JP2004212821A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004212821A JP2004212821A JP2003001597A JP2003001597A JP2004212821A JP 2004212821 A JP2004212821 A JP 2004212821A JP 2003001597 A JP2003001597 A JP 2003001597A JP 2003001597 A JP2003001597 A JP 2003001597A JP 2004212821 A JP2004212821 A JP 2004212821A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- toner
- general formula
- substituted
- forming apparatus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】潜像担持体と、この潜像担持体を一様に帯電させるための帯電手段と、一様に帯電された潜像担持体に潜像を形成するための露光手段と、潜像に選択的にトナーを付着させる現像手段と、潜像担持体上のトナー像を次工程に転写するための転写手段とを有した画像形成装置において、該潜像担持体が導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する感光体であり、且つ該転写手段下流側に潜像担持体上のトナー極性に対して逆に帯電したトナーを確保するためのトナー極性と同極性のバイアスが印加されたトナー回収手段を有し、さらにこのトナー回収手段で回収されたトナーを画像印字時以外の動作時に該潜像担持体上に戻し該現像手段で回収させることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置及びこれに用いるプロセスカートリッジに関するものであり、さらに詳しくは高画質で、耐久性に非常に優れた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式を用いた画像形成装置では小型化、高画質化、高耐久化が望まれている。高画質化の面では粒径制御が容易で、解像度も向上出来るというメリットから重合トナーに代表される球形トナーを使用した画像形成装置が上市されている。重合トナーの様に球形な形状を有するトナーを用いた画像形成装置では転写残のトナーをクリーニングするために複雑なシステムを有する場合が多い。
【0003】
例えば従来のクリーニングブレードに加えてファーブラシを当接させたり、そのファーブラシに潤滑剤を塗布させてクリーニングブレードの能力を高めたり、クリーニングの前にコロナ放電器を配置してトナーの電荷をそろえクリーニングしやすくしたりする等の方法が実際に使用されている。
しかしながら、この様な方法では画像形成装置のコストダウン、または小型化が困難である。
また複雑なシステムのため制御に費やす時間がかかったり、トルク上昇・新規バイアス印加などで消費電力が大きくなるために省電力化も困難で、環境負荷低減に対して不利であった。
また廃トナーを収容するためのスペースを要したりあるいは搬送するための機構を要したりするためにさらに大型化と高コスト化を招いていた。特に近年普及しつつあるカラー複写機やカラープリンターでは速度の優位性から4連タンデム方式が主流となりつつあるが、この場合は廃トナースペース・搬送経路がさらに複雑化して装置の大型化とコストアップを強いられることになっていた。
【0004】
また市場での要望の強い画像形成装置の小型化を達成するうえで必要となる潜像担持体(代表的には電子写真感光体がある)の小径化は、感光体の耐摩耗性という観点からは不利に働き、感光体寿命を短くし、感光体交換頻度が増えてしまう問題を生じていた。しかも従来からある感光体クリーニングの方法、例えばクリーニングブレードに加えてファーブラシを当接させたりする方法では、異物が入り込んだ場合感光体表面に傷を発生させる要因となり、この傷に起因する異常画像が発生する場合が生じていた。さらに上述のような球形トナーを用いた場合では、そのクリーニング能力を高めようと感光体とクリーニングブレードとの当接圧を高めようとすると感光体表面に傷がより発生しやすくなり、逆に異常画像が多く発生してしまう要因となっていた。
【0005】
上記の複写機、プリンタ等に応用されている感光体が、画像形成装置において要求される基本的な特性としては、暗所で適当な電位に帯電できること、暗所に於いて電荷の散逸が少ないこと、光照射によって速やかに電荷を散逸できること等が挙げられるが、更にこれらの特性以外に画質特性等の長期信頼性や低公害性、コストの低さ等も要求される。
【0006】
従来、電子写真方式に於いて使用される感光体としては、導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛・硫化カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が広く利用されるようになってきている。
【0007】
有機系の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニンーバインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。
【0008】
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、かつ有用である。
【0009】
ところが、電子写真方法に用いられる有機系感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されているが、低分子化合物は単独で成膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いられる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセスにおいて繰り返し使用された場合に、現像システムやクリーニングシステムによる機械的な感光体表面への負荷により膜削れを生じやすいという耐摩耗性の低さが短所として挙げられる。
【0010】
更に、この構成の電荷輸送層は電荷移動度に限界があり、電子写真プロセスの高速化あるいは小型化の障害となっていた。これは通常低分子電荷輸送物質の含有量が50重量%以下で使用されることに起因している。即ち低分子電荷輸送物質の含有量を増すことで確かに電荷移動度は上げられるが、このとき逆に製膜性や耐摩耗性が劣化するためである。
【0011】
この有機系感光体の特性を改善する技術として有機系感光体のバインダー樹脂を改良したもの[特開平5−216250号公報(特許文献1)]や高分子型の電荷輸送物質[特開昭51−73888号公報(特許文献2)、特開昭54−8527号公報(特許文献3)、特開昭54−11737号公報(特許文献4)、特開昭56−150749号公報(特許文献5)、特開昭57−78402号公報(特許文献6)、特開昭63−285552号公報(特許文献7)、特開平1−1728号公報(特許文献8)、特開平1−19049号公報(特許文献9)、特開平3−50555号公報(特許文献10)、特開平4−225014号公報(特許文献11)、特開平5−331238号公報等(特許文献12)]が開示され注目されている。
【0012】
しかしながら近年、耐摩耗性だけでなく、電子写真複写機等の高速化、高耐久化等が進むなか、感光体に対しても長期繰返し使用に際し、高画質を保つことの出来る信頼性(種々特性の安定性、耐摩耗性、剥離に対する耐久性等)が強く要求される様になってきている。
ところが、単に耐摩耗性だけに優れる感光体では、その摩耗量の少なさが災いして表面に放電生成物や紙粉などの付着に起因する画像異常、即ち潜像形成時の電荷拡散による画像流れや、微少付着物による局所的な画像欠陥が発生する場合が見られる。
【0013】
これら問題を改善する技術の一つとして、種々の添加物を感光層に加える試み等がなされているが副作用が多いのが実情である。
すなわち、小型化が可能であり、且つ高画質で高耐久な電子写真特性を満足するためには耐摩耗性に優れ、異物付着しにくい感光体と、従来のクリーニングブレードなどに依存しない、新規なクリーニングシステムからなる画像形成装置が必要となるが、これまでの電子写真方式を用いた画像形成装置では、近年要求されている小型化、、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成するためには不十分であり改良が強く望まれていた。
【0014】
【特許文献1】
特開平5−216250号公報
【特許文献2】
特開昭51−73888号公報
【特許文献3】
特開昭54−8527号公報
【特許文献4】
特開昭54−11737号公報
【特許文献5】
特開昭56−150749号公報
【特許文献6】
特開昭57−78402号公報
【特許文献7】
特開昭63−285552号公報
【特許文献8】
特開平1−1728号公報
【特許文献9】
特開平1−19049号公報
【特許文献10】
特開平3−50555号公報
【特許文献11】
特開平4−225014号公報
【特許文献12】
特開平5−331238号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この小型化、低コスト化、高性能、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成する画像形成装置を提供することであり、特に画質再現性、耐摩耗性に優れ、耐久性に優れ、小型化が容易で安価な設置性の良い画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、感光体と、この感光体を一様に帯電させるための帯電装置と、潜像を形成するための露光装置と、潜像に選択的にトナーを付着させる現像装置と、感光体上のトナー像を次工程に転写するための転写手段とを有した画像形成装置において、前記感光体が導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する感光体であり、且つ転写手段下流側に感光体上のトナー極性に対して逆に帯電したトナーを確保するためのトナー極性と同極性のバイアスが印加されたトナー回収手段を有し、さらにこのトナー回収手段で回収されたトナーを画像印字時以外の動作時に感光体上に戻すことを特徴とした画像形成装置を用いることによって上記目的を達成できることが明らかになった。
また本発明では感光体を、感光層最表面側から少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する構成とすることにより、電子写真プロセスにおける現像システム等の機械的ハザードを受けても電荷移動成分が高分子マトリクス中に化学結合により固定されているため摩耗に非常に強く、摩耗に起因する帯電性の低下などの問題が生じない。加えて、本発明のトナークリーニング構成とすることで従来クリーニングブレードとの摺擦により発生していた感光体表面傷の発生が無いため、この感光体傷に起因する様々な異常画像の発生を防ぐことが可能となり、高耐久で高画質な画像形成装置を得ることが可能となる。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
【0017】
本発明によれば、第一に、潜像担持体と、この潜像担持体を一様に帯電させるための帯電手段と、一様に帯電された潜像担持体に潜像を形成するための露光手段と、潜像に選択的にトナーを付着させる現像手段と、潜像担持体上のトナー像を次工程に転写するための転写手段とを有した画像形成装置において、該潜像担持体が導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する感光体であり、且つ該転写手段下流側に潜像担持体上のトナー極性に対して逆に帯電したトナーを確保するためのトナー極性と同極性のバイアスが印加されたトナー回収手段を有し、さらにこのトナー回収手段で回収されたトナーを画像印字時以外の動作時に該潜像担持体上に戻し該現像手段で回収させることを特徴とした画像形成装置が提供される。
【0018】
第二に、上記第一の発明において、(a)次転写工程として中間転写体を有しその中間転写体から潜像担持体上の逆帯電トナーを前記現像手段で回収させる、(b)次転写工程として中間転写体を有し、潜像担持体上に戻された逆帯電トナーを中間転写体に転写させる、または(c)中間転写体の近傍にはクリーニング手段を設け、前記(b)の中間転写体上に転写された逆帯電トナーを該クリーニング手段で回収させる、ことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0019】
第三に、上記第一、第二の発明において、トナーの円形度が0.93以上であることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0020】
第4に、上記第一、二、三の画像形成装置の本体に対して着脱可能に構成されるプロセスカートリッジであって、トナー回収手段が潜像担持体とが一体化されて交換可能であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
上記のプロセスカートリッジは、トナーボトルが画像形成装置の本体にカートリッジとは別形態で構成され、トナーをプロセスカートリッジ側にトナー搬送手段によって搬送し、トナーボトル単体で交換可能であるプロセスカートリッジを含むものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の画像形成装置で用いられる潜像担持体は、導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1種に高分子電荷輸送物質、好ましくは特定の基本骨格を有する高分子電荷輸送物質を用いることにより、耐摩耗性に優れるばかりでなく、放電生成物や、紙粉等が付着しにくく、また蓄積しにくくなり非常に良好な特性が得られ、また各種電子写真方式画像形成装置を設計する上では大型化や高コスト化を防止でき、安価で設置性の良い機械をユーザーに提供することが可能となる。
【0022】
ところで、いわゆる静電転写方式を採用する画像形成装置及びプロセスカートリッジにおいては、転写後の潜像担持体上には転写残トナーが残留する。本発明者らの研究の結果、転写残トナーの中には、正規の極性に帯電した正規帯電トナーと、正規の極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーが存在し、このうち逆帯電トナーが画質劣化の大きな妨げとなることが判明した。また、逆帯電トナーは次転写工程としての中間転写体を通して潜像担持体表面に戻される。
【0023】
そこで、本発明では次転写工程として中間転写体を有し感光体上に戻された逆帯電トナーを前記現像装置で回収させる画像形成装置とすることで、前記したように電子写真方式の優位性を利用したカラープロッタとして一般的になりつつある図2に一例を示すような4連タンデム方式において、色合わせが有利となる。しかしながら、4連タンデム方式の画像形成装置では排トナー排出が4個必要であり、さらに中間転写ベルトの排トナーを含めると5箇所必要となる。この様な機構を採用する場合、装置の大型化や高コストはもちろん、交換作業の複雑さやトナー飛散等の不具合も誘発することになる。
そこでこの様な不具合を解決するために、感光体上に戻された逆帯電トナーを前記現像装置で回収させることにしたものである。
【0024】
また、本発明では次転写工程として中間転写体を有し感光体上に戻された逆帯電トナーを中間転写体に転写させることで中間転写体を有する画像形成装置の特徴を利用して経時的にも安定して良好な画像が得られる画像形成装置を提供する物である。
【0025】
また、本発明では中間転写体にクリーニング手段を有し、中間転写体上に転写された逆帯電トナーを前記中間転写体に設けられたクリーニング手段で回収することで簡単かつ安価に従来の画像形成装置を利用することができる。
【0026】
さらに、本発明の画像形成装置で用いるトナーの円形度を0.93以上とすることで、より高画質化が可能となる。これは高画質化に関して有効なパラメータはトナーの小粒径化であるが小粒径化を行う場合、従来の粉砕型のトナーでは粒径分布がブロードになってしまい扱いにくいという特性があった。そのため重合法等によってトナーの円形度を上げ、粒径分布もシャープなものとして高画質化を実現する方法が一般的になっているが、円形度を上げると前記したように球形に近づくためにクリーニングが非常に難しくなっていたのであるが、本発明では簡単な構成で重合法等による球形トナーを使用しても高画質を経時的に維持するシステムを提供可能となるからである。
【0027】
さらに、本発明の画像形成装置においてトナー回収手段が感光体と一体化され、感光体と一体交換可能な構成であるプロセスカートリッジとすることで、ユーザーでも簡単に交換できるカラー画像形成装置の作像ユニットを提供することが可能となる。従来の画像形成装置では感光体や現像器等の交換が複雑でユーザーが実施しにくいために、ユーザーはサービス形態で契約したり、別にサービスマンを呼んで交換するなどの手間が必要であり、この結果、ユーザーには金額的に負担になりカラーLPやカラーMFPの普及率を下げる原因ともなっていたが、本発明の画像形成装置によればこの問題を解決することが可能となる。
【0028】
加えてプロセスカートリッジがトナーボトルが画像形成装置本体にカートリッジとは別形態で構成され、トナーをプロセスカートリッジ側にトナー搬送手段によって搬送し、トナーボトル単体で交換可能とする構成とすることで、トナーが無くなるたびにプロセスカートリッジ全てを交換する必要が無くなる。このことは高耐久な感光体を用いた本発明の画像形成装置の場合、利用可能なパーツが交換されることにより生ずる資源の無駄遣いを防ぐことが可能となり環境負荷を軽減することにもなる。
【0029】
続いて、図面に沿って本発明の画像形成装置を具体的に説明する。
図2は4連タンデム方式の画像形成装置であって、1は潜像担持体、この潜像担持体表面に一様に帯電するための帯電手段4が潜像但持体に対抗配置されている。またこの帯電手段を清掃するための清掃部材5は前記帯電部材に接触するように構成されている。ここで一様に帯電された潜像担持体には露光装置34から照射される露光光3によって静電潜像が形成される。一方、トナーボトル20、21,22、23に貯蔵されたトナー(Y:イエロートナー、M:マゼンタトナー、C:シアントナー、Bk:ブラックトナー)はトナーの必要性に応じて現像器30、31、32、33に搬送される。現像器内では現像剤があらかじめ充填されておりそこにトナーが入り、十分に攪拌された後に現像ローラ2によって静電潜像に選択的に付着する様に構成されている。
【0030】
潜像担持体上でトナー層となった可視像は中間転写ベルト8に転写される。ここで中間転写ベルト8に転写されずに潜像担持体上に残ったトナーはクリーニングブレード6によって回収され、排トナー搬送スクリュウ7によって図示されていない排トナー容器に搬送される。
【0031】
中間転写ベルト8上のトナーは順次、各色のトナーが転写され2次転写ローラ11によって記録紙に転写される。記録紙上のトナーは定着器12によってハードコピー化される。また中間転写ベルト8上で2次転写ローラ部で転写残となったトナーは中間転写ベルトのクリーニング部9でクリーニングされ、中間転写ベルト排トナースクリュウ10によって排トナー容器まで搬送される。これらの動作を繰り返すことでカラー画像が出力される。
【0032】
以上の様な事実に鑑み、本発明では従来使用されていたクリーニングブレードを使用せず安価で安定した画像を維持できる作像システムを提供するものである。
また本発明ではユーザーの操作性も考慮し簡単かつトナー飛散等の心配が無く安心してに交換できるシステムを目指すことを目的とするものである。
【0033】
次に本発明に用いられる、導電性支持体より最も離れた表面側にから少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する感光体に関して説明する。
図12は本発明の画像形成装置に用いられる感光体の断面の模式図であり、それぞれ以下に示すように構成されている。
【0034】
まず、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質について述べる。
本発明に用いられる高分子電荷輸送物質として、下記一般式1〜10で表される高分子電荷輸送物質が有効に用いられる。一般式1〜10で表される高分子電荷輸送物質を以下に例示し、具体例を示す。
【0035】
【化13】
【0036】
式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を表す。
【化14】
式中、R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)または、
【化15】
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。)を表す。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0037】
[一般式1の具体例]
R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0038】
アルキル基として好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0039】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0040】
R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基を表すがそのアルキル基の具体例としては上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。
【0041】
R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0042】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0043】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0044】
上述のアリール基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0045】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0046】
(2)アルキル基としては、上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。
【0047】
(3)アルコキシ基(−OR105)としては、R105は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0048】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0049】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0050】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0051】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0052】
Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0053】
【化16】
【0054】
一般式(B)のジオール化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙げられる。
【0055】
また、芳香環を有するジオールとしては、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジッフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0056】
【化17】
【0057】
式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0058】
一般式2の具体例
R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0059】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、または、
【化18】
で表される。
【0060】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0061】
また、Ar1、Ar2およびAr3で示されるアリレン基としてはR7およびR8で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0062】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。また、これら置換基は上記一般式中のR106、R107、R108の具体例として表される。
【0063】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0064】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C18、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0065】
(3)アルコキシ基(−OR109)としては、R109は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0066】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0067】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0068】
(6)
【化19】
式中、R110及びR111は各々独立に(2)で定義したアルキル基またはアリール基を表し、アリール基としては例えばフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成しても良い。具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。
【0069】
(7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基、等が挙げられる。
【0070】
Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0071】
【化20】
【0072】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0073】
【化21】
【0074】
式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0075】
一般式3の具体例
R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0076】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0077】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0078】
また、Ar4、Ar5、およびAr6で示されるアリレン基としてはR9およびR10で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0079】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0080】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0081】
(3)アルコキシ基(−OR112)としては、R112は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0082】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0083】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0084】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0085】
(7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0086】
Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【化22】
【0087】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0088】
【化23】
【0089】
式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0090】
一般式4の具体例
R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0091】
また、Ar7、Ar8、およびAr9で示されるアリレン基としてはR11およびR12で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0092】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0093】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0094】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0095】
3)アルコキシ基(−OR113)としては、R113は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0096】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0097】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0098】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0099】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0100】
Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0101】
【化24】
【0102】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0103】
【化25】
【0104】
式中、R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリレン基、X1、X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0105】
一般式5の具体例
R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0106】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0107】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0108】
また、Ar10、Ar11およびAr12で示されるアリレン基としてはR13およびR14で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0109】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0110】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0111】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0112】
(3)アルコキシ基(−OR114)としては、R114 は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0113】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0114】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0115】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0116】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0117】
X1、X2は置換もしくは無置換のエチレン基、置換もしくは無置換のビニレン基を表し、この置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、上記R13、R14のアリール基、上記(2)のアルキル基が挙げられる。
【0118】
Xは下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0119】
【化26】
【0120】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0121】
【化27】
【0122】
式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよい。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0123】
一般式6の具体例
R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0124】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0125】
また、Ar13、Ar14、Ar15およびAr16で示されるアリレン基としては、R15、R16、R17およびR18で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0126】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0127】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0128】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0129】
(3)アルコキシ基(−OR115)としては、R115は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0130】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0131】
Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基、を表し同一であっても異なってもよい。
【0132】
アルキレン基としては、上記(2)で示したアルキル基より誘導される2価基を表す。具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチルフェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−ブチレン基、ジフェニルメチレン基等を挙げることができる。
【0133】
シクロアルキレン基としては、1,1−シクロペンチレン基、1,1−シクロへキシレン基、1,1−シクロオクチレン基等を挙げることができる。
【0134】
アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチレンエーテル基等が挙げられる。
【0135】
Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0136】
【化28】
【0137】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0138】
【化29】
【0139】
式中、R19、R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0140】
[一般式7の具体例]
R19、R20は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0141】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0142】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0143】
また、R19、R20は環を形成する場合、9−フルオリニリデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘブテニリデンなどが挙げられる。
【0144】
また、Ar17、Ar18およびAr19で示されるアリレン基としてはR19およびR20で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0145】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0146】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0147】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0148】
(3)アルコキシ基(−OR116)としては、R116は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0149】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0150】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0151】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0152】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0153】
Xは下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0154】
【化30】
【0155】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0156】
【化31】
式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0157】
一般式8の具体例
R21は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0158】
また、Ar20、Ar21、Ar22およびAr23で示されるアリレン基としてはR21で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0159】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0160】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0161】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0162】
(3)アルコキシ基(−OR117)としては、R117は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0163】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0164】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0165】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0166】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0167】
Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0168】
【化32】
【0169】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0170】
【化33】
【0171】
式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0172】
一般式9の具体例
R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0173】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0174】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0175】
また、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27およびAr28で示されるアリレン基としては、R22、R23、R24およびR25で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0176】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0177】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0178】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0179】
(3)アルコキシ基(−OR118)としては、R118は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0180】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0181】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0182】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0183】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0184】
Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0185】
【化34】
【0186】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0187】
【化35】
【0188】
式中、R26、R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。
【0189】
[一般式10の具体例]
R26、R27は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0190】
芳香族炭化水素基として、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
【0191】
複素環基として、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0192】
また、Ar29、Ar30およびAr31で示されるアリレン基としてはR26およびR27で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
【0193】
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
【0194】
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
【0195】
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0196】
(3)アルコキシ基(−OR119)としては、R119は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
【0197】
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0198】
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0199】
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
【0200】
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0201】
Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0202】
【化36】
【0203】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。
【0204】
次に本発明に用いられる潜像担持体において、導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸着またはスパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらをD.I.、I.I.、押出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などで表面処理した管などを使用することが出来る。
【0205】
中間層としては、樹脂単独、もしくは無機化合物および結着樹脂を主成分として形成されるが、一般に、その上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。中でもとりわけアルキッド樹脂とメラミン樹脂を用いた場合その特性上良好な膜を得ることが出来る。
また、本発明で用いられる無機物質としては酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物などがあげられ、これらをボールミル等の粉砕方法を用いて微粉末にしたものが用いられる。
中間層は適当な溶媒、塗工法を用いて浸漬塗工法やスプレ−コ−ト、ブレードコ−ト法などの湿式塗工することにより形成することが出来る。中間層の膜厚は特に限定されないが1〜20μmが適当である。
【0206】
感光層では、はじめに電荷発生を担う電荷発生層について説明する。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、公知の材料を用いることが出来る。例えば、銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンなどの金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。
これらの電荷発生物質は二種以上混合して用いることもできる。
【0207】
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0208】
また、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダー樹脂の他に、先に記した一般式1〜10の高分子電荷輸送物質が良好に用いられるが、その他の高分子電荷輸送物質として以下のものが挙げられる。
【0209】
(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−183719号公報に記載の化合物等が例示される。
【0210】
(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開平3−50555号公報に記載の化合物等が例示される。
【0211】
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平5−19497号公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物等が例示される。
【0212】
(d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105260号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66598号公報、特開平5−40350号公報に記載の化合物等が例示される。
【0213】
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報に記載の化合物等が例示される。
【0214】
本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマーや、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。
更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
【0215】
電荷発生層に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
【0216】
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0217】
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0218】
電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。
前者の方法には、真空蒸着法等が用いられ良好に形成できる。また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
【0219】
次に、電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、高分子電荷輸送物質を主成分とする層であり、高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。高分子電荷輸送物質は先述の公知材料を用いることができるが、前記一般式1〜10の高分子電荷輸送物質が本発明の目的を達成するために特に良好に使用される。また、必要により高分子電荷輸送物質以外に適当なバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、可塑剤やレベリング剤等を適量添加することもできる。
【0220】
電荷輸送層33に併用できるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールZタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダーは、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0221】
電荷輸送層33に併用できる低分子電荷輸送物質は、電荷発生層31の説明に記載したものと同じものを用いることができる。電荷輸送層33の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
【0222】
また、本発明において電荷輸送層33中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
【0223】
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよいが、電荷輸送物質を含む層に添加すると良好な結果が得られる。
本発明に用いることができる酸化防止剤として、下記のものが挙げられる。
【0224】
モノフェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど。
【0225】
ビスフェノール系化合物
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)など。
【0226】
高分子フェノール系化合物
1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェノール類など。
【0227】
パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
【0228】
ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0229】
有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
【0230】
有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
【0231】
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
本発明における酸化防止剤の添加量は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは2〜30重量部である。
【0232】
【実施例】
次に、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中使用する部は、すべて重量部を表わす。
図3は従来の画像形成装置の感光体周辺を表したものである。感光体上の現像後・転写前Aポイントでのトナーのq/m(帯電量)はほぼ−30μc/gという値を示す。しかしこのq/mは分布を持つ物で実際には図5(a)の様に大きな広がりを持っている。一方、転写後のBポイントでは約−2μc/gの値を示した。転写残のトナーは少量であるがトナー中の帯電不良のものが転写電界に引かれることなく感光体上に残留してしまう。図5(b)は転写残トナーの帯電分布を示したものである。トナーはマイナス帯電するように帯電制御剤等によって帯電系列が制御されているが、帯電制御剤の分散不良やトナー同士の摩擦帯電さらに転写バイアスの影響を受けるなどのため未帯電トナーや逆帯電トナーが現れて転写残トナーとなってしまう。
従って分布としては図5(b)の様にマイナス側もプラス側も持つことになる。
【0233】
実施例1
請求項1の一例を図1に示す。請求項1ではトナー回収手段100が配置されている。本発明の例では帯電手段として接触方式の帯電手段としているが、通常画像出力時には感光体上の帯電電位が−700Vになる程度のバイアスが印加されている。もし図5(b)斜線部のプラス帯電トナーがクリーニング部を抜けて帯電手段の位置まで搬送されると、感光体上は帯電する前の電位であるから帯電手段に向けてトナーが付着することになる。
帯電手段にトナーが付着すると帯電手段の抵抗や表面性が変わるために帯電開始電圧が変化し同じ印加バイアスでも狙った電位が得られなくなり濃度低下や地肌汚れが発生する。つまり図5(b)斜線部のトナーを画像出力時に帯電手段に付着させないことが重要になる。図5(b)斜線部のトナーは処方設計上反対側の帯電トナーである。この例ではトナーは元々マイナス帯電するように設計されていたが、バラツキのため逆にプラス側に帯電してしまったものであり、このプラス帯電トナーを帯電手段に付けないことが必要となる。
【0234】
図4は帯電手段に付着する前にトナー回収手段100を設けて図5(b)斜線部の逆極性トナーを確保させる構成となっている。
ここでトナー回収手段100には電源101から電圧が印加されるような構成になっており、印加バイアスは図6の様に通常画像印字時はトナーと同極性のバイアスが印加され逆帯電トナーを確保するような電界となっている。また画像印字時以外の時に、トナー回収手段に確保した逆極性トナーを電源101から電気的に感光体側に戻すことも可能になる。その場合、印加バイアスの例は図6の様になる。また図7及び8はプラス帯電トナーの挙動を示したもので、画像印字時(図7)はトナー回収手段側にプラストナーが付着し、印字時以外の時(図8)は吐き出すシステムを構成する。
この様な方法によって逆極性のトナーを印字時はトナー回収手段100で確保し、印字時以外の時にはトナー回収手段100で確保された逆帯電トナーを潜像担持体上に吐き出し、そこから現像ローラ2へと戻すことができる。
【0235】
実施例2(感光体の作製)
φ30mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の中間層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、4μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、21μmの電荷輸送層を形成して、本発明の電子写真感光体を得た。
【0236】
〔中間層用塗工液〕
平均粒径0.4μm酸化チタン粉末
〔タイペークCR−EL(石原産業製)〕 57部
アルキッド樹脂〔ベッコライトM6401−50
(大日本インキ化学工業製)〕(固形分50%) 10部
メラミン樹脂〔スーパーベッカミンG−821−60
(大日本インキ化学工業製)〕(固形分60%) 7部
メチルエチルケトン 60部
【0237】
〔電荷発生層用塗工液〕
Y型オキソチタニウムフタロシアニン顔料 2部
ポリビニルブチラール(エスレックBM−S:積水化学製) 0.2部
テトラヒドロフラン 50部
【0238】
〔電荷輸送層用塗工液〕
下記構造の高分子電荷輸送物質(重量平均分子量12万) 10部
【化37】
塩化メチレン 100部
【0239】
実施例3(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量13万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化38】
【0240】
実施例4(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量13万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化39】
【0241】
実施例5(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量12.5万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化40】
【0242】
実施例6(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量13万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化41】
【0243】
実施例7(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量12万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化42】
【0244】
実施例8(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量13万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化43】
【0245】
実施例9(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量12万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化44】
【0246】
実施例10(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量13.5万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化45】
【0247】
実施例11(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物質を以下の構造のもの(重量平均分子量12万)に変えた以外は全く同様に作製した。
【化46】
【0248】
比較例1(感光体の作製)
実施例2における電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した以外は、実施例2と全く同様にして比較例の電子写真感光体を作製した。
〔電荷輸送層用塗工液〕
ビスフェーノルA型ポリカーボネート
(帝人:パンライトC1400) 10部
下記構造の低分子電荷輸送物質 10部
【化47】
塩化メチレン 100部
【0249】
以上のように作製した実施例2〜11および比較例用の電子写真感光体を実装用にした後、以下のようにして評価を行った。
[実機ランニング特性評価方法]
図13に示す構成の画像形成装置により、それぞれの感光体について最高10万枚までの通紙試験を行った。通紙試験中及び通紙試験後に感光体の、電位特性、画像品質特性、感光層摩耗量の評価を適時行った。
暗部電位:一次帯電の後、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位
画像品質:ベタ濃度、細線再現性、クリーニング不良による局所欠陥、地肌
汚れ、異常画像等総合的に評価
摩 耗 量:実機ランニングによる感光層膜厚減少量
評価結果を表1に示す。
【0250】
【表1】
【0251】
表1より明らかなように、本発明の特許請求の範囲を満たす実施例2〜11の電子写真用感光体は、帯電性及び光感度に優れ、電気特性の劣化が少なく、又感光層の摩耗も少なく、高画質のハードコピーを長期間安定して得られることがわかる。一方、比較例1の電子写真用感光体では耐摩耗製、電気特性、画像特性のいずれかが短期間で大きく劣化してしまい、本発明の感光体の優位性が明らかである。
【0252】
実施例12
次に請求項12の一例を図9に示す。請求項12ではトナー回収手段100から感光体上に戻された逆極性電トナー吐き出したプラス帯電トナーを現像装置で回収することを特徴としている。帯電手段を帯電させないバイアスにした場合、感光体上の電位は残留電位そのままとなる。本発明では例として残留電位を−50Vとする。図9ではプラストナー回収時であるから画像印字時では無い。そのため例えば現像手段をクラッチ等で止め不要な現像を防止する。その状態で印字時のバイアス(例えば−300V)を現像手段に印加すると感光体上は−50Vであるからプラス帯電トナーは積極的に現像手段側に付着することとなる。このような構成にすれば現像装置にトナーを戻すことが可能になりリサイクルシステムが実現することになる。また新たに排トナー回収手段を設ける必要がなくなり装置の小型化と低コスト化が実現出来る様になる。
【0253】
実施例13
請求項13の一例を図10に示す。請求項13では中間転写体から感光体に戻された逆帯電トナー(プラス帯電トナー)を中間転写体に吐き出すことを特徴としている。感光体上の電位は前記した通り−50Vであるから中間転写体裏面の1次転写ローラ50に−300V程度のバイアスを印加することで感光体から中間転写体へプラストナーを移行させる電界が形成される。ここでその様な電界が形成できればバイアスの値は任意でもかまわない。この様な方法をとることで元々帯電しにくかったトナーを中間転写体に吐き出すことが出来るようになり、逆帯電トナーによる異常画像やトナー飛散などの不具合を防止出来るようになる。
【0254】
実施例14
請求項14の一例を図11に示す。請求項14では請求項13で中間転写体に排出したプラス帯電トナーを中間転写体のクリーニング手段で回収することを特徴としている。図11は中間転写ベルトでの例であるが中間転写ベルトにはクリーニング手段9が設けられている。図11ではクリーニング手段としてファーブラシとクリーニングブレードを有したシステムとなっている。さらにそこで回収された排トナーを搬出するための搬出手段10も配置されている。請求項14では請求項13で中間転写体に排出されたプラス帯電トナーを中間転写体のクリーニング手段で回収する。このようなシステムを構成することによって経時的にも異常画像の無い良好な画像が得られる画像形成装置が可能になる。
【0255】
実施例15
請求項15では請求項1〜11でトナーの球形度が0.93以上で有ることを特徴としている。通常、トナーの球形度が0.93を超えるとブレード等によるクリーニングがしにくくなることが知られているが、本システムでは0.93以上でも全く問題なく使用できる。実際に図5〜図10は全て球形度0.93以上のトナーを使用して実験を行っている。球形度が上がって画像品質が良好になっても経時的に異常画像のない安定した画像形成装置が可能になる。
【0256】
実施例16
請求項16の一例を図1に示す。請求項1〜11ではトナー回収手段が感光体と一体交換になることを特徴としている。図1では感光体1とトナー回収手段100及び帯電手段4及び現像手段2が一体となったプロセスカートリッジ200となって交換可能になっている。この様な形態にすることでユーザーの交換作業が容易になり、メンテ性が向上するほかに、プロセスカートリッジの交換だけで良好な画像が得られる画像形成装置が可能になる。
【0257】
実施例17
請求項17の一例を図11に示す。請求項17では新たにトナーボトルを有し通常はトナーボトル(20、22、23)のみの交換でトナーを補給し、感光体や帯電手段等のプロセスカートリッジ200の交換時期にのみプロセスカートリッジを交換することを特徴としている。図13ではトナーボトルが各色で機械上側に配置され下側にある各色のプロセスカートリッジまでトナーを搬送しトナーを補給する構成となっている。この様な構成にすることで通常はトナーボトルの交換のみですむためユーザーの出費を低減できる様になる。また装置の他の部分を開け閉めや出し入れの回数が減るためにシャッタ部等でのトナー飛散が防止できるようになり、メンテ性の向上が図られる様になる。
【0258】
【発明の効果】
請求項1〜17の発明によれば、耐久性に優れた潜像担持体が使用され、かつ逆帯電トナーが効果的に回収される画像形成装置が用いられるため、画像濃度の低下、地肌汚れ等がなく、良質の画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の感光体ドラム周辺を表した図。
【図2】本発明の4連タンデム方式を採用した画像形成装置の概略図。
【図3】従来の画像形成装置の感光体ドラム周辺を表わした図。
【図4】本発明の画像形成装置の感光体ドラム周辺を表わした図。
【図5】(a)は感光体ドラム上に担持されたトナーの転写直前における帯電電位分布を示すグラフ。(b)は、転写後に感光体ドラム上に残留した転写残トナーの帯電電位分布を示すグラフ。
【図6】トナー回収を説明するための図。
【図7】トナー回収を説明するための図。
【図8】トナー回収を説明するための図。
【図9】トナー回収を説明するための図。
【図10】トナー回収を説明するための図。
【図11】プロセスカートリッジを組込んだ画像形成装置の概略図。
【図12】本発明の画像形成装置に用いられる感光体の断面図。
【符号の説明】
(図1〜図12において)
1 潜像担持体(感光体ドラム)
2 現像ローラ
3 露光光
4 帯電手段
5 帯電部材
6 クリーニングブレード
7 排トナー搬送スクリュウ
8 中間転写ベルト
9 中間転写ベルトのクリーニング部
10 排トナー搬出手段
11 2次転写ローラ
12 定着器
20、22、23 トナーボトル
30、31、32、33 現像器
34 露光装置
40 排トナー容器
100 トナー回収手段
200 プロセスカートリッジ
(図3において)
21 導電性支持体
23 感光層
25 中間層
31 電荷発生層
33 電荷輸送層
Claims (17)
- 潜像担持体と、この潜像担持体を一様に帯電させるための帯電手段と、一様に帯電された潜像担持体に潜像を形成するための露光手段と、潜像に選択的にトナーを付着させる現像手段と、潜像担持体上のトナー像を次工程に転写するための転写手段とを有した画像形成装置において、該潜像担持体が導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に高分子電荷輸送物質を含有する感光体であり、且つ該転写手段下流側に潜像担持体上のトナー極性に対して逆に帯電したトナーを確保するためのトナー極性と同極性のバイアスが印加されたトナー回収手段を有し、さらにこのトナー回収手段で回収されたトナーを画像印字時以外の動作時に該潜像担持体上に戻し該現像手段で回収させることを特徴とする画像形成装置。
- 前記導電性基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に含まれる高分子電荷輸送物質が下記一般式1で表されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 請求項1〜11のいずれかの画像形成装置において、次転写工程として中間転写体を有し、該中間転写体上の逆帯電トナーを潜像担持体上に戻し、さらに現像手段で回収させることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜11のいずれかの画像形成装置において、次転写工程として中間転写体を有し、潜像担持体上の逆帯電トナーを中間転写体に転写させることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項13の画像形成装置において、中間転写体はクリーニング手段を有し、中間転写体上に転写された逆帯電トナーを該クリーニング手段で回収することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜14のいずれかの画像形成装置において、トナーの円形度が0.93以上であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜11のいずれかの画像形成装置の本体に対して着脱可能に構成されるプロセスカートリッジであって、トナー回収手段が潜像担持体と一体化され、該潜像担持体と一体交換可能な構成であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項16のプロセスカートリッジは、トナーボトルが画像形成装置の本体にカートリッジとは別形態で構成され、トナーをプロセスカートリッジ側にトナー搬送手段によって搬送し、トナーボトル単体で交換可能とすることを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003001597A JP2004212821A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003001597A JP2004212821A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004212821A true JP2004212821A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32819575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003001597A Pending JP2004212821A (ja) | 2003-01-07 | 2003-01-07 | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004212821A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007108644A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-04-26 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
JP2010217740A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置用像保持体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-07 JP JP2003001597A patent/JP2004212821A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007108644A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-04-26 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
JP2010217740A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置用像保持体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6326112B1 (en) | Electrophotographic photoreceptor, and process cartridge and image forming apparatus using the photoreceptor | |
JP3852812B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
US7452640B2 (en) | Electrophotographic photoconductor for liquid development, image forming apparatus having the same, and image forming method | |
JP3936774B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3878444B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット | |
JP2004212821A (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP3990499B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3558147B2 (ja) | 電子写真プロセス | |
JP3736696B2 (ja) | 電子写真プロセス | |
JP3900459B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP3709068B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2001296681A (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP3736697B2 (ja) | 電子写真プロセス | |
JP3643918B2 (ja) | 電子写真プロセス | |
JP2000298365A (ja) | 電子写真感光体及び画像形成方法 | |
JPH1055075A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3831056B2 (ja) | 電子写真プロセス | |
JP2001194815A (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP3859770B2 (ja) | 画像形成法 | |
JPH11258843A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH11305470A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH11344820A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH09319256A (ja) | 電子写真プロセス | |
JP2001235884A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH11295911A (ja) | 電子写真用感光体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050225 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051012 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20051019 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20060223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070529 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071002 |