JP5082197B2 - 電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池に関する。特に本発明は、電池の信頼性および出力特性を向上させるための改良に関する。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、例えば、バインダを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質を含む電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している(例えば、特許文献1を参照)。この際、正負の活物質層間の短絡を防止することを目的として、通常、電解質層にセパレータが配置されるのが一般的である。かようなセパレータとしては、従来、ポリプロピレンなどのポリオレフィンからなる微多孔質膜や不織布が用いられている。
しかしながら、かような材料は一般的に空隙率が比較的低く、内部に複雑な構造を有している。よって、これらの材料によりセパレータを構成すると、正負極間でのリチウムイオンなどのイオンの伝導性を充分に高くすることが困難である。このような状況に鑑み、また、車両などの高出力用途での使用時における出力性能向上の要求ともあいまって、セパレータのさらなる改良が求められていた。
上記のような課題を解決すべく、正極活物質層と負極活物質層とを一定の間隔に隔てる骨格材をセパレータとして採用し、正負極間での短絡を有効に防止しながらも、正負極間でのイオン伝導性を向上させる技術が開示されている(特許文献2を参照)。当該文献2には、前記骨格材の例として、樹脂の小球、または表面を樹脂で被覆した金属の小球を用いることが記載されている。
特開2003−7345号公報 特開2004−152596号公報
前記文献2にも記載されているように、上記のような樹脂の小球(絶縁性粒子)をセパレータとして用いると、正負極間でのイオン伝導性は改善され、電池の出力特性のより一層の向上が可能となる。しかしながら、電極を構成する活物質層について何の手当てもすることなく、かような樹脂の小球(絶縁性粒子)をセパレータとして用いると、従来のセパレータを用いる場合よりも、正負の活物質層間で短絡が発生しやすくなる虞がある。セパレータ層は本来、その名の通り正負の活物質層間での短絡を防止するために用いられているのであるから、短絡が生じやすくなってしまってはセパレータ層を設けた本来の意義が失われてしまう。
そこで本発明は、セパレータ層において充分なイオン伝導性を確保しつつ、正負の活物質層間の短絡を有効に防止しうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を達成すべく鋭意研究を行った結果、セパレータとして絶縁性粒子を用いた場合の短絡発生の原因となるパラメータとして、活物質層の電解質層側表面の表面粗さ(最大高さ)や活物質の粒子径が関与していることを見出した。具体的には、活物質層の電解質層側表面の表面粗さ(最大高さ)がより粗いほど、また活物質の粒子径がより大きいほど、正負の活物質層間において短絡が発生しやすくなることを見出した。
そこで本発明者らは、上記のような短絡の原因因子の発生を抑制することで、正負の活物質層間の短絡の発生を防止しうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、正極活物質を含む正極活物質層と、電解質を含む電解質層と、負極活物質を含む負極活物質層と、がこの順に積層されてなる少なくとも1つの単電池層を有する電池であって、前記電解質層が絶縁性粒子を含み、前記絶縁性粒子の平均粒子径D、前記正極活物質の平均粒子径d(+)および前記負極活物質の平均粒子径d(−)、並びに前記正極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(+))および前記負極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(−))が、下記数式1:
を満足することを特徴とする、電池である。
本発明の電池にあっては、電解質層の最大高さおよび活物質の粒子径が所定の値以下に制御されている。これにより、樹脂粒子などの絶縁性粒子をセパレータとして用いた場合であっても、正負の活物質層間における短絡の発生が有効に防止されうる。その結果、本発明によれば、より一層出力特性に優れる電池が提供されうる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
(構成)
本発明の第1は、正極活物質を含む正極活物質層と、電解質を含む電解質層と、負極活物質を含む負極活物質層と、がこの順に積層されてなる少なくとも1つの単電池層を有する電池であって、前記電解質層が絶縁性粒子を含み、前記絶縁性粒子の平均粒子径D、前記正極活物質の平均粒子径d(+)および前記負極活物質の平均粒子径d(−)、並びに前記正極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(+))および前記負極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(−))が、下記数式1:
を満足することを特徴とする、電池である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、バイポーラ型リチウムイオン二次電池(以下、「バイポーラ電池」とも称する)である、本実施形態の電池の概要を示す断面図である。なお、本明細書においては、バイポーラ電池を例に挙げて詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はかような形態のみに制限されない。
図1に示す本実施形態のバイポーラ電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の電池要素21が、外装であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。
図1に示すように、本実施形態のバイポーラ電池10の電池要素21は、集電体11の一方の面に正極活物質層13が形成され他方の面に負極活物質層15が形成された複数のバイポーラ電極を有する。各バイポーラ電極は、電解質層17を介して積層されて電池要素21を形成する。この際、一のバイポーラ電極の正極活物質層13と前記一のバイポーラ電極に隣接する他のバイポーラ電極の負極活物質層15とが電解質層17を介して向き合うように、各バイポーラ電極および電解質層17が積層されている。なお、本実施形態のバイポーラ電池10の電解質層17は、従来セパレータとして用いられていた、例えばポリオレフィン製の微多孔質膜に代えて、絶縁性粒子であるアルミナ粒子23を含む。また、本実施形態において、電解質層17を構成する電解質はゲル電解質である。
隣接する正極活物質層13、電解質層17、および負極活物質層15は、一つの単電池層19を構成する。図2は、本実施形態のバイポーラ電池10の有する1つの単電池層19および前記単電池層19を挟持する2枚の集電体11からなる積層体の拡大断面模式図である。図2は、集電体11、正極活物質層13、電解質層17、負極活物質層15、および集電体11が、この順に積層された形態である。従って、バイポーラ電池10は、単電池層19が積層されてなる構成を有するともいえる。また、単電池層19の外周には、隣接する集電体11間を絶縁するための絶縁層31が設けられている。なお、電池要素21の最外層に位置する集電体(最外層集電体)(11a、11b)には、片面のみに、正極活物質層13(正極側最外層集電体11a)または負極活物質層15(負極側最外層集電体11b)のいずれか一方が形成されている。
さらに、図1に示すバイポーラ電池10では、正極側最外層集電体11aが延長されて正極タブ25とされ、外装であるラミネートシート29から導出している。一方、負極側最外層集電体11bが延長されて負極タブ27とされ、同様にラミネートシート29から導出している。
以下、本実施形態の特徴的な構成について、詳細に説明する。
本実施形態のバイポーラ電池10は、電極の活物質層(13、15)に含まれる活物質の粒径、および前記活物質層(13、15)の電解質層17側の表面の表面粗さが所定の関係を満足する点に特徴を有する。詳細には、電解質層17に含まれる絶縁性粒子(アルミナ粒子23)の平均粒子径D、正極活物質の平均粒子径d(+)および負極活物質の平均粒子径d(−)、並びに正極活物質層13の電解質層17側表面の最大高さ(Rz(+))および負極活物質層15の電解質層17側表面の最大高さ(Rz(−))が、下記数式1:
を満足する。すなわち、活物質層の各パラメータ(d(+)、d(−)、Rz(+)、Rz(−))はいずれも、セパレータに代えて電解質層17に含まれる絶縁性粒子の平均粒子径Dの1/2以下である。上記の各パラメータは、好ましくはDの1/4以下であり、より好ましくはDの1/6以下である。本発明の効果をより一層向上させるという観点からは、上記の各パラメータはより小さい方が好ましく、各パラメータの下限は特に制限されない。ただし、電解質層の薄膜化という観点からは、上記の各パラメータは、Dの1/100以上であることが好ましく、1/50以上であることがより好ましい。
上記数式1に示す関係を満たす本実施形態のバイポーラ電池10においては、絶縁性粒子を従来のセパレータに代えて用いる場合であっても、正負の活物質間の短絡が効果的に防止されうる。その結果、出力特性に優れる電池が提供されうる。なお、電池が上記の関係を満たすことにより短絡が防止されるメカニズムは完全に明らかとはなっていないが、凹凸を有する正負それぞれの活物質層の凸部どうしが重なる部分においても、電解質層を介して対向する活物質層どうしが接触できず、また、活物質層から脱落した活物質が活物質層の凸部に重なった場合であっても、当該活物質を介した活物質層間の短絡が起こりにくいことによるものと推測される。ただし、かようなメカニズムはあくまでも推測に過ぎず、本実施形態のバイポーラ電池10において、実際には上記以外のメカニズムにより活物質層間の短絡が防止されていたとしても、本発明の技術的範囲は何ら影響を受けることはない。
以下、上記数式1について詳細に説明する。また、絶縁性粒子および各活物質の具体的な組成については、後述する。
D、d(+)およびd(−)は、それぞれ、絶縁性粒子、正極活物質および負極活物質の平均粒子径である。これらの平均粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などを用いて、一定の観察領域中に存在する粒子の粒子径を測定し、その平均値を算出することにより得られる。
また、絶縁性粒子および各活物質の粒子の形状は球状のみに制限されず、その他の形状であってもよい。例えば、これらの粒子は、板状、針状、柱状、不定形状などの形状であってもよい。球状以外の形状の粒子が用いられる場合には、粒子の形状が一様ではないことから、粒子の絶対最大長を当該粒子の粒子径とする。ここで、「絶対最大長」とは、図3に示すように、粒子100の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lをいうものとする。
Rz(+)およびRz(−)は、それぞれ、正極活物質層13および負極活物質層15の、電解質層17側表面の最大高さである。ここで、「最大高さ」とは、表面粗さを示すパラメータの1種であり、JIS B 0601−2001に規定されている。詳細には、「最大高さ」とは、図4に示すように、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定した値として定義される。なお、基準長さを抜き取る際には、傷とみなされるような並はずれて高い山や深い谷のない部分から抜き取る。また、2次元方向(平面方向)の活物質層の最大高さの測定には、例えば、電子線三次元粗さ解析装置、触針式表面粗さ測定計、レーザ顕微鏡などが用いられうる。
以下、本実施形態のバイポーラ電池10を構成する部材について簡単に説明するが、下記の形態のみに制限されることはなく、従来公知の形態が同様に採用されうる。
[集電体(最外層集電体を含む)]
集電体11および最外層集電体(11a、11b)は、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔など、導電性の材料から構成される。集電体の一般的な厚さは、1〜30μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。
集電体11の大きさは、バイポーラ電池10の使用用途に応じて決定される。大型の電池に用いられる大型の電極を作製するのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。小型の電極を作製するのであれば、面積の小さな集電体が用いられる。
[活物質層]
活物質層は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層13は、正極活物質を含む。正極活物質としては、リチウム−遷移金属複合酸化物が好ましく、例えば、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物やLiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。
負極活物質層15は、負極活物質を含む。負極活物質としては、上記のリチウム遷移金属−複合酸化物や、カーボンが好ましい。カーボンとしては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛系炭素材料、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボン等が挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。
各活物質層(13、15)に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径(d(+)およびd(−))は、本発明の必須の構成要件を規定するためのパラメータであり、その定義および測定方法については上述した通りである。これらのパラメータの具体的な値は特に制限されないが、通常は、d(+)およびd(−)ともに、0.1〜100μm程度であり、好ましくは1〜20μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されても、勿論よい。
正極活物質層13および負極活物質層15に含まれうる添加剤としては、例えば、バインダ、導電助剤、リチウム塩(支持電解質)、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。また、イオン伝導性ポリマーが含まれる場合には、前記ポリマーを重合させるための重合開始剤が含まれてもよい。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、合成ゴム系バインダ等が挙げられる。
導電助剤とは、正極活物質層13または負極活物質層15の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、グラファイト、気相成長炭素繊維などが挙げられる。
リチウム塩(支持塩)としては、Li(CSON)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。ここで、前記イオン伝導性ポリマーは、バイポーラ電池10の電解質層17においてマトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
重合開始剤は、イオン伝導性ポリマーの架橋性基に作用して、架橋反応を進行させるために配合される。開始剤として作用させるための外的要因に応じて、光重合開始剤、熱重合開始剤などに分類される。重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や、光重合開始剤であるベンジルジメチルケタール(BDK)等が挙げられる。
正極活物質層13および負極活物質層15中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
各活物質層(13、15)の電解質層17側表面の最大高さ(Rz(+)およびRz(−))は、本発明の必須の構成要件を規定するためのパラメータであり、その定義および測定方法については上述した通りである。これらのパラメータの具体的な値は特に制限されないが、通常は、Rz(+)およびRz(−)ともに、0.1〜100μm程度であり、好ましくは1〜20μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されても、勿論よい。
[電解質層]
電解質層17は、電解質を含み、さらに、後述する絶縁性粒子をセパレータとして含む。
電解質層17に含まれる電解質は、固体電解質であってもよいし、液体電解質であってもよい。正負の活物質間の短絡防止効果をより一層向上させうるという観点からは、固体電解質を電解質として採用するとよい。
固体電解質としては、ゲル電解質および真性ポリマー電解質が挙げられる。
ゲル電解質とは、マトリックスポリマーであるイオン伝導性ポリマーに、電解液を保持させたものをいう。イオン伝導性ポリマーとしては、上記の活物質層の欄において例示したポリアルキレンオキシド系のポリマーが挙げられる。かようなポリマーには、リチウム塩がよく溶解しうる。また、これらの高分子は、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。なお、本願では、リチウムイオン伝導性を有しない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも、ゲル電解質に含まれるものとする。用いられる電解液(リチウム塩および可塑剤)の種類等は特に制限されない。リチウム塩としては、上記の活物質層の欄において例示した化合物が挙げられる。また、可塑剤としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等のカーボネート類などが例示される。
一方、真性ポリマー電解質とは、液体成分を含まず、イオン伝導性ポリマー(マトリックスポリマー)にリチウム塩が溶解してなる電解質である。真性ポリマー電解質を構成するポリマーおよびリチウム塩の具体的な形態としては、上記で例示した形態が同様に採用されうる。
液体電解質とは、マトリックスポリマーを含まず、可塑剤にリチウム塩が溶解してなる電解液である。液体電解質を構成する可塑剤およびリチウム塩の具体的な形態としては、上記で例示した形態が同様に採用されうる。
本実施形態のバイポーラ電池10において、電解質層17は、絶縁性粒子であるアルミナ粒子23を含む。このアルミナ粒子23は、電解質層17においてセパレータとして機能する。すなわち、アルミナ粒子23が存在することにより、正極活物質層13と負極活物質層15との間の短絡が防止される。
本実施形態ではアルミナ粒子23を採用したが、絶縁性粒子を構成する材料は、電解質との接触、電池の使用温度、電池の使用電圧などに対して耐性を有する絶縁性の材料であればよく、特に制限はない。かような材料としては、例えば、樹脂およびセラミックスが例示される。樹脂材料としては、例えば、従来の電解質層のセパレータの構成材料であったポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。また、セラミックス材料としては、例えば、アルミナのほか、シリカ、ジルコニア、マグネシア等の金属酸化物などが挙げられる。これらの材料は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。さらに、金属粒子の表面が上記の樹脂やセラミックス材料により被覆されてなる被覆粒子が絶縁性粒子として用いられてもよい。
絶縁性粒子の平均粒子径Dは、本発明の必須の構成要件を規定するためのパラメータであり、その定義および測定方法については上述した通りである。このパラメータの具体的な値は特に制限されないが、通常は、1〜50μm程度であり、好ましくは5〜20μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されても、勿論よい。なお、本発明においては、絶縁性粒子の粒子径により、通常、電解質層17の厚さが決定されうる。
電解質層17における絶縁性粒子の含有量についても、特に制限はない。ただし、絶縁性粒子の含有量は、電解質層17の全質量に対して、好ましくは5〜80質量%であり、より好ましくは10〜70質量%であり、さらに好ましくは20〜70質量%である。電解質層17における絶縁性粒子の含有量が少なすぎると、セパレータとしての機能が低下し、正負の活物質層間の短絡が有効に防止されない虞がある。一方、絶縁性粒子の含有量が多すぎると、電解質の含有量が相対的に低下する結果、電池出力が減少する虞がある。また、均一な塗布が困難となって粒子が重なり、電解質層の厚さにばらつきが生じる虞がある。ただし、上記の範囲を外れる形態が採用されても、勿論よい。
上述のように、本発明によれば、活物質層の各パラメータが制御されていることから、セパレータとしての絶縁性粒子の含有量が比較的少なくても、短絡を効果的に防止することが可能である。その結果、従来の連続した膜状のセパレータを用いる場合と比較して、電解質の含有量が相対的に増加しうる。従って、本発明の好ましい一形態は、電解質層が連続した膜状のセパレータを含まない形態である。
[絶縁層]
バイポーラ電池10においては、通常、各単電池層19の周囲に絶縁層31が設けられる。この絶縁層31は、電池内で隣り合う集電体11同士が接触したり、電池要素21における単電池層19の端部の僅かな不揃いなどに起因する短絡が起こったりするのを防止する目的で設けられる。かような絶縁層31の設置により、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質のバイポーラ電池10が提供されうる。
絶縁層31を構成する材料としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよく、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂が、絶縁層31の構成材料として好ましく用いられる。
[タブ]
バイポーラ電池10においては、電池外部に電流を取り出す目的で、最外層集電体(11a、11b)に電気的に接続されたタブ(正極タブ25および負極タブ27)が外装であるラミネートシート29の外部に取り出される。具体的には、正極用最外層集電体11aに電気的に接続された正極タブ25と、負極用最外層集電体11bに電気的に接続された負極タブ27とが、外装の外部に取り出される。
タブ(正極タブ25および負極タブ27)のを構成する材料は特に制限されず、バイポーラ電池用のタブとして従来用いられている公知の材料が用いられうる。タブの構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等が例示される。なお、正極端子25と負極端子27とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。また、本実施形態のように、最外層集電体(11a、11b)を延長することによりタブ(25、27)としてもよいし、別途準備したタブを最外層集電体に接続してもよい。
[外装]
バイポーラ電池10においては、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、電池要素21は、ラミネートシート29などの外装内に収容されることが好ましい。外装としては特に制限されず、従来公知の外装が用いられうる。自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を迅速に電池動作温度まで加熱しうる点で、好ましくは、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートシート等が用いられうる。
(製造方法)
続いて、本実施形態のバイポーラ電池10の製造方法の好ましい一形態を説明する。なお、以下の説明では、電解質層17が連続した膜状のセパレータを含まず、電解質としてゲル電解質を含む場合を例に挙げて説明するが、かような形態のみに制限されないのは上述の通りである。
図5〜図8は、本発明の電池の製造手順を説明するための図である。
図5は、集電体の表面に活物質スラリーを塗布して塗膜を形成する様子を示す図である。図6は、塗膜が形成された集電体にプレス処理を施し、バイポーラ電極を作製する様子を示す図である。図7は、活物質層の表面に電解質層を形成する様子を示す図である。図8は、電解質層が形成されたバイポーラ電極を積層して電池要素を形成する様子を示す図である。
バイポーラ電池10を製造する際には、まず、図5に示すように、集電体11の一方の面に正極活物質スラリーを塗布し、正極活物質を含む塗膜13’を形成する。一方、集電体11の他方の面に負極活物質スラリーを塗布して、負極活物質を含む塗膜15’を形成する。最外層集電体については、正極側最外層集電体11aの一方の面に正極活物質スラリーのみを塗布し、負極側最外層集電体11bの一方の面に負極活物質スラリーのみを塗布する。その後、必要に応じて乾燥処理を施すことによって、塗膜(13’、15’)を乾燥させる。スラリーの塗布および塗膜の乾燥のための具体的な手段は特に制限されず、電池の製造分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。
活物質スラリーは、例えば、所望の活物質、および必要に応じて他の成分(例えば、バインダ、導電助剤、リチウム塩、イオン伝導性ポリマー、重合開始剤など)を、溶媒中で混合することにより、調製されうる。この活物質スラリー中に配合される各成分の具体的な形態については、上記の構成の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、活物質スラリーに含まれる各成分の含有量については特に制限されず、上記の構成の欄の説明および電池の電解質層についての従来公知の知見を参照しつつ、適宜調節されうる。ただし、上記の数式1を満足させるために、活物質としては、その平均粒子径(d(+)およびd(−))が、後述する絶縁粒子の平均粒子径Dの1/2以下のものを用いる。かような平均粒子径を有する活物質としては、市販の商品を購入して用いてもよいし、より大きい平均粒子径を有する活物質を自ら粉砕処理して調製したものを用いてもよい。
溶媒の種類や混合手段は特に制限されず、電極製造について従来公知の知見が適宜参照されうる。溶媒の一例を挙げると、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミドなどが用いられうる。バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を採用する場合には、NMPを溶媒として用いるとよい。
本工程において用いられる集電体11の具体的な形態については、上記の本発明の電極の構成の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
活物質スラリーは、製造される電極における集電体と活物質層との所望の配置形態に応じて、塗布される。例えば、製造される電極がバイポーラ電極の場合には、図5に示すように、集電体11の一方の面に正極活物質を含む塗膜13’を形成し、他方の面に負極活物質を含む塗膜15’を形成すればよい。これに対し、バイポーラ型でない電極を製造する場合には、正極活物質または負極活物質のいずれか一方を含む塗膜が一の集電体の両面に形成される。
塗膜が重合開始剤を含む場合には、さらに重合工程を行うことで、塗膜中のイオン伝導性ポリマーが架橋性基によって架橋される。重合工程における重合処理も特に制限されることはなく、従来公知の知見を適宜参照すればよい。例えば、塗膜が熱重合開始剤(AIBNなど)を含む場合には、塗膜に熱処理を施す。また、塗膜が光重合開始剤(BDKなど)を含む場合には、紫外光などの光を照射する。なお、熱重合のための熱処理は、上記の乾燥工程と同時に行われてもよいし、当該乾燥工程の前または後に行われてもよい。さらには、活物質層の塗膜の重合処理を、後述する電解質層を重合させるための重合処理と兼ねて行ってもよい。
上述したような活物質スラリーの塗布および乾燥により形成される塗膜の表面は、通常、図5に示すように凹凸を有するのが一般的である。かような凹凸は、正負の活物質間の短絡発生の原因となりうる。従って、上述の操作に続き、図6に示すように、集電体11の表面に塗膜(13’、15’)が形成されてなる積層体に、例えばプレス機200を用いてプレス処理を施し、バイポーラ電極の活物質層の表面を平坦化させる。これにより、バイポーラ電極が完成する。
プレス処理の具体的な手段やプレス条件は特に制限されず、プレス処理後の活物質層の表面の表面粗さ(最大高さ)が、上記の数式1を満足するように、適宜調節されうる。プレス処理の具体的な形態としては、例えば、ホットプレス機やカレンダーロールプレス機などが挙げられる。また、プレス条件として、プレス温度は、通常は20〜150℃程度であり、プレス圧力は、通常は10〜5000kgf/cm程度である。ロールプレス機を用いる場合には、線圧を10〜5000kgf/cm程度に設定すればよい。ただし、場合によっては、これらの範囲を外れるプレス条件が採用されてもよい。
バイポーラ電極の作製とは別に、電解質層17を形成するための、電解質層形成用組成物を調製する。まず、可塑剤にリチウム塩を添加し、溶解させて、電解液とする。続いて、この電解液に、イオン伝導性ポリマーおよび絶縁性粒子(図7に示すアルミナ粒子23)を添加し、混合して、電解質層形成用組成物とする。この際、必要に応じて、重合開始剤(熱重合開始剤や光重合開始剤)を添加してもよい。当該組成物に含まれる各成分の具体的な形態については、上記の構成の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、当該組成物中の各成分の含有量は特に制限されず、上記の構成の欄の説明および電池の電解質層についての従来公知の知見を参照しつつ、適宜調節されうる。
次に、図7に示すように、上記で作製したバイポーラ電極の活物質層の表面に、同じく上記で調製した電解質層形成用組成物を塗布して、電解質層17を形成する。前記組成物の塗布量は、電解質層17に含まれる電解質や絶縁性粒子(アルミナ粒子23)の量などの所望の形態を考慮して、適宜調整されうる。前記組成物の塗布は、図7に示すように電解質層17を挟んで向かい合う正極活物質層13および負極活物質層15の双方に対して行ってもよいし、いずれか一方のみに行ってもよい。
上記の電解質層形成用組成物に重合開始剤が含まれる場合には、当該組成物塗布後の任意のタイミングにおいて、開始剤の種類に応じた重合処理を施し、当該組成物に含まれるイオン伝導性ポリマーを重合させる。重合処理を施すタイミングは特に制限されず、組成物の塗布直後であってもよいし、積層体の形成後であってもよい。重合処理が熱処理である場合には、積層体の形成後に処理を行うと、処理が簡便である。また、重合処理が光(例えば、UV)照射処理である場合には、組成物の塗布直後に当該処理を行う必要があるのが一般的である。
その後、図8に示すように、各バイポーラ電極の正極活物質層13と、隣接するバイポーラ電極の負極活物質層15とが、電解質層17を介して向かい合うように、電解質層17が形成された複数のバイポーラ電極を積層する。なお、バイポーラ電極の積層時には、通常、電解質層形成用組成物中に含まれる成分(例えば、可塑剤およびリチウム塩など)が活物質層中に浸透する。また、積層時に接着する双方の面に上記の電解質層形成用組成物が塗布されている場合、双方の塗膜はバイポーラ電極の積層とともに一体化し、図8に示すような1層の電解質層17が形成される。
バイポーラ電極を積層する際、積層体の最上面および最下面には、活物質が形成されていない面が露出するように、正極または負極の一方のみの活物質層が形成された最外層集電体(11a、11b)を積層する。
また、バイポーラ電極の積層中には、図8に示すように、正極活物質層13、電解質層17および負極活物質層15からなる単電池層19を包囲するように、隣接する集電体11の間に絶縁層31を挟み込む。積層後、積層体の縁部をホットプレスして絶縁層31を集電体11と熱融着させることにより、積層された状態のバイポーラ電池の電池要素21が完成する。
その後、正極タブ25および負極タブ27を最外層集電体(11a、11b)に接合し、正極タブ25および負極タブ27が導出するように電池要素21をラミネートシート29により封止する。最外層集電体とタブとを接合する手法は特に制限されず従来公知の溶接方法などが用いられうる。溶接方法としては、例えば、超音波溶接、スポット溶接などが例示される。なかでも、低温での接合が可能であることから、超音波溶接が好ましく用いられる。場合によっては、上述したように、最外層集電体(11a、11b)を延長してタブ(25、27)としてもよい。
ラミネートシート29は、例えば、ヒートシール、インパルスシール、超音波融着、高周波融着などによって、封止されうる。
以上の工程により、複数の単電池層19を有する本実施形態のバイポーラ電池10が完成する。
(第2実施形態)
第2実施形態では、上記の第1実施形態のバイポーラ電池を複数個、並列および/または直列に接続して、組電池を構成する。
図9は、本実施形態の組電池を示す斜視図である。
図9に示すように、組電池40は、上記の第1実施形態に記載のバイポーラ電池が複数個接続されることにより構成される。各バイポーラ電池10の正極タブ25および負極タブ27がバスバーを用いて接続されることにより、各バイポーラ電池10が接続されている。組電池40の一の側面には、組電池40全体の電極として、電極ターミナル(42、43)が設けられている。
組電池40を構成する複数個のバイポーラ電池10を接続する際の接続方法は特に制限されず、従来公知の手法が適宜採用されうる。例えば、超音波溶接、スポット溶接などの溶接を用いる手法や、リベット、カシメなどを用いて固定する手法が採用されうる。かような接続方法によれば、組電池40の長期信頼性が向上しうる。
本実施形態の組電池40によれば、上記の第1実施形態のバイポーラ電池10を用いて組電池化することで、隣接する活物質層間の短絡が有効に防止され、信頼性および出力特性に優れる組電池が提供されうる。
なお、組電池40を構成するバイポーラ電池10の接続は、複数個全て並列に接続してもよく、また、複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態では、上記の第1実施形態のバイポーラ電池10、または第2実施形態の組電池40をモータ駆動用電源として搭載して、車両を構成する。バイポーラ電池10または組電池40をモータ用電源として用いる車両としては、例えば、ガソリンを用いない完全電気自動車、シリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車などのハイブリッド自動車、および燃料電池自動車などの、車輪をモータによって駆動する自動車が挙げられる。
参考までに、図10に、組電池40を搭載する自動車50の概略図を示す。自動車50に搭載される組電池40は、上記で説明したような特性を有する。このため、組電池40を搭載する自動車50は信頼性および出力特性に優れ、長期間にわたって使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
以上のように、本発明の幾つかの好適な実施形態について示したが、本発明は、以上の実施形態に限られるものではなく、当業者によって種々の変更、省略、および追加が可能である。例えば、以上の説明ではバイポーラ型のリチウムイオン二次電池(バイポーラ電池)を例に挙げて説明したが、本発明の電池の技術的範囲がバイポーラ電池のみに制限されることはなく、例えば、バイポーラ型でないリチウムイオン二次電池であってもよい。参考までに、図11に、バイポーラ型でないリチウムイオン二次電池60の概要を示す断面図を示す。なお、図11に示すリチウムイオン二次電池60においては、負極活物質層15が正極活物質層13よりも一回り小さいが、かような形態のみには制限されない。正極活物質層13と同じかまたは一回り大きい負極活物質層15もまた、用いられうる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
実施例1
<負極の作製>
負極活物質であるグラファイト(平均粒子径d(−):約1μm)(90質量部)、およびバインダであるポリフッ化ビニリデン(PVdF)(10質量部)を混合し、次いでスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量添加して、負極活物質スラリーを調製した。
一方、負極用の集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を準備した。準備した集電体の一方の表面に、上記で調製した負極活物質スラリーをドクターブレード法により塗布し、塗膜を形成させた。次いでこの塗膜を130℃にて10分間乾燥させた。その後、得られた積層体を、25℃にてロールプレス機を用いて200kgf/cmの線圧でプレスすることにより集電体の表面に負極活物質層(厚さ:30μm)を形成させて、負極を完成させた。
得られた負極をポンチを用いて約70mm角に打ち抜き、電流取り出し端子(ニッケルリード)が接続された集電タブを接続して、試験用負極とした。
<正極の作製>
正極活物質であるマンガン酸リチウム(LiMn)(平均粒子径d(+):約1μm)(80質量部)、導電助剤であるアセチレンブラック(12.5質量部)、およびバインダであるポリフッ化ビニリデン(PVdF)(7.5質量部)を混合し、次いでスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量添加して、正極活物質スラリーを調製した。
一方、正極用の集電体として、アルミニウム箔(厚さ:20μm)を準備した。準備した集電体の一方の表面に、上記で調製した正極活物質スラリーをドクターブレード法により塗布し、塗膜を形成させた。次いでこの塗膜を130℃にて10分間乾燥させた。その後、得られた積層体を、25℃にてロールプレス機を用いて200kgf/cmの線圧でプレスすることにより集電体の表面に正極活物質層(厚さ:30μm)を形成させて、正極を完成させた。
得られた正極をポンチを用いて約68mm角に打ち抜き、電流取り出し端子(アルミニウムリード)が接続された集電タブを接続して、試験用正極とした。
<試験用セルの作製>
電解液として、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)との等体積混合液にリチウム塩であるLiBFを1Mの濃度に溶解させたものを準備した。続いて、準備した電解液(93質量部)、イオン伝導性ポリマーであるポリエチレンオキシドマクロモノマー(5質量部)、および絶縁性粒子である球状アルミナ粒子(平均粒子径D:8μm)(2質量部)を混合した。そしてこれらの混合物100質量部に対し、熱重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.05質量部添加して、電解質層形成用組成物を調製した。
この電解質層形成用組成物を、上記で得られた正極および負極のそれぞれの活物質層表面に塗布し、各活物質層どうしが向き合うように、前記正極および前記負極を重ね合わせて、電池要素とした。その後、正極および負極にそれぞれ接続された電流取り出し用端子が外部に露出するように前記電池要素をラミネートフィルム中に入れて真空に封止し、80℃にて1時間熱処理を施すことによりポリエチレンオキシドマクロモノマーを架橋させることによりゲル電解質を生成させ、試験用セルを完成させた。
<実施例2>
d(+)およびd(−)を約3μmとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例1>
d(+)およびd(−)を約5μmとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例2>
d(+)およびd(−)を約10μmとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<実施例3>
Dを15μmとしたこと以外は、上記の実施例1と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<実施例4>
d(+)およびd(−)を約3μmとしたこと以外は、上記の実施例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<実施例5>
d(+)およびd(−)を約5μmとしたこと以外は、上記の実施例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例3>
d(+)およびd(−)を約10μmとしたこと以外は、上記の実施例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<実施例6>
正極および負極の作製時にプレス操作を施さなかったこと以外は、上記の実施例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<実施例7>
正極および負極の作製時にプレス操作を施さなかったこと以外は、上記の実施例4と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例4>
正極および負極の作製時にプレス操作を施さなかったこと以外は、上記の実施例5と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例5>
正極および負極の作製時にプレス操作を施さなかったこと以外は、上記の比較例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。
<比較例6>
絶縁性粒子である球状アルミナ粒子を用いず、これに代えて、ポリプロピレン製微多孔質膜(厚さ:15μm)をセパレータとして採用し、上記の実施例3と同様の手法により、試験用セルを作製した。電解質層を形成する際には、球状アルミナ粒子を含まない電解質層形成用組成物を前記ポリプロピレン製微多孔質膜に注入し、上記と同様の手法で架橋によりゲル化させた。
<活物質層表面の最大高さの測定>
上記の各実施例および各比較例について、正極および負極を10枚ずつ作製後、電池の組み立て前に、それぞれの正極活物質層表面の最大高さRz(+)、およびそれぞれの負極活物質層表面の最大高さRz(−)を測定した。なお、最大高さRzの測定には、電子線三次元粗さ解析装置を用いた。正負各10枚の電極について、得られた測定値から平均値を算出した。算出された平均値を下記の表1に示す。
上記の各実施例および各比較例について、それぞれ10個ずつ同一の試験用コインセルを作製した。次いで、それぞれの試験用セルに対して40mAの定電流で充放電試験を行い、短絡を生じなかったセルを選別した。さらに、選別したセルについて、活物質層間のイオン伝導抵抗の指標として1kHzでの交流インピーダンスZを測定し、その平均値を算出した。その結果を下記の表1に示す。なお、表1には、上記のRzの平均値および前記交流インピーダンスZの平均値に加えて、球状アルミナ粒子の平均粒子径D、活物質の平均粒子径d(+)およびd(−)、並びに、短絡を生じなかったセルを選別した際の歩留まりもともに示す。
各実施例と各比較例との比較から、前記絶縁性粒子の平均粒子径D、前記正極活物質の平均粒子径d(+)および前記負極活物質の平均粒子径d(−)、並びに前記正極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(+))および前記負極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(−))が所定の関係を満足すると、セパレータに起因するイオン伝導抵抗を上昇させることなく、換言すれば、電解質層において充分なイオン伝導性を確保しつつ、正負の活物質層間の短絡を有効に防止しうることがわかる。
特に、平均粒子径Dのより小さい絶縁性粒子をセパレータとして採用することで、正負の活物質層間のイオン伝導抵抗がより低下しうる。よってかような形態によれば、電池の出力特性のより一層の向上に有効に寄与しうる。
バイポーラ電池である、第1実施形態の電池の概要を示す断面図である。 第1実施形態のバイポーラ電池の有する1つの単電池層および前記単電池層を挟持する2枚の集電体からなる積層体の拡大断面模式図である。 絶縁性粒子および各活物質の粒子の粒径を測定する際に用いる絶対最大長を説明するための解説図である。 粗さ曲線から最大高さを算出する手法を説明するための解説図である。 集電体の表面に活物質スラリーを塗布して塗膜を形成する様子を示す図である。 塗膜が形成された集電体にプレス処理を施し、バイポーラ電極を作製する様子を示す図である。 活物質層の表面に電解質層を形成する様子を示す図である。 電解質層が形成されたバイポーラ電極を積層して電池要素を形成する様子を示す図である。 第2実施形態の組電池を示す斜視図である。 第2実施形態の組電池を搭載する第3実施形態の自動車の概略図である。 バイポーラ型でないリチウムイオン二次電池の概要を示す断面図である。
符号の説明
10 バイポーラ電池、
11 集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21 電池要素、
23 アルミナ粒子、
25 正極タブ、
27 負極タブ、
29 ラミネートシート、
31 絶縁層、
33 正極集電体、
35 負極集電体、
40 組電池、
50 自動車、
60 バイポーラ型でないリチウムイオン二次電池、
100 粒子、
L 最大の距離。

Claims (6)

  1. 正極活物質を含む正極活物質層と、電解質を含む電解質層と、負極活物質を含む負極活物質層と、がこの順に積層されてなる少なくとも1つの単電池層を有する電池であって、
    前記電解質層が絶縁性粒子を含み、
    前記絶縁性粒子の平均粒子径D、前記正極活物質の平均粒子径d(+)および前記負極活物質の平均粒子径d(−)、並びに前記正極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(+))および前記負極活物質層の前記電解質層側表面の最大高さ(Rz(−))が、下記数式1:
    を満足することを特徴とする、電池。
  2. 前記平均粒子径D、前記平均粒子径d(+)および前記平均粒子径d(−)、並びに前記最大高さ(Rz(+))および前記最大高さ(Rz(−))が、下記数式2:
    を満足することを特徴とする、請求項1に記載の電池。
  3. 前記絶縁性粒子を構成する材料が、樹脂またはセラミックスである、請求項1または2に記載の電池。
  4. 前記電解質層が、連続した膜状のセパレータを含まない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池。
  5. 前記電解質層を構成する電解質が、ゲル電解質または真性ポリマー電解質である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池。
  6. バイポーラ型リチウムイオン二次電池である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電池。
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