JP2008252089A - フェライト成形シート、焼結フェライト基板およびアンテナモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】
焼結フェライト基板を得る場合において、フェライト成形シートを数枚から数十枚重ねて焼成する。その際、焼結フェライト基板の固着を防ぐためにジルコニアやアルミナ粉末をフェライト成形シート表面に塗布され焼成後に粉末を除去する。薄層の焼結フェライト基板表面の粉末除去は特に困難であり、精密電子部品などにおいては異物混入の原因となる。
【解決手段】
少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが170nm〜800nmであり、かつ最大高さが3μm〜10μmであり、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10〜80%であることを特徴とする、厚みが30μmから430μmのフェライト成形シートを焼成することによって、離型処理を必要としないフェライト成形シートを積層焼成して、清浄な薄層焼結フェライト基板を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は薄板単層の軟磁性焼結フェライト基板の製造に用いるフェライト成形シート、薄板単層の軟磁性焼結フェライト基板、およびRFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)技術を用いた非接触ICタグなどに用いられるアンテナモジュールに関するものである。
焼結フェライト基板を得る場合、フェライト粉末の成形シートやフェライト粉末を樹脂に混合した成形シートを焼成する。その際、成形シート同士や焼成用台座に焼結フェライト基板が固着する。固着した焼結フェライト基板を剥離すると焼結フェライト基板が破損するので、固着防止のためジルコニア粉末やアルミナ粉末などの離型粉末を焼成前のフェライト成形シートや焼成用台座の表面に塗布して焼成し、焼成後に離型粉末の除去を行う方法が一般的である。このような作業は極めて煩雑でありまた離型用粉末の完全な除去が困難なため電子精密部品などに用いると、機器の異物汚染になる場合がある。
たとえば、特許文献1は「フェライト成形体を焼成する際に用いるフェライトコア変形防止用フェライトシートに関するもの」であり、従来の技術には「このフェライトは、焼成時に収縮するが、この収縮時の変形を防止するために、セッター上にアルミナ粉末を敷粉として用いていた」と記載されている。フェライトコア変形用防止フェライトシートを用いる方法は生産性が悪く、フェライトシート自体を別に準備する必要があり、コスト的にも使うことができない。敷粉を使用する方法は敷粉が凝集している場合等、焼成時に引っかかりが生じたりして、フェライト成形シートが薄い場合、焼結フェライト基板が波打ったり、割れてしまう頻度が多くなる。
また、特許文献2では、2mm角の正方形のフェライト固片をシート基材上に敷き置きし、接着固定を行い、さらに、上部に他のシート基材、アンテナパターンを重ねてアンテナ一体型磁性シートを得ている。しかし、フェライト固片をシート基材上に均一に効率よく並べるのは困難であり、実用的でない。
従来、RFID技術を用いた非接触ICタグなどに用いられるアンテナモジュールは金属近傍に施工する場合、磁束が金属に渦電流として変換され通信できなくなる。この対策として平面内に渦巻き状に導電ループコイルを形成しこのコイルと並行に軟磁性シートを積層する方法が広く採用されている、また近年、携帯電話など電子機器の小型化、電子部品の高密度実装の要求が高まっている。アンテナモジュールとして金属近傍に実装しても安定した通信が行えるとともにアンテナモジュールの積層体の厚みがより一層薄いものが強く求められている。
アンテナモジュールとしてループコイルと磁気シート積層体で構成された発明が特許文献3に開示されている。上記構成で機器実装前にコンデンサを並列に挿入して13.56MHzなど所望の周波数に調整する。しかし電子機器に実装され金属近傍に施工されるとアンテナの共振周波数が変化する場合があり、実用上問題が多い。また、特許文献4には予め金属シールド板を装着された構成のアンテナモジュールが開示されている。該アンテナモジュールは、フェライトシートをラミネートした磁性部材のシート厚を0.5mm前後とし、さらに表面をPETまたはPPSで被覆し、非通信面に金属シールド板を貼着している。このような構成体は薄板化が困難であり、最近の電子機器の小型化に対応できない。
特開平2−305416号公報 特開2006−174223号公報 特許第3728320号公報 特開2005−340759号公報
本発明は清浄な薄層の焼結フェライト基板を得るために、ジルコニア粉末やアルミナ粉末など離型粉末を使用しないで、焼結フェライト基板同士や焼成用台座に焼結フェライト基板が固着しないようなフェライト成形シートを得ることを課題とする。また、本発明は残留した離型粉末で電子機器などを汚染しない清浄な焼結フェライト基板を得ることを課題とする。
金属部材の近傍で使用されるアンテナにおいて、磁性シートなどを予め装着し周波数調整したものが利用されている。しかし金属部材の近傍に施工するとアンテナの共振周波数が変化する。従って、電子機器に実装後に周波数を調整する必要がある。そこで本発明はこのような煩雑な作業を無くし、予め磁性部材を装着して調整した周波数がいずれの電子機器の金属部材近傍に装着されても周波数変化のほとんど無い薄いアンテナモジュールを得ることを課題とする。
また、本発明は、金属部材の近傍で使用されるアンテナにおいて、磁性部材と金属シールド板の間に形成されやすい空隙によるアンテナ特性の不安定さを解消することを課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
すなわち、本発明は、少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが170nm〜800nmであり、かつ最大高さが3μm〜10μmであり、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10〜80%であることを特徴とする、厚みが30μmから430μmのフェライト成形シートである(本発明1)。
本発明は、フェライト成形体表面をサンドブラストにより粗面加工したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シートである(本発明2)。
本発明は、フェライト成形シート表面を、凹凸に表面加工した金型あるいはカレンダロールにより加圧成形したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シートである(本発明3)。
本発明は、フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形体を得る場合において、サンドブラスト処理されたプラスチックフィルムに塗工し、表面の凹凸を転写して得られることを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シートである(本発明4)。
本発明は、フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形体を得る場合において、平均粒子径0.1から10μmのフェライト粉末の粒度を調整して表面に凹凸を設けた請求項1記載のフェライト成形シートである(本発明5)。
本発明は、少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが150nm〜700nmであり、かつ最大高さが2μm〜9μmであり、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であることを特徴とする、厚みが25μmから360μmの焼結フェライト基板である(本発明6)。
本発明は、フェライトがNi−Zn−Cu系スピネルフェライトであり、かつ13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下であることを特徴とする請求項6記載の焼結フェライト基板である(本発明7)。
本発明は、焼結フェライト基板の片面に導電層を設けたことを特徴とする請求項6または7記載の焼結フェライト基板である(本発明8)。
本発明は、焼結フェライト基板の少なくとも片面に溝を設けていることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の焼結フェライト基板である(本発明9)。
本発明は、焼結フェライト基板の少なくとも片面に粘着フィルムを貼り付けており、かつ焼結フェライト基板上に基板の屈曲性を生ずる割れが入っており、かつ13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の焼結フェライト基板である(本発明10)。
本発明は、無線通信媒体および無線通信媒体処理装置に用いられる導電ループアンテナモジュールにおいて、磁性部材の片面に導電ループアンテナを設け、かつアンテナを設けた磁性部材の面の反対の面に導電層を設けたことを特徴とするループアンテナモジュールであって、磁性部材が請求項8から10のいずれかに記載の焼結フェライト基板であり、前記導電層が50μm以下の表面電気抵抗が3Ω/□以下であることを特徴とするアンテナモジュールである(本発明11)。
本発明は、磁性部材がNi−Zn−Cu系スピネルフェライト焼結基板であって、導電層をアクリル又はエポキシ系導電塗料を塗布して設けたことを特徴とする請求項11に記載のアンテナモジュールである(本発明12)。
本発明は、磁性部材がNi−Zn−Cu系スピネルフェライト焼結基板であって、導電層をフェライト成形シートに銀ペーストにより印刷積層して一体焼成することによって設けたことを特徴とする請求項11に記載のアンテナモジュールである(本発明13)。
本発明によれば、ジルコニア粉末やアルミナ粉末などで離型処理をしなくても固着しない清浄な薄い焼結フェライト基板が得られ、電子機器に装着しても離型粉の飛散などによる汚染の無い焼結フェライト基板を提供できる。
本発明によれば、25〜360μmの焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下にすることによって、アンテナモジュール用に適した磁性部材を得ることができる。これはアンテナモジュールの薄層化に大きく貢献するものである。
本発明によれば、金属部材近傍に用いるアンテナモジュールにおいて、磁性部材である
焼結フェライト基板に薄い導電層を塗装や印刷積層によって形成するため、アンテナモジュールの厚みが100〜580μm程度と薄く出来る。また、本発明によれば、導電ループコイルと磁性部材(軟磁性層)及び導電層を一体積層した状態で共振を調整しているため、機器実装後のアンテナの特性変化が極めて少ないので機器実装後に煩雑な調整が不要である。
本発明によれば、金属部材近傍に用いるアンテナモジュールにおいて、磁性部材と導電層の間に空隙が存在することは皆無のため、アンテナ特性が極めて安定している。
本発明によれば、磁性部材として用いる焼結フェライト基板に少なくとも片面に粘着フィルムを貼り付け、基板の屈曲性を生ずる割れを入れることによって、磁性部材に柔軟性を持たせることができるので、取り扱いも容易で、磁性部材の割れによるアンテナモジュールの特性の変化を最小にすることが可能である。
本発明のフェライト成形シートの表面粗さは、中心線平均粗さ(Ra)は170〜800nmであり、最大高さ(Rmax)は3〜10μmである。好ましくは中心線平均粗さは180〜700nmであり、最大高さは4〜8μmである。また本発明では中心線平均粗さや最大高さの値だけでは示すことができず、表面凹凸の存在頻度をコントロールすることも必要としている。表面粗さを求めた100μm四方イメージのBearing解析において、最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10〜80%であり、好ましくは15〜75%である。この範囲であれば、本発明の目的とする離型粉末を使用しなくともフェライト成形シート間が固着せずに、本発明の焼結フェライト基板を焼成できる。
中心線平均粗さが170nm未満、あるいは最大高さが3μm未満の場合は、焼成時にシートが固着する。また、中心線平均粗さが800nmを越えるか、最大高さが10μmを越えると成形シートの接触面積が大きくなり離型が困難となる。また、焼成して得られる焼結フェライト基板の平滑性が失われ割れやすくなったり、絶縁フィルムや導電層との境界に空隙などが混入しやすく、焼結断面積も低下して透磁率が低下するためにアンテナ特性が悪くなる。焼成後の焼結フェライト基板における厚みが200μm以下の薄い板の場合は特に大きな問題となる。また、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10%未満か80%を超える場合は、焼成時にシートが固着し、重なった焼結フェライト基板を分離することが困難となる。
本発明のフェライト成形シートに用いるフェライト粉末はスピネルフェライト粉末であり、Feが40〜50モル%、NiOが10〜30モル%、ZnOが10〜30モル%、CuOが0〜20モル%の組成である。酸化物粉末原料を均一混合後、750℃〜950℃で2時間焼成し、焼成物を粉砕して得ることができる。累積50%体積粒子径0.5〜1.0μmのフェライト粉末が好ましい。
本発明のフェライト成形シートを得る方法は特に限定されるものではないが、本発明のフェライト成形シートの表面を粗面加工する方法に、金属研磨などで広く利用されているサンドブラスト加工を用いることができる。すなわち、研磨剤として硝子、アルミナなどを水溶液に分散させた溶液をフェライト成形シートに噴射し、水洗することにより粗面加工されたフェライト成形シートが得られる。
本発明のフェライト成形シートを得る別の方法として、熱可塑性プラスチックにフェライト粉末を溶融混合して、表面加工(凹凸研磨)をしたカレンダロールや表面加工した金型プレス成形によりシート化することにより粗面加工する方法がある。熱可塑性樹脂としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルブチラール(PVB)などが使用できる。また熱可塑性エラストマーとしてスチレン・エチレン・ブチレン系やオレフィン系などの樹脂が使用できる。必要により熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーの二種以上を混合して用いてもよい。組成としてはフェライト粉末1000重量部に10〜50重量部のカップリング処理をし、該カップリング処理フェライト粉末1000重量部に樹脂70から120重量部を加圧ニーダーなどで120〜140℃で20〜60分混練後、表面を凹凸加工したプレス金型を用いて成形する。焼成する際の熱分解性などから低密度ポリエチレン(LDPE)やポリビニルブチラール(PVB)などをもちいることが好適である。好ましい組成範囲はカップリング剤処理フェライト1000重量部に対し熱可塑性樹脂70から110重量部である。
本発明のフェライト成形シートを得る別の方法として、フェライト分散塗料をプラスチックフィルムに塗工する方法がある。フェライト分散塗料の配合組成は、Ni−Zn−Cuフェライト粉末1000重量部に対し、ポリビニルアルコール樹脂が70〜120重量部、可塑剤としてブチルフタル酸ブチルが15〜25重量部、溶剤が400〜600重量部である。溶剤としてはグリコールエーテル系やMEK、トルエン、メタノール、エタノール、n−ブタノールなどを用いることができる。フェライト粉末の分散性や混合の作業性や乾燥性などを考慮すると、塗料として好ましい配合組成範囲は、フェライト1000重量部に対し、ポリブチラール樹脂が80〜110重量部、ブチルフタル酸ブチルが18〜22重量部、溶剤が450〜550重量部である。
塗料製造方法としては特に限定されるものではないが、ボールミルを使用するとよい。溶剤とフェライトを先に充填して混合した後に樹脂と可塑剤を添加して混合すると均一な塗料が得られる。得られた塗料は塗布乾燥の際に、塗工膜にクラックの発生を防止するために、真空容器で充分に減圧脱泡をすることが重要である。
フェライト分散塗料の塗布方法は特に限定されるものではないが、ロールコータやドクターブレードを用いることができる。膜厚み精度や塗料の安定性からドクターブレードを用いるとよい。ドクターブレードによりプラスチックフィルムに所望の厚みに塗布し、80〜130℃で30〜60分乾燥させ、フェライト成形シートを得ることができる。
フェライト分散塗料の塗布用プラスチックフィルムには特に限定されるものではないが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドなど各種フィルムをサンドブラスト加工したものが使用できる。フィルム表面の加工性や塗工乾燥する場合の熱安定性からポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適である。サンドブラスト処理したプラスチックフィルムを用いることによって、プラスチックフィルムの凹凸をフェライト成形シートに転写することができ、所望の表面粗さを有する成形シートを得ることができる。
本発明のフェライト成形シートを得るさらに別の方法は、フェライト成形シートの表面粗さをフェライト粉末の粒度によって調整する方法である。前記フェライト分散塗料をプラスチックフィルムに塗工する方法において、フェライト粉末として、累積50%体積粒子径が0.1〜1.0μmのフェライト粉末100重量部に累積50%体積粒子径3〜10μmのフェライト粉末を5から40重量部混合させたものを用いることにより、サンドブラスト加工のない通常のプラスチックフィルムを用いても、本発明の表面粗さのフェライト成形シートが得られる。シートの表面粗さを考慮すると、累積50%体積粒子径0.3〜0.7μmの粉末100重量部に、累積50%体積粒子径3〜7μmの粉末を10〜40重量部混合することが好適である。
本発明の焼結フェライト基板の焼成は、本発明のフェライト成形シートを気孔率30%のアルミナ板上に5から20枚程度重ねて行う。焼成条件においては、電気炉などを用いて樹脂成分の除去とフェライトを粒子成長させるプロセスを設けることが重要である。樹脂除去は150℃〜550℃で5〜80時間、フェライト粒子の成長は850℃〜1200℃で1〜5時間の条件で行う。
シートの加熱変形や割れを防止するために、樹脂成分除去は室温から10〜20℃/時間程度で昇温した後に一定温度を保持する方が良い。またその後、30〜60℃/時間で昇温した後に一定温度を保持し十分に焼結しフェライト粒子を成長させた後に徐々に冷却することが好適である。なお、各プロセスの保持温度や時間は、処理するフェライト成形シートの枚数によって最適な条件を選定すればよい。
本発明の焼結フェライト基板の表面粗さにおいて、中心線平均粗さは150〜700nmであり、最大高さは2〜9μmである。好ましくは中心線平均粗さは160〜600nmであり、最大高さは3〜8μmである。また、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であり、好ましくは10〜60%である。より好ましくは10〜50%である。前記フェライト成形シートを焼成することで、中心線平均粗さが150nm以上で最大高さが2μm以上とすることができ、中心線平均粗さが700nmを越えるか、最大高さが9μmを越えると平滑性が失われ、割れやすくなったり、絶縁フィルムや導電層との界面に空隙などが混入しやすくアンテナ特性が悪くなる。且つ焼結断面積が低下して透磁率が低下する。例えば焼成後の焼結フェライト基板における厚みが200μm以下の薄い板の場合は大きな問題となる。また、前記フェライト成形シートを焼成することで、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%の範囲に入る。
本発明の焼結フェライト基板は少なくとも片面に粘着フィルムを設けたうえで、基板に割れを入れ、積層体に屈曲性を付与して用いることができる。その際、割れが入ると透磁率が低下するが、割れの状態により透磁率が変化するので、好ましくは基板に規則性を持った溝を設け、溝の部分から容易に割れを発生させることによって屈曲性が付与され且つ割れが入った後の磁気特性を安定させることができる。
本発明の焼結フェライト基板に設ける溝は、成形シートの片面に先端の角度が25〜45度のV型の溝をエンボス加工用ロールや金属刃などにより設けることができる。溝の間隔は、溝の谷底の間隔が1〜5mmである。1mm未満では、溝に沿って焼結フェライト基板が折れた場合に透磁率が低下し、また加工が困難となる。5mmを超えると焼結フェライト基板のフレキシビリティが低下する。溝のより好ましい間隔は2から4mmである。溝の深さは成形シートの厚みとの比で0.4〜0.7である。溝深さ/シート厚み比が0.4未満では溝に沿って割れない場合があり、割れが不均一となり透磁率が安定しない。溝深さが0.7を超えると焼成処理において溝に沿って割れる場合がある。溝深さのより好ましい範囲は溝深さ/シート厚み比が0.4〜0.6である。またシート面に描かれる溝のパターンは、正三角形や格子状または多角形などいずれでもよい。焼結フェライト基板は溝に沿って割ると、割れた個片ができるだけ均一な個片であり、基板を屈曲させても透磁率ができるだけ変化しないことが重要である。
本発明の焼結フェライト基板は薄く割れやすいので少なくとも片面に粘着保護フィルムを貼った後で割れを作り、13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下に維持すれば、焼結フェライト基板に適度な柔軟性が付与され、かつループアンテナモジュール用の25〜360μmの薄層焼結フェライト基板として特に優れていることがわかった。
焼結フェライト基板の透磁率の実数部μr’が80未満であるとアンテナモジュールのコイルインダクタンスが低下し通信距離が短くなる。透磁率の虚数部μr”が20を越えると損失が大きくなり、アンテナのQが低下し通信距離が短くなる。好ましくはμr”が10以下である。さらに好ましくはμr”が5以下である。
次に本発明に係るアンテナモジュールについて述べる。
本発明のアンテナモジュールは、磁性部材である焼結フェライト基板の片面に導電ループアンテナを設け、かつアンテナを設けた磁性部材の面の反対の面に導電層を設けることによって得られる。導電ループアンテナは厚み20〜60μmポリイミドフィルムやペットフィルムなどの絶縁フィルムの片面に渦巻き状の厚み20〜30μmの導電ループを形成して作成する。厚さ25〜360μmのフェライト焼結基板の片面に導電塗料を塗布乾燥させた導電層を設けるか、フェライト成形シート焼成前に銀ペーストを印刷積層後一体焼成して導電層を設けた焼結フェライト基板を用いることができる。導電層の厚みは5〜50μmであることが好ましい。導電ループアンテナと、焼結フェライト基板の導電層面とは反対の面を厚み20〜60μmの両面粘着テープで張り合わせ、導電層面にも同様の粘着テープを張ると、図1のように総厚みが110〜620μmのアンテナモジュールが得られる。
絶縁フィルムは特に限定される物ではないが、表面電気抵抗が5MΩ/□以上であればよく微小リーク電流を防止するために10MΩ/□以上が好ましい。
導電塗料には、導電フィラーとして銅及び銀の粉末を酢酸ブチルやトルエンなどの有機溶剤とアクリル樹脂やエポキシ樹脂に分散させた導電塗料を用いることができる。
焼結フェライト基板の片面に導電塗料を塗工し、室温から100℃の大気雰囲気で30分〜3時間乾燥固化させ20〜50μmの導電層を設けるとよい。導電層の表面電気抵抗は3Ω/□以下とすることが好ましい。金属近傍に施工してアンテナとしての特性変化をより少なくするためには表面電気抵抗は1Ω/□以下である。また積層厚みを薄くするためには20〜30μmが好ましい。
また導電層付焼結フェライト基板はグリーンシート法により導電ペーストを施工し一体焼成法により得ることもできる。導電層が電子機器内部で露出しないために絶縁保護フィルムを積層しても良い。得られたアンテナモジュールを所望の周波数で共振するように公知の方法であるコンデンサをループに並列に挿入して共振周波数を13.56MHzに調整する。
以上のように導電ループアンテナ・粘着層・フェライト焼結基板・導電層を密着して一体化させ、コンデンサーをループ回路に並行に導入して13.56MHzに共振周波数を調整したアンテナモジュールは、各種電子機器の金属部材の近傍に施工してもアンテナ特性の変化が極めて少なく安定した通信が確保できる。
実施例に示す各測定値の測定方法を述べる。
[表面粗さ]
フェライト成形シートおよび焼結フェライト基板の表面粗さ(中心線平均粗さRa、最大高さRmax)は、原子間力顕微鏡AFM(Digital Instrument社製 Nano Scope III)を用い、100μm四方の領域を測定して求めた。また表面の凹凸形状を表すために、同装置のBearing解析ソフトで数値化した。表面粗さを求めたイメージから、その最大高さ(Rmax)の50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率を求めることで、凹凸形状状態を比較することができる。すなわちこの面積占有率が、フェライト成形シートの場合、10〜80%であれば、焼成後の固着を防止できる。焼成後の焼結フェライト基板について測定すると、固着しなかった焼結フェライト基板の場合の面積占有率は5〜70%であった。なお、比較例の固着が激しい焼結フェライト基板の表面粗さの測定は、割れた基板から固着していない箇所について測定を行った。
[累積50%体積粒子径]
フェライト粉末の平均粒子径は、日機装株式会社製マイクロトラックMT3300を用いて湿式法により測定した。分散剤としてヘキタメタリン酸0.2%と界面活性剤として非イオン界面活性剤(Triton X−100 ダウケミカル社製)0.05%を含む水溶液100mlにフェライト粉末5gを加え超音波ホモジナイザ(型式:300W
、日機装株式会社製)で300秒分散後、測定時間30秒、測定範囲0.021から1408μm、溶媒屈折率1.33、粒子屈折率2.94、粒子形状は非球形の条件で体積分布を測定した。
[シートの厚み]
シートの厚みは外寸80mm角に切り出した成形シートの4隅をミツトヨ株式会社製デジマチックインジケーターID−S112を測定し平均値を求めた。
[透磁率]
透磁率の測定は、焼結フェライト基板を外径φ14mm、内径φ8mmのリング状に切り出しリングの厚みを測定し試験片とする。インピーダンスアナライザーHP4291A(ヒューレットパッカ−ド社製)とそのテストステーションに装着された治具(HP1645A)を使用して、周波数13.56MHzの値を測定した。
[共振周波数と共振度]
アンテナモジュールの共振特性は図1に記載された構成からなる導電ループアンテナの共振特性を測定した。その方法は、図1に示される積層アンテナモジュールの給電線路のインピーダンスの周波数特性を測定し、給電線路に並列にコンデンサーを接続してその静電容量を調整し、共振周波数が13.56MHzとなった状態で、共振度Qをヒューレットパッカード社製インピーダンスアナライザーHP4291Aを用いて測定した。実施例7〜9と比較例5〜7において、アンテナモジュールと鉄板を積層した場合の共振周波数と共振度Qの測定は、比較のために鉄板を積層しない場合に設定した条件で行った。
[表面電気抵抗]
導電層の表面電気抵抗は、低抵抗率計のLoresta−GP(MCP−T600型、三菱化学株式会社製)を用い、4探針法(JISK7149準拠)により測定した。
[実施例1]
累積50%体積粒子径0.7μmに調整したNi−Zn−Cuフェライト粉末(組成、Fe:48.5Mol%、NiO:20.5Mol%、ZnO:20.5Mol%、CuO:10.5Mol%、焼成条件:850℃90分)を1000重量部、チタネート系カップリング剤(味の素株式会社製 KR−TTS)10重量部で表面処理したフェライト粉末1000重量部と熱可塑性エラストマー(東ソー株式会社製LUMITAC 22−1)50重量部、密度0.9g/cm3のポリエチレン100重量部及びステアリン酸20重量部を加圧ニーダーで130℃40分混練した。得られたフェライト樹脂組成混練物を、中心線平均粗さが450nm、最大高さが8μmにサンドブラスト加工された鉄板を用いて、温度160℃、圧力100kg/cm、加圧時間3分間プレス成形して、厚み77μm、サイズ100mm角のフェライト成形シートを作製した。このシートを10枚重ねた。焼成台座としてアルミナセッター(菊水化学工業株式会社製)に上下をはさみ500℃10時間脱脂し、920℃2時間で焼成冷却後に焼結物を剥したところ、板が破損すること無く容易に剥離できた。得られた焼結フェライト基板は厚み65μm、外寸80mm角であった。その焼結板から外径φ14mm、内径φ8mm試験片を切り出し、インピーダンスアナライザーHP4291A(ヒューレットパッカ−ド社製)とそのテストステーションに装着された治具(HP16454A)を使用して、周波数13.56MHzにおける透磁率はμr’が98、μr”が2.2であり、固着の無い磁気特性も良好な焼結フェライト基板が得られた。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが420nm、最大高さが6.5μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は48%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが400nm、最大高さが5.5μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は45%であった。
[実施例2]
実施例1と同じNi−Zn−Cuフェライト100重量部とブチルフタリルブチルグリコレート2重量部、ポリビニルアルコール樹脂(積水化学工業株式会社製 エスレックB BM−1)12重量部および溶媒としてn−ブタノール4:トルエン6に混合した溶剤60重量部をボールミルで混合・溶解・分散して、フェライト分散塗料を得た。フェライト分散塗料を油ロータリー真空ポンプで減圧脱泡した後、片面が中心線平均粗さが530nm、最大高さが5.6μmにサンドブラスト処理されたPETフィルム(パナック工業株式会社製ルミマット50S200トレス)にドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃の熱風で30分間乾燥して、厚さ204μmのフェライト成形シートを得た。
得られたフェライト成形シートを100mm角の大きさに切断しPETフィルムから剥離し、得られたシートを実施例1と同一条件で焼成した。得られた焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは160μm、外寸80mm角であり、13.56MHzにおける透磁率はμr’が96、μr”が3であり、固着もなく剥離は容易であった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが370nm、最大高さが4.0μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は73%であった。なお、PETフィルムに接触した面とは反対の面の中心線平均粗さ、最大高さはそれぞれ104nm、1.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は93%であり、用いたPETフィルムによって意図的に表面粗さをコントロールできたことが分かる。また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが292nm、最大高さが3.5μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は12%であった。
[実施例3]
累積50%体積粒子径6μmのNi−Zn−Cuフェライト粉末(組成、Fe:48.5Mol%、NiO:20.5Mol%、ZnO:20.5Mol%、CuO:10.5Mol%、焼成条件:1000℃90分)を300重量部、実施例1と同じ累積50%体積粒子径0.7μmのNi−Zn−Cuフェライトを700重量部混合してその他は実施例1と同様な方法でフェライト樹脂組成混練物を得た。得られた混練物を、中心線平均粗さが120nm、最大粗さが2μmに加工された鉄板を用いて、温度160℃、圧力100kg/cm、加圧時間3分プレス成形して、厚み200μm、外寸100mmのフェライト成形シートを作製した。得られたシートを実施例1と同様な条件で処理した焼結フェライト基板の評価を行った結果、厚みは167μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が80、μr”が1.1であり、固着もなく剥離は容易であった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは、フェライト粗大粒子を混合したため、中心線平均粗さが270nm、最大高さが5.0μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は20%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが250nm、最大高さが4.0μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は18%であった。
[実施例4]
ドクターブレードでの塗布時に、厚さ42μmのフェライト成形シートを得る条件にした以外は実施例2と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。得た焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは37μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が95、μr”が2であり、固着もなく剥離は容易であった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが435nm、最大高さが6.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は52%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが425nm、最大高さが4.9μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は50%であった。
[実施例5]
ドクターブレードでの塗布時に、厚さ405μmのフェライト成形シートを得る条件にした以外は実施例2と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。得た焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは350μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が102、μr”が3.2であり、固着もなく剥離は容易であった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが409nm、最大高さが6.8μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は58%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが388nm、最大高さが5.6μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は41%であった。
[比較例1]
実施例1と同様な方法でフェライト樹脂組成混練物を作製し、中心線平均粗さが120nm、最大粗さが2μmに加工された鉄板を用いて組成物を挟み成形したこと以外は同様な条件で焼結フェライト基板を作製した結果、固着が激しく剥離が困難であり、部分的に剥離はしたが、板が割れたりして80mm角の焼結フェライト基板は1枚も出来なかった。ちなみに焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が98、μr”が1.9であった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが115nm、最大高さが1.8μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は2%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが98nm、最大高さが1.1μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は2%であった。
[比較例2]
実施例2と同様な方法でフェライト分散塗料を作製した。得られた塗料を、サンドブラスト加工されていない中心線平均粗さが17nm、最大高さが0.3μm、厚さ50μmのPETフィルムに、ドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃熱風で30分間乾燥して、厚さ202μmのフェライト成形シートを得た。このシートをPETフィルムから剥離して10枚重ねて実施例1と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。厚みは165μmで、固着が激しく剥離できなかった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが66nm、最大高さが1.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は90%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが44nm、最大高さが0.9μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は1%であった。
[比較例3]
比較例2と同様の方法でシートを作製した後、PETフィルムからシートを剥離してフィルム面に接していたフェライト成形シート面に平均粒子径5μmのジルコニア粉末(第一稀元素化学工業株式会社製)を50mgブラッシングにより塗布した後、比較例2と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が96、μr”が1.8であったが、ジルコニア粉末が焼結フェライト基板表面に固着している部位が認められそれをブラシで除去する際、10枚中3枚の板が割れた。粉末の塗布及び除去作業は大変煩雑であり、ジルコニア粉末は完全には除去できなかった。。
[比較例4]
中心線平均粗さが1200nm、最大高さが14μmにサンドブラスト加工された鉄板を用いた以外は実施例1と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。固着は無く板を破損することなく剥離できた。焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が75、μr”が0.6と磁気特性的に満足できない値であった。これは表面粗さが大きくなりすぎ、結果として焼結フェライト基板の断面に空隙が多くなるので透磁率が低下した。
[比較例5]
実施例2と同様な方法でフェライト分散塗料を作製した。得られた塗料を、中心線平均粗さが252nm、最大高さが3.3μmに粗さ加工されたPETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製U4−50)に、ドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃熱風で30分間乾燥して、厚み200μmのフェライト成形シートを得た。このシートをPETフィルムから剥離して10枚重ねて実施例1と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。厚みは171μmで、固着が激しく剥離できなかった。得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さが319nm、最大高さが3.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は95%であった。また焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さが246nm、最大高さが3.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は96%であった。
すなわち本結果より、本発明の効果を求めるには、表面粗さだけではなく破断面の面積占有率のコントロールも重要なことが分かる。
[実施例6]
実施例1で得られた焼結フェライト基板の凹凸加工面に厚さ50μmの両面粘着テープ(製品名467MP 住友スリーエム製)を貼り付け、焼結フェライト基板層63μmと粘着層50μmからなる積層体を作製した。この積層体に屈曲性を持たせるために、厚さ10mm発泡倍率約10倍のウレタンシートに載せ、外形約50mm、幅約15cmのゴムローラーを用いてロール線圧力が約1kg/cmの圧力で積層体を縦・横それぞれ加圧して焼結フェライト基板全体に割れを入れた後、外形14mmφ内径8mmφに打ち抜き透磁率を測定した。透磁率は13.56MHzにおいてμr‘が83でありμr“が0.8であった。また同積層体を外形30mmφの鉄の棒に巻きつけた後、前述同様の試験片を切り出し透磁率を測定した結果μr‘が82.5でありμr“が0.8とほぼ変化が無く、屈曲性も良好であり透磁率μr’は80以上と良好であった。
[実施例7]
25μmのPETフィルムに7ターンの渦巻き状の導電ループを設けた平面アンテナを作成した、そのループ形状は縦45mm横75mmの長方形にした。また実施例1で用いたNi−Zn−Cuフェライトを用いて、実施例2と同様な方法で厚さ180μmのフェライト成形シートを作製し、成形シート表面にV型の刃先各30°のトムソン刃により間隔が2mmの格子状で深さ約90μmのV溝を設けた。得られた溝付きフェライト成形シートを100mm角に切断し、PETフィルムから剥離し、得られたシートを実施例1と同一の条件で焼成した。得られた焼結フェライト基板は厚さ150μm、外寸80mm角であった。焼結フェライト基板の溝のない面に、ポリエステル系樹脂に銀及び銅粉末を分散させた導電塗料(商品名ドータイトXE−9000、藤倉化成株式会社製)を塗布し、50℃30分乾燥させ30μmの導電層を設けた。導電層の表面電気抵抗は0.2Ω/□であった。この導電面に両面粘着テープ(製品名467MP、住友スリーエム株式会社製)に貼り付けた後、実施例6と同様な方法でフェライト焼結基板を割り屈曲性を付与した。そのときフェライトの個片は2mm角でほぼ均一な形であった。このシートの透磁率μr‘は84、μr“は0.4であった。
導電ループアンテナと焼結フェライト基板の導電層を設けていない面とを、厚み50μmの両面粘着テープ(製品名467MP、住友スリーエム株式会社製)を用いて、張り合わせた面に空隙が出来ないようにアンテナモジュールを作製した。このモジュールは共振周波数は10.8MHzであり、Qは68であったので、ループアンテナにコンデンサを並列接続して共振周波数が13.5から13.6MHzになるようにコンデンサ容量を変化させて調整した。周波数調整した後、Qは64であった。このアンテナモジュールの導電層面と厚さ1mmの鉄板を密着させて共振特性を測定した。その結果、鉄板の装着の有無に関わらず共振特性の変化は認められなかった。
[実施例8]
実施例7と同様な方法で作製したアンテナモジュールにおいて、焼結フェライト基板の導電層をニッケル・アクリル系導電塗料(商品名ドータイトFN−101)を塗工し、50℃30分乾燥し、塗膜厚さ10μm表面電気抵抗が2Ω/□であったこと以外は、実施例7と同様の評価を行った。その結果、共振特性は共振周波数13.6MHzおよびQは60であり、鉄板の装着の有無に関わらずほとんど変化は認められなかった。
[実施例9]
焼結フェライト基板の導電層をグリーンシートに印刷積層した導電銀ペーストを900℃で一体焼成した10μmの導電層を設けた焼結フェライト基板を用いた以外は実施例7と同様な方法で作製したアンテナモジュールにおいて実施例7と同様な評価を行った。導電層の表面電気抵抗が0.1Ω/□であり、共振特性は共振周波数13.55MHzおよびQは66であり、鉄板の装着の有無に関わらずほとんど変化は認められなかった。
[比較例5]
焼結フェライト基板に導電層を設けないこと以外は、実施例7と同様の方法によりアンテナモジュールを構成した。鉄板を積層しないときの共振周波数は13.55MHzであり、Qは67であった。これに実施例4と同様に厚み1mm鉄板を積層して共振特性を測定したところ、共振周波数が11.5MHzとなり2MHz低周波側にシフトした。Qは67であり共振度は変化しなかったが、周波数がシフトしたため13.56MHzでは共振していないので通信強度が著しく低下する結果であった。
[比較例6]
比較例5と同様な構成であり、焼結フェライト基板の厚みを300μmにしたこと以外は比較例5と同様な評価を行った。鉄板を積層すると共振周波数は12.5MHzであり比較例5より周波数変化は少ないが通信強度が低下した。
[比較例7]
実施例7と同様な方法で作製したアンテナモジュールにおいて焼結フェライト基板に設けた導電層の厚みが5μmでありその表面電気抵抗が5Ω/□であること以外は実施例7と同様な構成のアンテナモジュールの共振特性を評価した。その結果鉄板を積層すると共振周波数が10.9MHzに変化し13.56MHzの通信強度も低下した。
本発明によるフェライト成形シートは少なくとも片面に適度な表面粗さを設けることが容易に行え、重ねた状態で焼成しても離型粉末を用いない場合でも焼結させても固着しないフェライト成形シートが工業的に得られる。
本発明による焼結フェライト基板は、比較的薄い厚みでも、高い透磁率を達成し、かつジルコニアやアルミナなどの離型粉末を使用することなく重ね、焼成をして製造するので、電子機器に装着した場合粉末汚染が無く、近年急速に普及しているRFID(Radio Frequency Identification)における高密度実装用のアンテナモジュール用磁芯用途として好適である。
本発明による焼結フェライト基板の片面に20から50μmの導電層を密着・積層させ導電ループアンテナと一体化させたアンテナモジュールは、RFID(Radio Frequency Identification)通信において金属近傍の電子機器に施工しても、その特性変化が殆どなく、またモジュールの厚みを薄くできるため電子機器の高密度実装にも対応できる。
アンテナモジュールの構成断面の概略図である。 実施例2のフェライト成形シートの表面形状イメージである。 実施例2のフェライト成形シートのBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。 実施例2の焼結フェライト基板の表面形状イメージである。 実施例2の焼結フェライト基板のBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。 比較例2のフェライト成形シートの表面形状イメージである。 比較例2のフェライト成形シートのBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。 比較例2の焼結フェライト基板の表面形状イメージである。 比較例2の焼結フェライト基板のBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。 比較例5のフェライト成形シートの表面形状イメージである。 比較例5のフェライト成形シートのBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。 比較例5の焼結フェライト基板の表面形状イメージである。 比較例5の焼結フェライト基板のBearing解析によるイメージおよび面積占有率のデータである。なお、図中には最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面イメージ、個々の高さのヒストグラムおよびその面積占有率のグラフを示している。

Claims (13)

  1. 少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが170nm〜800nmであり、かつ最大高さが3μm〜10μmであり、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10〜80%であることを特徴とする、厚みが30μmから430μmのフェライト成形シート。
  2. フェライト成形シート表面をサンドブラストにより粗面加工したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
  3. フェライト成形シート表面を、凹凸に表面加工した金型あるいはカレンダロールにより加圧成形したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
  4. フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形シートを得る場合においてサンドブラスト処理されたプラスチックフィルムに塗工し、表面の凹凸を転写して得られることを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
  5. フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形シートを得る場合において、平均粒子径0.1から10μmのフェライト粉末の粒度を調整して表面に凹凸を設けた請求項1記載のフェライト成形シート。
  6. 少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが150nm〜700nmであり、かつ最大高さが2μm〜9μmであり、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であることを特徴とする、厚みが25μmから360μmの焼結フェライト基板。
  7. フェライトがNi−Zn−Cu系スピネルフェライトであり、かつ13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下であることを特徴とする請求項6記載の焼結フェライト基板。
  8. 焼結フェライト基板の片面に導電層を設けていることを特徴とする請求項6または7記載の焼結フェライト基板。
  9. 焼結フェライト基板の少なくとも片面に溝を設けていることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の焼結フェライト基板。
  10. 焼結フェライト基板の少なくとも片面に粘着フィルムを貼り付けており、かつ焼結フェライト基板に基板の屈曲性を生ずる割れが入っており、かつ13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が20以下であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の焼結フェライト基板。
  11. 無線通信媒体および無線通信媒体処理装置に用いられる導電ループアンテナモジュールにおいて、磁性部材の片面に導電ループアンテナを設け、かつアンテナを設けた磁性部材の面の反対の面に導電層を設けたことを特徴とするループアンテナモジュールであって、磁性部材が請求項8から10のいずれかに記載の焼結フェライト基板であり、前記導電層が厚みが50μm以下の表面電気抵抗が3Ω/□以下であることを特徴とするアンテナモジュール。
  12. 磁性部材がNi−Zn−Cu系スピネルフェライト焼結基板であって、導電層をアクリル又はエポキシ系導電塗料を塗布して設けたことを特徴とする請求項11に記載のアンテナモジュール。
  13. 磁性部材がNi−Zn−Cu系スピネルフェライト焼結基板であって、導電層をフェライト成形シートに銀ペーストにより印刷積層して一体焼成することによって設けたことを特徴とする請求項11に記載のアンテナモジュール。
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