JP2005097695A - 白金族元素の相互分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】白金族元素を相互分離する方法において、安全性の高い化合物と工程を用い、母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率の上昇とクロロ錯体の分解を防止して、不純物元素を効果的に分離し、かつパラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離する方法を提供する。
【解決手段】不純物元素を含む白金族元素含有物を浸出に付す第一の工程、浸出生成液から不純物元素を溶媒抽出する第二の工程、抽出残液からパラジウムを溶媒抽出する第三の工程、抽出残液から陽イオン型不純物元素を溶媒抽出する第四の工程、抽出残液を加水分解して白金を分離する第五の工程、沈澱からルテニウムを浸出分離する第六の工程、及びイリジウムを溶媒抽出し、イリジウムを含む逆抽出生成液とロジウムを含む抽出残液を得る第七の工程を含むことを特徴とする白金族元素の相互分離方法などによって提供。
【選択図】なし

Description

本発明は、白金族元素の相互分離方法に関し、さらに詳しくは、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法において、安全性の高い化合物と工程を用い、母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率の上昇とクロロ錯体の分解とを防止して、不純物元素を効果的に除去し、かつパラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離する方法に関する。
白金族元素は、資源的に希少な元素で、白金族元素を高濃度で含有する白金鉱石のような天然鉱物での産出は少なく、工業的に生産される白金族元素の原料は、銅、ニッケル、コバルトなどの非鉄金属製錬からの副産物、自動車排ガス処理触媒など各種の使用済み廃触媒などからが大部分を占めている。
この非鉄金属製錬からの副産物は、製錬原料の中にごく微量含有されている白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、及びオスミウムなどの白金族元素が、その化学的性質から主金属である銅、ニッケルなどの硫化濃縮物及び粗金属の中に濃縮され、さらに電解精製など主金属回収工程で残滓等として白金族元素を含む貴金属濃縮物のかたちで分離されるものである。
この濃縮物には、主金属である銅、ニッケルなどと共に、他の構成元素である金、銀等の貴金属、セレン、テルル等のVI族元素、ヒ素などV族元素が、白金族元素に比べて高含有量で共存するのが通常である。その後、金、銀の回収を経て、不純物元素を含む白金族元素含有物が得られ、白金族元素の分離回収が行われる。前記白金族元素含有物から白金族元素を工業的に分離する方法では、通常は一旦液中に浸出してから溶媒抽出、吸着剤などの分離技術を用いて相互分離及び精製して回収される。
以下に、従来、提案されている、あるいは実施されている白金族元素の相互分離及び精製の方法とその問題点を説明する。
白金族元素含有物から個々の白金族元素を工業的に分離する方法としては、主に溶媒抽出法を分離手段として用いる、例えば以下に示す工程(a)〜(g)を順次行うプロセスを基本とした方法が代表的である。
(a)白金族元素含有物を王水又は塩素を用いて浸出して、白金族元素を含む水溶液を得る工程。
(b)この液に酸化剤として硝酸等を添加し加熱することにより、オスミウムを蒸留分離する工程。
(c)ついで、弱酸性まで中和した後、酸化剤として塩素酸ナトリム、塩素等を添加し加熱することにより、ルテニウムを蒸留分離する工程。
(d)この液の塩酸濃度を約3mol/Lまで上昇させた後、ジエチレングリコールジブチルエーテルと接触させて、金を選択的に抽出する工程。
(e)この抽出残液と、水に難溶性の硫化アルキルとを接触させて、パラジウムを抽出する工程。
(f)この抽出残液中のイリジウム(IV)イオンをイリジウム(III)イオンに還元後、リン酸トリブチルと接触させて、白金を抽出する工程。
(g)この抽出残液中のイリジウム(III)イオンをイリジウム(IV)イオンに酸化後、再度、リン酸トリブチルと接触させて、イリジウムを抽出し、ロジウムを抽出残液中に分離する工程。
上記の溶媒抽出法を用いたプロセスを基本とする方法では、以下の解決すべき課題があった。
(1)母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率上昇の防止
上記の方法では、従来、いずれも金と白金族元素を選択的に分離し、その他の不純物元素を母液中に残存させるという考え方に基づいている。そのため、白金族元素に対する不純物元素の含有比率は、プロセスの後工程ほど次第に高くなる。例えば、最終工程であるロジウムとイリジウムの分離工程では、用いる抽出残液中の両元素に対する不純物元素の含有比率がしばしば10〜100倍まで高くなるので、両元素の精製は実質的に困難であった。このため、製品化できる純度で白金族元素を回収するためには、不純物元素の残存量が多いほど、精製回数を増やすことが必須であるため、不純物元素と共に分離除去される白金族元素の損失量が大きくなり、最終的な収率が低くなるという問題があった。
例えば、ジエチレングリコールジブチルエーテルを抽出剤として用いる溶媒抽出法においては、通常、抽出時おける水相の塩酸濃度が3mol/L以下に保たれている。この条件で、金は選択的に抽出されるものの、他の不純物元素は殆ど抽出されないので抽出残液中に残留する。すなわち、白金族元素から金以外の不純物元素の分離が不十分である。
(2)安全性の高い化合物及び工程の採用
蒸留法によるルテニウム分離法では、ルテニウムの蒸留において発生する酸化ルテニウム(VIII)ガスは爆発性が高く有機物と容易に反応するため、石英ガラスなどの高度に耐食性が高い材質を使用した設備とするため、設備投資が大きくなるという問題があった。
また、最終工程から得られるイリジウムの逆抽出生成液の精製においては、共存する他の白金族元素との効率的な分離方法として、通常、塩化水銀(I)によるイリジウム以外の白金族元素の還元分離法が実施されているが、環境上の課題のある工程であった。
(3)母液中の白金族元素クロロ錯体の分解防止
蒸留法によるルテニウム分離法は、溶媒抽出法としばしば組み合わされ用いられるが、この工程ではプロセス全体の液を一旦中和し、蒸留が終了後は再び、全液量の遊離塩酸濃度を上昇させることが不可欠である。このため、薬品の使用量が多くなるばかりか、液量が大きく増加するので、後工程の設備容量が増大するという問題点があった。
また、液中の白金族元素は、最も抽出分離に適し、かつpH変動に伴う加水分解を防止することができるクロロ錯体の形態とされる。しかしながら、上記方法では、中和及び加熱によって錯体が分解し、塩酸を添加しても、再び完全にクロロ錯体に戻すことは困難であった。そのため、白金族元素の抽出分離の効率が低下するという問題があった。
一方、吸着剤を使用する方法としては、種々の吸着剤とそれを用いる方法が提案されており、代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられるが、一般的に実用上においてそれぞれ課題がある。
(1)白金族元素の混合物水溶液をグリコールメタクリレートクロマトグラフ媒体等に吸着後、酸性溶液で溶離して個々の白金族元素に分離する方法(例えば、特許文献1参照)では、前記媒体の吸着容量が非常に小さいため、原液中の白金族濃度が0.3g/Lの液を2mL処理するのに対し、直径10mm、長さ300mmのカラムを必要とし、単位白金族元素あたりの設備容量が非常に大きなものになるという実用上の問題がある。
(2)白金族元素の混合物水溶液をエチレングリコールとメタクリル酸の共重合体、オリゴエチレングリコール、グリシジルメタクリレートペンタエリトロール−ジメタクリレートの共重合体のいずれかに吸着後、まず、酸化剤を含む塩酸を溶離剤に用いて、ロジウムを分離し、次いで、還元剤を含む塩酸を溶離剤に用いて、白金及びイリジウムを分離する方法(例えば、特許文献2参照)では、酸化還元により顕著に吸着特性が変化するイリジウムとその他の白金族元素との分離は達成できるが、イリジウム以外の他の白金族元素の相互分離が困難であるという実用上の問題がある。
(3)白金族元素のアニオンニトロ錯体の混合物水溶液を、アニオン交換樹脂に吸着し、チオ尿素、アンモニア等を用いて段階的に溶離することにより、個々の白金族を分離する方法(例えば、特許文献3参照)では、白金族元素はいずれもニトロ錯体を形成し、かつ化学的性質が類似しているので、個々の白金族元素を製品化できる純度まで完全に相互分離することは困難であるという実用上の問題がある。
(4)白金族元素の混合物水溶液を4−メチル−2−ペンタノンと混合し、金、テルル、鉄等の不純物元素を分離後、液の酸化還元電位を500mV、また、塩酸濃度を5.5〜6.5mol/Lに調整後、メタクリル酸エステルゲル主体の媒体に通液し、濃度6mol/Lの塩酸で溶離することにより、イリジウム、ロジウム及びルテニウムの混合物、次いで、パラジウム、次いで白金、最後にオスミウムを分離する方法(例えば、特許文献4参照)では、パラジウム、白金、オスミウムは個々に分離されるが、イリジウム、ロジウム、ルテニウムは主要不純物である銅、ビスマス、鉛、ヒ素等と集合分離されてしまうので、これらの相互分離工程が別途必要になるという問題点、また白金族元素中の主要元素であるパラジウムと白金が既に分離されているため、白金族元素に対する不純物元素の含有比率が非常に大きくなるという問題点がある。さらに、この方法の前段において用いる抽出剤4−メチル−2−ペンタノンは、水に対する溶解度が19g/L(20℃)と非常に大きいため損失が大きいこと、引火点が17℃と低いという安全上の問題点もある。
以上の状況から、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法において、より実用的な溶媒抽出法を用いる方法で、引火性及び毒性において安全性の高い化合物と工程を用い、母液中で白金族元素に対する不純物元素の含有比率が過剰に上昇することとクロロ錯体が分解することを防止して、不純物元素を効果的に分離し、かつパラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離する方法が求められている。
特許第3291203号(第1頁、第2頁) 特開2001−98335号公報(第1頁、第2頁) 特開平9−203792号公報(第1頁、第2頁) 特表2001−516808号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法において、安全性の高い化合物と工程を用い、母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率の上昇とクロロ錯体の分解とを防止して、不純物元素を効果的に除去し、かつパラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法について、鋭意研究を重ねた結果、白金族元素を含む浸出生成液を得る工程、特定の抽出剤を用いる溶媒抽出で不純物元素を分離除去する工程、特定の抽出剤を用いる溶媒抽出でパラジウムを分離回収する工程、特定の抽出剤を用いる溶媒抽出で陽イオン型不純物元素を分離除去する工程、加水分解で、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを含む沈澱を分離し白金を回収する工程、前記沈澱を浸出してルテニウムを分離回収する工程、及び特定の抽出剤を用いる溶媒抽出でイリジウムとロジウムを分離する工程を含む一連の工程を行ったところ、不純物元素を効果的に除去することができ、かつパラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法であって、
(1)前記白金族元素含有物を塩酸溶液に懸濁し酸化剤を添加して浸出に付し、白金族元素を含む浸出生成液を得る第一の工程、
(2)前記浸出生成液をジエチレングリコールジブチルエーテルと接触させて溶媒抽出に付し、不純物元素を含む有機相と第二の工程で得られる抽出残液を形成する第二の工程、
(3)前記第二の工程で得られる抽出残液を硫化アルキルと接触させて溶媒抽出に付し、パラジウムを抽出した後、逆抽出して、パラジウムを含む逆抽出生成液と第三の工程で得られる抽出残液を形成する第三の工程、
(4)前記第三の工程で得られる抽出残液とビス(2−エチルへキシル)リン酸と接触させて溶媒抽出に付し、陽イオン型不純物元素を含む有機相と第四の工程で得られる抽出残液を形成する第四の工程、
(5)前記第四の工程で得られる抽出残液のpHを5〜12に調整し酸化剤を添加して加水分解に付し、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを含む沈澱と白金を含む水溶液を形成する第五の工程、
(6)前記沈澱をpH12以上の強アルカリ水溶液中で酸化剤を添加して浸出に付し、イリジウム及びロジウムを含む残渣とルテニウム浸出生成液を形成する第六の工程、及び
(7)前記残渣を塩酸溶液に溶解して得られるイリジウム及びロジウムを含む水溶液を、リン酸トリブチルと接触させて溶媒抽出に付し、イリジウムを抽出した後、逆抽出して、イリジウムを含む逆抽出生成液とロジウムを含む抽出残液を形成する第七の工程、を含むことを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、第一の工程で用いる酸化剤が、硝酸、過酸化水素又は塩素から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、第二の工程で用いる浸出生成液の塩酸濃度が、4〜9mol/Lであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、第二の工程で得られる有機相中の不純物元素が、親油性クロロ錯体を形成する元素、三価のヒ素又は四価のセレンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、第三の工程で用いる硫化アルキルが、硫化ジヘキシル又は硫化ジオクチルであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1の発明において、第三の工程で用いる第二の工程で得られる抽出残液のpHが、硫化アルキルとの接触に先立って、0.5〜2.5に調整されることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1の発明において、第四の工程のpHが、2.5〜4.5であることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、pH調節剤として、ビス(2−エチルへキシル)リン酸のアルカリ金属塩を用いることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第1の発明において、第五の工程の温度が、60〜100℃であることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第1の発明において、第五の工程の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、100〜700mVであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第1の発明において、第六の工程の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、100〜300mVであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第1の発明において、第七の工程で用いる塩酸溶液の塩酸濃度が、3〜7mol/Lであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第13の発明によれば、第1の発明において、第七の工程の溶媒抽出で用いるイリジウム及びロジウムを含む水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、700〜1200mVであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第14の発明によれば、第1の発明において、第七の工程の逆抽出で用いる水溶液が、アルカリ金属塩を含む水溶液であることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第15の発明によれば、第1の発明において、さらに、第六の工程で得られるルテニウム浸出生成液に還元剤を添加してルテニウムを含む沈殿を得る還元段階と該沈殿を溶解してルテニウム結晶を得る結晶化段階とを備えるルテニウム精製工程を含むことを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第16の発明によれば、第15の発明において、前記結晶化段階は、ルテニウムを含む沈澱を塩酸に溶解して得られる水溶液に、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、ルテニウム結晶を得るものであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第17の発明によれば、第1の発明において、さらに、第七の工程で得られる逆抽出生成液に金属ビスマスを添加して還元に付しイリジウム以外の白金族元素を含む合金及びイリジウムを含む水溶液を形成する還元段階と、該水溶液からイリジウム結晶を得る結晶化段階とを備えるイリジウム精製工程を含むことを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
また、本発明の第18の発明によれば、第17の発明において、前記結晶化段階は、イリジウムを含む水溶液に、酸化剤を添加して酸化後、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、イリジウム結晶を得るものであることを特徴とする白金族元素の相互分離方法が提供される。
本発明の白金族元素の相互分離方法は、不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法において、安全性の高い化合物と工程を用いて、母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率の上昇とクロロ錯体の分解とを防止することができ、また、不純物元素を効果的に除去するとともに、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを製品化できる純度で相互分離することができる方法であり、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明の白金族元素の相互分離方法を詳細に説明する。
まず、本発明の相互分離方法の概要を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法の工程フロー図の一例を表す。
図1において、まず、白金族元素含有物8は、第一の工程(白金族元素含有物の浸出工程)1に付され、塩酸溶液9に懸濁され、酸化剤10を添加して浸出され、白金族元素を含む浸出生成液と浸出残渣11に分離される。前記浸出生成液は、第二の工程(不純物元素の溶媒抽出工程)に付され、抽出剤としてジエチレングリコールジブチルエーテル12を用いて不純物元素が抽出され、不純物元素を含む有機相13と抽出残液に分離される。前記第二の工程で得られる抽出残液は、第三の工程(パラジウムの溶媒抽出工程)に付され、抽出剤として硫化アルキル14を用いてパラジウムが抽出された後、逆抽出されて、パラジウムを含む逆抽出生成液15と抽出残液に分離される。
前記第三の工程で得られる抽出残液は、第四の工程(陽イオン型不純物元素の溶媒抽出工程)に付され、抽出剤としてビス(2−エチルへキシル)リン酸16を用いて陽イオン型不純物元素が抽出され、陽イオン型不純物元素を含む有機相17と抽出残液に分離される。前記第四の工程で得られる抽出残液は、第五の工程(ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの加水分解工程)に付され、pHを5〜12に調整され酸化剤18を添加して加水分解されて、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを含む沈澱と白金を含む水溶液19とに分離される。
前記沈澱は、第六の工程(ルテニウムの浸出工程)に付され、pH12以上の強アルカリ水溶液中で酸化剤20を添加して浸出され、イリジウム及びロジウムを含む残渣とルテニウム浸出生成液21に分離される。前記残渣は、第七の工程(イリジウムの溶媒抽出工程)に付され、塩酸に溶解され得られるイリジウム及びロジウムを含む水溶液を、抽出剤としてリン酸トリブチル22を用いてイリジウムが抽出された後、逆抽出されて、イリジウムを含む逆抽出生成液23とロジウムを含む抽出残液24に分離される。
さらに、ルテニウム浸出生成液21はルテニウム精製工程25で、イリジウムを含む逆抽出生成液23はイリジウム精製工程26で処理されることができる。
(1)第一の工程(白金族元素含有物の浸出工程)
本発明の第一の工程は、不純物元素を含む白金族元素含有物を塩酸溶液に懸濁し酸化剤を添加して浸出に付し、白金族元素を含む浸出生成液を得る工程である。
本発明に用いる不純物元素を含む白金族元素含有物は、特に限定されるものではなく、銅、ニッケル、コバルトなどの非鉄金属製錬からの副産物、自動車排ガス処理触媒など各種の使用済み廃触媒などから得られる種々の不純物元素を含む白金族元素の濃縮物等が用いられる。不純物元素としては、主金属である銅、ニッケル、コバルト、鉄などと共に、他の構成元素である金、銀、鉛、スズ、セレン、テルル、ヒ素、アンチモン、ビスマス、等が挙げられる。
前記白金族元素含有物は、通常、金属状又は硫化物状の形態で白金族元素を含有するので、塩酸溶液の存在下で酸化剤を作用させて、溶解することができる。
上記工程では、前記白金族元素含有物を塩酸を含む水溶液に懸濁させ、これに酸化剤を添加する。ここで、塩酸は、初めから水溶液中に共存させても良いが、原料が硫化物の場合には、塩素と水との反応により化学的に生成させてもよい。上記工程においては、通常白金族元素に伴う不純物のうち、鉛及び銀の大部分が塩化物として残渣に残留し、他の元素はいずれも塩化物、またはクロロ錯体として溶解する。
上記工程で用いる酸化剤としては、特に限定されるものではなく、硝酸、過酸化水素、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、塩素、臭素酸塩、次亜臭素酸塩、臭素、ペルオキソ硫酸塩等が用いられるが、コストを考慮すると実用的には、硝酸、過酸化水素又は塩素から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
上記工程で用いる浸出条件としては、特に限定されるものではないが、白金族元素が確実にクロロ錯体を形成することができる条件が用いられる。例えば、温度は、70℃以上で、懸濁液の液部の塩酸濃度は、4mol/L以上にすることが好ましい。すなわち、後工程のビス(2−エチルヘキシル)リン酸による溶媒抽出工程において、白金族元素の加水分解を防止するためには、浸出工程では前記条件によって確実にクロロ錯体を形成しておくことが望ましいからである。
(2)第二の工程(不純物元素の溶媒抽出工程)
本発明の第二の工程は、上記第一の工程で得られる浸出生成液をジエチレングリコールジブチルエーテルと接触させて溶媒抽出に付し、不純物元素を含む有機相と抽出残液を形成する工程である。上記工程では、浸出生成液に含まれる不純物元素のうち、金、スズ、アンチモン、テルル、鉄等の親油性クロロ錯体を形成する元素がほぼ完全に抽出され、さらに3価のひ素及び4価のセレンも抽出することができる。これによって、前記不純物元素を効果的に集合分離し除去することができる。
上記工程で用いる浸出生成液の塩酸濃度は、特に限定されるものではないが、4〜9mol/Lに調整することが好ましい。すなわち、塩酸濃度が4mol/L未満では、金以外の不純物の抽出率が大きく低下し、一方9mol/Lを超えると、ジエチレングリコールジブチルエーテルの水相への溶出が著しく増加する。ここで、白金族元素の一部も僅かに抽出され有機相に入るが、前記濃度範囲の塩酸水溶液を用いて有機相を洗浄処理することによって、白金族元素を逆抽出して水相中へ回収することができる。
上記工程で抽出された不純物元素の有機相からの回収は、特に限定されるものではないが、公知の方法に従い、例えば、蓚酸、亜硫酸ナトリウム等の還元性の水溶液で逆抽出して金を単独分離し、かつ他の不純物元素は水酸化物又は塩基性塩の沈澱として有機相から分離除去することができる。また、逆抽出のpHを−0.2以下に保持することで、金のみを金属として回収し、他の不純物を逆抽出生成液中に溶解した状態で分離することもできる。
上記工程によって、従来の溶媒抽出法を用いたプロセスの課題の一つである母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率上昇の防止がはかれる。
(3)第三の工程(パラジウムの溶媒抽出工程)
本発明の第三の工程は、上記第二の工程で得られる抽出残液を硫化アルキルと接触させて溶媒抽出に付し、パラジウムを抽出した後、逆抽出して、パラジウムを含む逆抽出生成液と抽出残液を形成する工程である。
上記工程で用いる抽出剤としては、硫化アルキルを用いる。上記工程で用いる硫化アルキルとしては、特に限定されるものではないが、工業的に市販されている硫化ジヘキシル又は硫化ジオクチルが好ましく、硫化ジヘキシルがより好ましい。また、工業的に市販されている類似化合物を用いる場合には、不純物元素との選択性を吟味することが必要である。
上記工程で用いる硫化アルキルは、特に限定されるものではないが、10〜50容量%の濃度になるように炭化水素系希釈剤によって希釈して用いることが好ましい。また、抽出時間は3時間以上が好ましい。
上記工程で用いる第二の工程で得られる抽出残液のpHは、特に限定されるものではないが、硫化アルキルとの接触に先立って、0.5〜2.5に調整することが好ましい。これによって、第二の工程で得られる抽出残液中に金、セレン、アンチモン、スズ等が残存した場合において、溶媒抽出の抽出、洗浄、逆抽出の各処理段階でのクラッドの発生に伴ないおこる不純物元素の共抽出を防止することができる。すなわち、pHが0.5未満では、共抽出の防止効果が不十分となり、パラジウムとともに前記不純物元素が共抽出されやすく、一方、pHが2.5を超えると、ビスマスが沈澱して白金族元素が共沈殿する恐れがある。
また、第二の工程で得られる抽出残液中のテルル、アンチモン、スズの残存量が、数十mg/Lを超える場合には、沈澱が発生するときがあるが、発生した沈澱は、事前に分離してから用いることが望ましい。
また、第二の工程で得られる抽出残液のpHの調整にともない、該液中に溶解していたジエチレングリコールジブチルエーテルの溶解度は、酸濃度の低下にともなって、0.n〜ng/Lから0.01g/Lまで低下する。これによって、ジエチレングリコールジブチルエーテルの結晶が析出し、浮上分離で回収することができる。
上記工程において、パラジウムを含む有機相は、例えば、アンモニア水で逆抽出され、パラジウムを含む逆抽出生成液が得られる。ここで、共存不純物元素を分離除去するために、例えば濃度1〜2mol/Lの塩酸で洗浄処理した後に、逆抽出するのが好ましい。逆抽出で再生される有機相は再度抽出に用いられる。
上記工程で得られるパラジウムを含む逆抽出生成液からは、公知の方法に従い、製品化できる純度のパラジウムが回収される。例えば、塩酸で中和することで純度99.9重量%(金属換算)以上の塩化ジアンミンパラジウム(II)結晶が得られる。
(4)第四の工程(陽イオン型不純物元素の溶媒抽出工程)
本発明の第四の工程は、上記第三の工程で得られる抽出残液とビス(2−エチルへキシル)リン酸と接触させて溶媒抽出に付し、陽イオン型不純物元素を含む有機相と抽出残液を形成する工程である。上記工程では、第二の工程で分離除去されない、ビスマス、銅、鉛、ニッケル等の陽イオン型不純物元素が抽出され、除去される。
上記工程で用いる抽出剤としては、ビス(2−エチルへキシル)リン酸を用いる。上記工程の抽出剤としては、酸性抽出剤であれば原理的にはいずれも使用可能であるが、ビス(2−エチルへキシル)リン酸より酸性の弱い(pKa値が大きい)酸性抽出剤を用いる場合には、各金属イオンの抽出のためpHを上昇させる必要があり、そのためビスマスの加水分解と沈殿発生を招く。一方。より酸性の強い(pKa値が小さい)酸性抽出剤を用いると、逆抽出が困難となる。
上記工程において用いるビス(2−エチルへキシル)リン酸は、特に限定されるものではないが、10〜50容量%の濃度になるように炭化水素系希釈剤によって希釈して用いることが好ましい。
上記工程のpHは、特に限定されるものではないが、2.5〜4.5が好ましい。すなわち、pHが2.5未満では、不純物元素の抽出が不完全になり、一方pHが4.5を超えると、ビスマスが含まれる場合には沈澱して、クラッドを形成しやすい。
上記工程においてpHの調整方法は、特に限定されるものではなく、ビス(2−エチルへキシル)リン酸の一部を予めアルカリ金属塩としたものを用いて行うことが好ましい。
例えば、第三の工程で得られる抽出残液とビス(2−エチルへキシル)リン酸とを混合しながら、pH調整剤として、ビス(2−エチルへキシル)リン酸のアルカリ金属塩を用いる方法が好ましい。これは、第三の工程で得られる抽出残液とビス(2−エチルへキシル)リン酸とを混合しながら、アルカリを添加してpH調整を行なうと、第三の工程で得られる抽出残液中にビスマスを含有するときには、アルカリが直接ビスマスと反応し、オキシ塩化物等の沈澱が発生する場合があるからである。すなわち、抽出剤中のアルカリ金属イオンと不純物元素イオンとのイオン交換反応を利用して抽出を行なうことで、ビスマス化合物の沈殿を防止できる。
上記工程で得られる有機相の処理方法は、特に限定されるものではないが、逆抽出に先立って、塩化ナトリウムなど中性付近の塩類を含む水溶液で洗浄されることが好ましい。これによって、物理的に有機相中に分散及び懸濁した水滴を、水相に回収することができる。すなわち、ビス(2−エチルへキシル)リン酸には、陰イオンを形成している白金族元素のクロロ錯体は抽出されないが、水相が物理的に有機相中に分散及び懸濁される。
前記洗浄後の有機相の処理方法は、特に限定されるものではないが、公知の方法によって、塩酸、硝酸、スルファミン酸等の強酸溶液を用いて、逆抽出することができる。ここで、不純物としてビスマス又は鉛を含む場合には、これらの元素と錯体を形成し、低濃度でも効率よく逆抽出することができる塩酸溶液を用いることが好ましい。逆抽出に用いる塩酸濃度は、特に限定されるものではないが、0.5〜2mol/Lが好ましい。すなわち、0.5mol/L未満では、ビスマスの加水分解により沈殿生成が起き、一方2mol/Lを超えると、共通イオン効果により塩化鉛の溶解度が低下し、塩化鉛が析出する恐れがある。逆抽出で再生される有機相は再度抽出に用いられる。
上記工程によって、従来の溶媒抽出法を用いたプロセスの課題の一つである母液中の白金族元素に対する不純物元素の含有比率上昇の防止が達成される。
(5)第五の工程(ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの加水分解工程)
本発明の第五の工程は、上記第四の工程で得られる抽出残液のpHを5〜12に調整して酸化剤を添加して加水分解に付し、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを含む沈澱と白金を含む水溶液を形成する工程である。上記工程では、pHを中性付近に保持することにより、白金のみを選択的に可溶性の白金酸アルカリとして水溶液に残留させ、加水分解しやすいルテニウム、ロジウム及びイリジウムを水酸化物沈殿として分離する。
上記工程で、第四の工程で得られる抽出残液のpHを5〜12に調整する。すなわち、pHが5未満では、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの加水分解が不完全であり、一方pHが12を超えると、該元素の水酸化物沈殿が再溶解する。ここで用いるpH調整剤としては、特に限定されるものではなく、水溶性のアルカリが用いられるが、この中で水酸化ナトリウムが好ましい。
上記工程の温度は、特に限定されるものではなく、温度が上昇するほど加水分解反応が促進されるが、特に60〜100℃が好ましい。すなわち、温度が60℃未満では加水分解反応が不十分であり、100℃を超えると、加圧反応容器が必要になる。
上記工程の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)は、特に限定されるものではないが、100〜700mVに調整されることが好ましく、200〜400mVがより好ましい。すなわち、第一の工程において白金族元素は強酸化性雰囲気で浸出されるので、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムは四価のクロロ錯体を形成されるが、第五の工程に至るまでに種々の溶媒と混合され、徐々に還元され、三価に還元されている場合がある。ルテニウム、ロジウム及びイリジウムを完全に沈澱させるためには、溶解度が低い四価の水酸化物を生成することが重要である。ここで、酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が100mV未満では、白金族元素の酸化が十分でなくルテニウム、ロジウム及びイリジウムの水酸化物の生成が不十分であり、一方700mVを超えると、白金族元素の一部が六価まで酸化されて水酸化物が溶解し、また、ルテニウムが八価に酸化され揮発性で爆発性のあるRuOを形成する恐れがある。
上記工程で用いる酸化剤としては、特に限定されるものではないが、中性からアルカリ性領域で有効に作用する、塩素、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、臭素、臭素酸塩、次亜臭素酸塩、ペルオキソ硫酸塩等を用いることができるが、この中で、特に、保管しやすく、かつ反応中の自己分解率が低く価格が安価である亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
上記工程では、白金に対して相対的に含有量が少ないルテニウム、ロジウム及びイリジウムの収率を重視することがプロセス全体の効率を考慮すると好ましい。すなわち、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの沈澱を完結させる条件下では、白金の共沈殿は避けられないが、共沈殿した白金は、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムのそれぞれの精製工程で白金を含む水溶液として分離されて、例えば、下記の白金のヒドラジン還元へ繰り返すことができるので、その全量を回収することができる。
上記工程で得られる白金を含む水溶液からは、公知の方法に従い、製品化できる純度の白金が回収される。例えば、前記水溶液にヒドラジンを添加して還元後、得られる還元物を塩酸及び酸化剤を用いて溶解し、塩化アンモニウムを添加することにより、純度99.9重量%(金属換算)以上のヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム結晶が得られる。
上記工程によって、従来の溶媒抽出法を用いたプロセスの課題である母液中の白金族元素クロロ錯体の分解防止が保証される。
(6)第六の工程(ルテニウムの浸出工程)
本発明の第六の工程は、第五の工程で得られる沈澱をpH12以上の強アルカリ水溶液中で酸化剤を添加して浸出に付し、イリジウム及びロジウムを含む残渣とルテニウム浸出生成液を得る工程である。上記工程では、強アルカリ水溶液中で酸化することによりルテニウムがルテニウム(VI)酸ナトリウムとして浸出される。
上記工程で用いる強アルカリ水溶液のpHは12以上であり、13以上が好ましく、水酸化ナトリウムを用いる場合には、NaOH濃度10重量%以上がより好ましい。すなわち、pHが高いほどルテニウム(VI)酸ナトリウムが液中で安定化する。pHが12未満では、ルテニウム(VI)酸ナトリウムは殆ど生成しない。用いるpH調整剤としては、特に限定されるものではなく、水溶性のアルカリが用いられるが、この中で水酸化ナトリウムが好ましい。
上記工程の酸化還元電位(銀/化銀電極規準)は、特に限定されるものではなく、100〜300mVが好ましい。すなわち、酸化還元電位(銀/化銀電極規準)が100mV未満では、水酸化ルテニウム(IV)からルテニウム(VI)酸ナトリウムへの酸化が不十分でルテニウムの浸出が不十分であり、一方、300mVを超えると、酸化剤の自己分解が大きくなるので、非効率的である。
上記工程で用いる酸化剤としては、特に限定されるものではないが、アルカリ性領域で有効に作用する、塩素、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、臭素、臭素酸塩、次亜臭素酸塩、ペルオキソ硫酸塩等を用いることができるが、この中で、特に、保管しやすく、かつ反応中の自己分解率が低く価格が安価である亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
上記工程の懸濁液のスラリー濃度は、特に限定されるものではなく、100g/L以下が好ましく、10〜100g/Lがより好ましい。すなわち、スラリー濃度が低いほど浸出率は大きくなり、100g/L以下のスラリー濃度では、通常90%以上の浸出率を得ることができる。
また、高純度のルテニウム得るためには、上記工程の酸化還元電位、pH、スラリー濃度等の条件を調整して、ルテニウム浸出率を故意に低く抑えることにより、白金族元素そ他の不純物の浸出を抑制することが好ましい。
上記工程によって、ルテニウムの分離回収が、従来の蒸留法によるルテニウム分離法を用いないで行えるので、従来の溶媒抽出法を用いたプロセスの課題である、安全性の高い化合物及び工程の採用と母液中の白金族元素クロロ錯体の分解防止とが実現される。
(7)第七の工程(イリジウムの溶媒抽出工程)
本発明の第七の工程は、第六の工程で得られる残渣を塩酸溶液に溶解して得られるイリジウム及びロジウムを含む水溶液を、リン酸トリブチルと接触させて溶媒抽出に付し、イリジウムを抽出した後、逆抽出して、イリジウムを含む逆抽出生成液とロジウムを含む抽出残液を形成する工程である。
上記工程の塩酸溶液による溶解の温度は、特に限定されるものではないが、60〜100℃が好ましい。すなわち、前記温度に加熱することで、イリジウムをヘキサクロロイリジウム(IV)酸として溶解させることができる。
上記溶解の塩酸溶液の塩酸濃度は、特に限定されるものではないが、イリジウムをヘキサクロロイリジウム(IV)酸として十分に抽出することができる、3〜7mol/Lが好ましく、4〜7mol/Lがより好ましい。
上記工程の溶媒抽出に用いるイリジウム及びロジウムを含む水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)は、特に限定されるものではないが、酸化剤を添加して、好ましくは700〜1200mV、より好ましくは800〜1000mVに調整する。すなわち、酸化還元電位(銀/化銀電極規準)が700mV未満では、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸イオンが不安定で一部III価のイリジウムが生成して有機相に十分に抽出することができない。一方、1200mVを超えても、それ以上の抽出効果は得られない。
前記酸化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば塩素、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、硝酸が用いられるが、この中でも、特に、白金族元素のクロロ錯体形成を促進する触媒となる硝酸が好ましい。
前記イリジウム及びロジウムを含む水溶液中にルテニウムが共存している場合には、該水溶液に亜硝酸イオンを添加することが好ましい。これによって、ペンタクロロニトロシルルテニウム(III)酸を生成させ、イリジウムと同時にルテニウムを有機相へ分離することができるので、水相中のロジウムの純度を上昇させることができる。
上記工程のイリジウムを含む有機相の逆抽出において用いる水溶液としては、特に限定されるものではなく、水又は1mol/L以下の希薄な酸を用いることができるが、特に相分離不良と有機相中の不純物の加水分解とを防止するためには、食塩等の水溶性のアルカリ塩類を含む水溶液が好ましい。
ここで、イリジウムと共に有機相中に共存する元素をより完全に逆抽出するためには、ヒドラジン若しくはその化合物又は亜硫酸若しくはその塩類を含む水溶液を用いて、還元性で逆抽出することが有効である。しかし、有機相中に懸濁又は溶解した還元剤が、抽出の際に液の酸化還元電位を下げる場合があるので、この場合には、抽出段の酸化還元電位を700mV以上に保つように、イリジウム及びロジウムを含む水溶液の酸化還元電位の制御が必要である。
上記工程で得られるロジウムを含む抽出残液からは、公知の方法に従い、製品化できる純度のロジウムが回収される。例えば、亜硝酸ナトリウムを添加してヘキサニトロロジウム(III)酸ナトリウムを得て、これを温水に溶解し不純物を除去精製した後、塩化アンモニウムを添加してヘキサニトロロジウム(III)酸アンモニウムを分離回収する方法で、純度99重量%以上の結晶が得られる。
(8)ルテニウム精製工程
本発明の白金族元素の相互分離方法は、必要に応じて、第六の工程で得られるルテニウム浸出生成液を処理するルテニウム精製工程を行うことができる。ルテニウム精製工程には、前記ルテニウム浸出生成液に還元剤を添加してルテニウムを含む沈殿を得る還元段階と該沈殿を溶解してルテニウム結晶を得るルテニウム結晶化段階とを備える。
また、前記結晶化段階としては、特に限定されるものではないが、ルテニウムを含む沈澱を塩酸に溶解して得られる水溶液に、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、ルテニウム結晶を得る方法が好ましい。上記工程によって、製品化できる純度のルテニウム結晶が得られる。
図2に、ルテニウム精製工程の工程フロー図の一例を示す。図2において、ルテニウム浸出生成液21を用いて、ルテニウムの還元段階27と、還元沈殿の溶解30及び結晶化31からなるルテニウム結晶化段階とによって、ルテニウム結晶32が得られる。また、必要に応じて、還元沈殿の再浸出28と再還元29とによる精製を行うことができる。
上記工程の還元段階において、前記ルテニウム浸出生成液中のルテニウム(VI)酸ナトリウムは還元剤により還元され、水酸化ルテニウム(IV)が生成され沈澱するが、不純物として白金を含有する場合には、この段階で、白金の大部分が母液に分配し分離される。そこで白金を母液中により完全に分離するためには、第六の工程の方法に基づいて、水酸化ルテニウム(IV)沈殿をアルカリ性で浸出し、そして還元して沈殿を得る工程を繰返し行うことが好ましい。ここで、水酸化ルテニウム(IV)は、酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が0mV付近で沈澱する。
上記工程で用いる還元剤としては、特に限定されるものではないが、ルテニウムのみを選択的に還元することができる、アルコール類、ケトン類、糖類等の緩和な還元剤が好ましい。
上記工程の結晶化段階において、水酸化ルテニウム(IV)を、ヘキサクロロルテニウム(IV)酸又はその水和錯イオンとして塩酸に溶解し、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加することによって、ヘキサクロロルテニウム(IV)酸塩、オクソペンタクロロルテニウム(IV)酸塩、又はオクソテトラクロロルテニウム(IV)酸塩の結晶を得ることができる。ここで、白金以外の不純物元素が微量含有される場合でも、不純物元素は全て母液に分配される。上記工程で、純度99.9重量%(金属換算)以上のルテニウムの結晶が得られる。
上記工程において、さらに高純度のルテニウム化合物を得るためには、必要に応じて、前記結晶を処理する再結晶精製を行うことができる。再結晶精製としては、例えば、前記結晶を用いて、塩化ヒドラジニウム又は亜硫酸イオンなどの弱い還元剤で還元して塩化ルテニウム(III)の水溶液を得て、これを再度、酸化剤を用いて酸化する方法を用いることができる。
(9)イリジウム精製工程
本発明の白金族元素の相互分離方法は、必要に応じて、第七の工程で得られる逆抽出生成液を処理するイリジウム精製工程を行うことができる。イリジウム精製工程は、前記逆抽出生成液に金属ビスマスを添加して還元に付しイリジウム以外の白金族元素を含む合金及びイリジウムを含む水溶液を形成する還元段階と、該水溶液からイリジウム結晶を得る結晶化段階とを備える。
また、前記結晶化段階は、特に限定されるものではなく、イリジウムを含む水溶液に酸化剤を添加して酸化後、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、イリジウム結晶を得る方法が好ましい。
図3に、イリジウム精製工程の工程フロー図の一例を示す。図3において、イリジウム逆抽出生成液23を用いて、イリジウム以外の白金族元素を含む合金37とイリジウムを含む水溶液を形成する還元段階33と、該水溶液の結晶化段階34とによって、イリジウム結晶36が得られる。また、必要に応じて、イリジウム再結晶精製35を行うことができる。
上記工程の還元段階において用いる還元剤としては、金属ビスマスが好ましい。すなわち、金属ビスマスは、イリジウムイオンを還元しないが、他の白金族イオンを確実に還元することができる+300mV付近の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)を維持しやすい。これによって、イリジウム以外の白金族元素を含む合金とイリジウムを含む水溶液が得られる。
上記工程の結晶化段階において、まず、イリジウムを含む水溶液に、再び酸化剤を添加して、酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)を、好ましくは700〜1000mV、より好ましくは800〜1000mVに調整する。これによって、結晶生成に必要なヘキサクロロイリジウム(IV)酸イオンが安定して生成する。すなわち、酸化還元電位(銀/化銀電極規準)が700mV未満では、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸イオンが不安定で一部三価のイリジウムが生成する。一方、1000mVを超えると鉛のごく一部が四価になり、イリジウムと同形のヘキサクロロ酸鉛結晶を作って混入することがある。
前記結晶化段階で用いる酸化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば塩素、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、硝酸が用いられる。
上記工程の結晶化段階において、次いで、酸化還元電位が調整された水溶液に、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加することによって、イリジウムのみを選択的に結晶化することができる。上記工程で、純度99.9重量%(金属換算)以上のヘキサクロロイリジウム酸塩の結晶が得られる。
さらに、上記工程において、特に高純度のイリジウム化合物を得るためには、イリジウムの再結晶精製を行う。例えば、再結晶精製としては、前記結晶を用いて、塩化ヒドラジニウム又は亜硫酸イオンなどの弱い還元剤で還元して塩化イリジウム(III)の水溶液を得て、これを再度、酸化する方法を用いることができる。なお、ヘキサクロロイリジウム酸アンモニウム結晶を再結晶精製する場合は、王水等の強酸化剤を用いてアンモニウムイオンを窒素まで酸化して可溶性にする酸化分解法も可能である。また、結晶形が類似したヘキサクロロ鉛酸塩が結晶中に混入することがあるが、結晶のスラリー濃度を100g/L以下にして再結晶化することによって、ヘキサクロロ鉛酸塩を容易に分離することができる。
なお、本発明の方法に含まれる各溶媒抽出工程で使用される溶媒の引火点は、いずれも70℃以上であり、また、希釈剤としては、工業的に製造されている、引火点が70℃以上のアルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、アルキルシクロヘキサン類等の炭化水素を用いることができる。
したがって、本発明の白金族元素の相互分離方法においては、従来の溶媒抽出法を用いたプロセスの課題である、安全性の高い化合物及び工程の採用が実現できる。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で用いた金属の分析方法は、ICP発光分析法である。
(実施例1)
原料として、白金族元素濃縮物を用いて、浸出工程(第一の工程)、不純物元素の溶媒抽出工程(第二の工程)、パラジウムの溶媒抽出工程(第三の工程)、陽イオン型不純物元素の溶媒抽出工程(第四の工程)、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの加水分解工程(第五の工程)、ルテニウムの浸出工程(第六の工程)及び精製工程、イリジウムの溶媒抽出工程(第七の工程)及び精製工程の一連の工程を行い、各工程の産物を評価した。原料として用いた白金族元素濃縮物の化学組成を表1に示す。なお、前記白金族元素の一部は硫化物として含まれていた。
Figure 2005097695
(1)第一の工程
上記白金族元素濃縮物を、塩素で浸出した。上記白金族元素濃縮物60kgを水200Lに懸濁した。次に、懸濁液を80℃に昇温後、塩素を装入して、酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準、以後ORPと呼称することがある。)が最高に上昇した値(1050mV)で3時間維持した。得られた浸出生成液は、原料中の硫黄と塩素が反応して、濃度5mol/Lの塩酸溶液となった。浸出後の懸濁液を濾過し、残渣を30Lの水で洗浄脱水して、洗浄液を含めて浸出生成液280Lと浸出残渣13.5kg(水分率4.2重量%)を得て、浸出残渣は乾燥後、それぞれの化学組成を分析した。結果を表2に示す。
Figure 2005097695
(2)第二の工程
多段向流式のミキサーセトラーを用いて、第一の工程で得られた浸出生成液中の不純物元素を溶媒抽出した。抽出剤として、ジエチレングリコールジブチルエーテル(DBC)を用いた。なお、抽出操作は、抽出2段とスクラビング3段で行なった。ここで、スクラビング段では、濃度5mol/Lの塩酸水溶液の使用した。また、浸出生成液、DBC、スクラビング塩酸水溶液の液量比は、1:0.25:0.25であった。また、スクラビング段で得られた洗浄液は、抽出1段目に合流させた。また、抽出段及びスクラビング段での混合時間をそれぞれ10分、相分離時間をそれぞれ20分とした。抽出操作によって抽出残液350Lと抽出有機相87.5Lが得られ、それぞれの化学組成を分析した。結果を表3に示す。
Figure 2005097695
表3より、第二の工程によって、不純物元素のうち、アンチモン、テルル、スズ及び金が一括分離できることが分かる。
なお、得られた有機相は、常法に従い、亜硫酸ナトリウム水溶液で還元処理され金属成分を還元して逆抽出分離された。再生された有機相は再度抽出に用いられた。
(3)第三の工程
まず、第二の工程で得られた抽出残液350Lに、濃度24重量%水酸化ナトリウム水溶液233Lを添加してpH1に調整後、さらに水117Lで希釈して、700Lの水溶液を調製した。前記水溶液を原液として、パラジウムの溶媒抽出を行なった。抽出剤としては、硫化ジヘキシル(商品名:SFI−6R、大八化学製)をEMクリーン7250(日鉱石油化学製)にて20容量%に希釈した溶液を使用した。なお、抽出操作は抽出1段のミキサーセトラーを用い、抽出時間は3時間とした。また、得られた抽出有機相を濃度0.5mol/Lの塩酸水溶液にてスクラビングした。原液、SFI−6R溶液、スクラビング塩酸水溶液の液量比は、1:0.5:0.1であった。また、スクラビングで得られた洗浄液は、抽出1段へ合流せずに分離して回収した。抽出操作によって抽出残液770Lと抽出有機相350Lが得られ、それぞれの化学組成を分析した。結果を表4に示す。
Figure 2005097695
表4より、第三の工程によって、パラジウムのみが選択的に分離されることが分かる。
なお、パラジウムを含む有機相は、常法に従い、アンモニア水溶液で処理され、金属成分が逆抽出分離された。ここで得られた再生有機相は抽出に再利用された。また、逆抽出生成液中のパラジウムは、塩酸で中和することにより、塩化ジアンミンパラジウム(II)の結晶として回収された。得られた結晶は、純度99.9重量%(金属換算)以上であった。
(4)第四の工程
まず、第三の工程で得られたパラジウム抽出残液を用いて、陽イオン型不純物元素の溶媒抽出を行なった。抽出剤としては、ビス(2−エチルへキシル)リン酸(商品名:DP−8R、大八化学製)をEMクリーン7250(日鉱石油化学製)にて50容量%に希釈した溶液を使用した。なお、抽出には並流式ミキサーセトラー2段を用い、抽出時間は各0.5時間であった。また、第一段のpHを2.7に、第二段のpHを3.5に維持するため、前記DP−8Rのナトリウム塩を各段に添加した。
次いで、得られた抽出有機相を用いて、濃度1mol/Lの食塩を含む水溶液にてスクラビング後、濃度2mol/Lの塩酸で逆抽出した。原液、DP−8R溶液、ナトリウム型DP−8R溶液、スクラビング食塩水、逆抽出塩酸の液量比は、1:0.5:0.2:0.7:0.7であった。また、スクラビングで得られた洗浄液は、抽出1段へ合流させずに分離して回収した。抽出操作によって抽出残液770Lと抽出有機相539Lが得られ、それぞれの化学組成を分析した。結果を表5に示す。
Figure 2005097695
表5より、第四の工程によって、銅、ビスマス、鉛が選択的に分離され、白金族元素以外の元素はこの工程でほぼ全てが分離されることが分る。
(5)第五の工程
第四の工程で得られた抽出残液を用いて、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを加水分解して白金との分離を行った。前記抽出残液を80℃に昇温後、濃度24重量%水酸化ナトリウムを添加してpH7に調整し、同時に濃度12重量%の次亜塩素酸ナトリウムを添加してORPを400mVに調整して、そのpHとORPにて30分間維持した後、生成された沈殿を濾過した。ここで、回収沈澱は湿量で2.5kg、母液は801Lが得られ、それぞれの化学組成を分析した。結果を表6に示す。
Figure 2005097695
表6より、第五の工程によって、白金以外の白金族元素を全て沈殿させ、白金の半分以上を濾液に分配させて分離できることが分る。
なお、母液中の白金は、常法に従い、ヒドラジンにて還元後、還元物を塩酸および酸化剤にて溶解して、塩化アンモニウムを添加することにより、ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウムの結晶として分離された。得られた結晶は、純度99.9重量%(金属換算)以上であった。
(6)第六の工程及びルテニウムの精製工程
まず、第五の工程で得られた沈殿を用いて、ルテニウムを浸出した。前記沈殿の2146g(湿量)を、濃度24重量%の水酸化ナトリウム水溶液24.6L中に懸濁した後、濃度12重量%の次亜塩素酸ナトリウムを添加して、ORPを200mVに調整した。次に、60℃まで昇温したところ、ORPが低下したため、次亜塩素酸ナトリウムをさらに添加して、再度200mVまで調整し、このORPで3時間維持した。なお、pHは14であった。その後、懸濁液を濾過して、浸出生成液54.2Lと浸出残渣2075g(湿量)を得て、それぞれの化学組成を分析した。結果を表7に示す。
Figure 2005097695
表7より、第六の工程によって、ルテニウムの94.3%が浸出されることが分る。
さらに、前記浸出生成液を用いて、ルテニウムの精製工程を行った。
まず、前記浸出生成液54.2Lに、メタノール41mLを添加してルテニウムの還元段階を行った。このとき、液のORPは119mVから−63mVに低下した。その後、得られたスラリーを濾過し、水酸化ルテニウムを主成分とする沈殿843.9g(湿量)と母液54.2Lを得て、それぞれの化学組成を分析した。結果を表8に示す。
Figure 2005097695
表8より、ルテニウムの還元段階で、ルテニウムは98.4%が沈殿したが、白金は1.7%しか沈殿しなかったことが分る。
次に、前記還元段階で得られた沈殿に、濃度24重量%の水酸化ナトリウム水溶液830mL及び水を加えて、懸濁液1.65Lを得た。前記懸濁液に次亜塩素酸ナトリウムを添加し、ORPを100mVに調整し、さらに60℃まで昇温後、再び次亜塩素酸ナトリウムを添加して、100mVに調整後、このORPにて3時間維持した。その後、懸濁液を濾過し、得られた残渣を水で洗浄し、濾液及び洗浄液を合わせて2.37Lのルテニウムの再浸出生成液と微量の残渣を得て、それぞれの化学組成を分析した。結果を表9に示す。
Figure 2005097695
次に、前記再浸出生成液に、メタノール23mLを添加した。このとき、ORPは80mVから−54mVに低下した。得られた懸濁液を濾過し、沈殿を水洗することにより、ルテニウム再還元後液2.37Lとルテニウム再還元物722.3g(湿量)を得て、それぞれの化学組成を分析した。結果を表10に示す。
Figure 2005097695
ルテニウム再還元物722.3g(湿量)を、塩酸2Lに溶解し、90℃にて3時間加熱した。この溶解液に塩化カリウム250gを添加し、析出したテトラクロロオキソルテニウム酸カリウム結晶を濾過分離して、結晶と母液を得た。その後、得られた結晶と母液のそれぞれの化学組成を分析した。結果を表11に示す。
Figure 2005097695
表11より、純度99.9重量%以上のルテニウム化合物を得られることが分る。
(7)第七の工程及びイリジウムの精製工程
まず、第六の工程で得られた浸出残渣を用いて、イリジウムとロジウムとの分離を行った。前記浸出残渣2075g(湿量)を塩酸3.1Lに溶解し、さらにクロロ錯体の生成を促進するため、硝酸160mLを添加した後、90℃にて3時間加熱して、イリジウムとロジウムを含む溶解液3.53Lを得て、化学組成を分析した。結果を表12に示す。
前記溶解液を原液として用い、抽出3段及びスクラビング2段の多段向流ミキサーセトラーを用いて、イリジウムを溶媒抽出した。抽出剤として、トリブチルフォスフェイト(TBP、大八化学製)を用いた。また、スクラビングには、濃度4mol/Lの塩酸を用いた。ここで、前記溶解液(原液)、TBP、スクラビング塩酸の液量比は、1:1:0.5であった。また、スクラビングで得られた洗浄液は、抽出1段へ合流させた。なお、原液のORPは950mVであった。
次に得られた洗浄後の抽出剤を用いて、同容量の濃度4重量%の塩化ナトリウム水溶液で、2段向流にて逆抽出を行なった。ここで、各段の混合時間は10分間、また相分離時間は20分間とした。抽出操作によって、抽出残液5.29Lとイリジウム逆抽出生成液3.53Lが得られ、それぞれの化学組成を分析した。結果を表12に示す。
Figure 2005097695
表12より、第七の工程によって、イリジウム、白金、ルテニウムを含むイリジウム逆抽出生成液と、抽出残液として、ロジウムが分配されたロジウム濃縮液が得られることが分る。
さらに、イリジウム逆抽出生成液を用いて、イリジウムの分離と精製を行った。
まず、イリジウム逆抽出生成液に、塩酸0.6Lを添加し、さらに粒状金属ビスマス350gを添加して、90℃まで昇温後、液のORPが最低の値(300mV)になるまで攪拌を続けた。その後、ビスマスによって還元され生成された合金粉を残留した金属ビスマスと共に濾過して、ビスマス還元沈殿物61.3g(湿量)とビスマス還元後液4.14Lを得て、それぞれの化学組成を分析した。結果を表13に示す。
Figure 2005097695
次に、前記ビスマス還元後液に、次亜塩素酸ナトリウムを添加して、ORP900mVまで酸化した。その後、塩化アンモニウム360gを添加して析出したヘキサクロロイリジウム酸アンモニウム結晶を濾過分離した。ここで、結晶30.9gと濾液4.1Lが得らた。得られたイリジウム結晶の化学組成を分析した。結果を表14に示す。
Figure 2005097695
表14より、得られたイリジウム結晶の純度は、この段階では主としてルテニウム、鉛の混入により金属換算で99.9重量%以上を得ることができなかった。そこで、再結晶精製を行った。ここで、前記結晶を再度濃度1mol/Lの塩酸550mLに懸濁後、ヒドラジンを添加してORPを500mVに低化させて、イリジウムの結晶を溶解した。次に、次亜塩素酸ナトリウムを添加してORPを900mVに上昇させて、再結晶を行なった。再結晶で析出されたイリジウム結晶は、30.6g(湿量)であった。得られたイリジウム結晶の化学組成を分析した。結果を表14に示す。
表14より、再結晶精製によって、金属換算で純度99.9重量%以上のイリジウム結晶が得られることが分る。
以上より明らかなように、本発明の白金族元素の相互分離方法は、銅、ニッケル、コバルトなどの非鉄金属製錬からの副産物、自動車排ガス処理触媒など各種の使用済み廃触媒などから得られる不純物元素を含む白金族元素の濃縮物等から、不純物元素を除去しかつ白金族元素を相互分離する方法として適している。
本発明の白金族元素を相互分離する方法の一例を表す工程フロー図である。 ルテニウム精製工程の工程フローの一例を表す図である。 イリジウム精製工程の工程フローの一例を表す図である。
符号の説明
1 第一の工程(白金族元素含有物の浸出工程)
2 第二の工程(不純物元素の溶媒抽出工程)
3 第三の工程(パラジウムの溶媒抽出工程)
4 第四の工程(陽イオン型不純物元素の溶媒抽出工程)
5 第五の工程(ルテニウム、ロジウム及びイリジウムの加水分解工程)
6 第六の工程(ルテニウムの浸出工程)
7 第七の工程(イリジウムの溶媒抽出工程)
8 白金族元素含有物
9 塩酸溶液
10 酸化剤
11 浸出残渣
12 ジエチレングリコールジブチルエーテル
13 不純物元素を含む有機相
14 硫化アルキル
15 パラジウムを含む逆抽出生成液
16 ビス(2−エチルへキシル)リン酸
17 陽イオン型不純物元素を含む有機相
18 酸化剤
19 白金を含む水溶液
20 酸化剤
21 ルテニウム浸出生成液
22 リン酸トリブチル
23 イリジウムを含む逆抽出生成液
24 ロジウムを含む抽出残液
25 ルテニウム精製工程
26 イリジウム精製工程
27 ルテニウムの還元段階
28 再浸出
29 ルテニウムの再還元
30 溶解
31 ルテニウムの結晶化
32 ルテニウム結晶
33 還元段階
34 イリジウムの結晶化段階
35 イリジウムの再結晶精製
36 イリジウム結晶
37 イリジウム以外の白金族元素を含む合金

Claims (18)

  1. 不純物元素を含む白金族元素含有物から白金族元素を相互分離する方法であって、
    (1)前記白金族元素含有物を塩酸溶液に懸濁し酸化剤を添加して浸出に付し、白金族元素を含む浸出生成液を得る第一の工程、
    (2)前記浸出生成液をジエチレングリコールジブチルエーテルと接触させて溶媒抽出に付し、不純物元素を含む有機相と抽出残液を形成する第二の工程、
    (3)前記第二の工程で得られる抽出残液を硫化アルキルと接触させて溶媒抽出に付し、パラジウムを抽出した後、逆抽出して、パラジウムを含む逆抽出生成液と抽出残液を形成する第三の工程、
    (4)前記第三の工程で得られる抽出残液とビス(2−エチルへキシル)リン酸と接触させて溶媒抽出に付し、陽イオン型不純物元素を含む有機相と抽出残液を形成する第四の工程、
    (5)前記第四の工程で得られる抽出残液のpHを5〜12に調整し酸化剤を添加して加水分解に付し、イリジウム、ルテニウム及びロジウムを含む沈澱と白金を含む水溶液を形成する第五の工程、
    (6)前記沈澱をpH12以上の強アルカリ水溶液中で酸化剤を添加して浸出に付し、イリジウム及びロジウムを含む残渣とルテニウム浸出生成液を形成する第六の工程、及び
    (7)前記残渣を塩酸溶液に溶解して得られるイリジウム及びロジウムを含む水溶液を、リン酸トリブチルと接触させて溶媒抽出に付し、イリジウムを抽出した後、逆抽出して、イリジウムを含む逆抽出生成液とロジウムを含む抽出残液を形成する第七の工程、を含むことを特徴とする白金族元素の相互分離方法。
  2. 第一の工程で用いる酸化剤が、硝酸、過酸化水素又は塩素から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  3. 第二の工程で用いる浸出生成液の塩酸濃度が、4〜9mol/Lであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  4. 第二の工程で得られる有機相中の不純物元素が、親油性クロロ錯体を形成する元素、三価のヒ素又は四価のセレンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  5. 第三の工程で用いる硫化アルキルが、硫化ジヘキシル又は硫化ジオクチルであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  6. 第三の工程で用いる第二の工程で得られる抽出残液のpHが、硫化アルキルとの接触に先立って、0.5〜2.5に調整されることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  7. 第四の工程のpHが、2.5〜4.5であることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  8. pH調節剤として、ビス(2−エチルへキシル)リン酸のアルカリ金属塩を用いることを特徴とする請求項7に記載の白金族元素の相互分離方法。
  9. 第五の工程の温度が、60〜100℃であることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  10. 第五の工程の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、100〜700mVであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  11. 第六の工程の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、100〜300mVであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  12. 第七の工程で用いる塩酸溶液の塩酸濃度が、3〜7mol/Lであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  13. 第七の工程の溶媒抽出で用いるイリジウム及びロジウムを含む水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極規準)が、700〜1200mVであることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  14. 第七の工程の逆抽出で用いる水溶液が、アルカリ金属塩を含む水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  15. さらに、第六の工程で得られるルテニウム浸出生成液に還元剤を添加してルテニウムを含む沈殿を得る還元段階と、該沈殿を溶解してルテニウム結晶を得る結晶化段階とを備えるルテニウム精製工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  16. 前記結晶化段階は、ルテニウムを含む沈澱を塩酸に溶解して得られる水溶液に、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、ルテニウム結晶を得るものであることを特徴とする請求項15に記載の白金族元素の相互分離方法。
  17. さらに、第七の工程で得られる逆抽出生成液に金属ビスマスを添加して還元に付しイリジウム以外の白金族元素を含む合金及びイリジウムを含む水溶液を形成する還元段階と、該水溶液からイリジウム結晶を得る結晶化段階とを備えるイリジウム精製工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の白金族元素の相互分離方法。
  18. 前記結晶化段階は、イリジウムを含む水溶液に、酸化剤を添加して酸化後、塩化カリウム又は塩化アンモニウムを添加して、イリジウム結晶を得るものであることを特徴とする請求項17に記載の白金族元素の相互分離方法。
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