JP5194717B2 - フェライト成形シート、焼結フェライト基板およびアンテナモジュール - Google Patents
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Description
熱可塑性樹脂としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルブチラール(PVB)などが使用できる。また、熱可塑性エラストマーとしてスチレン・エチレン・ブチレン系やオレフィン系などの樹脂が使用できる。必要により熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーの二種以上を混合して用いてもよい。焼成する際の熱分解性などから低密度ポリエチレン(LDPE)やポリビニルブチラール(PVB)などを用いることが好適である。
組成はフェライト粉末1000重量部に10〜50重量部のカップリング処理したフェライト粉末1000重量部に対して熱可塑性樹脂70〜120重量部とすることが好ましい。より好ましい組成範囲はカップリング剤処理フェライト1000重量部に対し熱可塑性樹脂70〜110重量部である。
前記フェライトと熱可塑性樹脂との混合物を、加圧ニーダーなどで120〜140℃で20〜60分混練後、表面を凹凸加工したプレス金型を用いて成形する。
また、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であり、好ましくは10〜60%である。より好ましくは10〜50%である。
前記フェライト成形シートを焼成することで、中心線平均粗さ(Ra)が150nm以上で最大高さ(Rmax)が2.0μm以上とすることができる。焼結フェライト基板の表面粗さにおいて、中心線平均粗さ(Ra)が700nmを越えるか、最大高さ(Rmax)が9.0μmを越えると平滑性が失われ、割れやすくなったり、絶縁フィルムや導電層との界面に空隙などが混入しやすくアンテナ特性が悪くなる。また、焼結断面積が低下して透磁率が低下する。例えば、焼成後の焼結フェライト基板における厚みが200μm以下の薄い板の場合は大きな問題となる。
また、前記フェライト成形シートを焼成することで、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%の範囲に入る。
溝の間隔は、溝の谷底の間隔が1〜5mmである。1mm未満では、溝に沿って焼結フェライト基板が折れた場合に透磁率が低下し、また加工が困難となる。5mmを超えると焼結フェライト基板のフレキシビリティが低下する。溝のより好ましい間隔は2〜4mmである。
溝の深さは成形シートの厚みとの比(溝の深さ/シート厚み)で0.4〜0.7である。溝の深さ/シート厚み比が0.4未満では溝に沿って割れない場合があり、割れが不均一となり透磁率が安定しない。溝深さ/シート厚み比が0.7を超えると焼成処理において溝に沿って割れる場合がある。溝深さのより好ましい範囲は溝深さ/シート厚み比が0.4〜0.6である。
また、シート面に描かれる溝のパターンは、正三角形や格子状または多角形などいずれでもよい。焼結フェライト基板は溝に沿って割ると、割れた個片ができるだけ均一な個片であり、基板を屈曲させても透磁率ができるだけ変化しないことが重要である。
本発明では、厚さ25〜360μmのフェライト焼結基板の片面に導電塗料を塗布乾燥させた導電層を設けるか、フェライト成形シートの焼成前に銀ペーストを印刷積層後一体焼成して導電層を設けた焼結フェライト基板を用いることができる。導電層の厚みは5〜50μmであることが好ましい。導電ループアンテナと、焼結フェライト基板の導電層面とは反対の面を厚み20〜60μmの両面粘着テープで張り合わせ、導電層面にも同様の粘着テープを張ると、図1のように総厚みが110〜620μmのアンテナモジュールが得られる。
また、表面の凹凸形状を表すために、同装置のBearing解析ソフトで数値化した。表面粗さを求めたイメージから、その最大高さ(Rmax)の50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率を求めることで、凹凸形状状態を比較した。即ち、この面積占有率が、フェライト成形シートの場合、10〜80%であれば、焼成後の固着を防止できる。焼成後の焼結フェライト基板について測定すると、固着しなかった焼結フェライト基板の場合の面積占有率は5〜70%であった。なお、比較例の固着が激しい焼結フェライト基板の表面粗さの測定は、割れた基板から固着していない箇所について測定を行った。
累積50%体積粒子径0.7μmに調整したMg−Zn−Cuフェライト粉末(組成、Fe2O3:48.5Mol%、MgO:27.0Mol%、ZnO:14.5Mol%、CuO:10.0Mol%、焼成条件:850℃ 180分)を1000重量部、チタネート系カップリング剤(味の素株式会社製 KR−TTS)10重量部で表面処理したフェライト粉末1000重量部と熱可塑性エラストマー(東ソー株式会社製LUMITAC 22−1)50重量部、密度0.9g/cm3のポリエチレン100重量部及びステアリン酸20重量部を加圧ニーダーで130℃40分混練した。得られたフェライト樹脂組成混練物を、中心線平均粗さ(Ra)が450nm、最大高さ(Rmax)が8μmにサンドブラスト加工された鉄板を用いて、温度160℃、圧力100kg/cm2、加圧時間3分間プレス成形して、厚み74μm、サイズ100mm角のフェライト成形シートを作製した。
得られたフェライト成形シートを10枚重ねた。焼成台座としてアルミナセッター(菊水化学工業株式会社製)に上下をはさみ500℃10時間脱脂し、940℃2時間で焼成した。冷却後に焼結物を剥したところ、板が破損すること無く容易に剥離できた。
得られた焼結フェライト基板は厚み60μm、外寸80mm角であった。その焼結板から外径φ14mm、内径φ8mm試験片を切り出し、インピーダンスアナライザーE4991A(アジレント・テクノロジー(株)製)とそのテストステーションに装着された治具(16454A)を使用して、周波数13.56MHzにおける透磁率はμr’が161、μr”が48であり、固着の無い磁気特性も良好な焼結フェライト基板が得られた。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が366nm、最大高さ(Rmax)が4.1μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は31%であった。
実施例1と同じMg−Zn−Cuフェライト100重量部とブチルフタリルブチルグリコレート2重量部、ポリビニルアルコール樹脂(積水化学工業株式会社製 エスレックB BM−1)12重量部および溶媒としてn−ブタノール4:トルエン6に混合した溶剤60重量部をボールミルで混合・溶解・分散して、フェライト分散塗料を得た。フェライト分散塗料を油ロータリー真空ポンプで減圧脱泡した後、片面が中心線平均粗さ(Ra)が530nm、最大高さ(Rmax)が5.6μmにサンドブラスト処理されたPETフィルム(パナック工業株式会社製ルミマット50S200トレス)にドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃の熱風で30分間乾燥して、厚さ210μmのフェライト成形シートを得た。
得られたフェライト成形シートを100mm角の大きさに切断しPETフィルムから剥離し、得られたシートを実施例1と同一条件で焼成した。
得られた焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは174μm、外寸80mm角であり、13.56MHzにおける透磁率はμr’が158、μr”が33であり、固着もなく剥離は容易であった。
なお、PETフィルムに接触した面とは反対の面の中心線平均粗さ(Ra)、最大高さ(Rmax)はそれぞれ131nm、1.8μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は97%であり、用いたPETフィルムによって意図的に表面粗さを制御できたことが分かる。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が338nm、最大高さ(Rmax)が3.6μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は21%であった。
累積50%体積粒子径6μmのMg−Zn−Cuフェライト粉末(組成、Fe2O3:48.5Mol%、MgO:27.0Mol%、ZnO:14.5Mol%、CuO:10.0Mol%、焼成条件:1000℃180分)を300重量部、実施例1と同じ累積50%体積粒子径0.7μmのMg−Zn−Cuフェライトを700重量部混合してその他は実施例1と同様な方法でフェライト樹脂組成混練物を得た。得られた混練物を、中心線平均粗さ(Ra)が120nm、最大粗さが2μmに加工された鉄板を用いて、温度160℃、圧力100kg/cm2、加圧時間3分プレス成形して、厚み188μm、外寸100mmのフェライト成形シートを作製した。
得られたシートを実施例1と同様な条件で処理した焼結フェライト基板の評価を行った。その結果、厚みは157μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が144、μr”が21であり、固着もなく剥離は容易であった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が305nm、最大高さ(Rmax)が4.0μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は49%であった。
ドクターブレードでの塗布時に、厚さ43μmのフェライト成形シートを得る条件にした以外は実施例2と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。
得られた焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは37μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が156、μr”が31であり、固着もなく剥離は容易であった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が289nm、最大高さ(Rmax)が3.1μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は12%であった。
ドクターブレードでの塗布時に、厚さ377μmのフェライト成形シートを得る条件にした以外は実施例2と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。
得られた焼結フェライト基板の特性評価を行った結果、厚みは326μm、13.56MHzにおける透磁率はμr’が167、μr”が50であり、固着もなく剥離は容易であった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が593nm、最大高さ(Rmax)が7.8μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は39%であった。
実施例1と同様な方法でフェライト樹脂組成混練物を作製し、中心線平均粗さ(Ra)が120nm、最大粗さが2μmに加工された鉄板を用いて組成物を挟み成形したこと以外は同様な条件で焼結フェライト基板を作製した。その結果、固着が激しく剥離が困難であり、部分的に剥離はしたが、板が割れたりして80mm角の焼結フェライト基板は1枚も出来なかった。なお、焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が160、μr”が48であった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が81nm、最大高さ(Rmax)が0.8μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は1%であった。
実施例2と同様な方法でフェライト分散塗料を作製した。得られた塗料をサンドブラスト加工されていないPETフィルム(中心線平均粗さ(Ra)が17nm、最大高さ(Rmax)が0.3μm、厚さ50μm)に、ドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃熱風で30分間乾燥して、厚さ217μmのフェライト成形シートを得た。
このシートをPETフィルムから剥離して10枚重ねて実施例1と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。厚みは177μmで、固着が激しく剥離できなかった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が54nm、最大高さ(Rmax)が1.3μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は0.2%であった。
比較例2と同様の方法でシートを作製した後、PETフィルムからシートを剥離してフィルム面に接していたフェライト成形シート面に平均粒子径5μmのジルコニア粉末(第一稀元素化学工業株式会社製)50mgをブラッシングにより塗布した後、比較例2と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。
得られた焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が157、μr”が31であった。しかしながら、ジルコニア粉末が焼結フェライト基板表面に固着している部位が認められそれをブラシで除去する際、10枚中4枚の板が割れた。粉末の塗布及び除去作業は大変煩雑であり、ジルコニア粉末は完全には除去できなかった。
中心線平均粗さ(Ra)が1200nm、最大高さ(Rmax)が14μmにサンドブラスト加工された鉄板を用いた以外は、実施例1と同様な方法で焼結フェライト基板を得た。固着は無く板を破損することなく剥離できた。
得られた焼結フェライト基板の13.56MHzにおける透磁率はμr’が78、μr”が1と磁気特性的に満足できない値であった。これは表面粗さが大きくなりすぎ、結果として焼結フェライト基板の断面に空隙が多くなるので透磁率が低下した。
実施例2と同様な方法でフェライト分散塗料を作製した。得られた塗料を、中心線平均粗さ(Ra)が252nm、最大高さ(Rmax)が3.3μmに粗さ加工されたPETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製U4−50)に、ドクターブレードで一定の厚さに塗布し、100℃熱風で30分間乾燥して、厚み198μmのフェライト成形シートを得た。
このシートをPETフィルムから剥離して10枚重ねて実施例1と同様な焼成処理を行い、得られた焼結フェライト基板の評価を行った。
得られた焼結フェライト基板の厚みは169μmで、固着が激しく剥離できなかった。
得たフェライト成形シートの表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が246nm、最大高さ(Rmax)が2.6μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は97%であった。
また、焼結フェライト基板の表面粗さは中心線平均粗さ(Ra)が201nm、最大高さ(Rmax)が2.1μm、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率は96%であった。
実施例1で得られた焼結フェライト基板の凹凸加工面に、厚さ50μmの両面粘着テープ(製品名467MP 住友スリーエム製)を貼り付け、焼結フェライト基板層60μmと粘着層50μmからなる積層体を作製した。
この積層体に屈曲性を持たせるために、厚さ10mm発泡倍率約10倍のウレタンシートに載せ、外形約50mm、幅約15cmのゴムローラーを用いてロール線圧力が約1kg/cmの圧力で積層体を縦・横それぞれ加圧して焼結フェライト基板全体に割れを入れた。
次いで、外形14mmφ内径8mmφに打ち抜き、透磁率を測定した。透磁率は13.56MHzにおいてμr’が121でありμr”が10であった。
25μmのPETフィルムに7ターンの渦巻き状の導電ループを設けた平面アンテナを作成した。そのループ形状は縦45mm横75mmの長方形とした。
また、実施例1で用いたMg−Zn−Cuフェライトを用いて、実施例2と同様な方法で厚さ185μmのフェライト成形シートを作製し、成形シート表面にV型の刃先各30°のトムソン刃により間隔が2mmの格子状で深さ約90μmのV溝を設けた。得られた溝付きフェライト成形シートを100mm角に切断し、PETフィルムから剥離し、得られたシートを実施例1と同一の条件で焼成した。
得られた焼結フェライト基板は厚さ143μm、外寸80mm角であった。焼結フェライト基板の溝のない面に、ポリエステル系樹脂に銀及び銅粉末を分散させた導電塗料(商品名ドータイトXE−9000、藤倉化成株式会社製)を塗布し、50℃で30分乾燥させ30μmの導電層を設けた。導電層の表面電気抵抗は0.2Ω/□であった。
この導電面に両面粘着テープ(製品名467MP、住友スリーエム株式会社製)に貼り付けた後、実施例6と同様な方法でフェライト焼結基板を割り屈曲性を付与した。そのときフェライトの個片は2mm角でほぼ均一な形であった。このシートの透磁率μr’は119、μr”は9.0であった。
実施例7と同様な方法で作製したアンテナモジュールにおいて、焼結フェライト基板の導電層をニッケル・アクリル系導電塗料(商品名ドータイトFN−101)を塗工し、50℃30分乾燥し、塗膜厚さ10μm表面電気抵抗が2Ω/□であったこと以外は、実施例7と同様の評価を行った。その結果、共振特性は共振周波数13.6MHzおよびQは63であり、鉄板の装着の有無に関わらずほとんど変化は認められなかった。
焼結フェライト基板の導電層をグリーンシートに印刷積層した導電銀ペーストを900℃で一体焼成した10μmの導電層を設けた焼結フェライト基板を用いた以外は実施例7と同様な方法でアンテナモジュールを作製した。得られたアンテナモジュールについて実施例7と同様な評価を行った。導電層の表面電気抵抗が0.1Ω/□であり、共振特性は共振周波数13.55MHzおよびQは63であり、鉄板の装着の有無に関わらずほとんど変化は認められなかった。
焼結フェライト基板に導電層を設けないこと以外は、実施例7と同様の方法によりアンテナモジュールを構成した。鉄板を積層しないときの共振周波数は13.5MHzであり、Qは66であった。これに実施例4と同様に厚み1mm鉄板を積層して共振特性を測定したところ、共振周波数が15.8MHzとなり2.3MHz高周波側にシフトした。Qは66であり共振度は変化しなかったが、周波数がシフトしたため13.56MHzでは共振していないので通信強度が著しく低下する結果であった。
比較例6と同様な構成であり、焼結フェライト基板の厚みを300μmにしたこと以外は比較例6と同様な評価を行った。鉄板を積層すると共振周波数は13.9MHzであり比較例6より周波数変化は少ないが通信強度が低下した。
実施例7と同様な方法で作製したアンテナモジュールにおいて焼結フェライト基板に設けた導電層の厚みが5μmでありその表面電気抵抗が5Ω/□であること以外は実施例7と同様な構成のアンテナモジュールの共振特性を評価した。その結果鉄板を積層すると共振周波数が15.0MHzに変化し13.56MHzの通信強度も低下した。
2:絶縁フィルム(20〜60μm)
3:導電層(20〜50μm)
4:両面粘着テープ(20〜40μm)
5:導電ループ(20〜30μm)
6:セパレーター
Claims (15)
- 厚みが30μm〜430μmのMg−Zn−Cu系スピネルフェライトからなるフェライト成形シートであって、該フェライト成形シートの少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが170nm〜800nmであって、最大高さが3μm〜10μmであり、且つ、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が10〜80%であることを特徴とするフェライト成形シート。
- フェライト成形シート表面をサンドブラストにより粗面加工したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
- フェライト成形シート表面を、凹凸に表面加工した金型あるいはカレンダロールにより加圧成形したことを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
- フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形シートを得る場合においてサンドブラスト処理されたプラスチックフィルムに塗工し、表面の凹凸を転写して得られることを特徴とする請求項1記載のフェライト成形シート。
- フェライト分散塗料を塗布乾燥して成形シートを得る場合において、平均粒子径0.1〜10μmのフェライト粉末の粒度を調整して表面に凹凸を設けた請求項1記載のフェライト成形シート。
- 厚みが25μm〜360μmのMg−Zn−Cu系スピネルフェライトからなる焼結フェライト基板であって、該焼結フェライト基板の少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが150nm〜700nmであって、最大高さが2μm〜9μmであり、且つ、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であることを特徴とする焼結フェライト基板。
- 厚みが25μm〜360μmの焼結フェライト基板であって、該焼結フェライト基板の少なくとも一方の表面の表面粗さにおいて、中心線平均粗さが150nm〜700nmであって、最大高さが2μm〜9μmであり、且つ、100μm四方のエリアにおいて最大高さの50%深さで水平方向にカットした破断面の面積占有率が5〜70%であり、焼結密度が4.4〜5.0g/cm3であることを特徴とする焼結フェライト基板。
- 13.56MHzにおける透磁率の実数部μr’が80以上、透磁率の虚数部μr”が100以下であることを特徴とする請求項6又は7記載の焼結フェライト基板。
- 焼結フェライト基板の片面に導電層を設けていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の焼結フェライト基板。
- 焼結フェライト基板の少なくとも片面に溝を設けることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の焼結フェライト基板。
- 焼結フェライト基板の少なくとも片面に粘着フィルムを貼り付けており、かつ焼結フェライト基板に割れ目を設けることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の焼結フェライト基板。
- 無線通信媒体および無線通信媒体処理装置に用いられる導電ループアンテナモジュールにおいて、磁性部材の片面に導電ループアンテナを設け、且つ、アンテナを設けた磁性部材の面の反対の面に導電層を設けたループアンテナモジュールであって、磁性部材が請求項8乃至11のいずれかに記載の焼結フェライト基板であることを特徴とするアンテナモジュール。
- 請求項12記載のアンテナモジュールであって、導電層の厚みが50μm以下であって表面電気抵抗が3Ω/□以下であることを特徴とするアンテナモジュール。
- 導電層をアクリル又はエポキシ系導電塗料を塗布して設けたことを特徴とする請求項12又は13に記載のアンテナモジュール。
- 導電層をフェライト成形シートに銀ペーストにより印刷積層して一体焼成することによって設けたことを特徴とする請求項12又は13に記載のアンテナモジュール。
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