JP2009073841A - プレガバリンの不斉合成 - Google Patents
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Abstract
Description
発作は、正常な脳の機能を破壊する過剰な非同時性神経活動として定義される。発作は、GABA神経伝達物質の濃度を調節することにより抑制され得ると考えられる。GABAの濃度が脳の境界値を下回ると、発作が起こる (Karlsson et al., Biochem. Pharmacol, 1974,23:3053);GABAのレベルがひきつけの間に脳内で上昇すると、発作が終わる (Havashi. Physiol. (London), 1959:145:570) 。
Biochem. Pharmacol., 1983;32:2751; Loscher, Biochem. Pharmacol., 1982;31:837; Phillips et al., Biochem. Pharmacol., 1982;31:2257)。例えば、GAD活性化剤であるラセミ体化合物(±)−3−(アミノメチル)−5−メチルヘキサン酸(ラセミ体イソブチル−GABA)は、望ましくない運動失調の副作用を避けながら発作を抑制する能力を有する。
プレガバリンを製造するために幾つかの方法が使用されている。典型的には、ラセミ体混合物が合成されてからそのR−及びS−鏡像体に分割される(アジド中間体を介して合成する米国特許第5,563,175号を参照のこと)。別の方法は、潜在的に不安定なニトロ化合物を使用するもので、ニトロメタン、及び潜在的に発熱性で危険な反応においてアミンに還元される中間体を包含する。この合成は、その反応が−78℃で行なわれなければならないリチウム・ビス(トリメチルシリルアミド)も使用する (Andruszkiewicz et al., Synthesis. 1989:953) 。もっと最近では、そのラセミ体が“マロン酸”合成によって、及びホフマン合成によって製造されている(米国特許第5,840,956号;第5,637,767号;第5,629,447号;及び第5,616,793号)。これら方法に従ってプレガバリンを得るため、ラセミ体を分割する伝統的な方法が使用されている。伝統的な分割は、目的のS−鏡像体を分離して精製するのに、キラルな分割剤との塩の製造を包含する。これは、有意な処理を包含し、更にその分割剤に付随する実質的な付加的コストも包含する。分割剤の部分的再利用は可能であるが、付加的な処理だけでなく、廃棄物発生に伴う処理が必要になる。更には、目的ではないR−鏡像体は効率的に再利用されることができないので、最終的に廃棄物として捨てられる。かくして、ラセミ体の半分だけが目的生成物なので、プレガバリンの最大理論収率は50%である。このことは、製造コスト及び能力の要素である、その方法の効率的生産量(所与の反応器容量で製造されることができる量)を少なくさせる。
プレガバリンは、商業的な医薬製品として開発されているので、その大規模合成のための効率的でコスト効果がありしかも安全な方法の必要性が存在している。商業的製造に通用するためには、そのような方法は、高度に鏡像体選択的であること、例えば、正しい鏡像体が実質的に過剰であるように生成物が生成することが必要である。この発明の目的は、そのような方法、即ち、不斉水素化方法を提供することである。
米国特許第4,939,288号によれば、不斉水素化は、イソブチル基を有する基質では十分に働かない。本発明者らは、今回、式iPrCH=C(CN)CH2 CO2 Rのイソブチルシアノカルボン酸、塩又はエステル基質が選択的に水素化されることができ、その後、水素化されて実質的に純粋なプレガバリンをもたらすことができる、鏡像体的に豊富化されたニトリル誘導体を提供できることを発見した。この選択率は、ニトリル部分の立体配置及び誘導効果がカルボキシ基に比較して劇的に相違することから、特に驚くべきものである。事実、このタイプのシアノ置換カルボキシオレフィンの不斉水素化が成功したという先行技術の教示は一切存在しない。
本発明は、プレガバリンを製造する従来法に比べて幾つかの利点を与える。例えば、目的ではないR−鏡像体を除去するための処理及びそれに続くその廃棄物の廃棄が最小限で済む。S−鏡像体が最終生成物中にずっと豊富なので、この不斉アプローチはより効率的である。更には、本法は、従来法に要求されるような危険なニトロ化合物、費用のかかるキラル補助剤、又は低温の使用を必要としない。更に、化学量論量のキラル物質を必要とする伝統的な分割アプローチ又はキラル補助剤ルートと違って、この合成は、触媒として、化学量論を下回る量のキラル物質を用いるだけである。かくして、本発明の方法は、経済的及び環境的利点の両方を有する。
“アリール”は、単環(例えば、フェニル)、多環(例えば、ビフェニル)、又は少なくとも1つの環が芳香族である縮合多環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、ナフチル、アントラニル、又はフェナントリル)を有する芳香族炭素環基を意味する。このアリール基は、未置換であっても、アルキル、O−アルキル及びS−アルキル、OH、SH、−CN、ハロゲン、1,3−ジオキソラニル、CF3 、NO2 、NH2 、NHCH3 、N(CH3)2 、NHCO−アルキル、−(CH2)m CO2 H、−(CH2)m CO2 −アルキル、−(CH2)m SO3 H、−NHアルキル、−N(アルキル)2、−(CH2)m PO3 H2 、−(CH2)m PO3(アルキル)2、−(CH2)m SO2 NH2 、及び−(CH2)m SO2 NH−アルキルであって、アルキルが上記の通りに定義されかつmが1、2又は3である置換基から選択される1〜3の置換基で置換されていてもよい。本発明の好ましいアリール基はフェニルである。典型的な置換アリール基には、メチルフェニル、4−メトキシビフェニル、3−クロロ−1−ナフチル、及びジメチルアミノフェニルが含まれる。
この出願における特許を含む全ての文献の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、(S)−3−(アミノメチル)−5−メチルヘキサン酸(プレガバリン)の効率的な合成法を提供する。この合成は、以下のスキーム1に示される。
スキーム1に示すように、シアノアルカン酸の金属塩2(Yは例えばカリウムである)は、シアノヘキセン酸エステル1a又は1bから、逐次的な不斉水素化とフリーの酸又は塩へのエステル加水分解によって得られる。続く、ニッケルのような触媒での通常の水素化によるニトリル2の還元とそれに続くそのカルボン酸塩の酸性化によってプレガバリンが与えられる。また、これら工程は、不斉水素化のための基質が酸又は塩4:
となるように逆転されることができる。化合物4は、個別のE又はZ幾何異性体としても、それらの混合物としても存在できる。塩は、フリーの酸(XがCO2 H)を金属水酸化物、例えば、KOHのような強塩基と反応させることによって形成されることができる。また、塩は、例えば、アミン(W)又はホスフィン(W)から誘導されるような対イオンWH+ で形成されることができる。1級C1-10アルキルアミン及びシクロアルキルアミン、特にtert−ブチルアミンが好ましい。トリエチルアミンのような3級アミンも使用することができる。もう一度言うが、続く標準的方法によるニトリル2の還元とそれに続くそのカルボン酸塩の酸性化によってプレガバリンが与えられる。
スキーム1によるプレガバリンの一般的合成では、シアノオレフィン化合物1a又は1bがエステル加水分解と不斉水素化を受けて、目的の3−シアノ−5−メチルヘキサン酸又は対応するカルボン酸塩2を形成する。このオレフィン基質は、個別のE又はZ幾何異性体であっても、それらの混合物であってもよい。続くニトリル2の還元とそれに続くカルボン酸塩の酸性化がプレガバリンを与える。
を有する。Rについての好ましいアルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシルのようなn−アルキル基である。Rについてのより好ましいアルキル基は、メチル又はエチルである。使用できる他の触媒には、式:
不斉水素化反応は、水素雰囲気下で行なわれ、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はそのようなアルコールと水の混合物のようなプロトン性溶媒中で行なわれる。
シアノヘキセン酸エステル出発材料(例えば、1a)は容易に入手できる (Yamamoto et al., Bull. Chem. Soc. Jap., 1985;58:3397) 。それらは、以下のスキーム2に従って調製されることができる。
スキーム2に従う化合物1aの合成では、アクリロニトリルの2−メチルプロパナールへのアミンで触媒された付加(即ち、Baylis-Hillman反応)で、シアノアリルアルコールが得られる。この縮合を触媒するのに使用される典型的なアミンには、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(Dabco) のような物質が含まれる。そのシアノアリルアルコールは、その後、アルキルカーボネート(例えば、クロルギ酸エチルのようなハロギ酸アルキルとの反応による)又はそれぞれの酢酸エステル(無水酢酸又は塩化アセチルとの反応による)のいずれかに転化される。次いで、得られる2−(2−メチルプロピル)−2−プロペンニトリルがパラジウムで触媒されたカルボニル化に付されて、3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エステル1aを生成する(例えば、R1 がメチル又はエチルである)。
in situで調製されてもよい。以下のスキーム4は、Yがスキーム1について上で定義された通りである、この好ましい態様を示している。塩4aの水素化の明らかな特徴は、目的のS−鏡像体2が、ビスホスホランシリーズからのキラル(R,R)触媒、例えば、〔(R,R)−Me−DuPHOS〕Rh(COD)+ BF4 - を使用することにより得られる点である。このことは、エステル基質1a(スキーム3)の水素化と比較した場合、絶対的立体化学における意外なスイッチに相当する。加えて、塩4aの水素化において達成される鏡像体選択率はずっと高い。典型的には、少なくとも約95% e.e. である。カチオンYの選択は、臨界的ではない考えられる。というのは、同程度の鏡像体選択率が金属カチオン(例えば、K+ )及び非金属カチオン(例えば、tert−ブチルアンモニウム)で観察されるからである。理論に拘束されることを望まないが、基質1a及び4aの対照的な特徴は、各々の基質の官能基と触媒中のロジウム中心との間の結合相互作用に由来し、それが、今度は、そのオレフィンの水素化中の表面選択性の方向と度合いの両方に影響しているかも知れない。かくして、エステル1aの水素化においては、シアノ置換基が触媒への結合に参加することができる。この効果は、カルボン酸基による結合が優勢であると考えられるところの塩4aの水素化では、完全に無くなると考えられる。
の新規な化合物を提供する。これら化合物は、プレガバリンの合成における有用な基質である。
本発明の別の好ましい態様では、最終プレガバリン生成物が(S)−マンデル酸と共に選択的に再結晶されて、目的のS−異性体の更に高められた富化率が与えられ得る。かくして、高いレベル(少なくとも50%まで)の(R)−鏡像体が、S−マンデル酸塩を介する古典的分割によって除去されることができる(米国特許第 5,840,956号;米国特許第 5,637,767号)。そのような選択的再結晶に適する溶媒には、例えば、水又はアルコール(例えば、メタノール、エタノール、及びイソプロパノール、及びそれらに類したもの)、又は水とアルコールの混合物が含まれる。一般に、過剰なマンデル酸が使用される。マンデル酸を他の酸と一緒に使用できることも留意されるべきである。
次の詳細な実施例は、本明細書の特定の態様を更に例示するものである。これら実施例は、本発明の範囲を限定することを意図していないのでそのように解釈されるべきである。出発材料及び種々の中間体は、商業的供給源から得られても、商業的に入手可能な化合物から調製されても、有機化学の分野の当業者に周知である合成方法を使用して調製されてもよい。
オーバヘッド攪拌器、温度プローブ、還流管、及び窒素導入口を装備した500mLの4頸丸底フラスコに、無水酢酸(40mL,0.45モル)が仕込まれる。この溶液は50℃に加熱され、そして、テトラヒドロフラン(25mL)中の3−ヒドロキシ−4−メチル−2−メチレンペンタンニトリル(50g,0.4モル)と4−(ジメチルアミノ)ピリジン(1.5g)の溶液が35分かけて添加される。外部加熱なしに50〜63℃の温度が維持される。添加が完了した後、その反応混合液60℃に75分間加熱される。その溶液は30℃まで冷やされ、そして、その冷やされた反応混合液は、30mLのtert−ブチルメチルエーテル(MTBE)と25mLの水で希釈される。この混合液は10℃に冷やされて、50%水酸化ナトリウム水溶液(37g,0.46モル)の45mLの水で希釈された溶液が、冷却されながら、温度が約15℃に維持されるように加えられる。最終pH調整のために、50%水酸化ナトリウム水溶液9.8g(0.12モル)が滴下され、9.4の最終pHにされる。10mLの水と10〜15mLのMTBEを加えた後、その反応混合液は分液される。上層の有機生成物層が分液され、25mLの食塩水で洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、そして減圧濃縮されて、63.7g(95%)の酢酸2−シアノ−1−イソプロピル−アリルエステルが淡黄色オイルとして得られる。
オーバヘッド攪拌器を有する高圧反応器に、酢酸パラジウム(0.52g,2.3ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.65g,2.3ミリモル)、臭化カリウム(5.5g,4.8ミリモル)、炭酸2−シアノ−1−イソプロピル−アリルエステルエチルエステルを含有する粗製オイル(240g,1.2モル)、トリエチルアミン(2.2g,22ミリモル)、エタノール2B(45mL)、及びアセトニトリル(200mL)が仕込まれる。一酸化炭素が50psiで導入され、そしてその混合液が攪拌されながら50℃で一晩加熱される。1、3及び6時間後に反応器の圧力が10〜15psiに抜かれ、そして、一酸化炭素が再び50psiに充填される。その反応混合液はセライトを通して濾過されて固体が除去される。濾液は、ロータリーエバポレーターによって濃縮されてから、800mLのヘキサンが加えられる。得られる混合液は、500mLの水で2回洗浄され、そしてヘキサンが減圧留去されて、147gの粗製3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エチルがオイルとして得られる。この粗生成物は、分別蒸留(60〜70℃で0.7mmHg)によって精製される。
オーバヘッド攪拌器を有する高圧反応器に、0.5g(0.5ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、0.5gの(2.0ミリモル)のトリフェニルホスフィン、0.5g(5.0ミリモル)の臭化ナトリウム、4.5mL(25.0ミリモル)のジイソプロピルエチルアミン、8.35g(50.0ミリモル)の酢酸2−シアノ−1−イソプロピル−アリルエステル、及び100mLのエタノールが仕込まれる。一酸化炭素が40〜50psiで導入され、そしてその混合液が攪拌されながら50℃で24時間加熱される。その褐色溶液はセライトを通して濾過されて固体が除去される。濾液は、ロータリーエバポレーターによって濃縮される。濃縮された反応混合液は、150mLのメチルtert−ブチルエーテルで希釈されて水で洗浄される。その溶媒がロータリーエバポレーターによって留去されて、7.7gの粗製黄色オイル生成物である3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エチルが得られる(GCアッセイで85面積%)。この粗生成物は、更に精製することなしに使用されても、減圧蒸留(60〜70℃で0.6〜1.0mmHg)によって精製されてもよい。
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材料 分子量 量 ミリモル
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3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エチル 181.24 20.02 g 110
LiOH H2 O 41.96 13.0 g 310
テトラヒドロフラン 75 mL
水 25 mL
塩酸(2N) 必要量
酢酸エチル 必要量
tert−ブチルアミン 73.14 9.27 g 127
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(別法)
適切な大きさの3頸丸底フラスコに、3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エチルを含有する50gのオイル(29.9g含有重量,165ミリモル)が仕込まれる。50mLの水中のKOH(91%,10.2g,165.1ミリモル)の溶液がそのエステル溶液に20分間かけて加えられ、そしてその溶液は更に1時間攪拌される。水(50mL)が加えられ、そしてその溶液は80mLまで減圧濃縮される。その水溶液は、MTBE(100mL)で洗浄され、生成物含有水層が濃塩酸(20mL)で1のpHまで酸性化される。得られる酸がMTBE(100mL)中に抽出される。その生成物含有MTBE溶液は、減圧濃縮される。得られるオイルは、イソプロピルアルコール(58mL)とヘプタン(85mL)中に溶解され、そしてこの溶液がセライトを通して濾過される。濾物が、イソプロピルアルコール(58mL)とヘプタン(85mL)の混合液で洗浄される。tert−ブチルアミンがその溶液に加えられて粘稠なゲル様スラリーを形成する。そのスラリーは、還流まで加熱されて溶液になる。その溶液は、室温までゆっくり冷やされる。得られるスラリーは、0〜5℃まで1.5時間冷やされてから濾過され、そしてイソプロピルアルコール(50mL)とヘプタン(150mL)の混合液で洗浄される。固体が45〜50℃で減圧乾燥され、E及びZ異性体の混合物である23.1g(62%)の3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸tert−ブチルアンモニウム塩が白色固体として得られる。Z異性体は、イソプロピルアルコールとヘプタンからの再結晶により、99%を越える異性体純度で得られることができる。
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材料 供給源 分子量 量 ミリモル
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3−シアノ−5−メチル− PD61966X130 181.24 90.8 g 501
3−ヘキセン酸エチル
水酸化カリウム85% Ardrich 56.11 33.1 g 501
メタノール Fischer 90 mL
tert−ブチルメチルエーテル Fischer 900 mL
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───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
───────────────────────────────────
3−シアノ−5−メチル−3− 226.33 19.0 g 84
ヘキセン酸のtert−ブチルアンモニウム塩
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 49.6 mg 0.082
メタノール 32 200 mL
水素 2 44 psi(3 bar)
───────────────────────────────────
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
───────────────────────────────────
3−シアノ−5−メチル−3− 191.3 11.03 g 57.7
ヘキセン酸のカリウム塩
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 10mL MeOH 18.2 X10-3
中 11 mg S/C=1000w/w
メタノール 32 100 mL
水素 2 60 psi(4 bar)
───────────────────────────────────
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
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3−シアノ−5−メチル−3− 181.2 123 g 640
ヘキセン酸カリウム
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 123 mg 0.204
メタノール 32 1015 mL
水素 2 60 psi(4 bar)
───────────────────────────────────
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
───────────────────────────────────
3−シアノ−5−メチル−3− 226.33 125.8 g 557
ヘキセン酸tert−ブチルアンモニウム
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 125 mg 0.082
メタノール 32 200 mL
水素 2 50-65 psi
───────────────────────────────────
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
───────────────────────────────────
3−シアノ−5−メチル−3− 181.2 10.81 g 59.7
ヘキセン酸エチル
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 18.0 mg 29.8X10-3
メタノール 32 120 mL
水 18 18 mL
水素 2 60 psi(4 bar)
───────────────────────────────────
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
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3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸エチル 181 0.36 g 2.00
[(R,R)-MeDuPHOS]Rh(COD) + BF4 - 604 1.2 mg 2X10-3
メタノール 5 mL
水素 60 psi(4 bar)
───────────────────────────────────
プレガバリンの合成
A.(S)−3−シアノ−5−メチルヘキサン酸のカリウム塩のプレガバリン
への転化
S−シアノ酸のカリウム塩(実施例2Bに記載の通りに調製したもの,94.9%S−異性体,8.0g,41.4ミリモル)が、水酸化カリウム(91%フレーク,見掛け44.0mg,正味40.0mg,0.7ミリモル)、水(15mL)、及び2BEtOH(即ち、トルエンで変性されたもの)(10mL)と一緒に、スポンジニッケル触媒(A−7000,Activated Metals and Chemicals. Inc., P.O. Box 4130, Severville, TN37864, 5g, 水湿潤品)を含有するPARRビンに仕込まれる。そのスラリーは、50psi水素下で室温でPARR震盪機で一晩震盪される。
そのスラリーは Supercel のパッドを通して濾過される。濾物が水(20mL)と2BEtOH(7mL)で濯がれる。合わされた濾液が氷酢酸(2.4mL,2.5g,41.6ミリモル)と混合され、そして70℃で30分間加熱される。その混合液は0℃に冷やされ、そして固体が濾取され、イソプロパノール(50mL)で洗浄され、そして乾燥されて、3.2gの生成物(20ミリモル,49%収率)が得られる。この物質のHPLCアッセイで、99.7%(曲線下面積)3−イソブチルGABAであることが分かった。鏡像体分析(HPLC)で、その3−イソブチルGABAが異性体の混合物としてであることが示され、97.82%が目的のS−異性体(プレガバリン)であり、2.18%が目的でないR−異性体であることが示される。
塩のプレガバリンへの転化
S−シアノ酸のtert−ブチルアンモニウム塩(実施例2Aに記載の通りに調製したもの,97%S−異性体,8.0g,35.0ミリモル)が、水酸化カリウム(91%フレーク,見掛け2.2g,正味2.0g,35.6ミリモル)、水(15mL)、及び2BEtOH(11mL)と一緒に、スポンジニッケル触媒(A−7000,5g, 水湿潤品)を含有するPARRビンに仕込まれる。そのスラリーは、50psi水素下で室温でPARR震盪機で一晩震盪される。
そのスラリーは Supercel のパッドを通して濾過される。濾物が水(20mL)と2BEtOH(トルエンで変性されたエタノール)(7mL)で濯がれる。合わされた濾液が氷酢酸(4.1mL,4.3g,71.6ミリモル)と混合される。得られる溶液が70℃に加熱されてから、室温までゆっくり冷やされる。次いで、その反応スラリーは0〜5℃で6時間攪拌されて濾過される。固体がIPA(50mL)で濯がれ、そして減圧オーブン中で2日間乾燥されて、3.4gの固体(61.0%通し収率)が得られる。HPLC分析で、この生成物は97.20%(面積)3−イソブチルGABAとして同定され、その99.92%が目的のS−異性体(プレガバリン)であると同定される。
───────────────────────────────────
材料 分子量 量 ミリモル
───────────────────────────────────
3−シアノ−5−メチル−3−ヘキセン酸 153 200 mg 1.307
[(S,S)-Me-BPE]Rh(COD) + BF4 - 618.48 20 mg 0.0327
(2.5 mol%)
メタノール 4 mL
水素 50 psi(4 bar)
───────────────────────────────────
1当量(0.18mL)のトリエチルアミンがその反応混合液に加えられ、そして震盪が更に5時間続けられた(24℃,50psi)。その反応混合液は濾過され、そして溶媒が留去された。生成物がプロトンNMRによって分析され、S−鏡像体について95% e.e. を有する約43%の目的の(S)−3−シアノ−5−メチルヘキサン酸を含有することが分かった。
プレガバリンの再結晶
0.6%の(R)−鏡像体を含有するプレガバリン固体(117kg,735モル)が水(550L;4.7L/kgプレガバリン)及びイソプロピルアルコール(1100L;9.4L/kgプレガバリン)と混合される。その混合物は固体を溶解させるために加熱され(約75℃±5℃)、熱時濾過され、そして0℃±5℃まで冷却されて結晶を析出する。その固体が遠心分離で集められ、そしてイソプロピルアルコールで濯がれる。その湿った固体は35〜35℃で減圧乾燥されてから粉砕され、91.8kg(78.5%)のプレガバリンが白色結晶固体として得られる。鏡像体比率は、99.94%(S)−鏡像体と0.06%の(R)−鏡像体であった。
本発明品及びそれを製造しかつ使用する方法が、十分に明確かつ正確に記載され、また、当業者が本発明を製造しかつ使用できるように正確な用語が使用されてきた。前述したものは、本発明の好ましい態様を説明するものであって、本発明の精神及び請求の範囲に記載の本発明の範囲を逸脱することなく修飾がなされ得ることが理解されるべきである。発明と見做す主題を特定的に指摘しかつ明確に特許請求するために、この明細書を請求の範囲が締め括る。
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