JPH09319104A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH09319104A
JPH09319104A JP8151811A JP15181196A JPH09319104A JP H09319104 A JPH09319104 A JP H09319104A JP 8151811 A JP8151811 A JP 8151811A JP 15181196 A JP15181196 A JP 15181196A JP H09319104 A JPH09319104 A JP H09319104A
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JP
Japan
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Application number
JP8151811A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Koji Kishida
浩司 岸田
Hidetoshi Kami
英利 紙
Hiroshi Tamura
宏 田村
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Tatsuya Niimi
達也 新美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09319104A publication Critical patent/JPH09319104A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用時の耐摩耗性に優れ、且つ高感
度であり、繰り返し使用においても残留電位の蓄積が少
ない電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層が積層されてなる電子写真感光体におい
て、電荷輸送層がトリアリールアミノ基を主鎖または側
鎖に有するポリカーボネート樹脂を主成分とし、少なく
ともアクセプター化合物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、更に詳しくは、複写機、レーザープリンター、レ
ーザーファクシミリなどに好適に使用される電子写真感
光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法としては、カールソンプロ
セスやその種々の変形プロセスなどが知られており、複
写機やプリンターなどに広く使用されている。この様な
電子写真方法に用いられる感光体の中でも、有機系の感
光材料を用いたものが、安価、大量生産性、無公害性な
どをメリットとして、近年使用されてきている。有機系
の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PV
K)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,
4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移
動錯体型、フタロシアニン−結着剤に代表される顔料分
散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用
いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能
分離型の電子写真感光体が注目されている。
【0003】この機能分離型の電子写真感光体における
静電潜像形成のメ力ニズムは、感光体を帯電したのち光
照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過して電荷発生
層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷
発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送
層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがっ
て電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和する
ことにより静電潜像を形成するものである。機能分離型
の電子写真感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ
電荷輸送物質と、主に可視部から近赤外部に吸収を持つ
電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られてお
り、かつ有用である。
【0004】電荷輸送層に用いられる電荷輸送物質とし
ては、多くの低分子化合物が開発されているが、低分子
化合物は単独では成膜性がないため、通常不活性高分子
に分散・混合して用いられる。しかるに、低分子電荷輸
送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔ら
かく、カールソンプロセスにおいては、繰り返し使用に
よる膜削れが生じやすいという欠点がある。また、この
構成の電荷輸送層は電荷移動度に限界があり、カールソ
ンプロセスの高速化あるいは小型化の障害となってい
た。これは、通常、低分子電荷輸送物質が電荷輸送層に
おいて50重量%以下の含有量で使用されることに起因
しており、低分子電荷輸送物質の含有量を増すことによ
り電荷移動度をある程度上げることは可能であるが、低
分子電荷輸送物質の含有量を増すと成膜性が劣化し、繰
り返し使用による膜削れが大きくなるという欠点があ
る。
【0005】このような欠点を改良するために高分子型
の電荷輸送物質が注目され、例えば、特開昭50−82
056号公報、特開昭51−73888号公報、特開昭
54−8527号公報、特開昭54−11737号公
報、特開昭56−150749号公報、特開昭57−7
8402号公報、特開昭63−285552号公報、特
開平1−1728号公報及び特開平3−50555号公
報などに高分子型の電荷輸送物質が開示されている。こ
れらの高分子型の電荷輸送物質を用いた場合には、電荷
輸送層を高分子化合物だけで構成することができるた
め、成膜性が良好で機械的強度が強く耐摩耗性に優れた
電荷輸送層を得ることができ、繰り返し使用による膜削
れを防止することができる。
【0006】しかしながら、これら高分子電荷輸送物質
を用いた電荷輸送層と電荷発生層とを積層してなる機能
分離型の電子写真感光体は、低分子電荷輸送物質と不活
性高分子化合物からなる電荷輸送層を有する機能分離型
の電子写真感光体に比べて光感度が劣っており、また電
子写真感光体の繰り返し使用により残留電位が蓄積する
という欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
このような問題点を解決し、繰り返し使用時の耐摩耗性
に優れ、且つ高感度であり、繰り返し使用においても残
留電位の蓄積が少ない電子写真感光体を提供することに
ある。
【0008】本発明の上記課題は、導電性支持体上に少
なくとも電荷発生層と電荷輸送層が積層されてなる電子
写真感光体において、電荷輸送層がトリアリールアミノ
基を主鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹脂を主
成分とし、少なくともアクセプター化合物を含有するこ
とを特徴とする電子写真感光体によって達成される。
【0009】トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖に
有するポリカーボネート樹脂としては、特に下記一般式
(1)〜(10)で表される高分子化合物が好ましい。
【0010】
【化31】 {式中、R′1、R′2、R′3は、それぞれ独立して置
換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表
し、R′4は水素原子または置換もしくは無置換のアル
キル基を表す。R1、R2は置換もしくは無置換のアリー
ル基を表す。o、p、qは、それぞれ独立して0〜4の
整数を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
を表す。
【化32】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
2価基を表す)または下記一般式(B)
【化33】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
い。〕}
【0011】R′1、R′2、R′3のアルキル基は、好
ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好まし
くはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、
これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シア
ノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロ
ゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のア
ルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。ハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。R′4の置換もしくは無
置換のアルキル基としては、上記のR′1、R′2、R′
3と同様のものが挙げられる。
【0012】R1、R2のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。
【0013】上述のアリール基は以下に示す基を置換基
として有していてもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:上記のR′1、R′2、R′3のアル
キル基として示したものと同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0014】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0015】Xは下記一般式(1′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(1′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0016】
【化34】
【0017】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては以下のものが挙げられる。l,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,
3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4‐ジメタノール等の環状脂肪族ジオー
ルなどが挙げられる。
【0018】また、芳香環を有するジオールとしては、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
‐ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、
エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエー
ト)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒ
ドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール
変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
【0019】次に、一般式(2)で表される高分子化合
物を示す。
【0020】
【化35】 〔式中、R3、R4は置換もしくは無置換のアリール基を
表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載さ
れたものと同様の基を表す。〕
【0021】R3、R4のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル基、
フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などの複
素環基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、または下
記一般式(イ)で示される非縮合多環基などが挙げられ
る。
【0022】
【化36】 〔式中、Wは、−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CO−および下記一般式(ロ)、(ハ)、
(ニ)、(ホ)で示す2価基を表す。
【化37】 (式中、cは1〜12の整数を表し、d、e、fは1〜
3の整数表す。)〕
【0023】また、Ar1、Ar2、Ar3のアリレン基
としては、R3、R4で示したアリール基の2価の基が挙
げられる。R3、R4のアリール基、Ar1、Ar2、Ar
3のアリレン基は以下に示す基を置換基として有しても
よい。また、これらの置換基は上記一般式(イ)、
(ニ)、(ホ)におけるR31、R32、R33の具体例でも
ある。
【0024】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0025】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)一般式−N(R42)(R43)で表される置換アミ
ノ基。式中、R42及びR43は各々独立に上記(2)で示
したアルキル基、または上記R3、R4で示したアリール
基を表し、好ましいアリール基としては、例えばフェニ
ル基、ビフェニル基またはナフチル基が挙げられ、これ
らはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基ま
たはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。また
アリール基上の炭素原子と共同で環を形成しても良い。
具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェ
ニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N、N−
ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペ
リジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基などが挙げられ
る。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基な
ど。
【0026】Xは下記一般式(2′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(2′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0027】
【化38】
【0028】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0029】次に、一般式(3)で表される高分子化合
物を示す。
【0030】
【化39】 〔式中、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を
表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載さ
れたものと同様の基を表す。〕
【0031】R5、R6のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。また、Ar4、Ar5、A
6のアリレン基としては、R5、R6で示したアリール
基の2価の基が挙げられる。R5、R6のアリール基、A
4、Ar5、Ar6のアリレン基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。
【0032】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。
【0033】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0034】Xは下記一般式(3′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(3′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0035】
【化40】
【0036】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0037】次に、一般式(4)で表される高分子化合
物を示す。
【0038】
【化41】 〔式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。rは1〜5の整数を表す。Xは
前記一般式(1)に記載されたものと同様の基を表
す。〕
【0039】R7、R8のアリール基の具体例としては、
一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基の具
体例として例示したものを挙げることができ、Ar7
Ar8、Ar9のアリレン基の具体例としては、それらア
リール基の2価の基を挙げることができる。また、これ
らアリール基またはアリレン基における置換基の具体例
としては、一般式(3)の説明においてアリール基また
はアリレン基における置換基として例示したものを挙げ
ることができる。
【0040】Xは下記一般式(4′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(4′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0041】
【化42】
【0042】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0043】次に、一般式(5)で表される高分子化合
物を示す。
【0044】
【化43】 〔式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一または異なるア
リレン基を表す。X1、X2は置換もしくは無置換のエチ
レン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
数である。Xは前記一般式(1)に記載されたものと同
様の基を表す。〕
【0045】R9、R10のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、Ar
10、Ar11、Ar12のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0046】X1、X2のエチレン基またはビニレン基に
おける置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール
基の具体例として例示したアリール基、あるいは一般式
(3)の説明においてアリール基またはアリレン基にお
ける置換基として例示したアルキル基などが挙げられ
る。
【0047】Xは下記一般式(5′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(5′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0048】
【化44】
【0049】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0050】次に、一般式(6)で表される高分子化合
物を示す。
【0051】
【化45】 〔式中、R11、R12、R13、R14は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16
は同一または異なるアリレン基を表す。Y1、Y2、Y3
は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換も
しくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置
換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子または
ビニレン基を表し、同一であっても異なっていてもよ
い。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
0の整数である。Xは前記一般式(1)に記載されたも
のと同様の基を表す。〕
【0052】R11、R12、R13、R14のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR5、R6
アリール基の具体例として例示したものを挙げることが
でき、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16のアリレン基の
具体例としては、それらアリール基の2価の基を挙げる
ことができる。また、これらアリール基またはアリレン
基における置換基の具体例としては、一般式(3)の説
明においてアリール基またはアリレン基における置換基
として例示したものを挙げることができる。
【0053】Y1、Y2、Y3のアルキレン基としては、
一般式(3)の説明においてアリール基またはアリレン
基における置換基として例示したアルキル基より誘導さ
れる2価の基が挙げられる。具体的には、メチレン基、
エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン
基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメ
チレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、
メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチル
フェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−
ブチレン基、ジフェニルメチレン基などを挙げることが
できる。シクロアルキレン基としては、1,1−シクロ
ペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,1−
シクロオクチレン基などを挙げることができる。また、
アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル
基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル
基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチ
レンエーテル基などが挙げられる。
【0054】Xは下記一般式(6′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(6′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0055】
【化46】
【0056】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0057】次に、一般式(7)で表される高分子化合
物を示す。
【0058】
【化47】 〔{式中、R15、R16は水素原子、置換もしくは無置換
のアリール基を表し、R15とR16は環を形成していても
よい。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリ
レン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載
されたものと同様の基を表す。〕
【0059】R15、R16のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、また
15とR16が環を形成する場合としては、9−フルオリ
ニデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデ
ンなどを挙げることができる。Ar17、Ar18、Ar19
のアリレン基の具体例としては、それらアリール基の2
価の基を挙げることができる。また、これらアリール基
またはアリレン基における置換基の具体例としては、一
般式(3)の説明においてアリール基またはアリレン基
における置換基として例示したものを挙げることができ
る。
【0060】Xは下記一般式(7′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(7′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0061】
【化48】
【0062】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0063】次に、一般式(8)で表される高分子化合
物を示す。
【0064】
【化49】 〔式中、R17は置換もしくは無置換のアリール基を表
し、Ar20、Ar21、Ar 22、Ar23は同一または異な
るアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k
≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)
に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0065】R17のアリール基の具体例としては、一般
式(3)の説明においてR5、R6のアリール基の具体例
として例示したものを挙げることができ、Ar20、Ar
21、Ar22、Ar23のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0066】Xは下記一般式(8′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(8′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0067】
【化50】
【0068】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0069】次に、一般式(9)で表される高分子化合
物を示す。
【0070】
【化51】 〔式中、R18、R19、R20、R21は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar24、Ar25、Ar26、A
27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。
k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
数である。Xは前記一般式(1)に記載されたものと同
様の基を表す。〕
【0071】R18、R19、R20、R21のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR5、R6
アリール基の具体例として例示したものを挙げることが
でき、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28のアリ
レン基の具体例としては、それらアリール基の2価の基
を挙げることができる。また、これらアリール基または
アリレン基における置換基の具体例としては、一般式
(3)の説明においてアリール基またはアリレン基にお
ける置換基として例示したものを挙げることができる。
【0072】Xは下記一般式(9′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(9′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0073】
【化52】
【0074】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0075】次に、一般式(10)で表される高分子化
合物を示す。
【0076】
【化53】 〔式中、R22、R23は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一または異なるア
リレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)
に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0077】R22、R23のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR5、R6のアリール基
の具体例として例示したものを挙げることができ、Ar
29、Ar30、Ar31のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0078】Xは下記一般式(10′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(10′)のトリアリールアミノ基を有す
るジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビ
スクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単
位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネ
ートは交互共重合体となる。
【0079】
【化54】
【0080】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては、前記一般式(1)の説明において例示したもの
を挙げることができる。
【0081】また、本発明において用いることのできる
トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカ
ーボネート樹脂としては、上記一般式(1)〜(10)
で表される高分子化合物以外に、特開昭64−9964
号公報、特開昭64−19049号公報、特開平3−2
21522号公報、特開平4−11627号公報、特開
平6−293827号公報などに記載されてい高分子化
合物を挙げることができる。
【0082】次に、本発明において用いられるアクセプ
ター化合物について説明する。アクセプター化合物とし
ては公知のものが使用でき、例えば、下記のものが挙げ
られる。 1)少なくとも一つ以上の電子吸引性置換基を有する炭
化水素族系芳香環化合物。 炭化水素族系芳香環としては、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、フェナンスレン、ピレン、アセナフセ
ン、アズレン、ビフェニル、ターフェニルなどが挙げら
れ、電子吸引性置換基としては、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、力ルボキシル
基、アシル基、スルフォニル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基もしくはア
ルコキシカルボニル基もしくはアリールオキシカルボニ
ル基を有する置換ビニル基などが挙げられる。また、上
記炭化水素族系芳香環化合物はその他の置換基を有して
いてもよく、その他の置換基としては、炭素数1〜8の
直鎖もしくは分岐アルキル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アリール置換ビニル基などが挙げられ、アル
キル基はフェニル基などのアリール置換基を有していて
もよい。
【0083】少なくとも一つ以上の電子吸引性置換基を
有する炭化水素族系芳香環化合物の具体例としては、α
−シアノスチルベン、9−シアノアントラセン、2,6
−ジアセチルナフタレン、4′−シアノ−α−シアノス
チルベン、4′−シアノ−4−ニトロ−α−シアノスチ
ルベン、4′−クロロ−α−シアノスチルベン、4′−
トリフルオロメチル−α−シアノスチルベン、4′−ニ
トロ−α−シアノスチルベン、力ルコン、4−ニトロカ
ルコン、4−シアノカルコン、1,2−ジニトロベンゼ
ン、1,3−ジニトロベンゼン、1,4−ジニトロベン
ゼン、4−ニトロベンゾニトリル、3,5−ジニトロベ
ンゾニトリル、3,5−メチルオキシカルボニルベンゾ
ニトリル、4−エチルオキシカルボニルニト口ベンゼ
ン、4−メトキシベンゾニトリル、4−ブロモベンゾニ
トリル、3′−メトキシ−α−シアノスチルベン、3,
3′−ベンゾフェノン、3,4−ジシアノニト口ベンゼ
ン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、β−(4
−トリフルオロメチルフェニル)−α−シアノビニル−
1−ナフタレン、β−(4−ニトロフェニル)−α−シ
アノビニル−1−ナフタレン、β−ジシアノビニル−9
−アントラセン、β−シアノ−β−n−ブチルオキシカ
ルボニルビニル−9−アントラセン、β−ジシアノビニ
ル−1−ピレン、β−ジシアノビニル−1−ナフタレ
ン、ビス(β−エチルオキシカルボニル)ビニル−4−
ニトロベンゼン、β−シアノ−β−n−ブチルオキシカ
ルボニルビニル−9−フェナンスレン、3,5,3′,
5′−テトラトリフルオロメチルビフェニルなどが挙げ
られる。
【0084】2)電子吸引性芳香族複素環化合物。 電子吸引性芳香族複素環としては、ピリジン、キノリ
ン、ピラジン、オキサジアゾール、アクリジン、キナゾ
リン、フェナンスリジン、フェナジン、ベンゾオキサゾ
ール、ベンソチアゾールなどが挙げられ、これらの電子
吸引性芳香族複素環は上記1)で記した電子吸引性置換
基、及びその他の置換基を有していてもよい。電子吸引
性芳香族複素環化合物の具体例としては、4′−ビフェ
ニル−4″−t−ブチルフェニル−2,5−オキサジア
ゾール、2,6−ジフェニルピリジン、6−ニトロキノ
リン、8−ニトロキノリン、フェナジン、2,3,5,
6−テトラメチルピラジン、2,3−ジシアノピラジ
ン、β−フェニル−α−シアノビニル−2−ピリジン、
アクリジン、β(4−トリフルオロメチルフェニル)−
α−シアノビニル−2−ピリジン、β(4−ニトロフェ
ニル)−α−シアノビニル−2−ピリジン、β(4−シ
アノフェニル)−α−シアノビニル−2−ピリジン、
4′−ニトロフェニル−2−ベンゾチアゾール、4′−
トリフルオロメチルフェニル−2−ベンゾオキサゾール
などが挙げられる。
【0085】3)環状ケトン化合物、ラクトン化合物。 環状ケトン化合物、ラクトン化合物としては、ベンゾキ
ノン、1,4−ナフトキノン、ジフェノキノン、インデ
ノン、アントラキノン、フルオレノン、キサントン、チ
オキサントン、クロモン、ピロン、チオピロン、クマリ
ン、イソクマリン、5,8−キノリンジオン、5,6−
クリセンキノン、6,12−クリセンキノン、10,1
0′−ビアンスロン、ベンズアンスロン、シクロブタジ
エン−1−オン、インデノチオフェン、インデノキノキ
サリン、フェナンスレンビスカルボラクトンなどが挙げ
られる。
【0086】これらの環状ケトン化合物は上記1)で記
した電子吸引性置換基、及びその他の置換基を有してい
てもよい。また、環状ケトン化合物のカルボニル基が置
換ビニリデン基に反応により変化していてもよい。置換
ビニリデン基の置換基としては、シアノ基、アルコキシ
カルボニル基もしくはアリールオキシカルボニル基が挙
げられる。また、環状ケトン化合物のカルボニル基が置
換アニリン等のアミン化合物との反応により、カルボニ
ルイミン化合物に変化していてもよい。
【0087】上記環状ケトン化合物、ラクトン化合物の
具体例を以下に示す。p−ベンゾキノン、p−クロロア
ニル、o−ク口口アニル、p−ブロモアニル、テトラフ
ルオロ−p−ベンゾキノン、3,5−ジ−t−ブチル−
o−ベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、2,3
−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、
2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2−フェニル
−p−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、2−メチ
ル−1,4‐ナフトキノン、フラボン、チオフラボン、
1,2−ベンズアンスラキノン、クマリン、3−アセチ
ルクマリン、2−エチルアントラキノン、2−n−ブチ
ルオキシカルボニルアントラキノン、2−t−ブチルア
ントラキノン、ベンズアンスロン、2−クロロチオキサ
ントン、2−ニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−
トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テト
ラニトロ−9−フルオレノン、3−フェニルクマリン、
キサントン、3,5−ジメチル−3′,5′−ジ−t−
ブチル−4,4′−ジフェノキノン、3,3′,5,
5′−テトラ−t−ブチル−4,4′−ジフェノキノ
ン、3,5′−ジメチル−3′,5−ジ−t−ブチル−
4,4′−ジフェノキノン、2,4,7−トリニトロ−
9−ジシアノビニリデンフルオレン、2−t−ブチル−
6,7−ベンゾアントラキノン、2−n−ブチルオキシ
カルボニル−9−フルオレノン、4−n−ブチルオキシ
カルボニル−9−フルオレノン、4−n−ブチルオキシ
カルボニル−9−ジシアノビニリデンフルオレン、4−
n−ブチルオキシカルボニル−9−(シアノ−n−ブチ
ルオキシカルボニル)ビニリデンフルオレン、4−n−
ブチルオキシカルボニル−9−(シアノ−4−トリフル
オロメチルフェニル)ビニリデンフルオレン、4−n−
ブチルオキシカルボニル−9−ビス(n−ブチルオキシ
カルボニル)ビニリデンフルオレン、2−iso−プロ
ピル−N−(2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ニリデン)アニリン、2−iso−ペンチル−N−(4
−n−ブチルオキシカルボニル−9−フルオレノニリデ
ン)アニリン、インデノピラジン、インデノキノキサリ
ン、ジニトロインデノチオフェン、2,3−ジフェニル
インデノン、2,3−ジフェニル−1−ジシアノビニリ
デンインデン、テトラフェニルシクロブタジエン−1−
オンなどが挙げられる。
【0088】4)ジカルボン酸無水物、ジカルボン酸イ
ミド、イミダゾリル置換無水ジカルボン酸化合物。 これらの化合物は上記1)で記した電子吸引性置換基、
及びその他の置換基を有していてもよい。ジカルボン酸
無水物の具体例としては、無水フタル酸、4−ニトロ無
水フタル酸、4−エチル無水フタル酸、4−クロロ無水
フタル酸、1,8−無水ナフタル酸、4−ニトロ−1,
8−無水ナフタル酸、4,8−ジニトロ−1,8−無水
ナフタル酸、4−クロロ−1,8−無水ナフタル酸、4
−トリフルオロメチル−1,8−無水ナフタル酸、ナフ
タレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジ無水物、
ジフェニック アンハイドライド、4,4′−オキシジ
フタリック アンハイドライド、3,4,9,10−ペ
リレンテトラカルボン酸二無水物、ベンズアンスロンジ
カルボン酸無水物、ホモフタル酸、1,2,4,5−ベ
ンゼンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
【0089】ジカルボン酸イミド化合物は上記ジカルボ
ン酸無水物を一級アミノ基を有する化合物によってイミ
ド置換したものであり、そのイミド基の具体例として
は、N−メチルイミド、N−エチルイミド、N−iso
−プロピルイミド、N−t−ブチルイミド、N−n−ヘ
キシルイミド、N−n−オクチルイミド、N−エトキシ
メチルイミド、N−ベンジルイミド、N−フェネチルイ
ミド、N−3,5−ジメチルフェニルイミド、N−3−
iso−プロピルフェニルイミド、N−3,5−ジニト
ロフェニルイミド、N−3,5−ジシアノフェニルイミ
ド、N−3,5−ジクロロフェニルイミド、N−1−ナ
フチルイミド、N−2−ナフチルイミド、N−4−ニト
ロ−1−ナフチルイミドなどが挙げられる。
【0090】イミダゾリル置換無水ジカルボン酸化合物
は上記ジカルボン酸無水物をジアミノ基を有する化合物
によってイミダゾール環を形成したものであり、このと
き用いられるジアミ化合物の具体例としては、o−フェ
ニレンジアミン、4−ニトロ−o−フェニレンジアミ
ン、4−シアノ−o−フェニレンジアミン、4−クロロ
−o−フェニレンジアミン、4−エチル−o−フェニレ
ンジアミン、1,8−ナフタレンジアミン、2,3−ナ
フタレンジアミン、4−ニトロ−1,8−ナフタレンジ
アミン、3−エチル−1,8−ナフタレンジアミン、
9,10−フェナンスレンジアミンなどが挙げられる。
【0091】次に、本発明の電子写真感光体の構成を図
面によって説明する。図1は、本発明の電子写真感光体
の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体1の
上に電荷発生層2と電荷輸送層3との積層からなる感光
層4が設けられている。図2は、他の構成の電子写真感
光体を模式的に示す断面図であり、導電性支持体1と感
光層4の間に中間層5が設けられている。図3は、別の
構成の電子写真感光体を模式的に示す断面図であり、感
光層4の上に保護層6が設けられている。図4は、さら
に別の構成の電子写真感光体を模式的に示す断面図であ
り、導電性支持体1と感光層4の間に中間層5が設けら
れ、感光層4の上に保護層6が設けられている。
【0092】導電性支持体1としては、体積抵抗1×1
10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、クロム、銅、銀、金、白金などの金属、
酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着ま
たはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状の
プラスチックまたは紙などに被覆したもの、あるいはア
ルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス
などの板およびそれらをD.I.、I.I.、押し出
し、引き抜き等の工法で素管化したのち切削、超仕上
げ、研磨等で表面処理した管などを使用することができ
る。
【0093】電荷発生層2は、電荷発生物質を主成分と
する層であり、電荷発生物質としては、無機系の電荷発
生物質あるいは有機系の電荷発生物質のいずれも用いる
ことができる。無機系の電荷発生物質としては、結晶セ
レン、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−
テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素等のセレン化合物やア
モルファスシリコンなどが挙げられる。アモルファスシ
リコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハ
ロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リ
ン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
【0094】一方、有機系の電荷発生物質としては、公
知の電荷発生物質を用いることが出来る。例えば、金属
フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシ
アニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリツク酸
メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリ
フェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミ
ン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有
するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オ
キサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン
骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨
格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有
するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系また
は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニル
メタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及
びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔
料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔
料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独ま
たは2種以上の混合物として用いることができる。
【0095】電荷発生層2には、必要に応じてバインダ
ー樹脂を用いることができ、バインダー樹脂としては、
例えばポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
ケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。こ
れらは単独または2種以上の混合物として用いることが
できる。
【0096】電荷発生層2を形成する方法としては、大
別すると、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャステ
ィング法とが挙げられる。真空薄膜作製法としては、真
空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング
法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CV
D法などが挙げられ、上述した無機系あるいは有機系の
電荷発生物質を用いて電荷発生層を良好に形成すること
ができる。また、キャスティング法によって電荷発生層
を形成するには、上述した無機系あるいは有機系の電荷
発生物質を、必要によりバインダー樹脂と共に、テトラ
ヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロ
ロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アト
ライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度
に希釈して塗布し乾燥させればよい。塗布方法として
は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法な
どを用いることができる。このようにして形成される電
荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であ
り、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0097】電荷輸送層3はトリアリールアミノ基を主
鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹脂を主成分と
し、さらに少なくともアクセプター化合物を含有してな
る層であり、トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖に
有するポリカーボネート樹脂の含有量としては、電荷輸
送層の総構成材料100重量部に対し30重量部以上が
好ましく、特に50重量部以上が好ましい。また、電荷
輸送層におけるアクセプター化合物の含有量としては、
トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカ
ーボネート樹脂100重量部に対し0.001〜50重
量部が好ましく、特に0.01〜30重量部が好まし
い。
【0098】電荷輸送層を形成するには、トリアリール
アミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹
脂とアクセプター化合物を適当な溶剤、例えば、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノ
ンなどに溶解あるいは分散し、その溶液あるいは分散液
を電荷発生層上に塗布し乾燥させればよい。
【0099】電荷輸送層には、必要により可塑剤、レベ
リング剤などを添加することもできるし、また必要に応
じて、バインダー樹脂を併用することも可能である。必
要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリス
チレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカー
ボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール
樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性または熱硬化性樹
脂が挙げられる。バインダー樹脂の使用量は、トリアリ
ールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカーボネー
ト樹脂100重量部に対して100重量部以下が適当で
ある。電荷輸送層中に添加してもよい可塑剤としては、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の
樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用
でき、その使用量は、電荷輸送層中の高分子成分100
部に対して30重量部以下が適当である。
【0100】レベリング剤としては、ジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有
するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用
量は、電荷輸送層中の高分子成分100重量部に対して
1重量部以下が適当である。
【0101】また、電荷輸送層には低分子の正孔輸送物
質を併用することが可能である。低分子正孔輸送物質と
しては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘
導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導
体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒド
ラゾン誘導休、インデン誘導体、ブタジエン誘導体など
その他公知のものが挙げられる。低分子正孔輸送物質の
使用量としては、電荷輸送層中の高分子成分100重量
部に対して50重量部以下が適当である。このようにし
て形成される電荷輸送層の厚さは、5〜100μmが好
ましく、特に10〜50μm程度が適当である。
【0102】本発明の電子写真感光体においては、導電
性支持体と感光層との間に中間層を設けることができ
る。中間層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹
脂はその上に感光層を溶剤でもって塗布することを考え
ると、一般の有機溶剤にたいして耐溶解性の高い樹脂で
あることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビ
ニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム
などの水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化
ナイロンなどのアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、
メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹
脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げ
られる。また、中間層にはモアレ防止、残留電位の低減
などのために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジル
コニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金
属酸化物の微粉末を加えてもよい。これらの中間層は、
前述の電荷発生層や電荷輸送層の形成のように適当な溶
媒、塗工法を用いて形成することができる。さらに、中
間層としては、シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、クロムカップリング剤などを使用して、例えば
ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用であ
る。この他に、中間層にはAl23を陽極酸化によって
設けたもの、ポリパラキシリレン(パリレン)などの有
機物や、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2
等の無機物を真空薄膜作製法によってて設けたものも良
好に使用できる。中間層の膜厚としては5μm以下が適
当である。
【0103】また、本発明における電子写真感光体に
は、感光層を保護する目的で、感光層の上に保護層が設
けられることもある。これに使用される材料としては、
ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー
共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチ
レン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメ
チルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリスルホン、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エ
ポキシ樹脂などの樹脂が挙げられる。保護層にはその
他、耐摩耗性を向上させる目的で、ポリテトラフルオロ
エチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂およびこれ
ら樹脂に酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等の
無機材料を分散したものなどを添加することもできる。
保護層の形成法としては、通常の塗布法が採用される。
保護層の厚さとしては、0.5〜10μm程度が適当で
ある。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形成した
a−C、a−SiCなど公知の材料も保護層として用い
ることができる。
【0104】さらに、本発明における電子写真感光体に
は、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度の低下、残
留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送
層、中間層あるいは保護層などに酸化防止剤を添加する
ことができる。特に、酸化防止剤を電荷輸送層に添加す
ることにより、感度の低下や残留電位の上昇をより良く
防止することができる。
【0105】酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシア
ニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ
ール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェ
ノール系化合物、2,2′−メチレン−ビス−(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェノ
ール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、ビス[3,3′−ビス(4′−ヒドロキシ−3′
−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコー
ルエステル、トコフェロール類などの高分子フェノール
系化合物、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブ
チル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル
−N,N′−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン
などのパラフェニレンジアミン類、2,5−ジ−t−オ
クチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキ
ノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5
−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチ
ルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−
メチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ジラウ
リル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル
−3,3′−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−
3,3′−チオジプロピオネートなどの有機硫黄化合物
類、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)
ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、ト
リクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノ
キシ)ホスフインなどの有機燐化合物類が挙げられる。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸
化防止剤として知られており、市販品として容易に入手
できる。酸化防止剤の添加量としては、電荷輸送層など
の高分子成分100重量部に対して0.1〜30重量部
が好ましい。
【0106】
【作用】本発明によれば、繰り返し使用時の耐摩耗性に
優れ、且つ高感度であり、繰り返し使用においても残留
電位の蓄積が少ない電子写真感光体を得ることができ
る。 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸
送層が積層されてなる電子写真感光体において、電荷輸
送層に主成分としてトリアリールアミノ基を主鎖または
側鎖に有するポリカーボネート樹脂を含有させ、さらに
少なくともアクセプター化合物を含有させることによ
り、高感度を示し、また繰り返し使用においても残留電
位の蓄積が少なくなる。その理由は現在のところ明確で
はないが、次のような要因のいずれかが関係している可
能性がある。
【0107】1)ポリビニルカルバゾールを用いた電荷
輸送層はそのカルバゾール環の特異的な会合状態(エキ
シマー)により正孔移動準位より低いエネルギーレベル
にあるトラップが存在し、これが移動度の低下をもたら
し、その電荷輸送層を用いた電子写真感光体は低感度で
あり、また残留電位の蓄積がみられる。本発明における
トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカ
ーボネート樹脂もこのようなトラップが幾分存在すると
考えられるが、適度な強さのアクセプター化合物を電荷
輸送層に添加することによって、エネルギーレベルの低
いトラップとのみアクセプター化合物が電子的な相互作
用をもち、その結果トラップが消失する。
【0108】2)トリアリールアミノ基を主鎖または側
鎖に有するポリカーボネート樹脂は、低分子電荷輸送物
質と比べて精製が困難であるため不純物が多く含まれ、
その不純物の中には、トラツプとなりうる低イオン化ポ
テンシャル物質が存在し、これが感度低下や残留電位の
蓄積を招いていると考えられるが、アクセプター化合物
を電荷輸送層に添加することによって、このトラップが
消失する。 3)電荷輸送層の主成分であるトリアリールアミノ基を
主鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹脂と添加し
たアクセプター化合物とが電荷輸送錯体を形成し、光照
射による電荷担体の生成が増加する。 4)電荷輸送層の主成分であるトリアリールアミノ基を
主鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹脂と添加し
たアクセプター化合物とが電荷輸送錯体を形成し、電荷
輸送層の導電性が向上する。
【0109】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。
【0110】実施例1 アルミニウム板上に、メタノールとブタノールとの混合
溶媒に溶解したポリアミド樹脂(CM−8000、東レ
社製)溶液をドクターブレードで塗布し、自然乾燥させ
て厚さ0.3μmの中間層を設けた。ついで電荷発生物
質として下記構造式で表されるビスアゾ化合物をシクロ
ヘキサノンとメチルエチルケトンとの混合溶媒中でボー
ルミルにより粉砕し、得られた分散液を中間層上にドク
ターブレードで塗布し、自然乾燥させて厚さ約1μmの
電荷発生層を形成した。
【0111】
【化55】
【0112】次に、下記繰り返し単位を有するポリカー
ボネート樹脂(PC−1)100重量部と下記構造式の
アクセプター化合物(A−1)1重量部とをジクロロメ
タンに溶解し、この溶液を電荷発生層上にドクターブレ
ードで塗布し自然乾燥させ、次いで120℃で20分間
乾燥させて厚さ約20μmの電荷輸送層を形成し、電子
写真感光体を作成した。
【0113】
【化56】
【0114】実施例2 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−2)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−2)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0115】
【化57】
【0116】実施例3 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−3)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−3)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0117】
【化58】
【0118】実施例4 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−4)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−4)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0119】
【化59】
【0120】実施例5 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−5)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−5)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0121】
【化60】
【0122】実施例6 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−6)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−6)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0123】
【化61】
【0124】実施例7 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−7)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−7)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0125】
【化62】
【0126】実施例8 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−8)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−8)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0127】
【化63】
【0128】実施例9 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−9)および下記
構造式のアクセプター化合物(A−9)に代えた以外は
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0129】
【化64】
【0130】実施例10 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−10)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−10)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0131】
【化65】
【0132】実施例11 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−11)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−11)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0133】
【化66】
【0134】実施例12 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−12)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−12)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0135】
【化67】
【0136】実施例13 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−13)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−13)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0137】
【化68】
【0138】実施例14 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−14)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−14)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0139】
【化69】
【0140】実施例15 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−15)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−15)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0141】
【化70】
【0142】実施例16 実施例1におけるポリカーボネート樹脂(PC−1)お
よびアクセプター化合物(A−1)を下記繰り返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(PC−16)および下
記構造式のアクセプター化合物(A−16)に代えた以
外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0143】
【化71】
【0144】比較例1〜16 実施例1〜16において、アクセプター化合物を添加せ
ずに電荷輸送層を形成した以外は実施例1〜16と同様
にして比較例1〜16の電子写真感光体を作成した。
【0145】このようにして得られた実施例1〜実施例
16の電子写真感光体、および比較例1〜比較例16の
電子写真感光体について、静電複写紙試験装置(川口電
機製作所製、SP428型)を用い、暗所で感光体に−
6KVのコロナ放電を20秒間行って帯電せしめた後、
感光体の表面電位Vcm(V)を測定し、更に20秒間
暗所に放置した後、感光体表面にタングステンランプ光
を照度4.5ルックスで30秒間照射し、そのときの感
光体の表面電位を残留電位V30(V)とした。また、2
0秒間暗所に放置した後の表面電位が1/5になるのに
必要な露光量E1/5(lux・sec)を測定した。
【0146】さらに、暗所で−6KVのコロナ放電を2
0秒間行って帯電し、20秒間暗所に放置し、次いでタ
ングステンランプ光を照度4.5ルックスで30秒間照
射するサイクルを1000回繰り返した後、上記と同様
にしてVcm(V)、V30(V)露光量E1/5(lu
x・sec)を測定した。その結果を表1および表2に
示す。
【0147】
【表1】
【0148】
【表2】
【0149】表1および表2から明らかなように、トリ
アリールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカーボ
ネート樹脂を主成分とし、少なくともアクセプター化合
物を含有させた電荷輸送層を有する実施例の電子写真感
光体は、アクセプター化合物を含有していない電荷輸送
層を有する比較例の電子写真感光体に比べ、高感度であ
り、繰り返し使用においても残留電位の蓄積が少ないも
のである。
【0150】実施例17 メタノールとブタノールとの混合溶媒に溶解したポリア
ミド樹脂(CM−8000、東レ社製)溶液を用い、浸
漬塗工法によりアルミ素管上に厚さ0.3μmの中間層
を設けた。ついで実施例1におけるビスアゾ化合物をシ
クロヘキサノンとメチルエチルケトンとの混合溶媒中で
ボールミルにより粉砕し、得られた分散液を用いて浸漬
塗工法により中間層上に厚さ0.5μmの電荷発生層を
形成した。 次に、下記繰り返し単位を有するポリカー
ボネート樹脂(PC−17)100重量部と実施例12
のアクセプター化合物(A−12)1重量部とをジクロ
ロメタンに溶解し、この溶液を浸漬塗工法により電荷発
生層上に塗布し自然乾燥させ、ついで120℃で20分
間乾燥させて厚さ約30μmの電荷輸送層を形成し、電
子写真感光体を作成した。
【0151】
【化72】
【0152】実施例18 実施例17におけるポリカーボネート樹脂(PC−1
7)を下記繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂
(PC−18)に代え、アクセプター化合物(A−1
2)を実施例10のアクセプター化合物(A−10)に
代えた以外は実施例31と同様にして電子写真感光体を
作成した。
【0153】
【化73】
【0154】比較例17 実施例17と同様にしてアルミ素管上に中間層および電
荷発生層を形成し、電荷発生層上にポリカーボネート樹
脂(C−1400、帝人化成社製)100重量部および
下記構造式の低分子電荷輸送物質90重量を含有する厚
さ約30μmの電荷輸送層を形成し、比較例の電子写真
感光体を作成した。
【0155】
【化74】
【0156】このようにして得られた実施例17、実施
例18、比較例17の電子写真感光体を電子写真複写機
(FT−2700、リコー社製)に搭載し、A4縦長サ
イズ5万枚の複写を行った後、感光体の摩耗量(電荷輸
送層の膜厚減少量)を測定した。その結果を表3に示
す。
【0157】
【表3】
【0158】表3から明らかなように、トリアリールア
ミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカーボネート樹脂
を主成分とし、少なくともアクセプター化合物を含有さ
せた電荷輸送層を有する実施例の電子写真感光体は、低
分子電荷輸送物質を含有させた電荷輸送層を有する比較
例の電子写真感光体に比べ、繰り返し使用時における耐
摩耗性に優れているものである。
【0159】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に少な
くとも電荷発生層と電荷輸送層が積層されてなる電子写
真感光体において、電荷輸送層に主成分としてトリアリ
ールアミノ基を主鎖または側鎖に有するポリカーボネー
ト樹脂を含有させ、さらに少なくともアクセプター化合
物を含有させることにより、繰り返し使用時における耐
摩耗性に優れ、且つ高感度であり、繰り返し使用におい
ても残留電位の蓄積が少ない電子写真感光体を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の一例を模式的に示す
断面図である。
【図2】本発明の他の構成の電子写真感光体を模式的に
示す断面図である。
【図3】本発明の別の構成の電子写真感光体を模式的に
示す断面図である。
【図4】本発明のさらに別の構成の電子写真感光体を模
式的に示す断面図である。
【符号の説明】 1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光層 5 中間層 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 所司 正幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新美 達也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層が積層されてなる電子写真感光体におい
    て、電荷輸送層がトリアリールアミノ基を主鎖または側
    鎖に有するポリカーボネート樹脂を主成分とし、少なく
    ともアクセプター化合物を含有することを特徴とする電
    子写真感光体。
  2. 【請求項2】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(1)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化1】 {式中、R′1、R′2、R′3は、それぞれ独立して置
    換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表
    し、R′4は水素原子または置換もしくは無置換のアル
    キル基を表す。R1、R2は置換もしくは無置換のアリー
    ル基を表す。o、p、qは、それぞれ独立して0〜4の
    整数を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化2】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化3】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  3. 【請求項3】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(2)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化4】 {式中、R3、R4は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化5】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化6】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  4. 【請求項4】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(3)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化7】 {式中、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化8】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化9】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  5. 【請求項5】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(4)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化10】 {式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。rは1〜5の整数を表す。Xは
    脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般
    式(A)で表される2価基を表す。 【化11】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化12】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  6. 【請求項6】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(5)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化13】 {式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一または異なるア
    リレン基を表す。X1、X2は置換もしくは無置換のエチ
    レン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化14】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化15】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  7. 【請求項7】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(6)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化16】 {式中、R11、R12、R13、R14は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16
    は同一または異なるアリレン基を表す。Y1、Y2、Y3
    は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換も
    しくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置
    換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子または
    ビニレン基を表し、同一であっても異なっていてもよ
    い。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
    0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
    0の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2
    価基、または下記一般式(A)で表される2価基を表
    す。 【化17】 $ 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化18】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  8. 【請求項8】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(7)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化19】 {式中、R15、R16は水素原子、置換もしくは無置換の
    アリール基を表し、R15とR16は環を形成していてもよ
    い。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化20】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化21】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  9. 【請求項9】 トリアリールアミノ基を主鎖または側鎖
    に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(8)で表
    される高分子化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体。 【化22】 {式中、R17は置換もしくは無置換のアリール基を表
    し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
    るアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k
    ≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化23】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化24】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  10. 【請求項10】 トリアリールアミノ基を主鎖または側
    鎖に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(9)で
    表される高分子化合物であることを特徴とする請求項1
    記載の電子写真感光体。 【化25】 {式中、R18、R19、R20、R21は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar24、Ar25、Ar26、A
    27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化26】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化27】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
  11. 【請求項11】 トリアリールアミノ基を主鎖または側
    鎖に有するポリカーボネート樹脂が下記一般式(10)
    で表される高分子化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。 【化28】 {式中、R22、R23は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一または異なるア
    リレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化29】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素
    原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
    レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
    O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
    2価基を表す)または下記一般式(B) 【化30】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R26、R27は置換または無置換のアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)を表す。R24とR25
    26とR27はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。〕}
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