JP2007265698A - 非水電解質二次電池用電極の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池用電極を活物質合剤スラリーをダイコート法により帯状集電体に塗布して製造する際に、塗布端部近傍での盛り上がり量を少なくして塗布厚さが均一となるようにし、塗布及び乾燥後に電極巻き取り体を形成した時に帯状集電体が破断する虞を低下させた非水電解質二次電池用電極の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の非水電解質二次電池用電極の製造方法は、活物質合剤スラリーを帯状集電体21上に塗布して帯状被乾燥体を作製した後に乾燥する工程を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記活物質合剤スラリーを帯状集電体21上に複数回に分けて塗布した後に乾燥することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は非水電解質二次電池用電極の製造方法に関し、特に非水電解質二次電池用電極を活物質合剤スラリーをダイコート法により帯状集電体に塗布して製造する際に、塗布端部近傍での盛り上がり量を少なくして塗布厚さが均一となるようにし、塗布及び乾燥後に電極巻き取り体を形成した時に帯状集電体が破断する虞を低下させた非水電解質二次電池用電極の製造方法に関する。
携帯型の電子機器の急速な普及に伴い、それに使用される電池への要求仕様は年々厳しくなり、特に小型・薄型化、高容量でサイクル特性が優れ、性能の安定したものが要求されている。そして、二次電池分野では他の電池に比べて高エネルギー密度であるリチウムイオン非水電解質二次電池が注目され、このリチウムイオン非水電解質二次電池の占める割合は二次電池市場において大きな伸びを示している。
図3は、従来から作製されている円筒形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。この非水電解質二次電池10は、正極11と負極12とがセパレータ13を介して巻回された巻回電極体14を、この巻回電極体14の上下にそれぞれ絶縁板15及び16を配置した後、負極端子を兼ねるスチール製の円筒形の電池外装缶17の内部に収容し、負極12の集電タブ12aを電池外装缶17の内側底部17aに溶接するとともに正極11の集電タブ11aを安全装置が組み込まれた電流遮断封口体18の底板部に溶接し、この電池外装缶17の開口部から所定の非水電解液を注入した後、電流遮断封口体18によって電池外装缶17を密閉することにより製造されている。
そして、上記の巻回電極体14は、通常、以下の製法で作製されている。先ず、帯状の負極集電体の両面に長手方向に沿って負極用活物質が間歇的に塗布され、所定厚さ及び幅に加工されて多数の負極が連続した負極材と、同様に帯状の正極集電体の両面に長手方向に沿って正極用活物質が間歇的に塗布され、所定厚さ及び幅に加工されて多数の正極が連続した正極材とが形成される。この負極材及び正極材は、これらの間に介在させる2枚のセパレータと共に所定の巻回位置へ送られる。
巻回位置では、負極材から巻芯に巻回させる負極の部分を切り出すと共に、正極材から巻芯に巻回させる正極の部分を切り出し、さらに第1及び第2のセパレータからも巻芯に巻回させる1つの巻回電極体に用いる長さ分を切り出して、この位置に設けられた円柱状ないし楕円柱状の巻芯に負極材及び第1のセパレータ、正極材及び第2のセパレータの順に重ねながら当該負極材を内側にして巻回させ、ほぼ円柱状ないし楕円柱状の巻回電極体が順次形成される。また、電位取出用の負極タブ及び正極タブは巻回の直前に負極材及び正極材の未塗布部分に溶接又は成形される。なお、角形電池を製造する場合には、更に所定のプレス装置を用いて円柱状ないし楕円柱状の電極体を径方向から挟み込むようにして押し潰し、偏平状の電極体を形成するものである。
このような電極として用いられる帯状の電極材の製造方法としては、正極ないし負極の活物質合剤スラリーをダイコート法(エクストルージョン法ともいう)により帯状集電体に塗布する方法が知られている(下記特許文献1〜4参照)。このダイコート法は、正極用ないし負極用の活物質合剤スラリーをダイコーターのノズルより吐出させ、走行する帯状の集電体上に塗布する方法であり、活物質合剤スラリーの塗布量の規制を定流量ポンプの吐出量設定によりで行うことができ、また、活物質合剤スラリーは塗布されるまでほとんど外気と触れないため、溶媒の蒸発による活物質合剤スラリーの濃度変化が起こらず、スラリーの粘度変化に合わせた塗布厚みの調整の必要がなく、他の方法よりも安定した塗布を行うことができ、製品性能のバラツキが少ないという利点が存在している。
特開平11−176424号公報(特許請求の範囲、段落[0003]、[0016]、図1、図4) 特開平 9−134718号公報(請求項5、段落[0006]、[0012]〜[0016]) 特開平10−270023号公報(特許請求の範囲、段落[0004]、[0008]、[0010]〜[0023] 特開平11− 31502号公報(特許請求の範囲、段落[0004]、[0013]〜[0019]
一方、電池の容量を大きくするためには、活物質層を厚く大面積に塗布することが必要であるが、ダイコート法による正極及び負極の製造に際しては、活物質合剤スラリーは粘度が高く、かつ、チキソトロピックな性質を有しているため、一度に多量の活物質合剤スラリーを塗布・乾燥することにより厚さが厚くかつ均一な厚さの塗布層を得ることは困難である。特に、塗布質量の重い場合には、従来のように塗布する工程を1回で行うと、上記特許文献1にも開示されているように、帯状被乾燥体の塗布端部で盛り上がりが生じ、さらにその盛り上がり量が大きい場合には、塗布・乾燥工程を経た後に所定幅に加工前の正極材、負極材をコイル状に巻き取る時に集電体の破断の原因となる虞が生じる。
なお、上記特許文献2には、活物質合剤スラリーの塗布厚を厚くして電池の容量を増大させる際に、塗布層と集電体との間の密着性と可撓性を向上させるために、上層と下層とで結着剤の含有量を変えた異なった組成の活物質合剤スラリーを用いて、下層の塗布終了時に一旦乾燥工程を経てから上層の塗布工程及び乾燥工程を経るようになした非水電解質二次電池用の電極板の製造方法の発明が開示されており、また、上記特許文献3には、集電体表面に形成した活物質合剤からなる塗布膜の厚さを厚くすると乾燥に時間がかかるという問題点を解決する目的で、活物質合剤の塗布工程を2回に分け、1回目の塗布終了時に一旦乾燥工程を経てから2回目の塗布工程及び乾燥工程を経るようになした非水電解質二次電池用電極の製造方法の発明が開示されているが、上記特許文献2及び3には、上記特許文献1に示唆されているような多量の活物質合剤スラリーを厚く塗布した場合に帯状被乾燥体に生じる問題点を示唆する記載はない。
加えて、本願の発明者等の実験によると、上記特許文献2及び3に開示されているような最初に下層の活物質合剤スラリーを塗布した後に乾燥工程を挟んで上層の活物質合剤スラリーを塗布して乾燥する工程を採用すると、乾燥後の下層の表面はミクロ的視点で見ると凹凸に富んでおり、その上から活物質スラリーを塗布した後に乾燥すると、前述の凹部に空気を噛み込んだ状態のまま乾燥されてしまい、外観上ムラが生じるために、電極の品質を保つための検査工程、特に自動検査装置を使用した検査工程において表面異常として誤検出される場合がある。また、空気の回りの活物質合剤は崩れやすく、圧縮工程や切断工程等の塗布・乾燥工程後の各種工程中において、活物質合剤の剥落や装置の汚れ等を生じる虞がある。
また、上記特許文献2に開示されている発明では、上層と下層とで結着剤の含有量を変えた異なった組成の活物質合剤スラリーを塗布することが必要とされているために、上層と下層の活物質合剤スラリーを別々に調製する必要がある点や、従来の塗布ラインを用いる場合、下層を塗布・乾燥した後、巻き取った電極巻き取り体に上層を塗布するため、新たに塗布ラインにセットしなければならない等、実生産に使用するには至って生産性が劣るという問題点が生じている。
なお、上記特許文献4には、集電体と活物質合剤との間の結着強度を増大させる目的で、最初に集電体表面に結着剤、導電材及び溶媒を混合した下塗りペーストを塗布し、この下塗りペーストが湿潤状態にあるうちに活物質粉末、結着剤、導電材及び溶媒を混合した活物質合剤ペーストを塗布した後に乾燥工程を経るようになした電極板の製造方法の発明が開示されているが、活物質合剤ペーストを直接集電体表面に塗布することは明確に排除されている。
本発明者等は、多量の活物質合剤スラリーを厚く塗布・乾燥しても均一な厚さの塗布層を得るべく種々実験を重ねた結果、活物質合剤スラリーを複数回に分けて分割塗布するとともに各塗布工程間に乾燥工程を挟まないようにして、最後に乾燥工程を行うようにすると、活物質合剤スラリーが正極活物質合剤スラリーのような塗布質量が重い場合であっても、上述のような帯状被乾燥体の塗布端部で盛り上がりが生じない塗布層を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、非水電解質二次電池用電極を活物質合剤スラリーをダイコート法により集電体に塗布して製造する際に、塗布端部での盛り上がり量を少なくして塗布厚さが均一となるようにし、電極巻き取り体の形成時に集電体が破断する虞を低下させた非水電解質二次電池用電極の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に係る非水電解質二次電池用電極の製造方法の発明は、活物質合剤スラリーをダイコート法により帯状集電体上に塗布して帯状被乾燥体を作製した後に乾燥する工程を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記活物質合剤スラリーを帯状集電体上に複数回に分けて塗布した後に乾燥することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記帯状集電体に近い層ほど塗布幅を広くしたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記帯状集電体に近い層ほど塗布厚さを厚くしたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記活物質合剤スラリーを間欠的に前記帯状集電体に塗布することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記活物質合剤スラリーが正極活物質合剤スラリーであることを特徴とする。
本発明は、上記の製造方法を採用することにより以下に述べるような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、活物質合剤スラリーをダイコート法により帯状集電体上に塗布する際に、この活物質合剤スラリーを帯状集電体上に複数回に分けて塗布した後に乾燥するようにしたため、多量の活物質合剤スラリーを塗布しても帯状被乾燥体における塗布端部の盛り上がり量が小さくなるため、乾燥後に得られた電極体を巻き取っても集電体の破断の虞がなくなり、しかも、下層の活物質合剤スラリーが乾燥しないうちに上層の活物質スラリーを塗布して帯状被乾燥体を作製した後に乾燥しているため、従来例のように下層と上層との間に空気を噛み込んで外観上ムラが生じることがなくなり、電極の品質を保つための自動検査工程において表面異常として誤検出されることが極めて少なくなる。
更に、本発明における乾燥工程を経た後の活物質合剤層は、圧縮工程を経ると緻密で崩れがたい活物質合剤層となるため、圧縮工程や切断工程等の塗布・乾燥工程後の各種工程中において、活物質合剤の剥落や装置の汚れ等を生じ難くなる。加えて、活物質合剤スラリーを複数回に分けて塗布するようにしたから、下層の活物質合剤スラリーの組成と上層の活物質スラリーの組成が同一であるため、従来例のように上層と下層の活物質合剤スラリーを別々に調製する必要がなくなり、また、従来の電池製造装置における塗布ラインをそのまま用いて連続的に塗布することができるため、生産効率が向上する。
なお、塗布回数は、2回以上であれば効果が生じるが、あまり多くしてもそれに比例して効果が向上する訳ではないので、多くても3回以内が好ましい。
また、請求項2に係る発明によれば、帯状集電体に近い層ほど活物質合剤スラリーの塗布厚さを厚くしたため、最初の塗布工程である程度大きく生じた塗布端部近傍の盛り上がりはその後の塗布工程でならされて平らになる。しかも、この発明によれば、上層の活物質合剤スラリーの塗布厚さは薄いために盛り上がり量も小さくなるから、塗布端部の盛り上がり量が少ない帯状被乾燥体が得られるようになる。
また、請求項3に係る発明によれば、帯状集電体層に近いほど活物質合剤スラリーの塗布幅を広くしたため、下層の活物質合剤スラリー塗布時に生じた塗布端部近傍の盛り上がりの内側に上層の活物質合剤スラリーが塗布されることとなる。したがって、この発明によれば、下層の塗布端部近傍の盛り上がり量は上層の活物質合剤の高さよりも低くなるために、実質的に下層の塗布端部近傍の盛り上がりは生じていない帯状被乾燥体が得られるようになる。
請求項4に係る発明によれば、本発明は集電体表面に連続的に活物質スラリーを塗布して帯状被乾燥体を形成する場合だけでなく、間欠的に活物質スラリーを塗布した帯状被乾燥体を形成した場合にも適用することができるが、間欠的に活物質スラリーを塗布した帯状被乾燥体を形成する場合には、活物質スラリーの塗布端部が4箇所あるため、特に本発明の効果が顕著に表れる。
また、請求項5に係る発明によれば、本発明の非水電解質二次電池用電極の製造方法は正極及び負極の何れの製造方法としても採用できるが、LiCoO等のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質とする正極合剤スラリーの密度と黒鉛等の炭素材料を負極活物質とする負極合剤スラリーの密度とは約2倍程度の差があるため、特に密度の高い正極活物質合剤スラリーを用いた正極の製造に適用した場合には、上記効果が大きく表れる。
以下、図面を参照にして本発明の実施例を説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための非水電解質二次電池用電極としてコバルト酸リチウム等のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として使用する正極の製造方法を例示するものであって、本発明をこの非水電解質二次電池の負極の製造方法に特定することを意図するものではなく、炭素質物等を活物質として使用する負極の製造方法としても等しく適用し得るものである。
[試料の作製]
コバルト酸リチウム95質量%、導電剤としてアセチレンブラック2質量%、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンPVdF粉末3質量%を溶剤としてのN−メチルピロリドンNMP中に分散させたスラリーを作製し、正極合剤スラリーとした。この正極合剤スラリーを用いて、以下に示す塗布装置を使用してアルミニウム製芯体の表面に塗布して、実施例1、2及び比較例の試料をそれぞれ3個ずつ作製した。
使用した塗布装置20の概略斜視図を図1に示す。この塗布装置20は、アルミニウム製芯体21が第1ロール22及び第2ロール23を経て連続的に矢印の方向に移送されており、第1ロール22に対向する位置に第1コーティングダイ24が、第2ロール23に対向する位置に第2コーティングダイ25がそれぞれ設けられている。そして、第1コーティングダイ24においてはアルミニウム製芯体21の表面に間欠的に所定の幅で正極合剤スラリーの下塗り層26を設け、第2コーティングダイ25においては下塗り層26の表面に、実施例1、2及び比較例のそれぞれに対応した位置に、上塗り層27を塗布して帯状被乾燥体を作製するようになっている。そして、この塗布装置20において正極合剤スラリーが塗布された帯状被乾燥体28は、図示しない温風により乾燥する乾燥炉へ連続的に移行され、所定時間乾燥した後にそれぞれの測定試料を作製した。なお、アルミニウム製芯体21としては、従来から一般的に使用されている厚さ20μmのものを使用した。
測定試料として、実施例1及び2においては総塗布量が377g/mとなるように第1コーティングダイ24及び第2コーティングダイ25で2等分して塗布したが、実施例1においては第1コーティングダイ24における下塗り層26の幅と第2コーティングダイ25における上塗り層27の幅が同じになるように塗布し、実施例2においては第1コーティングダイ24における下塗り層26の幅よりも第2コーティングダイ25における上塗り層27の幅が僅かに小さくなるように設けた。また、比較例においては、第1コーティングダイ24のみを使用し、一度に総塗布量が377g/mとなるように塗布した。なお、この総塗布量が377g/mという数値は、本発明の効果を明確に確認できるようにするために採用した数値であり、通常採用されている総塗布量230g/m〜260g/mよりも多めの量である。
そして、実施例1、2及び比較例のそれぞれの乾燥後の試料について、図1の波線丸印で囲んだII部分に対応する塗布端部の測定部分を切り抜き、厚み径を用いて塗布端部近傍の盛り上がり量を以下のようにして測定した。すなわち、塗布端部近傍に盛り上がりが生じている場合、塗布端部近傍の極大点の厚さaと厚さが安定した塗布部の厚さbとを測定(図2参照)し、(a−b)を「盛り上がり量」として求めた。塗布端部近傍に盛り上がりが生じていない場合は、塗布端部近傍に厚さの極大点が存在しないため、盛り上がり量は「0」とした。そして、実施例1、2及び比較例のそれぞれの乾燥後の試料について、長さ100m分を巻き取った後の塗布端部近傍の集電体の表面状態を目視により観察してその状態を確認した。結果を纏めて表1に示した。
Figure 2007265698
表1に示した結果から明らかなように、所定塗布量の正極合剤スラリーを一度に塗布した後に乾燥処理を行った比較例の試料No.R−1〜R−3では、塗布端部近傍の盛上がり量が34〜40μmと非常に大きく、巻き取った集電体の端部に亀裂が発生し(試料No.R−3)、更にはこの亀裂が広がることによって破断が起った(試料No.R−1及びR−2)。一方、所定塗布量の正極合剤スラリーを等量ずつ2回に分けて等幅に塗布した後に乾燥処理を行った実施例1の試料No.1−1〜1−3では、盛上がり量が2〜3μmと比較例の試料の約1/10〜1/20へと激減しており、巻き取った集電体の端部に何等の異常も求められなかった。更に、所定塗布量の正極合剤スラリーを等量ずつ2回に分けて、下層の塗布幅を上層の塗布幅よりも広く塗布した後に乾燥処理を行った実施例2の試料No.2−1〜2−3では、盛り上がりは実質的に認められず、巻き取った集電体の端部に何等の異常も求められなかった。これらの結果から、所定塗布量の正極合剤スラリーを一度に塗布するよりも、複数回に分けて塗布した後に乾燥処理を行った方が端部近傍の盛上がり量が少なく、乾燥後の集電体を巻き取った後に集電体に異常が生じなくなることが分かった。
なお、正極合剤スラリーを用いた試料による測定結果を示したが、負極合剤スラリーを用いても同様の結果が生じる。また、実施例1及び2においては、正極合剤スラリーを等分して2回に分けて塗布した後に緩衝処理を行った例を示したが、それぞれの塗布量を変えてもよく、また、3回以上に分けて塗布するようにしてもよい。ただ、それぞれの塗布量を変える場合は、下層の塗布工程である程度大きく生じた塗布端部の盛り上がりがその後の塗布工程でならされて平らになるため、下層の塗布量を多くすることが好ましく、また、塗布回数は3回を超えてもよいが、特に回数をそれ以上増やすことの利点はないので、多くても3回以内が好ましい。
以上は、コバルト酸リチウム等のリチウム複合酸化物からなる正極合剤スラリーを帯状の集電体に塗布した場合の例を示したが、黒鉛等の炭素材料を負極活物質とする負極合剤スラリーを帯状の集電体に塗布した場合についても、その程度は異なるにしても、同様の傾向が生じる。したがって、本発明によれば、非水電解質二次電池の品質および生産性を向上させることができ、その工業的価値は大である。
塗布装置の概略斜視図である。 図1の波線丸印で囲んだII部分の拡大断面図である。 従来から作製されている円筒形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。
符号の説明
20 塗布装置
21 芯体
22 第1ロール
23 第2ロール
24 第1コーティングダイ
25 第2コーティングダイ
26 下塗り層
27 上塗り層
28 帯状被乾燥体

Claims (5)

  1. 活物質合剤スラリーをダイコート法により帯状集電体上に塗布して帯状被乾燥体を作製した後に乾燥する工程を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法において、前記活物質合剤スラリーを集電体上に複数回に分けて塗布した後に乾燥することを特徴とする非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記帯状集電体に近い層ほど塗布幅を広くしたことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  3. 前記帯状集電体に近い層ほど塗布厚さを厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  4. 前記活物質合剤スラリーを間欠的に前記帯状集電体に塗布することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  5. 前記活物質合剤スラリーが正極活物質合剤スラリーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
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