JP5448964B2 - 全固体型リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正極、固体電解質、負極が順次積層された発電要素を複数個直列に接続してなる全固体型リチウムイオン二次電池に関する。
近年、地球温暖化問題や石油枯渇問題に端を発し、全地球的規模で電気自動車やハイブリッド自動車に関心が集まっている。特に、電気自動車は、二次電池に蓄えた電力だけでモーターを駆動して走行することから、走行時に二酸化炭素を全く排出しないということで、温暖化対策の一つとして期待されている。
しかしながら、現状では、二次電池の性能が必ずしも電気自動車用途の要求を満足していない。具体的には、エネルギー密度が高く、同時に安全性の高い電池が求められている。
この電気自動車用途の要求を満足する二次電池として、バイポーラ電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。一般的にバイポーラ電池とは、金属製集電板の両面にそれぞれ正極と負極を配したバイポーラ電極を、固体電解質を介在させて複数直列に接続、つまり積層した構造を有している。
金属製集電板としては、アルミニウムと銅のクラッド材が(特許文献2参照)、特定の組成を有したステンレス鋼(特許文献3参照)が知られている。
特開2003−31261号公報 特開2000−100471号公報 特開2007−242424号公報
しかしながら、金属製集電体の材料として使用されているアルミニウムは比重は2.7g/cm程度であり、また、ステンレスは一般的に8g/cm程度の高比重である。
また、バイポーラ電極は、金属製集電板の一方の面に正極活物質と有機バインダとを含有する正極材料を塗布し乾燥した後、他方の面に負極活物質と有機バインダとを含有する負極材料を塗布し、乾燥後、必要に応じてロール加圧プレスして作製される。したがって、金属製集電板としては、塗布、ロール加圧プレスといった作業時に取り扱いできる強度と、正極と負極がピンホールなどの欠陥を介して接触することがないように20〜50μm程度の厚みが必要である。
以上のことから、バイポーラ電極とすることで1枚の金属製集電板で、正極と負極の集
電板を兼ねることができるものの、金属製集電板は依然として厚みが厚く、比重が大きいために、二次電池としても厚みが厚く、また重量が重いという問題があった。
本発明は、薄くて軽量の全固体型リチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明の全固体型リチウムイオン二次電池は、正極、無機固体電解質および負極が順次積層されて一体化された発電要素を複数個直列に接続してなる全固体型リチウムイオン二次電池において、複数の前記発電要素は、第1の前記発電要素の正極と、該第1の発電要素と隣接する第2の前記発電要素の負極とが、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを含有するイオン伝導性がない導電性接着剤により接着されて一体化されていることを特徴とする
このような全固体型リチウムイオン二次電池では、イオン伝導性がない導電性接着剤により接着されているので、第1の発電要素の正極と、該第1の発電要素と隣接する第2の発電要素の負極との間でリチウムイオンの伝導が生じないため、二次電池として機能することができるとともに、導電性接着剤の厚みを薄くすることができ、しかも従来のように比重の大きい金属製集電板を用いないため、薄くて軽量のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
さらに、本発明の全固体型リチウムイオン二次電池は、前記導電性接着剤中にスペーサー粒子を含有していることを特徴とする。このような全固体型リチウムイオン二次電池では、スペーサー粒子が、第1の発電要素の正極と、該第1の発電要素と隣接する第2の発電要素の負極とに接触し、両者を所定間隔に保持することができ、第1の発電要素の正極と、第2の発電要素の負極との接触を確実に阻止できる。
本発明の全固体型リチウムイオン二次電池では、複数の発電要素は、第1の発電要素の正極と、該第1の発電要素と隣接する第2の発電要素の負極とが、イオン伝導性がない導電性接着剤により接着されて一体化されているため、導電性接着剤の厚みを薄くすることができ、しかも従来のように比重の大きい金属製集電板を用いないため、薄くて軽量のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
全固体型リチウムイオン二次電池を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は(a)の一部を拡大して示す縦断面図である。 導電性接着剤中にスペーサ粒子を含有する場合の全固体型リチウムイオン二次電池の一部を示す縦断面図である。 正極と負極に貫通穴を形成し、この貫通穴内に導電性材料を充填した全固体型リチウムイオン二次電池を示す縦断面図である。 図1の全固体型リチウムイオン二次電池を収納容器内に収納した状態を示す縦断面図である。 図1の全固体型リチウムイオン二次電池を他の収納容器内に収納した状態を示す縦断面図である。
以下、図1を参照して全固体型リチウムイオン二次電池の実施の形態を説明する。本形態の全固体型リチウムイオン二次電池は、図1に示すように、少なくとも正極活物質からなる正極1と、固体電解質2と、少なくとも負極活物質からなる負極3とを順次積層して
接合し一体化させた複数個の発電要素Aを、イオン伝導性のない導電性接着剤4を介して直列に接続し、一体化して構成されている。
イオン伝導性のない導電性接着剤4としては、図1(b)に示すように、少なくとも熱可塑性樹脂4a中に導電性フィラー4bが分散したものが好適である。接着性を示す熱可塑性樹脂を含有した導電性接着剤であれば、予め発電要素Aに導電性接着剤4を塗布したものを必要積層数に応じて複数個準備した後、必要数積層し、この積層体を加熱加圧して接着することができ、製造が容易となる。ただし、積層数によっては作業性や加熱温度の均一性などを考慮し、発電要素Aを一枚ずつ、あるいはいくつかのブロックに分けて接着するなど、その接着工程は限定されるものではない。
熱可塑性樹脂4aとしては、例えばポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、およびそれらの液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)系樹脂、ポリケトンスルフィド(PKS)系樹脂、フッ素樹脂(PFA)等のエンジニアリングプラスチック、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)系樹脂、ポリヒドロキシフェニレンエーテル(PPO)系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂を挙げることができ、少なくともこれら熱可塑性樹脂4aの1種類以上を使用すればよいが、なかでもポリスチレン系樹脂が溶剤への溶解性や軟化温度などの観点から好適であり、少なくとも熱可塑性樹脂4aにはポリスチレン系樹脂を含んでいることが望ましい。なお、上記した熱可塑性樹脂4aはイオン伝導性を有しない。
また、導電性フィラー4bとしては電子伝導性を有するものの、イオン伝導性を有しないものを使用することができ、具体的には炭素材料、金属材料、導電性酸化物、導電性高分子のうちの少なくとも一種類以上を、単独あるいは複合して用いることができる。中でも電子伝導性が高く、比重が小さく、かつ微粉が入手可能で、樹脂との混合性が良好なカーボンブラックが特に好適である。カーボンブラックの平均粒径は10〜100nmのものを使用できる。
ただし、導電性接着剤4の材質の選定に当たっては、使用する正極活物質、負極活物質の動作電位や化学的性質などを考慮して選択する必要がある。例えば、炭素材料にとっては負極活物質材料として機能するものもあり、そのような材料を導電性接着剤の導電性フィラー4bとして使用する場合に、動作電位の異なる負極活物質材料の選定が必要となる。導電性接着剤4の導電性フィラー4bとして使用する金属材料においても、リチウムと合金を形成するものがあり、そのような金属材料を使用する場合には、負極材料の動作電圧に注意する必要がある。さらに正極側においても金属の溶出などが考えられるので金属フィラーを使用する場合は金属フィラーの耐電圧と正極活物質の動作電圧に注意を要する。
また、導電性接着剤4には、熱可塑性樹脂4aおよび導電性フィラー4bのみならず、図2に示すように、第1の発電要素Aの正極1と、該第1の発電要素Aと隣接する第2の発電要素Aの負極3とに当接し、かつイオン伝導性を有しないスペーサー粒子4cを含有していることが望ましい。これにより、第1の発電要素Aの正極1と、該第1の発電要素Aと隣接する第2の発電要素Aの負極3との接触を防止することができる。スペーサー粒子4cとは形状がほぼ均一で接合時に短絡を防ぐに足る強度を有する固体であればよく、例えば球状で粒径がそろっているセラミック粒子などを指す。材質はセラミックスに限らず、樹脂、ガラスなどの無機物、金属でもなんら問題はない。さらに絶縁性であってもよいが、好ましくは電子伝導性を有するほうが、隣接する発電要素A間の導電性接着剤4の抵抗増加を抑制できる。
スペーサー粒子4cの平均粒径は、集電層の厚みは薄ければ薄いほど良いという観点から、0.1〜10μmであることが望ましい。
上記集電層以外の全固体型リチウム二次電池を構成する正極1、固体電解質2、負極3などは、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられているものを用いることができる。以下に本形態の全固体型リチウムイオン二次電池に使用できる正極1、固体電解質2、負極3について説明する。
正極1は少なくとも正極活物質からなり、正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物が好適に用いられる。具体的にはリチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、リン酸系リチウム鉄複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物などが挙げられる。
負極3は少なくとも負極活物質からなり、負極活物質としては炭素材料、遷移金属酸化物、リチウム含有遷移金属酸化物、合金、金属リチウムなどが使用可能である。特に、カーボンブラックを導電性接着剤の導電性フィラーに用いる場合には、負極活物質として遷移金属酸化物やリチウム含有遷移金属酸化物を用いるのが適当である。カーボンブラックはリチウム基準の1V以下でリチウムを吸蔵する場合があることから、1V以上で充放電が可能な遷移金属酸化物やリチウム含有遷移金属酸化物を負極活物質として用いることが適している。具体的にはMnO2やV2O5、Li4Ti5O12、Li1.2V3O8などが負極活物質として好適に使用できる。
正極あるいは負極を作製するにはいくつかの方法が可能であり、例えば正極活物質あるいは負極活物質と導電剤と有機バインダとを含有するスラリーを作製し、離型性を有するポリエチレンテレフタレート製フィルム(以下、PETフィルム)上に塗布して乾燥後、剥離し、必要に応じて形状加工を施し、正極あるいは負極とする方法や、正極活物質あるいは負極活物質と有機バインダとを含有するスラリーを、同様にPETフィルム上に塗布し、剥離、整形後焼成して、正極活物質あるいは負極活物質からなる焼結体を作製し、正極あるいは負極とすることもできる。
さらに、図3に示すとおり、正極および負極の電子伝導性を改善するために、電極の厚み方向に貫通する複数の貫通穴を形成し、この貫通穴内に導電材料を充填し、貫通導体7を形成し、導電性接着剤4と貫通導体7を接続し、正極1あるいは負極3の電子伝導性を改善することもできる。なお、図3では、正極1および負極3に貫通導体7を形成した場合について説明したが、正極または負極のいずれかに貫通導体7を形成しても良い。
正極1あるいは負極3の厚み方向に貫通導体7を形成するには、焼成前の生成形体の厚み方向に予め貫通穴を開け、その貫通穴に導体材料を埋め込み、活物質が焼結する適当な温度で焼成することで、貫通導体7が埋め込まれた正極1あるいは負極3を得ることができる。
固体電解質2には高分子固体電解質や無機固体電解質、有機電解液を含んでいるもののゲル化することによって流動性が失われているゲル電解質を利用できる。なお、各種電解質は単独でも積層でも、複合化してでも利用可能である。
固体電解質2には、有機電解液を高分子材料でゲル化したゲル電解質、イオン伝導性高分子材料に電解質塩を溶解させた高分子固体電解質、無機材料からなる無機固体電解質など、流動性がなく正負極間に固定化可能な電解質であれば、それぞれを組み合わせて、例えば無機固体電解質を高分子固体電解質中に分散複合化させて用いるなどいずれも適用可能である。中でも無機固体電解質は難燃性、不燃性に優れることから単体で用いると安全
性の高いリチウム二次電池を提供することができ好適である。
有機電解液に用いる有機溶媒には、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ガンマーブチロラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2―メチルテトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよびメチルエチルカーボネートから選ばれる1種もしくは2種以上の混合系の溶媒が挙げられる。電解質塩としては、例えば、LiClO4,LiBF4,LiPF6,LiCF3SO3,LiN(CF3SO2)2,LiN(C2F5SO2)2などのリチウム塩を挙げることができる。
ゲル電解質に用いられる高分子材料としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリビニルクロライド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートなどのイオン伝導性を持たない高分子材料やイオン伝導性を有する高分子材料を挙げることができる。
イオン伝導性を有する高分子材料としては、例えばポリエチレンオキシドに代表されるエチレンオキシド骨格を有する高分子やプロピレンオキシドに代表されるプロピレンオキシド骨格を有する高分子、またそれらの混合物や共重合体などが挙げられる。高分子固体電解質を作製する場合はこれらイオン伝導性高分子に上述の有機電解液と同じ電解質塩を溶解して用いることができる。
無機固体電解質としては、例えばLi 1.3 Al 0.3 Ti 1.7 (PO 4 ) 3 やLi 3.6 Ge 0.6 V 0.4 O 4 、Li 0.35 La 0.55 TiO 3 などの結晶質固体電解質、30LiI-41Li 2 O-29P 2 O 5 や40Li 2 O-35B 2 O 3 -25LiNbO 3 などの酸化物系非晶質固体電解質、45LiI-37Li 2 S-18P 2 S 5 や1Li 3 PO 4 -63Li 2 S-36SiS 2 などの硫化物系非晶質固体電解質、Li3PO4-xNxなどの非晶質薄膜固体電解質を挙げることができる。
以上のような全固体型リチウムイオン二次電池では、発電要素Aがイオン伝導性がない導電性接着剤4により接着されているので、第1の発電要素Aの正極1と、該第1の発電要素Aと隣接する第2の発電要素Aの負極3との間でリチウムイオンの伝導が生じないため、二次電池として機能することができるとともに、導電性接着剤4の厚みを薄くすることができ、しかも従来のように比重の大きい金属製集電板を用いないため、薄くて軽量のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
従来のバイポーラ電極は、金属製集電板の一方の面に正極活物質と有機バインダとを含有する正極材料を塗布し乾燥した後、他方の面に負極活物質と有機バインダとを含有する負極材料を塗布し、乾燥後、必要に応じてロール加圧プレスして作製される。したがって、集電体には集電するという本来の役割以外に電極を塗工する際の基材としての役割もあり塗工が可能で導電性を有するという観点から金属箔が使用されてきた。
しかしながら、正極活物質あるいは負極活物質からなる焼結体を作製し、正極あるいは負極とすれば電極自体に形状を保持できる強度が備わっているため電極に導電性接着剤を印刷した後、加熱加圧接着することが可能となる。したがって、焼結体電極と組み合わせることによってそれ自体では保形性が乏しい導電性接着剤を集電層として利用できることとなる。
このようにして形成された全固体型リチウムイオン二次電池は、収納容器内に収容されて二次電池装置が作製される。収納容器は、ラミネート型リチウムイオン電池や従来のコイン電池などで使用されている外装体や集電端子がいずれも適用可能である。例えば、図4に示すように、アルミニウムや亜鉛、鉄、ニッケル、ステンレスなどからなる電子伝導性を有する金属板をプレス成形法などによって加工した蓋材21と、容器本体22とを絶縁パッキン23を介在させてかしめて封止することにより二次電池装置を作製することが
できる。この場合は、蓋材21と、容器本体22とにより集電することができる。
また、図5に示すように、凹部を有する一対の容器本体31で形成された空間内に全固体型リチウムイオン二次電池を収容し、全固体型リチウムイオン二次電池の両端面に配置された集電端子33を一対の容器本体31間から引き出して、二次電池装置を作製することができる。なお、集電端子33と容器本体31との間には絶縁材35が配置されて、一対の容器本体31同士の導通が阻止されている。
なお、図1では、正極1と、固体電解質2と、負極3とを順次積層して接合し一体化させた発電要素Aの積層数が3層であるが、積層数について用途によって異なるものであり、特に限定されるものではない。
マンガン酸リチウム(Li1.1Mn1.9O4)製正極1、固体電解質2(10モル%Li2O−25モル%B2O3−15モル%SiO2−50モル%ZnO)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)製負極3が順次積層され一体化された発電要素Aを、ポリスチレン系熱可塑性樹脂とカーボンブラックフィラーとSiO2スペーサー粒子とからなる導電性接着剤4を介在させて、21層直列に接合し一体化した。以下、詳細に説明する。
正極1にはマンガン酸リチウム(Li1.1Mn1.9O4)を用い、これに有機バインダと溶剤を加えて混合し、スラリーを調整した。このスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。得られた生成形体シートを矩形状に裁断し、大気中において650℃で3時間焼成し、焼結体からなる正極1を得た。
負極3にはチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)を用い、これに有機バインダと溶剤を加え
て混合し、スラリーを調整した。このスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。得られた生成形体シートを矩形状に裁断し、大気中において750℃で3時間焼成し、焼結体からなる負極3を得た。
そして、ここでは10モル%Li2O−25モル%B2O3−15モル%SiO2−50モル%ZnO
と有機バインダのポリビニルブチラールを重量比100:10で混合し、さらにトルエン
を加えてスラリーを調製し、PETフィルム上にドクターブレード法にて無機固体電解質2となるシートを作製した。
上記正極1と負極3とを、固体電解質2となるシートを介在して積層し、これを大気中において550℃で一括熱処理して、厚み50μmの正極1と厚み50μmの負極3との間に厚み30μmの固体電解質2を介在した、縦50mm×横100mmで厚み130μmの発電要素Aを作製した。
この後、発電要素Aを21個用意し、先ず発電要素Aの片面に、ポリスチレン系熱可塑性樹脂と、カーボンブラックからなる平均粒径50nmの導電性フィラーと、粒径5μmのSiOからなるスペーサー粒子と、トルエンなどの溶剤を混合し、スクリーン印刷可能な状態に調製した導電性接着剤をスクリーン印刷し溶剤を乾燥除去した。次に発電要素Aの導電性接着剤を塗布したのと反対側の面にも、同じ導電性接着剤を塗布し溶剤を乾燥除去した。
次に、21個の発電要素Aを直列接続になるように積層した。さらに、積層方向の最外面を、200℃の加熱加圧プレスで5kg/cmの圧力を掛けて加熱加圧プレスし、そ
の後圧力を維持したまま温度を下げ、導電性接着剤4が固化したのを確認して、21個の発電要素Aが積層一体化された全固体型リチウムイオン二次電池を取り出した。導電性接着剤4の厚みはいずれも5μmであった。
比較例1の全固体型リチウムイオン二次電池を作製した。先ず、ニッケル層とアルミニウム層の厚さがそれぞれ20μmのクラッド剤のニッケル層側にLi4Ti5O12と導電剤(アセチレンブラック)と高分子固体電解質材料にn−メチルピロリドン(NMP)から成るス
ラリーを塗布し、真空乾燥して負極を形成した後、アルミニウム層側にLi1.1Mn1.9O4と導電剤(アセチレンブラック)と高分子固体電解質材料にn−メチルピロリドン(NMP)から成るスラリーを塗布し、真空乾燥して正極を形成し、バイポーラ電極を得た。正極と負極の厚みはそれぞれ実施例と同じ50μmとした。さらに、電極に添加したのと同じポリエチレンオキシド骨格を有する高分子にLiN(CF 3 SO 2 ) 2 を溶解した高分子固体電解質を厚み30μmのシート状に形成した。作製したバイポーラ電極と高分子固体電解質シートを縦50mm×横100mmに裁断しバイポーラ電極と高分子固体電解質シートを交互にを21層積層し比較例のバイポーラ電池を作製した。ただし、最外層の電極は直列接続となるよう正極もしくは負極1層のみが形成された電極を使用した。
本発明と比較例1の全固体型リチウムイオン二次電池について、厚みを測定したところ、本発明では、厚みが2.83mmであるのに対して、比較例1では、厚みが3.53mmであり、本発明では、薄い電池を提供できることがわかった。さらに重量に関してはその比重の違いから実施例と比較例で約24g実施例の方が軽くできることがわかった。
さらに、比較例2の全固体型リチウムイオン二次電池を作製した。先ず、アルミニウムからなる厚み40μmの金属製集電板の両面に、ポリスチレン系熱可塑性樹脂と、カーボンブラックからなる平均粒径50nmの導電性フィラーとからなる導電性接着剤を塗布したものを準備し、これを上記した発電要素A間に配置して、21個の発電要素Aを積層一体化し、比較例の二次電池を作製した。金属製集電板と導電性接着剤とからなる集電層の厚みは50μmであった。この比較例2では、厚みが3.73mmであり、実施例と比較例2では約11.5g実施例の方が軽くできることがわかった。
従って、全固体型リチウムイオン二次電池を電気自動車用に使用する際には、多数の上記二次電池を接続してモーターを駆動する必要があるため、重量および容積を大幅に軽減できることがわかる。
1・・・正極
2・・・固体電解質
3・・・負極
4・・・導電性接着剤
4a・・・熱可塑性樹脂
4b・・・導電性フィラー
4c・・・スペーサ粒子
A・・・発電要素

Claims (4)

  1. 正極、無機固体電解質および負極が順次積層されて一体化された発電要素を複数個直列に接続してなる全固体型リチウムイオン二次電池において、複数の前記発電要素は、第1の前記発電要素の正極と、該第1の発電要素と隣接する第2の前記発電要素の負極とが、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを含有するイオン伝導性がない導電性接着剤により接着されて一体化されていることを特徴とする全固体型リチウムイオン二次電池。
  2. 前記第1の発電要素と前記第2の発電要素とが、前記第1の発電要素の正極と前記第2の発電要素の負極との間に前記導電性接着剤を介して加熱加圧して接着されて一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  3. 前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方が、正極活物質または負極活物質からなる焼結体であることを特徴とする請求項1または2に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  4. 前記導電性接着剤中にスペーサー粒子を含有していることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれかに記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
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