば、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mn、Al、Mg、Zr、Ti等)で表わされるオリビン型化合物等が挙げられる。また、層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物の具体例として、LiCoOやLiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3、0.01≦y≦0.2)等の他、少なくともCo、NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5等)等が挙げられる。
本実施の形態で用いる負極の活物質としては、天然黒鉛(鱗片状黒鉛)、人造黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛材料、ピッチを焼成して得られるコークス等の易黒鉛化性炭素質材料、フルフリルアルコール樹脂(PFA)やポリパラフェニレン(PPP)およびフェノール樹脂を低温焼成して得られる非晶質炭素等の難黒鉛化性炭素質材料等の炭素材料が挙げられる。また、炭素材料の他に、リチウムやリチウム含有化合物も負極活物質として用いることができる。リチウム含有化合物としては、Li−Al等のリチウム合金や、Si、Sn等のようなリチウムとの合金化が可能な元素を含む合金が挙げられる。さらに、Sn酸化物やSi酸化物等の酸化物系材料を用いることも可能である。
本実施の形態で用いる導電助剤は、通常、正極の電極膜に含有させる電子伝導助剤として用いるものであり、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ等の炭素材料が好ましい。これらの炭素材料の中でも、添加量と導電性の効果、および塗布用電極材料スラリの製造性の点から、アセチレンブラックまたはケッチェンブラックが特に好ましい。かかる導電助剤は、負極の電極膜に含有させることも可能であり、また、負極の電極膜に含有させて好ましい場合もある。
本実施の形態で用いるバインダは、上記の活物質および導電助剤を結着させるためのバインダを含有していることが好ましい。かかるバインダとしては、例えば、ポリビニリデンフルオライド系ポリマー(主成分モノマーであるビニリデンフルオライドを80質量%以上含有する含フッ素モノマー群の重合体)や、ゴム系ポリマー等が好適に用いられる。これらのポリマーは、2種以上を併用してもよい。また、本実施の形態で用いるバインダは、溶媒に溶解した溶液の形態で供されるものが好ましい。
上記ポリビニリデンフルオライド系ポリマーを合成するための含フッ素モノマー群としては、ビニリデンフルオライド、ビニリデンフルオライドと他のモノマーとの混合物で、ビニリデンフルオライドを80質量%以上含有するモノマー混合物等が挙げられる。上記他のモノマーとしては、例えば、ビニルフルオライド、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルビニルエーテル等が挙げられる。また、上記ゴム系ポリマーとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
本実施の形態で用いるバインダは、固化剤としての性能を有する成分とは別個に加えてもよく、バインダ自体が固化剤としての機能を有していてもよい。バインダを固化剤としての性能を有する成分と別個に加える場合、バインダは活物質および導電助剤を結着する性質を持つ上記ポリマー材料が好適に使用されるが、必ずしも溶剤に溶解した溶液の形態である必要はなく、溶剤中にポリマー材料を分散させたエマルジョンの形態であってもよい。
電極材料中における上記バインダの含有量は、乾燥後の電極膜を基準として、0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であり、かつ、10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であることが望ましい。バインダの含有量が少なすぎると、固化工程での塗布膜の固化が不十分となるばかりでなく、乾燥後に得られる電極膜の機械的強度が不足し、電極膜が集電箔から剥離する問題がある。他方、バインダの含有量が多すぎると、電極膜中の活物質の量が減少し、電池容量が低くなる恐れがある。
本実施の形態で用いる集電箔は、シート状の箔に限定されるものではなく、その基体として、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、チタン等の純金属もしくは合金性導電材料を用い、網、パンチドメタル、フォームメタル、または板状に加工した箔等を用いることもできる。基体の厚みは、例えば、5μm〜30μm、より好ましくは8μm〜16μmである。
集電箔の表面に本実施の形態のスラリ状電極材料を塗布する方法としては、例えば、押出しコーター、リバースローラー、ドクターブレード、アプリケーター等をはじめ、各種塗布方法が挙げられる。
本実施の形態で用いる2種類の溶剤(第1の溶剤および第2の溶剤)は、両者を適切に選択して使うことが重要である。かかる溶剤は、本実施の形態の固化剤、もしくは固化剤を兼用するバインダの成分の溶解性、および溶剤相互の溶解性に基いて選択されるべきである。
第1の溶剤としては、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン等に代表される非プロトン性極性溶剤、もしくはこれらの中の2種以上を含む混合液が挙げられる。また、第2の溶剤としては、水、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸等に代表されるプロトン性溶剤、もしくはこれらの中の2種以上を含む混合液が挙げられるが、ここに挙げた例に限定されるものではない。場合によっては、第2の溶剤として、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族アミン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン系各種溶剤等の選択も可能である。さらに、場合によっては、第1の溶剤と第2の溶剤とを交換する選択も可能である。かかる溶剤の選択は、電極膜に用いる固化成分の選択とそれに合致した2種の溶剤の組み合わせに依存するのである。
本実施の形態の固化室は、上記した第1の溶剤を含んだ集電箔上の塗布膜に上記した第2の溶剤からなる固化液を接触させるための固化液供給装置を備えている。また、この固化室は、固化液の接触域を、集電箔の搬送方向と直交する方向の塗布幅末端以上、かつ、集電箔の非塗布部の集電タブ取り付け位置以内とする固化液接触機構を備えている。具体的には、固化液供給装置に設けられた噴霧ノズルを用いて、塗布膜表面に固化液を接触する方式であり、噴霧ノズルの種類および配置を調整することによって、上記した噴霧域にのみ固化液を接触させる。
また、上記固化工程は、噴霧ノズルと塗布膜との間に噴霧マスクを取り付けて固化液の接触領域を制御する方式も含まれる。噴霧ノズルから噴出した固化液の接触領域を噴霧マスクによって制御する方式は、噴霧ノズルの種類および配置によって噴霧域を制御する方式よりも簡便に噴霧域の制御を行うことができる。固化装置のより具体的な構成については、後述した実施例において明らかになるであろう。
本実施の形態では、固化工程後の乾燥工程において塗布膜中のバインダの移動が起こらないため、固化後の塗布膜を乾燥させる方法は一般的な温風乾燥に限定されるものではない。すなわち、赤外線あるいは遠赤外線もしくは可視光といった電磁波を照射する加熱方式であってもよく、あるいは高周波電場による誘電加熱方式であってもよい。さらには、磁束の変化を利用する誘導加熱方式を用いたり、ヒータを組み込んだ加熱ロールやホットプレートを利用する接触加熱方式を用いたりすることもできる。
本実施の形態により提供され得るリチウムイオン二次電池は、上述した方法で製造される正、負の電極板を含むこと以外は、従来のリチウムイオン二次電池と同様にして製造することができる。すなわち、これらの電極板を収納する電池外装容器の構造やサイズ、あるいは正、負の電極板を主構成要素とする捲回体または積層体の構造等については、特に制限はない。
以上、電極膜内でバインダがほぼ均一に分布した電極板を低コストで、かつ生産性を向上しつつ製造することにより、電極板の品質を維持/向上させることができる本実施の形態の製造方法および製造装置について述べたが、以下では本実施の形態を実現するための好適な実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例1では、集電箔の搬送方向に直交する方向に沿った固化液の接触幅が、塗布膜の幅以上、かつ、集電タブ取り付け位置以内となるように、固化室に噴霧ノズルを配置した電極板製造装置について説明する。
図2に示すように、本実施例1の固化室18は、金属製あるいは合成樹脂製の外壁21で囲われており、集電箔15の搬送路上には、外部から隔離された空間が設けられている。電極材料の塗布膜22が塗布された集電箔15は、ローラー搬送系14によって、噴霧ノズル23、固化液24が貯蔵された固化液タンク25、供給ポンプ26、廃液タンク27を備えた固化室18に導入される。そして、噴霧ノズル23から供給される固化液24と接触することにより、塗布膜22が固化し、次の乾燥装置へと搬出される。
図3に示すように、塗布膜22の表面に噴射する固化液24の噴霧パターン27は、その塗布膜幅方向の噴霧領域末端が、集電箔15の非塗布部に設置される集電タブ取り付け位置28よりも内側となっている。そのため、集電タブ取り付け位置28に塗布膜22中の電極材料成分が流出することはない。
噴霧パターン27の形状は、塗布幅方向の噴霧領域末端が集電タブ取り付け位置28よりも内側であれば、図3に示した楕円形状に限定されず、円形形状や角型形状、あるいはそれらを組み合わせたパターン等であってもよい。さらに、噴霧領域における流量分布は、図4に示すような均等流量分布を持ち、噴霧ノズル23の中心の流量の50%流量となる位置が、塗布膜幅の末端以上としている。かかる均等流量分布をもつ噴霧領域は、単体のノズルで実現しても、複数のノズルを組み合わせて実現してもよい。かかる噴霧パターン、流量分布を持つ噴霧ノズル23を使用することで、塗布膜表面に均等に固化液を接触させることが可能となり、電極膜の面内方向の均一性を向上させることができる。
噴霧ノズル23の種類としては、液体のみを噴出する一流体ノズルと、液体および気体を混合して噴出する二流体ノズルとが使用できる。噴霧により固化した塗布膜に水が接触した際の衝撃を軽減する観点から、より微細な液滴を噴霧できる二流体ノズルが望ましい。また、噴霧ノズル23から噴霧される噴霧粒子の平均粒子径D50を20μm以下、より好ましくは10μm以下とすることで、塗布膜欠点等のダメージを防ぐことできる。
ノズル単体の噴射パターンとしては、ノズルのオリフィスの形状により、フラットパターン、ストレートパターン、フルコーンパターン等を使用することができる。また、流量分布としては、ノズルを組み合わせた際に、図4に示した均等流量分布が形成されればよく、ノズル単体では山形流量分布、均等流量分布等の種々の流量分布を持つ噴霧ノズルを使用することができる。さらに、単位面積あたりの噴霧打力は、塗布膜へのダメージの観点から、5g/cm以下、より好ましくは1g/cmに調整することが望ましい。
次に、本実施例1のリチウムイオン二次電池製造に関わる各工程について、より具体的に説明する。
正極活物質には、リチウム遷移金属複合酸化物としてのニッケルコバルトマンガン酸リチウムを選択できる。導電助剤である黒鉛粉末およびアセチレンブラックと、固化液兼バインダであるポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFという)とを重量比で85:8:2:5となる割合で混合し、さらに第1の溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)を逐次添加し、これらの成分をプラネタリーミキサーで混練して高粘度の正極スラリを調製した。正極スラリ中には、固化液兼バインダ成分がNMPに溶解していた。回転粘度計で測定した正極スラリの粘度は、約10Pa・sであった。次に、混練した正極スラリを厚さ20μm、幅200mmのアルミニウム箔(正極集電箔)に厚さ100μm、幅150mmとなるようアプリケーターで塗布した。ここで、非塗布部における集電タブ取り付け位置は塗布膜末端から15mmであった。
以上の工程が、集電箔の表面にスラリ状の電極材料を塗布する塗工工程となる。次に、電極材料が塗布されたアルミニウム箔を、図2に示した固化室18内に搬入し、塗布膜表面に固化液を噴霧することにより電極材料を固化させた。固化液には純水を用い、噴霧ノズルには内部混合型の二流体ノズルを用いた。この二流体ノズルから噴出される噴霧粒子の平均粒子径D50は10μmであった。噴霧ノズルから塗布膜まで距離は100mm、噴霧圧力は0.1MPaとし、噴霧打力を1g/cmに調整した。噴霧パターンはフルコーンの円形形状であり、噴霧域は直径80mm、50%流量域は70mmであった。この噴霧ノズルを塗布膜の幅方向に2つ配置し、塗布膜表面に噴霧した。
以上の工程が電極材料に含まれる第一の溶剤とは異なる第2の溶剤からなる固化液を電極材料と接触させて電極材料を固化する固化工程となる。
上記固化現象は、噴霧により付着した水が塗布膜中のNMPと相互溶解しながら浸透し、塗布膜中の水分濃度が上昇することで塗布膜に含まれるバインダの溶解度が減少し、析出する現象である。析出したバインダにより、正極粒子間等が結着され、塗布膜が固化する。このようにして固化した電極材料は、流動性および粘着性がなくなり、アルミニウム箔に保持されるため、ローラーを接触させる接触式搬送方法にも十分に耐えることができる。
次に、固化した塗布膜が保持されたをアルミニウム箔を乾燥室に搬送し、熱風乾燥炉中で120℃、10分間乾燥させることにより、固化した塗布膜中に含まれる純水およびNMPを蒸発除去し、リチウムイオン二次電池用正極板を製造した。以上の工程が、電極材料から溶剤成分を除去して乾燥する乾燥工程となる。
本実施例1で得られた正極板の断面の厚さ方向に沿った組成分布を測定した結果、アルミニウム箔側のバインダの量は5.2%、表面側は4.4%とアルミニウム箔側のバインダ量が16%多かった。また、アルミニウム箔のタブ取り付け位置表面を観察した結果、電極材料の付着は確認されなかった。
(実施例2)
本実施例2では、集電箔の搬送方向に直交する方向に沿った固化液の接触幅が、塗布膜の幅以上、かつ、集電タブ取り付け位置以内となるように、固化室に噴霧ノズルと噴霧マスクを配置した電極板製造装置について説明する。
図5に示すように、本実施例2の固化室18は、実施例1と同様、金属製あるいは合成樹脂製の外壁21で囲われており、集電箔15の搬送路上には、外部から隔離された空間が設けられている。電極材料の塗布膜22が塗布された集電箔15は、ローラー搬送系14によって、噴霧ノズル23、固化液24が貯蔵された固化液タンク25、供給ポンプ26、廃液タンク27を備えた固化室18に導入される。そして、噴霧ノズル23から供給される固化液24と接触することにより、塗布膜22が固化し、次の乾燥装置へと搬出される。
本実施例2の噴霧ノズル23は、実施例1で記載したものと同様の種類の噴霧ノズルを使用することができるが、実施例1とは異なり、噴霧ノズル23とローラー搬送系14との間に配置した噴霧マスク29によって噴霧域を決定するため、噴霧パターンの形状に制限はない。
図6に噴霧マスクの一例を示す。中央部に開口を設けた噴霧マスク29は、過分な固化液が塗布膜側へ流れないように、中央部側が高く、外周側が低い傾斜部30を持つ。本実施例2では、直線状の傾斜部30の例を示したが、傾斜部30にアール(R)がついた噴霧マスク29としてもよい。また、噴霧マスク29の外周には、過分な固化液を外部に排出するための排出溝31が設けられている。かかる噴霧マスク29の使用により、より簡便に噴霧域を制御することが可能となり、集電タブ取り付け位置への電極材料の流出を防ぐことができる。
実施例1で調製した正極スラリを厚さ20μm、幅200mmのアルミニウム箔(正極集電箔)に厚さ100μm、幅150mmとなるようアプリケーターで塗布した。ここで、非塗布部における集電タブ取り付け位置は塗布膜末端から15mmであった。
次に、電極材料が塗布されたアルミニウム箔を、図2に示した固化室18内に搬入し、塗布膜表面に固化液を噴霧することにより電極材料を固化させた。固化液には純水を用い、噴霧ノズルには内部混合型の二流体ノズルを用いた。この二流体ノズルから噴出される噴霧粒子の平均粒子径D50は10μmであった。噴霧ノズルから塗布膜まで距離は100mm、噴霧圧力は0.1MPaとし、噴霧打力を1g/cmに調整した。噴霧パターンはフルコーンの円形形状であり、噴霧域は直径100mm、50%流量域は80mmであった。この噴霧ノズルを塗布膜の幅方向に2つ配置し、噴霧ノズルと塗布膜との間に噴霧マスクを取り付け、塗布膜表面に噴霧した。ここで、噴霧マスクの開口径は、塗布幅方向に100mm、搬送方向に50mmとした。
次に、固化した塗布膜が保持されたをアルミニウム箔を乾燥室に搬送し、熱風乾燥炉中で120℃、10分間乾燥させることにより、固化した塗布膜中に含まれる純水およびNMPを蒸発除去し、リチウムイオン二次電池用正極板を製造した。
本実施例2で得られた正極板の断面の厚さ方向に沿った組成分布を測定した結果、アルミニウム箔側のバインダの量は5.0%、表面側は4.3%とアルミニウム箔側のバインダ量が14%多かった。また、アルミニウム箔のタブ取り付け位置表面を観察した結果、電極材料の付着は確認されなかった。
(実施例3)
本実施例3では、実施例2で使用した噴霧マスクに加熱ヒータを取り付けた電極板製造装置について説明する。
本実施例2の固化室18は、実施例2と同様、金属製あるいは合成樹脂製の外壁21で囲われており、集電箔15の搬送路上には、外部から隔離された空間が設けられている。電極材料の塗布膜22が塗布された集電箔15は、ローラー搬送系14によって、噴霧ノズル23、固化液24が貯蔵された固化液タンク25、供給ポンプ26、廃液タンク27を備えた固化室18に導入される。そして、噴霧ノズル23から供給される固化液24と接触することにより、塗布膜22が固化し、次の乾燥装置へと搬出される。
噴霧ノズル23とローラー搬送系14との間には、加熱ヒータが内蔵された噴霧マスク29が配置されている。
図7に噴霧マスクの一例を示す。噴霧マスク29は、過分な固化液が塗布膜側へ流れないように、中心側が高く、外周側が低い傾斜部30を持つ。この傾斜部30には、加熱ヒータ32が内蔵されている。本実施例3では、実施例2と同様、直線状の傾斜部30の例を示したが、傾斜部30にアール(R)がついた噴霧マスク29としてもよい。また、噴霧マスク29の外周には、過分な固化液を排出するための排出溝31が設けられている。
傾斜部30に加熱ヒータ32を内蔵したことにより、噴霧マスク29の表面に噴霧された余分な固化液が蒸発するため、噴霧マスク29の表面に溜まった固化液が滴下して塗布膜に付着する現象を防ぐことができる。かかる噴霧マスクの使用により、実施例2に比べてより大量の固化液を噴霧した場合でも、噴霧域を精度よく制御し、かつ、余分な固化液の付着を防止することが可能となり、集電タブ取り付け位置への電極材料の流出の防止効果、および電極膜の面内方向の均一性を向上させることができる。
本実施例3で得られた正極板の断面の厚さ方向に沿った組成分布を測定した結果、アルミニウム箔側のバインダの量は5.2%、表面側は4.5%とアルミニウム箔側のバインダ量が15%多かった。また、アルミニウム箔のタブ取り付け位置表面を観察した結果、電極材料の付着は確認されなかった。
(比較例1)
ここでは、実施例1の正極スラリを厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電箔)に厚さ100μmとなるようアプリケーターで塗布し、そのまま熱風乾燥炉中で120℃、10分間乾燥した後、塗布膜中に含まれるNMPを蒸発除去してリチウムイオン二次電池用正極板を製造した。本比較例1の製造方法は、従来の製造方法に相当する。
本比較例1で得られた正極板の断面の厚さ方向の組成分布を測定した結果、アルミニウム箔側のバインダの量が表面近傍と比較して減少していた。具体的には、アルミニウム箔側のバインダの量は2.2%、表面側は6.5%とアルミニウム箔側が66%少なかった。
(比較例2)
ここでは、実施例1の正極スラリを厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電箔)に厚さ100μmとなるようアプリケーターで塗布し、純水中に20秒間浸漬して電極材料を固化した。その後、熱風乾燥炉中で120℃、10分間乾燥し、塗布膜中に含まれる純水およびNMPを蒸発除去してリチウムイオン二次電池用正極板を製造した。本比較例2の製造方法は、固化工程における電極材料の流出を考慮しない製造方法である。
本比較例2で得られた正極板断面の厚さ方向の組成分布を測定した結果、アルミニウム箔側のバインダの量が表面近傍と比較して増加していた。具体的には、アルミニウム箔側のバインダの量は5.3%、表面側は4.0%とアルミニウム箔側が25%多かった。また、集電タブ取り付け位置表面の観察結果から、電極材料であるバインダが付着していた。
(実施例1〜3の効果)
実施例1〜3のように、電極材料の乾燥工程に先立って固化工程を設けることにより、塗布膜の内部において、集電箔側のバインダ濃度と表面側バインダ濃度との差が、固化工程を設けない比較例1と比べて小さくなり、バインダの濃度分布が均一化した。
比較例1では、乾燥開始時に塗布膜が液状であるため、膜内にバインダ等の成分の移動、すなわち対流や拡散が生じ、乾燥後、電極材料の分布に偏りが生じると推定されるのに対し、実施例1〜3では、固化工程で塗布膜が固化すると同時に、その成分は固定化され、乾燥時に移動しなくなるために分布の偏りが小さくなった。これにより、相対的に集電箔側のバインダ濃度が高くなるため、電極膜と集電箔との密着性が良くなり、リチウムイオン二次電池の耐久性が向上する効果が得られた。
また、実施例1〜3のように、固化液が塗布膜に接触する領域を制御することで、集電箔の非塗布部への電極材料の流出を防止できた。比較例2では、非塗布部に設置する集電タブ取り付け位置にバインダ成分が付着したことから、集電箔−集電タブ間の抵抗が増大し、リチウムイオン二次電池の容量およびサイクル特性が悪化する恐れがある。
さらに、本実施例1〜3の特徴から、固化した塗布膜を保持した集電箔の搬送の際に、塗布膜と接触する接触式のローラー搬送系の使用も可能となる。すなわち、従来はエアー浮上の搬送系のみ使用が可能であった、図8に示すような両面一括塗布の場合においても、接触式のローラー搬送系14を使用することが可能となり、安価な乾燥室の利用が可能となる。
これまで説明してきた実施例の効果は、正極材料からなる正極電極板でのみ得られるのではなく、負極電極板でも同様の効果を得ることができる。また、いずれも本発明を実施するに当たっての具体化の一例を示したものに過ぎず、本発明は、その技術思想または主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。また、本実施例1〜3を組み合わせることにより、本発明を実施してもよい。
本発明は、リチウムイオン二次電池の製造に利用することができる。
11 塗工部
12 塗工手段
13 集電箔ロール
14 ローラー搬送系
15 集電箔
16 乾燥室
18 固化室
21 外壁
22 塗布膜
23 噴霧ノズル
24 固化液
25 固化液タンク
26 供給ポンプ
27 噴霧パターン
28 集電タブ取り付け位置
29 噴霧マスク
30 傾斜部
31 排出溝
32 加熱ヒータ
51、51A、51B 塗工部
52、52A、52B 塗工手段
53 集電箔ロール
54、54A、54B ローラー搬送系
55 集電箔
56、56A、56B 乾燥室
57 電極ロール
58 非接触式搬送系

Claims (14)

  1. 正極または負極の活物質、バインダ、固化剤、および第1の溶剤を含むスラリ状の電極材料を集電箔の表面に塗布する塗工部と、
    前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料に固化液を接触させることにより、前記スラリ状の電極材料を固化させる固化室と、
    前記固化室において固化された前記電極材料に含まれる液体成分を除去して前記電極材料を乾燥させる乾燥室と、
    を有し、
    前記固化室は、前記集電箔の搬送方向に直交する方向に沿った前記固化液の接触幅を、前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料の幅以上、前記集電箔の集電タブ取り付け位置以内に規定する固化液接触機構を備える、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  2. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記固化液接触機構は、噴霧ノズルである、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  3. 請求項2記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記噴霧ノズルの噴霧領域における前記固化液の流量分布は、均等流量分布を持ち、
    前記噴霧ノズルの中心の流量の50%流量となる位置は、前記集電箔面に塗布された前記スラリ状の電極材料の幅の末端以上である、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  4. 請求項2記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記噴霧ノズルと前記集電箔との間に、前記噴霧ノズルの噴霧領域を規定する噴霧マスクを設けた、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  5. 請求項4記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記噴霧マスクは、傾斜部と、前記傾斜部の表面に付着した過分な前記固化液を排出するための排出溝とを有する、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  6. 請求項5記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記傾斜部は、加熱ヒータを内蔵する、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  7. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置において、
    前記集電箔を搬送する搬送系として、前記集電箔の表面と接触する接触式のローラー搬送系を有する、リチウムイオン二次電池の電極板の製造装置。
  8. (a)少なくとも、正極または負極の活物質、バインダ、固化剤、および第1の溶剤を含むスラリ状の電極材料を集電箔の表面に塗布する工程、
    (b)前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料に固化液を接触させることにより、前記スラリ状の電極材料を固化させる工程、
    (c)固化された前記電極材料に含まれる液体成分を除去して前記電極材料を乾燥させる工程、
    を有し、
    前記(b)工程では、前記集電箔の搬送方向に直交する方向に沿った前記固化液の接触幅を、前記集電箔の表面に塗布された前記スラリ状の電極材料の幅以上、前記集電箔の集電タブ取り付け位置以内とする、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  9. 請求項8記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記第1の溶剤は、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネート、ジメチルホルムアミドまたはγ−ブチロラクトンを含む、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  10. 請求項8記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記固化液は、前記スラリ状の電極材料に含まれる前記固化剤が不溶である性質と、前記スラリ状の電極材料に含まれる前記第1の溶剤と相互溶解する性質とを持つ第2の溶剤を含む、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  11. 請求項10記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記第2の溶剤は、水、エタノール、イソプロピルアルコールまたは酢酸を含む、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  12. 請求項8記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記スラリ状の電極材料は、導電助剤をさらに含む、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  13. 請求項8記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記バインダは、ポリビニリデンフルオライド系ポリマー、ゴム系ポリマー、もしくはこれらの混合物である、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
  14. 請求項8記載のリチウムイオン二次電池の電極板の製造方法において、
    前記バインダは、前記固化剤を兼用する、リチウムイオン二次電池の電極板の製造方法。
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