JP2000077224A - Mn−Znフェライトの製造方法 - Google Patents
Mn−Znフェライトの製造方法Info
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Abstract
で、しかも飽和磁束密度はもとより、高周波数領域(0.5
〜3MHz)での初透磁率、損失等の磁気特性に優れたMn−
Znフェライトを得る。 【解決手段】 所定の成分組成に調製したMn−Znフェラ
イトの焼成用原料を、成形後、昇温工程、第1焼成工
程、第2焼成工程および冷却工程からなる焼成処理によ
ってMn−Znフェライトを製造するに際し、第1焼成工
程、第2焼成工程をそれぞれ次の条件下 ・第1焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:10 ppm以下、 ・第2焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:0.1 〜5 vol%で行う。
Description
や高周波電源用トランス等の用途に供して好適なMn−Zn
フェライトの製造方法に関し、特に焼成工程を2段階に
分けることによって、より低温での焼成を可能ならしめ
たものである。
特性を有するMn−Znフェライトを製造するためには、11
00〜1400℃程度の高温での焼成が必要とされていた。し
かしながら、高温での焼成は、Agなどの低融点金属との
同時焼成が難しいだけでなく、製造費が嵩むことから、
より低温の焼成でMn−Znフェライトを製造できる技術が
要望されていた。
−270312号公報には、焼成雰囲気を炭酸ガスまたは水素
含有炭酸ガス雰囲気とすることによって、Mn−Znフェラ
イトの焼成温度を 800〜1100℃未満まで低温下した製造
技術が開示されている。しかしながら、上記の方法によ
り製造されたMn−Znフェライトの磁気特性は、従来の11
00〜1400℃程度の高温で焼成されたMn−Znフェライトの
それと比べると、飽和磁束密度は同等であるものの、高
周波数領域での初透磁率や損失のような磁気特性は必ず
しも十分ではないところに問題を残していた。
に鑑み開発されたもので、従来よりも低温の1100℃未満
の温度での焼成が可能で、しかも飽和磁束密度はもとよ
り、高周波数領域(0.5MHz〜3MHz)での初透磁率、損失
等の磁気特性に優れたMn−Znフェライトの有利な製造方
法を提案することを目的とする。
の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来一工程
で行っていた焼成工程を、2段階に分け、前段工程と後
段工程とで雰囲気中の酸素濃度を的確に制御することに
よって、高周波数領域における磁気特性の劣化なしに11
00℃未満の低温での焼成が可能となることの知見を得
た。本発明は、上記の知見に立脚するものである。
製したMn−Znフェライトの焼成用原料を、成形後、焼成
することによってMn−Znフェライトを製造するに際し、
焼成は、昇温工程、第1焼成工程、第2焼成工程および
冷却工程からなり、第1焼成工程、第2焼成工程をそれ
ぞれ次の条件下 ・第1焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:10 ppm以下、 ・第2焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:0.1 〜5 vol%で行うことを特徴とするMn−Znフェ
ライトの製造方法である。
大して損失を低減するためには、Mn−Znフェライトの焼
成用原料中に、Biを含有させること、またさらにはAlお
よび/またはSnを含有させることが有利である。なお、
本発明の ppmは体積で示した割合である。
囲気中酸素濃度を10 ppm以下に低減する理由は、次のと
おりである。 (1) 焼成促進の観点 Mn−Znフェライトの焼成の進行は、酸素イオンの動き易
さに律速されるものであるから、低酸素濃度中で熱処理
することによってMn−Znフェライト中の酸素イオン空孔
濃度を高めてやれば、酸素イオンの拡散が促進され、低
温域でも緻密化および結晶粒成長が進む。 (2) スピネル単相の観点 Mn−Znフェライトの相図によると、スピネル単相を得る
ためには、熱処理温度が低いほど、雰囲気を低酸素濃度
にする必要がある。従って、 800〜1100℃焼成でスピネ
ル単相を得るためには、従来の1100〜1400℃焼成よりも
低い酸素濃度の雰囲気とする必要がある。
ける雰囲気中酸素濃度を 0.1〜5vol %の範囲に制限す
る理由は、粒界に高抵抗層を形成して渦電流損失の低減
を図ると共に、結晶粒内のFe2+濃度を適正化してヒステ
リシス損失の絶対値および温度特性を調整するためであ
る。
0312号公報)は、高温焼成材(1100〜1400℃)に比べる
と、材料自体の比抵抗が2桁以上低いために高周波での
渦電流損失が大きいだけでなく、平均結晶粒径が約半分
と小さいためにヒステリシス損失が大きかったのである
が、本発明に従えば、上記の理由により、これらの問題
が有利に解決されるのである。
る。まず、本発明の素材であるMn−Znフェライトの焼成
用原料の好適成分組成および調製方法について説明す
る。 (1) 成分組成 焼成用原料としては、Fe, Mn, Znが含有されていれば、
その組成は特に限定されることはないが、Fe, Mn, Znの
含有量はそれぞれ、Fe2O3, MnO, ZnO 換算で、Fe2O3:5
0〜65 mol%、 MnO:35〜50 mol%、 ZnO:15 mol%以
下(0 mol%は含まない)とすることが好ましい。とい
うのは、例えば高周波電源用トランスとして使用される
Mn−Znフェライトは、トランスとして使用した時の熱暴
走を防止する目的で、動作温度が80〜100℃で損失値が
最低となる(このときの温度をTmin という)ように調
整する必要があるが、この観点からFe2O3, MnOおよびZn
O の配合割合を検討した結果、上記の範囲が得られたの
である。特に好ましい範囲は、 Fe2O3:51〜55 mol%、
MnO:37〜45 mol%、ZnO :3〜12 mol%である。
進と冷却後の比抵抗増大のために、Biを含有させること
が好ましい。ここに、Biの含有量は、(Fe2O3+MnO +Zn
O)の合計量:100 重量部に対して、Bi2O3 換算で0.06〜
1.5 重量部程度とすることが好ましい。というのは、Bi
2O3が0.06重量部に満たないと比抵抗の増大効果が少な
く、一方 Bi2O3が 1.5重量部よりも多くなると、Bi化合
物が粒界に粒状に析出して磁気特性を劣化させる傾向が
見られるからである。より好ましい範囲は 0.2〜1.0 重
量部である。
化のために、Biに加えて、Alおよび/またはSnを含有さ
せることが好ましい。ここに、Al, Snの含有量はそれぞ
れ、(Fe2O3+MnO +ZnO)の合計量:100 重量部に対し
て、Al2O3 またはSnO2換算でそれぞれ0.01〜0.5 重量部
程度とすることが好ましい。というのは、Al, Snの含有
量が0.01重量部に満たないとその添加効果に乏しく、一
方 0.5重量部を超えると、焼成が抑制されて低温焼成が
難しくなるだけでなく、異相が析出して磁気特性の劣化
を招くからである。
法や湿式法、共沈法で作製した粉体や、フェライトと樹
脂を混練したフェライトペースト等を成形したものが好
ましい。成形法としては、金型と圧縮成形機を用いた乾
式成形法や、ペースト印刷法、ドクターブレード法など
の厚膜成形法などが有利に適合する。また、α−Fe2O3
の生成を回避して異相の残留を抑制するためには、予め
焼成用原料のスピネル化率を十分高めておくことが望ま
しい。より好ましいスピネル化率は85%以上である。ス
ピネル化率を高める方法としては、雰囲気ガスとして
N2, Ar等の不活性雰囲気や炭酸ガス、水素含有炭酸ガス
などの還元性の強い雰囲気を用いて仮焼きすることが好
ましい。また、共沈法のように既にスピネル単相化して
いる原料粉を用いることも有利である。
100〜800 ℃/h程度とすることが好ましい。というの
は昇温速度が 100℃/hに満たないと昇温時間が長くな
るため、生産効率が低下し、一方 800℃/hを超えると
表面と内部の温度差が大きくなるために、割れやひびな
どの欠陥が生じ易くなるからである。また昇温中、少な
くとも 500℃から所定の焼成温度(800℃以上、1100℃未
満)に到達するまでの間における雰囲気については、後
述する第1焼成工程と同様、雰囲気中酸素濃度を10 ppm
以下とすることが好ましい。さらに、水素濃度を5vol
%以下とすることが好ましい。というのは、水素濃度が
5 vol%を超える場合にはFeが還元されやすくなり、損
失が悪くなるからである。
る。というのは、本発明は、従来の焼成温度(1100〜14
00℃)よりも低い温度で焼成を行うことが前提だからで
ある。とはいえ、焼成温度が 800℃に満たないと満足い
くほどの緻密化が望めないので、焼成温度の下限は 800
℃に定めた。特に好ましい焼成温度範囲は900 〜1050℃
である。焼成時間については、特に限定されることはな
いが、1〜5時間程度が好適である。というのは、焼成
時間が1時間に満たないと満足いくほどの緻密化が進ま
ず、一方5時間を超えると焼成時間が長くなり、生産効
率が低下するからである。
要なのが雰囲気中の酸素濃度であり、本発明では、この
雰囲気中酸素濃度を10 ppm以下に抑制することが重要で
ある。というのは、雰囲気中の酸素濃度が10 ppmを超え
ると、昇温中にα−Fe2O3 が生成し、 800〜1100℃の低
い焼成温度では、このα−Fe2O3 が焼成後も残留して磁
気特性の著しい低下を招くからである。酸素以外の雰囲
気成分については、 CO2、CO、水素含有CO2 および水素
含有CO等の還元性ガスを好適に使用することができる。
水素含有CO2 ガスまたは水素含有COガスを用いる場合
の、好適水素濃度は5 vol%以下、より好ましくは 0.1
〜2.0vol%である。というのは、水素濃度が高くなる
と、酸素濃度が低くなりすぎるため、ウスタイトや金属
鉄などの異相が生成して磁気特性が劣化し易くなり、ま
た焼成の進行が早くなり過ぎて、結晶粒内に空孔が多数
残留し、不均一な結晶組織となって優れた磁気特性が得
難くなるからである。
り、800 ℃以上、1100℃未満とする。特に好ましい焼成
温度範囲は 900〜1050℃である。焼成時間は、特に限定
されることはないが、0.25時間以上とすることが好まし
い。というのは、焼成時間が0.25時間に満たないと十分
な比抵抗増大効果を得ることができず、渦電流損失を低
減することが難しいからである。
のは雰囲気中の酸素濃度であり、本発明では、この雰囲
気中酸素濃度を 0.1〜5 vol%の範囲に制限することが
重要である。より、好ましくは 0.1〜1.2vol%である。
というのは、第2焼成工程の雰囲気中の酸素濃度が 0.1
vol%未満では、粒界酸化が十分に進まず、比抵抗増大
効果が得られるまでの時間が長くなりすぎて現実的でな
く、またFe2+濃度が高くなり、Tmin が室温付近となっ
て高周波トランス用材料として適当でなくなるからであ
る。一方、酸素濃度が 5.0 vol%を超えると、粒界にα
−Fe2O3 やMn2O3 などの異相が析出し、磁気特性の劣化
を招くからである。酸素以外の雰囲気成分は、窒素、ア
ルゴンなどの不活性ガスが好ましい。
波電源用トランスとして使用する場合には、Tmin が80
〜100 ℃の温度範囲に来るように調整する必要がある
が、損失の温度特性に大きく影響する因子は、Fe2O3 :
MnO : ZnO の基本組成比とFe2+濃度であり、特にFe2+濃
度は焼成雰囲気に大きく依存するため、Fe2+濃度が適正
な値をとり、所望のTmin が得られるように、焼成工程
から冷却期にかけては雰囲気を適当な酸素濃度に制御す
ることが必要なのである。より高い焼成密度と大きな結
晶粒径を得るためには、第1焼成工程の焼成時間を長め
にとって、低酸素濃度下で緻密化を促進することが望ま
しい。一方、微細な粒径と大きな比抵抗を得るために
は、第1焼成工程の焼成時間を短めにして粒成長を抑制
し、第2焼成工程を長めにとって粒界の高抵抗化を促進
することが好ましい。前者のために好適な処理時間は、
第1焼成工程:1〜3時間、第2焼成工程:0.25〜0.5
時間であり、一方後者のために好適な処理時間は、第1
焼成工程:0.5 〜2時間、第2焼成工程:1.5 〜3時間
である。
適正化を図るために、冷却時における雰囲気中の酸素濃
度は 200 ppm以下とすることが好ましい。というのは、
酸素濃度が 200 ppmを超えるα−Fe2O3 やMn2O3 などの
異相が析出し、磁気特性が劣化し易くなるからである。
とはいえ、酸素濃度が低すぎると、冷却中に粒界の高抵
抗層が還元され、比抵抗増大効果が得られ難くなるの
で、酸素濃度は 0.1 ppm以上とすることが望ましい。特
に好適な酸素濃度は1〜50 ppmである。また、酸素以外
の雰囲気成分については、特に限定されることはない
が、窒素、アルゴンなどの不活性ガスやCO2, CO などの
還元性ガスが有利に適合する。さらに、冷却工程におけ
る冷却速度は 100〜800 ℃/h程度とすることが好まし
い。
密度が 4.6 g/cm3以上と高く、また0.5 MHz の高周波数
領域で優れた磁気特性を有する、高周波電源用トランス
材や表面実装型チップ部品材としての用途に供して最適
なMn−Znフェライトを得ることができる。特に、成形体
の焼成が 800℃以上、1100℃未満の低温度で可能なた
め、導電体や基板材などと一体成形後、同時焼成して
も、異種材間の反応があまり進まないような温度域で焼
成することができ、従って部品としての性能や信頼性を
落とすことなしに、チップ部品の製造が可能となる。例
えば、厚膜印刷法やドクターブレード法によって厚さ10
〜100 μm のフェライトシートを成形し、これにAgやAg
−Pdなどの導電体を螺旋形状等にコイルとして一体成形
したり、Al2O3 やSiなどの基板材料やTiO2系誘電体材料
と一体成形して、最終的に本発明に従う方法で同時に焼
成することにより、チップインダクタやトランス素子、
LC複合素子などの表面実装型チップ部品を容易に製造
することができる。なお、チップインダクタの導電体と
して広く用いられているAgは融点が 960℃であるため、
従来の1100〜1400℃焼成では同時焼成することはできな
かった。
イトの基本成分組成がモル%で Fe2O3:MnO :ZnO =5
2.7:37.3:10.0(mol%) となるように配合し、ボール
ミルを用いて混合した後、得られた原料混合粉を 0.5 v
ol%の水素を含む炭酸ガス雰囲気中で 850℃、1時間の
仮焼処理に供した。この仮焼粉 100重量部に対し Bi2O3
を0.65重量部添加し、これをボールミルで20時間粉砕し
て平均粒径:0.8 μm の粉砕粉を得、これにバインダー
としてポリビニルアルコール(PVA) を添加して成形粉と
した。このMn−Znフェライト成形粉を、プレス機を用い
て 1.2 t/cm2の圧力で、外径:12mm、内径:8mm、高
さ:3mmのリング状に成形した。
す条件下で焼成処理した。なお、昇温工程における昇温
速度および冷却工程における冷却速度はそれぞれ 250℃
/hの一定とした。また、例えば表中のCO2-1.0%H2は、
1.0 vol%の水素を含有したCO2 であることを示す。か
くして得られた焼成体の密度および磁気特性を測定した
結果を、表3に示す。なお、測定方法、測定条件は次の
とおりである。 ・焼成密度:アルキメデス法 ・電気抵抗:4端子法 ・損失:0.5MHz, 50mT, 100 ℃ ・初透磁率:0.5 MHz 、室温 ・飽和磁束密度:印加磁場強度Hm = 10 Oe、室温
ば、 800℃以上、1100℃未満の低温焼成で、 4.6 g/cm3
以上という高い焼成密度だけでなく、0.5 MHz, 50mT, 1
00℃で損失≦180 kW/m3 という実用的な磁気特性を得る
ことができた。これに対し、本発明の条件を外れた場合
にはいずれも、良好な磁気特性を得ることができなかっ
た。
イトの基本成分組成がモル%で Fe2O3:MnO :ZnO =5
2.7:37.3:10.0(mol%) となるように配合し、ボール
ミルを用いて混合した後、得られた原料混合粉を 1.0 v
ol%の水素を含む炭酸ガス雰囲気中で 800℃、1時間の
仮焼処理に供した。この仮焼粉に Bi2O3,Al2O3, SnO2
を表4に示す量だけ添加し、これをボールミルで16時間
粉砕して平均粒径 0.9μm の粉砕粉を得、これにバイン
ダーとしてポリビニルアルコール(PVA) を添加して成形
粉とした。このMnZnフェライト成形粉を、プレス機を用
いて1.2 t/cm2 の圧力で、外径:12mm、内径:8mm、高
さ:3mmのリング状に成形した。かくして得られた成形
体を、実施例1のNo.1と同じ条件で焼成し、得られた焼
成体について実施例1と同様にして、密度および磁気特
性を測定した。得られた結果を表4に併記する。
を添加することによって、磁気特性が一層向上すること
が分かる。
=52.8:38.2:9.0 (mol%) であるスピネル相を含む粉
体 (平均粒径:0.6 μm)を作製し、窒素ガス中で800
℃、1時間の仮焼処理を行った。この仮焼粉 100重量部
に対し、 Bi2O3:0.9 重量部、 Al2O3:0.2 重量部およ
びSnO2:0.1 重量部を漆加し、これをボールミルで10時
間粉砕して平均粒径:0.55μm の粉砕粉を得た。これに
バインダーとしてポリビニルブチラール等を加えてスラ
リーを調整し、このスラリーをドクターブレード法によ
りシート状に成形した(幅:100mm 、長さ:70mm、厚
さ:約100 μm)。このシートの片面にAgの導電ペースト
を用い、スクリーン印刷により、一辺:5mm角、厚さ:
20μm の正方形の導体パターンを、図1に示すように形
成した。導電パターンが印刷されたシートを、図1に破
線で示すように15mm角の大きさに切断し、これらを重ね
合わせ、温度:150 ℃、圧力:400 kg/cm2の条件で10分
間プレス保持して熱圧着し、積層体とした。この積層体
を、実施例1のNo.1と同じ条件で焼成して、積層焼結体
を得た。
部分の焼結密度と構成相(X線回折使用)を調べた結
果、フェライト部分は、焼結密度が 4.9 g/cm3で、スピ
ネル単相であることが確認された。まだ、断面を顕微鏡
覿察したところ、フェライトとAgの顕著な反応や亀裂な
どの欠陥もなく、本発明の条件によれば、900 ℃でMn−
ZnフェライトとAgを同時に焼成できることが確認され
た。
上、1100℃未満という低温での焼結で、飽和磁束密度は
もとより、初透磁率、損失等の高周波数領域での磁気特
性に優れたMn−Znフェライトを得ることができる。ま
た、本発明では、Mn−ZnフェライトとAg等の電導体とを
同時焼成することができ、表面実装型チップ部品の製造
などに適用して偉効を奏する。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の成分組成に調製したMn−Znフェラ
イトの焼成用原料を、成形後、焼成することによってMn
−Znフェライトを製造するに際し、焼成は、昇温工程、
第1焼成工程、第2焼成工程および冷却工程からなり、
第1焼成工程、第2焼成工程をそれぞれ次の条件下 ・第1焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:10 ppm以下、 ・第2焼成工程; 焼成温度:800 ℃以上、1100℃未満、雰囲気中酸素濃
度:0.1 〜5 vol%で行うことを特徴とするMn−Znフェ
ライトの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、Mn−Znフェライトの
焼成用原料が、Biを含有することを特徴とするMn−Znフ
ェライトの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1において、Mn−Znフェライトの
焼成用原料が、Biを含有し、かつAlおよび/またはSnを
含有することを特徴とするMn−Znフェライトの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10247954A JP2000077224A (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | Mn−Znフェライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10247954A JP2000077224A (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | Mn−Znフェライトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=17171031
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10247954A Pending JP2000077224A (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | Mn−Znフェライトの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2000077224A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007238429A (ja) * | 2006-02-08 | 2007-09-20 | Tdk Corp | フェライト材料 |
JP2009111197A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Toda Kogyo Corp | フェライト成形シート、焼結フェライト基板およびアンテナモジュール |
US9394204B2 (en) | 2007-03-07 | 2016-07-19 | Toda Kogyo Corporation | Molded ferrite sheet, sintered ferrite substrate and antenna module |
CN113087516A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-09 | 重庆上甲电子股份有限公司 | 利用工业废弃物制备锰锌铁氧体的低温烧结方法 |
-
1998
- 1998-09-02 JP JP10247954A patent/JP2000077224A/ja active Pending
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