JP3990499B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等の電子写真プロセスに用いられる電子写真用感光体に関するものであり、さらに詳しくは高感度、高画質で、耐久性に非常に優れた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用されている電子写真用感光体を用いた電子写真方法とは、少なくとも電子写真用感光体に一次帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び電子写真用感光体表面のクリーニングというプロセスよりなる方法である。
【0003】
電子写真用感光体が、この電子写真法において要求される基本的な特性としては、
▲1▼暗所で適当な電位に帯電できること
▲2▼暗所において電荷の散逸が少ないこと
▲3▼光照射によって速やかに電荷を散逸できること
等が挙げられる。
【0004】
更にこれらの特性以外に画質特性等の長期信頼性や低公害性、コストの低さ等も要求される。
従来、電子写真方式に於いて使用される感光体としては導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛・硫化カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が広く利用されるようになってきている。
【0005】
有機系の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。
【0006】
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、かつ有用である。
【0007】
ところが、電子写真方法に用いられる有機系電子写真用感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されているが、低分子化合物は単独で製膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いられる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセスにおいて繰り返し使用された場合に現像システムやクリーニングシステムによる機械的な感光体表面への負荷により膜削れを生じやすいという耐摩耗性の低さが短所として挙げられる。
【0008】
更に、この構成の電荷輸送層は電荷移動度に限界があり、電子写真プロセスの高速化あるいは小型化の障害となっていた。これは通常低分子電荷輸送物質の含有量が50重量%以下で使用されることに起因している。即ち低分子電荷輸送物質の含有量を増すことで確かに電荷移動度は上げられるが、このとき逆に製膜性や耐摩耗性が劣化するためである。
【0009】
この有機系感光体の特性を改善する技術として有機系感光体のバインダー樹脂を改良したもの(特開平5−216250号公報)や高分子型の電荷輸送物質(特開昭51−73888号公報、特開昭54−8527号公報、特開昭54−11737号公報、特開昭56−150749号公報、特開昭57−78402号公報、特開昭63−285552号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−19049号公報、特開平3−50555号公報、特開平4−225014号公報、特開平5−331238号公報等)が開示され注目されている。
【0010】
また、電子写真用感光体は機械的な耐久性以外に、コロナ放電等の各種帯電システムから発生するオゾンやNOx等によって、感光体が劣化し、帯電性低下などによる画質劣化が引き起こされるという問題を抱えている。
【0011】
有機系感光体におけるかような特性を改善する技術として、電荷輸送層を含む最表面層に種々の酸化防止効果を有する添加剤を含有させる方法(特公昭50−33857号公報、特公昭51−34736号公報、特開昭56−130759号公報、特開昭57−122444号公報、特開昭62−105151号公報、特開平3−278061号公報等)が開示されている。
【0012】
本発明者による検討結果より、高分子電荷輸送物質とフェノール系酸化防止剤を組み合わせること(特開平9−319123号公報)により、耐摩耗性と画像特性の両立が図られることが明らかとなった。しかしながら、高分子電荷輸送物質に、低分子の酸化防止剤を含有させると、元来の高分子電荷輸送物質の耐摩耗性を僅かながら低下させることが判明した。
【0013】
このように、これまでの電子写真用感光体は、電子写真エンジンが近年要求されている高性能、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成するためには不十分であり、改良が強く望まれている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、この高性能、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成する有機系電子写真用感光体を提供することにあり、特に画質再現性、耐摩耗性に優れ、耐久性及び光感度に優れた有機系電子写真用感光体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、電子写真感光体が要求される画像特性、耐摩耗性を同時に実現させるための手段を鋭意検討した結果、電子写真用感光体を、導電性支持体から最も離れた表面側から、少なくとも1層中に高分子電荷輸送物質及び特定構造の添加剤を含有した電子写真感光体とすることにより、上記目的を達成できることが明らかになった。
【0016】
これは有機系感光層最表面側から、少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する構成とすると、電子写真プロセスにおける現像システムやクリーニングシステム等の機械的ハザードを受けても、電荷移動成分が高分子マトリクス中に化学結合により固定されているため、摩耗に非常に強くなる。また特定構造の添加剤(一般式(a))は、高分子電荷輸送物質との相容性が非常に高く、また、長鎖構造を持つことから、膜中での安定性も高い。このようなことから、高分子電荷輸送物質中に一般式(a)の添加剤を含有させると、元来の高分子電荷輸送物質の耐摩耗性を損なうことなく、さらに酸化防止機能も付与することにより、画像特性を長期的に持続することができる。
【0017】
更に、感光体の光感度も高分子電荷輸送物質を本発明の特定の構造のものとすることにより、非常に良好なものが得られ、各種電子写真方式画像形成装置を設計する上で大きなメリットが得られることも判明した。
【0018】
以下、図面に沿って本発明で用いられる電子写真感光体を説明する。
第1図は、本発明において用いられる電子写真感光体の断面図であり、導電性支持体(21)上に感光層(23)が形成されたものである。
第2図は、別の構成を示す断面図であり、導電性支持体(21)上に、電荷発生層(31)と電荷輸送層(33)からなる感光層(23)が形成されたものである。
第3図は、更に別の構成を示す断面図であり、導電性支持体(21)と感光層(23)との間に下引き層(25)が形成されたものである。
【0019】
次に、本発明に用いられる添加剤について述べる。
本発明に用いられる添加剤としては、下記一般式(a)で表わされる添加剤が有効に用いられる。一般式(a)で表わされるアルキルフェノール添加剤を例示し、具体例を示す。
【0020】
【化11】
Figure 0003990499
は炭素数4以上の直鎖状のアルキル基である。Aの炭素数4以上の直鎖状のアルキル基としては、好ましくは、炭素数10以上20以下である。具体例としては、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基等が挙げられる。ただこの具体例に限定されるものではない。
またAは、−OH基に対し、オルト位、パラ位、メタ位のどの位置でもかまわない。
【0021】
次に、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質について述べる。本発明に用いられる高分子電荷輸送物質として、下記(2)〜(4)、(7)〜(10)式で表わされる高分子電荷輸送物質が有効に用いられる。(2)〜(4)、(7)〜(10)式で表わされる高分子電荷輸送物質を例示し、具体例を示す。なお、下記(1)、(5)、(6)式で表わされる高分子電荷輸送物質は参考例である。
【0022】
【化12】
Figure 0003990499
式中、R、R、Rはそれぞれ独立して置換若しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、Rは水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基、R、Rは置換若しくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、又は下記一般式で表わされる2価基を表わす。
【0023】
【化13】
Figure 0003990499
式中、R101、R102は各々独立して置換若しくは無置換のアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わす。)又は、
【0024】
【化14】
Figure 0003990499
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換又は無置換のアルキル基又はアリール基を表わす。)を表わす。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0025】
(1)式の具体例
1、R2、R3はそれぞれ独立して置換若しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0026】
アルキル基として好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有していてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0027】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
4は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表わすが、そのアルキル基の具体例としては上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。
5、R6は置換若しくは無置換のアリール基(芳香族炭化水素基及び不飽和複素環基)を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0028】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0029】
上記のアリール基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。
【0030】
(3)アルコキシ基(−OR105)。アルコキシ基(−OR105)としては、R105が上記(2)で定義したアルキル基であるものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0031】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が前記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0032】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xで表わされる構造部分は下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0033】
【化15】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオール等が挙げられる。
【0034】
また、芳香環を有するジオールとしては、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0035】
【化16】
Figure 0003990499
式中、R、Rは置換若しくは無置換のアリール基、Ar、Ar、Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0036】
(2)式の具体例
7、R8は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、又は
【0037】
【化17】
Figure 0003990499
(ここで、Wは−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−又は以下の2価基を表わす。)
【0038】
【化18】
Figure 0003990499
【0039】
【化19】
Figure 0003990499
【0040】
【化20】
Figure 0003990499
【0041】
【化21】
Figure 0003990499
で表わされる2価基。
【0042】
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
また、Ar1、Ar2及びAr3で示されるアリレン基としてはR7及びR8で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基(1)〜基(7)を置換基として有してもよい。また、これら置換基は上記一般式中のR106、R107、R108と同じ意味を有する。
【0043】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくはC1〜C12とりわけC1〜C18さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有していてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0044】
(3)アルコキシ基(−OR109)。アルコキシ基(−OR109)としては、R109が(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0045】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)次式で表わされるアルキル置換アミノ基。
【0046】
【化22】
Figure 0003990499
式中、R110及びR111は各々独立に前記(2)で定義したアルキル基又はアリール基を表わす。アリール基としては例えばフェニル基、ビフェニル基、又はナフチル基が挙げられ、これらはC〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成してもよい。このアルキル置換アミノ基としては具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。
【0047】
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
【0048】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0049】
【化23】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物としては(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0050】
【化24】
Figure 0003990499
式中、R、R10は置換若しくは無置換のアリール基、Ar、Ar、Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0051】
(3)式の具体例
9、R10は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0052】
また、Ar4、Ar5及びAr6で示されるアリレン基としてはR9及びR10で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0053】
(3)アルコキシ基(−OR112)。アルコキシ基(−OR112)としては、R112が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0054】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0055】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0056】
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0057】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0058】
【化25】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0059】
【化26】
Figure 0003990499
式中、R11、R12は置換若しくは無置換のアリール基、Ar、Ar、Arは同一又は異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0060】
(4)式の具体例
11、R12は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0061】
また、Ar7、Ar8及びAr9で示されるアリレン基としてはR11及びR12で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0062】
(3)アルコキシ基(−OR113)。アルコキシ基(−OR113)としては、R113が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0063】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0064】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0065】
【化27】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0066】
【化28】
Figure 0003990499
式中、R13、R14は置換若しくは無置換のアリール基、Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリレン基、X、Xは置換若しくは無置換のエチレン基、又は置換若しくは無置換のビニレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0067】
(5)式の具体例
13、R14は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0068】
また、Ar10、Ar11及びAr12で示されるアリレン基としてはR13及びR14で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0069】
(3)アルコキシ基(−OR114)。アルコキシ基(−OR114)としては、R114が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0070】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0071】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0072】
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0073】
前記X1、X2の構造部分は置換若しくは無置換のエチレン基、置換若しくは無置換のビニレン基を表わし、この置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、上記R13、R14のアリール基、上記(2)のアルキル基が挙げられる。
【0074】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0075】
【化29】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0076】
【化30】
Figure 0003990499
【0077】
式中、R15、R16、R17、R18は置換若しくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし同一であっても異なってもよい。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0078】
(6)式の具体例
15、R16、R17、R18は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0079】
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0080】
また、Ar13、Ar14、Ar15及びAr16で示されるアリレン基としてはR15、R16、R17、及びR18で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0081】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0082】
(3)アルコキシ基(−OR115)。アルコキシ基(−OR115)としては、R115が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0083】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0084】
前記Y1、Y2、Y3の構造部分は単結合、置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし、同一であっても異なっていてもよい。
【0085】
このアルキレン基としては、上記(2)で示したアルキル基より誘導される2価基が挙げられ、具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチルフェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−ブチレン基、ジフェニルメチレン基等を挙げることができる。
【0086】
同シクロアルキレン基としては、1,1−シクロペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロオクチレン基等を挙げることができる。
【0087】
同アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチレンエーテル基等が挙げられる。
【0088】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0089】
【化31】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0090】
【化32】
Figure 0003990499
式中、R19、R20は水素原子、置換若しくは無置換のアリール基を表わし、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0091】
(7)式の具体例
19、R20は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0092】
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0093】
また、R19、R20は環を形成する場合、9−フルオリニリデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘブテニリデンなどが挙げられる。
また、Ar17、Ar18及びAr19で示されるアリレン基としてはR19及びR20で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0094】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0095】
(3)アルコキシ基(−OR116)。アルコキシ基(−OR116)としては、R116が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0096】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0097】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0098】
前記Xの構造部分は下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0099】
【化33】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0100】
【化34】
Figure 0003990499
式中、R21は置換若しくは無置換のアリール基、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0101】
(8)式の具体例
21は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0102】
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0103】
また、Ar20、Ar21、Ar22及びAr23で示されるアリレン基としてはR21で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0104】
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0105】
(3)アルコキシ基(−OR117)。アルコキシ基(−OR117)としては、R117が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0106】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0107】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0108】
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものを表わす。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0109】
前記Xの構造部分は下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、この構造部分Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0110】
【化35】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0111】
【化36】
Figure 0003990499
式中、R22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0112】
(9)式の具体例
22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0113】
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0114】
また、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、及びAr28で示されるアリレン基としては、R22、R23、R24、及びR25で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0115】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0116】
(3)アルコキシ基(−OR118)。アルコキシ基(−OR118)としては、R118が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0117】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0118】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0119】
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0120】
前記Xで表わされる構造部分は下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、この構造部分Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0121】
【化37】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0122】
【化38】
Figure 0003990499
式中、R26、R27は置換若しくは無置換のアリール基、Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、(1)式の場合と同じである。
【0123】
(10)式の具体例
26、R27は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0124】
芳香族炭化水素基。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0125】
また、Ar29、Ar30、及びAr31で示されるアリレン基としては、R26及びR27で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0126】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0127】
(3)アルコキシ基(−OR119)。アルコキシ基(−OR119)としては、R119が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0128】
(4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0129】
(5)置換メルカプト基又はアリールメルカプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0130】
前記Xの構造部分は下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、この構造部分Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0131】
【化39】
Figure 0003990499
一般式(B)のジオール化合物は(1)式の電荷輸送物質を製造する際に用いられるジオール化合物と同じものが挙げられる。
【0132】
図1〜3に示される本発明の感光体において、導電性支持体(21)としては、体積抵抗1010Ω以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸着またはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらをD.I.、I.I.、押出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などで表面処理した管などを使用することができる。
【0133】
本発明における感光層(23)は、単層型でも積層型でもよいが、ここでは説明の都合上、まず積層型について述べる。
はじめに、電荷発生層(31)について説明する。電荷発生層(31)は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
【0134】
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0135】
電荷発生層(31)に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
また、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダー樹脂の他に、前記(1)〜(10)式の高分子電荷輸送物質が良好に用いられるが、その他の高分子電荷輸送物質として以下のものが挙げられる。
【0136】
(a)主鎖及び/又は側鎖にカルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−183719号公報等に記載の化合物が例示される。
(b)主鎖及び/又は側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開平3−50555号公報等に記載の化合物が例示される。
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平5−19497号公報、特開平5−70595号公報等に記載の化合物が例示される。
(d)主鎖及び/又は側鎖に第3級アミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105260号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66598号公報、特開平5−40350号公報等に記載の化合物が例示される。
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報等に記載の化合物が例示される。
本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマーや、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
【0137】
電荷発生層(31)に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0138】
電荷発生層(31)を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電重合法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
【0139】
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系若しくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
【0140】
次に、電荷輸送層(33)について説明する。
電荷輸送層(33)は、高分子電荷輸送物質及び一般式(a)を主成分とする層であり、高分子電荷輸送物質及びシリコーンオイルを適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。高分子電荷輸送物質は先述の公知材料を用いることができるが、前記(1)〜(10)式の高分子電荷輸送物質が本発明の目的を達成するために特に良好に使用される。また、必要により高分子電荷輸送物質及びシリコーンオイル以外に適当なバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
【0141】
電荷輸送層(33)に併用できるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールZタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダーは、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0142】
電荷輸送層(33)に併用できる低分子電荷輸送物質は、電荷発生層(31)の説明に記載したものと同じものを用いることができる。電荷輸送層(33)の膜厚は、5〜100μmの程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
【0143】
また、本発明において電荷輸送層(33)中に可塑剤を添加してもよい。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
【0144】
また、本発明において電荷輸送層(33)中に酸化防止剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類等が挙げられる。これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
【0145】
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
【0146】
次に、感光層(23)が単層構成の場合について述べる。
キャスティング法で単層感光層を設ける場合、多くは電荷発生物質と低分子ならびに高分子電荷輸送物質及びシリコーンオイルを適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷発生物質ならびに電荷輸送物質には前出の材料を用いることができる。
【0147】
また、必要により可塑剤を添加することもできる。更に、必要に応じて用いることのできるバインダー樹脂としては、先に電荷輸送層(33)で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いる他に、電荷発生層(31)で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。単層感光体の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
【0148】
本発明に用いられる電子写真感光体には、導電性支持体(21)と感光層(23)(積層タイプの場合には、電荷発生層(31))との間に下引き層(25)を設けることができる。下引き層(25)は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。下引き層(25)は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、前述の感光層の場合と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
【0149】
さらに、本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
この他に、本発明の下引き層にはAl23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0150】
図4は本発明の電子写真用感光体及びそれを用いた電子写真プロセスの模式断面図の一例である。図中(101)は本発明の電子写真用感光体であり、まず帯電チャージャー(102)により帯電された後、イメージ露光(103)を受け、現像ローラー(104)を介して現像剤と接触し、トナー像を形成する。トナー像は転写チャージャー(106)により紙などの転写部材(105)へ転写され、定着ユニット(109)を通過してハードコピーとなる。電子写真用感光体(101)上の残留トナーはクリーニングユニット(107)により除去され、残留電荷は除電ランプ(108)で除かれて、次の電子写真サイクルに移る。
ここでイメージ露光(103)は、複写原稿の反射光をレンズやミラーを介して照射するアナログイメージ露光、またはコンピューター等からの電気信号あるいは、複写原稿をCCD等の画像センサで読み取り変換した電気信号等を、レーザー光やLEDアレイ等により光像として再現するデジタルイメージ露光のいずれであってもかまわない。
【0151】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例中使用する部は、すべて重量部を表わす。
【0152】
実施例1(参考例)
φ30mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層を形成して、本発明の電子写真感光体を得た。
(下引き層用塗工液)
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 200部
【0153】
(電荷発生層用塗工液)
オキソチタニウムフタロシアニン顔料 5部
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 2部
テトラヒドロフラン 80部
【0154】
(電荷輸送層用塗工液)
下記構造の高分子電荷輸送物質 10部
【0155】
【化40】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.5部
【0156】
【化41】
Figure 0003990499
塩化メチレン 100部
【0157】
実施例2
実施例1(参考例)における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0158】
【化42】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.8部
【0159】
【化43】
Figure 0003990499
【0160】
実施例3
実施例1(参考例)における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0161】
【化44】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.3部
【0162】
【化45】
Figure 0003990499
【0163】
実施例4
実施例1(参考例)における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0164】
【化46】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.5部
【0165】
【化47】
Figure 0003990499
【0166】
実施例5(参考例)
実施例4における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0167】
【化48】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.7部
【0168】
【化49】
Figure 0003990499
【0169】
実施例6(参考例)
実施例4における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0170】
【化50】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.5部
【0171】
【化51】
Figure 0003990499
【0172】
実施例7
実施例1(参考例)における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0173】
【化52】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.6部
【0174】
【化53】
Figure 0003990499
【0175】
実施例8
実施例7における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0176】
【化54】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.2部
【0177】
【化55】
Figure 0003990499
【0178】
実施例9
実施例7における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0179】
【化56】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.5部
【0180】
【化57】
Figure 0003990499
【0181】
実施例10
実施例1(参考例)における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質と一般式(a)を以下の構造のものに変えた以外は、全く同様に作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質
【0182】
【化58】
Figure 0003990499
下記構造の添加剤 0.5部
【0183】
【化59】
Figure 0003990499
【0184】
比較例1
実施例1(参考例)における電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した以外は、実施例1と全く同様に作製した。
(電荷輸送層用塗工液)
ビスフェノールA型ポリカーボネート 10部
(帝人:パンライトC1400)
下記構造の低分子電荷輸送物質
【0185】
【化60】
Figure 0003990499
塩化メチレン 100部
【0186】
比較例2
比較例1における電荷輸送層用塗工液に実施例1(参考例)に用いた添加剤(実施例1と同量)を入れた以外は、比較例1と全く同様に作製した。
【0187】
比較例3
比較例1における電荷輸送層用塗工液に実施例4に用いた添加剤(実施例4と同量)を入れた以外は、比較例1と全く同様に作製した。
【0188】
比較例4
比較例1における電荷輸送層用塗工液に実施例7に用いた添加剤(実施例7と同量)を入れた以外は、比較例1と全く同様に作製した。
【0189】
比較例5
比較例1における電荷輸送層用塗工液に実施例10に用いた添加剤(実施例10と同量)を入れた以外は、比較例1と全く同様に作製した。
【0190】
比較例6
実施例1(参考例)における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例1と全く同様に作製した。
【0191】
比較例7
実施例2における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例2と全く同様に作製した。
【0192】
比較例8
実施例3における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例3と全く同様に作製した。
【0193】
比較例9
実施例4における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例4と全く同様に作製した。
【0194】
比較例10
実施例5に(参考例)おける電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例5と全く同様に作製した。
【0195】
比較例11
実施例6(参考例)における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例6と全く同様に作製した。
【0196】
比較例12
実施例7における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例7と全く同様に作製した。
【0197】
比較例13
実施例8における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例8と全く同様に作製した。
【0198】
比較例14
実施例9における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例9と全く同様に作製した。
【0199】
比較例15
実施例10における電荷輸送層用塗工液に添加剤を入れない以外は、実施例10と全く同様に作製した。
【0200】
比較例16
実施例1(参考例)の電荷輸送層用塗工液の添加剤を下記構造のものにする以外は、実施例1と全く同様に作製した。
【0201】
【化61】
Figure 0003990499
【0202】
比較例17
実施例2の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例2と全く同様に作製した。
【0203】
比較例18
実施例3の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例3と全く同様に作製した。
【0204】
比較例19
実施例4の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例4と全く同様に作製した。
【0205】
比較例20
実施例5(参考例)の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例5と全く同様に作製した。
【0206】
比較例21
実施例6(参考例)の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例6と全く同様に作製した。
【0207】
比較例22
実施例7の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例16の添加剤にする以外は、実施例7と全く同様に作製した。
【0208】
比較例23
実施例8の電荷輸送層用塗工液の添加剤を下記構造のものにする以外は、実施例8と全く同様に作製した。
【0209】
【化62】
Figure 0003990499
【0210】
比較例24
実施例9の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例23の添加剤にする以外は、実施例9と全く同様に作製した。
【0211】
比較例25
実施例10の電荷輸送層用塗工液の添加剤を比較例23の添加剤にする以外は、実施例10と全く同様に作製した。
【0212】
以上のように作製した実施例1〜10(実施例1、5、6は参考例)および比較例1〜25の電子写真感光体を実装用にした後、以下のようにして評価を行なった。
(実機ランニング特性評価方法)
市販電子写真複写機イマジオMF200(株式会社リコー製)により、それぞれの感光体について最高10万枚までの通紙試験を行なった。通紙試験中および通紙試験後に感光体の画像品質特性、感光層摩耗量の評価を適時行なった。
画像品質:ベタ濃度、細線再現性、異常画像等総合的に評価
摩耗量:実機ランニングによる感光層膜厚減少量評価結果を表1に示す。
<画像品質>
◎ :非常に良好
○ :良好
△1:僅かに画像流れが発生する
△2:細線再現性が劣る
×1:画像流れ発生
×2:細線再現性不良
【0213】
【表1】
Figure 0003990499
注)実施例1、5、6は参考例である。
【0214】
表1より明らかなように、本発明の特許請求の範囲を満たす実施例2〜4、7〜10の電子写真用感光体は、画像特性の劣化が少なく、また感光層の摩耗も少なく、高画質のハードコピーを長期間安定して得られることがわかる。
【0215】
【発明の効果】
以上、表1を含む詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により光感度特性、耐摩耗性、画質安定性に優れた電子写真用感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成を示す断面図。
【図2】本発明の電子写真感光体の別の構成を示す断面図。
【図3】本発明の電子写真感光体の更に別の構成を示す断面図。
【図4】本発明を用いた電子写真プロセスの一例を示す模式図。
【符号の説明】
21 導電性支持体
23 感光層
25 下引き層
31 電荷発生層
33 電荷輸送層
101 感光体ドラム
102 接触帯電装置
103 イメージ露光
104 現像装置
105 転写体
106 接触転写装置
107 クリーニングブレード
108 除電ランプ
109 定着装置

Claims (7)

  1. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(2)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び下記一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    は、炭素数4以上の直鎖状のアルキル基を示す。
    Figure 0003990499
    式中、R 、R は置換若しくは無置換のアリール基、Ar 、Ar 、Ar 3 は同一又は異なるアリレン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、又は下記一般式で表わされる2価基、
    Figure 0003990499
    式中、R 101 、R 102 は各々独立して置換若しくは無置換のアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO −、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わす。)または、
    Figure 0003990499
    (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R 103 、R 104 は置換又は無置換のアルキル基又はアリール基を表わす。)を表わす。ここで、R 101 とR 10 、R 103 とR 104 は、それぞれ同一でも異なってもよい。
  2. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(3)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R、R10は置換若しくは無置換のアリール基、Ar、Ar、Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
  3. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(4)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R11、R12は置換若しくは無置換のアリール基、Ar、Ar、Arは同一又は異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
  4. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(7)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R19、R20は水素原子、置換若しくは無置換のアリール基を表わし、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
  5. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(8)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R21は置換若しくは無置換のアリール基、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
  6. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(9)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
  7. 導電性基体上に感光層を有する電子写真用感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、下記(10)式で表わされる高分子電荷輸送物質及び請求項1に記載の一般式(a)の添加剤を含有するものであることを特徴とする電子写真用感光体。
    Figure 0003990499
    式中、R26、R27は置換若しくは無置換のアリール基、Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及びnは、請求項1に記載の(2)式の場合と同じである。
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