JP2006262053A - アンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュール及びこれを備えた携帯情報端末 - Google Patents

アンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュール及びこれを備えた携帯情報端末 Download PDF

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Abstract

【課題】 モジュール厚を大きくすることなく、通信距離の向上を図ることができるアンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュール及びこれを備えた携帯情報端末を提供する。
【解決手段】 アンテナコイル15が形成されたベース基板14に対して、シート状に形成した磁芯部材18が積層されたアンテナモジュール10において、磁芯部材18として使用周波数における複素透磁率の実部をμ’及び虚部をμ”としたときに、その損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積で表される損失指数が0.1以下の磁性材料を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、RFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)技術を用いた非接触ICタグ等に用いて好適なアンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュール及びこれを備えた携帯情報端末に関する。
従来、RFID技術を用いた非接触ICカード及び識別タグ(以下、これらを総称して「非接触ICタグ」ともいう。)として、情報を記録したICチップ及び共振用のコンデンサをアンテナコイルに電気的に接続したものが知られている。これらは、リーダーライタの送受信アンテナからアンテナコイルへ所定周波数の電波を発信することにより、非接触ICタグを活性化し、電波のデータ通信による読出しコマンドに応じてICチップに記録された情報を読み取ることにより、又は特定周波数の電波に対して共振するか否かにより識別又は監視するように構成されている。これに加えて、非接触ICタグの多くは、読み取った情報を更新したり履歴情報などを書込み可能に構成されている。
主に、識別タグに用いられる従来のアンテナモジュールとして、平面内に渦巻き状に巻回されたアンテナコイルに、このアンテナコイルの平面と略平行となるように磁芯部材を挿入したものがある(下記特許文献1参照)。このアンテナモジュールにおける磁芯部材は、アモルファスシート又は電磁鋼板といった高透磁率材料でなり、アンテナコイルの平面と略平行となるように磁芯部材を挿入することによって、アンテナコイルのインダクタンスを大きくし、通信距離の向上を図っている。
また、下記特許文献2には、平面内で渦巻き状に巻回されたアンテナコイルに対して、このアンテナコイルの平面と平行になるように平板状の磁芯部材を積層した構成のアンテナモジュールが開示されている。下記特許文献3には、磁芯部材として焼結フェライトを用いる構成が開示されている。
ところで、近年広く普及しているPDA(Personal Digital Assistants )や携帯型電話機等の携帯情報端末は、外出時等にも持ち歩かれ常にユーザーによって携帯されるものである。従って、非接触ICタグの機能を携帯情報端末に設けることで、ユーザーは、常に携帯している携帯情報端末の他に、例えば非接触ICカードを持つ必要がなくなり、非常に便利である。なお、このように非接触ICタグの機能を携帯情報端末に組み込んだ技術が例えば下記特許文献4に開示されている。
携帯情報端末は、小型である一方、多機能を有する機器であるため、小型の筐体内に高密度に金属部品が実装されている。例えば、制御基板を構成するプリント配線基板は、導体層が多層のものもあり、多層プリント配線基板には、電子部品が高密度に実装されている。また、携帯情報端末には、電源となるバッテリパックが収納され、このバッテリパックには、フレーム等に金属部品が用いられている。
したがって、携帯情報端末の筐体内に配設されている非接触ICタグ用のアンテナモジュールは、筐体内に実装されている金属部品の影響で、筐体内に配設される前のアンテナモジュール単体の状態に比べて通信性能が劣化し、例えば、通信距離が短くなる傾向にある。
アンテナモジュールの通信距離が短くなると、実使用時にはリーダーライタにできるだけ近接させる必要性が生じ、簡易かつ迅速に情報を授受できる非接触カードシステムの利便性を損なわせる結果となりかねない。アンテナモジュールを携帯情報端末の筐体内に収容して使用する場合でも、少なくとも100mm以上の通信距離が必要とされている。これは現在一部で実施されている鉄道自動改札用非接触ICカードシステムの仕様に準拠している。
特開2000−48152号公報 特開2000−113142号公報 特開2004−304370号公報 特開2004−364199号公報
アンテナモジュールの通信距離を向上させるために、従来より、磁芯部材として高透磁率磁性粉末が使用されている。バインダー中に当該磁性粉末を混合してシート状、又は、プレート状に形成したものを磁芯部材として使用する場合には、磁性粉末の粒子サイズを大きくすることによって磁芯部材全体の透磁率を高めることができる。
ところが、磁性粉末の粒子サイズを大きくすると、磁芯部材の渦電流損失に起因するパワーロスが顕著となり、IC読出し電圧の低下および通信距離の減少を招く。具体的に説明すると、高周波磁界中で磁性体を磁化させると、その周波数に対応する磁束の変化が生じる。このとき、電磁誘導の法則により、その磁束の変化を打ち消す方向の起電力が発生する。発生した起電力による誘導電流は磁性体内部におけるジュール熱に変換される。これが渦電流損失である。
そこで、磁芯部材の透磁率を高くしながら渦電流損失を低減するために、従来では、磁性粉末の粒子サイズの大型化に制限を加えるとともに、混入する磁性粉末の絶対量(配合比)を少なくする措置をとる例がほとんどである。
しかしながら、磁性粉末の絶対量を少なくすることは、即ち、必要な磁気特性を確保するために磁芯部材が厚大化し、これがアンテナモジュールのモジュール厚を大きくする原因となる。例えば、上述の従来の磁芯部材の構成で通信距離100mmを得るのに必要なシート厚は、磁芯部材単体で少なくとも1mm超の厚さが必要であり、これに、アンテナコイルを支持する基板や、筐体内部の金属部分の影響を避けるためのシールド板を積層すると、モジュール厚は更に大きくなる。
近年における携帯情報端末に対する小型化、薄型化の要求は益々高くなっており、大モジュールサイズあるいは高モジュール厚のアンテナモジュールを収納するスペースは、もはや筐体内に残されていない。このように、携帯情報端末等の小型電子機器に内蔵されるアンテナモジュールには、通信距離の更なる向上とモジュール厚の更なる削減という相矛盾する2つの要求を同時に応えることが必要とされている。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、モジュール厚を大きくすることなく通信距離の向上を図ることができるアンテナモジュール用磁芯部材、アンテナモジュール及びこれを備えた携帯情報端末を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、使用周波数(例えば13.56MHz)における磁芯部材の損失係数に着目し、この損失係数と複素透磁率の虚部との積が所定以下となる磁芯部材を構成することにより、モジュール厚を大きくすることなく通信距離の向上を図れることを見出した。
すなわち本発明は、アンテナコイルに積層されるアンテナモジュール用磁芯部材であって、使用周波数における複素透磁率の実部をμ’及び虚部をμ”としたときに、その損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積で表される損失指数が0.1以下とされている。
上記損失指数が0.1以下の磁芯部材は、渦電流損失に起因するアンテナモジュールのパワーロスを低減することが可能となり、磁芯部材の層厚を大きくすることなく、通信距離の向上を図ることができるようになる。
本発明の原理について以下に説明する。一般に、高透磁率材料である軟磁性体(以下、単に磁性体という。)に高周波磁界を印加すると、磁壁の移動あるいは回転磁化といった磁化機構により、磁性体が磁化される。このとき、磁化されやすさを示す透磁率は複素透磁率で示され、次式(1)で表される。
μ=μ’−i・μ” ……(1)
ここで、μ’は透磁率の実部であり、外部磁界に追従できる成分を表す。一方、μ”は透磁率の虚部であり、外部磁界に追従できず、位相が90度遅れた成分を表し、透磁率の損失項と呼ばれている。なお、iは虚数単位である。
透磁率の実部と虚部との間には密接な関係があり、透磁率の実部が大きい材料ほど虚部も大きくなる。磁性体に高周波磁界を印加して磁化させる場合、高周波数になるほど透磁率が低下することが知られている。磁性体の使用周波数における損失係数は、次式(2)で示されるように、(1)式で示した複素透磁率μの実部μ’と虚部μ”とで表すことができる。
tanδ=μ”/μ’ ……(2)
一方、磁性体の動的磁化における高周波損失は上記損失係数と等価であり、次式(3)で示されるように、3つのタイプのエネルギー損失の和として表現される。
tanδ=tanδh+tanδe+tanδr ……(3)
ここで、tanδhはヒステリシス損失で、ヒステリシス曲線で示される磁化変化における仕事量で、周波数に比例して増加する。tanδeは渦電流損失で、導電性磁性体に交流磁界を印加したときに、磁束の変化に対応して材料の中に渦電流が誘起されジュール熱として消費されるエネルギー損失である。なお、tanδrは残留損失であり、上記いずれにも該当しない残りの損失とされている。
また、高周波磁界において、渦電流損失(tanδe)は、次式(4)で示されるように導電率の影響を受け、使用周波数に比例して大きくなる。
tanδe=e2・μ・f・σ ……(4)
ここで、e2は係数、μは透磁率、fは使用周波数、σは磁性粉末の導電率である。
以上のように、磁性体である磁芯部材の渦電流損失(tanδe)は、導電率が小さい磁性粉末、換言すれば、抵抗率が大きい磁性粉末を使用することにより小さく抑えることが可能である。このように渦電流損失が小さい磁性粉末を使用することで、磁芯部材の複素透磁率の損失項μ”成分の減少をもたらし、損失係数の低減に貢献することがわかる。
磁芯部材の好適な導電率は、使用される磁性粉末の種類や粒子サイズ、配合比等によって異なり、特に限定できない。そこで本発明では、この導電率に代わって、上述したように、使用周波数における磁芯部材の複素透磁率の実部μ’と虚部μ”とで表される損失係数(μ”/μ’)とμ”との積で定義される損失指数を用いている。
損失指数が0.1以下の磁芯部材としては、損失係数tanδが0.05以下で、複素透磁率の虚部μ”が1.5以下の磁性材料が好適である。具体的には、Fe−Si−Cr(10wt%Si)系の磁性粉末の使用例において配合比50[vol%]でμ’=45[H/m]、μ”=1.0[H/m]、損失係数及び損失指数がともに0.0222の磁芯部材が得られる。また、これ以外の磁性粉末として、Fe−Si系アモルファス、フェライト等が挙げられる。
磁芯部材は、磁性粉末をバインダーに混入してシート状、又は、プレート状に形成することにより製造することができる。シート状、又は、プレート状の形成には、例えば射出成形が好適である。バインダーとしては、ナイロン12、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリエチレン等の合成樹脂材料が適用できる。
また、磁芯部材としてフェライト粉末の焼結体を用いることができる。用いられるフェライト材料は、その回転磁気共鳴の共鳴周波数が使用周波数よりも高周波数側にある材料組成で形成されているのが好ましい。これにより、使用周波数帯域におけるフェライト材料の自然共鳴による影響を排除して安定した通信特性を維持することができる。
上記構成の磁芯部材を用いてアンテナモジュールを構成することにより、例えば携帯情報端末の筐体内に収容した状態で例えば100mm以上の通信距離を得るのに磁芯部材の厚さを1mm以内に抑えることができ、アンテナモジュールの薄型化が容易に図れる。
以上述べたように、本発明の磁芯部材によれば、磁芯部材の層厚を大きくすることなく通信距離の向上を図ることが可能となるので、アンテナモジュールの薄型化および軽量化を図ることができる。これにより、携帯情報端末等の筐体内部に対して僅かな設置スペースでアンテナモジュールを内装することが可能となるとともに、筐体内に設置されたアンテナモジュールの通信性能の劣化を抑制し、所期の通信距離を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態による非接触データ通信用のアンテナモジュール10の構成を示す分解斜視図および側断面図である。
アンテナモジュール10は、支持体としてのベース基板14と、磁芯部材18と、金属シールド板19との積層構造を有している。ベース基板14と磁芯部材18とは両面接着シート13Aを介して積層され、磁芯部材18と金属シールド板19との間は両面接着シート13Bを介して積層されている。なお、図2において両面接着シート13A,13Bの図示は省略している。
ベース基板14は、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のプラスチックフィルムでなる絶縁性フレキシブル基板で構成されているが、ガラスエポキシ等のリジッド性基板で構成されていてもよい。
このベース基板14には、平面内でループ状に巻回されたアンテナコイル15が搭載されている。アンテナコイル15は、非接触ICタグ機能のためのアンテナコイルで、外部のリーダーライタ(図示略)のアンテナ部と誘導結合され通信を行う。このアンテナコイル15は、ベース基板14の上にパターニングされた銅、アルミニウム等の金属パターンで形成されている。
本実施の形態において、アンテナコイル15は、平面内で巻回されたループ部分と、後述する信号処理回路部16との電気的接続用の配線部分とからなるが、図では、ループ部分のみを示している。
なお、このアンテナモジュール10にリーダーライタ機能のための第2のアンテナコイルを設けることも可能である。この場合、当該第2のアンテナコイルを上述のアンテナコイル15と兼用してもよいし、アンテナコイル15の内周側あるいは外周側に別途設けてもよい。あるいは、アンテナコイル15と当該第2のアンテナコイルとをベース基板14の表面側と裏面側とに分けて配置するようにしてもよい。
ベース基板14の磁芯部材18側表面には、信号処理回路部16が搭載されている。この信号処理回路部16は、アンテナコイル15の内方側に配置されているとともに、アンテナコイル15と電気的に接続されている。
信号処理回路部16は、非接触データ通信に必要な信号処理回路および情報を格納したICチップ部品16aや同調用コンデンサ等の電気・電子部品で構成されている。信号処理回路部16は、図1及び図2に示したように複数の部品群で構成されていてもよいし、図4に示すように、単一の部品16bで構成されていてもよい。なお、信号処理回路部16は、ベース基板14に取り付けられる外部接続部17を介して、後述する携帯情報端末1の制御基板12(図3)に接続されている。
次に、磁芯部材18は、例えば、合成樹脂材料やゴム等の絶縁性バインダー(その他添加剤含む)中に、軟磁性粉末を混合してシート状またはプレート状に形成された射出成形体で構成することができる。軟磁性粉末としては、センダスト(Fe−Al−Si系)、パーマロイ(Fe−Ni系)、アモルファス(Fe−Si−B系等)、フェライト(Ni−Znフェライト、Mn−Znフェライト等)などが適用可能であり、目的とする通信性能や用途に応じて使い分けられる。
また、磁芯部材18は、後に詳述するように、フェライト材料の微粉末を有機溶剤中に分散させて形成した金属ペーストをシート状に塗工した後、有機溶媒の加熱分解を行い、本焼成した焼結フェライト板で構成することができる。
磁芯部材18は、アンテナコイル15の磁芯(コア)として機能するとともに、ベース基板14と下層の金属シールド板19との間に介装されることによって、アンテナコイル15と金属シールド板19との間の電磁干渉を回避する。この磁芯部材18の中央部には、ベース基板14に実装された信号処理回路部16を収容するための開口18aが穿設されている。また、磁芯部材18の一側方には、ベース基板14との積層時に外部接続部17のニゲ部18bが形成されている。
なお、磁芯部材18の詳細については、後述する。
金属シールド板19は、ステンレス板や銅板、アルミニウム板等で形成されている。本実施の形態のアンテナモジュール10は、後述するように、携帯情報端末1の端末本体2の内部所定位置に収納されるので、金属シールド板19は、端末本体2内部の制御基板12上の金属部分(部品、配線)とアンテナコイル15との間の電磁干渉を防止するために設けられている。
また、この金属シールド板19は、アンテナモジュール10の共振周波数(例えば、13.56MHz)の粗調整に用いられ、アンテナモジュール10単体のときと、端末本体2の内部に組み込んだ状態のときとで、アンテナモジュール10の共振周波数に大きな変化を生じさせないようにするために設けられている。
なお、アンテナコイル15と機器筐体側との間の電磁干渉が大きな問題にならない場合など必要に応じて、金属シールド板19を省略することができる。この場合、金属シールド板がある場合に比べて、アンテナモジュールの通信距離の向上を図ることができる。
図3および図4は、上述した構成のアンテナモジュール10が携帯情報端末1に組み込まれている様子を示す模式図で、図3は端末本体2の内部を側方から見た模式図、図4は端末本体2の内部を背面側から見た部分破断図である。
図示する携帯情報端末1は、端末本体2と、この端末本体2に対して回動可能に取り付けられたパネル部3とを備えた携帯型電話機として構成されている。図3において、端末本体2は合成樹脂材料製の筐体部を構成しており、そのパネル部3側の表面は、図示せずともテンキー入力ボタン等が配置された操作面とされている。
端末本体2の内部には、携帯情報端末1の機能あるいは動作を制御する制御盤としての制御基板12と、電源を供給するバッテリパック4が内蔵されている。ここで、バッテリパック4は、例えばリチウムイオン電池であり、全体が直方形状をなし、外筐がアルミニウム等の金属材料で形成されている。バッテリパック4は、端末本体2の内部に設けられたプラスチック製の仕切部材5の内部に配置されている。
アンテナモジュール10は、端末本体2の内部に組み込まれている。特に本実施の形態では、制御基板12の直上位置であって、アンテナコイル15が端末本体2の背面2a側に対向するように、アンテナモジュール10が収納されている。なお、アンテナモジュール10の収納位置は、上述の例に限らず、例えばバッテリパック4の直上位置としてもよい。
したがって、このアンテナモジュール10を用いて外部のリーダーライタ(図示略)とデータ通信を行う際には、携帯情報端末1の端末本体2の背面2aをリーダーライタのアンテナ部に近接させる。そして、リーダーライタのアンテナ部から発信された電磁波あるいは高周波磁界が、アンテナモジュール10のアンテナコイル15内を通過することで、アンテナコイル15に電磁波あるいは高周波磁界の強さに応じた誘導電流が発生する。この誘導電流は信号処理回路部16において整流され、ICチップ部品16aに記録された情報の読出し電圧に変換される。読み出された情報は信号処理回路部16において変調され、アンテナコイル15を介してリーダーライタのアンテナ部へ送信される。
次に、アンテナモジュール10を構成する磁芯部材18の詳細について説明する。
磁芯部材18は、合成樹脂等の絶縁材料(バインダー)に高透磁率材料である軟磁性粉末(以下、磁性粉末という)を混入あるいは充填した複合材料のシート状、又は、プレート状の射出成形体として構成することができる。
用いる磁性粉末は、例えば、センダスト(Fe−Al−Si系)、パーマロイ(Fe−Ni系)等の結晶質合金、アモルファス合金(Co−Fe−Si−B系等)、フェライト(Ni−Znフェライト、Mn−Znフェライト等)などいずれでもよく、また、粒子形状も扁平状、針状、フレーク状など特に限定されない。
本発明では、バインダー中に磁性粉末を混入してなる磁芯部材18をひとつの磁性体とみなし、この磁性体の使用周波数(本例では13.56MHz)における複素透磁率(上記(1)式参照)の実部μ’及び虚部μ”で表される損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積、即ちμ”×tanδを損失指数を定義し、この損失指数が0.1以下となるように、当該磁芯部材18が構成されている。
アンテナモジュール10の通信距離を向上させるには、磁芯部材18で発生する渦電流損失成分を抑制する必要があり、そのために導電率の小さい磁性粉末を選択したり、バインダーに対する配合比を調整したり、更には粒子サイズを小さくする等、選択操作が多元的となる。そこで本発明では、完成品としての磁芯部材18の上記損失指数を評価することで、目標とする通信距離を確保できるかどうかの基準を確立するようにしている。
表1は、μ’及びμ”の異なる6つのサンプル(a〜f)を磁芯部材18に適用して図1及び図2に示したアンテナモジュール10を作製し、これを携帯情報端末の端末本体に組み込んでその最大通信距離を測定した実験の結果を示している。
Figure 2006262053
表1からわかるように、通信距離はμ’の大きさよりも、μ”及び損失係数(tanδ=μ”/μ’)の大きさに関連性が強く、μ”及び損失係数が小さいほど通信距離が長くなる傾向にあるといえる。
なお表1から、μ”が1.5以下で、損失係数が0.05以下の磁性材料は概ね通信距離110mmを確保できることがわかる。また、このときの損失指数(μ”×tanδ)は、0.075である。
従って、損失指数が0.1以下の磁芯部材を用いることにより、アンテナモジュールの通信距離(携帯情報端末に組み込まれた状態における通信距離)を金属シールド板19を装着した場合に110mm、そして後述するように金属シールド板19を装着しない場合には140mm確保することができる。
また、シート厚を大きくすることなく磁芯部材18の透磁率を高めることが可能となるので、薄型・軽量のアンテナモジュールを構成でき、筐体内部への設置スペースの低減が図れるようになる。例えば、通信距離100mm以上を確保するのに従来の磁芯部材では1mm超のシート厚を必要としていたのに対し、本発明によれば0.5mm前後のシート厚で十分とされる。
磁芯部材を構成する磁性粉末は、例えば、同じFe−Si−Cr系合金でも、組成比や使用周波数によってμ’およびμ”が変動する。図5は、Fe−5%Siの磁性粉末およびFe−10%Siの磁性粉末に対してそれぞれ高周波磁界を印加したときの周波数(横軸)とμ’,μ”(縦軸)の関係を示している。両者を比較すると、13.56MHzの周波数帯域においては、Fe−10%Siの磁性粉末の方が損失(μ”)が少ないが、周波数が高くなると、Fe−10%Siの磁性粉末の方が損失が高くなる傾向がわかる。
また、磁芯部材の渦電流損失を低減するために、その構成磁性粉末としては、抵抗率が高い(導電率が小さい)ものが好適である。この抵抗率を基準とする場合、磁性粉末の種類で決めることも勿論可能であるが、磁性粉末の組成比で抵抗率を調整する手法も適用できる。図6は、Feに対するSiの添加量(横軸)と抵抗率(縦軸)との関係を示している。この図から明らかなように、Siの添加量が8〜13wt%で高い抵抗率を示すことがわかる。
更に、磁性粉末の導電率を基準とする場合には、その粒子サイズを小さくするのが渦電流損失低減に効果的である。即ち、導電率の高い磁性粉末ほど粒子サイズを小さくする必要があり、導電率が小さい磁性粉末であれば粒子サイズを大きくすることができる。
一例を挙げると、導電率が1.11E+6(1.11×106 )以下の磁性粉末は50μm以下の粒度分布、導電率が0.909E+6以下の磁性粉末は100μm以下の粒度分布、導電率が0.1E+6以下の磁性粉末は200μm以下の粒度分布とする。また、磁性粉末は、粒子形状を扁平形状にする。更に、配合比は40〜60vol%が好ましい。
一方、磁芯部材18は、フェライト材料の微粉末を有機溶剤中に分散させて形成した金属ペーストをシート状に成形した後、有機溶媒の加熱分解を行い、本焼成した焼結フェライトシートで構成することができる。また、この焼結フェライトシートを絶縁層を介して複数ラミネートした積層構造体とすることもできる。
この場合も同様に、この磁芯部材の使用周波数における複素透磁率の実部μ’及び虚部μ”で表される損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積、即ち、μ”×tanδで定義される損失指数が0.1以下となるように、当該磁芯部材18が構成される。
一般に、高周波磁性材料は、初透磁率及びその限界周波数が高いことが要求されるが、高周波帯で安定した初透磁率の周波数特性をもつことも重要である。しかし、Ni−Zn系フェライトのようなスピネル型フェライトの初透磁率の周波数特性は、図7に模式的に示すように、初透磁率(μ’)が高ければ限界周波数(fr)が低く、初透磁率が低ければ限界周波数が高くなるという関係があり、それらの限界周波数は、スネークの限界線と呼ばれる直線で近似される。フェライトの高周波域での限界周波数は、その回転磁気共鳴(自然共鳴)の共鳴周波数によって決まる。
従って、13.56MHzの使用周波数でアンテナモジュール10を使用する場合、磁芯部材18の自然共鳴(回転磁気共鳴)は、当該13.56MHzの周波数帯域よりも高周波数側でないと、この自然共鳴現象がμ”成分の支配的因子となり、アンテナモジュール10の安定した通信特性が得られなくなる。このため、磁芯部材18をフェライト材料で形成する場合には、その複素透磁率でいうμ’の大きさに制限があり、これを超える材料を用いることは、μ”の増大により損失指数が大きくなるので、好ましくない。
フェライト材料は、その構成元素の材料組成によって透磁率(μ’,μ”)が大きく異なる。図8は、Ni−Zn−Cu系フェライト材料(バルク状態)に関して、CuOが9mol%のときのNiO−ZnO−Fe23の三元系組成図である。図8から、Ni−Zn−Cu系フェライト材料は、NiOの組成比が高いほど、μ’及びμ”が小さくなり、自然共鳴周波数をアンテナモジュール10の使用周波数(本例では13.56MHz)よりも高周波数側へ位置させることができる。この場合、磁性材料のμ”成分は、渦電流損失が支配的となる。
磁芯部材18を焼結フェライトで形成する場合、バルク状態のフェライト材料よりも、粉末焼結させたシート体の方が、μ’及びμ”が小さくなる。図9及び図10に、図8中の3つの組成点におけるサンプルA,B,Cのバルク体及び粉末焼結体(後述する4層ラミネート体)のμ’及びμ”の周波数特性を示す。
アンテナモジュール10の使用周波数が13.56MHzである場合、磁芯部材18として好適なNi−Zn−Cu系フェライト材料は、Fe23を47.0〜49.8mol%、NiOを16.0〜33.0mol%、ZnOを11.0〜25.0mol%、CuOを7.0〜12.0mol%含むバルク状フェライトの粉末焼結体とする(図8において二点鎖線で示す四角形の範囲)。この組成範囲で、損失指数0.1以下の磁芯部材18を得ることができる。
ここで、Fe23が49.8mol%を超えるとμ’が低下し、47.0mol%を下回るとキュリー点(Tc:磁気変態点)が低下し、使用環境に制限が生じる。NiOが33.0mol%を超えるとμ’が低下し、16.0mol%を下回るとμ”(自然共鳴による影響)が増大し安定した通信特性が得られなくなる。
また、Ni−Zn−Cu系フェライトに、CoOを0.1〜1.0wt%含有させることにより温度特性を安定化でき、アンテナモジュール10の使用環境の温度変化に対する通信特性の変動を抑えることができる。
(実施例1)
磁性粉末の種類またはその配合比が異なる複合材料製の磁芯部材のサンプルを複数用意して図1に示した構成のアンテナモジュールを作製した。そして、13.56MHzの高周波磁界を印加したときの磁芯部材のμ’,μ”を基に、磁芯部材の損失係数(tanδ=μ”/μ’)及び損失指数(μ”×tanδ)を算出するとともに、アンテナモジュールの通信距離(携帯情報端末に組み込まれた状態における通信距離)やコイル抵抗等のアンテナ特性を評価した。
実験の結果を表2及び表3に示す。ここで、表2は、作製サンプルとして、金属シールド板19(図1,図2参照)を備えたアンテナモジュールの例を示しており、表3は、作製サンプルとして当該金属シールド板を備えていないアンテナモジュールの例を示している。
Figure 2006262053
Figure 2006262053
表2及び表3の各サンプルに用いられる磁性粉末について以下簡単に説明すると、サンプル1,サンプル3及びサンプル4は、それぞれ同一組成のFe−Si−Al系磁性粉末(85Fe−9.5Si−5.5Al(wt%))が用いられているが、その配合比のみが異なり、サンプル1は40vol%、サンプル3は45vol%、サンプル4は50vol%である。
サンプル2およびサンプル5はともにFe−Si−Cr系磁性粉末であるが、Siの含有量が異なり、サンプル2は5wt%、サンプル5は10wt%である。
サンプル6のアモルファス磁性粉は、70Co−5Fe−10Si−15B(組成比はwt%)合金でなるアモルファス磁性粉である。
サンプル7のフェライト磁性粉は、Fe23 49.3(mol%)、NiO 28.9(mol%)、ZnO 12.6(mol%)、CuO 9.2(mol%)である。
表2及び表3に示したように、通信距離と損失指数(μ”×tanδ)には強い相関があり、損失指数が小さいほど通信距離が大きく、サンプル5〜7のように損失指数0.1以下(特にμ”が1.5以下で損失係数が0.05以下)では、金属シールド板があるときで通信距離110mm以上、金属シールド板がないときで通信距離140mm以上を確保することができる。
(実施例2)
Ni−Zn−Cu系フェライトの材料組成の異なる焼結フェライト製の磁芯部材のサンプルを複数用意して図1に示したアンテナモジュール10を作製した。そして、13.56MHzの高周波磁界を印加したときの磁芯部材のμ’,μ”を基に、磁芯部材の損失係数(tanδ=μ”/μ’)及び損失指数(μ”×tanδ)を算出するとともに、アンテナモジュールの通信距離(携帯情報端末に組み込まれた状態における通信距離)やコイル抵抗等のアンテナ特性を評価した。
実験の結果を表4及び表5に示す。ここで、表4は、作製サンプルとして、金属シールド板19(図1,図2参照)を備えたアンテナモジュールの例を示しており、表5は、作製サンプルとして当該金属シールド板を備えていないアンテナモジュールの例を示している。
Figure 2006262053
Figure 2006262053
サンプルA〜Cは、図8に示したNi−Zn−Cu系フェライト材料の組成図の中の3点(48Fe23−15NiO−28ZnO−9CuO(サンプルA)、48Fe23−22NiO−21ZnO−9CuO(サンプルB)、48Fe23−31NiO−12ZnO−9CuO(サンプルC))とした。
サンプルA〜Cは、図11に示す工程を経て作製した。即ち、各サンプル毎に構成材料の秤量を行い、これらを混合・微粉砕、有機溶剤中に分散させてペースト状にし、脱泡処理の後、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上への塗布によりシート状に成形した。その後、加熱乾燥処理によりペースト中の溶剤成分を分解除去し、PETフィルムの定寸切断、磁芯部材の外形形状に成形後、焼成した。次に、作製したフェライト焼結シートからPETフィルムを剥離除去し、ホットメルト樹脂を介して厚さ0.15mmの焼結シートを3層又は4層ラミネートし表面をPET又はPPSで被覆した後、図12に示す大きさに成形して完成させた。
表4及び表5に示したように、サンプルAに関しては、μ’は大きいもののμ”も大きく、従って損失係数(tanδ=μ”/μ’)は0.26と大きく、損失指数は4.42と大きい。これは使用周波数(13.56MHz)が当該フェライト磁性粉の限界周波数に接近し、自然共鳴の影響により損失係数が増大したものと推察される。実験結果では、通信距離100mmを超えてはいるものの、安定した通信特性は得られなかった。
一方、サンプルB,Cに関しては、損失指数が0.1以下、特に0.0222以下と非常に小さく通信距離も大きい。表4,5において比較して示す上記実施例1のサンプル5と比較して、μ’は小さいが、μ”もそれ以上に小さい。
以上のことから、複合材料製の磁芯部材よりも、焼結フェライト製の磁芯部材の方が渦電流損失を小さくできることがわかる。これは、アンテナ特性のコイル抵抗を見ても明らかである。図12に、サンプルBと上記サンプル5との通信距離を比較するアンテナ共振周波数特性を示す。全周波数領域にわたってサンプル5(複合材料)よりもサンプルB(焼結フェライト)の方が通信距離が大きいことがわかる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施の形態では、ベース基板14上にアンテナコイル15とともに信号処理回路部16を搭載したアンテナモジュール10の構成例について説明したが、信号処理回路部16は別基板(例えば携帯情報端末1の制御基板12)に搭載し、ベース基板14上にはアンテナコイル15のみ搭載する場合にも、本発明は適用可能である。
また、磁芯部材に焼結フェライトを用いる場合、アンテナモジュールを図13に示すように構成してもよい。図示するアンテナモジュール20では、アンテナコイル(及び信号処理回路部)を搭載したベース基板14に焼結フェライト製の磁芯部材18を積層後、全体を合成樹脂材料21でモールドしている。また必要に応じて、この封止層21の非通信面(図14において下面側)に金属シールド板19を貼着する。この構成により、割れ易く取り扱い性の悪い焼結フェライトを容易に磁芯部材として適用することができる。
本発明の実施の形態によるアンテナモジュール10の構成を示す分解斜視図である。 アンテナモジュール10の要部側断面図である。 アンテナモジュール10を内蔵した携帯情報端末1の内部の構成を側方側から見た模式図である。 携帯情報端末1の部分破断背面図である。 Fe−5%Siの磁性粉末およびFe−10%Siの磁性粉末に対してそれぞれ高周波磁界を印加したときの周波数(横軸)とμ’,μ”(縦軸)の関係を示す図である。 Feに対するSiの添加量(横軸)と抵抗率(縦軸)との関係を示す図である。 フェライト材料の透磁率と臨界周波数との関係を概略的に示す図である。 Ni−Zn−Cu系フェライト材料に関するNi−Zn−Fe23の三元組成図である。 組成比の異なる三サンプルのNi−Zn−Cu系フェライトバルクにおける透磁率μ’、μ”の周波数特性を示す図である。 組成比の異なる三サンプルのNi−Zn−Cu系フェライトを積層したときの透磁率μ’、μ”の周波数特性を示す図である。 本発明の第2実施例による焼結フェライト製磁芯部材の製造方法を説明する工程図である。 複合材料性磁芯部材の一サンプルと積層したフェライト製磁芯部材の一サンプルとの通信距離を比較する周波数特性図である。 積層したフェライト製磁芯部材が適用されるアンテナモジュール20の一構成例を示す断面図である。
符号の説明
1…携帯情報端末、2…端末本体、2a…端末本体の背面、3…パネル部、4…バッテリパック、10,20…アンテナモジュール、12…制御基板、14…ベース基板、15…アンテナコイル、16…信号処理回路部、18…磁芯部材、19…金属シールド板、21…封止層。

Claims (7)

  1. アンテナコイルに積層されるアンテナモジュール用磁芯部材であって、
    使用周波数における複素透磁率の実部をμ’及び虚部をμ”としたときに、その損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積で表される損失指数が0.1以下である
    ことを特徴とするアンテナモジュール用磁芯部材。
  2. 損失係数が0.05以下で、μ”が1.5以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナモジュール用磁芯部材。
  3. 当該磁芯部材は、バインダー中に軟磁性粉末を混合した複合磁性材料である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナモジュール用磁芯部材。
  4. 当該磁芯部材は、フェライト材料である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナモジュール用磁芯部材。
  5. 前記フェライト材料は、その回転磁気共鳴の共鳴周波数が使用周波数よりも高周波数側にある材料組成で形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナモジュール用磁芯部材。
  6. アンテナコイルが形成された支持体に対して磁芯部材が積層されてなるアンテナモジュールにおいて、
    前記磁芯部材は、
    使用周波数における複素透磁率の実部をμ’及び虚部をμ”としたときに、その損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積で表される損失指数が0.1以下である
    ことを特徴とするアンテナモジュール。
  7. アンテナコイルが形成された支持体とこの支持体に積層された磁芯部材とを有するアンテナモジュールが、筐体内部に組み込まれた携帯情報端末であって、
    前記磁芯部材は、
    使用周波数における複素透磁率の実部をμ’及び虚部をμ”としたときに、その損失係数(tanδ=μ”/μ’)とμ”との積で表される損失指数が0.1以下である
    ことを特徴とする携帯情報端末。

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