JP2003098712A - 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット - Google Patents

電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット

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JP2003098712A
JP2003098712A JP2001289192A JP2001289192A JP2003098712A JP 2003098712 A JP2003098712 A JP 2003098712A JP 2001289192 A JP2001289192 A JP 2001289192A JP 2001289192 A JP2001289192 A JP 2001289192A JP 2003098712 A JP2003098712 A JP 2003098712A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐久性を有し、繰り返し使用に対しても良
好な画像が持続して得られる高性能で信頼性の高い電子
写真感光体を提供すること。また、前記電子写真感光体
を用いることにより、小型で且つ高速印刷が可能である
高信頼性の画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装
置用プロセスユニットを提供すること。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層を設
けてなる電子写真感光体において、この電子写真感光体
の最表面層が少なくとも無機フィラーとバインダー樹脂
を含有しており、この無機フィラーが三方晶系のα−ア
ルミナであることを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐久性を有し、
かつ長期間にわたり高画質化を実現した電子写真感光体
に関する。また、それらの感光体を使用した画像形成方
法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット
に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、レーザープリン
タ等に応用されている電子写真感光体を用いた電子写真
方法とは、少なくとも電子写真感光体に帯電、画像露
光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのト
ナー画像の転写、定着及び電子写真感光体表面のクリー
ニングというプロセスよりなる方法である。電子写真感
光体が、この電子写真法において要求される基本的な特
性としては 暗所で適当な電位に帯電できること、 暗所において電荷の散逸が少ないこと、 光照射によって速やかに電荷を散逸できること、 等が挙げられる。更にこれらの特性以外に画質特性等の
長期信頼性や低公害性、コストの低さ等も要求される。
【0003】従来、電子写真方式において使用される感
光体としては、導電性支持体上にセレンないしセレン合
金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化
カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散
させたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等
が一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感
光体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体
が広く利用されるようになってきている。
【0004】有機系の電子写真感光体には、ポリビニル
カルバゾール(PVK)に代表わされる光導電性樹脂、
PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノ
ン)に代表わされる電荷移動錯体型、フタロシアニン−
バインダーに代表わされる顔料分散型、電荷発生物質と
電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光
体などが知られており、特に機能分離型の感光体が感
度、耐久性、安定性など様々な特性において優れており
注目されている。
【0005】この機能分離型の感光体における静電潜像
形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射する
と、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電
荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質
は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入
され、帯電によって生じた電界に沿って電荷輸送層中を
移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜
像を形成するものである。機能分離型感光体において
は、主に紫外部に吸収を持ち高い移動度を有する電荷輸
送物質と、主に可視部に吸収を持ち高い量子効率を有す
る電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られて
おり、かつ有用である。
【0006】ところが、電子写真方法に用いられる有機
系電子写真感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物
として開発されており、低分子化合物は単独で成膜性が
ないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いら
れる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子か
らなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセス
において繰り返し使用された場合に現像システムやクリ
ーニングシステムによる機械的な感光体表面への負荷に
より膜削れを生じ易いという耐摩耗性の低さが短所とし
て挙げられる。実際、感光体の膜削れにより感度の劣
化、帯電性の低下などの悪影響が現れ、画像濃度低下、
地肌汚れ等の異常画像が発生し、感光体の寿命となるこ
とがある。
【0007】近年、画像形成装置の小型化から感光体の
小径化が進み、機械の高速化やメンテナンスフリーの動
きも加わり感光体の高耐久化が切望されるようになって
きた。感光体の高耐久化には前述の耐摩耗性を改善する
ことが第一の課題である。この技術としては、表面層
に硬化性バインダーを用いたもの(特開昭56−486
37号公報に記載)、感光体のバインダー樹脂を改良
したもの(特開平5−216250号公報に記載)、
高分子型電荷輸送物質を用いたもの(特開昭64−17
28号公報に記載)、表面層に無機フィラーを分散さ
せたもの(特開平4−281461号公報に記載)等が
挙げられる。
【0008】これらの技術のうち、の硬化性バインダ
ーを用いたものは、電荷輸送物質との相溶性が悪いため
や重合開始剤、未反応残基などの不純物により露光部電
位が上昇し画像濃度低下が発生する。また、のバイン
ダー樹脂を改良したものは、低分子電荷輸送物質の組成
分割合から著しい耐摩耗性向上が発揮されない。また、
の高分子型電荷輸送物質を用いたものは、ある程度の
耐摩耗性向上が可能であるもののその耐久性は充分なも
のではなく、材料の重合、精製が難しく高純度なものが
得にくい、更に塗工液が高粘度となる等の製造上の問題
がある。一方、の無機フィラーを分散させたものは、
通常の低分子電荷輸送物質を不活性高分子に分散させた
感光体に比べ、高い耐摩耗性が発揮され、且つ繰り返し
の電気特性も良好であり注目される。
【0009】ところが、この表面層に無機フィラーを分
散させた感光体もいくつかの問題点を有している。例え
ば、繰り返し使用において画像流れを発生するという欠
点がある。この原因としては、無機フィラーを分散させ
たことにより無機フィラーが帯電器等から発生するオゾ
ン、NOx等の酸化性ガスの吸着サイトとなり結果とし
て感光体表面が低抵抗化するため、無機フィラーの含有
により耐摩耗性が向上した結果摩耗による感光体表面の
更新が追いつかずトナーや紙粉のフィルミングが起こり
これに酸化性ガスが吸着したことに起因している。この
画像流れは無機フィラーとして酸性の性質を有するシリ
カや低抵抗である酸化スズ等を用いた場合に激しく発生
し、逆に塩基性である酸化チタンや高抵抗であるアルミ
ナを用いた場合は穏やかである。
【0010】画像流れに対する対策としては、無機フィ
ラー表面の疎水化(特開昭60−57346号公報、特
開平7−261417号公報に記載)や、酸化防止剤の
併用(特開平8−292585号公報に記載)が検討さ
れているが、充分な効果は得られていない。一方画像流
れとは逆に、無機フィラーとして酸化チタンやアルミナ
を用いた場合、露光部電位が高くなり画像濃度不足や地
肌汚れなどの異常画像が発生する。これは前述の酸化チ
タンやアルミナの材質によるものでフィラー表面の電荷
トラップに起因している。このためシリカや酸化スズ
(特開昭57−30846号公報に記載)を用いた場合
は露光部電位は著しく上昇することはない。
【0011】また、他の欠点として、表面層に無機フィ
ラーを添加したことにより露光時の光の直進性が低下
し、画像の解像度低下、階調性低下が発生する。この現
象は白色度の高い無機フィラー、例えば酸化チタン(特
開昭61−251860号公報に記載)、アルミナ等を
用いた場合に顕著である。これに対しては、無機フィラ
ーの1次粒径を微細にすることが効果的であるが、フィ
ラーの粒径があまり細かくなると所望の耐摩耗性が発揮
されない、凝集力が増加し分散が困難となるなどの別の
問題が発生する。
【0012】また、更に用いるフィラーの形状(特開昭
62−250460号公報に記載)、粒径分布(特開昭
59−223445号公報に記載)、膜中の凝集状態
(特開昭59−223443号公報に記載)に起因する
問題も発生する。例えば、微粒子の製法として粉砕法を
用いたものは鋭利な破砕形状を有するためフィラーによ
る感光体表面の突起でクリーニングブレードが欠け、ス
ジ状のクリーニング不良が発生することがある。また、
微粉末を多く含むフィラーを用いると粒径の違いから生
ずる摩耗ムラが発生し、感度、帯電性のばらつきにより
濃度低下や地肌汚れの異常画像が発生することがある。
また、フィラーの凝集もブレードの破損、摩耗ムラの原
因となる。
【0013】無機フィラーを分散させた感光体における
これらのいくつかの欠点は、使用する無機フィラー材料
によって引き起こされるものであるが、全ての課題を満
足するような良好な無機フィラーは見い出されていない
のが現状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高耐
久性を有し、繰り返し使用に対しても良好な画像が持続
して得られる高性能で信頼性の高い電子写真感光体を提
供することにある。また、前記電子写真感光体を用いる
ことにより、小型で且つ高速印刷が可能である高信頼性
の画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロ
セスユニットを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、電子写真感光体の最表面層が少なくとも無
機フィラーとバインダー樹脂を含有しており、この無機
フィラーとして平均粒径0.07〜0.3μmで粒径分
布の狭い三方晶系α−アルミナ微粒子を用いることによ
り、前記目的を達成することができることを発見して本
発明を成すに至った。
【0016】すなわち、上記課題は、本発明の(1)
「導電性支持体上に少なくとも感光層を設けてなる電子
写真感光体において、この電子写真感光体の最表面層が
少なくとも無機フィラーとバインダー樹脂を含有してお
り、この無機フィラーが三方晶系のα−アルミナである
ことを特徴とする電子写真感光体」、(2)「前記α−
アルミナ粒子が、アルミニウムアンモニウムカーボネー
トハイドロオキサイド[NHAlCO(OH)
を熱分解することより製造されたものであることを特徴
とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(3)「前記α−アルミナ粒子が、平均粒径0.07〜
0.3μmであることを特徴とする前記第(1)項に記
載の電子写真感光体」、(4)「前記α−アルミナ粒子
が、粒径分布として微粒側からの累積10%、累積90
%の粒径をそれぞれDa、DbとしたときにDb/Da
の値が4以下であることを特徴とする前記第(1)項に
記載の電子写真感光体」、(5)「前記α−アルミナ粒
子が、1次粒径1μm以上の粗大粒子を含まないことを
特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(6)「前記α−アルミナ粒子が、その比表面積(BE
T表面積)8〜20m/gであることを特徴とする前
記第(1)項に記載の電子写真感光体」、(7)「前記
α−アルミナ粒子が、不純物としてナトリウム含有量が
20ppm以下であることを特徴とする前記第(1)項
に記載の電子写真感光体」、(8)「前記α−アルミナ
粒子が、純度として99.99重量%以上であることを
特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(9)「前記最表面層が、ポリカルボン酸化合物を含有
するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第
(8)項の何れかに記載の電子写真感光体」、(10)
「前記最表面層に含有されるバインダー樹脂が高分子電
荷輸送物質であることを特徴とする前記第(1)項乃至
第(8)項の何れかに記載の電子写真感光体」、(1
1)「前記最表面層に含有されるバインダー樹脂が、主
鎖又は、且つ側鎖にトリアリールアミン構造を有するポ
リカーボネートであることを特徴とする前記第(1)項
乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(12)「前記、少なくとも無機フィラーとバインダー
樹脂を含有する最表面層が、電荷輸送層の表面部分であ
ることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項の何
れかに記載の電子写真感光体」により達成される。
【0017】また、上記課題は、本発明の(13)「前
記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真
感光体に少なくとも帯電、露光、現像、転写を繰り返す
ことにより画像を形成することを特徴とする画像形成方
法」により達成される。
【0018】また、上記課題は、本発明の(14)「前
記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真
感光体に加えて、帯電手段、露光手段、現像手段および
転写手段を有することを特徴とした画像形成装置」によ
り達成される。
【0019】また、上記課題は、(15)「前記第
(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真感光
体に加えて、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニ
ング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なく
とも一つの手段を一体化し、これを着脱可能としたこと
を特徴とする画像形成装置用プロセスユニット」により
達成される。
【0020】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明におけるように、最表面層が少なくとも無機フィラ
ーとバインダー樹脂を含有してなる電子写真感光体にお
いて、この無機フィラーとして平均粒径0.07〜0.
3μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ微粒子を
用いることにより、どのような理由から、高耐久性を有
し且つ繰り返し使用に対して画像流れを発生せず、更に
解像度や階調性が高く、地肌汚れや画像濃度低下のない
良好な画像が持続して得られるという効果が奏せられる
のかは現在明らかになっていないが、以下のような理由
が考えられる。
【0021】本発明の構成の最表面層に無機フィラーを
含有する電子写真感光体が非常に高い耐摩耗性を有する
ことは既に周知の事実であり、以下無機フィラーを最表
面層に有する感光体の問題点に対し本発明の感光体が特
に有効である理由を記載する。
【0022】本発明の電子写真感光体は繰り返し使用に
おける画像流れの発生が抑制される。この理由として
は、最表面層に含有されている無機フィラーが酸性の性
質のシリカや低抵抗性の酸化スズと異なる塩基性で高抵
抗の三方晶系α−アルミナを使用している。この画像流
れに対してはフィラーの材質だけでなく、酸化性ガスの
吸着作用から粒子の表面積も大きく影響する。本発明に
用いられる三方晶系α−アルミナとしては、原料として
アルミニウムアンモニウムカーボネートハイドロオキサ
イド[NHAlCO(OH)]用いこれを120
0゜C前後で低温焼成することより製造されたものである
ため、粒径分布が狭く微粉の割合が非常に少ない特徴を
有している。
【0023】また、本発明の電子写真感光体は最表面層
に塩基性フィラーや高抵抗フィラーを含有させた感光体
でみられる露光部電位の上昇が僅かである。この理由と
しては、本発明の三方晶系α−アルミナが微粉末を含ま
ないため電荷をトラップに影響する表面積が小さいこ
と、更に不純物として電位上昇を招くナトリウム含有量
が20ppm以下であり、99.99重量%以上の高純
度であることが関係している。また更に、本発明のα−
アルミナは前述の製造法に起因するところの凝集力が低
く単粒子化しているため、粉砕、分散に高エネルギーを
必要とせずこの際混入する不純物量を低減できる。この
単粒子化を表わす値として、ガス吸着量から算出するB
ET比表面積が粒径としては8〜20m/gと大きい
ことが挙げられる。例えば、粒子が凝集すると表面積に
対応するガス吸着量が低下し、BET比表面積の値が小
さくなってしまう。
【0024】また、本発明の電子写真感光体は最表面層
に酸化チタンやアルミナ等の白色度の高いフィラーを用
いた時に発生する画像の解像度低下、階調性低下がほと
んど見られない。最表面層に無機フィラーを含有する感
光体は通常の感光体と異なり、入射した光がフィラー表
面で反射、フィラー内部での吸収、散乱によって直進性
が低下し上記問題が発生する。このうち最も影響が大き
い原因が反射で、光が伝搬、入射する媒体とフィラー材
料固有の屈折率の差によって決まる相対的なものである
ために、フィラー材質の選択により決定されてしまう。
感光体の屈折率はおおよそ1.6、無機フィラーの屈折
率はアルミナで1.76、シリカで1.55、酸化チタ
ンで2.71であり、屈折率の差から反射の影響はシリ
カでは問題とならず、酸化チタンでは上記画像の劣化を
回避することは困難である。アルミナにおいては添加量
の増加に伴い反射の影響が現れるが、小粒径化により抑
制が可能である。しかし、バイヤー法、有機アルミニウ
ム加水分解法、アンモニウムミョウバン熱分解法、エチ
レンクロルヒドリン法、水中火炎法、気相転移成長法に
より製造されるα−アルミナは実質的に粒径0.3μm
以上であり、また高エネルギー粉砕を用いた粉末は粒径
1μm以上の粗大粒子を含有し、反射が大きい。これに
対し、本発明のアルミニウムアンモニウムカーボネート
ハイドロオキサイド[NHAlCO(OH)]の
熱分解によって製造されたα−アルミナは0.07〜
0.3μmの小粒径で粒径分布が狭く、1μm以上の粗
大粒子を含有しない点で反射が少ない。次に反射以外の
影響としては、フィラー内部での吸収があるが多結晶ア
ルミナでは実質的にゼロとしてよく、散乱の影響のみと
なる。本発明のα−アルミナは粒子内部まで均質な三方
晶系からなり内部に気孔をもたず、フィラー内部での散
乱の影響も少ない。これらの理由により、本発明のα−
アルミナを用いることで解像度低下、階調性低下を防止
できていると考えられる。
【0025】また、最表面層に無機フィラーを用いた感
光体は、フィラーの形状、粒径分布、膜中の凝集状態に
起因する機械的問題もしばしば発生する。本発明の三方
晶系α−アルミナは多面体形状をしおり、分散に高エネ
ルギーを必要としないため鋭利な破砕面を有していな
い。また、塗工液中の分散性も良好で、塗工膜において
も顕著な凝集もなく均一に分散されている。このため、
クリーニングブレードの破損による黒スジ状の欠陥画像
が発生しない。また本製造法で造られたα−アルミナは
平均粒径0.07〜0.3μmで、且つ微粉末が少な
く、1μm以上の粗大粒子を含有しておらず、粒径分布
が狭く、前述したように膜中の分散も良好なため、高い
耐摩耗性を有しており摩耗ムラも発生しない。
【0026】以下、本発明に用いられる電子写真感光体
の構成について、図面に基づいて説明する。図1は、本
発明の電子写真感光体の一例を表わす断面図であり、導
電性支持体(31)上に、電荷発生物質とバインダー樹
脂とを主成分とする感光層(33)が設けられている。
図1−Aは、無機フィラーを含有する最表面層が感光層
全体の場合を示したものであり、図1−Bは、無機フィ
ラーの含有する最表面層が感光層の表面部分である場合
を示したものである。
【0027】図2は、本発明の電子写真感光体の他の例
を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電
荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と、電荷
輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが積層さ
れた構成をとっている。図2−Aは、無機フィラーを含
有する最表面層が電荷輸送層全体の場合を示したもので
あり、図2−Bは、無機フィラーを含有する最表面層が
電荷輸送層の表面部分である場合を示したものである。
【0028】図3は、本発明の電子写真感光体の他の例
を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電
荷発生物質とバインダー樹脂とを主成分とする感光層
(33)が設けられ、更に感光層表面に保護層(39)
が設けられた構成をとっている。この場合、無機フィラ
ーを含有する最表面層は保護層(39)である。
【0029】図4は、本発明の電子写真感光体の他の例
を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電
荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と電荷輸
送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが積層され
た構成をとっており、更に電荷輸送層(37)上に保護
層(39)が設けられてなる。この場合、無機フィラー
を含有する最表面層は保護層(39)である。
【0030】図5は、本発明の電子写真感光体の他の例
を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電
荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)と電荷発
生物質を主成分とする電荷発生層(35)とが積層され
た構成をとっており、更に電荷発生層(35)上に保護
層(39)が設けられてなる。この場合、無機フィラー
を含有する最表面層は保護層(39)である。
【0031】以下、本発明の導電性支持体について説明
する。導電性支持体(31)としては、体積抵抗10
10Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミ
ニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白
金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸
化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状
もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あ
るいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ス
テンレスなどの板、およびそれらを押し出し、引き抜き
などの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表
面処理を施した管などを使用することができる。また、
特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレス
ニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性
支持体(31)として用いることができる。
【0032】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明
の導電性支持体(31)として用いることができる。こ
の導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレン
ブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロ
ム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化ス
ズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。ま
た、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、
酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトル
エン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂と
を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロ
メタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して
塗布することにより設けることができる。
【0033】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテト
ラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性
粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設
けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として
良好に用いることができる。
【0034】次に、感光層について説明する。感光層は
積層構造でも単層構造でもよい。積層構造の場合は、感
光層は電荷発生物質を含んだ電荷発生層と電荷輸送物質
を含んだ電荷輸送層とから構成される。また、単層構造
の場合には、感光層は少なくとも電荷発生物質を含んだ
層から構成される。以下、積層構造の感光層及び単層構
造の感光層のそれぞれについて述べる。
【0035】<感光層が複数層からなるものの場合>電
荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分とする層
で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもでき
る。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を
用いることができる。無機系材料には、結晶セレン、ア
モルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル
−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シ
リコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおい
ては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子で
ターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をド
ープしたものが良好に用いられる。一方、有機系材料と
しては、公知の材料を用いることができる。例えば、金
属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシ
アニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸
メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリ
フェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミ
ン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有
するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オ
キサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン
骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨
格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有
するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系また
は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニル
メタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及
びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系染
料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔
料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独ま
たは2種以上の混合物として用いることができる。
【0036】電荷発生層(35)に必要に応じて用いら
れるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ−ボネ−ト、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミ
ドなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独
または2種以上の混合物として用いることができる。ま
た、電荷発生層の結着樹脂として上述のバインダー樹脂
の他に、高分子電荷輸送物質(例えば、特開昭64−1
728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭
64−19049号公報、特開平4−11627号公
報、特開平4−225014号公報、特開平4−230
767号公報、特開平4−320420号公報、特開平
5−232727号公報、特開平6−234838号公
報、特開平6−234839号公報、特開平6−295
077号公報、特開平7−56374号公報、特開平7
−325409号公報、特開平9−80772号公報、
特開平9−80783号公報、特開平9−80784号
公報、特開平9−127713号公報、特開平9−21
1877号公報、特開平9−222740号公報、特開
平9−265197号公報、特開平9−265201号
公報、特開平9−297419号公報、特開平9−30
4956号公報等に記載)を用いることができる。これ
らの高分子電荷輸送物質の中でも、主鎖又は/且つ側鎖
にトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートが
有効である。電荷発生層(35)で用いられるバインダ
ー樹脂の量は電荷発生物質100重量部に対し、0〜5
00重量部、好ましくは0〜200重量部が適当であ
る。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加して
もよい。
【0037】電荷発生層(35)に併用できる低分子電
荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがあ
る。電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブ
ロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノ
ジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4
−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電
子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、
単独または2種以上の混合物として用いることができ
る。
【0038】正孔輸送物質としては、以下に表わされる
電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。正孔輸
送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘
導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導
体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピ
レン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体
等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送
物質は、単独または2種以上の混合物として用いること
ができる。電荷発生層(35)で用いられる低分子電荷
輸送物質の量は電荷発生物質100重量部に対し、0〜
500重量部、好ましくは0〜300重量部が適当であ
る。
【0039】電荷発生層(35)を形成する方法には、
真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法と
が大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グ
ロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いら
れ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成でき
る。
【0040】また、後者のキャスティング法によって電
荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系
電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、
ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタ
ン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソー
ル、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エ
チル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトラ
イター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散
液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。
また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチ
ルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加す
ることができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコー
ト、ビードコート、リングコート法などを用いて行なう
ことができる。以上のようにして設けられる電荷発生層
の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好まし
くは0.05〜2μmである。
【0041】電荷輸送層(37)は、電荷輸送物質およ
びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、こ
れを電荷発生層(35)上に塗布、乾燥することにより
形成できる。電荷輸送物質としては、前記電荷発生層
(35)で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質及び高
分子電荷輸送物質を用いることができる。
【0042】バインダー樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロ
ース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッ
ド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0043】電荷輸送物質の量はバインダー樹脂100
重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜
150重量部が適当である。但し、高分子電荷輸送物質
を用いる場合は単独の使用、バインダー樹脂との併用も
可能である。
【0044】電荷輸送層(37)の塗工に用いられる溶
媒としては前記電荷発生層と同様なものが使用できる
が、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を良好に溶解する
ものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2
種以上混合して使用しても良い。また、電荷輸送層(3
7)の形成には電荷発生層(35)と同様な塗工法が可
能である。
【0045】また、必要により可塑剤、レベリング剤を
添加することもできる。電荷輸送層(37)に併用でき
る可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフ
タレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されている
ものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹
脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当であ
る。電荷輸送層(37)に併用できるレベリング剤とし
ては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリ
コーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフ
ルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマー
が使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量
部に対して0〜1重量部程度が適当である。
【0046】電荷輸送層(37)の膜厚は、5〜50μ
m程度が適当であり、解像度、地肌汚れ等の画像特性及
び帯電電位、感度等の電気特性上、好ましくは10〜4
0μm程度が適当である。
【0047】更に、電荷輸送層(37)が感光体の表面
層になる場合、電荷輸送層(37)の全層又は表面部分
に耐摩耗性を向上させる目的で無機フィラーを含有させ
る。この無機フィラーとして平均粒径0.07〜0.3
μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ微粒子を用
いることにより、高耐久性を有し且つ繰り返し使用に対
して画像流れを発生せず、更に解像度や階調性が高く、
地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像が持続して得
られる。
【0048】本発明の三方晶系α−アルミナ微粒子とし
ては、例えば、特開昭61−201619号公報、特公
平6−17224号公報、特許第2983042号公報
記載のものが挙げられ、原料としてアルミニウムアンモ
ニウムカーボネートハイドロオキサイド[NHAlC
(OH)]を用い、これを1200℃前後で低温
焼成する製造方法により良好に製造される。このように
して製造された本発明のα−アルミナ粒子は、三方晶系
(ASTM X−ray Powder Date F
ile NO.10−173)であり、電界放出型走査
線電子顕微鏡FE−SEM(日立製作所製:S−420
0)による観察から粒子の2軸平均径を測定した結果、
0.07〜0.3μmの微小な多面体形状を有してい
る。
【0049】更に、この三方晶系α−アルミナはFE−
SEM観察から個数基準粒径分布が狭く、微粒側からの
累積10%、累積90%の粒径をそれぞれDa、Dbと
したときにDb/Daの値が4以下、且つ粒径1μm以
上の粒子を実質的に含まず、バイヤー法、水熱合成アル
ミナの粉砕粉体と比較して非常に粒径が揃っている。
【0050】これらの平均粒径、粒径分布の多面体形状
三方晶系α−アルミナは、感光体の最表層に用いるのに
最適である。また、本発明に用いられる三方晶系α−ア
ルミナの特徴として、1次粒子の凝集性が弱く単粒子化
しており、これを示す値としてガス吸着量から算出する
BET比表面積が粒径としては8〜20m/gと大き
いことが挙げられる。このため分散に高エネルギーの粉
砕法を必要とせず、微粉末の分布が少ない、粒子形状と
して鋭利な破砕面を有さない、分散による不純物の混入
が少ない等の利点がある。更に本発明のα−アルミナ粒
子は、発光分析による不純物イオンの定量によりナトリ
ウム含有量が10ppm以下と少なく、不純物量を全体
から除いて99.99重量%以上の高純度である。従っ
て、本発明の三方晶系α−アルミナを最表層に含有させ
た感光体では、繰り返し使用による露光部電位の上昇を
抑えることができる。
【0051】本発明の無機フィラーとしては前記三方晶
系α−アルミナ粒子の他に必要に応じて、銅、スズ、ア
ルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化チタン、他の結晶形アルミナ、酸化
ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化
ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸
化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、
フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の
金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素など粒子を
併用してもかまわない。また、これらの無機フィラーの
分散性改良などの目的で表面処理を施すことが可能であ
り、このとき用いられる表面処理剤としてはチタネート
系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジ
ルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸、シラ
ンカップリング剤、Al、TiO、ZrO
シリコーン、ステアリン酸アルミニウム、あるいはそれ
らの混合処理等が挙げられる。
【0052】最表面層に含有される無機フィラーの割合
は、目的とする耐摩耗性、無機フィラーの粒径、材質、
用いられる画像形成プロセス等様々な要因に左右される
が、無機フィラーが分散されている表面部分の全量に対
し0.5〜50重量%、好ましくは2〜40重量%であ
る。
【0053】無機フィラ−を含有する表面部分は、例え
ば無機フィラーを有機溶剤と合わせボールミル、アトラ
イター、サンドミル、ビーズミル、超音波などの従来方
法を用いて分散した後、バインダー樹脂を加え塗工する
ことにより設けられる。この無機フィラーを含有する表
面層が電荷輸送層(37)の全層の場合は電荷発生層
(35)上に直接塗工し、電荷輸送層(37)の表面部
分の場合は電荷輸送層上に塗工される。このとき用いら
れる塗工法は、電荷発生層(35)で記載した塗工法を
用いることができる。
【0054】この塗工液には必要に応じてポリカルボン
酸化合物等の分散剤、電荷輸送物質、レベリング剤、可
塑剤等の添加剤が用いられる。これらのバインダー樹脂
や添加剤は無機フィラー分散処理前、途中及び分散後に
添加しても良い。この塗工液に用いられる有機溶剤は無
機フィラーの分散性、塗工方法等によって左右される
が、一般的には電荷発生層(35)で記載したものが使
用可能であり、2種以上の溶剤が混合されても良い。
【0055】無機フィラーが分散した最表面部分に用い
られるバインダー樹脂、電荷輸送物質等の材料は、電荷
輸送層(37)で挙げたものが使用可能であるが、電荷
輸送層の表面部分にのみ無機フィラーを含有する場合、
無機フィラーを含有しない下層の電荷輸送部分と用いる
材料の種類、組成を必要に応じて変えることができる。
【0056】また、この無機フィラーと共に用いるバイ
ンダー樹脂として、電荷発生層(35)で記載した高分
子電荷輸送物質が好適に用いられ、特に中でも、主鎖又
は/且つ側鎖にトリアリールアミン構造を有するポリカ
ーボネートが有効である。本発明に用いられる更に有用
なトリアリールアミン構造有するポリカーボネートとし
ては、以下の一般式1〜一般式10の高分子電荷輸送物
質が挙げられる。
【0057】
【化1】 (式中、R,R,R はそれぞれ独立して置換も
しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、Rは水
素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R
は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,q
はそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表し
電荷輸送構造が30重量%以上70重量%以下にるよう
に調節される。nは繰り返し単位数を表し5〜5000
の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価
基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
【0058】
【化2】 (式中、R101,R102 は各々独立して置換もし
くは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原
子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素
原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
レン基、−O−,−S−,−SO−,−SO−,−C
O−,−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
2価基を表わす。)または、
【0059】
【化3】 (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R103、R104は置換または無置換のアルキル
基又はアリール基を表わす。)を表わす。ここで、R
101 とR102,R103とR104は、それぞれ
同一でも異なってもよい。
【0060】一般式1の具体例 R,R,Rはそれぞれ独立して置換もしくは無置
換のアルキル基又はハロゲン原子を表わすが、その具体
例としては以下のものを挙げることができ、同一であっ
ても異なってもよい。アルキル基として好ましくは、C
〜 C12とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
〜 C の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、こ
れらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ
基、C〜 Cのアルコキシ基、フェニル基、又はハ
ロゲン原子、C〜 C のアルキル基もしくはC
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有し
ても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、
n-ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-
ヒドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエ
チル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベ
ンジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル
基、4-フェニルベンジル基等が挙げられる。ハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられる。Rは水素原子又は置換もしくは無
置換のアルキル基を表わすがそのアルキル基の具体例と
しては上記のR, R, R と同様のものが挙げら
れる。R,Rは置換もしくは無置換のアリール基を
表わすが、その具体例としては以下のものを挙げること
ができ、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水
素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル
基、ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-
フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフ
ェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニ
ル基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデン
フェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ター
フェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チ
エニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニ
ル基、カルバゾリル基などが挙げられる。上述のアリー
ル基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、上記のR, R, R
と同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR105)としては、R
105は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(A)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0061】
【化4】
【0062】
【化5】
【0063】一般式(B)のジオール化合物の具体例と
しては以下のものが挙げられる。1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-
ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカ
ンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジ
メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-1,3-プロパン
ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール等の脂肪族ジオールや1,4-シクロヘキ
サンジオール、1,3-シクロヘキサンジオール、シクロヘ
キサン-1,4-ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙
げられる。また、芳香環を有するジオールとしては、4,
4’-ジヒドロキシジフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエ
タン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,
1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2-
ビス(3-フェニル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2-ビス(3-イソプロピル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,
2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、4,4’-ジヒドロキシジッフェニルスルホン、
4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’-ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’-ジメチル-4,
4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-ジヒド
ロキシジフェニルオキシド、2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)キサンテン、エチレングリコール-ビス(4-ヒ
ドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール-ビス
(4-ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコー
ル-ビス(4-ヒドロキシベンゾエート)1,3-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)-テトラメチルジシロキサン、フェ
ノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0064】
【化6】 (式中、R, Rは置換もしくは無置換のアリール
基、Ar, Ar, Ar は同一又は異なるアリレン
基を表わす。 X,k,jおよびnは、一般式1の場合
と同じである。)
【0065】一般式2の具体例 R, R は置換もしくは無置換のアリール基を表わ
すが、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-フル
オレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニ
レニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル
基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフ
ェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフ
ェニリル基、または、
【0066】
【化7】 ここで、Wは−O−,−S−,−SO−,−SO−,
−CO−及び以下の2価基を表わす。
【0067】
【化8】 (式中、cは1〜12の整数を表わす。)
【0068】
【化9】 (式中、dは1〜3の整数を表わす。)
【0069】
【化10】 (式中、eは1〜3の整数を表わす。)
【0070】
【化11】 (式中、fは1〜3の整数を表わす。)で表わされる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フ
リル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げ
られる。また、 Ar, ArおよびArで示され
るアリレン基としてはR および R で示したアリ
ール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なっても
よい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基
を置換基として有してもよい。また、これら置換基は上
記一般式中のR106、 R107、 R108の具体例
として表わされる。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、 C〜 C
12 とりわけC〜 C 、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、 C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(− OR109)としては、R
109は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)
【0071】
【化12】 式中、R110及びR111は各々独立に(2)で定義
したアルキル基またはアリール基を表し、アリール基と
しては例えばフェニル基、ビフェニル基、またはナフチ
ル基が挙げられ、これらはC〜 C のアルコキシ
基、 C〜 Cのアルキル基またはハロゲン原子を置
換基として含有しても良い。またアリール基上の炭素原
子と共同で環を形成しても良い。具体的には、ジエチル
アミノ基、N−メチル-N−フェニルアミノ基、N,N-
ジフェニルアミノ基、N,N-ジ(p-トリル)アミノ
基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ
基、ユロリジル基等が挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基、等
が挙げられる。 Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(C)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0074】
【化15】 (式中、R, R10は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar ,Ar,Ar は同一又は異なるアリレ
ン基を表わす。 X,k,jおよびnは、一般式1の場
合と同じである。)
【0075】一般式3の具体例 R, R10は置換もしくは無置換のアリール基を表わ
すが、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-フル
オレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニ
レニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル
基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフ
ェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフ
ェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チエ
ニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル
基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、 Ar
,Ar、およびArで示されるアリレン基とし
てはRおよびR10で示したアリール基の2価基が挙
げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリー
ル基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有し
てもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、 C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 Cのアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、 C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR112)としては、R
112 は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体
的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、
s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキ
シ基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチ
ルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げ
られる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、 C
のアルコキシ基、 C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げら
れる。 Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(D)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0076】
【化16】
【0077】
【化17】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙
げられる。
【0078】
【化18】 (式中、R11, R12 は置換もしくは無置換のアリ
ール基、Ar, Ar8,Ar9は同一又は異なるアリレ
ン基、sは1〜5の整数を表わす。 X,k,jおよび
nは、一般式1の場合と同じである。)
【0079】一般式4の具体例 R11, R12 は置換もしくは無置換のアリール基を
表わすが、その具体例としては以下のものを挙げること
ができ、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水
素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル
基、ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-
フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフ
ェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニ
ル基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデン
フェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ター
フェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チ
エニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニ
ル基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、A
, Ar8、およびAr9で示されるアリレン基として
はR11およびR12で示したアリール基の2価基が挙
げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリー
ル基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有し
てもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、 C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、 C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR113 )としては、R
113は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(E)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0080】
【化19】
【0081】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0082】
【化20】[一般式5] (式中、R13, R14は置換もしくは無置換のアリ
ール基、Ar10, Ar 11, Ar12は同一又は異
なるアリレン基、 X, X は置換もしくは無置換
のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を
表わす。 X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同
じである。)
【0083】一般式5の具体例 R13, R14 は置換もしくは無置換のアリール基を
表わすが、その具体例としては以下のものを挙げること
ができ、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水
素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル
基、ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-
フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフ
ェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニ
ル基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデン
フェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ター
フェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チ
エニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニ
ル基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、Ar
10, Ar11 およびAr12で示されるアリレン基
としてはR 13およびR14 で示したアリール基の2
価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述
のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基と
して有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、 C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらの
アルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、 C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR114 )としては、 R
114 は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体
的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、
s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキ
シ基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチ
ルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げ
られる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 X,X は置換もしくは無置換のエチレン基、置換
もしくは無置換のビニレン基を表し、この置換基として
は、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、上記R13
14のアリール基、上記(2)のアルキル基が挙げら
れる。Xは下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を
有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等
を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合
物を併用することにより主鎖中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合
体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般
式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合
物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメ
ートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重
合体となる。
【0084】
【化21】
【0085】
【化22】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0086】
【化23】 (式中、R15,R16,R17,R18は置換もしく
は無置換のアリール基、Ar13, Ar14,Ar
15,Ar16は同一又は異なるアリレン基、 Y
,Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン
基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換も
しくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄
原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよ
い。 X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同じで
ある。)
【0087】一般式6の具体例 R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換
のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のも
のを挙げることができ、同一であっても異なってもよ
い。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環
基としてナフチル基、ピレニル基、2-フルオレニル基、
9,9-ジメチル-2-フルオレニル基、アズレニル基、アン
トリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオ
レニリデンフェニル基、5H-ジベンゾ [a,d]シク
ロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフ
ェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。複素
環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル
基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられ
る。また、Ar13,Ar14,Ar15および Ar
16で示されるアリレン基としては、R15,R16
17 およびR18 で示した上記のアリール基の2価
基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述の
アリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基とし
て有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロ
ゲン原子、C〜 C のアルキル基もしくはC
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有し
ても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、
n-ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-
ヒドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエ
チル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベ
ンジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル
基、4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR115)としては、 R
115は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 Y,Y,Y は単結合、置換もしくは無置換のア
ルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン
基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素
原子、硫黄原子、ビニレン基、を表し同一であっても異
なってもよい。アルキレン基としては、上記(2)で示
したアルキル基より誘導される2価基を表わす。具体的
には、メチレン基、エチレン基、1,3-プロピレン基、1,
4-ブチレン基、2-メチル-1,3-プロピレン基、ジフルオ
ロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン
基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4-メチ
ルフェニルメチレン基、2,2-プロピレン基、2,2-ブチレ
ン基、ジフェニルメチレン基等を挙げることができる。
シクロアルキレン基としては、1,1-シクロペンチレン
基、1,1-シクロへキシレン基、1,1-シクロオクチレン基
等を挙げることができる。アルキレンエーテル基として
は、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エ
チレンメチレンエーテル基、ビス(トリエチレン)エー
テル基、ポリテトラメチレンエーテル基等が挙げられ
る。Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を
用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物
を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、
製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、
又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式
(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメー
トとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重
合体となる。
【0088】
【化24】
【0089】
【化25】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙
げられる。
【0090】
【化26】 (式中、R19,R20 は水素原子、置換もしくは無
置換のアリール基を表し,R19とR20は環を形成し
ていてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一又
は異なるアリレン基を表わす。 X,k,jおよびn
は、一般式1の場合と同じである。)
【0091】一般式7の具体例 R19,R20 は置換もしくは無置換のアリール基を
表わすが、その具体例としては以下のものを挙げること
ができ、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水
素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル
基、ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-
フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフ
ェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニ
ル基、5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフ
ェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフ
ェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チエ
ニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル
基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、R19
20 は環を形成する場合、9-フルオリニリデン、5H-
ジベンゾ[a,d]シクロヘブテニリデンなどが挙げら
れる。また、Ar17,Ar18 およびAr19で示
されるアリレン基としてはR 19およびR20で示した
アリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なっ
てもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示
す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、C〜 C のアルキル基もしくはC 〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR116)としては、R116
は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的に
は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−
ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(H)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0092】
【化27】
【0093】
【化28】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0094】
【化29】[一般式8] (式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、A
20,Ar21,Ar 22,Ar23 は同一又は異
なるアリレン基を表わす。 X,k,jおよびnは、一
般式1の場合と同じである。)
【0095】一般式8の具体例 R21 は置換もしくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-フル
オレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニ
レニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル
基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフ
ェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフ
ェニリル基などが挙げられる。複素環基としては、チエ
ニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル
基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、A
20,Ar21,Ar22 およびAr23 で示され
るアリレン基としてはR21で示したアリール基の2価
基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述の
アリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基とし
て有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、 C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR117)としては、 R
117 は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体
的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、
s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキ
シ基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチ
ルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げ
られる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(J)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0096】
【化30】
【0097】
【化31】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0098】
【化32】 (式中、R22,R23,R24,R25は置換もしく
は無置換のアリール基、Ar24,Ar25,A
26,Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン
基を表わす。 X,k,jおよびnは、一般式1の場合
と同じである。)
【0099】一般式9の具体例 R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換
のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のも
のを挙げることができ、同一であっても異なってもよ
い。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環
基としてナフチル基、ピレニル基、2-フルオレニル基、
9,9-ジメチル-2-フルオレニル基、アズレニル基、アン
トリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオ
レニリデンフェニル基、5H-ジベンゾ [a,d]シク
ロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフ
ェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。複素
環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル
基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられ
る。また、 Ar24,Ar25,Ar26,Ar27
およびAr28で示されるアリレン基としては、
22,R23,R24 およびR25で示した上記の
アリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なっ
てもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示
す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、 C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、C〜 C のアルキル基もしくはC〜 C
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有して
も良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-
ブチル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒ
ドロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチ
ル基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベン
ジル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、
4-フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR118)としては、R
118は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(L)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0100】
【化33】
【0101】
【化34】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0102】
【化35】[一般式10] (式中、R26,R27 は置換もしくは無置換のアリ
ール基、 Ar29,Ar 30,Ar31は同一又は異
なるアリレン基を表わす。 X,k,jおよびnは、一
般式1の場合と同じである。)
【0103】一般式10の具体例 R26,R27 は置換もしくは無置換のアリール基を
表わすが、その具体例としては以下のものを挙げること
ができ、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水
素基として、フェニル基、縮合多環基としてナフチル
基、ピレニル基、2-フルオレニル基、9,9-ジメチル-2-
フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフ
ェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニ
ル基、5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデン
フェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ター
フェニリル基などが挙げられる。複素環基として、チエ
ニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル
基、カルバゾリル基などが挙げられる。また、A
29,Ar30 およびAr31 で示されるアリレ
ン基としてはR26 およびR27で示したアリール基
の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C〜 C
12 とりわけC〜 C、さらに好ましくはC
の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これら
のアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、
〜 C のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲ
ン原子、C〜 C のアルキル基もしくはC1〜C4の
アルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良
い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i-プロピル基、t-ブチル基、s-ブチル基、n-ブ
チル基、i-ブチル基、トリフルオロメチル基、2-ヒド
ロキシエチル基、2-シアノエチル基、2-エトキシエチル
基、2-メトキシエチル基、ベンジル基、4-クロロベンジ
ル基、4-メチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、4-
フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR119)としては、 R
119は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s
−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2-ヒドロキシエトキシ
基、2-シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4-メチル
ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げら
れる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C
のアルコキシ基、C〜 C のアルキル基また
はハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的
には、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチル
オキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-メトキシフェノキ
シ基、4-クロロフェノキシ基、6-メチル−2−ナフチル
オキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基と
しては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェ
ニルチオ基、p-メチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル-N−
プロピルアミノ基、N,N-ジベンジルアミノ基等が挙
げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等
が挙げられる。 Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有する
ジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い
重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併
用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造
されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又は
ブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(M)
のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記
一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの
重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この
場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0104】
【化36】
【0105】
【化37】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0106】ここで用いられるバインダー樹脂は、無機
フィラーを固定化し最表面層の強度を維持する目的で含
有され、無機フィラー100重量部に対し25重量部以
上、好ましくは50重量部以上が最低限必要である。ま
た、電荷輸送物質はじめとする添加物は電荷輸送層(3
7)と同じ添加割合で使用できる。
【0107】また、この無機フィラーを含有する表面部
分の膜厚としては、電荷輸送層(37)の全層でも可能
であるが画像特性、電気特性上20μm以下が望まし
く、更に好ましくは1〜10μmの範囲である。
【0108】無機フィラー分散層用塗工液に用いられる
分散剤は、塗工液作製時に無機フィラーの分散性を向上
させ塗工液を安定性を高める目的で必要に応じて添加さ
れる。この分散剤としては無機フィラーを一次粒径に近
い値まで分散する、電気的特性・画像特性に悪影響を及
ぼさない、などの点でポリカルボン酸化合物が特に有効
である。
【0109】このポリカルボン酸化合物としては、複数
のカルボン酸残基を有する低分子化合物、オリゴマー、
高分子化合物を指し、例えば有機脂肪酸、高酸化樹脂等
が挙げられる。このポリカルボン酸化合物がオリゴマ
ー、高分子化合物としては、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、アクリル酸やメタクリル酸を用いた共重合体、
スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。ここで用い
られるポリカルボン酸化合物の酸価としては、10〜4
00(mgKOH/g)のものが有効に使用できる。
(酸価とは、1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するの
に要する水酸化カリウムのミリグラム数で定義され
る。) このポリカルボン酸化合物添加量としては、含有される
無機フィラー100重量部に対し0.01〜50重量
部、好ましくは0.1〜20重量部である。
【0110】次に、感光層が単層構成の場合について述
べる。単層構成は導電性支持体上に少なくとも電荷発生
物質をバインダー樹脂中に分散した感光層(33)を設
けたものである。感光層(33)は、電荷発生物質とバ
インダー樹脂の他に必要に応じて電荷輸送物質を適当な
溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することに
よって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリン
グ剤等を添加することもできる。それぞれ電荷発生物
質、電荷輸送物質、可塑剤、レベリング剤は前記電荷発
生層(35)、電荷輸送層(37)について既に述べた
と同様のものが使用できる。
【0111】バインダー樹脂としては、既に電荷輸送層
(37)で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層
(35)で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよ
い。また、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用
できる。樹脂成分100重量部に対する電荷発生物質の
量は1〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0
〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜1
50重量部である。感光層は、電荷発生物質、バインダ
ー樹脂を必要に応じて電荷輸送物質とともにテトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサ
ン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬
塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート
などで塗工して形成できる。
【0112】感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当
である。この単層構成の感光層(33)が感光体の表面
層になる場合、感光層(33)の全層又はその表面部分
に耐摩耗性を向上させる目的で無機フィラ−を含有させ
る。この無機フィラーとして平均粒径0.07〜0.3
μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ微粒子を用
いることにより、高耐久性を有し且つ繰り返し使用に対
して画像流れを発生せず、更に解像度や階調性が高く、
地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像が持続して得
られる。この単層構成における表面部分に分散される無
機フィラーとしては前述のものが使用可能で、バインダ
ー樹脂をはじめその他の構成材料としては基本的に上記
単層構成の感光層(33)に用いられるものが含有可能
で、また更に必要に応じて電荷輸送層(37)で記載の
ポリカルボン酸化合物、可塑剤、レベリング剤等が添加
される。また、これらの含有される材料の添加量、無機
フィラー分散層の製造法、膜厚としては前述の電荷輸送
層(37)、単層構成の感光層(33)について述べた
と同様の事項が適用できる。
【0113】本発明の感光体においては、導電性支持体
(31)と感光層との間に下引き層を設けることができ
る。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これら
の樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等
が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電
位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0114】これらの下引き層は、前述の感光層の如く
適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用
することもできる。この他、本発明の下引き層には、A
を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリ
レン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、T
iO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法
にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知
のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5
μmが適当である。
【0115】本発明の感光体では、感光層保護の目的
で、感光層(33)の表面側に保護層(39)を設ける
ことができる。保護層(39)は感光体の最表面側の層
で高い耐摩耗性が要求されるため、無機フィラーを含有
させることが有効であるが、この無機フィラーとして平
均粒径0.07〜0.3μmで粒径分布の狭い三方晶系
α−アルミナ微粒子を用いることにより、高耐久性を有
し且つ繰り返し使用に対して画像流れを発生せず、更に
解像度や階調性が高く、地肌汚れや画像濃度低下のない
良好な画像が持続して得られる。
【0116】この保護層に用いられるバインダー樹脂と
しては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニル
モノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹
脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポ
リアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホ
ン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹
脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニ
レンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリ
レート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エ
ポキシ樹脂等の樹脂を併用することができる。
【0117】この保護層(39)に分散される無機フィ
ラーとしては前述のものが使用可能でき、必要に応じて
電荷輸送層(37)について述べたと同様にポリカルボ
ン酸化合物、可塑剤、レベリング剤等が添加される。ま
た、これらの材料の添加量、無機フィラーの分散法、保
護層(39)の製造法としては、電荷輸送層(37)に
ついて述べたと同様の事項が適用できる。なお、保護層
(39)の厚さは0.5〜5μm程度が適当である。
【0118】本発明の感光体においては、感光層(3
3)又は電荷輸送層(37)と保護層(39)との間に
中間層を設けることも可能である。中間層には、一般に
バインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂とし
ては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性
ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法とし
ては、前述のごとく一般的な塗工法が採用できる。な
お、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当であ
る。
【0119】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護
層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができ
る。本発明に用いることができる酸化防止剤として、下
記のものが挙げられる。
【0120】フェノール系化合物 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒ
ドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]ク
リコールエステル、トコフェロ−ル類など。
【0121】パラフェニレンジアミン類 N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
【0122】ハイドロキノン類 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジ
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0123】有機硫黄化合物類 ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデ
シル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
【0124】有機燐化合物類 トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホス
フィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリク
レジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
【0125】これら化合物は、ゴム、プラスチック、油
脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容
易に入手できる。本発明における酸化防止剤の添加量
は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%
である。
【0126】次に図面を用いて本発明の画像形成方法な
らびに画像形成装置を詳しく説明する。本発明の画像形
成方法ならびに画像形成装置とは、本発明の最表面層が
少なくとも無機フィラーとして平均粒径0.07〜0.
3μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ微粒子を
含有する感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯
電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写
紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリ
ーニングというプロセスよりなる画像形成方法ならびに
画像形成装置である。場合により、静電潜像を直接転写
体に転写し現像する画像形成方法等では、感光体に配し
た上記プロセスを必ずしも有するものではない。
【0127】図6は、画像形成装置の一例を示す概略図
である。感光体を平均的に帯電させる手段として、帯電
チャージャ(3)が用いられる。この帯電手段として
は、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体
放電素子、針電極デバイス、ローラー帯電デバイス、導
電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が全て使
用可能である。
【0128】次に、均一に帯電された感光体上に静電潜
像を形成するために画像露光部5が用いられる。この光
源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャ
ープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外
カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フ
ィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルター
を用いることもできる。
【0129】次に、感光体上に形成された静電潜像を可
視化するために現像ユニット6が用いられる。現像方式
としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現
像法、湿式トナーを用いた湿式現像法がある。感光体に
正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上に
は正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性の
トナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られ
るし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像
が得られる。
【0130】次に、感光体上で可視化されたトナー像を
転写体上に転写するために転写チャージャ(10)が用
いられる。また、転写をより良好に行なうために転写前
チャージャ(7)を用いてもよい。これらの転写手段と
しては、転写チャージャ、バイアスローラーを用いる静
電転写方式、粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方
式、磁気転写方式が利用可能である。静電転写方式とし
ては、前記帯電手段が利用可能である。
【0131】次に、転写体を感光体より分離する手段と
して分離チャージャ(11)、分離爪(12)が用いら
れる。その他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側
端ベルト分離、先端グリップ搬送、曲率分離、等が用い
られる。分離チャージャとしては、前記帯電手段が利用
可能である。
【0132】次に、転写後感光体上に残されたトナーを
クリーニングするためにファーブラシ(14)、クリー
ニングブレード(15)が用いられる。また、クリーニ
ングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージ
ャ(13)を用いてもよい。その他クリーニング手段と
しては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等がある
が、それぞれ単独でまた複数の方式を併用してもよい。
【0133】次に、必要に応じて感光体上の潜像を取り
除く目的で除電手段が用いられる。除電手段としては除
電ランプ(2)、除電チャージャが用いられ、それぞれ
前記露光光源、帯電手段が利用できる。
【0134】その他、感光体に近接していない原稿読み
取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが全
て使用できる。本発明は、このような画像形成手段に本
発明に係る電子写真感光体を用いる画像形成方法及び画
像形成装置である。
【0135】この画像形成手段は、複写装置、ファクシ
ミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよい
が、プロセスユニットの形態でそれら装置内に組み込ま
れ、着脱自在としたものであってもよい。図7は、画像
形成装置用プロセスユニットの1例を示す概略図であ
る。
【0136】画像形成装置用プロセスユニットとは、感
光体を内蔵し、他に帯電手段、現像手段、転写手段、ク
リーニング手段、除電手段の少なくとも一つを一体化
し、着脱可能とした装置(部品)である。本発明は、最
表面層が少なくとも無機フィラーとして平均粒径0.0
7〜0.3μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ
微粒子を含有する感光体と帯電、現像、転写、クリーニ
ング、除電手段の少なくとも一つを一体化した画像形成
装置用プロセスユニットを提供するものである。
【0137】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中使用する部は、すべて重量部を表わ
す。
【0138】[実施例1]φ30mmのアルミニウムド
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用
塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥すること
により、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、22μmの電荷輸送層を形成した。最表面層の無機
フィラー含有層用塗工液は、下記無機フィラーと溶剤を
アルミナボールを用いて24時間ボールミル分散し、そ
の分散液にバインダー樹脂と電荷輸送物質及び溶剤を加
え調整した。この塗工液を電荷輸送層上にスプレー塗
工、乾燥し無機フィラー含有の最表面層を3μm設け、
本発明の電子写真感光体を得た。
【0139】 〔下引き層用塗工液〕 アルキッド樹脂 (ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製) 6部 メラミン樹脂 (スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製) 4部 酸化チタン 40部 メチルエチルケトン 50部
【0140】 〔電荷発生層用塗工液〕 下記構造のビスアゾ顔料 2.5部
【0141】
【化38】 ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製) 0.5部 シクロヘキサノン 200部 メチルエチルケトン 80部
【0142】 〔電荷輸送層用塗工液〕 ビスフェノールZポリカーボネート (パンライトTS−2050、帝人化成製) 10部 下記構造の低分子電荷輸送物質(D−1) 7部
【0143】
【化39】 テトラヒドロフラン 100部 1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業製) テトラヒドロフラン溶液 1部
【0144】 〔無機フィラー含有層用塗工液〕 三方晶系α−アルミナ微粒子 (タイミクロンTM−5D、大明化学工業製) 2部 バインダー樹脂 ビスフェノールZポリカーボネート (パンライトTS−2050、帝人化成製) 4部 低分子電荷輸送物質(電荷輸送層に記載の低分子電荷輸送物質D−1) 3部 シクロヘキサノン 60部 テトラヒドロフラン 200部
【0145】[実施例2]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーを三方晶系α−アルミナ微粒
子(タイミクロンTM−DAR:大明化学工業製)2部
に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製
した。
【0146】[実施例3]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーを三方晶系α−アルミナ微粒
子(タイミクロンTM−DA:大明化学工業製)2部に
変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0147】[実施例4]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーとして三方晶系α−アルミナ
微粒子粒子(タイミクロンTM−5D:大明化学工業製
化学工業製)2部を用い、塗工液作製行程において無機
フィラー分散時に分散剤としてポリカルボン酸化合物
(BYK−P104,ビックケミー製)0.02部を含
有させ、最表面層の膜厚を5μmとした以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0148】[実施例5]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーとして三方晶系α−アルミナ
微粒子(タイミクロンTM−DAR:大明化学工業製)
2部を用い、また塗工液作製行程において無機フィラー
分散時に分散剤としてポリカルボン酸化合物(BYK−
P104,ビックケミー製)0.02部を含有させ、最
表面層の膜厚を5μmとした以外は実施例1と同様に電
子写真感光体を作製した。
【0149】[実施例6]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーとして三方晶系α−アルミナ
微粒子(タイミクロンTM−DA:大明化学工業製)2
部を用い、また塗工液作製行程において無機フィラー分
散時に分散剤としてポリカルボン酸化合物(BYK−P
104,ビックケミー製)0.02部を含有させ、最表
面層の膜厚を5μmとした以外は実施例1と同様に電子
写真感光体を作製した。
【0150】[実施例7]実施例4のバインダー樹脂を
ポリカーボネート(パンライト C−1400,帝人化
成製)4部に変えた以外は実施例4と同様に電子写真感
光体を作製した。
【0151】[実施例8]実施例4のバインダー樹脂を
下記構造の高分子電荷輸送物質(PD−1)7部に変
え、低分子電荷輸送物質を添加しないこと以外は実施例
4と同様に電子写真感光体を作製した。
【0152】
【化40】 k=0.40、j=0.60、Mw=135000(ポ
リスチレン換算)
【0153】[比較例1]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをルチル型−酸化チタン粉末
(CR−EL:石原産業製)2部を用い、また塗工液作
製行程において無機フィラー分散時に分散剤としてポリ
カルボン酸化合物(BYK−P104,ビックケミー
製)0.02部を含有させ、最表面層の膜厚を3μmと
した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0154】[比較例2]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーを球形シリカ粒子(KE−P
30:日本触媒製)1.5部に変えた以外は実施例1と
同様に電子写真感光体を作製した。
【0155】[比較例3]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーを六方稠密格子α−アルミナ
粒子(AA−2:住友化学工業製)2部に変えた以外は
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0156】[比較例4]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをアルミナ超微粒子(Alumin
ium Oxide C:日本アエロジル製)2部に変えた以外は
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0157】[比較例5]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AKP
−30:住友化学工業製)2部を用い、また塗工液作製
行程において無機フィラー分散時に分散剤としてポリカ
ルボン酸化合物(BYK−P104,ビックケミー製)
0.02部を含有させ、最表面層の膜厚を5μmとした
以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0158】[比較例6]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AL−
M41:住友化学工業製)2部に変えた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0159】[比較例7]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AMS
−12:住友化学工業製)2部に変えた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0160】[比較例8]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをθ−アルミナ粉末(TM−
100D:大明化学工業製)2部に変えた以外は実施例
1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0161】[比較例9]実施例1の無機フィラー含有
層用塗工液の無機フィラーをγ−アルミナ粉末(TM−
300D:大明化学工業製AMS−12:住友化学工業
製)2部に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光
体を作製した。
【0162】[比較例10]実施例1の無機フィラー含
有最表層を設けない以外は実施例1と同様に電子写真感
光体を作製した。
【0163】
【表1】
【0164】実施例のα−アルミナ粒子は、ASTM
X−ray Powder Date File N
O.10−173から結晶形が三方晶系である。また、
電界放出型走査線電子顕微鏡FE−SEM(日立製作所
製:S−4200)による観察から粒子の2軸平均径を
測定した結果、0.07〜0.3μmのα−アルミナ微
粒子であり、個数基準粒径分布が狭く、微粒側からの累
積10%、累積90%の粒径をそれぞれDa、Dbとし
たときにDb/Daの値が4以下、且つ粒径1μm以上
の粒子を実質的に含まず、バイヤー法、水熱合成アルミ
ナ等の粉砕粉体と比較して非常に粒径が揃っている。ま
た、本発明に用いられる三方晶系α−アルミナは1次粒
子の凝集性が弱く単粒子化しており、これを示す値とし
てガス吸着量から算出するBET比表面積が粒径として
は8〜20m/gと大きい。更に、この三方晶系α−
アルミナ粒子は、発光分析による不純物イオンの定量に
よりナトリウム含有量が10ppm以下と少なく、不純
物量を全体から除いて99.99以上の高純度である。
【0165】以上のように作製した実施例1〜8、比較
例1〜10の電子写真感光体を、電子写真装置用プロセ
スユニットに装着し、画像露光光源を 655nmの半
導体レーザーに改造したリコー製imagioMF22
00を用いて、画像評価を行った。まず、温度25゜C、
湿度55%の環境下で初期画像をとり、その後帯電負荷
の加速試験として5ppmのオゾンガス雰囲気下に10
時間放置した後初期と同じ環境にもどし画像変化を確認
した。その後、更に3万枚の複写を行い複写終了後の感
光体の摩耗量と画像変化を調べた。その結果を表2に示
す。
【0166】
【表2】
【0167】表2の評価結果より、耐摩耗性の向上を狙
い最表面層に無機フィラーを分散させた感光体におい
て、実施例1〜8に示されるように、無機フィラーとし
て平均粒径0.07〜0.3μmで粒径分布の狭い三方
晶系α−アルミナ微粒子を用いることにより、比較例1
〜9の別のフィラーを用いた場合に比べ、画像流れや地
肌汚れが発生せず、階調性と解像度が共に高く且つ画像
濃度の低下のない良好な画像が持続して得られることが
わかる。また、比較例10の無機フィラー含有した表面
層を用いなかった場合に比べ、耐摩耗性が高く、長寿命
の感光体が達成されていることが分かる。したがって、
本発明の最表面層に無機フィラーとして平均粒径0.0
7〜0.3μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ
微粒子を用いることにより、高耐久性を有し、繰り返し
使用に対しても良好な画像が持続して得られる高性能で
信頼性の高い電子写真感光体を提供できることが判明し
た。また合わせて、本発明の電子写真感光体を用いた画
像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセス
ユニットが高性能、高信頼性を有していることが判明し
た。
【0168】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的なせつめいより明
らかなように、本発明によれば、最表面層に少なくとも
無機フィラーとバインダー樹脂とを含有する電子写真感
光体において、この無機フィラーとして平均粒径0.0
7〜0.3μmで粒径分布の狭い三方晶系α−アルミナ
微粒子を用いることにより、耐摩耗性が高く且つ高画質
が持続できる高耐久、高性能で且つ信頼性の高い電子写
真感光体を提供できる。また、本発明の電子写真感光体
を用いることにより、高性能、高信頼性の画像形成方
法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット
が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の感光体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の感光体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の感光体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の感光体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の画像形成装置の一例を示す概略図であ
る。
【図7】本発明の画像形成装置用プロセスユニットの一
例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 除電ランプ 3 帯電チャージャ 4 イレーサ 5 画像露光部 6 現像ユニット 7 転写前チャージャ 8 レジストローラ 9 転写紙 10 転写チャージャ 11 分離チャージャ 12 分離爪 13 クリーニング前チャージャ 14 ファーブラシ 15 クリーニングブレード 31 導電性支持体 33 感光層 35 電荷発生層 37 電荷輸送層 39 保護層 101 感光ドラム 102 帯電装置 103 露光 104 現像装置 105 転写体 106 転写装置 107 クリーニングブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/05 104 G03G 5/05 104A 104B 5/06 312 5/06 312 5/07 103 5/07 103

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を設
    けてなる電子写真感光体において、この電子写真感光体
    の最表面層が少なくとも無機フィラーとバインダー樹脂
    を含有しており、この無機フィラーが三方晶系のα−ア
    ルミナであることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記α−アルミナ粒子が、アルミニウム
    アンモニウムカーボネートハイドロオキサイド[NH
    AlCO(OH)]を熱分解することより製造され
    たものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写
    真感光体。
  3. 【請求項3】 前記α−アルミナ粒子が、平均粒径0.
    07〜0.3μmであることを特徴とする請求項1に記
    載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記α−アルミナ粒子が、粒径分布とし
    て微粒側からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞ
    れDa、DbとしたときにDb/Daの値が4以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記α−アルミナ粒子が、1次粒径1μ
    m以上の粗大粒子を含まないことを特徴とする請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記α−アルミナ粒子が、その比表面積
    (BET表面積)8〜20m/gであることを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記α−アルミナ粒子が、不純物として
    ナトリウム含有量が20ppm以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記α−アルミナ粒子が、純度として9
    9.99重量%以上であることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記最表面層が、ポリカルボン酸化合物
    を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至8
    の何れかに記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記最表面層に含有されるバインダー
    樹脂が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求
    項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記最表面層に含有されるバインダー
    樹脂が、主鎖又は、且つ側鎖にトリアリールアミン構造
    を有するポリカーボネートであることを特徴とする請求
    項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記、少なくとも無機フィラーとバイ
    ンダー樹脂を含有する最表面層が、電荷輸送層の表面部
    分であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記
    載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至8何れかに記載の電子写
    真感光体に少なくとも帯電、露光、現像、転写を繰り返
    すことにより画像を形成することを特徴とする画像形成
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至8の何れかに記載の電子
    写真感光体に加えて、帯電手段、露光手段、現像手段お
    よび転写手段を有することを特徴とした画像形成装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至8の何れかに記載の電子
    写真感光体に加えて、帯電手段、現像手段、転写手段、
    クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれ
    た少なくとも一つの手段を一体化し、これを着脱可能と
    したことを特徴とする画像形成装置用プロセスユニッ
    ト。
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