JPH09319115A - 単層型電子写真感光体 - Google Patents

単層型電子写真感光体

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JPH09319115A
JPH09319115A JP8151818A JP15181896A JPH09319115A JP H09319115 A JPH09319115 A JP H09319115A JP 8151818 A JP8151818 A JP 8151818A JP 15181896 A JP15181896 A JP 15181896A JP H09319115 A JPH09319115 A JP H09319115A
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JP8151818A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
Hiroshi Tamura
宏 田村
Shigeto Kojima
成人 小島
Tatsuya Niimi
達也 新美
Atsushi Aoto
淳 青戸
Hiroshi Nagame
宏 永目
Hiroshi Ikuno
弘 生野
Hidetoshi Kami
英利 紙
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正または負極性に帯電可能で光感度が優れ、
且つ繰り返し使用における感光層の削れが少なく長期間
にわたり良好な画像が安定して得られる単層型電子写真
感光体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に直接又は下引き層を介
して単層の感光層を設けてなる単層型電子写真感光体に
おいて、感光層が少なくとも電荷発生物質、トリアリー
ルアミン構造を主鎖および/または側鎖に有するポリカ
ーボネート、および有機アクセプター性化合物からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、更に詳しくは、複写機、レーザープリンター、レ
ーザーファクシミリなどに好適に使用される単層型電子
写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは静電力による潜像の
可視化を原理として用いたものであるため、そのプロセ
スに用いられる電子写真感光体には暗所での良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらのプロセス上必要な特性は、固体物性値である暗
抵抗の高さと良好な量子効率、高い電荷移動度に依存し
ている。これらの物性値を満足するものとして、従来よ
り、セレン、セレン−テルル合金、砒素化セレン等の無
機化合物から構成された感光体が採用され、多くの複写
機、プリンターで用いられてきた。しかし、これらの材
料は、環境面で幾分かの問題があり、またアモルファス
状態で用いられるため取り扱いが厄介である、数十μm
の厚さに真空蒸着する必要があるためコストが高い、な
どの欠点があり、電子写真感光体としての条件を十分に
満たしているとはいえないものであった。
【0003】これらの欠点を解消するため、有機材料を
用いた電子写真感光体(OPC)の開発が積極的になさ
れ実用化されている。そして、実用化されたOPCのほ
とんどは、感光層が電荷発生機能を有する電荷発生層
(CGL)と電荷輸送機能を有する電荷輸送層(CT
L)とからなる積層構成であり、もっぱら負帯電プロセ
スに用いられている。
【0004】その理由は、1)感光層に使用される材料
を混合し、感光層を単層として形成した電子写真感光体
では、帯電性の低下、感度の低下および静電的性質の疲
労現象が発生することが多く、実用が困難であるのに対
し、積層型の電子写真感光体ではこれらの欠点が極力抑
えられ、且つ、機械的強度に富み、膜厚設計が可能なC
TLを表面に配置することでプロセスに供された状態で
十分な機械的耐久性を感光体に保持させることが可能と
なるからである。また、2)高速複写プロセスにおいて
も支障のない程度の高い電荷移動度を示す有機材料は現
在ほとんど正孔移動の性質のみをも有する有機正孔輸送
物質に限られているため、有機正孔輸送物質で形成され
たCTLを表面層に配置した電子写真感光体では、その
帯電極性は負帯電になるからである。
【0005】しかしながら、このような積層構成の電子
写真感光体には次のような問題が生じている。その一つ
目は、電子写真感光体に負帯電が行われること由来する
ものである。すなわち、電子写真プロセスにおける信頼
性の高い帯電方式はコロナ放電によるものであり、ほと
んどの複写機、プリンターにはこの方式が採用されてい
るが、正極性と比べ負極性のコロナ放電は不安定であっ
て、それ故に、スコロトロンによる帯電方式が採用され
コストアップのひとつの要因となっている。また、負極
性のコロナ放電はオゾン発生をより多く伴うため、その
環境への排出を防ぐべく負帯電方式の複写機、プリンタ
ーにはオゾンフィルターが設けられており、これも装置
のコストアップの要因となっている。正帯電方式であれ
ばオゾン発生量はもともと非常に少なく抑えられる。
【0006】さらに、現在広く用いられている二成分系
現像剤の使用では、電子写真感光体が正帯電の方が環境
変動が少なく安定な画像が得られ、この面からも正帯電
用電子写真感光体の採用が望ましい。また、従来の積層
構成の電子写真感光体は、帯電極性が負帯電に限定され
ていることから、プロセスが制限され、より拡張性の高
い電子写真現像プロセスには適用できない欠点もある。
例えば、正負両極性帯電可能な電子写真感光体であれ
ば、その電子写真感光体一つで正または負帯電プロセス
に対応でき、更に正及び負帯電を使用した複合プロセス
の実現も可能となる。
【0007】その二つ目は感光層の積層構造に由来する
ものである。有機材料を用いた電子写真感光体では真空
蒸着法と比べ安価な溶剤塗布法を用いることが可能であ
るが、この様な積層構成の電子写真感光体を製造するた
めには少なくとも2回の塗布が必要であり、通常は感光
体の帯電確保のため基板と感光層との間に下引き層を設
けるため3回の塗布が必要である。この様な溶剤塗布工
程の回数の増加は電子写真感光体のコストアップとな
り、さらに、感度、耐久性のバランスを保ち、また良好
な画像を得るため、CGLの厚さを相当な正確さをもっ
てサブミクロンの範囲にしなければならないことは製造
コストを引き上げる要因となっている。
【0008】以上のような要因を考慮すると、電子写真
感体としては、有機材料を用いた正帯電プロセス、或い
は正負両極性で使用可能な単層型の電子写真感光体が望
ましい。しかしながら、こうした条件を満足する電子写
真感光体の例は非常に少なく、実用化されている電子写
真感光体としては、ポリビニルカルバゾールとトリニト
ロフルオレノンの電荷移動錯体感光体、チアピリリウム
染料とポリカーボネートからなる共晶錯体感光体、ペリ
レン系顔料及びヒドラゾンドナーが樹脂バインダー中に
分散された感光体などがあるのみである。
【0009】このうち、前の二つの例は感度が低い、繰
り返し使用の点で問題があるなどに加え、もっぱら負帯
電プロセスに用いられるため、オゾン発生の欠点も伴っ
ている。また、最後の例は感光体の感度が低いため、高
速の複写プロセスには適さないという欠点を有してい
る。
【0010】さらに、実用化されている積層型電子写真
感光体の感光層の成分を用いて単層の感光層とした場合
には、帯電電位および感度がともに低く、特に、その単
層の感光層を有する電子写真感光体を繰り返し使用して
複写を行うと帯電電位や感度が大きく変動するという欠
点を有している。
【0011】これらの状況に鑑み、近年電荷発生物質と
有機正孔輸送物質及び有機アクセプター性化合物を樹脂
バインダーに分散した単層型電子写真感光体が検討され
るようになった。
【0012】この単層型電子写真感光体は上記の従来の
単層型電子写真感光体に比べ、感度が高く、特に電子写
真感光体の繰り返し使用による感度や帯電性の低下が著
しく改善されており、加えて正負両極性の帯電に対して
も感度を有しているが、現在実用に供されている積層型
電子写真感光体に比べ依然として感度が低く、特に高速
複写プロセスでは感度が不足し十分な静電コントラスト
が得られないという欠点がある。
【0013】また、この単層型電子写真感光体で高い感
度を得るためには、電荷発生物質、有機正孔輸送物質、
有機アクセプター性物質の感光層中の含有量を高める必
要があり、感光層中の低分子成分量が感光層全量の約5
0重量%以上となるが、この場合には、繰り返し使用に
おける感光層の削れが、従来の積層型電子写真感光体を
上回る量となり、この感光層の削れより引き起こされる
スジ、黒斑点などの画像欠陥、画像濃度低下、非画像部
のカブリなどを生ずるという欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
このような問題点を解決し、正または負極性に帯電可能
で光感度が優れ、且つ繰り返し使用における感光層の削
れが少なく長期間にわたり良好な画像が安定して得られ
る単層型電子写真感光体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、導
電性支持体上に直接又は下引き層を介して単層の感光層
を設けてなる単層型電子写真感光体において、感光層が
少なくとも電荷発生物質、トリアリールアミン構造を主
鎖および/または側鎖に有するポリカーボネート、およ
び有機アクセプター性化合物からなることを特徴とする
単層型電子写真感光体によって達成される。本発明にお
けるトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖
に有するポリカーボネートとしては、特に下記一般式
(1)〜(10)で表される高分子電荷輸送物質が好ま
しい。
【0016】
【化31】 {式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立して置換もし
くは無置換のアルキル基またはハロゲン原子、R4は水
素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を表す。
o、p、qは、それぞれ独立して0〜4の整数を表す。
k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
または下記一般式(A)で表される2価基を表す。
【化32】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
の2価基を表す。)または下記一般式(B)
【化33】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
い。〕}
【0017】R1、R2、R3のアルキル基は、好ましく
は、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1
〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原
子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキ
シ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的
には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシ
エチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル
基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベ
ンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジ
ル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。ハロゲ
ン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子が挙げられる。
【0018】R4の置換もしくは無置換のアルキル基と
しては、上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられ
る。
【0019】R5、R6のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。
【0020】上述のアリール基は以下に示す基を置換基
として有していてもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:上記のR1、R2、R3のアルキル基
として示したものと同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR105):R105は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ
基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−
シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベン
ジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられ
る。
【0021】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基な
どが挙げられる。
【0022】Xは下記一般式(1′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(1′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0023】
【化34】
【0024】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては以下のものが挙げられる。l,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,
3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4‐ジメタノール等の環状脂肪族ジオー
ルなどが挙げられる。
【0025】また、芳香環を有するジオールとしては、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
‐ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、
エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエー
ト)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒ
ドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール
変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
【0026】次に、一般式(2)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化35】 〔式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載さ
れたものと同様の基を表す。〕
【0027】R7、R8のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル基、
フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などの複
素環基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、または下
記一般式(イ)で示される非縮合多環基などが挙げられ
る。
【化36】 〔式中、Wは、−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CO−および下記一般式(ロ)、(ハ)、
(ニ)、(ホ)で示す2価基を表す。
【化37】 (式中、cは1〜12の整数を表し、d、e、fは1〜
3の整数表す。)〕
【0028】また、Ar1、Ar2、Ar3のアリレン基
としては、R7、R8で示したアリール基の2価の基が挙
げられる。R7、R8のアリール基、Ar1、Ar2、Ar
3のアリレン基は以下に示す基を置換基として有しても
よい。また、これらの置換基は上記一般式(イ)、
(ニ)、(ホ)におけるR106、R107、R108の具体例
でもある。
【0029】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR109):R109は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ
基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−
シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベン
ジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられ
る。
【0030】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)一般式−N(R110)(R111)で表される置換ア
ミノ基。(式中、R110及びR111は各々独立に上記
(2)で示したアルキル基、または上記R7、R8で示し
たアリール基を表し、好ましいアリール基としては、例
えばフェニル基、ビフェニル基またはナフチル基が挙げ
られ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のア
ルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても
良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成し
ても良い。)具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチ
ル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N、N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルア
ミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基な
どが挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基な
ど。
【0031】Xは下記一般式(2′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(2′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0032】
【化38】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0033】次に、一般式(3)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化39】 〔式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリ
レン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載
されたものと同様の基を表す。〕
【0034】R9、R10のアリール基としては、フェニ
ル基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル
基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フル
オレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニ
レニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル
基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフ
ェニル基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェ
ニリル基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェ
ニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基
などの複素環基などが挙げられる。
【0035】また、Ar4、Ar5、Ar6のアリレン基
としては、R9、R10で示したアリール基の2価の基が
挙げられる。R9、R10のアリール基、Ar4、Ar5
Ar6のアリレン基は以下に示す基を置換基として有し
てもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、C1〜C12とりわけC1
〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖
のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフル
オロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエ
チル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル
基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベン
ジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR112):R112は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ
基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−
シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベン
ジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられ
る。
【0036】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C
1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0037】Xは下記一般式(3′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(3′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0038】
【化40】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0039】次に、一般式(4)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化41】 〔式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリ
レン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
〜5000の整数である。pは1〜5の整数を表す。X
は前記一般式(1)に記載されたものと同様の基を表
す。〕
【0040】R11、R12のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR9、R10のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、A
7、Ar8、Ar9のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0041】Xは下記一般式(4′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(4′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0042】
【化42】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0043】次に、一般式(5)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化43】 〔式中、R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一または異なるア
リレン基を表す。X1、X2は置換もしくは無置換のエチ
レン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
数である。Xは前記一般式(1)に記載されたものと同
様の基を表す。〕
【0044】R13、R14のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR9、R10のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、A
10、Ar11、Ar12のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0045】X1、X2のエチレン基またはビニレン基に
おける置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、一般式(3)の説明においてR9、R10のアリー
ル基の具体例として例示したアリール基、あるいは一般
式(3)の説明においてアリール基またはアリレン基に
おける置換基として例示したアルキル基などが挙げられ
る。
【0046】Xは下記一般式(5′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(5′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0047】
【化44】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0048】次に、一般式(6)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化45】 〔式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16
は同一または異なるアリレン基を表す。Y1、Y2、Y3
は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換も
しくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置
換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子または
ビニレン基を表し、同一であっても異なっていてもよ
い。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
0の整数である。Xは前記一般式(1)に記載されたも
のと同様の基を表す。〕
【0049】R15、R16、R17、R18のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR5、R6
アリール基の具体例として例示したものを挙げることが
でき、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16のアリレン基の
具体例としては、それらアリール基の2価の基を挙げる
ことができる。また、これらアリール基またはアリレン
基における置換基の具体例としては、一般式(3)の説
明においてアリール基またはアリレン基における置換基
として例示したものを挙げることができる。
【0050】Y1、Y2、Y3のアルキレン基としては、
一般式(3)の説明においてアリール基またはアリレン
基における置換基として例示したアルキル基より誘導さ
れる2価の基が挙げられる。具体的には、メチレン基、
エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン
基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメ
チレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、
メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチル
フェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−
ブチレン基、ジフェニルメチレン基などを挙げることが
できる。シクロアルキレン基としては、1,1−シクロ
ペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,1−
シクロオクチレン基などを挙げることができる。また、
アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル
基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル
基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチ
レンエーテル基などが挙げられる。
【0051】Xは下記一般式(6′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(6′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0052】
【化46】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0053】次に、一般式(7)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化47】 〔式中、R19、R20は水素原子、置換もしくは無置換の
アリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよ
い。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリレ
ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1)に記載さ
れたものと同様の基を表す。〕
【0054】R19、R20のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR9、R10のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、ま
たR19とR20が環を形成する場合としては、9−フルオ
リニデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンなどを挙げることができる。
【0055】Ar17、Ar18、Ar19のアリレン基の具
体例としては、それらアリール基の2価の基を挙げるこ
とができる。また、これらアリール基またはアリレン基
における置換基の具体例としては、一般式(3)の説明
においてアリール基またはアリレン基における置換基と
して例示したものを挙げることができる。
【0056】Xは下記一般式(7′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(7′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0057】
【化48】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0058】次に、一般式(8)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化49】 〔式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基を表
し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
るアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k
≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)
に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0059】R21のアリール基の具体例としては、一般
式(3)の説明においてR9、R10のアリール基の具体
例として例示したものを挙げることができ、Ar20、A
21、Ar22、Ar23のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0060】Xは下記一般式(8′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(8′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0061】
【化50】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0062】次に、一般式(9)で表される高分子電荷
輸送物質を示す。
【化51】 〔式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換
のアリール基を表し、Ar24、Ar25、Ar26、A
27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。
k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
数である。Xは前記一般式(1)に記載されたものと同
様の基を表す。〕
【0063】R22、R23、R24、R25のアリール基の具
体例としては、一般式(3)の説明においてR9、R10
のアリール基の具体例として例示したものを挙げること
ができ、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28のア
リレン基の具体例としては、それらアリール基の2価の
基を挙げることができる。また、これらアリール基また
はアリレン基における置換基の具体例としては、一般式
(3)の説明においてアリール基またはアリレン基にお
ける置換基として例示したものを挙げることができる。
【0064】Xは下記一般式(9′)のトリアリールア
ミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル
交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)のジ
オール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(9′)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビス
クロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位
中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネー
トは交互共重合体となる。
【0065】
【化52】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0066】次に、一般式(10)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【化53】 〔式中、R26、R27は置換もしくは無置換のアリール基
を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一または異なるア
リレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1)
に記載されたものと同様の基を表す。〕
【0067】R26、R27のアリール基の具体例として
は、一般式(3)の説明においてR9、R10のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、A
29、Ar30、Ar31のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3)の説明においてアリー
ル基またはアリレン基における置換基として例示したも
のを挙げることができる。
【0068】Xは下記一般式(10′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、X
は下記一般式(10′)のトリアリールアミノ基を有す
るジオール化合物と下記一般式(C)から誘導されるビ
スクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単
位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネ
ートは交互共重合体となる。
【0069】
【化54】 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1)の説明において例示したものを挙げること
ができる。
【0070】また、本発明において用いることのできる
トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に有
するポリカーボネートとしては、上記一般式(1)〜
(10)で表される高分子化合物以外に、特開昭64−
9964号公報、特開昭64−19049号公報、特開
平3−221522号公報、特開平4−11627号公
報、特開平6−293827号公報などに記載の高分子
化合物を挙げることができる。本発明の単層型電子写真
感光体における感光層に用いるトリアリールアミン構造
を主鎖および/または側鎖に有するポリカーボネートの
量としては、感光層の全量に対し30〜95重量%が好
ましく、特に40〜85重量%が好ましい。
【0071】次に、本発明おいて用いる有機アクセプタ
ー性化合物について説明する。本発明の単層型感光体の
感光層には公知の有機アクセプター性化合物が使用でき
る。有機アクセプター性化合物としては、例えば、以下
に示すものが挙げられる。
【0072】1)少なくとも一つ以上の電子吸引性置換
基を有する炭化水素族系芳香環化合物。 炭化水素族系芳香環としては、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、フェナンスレン、ピレン、アセナフセ
ン、アズレン、ビフェニル、ターフェニルなどが挙げら
れ、電子吸引性置換基としては、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、力ルボキシル
基、アシル基、スルフォニル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基もしくはア
ルコキシカルボニル基もしくはアリールオキシカルボニ
ル基を有する置換ビニル基などが挙げられる。また、上
記炭化水素族系芳香環化合物はその他の置換基を有して
いてもよく、その他の置換基としては炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐アルキル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アリール置換ビニル基などが挙げられ、アルキ
ル基はフェニル基などのアリール置換基を有していても
よい。
【0073】炭化水素族系芳香環化合物の具体例として
は、α−シアノスチルベン、9−シアノアントラセン、
2,6−ジアセチルナフタレン、4′−シアノ−α−シ
アノスチルベン、4′−シアノ−4−ニトロ−α−シア
ノスチルベン、4′−クロロ−α−シアノスチルベン、
4′−トリフルオロメチル−α−シアノスチルベン、
4′−ニトロ−α−シアノスチルベン、カルコン、4−
ニトロカルコン、4−シアノカルコン、1,2−ジニト
ロベンゼン、1,3−ジニトロベンゼン、1,4−ジニ
トロベンゼン、4−ニトロベンゾニトリル、3,5−ジ
ニトロベンゾニトリル、3,5−メチルオキシカルボニ
ルベンゾニトリル、4−エチルオキシカルボニルニトロ
ベンゼン、4−メトキシベンゾニトリル、4−ブロモベ
ンゾニトリル、3′−メトキシ−α−シアノスチルベ
ン、3,3′−ベンゾフェノン、3,4−ジシアノニト
ロベンゼン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、
β−(4−トリフルオロメチルフェニル)−α−シアノ
ビニル−1−ナフタレン、β−(4−ニトロフェニル)
−α−シアノビニル−1−ナフタレン、β−ジシアノビ
ニル−9−アントラセン、3−シアノ−β−n−ブチル
オキシカルボニルビニル−9−アントラセン、β−ジシ
アノビニル−1−ピレン、β−ジシアノビニル−1−ナ
フタレン、ビス(β−エチルオキシカルボニル)ビニル
−4−ニトロベンゼン、β−シアノ−β−n−ブチルオ
キシカルボニルビニル−9−フェナンスレン、3,5,
3′,5′−テトラトリフルオロメチルビフェニルなど
が挙げられる。
【0074】2)電子吸引性芳香族複素環化合物。 電子吸引性芳香族複素環としては、ピリジン、キノリ
ン、ピラジン、オキサジアゾール、アクリジン、キナゾ
リン、フェナンスリジン、フェナジン、ベンゾオキサゾ
ール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。これらの電
子吸引性芳香族複素環は炭化水素族系芳香環で記した電
子吸引性置換基、及びその他の置換基を有していてもよ
い。
【0075】電子吸引性芳香族複素環化合物の具体例と
しては、4′−ビフェニル−4″−t−ブチルフェニル
−2,5−オキサジアゾール、2,6−ジフェニルピリ
ジン、6−ニトロキノリン、8−ニトロキノリン、フェ
ナジン、2,3,5,6−テトラメチルピラジン、2,
3−ジシアノピラジン、β−フェニル−α−シアノビニ
ル−2−ピリジン、アクリジン、β(4−トリフルオロ
メチルフェニル)−α−シアノビニル−2−ピリジン、
β(4−ニトロフェニル)−α−シアノビニル−2−ピ
リジン、β(4−シアノフェニル)−α−シアノビニル
−2−ピリジン、4′−ニトロフェニル−2−ベンゾチ
アゾール、4′−トリフルオロメチルフェニル−2−ベ
ンゾオキサゾールなどが挙げられる。
【0076】3)環状ケトン化合物、ラクトン化合物。 環状ケトン化合物、ラクトン化合物としては、ベンゾキ
ノン、1,4−ナフトキノン、ジフェノキノン、インデ
ノン、アントラキノン、フルオレノン、キサントン、チ
オキサントン、クロモン、ピロン、チオピロン、クマリ
ン、イソクマリン、5,8−キノリンジオン、5,6−
クリセンキノン、6,12−クリセンキノン、10,1
0′−ビアンスロン、ベンズアンスロン、シクロブタジ
エン−1−オン、インデノチオフェン、インデノキノキ
サリン、フェナンスレンビスカルボラクトンなどが挙げ
られる。これらの環状ケトン化合物は炭化水素族系芳香
環で記した電子吸引性置換基、及びその他の置換基を有
していてもよい。また、前記環状ケトン化合物のカルボ
ニル基が置換ビニリデン基に反応により変化していても
よい。置換ビニリデン基の置換基は、少なくともシアノ
基、アルコキシカルボニル基もしくはアリールオキシカ
ルボニル基である。また、前記環状ケトン化合物のカル
ボニル基が置換アニリン等のアミン化合物との反応によ
り、カルボニルイミン化合物に変化していてもよい。
【0077】上記環状ケトン化合物、ラクトン化合物の
具体例としては、p−ベンゾキノン、p−クロロアニ
ル、o−クロロアニル、p−ブロモアニル、テトラフル
オロ−p−ベンゾキノン、3,5−ジ−t−ブチル−o
−ベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、2,
5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2−フェニル−p
−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、2−メチル−
1,4−ナフトキノン、フラボン、チオフラボン、1,
2−ベンズアンスラキノン、クマリン、3−アセチルク
マリン、2−エチルアントラキノン、2−n−ブチルオ
キシカルボニルアントラキノン、2−t−ブチルアント
ラキノン、ベンズアンスロン、2−クロロチオキサント
ン、2−ニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−トリ
ニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニ
トロ−9−フルオレノン、3−フェニルクマリン、キサ
ントン、3,5−ジメチル−3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4,4−ジフェノキノン、3,3′,5,5′−テ
トラ−t−ブチル−4,4′−ジフェノキノン、3,
5′−ジメチル−3,5′−ジ−t−ブチル−4,4′
−ジフェノキノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシ
アノビニリデンフルオレン、2−t−ブチル−6,7−
ベンゾアントラキノン、2−n−ブチルオキシカルボニ
ル−9−フルオレノン、4−n−ブチルオキシカルボニ
ル−9−フルオレノン、4−n−ブチルオキシカルボニ
ル−9−ジシアノビニリデンフルオレン、4−n−ブチ
ルオキシカルボニル−9−(シアノ−n−ブチルオキシ
カルボニル)ビニリデンフルオレン、4−n−ブチルオ
キシカルボニル−9−(シアノ−4−トリフルオロメチ
ルフェニル)ビニリデンフルオレン、4−n−ブチルオ
キシカルボニル−9−ビス(n−ブチルオキシカルボニ
ル)ビニリデンフルオレン、2−iso−プロピル−N
−(2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノニリデ
ン)アニリン、2−iso−ペンチル−N−(4−n−
ブチルオキシカルボニル−9−フルオレノニリデン)ア
ニリン、インデノピラジン、インデノキノキサリン、ジ
ニトロインデノチオフェン、2,3−ジフェニルインデ
ノン、2,3−ジフェニル−1−ジシアノビニリデンイ
ンデン、テトラフェニルシクロブタジエン−1−オンな
どが挙げられる。
【0078】4)ジカルボン酸無水物、ジカルボン酸イ
ミド、イミダゾリル置換無水カルボン酸化合物。 これらの化合物は、炭化水素族系芳香環で記した電子吸
引性置換基、及びその他の置換基を有していてもよい。
【0079】ジカルボン酸無水物の具体例としては、無
水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、4−エチル無水
フタル酸、4−クロロ無水フタル酸、1,8−無水ナフ
タル酸、4−ニトロ−1,8−無水ナフタル酸、4,8
−ジニトロ−1,8−無水ナフタル酸、4−クロロ−
1,8−無水ナフタル酸、4−トリフルオロメチル−
1,8−無水ナフタル酸、ナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸ジ無水物、ジフェニック アンハイ
ドライド、4,4−オキシジフタリック アンハイドラ
イド、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、ベンズアンスロンジカルボン酸無水物、ホモフ
タル酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二
無水物などが挙げられる。
【0080】ジカルボン酸イミド化合物の具体例は、上
記ジカルボン酸無水物を一級アミノ基を有する化合物に
よってイミド置換したものである。イミド基の具体例と
しては、N−メチルイミド、N−エチルイミド、N−i
so−プロピルイミド、N−t−ブチルイミド、N−n
−へキシルイミド、N−n−オクチルイミド、N−エト
キシメチルイミド、N−ベンジルイミド、N−フェネチ
ルイミド、N−3,5−ジメチルフェニルイミド、N−
3−iso−プロピルフェニルイミド、N−3,5−ジ
ニトロフェニルイミド、N−3,5−ジシアノフェニル
イミド、N−3,5−ジクロロフェニルイミド、N−1
−ナフチルイミド、N−2−ナフチルイミド、N−4−
ニトロ−1−ナフチルイミドなどが挙げられる。
【0081】イミダゾリル置換無水カルボン酸化合物の
具体例は、上記ジカルボン酸無水物をジアミノ基を有す
る化合物によってイミダゾール環を形成したものであ
る。このとき用いられるジアミノ化合物の具体例として
は、o−フェニレンジアミン、4−ニトロ−o−フェニ
レンジアミン、4−シアノ−o−フェニレンジアミン、
4−クロロ−o−フェニレンジアミン、4−エチル−o
−フェニレンジアミン、1,8−ナフタレンジアミン、
2,3−ナフタレンジアミン、4−ニトロ−1,8−ナ
フタレンジアミン、3−エチル−1,8−ナフタレンジ
アミン、9,10−フェナンスレンジアミンなどが挙げ
られる。
【0082】これらの有機アクセプター性化合物は単独
または2種以上の混合物として用いることができる。本
発明の単層型電子写真感光体の感光層に用いる有機アク
セプター性化合物の量としては、感光層の全量に対し1
〜50重量%が好ましく、特に5〜40重量%が好まし
い。
【0083】本発明の単層型電子写真感光体に用いる電
荷発生物質は、無機系の電荷発生物質あるいは有機系の
電荷発生物質のいずれでもよい。
【0084】無機系の電荷発生物質としては、結晶セレ
ン、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−テ
ルル−ハロゲン、セレン−ヒ素等のセレン化合物やアモ
ルファスシリコンなどが挙げられる。アモルファスシリ
コンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロ
ゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン
原子等をドープしたものが良好に用いられる。
【0085】一方、有機系の電荷発生物質としては、公
知の電荷発生物質を用いることが出来る。例えば、金属
フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシ
アニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリツク酸
メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリ
フェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミ
ン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有
するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オ
キサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン
骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨
格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有
するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系また
は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニル
メタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及
びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔
料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔
料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独ま
たは2種以上の混合物として用いることができる。
【0086】本発明の単層型電子写真感光体の感光層に
用いる電荷発生物質の量は、感光層の全量に対し0.1
〜30重量%が好ましく、特に1〜15重量%が好まし
い。
【0087】次に、本発明の単層型電子写真感光体の構
成を図面によって説明する。図1は、本発明の単層型電
子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電
性支持体1の上に電荷発生物質21とトリアリールアミ
ン構造を主鎖および/または側鎖に有するポリカーボネ
ート中に有機アクセプター性化合物が分子状に分散され
たマトリックス22からなる単層感光層2が設けられて
いる。図2は、他の構成の単層型電子写真感光体を模式
的に示す断面図であり、導電性支持体1と単層感光層2
の間に下引き層3が設けられている。図3は、別の構成
の単層型電子写真感光体を模式的に示す断面図であり、
単層感光層2の上に保護層4が設けられている。図4
は、さらに別の構成の単層型電子写真感光体を模式的に
示す断面図であり、導電性支持体1と単層感光層2の間
に下引き層3が設けられ、単層感光層2の上に保護層4
が設けられている。
【0088】導電性支持体1としては、体積抵抗1×10
10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、クロム、銅、銀、金、白金などの金属、
酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着ま
たはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状の
プラスチックまたは紙などに被覆したもの、あるいはア
ルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス
などの板およびそれらをD.I.、I.I.、押し出
し、引き抜き等の工法で素管化したのち切削、超仕上
げ、研磨等で表面処理した管などを使用することができ
る。
【0089】本発明の単層型電子写真感光体の感光層に
は、必要に応じて、低分子正孔輸送物質、バインダー樹
脂、可塑剤あるいはレベリング剤などを添加することが
できる。
【0090】正孔輸送物質としては、例えば、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチル
アミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−
ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアント
ラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、
α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、ト
リアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導
体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、
チオフェン誘導体などが挙げられ、これらの正孔輸送物
質は、単独または2種以上の混合物として用いることが
できる。
【0091】バインダー樹脂としては、例えば、ポリカ
ーボネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノール
Zタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル
樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シ
リコン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポ
リアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが挙げられ、こ
れらは単独または2種以上の混合物として用いることが
できる。バインダー樹脂の使用量は、感光層の全量に対
して40重量%以下が適当である。
【0092】可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用
されているものがそのまま使用でき、その使用量は、感
光層の全量に対して30重量%以下が適当である。
【0093】また、レベリング剤としては、ジメチルシ
リコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなど
のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル
基を有するポリマーあるいはオリゴマーなどが使用で
き、その使用量は、感光層の全量に対して1重量%以下
が適当である。
【0094】本発明の単層型電子写真感光体の感光層を
形成には、電荷発生物質をテトラヒドロフラン、シクロ
ヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等
の溶媒を用いてボ−ルミル、アトライター、サンドミル
等により分散し、この分散液を、トリアリールアミノ構
造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネート及
び有機アクセプター性化合物を溶剤に溶解した液(必要
に応じて、低分子正孔輸送物質、バインダー樹脂、可塑
剤、レベリング剤を溶解した後)に加え、適度に希釈し
導電性支持体上に塗布し乾燥させればよい。
【0095】また、この塗布液調整において、トリアリ
ールアミノ構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカ
ーボネート、有機アクセプター性化合物を、必要に応じ
て用いる低分子正孔輸送物質、樹脂バインダー、可塑
剤、レベリング剤と共に、電荷発生物質の分散時に混入
していてもかまわない。
【0096】塗布は、浸漬塗工法やスプレ−コート法、
ビードコ−ト法、ノズル法などを用いて行なうことがで
きる。
【0097】以上のようにして設けられる感光層の厚さ
は、5〜100μm程度が適当であり、特に10〜40
μm程度が好ましい。
【0098】本発明の単層型電子写真感光体において
は、導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けるこ
とができる。下引き層は接着性の向上、モアレ防止、残
留電位の低減、上層の塗工性改良などのために設けら
れ、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその
上に感光層を溶剤でもって塗布することを考えると、一
般の有機溶剤にたいして耐溶剤性の高い樹脂であること
が望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアル
コール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水
溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン
などのアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三
次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
【0099】また、下引き層には酸化チタン、シリカ、
アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウ
ム等で例示できる金属酸化物、金属硫化物あるいは金属
窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層
は、前述の感光層の形成におけるように適当な溶媒、塗
工法を用いて形成することができる。さらに、下引き層
としては、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、クロムカップリング剤などを使用して、例えばゾル
−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
【0100】この他に、下引き層として、Al23を陽
極酸化によって設けたもの、ポリパラキシリレン(パリ
レン)などの有機物やSiO、SnO2、TiO2、IT
O、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法によって設け
たものも良好に使用できる。
【0101】このようにして形成される下引き層の膜厚
は5μm以下が適当である。
【0102】また、本発明に用いる電子写真感光体に
は、感光層を保護する目的で、感光層の上に保護層が設
けられることもある。これに使用される材料としては、
ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー
共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチ
レン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメ
チルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリスルホン、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エ
ポキシ樹脂などの樹脂が挙げられる。保護層にはその
他、耐摩耗性を向上させる目的で、ポリテトラフルオロ
エチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂およびこれ
ら樹脂に酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等の
無機材料を分散したものなどを添加することもできる。
【0103】保護層の形成法としては、通常の塗布法が
採用される。保護層の厚さとしては、0.5〜10μm
程度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作製法
にて形成したa−C、a−SiCなど公知の材料も保護
層として用いることができる。
【0104】さらに、本発明における電子写真感光体に
は、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度の低下、残
留電位の上昇を防止する目的で、感光層、下引き層ある
いは保護層などに酸化防止剤を添加することができる。
特に、酸化防止剤を感光層に添加することにより、感度
の低下や残留電位の上昇をより良く防止することができ
る。
【0105】酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシア
ニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ
ール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェ
ノール系化合物、2,2′−メチレン−ビス−(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェノ
ール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、ビス[3,3′−ビス(4′−ヒドロキシ−3′
−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコー
ルエステル、トコフェロール類などの高分子フェノール
系化合物、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブ
チル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル
−N,N′−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン
などのパラフェニレンジアミン類、2,5−ジ−t−オ
クチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキ
ノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5
−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチ
ルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−
メチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ジラウ
リル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル
−3,3′−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−
3,3′−チオジプロピオネートなどの有機硫黄化合物
類、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)
ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、ト
リクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノ
キシ)ホスフインなどの有機燐化合物類が挙げられる。
【0106】これら化合物は、ゴム、プラスチック、油
脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品とし
て容易に入手できる。酸化防止剤の添加量としては、各
添加層の総量100重量部中に0.01〜30重量部が
好ましく、特に0.1〜10重量部が好ましい。
【0107】
【作用】本発明によれば、導電性支持体上に直接又は下
引き層を介して単層の感光層を設けてなる単層型電子写
真感光体において、感光層に電荷発生物質、トリアリー
ルアミン構造を主鎖および/または側鎖に有するポリカ
ーボネート、および有機アクセプター性化合物を含有さ
せることにより、正または負極性に帯電可能で光感度に
優れ、且つ繰り返し使用における感光層の削れが少なく
長期間にわたり良好な画像が安定して得られる単層型電
子写真感光体を得ることができる。これは次のような理
由によるものと考えられる。
【0108】第1に、感光層中のドナーセグメント及び
有機アクセプター性化合物の含有量を多くして感光層の
正孔及び電子の移動度を向上させることができ、これに
より従来の単層型電子写真感光体に比べ光感度の高感度
化が達成される。これは、高分子電荷輸送物質としてト
リアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含む
ポリカーボネートを含有する感光層は成膜性に優れてお
り耐摩耗性を有しているので、トリアリールアミン構造
を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートの分
子設計により、また更に低分子電荷輸送物質(有機正孔
輸送物質及び有機アクセプター性化合物)を添加するこ
とが可能であることにより、正孔輸送サイト(トリアリ
ールアミン構造部位)や有機アクセプター性化合物を従
来の単層型電子写真感光体の感光層に比べより高濃度化
することができるためである。
【0109】第2に、トリアリールアミン構造を主鎖お
よび/または側鎖に含むポリカーボネートを含有する感
光層では、従来の単層型電子写真感光体の感光層に比
べ、低分子有機正孔輸送物質の含有量をゼロにすること
或いはごく少量にすることができ、感光層の機械的強度
を高めることができるため、繰り返し使用による感光層
の削れが少なくなる。これにより、異常画像や画像不良
の発生が抑制され長期間にわたり良好な画像が安定して
得られる。
【0110】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。なお、以下
の記載における使用量に関する「部」は重量部を示す。
【0111】実施例1 アルミニウム基板上に、メタノールとブタノールの混合
溶媒に溶解したポリアミド樹脂(CM−8000、東レ
社製)溶液をドクターブレードで塗布し乾燥させて厚さ
0.3μmの下引き層を設けた。次に、電荷発生物質と
してX型無金属フタロシアニンをテトラヒドロフランと
ともにボールミルにより分散し、この分散液を下記構造
式のトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖
に含むポリカーボネート、下記構造式の有機アクセプタ
ー性化合物および下記構造式の有機正孔輸送物質のテト
ラヒドロフラン溶解液に加えて感光層塗工液を調製し、
この感光層塗工液を下引き層上に塗布し乾燥させ厚さ2
0μmの感光層を形成して単層型電子写真感光体を得
た。なお、感光層塗工液の各成分含有量は、形成された
感光層における各成分比が、電荷発生物質2重量%、ト
リアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含む
ポリカーボネート70重量%、有機アクセプター性化合
物23重量%、有機正孔輸送物質5重量%となるように
した。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化55】 [有機アクセプター性化合物]
【化56】 [有機正孔輸送物質]
【化57】
【0112】実施例2 実施例1と同様にしてアルミニウム基板上に下引き層を
設けた。次に、X型無金属フタロシアニンをテトラヒド
ロフランとともにボールミルにより分散し、この分散液
を下記構造式のトリアリールアミン構造を主鎖および/
または側鎖に含むポリカーボネートおよび下記構造式の
有機アクセプター性化合物のテトラヒドロフラン溶解液
に加えて感光層塗工液を調製し、この感光層塗工液を下
引き層上に塗布し乾燥させ厚さ20μmの感光層を形成
して単層型電子写真感光体を得た。なお、感光層塗工液
の各成分含有量は、形成された感光層における各成分比
が、電荷発生物質2重量%、トリアリールアミン構造を
主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネート75重
量%、有機アクセプター性化合物23重量%となるよう
にした。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化58】 [有機アクセプター性化合物]
【化59】
【0113】実施例3 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化60】 [有機アクセプター性化合物]
【化61】
【0114】実施例4 実施例1におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、有機アクセプタ
ー性化合物および有機正孔輸送物質を下記構造式のもの
に代えた以外は実施例1と同様にして単層型電子写真感
光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化62】 [有機アクセプター性化合物]
【化63】 [有機正孔輸送物質]
【化64】
【0115】実施例5 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化65】 [有機アクセプター性化合物]
【化66】
【0116】実施例6 実施例1におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、有機アクセプタ
ー性化合物および有機正孔輸送物質を下記構造式のもの
に代えた以外は実施例1と同様にして単層型電子写真感
光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化67】 [有機アクセプター性化合物]
【化68】 [有機正孔輸送物質]
【化69】
【0117】実施例7 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化70】 [有機アクセプター性化合物]
【化71】
【0118】実施例8 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化72】 [有機アクセプター性化合物]
【化73】
【0119】実施例9 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化74】 [有機アクセプター性化合物]
【化75】
【0120】実施例10 実施例2におけるトリアリールアミン構造を主鎖および
/または側鎖に含むポリカーボネート、および有機アク
セプター性化合物を下記構造式のものに代えた以外は実
施例2と同様にして単層型電子写真感光体を得た。 [トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に
含むポリカーボネート]
【化76】 [有機アクセプター性化合物]
【化77】
【0121】比較例1 実施例1と同様にしてアルミニウム基板上に下引き層を
設けた。次に、X型無金属フタロシアニンをテトラヒド
ロフランとともにボールミルにより分散し、この分散液
をビスフェノールA型ポリカーボネート(パンライトK
1300、帝人化成社製)、下記構造式の有機アクセプ
ター性化合物および下記構造式の有機正孔輸送物質のテ
トラヒドロフラン溶解液に加えて感光層塗工液を調製
し、この感光層塗工液を下引き層上に塗布し乾燥させ厚
さ20μmの感光層を形成して単層型電子写真感光体を
得た。なお、感光層塗工液の各成分含有量は、形成され
た感光層における各成分比が、電荷発生物質2重量%、
ビスフェノールA型ポリカーボネート50重量%、有機
アクセプター性化合物20重量%、有機正孔輸送物質2
8重量%となるようにした。 [有機アクセプター性化合物]
【化78】 [有機正孔輸送物質]
【化79】
【0122】このようにして得られた実施例1〜10お
よび比較例1の単層型電子写真感光体について、静電複
写紙試験装置(川口電機製作所製、SP428型)を用
いて、暗所で±6KVのコロナ放電により感光体を±8
00Vまで帯電し、ついで感光体表面にタングステンラ
ンプ光を4.5ルックスの照度て照射し、感光体の表面
電位が±80Vになるに要する露光量E1/10(lux・
sec)を測定した。その結果を表1に示す。
【0123】
【表1】
【0124】表1から明らかなように、感光層が少なく
とも電荷発生物質、トリアリールアミン構造を主鎖およ
び/または側鎖に有するポリカーボネートおよび有機ア
クセプター性化合物からなる本発明の単層型電子写真感
光体は、電荷発生物質、低分子有機正孔輸送物質および
有機アクセプター性化合物をバインダー樹脂中に分散し
てなる感光層を有する従来の単層型電子写真感光体(比
較例1の単層型電子写真感光体)に比べ、正、負両帯電
性において高い感度を有している。
【0125】実施例11 直径80mmのアルミドラム上に実施例1と同様にして
下引き層および感光層を形成して単層型電子写真感光体
を得た。
【0126】実施例12 直径80mmのアルミドラム上に実施例2と同様にして
下引き層および感光層を形成して単層型電子写真感光体
を得た。
【0127】実施例13 直径80mmのアルミドラム上に実施例5と同様にして
下引き層および感光層を形成して単層型電子写真感光体
を得た。
【0128】比較例2 直径80mmのアルミドラム上に比較例1と同様にして
下引き層および感光層を形成して単層型電子写真感光体
を得た。
【0129】このようにして得られた実施例11〜13
および比較例2の単層型電子写真感光体ドラムを正帯電
方式の電子写真複写機(FT−4060、リコー社製)
に搭載し、A4縦長サイズ3万枚の複写試験を行った。
3万枚の複写を行った後の感光層の摩耗量(初期の感光
層に対する膜厚変化量)を測定した。その結果を表2に
示す。
【0130】
【表2】
【0131】表2から明らかなように、本発明の単層型
電子写真感光体は、従来の単層型電子写真感光体(比較
例2の単層型電子写真感光体)に比べ、繰り返し使用に
おける耐摩耗性に優れたものである。また、3万枚の複
写試験を行った後の画像特性を評価したところ、比較例
2の単層型電子写真感光体を用いた場合にはスジなどの
異常画像の発生や画像濃度の低下が見られたのに対し、
本発明の単層型電子写真感光体を用いた場合には3万枚
の複写試験を行った後にも良好な画像が得られた。
【0132】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に直接
又は下引き層を介して単層の感光層を設けてなる単層型
電子写真感光体において、感光層に電荷発生物質、トリ
アリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に有する
ポリカーボネート、および有機アクセプター性化合物を
含有させることにより、正または負極性に帯電可能で光
感度に優れ、且つ繰り返し使用における感光層の削れが
少なく長期間にわたり良好な画像が安定して得られる単
層型電子写真感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の一例を模式的に示す
断面図である。
【図2】本発明の他の構成の電子写真感光体を模式的に
示す断面図である。
【図3】本発明の別の構成の電子写真感光体を模式的に
示す断面図である。
【図4】本発明のさらに別の構成の電子写真感光体を模
式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 単層感光層 21 電荷発生物質 22 ポリカーボネート中に有機アクセプター性化合物
が分子状に分散されたマトリックス 3 下引き層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 達也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 青戸 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 永目 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 生野 弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 紙 英利 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に直接又は下引き層を介
    して単層の感光層を設けてなる単層型電子写真感光体に
    おいて、感光層が少なくとも電荷発生物質、トリアリー
    ルアミン構造を主鎖および/または側鎖に有するポリカ
    ーボネート、および有機アクセプター性化合物からなる
    ことを特徴とする単層型電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (1)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化1】 {式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立して置換もし
    くは無置換のアルキル基またはハロゲン原子、R4は水
    素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
    5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を表す。
    o、p、qは、それぞれ独立して0〜4の整数を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化2】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化3】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  3. 【請求項3】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (2)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化4】 {式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
    表し、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化5】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化6】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  4. 【請求項4】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (3)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化7】 {式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリ
    レン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
    0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
    〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂
    肪族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価
    基を表す。 【化8】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化9】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  5. 【請求項5】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (4)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化10】 {式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリ
    レン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、
    0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5
    〜5000の整数である。pは1〜5の整数を表す。X
    は脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一
    般式(A)で表される2価基を表す。 【化11】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化12】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  6. 【請求項6】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (5)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化13】 {式中、R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar10、Ar11、Ar12は同一または異なるア
    リレン基を表す。X1、X2は置換もしくは無置換のエチ
    レン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
    または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化14】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化15】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  7. 【請求項7】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (6)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化16】 {式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16
    は同一または異なるアリレン基を表す。Y1、Y2、Y3
    は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換も
    しくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置
    換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子または
    ビニレン基を表し、同一であっても異なっていてもよ
    い。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦
    0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜500
    0の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2
    価基、または下記一般式(A)で表される2価基を表
    す。 【化17】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化18】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  8. 【請求項8】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (7)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化19】 {式中、R19、R20は水素原子、置換もしくは無置換の
    アリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよ
    い。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリレ
    ン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0
    ≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表す。 【化20】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化21】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  9. 【請求項9】 トリアリールアミン構造を主鎖および/
    または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (8)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化22】 {式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基を表
    し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
    るアリレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k
    ≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化23】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化24】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  10. 【請求項10】 トリアリールアミン構造を主鎖および
    /または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (9)で表される高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化25】 {式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、Ar24、Ar25、Ar26、A
    27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。
    k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9
    であり、nは繰り返し単位数を表し、5〜5000の整
    数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2.価
    基、または下記一般式(A)で表される2価基を表す。 【化26】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化27】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
  11. 【請求項11】 トリアリールアミン構造を主鎖および
    /または側鎖に有するポリカーボネートが下記一般式
    (10)で表される高分子電荷輸送物質であることを特
    徴とする請求項1記載の単層型電子写真感光体。 【化28】 {式中、R26、R27は置換もしくは無置換のアリール基
    を表し、Ar29、Ar30、Ar31は同一または異なるア
    リレン基を表す。k、jは組成を表し、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表す。 【化29】 〔式中、R101、R102は、それぞれ独立して置換もしく
    は無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子
    を表し、l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭
    素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアル
    キレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−
    CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族
    の2価基を表す。)または下記一般式(B) 【化30】 (式中、aは1〜20の整数を表し、bは1〜2000
    の整数を表す。R103、R104は置換または無置換のアル
    キル基またはアリール基を表す。)を表す。R101とR
    102、R103とR104はそれぞれ同一でも異なってもよ
    い。〕}
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Citations (10)

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